JP6377206B2 - 画像処理装置、画像処理装置の制御方法 - Google Patents

画像処理装置、画像処理装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、センサを利用した電源制御技術に関するものである。
従来より、画像処理装置等の電子機器には、装置に内蔵された人感センサからの情報を用いて近隣のユーザの存在を検知して、装置の制御を行うものがある。
代表的な制御として、画像処理装置が通常の動作モードの他に消費電力を低減する省電力モードを持つ場合に、省電力モード中にユーザが人感センサの検知範囲に入ったときに、省電力モードから通常の動作モードに復帰するものがある(特許文献1参照)。
特開平11−202690号公報
しかし、特許文献1に記載の装置では、通行人等の画像処理装置を使用しない人を誤検知して省電力状態から復帰してしまい、不要な電力消費を招くという問題がある。なお、センサの検知領域を狭めるために検知感度を落とし誤検知を防止する方法により、この問題を解決することも考えられる。
しかし、その場合、実際の操作者の接近を確実に検知できる距離が短くなり、操作者が画像処理装置に辿り着いても復帰途中のため、操作者を待たせてしまい、操作者の利便性を損なってしまうという課題がある。
なお、この課題を解決する方法として、複数のセンサにより複数の領域ごとに人の存在を検知し、操作者が接近する際に検知した領域の位置と順番を解析して、操作者の接近をより正確に判断する方法が考えられる。この方法では、検知範囲内の人の移動の認識が可能となるので、人の移動の予測も可能となり、人が画像処理装置に近づいてくる事を予測して、省電力状態からの復帰動作の開始等も可能となる。
しかし、この方法では、複数の領域ごとの検知情報から人の移動の状態の認識及び、その認識結果から、人の今後の移動方向等を予測する為、マイクロコンピュータ等の簡単な解析回路が必要となる。
画像処理装置が通常動作状態の場合、画像処理装置全体の制御を行うCPU等に比べて焦電アレイセンサ内の解析回路の消費電力は非常に小さな値となる。
しかし、画像処理装置が省電力状態の場合、装置全体での消費電力は1W未満とするなど、非常に小さな値が要求される為、上記解析回路の消費電力は、その要求電力に対して、非常に大きな影響を与える事となる。
このように、省電力状態における消費電力のさらなる低減と、省電力状態からの迅速な復帰の双方を高レベルで実現することは非常に困難である。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものである。本発明の目的は、焦電アレイセンサ等の検知部を使用して物体の接近を検知することにより省電力状態からの復帰を行う画像処理装置において、省電力状態でのさらなる消費電力の低減と、省電力状態からの迅速な復帰の双方を高レベルで実現する仕組みを提供することである。
本発明は、画像処理装置を制御する制御手段と、前記画像処理装置が第1の状態から前記第1の状態よりも消費電力の低い第2の状態へ移行する移行条件を満たしたことに基づいて、前記制御手段への電力供給を停止する電源制御手段と、を有する画像処理装置において、センサと、前記センサの検知出力を受け付けて、受け付けられた前記センサの検知出力の変化に応じて前記制御手段への電力供給の開始を前記電源制御手段に指示する解析手段と、前記画像処理装置が前記移行条件を満たしたことに基づいて、前記解析手段への電力供給を停止する電力制御手段と、を有し、前記電力制御手段は、前記センサの検知出力に応じて、前記解析手段への電力供給を開始することを特徴とする
本発明によれば、焦電アレイセンサ等の検知部を使用して物体の接近を検知することにより省電力状態からの復帰を行う画像処理装置において、省電力状態でのさらなる消費電力の低減と、省電力状態からの迅速な復帰の双方を高レベルで実現することができる。
本発明の検知装置を備えた電子機器の一実施例を示す画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明における画像処理装置100とセンサ部104の検知領域を画像処理装置100の側面及び情報から見た際の位置関係を説明する図である。 実施例1におけるセンサ部104の内部の構成の一例を示すブロック図である。 本実施例における焦電アレイセンサ501の各焦電セルを幾つかの領域毎にグループ化した領域グループを説明する図である。 本発明の実施例1における熱源検知の遷移パターン情報の一例を示す図である。 実施例1の説明に用いる熱源の移動例を示す図である。 本発明の実施例1におけるセンサ部104の待機状態時の電源供給状態を示す図である。 本発明の実施例1におけるセンサ部104内の起動回路503内の構成の一例を示す図である。 本発明の実施例1における画像処理装置100の省電力状態から通常動作状態へ移行するまでの動作の一例を示すフローチャートである。 熱源の移動例を示す図である。 本実施例2におけるセンサ部104の内部の構成の一例を示した図である。 本発明の実施例2におけるセンサ部104の待機状態時の電源供給状態を示す図である。 本発明の実施例2におけるセンサ部104内の起動回路・2(1701)内の構成の一例を示す図である。 実施例2の説明に用いる熱源の移動例を示す図である。 本発明の実施例2における、画像処理装置100の省電力状態から通常動作状態へ移行するまでの動作の一例を示すフローチャートである。 実施例3の説明に用いる熱源の移動例を示す図である。 本実施例3におけるセンサ部104の内部の構成を示した図である。 本発明の実施例3におけるセンサ部104の待機状態時の電源供給状態を示す図である。 本発明の実施例3におけるセンサ部104内の起動回路・3(2201)内の構成の一例を示す図である。 本発明の実施例3における画像処理装置100の省電力状態から通常動作状態へ移行するまでの動作の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、本実施例では、本発明の検知装置を備えた電子機器の一例として画像処理装置を用いるが、本発明は、検知装置そのものであっても、他の電子機器であってもよい。
図1は、本発明の検知装置を備えた電子機器の一実施例を示す画像処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
100は本発明の一実施例を示す画像処理装置である。画像処理装置100は、以下の構成要素を含む。101はプロセッサで、画像処理装置100全体の制御を行う。102はROMで、プロセッサ101のプログラム等が格納されている。103はRAMで、プロセッサ101がプログラムを実行する際に使用する。また、RAM103は、画像処理装置100がプリントやコピー等の各種処理を行う際に処理途中のデータを一時的に格納する場合にも使用するものとする。
104はセンサ部で、焦電アレイセンサなどに代表される、物体の存在を赤外線量等から検知可能なセンサ部である。センサ部104が検知する物体は、静止体であっても移動体であってもよい。本実施例では、センサ部104が検知する物体を人体(人間)として説明するが、センサ部104が検知する物体は人体(人間)に限定されるものではない。本実施例では、センサ部104は、人体等の物体(以降、熱源とする)の存在を赤外線量等から検知可能である。
また、センサ部104は、センサ検知範囲を複数の領域に分け、各領域毎に検知できる。さらに、センサ部104は、画像処理装置100が省電力状態である時に、画像処理装置100付近に熱源を検知し、その熱源が画像処理装置100に近づいてきた事を認識した場合に、システム起動信号111の出力を行う。
なお、センサ部104は、焦電センサの他に、赤外線を検知する赤外線センサをライン状に配置して赤外線ラインセンサや、マトリクス状に配置した赤外線アレイセンサ、を使用してもよい。
105は操作パネル部で、画像処理装置100への操作の指示、および画像処理装置100の処理状態を表示する。106は読み取り部で、画像処理装置100が原稿を読み取り画像データを生成する。
107は画像処理部で、読み取り部106が生成した画像データをRAM103経由で入力し画像処理を施す。108は印刷部で、画像処理部107が画像処理を施した画像データをRAM103経由で入力し、紙媒体などに印刷する。
109はバスで、プロセッサ101、ROM102、RAM103、センサ部104、操作パネル部105、読み取り部106、画像処理部107、印刷部108を接続する。
110は電源制御部で、プロセッサ101、ROM102、RAM103、センサ部104、操作パネル部105、読み取り部106、画像処理部107、印刷部108の各構成部分で必要とする電源の供給を行う(電力制御)。
電源制御部110では、画像処理装置100がコピーやプリント等の通常動作を行っている通常動作状態(第1電力状態)と、画像処理装置100が使用されていない場合の省電力状態(第2電力状態)の少なくとも2つの状態にて各構成部分への電源の供給の制御を行う。
画像処理装置100が、通常動作状態の場合、電源制御部110からは、全ての構成部分に対して電源の供給を行っている。また、画像処理装置100が、省電力状態の場合、電源制御部110からは、図1(b)に示すように、電源制御部110自身の電源と、センサ部104に対してのみ電源の供給が行われる事となる。即ち、省電力状態の場合、図1(b)において破線で示す部分(101〜103、105〜108)には電力が供給されない。
省電力状態から通常動作状態への移行は、センサ部104から電源制御部110に出力される、システム起動信号111によって行われる。センサ部104は、画像処理装置100が省電力状態である時に、画像処理装置100付近に熱源を検知し、その熱源が画像処理装置100に近づいてきた事を認識した場合に、システム起動信号111を電源制御部110に出力する。
図2(a)は、本発明における画像処理装置100とセンサ部104の検知領域を画像処理装置100の側面から見た際の位置関係を説明する図である。なお、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
図2(a)において、301は、画像処理装置100の前下方に向けられたセンサ部104が検知できる検知範囲を図示したものである。
図2(b)は、画像処理装置100とセンサ部104の検知領域301を画像処理装置100の上方から見た場合の位置関係を示す図である。なお、図2(a)と同一のものには同一の符号を付してある。
本実施例では、センサ部104が個別に検知できる複数の領域を、図2(b)の301に示すように7×7のマス目状に示している。
302は各検知領域位置の説明のためのマス目の行の名前であり、画像処理装置100に近い行からa,b,c,d,e,f,gである。
303はマス目の列の名前であり、画像処理装置100に向かって左から1,2,3,4,5,6,7で示している。
本実施例の説明においては、画像処理装置100に向かって、画像処理装置100に一番近い左端の領域はa1、一番近い右端はa7といったように領域位置を説明する。
図3は、実施例1におけるセンサ部104の内部の構成の一例を示すブロック図である。
図3において、501は、焦電アレイセンサ本体であり、7×7のマス目状に区切られて、それぞれ焦電セルが配列されている。焦電アレイセンサとは、焦電センサをN×Nアレイ状に並べたものである(本実施例では、焦電センサを7×7に並べたものを用いて説明するが、これに限定されるものではない)。
505は焦電アレイセンサの配列における列の名前であり、A,B,C,D,E,F,Gは、それぞれ、図2(b)における検知領域位置のマス目のa,b,c,d,e,f,gと対応している。
506は焦電アレイセンサの配列における列の名前であり、1,2,3,4,5,6,7は、それぞれ、図2(b)における検知領域位置のマス目の1,2,3,4,5,6,7と対応している。
つまり、図2(b)におけるa1に熱源がいる場合には、図3におけるA1の焦電セルにて熱源の検知が行われる事となる。
なお、焦電アレイセンサ501は、人を検知した領域の位置情報を検知順に出力する。
502は解析回路であり、本実施例ではマイクロコンピュータ等の小規模なデータ処理回路によって、焦電アレイセンサ501が検知した熱源の移動の認識や、移動の予測等の解析処理を行う部分となる。なお、焦電アレイセンサ501と、解析回路502も、49ビットの信号線によって接続されており、各ビットはA1〜G7の各焦電セルの検知信号を伝える事となる。なお、解析回路502は、例えば、図示しないROMやフラッシュメモリに格納されたプログラムを読み出して実行することにより解析処理を行う構成でもよい。
焦電アレイセンサ501と、解析回路502は、49ビットの信号線によって接続されており、各ビットはA1〜G7の各焦電セルの検知信号を伝える事となる。本実施例では、熱源を検知した焦電セルからは「High(1)」の信号が、熱源を検知していない焦電セルからは「Low(0)」の信号が伝えられる事とする。ビット0はA1の焦電セルの検知信号、ビット1はA2の焦電セルの検知信号、・・・、ビット6はA7の焦電セルの検知信号、ビット7はB1の焦電セルの検知信号、・・・と言う順番で、ビット48はG7の焦電セルの信号を伝える事となる。
焦電アレイセンサ501と解析回路502による熱源の移動の認識に関して、詳細を以下に示す。
図4(a)は、本実施例における焦電アレイセンサ501の各焦電セルを幾つかの領域毎にグループ化した領域グループを説明する図である。
本実施例においては、画像処理装置100に最も近い領域A4を中心として同心円状に複数の領域グループを設定する。
図4(a)における606の領域をGrp[6]、605の領域をGrp[5]、604の領域をGrp[4]、603の領域をGrp[3]、602の領域をGrp[2]、601の領域をGrp[1]、600の領域をGrp[0]とする。つまり、焦電アレイセンサ501の各焦電セルは、図4(b)に示すようなグループに対応する事となる。
本実施例の画像処理装置100では、このような領域グループを使用して、画像処理装置100に熱源が近づいてくるか、遠ざかっていくかの移動の認識を行う事とする。その場合、焦電セルの検知信号を検知した順番に領域グループの認識を行い、領域グループ番号が、前に認識を行った領域グループと同じ、又は大きくなっていく場合は近づいてきているとの認識を行い、前に認識を行った領域グループと同じ、又は小さくなっていく場合は遠ざかっているとの認識を行う。
以下に移動の認識の具体例をいくつか示す。
図5は、本発明の実施例1における熱源検知の遷移パターン情報の一例を示す図である。
図6は、実施例1の説明に用いる熱源の移動例を示す図である。
図6(a)に示すように、焦電セルの熱源検知信号が(1)、(2)、(3)、(4)と移動した場合を想定する。
この場合、図5の検知例・1に示すように、C1、C2、B3、A4という順番で、焦電セルの検知が行われる事となる。この時、各焦電セルの領域グループは、Grp[3]、Grp[4]、Grp[5]、Grp[6]となり、領域グループ番号は、常に大きくなって、Grp[6]つまり、画像処理装置100の目の前の領域に到達しているので、画像処理装置100に熱源が近づいてきたとの認識を行う事ができる。
次に、図6(b)に示すように、焦電セルの熱源検知信号が(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)と移動した場合を想定する。
この場合、図5の表の検知例・2に示すように、E7、E6、D5、C4、B4、A4という順番で、焦電セルの検知が行われる事となる。この時、各焦電セルの領域グループは、Grp[2]、Grp[2]、Grp[3]、Grp[4]、Grp[5]、Grp[6]となり、領域グループ番号は、前に検知したグループ番号と同じ、または大きくなって、Grp[6]つまり、画像処理装置100の目の前の領域に到達しているので、画像処理装置100に熱源が近づいてきたとの認識を行う事ができる。
次に、図6(c)に示すように、焦電セルの熱源検知信号が(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)と移動した場合を想定する。
この場合、図5の表の検知例・3に示すように、C1、C2、D3、D4、E5、F5、G6という順番で、焦電セルの検知が行われる事となる。この時、各焦電セルの領域グループは、Grp[3]、Grp[4]、Grp[3]、Grp[3]、Grp[2]、Grp[1]、Grp[0]となり、領域グループ番号は、前に検知したグループ番号から小さくなって、Grp[0]つまり、焦電アレイセンサの外周のグループに到達しているので、画像処理装置100から熱源が遠ざかって行くとの認識を行う事ができる。
次に、図6(d)に示すように、焦電セルの熱源検知信号が(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)と移動した場合を想定する。
この場合、図5の表の検知例・4に示すように、A7、B7、C6、D6、E6、F5、G5という順番で、焦電セルの検知が行われる事となる。この時、各焦電セルの領域グループは、Grp[3]、Grp[3]、Grp[4]、Grp[3]、Grp[2]、Grp[1]、Grp[0]となり、領域グループ番号は、前に検知したグループ番号と同じ、または小さくなって、Grp[0]つまり、焦電アレイセンサの外周のグループに到達しているので、画像処理装置100から熱源が遠ざかって行くとの認識を行う事ができる。
以上のように、焦電アレイセンサ501の検出信号を元に、解析回路502において、熱源の移動の認識を行う。
画像処理装置100を省電力状態から通常動作状態に復帰させる場合、熱源が画像処理装置100に近づいてきて、画像処理装置100の目の前の領域であるGrp[6]に到達した時に、画像処理装置100内の全ての構成部分に対して電源の供給を開始する方法が考えられる。
しかし、電源供給開始後、直ちに画像処理装置100が使用可能状態となる事は無く、プロセッサの立ち上げや、UIの表示などにはある程度の時間が掛かってしまう。その為、熱源が画像処理装置100に近づいてきた時に、画像処理装置100の目の前の領域であるGrp[6]に到達する前に、熱源がGrp[6]に来る事を予測して、省電力状態から通常動作状態に復帰させる必要がある。
その場合、例えば、熱源が画像処理装置100に近づいてきて、領域グループ番号が常に大きくなった結果、Grp[5]に到達した時点で、その熱源はGrp[6]に来るという事を予測して、省電力状態から通常動作状態に復帰させる事とする。
以上のように、省電力状態から通常動作状態へと画像処理装置100を移行させるにあたり、熱源の移動の認識や予測を行う為には、焦電アレイセンサ501と解析回路502を使用する必要がある。
しかし、近年の要求として、省電力状態での消費電力の規制が厳しくなってきており、省電力状態における画像処理装置100全体の目標消費電力は、1Wや0.5W以下というような低い消費電力が求められている。
先に述べたように、省電力状態での画像処理装置100内の電源供給は、電源制御部110とセンサ部104のみとなっているが、それでも画像処理装置100全体の目標消費電力に対しては、大きなものとなってしまう。
特に、センサ部104内の焦電アレイセンサ501に関しては、殆ど電力の消費は無いものの、解析回路502に関しては、熱源の移動の認識や予測を行う為の回路規模及び、処理能力が必要となり、消費電力も掛かる事となる。その為、画像処理装置100が省電力状態に有る場合は、センサ部104自体も省電力状態(以降、待機状態とする)を実現する必要がある。
その為、本実施例では、センサ部104に関して、図3に示すように、起動回路503とセンサ部内電源制御回路504とを含み、「移動解析状態」と「待機状態」の2つの動作状態を設ける事とする。
「移動解析状態」では、センサ部内電源制御回路504は、画像処理装置100内の電源制御部110から電源の供給を受け、センサ部104内の全ての構成部分に対して電源の供給を行い、解析回路502によって熱源の移動認識や予測の処理を行う事となる(センサ部内電力制御)。
「待機状態」では、センサ部内電源制御回路504は、画像処理装置100内の電源制御部110から電源の供給を受け、図7に示すように、センサ部104内の焦電アレイセンサ501、起動回路503に対して電源の供給(給電)を行い、解析回路502の電源は供給しない状態となる。
図7は、本発明の実施例1におけるセンサ部104の待機状態時の電源供給状態を示す図である。
センサ部104の「待機状態」から「移動解析状態」への移行は、起動回路503によって制御される事となる。その詳細を以下に説明する。
焦電アレイセンサ501と、起動回路503は、49ビットの信号線によって接続されており、各ビットはA1〜G7の各焦電セルの検知信号を伝える事となる。ビット0はA1の焦電セルの検知信号、ビット1はA2の焦電セルの検知信号、・・・、ビット6はA7の焦電セルの検知信号、ビット7はB1の焦電セルの検知信号、・・・と言う順番で、ビット48はG7の焦電セルの信号を伝える事となる。
起動回路503では、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの内、どれか1つのセルが熱源の検知を行った場合に、解析回路起動信号507を出力する事とする。この場合、起動回路503がどれか1つのセルが熱源の検知を行った場合には、解析回路起動信号507に「High(1)」を出力、いずれのセルも熱源の検知を行っていない場合には、「Low(0)」を出力する事とする。
解析回路起動信号507は、解析回路502及び、センサ部内電源制御回路504へと接続されている。
解析回路起動信号507の「High(1)」を受けたセンサ部内電源制御回路504は、解析回路502への電源供給を行う。解析回路起動信号507の「High(1)」を受けた解析回路502に関しては、センサ部内電源制御回路504からの電源供給を受けて起動され、焦電アレイセンサ501からの検知信号の入力及び、熱源の移動解析や移動予測の処理を行う事となる。
起動回路503内は、図8のような構成となっており、49ビットの熱源検知信号508の全てのビットが、論理的にORされて、解析回路起動信号507として出力される構成となっている。
図8は、本発明の実施例1におけるセンサ部104内の起動回路503内の構成の一例を示す図である。
図8のような構成を取る事により、A1〜G7の焦電セルのどれにも熱源が検知されていない場合は「Low(0)」が、どれか1つの焦電セルに熱源が検知された場合に、解析回路起動信号507が「High(1)」出力される事となる。
以上のような構成のセンサ部104を持った、画像処理装置100に関して、省電力状態から通常動作状態への移行フローを、図9を元に説明する。
図9は、本発明の実施例1における、画像処理装置100の省電力状態から通常動作状態へ移行するまでの動作の一例を示すフローチャートである。なお、図中、S1501、S1509は、画像処理装置100の省電力状態を示す。また、S1502〜S1508は各ステップを示す。
S1501は、画像処理装置100が省電力状態にある状態を示す。この時、センサ部104は、解析回路502への電源供給が行われていない待機状態になっている。
画像処理装置100が省電力状態にある状態の時(S1501)、センサ部104内の焦電アレイセンサ501の焦電セルが熱源の検知をしていない場合(S1502でNoの場合)、画像処理装置100は省電力状態を維持し続ける(S1501)。
また、画像処理装置100が省電力状態にある状態の時(S1501)、センサ部104内の焦電アレイセンサ501のいずれか1つの焦電セルが熱源の検知を行った場合(S1502でYesの場合)、センサ部104内の起動回路503が解析回路起動信号507を出力する(S1503)。
そして、起動回路503から出力された解析回路起動信号507を受けたセンサ部内電源制御回路504は、解析回路502への電源供給を開始する(S1504)。
さらに、センサ部内電源制御回路504からの電力供給を受け、センサ部104内の起動回路503から解析回路起動信号507を受けた解析回路502は、起動を完了し(S1505)、移動解析状態となる。
その後、解析回路502は、焦電アレイセンサ501からの熱源検知信号508を入力し、熱源の移動解析を実行する(S1506)。
解析回路502の熱源の移動解析が完了していない間(S1507でNoの間)、引き続き、解析回路502は、焦電アレイセンサ501の情報を元に、熱源の移動解析を続ける(S1506)。
解析回路502の熱源の移動解析が完了した時点で(S1507でYesとなった時点で)、解析回路502は、S1508に処理を進める。
S1508では、解析回路502は、解析の結果、熱源が画像処理装置100に近づいているか否かを判定する。
そして、熱源が画像処理装置100に近づいてくると判断した場合(S1508でYesの場合)には、解析回路502が、システム起動信号111を、画像処理装置100内の電源制御部110に出力する。センサ部104内の解析回路502から出力されるシステム起動信号111を受けた電源制御部110は、画像処理装置100の全ての構成部分に電力の供給を行い、省電力状態から通常動作状態へと復帰させる(S1509)。
一方、解析の結果、熱源が画像処理装置100から遠ざかると判断した場合(S1508でNoの場合)には、解析回路502はシステム起動信号111を出力しない。すなわち、画像処理装置100は、省電力状態のままとし、センサ部104に関しても、解析回路502への電源供給を停止し待機状態へと移行させる(S1501)。
以上のように、実施例1では、画像処理装置100が省電力状態にある場合は、センサ部104内の解析回路502の電源供給を行わない待機状態とする事により、画像処理装置100が省電力状態の消費電力を更に低減する事が可能となる。
即ち、焦電アレイセンサを使用した省電力状態からの復帰を行う画像処理装置100において、省電力状態での、焦電アレイセンサの検知結果を解析するためのマイクロコンピュータによる消費電力を抑えることにより、省電力状態での画像処理装置100の消費電力を削減することができる。
また、画像処理装置100が省電力状態、センサ部104が待機状態にある時に、焦電アレイセンサ501のどれか一つの焦電セルに熱源の検知があった場合に、センサ部104内の解析回路502の電源供給を開始して、熱源の解析を行う事で、熱源が画像処理装置100に近づくと判断した場合には、画像処理装置100を省電力状態から通常動作状態へ復帰させる事が可能となる。
このように、省電力状態におけるセンサ部104の消費電力の削減と、センサ部104で人が近づいてくることを認識した場合に画像処理装置を通常動作状態へ迅速に復帰させることを高いレベルで実現することができる。
すなわち、本実施例では、以上のような構成により、省電力状態での消費電力削減と熱源の移動解析の高レベルでの両立が可能となる。
実施例1では、画像処理装置100が省電力状態、センサ部104が待機状態にある時に、焦電アレイセンサ501のどれか1つの焦電セルに熱源の検知があった場合に、センサ部104内の解析回路502の電源供給を開始して、解析回路502により熱源の解析を行う事で、熱源が画像処理装置100に近づくと判断した場合には、画像処理装置100を省電力状態から通常動作状態へ復帰させることが可能となる構成例を示した。
しかし、実施例1において、解析回路502が解析状態になるまでの立ち上げに時間が掛かる場合、各焦電セルが検出を行う範囲が狭い場合、また、熱源の移動速度が速い場合などは、焦電アレイセンサ501のどれか1つの焦電セルに熱源の検知があった時から、解析回路が起動され、解析を開始するまでの間に、熱源が移動する事で、熱源の移動経路の全てを解析に使用する事が出来なくなる場合がある。以下、図10等を用いて説明する。
図10は、熱源の移動例を示す図である。
例えば、図10に示すように、熱源が(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)と移動した場合を想定する。この場合、E7、E6、D5、C4、B4、A4という順番で、焦電セルの検知が行われる事となる。
センサ部104が待機状態になっていない場合には、実施例1にて説明を行ったように、E7、E6、D5、C4、B4、A4の全ての熱源検知情報を元に、解析回路502は熱源の移動に関する解析を行う事となる。
また、熱源の移動の予測を行う場合でも、(1)から(4)への熱源の移動を認識した時点で、熱源は画像処理装置100に近づいてくるとの予測を行う事が可能となり、省電力状態から通常動作状態への移行も、早いタイミングで開始する事が可能となる。
しかし、センサ部104が待機状態になっていた場合、E7にて熱源が検知された時点で、起動回路503から解析回路起動信号507が出力され、解析回路502に電源の供給及び、起動が掛けられる事となる。
解析回路502が解析状態になるまでの立ち上げに時間が短い場合、各焦電セルが検出を行う範囲が広い場合、又は熱源の移動速度が遅い場合には、解析回路502が立ち上がって、熱源の解析を開始するまでに、つまり起動が完了するまでに、熱源はE7の焦電セル範囲に留まる事となる。この場合、解析回路502では、E7、E6、D5、C4、B4、A4の全ての情報を元に、熱源の移動の解析が可能となる。
しかし、解析回路502が解析状態になるまでの立ち上げに時間が遅い場合、各焦電セルが検出を行う範囲が狭い場合、又は、熱源の移動速度が速い場合には、解析回路502が立ち上がって、熱源の解析を開始するまでに、熱源は移動してしまう事となる。
例えば、熱源がC4まで移動してしまった場合、(1)、(2)、(3)の熱源検知信号を解析回路502は入力できない為、E7、E6、D5の熱源検知情報は、解析回路502では使用できない事となってしまう。その為、熱源が近づく場合や遠ざかる場合の判断が遅れてしまったり、解析結果の誤判定や解析完了までの時間が掛かる等の問題が起こる可能性がある。特に、(4)、(5)、(6)の熱源検知情報だけでは、熱源の移動予測が出来ず、省電力状態から通常動作状態への早いタイミングでの移行が出来ない可能性がある。
そこで、実施例2では、起動回路503内に記憶回路を持つ事で、起動回路503が解析回路起動信号507を出力した時に、どの焦電セルが熱源を検知したのかを記憶し、その情報を、電源が供給され解析可能となった解析回路502へと入力する事とする。このような構成により、熱源が近づく場合や遠ざかる場合の判断の時間短縮、熱源の移動予測の精度を向上することができる。
実施例2の詳細な説明を以下に示す。
実施例2における画像処理装置100の構成及び、省電力状態、通常動作状態は、実施例1と同等なものなので、ここでの詳細な説明は省く事とする。
実施例2の特徴となる部分は、センサ部104の構成となる。
図11は、本実施例2におけるセンサ部104の内部の構成の一例を示した図である。なお、実施例1における構成と同じ部分に関しては、実施例1の説明時に使用した、図3と同じ番号を付ける事により、ここでの詳細な説明は省く事とする。
1702は解析回路・2であり、本実施例ではマイクロコンピュータ等の小規模なデータ処理回路によって、焦電アレイセンサ501が検知した熱源の移動の認識や、移動の予測を行う部分となる。解析回路・2(1702)は、実施例1と同様に、センサ部内電源制御回路504によって、電源の供給の制御が行われる。
また、解析回路・2(1702)は、電源供給されていない状態から、供給された状態となり、解析回路・2(1702)の起動が完了し、熱源の移動の解析が可能となった時点で、起動完了信号1703の出力を行うものとする。
起動完了信号1703は、解析回路・2(1702)の起動が完了していない場合は「Low(0)」が、完了している場合には「High(1)」が出力される事とする。
また、解析回路・2(1702)には、起動回路・2(1701)から、熱源検知履歴情報1704が入力され、熱源の移動解析にその情報を使用する事となる。なお、熱源検知履歴情報1704に関しては、後に詳細な説明を示す。
焦電アレイセンサ501と、解析回路・2(1702)は、49ビットの信号線によって接続されており、各ビットはA1〜G7の各焦電セルの検知信号を伝える事となる。
本実施例では、熱源を検知した焦電セルからは「High(1)」の信号が、熱源を検知していない焦電セルからは「Low(0)」の信号が伝えられる事とする。ビット0はA1の焦電セルの検知信号、ビット1はA2の焦電セルの検知信号、と言う順番で、ビット48はG7の焦電セルの信号を伝える事となる。
焦電アレイセンサ501と解析回路・2(1702)による熱源の移動の認識に関しては、実施例1と同様なものなので、ここでの詳細な説明は省く事とする。
実施例2でも実施例1と同様に、センサ部104に関して、図11に示すように、起動回路・2(1701)とセンサ部内電源制御回路504とを含み、移動解析状態と待機状態の2つの動作状態を設ける事とする。
移動解析状態では、センサ部内電源制御回路504は、画像処理装置100内の電源制御部110から電源の供給を受け、センサ部104内の全ての構成部分に対して電源の供給を行い、解析回路によって熱源の移動認識や予測の処理を行う事となる。
待機状態では、センサ部内電源制御回路504は、画像処理装置100内の電源制御部110から電源の供給を受け、図12に示すように、センサ部104内の焦電アレイセンサ501、起動回路・2(1701)に対して電源の供給を行い、解析回路・2(1702)の電源は供給しない状態となる。
図12は、本発明の実施例2におけるセンサ部104の待機状態時の電源供給状態を示す図である。
なお、センサ部104の待機状態から移動解析状態への移行は、起動回路・2(1701)によって制御される事となる。その詳細を以下に説明する。
焦電アレイセンサ501と、起動回路・2(1701)は、49ビットの信号線によって接続されており、各ビットはA1〜G7の各焦電セルの検知信号を伝える事となる。ビット0はA1の焦電セルの検知信号、ビット1はA2の焦電セルの検知信号、と言う順番で、ビット48はG7の焦電セルの信号を伝える事となる。
起動回路・2(1701)では、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの内、どれか1つのセルが熱源の検知を行った場合に、解析回路起動信号507を出力する事とする。この場合、起動回路・2(1701)がどれか1つのセルが熱源の検知を行った場合には、解析回路起動信号507に「High(1)」を出力、一方、いずれのセルも熱源の検知を行っていない場合には、「Low(0)」を出力する事とする。
解析回路起動信号507は、解析回路・2(1702)及び、センサ部内電源制御回路504へと接続されている。解析回路起動信号507の「High(1)」を受けたセンサ部内電源制御回路504は、解析回路・2(1702)への電源供給を開始する。また、解析回路起動信号507の「High(1)」を受けた解析回路・2(1702)は、焦電アレイセンサ501からの検知信号の入力及び、熱源の移動解析や移動予測の処理を行う事となる。
起動回路・2(1701)内は、図13のように、起動信号生成部1901と、熱源検知記憶部1902を有する構成となっている。
図13は、本発明の実施例2におけるセンサ部104内の起動回路・2(1701)内の構成の一例を示す図である。
図13に示すように、起動信号生成部1901内は、49ビットの熱源検知信号508の全てが、論理的にORされて(49ビットの熱源検知信号508の全て論理和を)、解析回路起動信号507として出力を行う構成となっている。
このような構成を取る事により、A1〜G7の焦電セルのいずれにも熱源が検知されていない場合は「Low(0)」が、どれか1つの焦電セルに熱源が検知された場合に、解析回路起動信号507が「High(1)」出力される事となる。
熱源検知記憶部1902内は、49ビットのビット幅を有したライト、リードのどちらも可能なレジスタ部1903が用意されており、49ビットの熱源検知信号508の全てが、レジスタのそれぞれのビットへ接続される事となる。
レジスタ部1903は、センサ部104が待機状態の時に、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの内、どれか1つのセルが熱源の検知を行った場合に、それがどの焦電セルの検知かを記憶する事となる。
本実施例では、レジスタ部1903のbit0にA1、bit1にA2、bit2にA3、・・・、bit48にG7と、順番に割り当てる事とし、デフォルト状態では全てのビットは「0」となっている事とする。つまり、レジスタ部1903は、センサ部104が待機状態の時に、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの内、A1の焦電セルによって最初の熱源の検知が行われた場合には、bit0に「1」が記憶される事となる。また、センサ部104が待機状態の時に、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの内、G2の焦電セルによって最初の熱源の検知が行われた場合には、bit43に「1」が記憶される事となる。
レジスタ部1903は、解析回路起動信号507が出力された後、センサ部内電源制御回路504によって、解析回路・2(1702)の電源供給が開始され、解析回路・2(1702)の起動が完了し、出力される起動完了信号1703の入力が「High(1)」となった時、レジスタ部1903内の49ビットの信号を熱源検知履歴情報1704として、解析回路・2(1702)へ出力を行うこととする。
解析回路・2(1702)では、起動回路・2(1701)からの熱源検知履歴情報1704の入力を行い、熱源の移動解析にその情報を使用する。その詳細を以下に示す。
先に、図10を用いて説明したように、焦電セルの検知信号が(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)と移動した場合を想定する。
この場合、E7、E6、D5、C4、B4、A4という順番で、焦電セルの検知が行われる事となる。しかし、センサ部104が待機状態になっていた場合、解析回路・2(1702)が熱源の解析を開始するまでに、熱源がC4まで移動してしまう事となる。この場合、実施例1の構成では、E7、E6、D5の検知情報は、解析回路502では使用できない事となってしまう。
そこで、本実施例2では、解析回路・2(1702)は、自身の起動が完了した時点で、起動完了信号1703の出力を起動回路・2(1701)に行い、熱源検知履歴情報1704の入力を行う。
この場合、熱源検知履歴情報1704として、最初に焦電セルが熱源を検知した位置情報である「E7」という情報が、入力される事となる。
つまり、解析回路・2(1702)は、図14(a)に示すように、熱源検知履歴情報1704からの(1)の情報と、熱源検知信号508から入力される(4)、(5)、(6)の情報を熱源の移動解析に使用することが可能となる。よって、解析回路・2(1702)では、E7、C4、B4、A4と熱源が移動しているという認識が可能となるので、熱源は画像処理装置100に近づいてきているとの認識が可能となる。
熱源の移動予測を行い、早いタイミングで通常状態への移行を行う場合、解析回路・2(1702)が最初の熱源検知信号のC4を入力した時点で、E7からC4へと移動してきた事を認識し、熱源が画像処理装置100に近づくと判断する事も可能となる。
次に、図14(b)のように、熱源が(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、つまり、E7、E6、F5、G4、G3と移動して、画像処理装置100から遠ざかって行く場合の詳細な説明を以下に示す。
図14は、実施例2の説明に用いる熱源の移動例を示す図である。
図14(b)の場合、解析回路起動信号に「High(1)」が出力されてから、解析回路・2(1702)の起動が完了するまでの間に、熱源が移動してしまい、熱源検知信号508からは、(1)、(2)、(3)の熱源検知情報が解析回路・2(1702)に入力されない事となる。
この時、起動回路・2(1701)内の熱源検知記憶部1902には、(1)の位置情報が格納され、解析回路・2(1702)の起動が完了した時点で、熱源検知履歴情報1704として、解析回路・2(1702)へと渡される。この熱源検知履歴情報1704により、解析回路・2(1702)は、熱源は(1)から(4)つまり、E7からG4へと熱源が移動したと認識できる。
よって、熱源の移動予測を行い、早いタイミングで通常状態への移行を行う場合、解析回路・2(1702)が最初の熱源検知信号のG4を入力した時点で、E7からG4へと移動してきた事を認識し、熱源が画像処理装置100から遠ざかって行くと判断する事が可能となる。
以上のような構成のセンサ部104を持った、実施例2の画像処理装置100に関して、省電力状態から通常走査状態への移行フローを、図15を元に説明する。
図15は、本発明の実施例2における、画像処理装置100の省電力状態から通常動作状態へ移行するまでの動作の一例を示すフローチャートである。なお、図中、S2101、S2111は、画像処理装置100の省電力状態を示す。また、S2102〜S2110は各ステップを示す。
S2101は、画像処理装置100が省電力状態にある状態を示す。この時、センサ部104は、解析回路・2(1702)への電源供給が行われていない待機状態になっている。
画像処理装置100が省電力状態にある状態(S2101)の時、センサ部104内の焦電アレイセンサ501の焦電セルが熱源の検知をしていない場合(S2102でNoの場合)、画像処理装置100は、省電力状態を維持し続ける(S2101)。
また、画像処理装置100が省電力状態にある状態の時(S2101)、センサ部104内の焦電アレイセンサ501のいずれか1つの焦電セルが熱源の検知を行った場合(S2102でYesの場合)、センサ部104内の起動回路・2(1701)が、前記最初の熱源の検知を行った焦電セルの位置情報を熱源検知記憶部1902に格納する(S2103)。
また、センサ部104内の起動回路・2(1701)は、解析回路起動信号507を出力する(S2104)。
そして、起動回路・2(1701)から出力された解析回路起動信号507を受けたセンサ部内電源制御回路504は、解析回路・2(1702)への電源供給を開始する(S2105)。
センサ部内電源制御回路504からの電力供給を受け、センサ部104内の起動回路・2(1701)から解析回路起動信号507を受けた解析回路・2(1702)は、起動が掛かり、移動解析状態へと移行する。
解析回路・2(1702)の起動が完了していない状態(S2106でNoの状態)では、センサ部内電源制御回路504は引き続き解析回路・2(1702)への電源の供給を行い(S2105)、起動回路・2(1701)は解析回路・2(1702)の起動完了を待つ(S2106)。
解析回路・2(1702)の起動が完了した場合(S2106でYesの場合)、解析回路・2(1702)は、起動完了信号1703を起動回路・2(1701)に出力する。
起動完了信号1703を受信すると、起動回路・2(1701)の熱源検知記憶部1902は、解析回路・2(1702)の起動が完了したと判定し(S2106でYes)、解析回路・2(1702)に向けて、熱源検知履歴情報を出力する(S2107)。
解析回路・2(1702)は、熱源検知記憶部1902からの、熱源検知履歴情報1704と、焦電アレイセンサ501からの熱源検知信号508を入力し、熱源の移動解析を実行する(S2108)。
熱源の移動解析が完了していない間(S2109でNoの間)、引き続き、解析回路・2(1702)は、焦電アレイセンサ501の情報を元に、熱源の移動解析を続ける。
そして、熱源の移動解析が完了した時点で(S2109でYesの時点で)、解析回路・2(1702)は、S2110に処理を進める。
S2110では、解析回路502は、解析の結果、熱源が画像処理装置100に近づいているか否かを判定する。
そして、熱源が画像処理装置100に近づいていると判断した場合(S2110でYesの場合)には、解析回路・2(1702)が、システム起動信号111を、画像処理装置100内の電源制御部110に出力する。センサ部104内の解析回路・2(1702)から出力されるシステム起動信号111を受けた電源制御部110は、画像処理装置100の全ての構成部分に電力の供給を行い、省電力状態から通常動作状態へと復帰させる(S2111)。
一方、解析の結果、熱源が画像処理装置100から遠ざかると判断した場合(S2110でNoの場合)には、解析回路・2(1702)はシステム起動信号111を出力しない。すなわち、画像処理装置100は、省電力状態のままとする。また、センサ部104では、解析回路502への電源供給を停止して待機状態へと移行させる(S2101)。
以上のように、実施例2では、画像処理装置100が省電力状態にある場合は、センサ部104内の解析回路・2(1702)の電源供給を行わない待機状態とする事により、画像処理装置100が省電力状態の消費電力を更に低減する事が可能となる。
即ち、焦電アレイセンサを使用した省電力状態からの復帰を行う画像処理装置100において、省電力状態での、焦電アレイセンサの検知結果を解析するためのマイクロコンピュータによる消費電力を抑えることにより、省電力状態での画像処理装置100の消費電力を削減することができる。
また、画像処理装置100が省電力状態、センサ部104が待機状態にある時に、焦電アレイセンサ501のどれか一つの焦電セルに熱源の検知があった場合に、センサ部104内の解析回路502の電源供給を開始して、熱源の解析を行う。そして、熱源が画像処理装置100に近づくと判断した場合には、画像処理装置100を省電力状態から通常動作状態へ復帰させる事が可能となる。
また、解析回路・2(1702)が解析状態になるまでの立ち上げに時間が遅い場合、各焦電セルが検出を行う範囲が狭い場合、又は熱源の移動速度が速い場合などのように、解析回路・2(1702)が立ち上がって熱源の解析を開始するまでに、熱源が移動してしまった場合でも、熱源検知履歴情報1704と、熱源検知信号508とを使用する事により、熱源が近づく場合や遠ざかる場合の判断の時間短縮、解析結果の誤判防止や解析完了までの時間短縮などが可能となる。
このように、省電力状態におけるセンサ部104の消費電力の削減と、センサ部104で人が近づいてくることの認識を高いレベルで実現することができる。すなわち、本実施例では、以上のような構成により、省電力状態での消費電力削減と熱源の移動解析をより高レベルの両立することができる。
実施例2では、起動回路・2(1702)が立ち上がった後、解析回路・2(1702)が熱源の解析を開始するまでに、熱源が移動してしまった場合でも、最初に熱源の検知を行った焦電セルの位置情報である、熱源検知履歴情報1704を使用する事により、熱源が近づく場合や遠ざかる場合の判断の時間短縮、解析結果の誤判防止や解析完了までの時間短縮などが可能となる構成例を示した。
しかし、実施例2において、解析回路・2(1702)が解析状態になるまでの立ち上げに時間が掛かる場合、焦電セルが最初に検出を行った熱源検知履歴情報1704だけでは、複数の熱源が焦電アレイセンサの検知範囲を通過する場合、誤判定を起こす場合もある。
図16(a)は、2つの熱源(熱源・1、熱源・2の)が焦電アレイセンサの検知範囲を通過する場合を示す図である。
センサ部104が、待機状態にある時、熱源・1が、焦電アレイセンサ501の検知範囲を、A7を通るように通過した時に、(1)の時点で、解析回路起動信号507が出力され、解析回路・2(1702)に起動が掛かる。この時、熱源検知記憶部1902には、A7という検知位置情報が格納される事となる。
解析回路・2(1702)の起動が完了した時点で、熱源・1は焦電アレイセンサ501の検知範囲から外れており、代わりに、熱源・2が、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)と、焦電アレイセンサ501の検知範囲内に入ってきたとする。
実施例2における、早いタイミングでの熱源の移動予測を行う為に、熱源検知記憶部1902からの、A7という検知位置情報(Grp[3])と、解析回路・2(1702)の起動後の最初の熱源検知位置であるE1(Grp[2])から、熱源が画像処理装置100に近づくか遠ざかるかの判断を行う場合、このパターンでは、認識した領域グループが小さくなっているため、遠ざかって行くとの判断を行う事となり、誤判定を起こす事となる。
そこで、実施例3では、起動回路内に記憶回路を持ち、起動回路が解析回路起動信号を出力した時に、どの焦電セルが熱源を検知したのか、また、解析回路が起動を完了するまでに熱源がどのように移動したかを記憶し、その情報を、電源が供給され起動完了となった解析回路へと入力する事で、熱源が近づく場合や遠ざかる場合の正確な判断を可能とする。
実施例3の詳細な説明を以下に示す。
実施例3における画像処理装置100の構成及び、省電力状態、通常動作状態は、実施例1と同等なものなので、ここでの詳細な説明は省く事とする。
実施例3の特徴となる部分は、センサ部104の構成となる。
図17は、本実施例3におけるセンサ部104の内部の構成を示した図である。なお、実施例1,2における構成と同じ部分に関しては、実施例1,2の説明時に使用した、図と同じ番号を付ける事により、ここでの詳細な説明は省く事とする。
実施例3の解析回路・2(1702)には、起動回路・3(2201)から、熱源検知履歴情報・2(2202)が入力され、熱源の移動解析にその情報を使用する事となる。なお、熱源検知履歴情報2(2202)に関しては、後に詳細な説明を示す。
焦電アレイセンサ501と解析回路・2(1702)による熱源の移動の認識に関しては、実施例1,2と同様なものなので、ここでの詳細な説明は省く事とする。
実施例3でも実施例1,2と同様に、センサ部104に関して、図17に示すように、起動回路・3(2201)とセンサ部内電源制御回路504とを含み、移動解析状態と待機状態の2つの動作状態を設ける事とする。
移動解析状態では、センサ部内電源制御回路504は、画像処理装置100内の電源制御部110から電源の供給を受け、センサ部104内の全ての構成部分に対して電源の供給を行い、解析回路によって熱源の移動認識や予測の処理を行う事となる。
待機状態では、センサ部内電源制御回路504は、画像処理装置100内の電源制御部110から電源の供給を受け、図18に示すように、センサ部104内の焦電アレイセンサ501、起動回路・3(2201)に対して電源の供給を行い、解析回路・2(1702)の電源は供給しない状態となる。
図18は、本発明の実施例3におけるセンサ部104の待機状態時の電源供給状態を示す図である。
なお、センサ部104の待機状態から移動解析状態への移行は、起動回路・3(2201)によって制御される事となる。その詳細を以下に説明する。
焦電アレイセンサ501と、起動回路・3(2201)は、49ビットの信号線によって接続されており、各ビットはA1〜G7の各焦電セルの検知信号を伝える事となる。ビット0はA1の焦電セルの検知信号、ビット1はA2の焦電セルの検知信号、と言う順番で、ビット48はG7の焦電セルの信号を伝える事となる。
起動回路・3(2201)では、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの内、どれか1つのセルが熱源の検知を行った場合に、解析回路起動信号507を出力する事とする。この場合、起動回路・3(2201)がどれか1つのセルが熱源の検知を行った場合には、解析回路起動信号507に「High(1)」を出力、一方、いずれのセルも熱源の検知を行っていない場合には、「Low(0)」を出力する事とする。
解析回路起動信号507は、解析回路・2(1702)及び、センサ部内電源制御回路504へと接続されている。解析回路起動信号507の「High(1)」を受けたセンサ部内電源制御回路504は、解析回路・2(1702)への電源供給を開始する。また、解析回路起動信号507の「High(1)」を受けた解析回路・2(1702)は、焦電アレイセンサ501からの検知信号の入力及び、熱源の移動解析や移動予測の処理を行う事となる。
起動回路・3(2201)内は、図19のように、起動信号生成部1901と、熱源検知記憶部・2(2401)を有する構成となっている。
図19は、本発明の実施例3におけるセンサ部104内の起動回路・3(2201)内の構成の一例を示す図である。
図19に示すように、起動信号生成部1901内は、実施例2と同様に、49ビットの熱源検知信号508の全てが、論理的にORされて(49ビットの熱源検知信号508の全て論理和を)、解析回路起動信号507として出力を行う構成となっている。
このような構成を取る事により、A1〜G7の焦電セルのどれにも熱源が検知されていない場合は「Low(0)」が、どれか1つの焦電セルに熱源が検知された場合に、解析回路起動信号507が「High(1)」出力される事となる。
熱源検知記憶部・2(2401)内は、49ビットのビット幅を有したライト、リードのどちらも可能なレジスタが、複数集まっているレジスタ部・2(2402)が用意されている。
本実施例3では、レジスタ部・2(2402)は、レジスタ・A(2403)からレジスタ・J(2407)の10個のレジスタを有する。これらのレジスタにより、焦電アレイセンサ501により検知順に出力された複数の位置情報(熱源検知信号508)を、前記検知順を特定可能に記憶することができる。レジスタ部・2(2402)の動作の詳細を以下に示す。
センサ部104が待機状態の時に、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの内、どれか1つのセルが熱源の検知を行った場合に、レジスタ部・2(2402)内のレジスタ・A(2403)に、その時、検知を行った焦電セルの位置情報を記憶する事となる。その時、起動回路・3(2201)内の起動信号生成部1901からは、解析回路起動信号507に「High(1)」が出力される事となる。この解析回路起動信号507により、解析回路・2(1702)への電源供給が行われ、起動が開始される事となる。
解析回路・2(1702)の起動が完了して起動完了信号1703が起動回路・3(2201)に入力されるまでに、熱源の検知位置が移動した場合には、レジスタ・B(2404)、レジスタ・C(2405)、レジスタ・D(2406)へと、随時その位置情報を記憶していく。本実施例では、レジスタ部・2(2402)は、デフォルト状態では全てのビットは「0」となっている事とする。
例えば、センサ部104が待機状態の時に、焦電アレイセンサ501の各焦電セルの、A1の焦電セルによって最初の熱源の検知が行われた場合には、レジスタ部・2(2402)内のレジスタ・A(2403)のbit0に「1」が記憶される事となる。その後、解析回路・2(1702)の起動が完了するまでに、熱源がB2に移動した場合には、レジスタ・B2404のbit8に「1」が記憶される事となる。
レジスタ部・2(2402)の起動が完了し、解析回路・2(1702)から出力される起動完了信号1703の入力が「High(1)」となった時、熱源検知記憶部・2(2401)は、レジスタ・A(2403)から、その後の移動が記憶されているレジスタまでの情報を、順番に、熱源検知履歴情報2(2202)として、解析回路・2(1702)へ出力する。
解析回路・2(1702)では、起動回路・2(1701)からの熱源検知履歴情報2(2202)の入力を行い、熱源の移動解析にその情報を使用する。その詳細を以下に示す。
図16(b)は、本発明の実施例3における熱源の移動例を示す図である。
先に図10により説明した時と同様に、図16(b)のように、焦電セルの検知信号が(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)と移動した場合を想定する。
この場合、E7、E6、D5、C4、B4、A4という順番で、焦電セルの検知が行われる事となるが、センサ部104が待機状態になっていた場合、解析回路・2(1702)が熱源の解析を開始するまでに、熱源がC4まで移動してしまう場合を想定する。
この場合、熱源検知信号508からは、E7、E6、D5の検知情報は、解析回路502では使用できない事となる。
そこで、実施例3では、解析回路・2(1702)は、自身の起動が完了した時点で、起動完了信号1703の出力を起動回路・3(2201)に行い、熱源検知履歴情報2(2202)の入力を行う。
この場合、熱源検知履歴情報2(2202)として、最初に焦電セルが熱源を検知した位置情報である「E7」という情報と、その後、起動完了信号1703が起動回路・3(2201)に入力されるまでの熱源の移動情報である「E6」、「D5」という情報が、順次、入力される事となる。
よって、解析回路・2(1702)は、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)の全ての熱源検知情報を熱源の移動解析に使用することが可能となる。図16(b)の場合、解析回路・2(1702)は、E7、E6、D5、C4、B4、A4と熱源が移動しているという認識が可能となるので、熱源は画像処理装置100に近づいてきているとの認識が可能となる。
熱源の移動予測を行い、早いタイミングで通常状態への移行を行う場合、解析回路・2(1702)が最初の熱源検知信号のC4を入力した時点で、E7からE6、D5、C4へと移動してきた事を認識し、熱源が画像処理装置100に近づくとい正確な判断をする事が可能となる。
また、実施例2では、移動の予測を行う場合に、誤判定を起こす事となっていた図16(a)に示す移動パターンにおいては、解析回路・2(1702)で、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)の全ての熱源検知情報を熱源の移動解析に使用することが可能となる。そして、解析回路・2(1702)は、(1)と(2)の位置関係が隣接していない事から、(1)と(2)は別の熱源である認識が出来る事となり、誤判定を起こさずに移動の認識を行う事が可能となる。
以上のような構成のセンサ部104を持った、実施例3の画像処理装置100に関して、省電力状態から通常走査状態への移行フローを、図20を元に説明する。
図20は、本発明の実施例3における、画像処理装置100の省電力状態から通常動作状態へ移行するまでの動作の一例を示すフローチャートである。なお、図中、S2601、S2612は、画像処理装置100の省電力状態を示す。また、S2602〜S2611は各ステップを示す。
S2601は、画像処理装置100が省電力状態にある状態を示す。この時、センサ部104は、解析回路・2(1702)への電源供給が行われていない待機状態になっている。
画像処理装置100が省電力状態にある状態(S2601)の時、センサ部104内の焦電アレイセンサ501の焦電セルが熱源の検知をしていない場合(S2602でNoの場合)、画像処理装置100は、省電力状態を維持し続ける。
画像処理装置100が省電力状態にある状態(S2601)の時、センサ部104内の焦電アレイセンサ501のいずれか1つの焦電セルが熱源の検知を行った場合(S2602でYesの場合)、センサ部104内の起動回路・3(2201)は、解析回路起動信号507を出力する(S2603)。
また、起動回路・3(2201)は、前記最初の熱源の検知を行った焦電セルの位置情報を起動回路・3(2201)内の熱源検知記憶部2401に格納する(S2604)。
そして、起動回路・3(2201)から出力された解析回路起動信号507を受けたセンサ部内電源制御回路504は、解析回路・2(1702)への電源供給を開始する(S2605)。
センサ部内電源制御回路504からの電力供給を受け、センサ部104内の起動回路・3(2201)から解析回路起動信号507を受けた解析回路・2(1702)は、起動が掛かり、移動解析状態へと移行する。
解析回路・2(1702)の起動が完了していない状態(S2606でNoの状態)で、熱源検知信号の位置が前に検知していた位置から移動を行った場合(S2607のYesの場合)、起動回路・3(2201)は、その熱源信号の位置を、熱源検知記憶部2401に格納する(S2604)。また、センサ部内電源制御回路504は引き続き解析回路・2(1702)への電源の供給を行い(S2605)、起動回路・2(1701)は解析回路・2(1702)の起動完了を待つ(S2606)。
解析回路・2(1702)の起動が完了していない状態(S2606でNoの状態)で、熱源検知信号の位置が前に検知していた位置から移動していない場合(S2607でNoの場合)、起動回路・3(2201)は、熱源信号の位置を格納しない。この場合、センサ部内電源制御回路504は引き続き解析回路・2(1702)への電源の供給を行い(S2605)、起動回路・3(2201)は解析回路・2(1702)の起動完了を待つ(S2606)。
起動完了信号1703を受信すると、起動回路・3(2201)の熱源検知記憶部・2(2401)は、解析回路・2(1702)の起動が完了したと判定し(S2606でYes)、解析回路・2(1702)に向けて、熱源検知履歴情報2(2202)を出力する(S2608)。
解析回路・2(1702)は、熱源検知記憶部・2(2401)からの、熱源検知履歴情報・22202と、焦電アレイセンサ501からの熱源検知信号を入力し、熱源の移動解析を実行する(S2609)。
熱源の移動解析が完了していない間(S2610でNoの間)、引き続き、解析回路・2(1702)は、焦電アレイセンサ501の情報を元に、熱源の移動解析を続ける(S2609)。
そして、熱源の移動解析が完了した時点で(S2610でYesの時点で)、解析回路・2(1702)は、S2611に処理を進める。
S2611では、解析回路502は、解析の結果、熱源が画像処理装置100に近づいているか否かを判定する。
そして、解析の結果、熱源が画像処理装置100に近づいていると判断した場合(S2611でYesの場合)には、解析回路・2(1702)が、システム起動信号111を、画像処理装置100内の電源制御部110に出力する。センサ部104内の解析回路・2(1702)から出力されるシステム起動信号111を受けた電源制御部110は、画像処理装置100の全ての構成部分に電力の供給を行い、省電力状態から通常動作状態へと復帰させる(S2612)。
一方、解析の結果、熱源が画像処理装置100から遠ざかると判断した場合(S2611でNoの場合)には、解析回路・2(1702)はシステム起動信号111を出力しない。すなわち、画像処理装置100は、省電力状態のままとする。また、センサ部104では、解析回路502への電源供給を停止して待機状態へと移行させる(S2601)。
以上のように、実施例3では、画像処理装置100が省電力状態にある場合は、センサ部104内の解析回路・2(1702)の電源供給を行わない待機状態とする事により、画像処理装置100が省電力状態の消費電力を更に低減する事が可能となる。
即ち、焦電アレイセンサを使用した省電力状態からの復帰を行う画像処理装置100において、省電力状態での、焦電アレイセンサの検知結果を解析するためのマイクロコンピュータによる消費電力を抑えることにより、省電力状態での画像処理装置100の消費電力を削減することができる。
また、画像処理装置100が省電力状態、センサ部104が待機状態にある時に、焦電アレイセンサ501のどれか一つの焦電セルに熱源の検知があった場合に、センサ部104内の解析回路502の電源供給を開始して、熱源の解析を行う。そして、熱源が画像処理装置100に近づくと判断した場合には、画像処理装置100を省電力状態から通常動作状態へ復帰させる事が可能となる。
また、解析回路・2(1702)が解析状態になるまでの立ち上げに時間が遅い場合、各焦電セルが検出を行う範囲が狭い場合、又は熱源の移動速度が速い場合などのように、解析回路・2(1702)が立ち上がって熱源の解析を開始するまでに、熱源が移動してしまった場合でも、移動に関するすべての情報である熱源検知履歴情報2(2202)と、熱源検知信号508とを使用する事により、熱源が近づく場合や遠ざかる場合の正確な判断を行う事が可能となる。
このように、省電力状態におけるセンサ部104の消費電力の削減と、センサ部104で人が近づいてくることの認識をさらに高いレベルで実現することができる。すなわち、本実施例では、以上のような構成により、省電力状態での消費電力削減と熱源の移動解析をさらに高レベルの両立することができる。
なお、本実施例では、本発明の検知技術を画像処理装置の電源制御に利用したが、他の電子機器の電源制御に用いてもよい。
例えば、来客者に応じてコンテンツを表示して来客者に情報を提示する情報処理装置(例えば、企業のロビー、観光地等に設置してある案内目的の情報処理装置)等に適用してもよい。このような情報処理装置では、来客者が検知された場合に、情報処理装置をスリープ状態から通常状態に復帰させて、所定のコンテンツ(案内や観光情報等)を表示する等の制御を行うことが考えられ、人感センサの検知範囲に関して上記実施例で示した画像処理装置と同様の課題を有するものと考えられる。このような情報処理装置に本発明を適用することにより、人感センサの検知範囲を情報処理装置からの相対位置で確認することで人感センサを利用した制御動作がユーザの意図に合わない状態となったことを認知でき、人感センサの検知範囲を適切な状態に調整し、人感センサを利用した制御動作をユーザの意図する状態に調整することが可能となる。また、このような情報処理装置において、特定の領域(装置正面等)で人が検知された場合には、スリープ復帰してコンテンツ表示まで行うが、他の領域(装置の側面等)で人が検知された場合には、スリープ復帰のみを行うようにすることも可能である。
また、本発明をカメラに適用してもよい。これにより、カメラに備えられたセンサにより特定の領域(例えば監視の必要性がある領域)で人が検知された場合には、カメラをスリープ復帰して撮影、録画まで行うが、他の領域で人が検知された場合には、カメラのスリープ復帰のみを行うようにすることも可能である。
また、人を検知して各種動作を行う家電、例えば、エアコン、テレビ、照明器具等にも本発明を適用可能である。
さらに、本発明の検知技術をそのまま検知装置として利用してもよい。これにより、焦電アレイセンサ等の人感検知部を使用して人の移動方向を判定する解析回路を有する検知装置において、消費電力の低減と、移動方向の迅速且つ正確な判定処理の双方を高レベルで実現することができる。
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
(他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施例及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
100 画像処理装置
104 センサ部
110 電源制御部
501 焦電アレイセンサ
502 解析回路
503 起動回路
504 センサ部内電源制御回路


Claims (14)

  1. 像処理装置を制御する制御手段と、
    前記画像処理装置が第1の状態から前記第1の状態よりも消費電力の低い第2の状態へ移行する移行条件を満たしたことに基づいて、前記制御手段への電力供給を停止する電源制御手段と、を有する画像処理装置において、
    センサと、
    記センサの検知出力を受け付けて、受け付けられた前記センサの検知出力の変化に応じて前記制御手段への電力供給の開始を前記電源制御手段に指示する解析手段と、
    前記画像処理装置が前記移行条件を満たしたことに基づいて、前記解析手段への電力供給を停止する電力制御手段と、を有し、
    前記電力制御手段は、前記センサの検知出力に応じて、前記解析手段への電力供給を開始することを特徴とする画像処理装置
  2. 前記制御手段は、前記画像処理装置の全体を制御するプロセッサである、ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記電源制御手段は、前記解析手段の前記指示に従って、前記制御手段への電力を開始するとを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記解析手段への電力供給が停止されている間の前記センサ検知出力を記憶する記憶手段、をさらに備え、
    前記解析手段は、電力供給が開始された後、前記記憶手段に記憶された前記検知出力に応じて前記制御手段への電力供給の開始を指示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記センサは物体を検知することのできる複数の素子で構成され、
    前記記憶手段は、前記複数の素子の中で最初に物体を検知した素子を示す情報を記憶
    前記解析手段は、前記記憶手段に記憶された前記情報と前記解析手段への電力供給の開始後の前記センサ検知出力とに応じて、前記制御手段への電力供給の再開を指示することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  6. 前記記憶手段は、前記複数の素子の中で物体を検知した素子を示す情報と、物体を検知した順番と、を対応付けて記憶
    前記解析手段は、前記記憶手段に記憶された前記情報及び前記順番に応じて、前記制御手段への電力供給を開始するよう前記電源制御手段へ指示することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記センサは複数の素子を格子状に並べたアレイセンサであるとを特徴とする請求項5または6に記載の画像処理装置。
  8. 前記複数の素子の各々は、焦電センサであるとを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  9. 用紙に画像を形成する画像形成手段をさらに備えことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記電力制御手段は、前記第2の状態において、前記センサへ電力を供給することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  11. 前記電力制御手段は、前記第2の状態において、前記センサの検知出力が入力され、入力された前記センサの検知結果に応じて、前記解析手段への電力供給を開始することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  12. 前記センサは、所定の領域に物体があることを検知することができ、
    前記電力制御手段は、前記第2の状態において、所定の範囲の物体の検知に応じて、前記解析手段への電力供給の開始を指示し、
    前記解析手段は、前記センサにより検知された物体の移動に応じて、前記制御手段への電力供給の開始を前記電源制御手段に指示することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  13. 御手段が像処理装置を制御する制御ステップと、
    前記画像処理装置が第1の状態から前記第1の状態よりも消費電力の低い第2の状態への移行条件を満たしたことに従って、前記制御手段への電力供給を停止する第1の電源制御ステップと、を有する画像処理装置の制御方法において、
    前記画像処理装置が前記移行条件を満たしたことに従って、センサの検知出力が入力される解析手段への電力供給を停止する第1の電力制御ステップと、
    前記センサの検知出力に基づいて、前記解析手段への電力供給を開始する第2の電力制御ステップと、
    前記第2の電力制御ステップにおいて電力供給が開始された前記解析手段に入力された前記センサの検知出力の変化に基づいて、前記制御手段への電力供給の開始を指示する第2の電源制御ステップと、を備えることを特徴とする画像処理装置の制御方法。
  14. 画像処理装置を制御する制御手段と、
    前記画像処理装置が第1の状態から前記第1の状態よりも消費電力の低い第2の状態への移行条件を満たしたことに従って、前記制御手段への電力供給を停止する画像処理装置において、
    センサと、
    前記移行条件に基づいて電力供給が停止され、前記センサの検知出力に応じて電力供給が開始される解析手段と、を有し、
    前記解析手段は、電力が供給されている状態で、入力された前記センサに検知出力の変化に応じて、前記制御手段への電力供給の開始を指示することを特徴とする画像処理装置。
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