JP6381097B2 - リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援装置の作動方法 - Google Patents
リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援装置の作動方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6381097B2 JP6381097B2 JP2013178885A JP2013178885A JP6381097B2 JP 6381097 B2 JP6381097 B2 JP 6381097B2 JP 2013178885 A JP2013178885 A JP 2013178885A JP 2013178885 A JP2013178885 A JP 2013178885A JP 6381097 B2 JP6381097 B2 JP 6381097B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rehabilitation
- patient
- movement
- brain
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 49
- 230000033001 locomotion Effects 0.000 claims description 125
- 210000004556 brain Anatomy 0.000 claims description 98
- 230000006870 function Effects 0.000 claims description 45
- 208000004983 Phantom Limb Diseases 0.000 claims description 30
- 230000008569 process Effects 0.000 claims description 28
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 19
- 230000003920 cognitive function Effects 0.000 claims description 13
- 210000005036 nerve Anatomy 0.000 claims description 11
- 238000004364 calculation method Methods 0.000 claims description 9
- 238000013178 mathematical model Methods 0.000 claims description 9
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 3
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 claims description 3
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 claims 1
- 210000003414 extremity Anatomy 0.000 description 42
- 238000002560 therapeutic procedure Methods 0.000 description 27
- 230000001953 sensory effect Effects 0.000 description 23
- 206010056238 Phantom pain Diseases 0.000 description 19
- 238000011282 treatment Methods 0.000 description 15
- 206010033799 Paralysis Diseases 0.000 description 14
- 208000002193 Pain Diseases 0.000 description 12
- 210000000697 sensory organ Anatomy 0.000 description 9
- 206010008118 cerebral infarction Diseases 0.000 description 8
- 208000026106 cerebrovascular disease Diseases 0.000 description 8
- 230000007659 motor function Effects 0.000 description 6
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 5
- 210000004247 hand Anatomy 0.000 description 5
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 4
- 210000001152 parietal lobe Anatomy 0.000 description 4
- 230000003925 brain function Effects 0.000 description 3
- 238000010191 image analysis Methods 0.000 description 3
- 230000003278 mimic effect Effects 0.000 description 3
- 210000000056 organ Anatomy 0.000 description 3
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 3
- 230000003252 repetitive effect Effects 0.000 description 3
- 230000000007 visual effect Effects 0.000 description 3
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 2
- 230000003213 activating effect Effects 0.000 description 2
- 210000001638 cerebellum Anatomy 0.000 description 2
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 2
- 210000000245 forearm Anatomy 0.000 description 2
- 210000003205 muscle Anatomy 0.000 description 2
- 238000002610 neuroimaging Methods 0.000 description 2
- 238000001050 pharmacotherapy Methods 0.000 description 2
- 210000000976 primary motor cortex Anatomy 0.000 description 2
- 238000002271 resection Methods 0.000 description 2
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 2
- 210000000707 wrist Anatomy 0.000 description 2
- 206010049816 Muscle tightness Diseases 0.000 description 1
- 230000002159 abnormal effect Effects 0.000 description 1
- 230000009471 action Effects 0.000 description 1
- 229940035676 analgesics Drugs 0.000 description 1
- 239000000730 antalgic agent Substances 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000009792 diffusion process Methods 0.000 description 1
- 201000010099 disease Diseases 0.000 description 1
- 208000037265 diseases, disorders, signs and symptoms Diseases 0.000 description 1
- 230000005484 gravity Effects 0.000 description 1
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 1
- 230000002207 retinal effect Effects 0.000 description 1
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 description 1
- 230000035807 sensation Effects 0.000 description 1
- 238000001356 surgical procedure Methods 0.000 description 1
- 238000011491 transcranial magnetic stimulation Methods 0.000 description 1
Images
Description
幻肢痛が発生する原理は完全には解明されていないが、人間の脳が、実際には存在しない肢体を存在していると認識しているために、肢体の状態と脳の状態が一致せず、その不一致が痛みの原因になっているものと推測されている。
このため、患者は視覚的に両手があるように見え、患者の脳は、視覚情報で両手の存在を認識するようになる。このような鏡療法をある程度の時間、患者に対して行うことで、幻肢痛が改善されることが知られている。
図8に示す感覚運動系及び脳内身体モデルは、患者の肢体の運動機能から見たものである。すなわち、脳10は、肢体の運動を行うための機能として、脳内身体表現機能11と、認知機能12と、企図機能13と、一次感覚野機能14と、一次運動野機能15とを有している。
一次感覚野機能14は、身体20の感覚器21からの信号で、肢体の感覚を感じ取る。そして、一次運動野機能15からの信号で、筋肉などによる運動器22が肢体を動かす。運動器22による運動は、外部の環境30によって認識され、感覚器21にフィードバックされる。例えば手の動きが、患者自身の視覚で認識されて、脳にフィードバックされる。
一次感覚野機能14が感覚器21から認識した感覚は、認知機能12で認知されると共に、企図機能13で認知された状態からさらに動かすことが指示される。
したがって、このような患者の感覚運動系及び脳内身体モデルを考えたとき、鏡療法や模倣療法は、主として、一次感覚野機能14と一次運動野機能15との間での不整合をなくすようなリハビリテーションであり、促通反復療法は、主として、感覚器21での感覚が正しく行えるようなリハビリテーションであった。またTMS治療法は、主として、一次運動野機能15を改善するリハビリテーションであると考えられていた。
電極は、患者のリハビリテーションを実行する実在する又は存在しない体の部位と、脳とを接続する神経の状態を検出する。演算処理部は、動き検出処理で検出した体の動きを認知すると共に、電極が検出した信号により、患者が脳内でイメージしている身体の位置及び動きを示す身体表現を演算する認知機能処理と、認知機能処理で認知した身体をどのように動かしたいか判断する身体意識機能処理と、身体意識機能処理で判断した結果に基づいて体の動きを指示する身体表現を得る企図機能処理とを行って、患者の脳内で得られる身体表現を、運動方程式を使った数理モデルによる演算で表現する。画像生成部は、演算処理部で得られた数理モデルによる演算結果としての身体表現で決まる身体の位置及び動きを画像化する。表示部は、画像生成部が生成した画像を表示する。ここで、演算処理部は、動き検出部が検出した体の動きと、画像生成部が生成した画像中の体の動きとのずれを算出し、算出したずれの程度に基づいて、リハビリテーションの進展状態が順調か否かを判断するようにした。なお、脳内身体表現とは、図4で示されるような運動方程式で記述される身体パラメータおよびその背接続状態さらにそのダイナミクスを指す。
仮想身体表現生成処理は、動き検出処理で検出した体の動きを認知すると共に、電極が検出した信号により、患者が脳内でイメージしている身体の位置及び動きを示す身体表現を演算する認知機能処理と、認知機能処理で認知した身体をどのように動かしたいか判断する身体意識機能処理と、身体意識機能処理で判断した結果に基づいて体の動きを指示する身体表現を得る企図機能処理とを行って、患者の脳内で得られる身体表現を、運動方程式を使った数理モデルによる演算で表現する。画像生成処理および画像提示処理は、仮想身体表現生成処理で得られた数理モデルによる演算結果としての身体表現で決まる身体の位置及び動きを画像化して、患者に提示する。ここで、仮想身体表現生成処理は、動き検出処理で検出した体の動きと、画像生成処理で生成した画像中の体の動きとのずれを算出し、算出したずれの程度に基づいて、リハビリテーションの進展状態が順調か否かを判断するようにした。
具体的には、例えば幻肢痛を有する患者に対して、その患者の脳内の身体表現と実際の肢体の状態とが一致しない状態を、一致させるようにリハビリテーションすることが可能になる。
また、脳梗塞などによる麻痺がある患者に対して、麻痺した脳の機能を徐々に回復させるリハビリテーションが可能になる。
図1は、本発明の一実施の形態の例(以下、「本例」と称する)のリハビリテーション支援装置を、システムモデルから見たものである。図1において、右半分は実際の患者の感覚運動系及び脳内身体表現モデル(現実系)を示し、左半分は本例のシステムで実現される仮想アバターの感覚運動系及び脳内身体表現モデル(仮想系)を示す。
図1に示すように、本例では、患者は頭部にヘッドマウントディスプレイ131を装着する。患者は、ヘッドマウントディスプレイ131で提示される画像を見ることができる。なお、患者は、ヘッドマウントディスプレイ131を装着した状態では、患者の周囲の実際の様子を見ることはできない。つまり、患者は、ヘッドマウントディスプレイ131で提示される画像が、患者の周囲の様子や患者の身体状態であると認識する。
そして、動作計測器132は、ヘッドマウントディスプレイ131を装着した患者の体の動きを計測する。
そして、身体意識機能16から企図機能13を介して、脳内身体表現11に肢体の動きなどが伝わると、脳内身体表現11が、運動野15に運動の状態を伝える。なお、脳内では、脳内身体表現11と身体意識機能16とが情報を伝達して、相互に整合性がとれるようになっている。この脳内身体表現11と身体意識機能16との間の情報伝達は、比較的遅い情報伝達である。
この仮想の感覚運動系及び脳内身体表現モデルは、脳のモデル110と、身体のモデル120と、仮想環境130とで構成される。仮想環境130は、ヘッドマウントディスプレイ131と動作計測器132と電極133とで構成される。
身体のモデル120は、感覚器121と運動器122とを備える。感覚器121は、動作計測器132で計測された体の各部の動きを判断する処理部に相当し、運動器122は、ヘッドマウントディスプレイ131に供給する画像の生成処理部に相当する。また、電極133が、患者の神経を伝わる信号を検出して、脳のモデル110側に検出信号がフィードバックされる。この電極133は、例えば幻肢痛を緩和するリハビリテーションを行う際に、その幻肢に対して繋がっていた神経の信号を検出する。運動機能が麻痺した患者の場合には、電極133は、運動機能が麻痺した肢体に繋がっている神経の信号を検出する。
脳内身体表現111は、運動野115に対して運動の状態を伝える。運動野115からの情報は、身体モデル120の運動器122に伝えられる。ここでは、運動器122は、身体が指示された運動を実行した状態の画像を生成する処理部に相当する。
ここで、[課題を解決するための手段]の欄で図8を用いて説明したように、幻肢痛などの痛みや脳梗塞などによる麻痺を有する患者の場合には、患者の脳10内の各機能と、リハビリテーション支援装置の脳モデル110で示される各機能とが一致していない状態が想定される。このため、患者に対するリハビリテーションの実行で、患者の脳10内の各機能を、脳モデル110で示される各機能に近づけさせて、幻肢痛の緩和や、機能の麻痺の改善を行う。
本例のリハビリテーション支援装置は、患者に提示する画像による肢体の動きとして、動作モードの動きを持つ。そして、リハビリテーションの進行に基づいて、その複数の動作モードの画像を切り換え、リハビリテーション内容(療法)を切り換えることを行う。この複数の動作モードの画像の切り換えの詳細については後述する。
図2は、患者がリハビリテーションを実行する状態の例を示す。
リハビリテーション支援装置は、コンピュータ装置100と、そのコンピュータ装置100に接続された周辺機器で構成される。すなわち、図1に示した仮想の感覚運動系及び脳内身体表現モデルとしての脳のモデル110などを作成する処理をコンピュータ装置100が行う。コンピュータ装置100は、キーボードなどからなる入力部101と、表示部102とを備える。
リハビリテーションの実行を指示する操作者(医者,療法士など)が、入力部101を操作することで、動作モードなどが設定され、表示部102での表示で、リハビリテーションの実行状況を確認することができる。
また、患者の体の一部には、電極133を装着する。図2では電極133として1個だけを示すが、複数個の電極を患者に装着してもよい。図2の例では、右手がない患者の例を示し、左手HLを動かしてリハビリテーションを行うものである。この場合、電極133は、右手に繋がっていた神経の信号を検出できる位置(右肩など)に装着する。
図3は、コンピュータ装置100とその周辺機器の構成の例を示す。
コンピュータ装置100は、中央演算処理部104と、その中央演算処理部104に接続されたワークメモリ105と、ハードディスクなどの記憶部106と、画像生成部107とを備え、これら各部が内部バスラインで接続されている。そして、中央演算処理部104が記憶部106に記憶されたプログラムを実行することで、リハビリテーションの支援処理が行われる。この場合、上述した仮想の感覚運動系及び脳内身体表現モデルは、中央演算処理部104による演算処理でワークメモリ105に形成される。仮想の感覚運動系及び脳内身体表現モデルの生成に必要なパラメータなどのデータは、記憶部106に記憶される。また、記憶部106には、実行するリハビリテーションの内容を決めるデータが記憶される。
そして、中央演算処理部104が、患者に提示する画像の生成を画像生成部107に指示し、画像生成部107が作成した画像(動画像)が、ヘッドマウントディスプレイ131に供給される。
図4は、脳内身体表現のモデルの例を示す。
コンピュータ装置100が、脳モデル110を形成する場合に、例えば図4に示すように、実際の脳の構成に則したモデルを形成する。具体的には、小脳と、第一次運動野(4野)と、上頭頂葉(5野)と、運動前野(6野)と、下頭頂葉(7野)と、脊髄運動回路とを形成する。
小脳は、内部順モデルによる身体状態の予測・内部逆モデルによる運動信号の生成を行う。
下頭頂葉(7野)は、網膜座標系から身体座標系へ座標変換を行うものであり、本例の場合には、動作計測器132が検出した座標系から画像の座標系への変換が行われる。
上頭頂葉(5野)は、多感覚の統合し、最適ベイズ推定により脳内身体表現を構成する。
運動前野(6野)は、身体座標系における身体各部の位置、速度、加速度を表現する。
第一次運動野(4野)は、身体座標系のベクトル外積表現を行う。
脊髄運動回路は、ベクトル外積の和による筋張力の計算を行う。
図5に示すように、肩と上腕の接続点から見た上腕の位置,前腕の位置,手の位置と、上腕の前腕の接続点から見た手首の位置,手の位置などから、関節トルクτ1,τ2で示される運動方程式が決まる。
この図5の運動方程式は1つの例であり、別の運動方程式を使ってもよい。
このような運動方程式を使うことで、脳モデル110の脳内身体表現111は、肢体の現在の運動状態を数理モデルとして表現する。そして、その脳内身体表現111で表現された身体の状態や動きを反映した画像を画像生成部107が生成して、ヘッドマウントディスプレイ131が画像を表示する。
図6は、本例のリハビリテーション支援装置を使用したリハビリテーションの実行手順の例を示すフローチャートである。この図6の例は、幻肢痛がある患者のリハビリテーション手順の例である。
まず、操作者は、リハビリテーションを行う動作の内容を決定する(ステップS11)。このリハビリテーションを行う動作の内容は、コンピュータ装置100内の記憶部106が記憶したデータベースに用意されたものから選択する。用意された動作内容としては、例えば、失った一方の手(幻肢)と残っている他方の手とを同じように動かす動作や、一方の手(幻肢)と他方の手を交互に動かすような動作や、一方の手(幻肢)と他方の手を体の手前で、ぐるぐると互い違いに回すような動作がある。
また、リハビリテーションを行う動作を決定する際には、必要なパラメータを取得する。例えば、患者のリハビリテーションの履歴や進行状況などのパラメータを取得する。
なお、ステップS11でのリハビリテーションを行う動作の内容を決定は、過去のリハビリテーションの履歴や進行状況などから、コンピュータ装置100の中央演算処理部104が、自動的に適切なものを選定してもよい。
リハビリテーションの進行状態を判断する場合の例を説明する。このときには、例えば、基準となる定常動作を行う画像を患者に提示して、その画像を見た患者の状態から、リハビリテーションの進行状態を判断する。
図7は、この場合の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、コンピュータ装置100の中央演算処理部104は、一定の速度で肢体が動く画像の作成を画像生成部107に指示する(ステップS21)。そして、動作計測器132を使用して患者を撮影して、患者の肢体の動きを計測する(ステップS22)。また、脳イメージング法により患者の脳の状態を検出する。脳イメージング法による検出としては、例えば磁気共鳴画像や、拡散テンソル法による神経投射路描出法による脳画像を得る処理を行い、また、電極133が検出した信号から、脳内の状態を判断するようにしてもよい。
そして、ステップS24で検出した速度差と、ステップS23で検出した脳内の状態と、ステップS25で同定した運動制御パラメータとを使用して、コンピュータ装置100の中央演算処理部104は、患者のパタメータの更新処理を行う(ステップS26)。記憶部106は、その更新されたパラメータを、該当する患者のパラメータとして登録(記憶)する(ステップS27)。
以上説明したように本例のリハビリテーション支援装置を使用して行うことで、幻肢痛を持つ患者のリハビリテーションが、効率良く行えるようになる。具体的には、現在行われているリハビリテーションが、患者の脳内でどのような影響があるかを、仮想身体性基板モデルによって確かめながら、段階的に運動状態を変化させるような高度なリハビリテーションが可能になる。
患者に提示する画像についても、予め用意した動きの画像ではなく、患者に指示した上で実行される動きを検出した上で生成した画像であり、従来の鏡療法や模倣療法とは異なった、より効果の高いリハビリテーションが可能になる。
例えば、幻肢痛を持つ患者に対して、最初は左右の肢体を同じようにゆっくり動かすような指示を行い、徐々に早く動かしたり、左右の肢体を組み合わせて回すような高度な指示を行うようにして、それぞれの段階で最適なリハビリテーションが可能になる。
また、肢体の動きだけなく、体幹の動きも同様に計測して、表示するようにしてもよい。体幹のリハビリテーションが行えることで、例えば体幹が感じる重力の異常に対するリハビリテーションも可能になる。
例えば、脳梗塞などの後遺症による麻痺を有する患者に対するリハビリテーションについても、本例のリハビリテーション支援装置で行うことができる。脳梗塞などの後遺症による麻痺を有する患者の場合には、指示された動きを患者が繰り返し行うことで、脳内でどのような身体表現状態になっているのかを、仮想身体性基板モデルによって確かめながら、リハビリテーションを行うことができ、非常に効率のよいリハビリテーションができる。この場合には、例えば患者の頭部にコイルを装着して、脳を活性化させるTMS治療法を同時に行うなどの、他の療法と組み合わせるようにしてもよい。
なお、上述した実施の形態の例では、動作計測器132がカメラを備えて、カメラが撮影した画像から動きを計測するようにした。これに対して、例えば患者の体に動きを検出するセンサなどを取り付けて、そのセンサに基づいて動き検出処理を行う動き検出部を使用するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態の例では、電極133を患者に装着して、電極133で脳から肢体に送られる信号を検出するようにし、この電極133が検出した信号から、患者の脳の状態を判断するようにした。この電極133は使用しないで、リハビリテーションを行うようにしてもよい。
また、上述した実施の形態の例で説明した、仮想身体表現生成処理は1つの例であり、その他の仮想身体表現モデルを適用してもよい。
さらに、上述した実施の形態では、リハビリテーション支援装置を、コンピュータ装置とその周辺機器により構成し、コンピュータ装置に実装するソフトウェア(プログラム)が、実施の形態で説明したリハビリテーションの支援ための処理を実行するようにした。これに対して、それぞれの処理部を備えた専用のリハビリテーション支援装置として構成してもよい。
Claims (5)
- リハビリテーションを実行する患者の体の動きを検出する動き検出部と、
前記患者のリハビリテーションを実行する実在する又は存在しない体の部位と、脳とを接続する神経の状態を検出する電極と、
前記動き検出部が検出した体の動きを認知すると共に、前記電極が検出した信号により、前記患者が脳内でイメージしている身体の位置及び動きを示す身体表現を演算する認知機能処理と、前記認知機能処理で認知した身体をどのように動かしたいか判断する身体意識機能処理と、前記身体意識機能処理で判断した結果に基づいて体の動きを指示する身体表現を得る企図機能処理とを行って、患者の脳内で得られる身体表現を、運動方程式を使った数理モデルによる演算で表現する演算処理部と、
前記演算処理部で得られた前記数理モデルによる演算結果としての身体表現で決まる身体の位置及び動きを画像化する画像生成部と、
前記画像生成部が生成した画像を表示する表示部とを備え、
前記演算処理部は、前記動き検出部が検出した体の動きと、画像生成部が生成した画像中の体の動きとのずれを算出し、算出したずれの程度に基づいて、リハビリテーションの進展状態が順調か否かを判断するようにした
リハビリテーション支援装置。 - 前記演算処理部は、リハビリテーションを実行する患者が失った体の部位の位置及び動きを含めた身体表現を仮想的に生成し、前記画像生成部が、患者が失った体の部位を含めた体の状態を画像化する
請求項1に記載のリハビリテーション支援装置。 - 前記演算処理部は、リハビリテーションの進展状態の判断に基づいて、患者に要求するリハビリテーションのための体の動きを、現在とは異なる適切な難易度の体の動きに変更する必要があるか否かを判断する
請求項1又は2に記載のリハビリテーション支援装置。 - 前記演算処理部は、前記電極での検出状態に基づいて、患者の脳から幻肢に対して信号が送られているか否かを評価に加える
請求項1〜3のいずれか1項に記載のリハビリテーション支援装置。 - 患者のリハビリテーションを支援するリハビリテーション支援装置の作動方法であって、
リハビリテーション支援装置は、当該支援装置を制御する演算処理部を備え、
前記演算処理部が、
リハビリテーションを実行する患者の体の動きを検出する動き検出処理と、
前記患者のリハビリテーションを実行する実在する又は存在しない体の部位と、脳とを接続する神経の状態を、電極を介して取得する処理と、
前記動き検出処理で検出した体の動きを認知すると共に、前記電極が検出した信号により、前記患者が脳内でイメージしている身体の位置及び動きを示す身体表現を演算する認知機能処理と、前記認知機能処理で認知した身体をどのように動かしたいか判断する身体意識機能処理と、前記身体意識機能処理で判断した結果に基づいて体の動きを指示する身体表現を得る企図機能処理とを行って、患者の脳内で得られる身体表現を、運動方程式を使った数理モデルによる演算で表現する仮想身体表現生成処理と、
前記仮想身体表現生成処理で得られた前記数理モデルによる演算結果としての身体表現で決まる身体の位置及び動きを画像化して、患者に提示する画像を生成し提示する画像生成処理および画像提示処理とを行い、
前記仮想身体表現生成処理は、前記動き検出処理で検出した体の動きと、前記画像生成処理で生成した画像中の体の動きとのずれを算出し、算出したずれの程度に基づいて、リハビリテーションの進展状態が順調か否かを判断するようにした
リハビリテーション支援装置の作動方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013178885A JP6381097B2 (ja) | 2013-08-30 | 2013-08-30 | リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援装置の作動方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013178885A JP6381097B2 (ja) | 2013-08-30 | 2013-08-30 | リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援装置の作動方法 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015047193A JP2015047193A (ja) | 2015-03-16 |
JP2015047193A5 JP2015047193A5 (ja) | 2016-10-20 |
JP6381097B2 true JP6381097B2 (ja) | 2018-08-29 |
Family
ID=52697721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013178885A Expired - Fee Related JP6381097B2 (ja) | 2013-08-30 | 2013-08-30 | リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援装置の作動方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6381097B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6334276B2 (ja) * | 2014-06-04 | 2018-05-30 | 日本光電工業株式会社 | リハビリテーション支援システム |
JP6425355B2 (ja) * | 2016-04-26 | 2018-11-21 | 公立大学法人埼玉県立大学 | 上肢運動学習装置 |
US20190388732A1 (en) * | 2018-06-21 | 2019-12-26 | International Business Machines Corporation | Virtual Environment for Physical Therapy |
JP7384341B1 (ja) | 2023-07-07 | 2023-11-21 | 学校法人冬木学園 | 脳卒中患者の身体の痛みの改善を目的とするリハビリテーションの効果を予測するための方法、及び、システム |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4025230B2 (ja) * | 2003-03-31 | 2007-12-19 | 株式会社東芝 | 疼痛治療支援装置及び仮想空間に幻肢画像を動画的に表示する方法 |
JP4618795B2 (ja) * | 2005-07-15 | 2011-01-26 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | リハビリ装置 |
JP2010198085A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Toppan Printing Co Ltd | リハビリ支援システム |
JP5400077B2 (ja) * | 2011-02-01 | 2014-01-29 | パナソニック株式会社 | 運動支援システム |
-
2013
- 2013-08-30 JP JP2013178885A patent/JP6381097B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015047193A (ja) | 2015-03-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11944446B2 (en) | Apparatus, method, and system for pre-action therapy | |
US11273344B2 (en) | Multimodal sensory feedback system and method for treatment and assessment of disequilibrium, balance and motion disorders | |
US9526946B1 (en) | Enhanced system and method for vibrotactile guided therapy | |
US9149222B1 (en) | Enhanced system and method for assessment of disequilibrium, balance and motion disorders | |
CN111868788A (zh) | 用于生成穴位和压力点图的系统和方法 | |
Koritnik et al. | Comparison of visual and haptic feedback during training of lower extremities | |
CN108140421A (zh) | 运动训练 | |
JP6381097B2 (ja) | リハビリテーション支援装置及びリハビリテーション支援装置の作動方法 | |
Sramka et al. | Combined methods of rehabilitation of patients after stroke: virtual reality and traditional approach | |
Casas et al. | Human-robot interaction for rehabilitation scenarios | |
US20230062345A1 (en) | System and method for targeted neurological therapy using brainwave entrainment | |
JP2004298430A (ja) | 疼痛治療支援装置及び仮想空間に幻肢画像を動画的に表示する方法 | |
US11249549B2 (en) | Brain connectivity-based visual perception training device, method and program | |
JP7353632B2 (ja) | 注意機能訓練システム、訓練処理装置、及びコンピュータプログラム | |
CN113633928A (zh) | 基于节律性视听觉刺激的步态康复训练系统及训练方法 | |
CN113599773A (zh) | 基于节律性视觉刺激的步态康复训练系统及训练方法 | |
TWI569794B (zh) | 用於視覺馬達和/或神經肌肉治療的設備、和使用該設備用於視覺馬達和/或神經肌肉治療的方法 | |
WO2022230881A1 (ja) | リハビリテーション支援システム、プログラム及び制御装置 | |
EP3797750A1 (en) | Rehabilitation support device and rehabilitation support method | |
US11771955B2 (en) | System and method for neurological function analysis and treatment using virtual reality systems | |
August et al. | A system for sensory motor rehabilitation of the upper limb with virtual reality, exoskeleton robot, and real objects | |
US20240055138A1 (en) | System and method of patient profile creation | |
JP6917766B2 (ja) | 刺激付与装置及び刺激付与用プログラム | |
Fadaeijouybari | Wearable Haptics for Somatosensory Perception and Self-consciousness | |
Bae et al. | Development and validation of immersive hand rehabilitation system using a VR rhythm game with vibrotactile feedback: an fNIRS pilot study |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160829 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160829 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170530 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170526 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170731 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171107 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180313 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180328 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180529 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180629 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180724 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180730 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6381097 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |