JP6372345B2 - 局側通信装置、受動型光ネットワークシステムおよび再登録処理方法 - Google Patents

局側通信装置、受動型光ネットワークシステムおよび再登録処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、局側通信装置、受動型光ネットワークシステムおよび再登録処理方法に関する。
従来、1つの局側装置と、分配器を介してこの局側装置と接続された複数の加入者側装置とによって構成された通信システムが知られている。近年では、このような通信システムとして、たとえば受動型光ネットワーク(以下、PON:Passive Optical Networkとも称する)システム等の、信号媒体として光信号を用いる通信システムが注目されている。
PONシステムは光ネットワークの一環をなし、インターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)を使用することにより、インターネット接続サービス、IP電話、映像配信サービスなどの各種サービスを提供することができる。
図6を参照して、上記PONシステムの概略構成について説明する。
PONシステム10は、キャリアの局舎に設置される局側通信装置(OLT:Optical Line Terminal)12、加入者宅に設置されるN個の加入者終端装置(ONU:Optical Network Unit)14−1、14−2、・・・、14−N(以下、各々の加入者終端装置を区別しない場合には、単に「ONU14」と称する場合がある)、および1本の光ファイバから光スプリッタ16を介して複数の光ファイバに分岐された光ファイバ伝送路18で構成されている。OLT12は、上位ネットワーク22に接続され、ONU14−1、14−2、・・・、14−Nの各々は、UNI(User Network Interface)ポートを介して加入者端末20−1、20−2、・・・、20−Nに接続されている。
PON技術の中で、Ethernet(登録商標)技術を使用したものを、Ethernet−PONと称し、Gigabit Ethernet技術を使用したものをGE−PONと称する。GE−PONは、IEEE802.3ahで標準化されている。また、10Gigabit Ethernet技術を使用したものを10GE−PONと称する。10GE−PONは、IEEE802.3avで標準化されている。以下では、PONシステムの中でも、特にEthernet(登録商標)技術を使用したPON技術に係るシステムを単に「PONシステム」と称することとし、Ethernet(登録商標)技術を使用したPON技術に係る上記仕様を単に「仕様」と称する。
PONシステム10では、OLT12とONU14との間のアクセス制御等のために、MPCP(Multi Point Control Protocol)と呼ばれる制御機能を規定している。つまり、MAC(Media Access Control)メッセージと呼ばれる制御メッセージを、OLTとONU間で送受信することでMPCP制御によるPoint to Multipoint(ポイント・ツー・マルチポイント)通信を実現している(たとえば、特許文献1参照)。
MPCP制御では、論理的なリンクが確立した状態においては、OLT12は各ONU14に対して上りパケットの送信開始時刻等を記載したGATE(ゲート)メッセージを送信し、各ONU14は、GATEメッセージで指定された時刻にOLT12へデータパケットおよびREPORT(レポート)メッセージを送信して通常の通信を実行する。
一方、PONシステム10では、未登録のONU14をOLT12に登録させるためにディスカバリ(Discovery)処理を行うことが規定されている。このディスカバリ処理では、未登録のONU14は、OLT12が一定時間間隔でメッセージとして送信するdiscoveryGATEメッセージを受信できるまで待機し、discoveryGATEメッセージの受信後、それに応答してREGISTER REQUESTメッセージをOLT12に送信することにより登録処理が開始される。
ディスカバリ処理においては、OLT12は登録対象のONU14との間のRTT(Round Trip Time:メッセージ往復時間)の測定を行い、また、OUN14はOLT12との間の時刻同期を行う。RTTの測定および時刻同期はその後も定期的に行われ、光ファイバ伝送路の条件の変化などによりずれが生じた場合には、随時補正される。
PONシステム10では、時刻同期状態を維持する方式として、GATEメッセージに埋め込まれたタイムスタンプ(timestamp)を用いる方式を採用している。すなわち,OLT12が、自局マスタカウンタの現在時刻をタイムスタンプ情報としてONU14に送信し、ONU14は受信したタイムスタンプ値に合わせて自局のマスタカウンタ値を更新する方式である。
何らかの原因によって、PONシステム10の論理リンクが遮断され、特定のONU14の登録が抹消された場合にも、OLT12はONU14にdiscoveryGATEメッセージを送信し、再登録を試みる処理が実行される。
PONシステム10においては、OLT12は、REPORTメッセージの受信を一定時間監視し、一定時間経過してもREPORTメッセージを受信できない場合に、当該ONU14との間で論理リンク断が発生したことを検出する。また、ONU14は、GATEメッセージの受信を一定時間監視し、一定時間経過してもGATEメッセージを受信できない場合に、OLT12との間で論理リンク断が発生したことを検出する。
特許文献1には、光ファイバ伝送路を切り替える際に光信号の瞬断が発生しても、論理リンクDOWNになることを防止することが可能なPONシステムが開示されている。
特許文献1に開示されたPONシステムでは、OLTがREPORTメッセージを受信しなかった場合に瞬断と判定し、通信が回復するまでの時間を測定するタイマを起動する。OLTは、ONUに対して継続してGATEメッセージを送信しつつ、保護時間の間通信の回復を待ち、保護時間が経過した場合には通信の回復が望めないため、当該ONUの登録を抹消し、リンク断とする。その後、当該ONUの再登録を実行するために、上記ディスカバリ処理に移行する。
特開2014−068156号公報
ところで、PONシステム10においては、MPCP制御による通信の論理リンク断は、ONU14自身に起因する要因、たとえばONU14におけるクロック信号に対する瞬時的な擾乱により発生する場合がある。ONU14におけるクロック信号に対する瞬時的な擾乱は、たとえばONU14のクロック信号生成部に雑音が混入したような場合に発生する。この場合、当該ONU14において、OLT12との間の時刻同期に狂いが発生するので、当該ONU14は、「timestampDrift」と称される障害情報を生成し、ディスカバリ処理を実行する状態に遷移する。
一方、OLT12は、ONU14がtimestampDriftを検出した時点では論理リンク断を検出していないので、論理リンクが接続された状態が継続していると認識し、通常の通信処理、すなわち、ONU14に対するGATEメッセージあるいはdiscoveryGATEメッセージの送信を継続する。
この状態では、OLT12からのdiscoveryGATEメッセージを受信した当該ONU14が、discoveryGATEメッセージに対する応答であるREGISTER REQUESTメッセージをOLT12に向けて送信しても、OLT12は当該REGISTER REQUESTメッセージを廃棄し、ディスカバリ処理を実行する状態に遷移しない。
当該ONU14からのREGISTER REQUESTメッセージを受信したOLT12が、REGISTER REQUESTメッセージに対する応答であるREGISTERメッセージを当該ONU14に向けて送信するのは、OLT12において、REPORTメッセージの監視時間が満了してMPCPリンク断が検出された後である。
したがって、本事例のように、ONU14自身に起因して障害が発生した場合(ONU14自身は障害発生時点で障害を認識できるのに対し、OLT12は障害発生時点では障害を認識できない場合)には、論理リンクが復旧するまでの時間として、OLT12によりMPCPリンク断が検出された後のディスカバリ処理の時間に加えて、OLT12によりMPCPリンク断を検出するまでの時間、すなわちREPORTメッセージの監視時間の経過が必要となる。REPORTメッセージの監視時間は、仕様により1秒と規定されているので、ONU14自身に起因して障害が発生した場合には、リンクの復旧(障害の回復)までの時間を1秒以内に短縮することができない。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、加入者終端装置に起因してリンク断が発生した場合において、リンク復旧までに要する時間を抑制することができる局側通信装置、受動型光ネットワークシステムおよび再登録処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る局側通信装置は、複数の加入者終端装置と光ファイバ伝送路を介してマルチポイント・コントロール・プロトコルによりポイント・ツー・マルチポイントの通信を行う局側通信装置であって、前記複数の加入者終端装置のいずれかで障害が発生した場合に、前記障害による通信異常が発生したことを検出する前に受信した、前記障害が発生した加入者終端装置から送信された登録要求に応答し、再登録処理を開始する。
上記目的を達成するために、本発明に係る受動型光ネットワークシステムは、上記の局側通信装置と、前記局側通信装置と光ファイバ伝送路で接続された光スプリッタと、
前記光スプリッタに接続された複数の光ファイバ伝送路に各々接続された複数の加入者終端装置と、を含む。
上記目的を達成するために、本発明に係る再登録処理方法は、局側通信装置と複数の加入者終端装置とが光ファイバ伝送路を介してマルチポイント・コントロール・プロトコルによりポイント・ツー・マルチポイントの通信を行う受動型光ネットワークシステムの再登録処理方法であって、前記複数の加入者終端装置のいずれかの加入者終端装置が、当該加入者終端装置内での障害の発生を契機として再登録処理を実行できる状態に遷移するステップと、前記局側通信装置が送信した、未登録の加入者終端装置に対する登録要求の送信が可能な送信タイミングの通知に応答して、前記障害の発生した加入者終端装置が登録要求を送信するステップと、前記局側通信装置が、前記障害による通信異常を検出する前に受信した前記登録要求に応答し再登録処理を開始するステップと、を含む。
本発明によれば、加入者終端装置に起因してリンク断が発生した場合において、局側通信装置、受動型光ネットワークシステムおよび再登録処理方法におけるリンク復旧までに要する時間を抑制することができる、という効果が得られる。
実施の形態に係るMPCPリンクUP状態におけるOLTとONUとの間の処理シーケンスを説明する図である。 実施の形態に係る障害発生時におけるOLTとONUとの間の処理シーケンスを説明する図である。 従来技術に係るONU起因の障害発生時におけるOLTとONUとの間の処理シーケンスを説明する図である。 実施の形態に係るOLTにおけるディスカバリ処理の状態遷移を示す状態遷移図である。 実施の形態に係るONU起因の障害発生時におけるOLTとONUとの間の処理シーケンスを説明する図である。 実施の形態に係るPONシステムの構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本実施の形態に係るPONシステムの全体の構成は、図6に示す従来技術に係るPONシステム10と同様の構成なので、以下、全体構成については図6を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本実施の形態に係るPONシステム10で、MPCP通信リンクが確立した状態において実行されるOLT12とONU14との間のMPCP制御による処理シーケンスについて説明する。なお、以下の説明では、OLT12とONU14とがMPCP制御により論理的に接続されている状態を「リンクUP状態」といい、論理的な接続が遮断されている状態を「リンクDOWN」状態という場合がある。また、以下においては、複数のONU14の内、OLT12とMPCP制御による通信の対象となっているONU14を単にONU14と称して説明する。
図1に示すように、リンクUP状態において、OLT12とONU14との間でデータの通信を行うために、OLT12は、下り制御パケットとしてのGATEメッセージを含む下りパケットを各ONUに送信する。GATEメッセージは、MPCPリンクが確立しているONU14ごとのユニキャストメッセージであり、各ONU14を識別するLLID(Logical Link Identifier)を指定してONU14ごとに通信が実行される。なお、PONシステムにおいて、「下り」とはOLTからONUに向かう方向をいう。逆に、ONUからOLTに向かう方向は「上り」という。
GATEメッセージには、たとえば各ONU14からOLT12に送信される上りパケットの送信開始時刻、および各ONUに割り当てた送信許可帯域に関する情報(送信条件に関する情報)が含まれる。各ONU14は、当該送信開始時刻、送信許可帯域等の情報に基づき、上りデータパケットやレポートパケット等を含む上りパケットを、OLT12に向けて送信する。
また、各ONU14は、それぞれ上り制御パケットとしてのREPORTメッセージを、上りパケットとして各々OLT12に送信する。REPORTメッセージは、OLT12に対して、たとえば各ONU14に蓄積されている上りデータの蓄積量を通知するパケットである。GATEメッセージおよびREPORTメッセージの送受信による通信は周期的に実行され、その周期は一般的に数msec(second:秒)程度である。
一方、OLT12は、周期的にdiscoveryGATEメッセージを送信し、未登録のONU14の存在を監視している。discoveryGATEメッセージは、ブロードキャストLLIDと呼ばれる特別なLLIDを付与して実行される同報通信用のメッセージである。discoverGATEメッセージの送信周期は仕様に規定されていないので、PONシステム10のベンダーごとに独自の周期が設定されるが、discoveryGATEメッセージの送信周期は、GATEメッセージの送信周期よりも大きい周期とされるのが通常である。
リンクUPの状態において、OLT12からdiscoveryGATEメッセージが送信されても、ONU14では該discoveryGATEメッセージは無視(廃棄)される。たとえば、図1の時刻t5においてOLT12からdiscoveryGATEメッセージが送信されているが、ONU14は何も応答を返信しない。
PONシステム10では、MPCP制御による通信リンクの状態を、GATEメッセージあるいはREPORTメッセージの受信間隔について図1に示す監視タイマmpcp_timerで監視することにより判断している。
すなわち、OLT12は、REPORTメッセージを受信すると、監視時間が設定されたmpcp_timerを起動し、つぎのREPORTメッセージを監視時間内に受信すればリンクUP状態と判断し、mpcp_timerをリセットする。また、mpcp_timerが監視時間を経過してもREPORTメッセージを受信しない場合(mpcp_timerタイムアウトの場合)には、リンクDOWN状態であると判断する。
たとえば、図1における時刻t4でONU14からのREPORTメッセージを受信すると、mpcp_timerをリセット、起動し、ONU14からのつぎのREPORTメッセージを時刻t10で受信した場合、時間(t10−t4)が監視時間以内であればリンクUP状態と判断し、時間(t10−t4)が監視時間よりも大きければリンクDOWNと判断する。
同様に、ONU14は、GATEメッセージを受信すると、監視時間が設定されたmpcp_timerを起動し、つぎのGATEメッセージを監視時間内に受信すればリンクUP状態と判断し、mpcp_timerをリセットする。また、mpcp_timerが監視時間を経過してもGATEメッセージを受信しない場合(mpcp_timerタイムアウトの場合)には、リンクDOWN状態であると判断する。
たとえば、図1における時刻t2でOLT12からのGATEメッセージを受信すると、mpcp_timerをリセット、起動し、OLT12からのつぎのGATEメッセージを時刻t8で受信した場合、時間(t8−t2)が監視時間以内であればリンクUP状態と判断し、時間(t8−t2)が監視時間よりも大きければリンクDOWNと判断する。
OLT12におけるREPORTメッセージの監視時間、およびONU14におけるGATEメッセージの監視時間(mpcp_timerの設定時間)は、仕様により1secとされており、この1secは固定値である。
ここで、リンクDOWNを検出するトリガとしては、上記のmpcp_timerタイムアウトの他に、リンク切断メッセージ(deregisterメッセージ)受信と、クロック同期外れ(timestampDrift)検出がある。リンク切断メッセージとは、何らかの原因によって、OLT12あるいはONU14がリンクを強制的に切断することを要求するメッセージである。また、クロック同期外れとは、何らかの原因によってOLT12とONU14との間の時刻同期に障害が発生した状態をいう。
いずれにしても、通常、リンクDOWNの検出処理は、mpcp_timerを用いてOLT12および各ONU14の双方で実行される。OLT12およびONU14の双方においてリンクDOWNが検出されると、OLT12およびONU14はディスカバリ処理を実行する状態に遷移し、OLT12およびONU14双方でディスカバリ処理が実行される。
図2を参照して、通信リンクに障害が発生した場合の通常のディスカバリ処理について説明する。図2では、時刻t4とt5との間で障害が発生したものとし、障害の内容は、たとえば、上記のリンク切断メッセージの受信である。また、発生した障害は、時刻t9とt10との間に回復したものとする。
障害が発生しても、mpcp_timerによるタイムアウトが発生しない限りOLT12は障害を認識できないので、GATEメッセージあるいはdiscoveryGATEメッセージをONU14に向けて送信し続ける。図2に示すように、時刻t5においてOLT12から送信されたGATEメッセージ、あるいは、時刻t7においてOLT12から送信されたdiscoveryGATEメッセージは、障害発生のためにONU14に到達しない。この場合、ONU14側においては、時刻t2においてGATEメッセージを受信した時点から継続してGATEメッセージを受信しない期間が継続し、mpcp_timerがタイムアウトして、時刻t6でリンクDOWNを検出する。そのため、ONU14はディスカバリ処理を実行する状態に遷移する。
一方、OLT12は、時刻t4においてONU14から送信されたREPORTメッセージを受信した時刻から継続してREPORTメッセージを受信しない期間が継続し、mpcp_timerがタイムアウトして時刻t8でリンクDOWNを検出する。その後、OLT12はディスカバリ処理を実行する状態に遷移する。以下でディスカバリ処理をより具体的に説明する。当該ディスカバリ処理では、まず、OLT12から各ONU14に向け、ブロードキャストメッセージであるdiscoveryGATEメッセージが送信される。そして、該discoveryGATEメッセージに応答してONU14から送信されたREGISTER REQUESTメッセージを受信したOLT12が、登録許可するONU14に対しREGISTERメッセージを返信した後は、当該登録許可するONU14のLLIDを指定して実行されるユニキャストメッセージとなる。
リンクDOWNを検出した状態にあるONU14は、障害が回復した後に、時刻t10においてOLT12から送信されたdiscoveryGATEメッセージに応答して、時刻t12においてREGISTER REQUESTメッセージを送信する。discoveryGATEメッセージは、未登録のONU14に対し送信タイミングを通知するメッセージであり、REGISTER REQUESTメッセージは、未登録のONU14からの登録を要求するメッセージである。
時刻t13においてREGISTER REQUESTメッセージを受信したOLT12は、時刻t14においてREGISTERメッセージを、時刻t16においてGATEメッセージを、各々ONU14に向けて送信する。REGISTERメッセージはONU14に対するLLIDの通知である。GATEメッセージは、ONU14に対する、REGSTER ACK用の送信帯域および送信タイミングの通知である。
時刻t15においてREGISTERメッセージを受信したONU14は、その後時刻t17にGATEメッセージを受信するので、時刻t18にREGISTER ACKメッセージをOLT12に向けて送信する。REGISTER ACKメッセージは、REGSTERメッセージに対する受信応答である。以上のディスカバリ処理により、MPCPリンクが確立し、リンクUP状態に移行する。
つぎに、図3を参照して、従来技術に係るPONシステム10において、ONU14起因の障害が発生した場合の、OLT12とONU14との間の処理シーケンスについて説明する。図3に示す例では、時刻t4とt6との間において、ONU14起因の障害、たとえば、特定のONUにおけるクロック信号の瞬時的な擾乱によるtimestampDriftが発生し、時刻t6とt7との間で当該障害が回復している。
ONU14は、時刻t5においてtimestampDriftが発生したことに起因するリンクDOWNを検出すると、ディスカバリ処理を実行する状態に遷移する。ONU14で障害が発生しているため、時刻t6においてOLT12が送信したGATEメッセージは、ONU14で受信されない。障害回復後、送信周期が到来して、OLT12が時刻t7においてdiscoveryGATEメッセージを送信すると、時刻t8において該discoveryGATEメッセージを受信したONU14は、自身がリンクDOWN状態にあるので時刻t9においてREGISTER REQUESTメッセージを送信する。
ところが、時刻t10において該REGISTER REQUESTメッセージを受信しても、mpcp_timer未了のため、この時点でリンクDOWNを検出していない(リンクUP状態のままである)OLT12は、受信したREGISTER REQUESTメッセージを廃棄してしまう。したがって、ディスカバリ処理を実行する状態に遷移しない。その後、時刻t12において、mpcp_timerが満了(タイムアウト)することによって、OLT12はリンクDOWNを検出する。
時刻t12においてOLT12がリンクDOWNを検出した後、時刻t13においてOLT12がONU14に向けて送信したdiscoveryGATEメッセージに対して、ONU14が時刻t15に送信したREGISTER REQUESTメッセージによって、OLT12は、ディスカバリ処理に移行すべく、時刻t17にONU14に対しREGISTERメッセージを送信する。以上の処理シーケンスを経て、OLT12およびONU14の双方がディスカバリ処理に移行することができる。
したがって、仕様に基づく従来技術に係るOLT12(PONシステム10)では、ONU14起因の障害が発生した場合、リンク復旧までの時間として、MPCPリンクDOWN検出後のディスカバリ処理に要する時間に加えて、OLT12がリンクDOWNを検出するまでのmpcp_timerによる監視時間(1秒)の経過が必要となる。ゆえに、仕様に準拠する場合には、リンク復旧までの時間を1秒以内に短縮することができない。
そこで、本実施の形態では、リンク復旧時間をより短縮化するために、仕様で規定されたディスカバリ処理を実行する状態への遷移条件に加え、OLT12がREGISTER REQUESTメッセージを受信した場合も、ディスカバリ処理を実行する状態への遷移条件とした。
図4に示す状態遷移図を参照して、本実施の形態に係るOLT12のディスカバリ処理についてより詳細に説明する。図4において実線で示された状態遷移が、従来技術に係るOLT12におけるディスカバリ処理の状態遷移であり、破線で示された状態遷移が、本実施の形態に係るOLT12で追加されたディスカバリ処理の状態遷移である。また、図4において、状態「REGISTERED」はリンクUP状態を示し、状態「DEREGISTER」および「DEREGISTER_2」はリンクDOWN状態を示している。
先述したように、従来技術に係るOLT12の状態遷移では、仕様に従い、mpcp_timerのタイムアウト(図4では、「MPCPタイムアウト」と表記)、クロック同期外れ(図4では、「timestampDrift」と表記)、およびリンク切断メッセージの受信(図4では、「deregister受信」と表記)を遷移トリガとして状態「REGISTERED」から状態「DEREGISTER」に遷移する。すると、OLT12はディスカバリ処理に移行するが、この場合のディスカバリ処理は、図4に示すように、「Discoveryウインドウオープンを伴うDiscoveryプロセス」である。
「Discoveryウインドウオープンを伴うDiscoveryプロセス」とは、図2あるいは図3に示す、仕様で規定された通常のディスカバリ処理である。OLT12は、ONU14からのREGISTER REQUESTメッセージ(登録要求パケット)の受信が予想される時間帯に、ユーザデータを割当てないようにしている。この時間帯を、Discoveryウィンドウと呼ぶ。すなわち、Discoveryウィンドウとは、距離が不明なため、受信タイミングが不明となっている新規のONU14を受け入れるために、OLT12によって設定される時間帯である。OLT12は、このDiscoveryウィンドウとして設定された時間内において、既にリンクが確立している全ONU14が、上り方向のパケットを送信しないように制御する。また、先述したように、OLT12は定期的にDiscoveryウィンドウを設定し、随時新規のONU14を探索できるように構成されている。
より具体的には、discoveryGATEメッセージには、該discoveryGATEメッセージに対する応答が許可されるディスカバリ処理期間の開始時刻と処理期間の長さの情報が含まれている。このディスカバリ処理期間が、Dicoveryウィンドウである。
たとえば、図2を例にとると、時刻t10においてOLT12からONU14に向けて送信されたdiscoveryGATEメッセージには、Discoveryウィンドウに関する情報が含まれている。当該discoveryGATEメッセージを受信したONU14は、ディスカバリ処理期間の開始時刻からランダム待ち時間(ランダムに期間が設定された待ち時間)だけ待ち、時刻t12において、REGISTER REQUESTメッセージをOLT12に向けて送信する。このランダム待ち時間は、REGISTER REQUESTメッセージがDiscoveryウィンドウに収まる範囲内でランダムな値とされる。
従来技術に係るOLT12におけるディスカバリ処理では、状態「DEREGISTER」に遷移した後、上述の「Discoveryウインドウオープンを伴うDiscoveryプロセス」を経て、状態「REGISTERED」に遷移する。
これに対し、本実施の形態に係るOLT12におけるディスカバリ処理では、状態「DEREGISTER_2」遷移後の状態遷移処理(つぎの状態に遷移するための処理)として、上記「Discoveryウインドウオープンを伴うDiscoveryプロセス」に加えて、「REGISTER送信からのDiscoveryプロセス」という状態遷移処理を加えている。
図4に示すように、状態「REGISTERED」にあったOLT12は、ONU14からのREGISTER REQUESTを受信(図4では、「REGISTER_REQ受信」と表記)すると、状態「DEREGISTER_2」に遷移する。先述したように、状態「DEREGISTER_2」は、リンクDOWN状態を意味する。REGISTER REQUESTの受信を契機(トリガ)として、OLT12はディスカバリ処理を実行する状態に遷移し、ディスカバリ処理完了後、状態「REGISTERED」に遷移する。ディスカバリ処理自体は、図2あるいは図3に示すディスカバリ処理と同様であるので、説明を省略する。
つぎに、図5を参照して、本実施の形態に係るOLT12のディスカバリ処理における、OLT12とONU14との間の処理シーケンスについて説明する。図5に示す処理シーケンスは、図3に示す処理シーケンスと同様、ONU14がONU14起因のtimestampDriftを検出して、まずONU14がディスカバリ処理を実行する状態に遷移する場合の処理シーケンスである。図5に示す例では、時刻t4と時刻t6の間でONU14起因の障害timestampDriftが発生し、時刻t6とt7の間で当該障害が回復している。
図5に示すように、ONU14は、時刻t5においてtimestampDriftが発生したことに起因するリンクDOWNを検出すると、ディスカバリ処理を実行する状態に遷移する。時刻t7において、OLT12は、周期的に送信しているdiscoveryGATEメッセージをONU14に向けて送信する。リンクDOWN状態にあるONU14は、当該discoveryGATEメッセージに応答して、時刻t9にREGISTER REQUESTメッセージを送信し、登録要求する。
図4に示す状態遷移に従い、時刻t10でREGISTER REQUESTメッセージを受信したOLT12は、図3に示す処理シーケンスのように当該REGISTER REQUESTメッセージを廃棄しない。そして、ONU14の状態をディスカバリ処理状態と認識し、mpcp_timerを停止して、時刻t11でONU14に向けREGISTERメッセージを送信する。OLT12は、引き続き時刻t13においてGATEメッセージを送信する。時刻t14において当該GATEメッセージを受信したONU14は、時刻t15においてREGISTER ACKメッセージをOLT12に向け送信する。以上のようにして、ディスカバリ処理が進行してMPCPリンクが復旧し、リンクUP状態となる。
図5に示す本実施の形態に係るOLT12のディスカバリ処理によれば、図3に示す従来技術に係るOLT12のディスカバリ処理と比較し、OLT12におけるリンクDOWN検出において、mpcp_timerのタイムアウトまでの時間を待つ必要がないため、MPCPリンクの復旧時間が短縮される。
より具体的には、本実施の形態に係るOLT12のディスカバリ処理におけるリンク復旧時間は、discoveryGATEメッセージ送信周期と、GATEメッセージ送信周期、およびOLT12内部の処理時間で決まるが、従来技術に係るOLT12のディスカバリ処理におけるリンク復旧時間は、上記に加えてmpcp_timerのタイムアウトまでの時間である1secが余計に必要となる。すなわち、図3に示す、従来技術に係るOLT12のディスカバリ処理におけるリンク復旧時間は、原理的に1sec以上かかるのに対し、図5に示す本実施の形態に係るOLT12のディスカバリ処理におけるリンク復旧時間は、数10msecですむ。
以上詳述したように、図5に示す本実施の形態に係るOLT12のディスカバリ処理によれば、ONU14起因の瞬時的要因によるMPCPリンクDOWN発生時において、OLT12におけるリンクDOWNの検出時間を短縮し、リンク復旧までの時間を短縮することができる。
なお、上記実施の形態では、ONUに起因する障害として、クロック信号に対する瞬時的な擾乱による障害を例示して説明したが、これに限られず、ONUが自身の障害検出を契機としてディスカバリ処理を実行する状態に遷移する障害であれば、いずれの障害であってもよい。
10 PONシステム
12 OLT(局側通信装置)
14 ONU(加入者終端装置)
16 光スプリッタ
18 光ファイバ伝送路
20 加入者端末
22 上位ネットワーク

Claims (8)

  1. 複数の加入者終端装置と光ファイバ伝送路を介してマルチポイント・コントロール・プロトコルによりポイント・ツー・マルチポイントの通信を行う局側通信装置であって、
    前記複数の加入者終端装置のいずれかで障害が発生した場合に、前記障害による通信異常が発生したことを検出する前に受信した、前記障害が発生した加入者終端装置から送信された登録要求に応答し、再登録処理を開始する
    局側通信装置。
  2. 自身が前記加入者終端装置へ送信した、送信条件を含むメッセージに対する前記加入者終端装置からの応答を所定の期間受信しない場合に、当該加入者終端装置との間に通信異常が発生したことを検出する
    請求項1に記載の局側通信装置。
  3. 未登録の加入者終端装置に対し、前記登録要求の送信が可能なタイミングである送信タイミングを定期的に通知する
    請求項1または請求項2に記載の局側通信装置。
  4. 前記加入者終端装置は、前記障害の発生を契機として再登録処理を実行できる状態に遷移する
    請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の局側通信装置。
  5. 前記障害が、前記加入者終端装置内で発生したクロック信号に対する瞬時的な擾乱による時刻同期異常である
    請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の局側通信装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の局側通信装置と、
    前記局側通信装置と光ファイバ伝送路で接続された光スプリッタと、
    前記光スプリッタに接続された複数の光ファイバ伝送路に各々接続された複数の加入者終端装置と、を含む
    受動型光ネットワークシステム。
  7. 前記ポイント・ツー・マルチポイントの通信がイーサネット(登録商標)規格によって行われる
    請求項6に記載の受動型光ネットワークシステム。
  8. 局側通信装置と複数の加入者終端装置とが光ファイバ伝送路を介してマルチポイント・コントロール・プロトコルによりポイント・ツー・マルチポイントの通信を行う受動型光ネットワークシステムの再登録処理方法であって、
    前記複数の加入者終端装置のいずれかの加入者終端装置が、当該加入者終端装置内での障害の発生を契機として再登録処理を実行できる状態に遷移するステップと、
    前記局側通信装置が送信した、未登録の加入者終端装置に対する登録要求の送信が可能な送信タイミングの通知に応答して、前記障害の発生した加入者終端装置が登録要求を送信するステップと、
    前記局側通信装置が、前記障害による通信異常を検出する前に受信した前記登録要求に応答し再登録処理を開始するステップと、
    を含む再登録処理方法。
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