JP6372389B2 - レーザクラッド製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属粉を供給しレーザを照射することで肉盛加工を行うレーザクラッド製造方法及びレーザクラッド加工装置に関するものである。
シリンダーヘッドのバルブシート部に対するレーザクラッド加工において、金属粉の供給初期に供給量の不安定さ、からクラッド品質が低下するという問題が懸念される。これに対し、バルブシート部に金属粉の予備供給を行い、レーザ照射の出力を増加させつつ同時に金属粉の供給量を増加させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−201430号公報
しかしながら、上記技術においては、例えば、レーザの照射制御と金属粉の供給量制御と、を合わせるためのテストを行い制御パラメータを設定する必要が生じる。この場合、加工対象が変わる度に、上記テストを実施する必要があり手間がかかるという問題が生じる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、簡易な方法でクラッド品質を安定させることができるレーザクラッド製造方法及びレーザクラッド加工装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、シリンダーヘッドの円環状のバルブシート部に対して、金属粉を供給しつつ、該供給された金属粉に対して、レーザ光を照射し、該金属粉を溶融させることで前記円環状のバルブシート部上に肉盛加工を行うレーザクラッド製造方法であって、前記バルブシート部から外れた位置に対して、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始するステップと、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置から前記バルブシート部上へ移動させ、該移動した位置から前記バルブシート部の円環形状に沿って、1周移動させるステップと、を含む、ことを特徴とするレーザクラッド製造方法である。
本態様によれば、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置が、バルブシート部から外れた位置から実際の加工対象であるバルブシート部上に移動するまでに、金属粉供給量は安定する。そして、その金属粉供給量が安定した状態で金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置をバルブシート部の円環形状に沿って1周移動させる。したがって、加工対象であるバルブシート部のクラッド品質が安定する。また、従来のように、レーザの照射制御と金属粉の供給量制御との設定などの工程を必要とせず、バルブシート部から外れた位置に対して金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始するだけという、簡易な方法でクラッド品質を安定させることができる。
この一態様において、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記1周移動させた位置から、前記バルブシート部から外れた位置に移動させ、該移動させた位置で前記金属粉の供給及びレーザ光の照射を終了するステップを更に含んでいてもよい。
この一態様において、隣接する一対のバルブシート部間の該各バルブシート部から外れた領域に、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置と終了位置とを設定し、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記開始位置から一方の前記バルブシート部に移動させ、該一方のバルブシート部を1周移動させ、前記各バルブシート部間の領域を通り他方の前記バルブシート部に移動させ、該他方のバルブシート部を1周移動させ、該他方のバルブシート部から外れ終了位置まで移動させてもよい。
この一態様において、前記バルブシート部の内側に突出する駄肉部を形成し、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置を、前記駄肉部に設定してもよい。
この一態様において、前記シリンダーヘッドには複数の円環状の前記バルブシート部が形成されており、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、順次、前記開始位置から、前記各バルブシート部上を夫々1周移動させ、前記バルブシート部から外れた位置に移動させ、該移動させた位置で前記金属粉の供給及びレーザ光の照射を終了してもよい。
この一態様において、前記シリンダーヘッドには円環状の第1乃至第4バルブシート部が形成されており、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第2及び第3バルブシート部間の領域の開始位置から、前記第2バルブシート部に移動させ、前記第2バルブシート部上を1周移動させ、前記第2バルブシート部から外れ、前記第2及び第3バルブシート部間の領域を通り、前記第2バルブシート部に対角の前記第3バルブシート部に移動させ、前記第3バルブシート部上を1周移動させ、前記第3及び第1バルブシート部間の領域を通り、前記第3バルブシート部に隣接する前記第1バルブシート部に移動させ、前記第1バルブシート部上を1周移動させ、前記第1及び第4バルブシート部間の領域を通り、前記第1バルブシート部に対角の前記第4バルブシート部に移動させ、前記第4バルブシート部上を1周移動させ、前記第4バルブシート部から外れ、前記第1及び第4バルブシート部間の領域の終了位置まで移動させてもよい。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、シリンダーヘッドの円環状のバルブシート部に対して、金属粉を供給する供給手段と、前記バルブシート部に供給された金属粉に対して、レーザ光を照射し、該金属粉を溶融させることで肉盛加工を行う照射手段と、前記供給手段による金属粉の供給中心及び前記照射手段によるレーザ光の焦点を前記バルブシート部の円環形状に沿って移動させる移動手段と、を備えるレーザクラッド加工装置であって、前記移動手段は、前記金属粉の供給中心及び前記レーザ光の焦点を、前記バルブシート部から外れた位置に移動させて、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始させ、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置から前記バルブシート部上へ移動させ、該移動した位置から前記バルブシート部の円環形状に沿って、1周移動させる、ことを特徴とするレーザクラッド加工装置であってもよい。
本発明によれば、簡易な方法でクラッド品質を安定させることができるレーザクラッド製造方法及びレーザクラッド加工装置を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るレーザクラッド加工装置の概略的なシステム構成を示す斜視図である。 開始位置を駄肉部に設定した一例を示す図である。 隣接する各バルブシート部間の該各バルブシート部から外れた領域に、開始位置と終了位置とを設定した一例を示す図である。 隣接する各バルブシート部間の該各バルブシート部から外側に外れた領域に、開始位置を設定した一例を示す図である。 各バルブシート部に対して連続してレーザクラッド加工を行う一例を示す図である。 各バルブシート部に対して連続してレーザクラッド加工を行う一例を示す図である。
実施形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明の実施形態1に係るレーザクラッド加工装置は、例えば、自動車エンジンなどのシリンダーヘッドのバルブシート部に金属粉(クラッド粉)を供給しつつ、その金属粉に対してレーザ光を照射して溶融固化させて肉盛る所謂レーザクラッド加工を行うものである。このように、バルブシート合金をシリンダーヘッドに直接肉盛りすることで、熱伝導性を大幅に向上させることができ、燃焼室バルブ周りの冷却性能を高めることができる。
図1は、本発明の実施形態1に係るレーザクラッド加工装置の概略的なシステム構成を示す斜視図である。本実施形態1に係るレーザクラッド加工装置1は、シリンダーヘッドZを固定する固定部2と、シリンダーヘッドZのバルブシート部Z1に対してノズル3を介して金属粉を供給する金属粉供給部4と、シリンダ−ヘッドZのバルブシート部Z1に対してノズル3を介してレーザ光を照射するレーザ照射部5と、ノズル3を移動させる移動機構6と、を備えている。
固定部2は、固定手段の一具体例である。固定部2は、シリンダーヘッドZに対して上記レーザクラッド加工を行うために、シリンダーヘッドZを加工位置に固定機構を用いて固定する。
金属粉供給部4は、供給手段の一具体例である。金属粉供給部4は、固定部2により加工位置に固定されたシリンダーヘッドZの円環状のバルブシート部Z1に対して、ノズル3を介して金属粉を供給する。金属粉供給部4は、例えば、粉フィーダーを用いて銅合金などの金属粉をガスにより加圧し、ノズル3内の金属粉供給路を通して、その先端からバルブシート部Z1に対して、吹き付ける。
レーザ照射部5は、照射手段の一具体例である。レーザ照射部5は、バルブシート部Z1に供給された金属粉にノズル3を介してレーザ光を照射し該金属粉を溶融させることで、バルブシート部Z1に肉盛加工を行う。レーザ照射部5は、例えば、半導体レーザ装置である。レーザ照射部5には一体的にノズル3が接続されているが、これに限定されない。レーザ照射部5とノズル3は別体として構成されていてもよい。レーザ照射部5は、例えば、レーザ発振器から発振されたレーザ光を、ノズル3内のレーザ光路を通し、集光レンズにより集光してバルブシート部Z1に照射する。
移動機構6は、移動手段の一具体例である。移動機構6は、ノズル3をバルブシート部Z1の円環形状に沿って移動させる。これにより、円環状のバルブシート部Z1に肉盛りが施される。
ところで、シリンダーヘッドのバルブシート部に対するレーザクラッド加工において、金属粉の供給初期に供給量の不安定さ、からクラッド品質が低下するという問題が懸念される。
これに対し、本実施形態1に係るレーザクラッド製造方法において、バルブシート部から外れた位置に対して、金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始し、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置からバルブシート部上へ移動させ、該移動した位置からバルブシート部の円環形状に沿って、1周移動させる。
これにより、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置が、バルブシート部Z1から外れた位置から実際の加工対象であるバルブシート部Z1上に移動するまでに、金属粉供給量は安定する。そして、その金属粉供給量が安定した状態で金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置をバルブシート部Z1の円環形状に沿って1周移動させ、バルブシート部Z1にクラッド層を形成する。したがって、クラッド品質が安定する。また、従来のように、レーザの照射制御と金属粉の供給量制御との設定などの工程を必要とせず、バルブシート部Z1から外れた位置に対して金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始するだけという、簡易な方法でクラッド品質を安定させることができる。
ここで、レーザ照射部5によるレーザ光照射の初期において、その出力が不安定となることがある。これに対して、例えば、バルブシート部Z1の内側に突出する駄肉部Z2を形成する。そして、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1を、駄肉部Z2に設定してもよい(図2)。これにより、駄肉部Z2上のレーザ光の照射の開始位置P1では、レーザ光照射の出力は不安定状態であるが、レーザ光の照射位置が実際の加工対象であるバルブシート部Z1上に移った後はレーザ光照射の出力は安定状態となる。したがって、レーザ光照射出力の不安定さによる母材への損傷を確実に抑制できる。駄肉部Z2は、バルブシート部Z1のクラッド層形成後に機械加工などにより容易に削除される。
なお、バルブシート部Z1に駄肉部Z2を形成することなく、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1を、バルブシート部Z1の外側に設定してもよい。この場合、上記のように、バルブシート部Z1のクラッド層形成後に駄肉部Z2の削除作業が不要となるため、その製造工程が簡略される。
また、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、バルブシート部Z1の円環形状に沿って、1周移動させた後、その位置からバルブシート部Z1から外れた位置に移動させ、該移動させた終了位置P2で金属粉の供給及びレーザ光の照射を終了させてもよい。金属粉の供給終了時にも供給量が不安定となるが、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置は実際の加工対象であるバルブシート部Z1から外れた位置にある。このため、バルブシート部Z1上では、終始一貫して金属粉の供給量を安定させることができ、よりクラッド品質を向上させることができる。上記のように、バルブシート部Z1に駄肉部Z2を形成した場合、金属粉の供給及びレーザ光の照射の終了位置P2を駄肉部Z2上に設定してもよい。
本実施形態1において、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置をバルブシート部Z1の円環形状に沿って1周移動させているが、この1周の開始点と終了点は誤差範囲内でラップしていてもよい。
次に、本実施形態1に係るレーザクラッド製造方法のフローについて詳細に説明する。
まず、固定部2は、シリンダーヘッドZを加工位置に固定機構を用いて固定する。金属粉供給部4は、シリンダーヘッドZのバルブシート部Z1に対してノズル3を介して金属粉を吹き付ける。その直後に連続的に、レーザ照射部5は、バルブシート部Z1に吹き付けられた金属粉に対してレーザ光を照射する。金属粉は照射されたレーザ光によって溶融する。移動機構6は、ノズル3を移動させることで、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、バルブシート部Z1から外れた開始位置P1から、バルブシート部Z1上へ移動させ、該移動した位置からバルブシート部Z1の円環形状に沿って1周移動させ、該1周移動させた位置から、バルブシート部Z1から外れた終了位置P2に移動させる。金属粉供給部4は、シリンダーヘッドZのバルブシート部Z1に対する金属粉の供給を停止する。レーザ照射部5は、バルブシート部Z1に対するレーザ光の照射を停止する。このようにして、バルブシート部Z1上にクラッド層が形成される。最後に、機械加工などにより、クラッド層の表面を研磨してレーザクラッド加工を終了する。
以上、本実施形態1に係るレーザクラッド製造方法において、バルブシート部Z1から外れた位置に対して、金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始し、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1からバルブシート部Z1上へ移動させ、該移動した位置からバルブシート部Z1の円環形状に沿って、1周移動させる。
これにより、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置が、バルブシート部Z1から外れた位置から実際の加工対象であるバルブシート部Z1上に移動するまでに、金属粉供給量は安定する。金属粉供給量が安定した状態でバルブシート部Z1にクラッド層を形成することができるため、クラッド品質が安定する。さらに、バルブシート部Z1から外れた位置に対して、金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始するという、簡易な方法でクラッド品質を安定させることができる。
実施形態2
本発明の実施形態2に係るレーザクラッド製造方法において、隣接する一対のバルブシート部Z1間の該各バルブシート部Z1から外れた領域に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1と終了位置P2とを設定する(図3)。そして、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、開始位置P1から一方のバルブシート部Z1を1周させ、他方のバルブシート部Z1を1周させ、終了位置まで移動させる。
例えば、隣接する各バルブシート部Z1間の領域の外側であって、各バルブシート部Z1の内側に駄肉部Z2を夫々形成する。この駄肉部Z2を形成することで、各バルブシート部Z1間の領域に対して上記レーザクラッド加工を行ったときに、この領域にできるアルミ溶融池の広がりを抑制できる。
一方のバルブシート部Z1の駄肉部Z2に金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1を設定する(図3)。隣接する各バルブシート部Z1間の該各バルブシート部Z1から外側に外れた領域に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の終了位置P2を設定する。 そして、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、開始位置P1から一方のバルブシート部Z1に移動させ、一方のバルブシート部Z1を1周移動させ、各バルブシート部間の領域を通り他方のバルブシート部Z1に移動させ、他方のバルブシート部Z1を1周移動させ、バルブシート部Z1から外れ終了位置P2まで移動させる。
上述したように、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、各バルブシート部Z1間の領域を通り他方のバルブシート部Z1に移動させ、及び、バルブシート部Z1から外れ終了位置P2まで移動させる際に、各バルブシート部Z1間の領域にクラッド層が加工過程で自ずと形成される。これにより、隣接する各バルブシート部Z1間の領域(弁間部)の強度が増し、この領域に亀裂等が生じるのを防止できる。すなわち、クラッド品質を安定させつつ、弁間強度を増加させることができる。
なお、隣接する各バルブシート部Z1間の該各バルブシート部Z1から外側に外れた領域に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1を、終了位置P2と同様に設定してもよい(図4)。この場合、各バルブシート部Z1の内側に駄肉部Z2を形成しない構成であってもよい。また、各バルブシート部Z1の駄肉部Z2に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1及び終了位置P2を設定してもよい。さらに、隣接する各バルブシート部Z1間の該各バルブシート部Z1から外れた領域に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の開始位置P1及び終了位置P2のうち一方のみを設定するようにしてもよい。
実施形態3
本発明の実施形態3に係るレーザクラッド製造方法において、各シリンダーヘッドZの各バルブシート部Z1に対して連続して(一筆書き軌道で)レーザクラッド加工を行う。これにより、レーザクラッド加工の加工時間を短縮することができる。
シリンダーヘッドZには、例えば、4つの円環状の第1乃至第4バルブシート部Z11〜Z14が形成されている(図5)。なお、第1及び第2バルブシート部Z11、Z12は排気バルブ用であり、第3及び第4バルブシート部Z13、Z14は吸気バルブ用である。
例えば、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、開始位置P1から、第1バルブシート部Z11に移動させ、第1バルブシート部Z11上を1周移動させる。次に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第1及び第2バルブシート部Z11、Z12間の領域を通り、第1バルブシート部Z11に隣接する第2バルブシート部Z12に移動させ、第2バルブシート部Z12上を1周移動させる。その後、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第2バルブシート部Z12から外れ、第1及び第2バルブシート部Z11、Z12間の領域から第3及び第4バルブシート部Z13、Z14間の領域に移動させ、第2バルブシート部Z12に対角の第3バルブシート部Z13に移動させる。そして、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第3バルブシート部Z13上を1周移動させ、第3及び第4バルブシート部Z13、Z14間の領域を通り、第3バルブシート部Z13に隣接する第4バルブシート部Z14に移動させる。最後に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第4バルブシート部Z14上を1周移動させ、第4バルブシート部Z14から外れ終了位置P2まで移動させ、レーザクラッド加工を終了する。
ここで、レーザ照射時の熱の影響する少なくするために、例えば、図6に示すように、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を移動させるのがより好ましい。
まず、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第2及び第3バルブシート部Z12、Z13間の領域の開始位置P1から、第2バルブシート部Z12に移動させ、第2バルブシート部Z12上を1周移動させる。次に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第2バルブシート部Z12から外れ、第2及び第3バルブシート部Z12、Z13間の領域を通り、第2バルブシート部Z12に対角の第3バルブシート部Z13に移動させる。その後、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第3バルブシート部Z13上を1周移動させ、第3及び第1バルブシート部Z13、Z11間の領域を通り、第3バルブシート部Z13に隣接する第1バルブシート部Z11に移動させる。そして、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第1バルブシート部Z11上を1周移動させ、第1及び第4バルブシート部Z11、Z14間の領域を通り、第1バルブシート部Z11に対角の第4バルブシート部Z14に移動させる。最後に、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第4バルブシート部Z14上を1周移動させ、第4バルブシート部Z14から外れ、第1及び第4バルブシートZ11、Z14間の領域の終了位置P2まで移動させ、レーザクラッド加工を終了する。
なお、上記のように、第1乃至第4バルブシート部Z11〜Z14間の領域に開始位置P1及び終了位置P2を設定し、さらに、金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、第2及び第3バルブシート部Z12、Z13間の領域、第3及び第1バルブシート部Z13、Z11間の領域、第1及び第4バルブシート部Z11、Z14間の領域を移動させている。このため、第1乃至第4バルブシート部Z11〜Z14間の領域にクラッド層が重複して形成される。したがって、第1乃至第4バルブシート部Z11〜Z14間の弁間部の強度を大幅に増加させることができる。すなわち、上記手法によれば、クラッド品質を安定させ、レーザクラッド加工時間を短縮し、さらに、レーザ照射時の熱影響を抑制しつつ、弁間強度を増加させることができる。
なお、上記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置の軌道は一例であり、これに限定されない。また、本実施形態3に係るレーザクラッド加工装置1は、上記レーザクラッド加工を各シリンダーヘッド(例えば、4つのシリンダーヘッド)Zに対して順次行っているが、これに限定されない。レーザクラッド加工装置1は、複数のノズル(例えば、4つのノズル)3を用いて、各シリンダーヘッドZに対して、同時並行で上記レーザクラッド加工を行ってもよい。これにより、よりレーザクラッド加工の時間をより短縮することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
1 レーザクラッド加工装置、2 固定部、3 ノズル、4 金属粉供給部、5 レーザ照射部、6 移動機構

Claims (2)

  1. シリンダーヘッドの円環状の第1乃至第4バルブシート部に対して、金属粉を供給しつつ、該供給された金属粉に対して、レーザ光を照射し、該金属粉を溶融させることで前記円環状の第1乃至第4バルブシート部上に肉盛加工を行うレーザクラッド製造方法であって、
    前記第2及び第3バルブシート部から外れた位置である該第2及び第3バルブシート部間の領域に対して、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始するステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第2及び第3バルブシート部間の領域の開始位置から、前記第2バルブシート部に移動させ、該第2バルブシート部上を1周移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第2バルブシート部から外れ、前記第2及び第3バルブシート部間の領域を通り、前記第2バルブシート部に対角の前記第3バルブシート部に移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第3バルブシート部上を1周移動させ、前記第3及び第1バルブシート部間の領域を通り、前記第3バルブシート部に隣接する前記第1バルブシート部に移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第1バルブシート部上を1周移動させ、前記第1及び第4バルブシート部間の領域を通り、前記第1バルブシート部に対角の前記第4バルブシート部に移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第4バルブシート部上を1周移動させ、前記第4バルブシート部から外れ、前記第1及び第4バルブシート部間の領域の終了位置まで移動させ、レーザクラッド加工を終了するステップと、
    を含む、ことを特徴とするレーザクラッド製造方法。
  2. シリンダーヘッドの円環状の第1乃至第4バルブシート部に対して、金属粉を供給しつつ、該供給された金属粉に対して、レーザ光を照射し、該金属粉を溶融させることで前記円環状の第1乃至第4バルブシート部上に肉盛加工を行うレーザクラッド製造方法であって、
    前記第1バルブシート部から外れた位置に対して、前記金属粉の供給及びレーザ光の照射を開始するステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第1バルブシート部から外れた開始位置から、前記第1バルブシート部に移動させ、該第1バルブシート部上を1周移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第1及び第2バルブシート部間の領域を通り、前記第1バルブシート部に隣接する前記第2バルブシート部に移動させ、該第2バルブシート部上を1周移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第2バルブシート部から外れ、前記第1及び第2バルブシート部間の領域から前記第3及び第4バルブシート部間の領域に移動させ、前記第2バルブシート部に対角の前記第3バルブシート部に移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第3バルブシート部上を1周移動させ、前記第3及び第4バルブシート部間の領域を通り、前記第3バルブシート部に隣接する前記第4バルブシート部に移動させるステップと、
    前記金属粉の供給及びレーザ光の照射の位置を、前記第4バルブシート部上を1周移動させ、該第4バルブシート部から外れた終了位置まで移動させ、レーザクラッド加工を終了するステップと、
    を含む、ことを特徴とするレーザクラッド製造方法。
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