JP6369515B2 - 無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法 - Google Patents

無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6369515B2
JP6369515B2 JP2016189313A JP2016189313A JP6369515B2 JP 6369515 B2 JP6369515 B2 JP 6369515B2 JP 2016189313 A JP2016189313 A JP 2016189313A JP 2016189313 A JP2016189313 A JP 2016189313A JP 6369515 B2 JP6369515 B2 JP 6369515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aseptic
molding
preform
chamber
blow molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016189313A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018051870A (ja
Inventor
睦 早川
睦 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2016189313A priority Critical patent/JP6369515B2/ja
Priority to EP17855901.9A priority patent/EP3520992B1/en
Priority to EP21150819.7A priority patent/EP3827964B1/en
Priority to PCT/JP2017/033957 priority patent/WO2018061946A1/ja
Priority to US16/336,314 priority patent/US11084202B2/en
Priority to CN201780059678.9A priority patent/CN109789627A/zh
Publication of JP2018051870A publication Critical patent/JP2018051870A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6369515B2 publication Critical patent/JP6369515B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、プリフォームを殺菌し、殺菌したプリフォームを無菌雰囲気でボトルに成形する無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法に関する。
従来、プリフォームを連続走行させながら、プリフォームに殺菌剤を塗布し、そのままプリフォームを加熱炉内に導入し、加熱炉内でプリフォームを容器に成形するための温度まで加熱し、この加熱によってプリフォームに塗布した殺菌剤の乾燥、活性化を同時に行なう殺菌方法が提案されている(特許文献1)。しかし、殺菌したプリフォームを成形する際に無菌性を維持する方法や装置については記載されていない。
また、プリフォームを予熱し、予熱したプリフォームに過酸化水素ミスト又はガスを吹き付け、さらにプリフォームを成形温度まで加熱し、成形温度に達したプリフォームを連続走行するブロー成形型内でボトルに成形し、ブロー成形型からボトルを取り出し、その後、ボトルに飲料を充填してキャップで密封する飲料充填方法が提案されている(特許文献2、3参照。)。これらの特許文献には、成形機の稼働前に成形機を殺菌する方法について記載はあるが不十分であり、プリフォームをボトルに成形する成形部における無菌性の確保や維持についての記載はない。
一方、プリフォームをボトルに成形する金型の内面を殺菌する方法及び装置が提案されている(特許文献4)。また、金型、ブローノズル及び延伸ロッドをクリーンルーム内に設けることも提案されている(特許文献5)。しかし、金型内面の殺菌が煩雑であったり、延伸ロッドの無菌性維持にベローズを使用することで、耐久性が不十分というおそれがある。
また、成形機のブローノズルと金型を無菌雰囲気とし、それ以外は非無菌雰囲気として、非無菌雰囲気にある延伸ロッドが移動するチャンバーを殺菌して、延伸ロッドの無菌性を確保する装置などが提案されている(特許文献6,7)。しかし、延伸ロッドの殺菌機構が複雑であり、成形後のボトルの口部が下向きで、上向きにするのが困難である。また、ボトルの口部が下向きであると、搬送装置が複雑になったり、反転のための設備を設けなければならない。
特開2008−183899号公報 特表2008−546605号公報 特開2013−35562号公報 特開2015−116814号公報 特開2011−51337号公報 特表2012−500134号公報 特開2010−264753号公報 特開2013−504456号公報
従来、ボトルの無菌充填機は、プリフォームをボトルに成形し、成形後のボトルを殺菌していたが、殺菌剤が多量に必要であり、装置も過大となることから、プリフォームの段階で殺菌する無菌充填機が広まりつつある。しかし、プリフォームの段階で殺菌された後、プリフォームをボトルに成形し、成形したボトルに内容物を充填する充填部まで、ボトルは無菌性を維持して搬送されなければならない。特に、重要なことは殺菌されたプリフォームをボトルに成形する成形工程での無菌性を確保することであり、これが課題となっている。
そこで、特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7により、殺菌されたプリフォームをボトルに成形する成形機や成形方法が提案されている。しかし、いずれも背景技術で述べた理由により、成形部の無菌性を確保するための技術としては不十分である。すなわち、殺菌されたプリフォームを無菌雰囲気で成形し、ボトルの無菌性を維持した状態で、成形機からボトルを取り出すことができる無菌ブロー成形機及びブ無菌ブロー成形方法が望まれている。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、殺菌されたプリフォームの無菌性を維持したまま、プリフォームを無菌のボトルに成形できる無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法を提供することを目的とする。
本発明に係る無菌ブロー成形機は、少なくとも、プリフォームをボトルにブロー成形する成形部と当該成形部を駆動する駆動部を有する無菌ブロー成形機であって、前記成形部が少なくとも金型、ブローノズル、バルブブロック及び延伸ロッドを備えており、前記成形部が前記成形部を保持し前記駆動部を遮蔽する可動部と、前記成形部を外気から遮蔽する固定部とからなる成形部チャンバーにより遮蔽され、当該成形部チャンバーの内部及び内面を過酸化水素の濃度として1mg/L〜20mg/Lである過酸化水素水のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付けることにより殺菌する殺菌剤ノズルが前記固定部に設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係る無菌ブロー成形機は、前記可動部と前記固定部をシールする液体シール装置が設けられていると好適である。
また、本発明に係る無菌ブロー成形機は、前記成形部チャンバー内にあって、回転する管体の内部を通じて、前記成形部チャンバーの外部から前記バルブブロックに、高圧エアを供給する高圧エア供給装置が設けられていると好適である。
また、本発明に係る無菌ブロー成形機は、前記成形部チャンバーに無菌エアを供給する無菌エア供給装置が設けられていると好適である。
また、本発明に係る無菌ブロー成形機は、前記無菌エア供給装置が前記成形部チャンバーの上部に設けられていると好適である。
また、本発明に係る無菌ブロー成形機は、前記無菌エア供給装置に無菌エア加熱装置が設けられていると好適である。
また、本発明に係る無菌ブロー成形機は、前記殺菌装置に、殺菌剤のガスを生成する、殺菌剤ガス生成器が設けられていると好適である。
本発明に係る無菌ブロー成形方法は 少なくとも、プリフォームをボトルにブロー成形する成形部と当該成形部を駆動する駆動部を有するブロー成形機を用いた無菌ブロー成形方法であって、前記成形部が少なくとも金型、ブローノズル、バルブブロック及び延伸ロッドを備えており、前記成形部を保持し前記駆動部を遮蔽する可動部と、前記成形部を外気から遮蔽する固定部とからなる成形部チャンバーにより前記成形部を遮蔽し、当該成形部チャンバーの内部及び内面を前記固定部に設けられる殺菌剤ノズルにより前記成形部チャンバー内に過酸化水素の濃度として1mg/L〜20mg/Lである過酸化水素水のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付けることにより殺菌し、前記成形部チャンバーの内部を無菌雰囲気として、殺菌されたプリフォームをボトルに成形することを特徴とする。
また、本発明に係る無菌ブロー成形方法は、前記成形部チャンバー内に無菌エアを供給し、前記成形部チャンバー内を無菌雰囲気に保持すると好適である。
本発明の無菌ブロー成形機によれば、殺菌されたプリフォームの無菌性を維持したまま、無菌のボトルを成形できる。さらに、プリフォームを殺菌する殺菌部を有する無菌充填機であっても、本発明の無菌ブロー成形機を備えることで、高い無菌性を確保できる。
本発明の実施の形態に係るプリフォームをボトルに成形する装置の一例の概略を示す平面図である。 本発明の実施の形態に係るプリフォームをボトルに成形する工程を示し、(A)はプリフォームの加熱工程を、(B)はプリフォームのボトルへのブロー成形工程を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌ブロー成形機の一例の概略を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る殺菌装置に設けられた殺菌剤ガス生成器を示す。 本発明の実施の形態に係る無菌ブロー成形機の延伸ロッドの動作を示し、(A)は延伸ロッドが上昇したときを、(B)は延伸ロッドが下降したときを示す。
以下に本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
最初に、プリフォーム供給装置から供給されたプリフォームを殺菌する殺菌部、殺菌されたプリフォームをボトルに成形する温度まで加熱する加熱部、加熱されたプリフォームをボトルに成形する無菌ブロー成形機の概要を図1により説明し、さらに無菌ブロー成形機の各詳細を図2、図3、図4、及び図5により説明する。この実施の形態によれば、殺菌されたプリフォームを無菌のボトルに成形することができる。
(ブロー成形機の概要)
本発明の無菌ブロー成形機21は、図2(A)に示すプリフォーム1を図2(B)に示すボトル2に成形する装置である。図1に示すように、プリフォーム1は、プリフォーム供給装置3により供給され、供給されたプリフォーム1は、殺菌部6にて殺菌される。殺菌されたプリフォーム1は加熱部14にて成形温度まで加熱され、本発明の無菌ブロー成形機21に受け渡される。本発明の実施の形態に係る無菌ブロー成形機21は、プリフォーム1をボトル2に成形する成形部19を備えており、成形部19は成形ホイール20の外周に一定間隔に設けられた金型23を備えている。プリフォーム1は成形ホイール20の外周を搬送されながら、金型23の形状のボトル2に成形される。成形されたボトル2は無菌性を維持したまま、次工程に搬送される。
成形部19は成形部チャンバー22により遮蔽されており、無菌ブロー成形機21を稼働する前に、成形部チャンバー22内は殺菌され、その後無菌エアが成形部チャンバー22に供給され、成形部チャンバー22内が陽圧に保たれることより、殺菌されたプリフォーム1の無菌性を維持した状態で無菌のボトル2が得られる。
成形されたボトル2は、ボトル2を検査する検査部、検査されたボトル2に殺菌された内容物を充填する充填部、さらに内容物が充填されたボトル2を殺菌されたキャップにより密封する密封部に順次搬送され、内容物が充填された無菌製品となる。
検査部を遮蔽する検査部チャンバー、充填部及び密封部を遮蔽する充填部チャンバーも稼働前に殺菌され、無菌エアでチャンバー内が陽圧に保たれることにより、チャンバー内の無菌性が維持される。陽圧に保持される圧力は、充填部チャンバーを最高圧として、検査部チャンバー、成形部チャンバー22と上流に行くに従い、低く設定される。成形部チャンバー22の上流にある、加熱部チャンバー16も稼働中には、無菌性を維持するために無菌エアが供給される。加熱部チャンバー16内の圧力は成形部チャンバー22内の圧力よりも低く設定される。例えば、充填部チャンバー内の圧力は30Pa〜150Paであり、検査部チャンバー内の圧力は30Pa〜50Pa、成形部チャンバー22内の圧力は20Pa〜30Pa、加熱部チャンバー16内の圧力は0Pa〜20Paに設定される。また、密封部の下流である製品が排出される無菌製品をコンベヤに載置して無菌充填機外に排出する出口チャンバーは0Pa〜20Paに設定される。
各チャンバーを陽圧に保持するために、各チャンバーに無菌エア供給装置が設けられるが、すべてのチャンバーに設ける必要はない。例えば、充填部チャンバーから検査部チャンバーに流入する無菌エアにより、検査部チャンバー内を陽圧に保持しても構わない。また、検査部を設けない場合は、充填部チャンバーから成形部チャンバー22に流入する無菌エアにより、成形部チャンバー22内を陽圧に保持しても構わない。適正な圧力にチャンバー内の圧力を保持するために、各チャンバーに排気装置を設けても構わない。これもすべてのチャンバーに設けなくても構わない。例えば、加熱部チャンバー16に設けた排気装置により、成形部チャンバー22内を適正な圧力に保持しても構わない。
検査部チャンバーの無菌性を確保するために稼働前に、検査部チャンバーの内部を殺菌するが、殺菌剤による検査機材の劣化を防止するために、検査機材であるカメラやランプ等を密閉化しても構わない。稼働時には検査部チャンバー内の無菌性を維持するために、無菌エアを供給し、検査部チャンバー内を陽圧に保持する。
プリフォーム1を殺菌する殺菌部6を遮蔽する殺菌部チャンバー5は、殺菌部チャンバー5内のエア中の殺菌剤を分解するフィルタ26と、ブロワ27からなる排気手段が連結される。無菌ブロー成形機21の稼働中に殺菌部チャンバー5内のエアが排気されることにより、隣接する加熱部14への殺菌剤の流入を防止することができる。殺菌部チャンバー5はブロワ27により排気されるため、殺菌部チャンバー5内の圧力は−20Pa〜20Paに設定される。
(無菌ブロー成形機の詳細)
まず、図2(A)に示すプリフォーム1が、図1に示すプリフォーム供給装置3から、所望の速度でプリフォーム供給コンベヤ4により連続的にプリフォーム1の殺菌部6に搬送される。
本実施形態におけるプリフォーム1は試験管状の有底筒状体であり、図2(B)に示したボトル2と同様な口部1aがその成形当初に付与される。この口部1aにはプリフォーム1の成形と同時に雄ネジが形成される。また、プリフォーム1には口部1aの下部に搬送のためのサポートリング1bが形成される。プリフォーム1又はボトル2は、このサポートリング1bを介して、図示しないグリッパにより把持されつつ、殺菌部6内を走行する。プリフォーム1は射出成形、圧縮成形等によって成形される。プリフォーム1の材質はポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂からなり、これらの熱可塑性樹脂単体又は混合物であっても構わないし、リサイクルされた熱可塑性樹脂を含んでも構わない。また、バリア性を付与するために、エチレンービニルアルコール共重合体、メタキシリレンジアミンのような芳香族アミンをモノマーとするポリアミド等の熱可塑性樹脂を層として、又は混合物として含んでも構わない。
プリフォーム1は、プリフォーム供給コンベヤ4から殺菌剤吹き付けホイール7に一定間隔で設けられたグリッパに把持されることにより、殺菌剤吹き付けホイール7に受け渡される。受け渡されたプリフォーム1の内外面に、プリフォーム1を殺菌するために殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が吹き付けられる。プリフォーム1に吹き付けられた殺菌剤により、プリフォーム1の表面に付着した菌等が殺菌される。
殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物は、後述する図4に示すような殺菌剤ガス生成器46によって生成した殺菌剤のガスが、一部ミスト化したものである。殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物がプリフォーム1に吹き付けられる手段は、ノズルによりプリフォーム1の内面に吹き付けられ、溢れ出た殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物がノズル先端に設けられた傘状部材に衝突してプリフォーム1の外面に接触したり、別にノズルを設けて直接プリフォーム1の外面に殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が吹き付けられることもある。プリフォーム1の内外面に、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が接触することができれば、どのような手段でも構わない。
なお、プリフォーム1への殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物の吹き付けの直前に、プリフォーム1に熱風を吹き付ける等してプリフォームを予備加熱してもよい。この予備加熱によりプリフォーム1の殺菌効果をさらに高めることができる。
プリフォーム1に吹き付けられる殺菌剤は、少なくとも過酸化水素を含んでいることが好ましい。その含有量は0.5質量%〜65質量%の範囲が適当である。0.5質量%未満では殺菌力が不足する場合があり、65質量%を超えると安全上、扱いが困難となる。また、さらに好適なのは0.5質量%〜40質量%であり、40質量%以下では扱いがより容易であり、低濃度となるために殺菌後の過酸化水素の残留量を低減できる。
また、殺菌剤は水を含んでなるが、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトンなどのケトン類、グリコールエーテル等の1種又は2種以上を含んでも構わない。
さらに、殺菌剤は過酢酸、酢酸、塩素化合物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物、硝酸、オゾン、酸性水等の殺菌効果を有する化合物、陽イオン界面活性剤、非イオン系界面活性剤、リン酸化合物等の添加剤を含んでも構わない。
殺菌剤の吹き付けの前又は後に、波長100nm〜380nmの紫外線を含む光や電子線等をプリフォーム1に照射し、殺菌効果の向上を図っても構わない。また、殺菌剤を使用せずに、波長100nm〜380nmの紫外線を含む光や電子線等をプリフォーム1に照射することにより、プリフォーム1を殺菌しても構わない。
殺菌部チャンバー5内は、稼働前に過酸化水素等の殺菌剤を殺菌部チャンバー5内に噴霧する等の手段により殺菌される。そのために、殺菌部チャンバー5内の壁面には、プリフォーム1に殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付けるための殺菌剤ガス吹き付けノズル8とは別に殺菌剤吹き付けノズルが設けられる。また、殺菌部チャンバー5に接するフィルタ26の面を殺菌するために同様の殺菌剤吹き付けノズルも設けられる。
殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が吹き付けられたプリフォーム1は、図1に示すようにエア吹き付けホイール9に受け渡される。ホイール9に受け渡されたプリフォーム1は、グリッパにより搬送されつつエア吹き付けノズル10により無菌エアが吹き付けられる。無菌エアは、ブロワによるエアを除菌フィルタを通すことにより得られる。
無菌エアの吹き付けにより、プリフォーム1の表面に付着した殺菌剤が活性化されることにより、プリフォーム1への殺菌剤の吹き付けにより殺菌されなかった菌等が殺菌される。また、無菌エアの吹き付けによってプリフォーム1に付着した殺菌剤はプリフォーム1の表面から速やかに除去される。プリフォーム1に付着した殺菌剤は、加熱部14内に入る以前に、無菌エアの吹き付けによりプリフォーム1から除去されるため、殺菌剤による加熱部14のシール部材等の各種機器が損傷を受けることはない。また、プリフォーム1の殺菌剤の付着に起因するボトルの白化、歪、成形ムラ等成形不良の発生が防止される。
プリフォーム1に吹き付けられる無菌エアは常温でも、加熱されても構わない。しかし、加熱されることが好ましく、加熱された無菌ホットエアとされることにより、殺菌剤の分解が促進され、殺菌効果が高まり、殺菌剤の残留も低減する。プリフォーム1に吹き付けられる無菌ホットエアの温度は40℃から140℃にすることが望ましい。40℃未満では加熱による効果が少なく、プリフォーム1の温度が70℃を越えるとプリフォーム1の口部1aの変形などの不都合を生じるため、無菌ホットエアの温度は140℃を越えないことが望ましい。
プリフォーム1への無菌エアの吹き付けは必須ではなく、行わなくても構わない。その場合、プリフォーム1は殺菌剤のガスを吹き付けられた後に、そのままボトル2に成形されるために加熱される。殺菌剤のガスが吹き付けられたプリフォーム1の内外面には殺菌剤が付着しており、プリフォーム1が成形温度まで加熱されると、付着した殺菌剤は活性化され、プリフォーム1の表面は殺菌される。また、余剰の殺菌剤は加熱により揮散する。
無菌エアの吹き付け後、プリフォーム1は、図1に示すホイール11に受け渡される。ここで、グリッパから解放され、図2(A)に示すように、プリフォーム1の口部1aにスピンドル28が挿入され、無端チェーン12により、加熱部14内へと搬送される。
加熱部14に搬送されたプリフォーム1は、図2(A)に示すように、赤外線ヒーター15又はその他の加熱手段によって、後のブロー成形に適した温度まで加熱される。この温度は90℃から130℃であると好適である。
なお、プリフォーム1の口部1aの温度は、変形等を防止するため70℃以下の温度に抑えられる。口部1aの温度が40℃未満の場合、口部1aの殺菌効果が低下する場合がある。これを回避するために、口部1aの温度を積極的に上昇させるフォーカスランプを加熱エリアに設け、当該フォーカスランプにより口部1aを加熱し、口部1aの温度を40℃〜70℃にしても構わない。これにより、口部1aの殺菌効果向上と口部1aの表面に付着した殺菌剤を揮散させて除去することができる。
また、プリフォーム1は、図2(A)に示すように、口部1aにスピンドル28が挿入され、回転しながら加熱部14内を搬送される。スピンドル28は無端チェーン12に一定間隔で設けられている。無端チェーン12はプーリ13a及び13bにより回転する。スピンドル28に代えてマンドレルをプリフォーム1に挿入することによって、プリフォーム1を倒立状態で回転させつつ搬送することも可能である。
加熱されたプリフォーム1は、図1に示すように、スピンドル28から解放され、ホイール17のグリッパに受け渡され、口部1a側からプリフォーム無菌エア供給ノズル18から無菌エアを吹き付けられつつ、成形ホイール20に搬送される。加熱後のプリフォーム1への無菌エアの吹き付けにより、プリフォーム1は無菌性を維持しつつ成形部チャンバー22内の無菌ブロー成形機21の成形部19に備えられた金型23に供給される。
ホイール17において、加熱されたプリフォーム1に吹き付けられる無菌エアはホットエアであってもよい。無菌ホットエアの吹き付けにより、プリフォーム1の温度低下が防止される。
また加熱後のプリフォーム1のホイール17における搬送路には、プリフォーム1の搬送路を囲むように図示しないプリフォームトンネルが設けられても構わない。プリフォームトンネルはプリフォーム1の口部1aをその上方から覆い、天井部分は、傾斜面を有する屋根状に形成される。また、天井部分には、無菌エアをプリフォーム1の口部1aの方に向かって吹き出すプリフォーム無菌エア供給ノズル18が、パイプの列状又はスリット状に設けられる。これにより、無菌エアがプリフォーム1へと効率的に供給され、プリフォーム1は加熱部チャンバー16内にあって無菌性を維持しつつ走行することができる。
加熱部チャンバー16内は稼働前に殺菌され、稼働しているときは無菌エアが供給されており、プリフォーム1の無菌性は維持されている。ホイール17でのプリフォーム1への無菌エアの吹き付けは、無菌性を高めるものであり、行わなくても構わない。加熱部チャンバー16内には、少なくとも赤外線ヒーター15、プリフォーム1を効率良く加熱するための赤外線ヒーター15による熱を反射するリフレクター、無端チェーン12、スピンドル28及び無端チェーンを作動させるプーリ13a及び13bが備えられ、プーリ13a及び13bを回転させる駆動部等は加熱部チャンバー16の外部に設けられる。加熱部14の稼働前に、加熱部チャンバー16内は過酸化水素等の殺菌剤により殺菌され、稼働時には無菌エアを加熱部チャンバー16内に供給することで、加熱部チャンバー16内は無菌性が維持される。加熱部チャンバー16内を殺菌剤により殺菌するために、加熱部チャンバー16の壁面には殺菌剤を噴霧するためのノズルが設けられる。
図2(B)に示すように、プリフォーム1をボトル2に成形する無菌ブロー成形機21は、少なくとも図3に示すように成形部19と駆動部36を有する。
成形部19は、図3に示すように、金型23、ブローノズル29、バルブブロック30及び延伸ロッド31を備える。金型23は図2(B)に示すように、割型23a、23b及び底型23cからなる。成形部19は、プリフォーム1及びボトル2の無菌性を確保するために、稼働前に殺菌され、稼働時に無菌性が維持されなければならない。駆動部36は図示しないが、モーター、油圧装置、動作伝達手段、エアシリンダーなどを備える。駆動部36の装備は潤滑剤を必要として汚れが蓄積されるため、無菌性を維持することは困難である。
図3に示すように、成形部19の無菌性を確保するために、成形部19は成形部チャンバー22により遮蔽される。成形部チャンバー22内は稼動前に殺菌されるために殺菌装置を備えている。また、図3に示すように、成形部チャンバー22は、成形部19を保持し、成形部19を駆動部36と隔離する可動部32と、成形部19を外部から遮蔽する固定部33からなる。可動部32は回転管35を中心軸として回転する。可動部32に保持される成形部19も回転し、回転に伴って図2(B)に示すように、プリフォーム1はボトル2に成形される。
ホイール17から、金型23の割型23aと23b及び底型23cが閉じることでプリフォーム1は成形ホイール20に受け渡される。その後、ブローノズル29がプリフォーム1の口部1aに接合され、延伸ロッド31がブローノズル29に設けられた孔に誘導されてプリフォーム1内に挿入され、同時にバルブブロック30の電磁弁の動作により中圧エアP1、高圧エアP2が順次プリフォーム1に送り込まれ、プリフォーム1はボトル2に成形される。成形完了後、延伸ロッド31は上昇し、ボトル2内に残存する高圧エアP2は戻しエアARとして中圧エアP1に戻される。ボトル2内に残存する高圧エアP2は中圧エアP1として戻されずに、非無菌雰囲気45に排気されても構わない。成形されたボトル2は金型23が開き、ホイール24のグリッパに把持されて、成形部チャンバー22外のホイールに搬送される。プリフォーム1のボトル2への成形は、成形部チャンバー22の可動部32と可動部32に保持される成形部19の回転に伴う金型23の開閉、延伸ロッド31の下降及び上昇、プリフォーム1内への中圧エアP1及び高圧エアP2の吹き込みを繰り返すことで行われる。
図3に示すように、成形部チャンバー22内は、無菌ブロー成形機21の稼働時は無菌雰囲気44に保持される。駆動部36は非無菌雰囲気45に設けられる。無菌雰囲気44と非無菌雰囲気45とは、可動部32の下部に設けられる液体シール装置37により可動部32の下部がシールされることにより隔離される。液体は水等の液体であれば構わないが、過酢酸(液体に含まれる濃度として100ppm以上、3000ppm以下が好ましい。)や過酸化水素(液体に1質量%以上、36質量%以下含まれることが好ましい。)のような殺菌剤を含む液体が好ましい。液体シール装置37の液体に浸漬される可動部32の端面は、液体シール装置37の底部と接触しないように設けられる。液体は可動部32の浸漬する両面に通じている。しかし、成形部チャンバー22内が無菌エアの供給により陽圧になっている場合、液体シール装置37の非無菌雰囲気45側の液体の液面高さは、無菌雰囲気44側の液体の液面よりも高くなっている。また、液量が少なくなって、無菌雰囲気44と非無菌雰囲気45が通じることのないように、液面レベル計を液体シール装置37に備え、常に液面を監視するようにしても構わない。また、液体が多量に液体シール装置37に流入し、液体シール装置37をオーバーフローした場合、液体が無菌ブロー成形機21の無菌雰囲気44内へ流入する。これを防止するために、液体シール装置37の非無菌雰囲気45側の壁面高さを、無菌雰囲気44側の壁面高さより低くし、オーバーフローした液体を液体貯留槽54に貯留し、液体貯留槽54の底部より排出させても構わない。
図3に示すように、プリフォーム1をボトル2に成形するために必要な中圧エアP1及び高圧エアP2は無菌ブロー成形機21の上部から回転管35内に設けられるホースにより供給される。回転管35と固定部33はロータリージョイント34により接合され、回転管35の回転を可能としている。中圧エアP1と高圧エアP2は無菌雰囲気44内を通過する回転管35内のホースから非無菌雰囲気45にある高圧エア供給装置25に導入される。高圧エア供給装置25に導入されるエアは除菌フィルタにより無菌化されている。高圧エア供給装置25から中圧エアP1及び高圧エアP2が可動部32に保持されるバルブブロック30に供給されるため、高圧エア供給装置25は回転可能となっている。
成形部チャンバー22内は無菌ブロー成形機21の稼動前に殺菌される。そのために、図3に示すように、成形部チャンバー22の固定部33に殺菌剤ノズル42が設けられる。殺菌剤ノズル42から、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が成形部チャンバー22内に吹き付けられる。無菌ブロー成形機21には、殺菌剤ノズル42から殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付けるための殺菌装置が設けられる。
殺菌剤ノズル42からは、図4に示す、殺菌剤ガス生成器46により生成された殺菌剤のガスが成形部チャンバー22内に吹き付けられる。殺菌剤ガス生成器46は、殺菌剤を滴状にして供給する二流体スプレーノズルである殺菌剤供給部47と、この殺菌剤供給部47から供給された殺菌剤を分解温度以下に加熱して気化させる気化部48とを備える。殺菌剤供給部47は、殺菌剤供給路47a及び圧縮空気供給路47bからそれぞれ殺菌剤と圧縮空気を取り込んで、殺菌剤を気化部48内に噴霧するようになっている。気化部48は内外壁間にヒータ48aを挟み込んだパイプであり、このパイプ内に吹き込まれた殺菌剤を加熱し気化させる。気化部48の下端から気化した殺菌剤のガスが気化部48外に噴出する。ヒータ48aに換えて誘電加熱により気化部48を加熱しても構わない。
殺菌剤の種類によっては、殺菌剤ガス生成器46で生成する殺菌剤のガスを殺菌剤ノズル42から吹き付けるのではなく、殺菌剤ノズル42を二流体スプレーノズルとして、殺菌剤と圧縮空気を混合して吹き付けても構わない。
殺菌剤供給部47の運転条件としては、例えば圧縮空気の圧力は0.05MPa〜0.6MPaの範囲で調整される。また、殺菌剤は重力落下であっても圧力を加えても構わないし、供給量は自由に設定することができ、例えば1g/min.〜100g/min.の範囲で供給する。また、気化部48の内表面は140℃から450℃に加熱されることで噴霧された殺菌剤が気化する。
図4に示すように、噴出する殺菌剤のガスは導管49に吹き込まれる無菌加熱エアと混合され、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物となって、殺菌剤ノズル42から成形部チャンバー22内に吹き付けられる。殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物の吹き付け量は任意であるが、吹き付け量は、殺菌剤ガス生成器46に供給される殺菌剤の量と吹き付け時間により決まる。殺菌剤ガス生成器46は複数備えても構わない。殺菌剤を過酸化水素水とした場合、過酸化水素の濃度として1mg/L〜20mg/Lの範囲が適当である。1mg/L未満では殺菌が不十分となり、20mg/Lを超えると成形部チャンバー22内の部材を劣化させるおそれがある。
加熱部チャンバー16内は無菌エアにより陽圧に保持されているが、加熱部14の赤外線ヒーター15により加熱され、加熱部チャンバー16から排気される無菌エアを導管49に吹き込む無菌加熱エアとして使用しても構わない。
殺菌剤はプリフォーム1を殺菌するために使用される殺菌剤と同様のものが使用でき、過酢酸や過酸化水素を含む殺菌剤を使用することが好ましい。殺菌剤ノズル42による成形部チャンバー22内への殺菌剤の吹き付けは、異なる殺菌剤を複数回噴霧しても構わない。
殺菌剤ノズル42から成形部チャンバー22内に、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付けた後に、成形部チャンバー22内に無菌エアが吹き付けられる。無菌エアは、成形部チャンバー22内に残存する殺菌剤を気化させて除去させる。また、この際、気化する殺菌剤が殺菌効果を発揮する場合もある。
無菌エアを成形部チャンバー22内に吹き付けるため、図3に示すように、成形部チャンバー22の固定部33の上部に無菌エア供給装置38が設けられる。無菌エア供給装置38はブロワ39及び除菌フィルタ40を備える。また、無菌エアを加熱する場合もあり、ブロワ39と除菌フィルタ40の間に無菌エア加熱装置41を設けると好ましい。
ブロワ39によるエアが無菌エア加熱装置41により加熱され、除菌フィルタ40により除菌された後に、無菌ホットエアとなって成形部チャンバー22内に吹き付けられる。無菌エアは加熱されなくても構わないが、加熱されることで、殺菌剤の除去が速やかに行われ、殺菌剤の殺菌効果も高まる。この時、加熱部チャンバー16から排気される、加熱された無菌エアを成形部チャンバー22に吹き付けても構わない。
無菌ブロー成形機21の稼働前の殺菌において、殺菌剤ノズル42により、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が吹き付けられることにより、除菌フィルタ(HEPA)40の内面側も殺菌される。
無菌ブロー成形機21の稼働時に、成形部チャンバー22内の無菌性を維持するために成形部チャンバー22に無菌エアを供給する場合、無菌エアを必ずしも加熱する必要はない。
除菌フィルタ40を通った無菌エアは成形部チャンバー22内に吹き付けられ、成形部チャンバー22に設けられた排気装置により排気されても構わない。また、無菌エアは成形部チャンバー22から加熱部チャンバー16へと流入し、加熱部チャンバー16に設けられた排気装置により排気されても構わない。
成形部チャンバー22内に殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が吹き付けられることで、成形部チャンバー22内に露出している部材は殺菌される。しかし、露出していない、ブローノズル29及びバブルブロック30の中圧エアP1、高圧エアP2及び戻しエアARの通路は殺菌されないおそれがある。そのため、これらの通路に殺菌剤ガス生成器46により生成した殺菌剤のガスを成形の動作と共に導入したり、液状の殺菌剤を滴下等の方法により、プリフォーム1の内面に導入し、殺菌剤がプリフォーム1の内面に残留した状態のまま、プリフォーム1内にブローノズル29から中圧エアP1及び高圧エアP2を吹き込み、戻しエアARを戻すことにより、殺菌剤をブローノズル29やバルブブロック30内に拡散させて通路を殺菌しても構わない。
ロータリージョイント34と回転管35との間隙は、稼働前に殺菌剤ノズル42から殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が吹き付けられることで殺菌される。さらに、無菌ホットエアの吹き付けにより殺菌剤が除去され、無菌ブロー成形機21の稼働時も成形部チャンバー22内への無菌エアの吹き付けにより無菌状態は維持される。また、稼働前の殺菌に、水蒸気による殺菌を併用しても構わない。
延伸ロッド31及び金型23は成形部チャンバー22内に露出しているため、殺菌剤ノズル42から吹き付けられる殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物により殺菌される。図3に示すように、延伸ロッド31は延伸ロッド保持材43により保持されている。延伸ロッド31の上昇又は下降の動作は、延伸ロッド保持材43を動作させることによって行う。延伸ロッド保持材43は、延伸ロッド保持材動作軸43aの動きにより上下に動作する。延伸ロッド保持材43は、延伸ロッド保持材動作軸43aを駆動部36に設けられるサーボモーターにより回転させたり、延伸ロッド保持材動作軸43aを空気圧シリンダーに結合させたりすることにより動作させる。しかし、空気圧シリンダーによる場合は、シリンダー内に殺菌剤のガスを導入する等して、シリンダー内を殺菌したり、圧力を発生させる空気を除菌フィルタを通して無菌化する必要がある。また、空気圧シリンダー外を出入りする軸をベローズで保護しても構わない。
延伸ロッド31とブローノズル29の間隙にも、殺菌剤ノズル42により吹き付けられる殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物が流入するため、延伸ロッド31とブローノズル29の間隙は殺菌される。
あるいは、摺動する延伸ロッド31をチャンバーで囲い、そのチャンバー内に殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を供給することにより延伸ロッド31の無菌性を維持しても構わない。稼働時にチャンバー内に供給される殺菌剤が金型23やボトル2側に流れ込まないように、チャンバー上部より排気すると良い。また、過酸化水素を含む殺菌剤を用いた場合、殺菌剤のガスにおける過酸化水素の濃度は0.1mg/L〜10mg/Lが好ましい。また、過酸化水素を含む殺菌剤のガス濃度に応じて、殺菌剤がチャンバーの内面、延伸ロッド31等の表面で凝縮するのを防ぐために、殺菌剤のガスの露点以上まで、殺菌剤のガスを加熱することが望ましい。
図5に示すように、延伸ロッド31を延伸ロッド保持材43に直接保持させず、磁性体を使用して上昇及び下降させても構わない。延伸ロッド保持材動作軸43aに結合する外部磁性体保持材52を介して外部磁性体50を設け、外部磁性体50を動作させることにより、内部磁性体51に結合した延伸ロッド31を上昇又は下降させることもできる。外部磁性体50と内部磁性体51は非磁性体からなる隔離管53により隔離され、隔離管53の外部を外部磁性体50が、内部を内部磁性体51がスライドする。外部磁性体保持材52を動かすことにより、外部磁性体50は上下に動作する。図5(A)は延伸ロッド31が上昇した状態を、図5(B)は延伸ロッド31が下降し、プリフォーム1内に挿入された状態を示す。外部磁性体保持材52は、延伸ロッド保持材動作軸43aを回転させたり、延伸ロッド保持材動作軸43aを空気圧シリンダーに結合させたりすることにより動作させる。ここで、隔離管53の上部は開放されており、稼働前の殺菌において殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物により延伸ロッド31は殺菌される。また、隔離管53と接する内部磁性体51に溝を設けることで、殺菌剤のガス若しくはミスト又はこれらの混合物は隔離管53の下部に流入し内部磁性体51の下部も殺菌することができる。
本発明の無菌ブロー成形機21により成形されたボトル2はホイール24を経て、検査部チャンバーに搬送される。検査部チャンバーで検査され、欠陥がないと判断されたボトル2は充填部チャンバーに搬送され、殺菌された内容物が充填され、殺菌されたキャップにより密封され、無菌製品として非無菌雰囲気に搬出される。検査は行わなくても構わないが、ボトル2の胴部、口部1aの天面、サポートリング1b、底部等の異物、変色、キズ等について検査し、限度を超えると判断された場合は排出される。
本発明は以上説明したように構成されるが、上記実施の形態に限定されるものではなく、例えば、無菌ブロー成形機の形態として、上述したホイール式の無菌成形機ではなく、直線式の無菌ブロー成形機など本発明の要旨内において種々変更可能である。
1…プリフォーム
2…ボトル
5…プリフォーム殺菌部チャンバー
14…加熱部
19…成形部
21…無菌ブロー成形機
22…成形部チャンバー
23…金型
25…高圧エア供給装置
23…ボトル無菌エア供給装置
29…ブローノズル
30…バルブブロック
31…延伸ロッド
32…可動部
33…固定部
36…駆動部
37…液体シール装置
38…無菌エア供給装置
42…殺菌剤ノズル
44…無菌雰囲気
45…非無菌雰囲気
46…殺菌剤ガス生成器

Claims (9)

  1. 少なくとも、プリフォームをボトルにブロー成形する成形部と当該成形部を駆動する駆動部を有する無菌ブロー成形機であって、
    前記成形部が少なくとも金型、ブローノズル、バルブブロック及び延伸ロッドを備えており、前記成形部が、前記成形部を保持し前記駆動部を遮蔽する可動部と、前記成形部を外気から遮蔽する固定部とからなる成形部チャンバーにより遮蔽され、当該成形部チャンバーの内部及び内面を過酸化水素の濃度として1mg/L〜20mg/Lである過酸化水素水のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付けることにより殺菌する殺菌剤ノズルが前記固定部に設けられていることを特徴とする無菌ブロー成形機。
  2. 請求項1に記載の無菌ブロー成形機において、
    前記可動部と前記固定部をシールする液体シール装置が設けられていることを特徴とする無菌ブロー成形機。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の無菌ブロー成形機において、
    前記成形部チャンバー内にあって、回転する管体の内部を通じて、前記成形部チャンバーの外部から前記バルブブロックに、高圧エアを供給する高圧エア供給装置が設けられていることを特徴とする無菌ブロー成形機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の無菌ブロー成形機において、
    前記成形部チャンバーに無菌エアを供給する無菌エア供給装置が設けられていることを特徴とする無菌ブロー成形機。
  5. 請求項4に記載の無菌ブロー成形機において、
    前記無菌エア供給装置が前記成形部チャンバーの上部に設けられていることを特徴とする無菌ブロー成形機。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の無菌ブロー成形機において、
    前記無菌エア供給装置に無菌エア加熱装置が設けられていることを特徴とする無菌ブロー成形機。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の無菌ブロー成形機において、前記殺菌装置に、殺菌剤のガスを生成する、殺菌剤ガス生成器が設けられていることを特徴とする無菌ブロー成形機。
  8. 少なくとも、プリフォームをボトルにブロー成形する成形部と当該成形部を駆動する駆動部を有する無菌ブロー成形機を用いた無菌ブロー成形方法であって、
    前記成形部が少なくとも金型、ブローノズル、バルブブロック及び延伸ロッドを備えており、前記成形部を保持し前記駆動部を遮蔽する可動部と、前記成形部を外気から遮蔽する固定部とからなる成形部チャンバーにより前記成形部を遮蔽し、当該成形部チャンバーの内部及び内面を前記固定部に設けられる殺菌剤ノズルにより前記成形部チャンバー内に過酸化水素の濃度として1mg/L〜20mg/Lである過酸化水素水のガス若しくはミスト又はこれらの混合物を吹き付けることにより殺菌し、前記成形部チャンバー内を無菌雰囲気として、殺菌されたプリフォームをボトルに成形することを特徴とする無菌ブロー成形方法。
  9. 請求項8に記載の無菌ブロー成形方法において、前記成形部チャンバー内に無菌エアを供給し、前記成形部チャンバー内を無菌雰囲気に保持することを特徴とする無菌ブロー成形方法。
JP2016189313A 2016-09-28 2016-09-28 無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法 Active JP6369515B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016189313A JP6369515B2 (ja) 2016-09-28 2016-09-28 無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法
EP17855901.9A EP3520992B1 (en) 2016-09-28 2017-09-20 Device and method for heating preforms, aseptic blow moulding machine, and aseptic blow moulding method
EP21150819.7A EP3827964B1 (en) 2016-09-28 2017-09-20 Aseptic blow molding machine and aseptic blow molding method
PCT/JP2017/033957 WO2018061946A1 (ja) 2016-09-28 2017-09-20 プリフォームの加熱装置及び加熱方法、無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法
US16/336,314 US11084202B2 (en) 2016-09-28 2017-09-20 Heating apparatus and heating method for preforms, aseptic blow molding machine and aseptic blow molding method
CN201780059678.9A CN109789627A (zh) 2016-09-28 2017-09-20 预成型坯的加热装置以及加热方法、无菌吹塑成型机以及无菌吹塑成型方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016189313A JP6369515B2 (ja) 2016-09-28 2016-09-28 無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018051870A JP2018051870A (ja) 2018-04-05
JP6369515B2 true JP6369515B2 (ja) 2018-08-08

Family

ID=61833400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016189313A Active JP6369515B2 (ja) 2016-09-28 2016-09-28 無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6369515B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RO133684B1 (ro) * 2019-02-01 2022-05-30 Tokinomo Marketing Srl Dispozitiv inteligent de promovare a produselor la raft
DE102022121827A1 (de) * 2022-08-29 2024-02-29 Krones Aktiengesellschaft Vorrichtung und Verfahren zum Behandeln von Behältnissen mit Sensoreinrichtung zur Füllstandsmessung

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5831673B2 (ja) * 2010-01-22 2015-12-09 東洋製罐株式会社 空間表面の殺菌方法
WO2011148953A1 (ja) * 2010-05-25 2011-12-01 大塚製薬株式会社 無菌充填システム
DE102011106306A1 (de) * 2011-06-27 2012-12-27 Krones Ag Vorrichtung und Verfahren zum Umformen von Kunststoffvorformlingen zu Kunststoffbehältnissen mit durch Rollmembran abgedichteter Reckstangenbewegung
DE102012108978A1 (de) * 2012-09-24 2014-03-27 Krones Ag Verfahren zum Herstellen von Getränkebehältnissen und zum Auswechseln von Blasformteilen
DE102012110072A1 (de) * 2012-10-22 2014-04-24 Krones Ag Blasformmaschine mit Reinraum und Trocknungseinrichtung für Luftzuführung
JP6760260B2 (ja) * 2015-03-09 2020-09-23 大日本印刷株式会社 ブロー成形機及びその殺菌方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018051870A (ja) 2018-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6439920B2 (ja) ボトルの殺菌方法及び装置
JP6439919B2 (ja) プリフォームの殺菌方法及び装置
JP6439921B2 (ja) ボトルの殺菌方法及び装置
JP7409452B2 (ja) 無菌充填機及び無菌充填方法
WO2018207787A1 (ja) 無菌充填機及び無菌充填方法
US11110641B2 (en) Method and apparatus for sterilizing preform
WO2018061946A1 (ja) プリフォームの加熱装置及び加熱方法、無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法
CN112512955B (zh) 无菌填充机及其净化方法
WO2018186484A1 (ja) 無菌充填方法及び無菌充填機
JP6369515B2 (ja) 無菌ブロー成形機及び無菌ブロー成形方法
JP6330857B2 (ja) プリフォームの殺菌方法及び装置
JP6725886B2 (ja) ボトルの殺菌方法
JP2018193091A (ja) 無菌充填機及び無菌充填方法
JP2020109027A (ja) 無菌充填機及びその浄化方法
JP6458842B2 (ja) プリフォームの加熱装置及び加熱方法
JP6292275B1 (ja) プリフォームの加熱装置及び加熱方法
JP6907754B2 (ja) プリフォームの加熱装置及びプリフォームの加熱方法
JP2022135778A (ja) 無菌充填方法及び無菌充填機
JP2022135777A (ja) 無菌充填方法及び無菌充填機
JP2023150743A (ja) 無菌充填方法及び無菌充填機

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180427

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180612

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180625

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6369515

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150