以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
[実施例1]
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な共用ボタン67が備えられている。本実施例の共用ボタン67は、遊技者が有効期間中(演出機能の有効期間)に操作することで、後述する演出図柄表示装置6に表示される演出内容を変化させ、スピーカにより出力される遊技音が変化させる演出ボタンとしての演出機能と、有効期間中(変動短縮機能の有効期間)に操作することで、予め決定された変動時間を経過する前に図柄が停止する変動短縮ボタンの変動短縮機能を共用されたものとなっている。また、共用ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。この遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。センターケース5の下には、第1始動口11と第2始動口12とが配置され、センターケース5の左方には、ゲート17が配置されている。第2始動口12は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は第2始動口12に入球できない構成となっている。
遊技領域の右下部には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19と、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9・第2特別図柄表示装置10とが配置されている。
第2始動口12の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33及び第4左入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
パチンコ機の裏面は図3に示すとおり、前述した遊技盤1を脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(図4も参照のこと)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
このパチンコ機の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させるゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34に入球した遊技球を検出する左入賞口スイッチ31a等の検出信号が入力される。なお、本実施例では、共用ボタン67が遊技版中継端子板に接続されており、遊技者が共用ボタン67の操作を行うと、その操作信号(変動時間短縮コマンド)が遊技版中継端子板を介して、主制御装置80に送信される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10及び普通図柄表示装置7の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄保留数表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド(図4では普電役物ソレノイドと表記)12bを制御することで第2始動口12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。 また、サブ統合制御装置83には、共用ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
メインルーチンを図6に従って説明する。メインルーチンは、約2ms毎のハード割り込みにより定期的に実行される。本実施形態では、S10〜S65までの1回だけ実行される処理を「本処理」と称し、この本処理を実行して余った時間内に時間の許す限り繰り返し実行されるS70の処理を「残余処理」と称する。「本処理」は上記割り込みにより定期的に実行されることになる。
マイコンによるハード割り込みが実行されると、まず正常割り込みであるか否かが判断される(S10)。この判断処理は、メモリとしてのRAMの所定領域の値が所定値であるか否かを判断することにより行われ、マイコンにより実行される処理が本処理に移行したとき、通常の処理を実行して良いのか否かを判断するためのものである。正常割り込みでない場合としては、電源投入時又はノイズ等によるマイコンの暴走等が考えられるが、マイコンの暴走は近年の技術の向上によりほとんど無いものと考えて良いので、たいていが電源投入時である。電源投入時にはRAMの所定領域の値が所定値と異なる値となっている。
正常割り込みでないと判断されると(S10:no)、初期設定(例えば前記メモリの所定領域への所定値を書き込み、特別図柄及び普通図柄を初期図柄とする等のメモリの作業領域への各初期値の書き込み等)が為され(S15)、残余処理(S70)に移行する。
正常割り込みとの肯定判断がなされると(S10:yes)、初期値乱数更新処理が実行される(S20)。この処理は、初期値乱数の値についてこの処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、この処理実行前の初期値乱数の値に+1するが、この処理を実行する前の乱数値が最大値である「3966」のときには次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。
S20に続く大当り決定用乱数更新処理(S25)は、初期値乱数更新処理と同様に処理を実行する毎に+1するインクリメント処理であり、最大値である「3966」のときは次回の処理で初めの値である「0」に戻り、「0」〜「3966」までの3967個の整数を繰り返し昇順に作成する。なお、大当り決定用乱数の最初の値は、初期値乱数設定処理で設定された値となる。この値が250であったとすると、大当り決定用乱数は「250」「251」「252」・・・「3966」「0」「1」・・・と更新されていく。
なお、大当り決定用乱数が1巡(3967回、更新されること)すると、そのときの前記初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にし、大当り決定用乱数は、その初期値から+1するインクリメント処理を行う。そして、再び大当り決定用乱数が1巡すると、その時の初期値乱数の値を大当り決定用乱数の初期値にする動作を行なう。つまり、この一連の動作を繰り返し続けることになる。前述の例では大当り決定用乱数が「249」になると1巡であるから、「249」の次は前記初期値乱数の値となる。仮に初期値乱数の値が「87」だったとすると、「249」「87」「88」・・・「3966」「0」「1」・・・「86」と変化していき、「86」の次は新たな前記初期値乱数の値となる。なお、通常確率状態時で大当りと判定される値の数は10で、値は「775」〜「777」「1775」〜「1777」「2774」〜「2777」であり、高確率状態時に大当りと判定される値の数は100で、値は「758」〜「777」「1314」〜「1333」「1758」〜「1777」「2758」〜「2777」「3314」〜「3333」である。
大当り図柄決定用乱数更新処理(S30)は「0」〜「99」の100個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎に+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
S30に続く当り決定用乱数更新処理(S35)は、「0」〜「996」の997個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、当選することとなる値は通常確率状態では31〜40、高確率状態では31〜996である。なお、この当り決定用乱数更新処理は普通図柄の抽選に使用し、その他の初期値乱数、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数は特別図柄の抽選に使用する。
リーチ判定用乱数更新処理(S40)は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、通常確率状態時で変動時間短縮機能未作動時にリーチとなる値の数は21で、値は「0」〜「20」であり、通常確率状態時で変動時間短縮機能作動時にリーチとなる値の数は5で、値は「0」〜「4」であり、高確率状態時にリーチとなる値の数は6で、値は「0」〜「5」である。
変動パターン決定用乱数更新処理(S45)は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口11、第2始動口12の入賞の確認及びパチンコ機50に設けられ主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口11と第2始動口12でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続く入賞確認処理(S50)では、第1始動口、第2始動口の入賞の確認及びパチンコ機に設けられ主制御装置に接続された各スイッチ類の入力処理が実行される。
本実施例では、遊技球が第1始動口、第2始動口に入賞すると大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、変動パターン決定用乱数、リーチ判定用乱数など複数の乱数を取得されるのだが、保留記憶できる数を第1始動口と第2始動口でそれぞれ4個までとしており、保留記憶が満タンである4個のときに遊技球が第1始動口又は第2始動口に入賞しても賞球が払出されるだけで、前記複数の乱数は保留記憶されない構成になっている。
続いて、大当りか否かを判定する条件成立判定手段としての特別図柄制御処理(S55)を行う。この特別図柄制御処理(S55)が終了すると、続いて画像出力処理等の各出力処理(S60)が実行される。
各出力処理(S60)では、遊技の進行に応じて主制御装置80は演出図柄制御装置82、払出制御装置81、発射制御装置84、サブ統合制御装置83、大入賞口ソレノイド14b等に対して各々出力処理を実行する。即ち、入賞確認処理(S50)により遊技盤1上の各入賞口に遊技球の入賞があることが検知されたときには賞球としての遊技球を払い出すべく払出制御装置81に賞球データを出力する処理を、遊技状態に対応したサウンドデータをサブ統合制御装置83に出力する処理を、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく演出図柄制御装置82にエラー信号を出力する処理を各々実行する。
続く不正監視処理(S65)は、普通入賞口(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、第4左入賞口34)に対する不正が行われていないか監視する処理であり、所定時間内における入賞口への遊技球の入球が予め決定された規定数よりも多いか否かを判断して、多かった場合には不正と判断され、その旨を報知する処理である。つまり、不正判断手段は、主制御装置80に設けている。
本処理に続く前述の残余処理は、初期値乱数更新処理(S70)から構成されるが、前述したS20と全く同じ処理である。この処理は無限ループを形成し、次の割り込みが実行されるまで時間の許される限り繰り返し実行される。前述したS10〜S65までの本処理を実行するのに必要とされる時間は、大当り処理を実行するか否か、特別図柄の表示態様の相違等により割り込み毎に異なる。この結果、残余処理を実行する回数も割り込み毎に異なり、図5に示された割り込み処理が1回実行されることにより初期値乱数に更新される値も一律ではなくなる。これにより、初期値乱数が大当り決定用乱数と同期する可能性は極めて小さくなる。大当り決定用乱数が1巡したときの、初期値乱数の値(0〜3966の3967通り)が、同程度に発生するとすれば、同期する確率はわずか1/3967である。また、前述した当り決定用乱数更新処理(S35)も残余処理内において実行するよう構成しても良い。
S50の入賞確認処理は図6に示すようなもので、主制御装置80は、第1始動口スイッチ11aの検出信号に基づいて、第1始動口11に遊技球が入球したか否かを判断する(S100)。肯定判断なら(S100:yes)、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第1保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S105)。
第1保留記憶が満杯でなければ(S105:no)、上記の各乱数を第1保留記憶として記憶し、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を1増加させる(S110)。既に4個の第1保留記憶があれば(S105:yes)保留記憶せず、第1特別図柄保留数表示装置18の点灯数を増やすこともなくS115へ移行する。
第1始動口11に遊技球が入球していないと判定された場合(S100:no)もS115に進み、第2始動口スイッチ12aの検出信号に基づいて、第2始動口12に遊技球が入球したか否かを判断する。肯定判断(S115:yes)なら、大当り決定用乱数、大当り図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数等を該当の各カウンタから読み込んで、第2保留記憶が満杯(本実施例では4個)か否かを判断する(S120)。
第2保留記憶が満杯でなければ(S120:no)、上記の各乱数を第2保留記憶として記憶し、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数を1増加させる(S125)。既に4個の第2保留記憶があれば(S120:yes)、第2保留を記憶せず、第2特別図柄保留数表示装置19の点灯数も増やさずに本処理を終了(リターン)する。また、第2始動口12に遊技球が入球していない場合(S115:no)も、本処理を終了する。
図7〜10に示す特別図柄当否判定処理では、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S150)。S150の判定が否定判断で、特別図柄が変動中でなく(S155:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S160:no)、図8のS200に移行し、第2保留記憶(上記、図6のS125による保留記憶)があるか否かを判断する(S200)。
この保留記憶があれば(S200:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S205)、S220に進む。第2保留記憶がなければ(S200:no)、第1保留記憶(上記、S110による保留記憶)があるか否かを判断する(S210)。第1保留記憶があれば(S210:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S215)、S220に進む。
S220では第2保留記憶(但し第2保留が存在する場合は、第1保留の方が古い場合でも第2保留を優先)を読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判断であれば(S220:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S225)。ここで当り値の数は100で、758〜777、1314〜1333、1758〜1777、2758〜2777、3314〜3333である。つまり当たり確率は1/39.67となる。否定判断であれば(S220:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S230)。ここで当り値の数は10で、775〜777、1775〜1777、2774〜2777である。つまり、当り確率は1/396.7となる。なお、本実施例においては、大当り確率はこれらの概数(通常時は1/400、高確率状態(確変)は1/40)にて表示している。そして大当り後に高確率状態になる割合は70%と設定されている。
図8に戻る。S225またはS230の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S235)、肯定判定であれば(S235:yes)、大当り図柄決定用乱数によって当り図柄を決定する(S240)。その後、変動パターン決定処理(S245)に移行する。変動パターン決定処理では、変動パターン決定用乱数による図18のテーブルに示す大当り変動パターンの種類から、大当り変動パターンの選択率に従い、大当り変動パターンを決定する。なお、本実施例の変動パターン決定処理(S245)では、大当り変動パターンを決定するだけでなく、図18のテーブルが示すように、パチンコ機50の前面側に搭載されている共用ボタン67の変動短縮機能が有効となるか否か及び変動短縮機能が有効となる有効期間を決定している。
上述した変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行う(S250)。大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り後の遊技状態(確変や開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
S235において外れと判定された場合は、大当り図柄決定用乱数によってハズレ図柄を決定する(S255)。ハズレ図柄を決定すると、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S260)。こうして、変動パターンが設定されると、ハズレ設定処理を行なう(265)。ハズレ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。なお、本実施例の変動パターン決定処理(S260)では、共用ボタン67の変動短縮機能の有効となるか否か、変動短縮機能が有効となる有効期間を決定していないが、決定する構成にしてもよい。
S250又はS265に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には通常大当り、確変大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる特図変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S270)、特別遊技処理を行なう。なお、S270の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
図7のS155において特別図柄が変動中(S155:yes)と判定された場合には、図9のS300に移行し、図柄変動時間(S245、又はS260の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判断であれば(S300:no)、共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間中であるか否かを判定する(S310)。変動短縮機能の有効期間中の場合には(S310:yes)、パチンコ機50の前面に搭載されている共用ボタン67が操作されたか否かを判定する(S315)。肯定判断であれば(S315:yes)、変動時間短縮処理に移行する(S320)。変動時間短縮処理では、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の予め決定された変動時間に達する前に大当り図柄で停止させる。
その後、確定図柄表示処理(S305)を行なってから特別遊技処理を行う。なお、図柄変動時間を経過した場合には(S300:yes)、S305に移行し、その後特別遊技処理を行う。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。本実施例では共用ボタン67の変動短縮機能に基づいて、すぐに変動中の特別図柄の変動を停止させる構成となっているが、すぐに変動中の特別図柄の変動を停止させるのではなく、多少の変動時間を残す構成とすることも考えられる。この構成にすることで、変動中の特別図柄の変動が停止する前に、変動短縮機能に基づいて、残された変動時間に応じた特別な演出を演出図柄表示装置6で行うことが可能となる。
共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間ではない場合には(S310:no)、該有効期間を開始するか否かを判定する(S340)。肯定判定の場合には(S340:yes)、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間を開始し(S345)、変動短縮機能の有効期間開始コマンド送信処理(S347)に移行し、その後特別遊技処理を行う。変動短縮機能の有効期間開始コマンド送信処理では、共用ボタン67の変動短縮機能の有効な有効期間を開始する旨のコマンド(変動短縮機能の有効期間開始コマンド)をサブ統合制御装置83に出力する。なお、有効期間が開始されない場合には(S340:no)、そのまま特別遊技処理を行う。
共用ボタン67の操作がされなかった場合には(S315:no)、共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間が終了となるか否かを判定する(S325)。肯定判定の場合には(S325:yes)、変動短縮機能の有効期間を終了し(S330)、変動短縮の有効期間終了コマンド送信処理(S335)に移行し、その後特別遊技処理を行う。有効期間終了コマンド送信処理では、共用ボタン67の変動短縮機能の有効な有効期間を終了する旨のコマンド(変動短縮機能の有効期間終了コマンド)をサブ統合制御装置83に出力する。有効期間が終了しない場合には(S325:no)、そのまま特別遊技処理に移行する。なお、本図例では、主制御装置80から送信された共用ボタン67の変動短縮機能の有効期間開始コマンド又は有効期間終了コマンドに応じて、サブ統合制御装置83は演出図柄表示装置6で変動短縮機能の有効期間を開始する演出又は終了する演出を変更しているが、特にこれに限定されることはなく、サブ統合制御装置83が、変動短縮機能の有効となる有効期間か否かを判定し、変動短縮機能の有効期間を開始又は終了する演出へと変更する構成にしてもよい。この場合のサブ統合制御装置83は、主制御装置80から受信した表示制御コマンドに含まれている変動パターンのデータに、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となるか否か及び変動短縮機能が有効となる有効期間が予め定められているため、変動短縮機能の有効期間中であるか把握することが可能となっている。
図7のS160において確定図柄を表示中と判定された場合には(S160:yes)、図10のS350に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S350:no)は、特別遊技処理を行う。肯定判定(S350:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S355)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S360)。肯定判断された場合(S360:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S365)。確変フラグが1であれば(S365:yes)、S370にて確変フラグを0にし、S375に移行する。確変フラグが1でなければ(S365:no)、そのままS375に移行する。S375では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S375:yes)、S380にて時短フラグを0にし、S385に移行する。時短フラグが1でなければ(S375:no)、そのままS385に移行する。
S385では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットする。続くS390にて役物連続作動装置を作動させ、S395にて大当り開始演出処理を行なう。大当り開始演出処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り開始演出処理が終了すると、特別遊技処理を行なう。
S360で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S400:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S405)。確変回数が0であれば(S405:yes)、S410にて確変フラグを0にしてS415に進む。確変フラグが1でないとき(S400:no)又は確変回数が0ではないとき(S405:no)はそのままS415に移行する。
S415では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S415:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S420)。時短回数が0であれば(S420:yes)、S425にて時短フラグを0にしてS430に進む。時短フラグが1でないとき(S415:no)又は時短回数が0ではないとき(S420:no)はそのままS430に移行する。
S430では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、特別遊技処理を実行する。
なお、本実施例の場合、特別図柄当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
図11に示す特別遊技処理では、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S450)。役物連続作動装置が作動中でない場合(S450:no)は、そのまま本処理を終了(リターン)する。役物連続作動装置が作動中なら(S450:yes)、大入賞口14が開放中か否かを判断する(S452)。大入賞口14の開放中ではない場合は(S452:no)、ラウンド間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S455)。インターバル中でもない場合は(S455:no)、大当り終了演出中であるか判断する(S460)。これも否定判断の場合は(S460:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S465)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S465:yes)、大入賞口開放処理(S470)を行なって本処理を終了する。なお、大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過していない場合には(S465:no)、そのまま特別遊技処理を終了する。
S452で大入賞口14が開放中であると判定された場合は、図12のS500に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では10個だが、9個、8個でもよく、特に限定するものではない。大入賞口14に10個入賞した場合(S500:yes)にはS510に進み、大入賞口閉鎖処理を行う。そして大当りインターバル処理(S515)を行なって、特別遊技処理を終了する。大入賞口14に10個入賞していない場合(S500:no)にはS505に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。本実施例では、15ラウンドでの大当りの場合は各ラウンドの最大開放時間は28秒に設定している。無論、この秒数に限定するものではない。開放時間が終了した場合(S505:yes)には、S510に合流し、終了していない場合(S505:no)は特別遊技処理を終了する。
図11のS455でインターバル中であると判定された場合は、図12のS520に進み、大当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。インターバル時間が経過している場合(S520:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S525)。最終ラウンドであれば(S525:yes)、大当り終了演出処理(S530)を行い、特別遊技処理を終了する。最終ラウンドでなければ(S525:no)、再び大入賞口14を開放する処理(S535)を行い、特別遊技処理を終了する。なお、大当りインターバル時間が経過していないと判定された場合(S520:no)には、そのまま特別遊技処理を終了する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図11のS460で大当りの終了演出中であると判定された場合は、図13のS550に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S550:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S555)、条件装置の作動を停止する(S560)。そして、S250で取得した次回の遊技状態で確変に移行するか否かを判定する(S565)。確変に移行する場合(S565:yes)は、確変回数を設定し(S570)、確変フラグを1に設定し(S575)、S580に移行する。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。確変に移行しない場合(S565:no)はそのままS580に移行する。なお、確変回数は10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの確変の継続を保証する。
S580では、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。時短に移行する場合(S580:yes)は、時短回数を設定し(S585)、時短フラグを1に設定し(S590)、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理(S595)を行ない、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信(S597)して特別遊技処理を終了する。
S585で設定する時短回数は、通常大当りでは100回であるが、確変大当りにおいては10000回が設定され、実質的に次回の大当りまでの時短の継続を保証する。時短フラグを1にすると本実施例では特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物12の開放延長機能をセットする。時短に移行しない場合(S580:no)はS595に直行する。
図14から図16は、演出図柄表示装置6で表示される演出についてのサブ統合制御装置83が実行する制御処理を示す。
図14では、サブ統合制御装置83が図8で主制御装置80から送信された変動開始コマンドを受信したか否かが判定される(S600)。変動開始コマンドを受信した場合には(S600:yes)、表示パターン決定処理を行い(S605)、演出図柄表示装置6の演出表示を開始する(S610:yes)。なお、変動開始コマンドを受信していない場合には(S600:no)、主制御装置80から送信された図柄確定コマンドを受信したか否かが判定される(S615)。肯定判定の場合には(S615:yes)、演出図柄表示装置6で受信した図柄確定コマンドに応じた確定した図柄を表示し、演出表示を終了する(S620)。否定判定の場合には(S615:no)、そのままリターンとなる。
図15では、先ず演出図柄表示装置6で演出表示中に、図9のS347で主制御装置80から共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間開始コマンドを受信したか否かを判定する(S650)。肯定判定の場合には(S650:yes)、演出図柄表示装置6で変動短縮機能の有効期間開始演出を行う(S655)。本実施例のS655の有効期間開始演出処理では、S665の擬似演出ボタン表示処理と同じく遊技者に共用ボタン67の操作を示唆するように、擬似演出ボタンを表示する演出を行う構成となっている(図22(b))。なお、変動短縮機能が有効な有効期間開始コマンドを受信していない場合には(S650:no)、共用ボタン67が演出機能の有効な有効期間を開始するか否かを判定する(S660)。肯定判定の場合には(S660:yes)、演出図柄表示装置6で擬似演出ボタン表示処理を行う(S665)。本実施例のS665の擬似演出ボタン表示処理では、S655の変動短縮機能の有効期間開始演出処理と同じく遊技者に共用ボタン67の操作を示唆するように、擬似演出ボタンを表示する演出を行う構成となっている(図21(b))。また、S655及びS665によって、演出図柄表示装置6に表示される擬似演出ボタンは、同一な表示となっている。共用ボタン67の演出機能の有効な有効期間を開始しない場合には(S660:no)、そのままリターンとなる。
図16は、演出図柄表示装置6に共用ボタン67の操作を示唆する擬似演出ボタンが表示されてから、遊技者が共用ボタン67を操作したか否かによって、演出図柄表示装置6に表示される演出の制御に関するフローチャートを示す。
図16では、先ずサブ統合制御装置83は、共用ボタン67が操作されたか否かを判定する(S700)。肯定判定の場合には(S700:yes)、共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間中であるか否かを判定する(S705)。有効期間中ではないと判定された場合には(S705:no)、共用ボタン67の演出機能が有効な有効期間中であるか否かを判定する(S710)。肯定判定の場合には(S710:yes)、第1演出表示変更処理(S715)を行い、共用ボタン67の演出機能の有効期間終了処理(S720)に移行し、終了となる。第1演出表示変更処理では、図21(b)に示す演出表示を、図21(c)に示すような変動中の特別図柄が大当りになるか否かの信頼度を示す演出へと変更する。
共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間中の場合には(S705:yes)、共有ボタン67の変動短縮機能の有効な有効期間終了させ(S725)、S730に移行する。S730では、図9の変動時間短縮処理(S320)により送信された変動短縮コマンドをサブ統合制御装置83が受信したか否かを判定する(S730)。肯定判定の場合には(S730:yes)、第2演出表示変更処理を行う。本実施例の第2演出表示変更処理では、図22(b)に示す演出表示を、図22(c)に示すような突然大当りとなったことを報知する演出表示へと変更する。なお、否定判定の場合には(S730:no)、再びS730に移行し、サブ統合制御装置83が変動短縮コマンドを受信したか否かを判定する。
共用ボタン67が操作されなかった場合には(S700:no)、主制御装置80から送信された共用ボタン67の変動短縮機能の有効期間終了コマンドを受信したか否かを判定する(S740)。受信した場合には(S740:yes)、受信した変動短縮機能の有効期間終了コマンドに応じた変動短縮機能の有効期間終了演出を行い(S745)、その後終了となる。なお、変動短縮機能の有効期間終了演出処理(S745)による終了演出とは、演出図柄表示装置6に表示されている擬似演出ボタンの表示を終了する演出となっている。
否定判定の場合には(S740:no)、共用ボタン67の演出機能が有効となる有効期間が終了したか否かを判定する(S746)。肯定判定の場合には(S746:yes)、演出図柄表示装置6に表示されている擬似演出ボタンの表示を終了する(S747)。否定判定の場合には(S746:no)、そのまま終了となる。
図17は、本実施例のパチンコ機50の基本的仕様を示すテーブルを示す。
図17に示すように、本実施例のパチンコ機50は通常確率遊技状態では、大当り確率は1/400と設定されている。高確率遊技状態の大当り確率は1/40と設定されている。本実施例のパチンコ機50は、時短回数は100回と設定されている。第1始動口11、第2始動口12への賞球数は3個となっている。また、その他入賞口への賞球数は10個、大入賞口14への賞球数は13個となっている。また、大入賞口14の規定入賞数は10個となっている。普通図柄当り確率は、パチンコ機50が通常遊技状態では1/6、時短状態では5/6となっている。普通電動役物開放時間は、パチンコ機50が通常遊技状態では、0.2秒、時短状態では、1秒を3回となっている。
図18は、大当り変動パターンと変動短縮の有無との関係を示すテーブルである。図18は、本実施例の通常遊技状態の大当り変動パターンの種類を示しているが、これらに限定されるものではない。
図18に示す変動パターン1から変動パターン10は、通常の遊技状態での図8のS245が大当り図柄の変動時間を決定するための選択する大当り変動パターンの種類を示す。また、変動短縮の有無とは変動パターンに基づく変動時間中に、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となるか否かを示す。大当り変動パターンの選択率とは、図8のS245が大当り図柄で確定表示されるまでの予め決定された変動時間を図18の大当り変動パターンの種類から選択する確率を示している。
変動パターン1は特別図柄の変動時間40秒、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる変動であり、大当り変動パターン1の選択率は1/25。変動パターン2は特別図柄の変動時間30秒、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる変動であり、大当り変動パターン2の選択率は1/50。変動パターン3は特別図柄の変動時間25秒、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる変動であり、大当り変動パターン3の選択率は1/50。変動パターン4は特別図柄の変動時間20秒、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる変動であり、大当り変動パターン4の選択率は1/50。なお、本実施例では、変動短縮機能が有効となる大当り変動パターン(変動パターン1から変動パターン4)が選択される確率は、1/10となっている。
変動パターン5は特別図柄の変動時間40秒、共用ボタン67の変動短縮機能が無効となる変動であり、変動パターン5の選択率は1/10。変動パターン6は特別図柄の変動時間30秒、共用ボタン67の変動短縮機能が無効となる変動であり、変動パターン6の選択率は1/10。変動パターン7は特別図柄の変動時間25秒、共用ボタン67の変動短縮機能が無効となる変動であり、変動パターン7の選択率は1/5。変動パターン8は特別図柄の変動時間20秒、共用ボタン67の変動短縮機能が無効となる変動であり、変動パターン8の選択率は1/5。変動パターン9は特別図柄の変動時間15秒、共用ボタン67の変動短縮機能が無効となる変動であり、変動パターン9の選択率は1/5。変動パターン10は特別図柄の変動時間3秒、共用ボタン67の変動短縮機能が無効となる変動であり、変動パターン10の選択率は1/10である。なお、本実施例では、変動短縮機能が無効となる大当り変動パターン(変動パターン5から変動パターン10)が選択される確率は、9/10となっている。
上述したように、図18に示す大当り変動パターンの中から選択される確率は、変動短縮機能が無効である変動パターンのほうが、変動短縮機能が有効である変動パターンよりも高い構成となっている。本実施例の図18に示す大当り変動パターンの種類に限定されることはない。しかし、変動短縮機能が無効である変動パターンのほうが、変動短縮機能が有効である変動パターンよりも、大当り変動パターン全体から選択される確率が高い構成が好適である。
図18には共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間は、変動パターンによっては変動開始から変動時間を経過するまで変動短縮機能が有効となる有効期間にしてもよい。また、変動パターンの種類によっては、変動短縮機能が有効となる有効期間の長さに、ばらつきを持たせる構成にしてもよい。
図19は、本実施例の特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動と停止、共用ボタン67の変動短縮機能が有効と無効及び共用ボタン67のON、OFFとの関係を示すタイミングチャートである。
図19(a)は、遊技者が図18に示す大当り変動パターン1から大当り変動パターン4の何れかの変動パターンに基づく特別図柄の変動中に、遊技者が共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間内に共用ボタン67を操作した場合のタイミングチャートを示す。図19(a)に示すように、図18に示す大当り変動パターン1から大当り変動パターン4の何れかの変動パターンに基づく予め決定された変動時間に設定されている変動短縮機能が有効となる有効期間に、遊技者は共用ボタン67の操作をすると、共用ボタン67がOFFからONへと切り替わる。これにより、主制御装置80は図9で前述したように、変動中の特別図柄が予め決定された変動時間に達する前に図柄が停止し、大当り図柄で確定表示される。共用ボタン67がONになると、共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間は終了となる。
図19(b)は、遊技者が図18に示す大当り変動パターン1から大当り変動パターン4の何れかの変動パターンに基づく変動時間中に、遊技者が共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間外に共用ボタン67を操作した場合のタイミングチャートを示す。
図19(b)に示すように、図18に示す大当り変動パターン1から大当り変動パターン4の何れかの変動パターンに基づく予め決定された変動時間には、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間が設定されている。しかし、遊技者は、図19(b)に示すように変動短縮機能が有効となる有効期間外に、共用ボタン67を操作しても、図19(a)に示すように変動中の特別図柄が予め決定された変動時間に達する前に図柄が停止することはない。また、遊技者が共用ボタン67を操作して、変動中の特別図柄の変動を短縮させなかった場合に、それ以降に演出図柄表示装置6で行われる演出表示は、通常の変動と同様に通常の演出表示が継続されることとなる。変動中の特別図柄の変動を短縮させなかった場合の演出内容の決定は、変動時間が同等な大当り変動の変動パターン5〜10何れかの変動パターンと同じ演出内容の決定であってもよい。
図19(c)は、遊技者が図18に示す大当り変動パターン5から大当り変動パターン10の何れかの変動パターンに基づく特別図柄の変動中に共用ボタン67を操作した場合のタイミングチャートを示す。
図19(c)に示すように、図18に示す大当り変動パターン5から大当り変動パターン10は、変動短縮機能が無効となっているため、変動短縮機能が有効となる有効期間が設けられていない。そのため、大当り変動パターン5から大当り変動パターン10の何れかの変動パターンに基づく予め決定された変動時間中に、遊技者が共用ボタン67の操作をしても、図19(a)に示すように変動中の特別図柄が予め決定された変動時間に達する前に図柄が停止することはない。
図20は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応する演出図柄の演出態様の一例を示す。
図20(a)に示すように演出図柄表示装置6には、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応する演出図柄が表示されている。変動中の左演出図柄91、中演出図柄92、右演出図柄93が表示されている。図20(b)に示すように、左演出図柄91が「7」で停止し、右演出図柄93が「7」で停止し、中演出図柄92が変動中であることを示している。図20(c)に示すように、左演出図柄91が「7」で停止し、中演出図柄92が「7」で停止し、右演出図柄93が「7」で停止しており、遊技者に大当りであることを報知している。
図21は、図8のS245で決定された変動短縮が無効な大当り変動パターンに基づく演出の一例を示す。
図21(a)に示すように、演出図柄表示装置6は、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応する演出図柄が表示されている。変動中の左演出図柄91、中演出図柄92、右演出図柄93が表示されている。
図21(b)に示すように演出図柄表示装置6には、演出キャラクタ95の「熊の達吉」が表示され、その右には共用ボタン67の操作を示唆する示唆ボタン表示96が表示されている。図21(b)に示した演出例は、図15の擬似演出ボタン表示処理(S665)による演出例となっている。
図21(c)は、共用ボタン67の操作がされた場合に、演出図柄表示装置6で表示される変動中の特別図柄の信頼度を示す演出の一例となっている。
図21(c)に示すように、演出図柄表示装置6の中央には、演出キャラクタ95の「眼鏡をかけた熊の達吉」表示されている。その右上の符号97が示す符号は、「激アツかもよ!?」となっている。この符号97が示す表示は、変動中の特別図柄が大当りとなるか否かの信頼度を示すものとなっている。なお、図21(c)に示す演出例は、図16の第1演出表示変更処理(S715)による演出の一例となっている。
図21(c)に示す演出の後に、図21(d)に示すように左演出図柄91が「7」で停止し、右演出図柄93が「7」で停止し、中演出図柄92が変動中であり、リーチであることを示す。図21(e)に示すように、左演出図柄91が「7」で停止し、中演出図柄92が「7」で停止し、右演出図柄93が「7」で停止しており、遊技者に大当りであることを報知している。
図22は、図8のS245で決定された変動短縮が有効な変動パターンに基づく演出の一例を示す。
図22(a)に示すように、演出図柄表示装置6では、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応する演出図柄が表示されている。変動中の左演出図柄91、中演出図柄92、右演出図柄93が表示されている。
図22(b)に示すように、演出図柄表示装置6には、演出キャラクタ95の「熊の達吉」が表示され、その右には共用ボタン67の操作を示唆する示唆ボタン表示96が表示されている。図22(b)に示した演出例は、図15の変動短縮機能の有効期間開始演出処理(S655)による演出の一例となっている。なお、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間は、共用ボタン67の演出機能が有効となる有効期間と略同一の期間となっている。こうすることで、図21(b)及び図22(b)で示すように、同一の擬似演出ボタンが表示がされ、遊技者は共用ボタン67を操作しないと変動短縮機能が有効であったか否かを判断することができない。
図22(c)は、遊技者が共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間中に共用ボタン67を操作し、変動中の特別図柄の予め決定された変動時間に達する前に図柄が停止し、大当り図柄で確定表示された場合の演出の一例を示す。
図22(c)に示すように、左演出図柄91が「7」で、中演出図柄92が「7」で、右演出図柄93が「7」で全停止しており、遊技者に大当りであることを報知している。演出図柄の下には、演出キャラクタ95である「熊の達吉」が表示されている。なお、図22(c)に示す演出は、図16の第2演出表示変更処理(S735)による演出の一例を示す。
本図例では、図8のS245で決定された変動短縮機能が有効な変動パターン(図18の変動パターン1から4)に基づく演出となっており、演出キャラクタ95の「熊の達吉」が驚いているように、突然演出図柄が「7」で全停止し、遊技者に大当りであることを報知している。
以上の弾球遊技機によれば、図15の変動短縮機能の有効期間開始演出処理(S655)により、演出図柄表示装置6において、図15の擬似演出ボタン表示処理(S665)による演出と同じ擬似演出ボタンの表示させることで(図21(b)及び図22(b))、遊技者は共用ボタン67の操作をすると、変動中の特別図柄の信頼度(図21(c))が表示されると思わせることが可能となる。遊技者の共用ボタン67を操作した時が、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間であった場合には、図9の変動時間短縮処理(S320)により、予め決定された変動時間に達する前に図柄が停止され、大当り図柄で確定表示される。これに伴い、図16の第1演出表示変更処理(S715)による変動中の特別図柄の信頼度を報知する演出ではなく、第2演出表示変更処理(S735)による図22(c)に示すような突然大当りとなる演出が表示されることで、遊技者に驚きを与え、サブ統合制御装置83は今までにない演出表示を実行することが可能となる。
また、本実施例では共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間は、大当り遊技を発生させるとの判定された場合における変動時間の有効期間のみと限定されているため、遊技者が共用ボタン67を操作して、容易に変動時間短縮処理(S320)により予め決定された変動時間を経過する前に図柄が停止されることは困難であり、パチンコ機50の遊技性を変えることを抑えることができる。
上述したパチンコ機50は、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間内に、共用ボタン67の操作がされないと、変動時間は短縮しない構成となっているので、パチンコ機に搭載された演出ボタンの操作を普段から行わない遊技者でも、変動中の特別図柄の変動が短縮するかもしれないと期待させ、演出時に共用ボタン67の操作を積極的に行わせることも可能となる。
本実施例の構成によれば、図4に示すように共用ボタン67が主制御装置80及びサブ統合制御装置83に接続されているため、主制御装置80、サブ統合制御装置83の夫々で、状況に応じて処理を実行することが可能となる。
具体的には、主制御装置80は図8の変動パターン決定処理(S245)が決定された大当り図柄に対応する変動時間を予め決定するだけでなく、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となるか否かと、変動短縮機能が有効となる有効期間を設ける構成となっていることで、遊技者の共用ボタン67を操作した時が、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間内であるか否かを判定することが可能となり、これによって、サブ統合制御装置83に送信するコマンドを異ならせることが可能となる。
例えば、サブ統合制御装置83は、変動中の特別図柄に応じた演出表示中に、変動短縮機能が有効となる有効期間内に、遊技者が共用ボタン67を操作したか否かを判定し、主制御装置80から受信したコマンドに応じて、演出図柄表示装置6に表示される演出を変動中の特別図柄の大当りとなるか否かの信頼度を報知させ、予め決定された変動時間経過後に演出図柄が揃う演出と突然大当りを報知する演出を切り替えて制御を行うことが可能となる。
ここで第1実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「遊技領域」が遊技領域3に相当し、「始動口」が第1始動口11及び第2始動口12に相当し、「遊技制御手段」が主制御装置80に相当し、「図柄演出制御手段」がサブ統合制御装置83に相当し、「信頼度報知手段」が図16のS715に相当し、「変動短縮手段」が図9のS320に相当し、「操作ボタン」が共用ボタン67に相当し、「操作示唆報知手段」が図15のS655及びS665に相当し、「図柄演出切替手段」が図16のS735に相当し、「操作検知手段」が図9のS315及び図16のS700に相当する。
[実施例2]
本発明の第2実施例について図23〜図25を用いて説明する。なお、本実施例は実施例1と共通点が多いため、異なる点を重点的に説明する。
図23は、第2実施例のパチンコ機50の電気構成図を示す。
第1実施例と異なる点としては、第2実施例の共用ボタン67が主制御装置80のみに接続されていることである。
図24は、第2実施例の主制御装置80が実行する特別図柄当否判定処理のフローチャートとなっている。
第2実施例のパチンコ機50は、図7のフローチャートで役物電動役物が作動しておらず(S150:no)、特別図柄が変動中の場合には(S155:yes)、図24のS750に移行する。
図24のS750では、図柄変動時間(S245、又はS260の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。否定判断であれば(S750:no)、共用ボタン67の変動短縮機能が有効な有効期間中であるか否かを判定する(S760)。有効期間中の場合には(S760:yes)、パチンコ機50の前面に搭載されている共用ボタン67が操作されたか否かを判定する(S765)。肯定判断であれば(S765:yes)、変動短縮機能の有効期間終了処理を行い(S770)、変動時間短縮処理に移行する(S775)。変動時間短縮処理では、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の予め決定された変動時間に達する前に図柄を停止させる。さらに、第2実施例の変動時間短縮処理は、第1実施例と同様に、変動中の特別図柄が予め決定された変動時間に達する前に、図柄を停止させる旨のコマンド(変動短縮コマンド)をサブ統合制御装置83に出力する。その後、確定図柄表示処理(S755)を行なってから特別遊技処理を行う。なお、図柄変動時間を経過した場合には(S750:yes)、S755に移行し、特別遊技処理を行う。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
共用ボタン67の操作がされなかった場合には(S765:no)、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間が終了したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S776:yes)、変動短縮機能の有効期間終了処理(S780)を行い、特別遊技処理へと移行する。否定判定の場合には(S776:no)、そのまま特別遊技処理に移行する。
共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間中ではない場合には(S760:no)、変動短縮機能の有効期間が開始するか否かを判定する(S785)。肯定判定の場合には(S785:yes)、共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間を開始する(S790。)
共用ボタン67の変動短縮機能が有効となる有効期間を開始しない判定した場合には(S785:no)、共用ボタンが操作されたか否かを判定する(S796)。共用ボタン67が操作された場合には(S796:yes)、演出ボタン操作コマンド送信処理(S797)によりサブ統合制御装置83に共用ボタン67の演出機能が作動した旨のコマンド(演出ボタン操作コマンド)送信する(S797)。否定判定の場合には(S796:no)、そのまま特別遊技に移行する。
図25は、第2実施例のサブ統合制御装置83が実行する共用ボタン操作演出制御処理のフローチャートを示す。
図25では、先ずサブ統合制御装置83が変動短縮コマンドを受信したか否かを判定する(S800)。肯定判定の場合には(S800:yes)、第2演出表示変更処理を行う(S805)。第2実施例の第2演出表示変更処理は、第1実施例の図16のS735と同じ処理である。変動短縮コマンドを受信していない場合には(S800:no)、演出ボタン操作コマンドを受信したか否かを判定する(S810)。肯定判定の場合には(S810:yes)、共用ボタン67の演出機能が有効となる有効期間中であるか否か判定する(812)。肯定判定の場合には(812:yes)、第1演出表示変更処理を行う(S815)。第2実施例の第1演出表示変更処理は(S815)は、第1実施例の図16のS720と同じ処理である。なお、否定判定の場合には(S812:no)、そのまま終了となる。
演出ボタン操作コマンドを受信していない場合には(S810:no)、共用ボタン67が有効となる有効期間が終了するか否かを判定する(S816)。肯定判定の場合には(S816:yes)、擬似演出ボタン表示終了処理を行う(S820)。第2実施例の擬似演出ボタン表示終了処理(S820)は、第1実施例の図16のS747と同じ処理である。なお、否定判定の場合には(S816:no)、そのまま終了となる。
以上の弾球遊技機によれば、演出機能と変動短縮機能が共用する共用ボタン67が、主制御装置80に接続されていることで、主制御装置80は該変動短縮機能が有効となる有効期間中に遊技者が共用ボタン67を操作されたか否かを判定し、有効期間中であった場合には、サブ統合制御装置83に変動短縮コマンドを送信し、有効期間中ではなく、演出機能の有効期間中の場合には、演出ボタン操作コマンドを送信する。サブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信された上述したコマンドの違いよって、第1演出表示変更処理又は第2演出表示変更処理によって、演出図柄表示装置6に表示される演出を切り替えている。これにより、サブ統合制御装置83は的確に演出表示を実行することが可能となる。
ここで第2実施例の構成・状態と、本発明の構成要件との対応関係を示す。
本発明の「操作検出手段」が図24のS765及びS796に相当し、「切替指示信号」が図24のS775によりサブ統合制御装置83に送信される変動短縮コマンドに相当し、「操作信号」が図24のS797によりサブ統合制御装置83に送信される演出ボタン操作コマンドに相当する。