JP6375869B2 - 光モジュール - Google Patents

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本発明は、光モジュールに関する。
特許文献1は、波長可変半導体レーザと、波長可変半導体レーザの出力光を変調する半導体変調器とを備える光モジュールについて開示する。特許文献1の半導体変調器では、波長可変半導体レーザと半導体変調器とが並列に配置されている。
特開2009−146992号公報
波長可変半導体レーザと半導体変調器とが並列配置される光モジュールでは、波長可変半導体レーザからの出射光は、光ファイバなどを介して、半導体変調器に入射される。光モジュールの小型化が図ると、光モジュールの外形に依存して光ファイバの曲げ半径が小さくなるので、光ファイバの曲げ損失が増大する。このため、小型化が意図した光モジュールでは、光モジュール内の内部光損失が増大するようになる。
本発明は、各素子間を光結合する時の光損失を低減できる小型の光モジュールを提供することを目的とする。
本発明に係る光モジュールは、第1端面と、該第1端面とは反対の第2端面を有し、第1端面から第1CW光を出射し、第2端面から第2CW光を出射する波長可変半導体レーザ素子と、第1CW光を変調して第1出力光を生成する半導体変調器と、第2CW光を分波して、モニタ光と第2出力光とを生成し、モニタ光を用いて波長可変半導体レーザ素子の発振波長をモニタする波長モニタユニットと、前壁、後壁、及び前壁と後壁とを接続する側壁を有し、波長可変半導体レーザ素子、半導体変調器、及び波長モニタユニットを前壁、後壁、及び側壁で形成される空間に収容する筐体と、前壁に設けられ、第1出力光を筐体の外部に出力する第1出力ポートと、第2出力光を筐体の外部に出力する第2出力ポートと、を備え、波長モニタユニットと波長可変レーザ素子とは、側壁に対向して第2出力ポートの光軸上に配置されており、半導体変調器は第1出力ポートの光軸上に配置されており、側壁に対向する辺に第1CW光を受信する光入力部と、前壁に対向する辺に第1出力光を出力する光出力部と、後壁に対向する辺に駆動信号を受信する信号入力部とを有する。
本発明によれば、各素子間を光結合する時の光損失を低減できる小型の光モジュールを提供することができる。
本発明の実施形態における光モジュールを示す図である。 本発明の実施形態における波長可変半導体レーザ素子を示す図である。 本発明の実施形態における半導体レーザ素子が第1温度制御素子に搭載される様子を示す図である。 本発明の実施形態における半導体変調器を示す図である。 本発明の実施形態における波長モニタユニットを示す図である。 本発明の実施形態における入力光学系を示す図である。 本発明の実施形態における1レンズ方式と2レンズ方式とのレンズ配列の様子を示す図である。 本発明の実施形態における1レンズ方式及び2レンズ方式における光学調芯時の許容量を見積もった結果である。 本発明の実施形態における出力光学系を示す図である。 本発明の実施形態における半導体変調器キャリアを示す図である。 本発明の実施形態における第2光軸に沿った光モジュールの断面図である。 本発明の実施形態における第1光軸に沿った光モジュールの断面図である。 本発明の実施形態における第2配線基板を介して第2貫通基板と半導体レーザ素子とが接続される様子を示す図である。
本発明に係るいくつかの実施形態につき図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付する。
図1は、本実施形態における光モジュールの内部を示す図である。光モジュール1は、半導体レーザ素子(波長可変半導体レーザ素子)10、半導体変調器20、及び波長モニタユニット30を備える。半導体レーザ素子10は、半導体変調器20及び波長モニタユニット30に光学的に結合されている。光モジュール1は、半導体レーザ素子10、半導体変調器20、及び波長モニタユニット30を収容する筐体2を備える。光モジュール1は、第1温度制御素子11、第2温度制御素子21、及び第3温度制御素子31を備え、第1温度制御素子11は半導体レーザ素子10を、第2温度制御素子21は半導体変調器20を、第3温度制御素子31は波長モニタユニット30をそれぞれ搭載する。筐体2は、前壁2A、後壁2B、これら前壁2Aと後壁2Bを接続する側壁2C、2Dを有する。後壁2Bには、信号入力用基板4が設けられる。前壁2Aには、第1出力ポート3aと第2出力ポート3bとが設けられる。側壁2Cには、第1貫通基板5aが設けられ、側壁2Dには、第2貫通基板5bが設けられる。
半導体レーザ素子10は、第1端面10Aと、第1端面10Aとは反対の(対向する)第2端面10Bとを有する。半導体レーザ素子10は、第1端面10Aから第1連続光(Continuous Wave:CW)光L1を後壁2Bに向けて出射し、第2端面10Bから第2CW光L2を前壁2Aに向けて出射する。
半導体変調器20は、第1CW光L1を変調して第1出力光D1を生成する。波長モニタユニット30は、第2CW光L2の一部を第2出力光D2として出力する。半導体変調器20は、二つの短辺と二つの長辺とによって形作られる長方形の平面形状を成している。半導体変調器20は、筐体2の前壁2Aに対向する辺20A、後壁2Bに対向する辺20B、及び一方の側壁2Cに対向する辺20Cを有する。半導体変調器20は、第1出力光D1を第1出力ポート3aに向けて出力する光出力部22を辺20Aに有し、外部からの駆動信号を半導体変調器20に信号入力用基板4を介して入力する信号入力部23を辺20Bに、半導体レーザ素子10からの第1CW光L1を半導体変調器20に入力する光入力部24を辺20Cにそれぞれ有する。
波長モニタユニット30は、第2CW光を分岐したモニタ光を用いて半導体レーザ素子10の発光波長をモニタする。第1出力ポート3aは半導体変調器20が出力する第1出力光D1を筐体2の外部に出力する。第2出力ポート3bは波長モニタユニット30が出力する第2出力光D2を筐体2の外部に出力する。
(半導体レーザ素子)
図2は、本実施形態における波長可変半導体レーザ素子の模式的な断面図である。半導体レーザ素子10は第一領域10aと、波長選択機能を有する第二領域10b及び第三領域10cと、第四領域10dとを含む。第一領域(第1のSOA領域)10a、第二領域(SG−DFB領域)10b、第三領域(CSG−DBR領域)10c及び第四領域(第2のSOA領域)10dは、半導体レーザ素子10の光軸に沿ってこの順に配置されている。第一領域10a及び第四領域10dは、光増幅機能を有する半導体光増幅器(Semiconductor Optical Amplifier device:SOAデバイス)とすることができ、第二領域10bおよび第三領域10cはともに離散的な回折格子(標本化回折格子、Sampled Grating:SG)を含み、前者は発光デバイス(SampledGrating Distributed Feedback:SG−DFB)、後者は光反射デバイス(ChirpedSampled Grating Bragg Reflector)に相当する。
SG−DFB領域10bは、例えば、活性層12a〜12c、これら活性層に挟まれた変調層12d〜12g、及び、回折格子層13を備える。活性層12a〜12cは活性層12a〜12cにキャリアを注入するための電極14a〜14cをその上面に有し、キャリアの注入に応答してフォトンを生成する。変調層12d〜12gはその上面にヒータ14d〜14fを備える。ヒータ14d〜14fの発生する熱により変調層12d〜12gの温度が局所的に変化し、結果、当該層の屈折率が変動する。回折格子層13は、回折格子構造が離散的に形成された標本化回折格子(Sampled Grating:SG)13a〜13cを有する。SG−DFB領域10bは複数のピークを有する利得スペクトルを示す。そして、もっぱら変調層の屈折率が上記ヒータの活性化により変化することでこれら複数の利得ピークの位置およびその間隔が変化する。
CSG−DBR領域10cは、例えば、導波路層15及び回折格子層13を備える。回折格子層13は複数のピークを有する反射スペクトルを示すSG13a〜13cを有する。すなわち、回折格子が形成されている領域と当該領域に挟まれ回折格子が存在しない領域を複数有し、両領域に跨って設けられている複数のヒータ17a〜17cを備える。本例では、回折格子が形成されている領域とこれに隣接し回折格子が形成されていない領域のそれぞれの光学距離の和を複数種有する回折格子が形成されており、これを一般にCSG−DBR(Chirped Sampled Grating Distributed Bragg Reflector)と呼ぶ。
SG−DFB領域10bは第一の波長間隔で配列された複数のピークを含む利得スペクトルを示す。CSG−DBR領域10cは、第二の波長間隔で配列された複数のピークを含む反射スペクトルを示す。SG−DFB領域10bに係る利得ピークの波長間隔は、CSG−DBR領域10cに係る反射ピークの波長間隔と異なる。よって、複数の利得ピークのうちの1つが、複数の反射ピークの1に一致したとき、両領域は共振器を形成し、その一致した波長で半導体レーザ素子10がレーザ発振する。
SG−DFB領域10bのヒータ14d〜14fの発熱に応じて、変調層12d〜12g内に温度が局所的に変化し、SG13a〜13cの利得スペクトルにおけるピーク波長およびその間隔が変調される。一方、CSG−DBR領域10cのヒータ17a〜17c発熱に応じて、SG13d〜13fの反射スペクトルにおけるピーク波長およびその間隔が変化する。これら二つのスペクトル制御をSG13a〜13gに行うことによって、半導体レーザ素子10の出射光の波長を可変とすることができる。なお、CSG−DBR領域10cが複数種の光学長を有する標本化回折格子とされているのは、前記反射スペクトルにおけるピーク波長位置、およびその間隔の変化幅を大きくするためである。
第1のSOA領域10a及び第2のSOA領域10dは、上記のメカニズムにより決定された波長を有する光を増幅する。第1のSOA領域10aは、増幅された光を第1CW光L1として出力し、第2のSOA領域10dは、増幅された光を第2CW光L2として出力する。
図3は、半導体レーザ素子10が第1温度制御素子上に搭載された様子を模式的に示す平面図である。本実施形態では、半導体レーザ素子10は第1キャリア18を介して第1温度制御素子11に搭載されている。光モジュール1は、半導体レーザ素子10の第1端面10Aに光学的に接続し第1CW光L1を第1コリメート光に変換する第1コリメートレンズ19aと、第2端面10Bに光学的に接続し第2CW光L2を第2コリメート光に変換する第2コリメートレンズ19bとを備える。第1コリメートレンズ19a及び第2コリメートレンズ19bは、第1キャリア18に搭載される。なお、半導体レーザ素子10では、その全体の温度を第1温度制御素子11によって一定に維持し、ヒータ14d〜14g、17a〜17cによって決定する一の発振波長を、例えば50GHz間隔で規定されるITU−TのWDM規格のグリッド波長に一致させることができる。
(半導体変調器)
図4は、半導体変調器の平面図である。半導体変調器20は、例えば、InP基板上に設けられ複数のマッハツェンダ(Mach-Zhender:MZ)型変調器51〜54を含む。MZ型変調器51〜54に光を分配するために、あるいは、それぞれのMZ型変調器51〜54が出力する位相変調光を合波するために、半導体変調器20は、1:2カプラ50a〜50c、51b〜54b、および、2:2カプラ50d、50eを有する。それぞれのカプラは半導体基板上に形成された導波路により接続されている。MZ型変調器51〜54は光入力部24に対して並列に接続されており全て同じ構成を有する。すなわち、MZ型変調器51を例にとると、その光入力側から、入力CW光を二分する1:2カプラ51a;変調部51M;位相調整電極51h、51i;2:1カプラ51b;および位相差形成電極51cを備える。
第1CW光L1は、辺20Cに設けられた光入力部24から半導体変調器20内に入力され、半導体変調器20の中央部付近で辺20Aに向かう方向に進路を変える導波路内を伝播し、1:2カプラ50aに入力する。カプラ50aの二つの出力はそれぞれ1:2カプラ50b、50cによりさらに二分されて各MZ型変調器51〜54に提供される。
MZ型変調器51を例にその動作を説明する。1:2カプラ50bから提供されたCW光は、さらにMZ型変調器51内の1:2カプラ51aにより二分され変調部51Mに提供される。変調部51Mはカプラ51aのそれぞれの出力に接続する二本のアーム導波路に対して電極51e、51f、およびこれら二つの電極の間に位置するグランド電極51gを有する。これら三つの電極は、辺20Bにまで引き出された配線により基板電極41から、電極51e、51fについては差動変調信号が、電極51gについてグランド信号がそれぞれ提供される。各アーム導波路を伝播するCW光は、電極51e、51fと電極51gの間に誘起される電界により変調される。そして、これら電極51e〜51gは辺20Dに形成された基板電極41に到達する。
例えば、電極51eに与える変調信号として、この電極51e下のアーム導波路を伝播する光の位相を(2π、π)の間で変化させる変調信号およびオフセットバイアスを与え、他方の電極51fには、対応するアーム導波路を伝播する光の位相を(0、π)の間で変化させる変調信号およびオフセットバイアスを与える。変調信号の振幅は伝播する光についてπの位相変化を誘起する大きさである。この様にそれぞれのアーム導波路を伝播する間に変調された二つの光信号を合波すると、合波光はその位相が(0、π)の間で変調された位相変調信号となる。
変調部51Mの後段に位相調整電極51h、51iが設けられている。これら位相調整電極は上記変調信号に予め与えられる位相オフセットに相当するバイアスを与えることもできるし、あるいは、変調信号に重畳して与えられるオフセットバイアスを微調整するためのDCバイアスを与えることもできる。DCバイアスは、辺20Dに形成された電極46aを介して提供される。二本のアーム導波路を伝播する光は、位相調整電極51h、51iの後段に設けられた2:1カプラ51bにより合波される。合波後の光信号は前述のように、その振幅が実質的に変化しないCW光であって、変調信号に応答してその位相が(0、π)で変化する光信号である。
2:1カプラの後段に位相差形成電極51cが設けられる。これは、二つのMZ型変調器51、52がそれぞれ出力する二つの位相変調光に対して、π/2の位相差を設定するための電極である。この位相差形成電極51c、52cも、位相調整電極51h〜52iと同様に、辺20Dに設けられた電極46aからバイアス電圧が提供される。二つのMZ型変調器51、52が出力する変調信号は、前述の様にその位相が(0、π)で変化する位相変調信号である。そして、位相差形成電極51c、52cにより二つのMZ型変調器51、52の出力光についてその位相差がπ/2となる様に設定されると、たとえば、MZ型変調器52の出力光は位相が(π/2、−π/2)の間で変調された光信号であり、他方のMZ型変調器51の出力光は位相が(0、π)の間で変調された光信号となる。
これら二つのMZ型変調器51、52の出力は2:2カプラ50dにより合波され、変調光M2bとして第1光出力部22aから出力されると同時に、モニタ光M2aとして第1モニタポート25aに提供される。具体的には、半導体変調器20は辺20Aに第1光出力部22a及び第2光出力部22bを有する。第1光出力部22aには上述の様にMZ型変調器51、52の出力光を合波した位相変調信号(変調光)M2bが、第2光出力部22bにはMZ型変調器53、54の出力光を合波した位相変調信号(変調光)M2cがそれぞれ提供される。これら二つの位相変調信号(変調光)M2b、M2cは、後述する出力光学系70により偏波合成された後、第1出力光D1として光モジュール1から出力される。
2:2カプラ50d、50eの他方のポートから出力されるモニタ光M2a、M2dは、辺20C、20Dに設けられた第1、第2モニタポート25a、25bに提供される。後述する様に、これらモニタポート25a、25bに対向して光検出器(Photodiode:PD)87a、87cが配置される。
(波長モニタユニット)
図5は、波長モニタユニットの平面図である。波長モニタユニット30は、第3温度制御素子31に搭載された第1分波器(Beam Splitter:BS)32、エタロンフィルタ33、第1検出器(PhotoDiode:PD)34、第2分波器(BS)35、及び第2検出器(PD)36を備える。エタロンフィルタ33は、例えば平行平板型光透過部材であり、その母材の厚さと屈折率に依存して周期的な光透過特性を示す。
第1BS32は、第2コリメートレンズ19bが出力する第2CW光L2を第1モニタ光E1と第1分波光P1に分岐する。第1モニタ光E1の光軸は、第1BS32の入射光(第2CW光)L2の光軸と平行であり、第1分波光P1の光軸は、入射光(第2CW光)L2の光軸に対しほぼ90°の角を為す。第1モニタ光E1と第1分波光P1との強度比は、例えば、1:9である。第1モニタ光E1は、エタロンフィルタ33を通過し、第1PD34に入力する。第1PD34は、第1モニタ光E1の光強度を検出する。従って、第1PD34の出力はエタロンフィルタ33の光透過特性を反映したものとなる。第1BS32、エタロンフィルタ33、及び第1PD34は、半導体レーザ素子10の第2端面10Bからの第2CW光L2の光軸上に配置されている。第1BS32、第2BS35、及び第2PD36は、この光軸とほぼ90°の角度を為して配置されている。
第2BS35は第1分波光P1更に分岐し、第2モニタ光E2と第2出力光D2とを生成する。第2モニタ光E2と第2出力光D2との強度比は、例えば、1:9である。第2モニタ光E2の光軸は、第1分波光P1の光軸に平行であり、第2出力光D2の光軸は、第1分波光P1の光軸とほぼ90°の角を為す。従って、第2出力光D2の光軸は第2CW光L2の光軸と平行である。第2モニタ光E2は、第2BS35を通過後、第2PD36に入力する。第2PD36は、第2モニタ光E2の光強度を検出する。第2出力光D2は、第2BS35によって光路をほぼ直角に変更させられた後、第2出力ポート3bに光学的に結合され、第2出力ポート3bを介して光モジュール1の外部に提供される。
波長モニタユニット30では、第1PD34と第2PD36との光検出強度の比から、現在の発光波長に対するエタロンフィルタ33の透過率が求められる。エタロンフィルタの透過率(透過スペクトル)は既知であり、光モジュール1では、上記測定されたエタロンフィルタの現在の波長に対する透過率が目標波長における透過率に一致するように、半導体レーザ素子10の発振波長が調整される。発振波長の調整は半導体レーザ素子に集積されている各種ヒータに供給する電流値を制御して行われる。このため、例えば、エタロンフィルタ33の光透過特性の周期が、DWDMシステムで採用されているグリッド波長間隔50GHz一致していると、半導体レーザ素子10の発光波長を、WDM規格のグリッド波長に容易に一致させることができる。
なお、エタロンフィルタ33の光透過特性の温度依存性は、半導体レーザ素子10の発光波長の温度依存性に比べて格段に小さい。ただし、本実施形態では、波長モニタユニット30は、半導体レーザ素子10を搭載している第1温度制御素子11から独立した第2温度制御素子21に搭載されている。
第2PD36は、第2CW光L2の光強度モニタ素子を兼ねることもできる。すなわち、第2端面10Bから第2PDまでの光路上には特有の波長特性を有する光学素子は配置されていないので、第2PD36が出力するモニタ信号をもとに、第2端面10Bが出力する第2CW光L2の光強度を、目標強度と一致させるように半導体レーザ素子10内の第2のSOA領域10dに供給されるバイアス電圧を帰還制御することができる。
(入力光学系)
図6は入力光学系の平面図である。入力光学系60は、第1ミラー61及び入力レンズ系62を備える。第1ミラー61は、例えばプリズム型の形状を有し、第1コリメートレンズ19aが出力する第1CW光L1を光入力部24に向けてその光路をほぼ直角に変更する。入力光学系60は、第2キャリア60aを介して第2温度制御素子21に搭載されており、第1ミラー61により反射された第1CW光L1を半導体変調器20の光入力部24に導入する。
入力レンズ系62は、第2入力レンズ63と第1入力レンズ64を備える、いわゆる、2レンズ系の構成を有する。第2入力レンズ63は、第1ミラー61に光学的に結合し、第1入力レンズ64は、第2入力レンズ63と光入力部24との間に位置し、第2入力レンズ63と光入力部24に光学的に結合する。第2入力レンズ63は、レンズ面63A、63Bを有し、第1入力レンズ64は、レンズ面64A、64Bを有する。レンズ面63Bとレンズ面64Aとが、互いに光学的に結合する。第1入力レンズ64は、光入力部24と直接光結合する。第1入力レンズ64と第2入力レンズ63とは、第1ミラー61によって反射された第1CW光L1を光入力部24に集光する。
図7は、1レンズ方式と2レンズ方式比較する図である。以下、本実施形態が2レンズ方式を採用する理由を説明する。図7の(a)部に示されるように、1レンズ方式は、一つの入力レンズによって半導体変調器20に第1CW光L1を入力させる方式である。また、図7の(b)部に示されるように、2レンズ方式は、二つの入力レンズによって半導体変調器20に第1CW光L1を入力させる方式である。1レンズ方式は、例えば、非球面レンズ形状を有する第1入力レンズ64のみからなる。一方、2レンズ方式では、第2入力レンズ63は、例えば第1入力レンズ64のレンズ面64Aに光学的に結合されるレンズ面63Bを凸形状(凸面)とし、第1入力レンズ64を1レンズ方式と同様に非球面レンズとすることができる。
1レンズ方式の第1入力レンズ64と本実施の形態に係る2レンズ方式の第1入力レンズ64は、そのレンズ厚が異なる。1レンズ方式の第1入力レンズ64のレンズ厚w1は、例えば0.84mmであり、2レンズ方式の第1入力レンズ64のレンズ厚w5は、例えば0.7mmである。かかるレンズを採用する1レンズ方式において、例えば、レンズ面64Bと半導体変調器20の光入力部24との距離w2を0.26mmとするとき、両者の光結合効率が最大となる。一方上記形態を採用する2レンズ方式では、第1入力レンズ64のレンズ面64Bと半導体変調器20の光入力部24との距離w6を、上記1レンズ系における距離と同程度の、例えば0.25mmとし、二つのレンズ間の距離w4を0.5mmとした時に、光入力部24への光結合効率を最大とすることができる。ここで、2レンズ方式の第2入力レンズ63のレンズ厚w3は、例えば0.65mmである。この様な光学的体系において、入力レンズ系全体としての焦点距離は、1レンズ方式及び2レンズ方式ともに、例えば645μm程度である。すなわち、1レンズ方式ではレンズ厚w1と光入力部24までの間隔の和、2レンズ方式では、レンズ厚の和(w3+w5)、レンズ間の距離w4、および第1入力レンズ64と光入力部24の距離w6の総和がそれぞれ645μm程度の時に、光入力部24への結合効率を最大にすることができる。
図8は、1レンズ方式及び2レンズ方式における光学調芯時の許容量(トレランス)を見積もった結果であり、レンズの移動量とともに光の結合効率がどのように変化するかを示している。図8(a)、(b)は、それぞれ、1レンズ方式において、XシフトとZシフトにおける光の結合効率の関係を示した図である。Xシフトとは、レンズの光軸に垂直な方向でのレンズの設計位置(最大結合効率を与える位置)からのズレを表し、Zシフトは、レンズの光軸に平行な方向での最大結合効率を与える位置からの移動量を表す。図8の(c)、(d)部は、2レンズ方式の第1入力レンズにおけるXシフト、Zシフトの結果であり、図8の(e)、(f)部は、2レンズ方式の第2入力レンズのXシフト、Zシフトの結果を示す。
光学調芯において、第2入力レンズ63及び第1入力レンズ64は、光入力部24との最大結合効率を示す位置に調芯され、その位置で例えば樹脂を用いてキャリアに固定される。ただし、樹脂による固定の際には、硬化に伴う樹脂の収縮によってレンズの位置が移動する場合がある。図8は、入力レンズの移動量の許容量に対する指標を示す。図8から、1レンズ方式及び2レンズ方式での第1入力レンズ64におけるXシフトの許容量はそれぞれ、1.04μm、0.97μm程度と同様の値が得られる。ここで、許容量は結合効率が最大値の70%に低下する時のシフト量として規定する。そして、これらの値(1μm前後)は、樹脂が固化する時の樹脂の収縮量と同程度である。このため、1レンズ系では、調芯された第1入力レンズ64が樹脂の収縮に伴って移動し結合効率が許容量以上に低下する場合があり、さらに、かかる結合効率の劣化があっても、その補償を施すことは不可能である。
一方、2レンズ方式の第2入力レンズ63のXシフト、Zシフトに対する許容量は、1レンズ方式及び2レンズ方式の第1入力レンズ64の値に比較して桁違いに大きい。例えば、Zシフトが230μmであっても、結合損失の変化は−0.5dB内に収まる。Xシフトについても、その許容量は、1レンズ方式及び2レンズ方式の第1入力レンズ64のそれに桁違いに大きい。従って、2レンズ方式では、第1入力レンズ64のズレによって光の結合損失が大きくなった場合であっても、この劣化を第2入力レンズ63によって十分に補償することがきる。また、2レンズ系の第2入力レンズ63において、固定時における樹脂の収縮に伴って生じた光の結合損失は、実質的に無視できるほど小さい。
なお、第1CW光L1の出射時のフィールドパターン(近接フィールドパターン)は、真円に近いものであるのに対して、導波路50の導波路層は、コア幅に対してコア厚が小さいという形状を有している。本実施の形態に係る入力レンズ系62は、第2入力レンズ63と第1入力レンズ64とを備えることを利用して、導波路50との光結合時における第1CW光L1のフィールドパターンを変更することもできる。
図6に示されるように、入力光学系60は偏波依存型の第1アイソレータ65を更に備える。本実施形態では、半導体レーザ素子10が出射する第1CW光L1は、ほぼ活性層の重なりに平行な方向に偏光している。第1アイソレータ65は、半導体レーザ素子10の第1端面10Aへの戻り光を有効に遮断する。
入力光学系60は、第3BS66及び第3PD67を更に備える。第1アイソレータ65が出力した第1CW光L1は、第3BS66によってその一部が分岐されて第3PD67に入力する。第3PD67はこの分岐光の強度をモニタする。モニタ結果が半導体レーザ素子10に集積化されている第1のSOA領域(第一領域10a)のバイアス電流に帰還制御され、半導体変調器20に入力する第1CW光L1の強度を適正値に維持することができる。
(出力光学系)
図9は、本実施形態における出力光学系の平面図である。図9(a)に示すように、出力光学系70は、半導体変調器20の光出力部22が出力する変調光M2b、M2cをコリメートし、第1出力ポート3aに向けて出力する出力レンズ系71を備える。出力レンズ系71は、第1出力レンズ系72及び第2出力レンズ系73を含む。出力光学系70は更に光学遅延素子79、第2アイソレータ74、第3アイソレータ75、偏光合波器76、及びVOA(Variable Optical Attenuator)77を更に備える。第2アイソレータ74及び第3アイソレータ75はそれぞれ1/2波長板を備え、また、偏光合波器76は、第2ミラー76aとPBC(Polarization Beam Combiner)76bを含む。PBC76bは、例えば、光学多層膜からなる。VOA77は、その透過光強度を任意に変更することができる。
第1出力レンズ系72は、第1光出力部22aが出力する変調光M2bをコリメート光に変換する。第1出力レンズ系72は、第1出力レンズ72bと第2出力レンズ72aを含む2レンズ方式を採用する。第1出力レンズ72bは、第1光出力部22aに結合し、第2出力レンズ72aは、第1出力レンズ72bと第2アイソレータ74に光学的に結合する。同様に、第2出力レンズ系73は第2出力レンズ73aと第1出力レンズ73bとを含む。第1出力レンズ73bは、第2光出力部22bに光学的に結合し、第2出力レンズ73aは、第2出力レンズ73aと光学遅延素子79に光学的に結合する。第1出力レンズ系、第2出力レンズ系は、第3キャリア70aを介して第2温度制御素子21に搭載されている。
第1光出力部22aが出力する変調光M2bは、第1出力レンズ系72によって実質的にコリメート光に変換され、第2アイソレータ74を通過後、偏光合波器76に入力する。第2光出力部22bが出力する変調光M2cは、第2出力レンズ系73によってコリメート光に変換され、光学遅延素子79を透過し、その偏光方向を変えることなく第3アイソレータ75を通過し、偏光合波器76に入力する。一方、変調光M2bは、例えば、第2アイソレータ74に備えられた1/2波長板によって、その偏光方向が90度回転させられた後、第2ミラー76aによりその光路をほぼ直角に変更されてPBC76bに入力する。PBC76bに入力した変調光M2bと変調光M2cとは、互いに偏光方向がほぼ90度異なっている。PBC76bは、第2ミラー76aから入力する変調光M2bの偏光を有する光に対して大きな反射率(小さな透過率)を示す一方で、変調光M2cの偏光を有する光に対して大きな透過率(小さな反射率)を示す。このため、変調光M2b光及び変調光M2c光が効率よく合波される。この合波光が第1出力光D1として第1出力ポート3aに出力される。なお、PBC76bからの第1出力光D1は、第1出力ポート3aに入力される前に、VOA77を通過する。また、光学遅延素子79は、二つの変調光M2b、M2cの光路差を補償する。すなわち、PBC76bで合波される前に変調光M2bは他方の変調光M2cに対して、ミラー76aで光軸を曲げられた後、PBC76bに至るまでの距離を余分に伝播している。光学遅延素子79は、この余分の距離に相当する時間だけ変調光M2cの位相を遅らせる。これにより、PBC76bで合波される二つの変調光M2b、M2cの位相が、偏光合波器76に入力する時点で一致する。
光モジュール1では、例えば光モジュール1がコヒーレント光通信に適応する光トランシーバ等に搭載された時に、局発光として利用される第2出力光D2のみが必要になる場合がある。すなわち、光受信機能を維持したまま光送信機能を停止する場合がある。光送信に係る第1出力光D1を消光するために、半導体レーザ素子10へのバイアス電流を遮断すると、第2出力光D2も同時に消光してしまう。本実施形態では、出力光学系70にVOA77が設けられるので、第1出力光D1のみを遮断することができる。
なお、VOA77を出力光学系70ではなく、半導体変調器20の入力光学系60内に設けると、半導体変調器20への第1CW光L1の入力が遮断されてしまう。出力光学系70にVOA77が設けられると、半導体変調器20への第1CW光L1が入力された状態で維持されるため、例えばMZ型変調器51〜54の位相調整電極51h〜54iへのバイアス電圧の調整等が第1モニタポート25a及び第2モニタポート25bを用いて行うことができる。
図9の(b)部に示されるように、VOA77と第1出力ポート3aとの間に、第4BS78aと第4PD78b更に備えることができる。第4BS78aによって、第1出力光D1から分波された第3モニタ光E3が、第4PD78bによって検知される。第4PD78b及び入力光学系60に設置された第3PD67のモニタ結果から、半導体変調器20内の各素子の劣化状態等が把握できる。さらに、第4PD78bは半導体変調器20の過発光を検知することもできる。
出力光学系70においても、第1出力レンズ系72及び第2出力レンズ系73ともに、2レンズ方式が採用されている。第1光出力部22a及び第2光出力部22bからそれぞれ出射される変調光M2b及び変調光M2cのフィールドパターンが歪んでいる場合、1レンズ系では、この歪んだパターンをコリメート光に変換するのが難しいことが一つの理由である。また、歪んだパターンを1レンズ系によって僅かに修正しただけでは歪が解消されず、例えば、真円に近いコアを有する光ファイバにそのまま結合されると、結合効率が劣化する。本実施形態では、PBC76bで合波された後に、例えば、ビームシェーパによって、第1出力光D1のフィールドパターンがさらに修正されてもよい。
(半導体変調器キャリア)
図10は、本実施形態における半導体変調器キャリアを示す図である。光モジュール1は、半導体変調器20を搭載する半導体変調器キャリア80及び半導体変調器20に接続される第1配線基板81aを更に備える(図11を参照)。半導体変調器20は、半導体変調器キャリア80を介して第2温度制御素子21に搭載される。半導体変調器キャリア80は、半導体変調器20を搭載する本体部82と、その周囲に設けられた庇部83を含む。本体部82は、第2温度制御素子21を半導体変調器キャリア80に投影した領域である。庇部83は、第2温度制御素子21を半導体変調器キャリア80に投影した領域の外に存在する領域A1〜A3を有し、領域A1は、半導体変調器20の辺20Cに接し、領域A2は辺20Dに接し、領域A3は辺20Aに接する。領域A1は第2キャリア60aを介して第1配線基板81a、第1終端基板84a、及び第1モニタ基板85aを搭載する(図6を参照)。領域A2は位相調整電極51h〜52iに印加するバイアス信号を供給する第3配線基板81c、第3終端基板84c、及び第3モニタ基板85cを搭載する(図6を参照)。領域A3は第3キャリア70aを介して出力光学系70を搭載する(図9を参照)。
図11は、第2光軸Ax2に沿った光モジュール1の断面図である。図11と図6とに示されるように、領域A1において、第1配線基板81aは、第1端面10Aから第1ミラー61に向かう第1CW光L1の光路に干渉しない様に半導体変調器キャリア80上に配置される。第1配線基板81aは、半導体変調器20の電極53h〜54i、53c〜54cにバイアス電圧を供給するための基板である。側壁2Cに設けられている第1貫通基板(Feed-through substrate)5a上の配線から、電極53h〜54i、53c〜54cに直接ワイヤリングをすると、ワイヤ長が長くなり信頼性が低下する。また、このワイヤが、第1CW光L1の光路と干渉する場合がある。本実施形態では、この干渉を避けるために、第1貫通基板5aから一旦第1配線基板81a上の配線にワイヤリングが行われ、第1CW光L1の光路下を第1配線基板81a上の配線で横切り、その後、半導体変調器20の直近でこの配線と電極パッド90aが再度ワイヤリングされている。半導体レーザ素子10から出射した第1CW光L1は、第1配線基板81aの上方を通過して第1アイソレータ65に入射する。
光モジュール1では、第1モニタ基板85a上に、第1モニタ回路86aが搭載されている。第1モニタ回路86aは、半導体変調器20の第1モニタポート25aに光結合する第5PD87aを搭載している。第5PD87aの出力に基づいて位相調整電極53h〜54iに印加するDCバイアスが決定される。第1配線基板81aと同様に、第1ミラー61に向かう第1CW光L1の光路との干渉を避けるために、第1CW光L1の光路の下に、第1モニタ回路86aが設けられる。第1モニタ回路86aと側壁2Cの第1貫通基板5aとは、ワイヤリングによって接続されている。
第1終端基板84aは、第1アイソレータ65に隣接して配置され、半導体変調器20の電極53e〜54gに至る配線を辺20Cにおいて終端する4つの終端抵抗91a〜91dを搭載している。半導体変調器20に印加される高周波信号は、例えば約1Vp−p程度の振幅を有する。この高周波信号が、例えば50Ωのインピーダンス(抵抗)で終端されると、その終端抵抗91a〜91dには直流換算で20mAの電流が流れる。このため、終端抵抗91a〜91dは半導体変調器20外に搭載されて、半導体変調器20内での電力消費が抑えられる。ただし、電極53e〜53g、54e〜54gから終端抵抗91a〜91dまでのワイヤ長は極力短くする必要があるので、終端抵抗91a〜91dは辺20Cの直近に搭載される。
領域A2は第3モニタ基板85c、第3終端基板84c、及び電極51h〜52i、51c〜52cに印加するバイアス信号を供給する第3配線基板81cを搭載している(図6を参照)。第3モニタ基板85cは第6PD87cと第3モニタ回路86cを搭載する。第3終端基板84cは、例えば4本の終端抵抗93a〜93dを搭載する。第3配線基板81cは、電極51h〜52i、51c〜52cに印加するバイアス信号を供給する。電極51h〜52i、51c〜52cへの配線は6本存在し、辺20Dに近い側でその間隔が狭く、側壁2Dでは間隔は大きく設定されている。電極51h〜52i,51c〜52cに印加する信号は、DC信号であるのでワイヤ長が長くなるのは半導体変調器20の特性に大きな影響を与えない。ただし、第3配線基板81cを用いてワイヤ長を短くして、隣接するワイヤ同士の接触などを防いで信頼性を向上している。
図10に示されるように、半導体変調器20は、半導体変調器キャリア80を介して第2温度制御素子21に搭載されている。ただし、第2温度制御素子21の温調精度は、半導体レーザ素子10の温調精度よりも緩やかである。このため、第2温度制御素子21の制御対処部材、端的には半導体変調器キャリア80、の熱容量を大きくすることができる。半導体変調器20の周辺部(領域A1〜A3)は第2温度制御素子21の上基板とは重なっていない。すなわち、庇部83は、第2温度制御素子21上の領域を超えて延在している。
図12は、第1光軸Ax1に沿った光モジュールの断面図である。本実施形態では、出力光学系70の下部領域には第2温度制御素子21が設けられないので空間が生じる。光モジュール1はこの空間を利用して、筐体底面上に第2配線基板81bを搭載することができる。即ち、第2配線基板81bは出力光学系70の下方において出力光学系70と交差し筐体2の底面上に配置されている。第2配線基板81bを介して、側壁2Dの第2貫通基板5bから、他方の側壁2Cに沿って配置された半導体レーザ素子10にDCバイアス電流を供給する。
図13は第2配線基板81bを介して第2貫通基板5bと半導体レーザ素子10とが電気的に接続される様子を示す。半導体レーザ素子10は、電極14a〜14c、ヒータ14d〜14gと17a〜17c、及び、それぞれが電極14h、14iを備える第1のSOA領域10a、第2のSOA領域10dを有している(図2参照)。いずれの電極、ヒータにもDCバイアスが供給されるが、その種類は本実施の形態では接地電位を含めて9種類に達する。このため、これらのバイアス電源を全て半導体レーザ素子10に近い第1貫通基板5aのDC端子から供給しようとすると、他の信号の取り出しに影響を与える場合がある。一方、半導体変調器20に近い他方の側壁2Dが備える第2貫通基板5bは、第4PD78b及びVOA77等へのバイアスを供給するのみであるので、第2貫通基板5bのDC端子には余剰がある。本実施形態では、この余剰分を、半導体レーザ素子10へのDCバイアス電流の供給用として利用可能とする。
以上に説明した光モジュール1によって得られる効果について説明する。この光モジュール1は、半導体レーザ素子10、半導体変調器20、及び波長モニタユニット30を一の筐体2の中に収容するのでその外形を小型にすることができる。半導体変調器20が出力する第1出力光D1に加えて、第2出力光D2を波長モニタユニットから同時に提供することができる。さらに、半導体変調器20の一方の光出力部22bの光軸を第1出力ポート3aの第1光軸Ax1に一致させているので、出力光学系70の構成を簡略化できる。
この光モジュール1によれば、半導体レーザ素子10、半導体変調器20、及び波長モニタユニット30が、それぞれ独立の第1温度制御素子11、第2温度制御素子21、及び第3温度制御素子31に搭載されているので、半導体レーザ素子10、半導体変調器20、及び波長モニタユニット30のそれぞれの発熱量に応じた温度制御を行うことができる。波長モニタユニット30は半導体レーザ素子10の発振波長を正確にモニタすることが可能であり、半導体レーザ素子10レーザ発振を安定化する。また、半導体変調器20も安定した変調動作を行うことが可能である。
この光モジュール1は入力レンズ系62に第2入力レンズ63と第1入力レンズ64を備えており、半導体変調器20内の導波路50との光結合に際して、樹脂による固定時に生じる入力レンズのズレによる光結合損失を補償することができる。また、第1CW光L1のフィールドパターンを導波路50のコア層の形状に適合させることができるので、第1CW光L1の導波路50への結合効率を改善することができる。
この光モジュール1は出力レンズ系71にそれぞれ第1レンズ(72b、73b)、第2レンズ(72a、73a)を有する第1出力レンズ系72と第2出力レンズ系73を備えており、半導体変調器20内の導波路と光結合をとる際の固定樹脂収縮による出力レンズのズレに起因する光結合損失を補償することができる。また、第1出力光D1のフィールドパターンが歪んでいる場合であっても、この歪を修正することができる。
この光モジュール1は、波長モニタユニット30での半導体レーザ素子10の発振波長のモニタ結果を受けて、半導体レーザ素子10が目標発振波長、例えば、WDMの目標グリッド波長において発振するように調整することができる。また、波長モニタユニット30は、半導体レーザ素子10が出力する第2CW光L2から、光モジュール1外部に提供する第2出力光D2を生成することができる。さらに、半導体レーザ素子10の発振波長を特定するために搭載する第2PD36は、第2CW光L2の光強度を検知することもできる。光モジュール1は、この第2PD36が出力する信号を参照して、第2CW光L2の強度を一定にを維持することができる。
この光モジュール1は、半導体レーザ素子10が出射する第1CW光L1が、第1配線基板81aの上方を通過する。この体系により、電気信号伝送用のワイヤーが第1出力光D1の光路と干渉するのを避けることができる。
この光モジュール1は、半導体変調器キャリア80の下方に生じた空間に第2配線基板81bを搭載することができ、半導体変調器20、あるいは、半導体変調器20から出力された第2CW光L2と干渉することなく、半導体レーザ素子10に多数のバイアス信号を供給することができる。
以上、好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置及び詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲及びその精神の範囲から来る全ての修正及び変更に権利を請求する。
1…光モジュール、2…筐体、2A…前壁、3a…第1出力ポート、3b…第2出力ポート、10…半導体レーザ素子(波長可変半導体レーザ素子)、10A…第1端面、10B…第2端面、11…第1温度制御素子、18…第1キャリア、19a…第1コリメートレンズ、19b…第2コリメートレンズ、20…半導体変調器、21…第2温度制御素子、22…光出力部、24…光入力部、30…波長モニタユニット、31…第3温度制御素子、32…第1BS(第1分波器)、34…第1PD(第1検出器)、35…第2BS(第2分波器)、36…第2PD(第2検出器)、60a…第2キャリア、63…第2入力レンズ、64…第1入力レンズ、70a…第3キャリア、80…半導体変調器キャリア、81a…第1配線基板、81b…第2配線基板、83…庇部、Ax1…第1光軸、Ax2…第2光軸、D1…第1出力光、D2…第2出力光、E1…第1モニタ光(モニタ光の一部)、E2…第2モニタ光(モニタ光の他部)、L1…第1CW光、L2…第2CW光。

Claims (10)

  1. 第1端面と、該第1端面とは反対の第2端面を有し、前記第1端面から第1CW光を出射し、前記第2端面から第2CW光を出射する波長可変半導体レーザ素子と、
    前記第1CW光を変調して第1出力光を生成する半導体変調器と、
    前記第2CW光を分波して、モニタ光と第2出力光とを生成し、前記モニタ光を用いて前記波長可変半導体レーザ素子の発振波長をモニタする波長モニタユニットと、
    前壁、後壁、及び前記前壁と前記後壁とを接続する側壁を有し、前記波長可変半導体レーザ素子、前記半導体変調器、及び前記波長モニタユニットを前記前壁、前記後壁、及び前記側壁で形成される空間に収容する筐体と、
    前記前壁に設けられ、前記第1出力光を前記筐体の外部に出力する第1出力ポートと、前記第2出力光を前記筐体の外部に出力する第2出力ポートと、を備え、
    前記波長モニタユニットと前記波長可変半導体レーザ素子とは、前記側壁に対向して前記第2出力ポートの光軸上に配置されており、
    前記半導体変調器は前記第1出力ポートの光軸上に配置されており、前記側壁に対向する辺に前記第1CW光を受信する光入力部と、前記前壁に対向する辺に前記第1出力光を出力する光出力部と、前記後壁に対向する辺に駆動信号を受信する信号入力部とを有する、光モジュール。
  2. 前記波長可変半導体レーザ素子を搭載する第1温度制御素子と、
    前記半導体変調器を搭載する第2温度制御素子と、
    前記波長モニタユニットを搭載する第3温度制御素子と、
    を独立に備える、請求項1に記載の光モジュール。
  3. 前記第1CW光を第1コリメート光に変換する第1コリメートレンズと、
    前記第1コリメート光を前記半導体変調器の光入力部に導入する入力光学系と、を更に備え、
    前記入力光学系は第1ミラーと、第1入力レンズと、第2入力レンズとを含む入力レンズ系を有し、前記第1ミラーは前記第1コリメート光を前記光入力部に向けて反射し、前記第1入力レンズと前記第2入力レンズとは、前記第1ミラーによって反射された前記第1コリメート光を前記光入力部に集光する、請求項2に記載の光モジュール。
  4. 前記第1入力レンズは非球面レンズであり、前記光入力部と直接光結合し、
    前記第2入力レンズは、前記第1入力レンズと対向する面を凸面として、前記第1ミラーと対向する面を平面とするレンズである、請求項3に記載の光モジュール。
  5. 前記半導体変調器と前記第1出力ポートとを光結合する出力レンズ系を更に備え、
    前記出力レンズ系は、前記光出力部と直接光結合する第1出力レンズと、前記第1出力レンズおよび前記第1出力ポートと光結合する第2出力レンズとを含む、請求項3又は請求項4に記載の光モジュール。
  6. 前記第2CW光を第2コリメート光に変換する第2コリメートレンズを更に備え、
    前記波長モニタユニットは、前記第2コリメート光を分波する第1分波器と、前記第1分波器により分岐された一方の分波光を更に分波する第2分波器とを有し、
    前記第2分波器は前記第2出力ポートの光軸上に搭載されており、当該第2分波器により分岐した一方の分岐光を前記第2出力光として前記第2出力ポートに向けて出力する、請求項3〜請求項5のいずれか一項に記載の光モジュール。
  7. 前記波長モニタユニットは、エタロンフィルタと、第1検出器と、第2検出器と、を更に前記第3温度制御素子上に有し、
    前記第1分波器、前記エタロンフィルタ及び前記第1検出器は、前記第2CW光の光軸上に配置され、
    前記第1分波器、前記第2分波器及び前記第2検出器は、前記第1分波器と前記第2分波器とを結ぶ光軸上であって前記第2CW光の光軸と90°の角を為す光軸上に配置されている、請求項6に記載の光モジュール。
  8. 前記半導体変調器を搭載する半導体変調器キャリアと、
    前記半導体変調器に接続される第1配線基板と、
    を更に備え、
    前記第1配線基板は、前記第1端面から前記入力光学系に向かう前記第1CW光の光路を干渉せずに前記半導体変調器キャリア上に搭載されている、請求項3〜請求項7のいずれか一項に記載の光モジュール。
  9. 前記半導体変調器を搭載する半導体変調器キャリアと、
    前記半導体変調器に接続される第1配線基板と、
    を更に備え、
    前記第1配線基板は、前記第1端面から前記入力光学系に向かう前記第1CW光の光路を干渉せずに前記半導体変調器キャリア上に搭載されており、
    前記半導体変調器は前記第2温度制御素子を投影した前記半導体変調器キャリア上の領域に搭載されており、
    前記第1配線基板、前記入力光学系、および前記出力レンズ系は前記半導体変調器キャリア上であって、前記第2温度制御素子を投影した前記領域外に配置されている、請求項5に記載の光モジュール。
  10. 前記半導体レーザ素子にバイアス電流を提供するための第2配線基板を更に備え、
    前記第2配線基板は前記出力レンズ系の下方において前記出力レンズ系と交差し前記筐体の底面上に配置されている、請求項9に記載の光モジュール。
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