(第1実施形態)
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図16にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10の略中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11では、複数(本実施形態では、3)の図柄列の装飾図柄を変動表示させて行う装飾図柄変動ゲームを含み、該装飾図柄変動ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示される。本実施形態において演出表示装置11の装飾図柄変動ゲームでは、複数列の装飾図柄からなる図柄組み合わせ(表示結果)を導出する。演出表示装置11の装飾図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための装飾図柄(演出図柄)を用いて行われる。
また、演出表示装置11の右下方には、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12が配設されている。第1特別図柄表示装置12では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する第1特別図柄変動ゲームが行われる。また、第1特別図柄表示装置12の右方には、7セグメント型の第2特別図柄表示装置13が配設されている。第2特別図柄表示装置13では、複数種類の特別図柄を変動させて表示する第2特別図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否か(大当り抽選)などの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下の説明において、単に「特別図柄変動ゲーム」という場合には、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームを意味する。
本実施形態において特別図柄表示装置12,13には、複数種類の特別図柄の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特別図柄が選択され、その選択された特別図柄が確定停止表示される。複数種類の特別図柄は、大当りを認識し得る大当り図柄と、はずれを認識し得るはずれ図柄と、に分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された後、大当り遊技(当り遊技)が生起される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、各列に[1]〜[8]の8種類の数字が装飾図柄として表示される。そして、演出表示装置11には、第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、第1特別図柄表示装置12(又は、第2特別図柄表示装置13)に大当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にも大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。一方、第1特別図柄表示装置12(又は、第2特別図柄表示装置13)にはずれ図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定停止表示される。
因みに、本実施形態の大当りの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が同一の図柄組み合わせ([222][777]など)である。また、本実施形態のはずれの図柄組み合わせは、全列の装飾図柄が異なる図柄組み合わせ([123]など)、又は1列の装飾図柄が他の2列の装飾図柄と異なる図柄組み合わせ([122][767]など)である。
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列の装飾図柄は、装飾図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示される。また、装飾図柄変動ゲームが開始すると(各図柄列の装飾図柄が変動を開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に、変動表示された装飾図柄が一旦停止表示される。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の装飾図柄が同一となって一旦停止表示され、且つ前記特定列以外の図柄列(本実施形態では、中列)の装飾図柄が変動表示されている状態である。
なお、演出表示装置11における装飾図柄の表示には、「変動表示」、「一旦停止表示」及び「確定停止表示」がある。演出表示装置11における装飾図柄の変動表示とは、装飾図柄の種類が変化して表示されている状態(表示)である。また、演出表示装置11における装飾図柄の一旦停止表示とは、確定停止していないことを報知するため一定の停止位置に停止されている装飾図柄が所定の動作(例えば、上下方向に揺れる)を伴って停止して表示されている状態である。また、演出表示装置11における装飾図柄の確定停止表示とは、装飾図柄が確定停止表示されたこと(特別図柄変動ゲームが終了したこと)を報知するため動作を伴わずに確定停止している状態である。
また、第1特別図柄表示装置12及び第2特別図柄表示装置13における特別図柄の表示には、「変動表示」及び「確定停止表示」がある。第1特別図柄表示装置12における特別図柄の変動表示とは、特別図柄の種類が変化しているように見せるため、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12を形成する7つの発光体のうち少なくとも1つの発光体が点滅している状態である。また、第1特別図柄表示装置12における特別図柄の確定停止表示とは、7セグメント型の第1特別図柄表示装置12を形成する各発光体の点灯や消灯の組み合わせによって構成される特別図柄が表示されている状態である。同様に、第2特別図柄表示装置13における特別図柄の変動表示とは、特別図柄の種類が変化しているように見せるため、7セグメント型の第2特別図柄表示装置13を形成する7つの発光体のうち少なくとも1つの発光体が点滅している状態である。また、第2特別図柄表示装置13における特別図柄の確定停止表示とは、7セグメント型の第2特別図柄表示装置13を形成する各発光体の点灯や消灯の組み合わせによって構成される特別図柄が表示されている状態である。
そして、第1特別図柄変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の装飾図柄と、第1特別図柄表示装置12の特別図柄が同時に確定停止表示する。同様に、第2特別図柄変動ゲームが終了する際には、演出表示装置11の装飾図柄と、第2特別図柄表示装置13の特別図柄が同時に確定停止表示する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、演出表示装置11にてリーチ演出を実行可能に構成されている。リーチ演出は、装飾図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが一旦停止表示されてから、最終的に装飾図柄によって構成される図柄組み合わせ(表示結果)が導出されるまでの間に行われる演出である。このため、リーチ演出は、実行中の特別図柄変動ゲーム(本実施形態では、第1特別図柄変動ゲーム)が大当りとなるか否かを期待させるための演出となる。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球が入球するための第1入球口14を有する始動入球手段としての第1始動入球装置15が配設されている。そして、第1始動入球装置15の奥方には、第1始動入球装置15に入球した遊技球を検知する第1始動スイッチSW1(図3に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動スイッチSW1で第1始動入球装置15に入球した遊技球を検知することにより、第1特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。更に、第1始動スイッチSW1によって第1始動入球装置15に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の遊技球を賞球として払い出す。
また、第1始動入球装置15の下方には、遊技球が入球するための第2入球口16を有する始動入球手段としての第2始動入球装置17が配設されている。第2始動入球装置17は普通電動役物とされ、電動役物ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根18を備えている。第2始動入球装置17は、開閉羽根18が開状態となることにより第2入球口16(入口)が拡大されて遊技球が入球し易い開放状態となる。一方、第2始動入球装置17は、開閉羽根18が閉状態となることにより第2入球口16(入口)が拡大されず、遊技球が入球し難い閉鎖状態となる。また、第2始動入球装置17の奥方には、第2始動入球装置17に入球した遊技球を検知する第2始動スイッチSW2(図3に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機では、第2始動スイッチSW2で第2始動入球装置17に入球した遊技球を検知することにより、第2特別図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。更に、第2始動スイッチSW2によって第2始動入球装置17に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の遊技球を賞球として払い出す。
また、第1特別図柄表示装置12の右方には、複数個(本実施形態では、4個)の第1特別図柄保留発光部によって形成される第1特別図柄保留表示装置19が配設されている。第1特別図柄保留表示装置19は、機内部で記憶した第1特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「第1保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第1保留記憶数は、第1始動入球装置15へ遊技球が入球することで1加算される一方で、第1特別図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特別図柄変動ゲーム中に第1始動入球装置15へ遊技球が入球すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、4)まで累積される。そして、第1特別図柄保留表示装置19を形成する4個の第1特別図柄保留発光部は、第1保留記憶数に応じて点灯又は消灯する。なお、第1保留記憶数は、実行が保留されている第1特別図柄変動ゲームの数を示す。
また、第2特別図柄表示装置13の右方には、複数個(本実施形態では、4個)の第2特別図柄保留発光部によって形成される第2特別図柄保留表示装置20が配設されている。第2特別図柄保留表示装置20は、機内部で記憶した第2特別図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「第2保留記憶数」という)を遊技者に報知する。第2保留記憶数は、第2始動入球装置17へ遊技球が入球することで1加算される一方で、第2特別図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、特別図柄変動ゲーム中に第2始動入球装置17へ遊技球が入球すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、4)まで累積される。そして、第2特別図柄保留表示装置20を形成する4個の第2特別図柄保留発光部は、第2保留記憶数に応じて点灯又は消灯する。なお、第2保留記憶数は、実行が保留されている第2特別図柄変動ゲームの数を示す。
また、第2始動入球装置17の下方には、大入賞口ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉21を備えた特別入賞手段として大入賞口22が配設されている。大入賞口22の奥方には、大入賞口22に入球した遊技球を検知するカウントスイッチSW3(図3に示す)が配設されている。本実施形態では、カウントスイッチSW3で大入賞口22に入球した遊技球を検知することにより、予め定めた個数の遊技球を賞球として払い出す。
また、演出表示装置11の上方には、発光演出を行う発光手段としての装飾ランプLaが配設されている。また、遊技盤10が装着される遊技枠には、音楽などを音声出力することにより、音声演出を実行する音声出力手段としてのスピーカSp(図3に示す)が配設されている。
また、演出表示装置11の左下方には、複数個(本実施形態では、2個)の普通図柄発光部によって形成される普通図柄表示装置23が配設されている。普通図柄表示装置23では、各普通図柄発光部の点灯又は消灯の組み合わせによって構成される普通図柄を変動させて表示する普通図柄変動ゲームが行われる。普通図柄は、普通当りか否かの内部抽選(普通当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。また、普通図柄変動ゲームは、第2始動入球装置17を開放状態とする(開閉羽根18を開状態とする)普通当り遊技を生起するか否かの普通当り抽選の抽選結果を導出するために行われる演出である。普通図柄表示装置23には、普通当り抽選に当選した場合、普通当り抽選に当選したことを認識できる普通当り図柄が確定停止表示される。また、普通図柄表示装置23には、普通当り抽選に非当選した場合、普通当り抽選に当選しなかったことを認識できる普通はずれ図柄が確定停止表示される。そして、普通当り抽選に当選すると(普通当り図柄が普通図柄表示装置23に確定停止表示されると)、開閉羽根18が開状態となることで第2始動入球装置17へ遊技球を入球させ易くなり、遊技者は、第2特別図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、演出表示装置11の左方には、ゲート24が配設されている。ゲート24の奥方には、ゲート24に入球(通過)した遊技球を検知するゲートスイッチSW4(図3に示す)が配設されている。本実施形態のパチンコ遊技機では、ゲートスイッチSW4でゲート24への遊技球の入球を検知することにより、普通図柄変動ゲームの始動条件が付与され得る。
また、普通図柄表示装置23の右下方には、複数個(本実施形態では、4個)の普通図柄保留発光部によって形成される普通図柄保留表示装置25が配設されている。普通図柄保留表示装置25は、機内部で記憶した普通図柄用の始動保留球の記憶数(以下、「普通保留記憶数」という)を遊技者に報知する。普通保留記憶数は、ゲート24に遊技球が入球することで1加算される一方で、普通図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、普通図柄変動ゲーム中にゲート24に遊技球が入球すると、普通保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、4)まで累積される。そして、普通図柄保留表示装置25を形成する4個の普通図柄保留発光部は、普通保留記憶数に応じて点灯又は消灯する。なお、普通保留記憶数は、実行が保留されている普通図柄変動ゲームの数を示す。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、特別図柄変動ゲームと普通図柄変動ゲームは同時に実行可能に構成されている。一方、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームは同時に実行不可能に構成されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、遊技状態が、通常の低確率抽選状態から、通常よりも高確率となる高確率抽選状態へ変動(向上)して大当り抽選が行われる確率変動状態(以下、「確変状態」という)となる場合がある。確変状態でないとき(以下、「非確変状態」という)は、確変状態であるときよりも、大当り抽選に当選し難くなる。すなわち、確変状態であるときは、大当り抽選の当選確率が高いため、大当り遊技が生起され易くなる。したがって、確変状態であるときは、遊技者にとって有利な状態であるといえる。なお、本実施形態における確変状態は、大当り遊技の終了後から確変回数(本実施形態では、140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、若しくは、大当り遊技の終了後から確変回数の特別図柄変動ゲームが実行されるよりも前に大当り遊技が生起されるまでの間、継続する。本実施形態において、「大当り遊技の終了後から確変回数の特別図柄変動ゲームが実行されたことを契機として確変状態から非確変状態となること」が、「当り遊技の生起以外の事象を契機に高当選率状態から低当選率状態へと設定が切り替えられること」に相当する。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、遊技状態が、通常の低入球率状態から、通常よりも高確率となる高入球率状態へ変動(向上)することによって第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率が高くなる入球率向上状態となる場合がある。入球率向上状態でないとき(以下、「非入球率向上状態」という)は、入球率向上状態であるときよりも、第2始動入球装置17へ遊技球が入球し難くなる。すなわち、入球率向上状態であるときは、第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率が高いため、第2図柄変動ゲームの始動条件が獲得し易くなる。したがって、入球率向上状態であるときは、遊技者にとって有利な状態であるといえる。なお、本実施形態における入球率向上状態は、大当り遊技終了後から入球率向上回数(本実施形態では、70回(第1回数)又は140回(第2回数))の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、若しくは、大当り遊技終了後から入球率向上回数の特別図柄変動ゲームが実行されるよりも前に大当り遊技が生起されるまでの間、継続する。
なお、普通当り遊技において第2始動入球装置17が開放状態となる時間(1回あたりの開放時間や、開放状態となる回数)を長くすることによって、単位時間あたりに第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率を高めることが可能である。その他にも、普通当り抽選の当選確率を高確率にすることによって、単位時間あたりに第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率を高めることが可能である。また、普通図柄変動ゲームの変動時間を短くすることによって、単位時間あたりに第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率を高めることが可能である。このように、第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率を高めるための方法は上記3つの方法が考えられ、少なくとも1つ方法を採用すれば第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率を高めることは可能である。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機では、上記3つの全ての方法を採用し、入球率向上状態において第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率を高める。
また、本実施形態のパチンコ遊技機には、演出用操作手段としての演出用ボタンBT(図3に示す)が装備されている。この演出用ボタンBTは、例えば、遊技球を貯留するための球皿ユニットの上面など、遊技者が遊技を行いながら(発射ハンドルを操作しながら)、操作可能な位置に配設されている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、非入球率向上状態であるとき、デモンストレーション演出(以下、「デモ演出」という)の実行中に演出用ボタンBTを操作することで、演出主体の種類を選択可能となっている。本実施形態のパチンコ遊技機において、演出主体として決定可能な種類は5種類ある。そして、本実施形態のパチンコ遊技機では、キャラクタとして登場する親分Ca1〜Ca5の中からキャラクタを選択することにより、演出主体の種類を選択する。なお、デモ演出は、特別図柄変動ゲームの実行中ではなく、且つ大当り遊技の生起中でないときに行われる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、選択された演出主体の種類に応じた内容で、各種遊技演出(背景画像や、予告演出、装飾ランプLaの発光色、スピーカSpによって音声出力される音楽など)が実行される。このため、本実施形態のパチンコ遊技機において、演出主体の種類を変更すると、各種遊技演出の内容も変更される。
次に、図2に基づき、本実施形態のパチンコ遊技機における大当り遊技について説明する。
大当り遊技は、特別図柄表示装置12,13に大当り図柄が確定停止表示された後、開始される(生起される)。大当り遊技が開始すると、オープニング時間として設定される時間が経過するまでの間、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定の演出が行われる。また、オープニング時間として設定される時間の経過後は、大入賞口22が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数(本実施形態では、16ラウンド又は8ラウンド)を上限として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口22は、入球上限個数(本実施形態では、9個)の遊技球が入球するまでの間、又はラウンド遊技時間(本実施形態では、25秒)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技中は、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定の演出が行われる。そして、予め定めた規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後には、エンディング時間として設定される時間が経過するまでの間、演出表示装置11や装飾ランプLa、スピーカSpにて所定の演出が行われる。その後、大当り遊技は、エンディング時間として設定される時間の経過に伴い、終了される(大当り遊技の生起が終了する)。因みに、大当り遊技は、大入賞口22が開放されれば遊技者が利益を獲得可能な状態を生起できるため、必ずしもオープニング時間やエンディング時間の設定を必要とするわけではない。
図2に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、4種類の大当りの中から1つの大当りが決定される。そして、決定された大当りの種類に対応付けられた開放態様で大入賞口22が開放されることにより、大当り遊技が生起される。それとともに、大当り遊技終了後は、決定された大当りの種類に対応付けられた遊技状態が設定される。また、4種類の大当りのうち何れの種類が決定されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選(第1始動入球装置15への遊技球の入球を契機とする大当り抽選)に当選した場合、1%の確率で特別図柄Za11に分類される大当り図柄、74%の確率で特別図柄Za21に分類される大当り図柄、25%の確率で特別図柄Za31に分類される大当り図柄が決定される。また、本実施形態では、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選(第2始動入球装置17への遊技球の入球を契機とする大当り抽選)に当選した場合、30%の確率で特別図柄Za11に分類される大当り図柄、45%の確率で特別図柄Za22に分類される大当り図柄、25%の確率で特別図柄Za31に分類される大当り図柄が決定される。このように、本実施形態のパチンコ遊技機において、特別図柄Za21に分類される大当り図柄は、第2特別図柄表示装置13に確定停止表示され得ない。また、本実施形態のパチンコ遊技機において、特別図柄Za22に分類される大当り図柄は、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示され得ない。
図2に示すように、特別図柄Za11に分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「16回」が設定された大当り遊技である。以下、特別図柄Za11に分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「16R確変大当り」という。
16R確変大当りは、大当り遊技終了後から確変回数(本実施形態では、140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、確変状態が継続する大当り遊技である。また、16R確変大当りは、大当り抽選当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後から確変回数以上の回数(本実施形態では、140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、入球率向上状態が継続する大当り遊技である。つまり、16R確変大当りは、大当り抽選当選時の遊技状態に関係なく、当該大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する期間が、確変状態が継続する期間以上となる大当り遊技である。
16R確変大当りにおいて、オープニング時間とエンディング時間は、予め決められた時間が設定されている。また、16R確変大当りの全て(図2では、「1R〜16R」と示す)のラウンド遊技における大入賞口22の開放時間(ラウンド遊技時間)は、「25秒」が設定されている。また、16R確変大当りにおいて、ラウンド間インターバルは、予め決められた時間が設定されている。なお、ラウンド間インターバルとは、ラウンド遊技が終了した後、次のラウンド遊技又はエンディング時間の設定を開始するまでの時間をいう。
また、特別図柄Za21に分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「8回」が設定された大当り遊技である。以下、特別図柄Za21に分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「特定8R確変大当り」という。
特定8R確変大当りは、大当り遊技終了後から確変回数(140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、確変状態が継続する大当り遊技である。また、特定8R確変大当りは、大当り抽選当選時が非入球率向上状態である場合、大当り遊技終了後から確変回数未満の回数(本実施形態では、70回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、入球率向上状態が継続する大当り遊技である。また、特定8R確変大当りは、大当り抽選当選時が入球率向上状態である場合、大当り遊技終了後から確変回数以上の回数(140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、入球率向上状態が継続する大当り遊技である。つまり、特定8R確変大当りは、大当り抽選当選時が非入球率向上状態であれば大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する期間が、確変状態が継続する期間未満となる大当り遊技である。一方、特定8R確変大当りは、大当り抽選当選時が入球率向上状態であれば大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する期間が、確変状態が継続する期間以上となる大当り遊技である。
また、特別図柄Za22に分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「8回」が設定された大当り遊技である。以下、特別図柄Za22に分類される大当り図柄が第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「非特定8R確変大当り」という。
非特定8R確変大当りは、大当り遊技終了後から確変回数(140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、確変状態が継続する大当り遊技である。また、非特定8R確変大当りは、大当り抽選当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後から確変回数以上の回数(140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、入球率向上状態が継続する大当り遊技である。つまり、非特定8R確変大当りは、大当り抽選当選時の遊技状態に関係なく、当該大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する期間が、確変状態が継続する期間以上となる大当り遊技である。以下の説明において、単に「8R確変大当り」という場合には、特定8R確変大当りと非特定8R確変大当りを意味する。
また、特別図柄Za31に分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技は、規定ラウンド数として「8回」が設定された大当り遊技である。以下、特別図柄Za31に分類される大当り図柄が第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13に確定停止表示されたときに生起される大当り遊技を「8R非確変大当り」という。
8R非確変大当りは、大当り遊技終了後が非確変状態となる大当り遊技である。また、8R非確変大当りは、大当り抽選当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後から確変回数未満の回数(70回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、又はそれまでに大当り遊技が生起されるまでの間、入球率向上状態が継続する大当り遊技である。
8R確変大当り及び8R非確変大当りにおいて、オープニング時間とエンディング時間は、予め決められた時間が設定されている。また、8R確変大当り及び8R非確変大当りの全て(図2では、「1R〜8R」と示す)のラウンド遊技における大入賞口22の開放時間(ラウンド遊技時間)は、「25秒」が設定されている。また、8R確変大当り及び8R非確変大当りにおいて、ラウンド間インターバルは、予め決められた時間が設定されている。
以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機において16R確変大当りは、8R確変大当りや8R非確変大当りと比較して、ラウンド遊技の回数が多く、大当り遊技中に賞球として獲得可能な遊技球の個数が多くなる。したがって、16R確変大当りは、8R確変大当りや8R非確変大当りよりも遊技者にとって有利な大当りといえる。また、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合には、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合よりも、大当りの種類として16R確変大当りが選択される確率が高い。したがって、第2特別図柄変動ゲームは、第1特別図柄変動ゲームよりも遊技者にとって有利な特別図柄変動ゲームといえる。このようなことからも、入球率向上状態であるときには、非入球率向上状態であるときよりも第2特別図柄変動ゲームの始動条件を獲得し易いため、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、以下の説明において、大当り遊技終了後を確変状態とすることが定められた種類の大当りに対応する特別図柄Za11,Za21,Za22を「確変大当り図柄」という。一方、大当り遊技終了後を非確変状態とすることが定められた種類の大当りに対応する特別図柄Za31を「非確変大当り図柄」という。因みに、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選した場合に決定可能な確変大当り図柄は特別図柄Za11,Za21となり、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選した場合に決定可能な確変大当り図柄は特別図柄Za11,Za22となる。なお、本実施形態における確変状態が高当選率状態に相当し、非確変状態が低当選率状態に相当する。
また、以下の説明において、大当り遊技終了後から確変回数未満の回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に継続する入球率向上状態を「第1の入球率向上状態」といい、大当り遊技終了後から確変回数以上の回数の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に継続する入球率向上状態を「第2の入球率向上状態」という。なお、本実施形態における入球率向上状態が高入球率状態に相当し、非入球率向上状態が低入球率状態に相当する。そして、本実施形態における第1の入球率向上状態が第1の高入球率状態に相当し、第2の入球率状態が第2の高入球率状態に相当する。
次に、図3に基づき、パチンコ遊技機の制御構成について説明する。
パチンコ遊技機の裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)を出力する。また、パチンコ遊技機の裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(装飾図柄、背景図柄、文字などの表示画像など)や、装飾ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
まず、主制御基板30について説明する。
図3に示すように、主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30a、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30b、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30c及びハードウェア乱数を生成する乱数生成器30dが設けられている。
そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW4が接続されている。また、各種スイッチSW1〜SW4は、各種スイッチが遊技球を検知した際に出力する検知信号を主制御用CPU30aが入力できるように、主制御用CPU30aに接続されている。
また、主制御用CPU30aには、第1特別図柄表示装置12、第2特別図柄表示装置13、第1特別図柄保留表示装置19、第2特別図柄保留表示装置20、普通図柄表示装置23及び普通図柄保留表示装置25が接続されている。また、主制御用CPU30aには、電動役物ソレノイドSOL1及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
また、乱数生成器30dでは、内部クロックの1周期毎に1更新されるハードウェア乱数が生成される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では内部クロックが10MHzに設定されているため、0.1μ秒毎にハードウェア乱数の値が1更新される。そして、本実施形態のパチンコ遊技機において、ハードウェア乱数は大当り判定用乱数及び普通当り判定用乱数として使用される。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)に用いる乱数である。普通当り判定用乱数は、普通当り抽選(普通当り判定)に用いる乱数である。
また、主制御用RAM30cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間(例えば、4m秒))毎に主制御用CPU30aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機において主制御用RAM30cには、第1のソフトウェア乱数、第2のソフトウェア乱数及び第3のソフトウェア乱数が記憶されており、各ソフトウェア乱数は取り得る数値の範囲が異なる。そして、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1のソフトウェア乱数は特別図柄振分用乱数、第2のソフトウェア乱数は演出判定用乱数、第3のソフトウェア乱数は変動パターン振分用乱数としてそれぞれ使用される。
特別図柄振分用乱数は、第1特別図柄表示装置12又は第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄の種類(大当りの種類)を決定する際に用いる乱数である。本実施形態のパチンコ遊技機において、特別図柄振分用乱数として使用される第1のソフトウェア乱数が取り得る値は、特別図柄毎に振り分けられている。例えば、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選した場合には、1%の確率で特別図柄Za11に分類される大当り図柄が決定されるように、第1のソフトウェア乱数が取り得る値のうち1%の値が特別図柄Za11に振り分けられている。同様に、本実施形態のパチンコ遊技機において、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選した場合には、30%の確率で特別図柄Za11に分類される大当り図柄が決定されるように、第1のソフトウェア乱数が取り得る値のうち30%の値が特別図柄Za11に振り分けられている。
なお、本実施形態では、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのうち何れの特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合でも、確変大当り図柄(特別図柄Za11,Za21,Za22)を75%の確率で決定するように、第1のソフトウェア乱数の取り得る値のうち75%の値が確変大当り図柄に振り分けられている。そして、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合に確変大当り図柄(特別図柄Za11,Za21)に振り分けられる第1のソフトウェア乱数の値と、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合に確変大当り図柄(特別図柄Za11,Za22)に振り分けられる第1のソフトウェア乱数の値と、は同一値で定めている。同様に、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合に非確変大当り図柄(特別図柄Za31)に振り分けられる第1のソフトウェア乱数の値と、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合に非確変大当り図柄(特別図柄Za31)に振り分けられる第1のソフトウェア乱数の値と、は同一値で定めている。
また、演出判定用乱数は、所定の演出を行うか否かを決定するための演出判定(演出抽選)に用いる乱数である。また、変動パターン振分用乱数は、変動パターンを決定する際に用いる乱数である。
また、主制御用ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、特別図柄変動ゲームが開始してから当該特別図柄変動ゲームが終了するまでの変動時間を特定し得る。また、本実施形態における変動パターンは、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpにて行われる演出の演出内容を特定し得る。また、変動パターンは、非入球率向上状態であるときに決定可能な変動パターンと、入球率向上状態であるときに決定可能な変動パターンと、に分類される。また、変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンと、がある。また、はずれ演出用の変動パターンには、所定の演出を演出内容に含むはずれ特別演出用の変動パターンと、前記所定の演出を演出内容に含まないはずれ通常演出用の変動パターンと、がある。
また、非入球率向上状態であるときに決定可能な変動パターンのうち、大当り演出用の変動パターン及びはずれ特別演出用の変動パターンには、リーチ演出を演出内容に含む。そして、非入球率向上状態において、前記所定の演出は「リーチ演出」となる。
また、図4に示すように、入球率向上状態であるときに決定可能な変動パターンには、はずれ通常演出用の変動パターンとなる変動パターンHP11〜HP13と、はずれ特別演出用の変動パターンとなる変動パターンHP21〜HP23と、大当り演出用の変動パターンとなる変動パターンHP31〜HP33と、がある。また、はずれ通常演出用の変動パターンHP11〜HP13は、対応付けられた変動時間が異なる。本実施形態のパチンコ遊技機では、はずれ通常演出用の変動パターンHP11〜HP13のうち、変動パターンHP11に定める変動時間を最も短く、変動パターンHP13に定める変動時間を最も長くしている。同様に、はずれ特別演出用の変動パターンHP21〜HP23では、対応付けられた変動時間が異なる。本実施形態のパチンコ遊技機では、はずれ特別演出用の変動パターンHP21〜HP23のうち、変動パターンHP21に定める変動時間を最も短く、変動パターンHP23に定める変動時間を最も長くしている。また、大当り演出用の変動パターンHP31〜HP33では、対応付けられた変動時間が異なる。本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り演出用の変動パターンHP31〜HP33のうち、変動パターンHP31に定める変動時間を最も短く、変動パターンHP33に定める変動時間を最も長くしている。
また、図4に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機では、入球率向上状態において、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの実行回数(図4では、「ゲーム回数」と示す)に応じて決定可能な変動パターンの種類を異ならせている。
本実施形態では、決定する変動パターンの対象となる特別図柄変動ゲームが大当り遊技終了後から「1〜10回目」又は「71〜80回目」の特別図柄変動ゲームとなるとき、はずれ通常演出用の変動パターンHP11、はずれ特別演出用の変動パターンHP21、大当り演出用の変動パターンHP31を決定可能としている。また、本実施形態では、決定する変動パターンの対象となる特別図柄変動ゲームが大当り遊技終了後から「11〜50回目」又は「81〜120回目」の特別図柄変動ゲームとなるとき、はずれ通常演出用の変動パターンHP12、はずれ特別演出用の変動パターンHP22、大当り演出用の変動パターンHP32を決定可能としている。また、本実施形態では、決定する変動パターンの対象となる特別図柄変動ゲームが大当り遊技終了後から「51〜70回目」又は「121〜140回目」の特別図柄変動ゲームとなるとき、はずれ通常演出用の変動パターンHP13、はずれ特別演出用の変動パターンHP23、大当り演出用の変動パターンHP33を決定可能としている。
また、入球率向上状態であるときに決定可能な変動パターンのうち、大当り演出用の変動パターンHP31〜HP33及びはずれ特別演出用の変動パターンHP21〜HP23には、後述する攻撃演出を演出内容に含む。したがって、入球率向上状態において、前記所定の演出は「攻撃演出」となる。
また、主制御用ROM30bには、各種判定値が記憶されている。例えば、主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当り抽選で用いる判定値であり、大当り判定用乱数(ハードウェア乱数)の取り得る数値の中から定められている。なお、確変状態であるときの大当り判定値の個数は、非確変状態であるときの大当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、確変状態であるときの大当り判定値には、非確変状態であるときの大当り判定値が含まれるように、大当り判定値としての値が定められている。以下の説明において、確変状態であるときの大当り判定値と非確変状態であるときの大当り判定値で共通する数値を「共通大当り判定値」といい、確変状態であるときの大当り判定値のみで定められる数値を「高確大当り判定値」という。
また、主制御用ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当り抽選で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数(ハードウェア乱数)の取り得る数値の中から定められている。なお、入球率向上状態であるときの普通当り判定値の個数は、非入球率向上状態であるときの普通当り判定値の個数よりも多くなっている。それとともに、入球率向上状態であるときの普通当り判定値には、非入球率向上状態であるときの普通当り判定値が含まれるように、普通当り判定値としての値が定められている。また、主制御用ROM30bには、演出判定値が記憶されている。演出判定値は、演出抽選で用いる判定値であり、演出判定用乱数(第2のソフトウェア乱数)の取り得る数値の中から定められている。
また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、主制御用RAM30cには、確変状態が終了するまでの特別図柄変動ゲームの回数(確変状態が継続する残り期間)が設定される確変残回数情報が記憶されている。また、主制御用RAM30cには、入球率向上状態が終了するまでの特別図柄変動ゲームの回数(入球率向上状態が継続する残り期間)が設定される入球率向上残回数情報が記憶されている。また、主制御用RAM30cには、大当り遊技の生起後から実行した特別図柄変動ゲームの回数が設定されるゲーム回数情報が記憶されている。
次に、図3に基づき、演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。
また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用CPU31aには、装飾ランプLaが接続されている。また、演出制御用CPU31aには、スピーカSpが接続されている。また、演出制御用CPU31aには、演出用ボタンBTが接続されている。そして、演出制御用CPU31aは、演出用ボタンBTが操作された際に出力される操作信号を入力することで、演出用ボタンBTが操作されたことを認識する。
また、演出制御用ROM31bには、各種画像表示データ(装飾図柄、背景、文字などの画像データ)、各種の発光用データ及び各種の音声用データが記憶されている。
また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。例えば、演出制御用RAM31cには、選択されている演出主体の種類(親分Ca1〜Ca5のうち何れか)を特定可能な演出主体情報が記憶されている。
また、演出制御用RAM31cには、所定の周期(ハードウェア乱数の値が更新される時間よりも長い時間)毎に演出制御用CPU31aが行う乱数更新処理によって、値が更新されるソフトウェア乱数が記憶されている。そして、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cにて値が更新されるソフトウェア乱数を使用して、各種演出内容(例えば、予告演出などの種類)の決定(選択)を行う。
次に、主制御基板30の主制御用CPU30aが、主制御用ROM30bに記憶されている制御プログラムにしたがって実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普通図柄入力処理、普通図柄開始処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主制御用CPU30aは、第1始動入球装置15に遊技球が入球したか否かの第1入球判定を行う。第1入球判定において主制御用CPU30aは、第1始動スイッチSW1が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、第1入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、後から説明する第2入球判定に係る処理へと進む。一方、第1入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かの第1保留上限判定を行う。そして、第1保留上限判定の判定結果が否定(第1保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、後から説明する第2入球判定に係る処理へと進む。
一方、第1保留上限判定の判定結果が肯定(第1保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数に1加算し、第1保留記憶数を書き換える。このとき主制御用CPU30aは、1加算後の第1保留記憶数を表すように第1特別図柄保留表示装置19を形成する第1特別図柄保留発光部の点灯態様を制御する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30c及び乱数生成器30dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域(第1保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する。このとき主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから大当り判定用乱数の値を取得し、主制御用RAM30cから特別図柄振分用乱数、演出判定用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を取得する。
また、各種乱数の値を取得した後、主制御用CPU30aは、取得した乱数の値に基づく先読みコマンドを生成する先読みコマンド生成処理を行う。そして、先読みコマンド生成処理の終了後、主制御用CPU30aは、第2入球判定に係る処理へと進む。なお、先読みコマンド生成処理については、後から説明する。
第2入球判定に係る処理を行うとき、主制御用CPU30aは、第2始動入球装置17に遊技球が入球したか否かの第2入球判定を行う。第2入球判定において主制御用CPU30aは、第2始動スイッチSW2が遊技球を検知した際に出力する検知信号を入力したか否かを判定する。そして、第2入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かの第2保留上限判定を行う。そして、第2保留上限判定の判定結果が否定(第2保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
一方、第2保留上限判定の判定結果が肯定(第2保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数に1加算し、第2保留記憶数を書き換える。このとき主制御用CPU30aは、1加算後の第2保留記憶数を表すように第2特別図柄保留表示装置20を形成する第2特別図柄保留発光部の点灯態様を制御する。続いて、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30c及び乱数生成器30dから各種乱数の値を取得し、主制御用RAM30cの所定の記憶領域(第2保留記憶数に対応する記憶領域)に記憶する。このとき主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから大当り判定用乱数の値を取得し、主制御用RAM30cから特別図柄振分用乱数、演出判定用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を取得する。
また、各種乱数の値を取得した後、主制御用CPU30aは、取得した乱数の値に基づく先読みコマンドを生成する先読みコマンド生成処理を行う。そして、先読みコマンド生成処理の終了後、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。このように、本実施形態において、当り判定用乱数に相当する大当り判定用乱数の値や、大当りの種類を決定する際に用いられる当り種決定用乱数に相当する特別図柄振分用乱数の値を取得する主制御用CPU30aが、乱数取得手段として機能する。そして、主制御用CPU30aが取得した乱数が記憶される主制御用RAM30cが、記憶手段として機能する。
ここで、図5に基づき、先読みコマンド生成処理について説明する。
先読みコマンド生成処理において主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が共通大当り判定値と一致する値であって、当該大当り判定用乱数とともに取得した特別図柄振分用乱数の値が確変大当り図柄に振り分けられる値である場合、共通の確変用先読みコマンドを生成する。また、主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が共通大当り判定値と一致する値であって、当該大当り判定用乱数とともに取得した特別図柄振分用乱数の値が非確変大当り図柄に振り分けられる値である場合、共通の非確変用先読みコマンドを生成する。
また、主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、当該大当り判定用乱数とともに取得した特別図柄振分用乱数の値が確変大当り図柄に振り分けられる値である場合、高確の確変用先読みコマンドを生成する。また、主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が高確大当り判定値と一致する値であって、当該大当り判定用乱数とともに取得した特別図柄振分用乱数の値が非確変大当り図柄に振り分けられる値である場合、高確の非確変用先読みコマンドを生成する。
また、主制御用CPU30aは、取得した大当り判定用乱数の値が共通大当り判定値及び高確大当り判定値の何れとも一致しない値である場合、はずれ用先読みコマンドを生成する。そして、主制御用CPU30aは、先読みコマンド生成処理にて生成した先読みコマンドを、演出制御用CPU31aに出力する。
なお、主制御用CPU30aから演出制御用CPU31aへ出力される先読みコマンドには、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのうち何れの特別図柄変動ゲームの実行が保留されたことに伴って出力された先読みコマンドであるかを演出制御用CPU31aが特定可能な情報が格納される。また、第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されたことに伴って出力される先読みコマンドには、演出制御用CPU31aが第1保留記憶数を特定可能な情報が格納される。同様に、第2特別図柄変動ゲームの実行が保留されたことに伴って出力される先読みコマンドには、演出制御用CPU31aが第2保留記憶数を特定可能な情報が格納される。
このように、本実施形態における共通の確変用先読みコマンド及び共通の非確変用先読みコマンドは、主制御用RAM30cに共通大当り判定値(当り判定値)と一致する大当り判定用乱数(当り判定用乱数)の値が記憶されていることを、演出制御用CPU31aが特定するための制御情報となる。同様に、高確の確変用先読みコマンド及び高確の非確変用先読みコマンドは、主制御用RAM30cに高確大当り判定値(当り判定値)と一致する大当り判定用乱数の値が記憶されていることを、演出制御用CPU31aが特定するための制御情報となる。一方、はずれ用先読みコマンドは、主制御用RAM30cに共通大当り判定値及び高確大当り判定値と一致しない大当り判定用乱数の値が記憶されていることを、演出制御用CPU31aが特定するための制御情報となる。
次に、特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中であるか否かの実行中判定を行う。この実行中判定の判定結果が肯定の場合、つまり、特別図柄変動ゲーム中又は大当り遊技中である場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行中判定の判定結果が否定の場合、つまり、特別図柄変動ゲーム中でなく且つ大当り遊技中でもない場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を読み出し、当該第2保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの第2保留有無判定を行う。この第2保留有無判定の判定結果が肯定(第2保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄変動ゲームの実行に係る第2特別図柄変動処理を行う。一方、第2保留有無判定の判定結果が否定(第2保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を読み出し、当該第1保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの第1保留有無判定を行う。この第1保留有無判定の判定結果が肯定(第1保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動ゲームの実行に係る第1特別図柄変動処理を行う。一方、第1保留有無判定の判定結果が否定(第1保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、デモ演出の実行を指示してから規定時間が経過したか否かのデモ判定を行う。そして、デモ判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、デモ演出の実行を指示するデモコマンドを演出制御用CPU31aに出力し、特別図柄開始処理を終了する。一方、デモ判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、デモコマンドを出力することなく、特別図柄開始処理を終了する。
ここで、第1特別図柄変動処理について説明する。
第1特別図柄変動処理を行う際(第2保留記憶数=0、第1保留記憶数>0)、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を1減算する。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の第1保留記憶数を表すように第1特別図柄保留表示装置19を形成する第1特別図柄保留発光部の点灯態様を制御する。その後、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数、演出判定用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す第1の乱数読出処理を行う。このとき主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を読み出す。その後、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶し、第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を消去する。
そして、主制御用CPU30aは、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。このとき主制御用CPU30aは、第1の乱数読出処理にて読み出した大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する。また、主制御用CPU30aは、確変状態であるときには確変状態における大当り判定値(共通大当り判定値及び高確大当り判定値の両方)を用いて大当り抽選を行い、非確変状態であるときには非確変状態における大当り判定値(共通大当り判定値のみ)を用いて大当り抽選を行う。なお、第1特別図柄変動処理における大当り抽選は、第1特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選(第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選)に相当する。
そして、第1特別図柄変動処理における大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、第1の乱数読出処理にて読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づき第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。このとき主制御用CPU30aは、特別図柄Za11,Za21,Za31の中から特別図柄振分用乱数の値に基づき大当り図柄を決定する。この大当り図柄の決定によって、大当りの種類が決定されることになる。このため、本実施形態のパチンコ遊技機において大当りの種類を決定する主制御用CPU30aが、当り種決定手段として機能する。
その後、主制御用CPU30aは、第1の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。このとき主制御用CPU30aは、非入球率向上状態である場合、非入球率向上状態にて決定可能な変動パターンに分類される大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。また、主制御用CPU30aは、入球率向上状態である場合、主制御用RAM30cに記憶されているゲーム回数情報が示す回数を参照し、大当り演出用の変動パターンを決定する。本実施形態において主制御用CPU30aは、入球率向上状態である場合、ゲーム回数情報が「0〜9」又は「70〜79」のとき変動パターンHP31、ゲーム回数情報が「10〜49」又は「80〜119」のとき変動パターンHP32、ゲーム回数情報が「50〜69」又は「120〜139」のとき変動パターンHP33を決定する。
因みに、後述するが、変動パターンを決定した後にゲーム回数情報に設定される値が1加算されて更新される。このため、変動パターンを決定する際にはゲーム回数情報が更新されていないため、当該決定時におけるゲーム回数情報に1加算した値が、決定した変動パターンに基づく特別図柄変動ゲームが大当り遊技終了後から何回目の特別図柄変動ゲームであるかを示す値となる。
一方、第1特別図柄変動処理における大当り抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、所定の演出を行うか否かの演出判定(演出抽選)を行う。このとき主制御用CPU30aは、第1の乱数読出処理にて読み出した演出判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている演出判定値と一致するか否かを判定する。そして、第1特別図柄変動処理における演出抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。
その後、主制御用CPU30aは、第1の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ特別演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。このとき主制御用CPU30aは、非入球率向上状態である場合、非入球率向上状態にて決定可能な変動パターンに分類されるはずれ特別演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。また、主制御用CPU30aは、入球率向上状態である場合、主制御用RAM30cに記憶されているゲーム回数情報が示す回数を参照し、はずれ特別演出用の変動パターンを決定する。本実施形態において主制御用CPU30aは、入球率向上状態である場合、ゲーム回数情報が「0〜9」又は「70〜79」のとき変動パターンHP21、ゲーム回数情報が「10〜49」又は「80〜119」のとき変動パターンHP22、ゲーム回数情報が「50〜69」又は「120〜139」のとき変動パターンHP23を決定する。
一方、第1特別図柄変動処理における演出抽選に非当選の場合、主制御用CPU30aは、第1特別図柄表示装置12に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、第1の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。このとき主制御用CPU30aは、非入球率向上状態である場合、非入球率向上状態にて決定可能な変動パターンに分類されるはずれ通常演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。また、主制御用CPU30aは、入球率向上状態である場合、主制御用RAM30cに記憶されているゲーム回数情報が示す回数を参照し、はずれ通常演出用の変動パターンを決定する。本実施形態において主制御用CPU30aは、入球率向上状態である場合、ゲーム回数情報が「0〜9」又は「70〜79」のとき変動パターンHP11、ゲーム回数情報が「10〜49」又は「80〜119」のとき変動パターンHP12、ゲーム回数情報が「50〜69」又は「120〜139」のとき変動パターンHP13を決定する。
また、第1特別図柄変動処理にて変動パターンを決定すると、主制御用CPU30aは、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等の各種処理を行う。具体的には、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに、装飾図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動表示させて第1特別図柄変動ゲームを開始するように第1特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。それとともに、主制御用CPU30aは、確定停止表示させる特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、変動パターン指定コマンドの出力に伴い(特別図柄変動ゲームの開始に伴い)、主制御用RAM30cのゲーム回数情報に1加算し、ゲーム回数情報の値を更新する。その後、主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動処理及び特別図柄開始処理を終了する。
また、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、確定停止表示させる特別図柄として決定した特別図柄を確定停止表示させるように第1特別図柄表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、装飾図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
次に、第2特別図柄変動処理について説明する。
第2特別図柄変動処理を行う際(第2保留記憶数>0)、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を1減算する。このとき、主制御用CPU30aは、減算後の第2保留記憶数を表すように第2特別図柄保留表示装置20を形成する第2特別図柄保留発光部の点灯態様を制御する。その後、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている各種乱数(大当り判定用乱数、特別図柄振分用乱数、演出判定用乱数及び変動パターン振分用乱数)の値を読み出す第2の乱数読出処理を行う。このとき主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を読み出す。その後、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶し、第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を消去する。
そして、主制御用CPU30aは、大当りか否かの大当り判定(大当り抽選)を行う。このとき主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動処理と同様、第2の乱数読出処理にて読み出した大当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する。また、主制御用CPU30aは、確変状態であるときには確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行い、非確変状態であるときには非確変状態における大当り判定値を用いて大当り抽選を行う。なお、第2特別図柄変動処理における大当り抽選は、第2特別図柄変動ゲームを実行する際の大当り抽選(第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選)に相当する。このように、本実施形態において、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選及び第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選を行う主制御用CPU30aが、当り抽選手段として機能する。
そして、第2特別図柄変動処理における大当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、第2の乱数読出処理にて読み出した特別図柄振分用乱数の値に基づき第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄として大当り図柄を決定する。このとき主制御用CPU30aは、特別図柄Za11,Za22,Za31の中から特別図柄振分用乱数の値に基づき大当り図柄を決定する。この大当り図柄の決定によって、大当りの種類が決定されることになる。このように、本実施形態において、大当りの種類を決定する主制御用CPU30aが、当り種決定手段として機能する。
その後、主制御用CPU30aは、第2の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。このとき主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動処理における大当り演出用の変動パターンの決定態様と同様の決定態様にて、大当り演出用の変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄変動処理における大当り抽選に非当選した場合、主制御用CPU30aは、所定の演出を行うか否かの演出判定(演出抽選)を行う。このとき主制御用CPU30aは、第2の乱数読出処理にて読み出した演出判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている演出判定値と一致するか否かを判定する。そして、第2特別図柄変動処理における演出抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。
その後、主制御用CPU30aは、第2の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ特別演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。このとき主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動処理におけるはずれ特別演出用の変動パターンの決定態様と同様の決定態様にて、はずれ特別演出用の変動パターンを決定する。
一方、第2特別図柄変動処理における演出抽選に非当選の場合、主制御用CPU30aは、第2特別図柄表示装置13に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定する。その後、主制御用CPU30aは、第2の乱数読出処理にて読み出した変動パターン振分用乱数の値に基づき、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から変動パターンを決定する。このとき主制御用CPU30aは、第1特別図柄変動処理におけるはずれ通常演出用の変動パターンの決定態様と同様の決定態様にて、はずれ通常演出用の変動パターンを決定する。
また、第2特別図柄変動処理にて変動パターンを決定すると、主制御用CPU30aは、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等の各種処理を行う。具体的には、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに、装飾図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動表示させて第2特別図柄変動ゲームを開始するように第2特別図柄表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、第2特別図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。それとともに、主制御用CPU30aは、確定停止表示させる特別図柄を指定する特別図柄指定コマンドを演出制御用CPU31aに出力する。また、主制御用CPU30aは、変動パターン指定コマンドの出力に伴い(特別図柄変動ゲームの開始に伴い)、主制御用RAM30cのゲーム回数情報に1加算し、ゲーム回数情報の値を更新する。その後、主制御用CPU30aは、第2特別図柄変動処理及び特別図柄開始処理を終了する。
なお、主制御用CPU30aから演出制御用CPU31aへ出力される変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄変動ゲームと第2特別図柄変動ゲームのうち何れの特別図柄変動ゲームの実行開始に伴って出力された変動パターン指定コマンドであるかを演出制御用CPU31aが識別可能な情報が格納される。
また、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、確定停止表示させる特別図柄として決定した特別図柄を確定停止表示させるように第2特別図柄表示装置13の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている変動時間の経過時、装飾図柄変動ゲームを終了させるための終了コマンドを出力する。
このように本実施形態のパチンコ遊技機では、第2保留記憶数が「1以上」である場合には、第1保留記憶数に関係なく、第2特別図柄変動ゲームが実行される。すなわち、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1特別図柄変動ゲームよりも第2特別図柄変動ゲームを優先的に実行するように構成されている。なお、本実施形態において、変動パターンを決定することによって特別図柄変動ゲームの変動時間を決定する主制御用CPU30aが、変動時間決定手段として機能する。
次に、大当り抽選に当選した場合に、当該当選の対象となる特別図柄変動ゲームの終了後、主制御用CPU30aが行う大当り遊技処理について説明する。
大当り抽選に当選した場合に行う大当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、オープニング時間を計測する。次に、主制御用CPU30aは、オープニング時間の経過後、各ラウンド遊技を制御する。このとき主制御用CPU30aは、決定した大当りの種類に基づく開閉態様で、大入賞口22の開放及び閉鎖を制御する。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、エンディング時間を計測する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
また、主制御用CPU30aは、オープニングコマンドの出力に伴い(大当り遊技の生起に伴い)、主制御用RAM30cのゲーム回数情報をリセットする。このとき、主制御用CPU30aは、ゲーム回数情報に「0(零)」を設定して、ゲーム回数情報をリセットする。このように、本実施形態において大当り遊技を生起させる主制御用CPU30aが、当り遊技生起手段として機能する。
次に、確変状態や入球率向上状態などの各種遊技状態の設定を行うために主制御用CPU30aが行う制御について説明する。
主制御用CPU30aは、16R確変大当り又は8R確変大当り(特定8R確変大当り、非特定8R確変大当り)の終了後、確変残回数情報に確変回数(140回)を設定する。一方、主制御用CPU30aは、8R非確変大当りの終了後、確変残回数情報に「0(零)」を設定する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行が終了時に確変残回数情報の値が「1以上」であれば、確変残回数情報から1減算する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機では、確変残回数の値が「1以上」であれば確変状態であることを特定可能であって、確変残回数の値が「0(零)」であれば非確変状態であることを特定可能である。つまり、確変残回数情報に「1以上の値」を設定することは確変状態を設定すること(遊技状態を確変状態とすること)に相当し、確変残回数情報に「0(零)」を設定することは非確変状態を設定すること(遊技状態を非確変状態とすること)に相当する。
また、主制御用CPU30aは、16R確変大当り又は非特定8R確変大当りの終了後、入球率向上残回数情報に確変回数以上の回数(本実施形態では、140回)を設定する。また、主制御用CPU30aは、大当り抽選当選時が非入球率向上状態であるときに特定8R確変大当りが生起された場合、当該特定8R確変大当りの終了後、入球率向上残回数情報に確変回数未満の回数(本実施形態では、70回)を設定する。一方、主制御用CPU30aは、大当り抽選当選時が入球率向上状態であるときに特定8R確変大当りが生起された場合、当該特定8R確変大当りの終了後、入球率向上残回数情報に確変回数以上の回数(140回)を設定する。また、主制御用CPU30aは、8R非確変大当りの終了後、入球率向上残回数情報に確変回数未満の回数(70回)を設定する。また、主制御用CPU30aは、特別図柄変動ゲームの実行が終了時に入球率向上残回数情報の値が「1以上」であれば、入球率向上残回数情報から1減算する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機では、入球率向上残回数の値が「1以上」であれば入球率向上状態であることを特定可能であって、入球率向上残回数の値が「0(零)」であれば非入球率向上状態であることを特定可能である。つまり、入球率向上残回数情報に「1以上の値」を設定することは入球率向上状態を設定すること(遊技状態を入球率向上状態とすること)に相当し、入球率向上残回数情報に「0(零)」を設定することは非入球率向上状態を設定すること(遊技状態を非入球率向上状態とすること)に相当する。また、大当り遊技終了後に入球率向上残回数情報に「確変回数未満の回数(70)」を設定することは第1の入球率向上状態を設定することに相当し、大当り遊技終了後に入球率向上残回数情報に確変回数未満の回数が設定されてから当該入球率向上残回数が「0(零)」になるまで制御されることは第1の入球率向上状態を制御することに相当する。また、大当り遊技終了後に入球率向上残回数情報に「確変回数以上の回数(140)」を設定することは第2の入球率向上状態を設定することに相当し、大当り遊技終了後に入球率向上残回数情報に確変回数以上の回数が設定されてから当該入球率向上残回数が「0(零)」になるまで制御されることは第2の入球率向上状態を制御することに相当する。また、入球率向上残回数情報が1のときに、当該入球率向上残回数から1減算することは、入球率向上状態から非入球率向上状態に切り替えることに相当する。このように、本実施形態において、確変状態や非確変状態を設定する主制御用CPU30aが抽選状態設定手段として機能する。また、本実施形態において、入球率向上状態(第1の入球率向上状態や第2の入球率向上状態)や非入球率向上状態を設定する主制御用CPU30aが入球状態設定手段として機能する。そして、本実施形態において、確変状態や入球率向上状態などの各種遊技状態を設定する主制御用CPU30aが、遊技状態設定手段として機能する。
次に、普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主制御用CPU30aは、ゲート24へ遊技球が入球したか否かのゲート入球判定を行う。主制御用CPU30aは、ゲートスイッチSW4が遊技球を検知したときに出力する検知信号を入力したか否かを判定することで、ゲート入球判定を行う。そして、ゲート入球判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、ゲート入球判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている普通保留記憶数が上限の4未満であるか否かを判定する。この判定結果が否定の場合(普通保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。一方、判定結果が肯定(普通保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、普通保留記憶数を1加算し、普通保留記憶数を書き換える。このとき、主制御用CPU30aは、加算後の普通保留記憶数を表すように普通図柄保留表示装置25を形成する普通図柄保留発光部の点灯態様を制御する。その後、主制御用CPU30aは、乱数生成器30dから普通当り判定用乱数の値を取得し、取得した値を普通保留記憶数に対応する主制御用RAM30cにおける所定の記憶領域に記憶する。そして、主制御用CPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について説明する。
普通図柄開始処理において主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中であるか否かの普通図柄実行条件判定を行う。この普通図柄実行条件判定の判定結果が肯定の場合、つまり、普通図柄変動ゲーム中又は普通当り遊技中である場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通図柄実行条件判定の判定結果が否定(普通図柄変動ゲーム中でなく、且つ普通当り遊技中でない)の場合、主制御用CPU30aは、普通保留記憶数を読み出し、当該普通保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かの普通保留有無判定を行う。この普通保留有無判定の判定結果が否定(普通保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通保留有無判定の判定結果が肯定(普通保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を読み出す。このとき主制御用CPU30aは、普通保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を読み出す。その後、主制御用CPU30aは、普通保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を、普通保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、主制御用CPU30aは、普通保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を、普通保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、主制御用CPU30aは、普通保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を、普通保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶し、普通保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を消去する。
続いて、主制御用CPU30aは、読み出した普通当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かの普通当り抽選を行う。このとき、主制御用CPU30aは、非入球率向上状態であるときには通常の当選確率にて普通当り抽選を行い、入球率向上状態であるときには通常よりも高い当選確率にて普通当り抽選を行う。
そして、普通当り抽選に当選した場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの終了時に確定停止表示させる普通図柄として普通当り図柄を決定する。一方、普通当り抽選に当選しなかった場合、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの終了時に確定停止表示させる普通図柄として普通はずれ図柄を決定する。また、普通図柄変動ゲームの終了時に確定停止表示させる普通図柄を決定した主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの変動時間を決定する。このとき、主制御用CPU30aは、入球率向上状態であるときには、非入球率向上状態であるときよりも普通図柄変動ゲームの変動時間として短い時間を決定する。その後、主制御用CPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。
そして、主制御用CPU30aは、普通図柄を変動表示させて、普通図柄変動ゲームの実行を開始するように普通図柄表示装置23の表示内容を制御する。それと同時に、主制御用CPU30aは、普通図柄変動ゲームの変動時間の計測を開始する。また、主制御用CPU30aは、決定した普通図柄変動ゲームの変動時間の経過時、決定した普通図柄を確定停止表示させるように普通図柄表示装置23の表示内容を制御する。
次に、普通当り抽選に当選した場合に、主制御用CPU30aが行う普通当り遊技処理について説明する。
主制御用CPU30aは、普通当り抽選に当選した場合、当該当選の対象とする普通図柄変動ゲームの終了後、開閉羽根18の開状態及び閉状態を制御し、普通当り遊技を生起させる。なお、主制御用CPU30aは、普通当り遊技処理を行う時点での遊技状態が入球率向上状態である場合には、非入球率向上状態である場合と比較して、1回あたりの普通当り遊技の生起中に開閉羽根18を開状態に制御する時間を長くする。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、デモコマンドを入力すると、デモ演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。デモ演出の実行中、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの演出主体情報に基づき、演出主体として選択されているキャラクタ(親分Ca1〜Ca5のうち何れかのキャラクタ)を遊技者に報知するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。このように、本実施形態において、選択された演出主体の種類に応じた遊技演出を実行させる演出制御用CPU31aが遊技演出制御手段として機能する。
また、デモ演出の実行中であって非入球率向上状態であるとき、演出制御用CPU31aは、演出用ボタンBTからの操作信号の入力を有効とする操作有効期間を設定する。そして、操作有効期間において演出用ボタンBTからの操作信号を入力すると、演出制御用CPU31aは、演出主体として選択されているキャラクタの種類を変更する制御を行い、演出制御用RAM31cの演出主体情報を、変更後のキャラクタを特定可能な演出主体情報に書き換える。なお、本実施形態では、入球率向上状態であるときには操作有効期間が設定されない。このため、前述したように、入球率向上状態であるときには、演出主体の種類(キャラクタの種類)を変更できない。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、大当り演出用の変動パターンが指定された場合、大当りの図柄組み合わせ(例えば、[333]や[777]など)の中から確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。
また、演出制御用CPU31aは、はずれ特別演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323]や[757]など)の中から確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[211]や[426])の中から確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせを決定する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の装飾図柄を変動表示させて装飾図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、終了コマンドを入力すると、確定停止表示させる装飾図柄の組み合わせ(表示結果)を確定停止表示させて装飾図柄変動ゲームを終了するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
このように、本実施形態において、特別図柄変動ゲームの実行を制御する主制御用CPU30aと、装飾図柄変動ゲームの実行を制御する演出制御用CPU31aが、ゲーム制御手段として機能する。また、本実施形態において、特別図柄変動ゲームを実行する特別図柄表示装置12,13と、装飾図柄変動ゲームを実行する演出表示装置11が、ゲーム実行手段として機能する。
また、演出制御用CPU31aは、演出主体情報に基づく内容で各種遊技演出を実行するように、演出表示装置11の表示態様や、装飾ランプLaの発光態様、スピーカSpの音声出力態様を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、主制御用CPU30aから先読みコマンドを入力すると、第1保留記憶数又は第2保留記憶数に対応付けられた演出制御用RAM31cの所定の記憶領域に、入力した先読みコマンドを記憶する。例えば、第1特別図柄変動ゲームの実行が保留されたことに伴って出力された先読みコマンドを入力した場合であって、当該先読みコマンドに格納された情報から第1保留記憶数が「3」であることを特定する場合、第1保留記憶数「3」に対応する演出制御用RAM31cの記憶領域に入力した先読みコマンドを記憶する。
なお、演出制御用CPU31aは、第1特別図柄変動ゲームの実行に伴って出力された変動パターン指定コマンドを入力すると、演出制御用RAM31cの第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている先読みコマンドを消去する。その後、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを、第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを、第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶した後、第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを消去する。
同様に、演出制御用CPU31aは、第2特別図柄変動ゲームの実行に伴って出力された変動パターン指定コマンドを入力すると、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている先読みコマンドを消去する。その後、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを、第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを、第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶した後、第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶された先読みコマンドを消去する。
次に、大当り遊技が生起された際に、演出制御用CPU31aが行う制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、特別図柄指定コマンドによって指定されている特別図柄から特定可能な大当りの種類に応じて予め決められた演出内容のオープニング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、最初のラウンドコマンドを入力すると、エンディングコマンドを入力するまでの間、特別図柄指定コマンドによって指定される特別図柄から特定可能な大当りの種類に応じて予め決められた演出内容の演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、特別図柄指定コマンドによって指定されている特別図柄から特定可能な大当りの種類に応じて予め決められた演出内容のエンディング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、オープニングコマンド、各ラウンドコマンド、エンディングコマンドを入力すると、演出表示装置11の他に、装飾ランプLaの発光態様及びスピーカSpの音声出力態様を制御する。
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機の仕様について、その作用とともに説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、16R確変大当り、特定8R確変大当り又は非特定8R確変大当りの終了後は、確変回数の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に確変状態が継続する。このとき、16R確変大当りの終了後は、第2の入球率向上状態(確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に継続可能な入球率向上状態)となる。また、特定8R確変大当りの終了後は、第2の入球率向上状態となる場合と、第1の入球率向上状態(確変回数未満の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に継続可能な入球率向上状態)となる場合と、がある。また、非特定8R確変大当りの終了後は、第2の入球率向上状態となる。また、本実施形態のパチンコ遊技機では、8R非確変大当りの終了後は、非確変状態となる。このとき、8R非確変大当りの終了後は、第1の入球率向上状態となる。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技終了後が確変状態となる種類の大当り遊技が生起された後、第1の入球率向上状態となる場合と、第2の入球率向上状態となる場合と、がある。このとき、第2の入球率向上状態となる場合、少なくとも確変状態が継続している期間は、入球率向上状態が継続することになり、特別図柄変動ゲーム(特に、第2特別図柄変動ゲーム)の始動条件を容易に獲得し続けることができる。一方、第1の入球率向上状態となる場合には、確変状態の継続が終了するまでの間に、入球率向上状態である期間(特別図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できる期間)と、非入球率向上状態である期間(特別図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得できない期間)と、が必ず到来する。以上のように、大当り遊技終了後が確変状態となる種類の大当り遊技が生起された場合であっても、入球率向上状態がどれだけ継続するかによって、遊技を行う状況が異なることになる。
また、大当り遊技終了後が非確変状態となる種類の大当り遊技が生起された後は、第1の入球率向上状態となる。この結果、大当り遊技終了後から確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまで入球率向上状態が継続した場合、遊技者は、確変状態であること又は確変状態であったことを認識できる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、前述したように、非入球率向上状態であるときには、第2始動入球装置17へ遊技球が入球することは稀であるため、主に第1特別図柄変動ゲームが実行されることになる。一方、本実施形態のパチンコ遊技機では、前述したように、入球率向上状態であるときには、第2始動入球装置17へ遊技球が入球する確率が高くなる。更に、本実施形態のパチンコ遊技機では、第2特別図柄変動ゲームが、第1特別図柄変動ゲームよりも優先的に実行される。このため、入球率向上状態であるときには、主に第2特別図柄変動ゲームが実行されることになる。このようなことから、本実施形態のパチンコ遊技機では、非入球率向上状態であるときには、16R確変大当り、特定8R確変大当り及び8R非確変大当りが生起されることが想定され、入球率向上状態であるときには、16R確変大当り、非特定8R確変大当り及び8R非確変大当りが生起されることが想定される。
ここで、図6(a)に基づき、非入球率向上状態において生起された大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
非入球率向上状態において16R確変大当りが生起された際には、当該大当り遊技の終了後から140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に確変状態が継続する。このとき、16R確変大当りの終了後から140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に入球率向上状態が継続する。また、非入球率向上状態において特定8R確変大当りが生起された際には、当該大当り遊技の終了後から140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に確変状態が継続する。一方、このとき、特定8R確変大当りの終了後から70回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に入球率向上状態が継続する。また、非入球率向上状態において8R非確変大当りが生起された際には、当該大当り遊技の終了後から非確変状態となる。このとき、8R非確変大当りの終了後から70回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に入球率向上状態が継続する。
次に、図6(b)に基づき、入球率向上状態において生起された大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
入球率向上状態において16R確変大当りが生起された際には、当該大当り遊技の終了後から140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に確変状態が継続する。このとき、16R確変大当りの終了後から140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に入球率向上状態が継続する。また、入球率向上状態において非特定8R確変大当りが生起された際には、当該大当り遊技の終了後から140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に確変状態が継続する。このとき、非特定8R確変大当りの終了後から140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に入球率向上状態が継続する。また、入球率向上状態において8R非確変大当りが生起された際には、当該大当り遊技の終了後から非確変状態となる。このとき、8R非確変大当りの終了後から70回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に入球率向上状態が継続する。
このように、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技生起前が非入球率向上状態であるとき、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する期間は、確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限とする場合と、確変回数未満の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限とする場合と、がある。一方、大当り遊技生起前が入球率向上状態であるとき、大当り遊技終了後が確変状態となる種類の大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する期間は、確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限とする場合のみとなる。このように、大当り遊技生起前の遊技状態(入球率向上状態であるか否か)に応じて、大当り遊技終了後が確変状態となる種類の大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する期間に変化が生じる。
以上のように、大当り遊技終了後から入球率向上状態がどれだけ継続するかによって、非確変状態となる場合や確変状態が継続する期間との関係で様々な遊技性が創出されることになる。
次に、演出状態について説明する。
本実施形態における演出状態とは、演出表示装置11に背景画像として表示される画像をいう。そして、本実施形態のパチンコ遊技機では、背景画像として表示される画像の種類によって、演出状態の種類を遊技者が識別することが可能となっている。
本実施形態のパチンコ遊技機では、入球率向上状態であるとき、大当り遊技終了後から実行された特別図柄変動ゲームの回数に応じて、演出状態の種類が切り替えられる。本実施形態のパチンコ遊技機において、入球率向上状態であるときの演出状態の種類には、「序章演出状態」、「本章演出状態」及び「終章演出状態」の3種類がある。また、本実施形態のパチンコ遊技機では、入球率向上状態における3種類の演出状態の他に、非入球率向上状態における演出状態も備えている。
本実施形態のパチンコ遊技機では、入球率向上状態における70回の特別図柄変動ゲームを1セット(1単位)として、当該1セット内で3種類の演出状態が予め決められた順序で切り替えられる。本実施形態のパチンコ遊技機では、入球率向上状態における1セットの演出状態が、「序章演出状態」→「本章演出状態」→「終章演出状態」の順で切り替わる。
以下、演出状態の制御について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの回数が「1回〜10回」のときは、「序章演出状態」を制御する。また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの回数が「11回〜50回」のときは、「本章演出状態」を制御する。また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの回数が「51回〜70回」のときは、「終章演出状態」を制御する。
演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの回数が「71回〜80回」のときは、「序章演出状態」を制御する。また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの回数が「81回〜120回」のときは、「本章演出状態」を制御する。また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの回数が「121回〜140回」のときは、「終章演出状態」を制御する。
このように、第1の入球率向上状態において1〜70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの演出状態の制御と、第2の入球率向上状態において1〜70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの演出状態の制御は、同じとなる。更に、第2の入球率向上状態において71〜140回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの演出状態の制御と、第1の入球率向上状態において1〜70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでの演出状態の制御は、同じとなる。したがって、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって大当り遊技終了後から1〜70回の特別図柄変動ゲームが実行されるときと、入球率向上状態であって大当り遊技終了後から71〜140回の特別図柄変動ゲームが実行されるときと、では同様の制御によって演出状態の制御を行う。このように、本実施形態において演出状態の制御を行う演出制御用CPU31aが、演出状態制御手段として機能する。また、本実施形態において背景画像を表示する演出表示装置11が、演出状態実行手段として機能する。
ここで、図7(a)に基づき、第1の入球率向上状態における演出状態の切り替わり態様について、説明する。
図7(a)に示すように、第1の入球率向上状態である場合、1回目の特別図柄変動ゲームからの演出状態は「序章演出状態」となる。そして、大当り遊技終了後から11回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、「序章演出状態」から「本章演出状態」へと演出状態が切り替わる。更に、大当り遊技終了後から51回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、「本章演出状態」から「終章演出状態」へと演出状態が切り替わる。そして、この「終章演出状態」は、大当り遊技終了後から71回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると終了する。このとき、入球率向上状態から非入球率向上状態へと遊技状態が変遷しているため、71回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、非入球率向上状態の演出状態に切り替わる。
次に、図7(b)に基づき、第2の入球率向上状態における演出状態の切り替わり態様について、説明する。
図7(b)に示すように、第2の入球率向上状態である場合、1回目の特別図柄変動ゲームからの演出状態は「序章演出状態」となる。そして、大当り遊技終了後から11回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、「序章演出状態」から「本章演出状態」へと演出状態が切り替わる。更に、大当り遊技終了後から51回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、「本章演出状態」から「終章演出状態」へと演出状態が切り替わる。そして、この「終章演出状態」は、少なくとも大当り遊技終了後から70回目の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、継続する。このように、第2の入球率向上状態である場合、70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでは、第1の入球率向上状態である場合と同様に演出状態が切り替わる。
また、大当り遊技終了後から71回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、「終章演出状態」から「序章演出状態」へと演出状態が切り替わる。そして、大当り遊技終了後から81回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、「序章演出状態」から「本章演出状態」へと演出状態が切り替わる。更に、大当り遊技終了後から121回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、「本章演出状態」から「終章演出状態」へと演出状態が切り替わる。そして、この「終章演出状態」は、大当り遊技終了後から141回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると終了する。このとき、入球率向上状態から非入球率向上状態へと切り替わっているため、141回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始すると、非入球率向上状態の演出状態に切り替わる。
このように、第2の入球率向上状態である場合、71〜140回の計70回の特別図柄変動ゲームが実行される間は、第1の入球率向上状態である場合と同様に演出状態が切り替わる。このため、71回目の特別図柄変動ゲームの実行が開始されると、1セット分の入球率向上状態(第1の入球率向上状態)が上乗せされたかのように見せることができる。それとともに、更に70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまで入球率向上状態が継続することを演出状態から遊技者に認識させることが可能となる。
また、図4に示すように、入球率向上状態において決定する変動パターンの種類(特別図柄変動ゲームの変動時間の長短)の切り替えは、入球率向上状態における演出状態の切り替わりと、同じとなっている。すなわち、入球率向上状態において決定可能な変動パターンの種類の切り替わりは、入球率向上状態における演出状態の切り替わり契機に対応している。このため、本実施形態のパチンコ遊技機では、「序章演出状態」であるときには、「本章演出状態」又は「終章演出状態」であるときと比較して、1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間が短くなる。また、本実施形態のパチンコ遊技機では、「終章演出状態」であるときには、「序章演出状態」又は「本章演出状態」であるときと比較して、1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間が長くなる。
次に、大当り遊技中の演出及び大当り遊技終了後の演出について説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技終了後、入球率向上状態の継続が終了するまでの間(大当り遊技が生起されるまで、又は予め決められた回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間)、優劣演出としての勝敗演出が行われる。この勝敗演出では、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する内容で行われ、勝敗演出の終了条件の成立を契機として味方キャラクタと敵キャラクタの優劣関係が導出される。
具体的には、入球率向上状態において大当り抽選に当選したことを終了条件の成立として勝敗演出を終了する場合、当該当選の対象となる特別図柄変動ゲームにて、味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃する攻撃演出が行われる。そして、攻撃演出の後には、味方キャラクタが敵キャラクタとの対決に勝利する結果(味方キャラクタが敵キャラクタに優ることを示す結果)が導出される。
一方、入球率向上状態において大当り抽選に当選することなく所定回数(70又は140回)の特別図柄変動ゲームの実行が終了したことを終了条件の成立として勝敗演出を終了する場合、前記所定回数目の特別図柄変動ゲームにて、敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃する被攻撃演出が行われる。そして、被攻撃演出の後には、味方キャラクタが敵キャラクタとの対決に敗北する結果(味方キャラクタが敵キャラクタに劣ることを示す結果)が導出される。
因みに、特別図柄変動ゲームを実行する際に行われる演出抽選に当選した場合には、当該当選の対象となる特別図柄変動ゲームにて、味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃する攻撃演出が行われる。そして、攻撃演出の後には、味方キャラクタと敵キャラクタの対決が引き分けとなり、味方キャラクタと敵キャラクタの対決が継続することを示す引き分けの結果(味方キャラクタと敵キャラクタの優劣がつかなかったことを示す結果)が導出される。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技の生起中に敵キャラクタ提示演出が行われる。この敵キャラクタ提示演出では、前述した勝敗演出にて味方キャラクタが対決する敵キャラクタの種類が遊技者に報知される。
ここで、図8に基づき、敵キャラクタ提示演出が行われた際の演出表示装置11の表示態様について説明する。
図8に示すように、敵キャラクタ提示演出が行われた際、演出表示装置11の画像表示部GHの左下方部には、味方キャラクタ提示領域Mcが形成される。この味方キャラクタ提示領域Mcには、勝敗演出にて味方キャラクタとして登場するキャラクタに対応する画像Mk(図8では、牛の画像)が表示される。本実施形態では、演出主体の種類として選択されているキャラクタが勝敗演出の味方キャラクタとして登場するように構成されているため、演出主体の種類として選択されているキャラクタに対応する画像が味方キャラクタに対応する画像Mkとして表示される。
また、敵キャラクタ提示演出が行われた際、演出表示装置11の画像表示部GHの右上方部には、敵キャラクタ提示領域Tcが形成される。この敵キャラクタ提示領域Tcには、勝敗演出にて敵キャラクタとして登場するキャラクタに対応する画像Tk(図8では、鼠の画像)が表示される。本実施形態では、演出主体の種類として選択可能である一方で演出主体の種類として選択されていないキャラクタ、又は演出主体として選択不可能なキャラクタに対応する画像が、敵キャラクタに対応する画像Tkとして表示される。なお、演出主体として選択不可能なキャラクタとは、演出主体として決定可能なキャラクタとは異なるキャラクタ(子分)である。
また、敵キャラクタ提示演出が行われた際、敵キャラクタ提示領域Tcの下方部には、難易度演出実行領域Ndが形成される。この難易度演出実行領域Ndには、1〜5個の範囲内の個数だけ星をモチーフとする星画像Hsが表示される。なお、本実施形態のパチンコ遊技機において難易度演出実行領域Ndには、生起されている大当り遊技終了後の遊技の展開に基づく個数の星画像Hsが表示される。以下、星画像Hsが難易度演出実行領域Ndに表示される演出を「難易度演出」という。
また、敵キャラクタ提示演出が行われた際、味方キャラクタ提示領域Mcの上方部には、コメント表示領域Fdが形成される。このコメント表示領域Fdには、味方キャラクタ提示領域Mcに表示される味方キャラクタが敵キャラクタとの対決に対する意気込みを示すコメント画像Cmが表示される。以下、コメント画像Cmがコメント表示領域Fdに表示される演出を「コメント演出」という。
そして、本実施形態において敵キャラクタ提示演出が行われる際には、まず味方キャラクタ提示領域Mcに味方キャラクタに対応する画像Mkが表示された後、敵キャラクタ提示領域Tcに敵キャラクタに対応する画像Tkが表示される。そして、敵キャラクタに対応する画像Tkが表示された後には、難易度演出が行われ、最後にコメント演出が行われる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技中に実行が保留されている特別図柄変動ゲームの中に大当り抽選に当選する特別図柄変動ゲームが存在する場合や、大当り遊技終了後が確変状態となる場合には、大当り遊技終了後の入球率向上状態において大当り抽選に当選する可能性が高くなる。そして、本実施形態における難易度演出では、大当り遊技終了後の入球率向上状態において大当り抽選に当選する可能性を示唆することで、大当り遊技終了後の遊技の展開を示唆する。また、難易度演出にて表示される星画像Hsの個数は、演出上、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する(大当り遊技が生起されない)可能性が高いときに多くなる。このため、本実施形態では、大当り遊技終了後の入球率向上状態において大当り抽選に当選する可能性が高い場合、つまり、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する可能性が高い場合、難易度演出にて表示される星画像Hsの個数は少なくなる。
以下、敵キャラクタ提示演出の実行に係る制御について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、大当り遊技が生起されると(オープニングコマンドを入力すると)、敵キャラクタ提示演出の演出内容を決定するための大当り遊技演出処理を行う。
図9に示すように、大当り遊技演出処理において演出制御用CPU31aは、敵キャラクタ提示領域Tcに表示させる敵キャラクタの種類(敵キャラクタに対応する画像Tkの種類)を特定する敵キャラクタ特定処理を行う(ステップS11)。また、敵キャラクタ特定処理を行った後、演出制御用CPU31aは、難易度演出において難易度演出実行領域Ndに表示させる星画像Hsの数(難易度演出の演出内容)を決定するための難易度決定処理を行う(ステップS12)。そして、難易度決定処理を行った後、演出制御用CPU31aは、コメント演出においてコメント表示領域Fdに表示させるコメント画像Cmの種類(コメント演出の演出内容)を決定するためのコメント内容決定処理を行い(ステップS13)、大当り遊技演出処理を終了する。
また、大当り遊技演出処理とは別の処理において演出制御用CPU31aは、大当り遊技の生起中、演出主体情報から演出主体として選択されているキャラクタを特定し、当該キャラクタに対応する画像を味方キャラクタに対応する画像Mkとして味方キャラクタ提示領域Mcに表示するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。その後、演出制御用CPU31aは、敵キャラクタ特定処理(ステップS11)にて特定したキャラクタに対応する画像を敵キャラクタに対応する画像Tkとして敵キャラクタ提示領域Tcに表示するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、敵キャラクタに対応する画像Tkを表示させた後、難易度決定処理(ステップS12)にて決定した演出内容で難易度演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。その後、演出制御用CPU31aは、コメント内容決定処理(ステップS13)にて決定した演出内容でコメント演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
このように、本実施形態において、期待演出となる難易度演出の演出内容を決定する演出制御用CPU31aが、期待演出内容決定手段として機能する。また、本実施形態において、難易度演出の実行を制御する演出制御用CPU31aが期待演出制御手段として機能する。また、難易度演出が実行される演出表示装置11が、本実施形態において期待演出実行手段として機能する。
また、味方キャラクタに対応する画像Mkを表示させて味方キャラクタ(第1の演出要素)を遊技者に提示したり、敵キャラクタに対応する画像Tkを表示させて敵キャラクタ(第2の演出要素)を遊技者に提示したりすることが提示演出に相当する。そして、各画像Mk,Tkを表示させる制御を行う演出制御用CPU31aが、提示演出制御手段として機能する。また、各画像Mk,Tkが表示される演出表示装置11が、本実施形態において提示演出実行手段として機能する。なお、本実施形態において、敵キャラクタとして提示されるキャラクタであって、当該キャラクタが演出主体として選択可能なキャラクタのうち何れかに対応するキャラクタ(親分)が、特定の演出要素に相当する。一方、本実施形態において、敵キャラクタとして提示されるキャラクタであって、当該キャラクタが演出主体として選択可能なキャラクタのうち何れにも対応しないキャラクタ(子分)が、非特定の演出要素に相当する。
ここで、図10(a)〜(e)及び図11に基づき、大当り遊技演出処理のステップS11にて行われる敵キャラクタ特定処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用ROM31bには、敵キャラクタとして提示させるキャラクタの種類(敵キャラクタに対応する画像Tkの種類)を特定するために用いられる敵キャラクタテーブルが記憶されている。敵キャラクタテーブルでは、大当り遊技と入球率向上状態が交互に繰り返される状態(所謂、連荘状態)で生起された大当り遊技の回数(図10(a)〜(e)では、「大当り回数」と示す)に応じたキャラクタが定められている。また、演出制御用ROM31bには、演出主体として選択可能なキャラクタ毎に対応する敵キャラクタテーブルが記憶されている。
図10(a)〜(e)に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機では、演出主体として選択可能なキャラクタを5種類(親分Ca1〜Ca5)有しているため、演出制御用ROM31bには5種類の敵キャラクタテーブルET1〜ET5が記憶されている。図10(a)に示す敵キャラクタテーブルET1は、演出主体の種類として親分Ca1が選択されているときに参照される敵キャラクタテーブルである。また、図10(b)に示す敵キャラクタテーブルET2は演出主体の種類として親分Ca2が選択されているときに参照される敵キャラクタテーブルであって、図10(c)に示す敵キャラクタテーブルET3は演出主体の種類として親分Ca3が選択されているときに参照される敵キャラクタテーブルである。また、図10(d)に示す敵キャラクタテーブルET4は演出主体の種類として親分Ca4が選択されているときに参照される敵キャラクタテーブルであって、図10(e)に示す敵キャラクタテーブルET5は演出主体の種類として親分Ca5が選択されているときに参照される敵キャラクタテーブルである。
また、敵キャラクタテーブルET1〜ET5では、演出主体として選択可能なキャラクタ(親分Ca1〜Ca5)以外にも、演出主体として選択不可能なキャラクタ(図10(a)〜(e)では、子分Cb1〜Cb9のみを示す)が定められている。
図11に示すように、敵キャラクタ特定処理において演出制御用CPU31aは、初当りであるか否かを判定する(ステップS21)。本実施形態において「初当り」とは、非入球率向上状態であるときに大当り抽選に当選することによって生起された大当り遊技をいう。なお、本実施形態では、初当りであるときには演出制御用RAM31cに敵キャラクタテーブル情報が記憶されていない一方、初当りでないときには演出制御用RAM31cに敵キャラクタテーブル情報が記憶されている。このため、ステップS21において演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに敵キャラクタテーブル情報が記憶されていないか否かを判定することで、初当りであるか否かを判定する。
そして、ステップS21の判定結果が肯定の場合(初当りである場合)、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cに記憶されている演出主体情報に基づき参照する敵キャラクタテーブルを特定するとともに、初回(1回目)の敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類を特定し(ステップS22)、敵キャラクタ特定処理を終了する。
ステップS22において演出制御用CPU31aは、演出主体情報に基づき参照する敵キャラクタテーブルを特定すると、当該敵キャラクタテーブルの種類を特定可能な敵キャラクタテーブル情報を連荘状態が終了するまで、演出制御用RAM31cに記憶する。それとともに、演出制御用CPU31aは、特定した敵キャラクタテーブルを参照して、初回の敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類を特定する。例えば、ステップS22において親分Ca3を特定可能な演出主体情報が演出制御用RAM31cに記憶されている場合、演出制御用CPU31aは、敵キャラクタテーブルET3を参照することを特定するとともに、当該敵キャラクタテーブルET3を特定可能な敵キャラクタテーブル情報を演出制御用RAM31cに記憶する。更に、ステップS22において演出制御用CPU31aは、図10(c)に示すように、初回(1回目)の敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類が「親分Ca4」であることを特定する。
また、ステップS21の判定結果が否定の場合(初当りでない場合)、演出制御用CPU31aは、前回参照した敵キャラクタテーブルを参照し、生起される大当り遊技が連荘状態において何回目の大当り遊技であるかに応じて敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類を特定し(ステップS23)、敵キャラクタ特定処理を終了する。なお、前回参照した敵キャラクタテーブルとは、前回の大当り遊技が生起された際に参照した敵キャラクタテーブルを意味する。
ステップS23において演出制御用CPU31aは、敵キャラクタテーブル情報に基づき参照する敵キャラクタテーブルの種類を特定するとともに、当該敵キャラクタテーブルを参照し、生起される大当り遊技が連荘状態において何回目の大当り遊技であるかに応じて敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類を特定する。例えば、ステップS23において敵キャラクタテーブルET2を特定可能な敵キャラクタテーブル情報が演出制御用RAM31cに記憶されている場合、演出制御用CPU31aは、敵キャラクタテーブルET2を参照する。このとき、生起される大当り遊技が連荘状態において7回目の大当り遊技(大当り回数=7)である場合、演出制御用CPU31aは、図10(b)に示すように、敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類が「親分Ca4」であることを特定する。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、入球率向上状態であるときのデモ演出中に演出用ボタンBTを操作したとしても、演出主体の種類を変更することができない。このため、連荘状態においては、選択中の演出主体の種類と、敵キャラクタテーブル情報から特定可能な敵キャラクタテーブルに対応する演出主体の種類(例えば、敵キャラクタテーブルET4に対応するキャラクタは「親分Ca4」)と、が不一致となることはない。
次に、図12及び図13に基づき、大当り遊技演出処理のステップS12にて行われる難易度決定処理について説明する。
図12に示すように、難易度決定処理において演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「1」〜「4」に対応する記憶領域内に、大当りの先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31において演出制御用CPU31aは、生起させる大当り遊技の終了後が確変状態となる場合、つまり、16R確変大当り又は8R確変大当りを生起させる場合、共通の確変用先読みコマンド、共通の非確変用先読みコマンド、高確の確変用先読みコマンド又は高確の非確変用先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する。一方、ステップS31において演出制御用CPU31aは、生起させる大当り遊技の終了後が非確変状態となる場合、つまり、8R非確変大当りを生起させる場合、共通の確変用先読みコマンド又は共通の非確変用先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する。
また、ステップS31において演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数「1」→「2」→「3」→「4」の順に、対応する記憶領域に記憶されている先読みコマンドが大当りの先読みコマンドであるか否かを判定する。このとき、大当りの先読みコマンドが記憶されていると判定する場合、つまり、ステップS31の判定結果を肯定とする場合、演出制御用CPU31aは、残りの第2保留記憶数に対応する記憶領域に記憶されている先読みコマンドが大当りの先読みコマンドであるか否かを判定しない。例えば、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に大当りの先読みコマンドが記憶されていると判定する場合、演出制御用CPU31aは、第2保留記憶数「2」〜「4」に対応する各記憶領域に記憶されている先読みコマンドが大当りの先読みコマンドであるか否かの判定を行わない。
そして、ステップS31の判定結果を肯定とする場合、つまり、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されている場合、演出制御用CPU31aは、ステップS31の判定結果を肯定とする契機となった先読みコマンドの種類が確変用先読みコマンドであるか否かを判定する(ステップS32)。ステップS32において演出制御用CPU31aは、生起させる大当り遊技の終了後が確変状態となる場合、ステップS31の判定結果を肯定とする契機となった先読みコマンドが共通の確変用先読みコマンド又は高確の確変用先読みコマンドであるか否かを判定する。一方、ステップS32において演出制御用CPU31aは、生起させる大当り遊技の終了後が非確変状態となる場合、ステップS31の判定結果を肯定判定とする契機となった先読みコマンドが共通の確変用先読みコマンドであるか否かを判定する。
そして、ステップS32の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件1に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS33)、難易度決定処理を終了する。なお、難易度決定テーブルNTの詳細については、後から説明する。
一方、ステップS31の判定結果が否定の場合、又はステップS32の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、ステップS34の処理へと進む。なお、ステップS31の判定結果が肯定の場合とは、大当りとなる第2特別図柄変動ゲームの実行が保留されていることを意味する。また、ステップS32の判定結果が否定の場合とは、大当りとなる第2特別図柄変動ゲームの実行が保留されている場合であって、当該第2特別図柄変動ゲームの終了後に、大当り遊技終了後が非確変状態となる種類の大当り遊技(本実施形態では、8R非確変大当り)が生起されることを意味する。
また、ステップS34において演出制御用CPU31aは、敵キャラクタ特定処理にて特定した敵キャラクタの種類が親分であるか否かを判定する。ステップS34において演出制御用CPU31aは、敵キャラクタに対応する画像Tkとして親分Ca1〜Ca5のうち何れかに対応する画像が表示されるか否かを判定する。
ステップS34の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、生起される大当り遊技の終了後が確変状態となるか否かを判定する(ステップS35)。ステップS35において演出制御用CPU31aは、生起させる大当り遊技が16R確変大当り又は8R確変大当りであるか否かを判定する。
そして、ステップS35の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS36)、難易度決定処理を終了する。一方、ステップS35の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS37)、難易度決定処理を終了する。
また、ステップS34の判定結果が否定の場合、つまり、敵キャラクタの種類が子分である場合、演出制御用CPU31aは、生起される大当り遊技の終了後が確変状態となるか否かを判定する(ステップS38)。ステップS38において演出制御用CPU31aは、ステップS35と同様、生起させる大当り遊技が16R確変大当り又は8R確変大当りであるか否かを判定する。
そして、ステップS38の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS39)、難易度決定処理を終了する。一方、ステップS38の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS40)、難易度決定処理を終了する。
このように、条件1に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定される状況とは、実行が保留されている第2特別図柄変動ゲームの中に大当りとなる第2特別図柄変動ゲームが存在するとともに、当該第2特別図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技が生起されるときとなる。以下の説明において、実行が保留されている第2特別図柄変動ゲームの中に大当りとなる第2特別図柄変動ゲームが存在するとともに、当該第2特別図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技が生起することを、「保留内に確変大当りが存在する」という。
また、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定される状況とは、生起される大当り遊技の終了後が確変状態となる場合であって、敵キャラクタとして親分が提示されるときである。また、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定される状況とは、生起される大当り遊技の終了後が非確変状態となる場合であって、敵キャラクタとして親分が提示されるときである。
また、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定される状況とは、生起される大当り遊技の終了後が確変状態となる場合であって、敵キャラクタとして子分が提示されるときである。また、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定される状況とは、生起される大当り遊技の終了後が非確変状態となる場合であって、敵キャラクタとして子分が提示されるときである。
次に、図13に基づき、本実施形態における難易度決定テーブルNTについて説明する。なお、図13では、星画像Hsを1個表示する演出内容を「☆」、星画像Hsを2個表示する演出内容を「☆☆」、星画像Hsを3個表示する演出内容を「☆☆☆」と示す。また、図13では、星画像Hsを4個表示する演出内容を「☆☆☆☆」、星画像Hsを5個表示する演出内容を「☆☆☆☆☆」と示す。
図13に示すように、難易度決定テーブルNTには、乱数更新処理によって値が更新されるソフトウェア乱数の値として取り得る「0〜250」の全251通りの整数が、難易度演出の演出内容毎に振り分けられている。そして、難易度決定処理において演出制御用CPU31aは、前記ソフトウェア乱数の値を取得し、当該値に基づいて難易度演出の演出内容を決定する。
難易度決定テーブルNTでは、条件1に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として全ての演出内容が決定され得るように251個の値が振り分けられている。
また、難易度決定テーブルNTでは、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを4個表示する演出内容又は星画像Hsを5個表示する演出内容が決定され得るように251個の値が振り分けられている。一方、難易度決定テーブルNTでは、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1個〜3個表示する演出内容が決定され得ないように251個の値が振り分けられている。
また、難易度決定テーブルNTでは、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを5個表示する演出内容が決定されるように251個の値が振り分けられている。一方、難易度決定テーブルNTでは、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1個〜4個表示する演出内容が決定され得ないように251個の値が振り分けられている。
また、難易度決定テーブルNTでは、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、星画像Hsを2個表示する演出内容、星画像Hsを3個表示する演出内容、星画像Hsを4個表示する演出内容又は星画像Hsを5個表示する演出内容が決定され得るように251個の値が振り分けられている。一方、難易度決定テーブルNTでは、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1個表示する演出内容が決定され得ないように251個の値が振り分けられている。
また、難易度決定テーブルNTでは、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、星画像Hsを3個表示する演出内容、星画像Hsを4個表示する演出内容又は星画像Hsを5個表示する演出内容が決定され得るように251個の値が振り分けられている。一方、難易度決定テーブルNTでは、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1又は2個表示する演出内容が決定され得ないように251個の値が振り分けられている。
このように、条件1に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときにのみ、星画像Hsを1個表示する演出内容が決定される。このため、難易度演出が実行された際に表示される星画像Hsの個数が「1個」である場合には、敵キャラクタに対応する画像Tkの種類に関係なく、保留内に確変大当りが存在することを認識できる。すなわち、難易度演出にて表示される星画像Hsが1個の場合、大当り遊技終了後が確変状態となる大当り遊技の生起契機となる第2特別図柄変動ゲームが行われるように、生起されている大当り遊技終了後の遊技が展開されることを認識できる。
また、条件2又は条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときには、星画像Hsを1個表示する演出内容、星画像Hsを2個表示する演出内容及び星画像Hsを3個表示する演出内容が決定されない。このため、敵キャラクタに対応する画像Tkが親分Ca1〜Ca5のうち何れかに対応する画像であって、難易度演出が実行された際に表示される星画像Hsの個数が「1個〜3個」である場合には、保留内に確変大当りが存在することを認識できる。
また、条件1又は条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときにのみ、星画像Hsを2個表示する演出内容が決定される。このため、難易度演出が実行された際に表示される星画像Hsの個数が「2個」である場合には、大当り遊技終了後が確変状態となる種類の大当り遊技の生起契機となる第2特別図柄変動ゲームの実行が保留されていなくても、確変状態であることを認識できる。
また、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときと、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときを比較した場合、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときにのみ星画像Hsを4個表示する演出内容が決定され得る。このため、敵キャラクタに対応する画像Tkとして親分Ca1〜Ca5のうち何れかに対応する画像が表示された場合であって、難易度演出が実行された際に表示される星画像Hsの個数が「4個」である場合には、大当り遊技終了後が確変状態となることを認識できる。
また、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときと、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときを比較した場合、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときにのみ星画像Hsを2個表示する演出内容が決定され得る。このため、敵キャラクタに対応する画像Tkとして子分に対応する画像が表示された場合であって、難易度演出が実行された際に表示される星画像Hsの個数が「2個」である場合には、大当り遊技終了後が確変状態となることを認識できる。
なお、本実施形態において、難易度演出における複数種類の演出内容のうち星画像Hsを1個表示する演出内容が、期待演出の第1演出内容に相当する。また、難易度演出における複数種類の演出内容のうち星画像Hsを2個表示する演出内容が、期待演出の第2演出内容に相当する。また、難易度演出における複数種類の演出内容のうち星画像Hsを3〜5個表示する演出内容が、期待演出の第3演出内容に相当する。更に、星画像Hsを3〜5個表示する演出内容のうち、星画像Hsを3個表示する演出内容が特殊演出内容に相当し、星画像Hsを4又は5個表示する演出内容が非特殊演出内容に相当する。
次に、図14(a)〜(c)に基づき、大当り遊技演出処理のステップS13にて行われるコメント内容決定処理について説明する。なお、図14(a)〜(c)では、図13と同様、難易度演出の各演出内容を「☆」を用いて示す。
図14(a)〜(c)に示すように、本実施形態におけるコメント演出の演出内容には、内容Cn1〜内容Cn5の5種類の演出内容がある。コメント内容決定処理において演出制御用CPU31aは、大当り遊技終了後の遊技の展開と、難易度決定処理において決定した難易度演出の演出内容と、に応じてコメント演出の演出内容を決定する。
演出制御用ROM31bには、コメント演出の演出内容を決定する際に参照されるコメント内容テーブルが記憶されている。図14(a)〜(c)に示すように、本実施形態における演出制御用ROM31bには、コメント内容テーブルCT1〜CT3が記憶されている。
各コメント内容テーブルCT1〜CT3には、乱数更新処理によって値が更新されるソフトウェア乱数の値として取り得る「0〜250」の全251通りの整数が、コメント演出の演出内容毎に振り分けられている。そして、コメント内容決定処理において演出制御用CPU31aは、前記ソフトウェア乱数の値を取得し、当該値に基づいてコメント演出の演出内容を決定する。
コメント内容決定処理において演出制御用CPU31aは、保留内に確変大当りが存在するとき(難易度演出の演出内容を条件1の決定率で決定したとき)、図14(a)に示すコメント内容テーブルCT1を参照してコメント演出の演出内容を決定する。また、コメント内容決定処理において演出制御用CPU31aは、大当り遊技終了後が確変状態となるとき(難易度演出の演出内容を条件2又は条件4の決定率で決定したとき)、図14(b)に示すコメント内容テーブルCT2を参照してコメント演出の演出内容を決定する。また、コメント内容決定処理において演出制御用CPU31aは、大当り遊技終了後が非確変状態となるとき(難易度演出の演出内容を条件3又は条件5の決定率で決定したとき)、図14(c)に示すコメント内容テーブルCT3を参照してコメント演出の演出内容を決定する。
以下、各コメント内容テーブルCT1〜CT3における乱数の値の振り分けについて説明する。
各コメント内容テーブルCT1〜CT3では、基本的に、難易度演出の演出内容が星画像Hsを1個表示する演出内容であるときには内容Cn1、難易度演出の演出内容が星画像Hsを2個表示する演出内容であるときには内容Cn2が決定されるように、251個の値が振り分けられている。また、各コメント内容テーブルCT1〜CT3では、基本的に、難易度演出の演出内容が星画像Hsを3個表示する演出内容であるときには内容Cn3、難易度演出の演出内容が星画像Hsを4個表示する演出内容であるときには内容Cn4が決定されるように、251個の値が振り分けられている。各コメント内容テーブルCT1〜CT3では、基本的に、難易度演出の演出内容が星画像Hsを5個表示する演出内容であるときには内容Cn5が決定されるように、251個の値が振り分けられている。
しかしながら、図14(a)に示すように、コメント内容テーブルCT1では、難易度演出の演出内容が星画像Hsを1個表示する演出内容でないときであっても内容Cn1が決定され得るように、251個の値が振り分けられている。
また、図14(b)に示すように、コメント内容テーブルCT2では、難易度演出の演出内容が星画像Hsを2個表示する演出内容でないときであっても内容Cn2が決定され得るように、251個の値が振り分けられている。
なお、コメント内容テーブルCT2を参照する状況においては、難易度演出の演出内容が星画像Hsを1個表示する演出内容である場合がないため、難易度演出の演出内容が星画像Hsを1個表示する演出内容であるときには251個の乱数は振り分けられていない。同様に、コメント内容テーブルCT3を参照する状況においては、難易度演出の演出内容が星画像Hsを1又は2個表示する演出内容である場合がないため、難易度演出の演出内容が星画像Hsを1個表示する演出内容であるとき及び星画像Hsを2個表示する演出内容であるときには251個の乱数は振り分けられていない。
以上のようなことから、コメント演出の演出内容が内容Cn1であるときには、難易度演出の演出内容に関係なく、保留内に確変大当りが存在することを認識できる。また、コメント演出の演出内容が内容Cn2であるときには、保留内に確変大当りが存在しなくても、大当り遊技終了後が確変状態となることを認識できる。また、難易度演出にて表示された星画像Hsの数が「3〜5個」の場合であって、コメント演出の演出内容が内容Cn2であるときには、大当り遊技終了後が確変状態となることを認識できる。すなわち、難易度演出の演出内容と、敵キャラクタの種類から大当り遊技終了後の遊技の展開を認識できないときであっても、コメント演出の演出内容によって、大当り遊技終了後の遊技の展開を認識できる場合もある。
次に、大当り遊技終了後の勝敗演出の実行に係る制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り演出用の変動パターンが指定された場合には、味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃する攻撃演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、攻撃演出の後に味方キャラクタが敵キャラクタとの対決に勝利する結果(味方キャラクタが敵キャラクタに優ることを示す結果)を導出するように演出表示装置11の表示内容を制御する。因みに、演出制御用CPU31aは、非入球率向上状態であって、大当り演出用の変動パターンが指定された場合には、リーチ演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、はずれ特別演出用の変動パターンが指定された場合には、味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃する攻撃演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、攻撃演出の後に味方キャラクタと敵キャラクタの対決が引き分けとなり、味方キャラクタと敵キャラクタの対決が継続することを示す引き分けの結果(味方キャラクタと敵キャラクタの優劣がつかなかったことを示す結果)を導出するように演出表示装置11の表示内容を制御する。因みに、演出制御用CPU31aは、非入球率向上状態であって、はずれ特別演出用の変動パターンが指定された場合には、リーチ演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
なお、演出制御用CPU31aは、入球率向上状態であって、大当り遊技終了後から70又は140回目の特別図柄変動ゲームの実行を指示する変動パターン指定コマンドを入力した場合、被攻撃演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。このとき、はずれ特別演出用の変動パターンとはずれ通常演出用の変動パターンのうち何れが指定された場合であっても、演出制御用CPU31aは、被攻撃演出の実行を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、被攻撃演出の後に味方キャラクタが敵キャラクタとの対決に敗北する結果(味方キャラクタが敵キャラクタに劣ることを示す結果)を導出するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
このように、優劣演出としての勝敗演出の実行を制御する演出制御用CPU31aが、本実施形態において優劣演出制御手段として機能する。また、本実施形態において、勝敗演出を実行する演出表示装置11が、優劣演出実行手段として機能する。また、本実施形態において、味方キャラクタが敵キャラクタに優ることを示す結果が、第2の演出要素に対して第1の演出要素が優る関係にあることを示す結果に相当する。一方、本実施形態において、味方キャラクタが敵キャラクタに劣ることを示す結果が、第2の演出要素に対して第1の演出要素が劣る関係にあることを示す結果に相当する。
ここで、図15(a)〜(c)に基づき、敵キャラクタ提示演出が実行された際の演出表示装置11の表示態様について、その作用とともに説明する。
図15(a)に示すように、敵キャラクタ提示演出の実行が開始されると、味方キャラクタ提示領域Mcに味方キャラクタに対応する画像Mk(図15(a)〜(c)では、兎の画像)が表示される。また、敵キャラクタ提示領域Tcには、敵キャラクタに対応する画像Tk(図15(a)〜(c)では、熊の画像)が表示される。
また、図15(b)に示すように、敵キャラクタに対応する画像Tkが表示された後には、難易度演出実行領域Ndに星画像Hsが表示され、難易度演出が実行される。なお、図15(a)〜(c)に示す敵キャラクタ提示演出では、星画像Hsは2個表示する演出内容で難易度演出が行われたものとする。
このとき、敵キャラクタに対応する画像Tkが親分Ca1〜Ca5のうち何れかに対応する画像である場合は、図13に示すように、保留内に確変大当りが存在することを遊技者は認識できる。一方、敵キャラクタに対応する画像Tkが親分Ca1〜Ca5の何れにも対応しない(子分である)場合、図13に示すように、保留内に確変大当りが存在すること、若しくは、大当り遊技終了後が確変状態となることを認識できる。
また、図15(c)に示すように、難易度演出の実行された後には、コメント表示領域Fdにコメント画像Cmが表示され、コメント演出が実行される。なお、図15(a)〜(c)に示す敵キャラクタ提示演出では、内容Cn1でコメント演出が行われたものとする。
このとき、敵キャラクタに対応する画像Tkが親分Ca1〜Ca5の何れにも対応しない画像(子分を示す画像)であっても、図14(a)〜(c)に示すように、保留内に確変大当りが存在することを認識できる。つまり、難易度演出が行われた時点では、大当り遊技終了後の遊技の展開を認識できなくても、コメント演出の演出内容によって大当り遊技終了後の遊技の展開を認識できる。
次に、図16に基づき、本実施形態におけるパチンコ遊技機での遊技の流れについて、その作用とともに説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技の終了後が入球率向上状態となる。この入球率向上状態は、70回又は140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に、継続する。また、大当り遊技終了後の入球率向上状態において、大当り遊技終了後の特別図柄変動ゲームの実行回数(図16では、「ゲーム回数」と示す)が70回に到達するまでは、演出状態が序章演出状態→本章演出状態→終章演出状態の順番で切り替わる。具体的には、大当り遊技終了後から1〜10回目の特別図柄変動ゲームでは序章演出状態となり、大当り遊技終了後から11〜50回目の特別図柄変動ゲームでは本章演出状態となる。そして、大当り遊技終了後から51〜70回目の特別図柄変動ゲームでは終章演出状態となる。
また、序章演出状態に制御される期間では、本章演出状態や終章演出状態に制御される期間よりも1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間が短くなる。一方、終章演出状態に制御される期間では、序章演出状態に制御される期間よりも1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間が長くなる。したがって、大当り遊技終了後から70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでは、1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間が長くなっていく。
また、大当り遊技終了後から70回目までの特別図柄変動ゲームにおいて大当り抽選に当選した場合、演出表示装置11では、味方キャラクタが敵キャラクタと対決し、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が行われる(タイミングt1)。そして、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が行われた後(大当り抽選の当選対象の特別図柄変動ゲーム終了後)は、大当り遊技が生起される。
一方、大当り遊技終了後から70回目までの特別図柄変動ゲームにおいて大当り抽選に当選しなかった場合、大当り遊技終了後から70回目の特別図柄変動ゲーム中、演出表示装置11では、味方キャラクタが敵キャラクタと対決し、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出が行われる(タイミングt2)。
また、大当り遊技終了後からの入球率向上状態が第1の入球率向上状態である場合、大当り遊技終了後から70回目の特別図柄変動ゲームの実行が終了したことを契機に、入球率向上状態から非入球率向上状態へと切り替わる。そして、大当り遊技終了後から71回目の特別図柄変動ゲームが実行される際、演出状態は、終章演出状態から非入球率向上状態の演出状態へと切り替わる。
その後、この非入球率向上状態において大当り抽選に当選した場合、演出表示装置11では、リーチ演出にて大当りが導出される(タイミングt3)。そして、リーチ演出にて大当りが導出された後(大当りの図柄組み合わせが確定停止表示された後)は、大当り遊技が生起される。
また、大当り遊技終了後からの入球率向上状態が第2の入球率向上状態である場合、大当り遊技終了後から70回目の特別図柄変動ゲームの実行が終了した後も、入球率向上状態が継続することになる。また、大当り遊技終了後から71回目の特別図柄変動ゲームが実行される際、演出状態は、終章演出状態から序章演出状態へと切り替わる。そして、更に70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでは、演出状態が序章演出状態→本章演出状態→終章演出状態の順で切り替わる。具体的には、大当り遊技終了後から71〜80回目の特別図柄変動ゲームでは序章演出状態となり、大当り遊技終了後から81〜120回目の特別図柄変動ゲームでは本章演出状態となる。そして、大当り遊技終了後から121〜140回目の特別図柄変動ゲームでは終章演出状態となる。このとき、大当り遊技終了後から71回目の特別図柄変動ゲームから140回目の特別図柄変動ゲームが実行されるまでは、1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間が長くなっていく。
また、大当り遊技終了後から71〜140回目までの特別図柄変動ゲームにおいて大当り抽選に当選した場合、演出表示装置11では、味方キャラクタが敵キャラクタと対決し、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が行われる(タイミングt4)。そして、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出が行われた後(大当り抽選の当選対象の特別図柄変動ゲーム終了後)は、大当り遊技が生起される。一方、大当り遊技終了後から71〜140回目までの特別図柄変動ゲームにおいて大当り抽選に当選しなかった場合、大当り遊技終了後から140回目の特別図柄変動ゲーム中、演出表示装置11では、味方キャラクタが敵キャラクタと対決し、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出が行われる(タイミングt5)。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技終了後から70回の特別図柄変動ゲームが実行された後も入球率向上状態が継続しても、大当り遊技終了後から140回目の特別図柄変動ゲームの実行が終了したことを契機に、入球率向上状態から非入球率向上状態へと切り替わる。そして、大当り遊技終了後から141回目の特別図柄変動ゲームが実行される際、演出状態は、終章演出状態から非入球率向上状態の演出状態へと切り替わる。この非入球率向上状態において大当り抽選に当選した場合、演出表示装置11では、リーチ演出にて大当りが導出される(タイミングt6)。そして、リーチ演出にて大当りが導出された後(大当りの図柄組み合わせが確定停止表示された後)は、大当り遊技が生起される。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)一般的なパチンコ遊技機のうち、大当り遊技終了後から予め定められた回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限として確変状態が継続する遊技機として、例えば、特開2010−104557号公報に記載の遊技機(以下、「第1の従来遊技機」という)がある。第1の従来遊技機では、大当り遊技が生起された後は必ず確変状態となり、当該確変状態が継続する期間と同じ期間だけ入球率向上状態が継続する。このため、第1の従来遊技機では、「入球率向上状態であれば確変状態」という関係性が常に成立するとともに、大当り遊技が生起される度に「入球率向上状態であれば確変状態」という関係性が繰り返されるだけで、遊技が単調になってしまう虞があった。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技終了後が確変状態(高当選率状態)となる大当り(第1種の当り)に基づく大当り遊技の終了後は、高当選率上限回数となる確変回数未満の特別図柄変動ゲーム(変動ゲーム)が実行されるまで入球率向上状態(高入球率状態)が継続する場合(第1の高入球率状態)がある。その他にも、大当り遊技終了後が確変状態となる大当りに基づく大当り遊技の終了後は、確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまで入球率向上状態が継続する場合(第2の高入球率状態)がある。このように、大当り遊技終了後が確変状態となる大当りに基づく大当り遊技の終了後の入球率向上状態の継続状況は、異なる場合がある。
このため、大当り遊技終了後が当該大当り遊技終了後から確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまで継続する入球率向上状態(第2の高入球率状態)となれば、少なくとも確変状態が継続する期間は入球率向上状態が継続する。つまり、少なくとも確変状態の継続が終了するまでは、特別図柄変動ゲーム(特に、第2特別図柄変動ゲーム)の始動条件を容易に獲得し続けることができる。一方、大当り遊技終了後が当該大当り遊技終了後から確変回数未満の特別図柄変動ゲームが実行されるまで継続する入球率向上状態(第1の高入球率状態)となれば、確変状態の継続が終了するよりも前に入球球率向上状態が終了する。つまり、確変状態の継続が終了するまでに、特別図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得し続けることができる期間と、特別図柄変動ゲームの始動条件を容易に獲得することができない期間と、が必ず到来することとなる。このように、大当り遊技終了後が確変状態となる大当りに基づく大当り遊技が生起された場合であっても入球率向上状態がどれだけ継続するかにより、遊技を行う状況が異なり、遊技が単調になることを抑制することができる。
(2)大当り遊技終了後が非確変状態(低当選率状態)となる大当り(第2種の当り)に基づく大当り遊技の終了後は、当該大当り遊技終了後から確変回数(高当選率上限回数)未満の特別図柄変動ゲームが実行されるまで継続する入球率向上状態となる。また、大当り遊技終了後が確変状態(高当選率状態)となる大当り(第1種の当り)に基づく大当り遊技の終了後は、確変回数未満の特別図柄変動ゲームが実行されるまで入球率向上状態が継続する場合(第1の高入球率状態)がある。その他にも、大当り遊技終了後が確変状態となる大当りに基づく大当り遊技の終了後は、確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまで入球率向上状態が継続する場合(第2の高入球率状態)がある。このため、大当り遊技終了後から確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまで高入球率向上状態が継続した場合、遊技者は、確変状態であること又は確変状態であったことを認識することができる。このように、大当り遊技終了後から入球率向上状態がどれだけ継続するかにより、大当り抽選の抽選状態(確変状態又は非確変状態)との関係性で様々な遊技性を創出することができ、遊技が単調になることを抑制することができる。
(3)非入球率向上状態(低入球率状態)であるときは、大当り遊技終了後を確変状態とする大当り(第1種の当り)に基づく大当り遊技終了後、確変回数(高当選率上限回数)未満の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に入球率上状態が継続する(第1の高入球率状態となる)場合がある。一方で、非入球率向上状態であるときは、大当り遊技終了後を確変状態とする大当りに基づく大当り遊技終了後、確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に入球率向上状態が継続する(第2の高入球率状態となる)場合もある。また、入球率向上状態であるときは、大当り遊技終了後を確変状態とする大当りに基づく大当り遊技終了後は、確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に入球率向上状態が継続する。
このように、大当りの種類として大当り遊技終了後を確変状態とする大当りが決定されるときの遊技状態(入球率向上状態であるか否か)に応じて、当該大当りに基づく大当り遊技終了後の入球率向上状態の継続態様に変化が生じるため、遊技が単調となることを抑制することができる。また、非入球率向上状態であっても、大当り遊技終了後から確変回数以上の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に入球率向上状態が継続することを期待させることができる。
(4)大当り遊技終了後から70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に入球率向上状態が継続する場合(第1の高入球率状態)、当該入球率向上状態では、特別図柄変動ゲームの回数に応じて、予め決められた順序で演出状態の種類が切り替えられる。また、大当り遊技終了後から140回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に入球率向上状態が継続する場合(第2の高入球率状態)、70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでは、70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に継続する入球率向上状態のときと同様に、予め決められた順序で演出状態の種類が切り替えられる。このため、大当り遊技終了後から70回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでは、演出状態の種類から、入球率向上状態がどれだけ継続するかについて秘匿することができる。
更に、大当り遊技終了後から140回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に入球率向上状態が継続する場合であって、大当り遊技終了後から70回の特別図柄変動ゲームが実行された後は、70回の特別図柄変動ゲームが実行されるまでを上限に継続する入球率向上状態のときと同様に、予め決められた順序で演出状態の種類が切り替えられる。このように、第2の入球率向上状態であるとき、70回の特別図柄変動ゲームが実行された後は、再び演出状態が切り替えられることから、再び70回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に継続する入球率向上状態が開始されたかのように(上乗せされたかのように)、見せることができる。
(5)入球率向上状態における演出状態の切り替わり契機に応じて、特別図柄変動ゲームの変動時間の長短(変動パターンの種類)を切り替わるように構成した。これにより、入球率向上状態であるときには、演出状態に合わせた長さで特別図柄変動ゲームを行うことができ、効果的に遊技を展開させることが可能となる。例えば、内部抽選の抽選結果が同じ場合であっても、序章演出状態にて行われる行いたい演出と終章演出状態にて行われる演出を異ならせたいときは、変動時間も各演出に合わせて設計することができる。
(6)大当り遊技終了後から実行された特別図柄変動ゲームの回数が、入球率向上状態の継続が終了し得る回数(70回や140回)に近づくにしたがって、1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間が長くなるように構成した。
ところで、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が長いときには、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が短いときと比較して、大当り抽選に当選しなかったことに対する焦りが低いことが考えられる。そこで、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が長いときには、1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間を短くすることによって、入球率向上状態が早く終了してしまう可能性を時間的に示唆することで、大当り抽選に当選しなかったことに対する焦りを高める。なお、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が長いときとは、例えば、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの実行回数が「1〜50回」のときをいう。一方、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が短いときとは、例えば、大当り遊技終了後からの特別図柄変動ゲームの実行回数が「51〜70回」のときをいう。
また、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が短いときには、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が長いときと比較して、大当り抽選に当選しなかったことに対する焦りが高いことが考えられる。そこで、入球率向上状態が終了し得る時点までの期間が短いときには、1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間を長くすることによって、入球率向上状態が終了するまでの時間が長いかのように感じさせることで、大当り抽選に当選しなかったことに対する焦りを抑制する。このように1回あたりの特別図柄変動ゲームの変動時間の長短を変化させることによって、入球率向上状態が終了してしまうことへの危機感の高低を調整し、効果的に遊技を楽しませることができる。
(7)第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合よりも、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合の方が、遊技者にとって有利となるように構成した。このため、入球率向上状態においては、特別図柄変動ゲーム(特に、第2特別図柄変動ゲーム)の始動条件を容易に獲得できるという特典の他、有利な種類の特別図柄変動ゲームが実行され易いという特典も遊技者に与えられることとなる。すなわち、大当り遊技終了後が確変状態となる大当りに基づく大当り遊技の終了後が第1の入球率向上状態となる場合、確変状態の継続が終了するまでの間に、遊技を有利に展開できる期間と、遊技を有利に展開できない期間と、が必ず到来することとなる。一方、大当り遊技終了後が確変状態となる大当りに基づく大当り遊技終了後、140回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に入球率向上状態が継続する場合、確変状態の継続が終了するまでの間、遊技を有利に展開できる。このように、大当り遊技終了後が確変状態となる大当りに基づく大当り遊技が生起された場合であっても入球率向上状態がどれだけ継続するかにより、遊技を有利に展開することができる期間が異なり、遊技が単調になることを抑制することができる。
(8)一般的なパチンコ遊技機のうち、大当り遊技中に、当該大当り遊技終了後が遊技者にとって有利に展開されることを遊技者に期待させるための演出を行う遊技機として、例えば、特開2006−271552号公報に記載の遊技機(以下、「第2の従来遊技機」という)がある。第2の従来遊技機では、大当り遊技中に、当該大当り遊技終了後が遊技者にとって有利な確変状態となることを遊技者に報知する演出を実行する。その他にも、大当り遊技中に、当該大当り遊技終了後が遊技者にとって有利に展開されることを遊技者に期待させるための演出を行う遊技機として、特開2006−15007号公報に記載の遊技機(以下、「第3の従来遊技機」という)がある。第3の従来遊技機では、大当り遊技中に、大当り抽選に当選する可能性のある特別図柄変動ゲームの実行が保留されていることを遊技者に報知する演出を実行する。ところで、前記第2の従来遊技機で行う演出及び前記第3の従来遊技機で行う演出の何れの演出も大当り遊技中に実行可能なパチンコ遊技機を想定する。このようなパチンコ遊技機では、大当り遊技終了後が確変状態となることや、大当り抽選に当選する可能性のある特別図柄変動ゲームの実行が保留されていることが、各演出でそれぞれ遊技者に報知されるにすぎず、面白味に欠ける。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り遊技(当り遊技)中に、難易度演出(期待演出)が行われる。そして、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数の値が主制御用RAM30cに記憶されている場合には、星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)、星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)及び星画像Hsを3〜5個表示する演出内容(第3演出内容)の中から難易度演出の演出内容が決定される。また、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数の値が主制御用RAM30cに記憶されていない場合であって、生起される大当り遊技終了後が遊技者にとって有利な確変状態(有利状態)となる場合には、星画像Hsを2個表示する演出内容及び星画像Hsを3〜5個表示する演出内容の中から難易度演出の演出内容が決定される。また、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数の値が主制御用RAM30cに記憶されていない場合であって、生起される大当り遊技終了後が確変状態とならない場合には、星画像Hsを3個〜5個表示する演出内容の中から難易度演出の演出内容が決定される。
このため、難易度演出が星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)で行われた場合には、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることを認識できる。また、難易度演出が星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)で行われた場合には、少なくとも大当り遊技終了後が確変状態となることを認識できる。また、たとえ星画像Hsを3〜5個表示する演出内容(第3演出内容)で難易度演出が行われたとしても、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることや、大当り遊技終了後が確変状態となることを遊技者に期待させることができる。このように、大当り遊技中に行われる難易度演出の演出内容によって、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることや、大当り遊技終了後が確変状態となること等を期待させて遊技を楽しませることができ、大当り遊技中に興趣の向上を図ることができる。
(9)主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が記憶されている場合であって、当該乱数の値を用いた大当り抽選の抽選結果を導出する特別図柄変動ゲームの終了後に確変状態となる大当り遊技が生起される場合には、星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)が難易度演出の演出内容として決定され得る。一方、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が記憶されている場合であって、当該乱数の値を用いた大当り抽選の抽選結果を導出する特別図柄変動ゲームの終了後に確変状態とならない大当り遊技が生起される場合には、星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)が難易度演出の演出内容として決定されない。このため、難易度演出が星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)で行われた場合には、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることともに、当該乱数を用いた大当り抽選の抽選結果を導出する特別図柄変動ゲームの終了後には有利な種類の大当り遊技が生起されることを認識できる。すなわち、第1演出内容の期待演出が実行された際には、より遊技者の喜びを高めることができる。
(10)大当り遊技中には、演出表示装置11(提示演出実行手段)に敵キャラクタに対応する画像Tkが表示される(演出要素を提示する提示演出が実行される)。また、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が記憶されていない場合であって、生起される大当り遊技終了後の確変状態(有利状態)となる場合には、敵キャラクタに対応する画像Tkの種類に応じて難易度演出(期待演出)の演出内容の決定率が異なる。具体的には、敵キャラクタに対応する画像Tkとして、親分Ca1〜Ca5のうち何れかに対応する画像(特定の演出要素)が表示される場合には、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを3〜5個表示する演出内容(第3演出内容)が、星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)よりも高確率で決定される。一方で、敵キャラクタに対応する画像Tkとして、親分Ca1〜Ca5のうち何れにも対応しない画像(非特定の演出要素)が表示される場合には、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを2個表示する演出内容が、星画像Hsを3〜5個表示する演出内容よりも高確率で決定される。このため、難易度演出の演出内容に合わせて、敵キャラクタに対応する画像Tkとして表示される画像(提示演出にて提示される演出要素)の種類にも注目させて、大当り遊技中に興趣の向上を図ることができる。
(11)遊技者が演出用操作手段としての演出用ボタンBTを操作することによって、演出主体の種類を選択することを可能とした。そして、選択された演出主体の種類に応じた遊技演出が行われる。また、大当り遊技中には、演出表示装置11(提示演出実行手段)に、味方キャラクタ(第1の演出要素)に対応する画像Mkと、敵キャラクタ(第2の演出要素)に対応する画像Tkが表示される(提示演出が実行される)。このとき、味方キャラクタに対応する画像Mkは、演出主体の種類として選択されているキャラクタに対応する画像となる。
また、大当り遊技終了後からは、終了条件が成立するまでの間、優劣関係を導出する優劣演出としての勝敗演出が演出表示装置11(優劣演出実行手段)にて行われる。この勝敗演出では、味方キャラクタと敵キャラクタの優劣関係が導出される。具体的には、大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでに大当り抽選に当選しなったことを終了条件の成立として勝敗演出が終了される場合には、勝敗演出にて味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する結果(第2演出要素に対して第1演出要素が劣る関係にあることを示す結果)が導出される。一方、大当り遊技の終了後から入球率向上状態が継続する回数の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでに大当り抽選に当選したことを終了条件の成立として勝敗演出が終了される場合には、勝敗演出にて味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する結果(第2演出要素に対して第1演出要素が優る関係にあることを示す結果)が導出される。
このため、勝敗演出にて味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する結果が導出された際には、敵キャラクタが味方キャラクタよりも強い関係(優る関係)にあるものと遊技者に感じさせることになる。その結果、次は敵キャラクタであったキャラクタを味方キャラクタとして登場させて遊技を行いたいと思わせることができる。このため、敵キャラクタが演出主体の種類として決定可能な種類であれば、当該キャラクタを演出主体として選択して遊技を行いたいという遊技者の遊技意欲を高めることができる。
(12)大当り遊技中に、敵キャラクタとして提示されるキャラクタ(演出要素)の種類に応じて、星画像Hsを3〜5個表示する演出内容の中から各演出内容が決定される確率を異ならせた。具体的には、敵キャラクタが親分Ca1〜Ca5のうち何れかである(特定の演出要素)ときには、星画像Hsを3個表示する演出内容(特殊演出内容)よりも星画像Hsを4又は5個表示する演出内容(非特殊演出内容)が高確率で難易度演出(期待演出)の演出内容として決定される。一方、敵キャラクタが親分Ca1〜Ca5のうち何れでもない(非特定の演出要素)ときには、星画像Hsを4又は5個表示する演出内容よりも星画像Hsを3個表示する演出内容が高確率で難易度演出の演出内容として決定される。このため、提示される敵キャラクタの種類と、難易度演出の演出内容と、に注目させて大当り遊技中の興趣の向上を図ることができる。
更に、敵キャラクタが親分Ca1〜Ca5のうち何れかである場合には、敵キャラクタが子分(親分Ca1〜Ca5以外)である場合よりも、表示される星画像Hsの個数が多くなり易いため、子分よりも親分が強そうであることを遊技者に感じさせることができる。すなわち、後に行われる勝敗演出にて、味方キャラクタが敵キャラクタに対して劣る関係にあることを示す結果が導出されることへの焦りを高めることができる。
(13)難易度演出(期待演出)の演出内容や提示された敵キャラクタの種類によって大当り遊技終了後の遊技の展開を特定できない場合であっても、難易度演出とは異なるコメント演出の演出内容から大当り遊技終了後の遊技の展開を把握できる場合がある。このため、難易度演出の演出内容や提示された敵キャラクタの種類によって大当り遊技終了後の遊技の展開が特定できない場合には、特に、コメント演出の演出内容への遊技者の注目を高めることができる。
(14)難易度演出の演出内容を決定する際に、保留内に確変大当りが存在するか否かの判定処理(ステップS31,S32)を、生起される大当り遊技終了後が確変状態となるか否かの判定処理(ステップS35,S38)よりも先に行った。これにより、大当り遊技終了後に再び大当り遊技が生起されるとともに当該大当り遊技の終了後が確変状態となる状況を、大当り遊技終了後が確変状態となる状況よりも優先的に判定することができる。このため、より遊技者にとって有利な状況を難易度演出の演出内容に反映させることができ、遊技者を楽しませることができる。
(第2実施形態)
次に、発明を具体化した第2実施形態を図17に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略する。
第2実施形態では、難易度決定テーブルNTにおいて難易度演出の演出内容毎の全251通りの整数の振り分けが第1実施形態とは異なる。具体的には、第2実施形態の難易度決定テーブルNTでは、条件1〜条件5のうちどの条件に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定される場合であっても、全ての演出内容が決定され得るように、251個の値が振り分けられている。
図17に示すように、本実施形態における難易度決定テーブルNTでは、条件1に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1〜5個表示する演出内容のうち星画像Hsを1個表示する演出内容が最も高い確率で決定され得るように251個の値が振り分けられている。
また、本実施形態における難易度決定テーブルNTでは、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1〜5個表示する演出内容のうち星画像Hsを2個表示する演出内容が最も高い確率で決定され得るように251個の値が振り分けられている。また、本実施形態における難易度決定テーブルNTでは、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1〜5個表示する演出内容のうち星画像Hsを3〜5個表示する演出内容が最も高い確率で決定され得るように251個の値が振り分けられている。
また、本実施形態における難易度決定テーブルNTでは、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1〜5個表示する演出内容のうち星画像Hsを2個表示する演出内容が最も高い確率で決定され得るように251個の値が振り分けられている。また、本実施形態における難易度決定テーブルNTでは、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定する際に、難易度演出の演出内容として、星画像Hsを1〜5個表示する演出内容のうち星画像Hsを3〜5個表示する演出内容が最も高い確率で決定され得るように251個の値が振り分けられている。
このように、条件1に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときには、星画像Hsを1個表示する演出内容が高い確率で決定される。このため、難易度演出が実行された際に表示される星画像Hsの個数が「1個」である場合には、敵キャラクタに対応する画像Tkの種類に関係なく、保留内に確変大当りが存在することへの期待度が高いことを認識できる。
また、条件2又は条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときには、星画像Hsを2個表示する演出内容が高い確率で決定される。このため、難易度演出が実行された際に表示される星画像Hsの個数が「2個」である場合には、大当り遊技終了後が確変状態となることへの期待度が高いことを認識できる。
また、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときと、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときを比較した場合、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときの方が、星画像Hsを3〜5個表示する演出内容のうち星画像Hsを4又は5個表示する演出内容が決定され易い。また、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときと、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときを比較した場合、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容が決定されるときの方が、星画像Hsを3〜5個表示する演出内容のうち星画像Hsを4又は5個表示する演出内容が決定され易い。すなわち、敵キャラクタとして登場するキャラクタが親分Ca1〜Ca5のうち何れかである場合には、敵キャラクタとして登場するキャラクタが子分である場合よりも、難易度演出にて表示される星画像Hsの個数が多くなり易い。
また、保留内に大当りが存在しない場合であっても、星画像Hsを1個表示する演出内容で難易度演出が行われることもある。したがって、難易度演出にて星画像Hsが1個表示されたからといって安心させることなく、大当り遊技終了後の遊技の展開を、緊張感を持たせながら注目させることができる。更に、難易度演出にて星画像Hsが1個表示される機会が増加することから、遊技者が期待する機会も増やすことができる。
以上詳述したように、本実施形態は、第1実施形態の効果(1)〜(7)、(11)〜(14)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(15)大当り遊技(当り遊技)中に、難易度演出(期待演出)が行われる。そして、大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が主制御用RAM30cに記憶されている場合には、星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)、星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)及び星画像Hsを3〜5個表示する演出内容(第3演出内容)のうち、星画像Hsを1個表示する演出内容が最も高い確率で決定される。また、大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が主制御用RAM30cに記憶されていない場合であって、生起される大当り遊技終了後が遊技者にとって有利な確変状態(有利状態)となる場合には、星画像Hsを1〜5個表示する演出内容(第1演出内容〜第3演出内容)のうち、星画像Hsを2個表示する演出内容が最も高い確率で決定される。また、大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が主制御用RAM30cに記憶されていない場合であって、生起される大当り遊技終了後が確変状態とならない場合には、星画像Hsを1〜5個表示する演出内容のうち、星画像Hsを3〜5個表示する演出内容が最も高い確率で決定される。
このため、難易度演出が星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)で行われた場合には、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることへの期待度が高いことを認識できる。また、難易度演出が星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)で行われた場合には、大当り遊技終了後が確変状態となることへの期待度が高いことを認識できる。また、たとえ星画像Hsを3〜5個表示する演出内容(第3演出内容)で難易度演出が行われたとしても、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることや、大当り遊技終了後が確変状態となることを期待させることができる。このように、大当り遊技中に行われる難易度演出の演出内容によって、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることや、大当り遊技終了後が確変状態となること等を期待させて遊技を楽しませることができ、大当り遊技中の興趣の向上を図ることができる。
(第3実施形態)
次に、発明を具体化した第3実施形態を図18に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略する。
第3実施形態では、難易度決定処理の処理内容が第1実施形態とは異なる。具体的には、第3実施形態の難易度決定処理では、生起される大当り遊技終了後が確変状態となるか否かの判定処理を、保留内に確変大当りが存在するか否かの判定処理よりも先に行う。
ここで、図18に基づき、第3実施形態における難易度決定処理について説明する。
図18に示すように、第3実施形態における難易度決定処理において演出制御用CPU31aは、生起されている大当り遊技の終了後が確変状態となるか否かを判定する(ステップS51)。そして、ステップS51の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件1に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS52)、難易度決定処理を終了する。一方、ステップS51の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、敵キャラクタ特定処理にて特定した敵キャラクタの種類が親分であるか否かを判定する(ステップS53)。
また、ステップS53の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「1」〜「4」に対応する記憶領域内に、大当りの先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する(ステップS54)。なお、ステップS54の処理を行う場合、大当り遊技終了後は非確変状態となるため、ステップS54において演出制御用CPU31aは、共通の確変用先読みコマンド又は共通の非確変用先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する。そして、ステップS54の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件2に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS55)、難易度決定処理を終了する。一方、ステップS54の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件3に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS56)、難易度決定処理を終了する。
また、ステップS53の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用RAM31cの第2保留記憶数「1」〜「4」に対応する記憶領域内に、大当りの先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する(ステップS57)。なお、ステップS54と同様、ステップS57の処理を行う場合、大当り遊技終了後は非確変状態となるため、ステップS57において演出制御用CPU31aは、共通の確変用先読みコマンド又は共通の非確変用先読みコマンドが記憶されているか否かを判定する。そして、ステップS57の判定結果が肯定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件4に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS58)、難易度決定処理を終了する。一方、ステップS57の判定結果が否定の場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用ROM31bに記憶されている難易度決定テーブルNTを参照し、条件5に対応する決定率で難易度演出の演出内容を決定し(ステップS59)、難易度決定処理を終了する。
なお、第3実施形態では、図13に示す難易度決定テーブルNTを参照して難易度演出の演出内容を決定するが、図13に示す状況と第3実施形態の条件1〜条件5における状況は異なる。例えば、第3実施形態における条件2は、大当り遊技終了後が非確変状態となり、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されている場合であって、敵キャラクタが親分Ca1〜Ca5のうち何れかである状況となる。
以上詳述したように、本実施形態は、第1実施形態の効果(1)〜(7)、(11)〜(13)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(16)大当り遊技(当り遊技)中に、難易度演出(期待演出)が行われる。そして、生起される大当り遊技終了後が遊技者にとって有利な確変状態(有利状態)となる場合には、星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)、星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)及び星画像Hsを3〜5個表示する演出内容(第3演出内容)の中から難易度演出の演出内容が決定される。また、生起される大当り遊技終了後が確変状態とならない場合であって、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数の値が主制御用RAM30cに記憶されている場合には、星画像Hsを2個表示する演出内容及び星画像Hsを3〜5個表示する演出内容の中から難易度演出の演出内容が決定される。また、生起される大当り遊技終了後が確変状態とならない場合であって、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数の値が主制御用RAM30cに記憶されていない場合には、星画像Hsを3個〜5個表示する演出内容の中から難易度演出の演出内容が決定される。
このため、難易度演出が星画像Hsを1個表示する演出内容(第1演出内容)で行われた場合には、大当り遊技終了後が確変状態となることを認識できる。また、難易度演出が星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)で行われた場合には、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることを期待できる。更に、難易度演出が星画像Hsを2個表示する演出内容(第2演出内容)で行われた場合、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていなくても、確変状態であることを認識できる。また、たとえ星画像Hsを3〜5個表示する演出内容(第3演出内容)で難易度演出が行われたとしても、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることや、大当り遊技終了後が確変状態となることを遊技者に期待させることができる。このように、大当り遊技中に行われる難易度演出の演出内容によって、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されていることや、大当り遊技終了後が確変状態となること等を期待させて遊技を楽しませることができ、大当り遊技中に興趣の向上を図ることができる。
なお、上記各実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、大当り遊技終了後が非確変状態となる種類の大当り遊技(上記第1実施形態〜第3実施形態では、8R非確変大当り)の終了後は、非入球率向上状態となるように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態の入球率向上状態において、大当り遊技終了後から特別図柄変動ゲームが実行された回数に応じて、特別図柄変動ゲームの変動時間の長短を切り替えなくても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態の入球率向上状態において、大当り遊技終了後から「1〜10回目」となる特別図柄変動ゲームを実行する際には内部抽選(大当り抽選や演出抽選)の抽選結果に応じて変動パターンHP11,HP21,HP31が決定されるように構成した。しかしながら、大当り遊技終了後から「1〜10回目」となる特別図柄変動ゲームを実行する際、大当り抽選に非当選で演出抽選に非当選のときには、変動パターンHP11が決定される確率が、変動パターンHP12,HP13が決定される確率よりも高ければ、変動パターンHP12,HP13が決定され得るように構成しても良い。同様に、大当り遊技終了後から「1〜10回目」となる特別図柄変動ゲームを実行する際、大当り抽選に非当選で演出抽選に当選のときには、変動パターンHP21が決定される確率が、変動パターンHP22,HP23が決定される確率よりも高ければ、変動パターンHP22,HP23が決定され得るように構成しても良い。また、大当り遊技終了後から「1〜10回目」となる特別図柄変動ゲームを実行する際、大当り抽選に当選のときには、変動パターンHP31が決定される確率が、変動パターンHP32,HP33が決定される確率よりも高ければ、変動パターンHP32,HP33が決定され得るように構成しても良い。なお、入球率向上状態において、実行する特別図柄変動ゲームが、大当り遊技終了後から「11〜50回目」、「51〜70回目」、「71〜80回目」、「81〜120回目」、「121〜140回目」となる場合も同様である。例えば、大当り遊技終了後から「51〜70回目」となる特別図柄変動ゲームを実行する際、大当り抽選に非当選で演出抽選に非当選のときには、変動パターンHP13が決定される確率が、変動パターンHP11,HP12が決定される確率よりも高ければ、変動パターンHP11,HP12が決定され得るように構成しても良い。このように構成したとしても、大当り遊技終了後から特別図柄変動ゲームが実行された回数に応じて、遊技の長短に変化をもたらすことが可能である。
・上記第1実施形態〜第3実施形態の入球率向上状態において、大当り遊技終了後から特別図柄変動ゲームが実行された回数に応じて、はずれ通常演出用の変動パターンの変動時間の長短だけが変化するように構成しても良い。一般的な遊技機においては、大当り抽選に当選する確率よりも非当選する確率を高くし、演出抽選に当選する確率よりも非当選する確率を高くしている。このため、はずれ通常演出用の変動パターンが主に決定される変動パターンとなるため、はずれ通常演出用の変動パターンの変動時間の長短だけを変化させても、大当り遊技終了後から特別図柄変動ゲームが実行された回数に応じて、遊技の長短に変化をもたらすことが可能である。
・上記第1実施形態〜第3実施形態の入球率向上状態において、演出状態の種類の切り替え契機と、特別図柄変動ゲームの変動時間の長短の切り替え契機と、を異ならせても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、第1の入球率向上状態であるときに、1セットの演出状態の切り替わりが何回も行われるように構成しても良い。この場合、第2の入球率向上状態であるときに70回(第1の入球率向上状態が継続する上限回数)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの1セットの演出状態の切り替わりと、第1の入球率向上状態であるときに70回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの1セットの演出状態の切り替わりと、が同じであることが望ましい。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、第2の入球率向上状態であるときに、70回(第1の入球率向上状態が継続する上限回数)の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでの演出状態の切り替わりと、71回目以降の演出状態の切り替わりを同一としなくても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、第2の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数は、第1の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数の倍数でなくても良い。例えば、第1の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数を「100回」に定め、第2の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数を「140回」に定めても良い。また、第1の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数(第1回数)が、第2の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数(第2回数)よりも多い回数であっても、入球率向上状態がどれだけ継続するかにより、遊技を行う状況が異なり、遊技が単調になることを抑制することができる。また、第1の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数及び第2の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの上限回数の両方を、「確変回数未満の回数」や「確変回数以上の回数」に設定しても良い。このような場合であっても、入球率向上状態がどれだけ継続するかにより、遊技を行う状況が異なり、遊技が単調になることを抑制することができる。すなわち、第1回数と第2回数が異なれば、入球率向上状態がどれだけ継続するかにより、遊技を行う状況が異なり、遊技が単調になることを抑制することは可能である。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、コメント演出を行わなくても良い。すなわち、敵キャラクタ提示演出では、敵キャラクタに対応する画像Tkの表示と、難易度演出が行われるように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、大当り遊技終了後の遊技の展開と、難易度演出の演出内容のうち何れか一方の要素に応じて、コメント演出の演出内容が決定されるように構成しても良い。なお、コメント演出の演出内容は、大当り遊技終了後の遊技の展開や難易度演出の演出内容に応じた演出内容に限らず、他の要素(例えば、生起される大当り遊技のラウンド遊技の回数)に応じた演出内容であっても良いし、単一のテーブルを参照して決定されるものであっても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、コメント演出の演出内容の種類を変更しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、大当りの種類の決定率(第1実施形態〜第3実施形態では、大当り図柄の選択率に相当)を変更しても良い。例えば、第2特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合に大当りの種類として16R確変大当りが選択される確率を「30%」から「50%」に高めても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合に決定され得る大当りの種類の全てを、大当り遊技の終了後から確変回数未満の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限として入球率向上状態が継続する大当りとしても良い。すなわち、上記第1実施形態〜第3実施形態において、第1特別図柄変動ゲームに係る大当り抽選に当選する場合に16R確変大当りが選択されないように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、ゲーム回数情報に基づいて大当り遊技終了後から実行した特別図柄変動ゲームの回数を特定しなくても、入球率向上残回数情報に基づいて大当り遊技終了後から(入球率向上状態となってから)実行した特別図柄変動ゲームの回数を特定することも可能である。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、敵キャラクタ提示演出は大当り遊技中の予め決められた期間で実行するように構成しても良い。例えば、大当り遊技における5回目のラウンド遊技から8回目のラウンド遊技にかけて敵キャラクタ提示演出を実行するように構成しても良い。このように構成する場合、演出制御用CPU31aは、5回目のラウンドコマンドの入力を契機に敵キャラクタ提示演出の実行を開始し、9回目のラウンドコマンドの入力を契機に敵キャラクタ提示演出の実行を終了させるように制御する。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、敵キャラクタとして登場させるキャラクタの種類を、大当り遊技が生起される毎に抽選で決定するように構成しても良い。このように構成する場合には、次に大当り遊技が生起された際に敵キャラクタとして登場するキャラクタの種類を想定できないので、敵キャラクタとしてどのようなキャラクタが提示されるかについての注目度を高めることができる。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、各敵キャラクタテーブルに設定したキャラクタの種類を変更しても良い。このとき、所定の法則性の基で、登場させるキャラクタの種類を異ならせても良い。例えば、連荘状態において親分と子分が交互に登場するように定めた敵キャラクタテーブルや、連荘状態における最初の方に親分が登場するように定めた敵キャラクタテーブル、全種類の子分を登場させた後に親分が登場するように定めた敵キャラクタテーブル等を設けても良い。また、演出主体の種類毎に、敵キャラクタとして親分が登場するパターンを異ならせても良い。このように構成する場合には、連荘状態においてどのように楽しみたいかを考慮して演出主体の種類を決定できるため、演出主体を選択することに対する興趣を更に向上させることができる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態のステップS31の処理や上記第3実施形態のステップS54,S57の処理において、判定結果を肯定とする場合であっても、残りの第2保留記憶数に対応する記憶領域に記憶されている先読みコマンドが大当りの先読みコマンドであるか否かを判定するように構成しても良い。例えば、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に大当りの先読みコマンドが記憶されている判定する場合であっても、第2保留記憶数「2」〜「4」に対応する各記憶領域に大当りの先読みコマンドが記憶されているか否かの判定を行っても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態のコメント内容テーブルCT2では、星画像Hsを1個表示する演出内容が決定されないことから251個の乱数の振り分けを行っていないが、星画像Hsを1個表示する演出内容であるときにはコメント演出の実行を行わないことが決定されるように構成しても良い。コメント内容テーブルCT3も同様に、星画像Hsを1又は2個表示する演出内容であるときにはコメント演出の実行を行わないことが決定されるように構成しても良い。このように構成する場合、例えば、想定外の事象(例えば、静電気によってデータが書き換えられてしまう等の事象)によって星画像Hsを1個表示する演出内容であるときにコメント内容テーブルCT2が参照されても、遊技者を勘違いさせてしまう演出内容でのコメント演出の実行を防止できる。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、演出表示装置11、装飾ランプLa及びスピーカSpを、それぞれ専用の制御基板にて制御するように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態を、確変状態から非確変状態へと切り替えるか否かの抽選(所謂、転落抽選)を行う遊技機に適用しても良い。この転落抽選を行う遊技機においては、確変状態である場合、特別図柄変動ゲームを実行することに伴って転落抽選が行われ、当該転落抽選に当選(又は、非当選)した場合に確変状態から非確変状態へと切り替えられる。このように構成する場合、「転落抽選に当選(又は、非当選)することを契機として確変状態から非確変状態となること」が、「当り遊技の生起以外の事象を契機に高当選率状態から低当選率状態へと設定が切り替えられること」に相当する。また、転落抽選を行う遊技機では、大当り遊技の終了後から実行された特別図柄変動ゲームの回数が多くなるほど転落抽選に当選している可能性が高くなっていく。したがって、入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの回数が多いときは、確変状態から非確変状態へと切り替わっている可能性が高い時点まで、入球率向上状態での遊技を継続することができる。一方、入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの回数が少ないときは、確変状態から非確変状態へと切り替わっている可能性が低い時点で、入球率向上状態での遊技が終了してしまう。このように転落抽選を行う遊技機に適用したとしても、入球率向上状態がどれだけ継続するかにより、遊技を行う状況が異なり、遊技が単調になることを抑制することができる。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、確変状態は、次の大当り遊技が生起されるまでの間、継続するように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態の入球率向上状態において、演出状態の種類を切り替えなくても良い。例えば、入球率向上状態であるときには、単一の演出状態にて遊技が行われるように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、難易度決定テーブルNTにおける乱数の振り分け(難易度演出の演出内容の決定率)を変更しても良い。例えば、第3実施形態において使用する難易度決定テーブルNTを、第2実施形態における難易度決定テーブルNTに変更しても良い。その他にも、敵キャラクタとして提示されるキャラクタの種類に応じて各演出内容が決定される確率を異ならせなくても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、非入球率向上状態であるときに大当り遊技が生起された場合、当該大当り遊技終了後が必ず第1の入球率向上状態となるように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、入球率向上状態であるときに大当り遊技が生起された際、当該大当り遊技終了後が確変状態となるときであっても、第1の入球率向上状態となる場合があっても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態の第1の入球率向上状態が継続する特別図柄変動ゲームの回数は、確変回数の半分の回数に限らない。例えば、0回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に継続する(所謂、非入球率向上状態)ように構成しても良いし、30回や100回の特別図柄変動ゲームの実行が終了するまでを上限に継続するように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、敵キャラクタ提示演出を行わなくても良い。また、敵キャラクタ提示演出にて行われる演出(各キャラクタを提示する演出、難易度演出及びコメント演出)のうち一部の演出を行うように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、勝敗演出を行わなくても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、演出主体の種類を選択可能に構成しなくても良い。例えば、抽選によって演出主体の種類が決定されるように構成しても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態では、大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が記憶されている際には、当該大当り判定用乱数の値を用いた大当り抽選の対象となる特別図柄変動ゲームの終了後に生起される大当り遊技が確変大当りであるか否かによって難易度演出の演出内容の決定率を異ならせた。しかし、確変大当りであるか否か以外にも大当り遊技中の大入賞口22の開閉態様が遊技者にとって有利であるか否かなど、大当り遊技が遊技者にとって有利度の高い種類であるか否かに応じて難易度演出の演出内容の決定率を異ならせても良い。
・上記第1実施形態〜第3実施形態において、生起される大当り遊技の終了後が非確変状態となる場合には、主制御用RAM30cの記憶内容に関係なく、条件3(又は、条件5)の決定率で難易度演出の演出内容が決定されるように構成しても良い。このとき、生起される大当り遊技の終了後が確変状態となる場合であって、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が記憶されている場合には、条件1の決定率で難易度演出の演出内容が決定されるように構成しても良い。更に、生起される大当り遊技の終了後が確変状態となる場合であって、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する大当り判定用乱数が記憶されていない場合には、条件2(又は、条件4)の決定率で難易度演出の演出内容が決定されるように構成しても良い。このように構成する場合であっても、大当り遊技中に行われる難易度演出(期待演出)の演出内容によって、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数の値が記憶されていることや、大当り遊技終了後が確変状態となること等を期待させて遊技を楽しませることができ、大当り遊技中の興趣の向上を図ることができる。また、このように構成する場合には、条件3(又は条件5)の決定率で難易度演出の演出内容が決定されたとしても、主制御用RAM30cに大当り判定値と一致する値の大当り判定用乱数が記憶されている可能性を遊技者に期待させることができる。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)始動入球手段への遊技球の入球を契機に、当りとなるか否かの当り抽選に用いる当り判定用乱数を含む各種乱数の値を取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段が取得した各種乱数の値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に前記乱数の値が記憶されている場合、当該乱数のうちの当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否かの判定により前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する変動ゲームをゲーム実行手段に実行させるゲーム制御手段と、前記当り抽選に当選する場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記変動ゲームの終了後から、決定された当りの種類に基づく当り遊技を生起する当り遊技生起手段と、前記当り遊技の終了後、決定された当りの種類に基づく遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、生起される当り遊技終了後の遊技の展開に基づく期待演出の演出内容を決定する期待演出内容決定手段と、前記期待演出内容決定手段が決定した演出内容の期待演出を当り遊技中に期待演出実行手段に実行させる期待演出制御手段と、を備え、複数種類の前記期待演出の演出内容は、第1演出内容、第2演出内容又は第3演出内容にそれぞれ分類され、前記期待演出内容決定手段は、前記記憶手段に前記当り判定値と一致する当り判定用乱数の値が記憶されている場合、前記第1演出内容、前記第2演出内容及び前記第3演出内容のうち何れかに分類される演出内容の中から期待演出の演出内容を決定し、前記記憶手段に前記当り判定値と一致する当り判定用乱数の値が記憶されていない場合であって、生起される当り遊技終了後の遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態となる場合、前記第2演出内容又は前記第3演出内容に分類される演出内容の中から期待演出の演出内容を決定し、前記記憶手段に前記当り判定値と一致する当り判定用乱数の値が記憶されていない場合であって、生起される当り遊技終了後の遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態とならない場合、前記第3演出内容に分類される演出内容の中から期待演出の演出内容を決定することを特徴とする遊技機。
(ロ)始動入球手段への遊技球の入球を契機に、当りとなるか否かの当り抽選に用いる当り判定用乱数を含む各種乱数の値を取得する乱数取得手段と、前記乱数取得手段が取得した各種乱数の値を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に前記乱数の値が記憶されている場合、当該乱数のうちの当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否かの判定により前記当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果を導出する変動ゲームをゲーム実行手段に実行させるゲーム制御手段と、前記当り抽選に当選する場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記変動ゲームの終了後から、決定された当りの種類に基づく当り遊技を生起する当り遊技生起手段と、前記当り遊技の終了後、決定された当りの種類に基づく遊技状態を設定する遊技状態設定手段と、生起される当り遊技終了後の遊技の展開に基づく期待演出の演出内容を決定する期待演出内容決定手段と、前記期待演出内容決定手段が決定した演出内容の期待演出を当り遊技中に期待演出実行手段に実行させる期待演出制御手段と、を備え、複数種類の前記期待演出の演出内容は、第1演出内容、第2演出内容又は第3演出内容にそれぞれ分類され、前記期待演出内容決定手段は、前記記憶手段に前記当り判定値と一致する当り判定用乱数の値が記憶されている場合、前記第1演出内容、前記第2演出内容及び前記第3演出内容のうち前記第1演出内容を最も高い確率で決定し、前記記憶手段に前記当り判定値と一致する当り判定用乱数の値が記憶されていない場合であって、生起される当り遊技終了後の遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態となる場合、前記第1演出内容、前記第2演出内容及び前記第3演出内容のうち前記第2演出内容を最も高い確率で決定し、前記記憶手段に前記当り判定値と一致する当り判定用乱数の値が記憶されていない場合であって、生起される当り遊技終了後の遊技状態が遊技者にとって有利な有利状態とならない場合、前記第1演出内容、前記第2演出内容及び前記第3演出内容のうち前記第3演出内容を最も高い確率で決定することを特徴とする遊技機。
(ハ)始動入球手段への遊技球の入球を契機に、当りとなるか否かの当り抽選を行う当り抽選手段と、前記当り抽選の抽選結果に基づく変動ゲームをゲーム実行手段に実行させるゲーム制御手段と、前記当り抽選に当選する場合の当りの種類を決定する当り種決定手段と、前記当り抽選の当選対象とする変動ゲームの終了後から、前記当り種決定手段によって決定される当りの種類に基づき当り遊技を生起させる当り遊技生起手段と、前記当り抽選の抽選状態として、低当選率状態又は当該低当選率状態よりも前記当り抽選の当選確率が高確率となる高当選率状態を設定可能な抽選状態設定手段と、前記始動入球手段への入球状態として、低入球率状態又は当該低入球率状態よりも前記始動入球手段へ遊技球が入球する確率が高確率となる高入球率状態を設定可能な入球状態設定手段と、を備え、前記当りの種類には、当り遊技終了後の抽選状態を高当選率状態に設定することが対応付けられた第1種の当りと、当り遊技終了後の抽選状態を低当選率状態に設定することが対応付けられた第2種の当りと、が含まれ、前記抽選状態設定手段は、前記第1種の当りに基づく当り遊技終了後から、前記当り遊技の生起以外の事象を契機に前記高当選率状態から低当選率状態へと設定を切り替え、前記高入球率状態には、当り遊技終了後から第1回数の変動ゲームが実行されたことを契機として低入球率状態に切り替えられる第1の高入球率状態と、当り遊技終了後から前記第1回数とは異なる第2回数の変動ゲームが実行されたことを契機として低入球率状態に切り替えられる第2の高入球率状態と、が含まれることを特徴とする遊技機。