JP6376797B2 - チャージポンプ回路 - Google Patents
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Description
かかるチャージポンプ回路は、インダクタを用いたスイッチング電源に比較して、インダクタが不要なことや、スイッチングに伴うノイズが少ない事などにより、特に、バッテリー等で駆動する機器において多く利用されている。
以下、同図を参照しつつ、この従来回路について説明する。
この従来回路においては、フライングキャパシタC1の充放電を行うスイッチ素子、すなわち、ソフトスタート用出力素子として、ON抵抗の比較的大きなNチャンネルMOSトランジスタMN10とPチャンネルMOSトランジスタMP4の対と、ON抵抗の比較的小さなNチャンネルMOSトランジスタMN1とPチャンネルMOSトランジスタMP1の対とを、フライングキャパシタC1に対して並列的に設け、その動作時期を違えることで、いわゆるソフトスタートを可能とした構成となっている。
また、チャージポンプ回路の動作開始前において、パルス信号入力端子PWMは、論理値”Low”に相当するレベルにあり、これによって、MOSトランジスタMP4はON、MOSトランジスタMN10はOFF状態にある。
さらに、かかる状態にあって、フライングキャパシタC1には電荷が蓄積されておらず、両端子電位差は0Vであるとする。
例えば、始めにパルス信号入力端子PWMの電圧が論理値”High”に相当するレベルとなると、MOSトランジスタMP4がOFF、MN10がONとなり、この時、フライングキャパシタC1に流れる電流Icpのピーク値は、下記する式1により表すことができる。
なお、従来のチャージポンプ回路は、例えば、特許文献1等に開示されている。
チャージポンプ回路は、その動作上、フライングキャパシタの一端が、電源側のスイッチ素子とグランド側のスイッチ素子の一定周期での交互のON・OFFによって、電源とグランドに交互に接続されるようになっているため、フライングキャパシタの充放電時間は、それぞれ一定である。
この従来回路においては、出力電圧端子VOUTから負荷抵抗器RL1を介して常に電荷がグランドへ流出している。流出する電荷量が少ない場合は、この電荷の移動量だけで十分であるが、これを超える電荷の移動、すなわち、出力電流が大きい場合は、一定時間経過してもフライングキャパシタC1の両端端子間の電位差は、電源電圧に比べて低い状態で安定する。その後、MOSトランジスタMP1,MN1が交互にスイッチング動作を開始した際に、そのON抵抗の違いにより一時的に大きな電流が電源から流れることとなる。
なお、MOSトランジスタMN1とMN10のドレイン電流の合計値は、図7において実線矢印Ic1で示された電流である。
なお、図8において、ON抵抗は、MOSトランジスタMP6,MN12の対、MOSトランジスタMP5,MN1の対、MOSトランジスタMP2,MN2の対の順に小さくなっている。
かかる回路は、確かに先の不都合を緩和できるが、スイッチ素子数の増加による回路の複雑化を招くという問題がある。
電源印加端子とグランドとの間に、電源印加端子側から第1のスイッチ素子としての第1のPチャンネルMOS FET、第2のスイッチ素子としての第1のNチャンネルMOS FETの順に直列接続され、前記電源印加端子に第1のダイオードのアノードが接続され、前記第1のダイオードのカソードに第2のダイオードのアノードが接続され、前記第1及び第2のスイッチ素子の相互の接続点にフライングキャパシタの一端が接続され、前記フライングキャパシタの他端は前記第1及び第2のダイオードの相互の接続点に接続され、前記第2のダイオードのカソードとグランドとの間に平滑用キャパシタが接続され、前記第1及び第2のスイッチ素子を交互に導通、非導通として、フライングキャパシタを充放電せしめることによって、前記第2のダイオードのカソードと接続された前記平滑用キャパシタの一端にチャージポンプ出力電圧が出力可能に構成されてなるチャージポンプ回路において、
前記第2のスイッチ素子の導通抵抗を制御する制御端子に対して、前記制御端子の電圧を制限するゲート電圧制限回路を設け、
前記ゲート電圧制限回路は、2つのMOS FETを有し、前記2つのMOS FETの内、一方のMOS FETはダイオード接続状態とされ、前記2つのMOS FETの内、他方のMOS FETは、前記ダイオード接続状態とされた前記一方のMOS FET側から定電流の流入可能となるように前記一方のMOS FETと直列接続されて設けられ、前記2つのMOS FETは、当該ゲート電圧制限回路が設けられた前記第2のスイッチ素子とカレントミラー回路を構成し、前記フライングキャパシタの充電電圧が0Vのときには、前記第2のスイッチ素子のドレイン電流を、前記定電流に、前記ゲート電圧制限回路の一方のMOS FETのゲート幅W2に対する前記第2のスイッチ素子に用いられるMOS FETのゲート幅W1の比を乗じて求められる電流に制限し、前記第2のスイッチ素子を前記制限された電流に応じた導通抵抗とする一方、前記第1及び第2のスイッチ素子の相互の接続点と接続された前記フライングキャパシタの一端の電圧を前記ゲート電圧制限回路の他方のMOS FETのゲートに印加せしめることで、前記フライングキャパシタの充電電圧が増加するに従い前記他方のMOS FETをON状態からOFF状態へ遷移せしめて前記第2のスイッチ素子の導通抵抗を低下せしめ得るように構成されて、前記制御端子の電圧を制限するよう構成されてなるものである。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるチャージポンプ回路の第1の実施例について、図1を参照しつつ説明する。
この第1の実施例におけるチャージポンプ回路は、フライングキャパシタ(図1においては「C1」と表記)21と、平滑用キャパシタ(図1においては「C2」と表記)22と、切替回路101と、ゲート制御回路102と、ゲート電圧制限回路103とに大別されて構成されたものとなっている。
すなわち、第1のダイオード8は、そのアノードが電源印加端子31に接続される一方、カソードが第2のダイオード9のアノードに接続され、第2のダイオード9のカソードは出力端子32に接続されている。
第1のダイオード8のカソードと第2のダイオード9のアノードとの接続点には、フライングキャパシタ21の一端が接続される一方、他端は後述する切替回路101及びゲート電圧制限回路103に接続されている。
切替回路101は、フライングキャパシタ21の充放電の切り替え行うもので、本発明の実施の形態においては、第1のスイッチ素子としての第1のPチャンネルMOS FET(図1においては「MP1」と表記)1と、第2のスイッチ素子としての第1のNチャンネルMOS FET(図1においては「MN1」と表記)11を有して構成されたものとなっている。
なお、以下の説明において、説明の便宜上、PチャンネルMOS FETを「PMOS」と称し、NチャンネルMOS FETを「NMOS」と称することとする。
そして、第1のPMOS1のゲートと第1のNMOS11のゲートは、後述するようにゲート電圧制限回路103を介してゲート制御回路102に接続されている。
本発明の実施の形態におけるゲート制御回路102は、第2及び第3のPMOS(図1においては、それぞれ「MP2」、「MP3」と表記)2,3と、第4及び第5のNMOS(図1においては、それぞれ「MN4」、「MN5」と表記)14,15と、定電流源6とを有して構成されたものとなっている。
すなわち、第2のPMOS2と第4のNMOS14は、各々のドレインが相互に接続されると共に、その接続点は、先の第1のPMOS1のゲートに接続される一方、第2のPMOS2のソースは電源印加端子31へ、第4のNMOS14のソースはグランドに、それぞれ接続されたものとなっている。
そして、第2のPMOS2のゲートと第4のNMOS14のゲートは、相互に接続されると共に、パルス信号印加端子33に接続されている。
すなわち、定電流源6の一端は電源印加端子31に接続され、他端は第3のPMOS3のソースに接続されており、第3のPMOS3のドレインは、第5のNMOS15のドレインに接続されると共に、第1のNMOS11のゲートに接続されている。また、第5のNMOS15のソースは、グランドに接続される一方、ゲートは、第3のPMOS3のゲートと共に、パルス信号印加端子33に接続されている。
すなわち、ゲート電圧制限回路103は、第2及び第3のNMOS12,13を有して構成されており、第1のNMOS11のゲートとグランドとの間に、ゲート側から順に第2及び第3のNMOS12,13が直列接続されて設けられたものとなっている。
また、第3のNMOS13のソースはグランドに接続される一方、ゲートは、第1のPMOS1のドレインと第1のNMOS11のドレインの相互の接続点にフライングキャパシタ21の他端と共に接続されている。
電源印加端子31に電源電圧VINが印加された状態で、スイッチング動作が開始される前において、第1のPMOS1はON状態に、第1のNMOS11はOFF状態に、それぞれ保持されているものとする。
かかる状態においては、フライングキャパシタ21には電荷は蓄積されておらず、その両端子間の電位差は0Vである。
第3のPMOS3のONにより第1のNMOS11のゲート電圧は引き上げられるが、第3のPMOS3を通過する電流値は、定電流源6の出力電流値Igに制限される。また、この場合、第3のPMOS3を通過した電流は、第2及び第3のNMOS12,13を通過してグランドに流れる込むこととなる。
この第1のNMOS11のゲート・ソース間電圧が電源電圧VINよりも十分に低ければ、本回路におけるチャージポンプ動作開始時のフライングキャパシタ21に流れる電流のピーク値は、ゲート電圧制限回路103を有しない従来回路に比較して、低く抑えられることとなる。
まず、図2において、横軸は時間の経過を、縦軸は第1のNMOS11のドレイン電流の大きさを、それぞれ示している。
同図によれば、ドレイン電流は、先に述べたように式2で表される電流値で流れ始め、フライングキャパシタ21が充電されるに従い、その値は増加してゆくが、充電の進行によりフライングキャパシタ21の端子間の電位差が電源電圧に近づくに従い緩やかに低下してゆくこととなることが確認できるものとなっている。
先ず、本発明の実施の形態におけるチャージポンプ回路は、図7に示された従来回路と異なり、スイッチ素子(第1のNMOS11)のON抵抗が急激に切り替わるものではなく、フライングキャパシタ21の充電の進行状態に沿って次第に変化してゆくものとなっている。この為、ON抵抗が切り替わってゆく際の従来回路のような一時的な突入電流の増加を抑えられものとなっている。
これに対して、本発明の実施の形態におけるチャージポンプ回路は、フライングキャパシタを充電してゆく時間を利用してソフトスタート時間の生成を行っているため、従来回路と異なり、上述のようなカウンタ回路等を必要とせず、回路構成がより簡素になる。
なお、図1に示された第1の実施例における回路の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
第2の実施例のチャージポンプ回路は、ゲート電圧制限回路(図3においては「VG-CONT」と表記)103Aが後述するように、図1におけるゲート電圧制限回路103の回路構成と異なる点を除けば、基本的には図1に示された回路構成と同様の構成を有するものである。
このゲート電圧制限回路103Aは、概括的には、図1に示されたゲート電圧制限回路103を2重に構成したものということができるものである。
以下、具体的に説明すれば、まず、このゲート電圧制限回路103Aは、第2及び第3のNMOS12,13と、第6及び第7のNMOS(図14においては、それぞれ「MN6」、「MN7」と表記)16,17と、第1乃至第3の抵抗器(図4においては、それぞれ「R1」、「R2」、「R3」と表記)25〜27を有して構成されたものとなっている。
そして、第6及び第7のNMOS16,17も同様に、第1のNMOS11のゲートとグランドとの間に、ゲート側から順に第6及び第7のNMOS16,17が直列接続されて設けられたものとなっている。
すなわち、第1乃至第3の抵抗器25〜27は、フライングキャパシタ21とグランドとの間に、フライングキャパシタ21側から順に直列接続されて設けらている。
なお、かかる点を除いて、回路動作は、先の図1に示された回路と基本的に同様であるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
なお、図1に示された第1の実施例における回路の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
第3の実施例のチャージポンプ回路は、図1に示された回路における出力電圧と逆極性の出力電圧が得られるよう構成されたものである。
まず、第1のダイオード8は、そのカソードがグランドに接続される一方、アノードが第2のダイオード9のカソードと共にフライングキャパシタ21の一端(端子SWに接続される一端と反対側)に接続されたものとなっている。また、第2のダイオード9のアノードは平滑用キャパシタ22の一端と共に出力端子32に接続されている。
さらに、ゲート電圧制限回路103Bは、第4及び第5のPMOS(図5においては、それぞれ「MP4」、「MP5」と表記)4,5を有して構成され、後述するように第1のPMOS1のゲート電圧を、図1に示されたゲート電圧制限回路103同様に制限するものとなっている。
すなわち、第1のPMOS1のゲートと電源印加端子31との間に、電源印加端子31側から順に第4及び第5のPMOS4,5が直列接続されて設けられたものとなっている。
また、第4のPMOS4のソースは、電源印加端子31に接続される一方、ゲートは、第1のPMOS1のドレインと第1のNMOS11のドレインの相互の接続点にフライングキャパシタ21の他端と共に接続されている。
まず、パルス信号により第1のPMOS1と第1のNMOS11が、交互にON・OFF動作を開始する直前においては、第1のPMOS1がOFFで、第1のNMOS11がON状態にあると仮定する。
その結果、出力端子32には、グランド電圧よりも低い電圧、すなわち、負極性の電圧が出力されることとなる。
その後、フライングキャパシタ21が充電されるに従い、第4のPMOS4は徐々ににOFF状態に遷移してゆき、図1で説明したゲート電圧制限回路103同様に、突入電流が制限されることとなる。
なお、図1に示された第1の実施例における回路の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付して、その詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説明する。
この第4の実施例のチャージポンプ回路は、図1における第1及び第2のダイオード8,9に代えて、第8及び第9のNMOS(図6においては、それぞれ「MN8」、「MN9」と表記)18,19を用いると共に、これら第8及び第9のNMOS18,19の駆動制御のためのゲート制御回路(図6においては「G-CONT」と表記)104が設けられた点が、図1に示された回路と異なっているが、他の構成部分は、基本的に図1に示された回路と同様の構成となっている。
第4の実施例は、上述のダイオードで生じる電力損失を抑圧、低減するため、ダイオードに代えて、第8及び第9のNMOS18,19を用いるようにしたものである。
そして、第8及び第9のNMOS18,19のゲートには、それぞれ、ゲート制御回路104の出力信号が印加されるようになっている。
102…ゲート制御回路
103…ゲート電圧制限回路
104…ゲート制御回路
Claims (6)
- 電源印加端子とグランドとの間に、電源印加端子側から第1のスイッチ素子としての第1のPチャンネルMOS FET、第2のスイッチ素子としての第1のNチャンネルMOS FETの順に直列接続され、前記電源印加端子に第1のダイオードのアノードが接続され、前記第1のダイオードのカソードに第2のダイオードのアノードが接続され、前記第1及び第2のスイッチ素子の相互の接続点にフライングキャパシタの一端が接続され、前記フライングキャパシタの他端は前記第1及び第2のダイオードの相互の接続点に接続され、前記第2のダイオードのカソードとグランドとの間に平滑用キャパシタが接続され、前記第1及び第2のスイッチ素子を交互に導通、非導通として、フライングキャパシタを充放電せしめることによって、前記第2のダイオードのカソードと接続された前記平滑用キャパシタの一端にチャージポンプ出力電圧が出力可能に構成されてなるチャージポンプ回路において、
前記第2のスイッチ素子の導通抵抗を制御する制御端子に対して、前記制御端子の電圧を制限するゲート電圧制限回路を設け、
前記ゲート電圧制限回路は、2つのMOS FETを有し、前記2つのMOS FETの内、一方のMOS FETはダイオード接続状態とされ、前記2つのMOS FETの内、他方のMOS FETは、前記ダイオード接続状態とされた前記一方のMOS FET側から定電流の流入可能となるように前記一方のMOS FETと直列接続されて設けられ、前記2つのMOS FETは、当該ゲート電圧制限回路が設けられた前記第2のスイッチ素子とカレントミラー回路を構成し、前記フライングキャパシタの充電電圧が0Vのときには、前記第2のスイッチ素子のドレイン電流を、前記定電流に、前記ゲート電圧制限回路の一方のMOS FETのゲート幅W2に対する前記第2のスイッチ素子に用いられるMOS FETのゲート幅W1の比を乗じて求められる電流に制限し、前記第2のスイッチ素子を前記制限された電流に応じた導通抵抗とする一方、前記第1及び第2のスイッチ素子の相互の接続点と接続された前記フライングキャパシタの一端の電圧を前記ゲート電圧制限回路の他方のMOS FETのゲートに印加せしめることで、前記フライングキャパシタの充電電圧が増加するに従い前記他方のMOS FETをON状態からOFF状態へ遷移せしめて前記第2のスイッチ素子の導通抵抗を低下せしめ得るように構成されて、前記制御端子の電圧を制限することを特徴とするチャージポンプ回路。 - 前記ゲート電圧制限回路を、 前記制御端子の電圧の制限動作を開始する際の動作開始電圧を異ならしめて複数設け、
前記複数のゲート電圧制限回路の各々の前記他方のMOS FETのゲートには、それぞれ、前記フライングキャパシタの充電電圧の異なる分圧電圧を印加せしめ、前記各々の他方のMOS FETがOFF状態となる際の電圧を異ならしめることで、前記第2のスイッチ素子の導通抵抗を複数に設定可能に構成されてなることを特徴とする請求項1記載のチャージポンプ回路。 - 前記第1及び第2のダイオードに代えて、第3及び第4のスイッチ素子を設けると共に、前記第3及び第4のスイッチ素子を前記第1及び第2のスイッチ素子に同期して導通、非導通とするゲート制御回路を設け、前記ゲート制御回路は、前記第1のスイッチ素子がON状態となる際に前記第4のスイッチ素子を同時にON状態とする一方、前記第2のスイッチ素子がON状態となる際に前記第3のスイッチ素子を同時にON状態とするよう構成されてなることを特徴とする請求項1、又は、請求項2記載のチャージポンプ回路。
- 電源印加端子とグランドとの間に、電源印加端子側から第1のスイッチ素子としての第1のPチャンネルMOS FET、第2のスイッチ素子としての第1のNチャンネルMOS FETの順に直列接続され、前記グランドに第1のダイオードのカソードが接続され、前記第1のダイオードのアノードに第2のダイオードのカソードが接続され、前記第1及び第2のスイッチ素子の相互の接続点にフライングキャパシタの一端が接続され、前記フライングキャパシタの他端は前記第1及び第2のダイオードの相互の接続点に接続され、前記第2のダイオードのアノードとグランドとの間に平滑用キャパシタが接続され、前記第1及び第2のスイッチ素子を交互に導通、非導通として、フライングキャパシタを充放電せしめることによって、前記第2のダイオードのアノードと接続された前記平滑用キャパシタの一端にチャージポンプ出力電圧が出力可能に構成されてなるチャージポンプ回路において、
前記第1のスイッチ素子の導通抵抗を制御する制御端子に対して、前記制御端子の電圧を制限するゲート電圧制限回路を設け、
前記ゲート電圧制限回路は、2つのMOS FETを有し、前記2つのMOS FETの内、一方のMOS FETはダイオード接続状態とされ、前記2つのMOS FETの内、他方のMOS FETは、前記ダイオード接続状態とされた前記一方のMOS FET側から定電流の流入可能となるように前記一方のMOS FETと直列接続されて設けられ、前記2つのMOS FETは、当該ゲート電圧制限回路が設けられた前記第1のスイッチ素子とカレントミラー回路を構成し、前記フライングキャパシタの充電電圧が0Vのときには、前記第1のスイッチ素子のドレイン電流を、前記定電流に、前記ゲート電圧制限回路の一方のMOS FETのゲート幅W2に対する前記第1のスイッチ素子に用いられるMOS FETのゲート幅W1の比を乗じて求められる電流に制限し、前記第1のスイッチ素子を前記制限された電流に応じた導通抵抗とする一方、前記第1及び第2のスイッチ素子の相互の接続点と接続された前記フライングキャパシタの一端の電圧を前記ゲート電圧制限回路の他方のMOS FETのゲートに印加せしめることで、前記フライングキャパシタの充電電圧が増加するに従い前記他方のMOS FETをON状態からOFF状態へ遷移せしめて前記第1のスイッチ素子の導通抵抗を低下せしめ得るように構成されて、前記制御端子の電圧を制限することを特徴とするチャージポンプ回路。 - 前記ゲート電圧制限回路を、 前記制御端子の電圧の制限動作を開始する際の動作開始電圧を異ならしめて複数設け、
前記複数のゲート電圧制限回路の各々の前記他方のMOS FETのゲートには、それぞれ、前記フライングキャパシタの充電電圧の異なる分圧電圧を印加せしめ、前記各々の他方のMOS FETがOFF状態となる際の電圧を異ならしめることで、前記第1のスイッチ素子の導通抵抗を複数に設定可能に構成されてなることを特徴とする請求項4記載のチャージポンプ回路。 - 前記第1及び第2のダイオードに代えて、第3及び第4のスイッチ素子を設けると共に、前記第3及び第4のスイッチ素子を前記第1及び第2のスイッチ素子に同期して導通、非導通とするゲート制御回路を設け、前記ゲート制御回路は、前記第1のスイッチ素子がON状態となる際に前記第3のスイッチ素子を同時にON状態とする一方、前記第2のスイッチ素子がON状態となる際に前記第4のスイッチ素子を同時にON状態とするよう構成されてなることを特徴とする請求項4、又は、請求項5記載のチャージポンプ回路。
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