JP6373692B2 - 基材に画像を印刷する方法 - Google Patents

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Description

本開示は、一般的に、間接的な印刷方法に関し、さらに具体的には、中間転写体、および中間転写体を含む印刷プロセスに関する。
間接的な印刷方法は、一般的に、インクジェット印刷ヘッドを用いて中間転写体(例えば、ドラムまたはベルト)にインクを画像の形態になるように塗布することと、次いで、一時的な画像を基材に転写することとを含む2段階印刷プロセスを含む。中間転写体にインクを画像の形態になるように塗布した後、インクは、中間転写体を濡らし、または広がり、一時的な画像を生成する。一時的な画像は、特性の変化を受け(例えば、部分的または完全に乾燥させ、熱または光によって硬化またはゲル化し)、次いで、これを基材に転写する。
間接的な印刷方法で使用するための中間転写体(転写固定ベルトまたは転写ブランケットとしても知られる)は、水性インク液滴で濡れ、水を除去するための熱吸収、乾燥したインクを最終的な基材に転写し、きれいなプレートを与えるといった所定範囲の要求事項を満足するように設計される。
特に、間接的な印刷で使用するための中間転写体は、インクジェット/転写固定印刷構造に固有の特別なサブシステムの要求を満たさなければならない。中間転写体は、望ましくは、インクの濡れを実現し、その後、例えば、相変化の後、一時的な画像を基材に完全に転写することができる表面特性(例えば、エネルギー、トポロジーなど)を示す。一般的に、良好な濡れ性を示す中間転写体材料は、インク膜を基材に十分に転写しないか、またはその逆に、インクで十分に濡れるが、基材に効率的に転写しない。
ベースポリマーと刺激応答性添加剤とを含む材料のブレンドを含む中間転写体が提供される。
さらに、ベースポリマーを含む第1の層と、第1の層の上にグラフト接合され、刺激応答性添加剤を含む第2の層とを含む、中間転写体も提供される。
さらに、インクジェット印刷ヘッドを用い、中間受け入れ部材にインクを塗布することと;インクを中間受け入れ部材に広げることと;インクの特性変化を誘発することと;基材にインクを転写することとを含み、中間転写体が、ベースポリマーと刺激応答性添加剤とを含む、基材に画像を印刷する方法が提供される。
図1は、2段階印刷プロセスの模式図である。 図2は、代替的な2工程印刷プロセスの模式図である。 図3は、材料の表面自由エネルギーおよび極性が、第1の状態から第2の状態へとどのように切り替わり得るかを例示する。
「室温」は、約20℃〜約30℃、例えば、約20℃〜約24℃、または約23℃〜約27℃、または約26℃〜約30℃の温度を指す。
「低い方の表面自由エネルギー」は、「高い方の表面自由エネルギー」の表面と比較して、極性挙動が低下した表面を指す。低い方の表面自由エネルギーの表面は、この表面の表面自由エネルギーより高い表面張力を有する液体によって濡れる能力が小さい。一般的に、低い方の表面自由エネルギーの表面は、本明細書で用いられる液体インクによって濡れない。本明細書で使用するインクは、高い方の表面自由エネルギー表面を濡らす。例えば、低い方の表面自由エネルギーは、約10〜約25ダイン/cm、または約10〜約20ダイン/cm、または約15〜約25ダイン/cmの範囲であってもよい。高い方の表面自由エネルギーは、約25〜約70ダイン/cm、または約25〜50ダイン/cm、または約35〜約70ダイン/cmの範囲であってもよい。実例として、表面張力が30ダイン/cmの液体インクは、表面エネルギーが例えば20ダイン/cmの低い方の表面自由エネルギーのコーティングへの濡れ性が乏しいが、この液体インクは、表面エネルギーが例えば40ダイン/cmの高表面自由エネルギーのコーティングを十分に濡らすだろう。
「所定の臨界波長」は、ある表面が、異なる表面自由エネルギーを有する2つの状態間を切り替わる波長を指す。一般的に、本明細書に記載の切り替え可能な表面は、2つの所定の臨界波長を必要とする。第1の所定の臨界波長は、第1の低極性状態または低表面自由エネルギーの表面から、第2のもっと極性が高い表面または高い方の表面自由エネルギー表面への変化を誘発する波長を指す。例えば、中間転写体の第1の所定の臨界波長は、約100〜約500nm、例えば、約200〜約450nm、または約250〜約450nm、または約300〜約400nmであってもよい。第2の所定の臨界波長は、第2のもっと極性が高い表面または高い方の表面自由エネルギー表面から、第1の低極性状態または低表面自由エネルギーの表面への逆の変化を誘発する波長を指す。例えば、中間転写体の第2の所定の臨界波長は、約350〜約1500nm、例えば、約400〜約800nm、または約400〜約700nmであってもよい。
本開示の中間転写体は、ベースポリマーと、刺激応答性添加剤とを含む。ベースポリマーおよび刺激応答性添加剤は、中間転写体中、材料のブレンド中に存在していてもよく、または、ベースポリマーおよび刺激応答性材料は、中間転写体中、それぞれ、第1の層および第2の層に存在していてもよく、第2の層は、第1の層にグラフト接合している。中間転写体の構造にこのような構造を用いると、適切な濡れ特性および転写特性を有する中間転写体が得られる。
(間接的な印刷)
2工程印刷プロセスを用い、基材に画像を塗布してもよい。図1に示すように、2工程印刷プロセスは、インクジェット印刷ヘッド120を用い、中間転写体110(例えば、ドラムまたはベルト)にインクを画像の形態になるように塗布することと、中間転写体110をインクで濡らし/インクを広げ、一時的な画像115を作成することと、特性変化デバイス130を用い、一時的な画像の特性変化を誘発することと、相変化後の一時的な画像135を基材140に転写することとを含んでいてもよい。基材140を矢印の方向に爪領域145に供給してもよい。クリーニングユニット150は、インク画像の転写を終えた後に、残留するインク、塵または他の材料を中間転写体110から取り除いてもよい。図2に示すように、2工程印刷プロセスは、さらに、UVステーション160を用い、中間転写体110のエネルギー状態を誘発することを含んでいてもよい。
間接的な印刷プロセスは、(i)ベースポリマーマトリックスに分散した刺激応答性添加剤を含有するポリマー組成物を含む中間転写体、または(ii)ベースポリマーを含有する第1の層と、刺激応答性添加剤を含有する第2の層とを含み、第2の層が第1の層にグラフト接合した中間転写体を使用し、所定の波長の光にさらされたときに、第1の表面自由エネルギー状態から第2の表面自由エネルギー状態へと可逆的に調整することが可能なポリマー組成物の表面自由エネルギーを得てもよい。したがって、中間転写体を刺激にさらすことによって、中間転写体の表面自由エネルギーを調節してもよい。例えば、中間転写体の表面自由エネルギーを、ポリマー組成物を所定のUV波長にさらすことによって、第1の表面自由エネルギー状態から第2の表面自由エネルギー状態へと可逆的に調整してもよい。
例えば、光の波長が所定の臨界波長より小さい場合、中間転写体は、相対的に低い表面自由エネルギー状態から、相対的に高い表面自由エネルギーに切り替わるだろう。光の波長が所定の臨界波長より大きい場合、中間転写体は、相対的に高い表面自由エネルギーから相対的に低い表面自由エネルギーに切り替わるだろう。したがって、ポリマー組成物の表面自由エネルギーは、異なる波長にさらされたときに、高い方の表面自由エネルギー状態および低い方の表面自由エネルギー状態の2つの状態を可逆的かつ制御可能に切り替わってもよい。低い方の表面自由エネルギー状態は、転写が可能であってもよく、一方、高い方の表面自由エネルギー状態は、広がり(濡れ)が可能であってもよい。具体的には、中間転写体が高い方の表面自由エネルギー状態である場合、中間転写体は、中間転写体が低い方の表面自由エネルギー状態である場合よりも極性も高いだろう。広げる(濡らす)工程を可能にする表面自由エネルギー状態は、液体インクの表面張力より大きな表面自由エネルギーを有していてもよく、一方、転写を可能にする表面自由エネルギーは、乾燥(樹脂)インクの表面エネルギーより小さな表面自由エネルギーを有していてもよい。
特に、中間転写体に、吐出前に、適切な波長のUV光を均一に照射し、中間転写体の表面を高い方の表面エネルギー/高い方の極性状態に切り替えてもよく、この状態は、表面をインクで濡らしやすく、したがって、改良されたインクの広がりを与えるだろう。次いで、インクを中間転写体から基材に転写してもよい。熱を用いるか、または第1の波長より大きな波長の光を均一に照射することによって(特に、この波長がインク膜を透過することが可能な場合)、中間転写体を極性の低い異性体状態に切り替えてもよい。
高い方の表面自由エネルギー状態での刺激応答性添加剤の表面自由エネルギーは、約25〜約70ダイン/cm、例えば、約26〜約42ダイン/cm、または約34〜約60ダイン/cm、または約50〜約70ダイン/cmであってもよい。低い方の表面自由エネルギー状態は、例えば、約10〜約25ダイン/cm、例えば、約10〜約12ダイン/cm、または約8〜約18ダイン/cm、または約14〜約25ダイン/cmであってもよい。特に、低い方の表面自由エネルギー状態と高い方の表面自由エネルギー状態の差は、約1より大きく、例えば、約10より大きく、または約20より大きくてもよく、例えば、差が約1〜約60ダイン/cm、または約1〜約30ダイン/cm、または約15〜約40ダイン/cm、または約30〜約60ダイン/cmであってもよい。
任意の適切な光源を使用し、中間体に光をあててもよい。低い方の表面自由エネルギー状態から高い方の表面自由エネルギー状態に切り替え可能な適切な光源としては、UV光、例えば、ブラックライトランプまたはUV LED;および可視光(例えば、可視光LED源から入手可能)が挙げられる。高い方の表面自由エネルギー状態から低い方の表面自由エネルギー状態に切り替え可能な適切な光源としては、可視光および赤外光の光源、例えば、LEDまたは投光源が挙げられる。
熱によって低い極性状態を達成するとき、適切な温度は、約50℃〜約200℃、例えば、約50℃〜約120℃、または約80℃〜約150℃、または約140℃〜約200℃の範囲を含む。
(中間転写体)
上の2工程印刷プロセスに適した中間転写体は、望ましくは、インクで濡らすことができ、基材に一時的な画像(顔料と共に残留するインク膜)を完全に転写することができる表面特性(例えば、エネルギー、トポロジーなど)を有する。中間転写体をインクで十分に濡らす(すなわち、広げる)ために、中間転写体の表面自由エネルギーは、望ましくは、液体インクの表面張力より大きい。その後、中間転写体から基材に転写されるインクについて、中間転写体の表面自由エネルギーは、望ましくは、乾燥(樹脂)インクの表面自由エネルギーより小さい。したがって、インクで濡らすために望ましい中間転写体の表面自由エネルギーは、インク画像を基材に転写するために望ましい表面自由エネルギーとは異なっていてもよい。
一般的な事項として、表面への液体の濡れ性および広がりは、液体、表面および周囲にある空気との相互作用力によって、特に、表面化学および表面トポロジーに関連するような、表面自由エネルギーによって支配される。表面張力は、凝集力と付着力の相互作用であると記述することができるパラメータであり、液体が表面を濡らすか否か、または広がるか否かを決定する。
ヤングの式は、乾燥表面にある濡れた液滴によって生じる力の均衡を規定し、以下のような条件である。
式中、γSL=固体と液体の相互作用力;γLV=液体と周囲の空気の相互作用力;γSV=固体と周囲の空気の相互作用力;およびθ=表面に対する液滴の接触角。ヤングの式は、液体の表面張力が表面エネルギーより小さい場合、表面がその液体で濡れることも示す。表面エネルギーは、例えば、固体(特に、固体表面)の化学組成および結晶構造、表面の幾何特徴およびその粗さ、固体表面に物理的に付着した分子または化学結合した分子の存在を含むいくつかの因子によって変わる。
ベースポリマーと刺激応答性添加剤とを含む中間転写体の濡れ特性の特性決定は、所与の温度で水滴の接触角を測定することによって行われてもよい。接触角は、ポリマーおよび添加剤の平均濡れ性能をあらわす。低い方の表面自由エネルギー状態である場合、本開示の中間転写体は、水接触角が約90°〜約150°、例えば、約80°〜約110°、または約95°〜約135°、または約125°〜約150°であってもよい。臨界活性化温度以上で、中間転写体は、水接触角が約10°〜約90°、例えば、約15°〜約80°、または約20°〜約70°であってもよい。
中間転写体の要素の選択および濃度によって、濡れ性の変化度(すなわち、第1の表面自由エネルギー状態の中間転写体と、第2の表面自由エネルギー状態の中間転写体の濡れ性の差)を調整してもよい。中間転写体は、中間転写体の合計重量を基準として、約50〜約95重量%、例えば、約50〜約70重量%、または約60〜約85重量%、または約80〜約90重量%の相対的に低い表面自由エネルギーを有する(すなわち、いくつかの実施形態では、約3〜約25ダイン/cm、例えば、約10〜約23ダイン/cm、または約15〜約20ダイン/cmの固定した表面自由エネルギーを有する)ポリマー基材材料を含んでいてもよく、したがって、表面の濡れ性は、極性が低い状態から極性が高い状態へと切り替わってもよい。濡れ性の変化度は、特定のベースポリマーマトリックス(すなわち、望ましい表面自由エネルギーを有するベースポリマーマトリックス)の選択によって、また、中間転写体中の刺激応答性添加剤の濃度の調整によって制御されてもよい。第1の表面自由エネルギー状態での水の接触角と、第2の表面自由エネルギーでのポリマー組成物の接触角の差は、約5°〜約140°、例えば、約10°〜約100°、または約10°〜約60°であってもよい。
図3に示すように、中間転写体の表面自由エネルギーは、刺激に応答して、第1の表面自由エネルギー状態から第2の自由エネルギー状態へと切り替わってもよい。例えば、中間転写体の表面自由エネルギーは、所定の波長の光にさらされたとき、相対的に高い表面自由エネルギー状態から相対的に低い表面自由エネルギー状態へと可逆的に切り替わってもよい。中間転写体は、第1の波長で極性が高く、第2の波長で極性が低くてもよい。
(ベースポリマー)
ベースポリマーは、任意の適切な材料であってもよい。例えば、ベースポリマーは、約10〜約40ダイン/cm、例えば、約15〜約30ダイン/cm、または約14〜約25ダイン/cmの固定された表面自由エネルギーを有する任意の材料であってもよい。ベースポリマーは、水接触角が約80°より大きく、または約100°より大きく、約120°より大きくてもよく、例えば、約90°〜約135°、または約90°〜約115°、または約105°〜約125°、または約120°〜約135°であってもよい。
ベースポリマーマトリックスに適した材料としては、低表面エネルギー材料、例えば、フッ素化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフルオロアルコキシポリテトラフルオロエチレン(PFA TEFLON(登録商標))などの材料を含むTEFLON(登録商標)系の材料;シリコーン材料、例えば、フルオロシリコーンおよびシリコーンゴム、例えば、室温加硫(RTV)シリコーンゴム、高温加硫(HTV)シリコーンゴムおよび低温加硫(LTV)シリコーンゴムが挙げられる。これらのゴムは既知であり、商業的に簡単に入手可能であり、例えば、SILASTIC(商標) 735ブラックRTVおよびSILASTIC(商標) 732 RTV(両方ともDow Corning製);106 RTV Silicone Rubberおよび90 RTV Silicone Rubber(両方ともGeneral Electric製);およびDow Corning Toray Silicones製のJCR6115CLEAR HTVおよびSE4705U HTVシリコーンゴムである。他の適切なシリコーン材料としては、シロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサン);フルオロシリコーン(部分的にフッ素化したフルオロシリコーンおよび完全にフッ素化したフルオロシリコーンを含む)、例えば、Silicone Rubber 552(Sampson Coating、リッチモンド、Va.から入手可能);液体シリコーンゴム、例えば、ビニル架橋した熱硬化性ゴムまたはシラノール室温架橋した材料などが挙げられる。別の具体例は、Dow Corning Sylgard 182である。市販のLSRゴムとしては、Dow Corning製のDow Corning Q3−6395、Q3−6396、SILASTIC(商標) 590 LSR、SILASTIC(商標) 591 LSR、SILASTIC(商標) 595 LSR、SILASTIC(商標) 596 LSRおよびSILASTIC(商標) 598 LSRが挙げられる。
ベースポリマーマトリックスに適した材料は、フルオロエラストマーを含んでいてもよい。フルオロエラストマーは、(1)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびテトラフルオロエチレンのうち2種のコポリマー群;(2)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびテトラフルオロエチレンのターポリマー群;および(3)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンおよびキュアサイトモノマーのテトラポリマー群に由来する。これらのフルオロエラストマーは、例えば、 VITON A(商標)、VITON B(商標)、VITON E(商標)、VITON E 60C(商標)、VITON E430(商標)、VITON 910(商標)、VITON GH(商標)、VITON GF(商標)およびVITON ETP(商標)といった種々の名称で商業的に知られている。VITON(商標)という名称は、E.I.DuPont de Nemours,Incの商標である。キュアサイトモノマーは、4−ブロモペルフルオロブテン−1,1,1−ジヒドロ−4−ブロモペルフルオロブテン−1,3−ブロモペルフルオロプロペン−1,1,1−ジヒドロ−3−ブロモペルフルオロプロペン−1、または例えば、DuPontから市販される任意の他の適切な既知のキュアサイトモノマーであってもよい。他の市販のフルオロポリマーとしては、FLUOREL 2170(商標)、FLUOREL 2174(商標)、FLUOREL 2176(商標)、FLUOREL 2177(商標)およびFLUOREL LVS 76(商標)が挙げられ、FLUOREL(商標)は、3M Companyの登録商標である。さらなる市販材料としては、AFLAS(商標)(ポリ(プロピレン−テトラフルオロエチレン))およびFLUOREL II(商標)(LII900)(ポリ(プロピレン−テトラフルオロエチレンフッ化ビニリデン)(両方とも3M Companyから入手可能)、およびAusimontから入手可能なFOR−60KIR(商標)、FOR−LHF(商標)NM. FOR−THF(商標)、FOR−TFS(商標)、TH(商標)、NH(商標)、P757(商標)、TNS(商標)、T439(商標)、PL958(商標)、BR9151(商標)およびTN505(商標)として特定されるTecnoflonが挙げられる。キュアサイトモノマーは、E.I.DuPont de Nemours,Inc.から入手可能なものであってもよく、例えば、4−ブロモペルフルオロブテン−1,1,1−ジヒドロ−4−ブロモペルフルオロブテン−1,3−ブロモペルフルオロプロペン−1,1,1−ジヒドロ−3−ブロモペルフルオロプロペン−1、または市販される任意の他の適切な既知のキュアサイトモノマーであってもよい。
ポリマー基材は、堅牢性の高い丈夫な表面を与えるために、架橋可能であってもよい。ポリマー基材は、長期間所定温度(例えば、約20℃〜約200℃、または約30℃〜約100℃、または約40℃〜約60℃の温度)にさらされても熱的に安定であるべきである。ポリマー基材は、その表面で印刷材料(例えば、インク成分、水および紙成分、または印刷プロセス中に表面がさらされる他の化学物質)にさらされたとき、化学的に安定であってもよい。ポリマー基材が印刷物質にさらされても、印刷機能を制限するようなコーティング表面の汚染が生じないだろう。
(刺激応答性添加剤)
刺激応答性添加剤は、光に応答性であってもよい。適切な光によって活性化された自由エネルギー切り替え可能な添加剤としては、例えば、D.Yangら、「Photon Control of Liquid Motion on Reversibly Photoresponsive Surface」、Langmuir、2007、23、10864−72(開示全体が全体的に参考として本明細書に組み込まれる)に記載されるような、極性の低い状態と極性の高い状態を切り替え可能な添加剤が挙げられる。特に、添加剤は、約200〜約500nm、または約200〜約450nm、または約250〜約450nm、または約300〜約400nmの波長にさらされたとき、極性の低い状態から極性の高い状態へと切り替わってもよい。添加剤は、約400〜約1500nm、または約400〜約800nm、または約400〜約700nmの波長にさらされたとき、極性の低い状態から極性の高い状態へと切り替わってもよい。
適切な光によって活性化された自由エネルギー切り替え可能な添加剤としては、光によって切り替わる数種類の材料が挙げられ、アゾベンゼン、スピロピラン、トリフェニルメチル誘導体およびシンナモイル誘導体を含む。特に、刺激応答性添加剤は、以下のいずれかを含んでいてもよい。
上の構造において、R基およびR’基は、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基またはアリールアルキル基であってもよい。アルキル基は、非環状または環状であってもよい。R基およびR’基は、ヘテロ原子、例えば、酸素、窒素、硫黄またはリンを含んでいてもよい。適切なR基およびR’基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ヘキシル、エチル−ヘキシル、フェニル、ナフチルが挙げられる。ヘテロ原子を含有する適切なRおよびR’としては、メトキシ、エトキシ、ニトロ、カルボニル、カルボン酸および一級、二級または三級のアミンが挙げられる。
極性が低い異性体から極性が高い異性体への切り替わりは、適切な第1の波長のUV光を照射することによって促進され、この適切な第1の波長は、典型的には、UV範囲のスペクトル中、分子の高い吸収波長と実質的に重なるように選択される。極性の高い状態から極性の低い状態への逆の切り替わりは、第1の波長と比較して、もっと長い第2の波長の光によって活性化されてもよい。
特に、添加剤は、約200〜約500nm、または約200〜約450nm、または約250〜約450nm、または約300〜約400nmの波長にさらされたとき、低い極性状態から高い極性状態へと切り替わることができる。添加剤は、約400〜約1500nm、または約400〜約800nm、または約400〜約700nmの波長にさらされたとき、高い極性状態から低い極性状態へと切り替わることができる。
(材料のブレンド)
中間転写体は、ベースポリマーマトリックスに分散した刺激応答性添加剤を含むポリマー組成物を含んでいてもよく、ポリマー組成物の表面自由エネルギーは、所定の波長の光にさらされたとき、第1の表面自由エネルギー状態から第2の表面自由エネルギー状態へと可逆的に調整されてもよい。次いで、添加剤をベースポリマーマトリックスに分散させてポリマー組成物を製造するため、添加剤が、有効な量でポリマー組成物に組み込まれると、全体として、所定の臨界波長にさらされたとき、ポリマー組成物に対し、第1の表面自由エネルギー状態から第2の表面自由エネルギー状態へと可逆的に調整する特性が付与される。
ポリマーおよび添加剤が材料のブレンドとして存在する場合、ポリマーは、ブレンド中に、ブレンドの合計重量を基準として、約10〜約99重量%、例えば、約40〜約99重量%、または約50〜約98重量%、または約60〜約98重量%の量で存在していてもよい。さらに、刺激応答性添加剤は、ブレンド中に、ブレンドの合計重量を基準として、約1〜約80重量%、例えば、約1〜約70重量%、または約2〜約40重量%、または約3〜約30重量%の量で存在していてもよい。
中間転写体の組成物のブレンドを用いると、グラフト接合した層を有する中間転写体の製造と比較して、中間転写体の製造容易性が上がり、中間転写体の製造に関連する費用が下がるだろう。さらに、材料のブレンドを用いて作られた中間転写体の摩耗性能は、グラフト接合した層を含む中間転写体と比較して、向上していてもよい。
(グラフト接合した層)
中間転写体は、ベースポリマーを含む第1の層と、第1の層にグラフト接合され、刺激応答性添加剤を含む第2の層とを含んでいてもよい。具体的には、中間転写体は、グラフト接合した低分子とグラフト接合した応答性ポリマーとを含んでいてもよい。グラフト接合した層は、T.Sunら、「Reversible Switching Between Superhydrophilicity and Superhydrophobicity」、Angew.Chem.Int.Ed.2004、43、357−360(開示全体が全体として本明細書に参考として組み込まれる)によって開示されるような方法を含む任意の適切な方法によって製造されてもよい。
第1の層は、低表面自由エネルギーのブランケットまたは膜を含んでいてもよい。ブランケットまたは膜に適した材料としては、シリコーン、例えば、ポリジメチルシロキサン、部分的にフッ素化されたフルオロシリコーンおよび完全にフッ素化されたフルオロシリコーン;フルオロポリマー、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)および関連する部分的および完全にフッ素化されたポリマーフルオロカーボン;特殊なフッ素化材料、例えば、フッ素化ポリイミドおよび網目構造のシロキシフルオロカーボンが挙げられる。
ベースポリマー材料は、表面自由エネルギーが約10〜約40ダイン/cmの範囲であってもよい。この場合、ベースポリマーの表面自由エネルギーは、低い方の表面自由エネルギー状態および高い方の表面自由エネルギー状態といった達成可能な表面自由エネルギーの影響が小さい。表面自由エネルギーは、一般的に、グラフト接合した応答性材料を含有する第1の層によって制御される。しかし、一連の長時間にわたる操作時間でグラフト接合した表面が摩耗する可能性があるため、低い極性の表面からそれほど離れていない範囲の表面自由エネルギーを有するベースポリマー層を使用することが好ましい。ベースポリマー材料に適した表面自由エネルギーは、約10〜約30ダイン/cmの範囲であってもよい。
中間転写体が、応答性の低分子のグラフト接合した層を含む場合、表面自由エネルギーの切り替え範囲は、もっと大きくてもよい。さらに、中間転写体は、材料のブレンドを使用する場合より迅速に光刺激に応答してもよい。中間転写体が、グラフト接合した応答性ポリマーを含む場合、中間転写体は、材料のブレンドを使用する場合よりも迅速に光刺激に応答してもよいが、グラフト接合した低分子を使用する場合よりも遅くてもよい。
第2のグラフト接合した層が応答性ポリマーを含む場合、アゾベンゼンまたはスピロピランの切り替え可能な単位と、ビニル基を含む重合可能な基の単位からなる群から選択されるモノマーから製造されてもよい。
(中間転写体を製造する方法)
ベースポリマーと刺激応答性添加剤とを含む材料のブレンドを含む組成物を任意の適切な方法によって調製してもよい。例えば、適切な刺激応答性添加剤と、適切なポリマー前駆体物質とを混合することによって、組成物を製造してもよい。場合により、混合物中に溶媒が存在していてもよい。架橋可能なポリマー前駆体物質および刺激応答性添加剤が相溶性ではない状況では、溶媒が有益であろう。適切な溶媒の例としては、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノンおよびトルエンが挙げられる。シェーカー、ブレード、またはマグネチックスターラーを用い、混合を行ってもよい。または、刺激応答性添加剤を含む第2の層は、任意の適切な方法によって、ベースポリマーを含む第1の層にグラフト接合していてもよい。
次いで、ブランケットコーティングによって中間転写体を製造してもよい。具体的には、中間転写体をキャスト成型してもよく、または表面コーティングしてもよい。
キャスト成型は、組成物を型に注ぐことと、次いで、硬化させることとを含む。組成物を約0.5〜約6時間、例えば、約0.5〜約3時間、または約1〜約4時間、または約3.5〜約6時間かけて硬化させてもよい。組成物を適切な温度で、例えば、約90℃〜約300℃、または約90℃〜約250℃、または約120℃〜約180℃、または約150℃〜約200℃で硬化させてもよい。
組成物を基材に堆積させてもよい。任意の適切な基材を使用してもよい(例えば、金属、ゴムおよび布地)。適切な金属としては、鋼鉄、アルミニウム、ニッケル、およびこれらのアロイ(金属および金属アロイのような)が挙げられる。適切なゴムとしては、エチレンプロピレンジエン、フルオロエラストマー、n−ブチルゴム、シリコーンゴム、他のエラストマーなどが挙げられる。適切な布地材料は、機械的に絡まりあった繊維またはフィラメントで構成される繊維構造を指し、織られていてもよく、織られていなくてもよい。布地は、繊維または糸から作られ、織られ、編まれ、または圧縮された布またはフェルト型の構造の材料である。織られたとは、縦方向に密に配列し、フィラーストランドが正しい方向に互いに配列したものを指す。織られていないとは、ランダムに組み合わされた繊維またはフィラメントを指す。適切な布地としては、織られているか、または織られていない綿布地、グラファイト布地、ファイバーガラス、織られているか、または織られていないポリイミド(例えば、DuPontから入手可能なKEVLAR(商標))、織られているか、または織られていないポリアミド、例えば、ナイロンまたはポリフェニレンイソフタルアミド(例えば、E.I.DuPont(ウィルミントン、デラウェア)のNOMEX(商標))、ポリエステル、アラミド、ポリカーボネート、ポリアクリル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、セルロース、ポリスルホン、ポリキシレン、ポリアセタールなど、およびこれらの混合物が挙げられる。基材は、厚みが約1〜約70mm、例えば、約1〜約30mm、または約25〜約55mm、または約50〜約70mmであってもよい。
任意の適切なプロセス、例えば、ドローダウンコーティング、スプレーコーティング、スピンコーティング、フローコーティング、浸漬、噴霧によって、例えば、非常に微細な薄膜を複数回スプレー塗布、キャスト成型、ウェブコーティング、ロールコーティング、押出成型、積層などによって、組成物を基材に堆積させてもよい。表面コーティングの厚みは、約5〜約500ミクロン、例えば、約5〜約200ミクロン、または約150〜約400ミクロン、または約300〜約500ミクロンの厚さであってもよい。表面コーティングを約0.5〜約6時間、例えば、約0.5〜約3時間、または約1〜約4時間、または約3.5〜約6時間かけて、適切な温度で、例えば、約90℃〜約200℃、または約90℃〜約140℃、または約120℃〜約180℃、または約150℃〜約200℃で硬化させてもよい。
(インク材料)
間接的な印刷方法で使用するのに適した任意のインクを使用してもよい。適切なインク組成物としては、硬化性インク、水性インク、溶媒インクが挙げられる。インク組成物は、樹脂、着色剤、ワックスおよび他の添加剤を含んでいてもよい。「インク組成物」という用語は、例えば、インク組成物の使用可能な色のセットを含む、特定のインク組成物のすべての色を指す。例えば、インク組成物は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクを含む相変化インクの使用可能な色のセットを指してもよい。したがって、本明細書で定義するように、シアン相変化インクとマゼンタ相変化インクは、同じインク組成を有する異なる色のインクである。
ある種のインク組成物(本明細書で硬化性インクと呼ばれる)を画像作成デバイスによって硬化させてもよい。本明細書で使用する場合、インクを「硬化する」プロセスは、放射線照射に応答して分子量が増加する、インク中の硬化性化合物を指す。硬化性化合物の分子量を上げるための例示的なプロセスとしては、例えば、架橋および鎖伸長が挙げられる。文書配布に適した硬化したインクは、耐汚れ性であり、使用者によって取り扱われる場合がある。インクを硬化させるのに適した放射線は、例えば、マイクロ波、赤外線、可視光、紫外線およびX線を含む全周波数(または波長)のスペクトルを包含していてもよい。本明細書で使用する場合、「紫外線」という用語は、波長が約50nm〜約400nmの放射線を包含する。
任意の適切な樹脂を使用し、インク組成物を製造してもよい。適切な樹脂としては、ポリエステル樹脂が挙げられる。適切な結晶性ポリエステル樹脂としては、当該技術分野で知られているものが挙げられる。適切な樹脂としては、さらに、少なくとも1つのアモルファスポリエステル樹脂および結晶性ポリエステル樹脂の混合物も挙げられる。適切な着色剤または顔料としては、顔料、染料、顔料と染料の混合物、顔料混合物、染料混合物などが挙げられる。着色剤は、組成物の合計重量を基準として、約0.1〜約35重量%、例えば、約1〜約25重量%の量の顔料、染料、これらの混合物、カーボンブラック、マグネタイト、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、グリーン、ブルー、ブラウンおよびこれらの混合物を含んでいてもよい。
適切な着色剤としては、当該技術分野で知られているものが挙げられる。着色剤は、インク中に、固形分基準でインク粒子の約1〜約35重量%、例えば、約5〜約25重量%、または約5〜約15重量%の範囲の量で存在していてもよい。
上述の2工程印刷プロセスで使用するのに適したインクは、圧電インクジェット印刷ヘッドで使用するのに適した表面張力、粘度、粒径を有していてもよい。例えば、吐出可能なインクの表面張力は、約15〜約50ダイン/cm、例えば、約15〜約30ダイン/cm、または約25〜約40ダイン/cm、または約35〜約50ダイン/cmであってもよい。吐出可能なインクの粘度は、例えば、30℃で約1〜約30センチポイズ(cp)、例えば、約1〜約14cp、または約8〜約20cp、または約16〜約30cpであってもよい。吐出可能なインクの粒径は、約600nm未満、例えば、約300nm未満、または約150nm未満であってもよい。
以下の実施例は、単なる説明であることを意図しており、本開示の範囲を限定することは意図していない。さらに、部およびパーセントは、特に指示のない限り、重量基準である。
(実施例1:ブレンド手法)
市販の架橋可能なポリジメチルシロキサン(PDMS)2成分系のパートAと、20重量%のアゾベンゼンポリマーとをテトラヒドロフラン(THF)中で混合することによって、アゾベンゼン/ポリマー混合物を調製する。次いで、ポリマー混合物を、添加したパートAの量と比較して、10:1の比率でパートBのPDMS硬化剤と混合する。パートA:アゾベンゼン:パートBの比率は、10:2:1である。この混合物を20分かけて脱気し、次いで、ブランケットコーティングを調製する前に、40℃で攪拌する。
ポリマー混合物を、(1)キャスト成型するか、または(2)表面コーティングする。キャスト成型は、ポリマー混合物を型に注ぐことと、次いで、120℃で2〜4時間かけて硬化させることとを含む。適切な基材、例えば、シリコーンゴムまたは他のエラストマー、ポリイミド、綿繊維層などに対し、例えば、ドローダウンコーティング、スプレーコーティング、スピンコーティングまたはフローコーティングのような方法によって表面コーティングしてもよく、表面コーティングは、厚みが20〜300μmである。表面コーティングされた層も、120℃で2〜4時間硬化させる。
(実施例2:表面へのグラフト接合手法)
光活性材料の層を、低表面自由エネルギーのブランケットまたは膜の表面にグラフト接合する。製造手順は、実施例1に記載する手順と同様であるが、アゾベンゼンの組み込みは行わず、THF溶媒は用いない。第2の工程において、あらかじめ製造したブランケットを、Harrick Plasma Cleaner/Sterilizer(model PDC−32G)を用いて10分間プラズマ処理を行う。これにより、表面へのグラフト接合に適したブランケット表面に反応性ヒドロキシル(−OH)基を形成する。
光活性基を、D.Yangら、「Photon Control of Liquid Motion on Reversibly Photoresponsive Surface」、Langmuir、2007、23、10864−72に開示される手順によって、−OHを含む表面にグラフト接合する。
末端がヒドロキシルの表面を、ADESシロキサン(Gelestから市販される)と反応させ、末端がアミノの表面を形成する。この場合、前の工程で生成したヒドロキシルを含有する表面を、溶解したADESを含むトルエン環流下で数時間加熱し、末端がアミノ(−NH)の表面を得る。この表面を使用し、(A)低分子、または(B)ポリマー応答性材料のいずれかにグラフト接合させる。
(実施例2A:低分子グラフト接合)
末端がアミノの表面を、塩基として適切なアシルクロリドアゾベンゼン誘導体およびピリジン誘導体を含むトルエン溶液に入れる。ブランケット表面でのアシルクロリド基とアミノ基との化学反応によって、アゾベンゼン表面官能基化された中間転写体を製造する。
(実施例2B:ポリマーグラフト接合)
アゾベンゼンポリマーを、活性な−NH基によって、末端がアミノの表面に接続することによって、末端がアミノの表面にグラフト接合し、その後に、ポリマー鎖を表面上部で成長させる。グラフト接合するプロセスのための適切な実験手順は、T.Sunら、「Reversible Switching Between Superhydrophilicity and Superhydrophobicity」、Angew.Chem.Int.Ed.2004m 43、357−360に開示されるプロセスに由来する。
(接触角の測定)
接触角(CA)の測定(例えば、以下の表1に示すもの)によって、10分間かけてPDMSをプラズマ酸化したとき、疎水性表面を親水性表面に切り替えることによって示されるように、ヒドロキシル基の形成を確認することができる。
(特性決定)
濡れ特性の特性決定は、表面を2つの状態に切り替えた後に水液滴の接触角を測定することによって簡単に行うことができる。

Claims (7)

  1. インクジェット印刷ヘッドを用い、中間転写体にインクを塗布することと;
    前記インクを前記中間転写体に広げることと;
    前記インクの特性変化を誘発することと;
    基材に前記インクを転写することと;
    を含み、
    前記中間転写体は、ベースポリマーと刺激応答性添加剤とを含み、
    前記刺激応答性添加剤は、光に応答性であり、
    前記刺激応答性添加剤は、アゾベンゼン、スピロピラン、トリフェニルメチル誘導体およびシンナモイル誘導体からなる群から選択される、基材に画像を印刷する方法。
  2. 前記刺激応答性添加剤は、前記ベースポリマーにブレンドされてポリマー組成物として前記中間転写体中に存在する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記中間転写体は、第1の層と、前記第1の層の上にグラフト接合された第2の層と、を含み、
    前記第1の層は、前記ベースポリマーを含み、
    前記第2の層は、前記刺激応答性添加剤を含む、
    請求項1に記載の方法。
  4. 前記中間転写体を200〜400nmのUV波長にさらすことによって、第1の表面自由エネルギー状態から第2の表面自由エネルギー状態へ前記中間転写体を切り替えることと;
    前記中間転写体を400〜800nmの波長を有する光にさらすことによって、前記第2の表面自由エネルギー状態から前記第1の表面自由エネルギー状態へ前記中間転写体を可逆的に切り替えることと;
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ベースポリマーは、0.1〜0.3mN/cm(10〜30ダイン/cm)の表面自由エネルギーを有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ベースポリマーは、フッ素化エチレン、フッ素化プロピレン、フルオロシリコーン、シロキサン、シリコーンゴムおよびフルオロエラストマーからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ベースポリマーが、前記ブレンドの合計重量を基準として、前記材料のブレンド中に40〜99重量%の範囲で存在し;
    前記刺激応答性添加剤が、前記ブレンドの合計重量を基準として、前記ブレンド中に1〜60重量%の範囲で存在する、請求項2に記載の方法。
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