JP6378914B2 - 充填材料の充填方法及び構造体補強部材の製造方法 - Google Patents
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Description
鋼材として、パイプ状の中空PC鋼棒と、中空PC鋼棒の内部に挿設されて圧縮力が導入された反力用の中実PC鋼棒と、中実PC鋼棒の一端部が当接する底面を有し中空PC鋼棒の一端部の雄ねじ部に螺合する袋ナットと、中空PC鋼棒の圧縮力を保持する緊張保持手段とを備えたPC鋼棒ユニットがある(特許文献1,2)。
このPC鋼棒ユニットでは、コンクリート内に埋め込んで固定する前に、中空PC鋼棒や緊張保持手段に損傷が生じた場合には、中空PC鋼棒が急激に飛び出す可能性があるため、中空PC鋼棒と中実PC鋼棒との間の隙間に粘性材料が充填されている。粘性材料の粘着力により、飛び出そうとする中空PC鋼棒の力が減衰する。
粘性材料は中実PC鋼棒に絡みながら中実PC鋼棒と中空PC鋼棒との隙間に充填される。
非特許文献1の従来例においては、鋼棒を貫通させたシースの内部に液状のグラウトが充填される。
グラウトが充填されたら、グラウトの充填を終了し、シースに接続されたホースを折り曲げる等してグラウトの外部への漏出を防止する。
また、中実PC鋼棒と中空PC鋼棒との隙間に粘性材料を充填するために、中空PC鋼棒を回転させなければならず、製造設備が大がかりなものとなる。
ホースを取り外し、ホース口に別途、栓をすることもあり得るが、それでは、組立工程で手間がかかる。ホースを取り外したままとし、ホース口を露出することも考えられるが、それでは、雨水がホース口からシース内部に浸入することになり、シース内部に錆を生じさせるおそれがある。ホース口からの雨水の浸入のおそれがないとしても、シースに注入する材料が流動性の高いものである場合には、漏出という問題もある。
このように、本発明では、材料充填空間の他端開口からの充填材料の漏出を確認したら、当該他端側で保持した棒材を一端から他端側に向けて移動させることにより、材料充填空間が閉塞されるので、充填材料の充填作業を容易に行うことができる。
この構成では、材料充填空間の他端開口から充填材料が漏出したら、棒材のうち当該他端側に螺合されたナット部材をねじ込む。すると、当該他端側のナット部材がパイプの他端側の端縁に当接するとともに、棒材が一端から他端側に向けて移動することになり、棒材の一端側に螺合されたナット部材がパイプの一端側の端縁に当接する。これにより、他端側のナット部材を棒材の雄ねじ部にねじ込むだけで、材料充填空間の両端開口が閉塞するので、閉塞作業を容易に行えることになる。
しかも、棒材の両端部において同様の構造を採用するため、構造体補強部材の両端部の配置関係が限定されない。つまり、充填材料を充填する方向を棒材の両端のうちいずれか一端とすることができるので、材料充填操作を容易に行うことができる。
この構成では、棒材の一端に設けられたナット部材がパイプに対して回り止めされているので、棒材の他端側でナット部材をねじ込んだ際に、ナット部材が棒材とともに空回りすることがない。
そのため、棒材の他端側でのナット部材のねじこみが棒材の一端から他端側への移動に伝達されるから、材料充填空間の両端開口を容易に閉塞することが可能となる。
この発明では、部品組立工程の後に、前述と同様の材料充填工程を実施するので、充填材料が材料充填空間に充填された構造体補強部材を簡易に製造することができる。
[第1実施形態]
図1から図3には第1実施形態が示されている。第1実施形態は構造体補強部材として鋼材を例示したものである。
[鋼材の構成]
図1は第1実施形態にかかる鋼材の全体構成を示す。第1実施形態の鋼材は、図示しないコンクリート構造体、その他の構造体を補強するために用いられるものであり、当該構造体に設置されるものである。
図1において、鋼材は、パイプ1と、パイプ1の内部に挿入される棒材2と、棒材2の一端部に設けられた係合部材31と、棒材2の他端部に設けられた係合部材32と、パイプ1の両端側にそれぞれ設けられた圧力支持部材41,42と、を備えている。
パイプ1の内周と棒材2の外周との間であってパイプ1の一端から他端にかけて材料充填空間Sが形成されている。材料充填空間Sには、充填材料M、例えば、流動性を有する防錆材料が充填されている。
材料充填空間Sのうちパイプ1の端縁11と一致する位置が一端開口S1とされ、端縁12と一致する位置が他端開口S2とされる。
棒材2は、中実の高強度の棒鋼であり、丸軸状の中央部20と、中央部20の一端側に設けられた雄ねじ部21と、中央部20の他端側に設けられた雄ねじ部22とを有する。
雄ねじ部21は、その途中位置から先端にかけてパイプ1の一方の端縁11から突出している。
雄ねじ部22の途中位置から先端にかけてパイプ1の端縁12から突出している。
パイプ1の強度は、適宜設定できるが、例えば、降伏点または0.2%耐力が390N/mm2を超えるか、もしくは引張強さが490N/mm2を超えるように設定するものでもよい。なお、本実施形態において、「高強度」とは、降伏点または0.2%耐力が390N/mm2を超えるか、もしくは引張強さが490N/mm2を超えることをいう。
係合部材31は、雄ねじ部21に螺合されるナット部材であり、パイプ1の端縁11と当接して一端開口S1を閉塞する閉塞位置(実線参照)とパイプ1の端縁11から離隔して材料充填空間Sが外部と連通する離隔位置(想像線参照)との間で移動可能とされる。
同様に、係合部材32は、パイプ1の端縁12と当接し材料充填空間Sを閉塞する閉塞面320を有する。係合部材32は、雄ねじ部22に螺合されるナット部材であり、パイプ1の端縁12と当接して他端開口S2を閉塞する閉塞位置(実線参照)とパイプ1の端縁12から離隔して材料充填空間Sが外部と連通する離隔位置(想像線参照)との間で移動可能とされる。
本実施形態では、係合部材31とパイプ1の端縁11とから材料充填空間Sを外部に開閉する第一の弁機構V1が構成される。係合部材32とパイプ1の端縁12とから材料充填空間Sを外部に開閉する第二の弁機構V2が構成される。
係合部材31,32の軸方向の長さは、パイプ1の端縁11,12から突出した雄ねじ部21,22の長さより長く形成されていてもよいが(図1参照)、同じでもよく、あるいは、短くてもよい。
本実施形態では、閉塞面310,320は、パイプ1の端縁11,12との間で充填材料が漏出しないように密閉状態を確保するために、平滑に形成されている。なお、閉塞面310,320と端縁11,12との間の密封性を確保するために、係合部材31,32の端縁にゴムや合成樹脂等からなるパッキンを設け、パッキンの面を閉塞面310,320としてもよい。
圧力支持部材41,42のうち一方の圧力支持部材41は、パイプ1の一端側の外周面に形成された雄ねじ101に螺合される支圧ナットであり、他方の圧力支持部材42は、パイプ1の他端側の外周面に形成された雄ねじ102に螺合される支圧ナットである。
[鋼材の製造方法]
[部品組立工程]
パイプ1の雄ねじ101に圧力支持部材41を螺合し、雄ねじ102に圧力支持部材42を螺合する。そして、パイプ1の内部に棒材2を挿入し、棒材2の雄ねじ部21,22のうちパイプ1の端縁11,12から突出した部分に係合部材31,32を螺合する。
[充填工程]
パイプ1と棒材2との間であってパイプ1の一端開口S1から他端開口S2にかけて形成された材料充填空間Sに充填材料Mを次の手順で充填する。
図2(A)に示される通り、係合部材31,32の棒材2の雄ねじ部21,22のねじ込み量を調整して、係合部材31,32を、材料充填空間Sの一端開口S1及び他端開口S2が外部と連通するようにパイプ1の端縁11,12から離隔した状態とする。なお、本実施形態では、棒材2の一端側に螺合された係合部材31がパイプ1に対して空回りしないように、係合部材31とパイプ1の一端側との間を図示しない回り止め部材で係止する。回り止め部材は、係合部材31のパイプ1に対する回動を阻止するとともにパイプ1に対する近接離隔を許容する構成のものであり、例えば、係合部材31に図示しないキャップを嵌合し、圧力支持部材41に棒材2と平行に延びた図示しないピンを設け、このピンがキャップに形成された孔に挿通する構成を採用できる。
図2(B)に示される通り、材料充填空間Sの一端開口S1から充填材料Mを充填する。そのため、充填材料供給装置5をパイプ1の一端側に接続する。
充填材料供給装置5は、カップ状のケース51と、ケース51に充填材料を供給する図示しない供給源と、供給源とケース51との間を連通するホース52とを有する。
ケース51は、その開口端が圧力支持部材41の端縁に当接した筒状部53と、筒状部53の端部に取り付けられた底部54とを有する。筒状部53の開口端を圧力支持部材41の端縁に図示しないシール部材で密封する。なお、圧力支持部材41を、その端面がパイプ1の端縁11と一致するように雄ねじ101へのねじ込み量を調整する。
筒状部53の下部にはケース51に収納された充填材料を抜き出すための孔部53Bが形成されている。孔部53Bには蓋部材55が着脱自在に設けられている。
蓋部材55が筒状部53に取り付けられた状態で、供給源から充填材料Mをケース51の内部に向けて供給する。すると、充填材料Mは、ケース51の内部を満たし、材料充填空間Sに一端開口S1から送られる。充填材料Mは材料充填空間Sを一端開口S1から他端開口S2に向けて送られる。
図3(C)に示される通り、充填材料Mが材料充填空間Sの他端開口S2に到達すると、この他端開口S2から充填材料Mが漏出することになる。他端開口S2から充填材料Mの漏出を作業員が目視で確認したら、材料充填空間Sの一端開口S1と他端開口S2とを閉塞する。
そのため、図3(D)に示される通り、棒材2の他端側の雄ねじ部22に螺合した係合部材32をねじ込む。すると、係合部材32の閉塞面320がパイプ1の他方の端縁12と密接するとともに、棒材2を一端から他端側に向けたP方向に移動させることになる。なお、回り止め部材によって、棒材2は空回りすることなく軸方向に沿って移動する。
棒材2の一端側の雄ねじ部21に螺合された係合部材31は、棒材2とともに移動する。係合部材31の閉塞面310がパイプ1の端縁11に密接する。これにより、材料充填空間Sの一端開口S1と他端開口S2とが閉塞されることになる。
このように製造された鋼材を現場の構造体に設置する。なお、本実施形態では、充填材料を材料充填空間Sに充填する前に、部品組立工程で組み立てられた鋼材を現場の構造体に設置し、充填工程を現場で行うものでもよい。
(1)パイプ1の内部に棒材2を挿入し、棒材2の両端部にそれぞれ係合部材31,32を、閉塞面310,320でパイプ1の端縁11,12を当接して材料充填空間Sを閉塞する閉塞位置と、端縁11,12から離隔して材料充填空間Sが外部と連通する離隔位置との間で移動可能に設け、材料充填空間Sに充填材料Mが充填された状態で、係合部材31,32の閉塞面310,320で材料充填空間Sを閉塞した。そのため、充填材料Mは、パイプ1、棒材2及び係合部材31,32で閉じられた材料充填空間Sに密閉されているので、外部に漏出することがない。しかも、充填材料Mの材料充填空間Sへの密封を、パイプ1、棒材2及び係合部材31,32という簡易な構造によって実現することができる。
次に、本発明の第2実施形態を図4に基づいて説明する。
第2実施形態は棒材及び係合部材の構成が第1実施形態と相違するものであり、他の構成は第1実施形態と同じである。
[鋼材の構成]
図4は第2実施形態にかかる鋼材の全体構成を示す。
図4において、鋼材は、前述のパイプ1と、パイプ1の内部に挿入される棒材6と、棒材6の一端部に設けられた係合部材71と、棒材6の他端部に設けられた係合部62と、前述の圧力支持部材41,42と、を備えている。
パイプ1の内周と棒材6の外周との間であってパイプ1の一端から他端にかけて材料充填空間Sが形成されている。材料充填空間Sには充填材料Mが充填されている。
これらの嵌合部61,62は、中央部20と同じ径の軸部60Aの途中に外形断面円弧状の凸状部60Bが形成されている。凸状部60Bの外径寸法は、パイプ1の内径寸法より小さい。
嵌合部61は、少なくとも凸状部60Bがパイプ1の端縁11から突出している。
嵌合部62は、少なくとも凸状部60Bがパイプ1の端縁12から突出している。
パイプ1と棒材6との強度の関係は、第1実施形態のパイプ1と棒材2との強度の関係と同じである。
係合部材71は、軸部60Aの外周面と対向する内周面70Aと、嵌合部61の凸状部60Bが嵌合される凹状部70Bとを有する。嵌合部61の凸状部60Bと係合部材71の凹状部70Bとが嵌合している状態では、棒材6は、パイプ1の端縁11を閉塞面310で閉塞する閉塞位置(実線参照)にある。係合部材71の内周面70Aが軸部60Aのうち凸状部60Bより先端側の部分に挿通されている状態では、棒材6は、パイプ1の端縁11から閉塞面310が離隔して材料充填空間Sが外部と連通する離隔位置(想像線参照)にある。つまり、係合部材72は、棒材6に対して、閉塞位置と離隔位置との間で移動可能とされる。
同様に、係合部材72は、パイプ1の他方の端縁12を閉塞する閉塞面320を有する筒状部材であり、その具体的な構造は係合部材71と同じである。
係合部材71,72の外周は、パイプ1の外周とほぼ同じ寸法である。
係合部材71,72の軸方向の長さは、パイプ1の端縁11,12から突出した嵌合部61,62の長さとほぼ同じであってもよく、長く形成されているものでも、あるいは、短く形成されるものでもよい。
第2実施形態における鋼材の製造方法について説明する。
[部品組立工程]
まず、パイプ1の雄ねじ101に圧力支持部材41を螺合し、雄ねじ102に圧力支持部材42を螺合する。そして、パイプ1の内部に棒材6を挿入し、棒材6の嵌合部61,62に係合部材71,72を係合しておく。
[充填工程]
パイプ1と棒材6との間であってパイプ1の一端開口S1から他端開口S2にかけて形成された材料充填空間Sに充填材料Mを次の手順で充填する。
棒材6の一端側の嵌合部61の軸部60Aと係合部材71の凹状部70Bとを嵌合させておき、他端側の嵌合部62の軸部60Aのうち先端側にのみ係合部材72を係合させておく。ここで、棒材6の軸方向の位置を調整して、係合部材71,72を、材料充填空間Sの一端開口S1及び他端開口S2が外部と連通するようにパイプ1の端縁11,12から離隔した状態とする。また、第1実施形態と同様に、棒材6の一端側に螺合された係合部材71がパイプ1に対して空回りしないようにする。
第1実施形態と同様に、充填材料供給装置5のホース52をパイプ1の一端側に接続し、供給源から充填材料Mをケース51の内部に向けて供給する(図2参照)。すると、充填材料Mは、ケース51の内部を満たし、材料充填空間Sに一端開口S1から送られる。
[充填終了工程]
充填材料Mが材料充填空間Sの他端開口S2に到達し、さらに、他端開口S2からの充填材料Mの漏出が確認されたら、材料充填空間Sの一端開口S1と他端開口S2とを閉塞する。そのため、棒材6の嵌合部62の先端を図示しない工具等を用いて引っ張るとともに、嵌合部62の凸状部60Bが係合部材72の凹状部70Bに嵌合するように係合部材72を押し込む。すると、係合部材72の閉塞面320がパイプ1の他方の端縁12と密接するとともに、係合部材71の閉塞面310がパイプ1の端縁11に密接する。これにより、材料充填空間Sの一端開口S1と他端開口S2とが閉塞されることになる。
(9)係合部材71,72を、棒材6の軸部60Aの外周面と対向する内周面70Aと、棒材6の凸状部60Bが嵌合される凹状部70Bとを有する構成としたので、係合部材71,72を棒材6に対して押し込むだけで離隔位置から閉塞位置に切り替えることができる。そのため、材料充填空間Sを閉塞するにあたり、回り止め部材が不要とされる。
例えば、前記各実施形態では、鋼材を、パイプ1と、パイプ1の内部に挿入される棒材2,6と、棒材2,6の一端部に設けられた係合部材31,71と、棒材2,6の他端部に設けられた係合部材32,72とを備え、パイプ1の内周と棒材2,6の外周との間であってパイプ1の一端から他端にかけて形成された材料充填空間Sに充填材料Mを充填した構成としたが、本発明の鋼材の構成はこれに限定されない。例えば、本発明の鋼材を、中空PC鋼棒と、中空PC鋼棒の内部に挿設された反力用の中実PC鋼棒と、中実PC鋼棒の一端部が当接する底面を有し中空PC鋼棒の一端部の雄ねじ部に螺合する袋ナットと、中空PC鋼棒の圧縮力を保持するとともに緊張保持手段とを備えたPC鋼棒ユニットとしてもよい。
例えば、図5(A)に示される通り、棒材2の一端部に設けられた係合部材311を丸ナットとし、この端面に複数の係止穴311Aを軸方向に沿って形成するものでもよい。係合部材311を雄ねじ部21に螺合するために、係止穴311Aに係止する係止ピン81を有する工具8を用いる。工具8は、係止ピン81が設けられた平板部82と、平板部82に連接された把持部83とを有する。係止ピン81を係合部材311の係止穴311Aに差し込んだ状態で、把持部83を持って工具8を回転する。
なお、図5(A)(B)の例において、棒材2の他端部に設けられる係合部材は、第1実施形態の係合部材32としてもよく、係合部材32に代えて、係合部材311,312を用いてもよい。
圧力支持部材41,42をナットに代えてプレートを用いてもよい。ただし、前記各実施形態のように、ナットにすることで、材料充填時に圧力支持部材41,42をパイプ1の端縁11に一致するまで移動し、ケース51の装着を容易に行えることができ、さらに、構造体に鋼材を設置する際には、パイプ1に対して適宜な位置に変更することができるので、利便性が高い。
さらに、充填材料Mが材料充填空間Sの他端開口S2から漏出することを確認する作業を作業員の目視で行っていたが、本発明では、センサを設け、このセンサの検出信号を受けて係合部材32を自動的にねじ込む装置を利用してもよい。
また、前記各実施形態では、構造体補強部材として鋼材を例示したが、本発明の構造体補強部材を構成する各部材は鋼材に限定されない。例えば、構造体補強部材を構成する各部材の一部あるいは全部は、鉄鋼のみならず、非鉄金属、合成樹脂等の有機材料、ガラスやセラミックス等の無機材料から形成されてもよく、あるいは、エポキシとガラス繊維の複合材料、その他の複合材料であってもよい。
Claims (4)
- パイプと、前記パイプの内部に挿入された棒材との間であって前記パイプの一端開口から他端開口にかけて形成された材料充填空間に充填材料を充填する充填方法であって、
前記パイプに挿入された前記棒材の両端部にそれぞれ係合部材を設け、これらの係合部材を前記材料充填空間の両端開口がそれぞれ外部と連通するように前記パイプの両端縁から離隔する材料充填空間開放工程と、
前記材料充填空間の一端開口から前記材料充填空間に充填材料を充填する充填開始工程と、
前記充填材料が前記材料充填空間の他端開口から漏出したら、当該棒材を一端から他端側に向けて移動させて前記パイプの一端縁と前記棒材の一端側に設けられた係合部材とを当接させて前記材料充填空間の一端開口を閉塞するとともに、前記棒材の他端部に設けられた係合部材を前記パイプの他端縁に当接させて前記材料充填空間の他端開口を閉塞する充填終了工程と、を備える
ことを特徴とする充填材料の充填方法。 - 請求項1に記載された充填材料の充填方法において、
前記棒材の両端部には、それぞれ雄ねじ部を有し、前記係合部材は、前記雄ねじ部に螺合されるナット部材を備え、
前記充填終了工程は、前記棒材の他端部に設けられたナット部材を前記棒材の他端部の雄ねじ部に対してねじ込んで実施する
ことを特徴とする充填材料の充填方法。 - 請求項2に記載された充填材料の充填方法において、
前記充填終了工程は、前記棒材の一端部に設けられたナット部材を前記パイプに対して回り止めする
ことを特徴とする充填材料の充填方法。 - パイプに圧力支持部材を設けるとともに、前記パイプの内部に棒材を挿入し、前記棒材の両端部において前記パイプを挟んでそれぞれ係合部材を設ける部品組立工程と、
前記パイプと前記棒材との間であって前記パイプの一端開口から他端開口にかけて形成された材料充填空間に充填材料を充填する充填材料の充填工程とを備え、
前記充填工程は、前記棒材の両端部にそれぞれ設けられた係合部材を前記材料充填空間の両端開口がそれぞれ外部と連通するように前記パイプの両端縁から離隔する係合部材離隔工程と、
前記材料充填空間の一端開口から前記材料充填空間に充填材料を充填する充填開始工程と、
前記充填材料が前記材料充填空間の他端開口から漏出したら、当該棒材を一端から他端側に向けて移動させて前記パイプの一端縁と前記棒材の一端側に設けられた係合部材とを当接させて前記材料充填空間の一端開口を閉塞するとともに、前記棒材の他端部に設けられた係合部材を前記パイプの他端縁に当接させて前記材料充填空間の他端開口を閉塞する充填終了工程と、を有する
ことを特徴とする構造体補強部材の製造方法。
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