JP6379457B2 - 自動二輪車両における路面摩擦係数推定装置およびそれを用いたアンチロックブレーキ制御装置 - Google Patents
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Description
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、ドライバのアクセル操作に基づいて後輪に対して駆動力が発生させられる後輪駆動の自動二輪車両に対する路面μ推定装置およびそれを用いたABS制御装置について説明する。
数式1中の右辺に示される第1項が第2項よりも大きければ車輪はグリップ状態で、第1項が第2項よりも小さければ車輪はスリップ状態である。したがって、所定のブレーキ力Bを発生させた場合に、路面μに応じて数式1中の第1項と第2項の大小関係が入れ替わる。また、第1項と第2項の大小関係の入れ替わりに伴って、数式1中の左辺に示されるIω’の正負の符号も入れ替わる。つまり、角加速度ω’の正負の符号に基づいて、第1項と第2項の大小関係の入れ替わりが判る。そして、角加速度ω’やその正負は車輪加速度(減速度)の変化から把握できることから、車輪速度を微分することで車輪加速度を演算し、さらにその車輪加速度から角加速度ω’やその正負を求めることができる。
このようにして、車輪加速度が減少する場合には路面μが第1所定値μ1未満であると推定することができる。また、車輪加速度が増加する場合には、路面μが第1所定値μ1以上であることから、路面μが第1所定値μ1よりも大きな第2所定値μ2の場合に対応する値にブレーキ力Bを上昇させる。そして、所定制動力としてブレーキ力Bを所定時間保持し、上記と同様に、車輪加速度が増加するか減少するかを確認する。車輪加速度が減少すれば、路面μが第1所定値μ1より大きく第2所定値μ2未満であると推定することができ、増加すれば路面μが第2所定値μ2以上であると推定することができる。このような動作を繰り返すことで、路面μを推定することが可能となる。
つまり、推定車体速度VS0(n)を、「VS0(n−1)+αDW×ΔT」と「VW」および「VS0(n−1)+αUP×ΔT」の中間値に設定している。VS0(n−1)は、前回の制御周期における推定車体速度を示している。ΔTは、制御周期の1周期に相当する時間を示している。αDWは、制御周期の1周期中における推定車体速度の減少勾配として想定される最大値を示しており、αDW=保持Gとしている。αUPは、制御周期の1周期中における推定車体速度の増加として想定される最大値を示しており、路面μ推定値に応じた規定値が設定される。
(数5) ω’=(μCW−μAWr)/I>0
一方、ブレーキ力BをμPWからμQWに増加させたときに、走行路面の路面μが高μから低μにμジャンプすると、図5に示したように路面μがμCからμDに低下する。このため、数式6に示すように、角加速度ω’が負の値となる。そこで、車輪がスリップするため、ABS制御における減圧制御に入ってW/C圧が減少させられる。このとき、路面μがμAのところまでブレーキ力Bを減らすと、角加速度ω’が数式7に示されるように復帰する。
(数7) ω’=(μDW−μAWr)/I>0
このように、走行路面の路面μが高μで均一の場合と高μから低μにμジャンプした場合とで、数式5、7に示したように復帰後の角加速度ω’に差が生じることになり、ブレーキ力Bを同じμQWrからμAWrに減圧したときの加速度ω’の復帰量について、後者よりも前者の方が大きくなる。このため、W/C圧の減圧量と角加速度ω’とに基づいて、走行路面の路面μの変化を判別することが可能となる。
(数9) ω’=(μDWr−μAWr)/I
このように、走行路面の路面μが低μで均一の場合と低μから高μにμジャンプした場合とで、数式8、9に示したように復帰後の角加速度ω’に差が生じることになり、ブレーキ力Bを同じμDWrからμAWrに減圧したときの加速度ω’の復帰量について、後者の方が前者よりも大きくなる。このため、W/C圧の減圧量と角加速度ω’の復帰量とに基づいて、走行路面の路面μの変化を判別することが可能となる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
Claims (5)
- 車両進行方向に位置する前輪と車両後退方向に位置する後輪とを有する自動二輪車両に適用され、前記前輪のみに備えられた車輪速度を検出する車輪速度検出手段と、前記車両の減速要求に応じて前記前輪に制動力を付与する前輪制動力付与手段とを有する自動二輪車両における路面摩擦係数推定装置であって、
前記減速要求に基づく制動開始時に、第1路面摩擦係数に対応する所定制動力を所定期間保持付与し、当該所定期間中に前記前輪の車輪加速度が増加する場合には、前記自動二輪車両の走行路面の路面摩擦係数が前記第1路面摩擦係数以上であると推定し、当該所定期間中に前記前輪の車輪加速度が減少する場合には、前記自動二輪車両の走行路面の路面摩擦係数が前記第1路面摩擦係数未満であると推定する摩擦係数推定手段を備えていることを特徴とする路面摩擦係数推定装置。 - 前記摩擦係数推定手段は、前記所定期間中に前記前輪の車輪加速度が増加したときには、前記前輪制動力付与手段によって付与する制動力を、前記第1路面摩擦係数に対応する所定制動力よりも増加させ、増加させた所定制動力を再び前記所定期間保持付与し、当該所定期間中における前記前輪の車輪加速度が増加するか否かに基づいて、前記自動二輪車両の走行路面の路面摩擦係数が前記増加させた所定制動力に対応する第2路面摩擦係数よりも大きいか否かを推定することを特徴とする請求項1に記載の路面摩擦係数推定装置。
- 前記摩擦係数推定手段は、前記所定期間中に前記前輪の車輪加速度が前記増加させた所定制動力を発生させることにより想定される車輪加速度よりさらに所定の減圧閾値以上減少したときには、前記自動二輪車両の走行路面の路面摩擦係数が前記第1路面摩擦係数よりも大きく、かつ前記第2路面摩擦係数未満であると推定することを特徴とする請求項2に記載の路面摩擦係数推定装置。
- 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の路面摩擦係数推定装置を有し、
前記車輪速度検出手段にて検出された車輪速度と前記路面摩擦係数推定装置にて推定された前記走行路面の路面摩擦係数に基づいて推定車体速度を演算する車体速度演算手段と、
前記推定車体速度と前記前輪の車輪速度との偏差で表されるスリップ率に基づいて、前記前輪のスリップを判定し、前記前輪にスリップが発生したと判定されると、前記前輪制動力付与手段として前記前輪に備えられるホイールシリンダに付与される圧力を減少する減圧制御を行ったのち、前記圧力を増加する増圧制御を行うことで、前記前輪のスリップを制御するアンチロックブレーキ制御手段と、を備えていることを特徴とするアンチロックブレーキ制御装置。 - 前記アンチロックブレーキ制御時に、前記走行路面の路面摩擦係数が変化するμジャンプを検出する摩擦係数変化判定手段を有し、該摩擦係数変化判定手段にて前記μジャンプが検出されたら、前記摩擦係数推定手段による前記走行路面の摩擦係数の推定をやり直す再推定手段を備えていることを特徴とする請求項4に記載のアンチロックブレーキ制御装置。
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