JP6379483B2 - ポンプシステム - Google Patents
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Description
モータ(20)で駆動され、軸動力(L)が流量(Q)の増加に対してピークを持つ特性を示す遠心ポンプ(10)を備えたポンプシステムにおいて、
揚程(H)に基づいて上記遠心ポンプ(10)の流量(Q)を推定する第1流量推定モデル(M1)、及び上記モータ(20)の軸動力(L)を示す軸動力指標に基づいて上記流量(Q)を推定する第2流量推定モデル(M2)のうちから、管路抵抗曲線の変動に応じて、推定精度が高い方の流量推定モデルを選択し、上記流量(Q)の推定を行う制御部(40)を備えたことを特徴とする。
第1の発明において、
上記揚程(H)と上記軸動力指標とを同一の流量(Q)において比較できるように、上記第1流量推定モデル(M1)及び上記第2流量推定モデル(M2)の少なくとも一方が正規化されており、
上記制御部(40)は、所定の回転速度(Np)における、上記揚程(H)の変化率と上記軸動力指標の変化率とを比較し、変化率が大きい方の推定モデル(M1,M2)を選択することを特徴とする。
第1又は第2の発明において、
上記制御部(40)は、選択した推定モデル(M1,M2)に基づいて、上記モータ(20)の回転速度を制御することを特徴とする。
〈概略構成〉
図1は、本発明の実施形態1におけるポンプシステム(1)の概略構成を示す側面図である。ポンプシステム(1)は、例えばビルなどの空調設備(図示は省略)に組み込まれて、冷水や温水を循環させる。空調設備は、室温の制御などを行うために、ポンプシステム(1)の制御や、冷水や温水を循環させる管路の途中に設けられたバルブの開閉制御などを行う。そのためため、空調設備は、マイクロコンピュータ等によって構成された制御装置(上位制御装置と呼ぶ)を備えている。当該上位制御装置は、ポンプシステム(1)の制御装置(後述)と、例えば、バルブの開閉状態の情報や、ポンプの流量を指示する命令等をやりとりできるように構成されている。
ポンプシステム(1)は、図1に示すように、ポンプ(10)、モータ(20)、電力変換装置(30)、及び制御装置(40)を備えている。
本実施形態のポンプ(10)には、遠心ポンプを採用している。ポンプ(10)の吸入口(11)及び吐出口(12)には、配管との接続部が設けられ、空調設備の配管(図示は省略)に接続される。
モータ(20)は、ポンプ(10)のインペラ(図示を省略)を駆動するようになっている。モータ(20)の形式には限定はないが、例えば、誘導モータや、永久磁石埋込型モータ(いわゆるIPMモータ)など、種々のモータを採用できる。なお、この例では、モータ(20)の駆動軸は、上記インペラに直結されており、ポンプ(10)の回転速度とモータ(20)の回転速度とは等しいものとする。
電力変換装置(30)は、商用電源から交流電力が供給され、該交流電力を所定の交流電力に電力変換して、モータ(20)に供給する。電力変換装置(30)は、コンバータ回路、及びインバータ回路(何れも図示を省略)を備えている。コンバータ回路は、商用電源からの交流電力を直流電力に変換する。また、インバータ回路は、複数のスイッチング素子を備え、該スイッチング素子のオンオフを切り替えて、上記電力変換を行う。このオンオフの制御は、制御装置(40)が行う。電力変換装置(30)は、制御装置(40)とともに、ケーシングなどに収容されて、例えばモータ(20)の側面などに取り付けられる。勿論、電力変換装置(30)と制御装置(40)とは、別々に設置してもよいし、これらの設置場所も、モータ(20)の側面には限定されない。
制御装置(40)は、マイクロコンピュータ(41)、及び当該マイクロコンピュータ(41)を動作させるためのプログラムを含んでいる。
図2は、ポンプ(10)の特性曲線、及び管路抵抗曲線(以下、単に抵抗曲線、或いはシステムカーブとも呼ぶ)の一例を示す。同図において、N0〜N4は、ポンプ(10)の特性曲線であり、回転速度毎のポンプ(10)の特性を表している。また、R1、及びR2が抵抗曲線であり、ポンプ(10)が接続された管路の抵抗を表している。例えば、空調設備の管路の途中に設けられたバルブが開状態の場合の抵抗曲線がR1であるとすると、該バルブが閉じられることによって管路の抵抗は大きくなる。そうすると、この空調設備における抵抗曲線は、R1から、例えばR2へと変化する。
本実施形態では、ポンプ(10)の流量を推定する2つの推定モデルを用意し、これらの推定モデルのうちから、推定の精度が良い方を、抵抗曲線の変動に応じて選択し、流量の推定を行う。
ここで、a0、b0、及びc0は、ポンプ(10)を作動させた際の流量(Q)の測定値等に基づいて算出できる値であり、ポンプ性能を測定できる計測器が整った環境で測定した複数台のポンプ(10)の平均値を代表特性として用いて決定している。これらの値は、ポンプ(10)の設計時(開発時)に決定する定数である。一方、Δc0はポンプ(10)の個体ごとに決定する値であり、ポンプ(10)の製造時(或いは出荷の際)に決定する。第1流量推定モデル(M1)の各係数は、ポンプ(10)の回転速度に応じて定めることができる。本実施形態では、ポンプ(10)の定格回転速度(N0)時における係数に基づいて、式(1)を作成し、これをマイクロコンピュータ(41)のプログラム用のデータとして制御装置(40)に組み込んである。
ここで、d0、e0、及びf0は、ポンプ(10)を作動させた際の流量(Q)の測定値等に基づいて算出する値であり、複数台のポンプ(10)の平均値から決定している。これらの値は、ポンプ(10)の設計時(開発時)に決定する定数である。本実施形態では、ポンプ(10)の定格回転速度(N0)時における係数に基づいて、式(2)を作成し、これをマイクロコンピュータ(41)のプログラム用のデータとして制御装置(40)に組み込んである。
本実施形態では、H−Qモデル、及びL−Qモデルを比較できるように、何れか一方を正規化し、正規化したモデルで比較して、流量(Q)の変化に対する変化率が大きい方のモデルが、流量推定モデルとして精度が高いものと考える。これは、変化率が大きなモデルの方が、流量変化を高感度に検出できるので、より精度よく流量推定を行えるからである。以下では、正規化の手順を説明する。
一方、軸動力(L)は、流量(Q)の増加に対してピークを持つ特性を示す(図3を参照)。そのため、次の微分値(式(4))が0となる流量(Q)において、軸動力(L)は最大値となる。
つまり、Q=−e0/2d0の時に、Lが最大となる。よって、Lの最大値(Lmax)は、次の式(5)で表せる。
流量(Q)の推定に使用するモデルを選択するにあたり、H−Qモデル、及びL−Qモデルのそれぞれの最大値を基準にして、次のように正規化を行う。
そして、H−Q特性(第1流量推定モデル)のモデル式(1)の両辺をT倍した次の式(7)を作る。すなわち、モデル式(1)を正規化するのである。
=A0Q2+B0Q+C0+ΔC0 ・・・(7)
ただし、A0=T・a0,B0=T・b0,C0=T・c0,ΔC0=T・Δc0である。
これによりL−Q特性の微分値であるdL/dQと、最大値で正規化したH−Q特性の微分値であるdHT/dQの値を比較して大きい方のモデルで流量推定を行えばよいことになる。より具体的には、2d0Q+e0>2A0Q+B0が成立する場合はL−Qモデル、すなわち第2流量推定モデル(M2)を用いる。
そこで、マイクロコンピュータ(41)における計算では、式(9)の解Qを求め、Qの値に応じて、どの流量推定モデルを使用するか決定すればよい。
図4は、本実施形態における流量推定を説明するフローチャートである。このフローにおける処理は、マイクロコンピュータ(41)が行う。
Q(N0)=Q(Np)/k ・・・(11)
式(10)、式(11)、及びH−Qモデルの式(1)によって、現在の流量(Qp)を算出することができる。
Q(Np)は、式(11)、式(12)、及びL−Qモデル(第2流量推定モデル(M2))の式(2)を利用して推定できる。次に、制御装置(40)は、推定したQ(Np)と速度比(k)の値から定格時の流量であるQ(N0)を算出する。ステップ(S17)では、制御装置(40)は、L−Qモデルによって算出した流量(Q0)を保持(例えばメモリーに格納)する。すなわち、ステップ(S17)に進むことで、流量推定モデルとして第2流量推定モデル(M2)選択される。
そして、上位制御装置から必要流量(Qreq)が与えられると、制御装置(40)は、Nreq=Qreq/Cpを計算し、上記インバータ回路を介してモータ(20)を回転速度(Nreq)に制御することによって、必要流量(Qreq)に制御する。
以上のように、本実施形態によれば、揚程(H)に基づいてポンプ(10)の流量(Q)を推定する第1流量推定モデル(M1)、及びモータ(20)の軸動力(L)に基づいて流量(Q)を推定する第2流量推定モデル(M2)のうちから、管路抵抗曲線の変動に応じて一方を選択するようにした。したがって、ポンプシステムにおいて、流量計を用いずに精度よく流量制御を行うことが可能になる。
本発明の実施形態2では、第2流量推定モデル(M2)の他の例を説明する。具体的に、本実施形態では、モータ(20)の電流値(以下、モータ電流(I)という)に基づいて流量(Q)を推定するモデルを第2流量推定モデル(M2)として採用する。
軸動力(L)は、モータ電流(I)、モータ(20)の端子電圧の実効値(以下、モータ電圧(V)という)、力率、及びモータ効率を用いて、次の式(13)で表せる。
同期モータ(例えば、いわゆるIPMモータ)でポンプ(10)を駆動する場合は、モータ効率は、ほぼ一定となり、モータ(20)の力率も高くほぼ一定の値をとる。この結果、軸動力(L)は、モータ電流(I)とモータ電圧(V)の積にほぼ比例する。
なお、本実施形態でも、ポンプ(10)の個体差を考慮して、次の式(15)に示すように、補正用のパラメータとしてΔi0を導入する。
このΔi0は、ポンプ(10)の個体ごとに決定する値であり、ポンプ(10)の製造時(或いは出荷の際)に決定する。なお、以下では、式(15)もI−Qモデルと呼ぶ。
なお、H−Qモデル(式(1)参照)を正規化する代わりに、L−Qモデル(式(2)参照)を正規化して、上記変化率を比較するように制御装置(40)を構成してもよい。
10 ポンプ
20 モータ
40 制御部
Claims (3)
- モータ(20)で駆動され、軸動力(L)が流量(Q)の増加に対してピークを持つ特性を示す遠心ポンプ(10)を備えたポンプシステムにおいて、
揚程(H)に基づいて上記遠心ポンプ(10)の流量(Q)を推定する第1流量推定モデル(M1)、及び上記モータ(20)の軸動力(L)を示す軸動力指標に基づいて上記流量(Q)を推定する第2流量推定モデル(M2)のうちから、管路抵抗曲線の変動に応じて、推定精度が高い方の流量推定モデルを選択し、上記流量(Q)の推定を行う制御部(40)を備えたことを特徴とするポンプシステム。 - 請求項1において、
上記揚程(H)と上記軸動力指標とを同一の流量(Q)において比較できるように、上記第1流量推定モデル(M1)及び上記第2流量推定モデル(M2)の少なくとも一方が正規化されており、
上記制御部(40)は、所定の回転速度(Np)における、上記揚程(H)の変化率と上記軸動力指標の変化率とを比較し、変化率が大きい方の推定モデル(M1,M2)を選択することを特徴とするポンプシステム。 - 請求項1又は請求項2において、
上記制御部(40)は、選択した推定モデル(M1,M2)に基づいて、上記モータ(20)の回転速度を制御することを特徴とするポンプシステム。
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