JP6376972B2 - 構造体ホルダー及び構造体保持方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤に形成された孔に挿入される構造体を保持する構造体ホルダー及び構造体保持方法に関する。
特許文献1に記載された基礎杭の作成方法では、孔にケーシングチューブが挿入される。
一般的には、ケーシングチューブは、複数のケーシング(複数の構造体)を連結して形成される。そして、ケーシングとケーシングとを連結する作業では、ケーシングを保持するケーシングホルダーが利用される。
図7を参照して、一般的なケーシングホルダー100について説明する。図7(a)は、ケーシングホルダー100を示す平面図である。図7(b)は、図7(a)のB−B線に沿った断面図である。ケーシングホルダー100は、開口102aを有する四角環状の枠体102、及び4個の楔104を備える。
ケーシングCSの保持について説明する。まず、枠体102が地盤表面に設置される。次に、ケーシングCSが、クレーンによって吊り下げられ、開口102a及び孔BHに挿入される。次に、楔104の各々が、楔104の上方からハンマーによって打撃され、ケーシングCSと枠体102との間に打ち込まれる。その結果、ケーシングCSが保持される。次に、ケーシングCSに他のケーシングCSが連結される。
ケーシングCSの保持の解除について説明する。楔104の各々が、楔104の側方からハンマーによって打撃され、ケーシングCSと枠体102との間から抜き取られる。その結果、ケーシングCSの保持が解除される。
特開平5−71124号公報
しかしながら、一般的なケーシングホルダー100では、作業能率が低かったり、ケーシングCSに損傷を与えたりする場合がある。
具体的には、作業能率の低下については次の通りである。すなわち、楔104の脱着時にハンマーで楔104を打撃するため、作業者の労力が大きい。また、楔104の脱着時に楔104を孔BHに落としてしまい、楔104を回収したり、新たに楔104を用意したりする作業が必要になり、作業量が増える場合がある。さらに、楔104の脱着時にケーシングCSを孔BHに落としてしまい、ケーシングCSを孔BHから引き上げる作業が必要になり、作業量が増える場合がある。このように、作業者に大きな労力が要求されたり、作業量が増えたりすると、作業能率が低下する。
具体的には、ケーシングCSへの損傷については次の通りである。すなわち、楔104の脱着時にハンマーで楔104を打撃するため、楔104に強い衝撃が加えられる。従って、楔104によってケーシングCSが損傷する場合がある。また、ハンマーが誤ってケーシングCSに当たり、ケーシングCSが損傷する場合がある。さらに、楔104の脱着を円滑に実行するために枠体102をハンマーで打撃すると、枠体102が移動してケーシングCSに当たったり、ハンマーが誤ってケーシングCSに当たったりして、ケーシングCSが損傷する場合がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、作業能率を向上させつつ、構造体の損傷を抑制できる構造体ホルダー及び構造体保持方法を提供することにある。
本発明の第1の観点によれば、ケーシングホルダーは、地盤に形成された孔に挿入される構造体を保持する。ケーシングホルダーは、枠体と、少なくとも1つの保持部とを備える。枠体は、前記構造体を挿入するための開口を有する。保持部は、前記枠体に設けられ、前記構造体を保持する。前記保持部は、軸部と、一対の支持部と、回動部とを含む。一対の支持部は、前記軸部を支持する。回動部は、前記軸部の回りに回動することによって前記開口の縁よりも前記開口の側に突出する。
本発明の構造体ホルダーにおいて、前記軸部と前記回動部の周面との間の距離は、前記回動部の周面上の位置によって異なることが好ましい。
本発明の構造体ホルダーにおいて、前記回動部は、円柱状であることが好ましい。前記軸部は、前記回動部の中心線に対して偏心して設けられることが好ましい。
本発明の構造体ホルダーにおいて、前記回動部の周面のうち前記回動部の回動によって前記開口の側に突出する領域には、滑り止が形成されることが好ましい。
本発明の構造体ホルダーにおいて、前記回動部は、所定の回動方向への回動によって前記開口の側に突出することが好ましい。前記滑り止は、断面視鋸歯状の歯列を含み、前記歯列を構成する複数の歯の各々は、前記所定の回動方向に向かって弧状に湾曲していることが好ましい。
本発明の構造体ホルダーにおいて、前記保持部は、前記回動部の周面の所定位置に形成されるハンドルをさらに含むことが好ましい。
本発明の構造体ホルダーにおいて、前記保持部は、複数設けられることが好ましい。
本発明の第2の観点によれば、構造体保持方法は、地盤に形成された孔に挿入される構造体を保持する構造体ホルダーを使用する。前記構造体ホルダーは、枠体と、少なくとも1つの保持部とを備える。枠体は、前記構造体を挿入するための開口を有する。保持部は、前記枠体に設けられ、前記構造体を保持する。前記保持部は、軸部と、一対の支持部と、回動部とを含む。一対の支持部は、前記軸部を支持する。回動部は、前記軸部の回りに回動することによって前記開口の縁よりも前記開口の側に突出する。構造体保持方法は、前記回動部を第1回動方向と逆の第2回動方向に回動させて、前記開口の前記縁よりも外側に前記回動部を退避させる手順と、前記枠体の前記開口に前記構造体を挿入する手順と、前記回動部を前記第1回動方向に回動させて、前記回動部を前記構造体に当接させる手順とを含む。
本発明によれば、作業能率を向上させつつ、構造体の損傷を抑制できる。
本発明の実施形態に係るケーシングホルダー及びケーシングを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るケーシングホルダーを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るケーシングホルダーを示す平面図である。 (a)本発明の実施形態に係るケーシングホルダーの保持部を示す側面図である。(b)本発明の実施形態に係るケーシングホルダーの保持部を示す正面図である。 (a)本発明の実施形態に係るケーシングホルダーの回動部材の周面を示す展開図である。(b)本発明の実施形態に係るケーシングホルダーの回動部材の滑り止を示す側面図である。 (a)〜(d)本発明の実施形態に係るケーシングホルダーを使用したケーシング保持方法を示す手順図である。 (a)一般的なケーシングホルダーを示す平面図である。(b)図6(a)のB−B線に沿った断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。本実施形態において、X軸及びY軸は水平面に平行であり、Z軸は鉛直線に平行である。X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交する。
図1は、本発明の実施形態に係るケーシングホルダー1及びケーシングCSを示す斜視図である。ケーシングホルダー1は、地盤GRに形成された孔BH(例えば、掘削孔)に挿入されるケーシングCSを保持する。ケーシングCSは、構造体の一例であり、本実施形態では、円筒状である。例えば、ケーシングCSの外径は980mmであり、ケーシングCSの長さは1000mmであり、ケーシングCSの重量は600kgである。ただし、ケーシングCSのサイズは、これらに限定されない。なお、ケーシングCSは、円筒状に限定されず、例えば、円筒状以外の筒状(例えば、角筒状)、又は柱状(例えば、円柱状又は角柱状)でもよい。
ケーシングホルダー1は構造体ホルダーとして機能する。ケーシングホルダー1は、例えば、金属により形成される。ケーシングホルダー1は、枠体3、4つの保持部5、及び4つの引掛部7を備える。枠体3は、例えば、鋼材(例えば、SS400)により形成される。
図2及び図3は、それぞれ、ケーシングホルダー1を示す斜視図及び平面図である。枠体3は、ケーシングCSを挿入するための円形の開口3aを有する。例えば、開口3aの直径は1000mmである。ただし、開口3aのサイズは、これに限定されない。
4つの保持部5はケーシングCS(図1)を保持する。保持部5の各々は、枠体3の上面に設けられる。4つの保持部5は、開口3aの縁3bに沿って、枠体3の上面に等間隔で配置される。4つの保持部5のうち、2つの保持部5は互いに対向し、他の2つの保持部5は互いに対向する。
保持部5の各々は、回動部材5a、軸部5b、一対の支持部5c、ハンドル5d、及び一対の軸部カバー5e(図3)を含む。回動部材5aは回動部として機能する。回動部材5aは、例えば、炭素鋼(例えば、S45C)により形成される。なお、図1及び図2では、図面の簡略化のため、軸部カバー5eを省略している。
回動部材5aは、円柱状であり、回動方向R1(所定の回動方向又は第1回動方向)に軸部5bの回りに回動することによって開口3aの縁3bよりも開口3aの側に突出する。図2では、2点鎖線により、開口3aの側に突出した回動部材5aが示される。本明細書では、回動部材5aが開口3aの側に突出することは、回動部材5aが開口3aの中心線CLに向かって突出することを意味する。また、回動方向R1は、回動部材5aが開口3aの側において開口3aに向かって回動する方向である。
具体的には、回動部材5aには軸部5bが固定される。そして、軸部5bは、一対の支持部5cに回動可能に支持される。従って、回動部材5aは軸部5bと伴に回動する。回動部材5aは、回動方向R1への回動によって開口3aの側に突出する。
一対の支持部5cは、平板状であり、間隔を置いて平行に並んでいる。そして、一対の支持部5cは、枠体3の上面から起立するように形成される。一対の支持部5cの間には、回動部材5aが配置される。
ハンドル5dは、作業者によって把持及び操作される。ハンドル5dは、円柱状であり、回動部材5aの周面11の所定位置に、回動部材5aの周面11に直交するように形成される。一対の軸部カバー5eは、軸部5bの両端に対応して設けられ、軸部5bの両端を覆うように支持部5cに取り付けられる。一対の軸部カバー5eは、軸部5bの両端に接触せず、軸部5bの回動を阻害しない。なお、軸部カバー5eを設けなくてもよい。
4つの引掛部7には、クレーンのフックが引っ掛けられる。例えば、クレーンのフックを引掛部7に引っ掛けて、クレーンによって、ケーシングホルダー1を移動させる。引掛部7は、枠体3の上面に設けられ、隣り合う保持部5と保持部5との間に配置される。
以上、図1〜図3を参照して説明したように、本実施形態によれば、4つの回動部材5aは、軸部5bの回りに回動することによって開口3aの側に突出する。従って、作業者は、ハンドル5dを操作して、回動部材5aを回動させることによって、4つの回動部材5aにケーシングCSを保持させることができる。
ケーシングCSを保持する作業にハンマーによる打撃が要求されないため、作業者の労力を軽減できる。また、ケーシングCSの保持に楔を使用しないため、楔を孔BHに落とすことがなく、作業量を抑制できる。さらに、楔の脱着作業がないため、ケーシングCSを孔BHに落とすことが防止され、作業量を抑制できる。
従って、本実施形態によれば、図7を参照して説明した一般的なケーシングホルダー100と比較して、作業者の労力を軽減しつつ、作業量を抑制できる。その結果、ケーシングCSを保持するための作業の能率が向上する。加えて、楔及びハンマーを使用しないため、ケーシングCSの損傷を抑制できる。
図4を参照して、保持部5の回動部材5a及び軸部5bの詳細を説明する。図4(a)及び図4(b)は、それぞれ、保持部5を示す側面図及び正面図である。なお、図4(b)は、図4(a)の矢印Aの示す方向から(つまり、開口3aの側から)保持部5を見たときの保持部5を示している。
まず、回動部材5a及び軸部5bの構造について説明する。回動部材5aは、側面視で略円形であり、滑り止9を有する。なお、図4(b)では、図面の簡略化のため、滑り止9を省略している。軸部5bは、回動部材5aの中心線C1に対して偏心して設けられる。つまり、軸部5bの軸線C2は、回動部材5aの中心線C1に対してずれている。従って、軸部5bの軸線C2と回動部材5aの周面11との間の距離は、回動部材5aの周面11上の位置によって異なる。軸部5bの両端部は、一対の支持部5cに形成された貫通孔5fに緩挿される。
また、回動部材5aは突点Pを有する。回動部材5aの突点Pは、回動部材5aのうち、開口3aの側に、つまり、開口3aの中心線CLに向かって、最も突出している部分である。回動部材5aの突点Pと軸部5bの軸線C2との間の距離Qは、回動部材5aの回動方向R1への回動に伴って大きくなる。従って、回動部材5aは、回動方向R1に回動する程、開口3aの側に向かって、つまり、開口3aの中心線CL(図2)に向かって、多く突出する。一方、距離Qは、回動部材5aの回動方向R2(第2回動方向)への回動に伴って小さくなる。従って、回動部材5aは、回動方向R2に回動する程、開口3aの外側に向かって、つまり、開口3aの中心線CLから離れる方向に向かって、多く退避する。
次に、回動部材5aの動作について説明する。回動部材5aは、回動方向R1又は回動方向R1と逆の回動方向R2に回動可能である。図4(a)では、回動方向R1は反時計回りであり、回動方向R2は時計回りである。回動部材5aは、回動方向R1に回動することによって突出位置に移動する。突出位置は、回動部材5aが開口3aの縁3bよりも開口3aの側に突出している位置である。一方、回動部材5aは、回動方向R2に回動することによって退避位置に移動する。退避位置は、回動部材5aが開口3aの縁3bよりも外側に退避している位置である。図4(a)は、退避位置のうちの基準位置に位置する回動部材5aを示している。
基準位置は次のように定義される。軸部5bが偏心しているため、回動部材5aの回動に応じて回動部材5aの最下部の位置が上下動する。基準位置は、回動部材5aの最下部が最上位置に位置するときの位置である。なお、図2及び図3では、回動部材5aは、退避位置のうちの初期位置に位置する。初期位置は、回動部材5aが回動方向R2に回動してハンドル5dが枠体3に当接している位置である。
次に、回動部材5aの操作について説明する。作業者は、ハンドル5dを操作して、回動部材5aを回動方向R1に回動させて、回動部材5aを突出位置に移動させることができる。一方、作業者は、ハンドル5dを操作して、回動部材5aを回動方向R2に回動させて、回動部材5aを退避位置に移動させることができる。作業者は、ハンドル5dを操作することによって、回動部材5aを容易に回動させることができる。ハンドル5dは、ハンドル5dの軸線C3が回動部材5aの中心線C1を通るように、回動部材5aの周面11に設けられる。ハンドル5dは、回動部材5aが基準位置に位置するとき、水平線に対して略45度で傾斜している。つまり、角度θは略45度である。
以上、図4を参照して説明したように、本実施形態によれば、軸部5bと回動部材5aの周面11との間の距離は、回動部材5aの周面11上の位置によって異なる。従って、軸部5bの位置を一定にしたまま、回動部材5aを回動させることにより、回動部材5aを開口3aの側に突出させたり、回動部材5aを開口3aの縁3bよりも外側に退避させたりできる。その結果、保持部5の構造を簡素化できる。また、回動部材5aの回転量に応じて回動部材5aの開口3aの側への突出量が異なるため、滑り止9がケーシングCSに当接する限り、1つのケーシングホルダー1で、様々なサイズのケーシングCSを保持することができる。
また、本実施形態によれば、回動部材5aが円柱状であり、軸部5bが偏心している。従って、軸部5bと回動部材5aの周面11との間の距離が回動部材5aの周面11上の位置によって異なる構成を容易に形成できる。
さらに、本実施形態によれば、4つの保持部5によって保持されたケーシングCSをクレーンによって吊り上げることによって、ケーシングCSに当接した各回動部材5aが回動方向R2に回動する。従って、互いに対向する回動部材5aと回動部材5aとの間隔が広がり、ケーシングCSの保持を容易に解除できる。
ケーシングCSの保持を解除する作業にハンマーによる打撃が要求されないため、作業者の労力を軽減でき、ケーシングCSの保持を解除する作業の能率を向上できる。加えて、ケーシングCSの保持を解除する際に、ケーシングCSが損傷することを抑制できる。
なお、作業者がハンドル5dを操作して、回動部材5aを回動方向R2に回動させることによって、ケーシングCSの保持を解除することもできる。この場合も、ハンマーによる打撃が要求されないため、作業能率を向上できると伴に、ケーシングCSの損傷を抑制できる。
さらに、本実施形態によれば、ケーシングCSの保持のために、シリンダー及び油圧ユニットを使用しないので、ケーシングホルダー1の製造コストを抑制できる。
図4及び図5を参照して、滑り止9の詳細を説明する。図5(a)は、回動部材5aの周面11を示す展開図である。図4(a)及び図5(a)に示すように、滑り止9は、回動部材5aの周面11の一部(本実施形態では、周面11の略1/3)に形成される。具体的には、滑り止9は、少なくとも、回動部材5aの周面11のうち回動部材5aの回動によって開口3aの側に突出する領域に形成される。滑り止9は、断面視鋸歯状の歯列9aを含む。歯列9aは、複数の歯9bによって構成される。図5(a)に示すように、滑り止9の複数の歯9bの各々は、回動方向R1に向かって弧状に湾曲している。
図5(b)は、回動部材5aの滑り止9を示す側面図である。保持部5の各々の回動部材5aが突出位置に移動すると、回動部材5aの滑り止9が、開口3a(図2)に挿入されたケーシングCSの側面に当接する。従って、回動部材5aとケーシングCSとの当接位置で、ケーシングCSが滑り難い。その結果、4つの回動部材5aによってケーシングCSが安定して(しっかりと)保持される。
また、突出位置に位置する回動部材5aは、回動方向R1に回動する程、開口3aの側に多く突出する。従って、ケーシングCSの自重によって回動部材5aの回動方向R1に力が作用すると、ケーシングCSは、4つの回動部材5aによって、更に締め付けられ、更に安定して(しっかりと)保持される。
さらに、歯9bは、ケーシングCSと歯9bとの当接位置において、重力方向に向かって弧状に湾曲している(図5(a))。従って、ケーシングCSの自重による回動方向R1への回動部材5aの回動が効果的に実行され、ケーシングCSが更に安定して(しっかりと)保持される。
次に、図6を参照して、ケーシングホルダー1を使用したケーシング保持方法(構造体保持方法)を説明する。図6(a)〜図6(d)は、本発明の実施形態に係るケーシング保持方法を示す手順図である。
図6(a)に示すように、手順S1において、ケーシングホルダー1の開口3aが孔BHに重なるように、ケーシングホルダー1を設置する。開口3aの直径D1は孔BHの直径D2より大きい。
なお、図6(a)では、回動部材5aが開口3aの側に最も突出している。つまり、軸部5bと回動部材5aの突点との間の距離K1が最大である。回動部材5aの突点は、図4(a)を参照して説明した突点Pと同じである。距離K1が最大であるため、互いに対向する回動部材5aと回動部材5aとの間の距離L1が最小である。手順S1では、回動部材5aの位置は、退避位置であってもよいし、突出位置であってもよい。
図6(b)に示すように、手順S2において、回動部材5aを回動方向R2に回動させて、開口3aの縁3bよりも外側に回動部材5aを退避させる。つまり、回動部材5aを退避位置に移動させる。手順S2は、全ての回動部材5aに対して実行される。手順S2は、手順S1の実行時に回動部材5aが退避位置に位置する場合は実行されない。
なお、図6(b)では、回動部材5aは基準位置に位置するが、回動部材5aを基準位置以外の退避位置に移動させてもよい。例えば、回動部材5aを初期位置に移動させてもよい。また、回動部材5aが退避位置に位置するため、軸部5bと回動部材5aの突点との間の距離K2は距離K1より小さい。従って、互いに対向する回動部材5aと回動部材5aとの間の距離L2は、距離L1より大きい。
図6(c)に示すように、手順S3において、ケーシングホルダー1の4つの回動部材5aに囲まれた空間及び開口3aにケーシングCSを挿入する。ケーシングCSの外径D3は、距離L2及び開口3aの直径D1の各々より小さい。従って、4つの回動部材5aに囲まれた空間及び開口3aに、ケーシングCSを容易に挿入できる。
図6(d)に示すように、手順S4において、回動部材5aを回動方向R2に回動させて、回動部材5aをケーシングCSに当接させる。具体的には、回動部材5aの滑り止9(図5)をケーシングCSの側面に当接させる。手順S4は、全ての回動部材5aに対して実行される。その結果、4つの回動部材5aによってケーシングCSが保持される。
なお、手順S4では、回動部材5aが突出位置に位置するため、軸部5bと回動部材5aの突点との間の距離K3は距離K2より大きい。従って、互いに対向する回動部材5aと回動部材5aとの間の距離L3は、距離L2より小さい。また、回動部材5aがケーシングCSに当接しているため、距離L3はケーシングCSの外径D3と略同一である。
手順S4の後、必要に応じて、手順S5〜手順S9が実行される(図示せず)。手順S5において、ケーシングCSに他のケーシングCSが連結される。手順S6において、連結されたケーシングCSがクレーンによって保持される。手順S7において、回動部材5aを回動方向R2に回動させて開口3aの縁3bよりも外側に退避させる。つまり、回動部材5aによるケーシングCSの保持を解除する。手順S7は、全ての回動部材5aに対して実行される。その結果、連結されたケーシングCSがクレーンによって吊り下げられる。
手順S8において、連結されたケーシングCSをクレーンによって下降させる。手順S9において、手順S4と同様に、回動部材5aを回動方向R1に回動させてケーシングCSに当接させる。手順S9は、全ての回動部材5aに対して実行される。その結果、4つの回動部材5aによってケーシングCSが保持される。以降、必要に応じて、手順S5〜手順S9が繰り返される。
以上、図6を参照して説明したように、本実施形態に係るケーシング保持方法によれば、ケーシングホルダー1を使用しているため、ケーシングCSを保持する作業の能率を向上させつつ、ケーシングCSの損傷を抑制できる。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(5))。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)本実施形態では、4つの保持部5を設けたが、保持部5の数は4つに限定されない。例えば、1つの保持部5を設けてもよいし、4以外の複数の保持部5を設けてもよい。
(2)回動部材5aは円柱状に限定されない。例えば、回動部材5aは、多角柱状、円板カム状、又は断面視楕円形である。円板カム状は、例えば、断面視卵形であり、中心から円周までの距離が一定でない形状である。
(3)本実施形態では、滑り止9は歯列9aによって形成されたが、滑り止9は歯列9aに限定されない。例えば、滑り止9は、複数の凹凸によって形成されてもよいし、複数の溝によって形成されてもよいし、ケーシングCSより摩擦係数の小さい素材で形成されてもよい。なお、滑り止9を設けなくてもよい。
(4)枠体3の形状は、任意であり、枠体3の開口3aは、円形に限定されない。例えば、枠体3の開口3aは多角形である。また、本実施形態では、軸部5bが貫通孔5fに緩挿されたが、貫通孔5fに軸受を配置して、軸部5bを軸受に挿入してもよい。また、回動部材5aに貫通孔を形成し、この貫通孔に軸部5bを緩挿し、軸部5bを支持部5cに固定してもよい。この場合、回動部材5aの貫通孔に軸受を配置して、この軸受に軸部5bを挿入してもよい。
(5)本実施形態に係るケーシングホルダー1及びケーシング保持方法は、例えば、オールケーシング工法においてケーシングを保持する場合にも適用できる。
本発明は、地盤に形成された孔に挿入される構造体を保持する構造体ホルダー及び構造体保持方法を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
1 ケーシングホルダー(構造体ホルダー)
3 枠体
3a 開口
3b 縁
5 保持部
5a 回動部材(回動部)
5b 軸部
5c 支持部
5d ハンドル
9 滑り止
9a 歯列
9b 歯
11 周面
CS ケーシング(構造体)
BH 孔
GR 地盤
R1 回動方向(第1回動方向、所定の回動方向)
R2 回動方向(第2回動方向)

Claims (8)

  1. 地盤に形成された孔に挿入される構造体を保持する構造体ホルダーであって、
    前記構造体を挿入するための開口を有する枠体と、
    前記枠体に設けられ、前記構造体を保持する少なくとも1つの保持部と
    を備え、
    前記保持部は、
    水平面に略平行な軸部と、
    前記軸部を支持する一対の支持部と、
    鉛直面内において前記軸部の回りに回動することによって前記開口の縁よりも前記開口の側に突出する回動部と
    を含
    前記回動部の周面のうち前記回動部の回動によって前記開口の側に突出する領域には、滑り止が形成され、
    前記回動部は、所定の回動方向への回動によって前記開口の側に突出し、
    前記滑り止は、断面視鋸歯状の歯列を含み、
    前記回動部の周面を帯状に展開したときに、前記歯列を構成する複数の歯の各々は、前記所定の回動方向に向かって弧状に湾曲している、構造体ホルダー。
  2. 前記軸部と前記回動部の周面との間の距離は、前記回動部の周面上の位置によって異なる、請求項1に記載の構造体ホルダー。
  3. 前記回動部は、円柱状であり、
    前記軸部は、前記回動部の中心線に対して偏心して設けられる、請求項1又は請求項2に記載の構造体ホルダー。
  4. 前記保持部は、前記回動部の周面の所定位置に形成されるハンドルをさらに含む、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の構造体ホルダー。
  5. 前記保持部は、複数設けられる、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の構造体ホルダー。
  6. 前記構造体の自重によって前記所定の回動方向に力が作用すると、前記複数の保持部の前記回動部は、前記構造体を締め付ける、請求項5に記載の構造体ホルダー。
  7. 前記枠体の前記開口が前記地盤の前記孔に重なるように、前記枠体が設置されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の構造体ホルダー。
  8. 地盤に形成された孔に挿入される構造体を保持する構造体ホルダーを使用した構造体保持方法であって、
    前記構造体ホルダーは、
    前記構造体を挿入するための開口を有する枠体と、
    前記枠体に設けられ、前記構造体を保持する少なくとも1つの保持部と
    を備え、
    前記保持部は、
    水平面に略平行な軸部と、
    前記軸部を支持する一対の支持部と、
    鉛直面内において前記軸部の回りに回動することによって前記開口の縁よりも前記開口の側に突出する回動部と
    を含み、
    前記回動部の周面のうち前記回動部の回動によって前記開口の側に突出する領域には、滑り止が形成され、
    前記回動部は、第1回動方向への回動によって前記開口の側に突出し、
    前記滑り止は、断面視鋸歯状の歯列を含み、
    前記回動部の周面を帯状に展開したときに、前記歯列を構成する複数の歯の各々は、前記第1回動方向に向かって弧状に湾曲しており、
    前記構造体保持方法は、
    前記回動部を前記第1回動方向と逆の第2回動方向に回動させて、前記開口の前記縁よりも外側に前記回動部を退避させる手順と、
    前記枠体の前記開口に前記構造体を挿入する手順と、
    前記回動部を前記第1回動方向に回動させて、前記回動部の前記歯列を前記構造体に当接させる手順と
    を含む、構造体保持方法。


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