JP6380068B2 - 長尺物の搬送装置および長尺物の製造方法 - Google Patents
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Description
前記ダンナー法においては、先端部を斜下方に向けつつ軸心を中心にして回転してなるスリーブの外周面に、帯紐状の溶融ガラスが巻き付けられる。スリーブに巻き付けられた溶融ガラスは、徐々に一様な厚みの層となって該スリーブの先端部へと流動する。
そして、スリーブの先端部から圧縮空気が噴出されるとともに、該スリーブの前方には管引機が配設され、該管引機の牽引力によって、溶融ガラスはスリーブの先端部よりガラス管となって引出される。
粗切断されたガラス管は、無端状の搬送コンベア(例えば、「特許文献1」を参照)に連続的に供給され、その後、再切・口焼工程、検査工程へと順に搬送される。
そして、検査工程を経たガラス管は、搬送コンベアより離脱され、所定本数毎に包装されて出荷される。
こうして、前記搬送コンベアは、搬送途中のガラス管同士が互いに接触し、ガラス管の表面に傷や欠損等が生じるのを防止する構成となっている。
そのため、例えば、上方より供給されたガラス管が、搬送コンベア上に着地した直後に跳ね上がり、所望の間隙に載置できない場合や、意図せず他の間隙に入り込んだりする場合があった。このような場合、前記ガラス管は、搬送方向に対して斜方向に載置され、或いは複数のガラス管が同じ1つの間隙に載置される等して、ガラス管同士の接触を誘発し、ガラス管の表面に傷や欠損等を生じさせる可能性があった。
従って、例えば、搬送コンベアへの乗移りの際において、長尺物が搬送コンベア上に着地した直後に跳ね上がり、所望の仕切り部間に載置されなかったり、或いは、意図せず他の仕切部間に入り込んで、搬送方向に対して斜方向に載置されたりするようなこともなく、長尺物同士の接触を回避し、長尺物の表面に傷や欠損等を生じるのを防止することができる。
従って、二基の搬送コンベアにおいて、搬送方向の上流側端部に供給された直後の長尺物の姿勢が、何れか一方側に傾斜した状態であったとしても、搬送方向の下流側端部に近付くにつれて、徐々に水平姿勢に規制されることとなり、長尺物を安定して搬送することができる。
また、この際、長尺物に撓みが発生して大きく跳ね上がろうとしても、補助コンベアベルトの上面において長尺物を下方より支持することにより、撓みの発生を防ぎ、長尺物の跳ね上がりを防止することができる。
従って、例えば、搬送コンベアへの乗移りの際において、長尺物が搬送コンベア上に着地した直後に跳ね上がり、所望の仕切り部間に載置されなかったり、或いは、意図せず他の仕切部間に入り込んで、搬送方向に対して斜方向に載置されたりするようなこともなく、長尺物同士の接触を回避し、長尺物の表面に傷や欠損等を生じるのを防止することができる。
先ず、本発明を具現化する長尺物の搬送装置1の構成について、図1乃至図3を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては便宜上、図1乃至図3に示した矢印の方向によって、搬送装置1の上下方向、前後方向、および左右方向を規定して記述する。
また、図1および図2においては、矢印Aの方向をガラス管Gの搬送方向と規定して説明する。
なお、搬送装置1によって搬送される被搬送物は、本実施形態のガラス管Gに限定されるものではなく、例えば、長尺物である管状物や棒状物、柱状物等であれば、何れのものであってもよい。
搬送コンベア10は、複数のガラス管G・G・・・を一本毎に保持しつつ、搬送方向(矢印Aの方向)に向かって連続的に搬送するためのものである。
主駆動プーリー11および主従動プーリー12は、軸心方向を水平方向としつつ、互いに搬送方向に対向して軸支される。
また、これらの主駆動プーリー11および主従動プーリー12の間には、無端状の主コンベアベルト13が巻回される。
換言すると、主駆動プーリー11および主従動プーリー12の間において、主コンベアベルト13が巻回されることにより、搬送コンベア10は、搬送方向に沿って等間隔に配置される複数の仕切部13a・13a・・・を有することとなる。
この際、主コンベアベルト13の回転方向としては、通常、主コンベアベルト13の上面(外周面の上側領域)に位置する複数の仕切部13a・13a・・・が、搬送方向に向かって移動する方向に設定されている。
そして、後述するように、各搬送コンベア10の主コンベアベルト13において、互いに隣接する仕切部13a・13aの間隙によって、ガラス管Gの延出方向の両端部が各々保持される。
これにより、複数のガラス管G・G・・・は、二基の搬送コンベア10・10によって、搬送方向に沿って平行に支持されつつ、当該搬送方向に搬送される。
乗移り装置20は、搬送装置1に対して連続的に供給される複数のガラス管G・G・・・を、主コンベアベルト13上の互いに隣接する仕切部13a・13a間に、一本毎に確実に乗移らせるためのものである。
また、羽根車21は、搬送コンベア10の搬送方向の上流側(図2中の後方側)の端部において、水平方向、且つ搬送方向との直交方向(図1中の左右方向)を軸心方向として軸支される。
これにより、羽根車21は、第二駆動モータ22によって、回転軸21aを中心にして間欠的に回転される。
その結果、後述するように、搬送装置1に対して連続的に供給される複数のガラス管G・G・・・は、羽根車21によって、一旦、隣接する爪部21b・21b間に一本毎に保持され、その後、搬送コンベア10の互いに隣接する仕切部13a・13a間に、一本毎に供給されることとなる。
傾斜ガイド24は、例えば矩形状の板部材によって形成され、図2に示すように、上下方向に平面を向けつつ、側面視にて、搬送方向の下流側(前側)に向かって下方に傾斜するとともに、羽根車21の上部と交差するようにして配置される。
これにより、各羽根車21の上下位置の微調整を、各々単独で容易に行うことができるため、例えば、細長比の大きな(即ち、細長い)ガラス管Gのように、撓みの影響によって、一端部が羽根車21に転がり落ちるタイミングと、他端部が羽根車21に転がり落ちるタイミングとの間にズレが生じ(具体的には、ガラス管Gの進行方向側の端部が先に転がり落ち)、これらの羽根車21・21に対して、脱落や不安定な保持姿勢となり易い場合であっても、直ちに各羽根車21の上下位置を微調整し(具体的には、ガラス管Gの進行方向側の端部に位置する羽根車21の高さを下げて)、このようなタイミングのズレによる悪影響を防止することができる。
これにより、第二アクチュエーター25による羽根車21の上下移動に追従して、第一アクチュエーター15による主従動プーリー12の上下移動を容易に行うことが可能になり、羽根車21と、搬送コンベア10の搬送方向の上流側端部との相対的な位置関係の維持を図り、羽根車21と搬送コンベア10との間において、ガラス管Gの安定した乗移りを維持することができる。
従って、二基の搬送コンベア10・10において、搬送方向の上流側端部に供給された直後のガラス管Gの姿勢が、何れか一方側に傾斜した状態であったとしても、搬送方向の下流側端部に近付くにつれて、徐々に水平姿勢に規制されることとなり、ガラス管Gを安定して搬送することができる。
補助コンベア30は、羽根車21から搬送コンベア10への乗移り時、または搬送コンベア10による搬送時などにおいて、ガラス管Gを下方より支持し、撓みによる悪影響を防止するためのものである。
補助コンベア30は、図1に示すように、補助駆動プーリー31、補助従動プーリー32、補助コンベアベルト33、および第三駆動モータ34などにより構成される。
また、例えば本実施形態においては、補助駆動プーリー31の軸心と、補助従動プーリー32の軸心との離間距離が、前述した搬送コンベア10における主駆動プーリー11の軸心と、主従動プーリー12の軸心との離間距離と、同程度に設定されている。
この際、補助コンベアベルト33の回転方向としては、通常、補助コンベアベルト33の上面(外周面の上側領域)が、搬送方向に向かって移動する方向に設定されている。
換言すると、補助コンベア30は、平面視にて、搬送されるガラス管Gの延出方向の中央部に配置され、当該ガラス管Gの中央部を下方より支持する構成となっている。
具体的には、補助コンベアベルト33の上面と、仮想平面Pとの間隙寸法hは、搬送されるガラス管Gの撓み量dに比べて僅かに小さな値となるように設定されている。
そして、これらの駆動源である第一駆動モータ14、第二駆動モータ22、および第三駆動モータ34は、図示せぬ制御装置に電気的に接続され、当該制御装置によって集中制御される一方、各々単独に運転可能な構成となっている。
また、これらの駆動源(第一駆動モータ14、第二駆動モータ22、および第三駆動モータ34)は、制御装置(図示せず)を介して、互いに電気信号による情報のやり取りを行いながら、集中制御されることから、例えば、これらの駆動源の内の何れか一つの運転条件を設定することにより、当該運転条件に基づき、他の駆動源の運転条件についても自動的に設定されるため、搬送装置1全体としての調整作業を容易に行うことができる。
次に、搬送装置1の動作手順について、図1を用いて説明する。
先ず始めに、二基の搬送コンベア10・10と、一基の補助コンベア30とは、互いに同調しながら、同程度の搬送速度によって搬送方向に向かって連続的に回転している。
一方、各搬送コンベア10における乗移り装置20の羽根車21は、各々所定の位相角だけ回転した状態によって停止している。
なお、この際、各羽根車21は、傾斜ガイド24の下流側端部において、互いに隣接する爪部21b・21bの間隙が配置された状態となっている。
その結果、ガラス管Gは、傾斜ガイド24・24・・・の下流側端部において、各々の羽根車21・21における、互いに隣接する爪部21b・21b間に、上方より同時に供給される。
これにより、ガラス管Gは、羽根車21・21の爪部21b・21b間にて、両端部を介して一本毎に一旦保持される。
このような、羽根車21・21の間欠的な回転動作の結果、ガラス管Gは、これらの羽根車21・21の爪部21b・21b間より搬送コンベア10側へと滑り落ち、各々の主コンベアベルト13・13の仕切部13a・13a間に、上方より供給される。
これにより、ガラス管Gは、主コンベアベルト13・13の仕切部13a・13a間にて、両端部を介して一本毎に保持され、搬送コンベア10・10によって、搬送方向に沿って平行に支持されつつ、当該搬送方向に搬送される。
そして、このような構成からなる搬送装置1を用いて、本実施形態におけるガラス管Gの製造方法は具現化され、ガラス管Gを切り出す切断工程と、搬送装置1を用いて切り出されたガラス管Gを後工程である加工工程へ搬送する搬送工程とを備えて構成される。
10 搬送コンベア
11 主駆動プーリー
13a 仕切部
14 第一駆動モータ
15 第一アクチュエーター(第二の昇降手段)
21 羽根車
21a 回転軸
21b 爪部
22 第二駆動モータ
25 第二アクチュエーター(第一の昇降手段)
30 補助コンベア
34 第三駆動モータ
G ガラス管(長尺物)
P 仮想平面
Claims (7)
- 搬送方向に沿って平行に支持された複数の長尺物を搬送する、長尺物の搬送装置であって、
前記搬送方向に沿って等間隔に配置される複数の仕切部を有するとともに、隣接する当該仕切部間にて各長尺物を保持しつつ、連続的に搬送する無端状の搬送コンベアと、
該搬送コンベアの前記搬送方向の上流側端部において、水平方向、且つ前記搬送方向との直交方向を軸心方向として軸支され、該軸心を中心として放射状に突出する複数の爪部を有するとともに、前記軸心を中心にして間欠的に回転することにより、隣接する前記爪部間にて、上方より供給される長尺物を一本毎に支持しつつ、前記搬送コンベアの前記仕切部間に、長尺物を一本毎に供給する羽根車と、を備え、
前記羽根車を、上下移動可能とする第一の昇降手段をさらに備える、
ことを特長とする長尺物の搬送装置。 - 搬送方向に沿って平行に支持された複数の長尺物を搬送する、長尺物の搬送装置であって、
前記搬送方向に沿って等間隔に配置される複数の仕切部を有するとともに、隣接する当該仕切部間にて各長尺物を保持しつつ、連続的に搬送する無端状の搬送コンベアと、
該搬送コンベアの前記搬送方向の上流側端部において、水平方向、且つ前記搬送方向との直交方向を軸心方向として軸支され、該軸心を中心として放射状に突出する複数の爪部を有するとともに、前記軸心を中心にして間欠的に回転することにより、隣接する前記爪部間にて、上方より供給される長尺物を一本毎に支持しつつ、前記搬送コンベアの前記仕切部間に、長尺物を一本毎に供給する羽根車と、を備え、
前記搬送コンベアを、上下移動可能とする第二の昇降手段をさらに備える、
ことを特長とする長尺物の搬送装置。 - 搬送方向に沿って平行に支持された複数の長尺物を搬送する、長尺物の搬送装置であって、
前記搬送方向に沿って等間隔に配置される複数の仕切部を有するとともに、隣接する当該仕切部間にて各長尺物を保持しつつ、連続的に搬送する無端状の搬送コンベアと、
該搬送コンベアの前記搬送方向の上流側端部において、水平方向、且つ前記搬送方向との直交方向を軸心方向として軸支され、該軸心を中心として放射状に突出する複数の爪部を有するとともに、前記軸心を中心にして間欠的に回転することにより、隣接する前記爪部間にて、上方より供給される長尺物を一本毎に支持しつつ、前記搬送コンベアの前記仕切部間に、長尺物を一本毎に供給する羽根車と、を備え、
前記羽根車を、上下移動可能とする第一の昇降手段と、
前記搬送コンベアを、上下移動可能とする第二の昇降手段とをさらに備える、
ことを特長とする長尺物の搬送装置。 - 前記第二の昇降手段は、前記搬送コンベアの搬送方向の下流側端部を支点としつつ、当該搬送方向の上流側端部を上下移動させる、
ことを特長とする、請求項2または請求項3に記載の長尺物の搬送装置。 - 搬送方向に沿って平行に支持された複数の長尺物を搬送する、長尺物の搬送装置であって、
前記搬送方向に沿って等間隔に配置される複数の仕切部を有するとともに、隣接する当該仕切部間にて各長尺物を保持しつつ、連続的に搬送する無端状の搬送コンベアと、
該搬送コンベアの前記搬送方向の上流側端部において、水平方向、且つ前記搬送方向との直交方向を軸心方向として軸支され、該軸心を中心として放射状に突出する複数の爪部を有するとともに、前記軸心を中心にして間欠的に回転することにより、隣接する前記爪部間にて、上方より供給される長尺物を一本毎に支持しつつ、前記搬送コンベアの前記仕切部間に、長尺物を一本毎に供給する羽根車と、を備え、
前記搬送コンベアは複数備えられ、搬送される前記長尺物の延出方向の両端部において、平面視にて平行に離間して配置されるとともに、
前記長尺物の延出方向の中央部において、無端状の補助コンベアが、前記搬送コンベアに対して、平面視にて平行に配置され、
前記補助コンベアの上端面は、複数の前記搬送コンベア各々の上端面を同時に含む仮想平面からなる搬送面より下方に位置する、
ことを特長とする長尺物の搬送装置。 - 前記搬送コンベア、前記羽根車、および前記補助コンベアは、各々独立して運転可能な駆動源を備える、
ことを特長とする、請求項5に記載の長尺物の搬送装置。 - 長尺物を切り出す切断工程と、
切り出された前記長尺物を請求項1から6の何れかに記載の搬送装置を用いて加工工程へ搬送する搬送工程と、を備える、
ことを特長とする長尺物の製造方法。
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JP2014250520A JP6380068B2 (ja) | 2014-12-11 | 2014-12-11 | 長尺物の搬送装置および長尺物の製造方法 |
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