以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。
スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとから構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号21)」、「リプa(たとえば、左リール2Lの領域番号20)」、「ベル(たとえば、左リール2Lの領域番号19)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号13)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号12)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号11)」、「リプb(たとえば、左リール2Lの領域番号10)」、「ブランク(たとえば、左リール2Lの領域番号7)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号3)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄(ただし、図3では文字のみを表記し、絵柄は省略している)が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から白色光で照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する9つのLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。本実施の形態において、演出用スイッチ56は、後述する煽り演出中に実行される操作演出において遊技者によって操作される。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスともいう)、また、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態に関わらず、全ての遊技状態において「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリール2L、2C、2Rの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB(ビッグボーナス)終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述するBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、先ず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、1種類の入賞ラインL1のみが入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、左リール2Lの中段、中リール2Cの中段、右リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインである。なお、入賞ラインは、L1に示すラインに限らず、複数の入賞ラインを含んでいてもよい。たとえば、入賞ラインは、左リール2Lの上段、中リール2Cの上段、右リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2と、左リール2Lの上段、中リール2Cの中段、右リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3と、左リール2Lの下段、中リール2Cの中段、右リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4と、左リール2Lの下段、中リール2Cの下段、右リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5とを含んでいてもよい。
規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ラインL1上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、有効化された入賞ラインL1上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリール2L、2C、2Rの下段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ラインL1上に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうとともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブルなどの固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域などとして使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAM41cに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAM41cに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAM41cに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へのコマンド送信は、シリアル通信にて行なわれる。なお、遊技制御基板40と演出制御基板90とは、直接接続される構成に限らず、たとえば、中継基板を介して接続されるように構成してもよい。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55などの演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91および出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ回路96、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路など、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、ボーナス(後述するビッグボーナス、レギュラーボーナス)、通常遊技状態(RT1)、RT0、2〜4のいずれであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタなど、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数など、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ、SB)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数など、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御される場合には残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、通常遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置の入賞ラインL1上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、がある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、取りこぼし出目の種類、取りこぼし出目の図柄組合せ、および取りこぼし出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図7は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図7に示すように、メイン制御部41により、RT1(通常遊技状態)、RT0(高チャンスゾーン)、RT2(高RT)、RT3(低チャンスゾーン)、RT4(内部中RT)、ボーナス状態のうち、いずれかに制御される。なお、遊技状態がボーナス状態以外の遊技状態を一般遊技あるいは一般遊技状態と称する。
RT1とは、後述する再遊技役に当選する確率が最も低く、遊技者が遊技全体を通して最も長く遊技する可能性が高い遊技状態である。RT0とは、RT1よりも再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT2とは、RT0のみから移行可能であり、RT0〜4の遊技状態の中で最も再遊技役に当選する確率が高い遊技状態である。RT3とは、ボーナス状態が終了すると移行する遊技状態である。RT4とは、RT1、RT0、RT2の遊技状態においてBBもしくはRBに当選したときに移行し、BBもしくはRBに入賞したときにはボーナス状態に移行する遊技状態である。ボーナス状態とは、BBに入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでBBが行なわれ、RBが入賞した場合は所定の終了条件が成立するまでRBが行なわれる遊技状態である。
RT1においては、32ゲームが行なわれ、当該32ゲーム全てが消化した場合に遊技状態がRT0へ移行する。また、32ゲームの間にBBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT0においては、後述する昇格リプ(リプレイ3)に入賞した場合に、遊技状態がRT2へ移行する。また、後述する転落リプ(リプレイ4、リプレイ5)に入賞した場合に、遊技状態がRT1へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
RT2においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。また、BBもしくはRBに当選した場合は、遊技状態がRT4へ移行する。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1は、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。本実施の形態においては、RT0およびRT2の遊技状態のみATへの制御が可能となっている。
RT4においては、BBもしくはRBに入賞した場合に、遊技状態がボーナス状態へ移行する。
ボーナス状態においては、所定の終了条件が成立した場合にRT3へ遊技状態が移行する。ここで、所定の終了条件とは、後述するBB1もしくはBB2が行なわれたときには351枚以上のメダルを獲得したことであり、BB3が行なわれたときには216枚以上のメダルを獲得したことであり、RB1もしくはRB2が行なわれたときには5ゲーム遊技もしくは何らかの入賞役に5回入賞したことである。
RT3においては、後述する取りこぼし出目が導出された場合に、遊技状態がRT0へ移行する。
図5を参照して、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBB1〜3とも称する)と、2種類のレギュラーボーナス1、2(以下、レギュラーボーナスをRB1、2とも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインL1に「黒7−黒7−黒7」、もしくは「リプb−黒7−リプb」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインL1に「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3のいずれかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、351枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、216枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインL1に「白7−白7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。また、RB2は、入賞ラインL1に「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RB1またはRB2に入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、5ゲーム遊技もしくはいずれかの入賞役に5回入賞することを条件として終了する。
図7に示すように、BB1〜BB3およびRB1、RB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、RT4に遊技状態が制御される。RT4では、リプレイに当選する確率がRT1であるときよりも高確率となる。また、図7に示すように、BB1〜BB3やRB1、RB2が終了した後は、RT3に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」、「リプb」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRB1、RB2のうちいずれかに当選しているときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、イチゴ1、イチゴ2、1枚役1、1枚役2、メロン、ベル1、ベル2、9枚役1〜8、BB役が含まれる。
小役のうちイチゴ1は、入賞ラインL1に「イチゴ−ANY−ベル」、「イチゴ−ANY−メロン」、「イチゴ−ANY−バナナ」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ1が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ1を構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちイチゴ2は、入賞ラインL1に「黒7−ANY−白7」、「黒7−ANY−星7」、「黒7−ANY−ベル」、「バナナ−ANY−白7」、「バナナ−ANY−星7」、「バナナ−ANY−ベル」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴ2が入賞すると、2枚メダルが払い出される。イチゴ2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、イチゴ2を構成する左リール2Lの図柄(「黒7」、「バナナ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役1は、入賞ラインL1に「ベル−星7−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役1が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「星7」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち1枚役2は、入賞ラインL1に「星7−ブランク−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役2が入賞すると、1枚メダルが払い出される。1枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、1枚役2を構成する左リール2Lの図柄(「星7」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロンは、入賞ラインL1に「白7−メロン−ベル」、「ベル−メロン−ベル」、「ブランク−メロン−ベル」、「リプa−メロン−リプa」、「リプa−メロン−イチゴ」、「リプa−メロン−ブランク」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。メロンが入賞すると、5枚メダルが払い出される。メロンは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、メロンを構成する中リール2Cの図柄(「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちベル1は、入賞ラインL1に「ベル−ベル−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。ベル1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。ベル1を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
小役のうちベル2は、入賞ラインL1に「リプa−ベル−リプa」、「リプa−ベル−リプb」、「リプb−ベル−リプa」、「リプb−ベル−リプb」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。ベル2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。ベル2は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。ベル2を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「ベル」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2Rのいずれにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、小役のうち9枚役1〜8について説明する。9枚役1〜8は、後述するようにベル1、ベル2を取りこぼした場合に入賞する可能性のある役である。
小役のうち9枚役1は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役1が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役1は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役1を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役2は、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役2が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役2は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役2を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役3は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役3が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役3は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役3を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役4は、入賞ラインL1に「リプa−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役4が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役4は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役4を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役5は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役5が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役5は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役5を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役6は、入賞ラインL1に「リプb−イチゴ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役6が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役6を構成する中リール2Cの図柄(「イチゴ」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役7は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役7が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役7は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役7を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうち9枚役8は、入賞ラインL1に「リプb−ブランク−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。9枚役8が入賞すると、9枚メダルが払い出される。9枚役8は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、9枚役8を構成する中リール2Cの図柄(「ブランク」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちBB役は、BB中のみ入賞する役であり、入賞ラインL1に「リプa−イチゴ−イチゴ」、「リプa−イチゴ−ブランク」、「リプa−ブランク−イチゴ」、「リプa−ブランク−ブランク」、「リプb−イチゴ−イチゴ」、「リプb−イチゴ−ブランク」、「リプb−ブランク−イチゴ」、「リプb−ブランク−ブランク」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。BB中にBB役が入賞すると、9枚メダルが払い出される。また、BB役が当選した場合は、9枚役1〜8が必ず同時当選するため、BB役に当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず、取りこぼすことなくいずれかの役に入賞することができる。また、BB役と同時当選する役には、9枚役1〜8が含まれていればよく、これに加えて、たとえばイチゴ1、2やメロン、その他の役が含まれていてもよい。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜6が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−リプa」、「リプa−リプa−リプb」、「リプb−リプa−リプa」、「リプb−リプa−リプb」、のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ1を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「リプa」、「リプb」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ2は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−ベル」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ2は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ3は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−メロン」、「リプa−リプa−バナナ」、「リプb−リプa−メロン」、「リプb−リプa−バナナ」、のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ3を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ3については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0の状態においてリプレイ3に入賞した後は、RT0よりもリプレイ当選確率がさらに向上したRT2に制御される。このため、リプレイ3は、以下では昇格リプともいう。
また、RT2へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しない限り、取りこぼし出目が導出されるまでの間、当該RT2への制御が維持される。
リプレイ4は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ベル」、「リプb−リプa−ベル」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ4を構成する左リール2Lの図柄(「リプa」、「リプb」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「ベル」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ4については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ4に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ4は、以下では転落リプともいう。
リプレイ5は、入賞ラインL1に「ベル−リプa−メロン」、「ベル−リプa−バナナ」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ5を構成する左リール2Lの図柄(「ベル」)、中リール2Cの図柄(「リプa」)、右リール2Rの図柄(「メロン」、「バナナ」)は、リール2L、2C、2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ5については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図7に示すように、RT0においてリプレイ5に入賞したときには、RT1に制御される。このため、リプレイ5は、以下では転落リプともいう。
リプレイ6は、BB2に内部当選中の場合にのみ当選する再遊技役である。リプレイ6は、入賞ラインL1に「リプa−リプa−ブランク」、「リプb−リプa−ブランク」のいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ6は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。たとえば、リプレイ6を構成する右リール2Rの図柄(「ブランク」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
[取りこぼし出目]
次に、図6を参照して取りこぼし出目について説明する。取りこぼし出目は、後述するようにベル1、ベル2を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができず、さらに9枚役1〜8を構成する図柄を入賞ラインL1上に引込むことができない場合に導出される役である。RT2およびRT3の遊技状態ときに取りこぼし出目が導出されると、RT0への制御が作動される。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目1は、入賞ラインL1に揃う「リプa−イチゴ−ベル」、「リプa−ブランク−ベル」、「リプb−イチゴ−ベル」、「リプb−ブランク−ベル」のいずれかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目2は、入賞ラインL1に揃う「リプa−ベル−メロン」、「リプa−ベル−バナナ」、「リプb−ベル−メロン」、「リプb−ベル−バナナ」のいずれかの組合せである。
取りこぼし出目のうち取りこぼし出目3は、入賞ラインL1に揃う「星7−イチゴ−メロン」、「星7−イチゴ−バナナ」、「星7−ブランク−メロン」、「星7−ブランク−バナナ」、「メロン−イチゴ−メロン」、「メロン−イチゴ−バナナ」、「メロン−ブランク−メロン」、「メロン−ブランク−バナナ」、「バナナ−イチゴ−メロン」、「バナナ−イチゴ−バナナ」、「バナナ−ブランク−メロン」、「バナナ−ブランク−バナナ」のいずれかの組合せである。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図8、図9を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図8、図9においては、各々、左2列により、“抽選対象役の名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図8、図9では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「495」が設定されている抽選対象役(図8のRT0〜RT3における弱イチゴA)の当選確率は、495/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図8は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、RT0〜RT3のうちいずれかであるときには、弱イチゴA〜F、1枚役A〜L、メロンA〜F、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、右ベルA〜D、RB1、2、BB1〜3が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。
弱イチゴAとは、イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴBとは、イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴCとは、イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴDとは、イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴEとは、イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴFとは、イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、弱イチゴAに当選したときには、後述するAT役当選時処理が実行される。つまり、本実施の形態において、弱イチゴAはAT役当選時処理を実行するためのAT役となる。
強イチゴAとは、イチゴ1+イチゴ2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴBとは、イチゴ1+イチゴ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴCとは、イチゴ1+イチゴ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴDとは、イチゴ1+イチゴ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴEとは、イチゴ1+イチゴ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴFとは、イチゴ1+イチゴ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。なお、本実施の形態においては、強イチゴAに当選したときには、後述するAT役当選時処理が実行される。つまり、本実施の形態において、強イチゴAはAT役当選時処理を実行するためのAT役となる。
1枚役Aとは、1枚役1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Bとは、1枚役2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Cとは、1枚役1+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Dとは、1枚役2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Eとは、1枚役1+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Fとは、1枚役2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Gとは、1枚役1+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Hとは、1枚役2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Iとは、1枚役1+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Jとは、1枚役2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Kとは、1枚役1+BB3を読み出す抽選対象役をいう。1枚役Lとは、1枚役2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
メロンAとは、メロンを読み出す抽選対象役をいう。メロンBとは、メロン+RB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンCとは、メロン+RB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンDとは、メロン+BB1を読み出す抽選対象役をいう。メロンEとは、メロン+BB2を読み出す抽選対象役をいう。メロンFとは、メロン+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
不問ベルとは、ベル1+ベル2+9枚役1〜8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルAとは、ベル2+9枚役1+9枚役4を読み出す抽選対象役をいう。左ベルBとは、ベル2+9枚役2+9枚役3を読み出す抽選対象役をいう。左ベルCとは、ベル2+9枚役5+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。左ベルDとは、ベル2+9枚役6+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。中ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。中ベルBとは、ベル1+9枚役2+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。中ベルCとは、ベル1+9枚役3+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。中ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルAとは、ベル1+9枚役1+9枚役7を読み出す抽選対象役をいう。右ベルBとは、ベル1+9枚役3+9枚役5を読み出す抽選対象役をいう。右ベルCとは、ベル1+9枚役2+9枚役8を読み出す抽選対象役をいう。右ベルDとは、ベル1+9枚役4+9枚役6を読み出す抽選対象役をいう。
RB1とは、RB1を読み出す抽選対象役をいう。RB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB1とは、BB1を読み出す抽選対象役をいう。BB2とは、RB2を読み出す抽選対象役をいう。BB3とは、BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態がRT4であるときには、弱イチゴA、強イチゴA、1枚役A、1枚役B、メロンA、不問ベル、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図9は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
不問リプとは、リプレイ1+リプレイ2を読み出す抽選対象役をいう。リプAとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプBとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプCとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5+リプレイ6を読み出す抽選対象役をいう。リプDとは、リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプEとは、リプレイ1+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプFとは、リプレイ2+リプレイ3+リプレイ4+リプレイ5を読み出す抽選対象役をいう。リプGとは、リプレイ1+リプレイ2+RB1を読み出す抽選対象役をいう。リプHとは、リプレイ1+リプレイ2+RB2を読み出す抽選対象役をいう。リプIとは、リプレイ1+リプレイ2+BB1を読み出す抽選対象役をいう。リプJとは、リプレイ1+リプレイ2+BB2を読み出す抽選対象役をいう。リプKとは、リプレイ1+リプレイ2+BB3を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が、RT0〜RT3のいずれかであるときには、不問リプおよびリプC〜Kが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。また、遊技状態が、RT4のときには、不問リプおよびリプA〜Fが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜BB3中におけるRB1の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜BB3中におけるRB1であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8、およびベル1+ベル2+9枚役1〜8+BB役が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、BB1〜BB3中におけるRB2の抽選対象役および判定値数を説明する。
BB1〜BB3中におけるRB2であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8、およびベル1+ベル2+9枚役1〜8が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
次に、RB中の抽選対象役および判定値数を説明する。
RB中であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+イチゴ1+イチゴ2、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+1枚役1+1枚役2、およびベル1+ベル2+9枚役1〜8+メロンが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せを入賞ラインL1に揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
また、RB1、2、BB1〜3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB1、2、BB1〜3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴA〜Fのうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴA〜Fのうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴA〜Fおよび強イチゴA〜F各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴA〜F当選時と強イチゴA〜F当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB1、2、BB1〜3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、一般遊技状態においては、図8に示すように、左ベルA〜D各々の判定値数が「830」に設定されており、左ベルA〜Dのいずれかが830×4/65536=3320/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、中ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、中ベルA〜Dのいずれかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。また、右ベルA〜D各々の判定値数が「1600」に設定されており、右ベルA〜Dのいずれかが1600×4/65536=6400/65536の確率で当選するように判定値数が設定されている。このように、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dにおいては、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
次に、図9の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役の当選確率を比較する。RT0においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「83」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「11500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT0においていずれかのリプレイに当選する確率は、46100/65536となる。また、このうち、RT0からRT2に昇格させる可能性のあるリプレイ3を含むのはリプC〜Fであり、そのいずれかに当選する確率は、11500×4/65536=46000/65536となる。また、RT0からRT1に転落させる可能性のあるリプレイ4、5を含むのはリプC〜Fであり、そのいずれかに当選する確率は、11500×4/65536=46000/65536となる。このように、RT0において、RT2に昇格する確率とRT1に転落する確率とは、同じ確率となるように設定されている。なお、RT0においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT1においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「6961」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT1においていずれかのリプレイに当選する確率は、8978/65536となる。なお、RT1においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT2においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「46755」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT2においていずれかのリプレイに当選する確率は、48772/65536となる。なお、RT2においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT3においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「8961」が、リプC〜Fが読み出されるときの判定値数として「500」が、リプG、H、Kが読み出されるときの判定値数として「5」が、リプI、Jが読み出されるときの判定値数として「1」が設定されている。よって、RT3においていずれかのリプレイに当選する確率は、10978/65536となる。なお、RT3においては、リプAおよびリプBは当選しないように設定されている。
RT4においては、不問リプが読み出されるときの判定値数として「5018」が、リプA〜Fが読み出されるときの判定値数として「1000」が設定されている。よって、RT4においていずれかのリプレイに当選する確率は、11018/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、いずれかのリプレイに当選する確率が、RT0またはRT2であるときに、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT0またはRT2は、RT1、RT3、およびRT4であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT0では、リプレイの当選確率が高くなるものの転落リプであるリプレイ4およびリプレイ5の当選確率も高くなるため、後述するATに制御されていないときには当該RT0を維持させること、および昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に制御させることが困難となるように構成されている。
次に、BB1〜3中におけるRB1であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「65527」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+BB役の判定値数が「9」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、BB1〜3中におけるRB2であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「65535」に設定されており、ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「1」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
また、RB1、2中であるときには、イチゴ1+イチゴ2+1枚役1+1枚役2+メロン+ベル1+ベル2+9枚役1〜8の判定値数が「1」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+イチゴ1+イチゴ2の判定値数が「21845」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+1枚役1+1枚役2の判定値数が「21845」、ベル1+ベル2+9枚役1〜8+メロンの判定値数が「21845」に設定されており、高確率で当選するように設定されている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したとき、および、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リール2Lのみ停止しているか、中リール2Cのみ停止しているか、右リール2Rのみ停止しているか、左リール2Lおよび中リール2Cが停止しているか、左リール2Lおよび右リール2Rが停止しているか、中リール2Cおよび右リール2Rが停止しているか、によって異なる場合があり、さらに、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、先ず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、先ずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ラインL1上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ラインL1上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインL1に最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ラインL1上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインL1に4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、リプAなど)には、図10に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図10は、再遊技役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問リプに当選しているときには、遊技者によるリール2L、2C、2Rの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1もしくはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプAに当選しているときには、順押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3もしくはリプレイ6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。なお、リプレイ6は、BB2に内部当選している場合にのみ入賞するよう制御される。一方、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプBに当選しているときには、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプCに当選しているときには、中左押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中左押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプDに当選しているときには、中右押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、中右押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプEに当選しているときには、逆挟み押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
リプFに当選しているときには、逆押しとなる操作手順で操作された場合に、当選している再遊技役のうちリプレイ3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、逆押し以外となる操作手順で操作された場合には、当選している再遊技役のうちリプレイ4もしくはリプレイ5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
なお、上記以外の再遊技役(リプG〜K)に当選しているときには、不問リプと同様に、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、リプレイ1もしくはリプレイ2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプであるリプレイ3を入賞させてRT2に昇格させるための操作手順として、当選している再遊技役の種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT0においてリプA〜Fのいずれかに当選したとしても、当選している再遊技役の種類を特定することができない限り、1/6の確率でしか昇格リプを入賞させてRT2に制御させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT2に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT2に制御されるようにすることができる。
次に、小役のうちベル役が当選しているときには、図11に示すように、当選したベル役の種類および停止操作順に応じて定められた入賞役を入賞ラインL1上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
図11は、ベル役に当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、不問ベルに当選しているときには、遊技者によるリールの停止順序がいずれの順番であっても、ベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルAに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役4を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルBに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルCに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役5もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
左ベルDに当選しているときには、第1停止が左リール2Lである場合に、当選している役のうちベル2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が左リール2L以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役6もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルAに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルBに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルCに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
中ベルDに当選しているときには、第1停止が中リール2Cである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が中リール2C以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルAに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役1もしくは9枚役7を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルBに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役3もしくは9枚役5を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルCに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役2もしくは9枚役8を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
右ベルDに当選しているときには、第1停止が右リール2Rである場合に、当選している役のうちベル1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。一方、第1停止が右リール2R以外である場合にストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作すれば、当選している役のうち9枚役4もしくは9枚役6を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
さらに、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dに当選しているときに、第1停止の押し順を間違えてベル1もしくはベル2を取りこぼし、さらに、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作できずに9枚役1〜8のうちいずれも取りこぼした場合には、最終停止したリールの種類に応じて取りこぼし出目を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
具体的に、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が右リール2Rであった場合には、取りこぼし出目1を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が中リール2Cであった場合には、取りこぼし出目2を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。また、9枚役1〜9枚役8のうちいずれも取りこぼした場合であって、最終停止が左リール2Lであった場合には、取りこぼし出目3を入賞ラインL1に揃えて停止させる制御を行なう。
このように、ベル1もしくはベル2を入賞させるための操作手順として、当選しているベル役の種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT2またはRT3において左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dのいずれかに当選したとしても、当選しているベル役の種類を特定することができない限り、ベル1もしくはベル2を入賞させないようにすることができる。これにより、後述するATに制御されていないときには、ベル1もしくはベル2を入賞し難くして取りこぼし出目を導出させ易くし、その結果、RT0に制御され易くすることができる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、先ず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、先ず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。内部抽選処理では、抽選結果に応じてRAM41cに設定されている当選フラグの設定状況を示す内部当選コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、内部抽選処理では、BB1〜3およびRB1、2のいずれかに当選したときに、RT4に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT4フラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。リール回転処理では、前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から1ゲームタイマが計時する時間が所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の条件(回転速度が一定速度に達した後、リールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置を検出すること)が成立すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作有効とする。その後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者によって操作されることにより、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールモータ32L、32C、32Rを駆動停止させ、リール2L、2C、2Rの回転を停止させる。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたか否かに関わらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール回転処理では、リール2L、2C、2Rの回転開始時にリールの回転の開始を通知するリール回転コマンドが演出制御基板90に送信され、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが演出制御基板90に送信される。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜3およびRB1、2のうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれる。
また、RT0における入賞判定処理において、リプレイ3(昇格リプ)に入賞したと判定されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。RT0における入賞判定処理において、リプレイ4もしくはリプレイ5(転落リプ)に入賞したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1の値を設定など)が行なわれる。
また、RT2、RT3において取りこぼし出目が入賞ラインL1に停止していると判定されたときには、RT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払い出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。
また、RT1中における払出処理では、当該RT1中において消化したゲーム数を特定可能に計数し、消化したゲーム数が32ゲームに到達したか否かを判定し、32ゲームに到達したと判定したときにRT0に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT0の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT0〜RT4の何れであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役の当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT0〜RT4、ボーナス状態の間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、先ず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタ、各種フラグを設定する領域、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)などによりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態などに応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態などに応じて遊技演出やナビ演出を実行するための遊技演出実行処理が行なわれる。
[AT役当選時処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT役当選時処理を実行する。AT役当選時処理は、ATに制御するためのナビストック数を有していないときに実行される処理である。AT役当選時処理では、AT役の当選を契機にATのナビストック数が抽選された上で、AT制御実行前の前兆期間の長さおよび前兆期間中の演出内容がそれぞれ決定される。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。本実施の形態においては、ナビストック数の抽選によって、ナビストック数が0〜6個のいずれかに決定される。ナビストックが残っている状態でAT役に当選し、抽選によってナビストック数が決定されたときには、残っているナビストック数に対して抽選によって決定されたナビストック数が加算される。
前兆期間とは、AT役に当選してからナビストックを消費してATに制御するまでの間に設けられた期間である。前兆期間の長さは、ナビストック数が0の状態でナビストック数の抽選に当選したとき(ATの初当り時)に決定される。したがって、前兆期間中にナビストック抽選に当選してナビストック数が追加されても、既に決定されている前兆期間がナビストック数の追加に伴って変更されることはない。
前兆期間中にはナビストックが付与されるか否かの決定結果を報知する煽り演出が行なわれる。なお、前兆期間中は、1回の煽り演出に限らず、複数回の煽り演出が行なわれる場合がある。複数回の煽り演出を行なう場合には、ナビストックの付与なしを報知する煽り演出を続けた後に、最後の回の煽り演出(最終煽り演出)において、ナビストックが付与されるか否かの確定結果を報知する。このように、ナビストックが付与されるか否かの決定結果に対して複数回の煽り演出が行なわれて決定結果が報知されるため、複数回に亘ってナビストックの付与に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
本実施の形態においては、煽り演出として、演出A1、演出A2、演出B1、および演出B2が設けられている。演出A1および演出A2は、1個〜3個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であり、演出A1においては、演出の最後でナビストックが付与されない旨(つまり、ナビストックの付与に失敗した旨)が報知され、演出A2においては、演出の最後でナビストックが付与される旨(つまり、ナビストックの付与に成功した旨)が報知される。また、演出B1および演出B2は、4個〜6個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であり、演出B1においては、演出の最後でナビストックが付与されない旨(つまり、ナビストックの付与に失敗した旨)が報知され、演出B2においては、演出の最後でナビストックが付与される旨(つまり、ナビストックの付与に成功した旨)が報知される。前兆期間においては、これら演出A1、演出A2、演出B1、および演出B2のうちのいずれか1つまたは複数の演出が実行される。
このように、サブ制御部91は、ナビストックを付与するか否かを決定したときに、その決定結果を報知する煽り演出として、演出A1、演出A2、もしくは演出A1、A2よりも遊技者にとっての有利度合いが高いことを示唆する演出B1、演出B2のいずれかを決定して前兆期間中に実行する。そのため、演出B1、演出B2が実行されたときには、演出A1、演出A2が実行されたときよりも、より数の多いナビストックが付与されることに対する期待感を遊技者に享受させることができる。
また、煽り演出においては、たとえば、液晶表示器51の画面上にキャラクタが表示され、そのキャラクタ同士のバトル演出が行なわれる。また、演出A1と演出A2における背景画像は同じであり、演出B1と演出B2における背景画像は同じである。
より具体的には、1個〜3個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出A1、演出A2においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されるとともに、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する画像が表示される。一方、4個〜6個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出B1、演出B2においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されるとともに、味方キャラクタと敵キャラクタが対戦する画像が表示される。そして、演出A1、演出B1のように、演出の最後でナビストックが付与されない旨が報知される演出においては、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出が行なわれる。一方、演出A2、演出B2のように、演出の最後でナビストックが付与される旨が報知される演出においては、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が行なわれる。遊技者は、このバトル演出の結果により、ナビストックが付与されたか否かを認識することができる。
このように、本実施形態における煽り演出は、ナビストックが付与されるか否かの結果を報知するまでの導入部として味方キャラクタと敵キャラクタが対戦するバトル演出が行なわれる。そして、導入部に続いてナビストックが付与されるか否かの結果を報知する主要部としてバトル演出によるキャラクタの勝敗を報知する演出が行なわれる。
また、サブ制御部91は、AT役当選時処理を実行することにより、前兆期間における最終の煽り演出を決定する。最終煽り演出は、前兆期間の最終4ゲームで行なわれる煽り演出であり、ナビストックが付与されるか否かの結果、および付与される場合には1〜3個または4〜6個のいずれが付与されるかの最終的な結果が報知される。
さらに、サブ制御部91は、AT役当選時処理を実行することにより、最終煽り演出の前5ゲームで行なわれるバトル準備演出を決定する。バトル準備演出は、最終煽り演出の前に実行される5ゲーム間において、敵キャラクタに関わる情報を報知するための演出であって、煽り演出とは別の演出である。前兆期間において複数回の煽り演出を実行する場合、バトル準備演出は、最終煽り演出と、当該最終煽り演出の前に実行される煽り演出との間で実行される。バトル準備演出は、最終煽り演出内でのバトル演出において味方キャラクタと対戦する可能性がある敵キャラクタごとに、当該敵キャラクタと対戦した場合における味方キャラクタが勝利する可能性を示唆するとともに、いずれのキャラクタと対戦する可能性が高いかを示唆するための演出である。
味方キャラクタが勝利する可能性は、たとえば、敵キャラクタごとに「味方の勝ち目」をパーセンテージで表示することにより行なわれる。味方の勝ち目が高い場合(たとえば、「90%」が液晶表示器51などにより報知されているとき)には、味方キャラクタが勝利する可能性が高い旨を示唆しているといえる。一方、味方の勝ち目が低い場合(たとえば、「20%」が液晶表示器51などにより報知されているとき)には、味方キャラクタが勝利する可能性が低い旨を示唆しているといえる。
また、いずれのキャラクタと対戦する可能性が高いかは、たとえば、敵キャラクタからの発言内容により示唆される。たとえば、「オレが相手してやる」、「いい調子だ」、「交代しようか」などといった発言内容が液晶表示器51などにより報知されている場合には、当該キャラクタが敵キャラクタとして選択される可能性が高い旨を示唆しているといえる一方、「今回はやめとこうかな」、「やる気が出ないな」、「疲れた」などといった発言内容が報知されている場合には、当該キャラクタが敵キャラクタとして選択される可能性が低い旨を示唆しているといえる。
敵キャラクタによって最終煽り演出におけるバトル演出で味方キャラクタが勝利する期待度が異なるため、バトル準備演出は、ATゲーム数を獲得することに対する期待度の大きさを間接的に報知する演出ともいえる。
本実施の形態では、期待度が異なる複数種類のバトル準備演出が用意されている。バトル準備演出の中には、対戦予定の味方キャラクタが途中で切り替わることで期待度が変化する種類のものも含まれている。このように味方キャラクタが途中で切り替わるバトル準備演出が実行される場合には、そのバトル準備演出の途中で事前に切り替わる可能性を示唆する示唆演出が行なわれる。このような示唆演出の実行タイミングは、予め定められた複数種類のタイミングのいずれかである。
示唆演出は、たとえば、バトル準備演出中に表示されるキャラクタの柄が特定の柄(桜柄など)になるとともに、「パワーアップ」といったメッセージを液晶表示器51により表示することにより行なわれる。示唆演出が実行されることにより、味方キャラクタが勝利する可能性が高められるとともに、遊技者にとってより期待度の高い内容を示唆するバトル準備演出に切り替えられることを遊技者に示唆することができる。
以上をまとめると、前兆期間では、「煽り演出1」、「煽り演出2」、・・・「煽り演出n−1」、「バトル準備演出(途中、示唆演出を挟んで味方キャラクタが切り替わる場合あり)」、「煽り演出n(最終煽り演出)」の順に、各演出が実行されて、AT当選の有無および付与されるナビストック数が最終煽り演出において確定的に示唆される。ただし、前兆期間中の煽り演出が1回に決定されたときには、前兆期間においては、「バトル準備演出」と「最終煽り演出」とのみがその順で実行される。
図12を用いて、サブ制御部91が実行するAT役当選時処理についてより具体的に説明する。図12は、AT役当選時処理を実行するためのフローチャートである。サブ制御部91は、RT0、RT1、およびRT2のうちいずれかの遊技状態であるときにAT役当選時処理を実行する。
先ず、サブ制御部91は、AT役当選時処理が実行されたタイミングが前兆期間中であるか否かを判定する(ステップS10)。サブ制御部91は、AT役当選時処理が実行されたタイミングが前兆期間中であると判定したときには(ステップS10においてYES)、AT役当選時処理を終了する。なお、サブ制御部91は、AT役当選時処理が実行されたタイミングが前兆期間中であるときには、後述する図21の前兆期間中抽選処理に移行する。
一方、サブ制御部91は、この処理が実行されたタイミングが前兆期間中ではないと判定したときには(ステップS10においてNO)、AT役に対応する内部当選コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(ステップS15)。サブ制御部91は、AT役に対応する内部当選コマンドを受信していないと判定したときには(ステップS15においてNO)、AT役当選時処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、AT役に対応する内部当選コマンドを受信したと判定したときには(ステップS15においてYES)、図13のAT抽選テーブルに基づき付与するナビストック数を抽選により決定する(ステップS20)。
ここで、図13を用いて、AT抽選テーブルについて説明する。図13は、AT抽選テーブルを説明するための図である。なお、AT抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
AT抽選テーブルにおいては、複数種類のナビストック数(0個〜6個)に対応して抽選確率が設定されている。より具体的には、0個のナビストック数に対しては付与される確率が60%に設定されている。1個のナビストック数に対しては付与される確率が10%に設定されている。2個のナビストック数に対しては付与される確率が7%に設定されている。3個のナビストック数に対しては付与される確率が3%に設定されている。4個のナビストック数に対しては付与される確率が10%に設定されている。5個のナビストック数に対しては付与される確率が7%に設定されている。6個のナビストック数に対しては付与される確率が3%に設定されている。
ここで、付与されるナビストック数が1個〜3個のいずれかに決定される抽選確率は、それぞれの抽選確率を合計した20%である。一方、付与されるナビストック数が4個〜6個のいずれかに決定される抽選確率は、それぞれの抽選確率を合計した20%である。つまり、本実施の形態においては、付与されるナビストック数が1個〜3個のいずれかに決定される確率と、4個〜6個のいずれかに決定される確率とは、同一になるように設定されている。
なお、図13のAT抽選テーブルは、このような抽選確率に限らず、他の抽選確率が設定されるものであってもよい。なお、他の抽選確率を設定するときにおいても、付与されるナビストック数が1個〜3個のいずれかに決定される抽選確率と、付与されるナビストック数が4個〜6個のいずれかに決定される抽選確率とは、ごくわずかな所定の範囲内で設定される方が好ましい。たとえば、付与されるナビストック数が1個〜3個のいずれかに決定される抽選確率と、付与されるナビストック数が4個〜6個のいずれかに決定される抽選確率とを比較すると、異なる場合であっても、ごくわずかな数%(2%や3%など)の範囲内で異なるものである方が好ましい。
ここで、前述したように、演出A1、演出A2は、1個〜3個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であり、演出B1、演出B2は、4個〜6個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出である。したがって、上記のように、演出B1、演出B2は、演出A1、演出A2よりも有利度合いが高い演出であるにもかかわらず、ナビストックの付与があることが報知される確率は演出A1、演出A2と略同一とすることにより、演出B1、演出B2が実行されたときには、演出A1、演出A2が実行されたときと比べて、演出によって示唆された有利度合いが高い(本実施の形態においては、付与されるナビストックの数が多い)ことについてのみの期待感を遊技者に享受させることができる。
図12に戻り、ステップS20の処理の後、サブ制御部91は、図14の最終煽り演出抽選テーブルに基づき前兆期間の最終4ゲームで行なわれる最終煽り演出を抽選により決定する(ステップS25)。
ここで、図14を用いて、最終煽り演出抽選テーブルについて説明する。図14は、最終煽り演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、最終煽り演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
最終煽り演出抽選テーブルにおいては、ステップS20の処理で決定したナビストック数に対応して、4種類の最終煽り演出のうちのいずれかに決定するための確率の情報が格納されている。より具体的には、付与されるナビストック数が0個に決定された場合には、最終煽り演出として、演出A1または演出B1がそれぞれ50%の確率で決定されるようになっている。付与されるナビストック数が1個〜3個に決定された場合には、最終煽り演出として、演出A2が100%の確率で決定されるようになっている。付与されるナビストック数が4個〜6個に決定された場合には、最終煽り演出として、演出B2が100%の確率で決定されるようになっている。
図12に戻り、ステップS25の処理の後、サブ制御部91は、図15のバトル準備演出抽選テーブルに基づき最終煽り演出前に行なわれるバトル準備演出を抽選により決定する(ステップS30)。
ここで、図15を用いて、バトル準備演出抽選テーブルについて説明する。図15は、バトル準備演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、バトル準備演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
バトル準備演出抽選テーブルにおいては、ステップS20の処理で決定したナビストックの付与の有無に対応して、バトル準備演出A〜F、およびバトル準備演出なしの7種類のうちのいずれかを決定するための抽選確率が設定されている。より具体的には、ナビストックが付与されると決定された場合には、79%の確率でバトル準備演出なしが、6%の確率でバトル準備演出Aが、5%の確率でバトル準備演出Bが、4%の確率でバトル準備演出Cが、3%の確率でバトル準備演出Dが、2%の確率でバトル準備演出Eが、1%の確率でバトル準備演出Fが、それぞれ決定されるようになっている。また、ナビストックが付与されないと決定された場合には、4%の確率でバトル準備演出なしが、3%の確率でバトル準備演出Aが、10%の確率でバトル準備演出Bが、15%の確率でバトル準備演出Cが、18%の確率でバトル準備演出Dが、23%の確率でバトル準備演出Eが、27%の確率でバトル準備演出Fが、それぞれ決定されるようになっている。
ここで、ナビストックが付与される場合と付与されない場合とを比較すると、ナビストックが付与される場合の方が、付与されない場合よりも高い確率でバトル準備演出が実行されるように抽選確率が設定されている。このため、バトル準備演出が実行されたときには、バトル準備演出が実行されなかったときよりも、ナビストックが付与されることに対して遊技者に期待感を抱かせることができる。
なお、ナビストックが付与される場合であっても、バトル準備演出が実行されない確率がナビストックが付与されない場合と同様に高く設定されていてもよい。これによれば、ナビストック付与の有無にかかわらず、最終煽り演出の前であってもバトル準備演出が実行されにくくなるため、最終煽り演出と初回煽り演出や途中煽り演出とを、遊技者が見分けにくくなる。そのため、初回煽り演出や途中煽り演出であってもバトル演出の内容でナビストックの付与に対して遊技者により期待をもたせることができる。
また、バトル準備演出が実行される場合でも、バトル準備演出Fについては、ナビストックが付与されない場合には複数種類のバトル準備演出のうちで最も低い確率で決定されるのに対し、ナビストックが付与される場合には複数種類のバトル準備演出のうちで最も高い確率で決定される。すなわち、バトル準備演出Fが実行された場合には、他のバトル準備演出が実行された場合よりも、ナビストックが付与される確率が高い。このため、バトル準備演出Fが実行されたときには、ナビストックが付与されることに対して最も大きな期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、バトル準備演出が実行された場合にナビストックが付与される確率は、バトル準備演出Fが最も高く、バトル準備演出E、D、C、Bの順に低くなり、バトル準備演出Aが最も低くなる。これにより、バトル準備演出が実行された場合であっても、いずれのバトル準備演出であるかに応じて、ナビストックが付与されることに対し遊技者に抱かせることができる期待感を異ならせることができる。
次に、図16を参照して、バトル準備演出として定められたバトル準備演出A〜Fについて説明する。図16は、バトル準備演出の内容を説明するための図である。バトル準備演出は、5ゲームに亘って実行される演出である。図16に示すように、バトル準備演出としては、a系統の演出とb系統の演出との組み合せが異なる6種類のバトル準備演出A〜Fが用意されている。
a系統の演出とは、ナビストックが付与されることに対する期待度が低い旨を示唆する演出をいい、たとえば、味方の勝ち目が低い方の敵キャラクタと対戦する旨を示唆する演出などをいう。これに対し、b系統の演出とは、ナビストックが付与されることに対する期待度が高い旨を示唆する演出をいい、たとえば、味方の勝ち目が高い方の敵キャラクタと対戦する旨を示唆する演出などをいう。なお、図16では、a系統の演出を「a」と示し、b系統の演出を「b」と示している。
バトル準備演出Aは、1ゲーム目においてa系統の演出を実行した後、2ゲーム目〜5ゲーム目においてもa系統の演出を実行する演出パターンである。すなわち、バトル準備演出Aでは、b系統の演出に切り替えて実行されることがない。一方、バトル準備演出Aは、前述したようにナビストックが付与されるときに実行される確率が最も低い。このため、バトル準備演出Aが実行されたときには、b系統の演出に切り替えられることのない演出内容からしても、ナビストックが付与されることに対する期待度が低い旨を示唆することができる。
バトル準備演出Bは、1ゲーム目〜4ゲーム目においてa系統の演出を実行した後、5ゲーム目においてb系統の演出に切り替えて実行する演出パターンである。バトル準備演出Bと同様、バトル準備演出C〜Eは、各々、バトル準備演出Cが3ゲーム目まで、バトル準備演出Dが2ゲーム目まで、バトル準備演出Eが1ゲーム目まで、それぞれa系統の演出を実行した後、以降のゲームにおいてb系統の演出に切り替えて実行する演出パターンである。このバトル準備演出B〜Eは、前述したように、ナビストックが付与されるときに実行される確率の高さが、E、D、C、Bの順になるように選択される。また、パターンE、D、C、Bの順に、b系統の演出に切り替えられるタイミングが早い。このため、a系統の演出によりバトル準備演出が開始されたときには、より早い段階でb系統の演出に切り替えられることに対する期待感を抱かせることができる。
バトル準備演出Fは、1ゲーム目からb系統の演出を実行し、5ゲーム目までb系統の演出を継続して実行する演出パターンである。一方、バトル準備Fは、前述したようにナビストックが付与されるときに実行される確率が最も高い。このため、バトル準備演出Fによるバトル準備演出が開始されたときからナビストックが付与されることに対する期待度が高い旨を示唆することができる。
このように、バトル準備演出A〜Fは、1〜5ゲームごとに実行する演出の組合せが異なり、さらにバトル準備演出B〜Eは、a系統の演出からb系統の演出に切り替えられる切替ゲームが異なるように定められている。切替ゲームは、バトル準備演出Bであれば5ゲーム目が該当し、バトル準備演出Cであれば4ゲーム目が該当し、バトル準備演出DあるいはEであれば各々3ゲーム目あるいは2ゲーム目が該当する。
なお、バトル準備演出を構成するa系統およびb系統の演出は、各々、1種類定められているものに限らず、複数種類定められているものであってもよく、また、バトル準備演出を構成する演出は2系統の演出から構成されるものに限らず、たとえば味方の勝ち目が不明(50%)となる演出などを含むものであってもよい。
図12に戻り、ステップS30の処理の後、サブ制御部91は、図17の示唆演出抽選テーブルに基づき示唆演出の実行タイミングを抽選により決定する(ステップS35)。
ここで、図17を用いて、示唆演出抽選テーブルについて説明する。図17は、示唆演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、示唆演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
示唆演出抽選テーブルにおいては、ステップS30の処理で決定したバトル準備演出の種類ごとに示唆演出が実行されるタイミングを決定するための確率の情報が格納されている。
より具体的には、図17(a)に示すように、切替ゲームがないバトル準備演出Aに決定されたときには、82%の確率で「示唆演出なし」に決定され、残り確率のうち、「1ゲーム目」および「2ゲーム目」が各々2%の確率で決定され、「3ゲーム目」、「4ゲーム目」、および「5ゲーム目」が各々4%の確率で決定される。
図17(b)に示すように、切替ゲームが5ゲーム目であるバトル準備演出Bに決定されたときには、76%の確率で「示唆演出なし」に決定され、残り確率のうち、「1ゲーム目」および「2ゲーム目」が各々5%の確率で決定され、「3ゲーム目」および「4ゲーム目」が各々7%の確率で決定される。
図17(c)に示すように、切替ゲームが4ゲーム目であるバトル準備演出Cに決定されたときには、70%の確率で「示唆演出なし」に決定され、残り確率のうち、「1ゲーム目」が8%の確率で決定され、「2ゲーム目」が10%の確率で決定され、「3ゲーム目」が12%の確率で決定される。
図17(d)に示すように、切替ゲームが3ゲーム目であるバトル準備演出Dに決定されたときには、50%の確率で「示唆演出なし」に決定され、残り確率のうち、「1ゲーム目」が23%の確率で決定され、「2ゲーム目」が27%の確率で決定される。
図17(e)に示すように、切替ゲームが2ゲーム目であるバトル準備演出Eに決定されたときには、20%の確率で「示唆演出なし」に決定され、「1ゲーム目」が80%の確率で決定される。
以上のように、示唆演出抽選では、バトル準備演出としていずれの種類に決定されたか否かに応じた振分率に従って示唆演出を実行する旨が決定される。また、示唆演出が実行される割合は、バトル準備演出E決定時が最も高く、バトル準備演出D、C、Bの順に低くなり、バトル準備演出A決定時が最も低くなるように設定されている。前述したように、ナビストックが付与されることに対し遊技者に抱かせることができる期待感は、バトル準備演出A〜Eのうちであれば、バトル準備演出Eが最も高く、バトル準備演出D、C、Bの順に低くなり、バトル準備演出Aが最も低くなる。このため、示唆演出が実行されることにより、a系統の演出からb系統の演出に切り替えられるバトル準備演出B〜Eに決定されていることに対する期待感、およびナビストックが付与されることに対し遊技者に抱かせることができる期待感を向上させることができる。
また、示唆演出の実行割合はバトル準備演出Aであるときよりもバトル準備演出B〜Eであるときの方が高く、かつ、期待度が高いバトル準備演出に決定されているとき程、バトル準備演出において早い段階(ゲーム数)で示唆演出が実行される割合が高い。このため、バトル準備演出において示唆演出が実行されたか、および示唆演出がどのタイミングで実行されたかに応じて、バトル準備演出の種類がb系統に切り替えられる割合およびb系統への切替タイミングが異なるように、当該b系統への切替が行なわれる。これにより、バトル準備演出において示唆演出が実行されたか、および示唆演出がどのタイミングで実行されたかに応じて、期待度を異ならせることができる。その結果、バトル準備演出が実行される期間中であってb系統の演出に切り替えられるまでに、示唆演出が実行されるか、および切替タイミングがいずれのタイミングであったかに応じてb系統に切り替えられることおよびナビストック数が付与されることに対して遊技者が抱く期待感を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図12に戻り、ステップS35の処理の後、サブ制御部91は、図18の対戦キャラクタ抽選テーブルに基づき煽り演出内でのバトル演出において味方キャラクタと対戦させる敵キャラクタである対戦キャラクタを抽選により決定する(ステップS40)。
ここで、図18を用いて、対戦キャラクタ抽選テーブルについて説明する。図18は、対戦キャラクタ抽選テーブルを説明するための図である。なお、対戦キャラクタ抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
対戦キャラクタ抽選テーブルにおいては、ステップS30の処理で決定したバトル準備演出の種類ごとに対戦キャラクタを決定するための確率の情報が格納されている。
より具体的には、図18(a)は、バトル準備演出Aに決定されたときにサブ制御部91により参照されるテーブルである。図18(a)に示すように、ナビストックが付与されないと決定されたときには、95%の確率で「キャラクタA」に決定され、5%の確率で「キャラクタB」に決定される。一方、ナビストックが付与されると決定されたときには、40%の確率で「キャラクタA」に決定され、60%の確率で「キャラクタB」に決定される。
このため、バトル準備演出Aが実行された後の煽り演出におけるバトル演出の対戦キャラクタとして、バトル準備演出Aにより示唆されるキャラクタAが決定されたときには、ナビストックが付与されない可能性が高い旨を示唆し、逆に、バトル準備演出Aにより示唆されるキャラクタAと異なるキャラクタBが決定されたときには、キャラクタAが決定されたときよりもナビストックが付与される可能性が高い旨を示唆することができる。これにより、バトル準備演出Aが実行された後の煽り演出におけるバトル演出の対戦キャラクタとして、キャラクタAとなったときよりもキャラクタBとなったときの方が、ナビストックが付与されることに対し遊技者に期待感を抱かせることができる。
図18(b)は、バトル準備演出B〜Fに決定されたときにサブ制御部91により参照されるテーブルである。図18(b)に示すように、ナビストックが付与されないと決定されたときには、40%の確率で「キャラクタA」に決定され、60%の確率で「キャラクタB」に決定される。一方、ナビストックが付与されると決定されたときには、5%の確率で「キャラクタA」に決定され、95%の確率で「キャラクタB」に決定される。
このため、バトル準備演出B〜Fのいずれかが実行された後の煽り演出におけるバトル演出の対戦キャラクタとして、バトル準備演出B〜Fにより示唆されるキャラクタBが決定されたときには、キャラクタAが決定されたときよりもナビストックが付与される可能性が高い旨を示唆することができる。これにより、バトル準備演出B〜Fのいずれかが実行された後の煽り演出におけるバトル演出の対戦キャラクタとして、キャラクタAとなったときよりもキャラクタBとなったときの方が、ナビストックが付与されることに対し遊技者に期待感を抱かせることができる。
また、バトル準備演出の種類によって、その後に実行される煽り演出におけるバトル演出の種類、すなわち対戦キャラクタがキャラクタAとのバトル演出かキャラクタBとのバトル演出かが示唆される。これにより、バトル準備演出の種類に応じて煽り演出におけるバトル演出に対する期待感を異ならせることができ、バトル準備演出の期間中における遊技の興趣を向上させることができる。
図12に戻り、ステップS40の処理の後、サブ制御部91は、図19の前兆期間抽選テーブルに基づき前兆期間を抽選により決定する(ステップS45)。
ここで、図19を用いて、前兆期間抽選テーブルについて説明する。図19は、前兆期間抽選テーブルを説明するための図である。なお、前兆期間抽選テーブルは、RAM91cに格納されており、AT役当選時処理を実行するタイミングがRT0またはRT2の遊技状態であるときにサブ制御部91により参照される。
前兆期間抽選テーブルにおいては、複数種類の前兆期間(13ゲーム、16ゲーム、20ゲーム、24ゲーム、28ゲーム、および32ゲーム)に対応して決定される確率の情報が格納されている。より具体的には、前兆期間が13ゲーム、16ゲーム、20ゲーム、および24ゲームのいずれかに決定される確率はそれぞれ20%に設定されている。また、前兆期間が28ゲームまたは32ゲームに決定される確率はそれぞれ10%に設定されている。
なお、AT役当選時処理を実行するタイミングがRT1の遊技状態であるときには、RT0移行までの残りゲーム数以上の前兆期間の中から抽選により決定されるようになっている。たとえば、RT0移行までの残りゲーム数が22ゲームとなるRT1中にAT役に当選してAT役当選時処理が実行されるときには、前兆期間抽選テーブルに格納された前兆期間のうち、24ゲーム、28ゲームおよび32ゲームのうちのいずれかが選択されるように抽選される。これにより、本実施の形態のようにRT0およびRT2であるときにのみATに制御される場合においても、RT1でAT役に当選したときにはRT1中に前兆期間が終了することがない。そのため、前兆期間が終了した後でも未だRT1の遊技状態であることによってすぐにATに制御されないといった不都合が生じることがない。
図12に戻り、ステップS45の処理の後、サブ制御部91は、決定した前兆期間が13ゲームであるか否かを判定する(ステップS50)。サブ制御部91は、決定した前兆期間が13ゲームであると判定したときには(ステップS50においてYES)、ステップS30の処理で決定したバトル準備演出の内容を示すバトル準備演出フラグをRAM91cにセットする(ステップS55)。そして、サブ制御部91は、ステップS25の処理で決定した最終煽り演出の内容を示す最終煽り演出フラグをRAM91cにセットする(ステップS60)。
このバトル準備演出フラグおよび最終煽り演出フラグをセットすることにより、サブ制御部91は、バトル準備演出および最終煽り演出を、後述する図25の前兆期間中演出実行処理において実行する。なお、ステップS45の処理において前兆期間が13ゲームに決定されたときには、バトル準備演出の5ゲーム分および最終煽り演出の4ゲーム分を残すことを考慮すると、これ以上前兆期間内で煽り演出を実行する余裕があまりない。そのため、サブ制御部91は、前兆期間が13ゲームに決定されたときには、バトル準備演出および最終煽り演出を実行するようにフラグをセットする。その後、サブ制御部91は、AT役当選時処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、決定した前兆期間が13ゲームではないと判定したときには(ステップS50においてNO)、図20の初回煽り演出抽選テーブルに基づき初回煽り演出を抽選により決定する(ステップS65)。なお、初回煽り演出は、前兆期間の開始直後2ゲームまたは4ゲームで行なわれる煽り演出であり、初回煽り演出における演出A1、演出A2、演出B1、および演出B2は、最終煽り演出における演出A1、演出A2、演出B1、および演出B2と同じ内容である。
ここで、図20を用いて、初回煽り演出抽選テーブルについて説明する。図20は、初回煽り演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、初回煽り演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
初回煽り演出抽選テーブルにおいては、ステップS25の処理で決定した最終煽り演出に対応して、4種類の初回煽り演出のうちのいずれかに決定するための確率の情報が格納されている。
より具体的には、最終煽り演出が演出A1である場合、つまり、最終煽り演出が1個〜3個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であって、かつ演出の最後でナビストックが付与されない旨(ナビストックの付与に失敗した旨)が報知される演出である場合には、初回煽り演出として、演出A1が100%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出A2である場合、つまり、最終煽り演出が1個〜3個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であって、かつ演出の最後でナビストックが付与される旨(ナビストックの付与に成功した旨)が報知される演出である場合には、初回煽り演出として、演出A1が100%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出B1である場合、つまり、最終煽り演出が遊技者にとって有利度合いの高い4個〜6個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であって、かつ演出の最後でナビストックが付与されない旨(ナビストックの付与に失敗した旨)が報知される演出である場合には、初回煽り演出として、演出A1が50%の確率で、演出B1が50%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出B2である場合、つまり、最終煽り演出が遊技者にとって有利度合いの高い4個〜6個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出であって、かつ演出の最後でナビストックが付与される旨(ナビストックの付与に成功した旨)が報知される演出である場合には、初回煽り演出として、演出A1が50%の確率で、演出B1が50%の確率で決定されるようになっている。
このように、初回煽り演出においては、ナビストックの付与に成功した旨の報知がされる演出A2および演出B2が一切選択されないようになっている。これは、初回煽り演出の場合、その後に最終煽り演出が実行予定であるため、ナビストックの付与に成功した旨の報知は最終煽り演出で実行するようになっているためである。たとえば、ステップS20の処理でナビストックが付与されないと決定された場合において、仮に初回煽り演出でナビストックの付与に成功した旨の報知がされる演出A2または演出B2が実行された場合、その後に行なわれる最終煽り演出でナビストックが付与されない旨が報知されることになり、初回煽り演出による報知で喜んだ遊技者を最終煽り演出によって落胆させてしまうことになり、遊技に対する意欲を喪失させてしまう虞がある。そのため、初回煽り演出においては、演出A2および演出B2が一切選択されないようになっている。
一方、ナビストックが付与されると決定された場合において、初回煽り演出でナビストックが付与されない旨の報知がされる演出A1または演出B1が実行されたときには、その後に行なわれる最終煽り演出でナビストックが付与される旨が報知されることになる。この場合は、一旦、初回煽り演出により遊技者を落胆させた後に最終煽り演出によってナビストックが付与されることに対する喜びを遊技者に与えることができる。これにより、複数回に亘ってナビストックの付与に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
さらに、最終煽り演出が演出A1または演出A2である場合には、初回煽り演出として、演出A1、演出A2よりも遊技者にとって有利度合いの高いことを示唆する演出B1、B2は一切選択されないようになっている。これは、たとえば、前に実行された演出B1によってナビストックの付与数が多いことを示唆した場合には、その後に実行された演出A1によってナビストックの付与数が少ないことを示唆しても遊技者の期待感が向上するどころか、却って遊技者を落胆させて遊技に対する意欲を喪失させてしまう虞があり、このような状況になることを回避するためである。このように、前に実行された煽り演出よりも特典が付与されたときの有利度合いが低い(本実施の形態においては、付与されるナビストックの数が少ない)煽り演出が実行されないため、ナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
図12に戻り、ステップS65の処理の後、サブ制御部91は、決定した初回煽り演出の内容を示す初回煽り演出フラグをRAM91cにセットする(ステップS70)。この初回煽り演出フラグをセットすることにより、サブ制御部91は、ステップS65の処理で決定した初回煽り演出を、後述する図25の前兆期間中演出実行処理において実行する。その後、サブ制御部91は、AT役当選時処理を終了する。
以上、説明したAT役当選時処理によってナビストックを付与すると決定した場合、サブ制御部91は、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
なお、サブ制御部91は、ATに制御するためのナビストック数をすでに有しているときにAT役に当選した場合には、図13のAT抽選テーブルに基づきナビストック数を抽選により決定する。その結果、ナビストック数を獲得したときには、すでにセットされているATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行なわれる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
本実施の形態においては、AT役に当選したときに実行されるAT抽選で決定されたナビストック数の合計数に応じて、ATに制御される。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選においてさらにナビストック数を獲得したときには、上乗せ加算するものに限らず、今回付与されたナビストック数に書き換えるものであってもよい。この場合、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグを今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を示すATフラグに書き換えることであってもよい。
[前兆期間中抽選処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれる前兆期間中抽選処理を実行することにより、前兆期間中における途中煽り演出の実行についての処理を実行する。なお、途中煽り演出とは、前兆期間の途中(初回煽り演出と最終煽り演出との間の期間)で行なわれる煽り演出であり、1個〜3個のナビストックまたは4個〜6個のナビストックが付与されるか否かを示唆するとともに、演出の最後でナビストックが付与されるか否かを報知する演出である。なお、途中煽り演出としては、初回煽り演出および最終煽り演出と同様の内容である演出A1、演出A2、演出B1、および演出B2のいずれかが実行される。
図21は、前兆期間中抽選処理を実行するためのフローチャートである。サブ制御部91は、前兆期間であるときに前兆期間中抽選処理を実行する。
先ず、サブ制御部91は、前兆期間中抽選処理が実行されたタイミングが前兆期間中であるか否かを判定する(ステップS110)。サブ制御部91は、この処理が実行されたタイミングが前兆期間中ではないと判定したときには(ステップS110においてNO)、前兆期間中抽選処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、前兆期間中抽選処理が実行されたタイミングが前兆期間中であると判定したときには(ステップS110においてYES)、煽り演出中であるか否かを判定する(ステップS115)。つまり、サブ制御部91は、前兆期間中抽選処理を実行するタイミングが煽り演出を実行している最中であるか否かを判定する。サブ制御部91は、煽り演出中であると判定したときには(ステップS115においてYES)、前兆期間中抽選処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、煽り演出抽選中ではないと判定したときには(ステップS115においてNO)、前兆期間が残り13ゲームであるか否かを判定する(ステップS120)。サブ制御部91は、前兆期間が残り13ゲームであると判定したときには(ステップS120においてYES)、図12のステップS30の処理で決定したバトル準備演出の内容を示すバトル準備演出フラグをRAM91cにセットする(ステップS125)。そして、サブ制御部91は、図12のステップS25の処理で決定した最終煽り演出の内容を示す最終煽り演出フラグをRAM91cにセットする(ステップS130)。その後、サブ制御部91は、前兆期間中抽選処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、前兆期間が残り13ゲームではないと判定したときには(ステップS120においてNO)、前兆期間が残り13ゲーム以上であるか否かを判定する(ステップS135)。サブ制御部91は、前兆期間が残り13ゲーム以上ではないと判定したときには(ステップS135においてNO)、前兆期間中抽選処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、前兆期間が残り13ゲーム以上であると判定したときには(ステップS135においてYES)、前回の煽り演出が演出B1であったか否かを判定する(ステップS140)。サブ制御部91は、前回の煽り演出が演出B1ではないと判定したときには(ステップS140においてNO)、図22のステップS170へ処理を移行する。
図22は、前兆期間中抽選処理を実行するためのフローチャートである。図22に示すように、図21のステップS140の処理から移行したサブ制御部91は、前回の煽り演出中に実行された操作演出において遊技者による演出用スイッチ56の操作があったか否かを判定する(ステップS170)。
ここで、操作演出とは、初回煽り演出や途中煽り演出において実行される場合がある演出であり、本実施の形態においては、液晶表示器51の画面上に「ボタンを押せ!!」といったメッセージ画像が一定時間表示される。そして、このメッセージ画像が表示されている間は、演出用スイッチ56が稼働状態となり、遊技者が演出用スイッチ56を操作することができるようになっている。なお、本実施の形態において、操作演出は、煽り演出が演出A1であるときにのみ所定確率で実行されるようになっている。
サブ制御部91は、前回の煽り演出中に実行された操作演出において遊技者による演出用スイッチ56の操作がなかったと判定したときには(ステップS170においてNO)、図23の途中煽り演出抽選テーブルaに基づき途中煽り演出を抽選により決定する(ステップS180)。
ここで、図23を用いて、途中煽り演出抽選テーブルaについて説明する。図23は、途中煽り演出抽選テーブルを説明するための図である。なお、途中煽り演出抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
途中煽り演出抽選テーブルaにおいては、図12のステップS25の処理で決定した最終煽り演出に対応して、4種類の途中煽り演出のうちのいずれかに決定するための抽選確率が設定されている。
より具体的には、最終煽り演出が演出A1である場合には、途中煽り演出として、演出A1が100%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出A2である場合には、途中煽り演出として、演出A1が100%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出B1である場合には、途中煽り演出として、演出A1が50%の確率で、演出B1が50%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出B2である場合には、途中煽り演出として、演出A1が50%の確率で、演出B1が50%の確率で決定されるようになっている。
このように、途中煽り演出においては、図20の初回煽り演出抽選テーブルと同様に、ナビストックの付与に成功した旨の報知がされる演出A2および演出B2が一切選択されないようになっている。
一方、ナビストックが付与されると決定された場合において、途中煽り演出でナビストックが付与されない旨の報知がされる演出A1または演出B1が実行されたときには、その後に行なわれる最終煽り演出でナビストックが付与される旨が報知されることになる。この場合は、一旦、途中煽り演出で遊技者を落胆させた後に最終煽り演出でナビストックが付与されることに対する喜びを遊技者に与えることができる。これにより、複数回に亘ってナビストックの付与に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
図22に戻り、ステップS180の処理の後、サブ制御部91は、ステップS185の処理に移行する。一方、サブ制御部91は、ステップS170において、前回の煽り演出中に実行された操作演出において遊技者による演出用スイッチ56の操作があったと判定したときには(ステップS170においてYES)、図23の途中煽り演出抽選テーブルbに基づき途中煽り演出を抽選により決定する(ステップS175)。
ここで、図23を用いて、途中煽り演出抽選テーブルbについて説明する。途中煽り演出抽選テーブルbにおいては、図12のステップS25の処理で決定した最終煽り演出に対応して、4種類の途中煽り演出のうちのいずれかに決定するための確率の情報が格納されている。
より具体的には、最終煽り演出が演出A1である場合には、途中煽り演出として、演出A1が100%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出A2である場合には、途中煽り演出として、演出A1が100%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出B1である場合には、途中煽り演出として、演出A1が20%の確率で、演出B1が80%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出B2である場合には、途中煽り演出として、演出A1が20%の確率で、演出B1が80%の確率で決定されるようになっている。
このように、途中煽り演出抽選テーブルbにおいては、前述した途中煽り演出抽選テーブルaと同様の趣旨で、ナビストックの付与に成功した旨の報知がされる演出A2および演出B2が一切選択されないようになっている。
また、最終煽り演出が演出A1または演出A2である場合は、演出A1、演出A2よりも遊技者にとって有利度合いの高いことを示唆する演出B1は一切選択されないようになっている。これにより、前に実行された煽り演出よりも有利度合いの低い煽り演出が実行されないため、ナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
さらに、途中煽り演出抽選テーブルaと途中煽り演出抽選テーブルbとを比較すると、最終煽り演出が演出B1、B2であるときに途中煽り演出として演出B1が選択される確率が、途中煽り演出抽選テーブルaの場合は50%であるのに対し、途中煽り演出抽選テーブルbの場合は80%と高く設定されている。つまり、前回の煽り演出A1中に実行された操作演出において遊技者による演出用スイッチ56の操作があったときには、演出用スイッチ56の操作がなかったときよりも、遊技者にとって有利度合いの高いことを示唆する演出B1が選択されやすくなっている。
このように、操作演出において遊技者が演出用スイッチ56を操作したか否かによって、その後に実行される煽り演出が有利度合いの高い演出となるか否かが変わるため、操作演出に対しても遊技者の興味を引き付けることにより、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
図22に戻り、ステップS175の処理の後、サブ制御部91は、ステップS185の処理に移行する。次に、ステップS175、180の処理の後、サブ制御部91は、図24の途中煽り演出期間抽選テーブルに基づき途中煽り演出の期間を抽選により決定する(ステップS185)。
ここで、図24を用いて、途中煽り演出期間抽選テーブルについて説明する。図24は、途中煽り演出期間抽選テーブルを説明するための図である。なお、途中煽り演出期間抽選テーブルは、RAM91cに格納されている。
途中煽り演出期間抽選テーブルにおいては、前回の煽り演出の期間(2ゲーム、4ゲーム)に対応して、複数種類の途中煽り演出の期間のそれぞれが決定される確率の情報が格納されている。より具体的には、前回の煽り演出の期間が2ゲームである場合、途中煽り演出の期間が0ゲームに決定される確率は30%、2ゲームに決定される確率は40%、4ゲームに決定される確率は30%に設定されている。また、前回の煽り演出の期間が4ゲームである場合、途中煽り演出の期間が0ゲームに決定される確率は70%、2ゲームに決定される確率は20%、4ゲームに決定される確率は10%に設定されている。
ここで、前回の煽り演出の期間が2ゲームの場合は、その後の途中煽り演出の期間が2ゲームまたは4ゲームに決定される確率が70%となっている。一方、前回の煽り演出の期間が4ゲームの場合は、その後の途中煽り演出の期間が2ゲームまたは4ゲームに決定される確率が30%となっており、前回の煽り演出の期間が2ゲームの場合よりも低い確率に設定されている。つまり、前回の煽り演出の期間が4ゲームの場合よりも、前回の煽り演出の期間が2ゲームの場合の方が、その後の途中煽り演出が実行されやすくなっている。
このように、前回の煽り演出の演出期間が、所定期間(たとえば、3ゲーム)より短い煽り演出を実行した場合(本実施の形態においては2ゲームの煽り演出を実行した場合)には演出期間が所定期間(たとえば、3ゲーム)より長い煽り演出を実行した場合(本実施の形態においては4ゲームの煽り演出を実行した場合)よりも、当該煽り演出により一旦ナビストックが付与されない旨の報知がされた後(本実施の形態においては、演出A1が実行された後)、さらに煽り演出が実行される確率が高くなるようになっている。
これにより、ナビストックが付与されない旨の決定結果を報知する煽り演出(演出A1)が短い期間で実行された場合でも、その後さらに煽り演出が実行される可能性が高いため、煽り演出がすぐに終了してしまって遊技者の期待感が低下してしまっても、その後の煽り演出によって遊技者の期待感を再び向上させることができる。
図22に戻り、ステップS185の処理の後、サブ制御部91は、ステップS185の処理で決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲーム以上であるか否かを判定する(ステップS190)。
サブ制御部91は、決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲーム以上ではない、つまり、決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲームであると判定したときには(ステップS190においてNO)、前兆期間中抽選処理を終了する。一方、サブ制御部91は、決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲーム以上であると判定したときには(ステップS190においてYES)、途中煽り演出フラグをRAM91cにセットする(ステップS195)。
この途中煽り演出フラグをセットすることにより、サブ制御部91は、ステップS175またはステップS180の処理で決定した途中煽り演出を、後述する図25の前兆期間中演出実行処理において実行する。その後、サブ制御部91は、前兆期間中抽選処理を終了する。
図21に戻り、ステップS140の処理において、サブ制御部91は、前回の煽り演出が演出B1であると判定したときには(ステップS140においてYES)、図23の途中煽り演出抽選テーブルcに基づき途中煽り演出を抽選により決定する。
ここで、図23を用いて、途中煽り演出抽選テーブルcについて説明する。途中煽り演出抽選テーブルcにおいては、図12のステップS25の処理で決定した最終煽り演出に対応して、4種類の途中煽り演出のうちのいずれかに決定するための確率の情報が格納されている。
より具体的には、まず、前述した図20の初回煽り演出抽選テーブル、図23の途中煽り演出抽選テーブルaおよび途中煽り演出抽選テーブルbより、演出B1は一切選択されないようになっているため、最終煽り演出が演出A1または演出A2である場合において、前回の煽り演出が演出B1であるときはありえない。そのため、途中煽り演出抽選テーブルcには、最終煽り演出が演出A1または演出A2であるときの抽選確率は設定されていない。
次に、最終煽り演出が演出B1である場合には、途中煽り演出として、演出B1が100%の確率で決定されるようになっている。
また、最終煽り演出が演出B2である場合には、途中煽り演出として、演出B1が100%の確率で決定されるようになっている。
このように、途中煽り演出抽選テーブルcにおいては、前述した途中煽り演出抽選テーブルaおよび途中煽り演出抽選テーブルbと同様の趣旨で、ナビストックの付与に成功した旨の報知がされる演出A2および演出B2が一切選択されないようになっている。
また、前回の煽り演出が演出B1であるため、演出B1よりも遊技者にとって有利度合いの低い演出A1または演出A2は一切選択されないようになっている。これにより、前に実行された煽り演出よりも有利度合いの低い煽り演出が実行されないため、ナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
図21に戻り、ステップS145の処理の後、サブ制御部91は、図24の途中煽り演出期間抽選テーブルに基づき途中煽り演出の期間を抽選により決定する(ステップS150)。
次に、サブ制御部91は、ステップS150の処理で決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲーム以上であるか否かを判定する(ステップS155)。
サブ制御部91は、決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲーム以上ではない、つまり、決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲームであると判定したときには(ステップS155においてNO)、前兆期間中抽選処理を終了する。一方、サブ制御部91は、決定した途中煽り演出の演出期間が0ゲーム以上であると判定したときには(ステップS155においてYES)、途中煽り演出フラグをRAM91cにセットする(ステップS160)。
この途中煽り演出フラグをセットすることにより、サブ制御部91は、ステップS150の処理で決定した途中煽り演出を、後述する図25の前兆期間中演出実行処理において実行する。その後、サブ制御部91は、前兆期間中抽選処理を終了する。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、RT0、あるいはRT2であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグに基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、RT1において32ゲーム消化された時点でATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。このとき、遊技状態がRT1からRT0へ移行すると同時にナビストック数を1消費して、ATに制御する。なお、AT中におけるRT0においてリプレイ3(昇格リプ)の入賞によりRT2に制御されたときには、当該RT2においても当該ATへの制御が継続される。
また、本実施の形態において、RT0またはRT2において前兆期間であるときには、サブ制御部91は、AT抽選でナビストックが付与されるか否かによらず、前兆期間中はATに制御する。そして、前兆期間における最終煽り演出においてナビストックが付与された場合は、ナビストック数を1消費してATフラグをセットし、そのままAT制御を継続する。一方、前兆期間における最終煽り演出においてナビストックが付与されなかった場合は、前兆期間の終了とともにATへの制御を終了する。これにより、RT0またはRT2においてAT抽選でナビストックが付与されているにもかかわらず長期間の前兆期間中のゲームでナビ演出が実行されないことによって、転落リプに入賞したり取りこぼし出目が導出されたりしてRT1へ移行してしまうことを極力防止することができる。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、RT0、RT2においてナビストックを消費してATに制御したときには、消化したゲーム数を計数する。本実施の形態では、ナビストックを1消費することにより50ゲームの間、ATに制御される。サブ制御部91は、計数したゲーム数が50ゲームに達したと判定した場合にナビストックが残っていれば、51ゲーム目から再びナビストックを1消費することにより追加で50ゲームの間、ATに制御する。一方、サブ制御部91は、計数したゲーム数が50ゲームに達したと判定した場合にナビストックが残っていなければ、50ゲームに到達したときに非ATに制御する。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、RT0においては、リプレイ3(昇格リプ)の入賞が発生しにくくなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)が発生しやすくなる。また、RT2においては、取りこぼし出目が導出しやすくなる。そのため、RT0やRT2での遊技が継続されることを極力防止することができる。
[ナビ演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
本実施の形態におけるATは、RT0およびRT2の遊技状態にのみナビ演出が実行される。たとえば、RT0におけるナビ対象役は、リプA〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dである。
また、本実施の形態においては、リプレイ3(昇格リプ)に入賞することにより、RT2へ移行するが、そのときにナビ演出が実行されていれば、RT2においてもナビ演出は継続される。なお、RT2におけるナビ対象役は、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dである。
リプA〜Fのいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じてストップスイッチ8L、8C、8Rの押し順が報知される。たとえば、リプAに当選したときのナビ演出としては、「順押し」に対応するナビ演出が液晶表示器51の表示画面上になされる。これにより、遊技者は、リプレイ3(昇格リプ)に入賞してRT2へ移行し易くなるとともに、リプレイ4およびリプレイ5(転落リプ)の入賞を回避してRT1へ移行することを防止することができる。
左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dのいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じてストップスイッチ8L、8C、8Rのうちの第1停止が報知される。たとえば、左ベルAに当選したときのナビ演出としては、「左」に対応するナビ演出が液晶表示器51の表示画面上になされる。これにより、遊技者は、ベル1もしくはベル2に入賞してメダルを取得し易くなるとともに、RT2の状態においては取りこぼし出目が導出されることを回避してRT0へ移行することを防止することができる。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが報知される。なお、ナビ演出の態様は、上記に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などを用いて実行するものであってもよい。
また、サブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、およびリールLED55などの電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、遊技状態に関わらず非AT中であるときには、たとえば、液晶表示器51に「通常中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。また、遊技状態に関わらずAT中であるときには、たとえば、液晶表示器51に「AT中」といったメッセージを表示するなどの演出が行なわれる。
[前兆期間中演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれる前兆期間中演出実行処理を実行することにより、前兆期間中において煽り演出やバトル準備演出を実行する。
図25は、前兆期間中演出実行処理を実行するためのフローチャートである。サブ制御部91は、前兆期間であるときに前兆期間中演出実行処理を実行する。
先ず、サブ制御部91は、初回煽り演出フラグがRAM91cにセットされているか否かを判定する(ステップS210)。サブ制御部91は、初回煽り演出フラグがセットされていると判定したときには(ステップS210においてYES)、図12のステップS65の処理で決定した初回煽り演出を実行し(ステップS215)、前兆期間中演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、初回煽り演出フラグがセットされていないと判定したときには(ステップS210においてNO)、途中煽り演出フラグがRAM91cにセットされているか否かを判定する(ステップS220)。サブ制御部91は、途中煽り演出フラグがセットされていると判定したときには(ステップS220においてYES)、図21のステップS145、または図22のステップS175もしくはステップS180の処理で決定した途中煽り演出を実行し(ステップS225)、前兆期間中演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、途中煽り演出フラグがセットされていないと判定したときには(ステップS220においてNO)、前兆期間が残り9ゲームであるか否かを判定する(ステップS230)。サブ制御部91は、前兆期間が残り9ゲームであると判定したときには(ステップS230においてYES)、バトル準備演出フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS235)。
サブ制御部91は、バトル準備演出フラグがセットされていないと判定したときには(ステップS235においてNO)、前兆期間中演出実行処理を終了する。一方、サブ制御部91は、バトル準備演出フラグがセットされていると判定したときには(ステップS235においてYES)、図12のステップS30の処理で決定したバトル準備演出を実行し(ステップS240)、前兆期間中演出実行処理を終了する。
一方、サブ制御部91は、ステップS230の処理において、前兆期間が残り9ゲームではないと判定したときには(ステップS230においてNO)、前兆期間が残り4ゲームであるか否かを判定する(ステップS245)。
サブ制御部91は、前兆期間が残り4ゲームではないと判定したときには(ステップS245においてNO)、前兆期間中演出実行処理を終了する。一方、サブ制御部91は、前兆期間が残り4ゲームであると判定したときには(ステップS245においてYES)、最終煽り演出フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS250)。
サブ制御部91は、最終煽り演出フラグがセットされていると判定したときには(ステップS250においてYES)、図12のステップS25の処理で決定した最終煽り演出を実行し(ステップS255)、前兆期間中演出実行処理を終了する。一方、サブ制御部91は、最終煽り演出フラグがセットされていないと判定したときには(ステップS250においてNO)、前兆期間中演出実行処理を終了する。
[前兆期間における煽り演出の実行例]
次に、図25の前兆期間中演出実行処理において実行された前兆期間における煽り演出の実行例について説明する。図26は、前兆期間における煽り演出の実行例を説明するための図である。
図26には、パターン1〜6の6パターンの実行例が示されている。なお、いずれのパターンにおいても、前兆期間が24ゲームに決定されたときを例示している。
パターン1は、AT抽選によって1個〜3個のナビストックが付与される場合の前兆期間について示している。より具体的には、まず、初回煽り演出として4ゲームの演出A1が実行される。この初回煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。その後、複数ゲームを消化した後に、途中煽り演出として4ゲームの演出A1が実行される。この途中煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。そして、さらに複数ゲームを消化した後に、最終煽り演出として演出A2が実行される。この最終煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの勝利演出によって最終的にナビストックが付与されることが報知される。
上記パターン1に示すように、ナビストックが付与されるか否かの決定結果に対して複数回の煽り演出が行なわれて決定結果が報知されるため、複数回に亘ってナビストックの付与に対する遊技者の期待感を向上させることができる。
パターン2は、AT抽選によってナビストックが付与されない場合の前兆期間について示している。より具体的には、まず、初回煽り演出として4ゲームの演出B1が実行される。この初回煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。その後、複数ゲームを消化した後に、途中煽り演出として4ゲームの演出B1が実行される。この途中煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。そして、さらに複数ゲームを消化した後に、最終煽り演出として演出B1が実行される。この最終煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によって最終的にナビストックが付与されないことが報知される。
上記パターン2に示すように、遊技者にとって有利度合いの高い4個〜6個のナビストックの付与を示唆する演出B1を実行した結果、ナビストックが付与されないことが報知された後は、1個〜3個のナビストックの付与を示唆する演出A1または演出A2は一切実行されないようになっている。このように、煽り演出の開始よりも前の前兆期間において実行されていた一つ前の煽り演出よりもナビストックが付与されたときの有利度合いが低い当該煽り演出が実行されないため、ナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。より具体的には、パターン2と異なり、たとえば、前の煽り演出が4個〜6個のナビストックの付与を示唆する演出B1であって、その次の煽り演出がそれよりも少ない1個〜3個のナビストックの付与を示唆する演出A1または演出A2を実行するものであれば、遊技者は付与されるナビストック数がより多い前の煽り演出のときにナビストックが付与されていれば良かったと感じてしまう。そのため、せっかくイチゴ役に当選したことによってナビストックが付与されたとしても、その数が少ないことに対する残念な気持ちの方が強く、遊技者の遊技に対する興趣が低下してしまうおそれがある。この点、本実施形態においては、前の煽り演出よりも少ないナビストックが付与されることを示唆する煽り演出は実行されることがないため、遊技者の興趣を低下させることがなく、かえってナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
パターン3は、AT抽選によってナビストックが付与されない場合の前兆期間について示している。より具体的には、まず、初回煽り演出として4ゲームの演出A1が実行される。この初回煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。さらに、この初回煽り演出においては、操作演出が実行されたが遊技者による演出用スイッチ56の操作がされなかった。その後、複数ゲームを消化した後に、途中煽り演出として4ゲームの演出A1が実行される。この途中煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。そして、さらに複数ゲームを消化した後に、最終煽り演出として演出B1が実行される。この最終煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によって最終的にナビストックが付与されないことが報知される。
パターン4は、AT抽選によってナビストックが付与されない場合の前兆期間について示している。より具体的には、まず、初回煽り演出として4ゲームの演出A1が実行される。この初回煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。さらに、この初回煽り演出においては、前述のパターン3の例とは異なり、操作演出が実行されて遊技者による演出用スイッチ56の操作がされた。その後、複数ゲームを消化した後に、途中煽り演出として4ゲームの演出B1が実行される。この途中煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、バトル演出による味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。そして、さらに複数ゲームを消化した後に、最終煽り演出として演出B1が実行される。この最終煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、味方キャラクタの敗北演出によって最終的にナビストックが付与されないことが報知される。
上記パターン3、4に示すように、初回煽り演出である演出A1において実行された操作演出で遊技者による演出用スイッチ56の操作がされた場合(パターン4の例)は、操作演出で遊技者による演出用スイッチ56の操作がされなかった場合(パターン3の例)よりも、その後に実行される途中煽り演出が遊技者にとって有利度合いの高い4個〜6個のナビストックの付与を示唆する演出B1が実行されやすくなっている。このように、操作演出において遊技者が演出用スイッチ56を操作したか否かによって、その後に実行される煽り演出が有利度合いの高い演出となるか否かが変わるため、操作演出に対しても遊技者の興味を引き付けることにより、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
パターン5は、AT抽選によって4個〜6個のナビストックが付与される場合の前兆期間について示している。より具体的には、まず、初回煽り演出として4ゲームの演出A1が実行される。この初回煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。その後、複数ゲームを消化した後でも、途中煽り演出は実行されず、さらに複数ゲームを消化した後に、最終煽り演出として演出B2が実行される。この最終煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、味方キャラクタの勝利演出によって最終的にナビストックが付与されることが報知される。
パターン6は、AT抽選によって4個〜6個のナビストックが付与される場合の前兆期間について示している。より具体的には、まず、パターン5の例とは異なり、初回煽り演出として2ゲームの演出A1が実行される。この初回煽り演出においては、液晶表示器51に昼間の背景画像が表示されることにより1個〜3個のナビストックの付与が示唆された後に、味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。その後、複数ゲームを消化した後に、途中煽り演出として4ゲームの演出B1が実行される。この途中煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、味方キャラクタの敗北演出によってナビストックが付与されないことが報知される。そして、さらに複数ゲームを消化した後に、最終煽り演出として演出B2が実行される。この最終煽り演出においては、液晶表示器51に夕方の背景画像が表示されることにより4個〜6個のナビストックの付与が示唆された後に、味方キャラクタの勝利演出によって最終的にナビストックが付与されることが報知される。
上記パターン5、6に示すように、初回煽り演出である演出A1の実行期間が所定期間(たとえば、3ゲーム)よりも短い(パターン6の例)場合は、所定期間(たとえば、3ゲーム)よりも長い(パターン5の例)場合よりも、その後に実行される途中煽り演出が実行されやすくなっている。このように、ナビストックが付与されない旨の決定結果を報知する煽り演出(演出A1)が短い期間で実行された場合でも、その後さらに煽り演出が実行される可能性が高いため、煽り演出がすぐに終了してしまって遊技者の期待感が低下してしまっても、その後の煽り演出によって遊技者の期待感を再び向上させることができる。
[バトル準備演出の一例]
次に、最終煽り演出の直前に行なわれるバトル準備演出の一例について説明する。図27は、バトル準備演出の一例を説明するための図である。
バトル準備演出は、図27に示すように液晶表示器51において実行されるとともに、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55なども用いて実行される。なお、図27では、バトル準備演出として切替ゲームが4ゲーム目のバトル準備演出Cが設定され、切替タイミングとしてゲーム開始時が設定され、2ゲーム目に示唆演出を実行が設定され、最終煽り演出のバトル演出における対戦キャラクタとしてキャラクタBが設定されている場合を一例として説明する。
まず、バトル準備演出の1ゲーム目が開始されたときに、バトル準備演出が開始された旨が報知される。図27(a)では、「バトル準備モード」、「キャラAorBを倒せばART確定だ!」といったメッセージが表示される。これにより、バトル準備演出が開始された旨を遊技者に報知することができ、以降、5ゲームに亘り、敵キャラクタに関する情報が報知される。
バトル準備演出の1ゲーム目において図27(a)で示した演出が行なわれた後には、対戦キャラクタとして選択され得るキャラクタが報知される。図27(b)では、図18のキャラクタAに対応して拳法を備えた老人を想起させるキャラクタ画像が表示され、キャラクタBに対応して巨漢ボクサーを想起させるキャラクタ画像が表示されている。また、バトル準備演出Cにおける1ゲーム目はa系統の演出が実行されるため、キャラクタAがキャラクタBよりも大きく表示されるとともに、キャラクタAが「オレが相手してやる」といったメッセージを発し、キャラクタBが「今回はやめとこうかな」といったメッセージを発している。これにより、バトル演出における対戦キャラクタとしてキャラクタAが選択される可能性が高い旨が示唆されている。
また、味方キャラクタの勝ち目として、キャラクタAの下には「20%」が表示され、キャラクタBの下には「50%」が表示されている。これにより、対戦キャラクタとしてキャラクタAよりもキャラクタBが選択された方が、最終煽り演出のバトル演出において味方キャラクタが勝利し、ナビストックを獲得している旨が報知される可能性が高いことを示唆することができる。
このように、本実施の形態においては、敵キャラクタの大きさおよび発言内容から最終煽り演出のバトル演出において対戦キャラクタとなる可能性の高低を示唆し、味方の勝ち目の数値から対戦キャラクタとなった場合にバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性の高低を示唆し、それらの組合せにより、その後の最終煽り演出のバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性および期待度が間接的に示唆される。
さらに、バトル準備演出の1ゲーム目において図27(b)で示した演出が行なわれた後には、図27(c)で示すように、味方キャラクタが表示されて、「特訓しないとな」といったメッセージが表示される。このように図27(b)および(c)に示す演出により、ナビストックの付与が決定していることに対する期待度が低い旨が示唆される。なお、図27(b)および(c)が、a系統の演出の一例である。
バトル準備演出の2ゲーム目においては、対戦キャラクタとして選択される可能性の高いキャラクタが継続して示唆される。バトル準備演出Cにおいては、2ゲーム目もa系統の演出が実行される。図27(d)では、キャラクタAがキャラクタBよりも大きく表示されるとともに、キャラクタAが「いい調子だ」といったメッセージを発し、キャラクタBが「やる気が出ないな」といったメッセージを発している。これにより、最終煽り演出のバトル演出における対戦キャラクタとしてキャラクタAが選択される可能性が高い旨が示唆されている。
一方、味方キャラクタの勝ち目も1ゲーム目から変化しておらず、対戦キャラクタとしてキャラクタAよりもキャラクタBが選択された方が、最終煽り演出のバトル演出において味方キャラクタが勝利し、ナビストックを獲得している旨が報知される可能性が高いことが引き続き示唆されている。
さらに、バトル準備演出の2ゲーム目において図27(d)で示した演出が行なわれた後には、図27(c)と同様、図27(e)で示すように、味方キャラクタが表示される。しかし、図27では、前述したように、2ゲーム目で示唆演出が実行される例である。このため、図27(e)では、桜柄(図27では縞模様)に模様が変化し、かつ炎で覆われた味方キャラクタを表示するとともに、「パワーアップ」といったメッセージが表示されることにより、示唆演出が実行される。これにより、バトル準備演出がb系統の演出に切り替えられることに対する期待感を抱かせて、その後の最終煽り演出のバトル演出において味方キャラクタが勝利する可能性が高められるとともに、遊技者にとってより期待度の高い内容を示唆するバトル準備演出に切り替えられる可能性が高いことを遊技者に示唆することができる。なお、図27(d)および(e)のうち味方キャラクタの表示が、a系統の演出の一例であり、図27(e)のうち味方キャラクタの模様、態様の変化、および「パワーアップ」といったメッセージ表示が示唆演出の一例である。
バトル準備演出の3ゲーム目においては、対戦キャラクタとして選択される可能性の高いキャラクタが継続して示唆される。バトル準備演出Cにおいては、3ゲーム目もa系統の演出が実行される。よって、図27(f)では、キャラクタAがキャラクタBよりも大きく表示されるとともに、キャラクタAが「いい調子だ」といったメッセージを発言し、キャラクタBが「やる気が出ないな」といったメッセージを発言している。これにより、最終煽り演出のバトル演出における対戦キャラクタとしてキャラクタAが選択される可能性が高い旨が示唆されている。
これに対し、味方キャラクタの勝ち目は、図27(e)で示した演出が実行されたことに伴い変化している。図27(f)に示すように、キャラクタAの下には「50%」が表示され、キャラクタBの下には「90%」が表示されている。これにより、いずれのキャラクタが選択された場合でも味方キャラクタの勝利する可能性が高まった旨が示唆されている。このように、図27(f)のうち味方キャラクタの勝ち目を向上させる表示も示唆演出の一例といえる。
バトル準備演出の4ゲーム目が開始されたときにおいては、図27(g)に示すように、対戦キャラクタとして選択される可能性の高いキャラクタが切り替えられる。図27では、4ゲーム目においてa系統の演出からb系統の演出に切り替えられるバトル準備演出Cが設定されており、また、切替タイミングとしてゲーム開始時が設定されている例を示しているためである。
図27(g)では、キャラクタBがキャラクタAよりも大きく表示されるとともに、キャラクタAが「疲れた」といったメッセージを発言し、キャラクタBが「交代しようか」といったメッセージを発言する内容に切り替えられている。これにより、最終煽り演出のバトル演出における対戦キャラクタとして、キャラクタAに替えてキャラクタBが選択される可能性が高い旨が示唆される。
また、味方キャラクタの勝ち目については、図27(f)と同様、キャラクタAの下には「50%」が表示され、キャラクタBの下には「90%」が表示されており、対戦キャラクタとしてキャラクタAよりもキャラクタBが選択された方が、最終煽り演出のバトル演出において味方キャラクタが勝利し、ナビストックを獲得している旨が報知される可能性が高いことが示唆される。これにより、最終煽り演出のバトル演出における対戦キャラクタとして勝ち目が高いキャラクタBに決定される可能性が高い旨を示唆するとともに、ナビストックの付与が決定していることに対する期待感を抱かせることができる。なお、図27(g)が、b系統の演出の一例である。
バトル準備演出の5ゲーム目の終了時には、図27(h)に示すように、敵キャラクタの画像、「対戦相手キャラB」といったメッセージ、および「バトル開始!」といったメッセージが表示される。これにより、キャラクタBとの最終煽り演出におけるバトル演出が開始される旨を報知することができる。
次のゲームから最終煽り演出のバトル演出が開始される。バトル演出においては、AT抽選の結果、ナビストックを獲得しているときに最終煽り演出として演出A2または演出B2が実行されるとともに、味方キャラクタが対戦キャラクタを倒す演出がされた後、図27(i)に示すように「勝利!」といったメッセージが表示されて、ナビストックを獲得した旨が報知される。一方、AT抽選の結果、ナビストックを獲得していないときには、最終煽り演出として演出A1または演出B1が実行されるとともに、味方キャラクタが対戦キャラクタに敗北する演出された後、図27(j)に示すように「敗北!」といったメッセージが表示されて、ナビストックを獲得できなかった旨が報知される。
このように、ナビストックを付与するか否かの決定結果を報知する最終煽り演出を実行するまでの前兆期間においてバトル準備演出を実行することにより、ナビストックが付与されることに対する期待度を事前に示唆することができる。また、前兆期間においては、実行中のバトル準備演出よりも期待度が高いバトル準備演出に切り替える高期待度切替が行なわれることにより、期待度を向上させることができる。さらに、前兆期間において示唆演出が実行されたか否かに応じて高期待度切替が行なわれる割合が異なるように、当該高期待度切替が行なわれることにより、示唆演出が実行されたか否かに応じて期待度を異ならせることができる。その結果、バトル準備演出が実行される前兆期間中であって高期待度切替が行なわれるまでに、示唆演出が実行されるか否かに応じて高期待度切替が行なわれることおよびナビストックが付与されることに対して遊技者が抱く期待感を変化させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、前述した第1実施形態に係るスロットマシン1をパチンコ遊技機150に置き換えたものである。
[全体構成]
先ず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機150の全体構成について説明する。図28は、本発明の第2実施形態に係るパチンコ遊技機150の全体構成を示す正面図である。
パチンコ遊技機150は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。
遊技盤200の所定位置(図28に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは、それぞれ、たとえば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)などから構成され、変動表示(可変表示とも称する)ゲームの一例となる特別図柄ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」とも称する)が、変動可能に表示(変動表示)される。
たとえば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは、それぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成されるものに限定されず、たとえば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄としては、それぞれに対応した図柄番号が付され、一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて変動表示される特別図柄を「第1特別図柄」と称し、第2特別図柄表示装置4Bにおいて変動表示される特別図柄を「第2特別図柄」と称する。
第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは、ともに、たとえば方形状に形成されている。なお、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類は、同じ(たとえば、ともに「0」〜「9」を示す数字、および、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bは、それぞれ、たとえば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤200における遊技領域の中央付近には、画像表示装置500が設けられている。画像表示装置500は、たとえばLCD(液晶表示装置)などから構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。
画像表示装置500の表示領域では、特別図柄ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特別図柄の変動表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特別図柄の変動表示のそれぞれに対応して、たとえば3つといった複数の変動表示部となる飾り図柄表示エリアで、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が変動表示される。この飾り図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置500の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特別図柄ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(たとえば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特別図柄ゲームにおける変動表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置500における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで、飾り図柄の変動表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、画像表示装置500の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の変動表示を行ない、変動表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」とも称する)する。
なお、たとえば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄などの識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示とも称する)して変動表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の変動表示を開始してから変動表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの変動表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、たとえば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示とも称し、変動表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで変動表示される飾り図柄には、たとえば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどがある。
飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。たとえば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。なお、飾り図柄は8種類に限定されず、大当り図柄の組合せやハズレとなる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(たとえば7種類や9種類など)。
飾り図柄の変動表示が開始された後、変動表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、たとえば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行なわれ、図柄番号が最大(たとえば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(たとえば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つ(たとえば「左」の飾り図柄表示エリア5Lなど)において、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行なって、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
画像表示装置500の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特別図柄ゲームに対応した変動表示の保留数(特別図柄保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行なわれる。
ここで、特別図柄ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口61や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口62を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特別図柄ゲームや飾り図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」とも称する)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機150が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行なわれる。
たとえば、第1始動入賞口61を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特別図柄保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が保留される。
また、第2始動入賞口62を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特別図柄保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が保留される。
これに対して、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が開始されるときには、第1特別図柄保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームの実行が開始されるときには、第2特別図柄保留記憶数が1減算(デクリメント)される。
第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数とも称する。単に「特別図柄保留記憶数」というときには、通常、第1特別図柄保留記憶数、第2特別図柄保留記憶数および合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(たとえば第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数との合計保留記憶数を特定可能に表示する。
図28に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特別図柄保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特別図柄保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特別図柄保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、たとえば第1特別図柄保留記憶数と第2特別図柄保留記憶数のそれぞれにおける上限値(たとえば「4」)に対応した個数(たとえば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置500の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口61を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用となる図示しないソレノイドによって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口62を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイドがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口62を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイドがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口62を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口62には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、たとえば第2始動入賞口62を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口62には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動領域としての第2始動入賞口62は、遊技球が通過(進入)しやすい有利状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない不利状態とに変化するものであればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口61を通過(進入)した遊技球は、図示しない第1始動口スイッチによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口62を通過(進入)した遊技球は、図示しない第2始動口スイッチによって検出される。
第1始動口スイッチによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特別図柄保留記憶数が所定の上限値(たとえば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特別図柄保留記憶数が所定の上限値(たとえば「4」)以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置750が設けられている。特別可変入賞球装置750は、図示しない大入賞口扉用となるソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置750では、大入賞口扉用のソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置750では、大入賞口扉用のソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。大入賞口を通過(進入)した遊技球は、図示しないカウントスイッチによって検出される。
カウントスイッチによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば15個)の遊技球が賞球として払い出される。このように、特別可変入賞球装置750において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、たとえば第1始動入賞口61や第2始動入賞口62といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置750において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置750において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤200の所定位置(図28に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器205が設けられている。一例として、普通図柄表示器205は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLEDなどから構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普通図柄」あるいは「普通図」とも称する)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普通図柄ゲーム(「普通図ゲーム」とも称する)と称される。
普通図柄表示器205は、たとえば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などから構成される複数種類の普通図柄を変動表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器205は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号などを普通図柄として変動表示するものに限定されず、たとえば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を変動表示するものであってもよい。
普通図柄表示器205の上方には、普通図柄保留表示器25Cが設けられている。普通図柄保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート410を通過した有効通過球数としての普通図柄保留記憶数を表示する。
遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠300の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ108L、108Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ900が設けられている。
遊技機用枠300の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。たとえば、打球操作ハンドルは、遊技者などによる操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技機用枠300のの下部には、遊技者が操作可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aの上方には、遊技者が押下操作により所定の操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。特に本実施の形態において、スティックコントローラ31Aのプッシュボタン31Bは、後述するリーチ演出中に実行される操作演出において遊技者によって操作される。
[遊技の進行]
次に、パチンコ遊技機150における遊技の進行を概略的に説明する。
パチンコ遊技機150では、遊技領域に設けられた通過ゲート410を通過した遊技球が図示しないゲートスイッチによって検出されることにより、普通図柄表示器205で普通図柄の変動表示を実行するための普通図柄始動条件が成立する。その後、たとえば前回の普通図柄ゲームが終了することにより、普通図柄の変動表示を開始するための普通図柄開始条件が成立し、これに基づき、普通図柄表示器205による普通図柄ゲームが開始される。
この普通図柄ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、普通図柄変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の変動表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、たとえば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普通図柄当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普通図柄当り」となる。その一方、確定普通図柄として、たとえば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普通図柄当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の変動表示結果が「普通図柄ハズレ」となる。
普通図柄の変動表示結果が「普通図柄当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行なわれ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行なわれる。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口61を通過(進入)した遊技球が図示しない第1始動口スイッチによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、たとえば前回の特別図柄ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立し、これに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄ゲームが開始される。
また、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口62を通過(進入)した遊技球が図示しない第2始動口スイッチによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、たとえば前回の特別図柄ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立し、これに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームが開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームでは、特別図柄の変動表示を開始させた後、特別図柄変動時間としての変動表示時間が経過すると、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄(特別図柄表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。特別図柄ゲームでの変動表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」とも称する)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機150では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特別図柄ゲームにおける大当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特別図柄ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
特別図柄ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置750の大入賞口扉が、所定の上限時間(たとえば29秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(たとえば7個)の入賞球が発生するまでの期間で、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置750を遊技者にとって有利な第1状態(開状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤200の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置750を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(たとえば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。なお、ラウンドの実行回数が上限回数に達する前であっても、所定条件の成立(たとえば大入賞口に遊技球が入賞しなかったことなど)により、ラウンドの実行が終了するようにしてもよい。
なお、本実施の形態においては、ラウンドの実行回数が2回となる「2ラウンド大当り」と、ラウンドの実行回数が15回となる「15ラウンド大当り」とが設けられている。たとえば本実施の形態においては、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄ゲームで「3」の数字を示す大当り図柄が停止表示されたときに「2ラウンド大当り」となり、特別図柄ゲームで「5」または「7」の数字を示す大当り図柄が停止表示されたときに「15ラウンド大当り」となる。
また、画像表示装置500に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄を用いた特別図柄ゲーム、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の変動表示が行なわれる。
飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて変動表示する飾り図柄が同じ図柄の種類に一致した大当り図柄の組合せで停止表示されたときには大当りが発生する。さらに、その大当り図柄が複数種類の大当り図柄のうちの予め定められた種類の大当り図柄(特別の表示態様の図柄)である場合には、通常状態に比べて大当りが発生する確率が高く変動する確率変動状態(以下、確変状態と称する)となる確変大当りが発生する。
ここで、通常状態とは、大当り遊技状態などの特定遊技状態などとは異なる状態であり、パチンコ遊技機150の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行なわれた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行なわれる。
たとえば、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて変動表示する飾り図柄が「3」、「3」、「3」の組合わせ、「5」、「5」、「5」の組合わせ、および「7」、「7」、「7」の組合わせのいずれかになったときに大当りが発生する。より具体的には、本実施の形態においては、飾り図柄が「3」、「3」、「3」の組合わせになったときに「2ラウンド大当り」となり、飾り図柄が「5」、「5」、「5」の組合わせ、または「7」、「7」、「7」の組合わせになったときに「15ラウンド大当り」となる。さらに、15ラウンド大当りのうち、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて変動表示する飾り図柄が「7」、「7」、「7」の組合せであるときには、確変状態に制御される15ラウンド確変大当りとなる。
なお、15ラウンド確変大当りの発生のきっかけとなる特別の表示態様の大当り図柄(「7」、「7」、「7」)は、確変大当り図柄とよばれる。確変図柄以外の大当り図柄(「3」、「3」、「3」や「5」、「5」、「5」)は、通常大当り図柄とよばれる。以下、確変大当り図柄により発生する大当りを確変大当りと称し、通常大当り図柄により発生する大当りを通常大当りと称する。
また、画像表示装置500に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により変動表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の変動表示状態が所定のリーチ状態となることがある。
ここで、リーチ状態とは、画像表示装置500の表示領域で停止表示された飾り図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。より具体的には、リーチ状態とは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(たとえば、「左」および「右」の飾り図柄表示エリア5L,5R)では予め定められた大当り図柄の組合せを構成する飾り図柄(たとえば、「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(たとえば、「中」の飾り図柄表示エリア5C)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り図柄の組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置500の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物などを模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されている。そして、それぞれのリーチ態様ではどの大当りとなるか否かを示唆することができる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、変動表示結果が2ラウンド大当りとなるか否か、または15ラウンド大当りとなるか否かを示唆することができる。本実施の形態では、たとえば、左と右とに同じ当り図柄が停止することでリーチ状態となり、それ以降、事前決定されている表示結果が導出表示(確定表示)されるまでの間で複数種類のリーチ演出が実行される。
15ラウンド確変大当りが発生すると、大当り遊技状態に移行して、特別可変入賞球装置750を遊技者にとって有利な第1状態(開状態)とするラウンドが15ラウンド実行され、その後、最大で100回分の特別図柄ゲームが行なわれるまで確変状態に継続制御される。そして、大当り遊技状態の終了後から100回分の特別図柄ゲームが行なわれた後は、非確変状態に制御されて通常状態に移行される。
より具体的には、確変大当りが発生すると、大当り遊技状態の終了後に行なわれる特別図柄ゲームのカウントが開始され、当該カウントが100回に達したときに確変状態から通常状態に移行される。なお、以下では、大当り遊技状態の終了後に行なわれる特別図柄ゲームのカウント数を「変動回数カウント」と称する。
また、変動回数カウントが100回に達するまでの間に確変大当りが発生した場合には確変状態に継続制御され、当該確変大当りに基づく大当り遊技状態の終了後から再び変動回数カウントのカウントが開始される。なお、以下では、確変大当りが連続発生して確変状態に連続制御されることを「連チャン」と称し、この確変状態の連続制御回数を「確変連チャン回数」と称する。確変連チャン回数が多いほど、長い期間に亘り確変状態に制御されるため、遊技者にとって有利であるといえる。
変動回数カウントが100回に達した後には、確変状態から通常状態に移行されるため、確変連チャン回数のカウントはリセットされる。
また、本実施の形態においては、確変連チャン回数は5回までに制限されている。すなわち、確変連チャン回数が5回目となる確変状態中に発生する大当りは100%通常大当りとなる。そして、確変連チャン回数が5回目となる確変状態中に通常大当りが発生した場合には、連続して制御された確変状態が終了し、通常状態に移行される。さらにこのとき、確変連チャン回数のカウントはリセットされる。
[制御概要]
ここで、パチンコ遊技機150の制御概要を説明する。パチンコ遊技機150は、大当りにするか否かや確変大当りにするか通常大当りにするかなどを決定して遊技状態を制御するための遊技制御用マイクロコンピュータと、画像表示装置500を表示制御する演出制御用マイクロコンピュータとを備えている。
遊技制御用マイクロコンピュータは、特別図柄ゲームを開始する毎に保留記憶情報を読出して、今回の特別図柄ゲームの結果を決定するとともに、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとを表示制御する。さらに遊技制御用マイクロコンピュータは、今回の特別図柄ゲームの結果を演出制御用マイクロコンピュータに通知する。演出制御用マイクロコンピュータへの通知は、表示制御コマンドの送信によって実現される。遊技制御用マイクロコンピュータは、演出制御用マイクロコンピュータに対して飾り図柄の変動開始タイミングや変動時間、飾り図柄の表示結果等を指令するための表示制御コマンドを送信する。演出制御用マイクロコンピュータは、表示制御コマンドに基づいて画像表示装置500を表示制御して、遊技制御用マイクロコンピュータの事前決定結果に対応する表示結果が導出表示されるように飾り図柄を変動および停止させる。
より具体的には、第1始動条件もしくは第2始動条件が成立したときに、保留記憶情報として、大当りを発生させるか否かを決定する大当り判定用乱数と、大当りを通常大当りにするか確変大当りにするかとを決定する確変判定用乱数とが少なくとも遊技制御用マイクロコンピュータによって抽出される。
そして、保留記憶情報に基づき特別図柄ゲームを開始するときに、当該保留記憶情報として抽出された乱数が取り出され、遊技制御用マイクロコンピュータのROMなどの記憶部に予め格納された判定テーブルに基づき、2ラウンド大当りか否か、または、15ラウンド大当りか否か、さらには、15ラウンド大当りであれば確変大当りか否かが判定される。つまり、保留記憶情報として抽出された乱数と判定テーブルに格納された当選値とが一致するか否かを判定することにより、2ラウンド大当りを発生させるか否か、15ラウンド大当りを発生させるか否か、さらには、15ラウンド確変大当りを発生させるか否かが決定される。
このとき、特別図柄ゲーム開始時の遊技状態が通常状態である場合には、通常時用大当り判定テーブルに基づき大当りか否かが判定され、さらには、通常時用確変大当り判定テーブルに基づき確変大当りか否かが判定される。また、特別図柄ゲーム開始時の遊技状態が確変状態である場合には、確変時用大当り判定テーブルに基づき大当りか否かが判定され、さらには、確変時用確変大当り判定テーブルに基づき確変大当りか否かが判定される。
ここで、確変状態時に用いられる確変時用大当り判定テーブルは、通常時に用いられる通常時用大当り判定テーブルよりも、大当りとなる当選値が多く格納されている。これにより、確変状態時においては、通常時よりも大当りが発生しやすくなっている。したがって、確変状態時においては、通常時よりも確変大当りになる確率も高くなり、連チャンしやすくなっている。
なお、確変状態であっても、連チャン回数が5回目の確変状態であるときには、確変大当りとなるか否かの判定をしないため、このときには100%通常大当りとなる。
また、大当り状態が終了した後には、確変制御に伴なって時短制御(時間短縮制御)が行なわれる。時短制御が行なわれることにより、特別図柄ゲームにおける特別図柄の変動表示時間(特別図柄変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。時短制御は、確変制御が終了することに伴なって終了する。
時短制御が行なわれるときには、普通図柄表示器205による普通図柄ゲームにおける普通図柄の変動時間(普通図柄変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普通図柄ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普通図柄当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普通図柄当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行なう傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口62を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行なわれる。このように、時短制御に伴ない第2始動入賞口62に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御とも称する。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行なわれるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行なわれるようにしてもよい。
高開放制御が行なわれることにより、第2始動入賞口62は、高開放制御が行なわれていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特別図柄ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間とも称し、この期間は、時短制御が行なわれる期間と同一であればよい。
[リーチ演出]
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機150において実行されるリーチ演出について説明する。図29は、パチンコ遊技機150のリーチ演出を説明するための図である。
図29(a)に示すように、パチンコ遊技機150が実行するリーチ演出は、リーチ演出P1、リーチ演出P2、リーチ演出Q1、およびリーチ演出Q2といった4種類のリーチ演出が設けられている。
リーチ演出P1およびリーチ演出P2は、2ラウンド大当りとなるか否かを示唆するリーチ演出である。リーチ演出P1においては、一旦、「左」の飾り図柄と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が停止され、その後、「中」の飾り図柄に「3」以外の数字図柄が停止される。つまり、リーチ演出P1は、2ラウンド大当りとなるか否かを示唆しておいて演出の最後で2ラウンド大当りにならない旨(2ラウンド大当りの成立に失敗した旨)を報知する演出である。リーチ演出P2においては、一旦、「左」の飾り図柄と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が停止され、その後、「中」の飾り図柄に「3」の数字図柄が停止される。つまり、リーチ演出P2は、2ラウンド大当りになるか否かを示唆しておいて演出の最後で2ラウンド大当りになる旨(2ラウンド大当りの成立に成功した旨)を報知する演出である。
また、リーチ演出Q1およびリーチ演出Q2は、15ラウンド大当りとなるか否かを示唆するリーチ演出である。リーチ演出Q1においては、一旦、「左」の飾り図柄と「右」の飾り図柄にともに「5」または「7」の数字図柄が停止され、その後、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が停止される。つまり、リーチ演出Q1は、15ラウンド大当りになるか否かを示唆しておいて演出の最後で15ラウンド大当りにならない旨(15ラウンド大当りの成立に失敗した旨)を報知する演出である。リーチ演出Q2においては、一旦、「左」の飾り図柄と「右」の飾り図柄にともに「5」または「7」の数字図柄が停止され、その後、「中」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が停止される。つまり、リーチ演出Q2は、15ラウンド大当りになるか否かを示唆しておいて演出の最後で15ラウンド大当りになる旨(15ラウンド大当りの成立に成功した旨)を報知する演出である。
リーチ期間においては、リーチ演出P1、リーチ演出P2、リーチ演出Q1、およびリーチ演出Q2のうちのいずれか1つあるいは複数が実行される。これらの「リーチ演出」は、第1実施の形態における「煽り演出」に相当する演出である。各リーチ演出では、数字図柄を停止する演出が実行されるが、その数字図柄を最終的な確定表示として停止するリーチ演出は、リーチ期間の最後で実行されるリーチ演出のみである。このリーチ演出を特に“最終リーチ演出”と称する。最終リーチ演出以前に実行されるリーチ演出では、数字図柄は仮停止し、次のリーチ演出の実行に伴い3つの図柄が共に再変動する。そして、次のリーチ演出において前回のリーチ演出と同じ又は異なる出目によるリーチが成立する。このため、各リーチ演出の実行の度に、リーチ図柄が変更され得る。
図29(b)には、飾り図柄の1回の変動内におけるパターン1〜6の6パターンのリーチ演出の実行例が示されている。
パターン1は、リーチ期間を通して最終的に15ラウンド大当りが確定する場合について示している。より具体的には、まず、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームまたは第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して3つの飾り図柄のすべてが変動を開始し、その後リーチ演出P1が実行される。リーチ演出P1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が一旦停止されることにより2ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「3」以外の「4」の数字図柄が停止されることによって2ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出P1が実行される。このリーチ演出P1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が停止されることにより2ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「3」以外の「4」の数字図柄が一旦停止されることによって2ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q2が実行される。このリーチ演出Q2においては、「左」と「右」の飾り図柄に「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「7」の数字図柄が停止されることによって最終的に15ラウンド大当りになったことが報知される。
上記パターン1に示すように、1回の変動に対応する大当りになるか否かの結果に対して、複数回のリーチ演出が行なわれてその都度結果が報知されるため、複数回に亘って大当りになることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。
パターン2は、リーチ期間を通して最終的に15ラウンド大当りにならないことが確定した場合について示している。より具体的には、まず、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームまたは第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して3つの飾り図柄のすべてが変動を開始し、その後リーチ演出Q1が実行される。リーチ演出Q1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が停止されることによって15ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q1が実行される。このリーチ演出Q1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が停止されることによって15ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q1が実行される。このリーチ演出Q1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が停止されることによって最終的に15ラウンド大当りにならないことが報知される。
上記パターン2に示すように、遊技者にとって有利度合いの高い15ラウンド大当りとなるか否かを示唆するリーチ演出Q1を実行した結果、15ラウンド大当りにならないことが報知された後は、2ラウンド大当りとなるか否かを示唆するリーチ演出P1またはリーチ演出P2は一切実行されないようになっている。このように、リーチ演出の開始よりも前のリーチ期間において実行されていたリーチ演出よりも大当りが発生したときのラウンド数が低い当該リーチ演出が実行されないため、15ラウンド大当りとなることに対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
パターン3は、リーチ期間を通して最終的に15ラウンド大当りにならないことが確定した場合について示している。より具体的には、まず、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームまたは第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して3つの飾り図柄のすべてが変動を開始し、その後リーチ演出P1が実行される。リーチ演出P1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が一旦停止されることにより2ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「3」以外の「4」の数字図柄が停止されることによって2ラウンド大当りにならないことが報知される。さらに、このリーチ演出P1においては、操作演出が実行される。
ここで、操作演出とは、リーチ期間の最後に行なわれるリーチ演出以外のリーチ演出(たとえば、リーチ期間の最初のリーチ演出や途中のリーチ演出)において実行される場合がある演出であり、本実施の形態においては、画像表示装置500の画面上に「ボタンを押せ!!」といったメッセージ画像が一定時間表示される。そして、このメッセージ画像が表示されている間は、スティックコントローラ31Aのプッシュボタン31Bが稼働状態となり、遊技者がプッシュボタン31Bを操作することができるようになっている。なお、操作演出は、リーチ演出P1であるときにのみ所定確率で実行されるようになっている。
パターン3においては、この操作演出が行なわれたにもかかわらず、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作がされなかった。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出P1が実行される。このリーチ演出P1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が停止されることにより2ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「3」以外の「4」の数字図柄が停止されることによって2ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q1が実行される。このリーチ演出Q1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が停止されることによって最終的に15ラウンド大当りにならないことが報知される。
パターン4は、リーチ期間を通して最終的に15ラウンド大当りにならないことが確定した場合について示している。より具体的には、まず、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームまたは第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して3つの飾り図柄のすべてが変動を開始し、その後リーチ演出P1が実行される。リーチ演出P1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が一旦停止されることにより2ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「3」以外の「4」の数字図柄が停止されることによって2ラウンド大当りにならないことが報知される。さらに、このリーチ演出P1においては、パターン4の例と異なり、操作演出が実行されて遊技者によるプッシュボタン31Bの操作がされた。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q1が実行される。このリーチ演出Q1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が停止されることによって15ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q1が実行される。このリーチ演出Q1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が停止されることによって最終的に15ラウンド大当りにならないことが報知される。
上記パターン3、4に示すように、リーチ演出P1において実行された操作演出で遊技者によるプッシュボタン31Bの操作がされた場合(パターン4の例)は、操作演出で遊技者によるプッシュボタン31Bの操作がされなかった場合(パターン3の例)よりも、その後に実行されるリーチ演出が遊技者にとって有利度合いの高い15ラウンド大当りとなるか否かを示唆するリーチ演出Q1が実行されやすくなっている。このように、操作演出において遊技者がプッシュボタン31Bを操作したか否かによって、その後に実行されるリーチ演出が有利度合いの高い演出となるか否かが変わるため、操作演出に対しても遊技者の興味を引き付けることにより、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
パターン5は、リーチ期間を通して最終的に15ラウンド大当りが確定する場合について示している。より具体的には、まず、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームまたは第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して3つの飾り図柄のすべてが変動を開始し、その後リーチ演出P1が実行される。リーチ演出P1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が一旦停止されることにより2ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「3」以外の「4」の数字図柄が一旦停止されることによって2ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開するが、所定期間経過した後でも次のリーチ演出は実行されず、さらに所定期間経過した後にリーチ演出Q2が実行される。このリーチ演出Q2においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が停止されることによって最終的に15ラウンド大当りになったことが報知される。
パターン6は、リーチ期間を通して最終的に15ラウンド大当りが確定する場合について示している。より具体的には、まず、第1特別図柄を用いた特別図柄ゲームまたは第2特別図柄を用いた特別図柄ゲームと同期して3つの飾り図柄のすべてが変動を開始し、その後リーチ演出P1が実行される。このリーチ演出P1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「3」の数字図柄が一旦停止されることにより2ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「3」以外の「4」の数字図柄が停止されることによって2ラウンド大当りにならないことが報知される。
なお、このリーチ演出P1は、パターン5における最初のリーチ演出P1よりも短い期間で行なわれる。たとえば、パターン5における最初のリーチ演出がの実行期間が所定期間(たとえば、5秒間)よりも長い期間であるのに対して、パターン6における最初のリーチ演出がの実行期間が所定期間(たとえば、5秒間)よりも短い期間である。
その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q1が実行される。このリーチ演出Q1においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」以外の数字図柄が一旦停止されることによって15ラウンド大当りにならないことが報知される。その後、3つの飾り図柄のすべてが変動を再開し、所定期間経過後にリーチ演出Q2が実行される。このリーチ演出Q2においては、「左」と「右」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が一旦停止されることにより15ラウンド大当りとなるか否かが示唆された後に、「中」の飾り図柄に「5」または「7」の数字図柄が停止されることによって最終的に15ラウンド大当りになったことが報知される。
上記パターン5、6に示すように、リーチ演出の実行期間が所定期間(たとえば、5秒間)よりも短い(パターン6の例)場合は、所定期間(たとえば、5秒間)よりも長い(パターン5の例)場合よりも、その後に実行されるリーチ演出が実行されやすくなっている。このように、大当りにならない旨の結果を報知するリーチ演出(演出P1)が短い期間で実行された場合でも、その後さらにリーチ演出が実行される可能性が高いため、リーチ演出がすぐに終了してしまって遊技者の期待感が低下してしまっても、その後のリーチ演出によって遊技者の期待感を再び向上させることができる。
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、図23(a)、(b)に示すように、前回の煽り演出がA1であるときにおいて最終煽り演出が演出B1または演出B2であるときには、次の途中煽り演出として、演出A1または演出B1が選択される可能性があった。つまり、前回の煽り演出が遊技者にとって有利度合いの低い演出であって当該煽り演出でナビストックの付与に失敗した場合には、次の煽り演出としては、前回の煽り演出と同じレベルの有利度合いの煽り演出か、もしくは前回の煽り演出よりも遊技者にとって有利度合いの高い煽り演出が実行される可能性があった。
しかしながら、これに限らず、図30(a)の変形例に係る途中煽り演出抽選テーブルdに示すように、前回の煽り演出がA1であるときにおいて最終煽り演出が演出B1または演出B2であるときには、次の途中煽り演出として、100%の確率で演出B1が選択されるものであってもよい。つまり、図30(b)に示すように、前回の煽り演出が遊技者にとって有利度合いの低い演出であって当該煽り演出でナビストックの付与に失敗した場合には、次の煽り演出としては、前回の煽り演出よりも遊技者にとって有利度合いの高い煽り演出が必ず実行されるものであってもよい。
これによれば、前に実行された煽り演出よりも有利度合いの高い煽り演出が実行されるため、ナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
なお、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においても同様に、前回のリーチ演出が遊技者にとって有利度合いの低いリーチ演出P1であって当該リーチ演出P1で大当りにならなかった場合には、次のリーチ演出としては、前回のリーチ演出P1よりも遊技者にとって有利度合いの高いリーチ演出Q1、Q2が必ず実行されるものであってもよい。
また、本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、1個〜3個のナビストックが付与されるか否かを示唆する煽り演出(演出A1、A2)と、4個〜6個のナビストックが付与されるか否かを示唆する演出(演出B1、B2)との2種類に分けて、遊技者にとっての有利度合いが異なるように煽り演出が設けられていた。
しかしながら、有利度合いの異なる煽り演出は2種類に限らず、たとえば、3種類や4種類など複数種類設けられていてもよい。たとえば、図30(c)は、有利度合いの異なる3種類の煽り演出が設けられている変形例である。より具体的には、本第1実施形態に係るスロットマシン1において設定された煽り演出A(A1、A2)と煽り演出B(B1、B2)の他に、煽り演出B(B1、B2)よりもさらに遊技者にとって有利度合いの高い煽り演出C(たとえば、演出C1はナビストックが付与されない旨を報知し、演出C2はナビストックが付与される旨を報知する)が設けられている。そして、この例の場合、煽り演出A1が実行されてナビストックが付与されなかった後には、煽り演出A1よりも有利度合いの高い煽り演出B1が実行され、さらに、煽り演出B1でナビストックが付与されなかった後には、煽り演出B1よりも有利度合いの高い煽り演出C2が実行されてナビストックが付与される。
このように、遊技者にとっての有利度合いが異なる煽り演出が複数種類設けられて、段階的に有利度合いの高い煽り演出が実行されていくものであってもよい。
なお、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においても同様に、遊技者にとっての有利度合いが異なるリーチ演出が複数種類設けられて、段階的に有利度合いの高いリーチ演出が実行されていくものであってもよい。
また、本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、図24に示すように、前回の煽り演出の演出期間が所定期間よりも長い場合と短い場合とで、その後に煽り演出が実行される確率を異ならせていた。より具体的には、前回の煽り演出の演出期間が所定期間よりも長い場合は、所定期間よりも短い場合よりもその後に煽り演出が実行されやすくなっていた。
しかしながら、前回の煽り演出の演出期間に基づくことに限らず、前回の煽り演出の実行タイミングに基づいてその後の煽り演出の実行確率を異ならせるものであってもよい。たとえば、図31の変形例に係る途中煽り演出期間抽選テーブルに示すように、前回の煽り演出の実行タイミングが前兆開始から12ゲーム目よりも前の場合と、12ゲーム目よりも後の場合とで、その後の煽り演出の実行確率を異ならせるものであってもよい。図31の変形例の場合、前回の煽り演出の実行タイミングが前兆開始から12ゲーム目よりも前であったときは、その後の煽り演出が2ゲームまたは4ゲームに決定される確率が70%であり、前回の煽り演出の実行タイミングが前兆開始から12ゲーム目よりも後であったときは、その後の煽り演出が2ゲームまたは4ゲームに決定される確率が30%となっている。つまり、前回の煽り演出の実行タイミングが前兆開始から12ゲーム目よりも前の場合の方が、12ゲーム目よりも後の場合よりも、その後の煽り演出が実行されやすくなっている。
これにより、実行した煽り演出の実行タイミングによって、その後さらに煽り演出が実行されたり、あるいは実行されなかったりするため、煽り演出の実行されたタイミングに対しても遊技者の興味を引き付けることにより、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においても同様に、前回のリーチ演出の実行タイミングに基づいてその後のリーチ演出の実行確率を異ならせるものであってもよい。
[有利状態について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、「有利状態」の例として、「AT」であることを例示して説明した。また、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においては、「有利状態」の例として、「大当り遊技状態」であることを例示して説明した。しかしながら、これに限らず、その他の有利状態であってもよい。
たとえば、第1実施形態に係るスロットマシン1であれば、「有利状態」は、ビッグボーナスやレギュラーボーナスなどのボーナス遊技状態であってもよい。また、第2実施形態に係るパチンコ遊技機150であれば、「有利状態」は、確変状態や時短状態であってもよい。
[特典について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、「特典」の例として、ATに制御可能なナビストックであることを説明した。また、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においては、「特典」の例として、大当り確定であることを説明した。しかしながら、これに限らず、その他の有利状態であってもよい。
たとえば、第1実施形態に係るスロットマシン1であれば、「特典」は、ボーナス当選や小役の当選などであってもよい。また、メダルの払出しであってもよい。さらには、特典はメダルの払出率に直接影響を及ぼすものではないものであってもよい。より具体的には、特典は確率状態が高確率状態であるか否かを示唆するための示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタの出現など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像(キャラクタ映像やアイテム映像)や特典情報、着信メロディなどを所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な二次元コードを液晶表示器51において表示することなどであってもよい。
また、第2実施形態に係るパチンコ遊技機150であれば、「特典」は、確変状態への制御や時短状態への制御などであってもよい。また、遊技球の払出しや先読み予告演出などの実行などであってもよい。
[有利度合いについて]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、「有利度合い」が高いことの例として、付与されるナビストック数が多いことについて説明した。また、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においては、「有利度合い」が高いことの例として、大当り遊技状態のラウンド数が多いことについて説明した。しかしながら、これに限らず、その他の方法によって有利度合いを高くするものであってもよい。
たとえば、第1実施形態に係るスロットマシン1であれば、「有利度合い」が高いこととして、ナビストックが付与される確率が高いものであってもよい。つまり、煽り演出B1、B2が実行されたときには、煽り演出A1、A2が実行されたときよりも、ナビストックが付与される確率が高いことを示唆するものであってもよい。
これにより、前の報知演出よりもナビストックが付与される可能性が低い煽り演出が実行されないため、ナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。より具体的には、たとえば、前の煽り演出がナビストックが付与される可能性が高いことを示唆する演出であって、その次の煽り演出がそれよりもナビストックが付与される可能性が低いことを示唆する演出を実行するものであれば、遊技者は前回よりもナビストックが付与される可能性が低いと考え、遊技に対する期待感や興趣が低下してしまうおそれがある。この点、本実施形態においては、前の煽り演出よりもナビストックが付与される可能性が低いことを示唆する煽り演出は実行されることがないため、遊技者の興趣を低下させることがなく、かえってナビストックの付与に対する遊技者の期待感をさらに向上させることができる。
また、第2実施形態に係るパチンコ遊技機150であれば、「有利度合い」が高いこととして、大当りが発生する確率が高いものであってもよい。つまり、リーチ演出Q1、Q2が実行されたときには、リーチ演出P1、P2が実行されたときよりも、大当りが発生する確率が高いことを示唆するものであってもよい。
さらに、本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、煽り演出A1、A2が付与される可能性があるナビストック数が1個〜3個であることを示唆し、煽り演出B1、B2が付与される可能性があるナビストック数が4個〜6個であることを示唆していたが、これに限らない。たとえば、煽り演出A1、A2が付与される可能性があるナビストック数が1個以上であることを示唆し、煽り演出B1、B2が付与される可能性があるナビストック数が4個以上であることを示唆するものであってもよい。つまり、付与されるナビストック数の下限値を異ならせることによって、煽り演出による有利度合いの示唆を異ならせてもよい。
[報知演出について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、「報知演出」として、前兆期間中に複数回行なわれる煽り演出とし、当該煽り演出においては液晶表示器51に表示されたキャラクタのバトル演出を用いて説明した。また、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においては、「報知演出」として、1変動期間中に複数回行なわれるリーチ演出を用いて説明した。しかしながら、これに限らず、その他の手段を用いて特典を付与するか否かの決定結果を報知するものであってもよい。
たとえば、第1実施形態に係るスロットマシン1であれば、スピーカ53、54から出力された音楽によって結果を報知するものでもよいし、演出効果LEDが発する光によって結果を報知するものであってもよい。また、前兆期間中に行なわれるミニゲームによって結果を報知するものであってもよい。
また、第2実施形態に係るパチンコ遊技機150であれば、スピーカ108L、108Rから出力された音楽によって結果を報知するものでもよいし、遊技効果ランプ900が発する光によって結果を報知するものであってもよい。また、1変動期間中に行なわれるミニゲームによって結果を報知するものであってもよい。
[AT上乗せ時の煽り演出について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、すでにAT役に当選して前兆期間に入っているときにおいて再度AT役に当選したときには、煽り演出を決定する図12のAT役当選時処理を実行するものではなかった。つまり、AT初当りではなくAT上乗せ当選したときにすでに前兆期間に入っている場合は、上乗せ当選に基づいて再度煽り演出を設定するものではなかった。これは、すでに付与が決まっているナビストック数にAT上乗せ当選によって上乗せされたナビストック数を加算して、その合計値に基づき再度煽り演出を書き換えた場合、サブ制御部91による処理が複雑になって処理スピードが遅くなってしまうことを回避するためである。
しかしながら、AT上乗せ当選したときにすでに前兆期間に入っている場合でも、すでに付与が決まっているナビストック数にAT上乗せ当選によって上乗せされたナビストック数を加算した合計値に基づき、再度煽り演出を書き換えるものであってもよく、この場合は、上乗せされたナビストック数にも基づいて遊技者に煽り演出による報知をすることができるといったメリットがある。
[煽り演出の期間について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、初回煽り演出は2ゲームまたは4ゲームのいずれかに決定されることについて説明したが、その他のゲーム数であってもよい。また、0ゲームも含むものであって初回煽り演出は実行されない場合があってもよい。また、予め決められたゲーム数に限らず、毎回ランダムにゲーム数が変更されるものであってもよい。なお、途中煽り演出や最終煽り演出においても上記のように、その他のゲーム数であってもよい。
[リーチ演出の期間について]
本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においても、本第1実施形態に係るスロットマシン1の煽り演出と同様に、リーチ演出の実行期間は、予め設定された中から抽選で決めるものであっても良いし、毎回ランダムにゲーム数が変更されるものであってもよい。
[操作演出について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1および本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においては、操作演出は所定確率で抽選された結果、煽り演出P1やリーチ演出P1において、発生する場合もあれば発生しない場合もあった。しかしながら、これに限らず、操作演出は、100%発生するものであってもよい。また、前の演出における操作演出で遊技者が操作した場合には、その後に、100%遊技者にとって有利度合いの高いことを示唆する演出が行なわれるものであってもよい。
[操作受付手段について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、操作演出において遊技者が操作する操作受付手段として、演出用スイッチ56を用いることについて説明したが、これに限らず、その他の手段であってもよい。たとえば、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8R、もしくは清算スイッチ12などのように遊技の進行に関わる手段を用いてもよい。
また、本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150においては、操作演出において遊技者が操作する操作受付手段として、プッシュボタン31Bを用いることについて説明したが、これに限らず、その他の手段であってもよい。たとえば、遊技者が操作可能なその他のボタンやタッチセンサなど手をかざすだけで遊技者の操作を認識できる手段を用いてもよい。
[特定期間について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、「特定期間」を前兆期間であるとして説明した。つまり、本第1実施形態においては、前兆期間中における一つ前の煽り演出の内容に基づいて次に実行する煽り演出の内容を決めていた。たとえば、前兆期間中における一つ前の煽り演出が特典が付与される可能性が高い演出(煽り演出B1)であれば、その次の煽り演出は、一つ前の煽り演出よりも特典が付与される可能性が低い演出(煽り演出A1、A2)をすることを規制するものであった。しかしながら、これに限る必要はない。
たとえば、「特定期間」は、前兆期間の中でのさらに限られた所定期間であってもよい。たとえば、次の煽り演出を決定するときに、一つ前の煽り演出が終了してから所定期間内(たとえば、3ゲーム以内や1分以内)に次の煽り演出が開始される場合に限り、一つ前の煽り演出よりも特典が付与される可能性が低い演出をすることを規制するものであってもよい。つまり、前兆期間における一つ前の煽り演出が終了してから、当該前の煽り演出の内容を未だ遊技者が印象強く覚えている期間内に次の煽り演出を実行する場合に限り、煽り演出の内容を規制するものであってもよい。つまり、前の煽り演出と次の煽り演出との間が空いていることにより遊技者が前の演出の印象が薄れている場合には、次の煽り演出は前の煽り演出の内容を考慮する必要がないため、このような場合においては次の煽り演出の内容を規制する処理をしないようにすることができる。
また、たとえば、前兆期間における所定期間(たとえば、前兆期間の残り20ゲームの間や前兆期間の開始15分後から前兆期間が終了するまでの期間)において、遊技者がナビストックが付与される可能性があることを認識できる期待演出(たとえば、画面上の背景が変わるなど)をさらに実行するものであれば、「特定期間」としては、当該期待演出を実行している期間であってもよい。これにより、前兆期間においてこの期待演出が実行されている間にのみ、次の煽り演出の内容を規制する処理をすることができる。
[AT抽選について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、AT抽選によって、付与されるナビストック数を決定する場合を説明した。しかしながら、ナビストックを用いずに、たとえば、ATに制御されるゲーム数(ATゲーム数)を抽選によって決定してもよい。そして、煽り演出によって、付与されるATゲーム数を示唆するものであってもよい。さらに、付与されるATゲーム数が多いことを煽り演出B1、B2が示唆し、付与されるATゲーム数が煽り演出B1、B2が示唆するATゲーム数よりも少ないことを煽り演出A1、A2が示唆するものであってもよい。
また、ATを2種類に区別し、一方を通常AT、他方を有利ATとして、制御中における有利度を異ならせるようにしてもよい。たとえば、有利ATは、通常ATよりも、AT制御中における小役やボーナスへの入賞確率などを異ならせるようにしてもよい。そして、煽り演出によって、制御される通常ATまたは有利ATを示唆するものであってもよい。さらに、煽り演出B1、B2が有利ATを示唆し、煽り演出A1、A2が通常ATを示唆するものであってもよい。
また、AT抽選によって、ATが継続される所定の条件を決定してもよい。所定の条件として、たとえば、所定のメダルの払い出し枚数や純増枚数を決定してもよく、ATに制御した後はその枚数に達するまでATを制御させるようにしてもよい。
また、本第1実施形態に係るスロットマシン1においては、強イチゴAに当選したときのみAT抽選を実行していた。しかしながら、これに限らず、強イチゴB〜F、弱イチゴA〜Fに当選したときにAT抽選を実行していてもよい。また、他の役に当選したときに抽選してもよい。
[ナビ対象役について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1のナビ対象役は、RT0であるときには、リプA〜F、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dであり、RT2であるときには、左ベルA〜D、中ベルA〜D、および右ベルA〜Dであったが、これに限らず、他の役であってもよい。また、たとえば、ナビ対象役に、メロンやイチゴを含め、当選したときにメロンに当選した旨あるいはイチゴに当選した旨を報知するようにしてもよい。
[フリーズ演出について]
本第1実施形態に係るスロットマシン1において、ストップスイッチ8L、8C、8Rやスタートスイッチ7などゲーム進行において操作される操作手段の操作を強制的に無効にするフリーズ制御を行なうようにしてもよい。たとえば、ボーナス終了後1ゲーム目にBB1もしくはBB2に当選した場合に、フリーズ制御を行なうようにしてもよい。
[本第1実施形態におけるその他の変形例や実施の形態の特徴点について]
(1) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選ごとにいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 本第1実施形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、本第1実施形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、これに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、本第1実施形態においては、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値のうちの何れか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえばメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。すなわち、メダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れを用いても賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球などの複数種類の遊技用価値の何れをも払い出し得るものであってもよい。
(3) 本第1実施形態においては、50ゲーム消化することにより、1のナビストックを消費する例について説明した。しかし、1のナビストックに対応してATに制御する期間としては、予め定められた回数分ゲーム消化する期間に限らず、複数種類の回数から乱数などを用いてランダムに抽選で決定された回数分ゲームを消化する期間、ナビ対象役に当選してナビ演出が実行された回数が所定回数に到達するまでの期間、特定の入賞役(たとえばイチゴなど)に当選した回数が所定回数に到達するまでの期間などであってもよい。なお、いずれの場合においても、ATの連チャンが終了するときに行なわれるエンディング演出が行なわれたときには、他のAT期間よりも当該エンディング演出が行なわれた後のAT期間の方が有利になる。
(4) 本第1実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを有する可変表示装置を備え、全てのリールが停止した時点で1ゲームが終了し、3つのリールに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生するスロットマシンについて説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の可変表示領域のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、前記複数の可変表示領域のすべてに前記表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として前記複数の可変表示領域のそれぞれに導出された前記表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンについて説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示装置に表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置に導出された表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであれば、3つのリールを有する可変表示装置を備えるものに限らず、1のリールしか有しないものや、3以外の複数のリールを有する可変表示装置を備えるスロットマシンであってもよい。
(5) 本第1実施形態に係るスロットマシン1は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な複数の可変表示領域(透視窓3)のそれぞれに表示結果を導出させることが可能な可変表示装置を備え、遊技用価値(メダル、クレジット)を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、複数の可変表示領域のすべてに表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、1ゲームの結果として複数の可変表示領域のそれぞれに導出された表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンであってもよい。
[本第2実施形態におけるその他の変形例や実施の形態の特徴点について]
(1) 本第2実施形態では、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bを備えたパチンコ遊技機について説明したが、1つの特別図柄表示装置が設けられたパチンコ遊技機であってもよい。
(2) 本第2実施形態において、パチンコ遊技機の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置500の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(3) 本第2実施形態においては、制御信号に基づいて画像表示装置500を含む演出制御装置の制御(遊技の演出の制御)を行なう演出制御手段として、表示制御と音制御とランプ制御とを統括的に制御可能な演出制御基板(特に演出制御用CPU)を設けるものであってもよい。また、これに限らず、表示制御を行なうマイクロコンピュータ(CPU)と、音制御を行なうマイクロコンピュータ(CPU)と、ランプ制御を行なうマイクロコンピュータ(CPU)とを設け、遊技制御用マイクロコンピュータが、これらのマイクロコンピュータのそれぞれに、表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを与え、そのコマンドに応じて各マイクロコンピュータが各制御を個別に実行するような構成を採用するものであってもよい。
(4) 本第2実施形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、次のように遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。より具体的には、上記の第2実施形態のパチンコ遊技機150は、遊技者に景品として遊技球が払出され、遊技者が払出された遊技球(貸し球の場合もある)を遊技領域に発射して遊技が行なわれる遊技機であったが、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報により特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打込んで遊技者が遊技を行なう遊技機であってもよい。すなわち、始動領域を遊技媒体(遊技球)が通過した後に、変動表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置を備え、該変動表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれ、遊技球の打込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算するものであってもよい。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読出しを行なう遊技用記録媒体処理手段とを備えていてもよい。
(5) 本第2実施形態は、パチンコ遊技機の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線などを介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線などを介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(6) 本第2実施形態に係るパチンコ遊技機150は、遊技領域(遊技盤200)に設けられ遊技媒体(遊技球)が進入したときに所定の始動条件が成立する始動領域(第1始動入賞口61、第2始動入賞口62)と、当該始動条件が成立したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報(飾り図柄)の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示装置(画像表示装置500)と、前記遊技領域に設けられ、遊技者にとって有利な第1状態(開状態)と遊技者にとって不利な第2状態(閉状態)とのいずれかの状態に変化可能な可変入賞手段(特別可変入賞球装置750)とを備え、前記変動表示装置における識別情報の変動表示の表示結果が予め定められた特定表示結果(大当り)となったときに、前記可変入賞手段を第1状態に変化させる遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御されるパチンコ遊技機であってもよい。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。