JP6379269B1 - チップ反転装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】最深部に近づくほど徐々に断面積が少なくなる回転体凹部15と、該回転体凹部15の底部周辺に開口する空気噴出口16とを有する凹部形成載置台10と、空気噴出口16から空気を噴出させる気体噴出装置とを備える。ここで、ICチップ200が接触許容面と接触禁止面とが特定されたものである場合、ICチップ200を回転体凹部15に載置するとき、2サイドコレットを用い、表裏反転後に、ICチップ200を持ち上げるときは、フラットピックアップツールを接触許容面に吸着させることが好ましい。
【選択図】図7
Description
特許文献1は、チップ反転装置及びダイボンダを開示している。このチップ反転装置は、一方の面を上に向けた状態でチップを保持する保持部と、この保持部をチップの中心とは異なる軸を中心に回転させる回転体とを具備するものである。このチップ反転装置では、回転体を回転させることにより、保持部に保持されたチップの他方の面が上向きになるようにチップを反転させる。また、このチップ反転装置は、反転後のチップにおける他方の面(下面)を一時吸着する他の吸着手段を備えている。
フリップチップボンダ1000は、チップ反転装置100と、超音波振動子110と、超音波振動子110を駆動する高周波電源120とを備えるボンディング装置(ダイボンダ)である。フリップチップボンダ1000は、超音波振動子110と高周波電源120とでボンディング部150を構成する。チップ反転装置100は、凹部形成載置台としての碗状載置台10と、空気噴出装置20と、作業台30と、リニアステージ40と、XYZθステージ50と、第1吸着具としての2サイドコレット60と、第2吸着具としてのフラットピックアップツール65と、吸着用駆動部としての真空吸着用ポンプ70と、撮像素子としての上部CCD80,81と、下部CCD85と、制御装置90とを備える。ここで、第1吸着具としての2サイドコレット60と、第2吸着具としてのフラットピックアップツール65とは、互いに離間しており、XYZθステージ50の可動部(図示せず)に取り付けられているものとする。なお、破線で示すゴニオステージ130を含むチップ反転装置101は、第2実施形態で説明する。
碗状載置台10は、直方体状の部材であり、その上面10aに半球状の凹部(回転体凹部15)が形成されたものである。なお、碗状載置台10は、直方体状に限らず、円柱状であっても構わない。碗状載置台10は、金属、樹脂やセラミック等で形成される。回転体凹部15は、2サイドコレット60(図4)によって、搬送されたICチップ200(図3)が載置される空間である。回転体凹部15は、その最深部を通過する回転軸(鉛直軸)Pが定義される。なお、回転体凹部15の形状は、円錐、回転楕円体や、円錐台等であっても構わない。碗状載置台10は、その底部に、気体噴出口16が設けられている。碗状載置台10は、気体噴出口16から空気(気体)を噴出可能に構成されている。空気の噴出により、回転体凹部15の内部に載置されたICチップ200は、表裏反転する。
ICチップ200は、光学素子210とチップ本体220とが接合面230で接合されたものである。光学素子210は、フォトダイオード等の受光素子や、LDやLED等の発光素子等であり、化合物半導体で作成される。チップ本体220は、シリコン半導体で作成される駆動回路である。光学素子210の受光面や発光面は、作業台30やコレット等の媒体との接触が禁止されている領域であり、傷の発生を回避する接触禁止面202として特定されている。これに対して、チップ本体220の表面は、媒体との接触が許容されている領域であり、接触許容面201として特定されている。
フラットピックアップツール65は、先端部65aと軸部65bとを備える樹脂製又は金属製の吸着ヘッドであり、CTコレットとも称される。フラットピックアップツール65は、その中心に空気を吸入(通流)する空気吸入口65cが形成されている。先端部65aは、円帯状の平面を呈している先端面65dを有する円錐台形状である。ここで、先端面65dの外形面積は、ICチップ200の表面面積よりも小さいものとする。
ステージ制御部91は、リニアステージ40のコントローラ(図示せず)、及びXYZθステージ50のコントローラ(図示せず)を制御する。圧縮装置制御部92は、空気噴出装置20や真空吸着用ポンプ70を制御する。画像処理部93は、上部CCD80,81や、下部CCD85が撮像した撮像画像を画像認識する。
ここで、ICチップ200は、予め、接触許容面201を下にして作業台30に載置されているものとする。
図6において、上部CCD80は、ICチップ200の上面を撮像する(SP1)。つまり、制御装置90は、作業台30の上方に配設されている上部CCD80に対して、ICチップ200の上面を撮像させる。そして、制御装置90の画像処理部93(図1)は、撮像した上面画像を用いて、ICチップ200の外形、及び位置を認識する。
SP2の処理後、チップ反転装置100は、ICチップ200を回転体凹部15に載置する(SP3)。つまり、制御装置90は、リニアステージ40を制御して、ICチップ200を吸着した2サイドコレット60を碗状載置台10の上方まで移動させる。さらに、制御装置90は、XYZθステージ50を制御し、2サイドコレット60の先端部を回転体凹部15まで降下させる。そして、制御装置90は、真空吸着用ポンプ70を停止させる。これにより、ICチップ200は、回転体凹部15に載置される。つまり、ICチップ200は、4箇所の角部203と回転体凹部15との当接により、保持される。
SP4の処理後、チップ反転装置100は、ICチップ200を反転させる(SP5)。つまり、制御装置90は、空気噴出装置20を制御し、気体噴出口16から空気を噴出させる。これにより、ICチップ200は、回転しながら回転体凹部15から浮き上がる。ここで、ICチップ200の角部203は、回転体凹部15に当接しても構わない。これにより、ICチップ200は、表裏が反転する反転状態で、回転体凹部15に載置される(SP6参照)。
ICチップ200aは、SP6(図8)において、反転後、回転体凹部15の回転軸に対して、傾斜して回転体凹部15に載置されたものである。この傾斜状態であっても、制御装置90は、SP8(図9)において、真空吸着用ポンプ70を駆動し、フラットピックアップツール65にICチップ200aを真空吸着させる。この吸着により、ICチップ200は、破線で示すICチップ200bのように、回転体凹部15の回転軸Pに対して、垂直(水平)になる。そして、制御装置90は、XYZθステージ50を制御し、ICチップ200bを持ち上げさせる。
図11において、通信モジュール250は、基板260と、基板260に形成された複数の電極262とを備えている。通信モジュール250は、一又は複数のICチップ200が搭載可能に構成されている。基板260は、光が通過可能な孔261が開孔している。この孔261により、ICチップ200を実装した通信モジュール250は、光がICチップ200に入射する。
なお、バンプ205に半田ボールを設け、半田ボールの加熱により、バンプ205と電極262とを共晶半田接合させても構わない。なお、この半田接合は、半田の酸化を防ぐために、窒素雰囲気中で行うことが好ましい。また、超音波熱圧着や熱圧着でAu−Au接合しても構わない。また、エポキシ接着剤やUV接着剤による接合でも構わない。
また、チップ反転装置100は、ICチップ200の接触禁止面202の側が基板やモジュール250等に搭載される事案に好適である。言い換えれば、光学素子210の反対側(接触許容面201)にバンプ205が形成されているICチップは、表裏反転させることなく、基板やモジュール250等に搭載することができる。
前記第1実施形態のチップ反転装置100は、表裏反転したICチップ200をフラットピックアップツール65で持ち上げたが、2サイドコレット60を用いて、表裏反転したICチップ200を持ち上げることもできる。
チップ反転装置101(図1)は、ゴニオステージ130を有している点で、前記第1実施形態のチップ反転装置100と相違する。ゴニオステージ130は、碗状載置台10を仰動させるものであり、α軸及びその直交軸の2軸を回動可能とする。これにより、回転体凹部15の最深部を通る回転軸(回転体の回転軸)Pが仰動する。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記実施形態のチップ反転装置100は、気体噴出口16から、空気を上方に噴出させていたが、傾斜させて噴出させることもできる。図16(a)(b)は、傾斜して回転体凹部15に載置した状態である。特に、図16(a)は、傾斜角が大きなときを示す。破線矢印のように空気を上方に噴射する場合は、気体噴出口16からICチップ200までの距離が長いので、噴出力が足りなくなるおそれがある。このため、実線矢印のように、気体噴出口16Bから噴出する空気の噴出方向を傾斜させることが好ましい。これにより、気体噴出口16BからICチップ200までの距離を短くすることができる。なお、傾斜角が大きな場合に備えて、碗状載置台10は、回転体凹部15の上部に、2点鎖線で示す気体噴出口16Aを開孔しておくことが好ましい。
15 回転体凹部
16,16a,16b 気体噴出口
20 空気噴出装置
30 作業台
40 リニアステージ
50 XYZθステージ(ステージ)
60 2サイドコレット(第1吸着具)
60f 空気吸入口
65 フラットピックアップツール(第2吸着具)
65c 空気吸入口
70 真空吸着用ポンプ(吸着用駆動部)
80,81 上部CCD(撮像素子)
85 下部CCD(撮像素子)
90 制御装置
100,101,102 チップ反転装置
130 ゴニオステージ
200,200a,200b ICチップ(半導体チップ)
201 接触許容面
202 接触禁止面
205 バンプ
210 光学素子(化合物半導体)
220 チップ本体(シリコン半導体)
250 通信モジュール
1000 フリップチップボンダ(ボンディング装置、ダイボンダ)
P 回転軸
Claims (5)
- ICチップの表裏を反転させるチップ反転装置であって、
最深部に近づくほど徐々に断面積が少なくなる回転体凹部と、該回転体凹部の底部に開口する空気噴出口とを有する載置台と、
前記空気噴出口から気体を噴出させる気体噴出装置と
を備えることを特徴とするチップ反転装置。 - 請求項1に記載のチップ反転装置であって、
前記ICチップの表裏の一方には、媒体との接触が禁止される接触禁止面を有した光学素子を備えており、
前記載置台の上方に配設した撮像素子と、
前記撮像素子の撮像画像が前記接触禁止面か否かを判定する制御装置と、
をさらに備えることを特徴とするチップ反転装置。 - ICチップの表裏を反転させるチップ反転装置であって、
最深部に近づくほど徐々に断面積が少なくなる回転体凹部と、該回転体凹部の底部に開口する空気噴出口とを有する載置台と、
前記空気噴出口から気体を噴出させる気体噴出装置と、
前記ICチップの縁と当接し、かつ、空気吸入口と前記ICチップの表面とが離間するように構成されている第1吸着具と、
先端部が面状の第2吸着具と、
前記第1吸着具に前記ICチップを吸着保持させる吸着用駆動部と、
前記ICチップの表裏の一方には、媒体との接触が禁止される接触禁止面を含み、前記ICチップの表裏の他方には、該媒体との接触が許容されている接触許容面を含んでおり、
前記第1吸着具を用いて前記回転体凹部に載置された前記ICチップに対して、前記気体を噴出させた後に、前記第2吸着具に前記接触許容面を吸着させるように制御する制御装置をさらに備える
ことを特徴とするチップ反転装置。 - 請求項3に記載のチップ反転装置であって、
前記載置台の上方に配置される撮像素子をさらに備え、
前記ICチップの表裏の内、前記接触禁止面の側にバンプが形成されており、
前記制御装置は、前記撮像素子が前記接触禁止面を撮像した後、前記ICチップに対して、前記気体を噴出させる
ことを特徴とするチップ反転装置。 - ICチップの表裏を反転させるチップ反転装置であって、
最深部に近づくほど徐々に断面積が少なくなる回転体凹部と、該回転体凹部の底部に開口する空気噴出口とを有する載置台と、
前記空気噴出口から気体を噴出させる気体噴出装置と、
前記ICチップの縁と当接し、かつ、空気吸入口と前記ICチップの表面とが離間するように構成されている第1吸着具と、
前記載置台を仰動させるゴニオステージとを備え、
前記気体を噴出させた後に、前記表面と前記第1吸着具の昇降方向とを垂直にするように前記ゴニオステージを駆動し、垂直にされた前記表面を前記第1吸着具に吸着させる制御装置をさらに備える
ことを特徴とするチップ反転装置。
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