JP6380285B2 - 電力変換器 - Google Patents

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Description

本明細書が開示する技術は、電力変換器に関する。
電力変換器は、パワー半導体素子と呼ばれる多数の半導体素子を含む。例えば電動車両のモータなど、消費電力の大きいデバイスに電力を供給する電力変換器では、半導体素子の発熱量が大きい。多数の半導体素子を集約して効率良く冷却することのできる電力変換器が例えば特許文献1に開示されている。その電力変換器は、夫々が半導体素子を収容している複数のパワーカードと複数の冷却器とが積層されている積層体を備える。積層体はケースに収容され、板ばねとケースの内側面との間で加圧されて積層状態を保持している。積層体を加圧することで、パワーカードと冷却器がよく接触し、効率よく半導体素子を冷却することができる。ここで、積層体を一定の圧力で加圧すると、量産される複数の積層体では積層方向の長さにばらつきが生じる。特許文献1には、その長さのばらつきを調整するために、板ばねを固定する固定ピンの取り付け位置を段階的に調整するための複数の溝がケースの内側面に設けられる。
特開2010−130814号公報
特許文献1に記載される方法では、ケースに固定ピンの取り付け位置を調整するために複数の溝を設ける必要がある。そのため、ケースの構造が複雑化し、場合によってはケースが大型化することが考えられる。本明細書では、特許文献1より簡易に積層体の積層方向の長さのばらつきを調整しつつ、積層体に予め定められた所定の圧縮力を作用させる技術を提供する。
本明細書が開示する電力変換器は、夫々が半導体素子を収容している複数のパワーカードと複数の冷却器とが積層されている積層体と、積層体を収容しているケースを備えている。そして、厚みの異なる複数のブロックの中から積層体の積層方向の長さに応じて選択された選択ブロックがケースの内側に固定されている。積層体が、ケースの内側面と選択ブロックの厚みの方向に位置する側面との間に積層方向に圧縮されつつ挟まれている。
この構成によれば、厚みの異なる複数のブロックの中から一つの選択ブロックを選択することにより積層体の積層方向の長さのばらつきを調整することができる。ケースには一つの選択ブロックを固定するだけでよいので、文献1のような複雑な構造をケースに設ける必要が無く、簡易に積層体の長さのばらつきの調整を実現することができる。そして、ケースに固定された選択ブロックとケースの内側面の間に積層体が挟まれることで、積層体を圧縮力が作用した状態でケースに収容することができる。当該電力変換器は、積層体の積層方向に沿って延びており、ケースの一つの内面との間で積層体を挟みこむブラケットであって、一端が選択ブロックに固定されるとともに他端がケースに固定されているブラケットをさらに備えている。ブラケットを備えることにより、選択ブロックに作用するモーメント力(後述)を効果的に支えることができる。また、ブラケットにより、積層体の冷却器をケースとの底面との間に押圧することで、積層体の耐振動性を高めることができる。
本明細書が開示する技術によれば、複数のパワーカードと複数の冷却器とが積層されている積層体を備える電力変換器において、積層体の積層方向の長さのばらつきを簡易に調整しつつ積層体に予め定められた所定の圧縮力を作用させることができる。本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
実施例の電力変換器の斜視図である。 電力変換器の上面図である。 図2のIII−III線における電力変換器の側面断面図である。 積層体の斜視図である。 パワーカードの斜視図である。 冷却器の分解斜視図である。 電力変換器の組立工程を示す図である(その1)。 電力変換器の組立工程を示す図である(その2)。 電力変換器の組立工程を示す図である(その3)。 電力変換の組立工程を示す図である(その4)。 変形例の電力変換器の斜視図である。 図11のXII−XII線に沿った断面図である。
図面を参照して実施例の電力変換器を説明する。図1は、実施例の電力変換器200の斜視図である。図2は、電力変換器200をケース8の上方から見た上面図である。図3は、図2のIII−III線における側面断面図である。図2,図3は、後述する積層体2の周囲のみが示されており、他の部分は省略して描かれている。電力変換器200は、電動車両に搭載される。電力変換器200は、バッテリの直流電力を走行用モータを駆動するための交流電力に変換するデバイスである。電力変換器200は、バッテリの出力電圧を昇圧する電圧コンバータと、昇圧された直流を交流に変換して走行用モータに供給するインバータを含む。電圧コンバータとインバータは、発熱量の大きい多数のスイッチング素子(半導体素子)を含む。電力変換器200は、それら多数のスイッチング素子を集約して効率良く冷却することができる。図中にはXYZ座標系が示されており、本明細書では、適宜XYZ座標系を用いて構成を説明する。なお、図1では、見易さのためにケース8を仮想線(一点鎖線)で描いている。
電力変換器200は、夫々が半導体素子を収容している複数のパワーカードと複数の冷却器とが積層されている積層体2と、後述する選択ブロック6と、積層体2を収容しているケース8を備えている。また、電力変換器200は、ケース8と選択ブロックを連結する2本のブラケット7a,7bを備えている。図1に示すように、ブラケット7a,7bは、積層体2と選択ブロック6をケース8の底面8aとの間で押圧するように備えられる。ここで、図1に示すように、積層体2は、ケース8に片寄って収容されている。ケース8の積層体2が配置されていない空間Sには、積層体2のパワーカードと接続される電気部品、例えば、リアクトル、コンデンサ等が配置される。図1では、空間Sに配置される電気部品の図示が省略されている。また、以下では、説明の便宜上、Z軸の正方向を「上」、負方向を「下」と称し、X軸の正方向を「前」、負方向を「後」と称する場合がある。また、Y軸方向を「横方向」と称する場合がある。
図2,図3に示すように、複数のパワーカード5a−5dと複数の冷却器3a−3eが積層されることで積層体2が構成される。図中のX軸方向が、積層体2の積層方向と一致する。以下では、複数のパワーカード5a−5dのいずれか一つを区別なく示すときには「パワーカード5」と称する。また、複数の冷却器3a−3eのいずれか一つを区別なく示すときには「冷却器3」と称する。
複数のパワーカード5と複数の冷却器3は、一つずつ交互に積層されている。各パワーカード5の両側に冷却器3が接している。積層体2の積層方向の両端に位置する冷却器3a,3eに関しては、一方の面だけにパワーカード5が接している。冷却器3aのパワーカード5が接していない面には、冷媒供給管91と冷媒排出管92を有する前端カバー4aが取り付けられている。冷却器3eのパワーカードが接してない面には、後端カバー4bが取り付けられている。前端カバー4aの冷却器3aと反対側の側面、即ち積層体2の前側の側面は、ケース8の内側面82に当接している。一方、後端カバー4bの冷却器3eと反対側の側面、即ち積層体2の後側の側面は、後述する選択ブロック6に当接している。即ち、積層体2は、ケース8の内側面82と選択ブロック6の前側の側面63との間に挟まれている。なお、冷媒供給管91と冷媒排出管92は、ケース8に設けられた貫通孔によりケース8の外側へと貫通している。
積層体2は、ケース8と選択ブロック6との間で圧縮された状態で挟まれている。選択ブロック6は、積層体2を圧縮した状態に保持するようにケース8に固定されるブロックである。詳細は後述するが、選択ブロック6は、積層体2が予め定められた所定の圧力により圧縮された後に、圧縮された状態で積層体2の後面に当接するようにケース8に固定される。即ち、選択ブロック6が圧縮された状態の積層体2から作用する反力を支えることで、積層体2の圧縮された状態が保持される。ここで、圧縮後の積層体2の積層方向の長さL0は、複数のパワーカード5と複数の冷却器3の寸法の公差の累積によりばらつく。予め定められた所定の圧力により積層体2が圧縮された状態を保持するためにも、そのばらつきによる寸法変化を調整する必要がある。詳細は後述するが、選択ブロック6は、厚みの異なる複数のブロックの中から、圧縮後の積層体2の長さL0(本実施例では、長さL0に相当する距離L1を利用)に基づいて選択される。積層体2の長さL0がばらついても、複数のブロックの中からそのばらつきに対応した一つの選択ブロック6を選択することにより、予め定められた所定の圧力により圧縮された状態を保持して積層体2をケース8に組み付けることができる。
選択ブロック6は、積層体2とは反対側の側面に2本の支持脚61a,61bを有している。2本の支持脚61a,61bは、後側(即ち、X軸負方向側)に突出している。2本の支持脚61a,61bは、横方向(即ち、Y軸方向)の両側に配置される。支持脚61a,61bは、横方向から見たときに三角形状をしている。さらに、支持脚61a,61bの夫々の下面には、矩形の突起62a,62bが設けられている。突起62a,62bの夫々は、ケース8の底面に設けられた矩形の窪みに挿入される。突起62a,62bは、X軸方向における同位置に配置されており、その突起62a,62bに対応した窪みも、X軸方向における同位置に配置されている。図3では、一方の窪み81aのみが示されているが、窪み81aの紙面裏側に他方の窪みが位置していることに留意されたい。上述したように、選択ブロック6には、積層体2を圧縮することにより生じる反力が作用する。その反力は、突起62aの後側の側面と一方の窪み81aの後側の側面とが当接することにより支えられる。同様に、反力は突起62bの後側の側面と他方の窪みの後側の側面とが当接することによっても支えられる。また、その反力により選択ブロック6には、モーメント力も作用する。そのモーメント力は、支持脚61a,61bの下面とケース8の底面8aとが当接することにより支えられる。なお、図示は省略するが、選択ブロック6は、ケース8にボルトにより固定される。
また、電力変換器200は、積層体2の上に配置されるとともに、ケース8と選択ブロック6を連結する2本のブラケット7a,7bを備えている。ブラケット7a,7bは、積層体2の横方向(即ち、Y軸方向)の両側に配置される。ブラケット7a,7bは、積層方向(即ち、X軸方向)に長い四角柱である。以下では、代表してブラケット7aについて説明する。ブラケット7aの積層方向における一方の端部は、ボルト71aによりケース8に固定されており、他方の端部は、ボルト71gにより選択ブロック6に固定されている。さらに、ブラケット7aのボルト71aとボルト71gとの間は、ボルト71b−71fにより冷却器3a−3eに固定されている。ブラケット7bも、ブラケット7aと同様に、ケース8と選択ブロック6と冷却器3a−3eに固定されている。これにより、複数の冷却器3a−3eは、ブラケット7a,7bとケース8の底面8aとの間で押圧される。
ブラケット7a,7bを備えることにより、選択ブロック6に作用する上述したモーメント力を効果的に支えることができる。また、電力変換器200は、電動車両に搭載される。そのため、電力変換器200には耐振動性も要求される。ブラケット7a,7bにより、積層体2の冷却器3をケース8との底面8aとの間に押圧することで、積層体2の耐振動性を高めることができる。
図4−図6を参照して、積層体2の詳細な構造について説明する。図4は、積層体2の斜視図である。詳細は後述するが、前端カバー4aに設けられた冷媒供給管91から供給された冷媒は、全ての冷却器3に分配される。冷媒は液体であり、典型的には水あるいはLLC(Long Life Coolant)である。冷媒は各冷却器3の流路を通過する間に隣接するパワーカード5から熱を吸収する。その後、冷媒は、前端カバー4aに設けられた冷媒排出管92から排出される。
図5は、パワーカード5の斜視図である。パワーカード5は、半導体素子52a,52bを樹脂のパッケージ51で封止したデバイスである。半導体素子52a,52bはトランジスタ(IGBT)であり、パッケージ51の内部で直列に接続されている。半導体素子52a,52bの直列接続を以下では直列回路と称する。パッケージ51の上側から3本のパワー端子56a−56cが延びている。パワー端子56aは、パッケージ51の内部で、直列回路の一端に接続しており、パワー端子56bは直列回路の他端に接続している。パワー端子56cはパッケージ51の内部で直列回路の中点に接続している。パッケージ51の下側からは複数の制御端子57が延びている。制御端子57は、半導体素子52a,52bのゲート電極に接続する端子や、センスエミッタに接続する端子、及び、半導体素子52a,52bのチップに内蔵された温度センサに接続する端子などである。
パッケージ51の前面(X軸の正方向を向く面)に放熱板53a,53bが配置されている。なお、放熱板53a,53bは絶縁板54aで覆われているので、図2において放熱板53a,53bは隠れ線(破線)で描かれている。同様の放熱板がパッケージ51の後面(X軸負方向を向く面)にも配置されている。パッケージ51の後面に位置する放熱板も絶縁板54bで覆われる。ここで、パワー端子56a,56bの一部が放熱板として形成される。即ち、放熱板53a,53b及び後面に位置する放熱板は夫々、半導体素子52a,52bに接続されており、半導体素子52a,52bからの熱が効率よく放熱板53a,53bに伝わる。
図中のX軸方向でパワーカード5の両側に冷却器3が当接する。絶縁板54aは、後述する冷却器3の金属板13bに接触する。同様に、絶縁板54bも、後述する冷却器の金属板13aに接触する。絶縁板54a,54bによりパワーカード5の放熱板と冷却器の金属板13a,13bの間が絶縁される。そして、パワーカード5の熱は、絶縁板54a,54bを介して金属板13a,13bに伝わる。
図6は、冷却器3bの分解斜視図である。冷却器3a−3eは同じ構造を有しているので、ここでは複数の冷却器3を代表して冷却器3bを説明する。なお、図6には、冷却器3bの積層方向の両側に位置するパワーカード5a,5bを仮想線で描いてある。冷却器3bは、樹脂製の本体(冷却器本体30)と、一対の金属板13a,13bと、一対のガスケット12a,12bで構成されている。冷却器本体30の内部には冷媒が流れる流路Psが形成されている。冷却器本体30には、両側のパワーカード5の夫々と対向する位置に冷却器開口32a,32bが設けられている。冷却器開口32a,32bは本体内部の流路Psに通じている。
冷却器本体30はY軸方向に横長であり、Y軸方向の両端の夫々に筒部35a,35bが設けられている。筒部35aは、積層方向に延びている。筒部35aの内側には、積層方向に延びる貫通孔34aが形成されている。筒部35bも、筒部35aと同様の構成をしており、筒部35bの内側に貫通孔34bを有している。貫通孔34a,34bは流路Psに通じている。積層体2では、隣接する冷却器3の貫通孔34a(34b)同士が連通している。冷媒供給管91(図4参照)は、貫通孔34aと連通している。冷媒供給管91から供給される冷媒は貫通孔34aを通じて全ての冷却器3に分配される。一方の貫通孔34aから供給された冷媒は、流路PsをY軸方向に流れ、他方の貫通孔34bへと流れる。貫通孔34bは、冷媒排出管92(図4参照)と連通している。各冷却器3の他方の貫通孔34bから出た冷媒は、冷媒排出管92から排出される。なお、この説明は、流路Psが金属板13a,13bにより塞がれた状態を前提に説明していることに留意されたい。
冷却器本体30の一方の冷却器開口32aはガスケット12aを挟んで金属板13aで塞がれる。他方の冷却器開口32bはガスケット12bを挟んで金属板13bで塞がれる。金属板13aの流路Ps側を向く面13a1には複数のフィン14aが設けられており、反対側の面13a2はパワーカード5aに対向する。複数のフィン14aは、流路Psの中に配置されることになる。パワーカード5aの熱は、金属板13aとそれに設けられたフィン14aを介して冷媒に吸収される。金属板13bも、金属板13aと同様に複数のフィン14bが設けられている。
上述したように、積層体2は積層方向に圧縮された状態でケース8に取り付けられる。積層体2が圧縮されることにより、冷却器本体30と金属板13aの間に挟まれるガスケット12aが、冷却器本体30と金属板13aの間で圧縮される。同様に、冷却器本体30と金属板13bの間に挟まれるガスケット12bも、冷却器本体30と金属板13bの間で圧縮される。これにより、冷却器3の流路Psがガスケット12a,12bにより封止される。また、図示は省略されているが、冷却器3の筒部35a(35b)の前側の側面と、隣接する冷却器3の筒部35a(35b)の後側の側面の間にも、筒部35a(35b)内の流路である貫通孔34a(34b)を封止するガスケットが配置される。このガスケットも積層体2を圧縮する圧力により圧縮される。これにより、冷却器3の筒部35a(35b)内の流路が封止される。なお、図示は省略するが、前端カバー4aと冷却器3aの間、後端カバー4bと冷却器3eの間にも流路を封止するためのガスケットが配置される。
このように、積層体2は複数のガスケットを備えている。複数のガスケットを圧縮するためにも、積層体2は高い圧力で圧縮する必要がある。そのため、積層体2を圧縮した際に発生する反力は、複数のガスケットからの反発力により高くなる。積層体2から発生する高い反力を支えるためにも、ケース8と選択ブロック6には高い強度が求められる。上述した、選択ブロック6の支持脚61a,61b及び突起62a,62bは、その高い反力を支えるために必要な強度を得るために設けられている。
冷却器3と選択ブロック6の関係をまとめると次のとおりである。複数の冷却器3の夫々は、冷却器本体30と、金属板13a,13bを備えている。冷却器本体30は、内部に冷媒の流路Psが設けられているとともに、パワーカード5と対向する位置に流路に通じる冷却器開口32a,32bが設けられている。金属板13a(13b)は、一方の面が冷却器開口32a(32b)を塞いでおり、他方の面がパワーカード5と接している。複数の冷却器3と複数のパワーカード5の積層体2は、選択ブロック6が積層方向で積層体2に加える圧力が、冷却器開口32a(32b)と金属板13a(13b)の間の封止を確保している。
また、積層体2が圧縮されることで、隣接する冷却器3とパワーカード5との間がよく密着する。これにより、パワーカード5の半導体素子52a,52bから発生する熱を冷却器3に効率よく伝えることができる。ここで、冷却器3とパワーカード5の密着性を高めるために、隣接する冷却器3とパワーカード5との間にグリスが塗布される。積層体2を圧縮するために加える所定の圧力は、上述の複数のガスケットを圧縮し流路を封止するために必要な圧力と、隣接する冷却器3とパワーカード5の間に塗布されるグリスを所定の薄さに引き延ばすために必要な圧力等に基づいて予め決定される。
実施例の電力変換器200の製造方法について説明する。図7−図10は、図3と同様の側面断面図を利用して電力変換器200の組立工程を示す一連の図である。先ず、図7に示すように、前端カバー4aをケース8の内側面82に当接させつつ、複数のパワーカード5と複数の冷却器3を交互にX軸方向に沿って積層する。そして、積層した複数の冷却器3の後端に位置する冷却器3eに後端カバー4bを取り付ける。これにより、積層体2を一方向で組み立て、積層体2をケース8に収容することができる。
次に、図8に示すように、積層体2をケース8の内側面82に向かって積層方向(即ち、X軸方向)に所定の圧力Fで圧縮する。所定の圧力Fは、上述したように、ガスケット12a等を圧縮し流路を封止するのに必要な圧力とグリスを所定の薄さに引き延ばすのに必要な圧力等に基づいて予め決定される。そして、所定の圧力Fで圧縮した後に、積層体2の後端カバー4bの後側の側面41とケース8の底面8aに設けられた窪み81aの後側面との距離L1を測定する。ここで、窪み81aは、ケース8の内側面82から一定の距離に位置している。そして、積層体2の前側の側面、即ち、前端カバー4aの前側の側面は、ケース8の内側面82に当接して積層されている。よって、距離L1は、積層体2の積層方向の長さL0に応じて変化する距離である。即ち、距離L1を測定することは、積層体2の積層方向の長さL0を測定することと等価である。
次に、図9に示すように、積層体2の圧縮後に測定した距離L1を基準に複数のブロックの中から一つの選択ブロック6を選択する。ここで、複数のブロックは、前側の側面63と突起62aの後側の側面との距離L2が異なる複数のブロックである。複数のブロックは、距離L2が異なる以外は、同一の形状をしている。上述したように、積層体2の積層方向の長さはばらつく。したがって、距離L1も積層体2の積層方向の長さに応じてばらつく。上述のブロックは、この距離L1のばらつきに対応して距離L2が段階的に異なるように予め複数の寸法で準備される。例えば、距離L2が0.1mmから0.5mm刻みで段階的に異なる複数のブロックが予め準備される。そして、図10に示すように、一つに選択された選択ブロック6をケース8に固定する。ここで、選択ブロック6は距離L2が距離L1と同じになるように選ばれる。これにより、上述したように、前側の側面63と積層体2の後端カバー4bの後側の側面41が当接し、突起62aの後側の側面と窪み81aの後側の側面が当接するように、選択ブロック6がケース8に固定される。選択ブロック6を距離L2が距離L1と同じになるように選ぶことで、積層体2の積層方向の長さのばらつきを調整しつつ、予め定められた所定の圧力Fによる圧縮状態に維持したままの積層体2をケース8に収容することができる。
最後に、ケース8と選択ブロック6を連結するブラケット7a,7bを取り付けることで、実施例の電力変換器200の組立が完了する(図3参照)。ブラケット7a,7bを取り付けることで、積層体2を強固にケース8に取り付けることができる。
次に、図11と図12を参照して変形例の電力変換器300を説明する。この電力変換器300は、冷却器103の構造とブラケット107の構造が図1〜図3で示した電力変換器200と異なる。図11は、電力変換器300の斜視図であり、図12は、図11のXII−XII線に沿った断面図である。図12は、図中の座標系のYZ平面でカットした断面であって、貫通孔34a,34bと、冷却器103の内部の流路Psを通る断面を示している。なお、図11では、理解を助けるために、電力変換器300のケース108は、その底板のみを示しており、積層体102の一端を支持する側壁の図示は省略している。また、図12では、冷却器103の後ろに位置するパワーカード5の本体は破線で示してある。
積層体102を構成する冷却器103は、複数の冷却器103の積層方向(図中のX方向)からみたときに、両側に段差103aを有している。段差103aは、底面108aに対して垂直な側面に設けられており、底面108aに近い側が外側に突出している。なお、図11では、一つの冷却器のみに符号103を付してあり、他の冷却器では符号を省略している。また、複数の冷却器103の全てが同じ段差を有している。積層方向からみたときの両側の段差103aのそれぞれにブラケット107が嵌合している。ブラケット107の断面は矩形であり、その長手方向がケース108の底面108aと直交する向きで取り付けられている(図12参照)。ブラケット107の両端には凸部117a,117bが設けられており、その凸部117a,117bにボルト109が挿通される。ブラケット107の一端の凸部117aは、ボルト109によって、選択ブロック106に設けられたリブ106aに固定される。ブラケット107の他端の凸部117bは、ボルト109によって、ケース108の底面108aに設けられた突起118に固定される。
ブラケット107は、図1〜図3を参照して説明した電力変換器200のブラケット7a,7bと同様に、選択ブロック106に作用するモーメント力を支える。また、ブラケット107は、ケース108の底面108aとの間で積層体102を挟み込んでおり、積層体102の耐振動性向上にも貢献する。さらに、ブラケット107は、冷却器103の側面に設けられた段差103aに嵌合しているため、図1〜図3のブラケット7a,7bよりも強固に積層体102を固定することができる。
本明細書で開示する電力変換器は、次の特徴を備えている。電力変換器は、積層方向に延びておりケースと選択ブロックを連結するブラケットであって複数の冷却器(積層体)をケースの底面との間で挟み込んで押圧するブラケットを備えている。ブラケットは、一端が選択ブロックに固定されるとともに他端がケースに固定される。図11、図12に示す電力変換器300では、底面108aと直交する冷却器103の両側面に段差103aが設けられており、ブラケット107は、それぞれの段差に嵌合して積層体102を底面108aに押し付けている。
また、本明細書では、電力変換器の新規な製造方法も開示する。本明細書が開示する電力変換器の製造方法は、夫々が半導体素子を収容している複数のパワーカードと複数の冷却器とが積層されている積層体をケースに収容することで製造される電力変換器の製造方法である。この製造方法は、圧縮工程と、ブロック選択工程と、ブロック固定工程を備えている。圧縮工程は、積層体の積層方向における一端がケースの内側面に当接するように積層体をケースに収容し、積層体を内側面に向かって所定の圧力で圧縮する工程である。ブロック選択工程は、圧縮後の積層体の積層方向の長さを測定し、厚みの異なる複数のブロックの中から測定した積層方向の長さに基づいて一つの選択ブロックを選択する工程である。ブロック固定工程は、圧縮後の積層体の積層方向における他端に選択ブロックの厚みの方向における側面が当接するように選択ブロックをケースに固定する工程である。
実施例における選択ブロックの「距離L2」が選択ブロックの「厚み」の一例である。
以下、実施例で示した技術に関する留意点を述べる。ブラケット7a,7b、あるいは、107は、少なくともケース8と選択ブロック6を連結していればよい。ケース8の底面8a、及び、ケース108の底面108aが、ブラケットとともに積層体を挟み込むケースの内面の一例に相当する。
また、実施例で、積層体2の積層方向の長さに相当する距離として距離L2を採用したが、これは一例に過ぎない。積層体2の積層方向の長さL0と等価となる距離であれば、他の距離を採用してもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2,102:積層体
3(3a−3e),103:冷却器
4a:前端カバー
4b:後端カバー
5(5a−5d):パワーカード
6,106:選択ブロック
7a,7b,107:ブラケット
8,108:ケース
8a,108a:底面
12a,12b:ガスケット
13a,13b:金属板
14a,14b:フィン
30:冷却器本体
34a,34b:貫通孔
35a,35b:筒部
52a,52b:半導体素子
53a,53b:放熱板
54a,54b:絶縁板
56a−56c:パワー端子
61a,61b:支持脚
62a,62b:突起
71b−71f:ボルト
81a,81b:窪み
91:冷媒供給管
92:冷媒排出管
200,300:電力変換器

Claims (1)

  1. 夫々が半導体素子を収容している複数のパワーカードと複数の冷却器とが積層されている積層体と、
    前記積層体を収容しているケースと、
    を備えており、
    厚みの異なる複数のブロックの中から前記積層体の積層方向の長さに基づいて選択された選択ブロックが前記ケースの内側に固定されており、
    前記積層体が、前記ケースの内側面と前記選択ブロックの前記厚みの方向に位置する側面との間に前記積層方向に圧縮されつつ挟まれている、
    電力変換器であり、当該電力変換器は、
    前記積層体の積層方向に沿って延びており、前記ケースの一つの内面との間で前記積層体を挟みこむブラケットであって、一端が前記選択ブロックに固定されるとともに他端が前記ケースに固定されているブラケットをさらに備えている、
    ことを特徴とする電力変換器。
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