JP6369365B2 - 光偏向装置、光照射装置および距離計測装置 - Google Patents

光偏向装置、光照射装置および距離計測装置 Download PDF

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Description

本明細書は、光偏向装置、光照射装置および距離計測装置に関する。
例えば、レーザレーダや光スキャナ等に利用可能な光偏向装置は、レーザ光を斑なく照射でき、かつ、小さい駆動電力で駆動可能であることが望ましい。特許文献1には、互いに直交する2方向軸の周りに駆動可能なMEMSミラーを備えた光偏向装置が記載されている。この光偏向装置では、1フレーム内で重複しないリサージュ図形を提供可能な基準軸および従属軸の駆動周波数の組合せを予め記憶している。そして、MEMSミラーの位置情報に基づいて共振周波数を予想し、基準軸および従属軸の駆動周波数の組合せから、予想した共振周波数に近い組合せを選択して、MEMSミラーの制御を行う。1フレーム内で重複しないリサージュ図形を描画できるため、レーザ光を斑なく照射することができる。また、MEMSミラーの共振周波数に近い駆動周波数を選択することで、MEMSミラーの駆動電力を小さくすることができる。
特許第4790875号公報
MEMSミラーの駆動周波数が、その共振周波数に近い周波数であるほど、MEMSミラーの駆動電力を小さくすることができる。特許文献1の手法では、同文献の式(3)(4)に示すように、2軸の駆動周波数の候補は、MEMSミラーのスキャンが1周するまでのレートである「フレームレート(n)」と、1フレームの中で各軸が振動する回数である「周期数(aまたはb)」との積で表される。特許文献1の手法では、nの値は一定であり、aとbの値は、同文献の条件1ないし5を満たさない自然数である。このため、「フレームレート(n)」と「周期数(aまたはb)」との積をフレームレートの値以下にすることができず、所定の駆動周波数範囲に含まれる駆動周波数の候補が少ない。本願は、同じ駆動周波数範囲に含まれる駆動周波数の候補がより多い光偏向装置、光照射装置および距離計測装置を提供することを目的とする。これにより、より多くの共振周波数においてより小さな駆動電力でMEMSミラーを駆動させることができる。
本明細書が開示する第1の光偏向装置は、基準軸と従属軸の周りに駆動可能かつ光を反射可能なMEMSミラーと、MEMSミラーを駆動する駆動手段と、MEMSミラーの振幅および位相を検出する検出手段と、検出手段で検出されたMEMSミラーの振幅および位相に基づいて、MEMSミラーの駆動周波数とフレームレートとを選択し、駆動手段に出力する、選択手段とを備える。選択手段は、基準軸の駆動周波数として基準軸の共振周波数を選択し、基準軸の共振周波数に基づき、1フィールド内で重複しないリサージュ図形を提供可能なフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を計算し、フレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補から、最も従属軸の共振周波数に近い周波数を含むフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を選択し、駆動手段に出力する。
なお、本明細書では、「フレームレート」とは、リサージュが1周し、開始位置に戻るまでのレートを意味する。また、「フィールドレート」とは、レーザレーダ、プロジェクタ等の光照射装置において、画像を描画するレートを意味する。
上記の光偏向装置では、基準軸の駆動周波数として基準軸の共振周波数を選択し、基準軸の共振周波数に基づき、フレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を計算し、この候補の中から、最も従属軸の共振周波数に近い周波数を含むフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を選ぶ。基準軸を共振周波数で駆動できるため、基準軸の駆動電力を最小化できる。また、基準軸の駆動周波数に応じてフレームレートを変えることで、従属軸の駆動周波数の候補数を増やすことができ、従属軸の駆動周波数を、その共振周波数により近い値に設定できるため、従属軸の駆動電力を小さくすることができる。その結果、光偏向装置全体の駆動電力を小さくすることができる。
本明細書が開示する第2の光偏向装置は、基準軸と従属軸の周りに駆動可能なMEMSミラーと、MEMSミラーを駆動する駆動手段と、MEMSミラーの振幅および位相を検出する検出手段と、検出手段で検出されたMEMSミラーの振幅および位相に基づいて、MEMSミラーの駆動周波数とフレームレートとを選択し、駆動手段に出力する、選択手段と、を備える。選択手段は、基準軸の共振周波数に基づき、1フィールド内で重複しないリサージュ図形を提供可能なフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を計算し、フレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補から、最も従属軸の共振周波数に近い周波数を含むフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を選択し、基準軸の共振周波数の周りで基準軸の駆動周波数を変化させた場合の基準軸の駆動電力を計算し、選択された従属軸の駆動周波数の周りで従属軸の駆動周波数を変化させた場合の従属軸の駆動電力を計算し、計算した基準軸の駆動電力と、従属軸の駆動電力との和が最小となる基準軸と従属軸との組合せを選択し、駆動手段に出力する。
上記の第2の光偏向装置では、基準軸の共振周波数に応じてフレームレートを変えることで、従属軸の駆動周波数の候補数を増やすことができ、従属軸の駆動周波数を、その共振周波数により近い値に設定できる。また、基準軸、従属軸の駆動電力がともに小さくなる範囲内で、基準軸の駆動電力と従属軸の駆動電力との和が最小となるように、基準軸の駆動周波数と、従属軸の駆動周波数とを選択することができるため、光偏向装置全体の駆動電力を小さくすることができる。
上記の第1および第2の光偏向装置では、選択手段は、基準軸の共振周波数に基づいて、1フレーム内で重複が起こらないリサージュを描画可能なフレームレートと、従属軸の駆動周波数の候補と、基準軸の初期駆動位相と、従属軸の初期駆動位相と、を計算するものであってもよい。
上記の第1および第2の光偏向装置では、選択手段は、基準軸の共振周波数に基づいて、1フレーム内で1回重複し、かつ、前半の1/2フレームと後半の1/2フレームのスキャン軌跡が逆方向であるリサージュを描画可能なフレームレートと、従属軸の駆動周波数の候補と、基準軸の初期駆動位相と、従属軸の初期駆動位相と、を計算するものであってもよい。
上記の第1および第2の光偏向装置では、基準軸の駆動周波数は、従属軸の駆動周波数よりも小さいことが好ましい。
上記の第1および第2の光偏向装置では、MEMSミラーに照射する光のパルス間隔は、基準軸の駆動周波数と、従属軸の駆動周波数と、フレームレートに基づいて決定されてもよい。
上記の第1および第2の光偏向装置は、光照射装置に好適に用いることができる。本明細書は、上記の第1または第2の光偏向装置と、MEMSミラーに光を照射する光源と、光源を略均一に発光させるためのタイミングを計算する、レーザパルス間隔と照射開始タイミング計算部と、を備えた光照射装置を開示する。
本明細書は、上記の光照射装置と、受光手段と、受光手段からの出力信号に基づいて検出対象との距離を計測する計測部と、光の照射方向と前記計測部の出力から距離画像を生成する画像データ生成部を備えた距離計測装置を開示する。
上記の距離計測装置は、前記距離画像生成部が、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、画像出力レート調整手段が、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素がある場合には、未計測の画素を1フィールド前に取得した距離画像の画素で補完した距離画像を生成し、出力することで、画像出力のレートを調整するように構成することができる。
上記の距離計測装置は、前記距離画像生成部が、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、画像出力レート調整手段が、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素を検索し、未計測画素を取り囲む画素がすべて計測済みである場合には、取り囲む画素の値の平均値で未計測画素を補完し、未計測画素を取り囲む画素のすべてが計測できていない場合は、1フィールド前に取得した距離画像の画素の値で補完した距離画像を生成し、出力することで、画像出力のレートを調整するように構成することができる。
上記の距離計測装置は、前記距離画像生成部が、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、画像出力レート調整手段が、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素がある場合には、1フィールド前に取得した距離画像を出力する。未計測画素を1フィールド前の画素で補完することにより、未計測画素部分におけるフレーム遅延を1フィールドにのみ留めながら距離画像を画像出力レートで出力することができる。なお、本実施例では1フィールド前に取得した距離画像により未計測画素を補完したが、用途に応じて1フィールドより古い距離画像により未計測画素を補完しても構わない。
上記の距離計測装置は、前記距離画像生成部が、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、画像出力レート調整手段が、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素がある場合には、過去数フィールドの距離画像から移動物を検出し、前記移動物の位置と速度から現在の移動物の位置を予想し、前記予想結果に基づいて未計測の画素を補完した距離画像を生成し、出力することで、画像出力のレートを調整するように構成することができる。このように補完することにより、動く移動物に対してもより正確な距離画像を画像出力レートで出力することができ、この距離画像を利用することにより移動物をより確実に検出したり測定したりすることができる。
上記の距離計測装置は、前記距離画像生成部が、取得した画像データの画素煤を特定の画素数に変更可能な画素数調整手段を備えており、画素数調整手段が、変換後の画素の位置における、変換前の画素の距離データを確認し、変換後の画素が変換前の画素に完全に収まっている場合は、変換前の画素の距離データを変換後の画素に記述し、変換後の画素が変換前の複数の画素にまたがっている場合は、最も広い面積で重なっている変換前の画素の距離データを変換後の画素に記述することで、装置外部に一定の画素数の距離画像を出力するように構成することができる。
本明細書が開示する技術によれば、駆動電力の小さい光偏向装置、光照射装置および距離計測装置を提供することができる。
実施例に係る光偏向装置を備える光照射装置の概略図である。 図1の光偏向装置が備えるMEMSミラーをミラー設置面側から見た図である。 実施例に係る光照射装置の構成を示すブロック図である。 基準軸の駆動信号と傾き角の時間変化と、従属軸の駆動信号と傾き角の時間変化を示す図である。 光照射装置のラスタースキャンについて説明する図である。 光照射装置のリサージュスキャンについて説明する図である。 実施例に係る光照射装置の画像レート調整手段で実施される処理を説明する図である。 実施例に係る光照射装置の画像レート調整手段で実施される別の処理を説明する図である。 実施例に係る光照射装置の画像レート調整手段で実施されるさらに別の処理を説明する図である。 実施例に係る光照射装置の画像レート調整手段で実施されるさらに別の処理を説明する図である。 実施例に係る光照射装置の画像レート調整手段で実施されるさらに別の処理を説明する図である。 実施例に係る光偏向装置の画素数調整手段で実施される処理を説明する図である。 実施例に係る光偏向装置によって描画されるリサージュ図形の一例を示す図である。 実施例に係る光偏向装置によって描画されるリサージュ図形の一例を示す図である。 実施例に係る光照射装置の構成を示すブロック図である。
(実施例1)
以下では図1−3を参照しながら、実施例に係る光偏向装置300およびこれを備えた光照射装置200について説明する。光照射装置200は、検出対象8との距離を検出するレーザレーダである。図1に示すように、光照射装置200は、光偏向装置300と、光源201と、コリメートレンズ203と、ハーフミラー205と、集光レンズ207と、受光手段209とを備えている。なお、図1には、光偏向装置300については、MEMSミラー100のみが図示されており、その他の構成については図示を省略している。
図2に示すように、MEMSミラー100は、外枠101と、外枠101の内側に配置された内枠105と、内枠105の内側に配置されたミラー109と、外枠101と内枠105との間を接続する第1可撓部103a,103bと、内枠105とミラー109との間を接続する第2可撓部107a,107bと、ミラー109の裏面に固定された永久磁石110とを備えている。外枠101と内枠105とは、略正方形状であり、第1可撓部103a,103bは、y方向に伸び、外枠101と内枠105のx方向の中央を互いに接続している。第2可撓部107a,107bは、x方向に伸び、内枠105とミラー109のy方向の中央を互いに接続している。ミラー109の上面(z軸の正方向の面)は、アルミニウム等を材料とする鏡面である。MEMSミラー100の下方(z軸の負方向)には、電磁石(図示しない)が配置されている。この電磁石は、コアにコイルを捲回した電磁石であり、コイルに流れる交流電流を制御することで、永久磁石110に対して、x方向の磁界と、y方向の磁界を付与することができる。電磁石と永久磁石110との間に作用する電磁力によって、ミラー109を、第1可撓部103a,103bの周りまたは第2可撓部107a,107bの周りに傾動させることができる。本実施例では、基準軸として、第1可撓部103a,103bを通るy方向の軸を選び、従属軸として、第2可撓部107a,107bを通るx方向の軸を選ぶ。
図1に示すように、光源201と光偏向装置300のMEMSミラー100との間に、コリメートレンズ203と、ハーフミラー205とがこの順序で配置されている。ハーフミラー205と受光手段209との間に、集光レンズ207が配置されている。光源201はレーザダイオードである。光源201から照射された光1は、コリメートレンズ203およびハーフミラー205を通過し、MEMSミラー100のミラー109において反射され、検出対象8の方向に偏向される。偏向された光1は、検出対象8において反射され、MEMSミラー100に照射される。MEMSミラー100に照射された光3は、ハーフミラー205の方向に偏向され、ハーフミラー205のミラー面によって、偏向され、集光レンズ207を通過して、受光手段209で受光される。受光手段209は、フォトダイオードである。光照射装置200によれば、ミラー109を基準軸、従属軸の周りに駆動させて検出対象8を含む監視範囲に光偏向装置300からの光を走査することで、検出対象8の距離画像を得ることができる。
図3は、光偏向装置300の構成を示すブロック図である。光照射装置200の構成の一部も併せて図示している。光偏向装置300は、MEMSミラー100と、駆動手段305と、MEMSミラー100の駆動周波数およびフレームレートを選択する選択手段320とを備える。
駆動手段305は、MEMSミラー100を基準軸、従属軸周りに駆動するための基準軸駆動信号、従属軸駆動信号をそれぞれ出力する。基準軸の駆動周波数は、従属軸の駆動周波数と比較して低く設定される。すなわち、ミラー109は、基準軸(第1可撓部103a,103b)周りには、低周波数で低速駆動され、従属軸(第2可撓部107a,107b)周りには、高周波数で高速駆動される。MEMSミラー100には、ミラー109の振幅および位相を検出する検出手段303が備えられている。検出手段303によって、基準軸、従属軸周りの振幅および位相が検出されて、基準軸周りの傾き角検出信号(基準軸傾き角検出信号)および従属軸周りの傾き角検出信号(従属軸傾き角検出信号)に変換される。検出手段303は、これらの傾き角検出信号を、選択手段320に出力する。
選択手段320は、共振周波数予想手段321と、駆動周波数計算手段322と、駆動位相差計算手段323と、基準軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段324と、従属軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段325と、光源201から照射される光のレーザパルス間隔と照射開始タイミングを計算する光源駆動信号計算手段327とを備える。MEMSミラー100の検出手段303から出力される基準軸傾き角検出信号、従属軸傾き角検出信号は、それぞれ、計測手段324,325に入力する。計測手段324,325において、下記式(1)(2)に従って、基準軸、従属軸について、それぞれ、駆動位相と動作位相との差Δφ1、Δφ2が計測され、共振周波数予想手段321および駆動位相差計算手段323に出力される。
共振周波数予想手段321では、基準軸、従属軸について、例えば、下記式(3)に従って、それぞれ、その駆動位相と動作位相との差から共振周波数が予想され、駆動周波数計算手段322に出力される。式(3)において、fは駆動周波数、frは共振周波数、QはQ値を示している。Q値は事前に計測しておき、その値を使用する。
駆動周波数計算手段322では、予想された基準軸および従属軸の共振周波数に基づいて、基準軸、従属軸について、それぞれ、駆動周波数が計算され、駆動位相差計算手段323および光源駆動信号計算手段327に出力される。駆動位相差計算手段323は、計測手段324,325から入力される基準軸、従属軸のそれぞれにおける駆動位相と動作位相の差に基づいて、1フィールド内で重複しないリサージュ図形を描くために必要な、基準軸の駆動信号に対する従属軸の駆動信号の位相差Δφ(1−2)を計算する。計算手順の詳細は後述する。
光源駆動信号計算手段327は、駆動周波数計算手段322から入力される基準軸および従属軸の駆動周波数に基づいて、1フィールド内でレーザが略均等となるように、光源201から照射される光のレーザパルス間隔と照射開始タイミングを計算し、光源駆動信号として、これを光源201および距離計測部330に出力する。これにより、各軸の駆動周波数が変化しても、光を均等に照射することができる。その結果、均等な画像を得ることができる。
距離計測部330は、光源201がレーザを照射してから、受光手段209が検出対象8から反射されたレーザ光を検出するまでの時間と、光速とを用いて、光照射装置200と検出対象8との距離を計算する。そして、距離計測部330は、計測した距離と、距離を計測した際のミラー109の傾き角とについての情報を画像データ生成部350に出力する。
画像データ生成部350は、距離画像生成手段351と、画像レート調整手段352と、画素数調整手段353を備えている。距離計測部330からの距離データは、距離画像生成手段351によって距離画像に変換されて画像レート調整手段352に出力され、画像の出力レートが調整される。距離画像は、さらに、画素数調整手段353に出力され、必要に応じて、画素数が調整される。画像レート調整手段352および画素数調整手段353で行われる処理については、後述する。
選択手段320の駆動周波数計算手段322で実行される、駆動周波数の計算方法について、より詳細に説明する。一例として、標準的な状態でのMEMSミラー100の基準軸の共振周波数fr1が630Hzであり、従属軸の共振周波数fr2が3460HzのMEMSミラー100を用いてリサージュ走査を行う場合について説明する。従来技術との比較を容易にするため、フレームレートとフィールドレートが等しくなるようなリサージュ図形(すなわち、1フレームで一度も重複しないリサージュ図形)を描画する場合について、説明する。
1フレームあたりの走査での水平方向における光偏向装置300の走査位置(X,Y)は、下記式(4)(5)によって示される。
X=sin(2π・N1・n・T+Φx) (4)
Y=sin(2π・N2・n・T+Φy) (5)
ここで、N1は基準軸における周期数であり、N2は従属軸における周期数であり、nはフレームレートであり、Tは時間であり、Φxは、基準軸における1フレームの描画開始時の位相であり、Φyは、従属軸における1フレームの描画開始時の位相である。
駆動周波数計算手段322では、基準軸の駆動周波数f1として、共振周波数予想手段321から入力された基準軸の共振周波数fr1=630Hzが選択される。次に、基準軸の共振周波数fr1に基づき、1フィールド(この場合、1フィールドは1フレームに一致する)内で描画されるリサージュ図形が重複しないように、フレームレートnおよび従属軸の駆動周波数f2の組合せの候補が計算される。例えば、基準軸の駆動周波数f1の周期数N1と、従属軸の駆動周波数f2の周期数N2が互いに素である場合には、1フィールド内で描画されるリサージュ図形が重複しないようなΦx、Φyを選択することができる。具体的には、以下のようにΦx、Φyを選択することによって、1フィールド内で描画されるリサージュ図形が重複しないようにできる。
(1)N1、N2の双方が奇数の場合
(Φx,Φy)=(0°,±90°),(±180°,±90°),(±90°,0°),(±90°,±180°)
(2)N1,N2の少なくともいずれか一方が偶数の場合
(Φx,Φy)=(0°,0°),(0°,±180°),(±180°,0°),(±180°,±180°)
フレームレートnと従属軸の駆動周波数f2の組合せの候補は、下記の式(6)(7)によって計算できる。
n=fr1/N1・・・(6)
f2=n×N2・・・(7)
次いで、駆動位相差計算手段323における位相差Δφ(1−2)の計算手順を説明する。まず、1フィールド内で重複しないリサージュ図形を描くために必要な、基準軸と従属軸の動作開始時の位相Φx、Φyを求める。ΦxとΦyは、上述したようにN1、N2の組み合わせによって変化する。今回は、Φx=Φyの場合で説明する。
次に、駆動周波数計算手段322で計算した駆動周波数f1で基準軸を駆動した場合の駆動信号に対するミラー109の動作(すなわち、ミラー109の傾き角)の位相差Δφ1を下記の式(8)を用いて計算する。そして、上記の位相差Δφ1と基準軸、従属軸の駆動周波数f1,f2から、動作と駆動信号との時間差Δt1、Δt2を計算する。図4は、基準軸と従属軸の駆動信号と傾き角の時間変化を示している。それぞれの軸において、駆動信号(実線)と傾き角(破線)が同位相となる時間の差が時間差Δt1、Δt2である。計算した時間差Δt1、Δt2と、基準軸の駆動信号から、基準軸の駆動信号と従属軸の駆動信号の時間差Δt(1−2)を計算する。最後に、Δt(1−2)と基準軸の駆動周波数f1とを用いて、下記の式(9)を用いて位相差Δφ(1−2)を計算する。計算したΔφ(1−2)を駆動手段305に出力する。駆動手段305は、基準軸駆動信号と、従属軸駆動信号をMEMSミラー100に出力する。以上によって、1フィールド内で重複しないリサージュ図形を描くことが可能となる。
表1は、f1=fr1の場合における、1フィールド内で描画されるリサージュ図形が重複しない条件で計算した、フレームレートnおよび従属軸の駆動周波数f2の組合せの候補の一例を示す。表2には、従来のように、フレームレートを63Hzに固定した場合のフレームレートnおよび従属軸の駆動周波数f2の組合せの候補を示す。表2に示すように、従来技術のようにフレームレートを一定とした場合は、基準軸の駆動周波数f1の候補の選択肢数が、基準軸の周期数N1によって変化する。
まず、従来技術を用いた場合の駆動周波数の候補について説明する。表2に示すように、基準軸の駆動周波数f1が630Hzである場合には、従属軸の駆動周波数f2の候補は、3213Hz、3339Hz、3591Hz、3717Hzの4個である。基準軸の駆動周波数f1が693Hzである場合には、従属軸の駆動周波数f2の候補は、3213Hz、3276Hz、3339Hz、3402Hz、3528Hz、3591Hz、3654Hz、3717Hzの8個である。このように、f1の選択によって、f2の候補の数が変化する。基準軸の共振周波数は630Hzであり、従属軸の共振周波数は3460Hzである。f1を基準軸の共振周波数に最も近くなるようにする場合、すなわちf1=630Hzとする場合は、従属軸の共振周波数に最も近いf2は3339Hzである。この駆動周波数の組み合わせを用いた場合、基準軸の駆動周波数と共振周波数の差は0Hzとなる。従属軸の駆動周波数と共振周波数の差は121Hzとなる。つまり、従属軸は、共振周波数から121Hz離れた周波数で駆動することとなる。また、f1を693Hzにした場合、従属軸の共振周波数に最も近いf2は3402Hzである。この駆動周波数の組み合わせを用いた場合、基準軸の駆動周波数と共振周波数の差は63Hzとなり、従属軸の駆動周波数と共振周波数の差は58Hzとなる。つまり、基準軸は、共振周波数から63Hz離れた周波数で駆動することとなり、従属軸は、共振周波数から58Hz離れた周波数で駆動することとなる。このように、従来技術では、MEMSミラー100の共振周波数が、f1の候補およびf2の候補と完全に一致しない限り、MEMSミラー100を共振周波数で駆動することはできない。また、f1の選択次第では、f2の選択肢が少なくなる。結果として駆動電力が大きくなるか、あるいは駆動することが出来なくなる。
表1に示すとおり、本実施例によれば、N1とN2の組合せによらず、基準軸の駆動周波数f1を基準軸の共振周波数fr1と一致させることができる。つまり、基準軸に関しては、MEMSミラー100の共振周波数の値によらず、その共振周波数fr1で駆動できる。これは、上記した通り、基準軸の駆動周波数f1がその共振周波数fr1と一致するように、フレームレートnを調整するためである。また従属軸の駆動周波数f2の候補は、表1に示すように、N1とN2の組合せの数だけ用意することができる。従来技術では、基準軸の駆動周波数f1が630Hzの場合の従属軸の駆動周波数f2の候補は、3213〜3717Hzの間に4個であったのに対し、本実施例では、12個に増やすことができる。同じ周波数の範囲内で従属軸の駆動周波数f2の候補を多くできることで、従属軸の共振周波数fr2の値により近い従属軸の駆動周波数f2を選ぶことが容易となる。また、従属軸の共振周波数fr2は3460Hzであるため、本実施例では、従属軸の共振周波数fr2に最も近い駆動周波数f2の候補として、3463.6Hzを選択することができる。この場合、従属軸の共振周波数fr2と駆動周波数f2との差は3.6Hzとなり、従来技術と比較して、より従属軸の共振周波数fr2に近い駆動周波数f2でMEMSミラー100を駆動でき、MEMSミラー100の駆動電力を小さくすることができる。
また、経時変化などにより基準軸の共振周波数fr1が変化した際には、上記の式(6)を用いて、再度フレームレートnを調整する。その後、式(7)を用いて、従属軸の駆動周波数f2の候補を再計算する。そして、計算された候補から、従属軸の共振周波数fr2に最も近いものを従属軸の駆動周波数f2として選択する。従来技術とは異なり、f2の候補の選択肢数は、f1に依存せずに、必ずN1とN2の組み合わせの数だけ用意できる。例えば、f1の値が630Hzから693Hzに変化したとしても、f2の候補の選択肢数は、12個のままとなる。これは、式(6)、(7)に示すように、f2の候補の選択肢数は、あくまでN1とN2の組み合わせで決まるためである。このように、本実施例では、基準軸の共振周波数fr1が変化した場合でも、基準軸の駆動周波数f1をその共振周波数fr1とすることができる。また、従属軸の駆動周波数f2は、従来技術を用いた場合よりも多くの候補の中から選択できる。このため、従属軸において、その共振周波数fr2により近い駆動周波数f2を選択できる。
上記のとおり、本実施例では、基準軸を共振周波数fr1で駆動できるため、基準軸の駆動電力を最小化できる。また、基準軸の駆動周波数f1に応じてフレームレートnを変えることで、従属軸の駆動周波数f2の候補数を増やすことができ、従属軸の駆動周波数f2を、その共振周波数fr2により近い値に設定できるため、従属軸の駆動電力を小さくすることができる。その結果、光偏向装置300全体の駆動電力を小さくすることができる。
本実施例の光照射装置200は、侵入者監視や、自動車等の衝突防止を目的としたレーザレーダに使用することができる。この場合、光照射装置200で取得した距離画像から移動物を抽出し、その位置や速度を追跡することが必要となる。侵入者監視や衝突防止を目的にする場合、レーザレーダには、以下の3つの項目が求められる。
1)移動物の最新の位置情報を得られること
2)距離画像の出力レートが一定であること
3)距離画像の画素数が一定であること
1)は、侵入防止や衝突回避のために必要となる。
この要求を満たすためには、レーザ光のスキャン方法はリサージュスキャンが望ましい。これについて以下で簡単に説明する。
主なレーザのスキャン方式として、ラスタースキャンとリサージュスキャンが考えられる。
ラスタースキャンは図5に示すように端からレーザを等間隔にスキャンしていく方法である。等間隔にレーザをスキャンするため、距離画像の分解能を、距離画像全体で完全に均一にすることができる。
しかし、端からレーザをスキャンしていくため、スキャン開始時近傍の画素(図5の(b)付近)と、スキャン終了時近傍の画素(図5の(e)付近)では、およそフレームレートと同じ程度の時間差が生じる。距離画像を1フレーム取得した時には、スキャン開始点位置付近の移動物は移動している可能性がある。このため、距離画像上の移動物の位置と、実際の移動物の位置との間に誤差が生じやすい。
一方でリサージュスキャンは、図6に示すように、2軸同時に正弦波スキャンする。
スキャンの端付近では、スキャン速度が遅くなるため軌跡が密になる。これによって、距離画像の画素に粗密が生じる。
しかし、移動物の最新の位置を検出するのに適している。図6の(b)〜(d)に、リサージュスキャンを1/4フレームずつ区切って示す。リサージュスキャンは、1フレームの間、常に監視範囲のほぼ全域をスキャンし続けている。常に全体を監視できるため、移動物の最新の位置を検出しやすい。このため、リサージュスキャンの方が移動物の検出に適している。
2)と3)は、移動物の抽出、その位置や速度の追跡のために必要である。移動物の抽出や、その位置の追跡、速度の追跡については、レーザレーダ外に用意したCPUなどで実施することが考えられる。距離画像のレートと距離画像の画素数は、常に一定である方がCPUなどでのデータ処理を容易にできる。このため、移動物の位置と速度の抽出が必要な、侵入者監視用のレーザレーダや、衝突防止用のレーザレーダは、一定のレートで一定の画素の距離画像を出力できることが望ましい。
本発明の距離計測装置は、画像レート調整手段352および画素数調整手段353を備えている。画像レート調整手段352を備えているため、基準軸と従属軸の駆動周波数f1、f2の変化に応じて距離画像を取得するためのフィールドレートが変化した場合も、距離画像の出力レートを一定に保つことができる。
また、画素数調整手段353を備えているため、基準軸と従属軸の駆動周波数f1、f2の変化に応じてリサージュの軌跡が変化した場合でも、距離画像の画素数を一定に保つことができる。
以上より、本発明では、基準軸をMEMSミラーの共振周波数で駆動し、かつ、従属軸をその共振周波数近傍の周波数で駆動しながらも、距離画像の提供レートおよび距離画像の画素数を一定に保つことが可能となる。
以下で、画像レート調整手段352および画素数調整手段353で行われる具体的な処理について説明する。
まず、画像レート調整手段352で行う処理を説明する。図7、図8は、外部機器から距離画像の出力を要求されたタイミングで計測できていない画素を、直前のフィールドで計測した距離画像で補完する方法を示している。図7は、レーザをリサージュスキャンした場合を示し、図8はレーザをラスタースキャンした場合を示す。上段に、距離画像を取得している環境の可視画像を示す。図7、図8には、レーザのスキャン軌跡と距離計測を行った画素の位置もあわせて示した。下段に取得した距離画像を示す。どちらも2フィールド目の3/4をスキャンした時点で画像出力の要求を受けたと仮定している。本手法によれば画像出力の要求タイミングに最も近い計測データをできる限り多く利用することのできるため、上述の処理方法で生成した距離画像は、移動物の最新の位置を取得することが可能である。特に図7に示すリサージュスキャンの場合は、常に全体を監視しているため、本手法により移動体の接近を捕捉できている。一方、図8に示すラスタースキャンのレーザレーダで同様の処理を行った場合、監視範囲の右端が計測できていないため、移動物の接近を検出できていない。このように、リサージュスキャンを用いたレーザレーダでは、本手法の様な比較的容易な処理によって、移動体の最新の位置を検出でき、かつ、一定のレートで距離画像を出力することができる。このため、移動物の位置と速度の検出が必要な、侵入者監視や、衝突防止に適したレーザレーダを実現できる。
また、上述の処理に加え、未計測画素周辺の計測結果から、未計測画素の情報を予想する構成にしても良い。具体例を図9に示す。未計測画素を取り囲む4画素の距離計測値の平均値を計算して補填を行う。角の画素が未計測の場合は、周辺2画素の平均値を、角以外の端の画素が未計測の場合は、周辺3画素の平均値を補填する。周辺の画素も同様に未計測である場合は、直前のフィールドで計測した結果を補填する。
リサージュスキャンではスキャン方向が概ね斜めであり、未計測の画素の周辺画素は計測できている可能性が高い。このため、計測済の画素を用いることで、高い精度で未計測画素を予測することが可能である。図9に示すように、移動体の現状に実際の形状に近い状態を検出できる。上記処理により、移動物の最新位置により近い情報を提供しつつ、距離画像の出力レートを一定に保つことが可能である。
図10は、外部機器から距離画像の出力を要求されたタイミングで、計測できていない画素が存在した場合、直前のフィールドで計測した距離画像を出力する方法を示している。図10の手法では、図7〜図9の方法よりも容易な処理で距離画像の出力レートを一定に保つことが可能となる。
図11は、外部機器から距離画像の出力を要求されたタイミングで計測できていない画素を、それ以前に取得した複数枚の距離画像から予測して補完する例を示している。取得した距離画像から、移動物を抽出し、その位置と速度を計測しておく。過去の移動物の位置とその速度から、計測できていない画素に移動物があるか否かを予想し、未計測画素を補完する。
図11の例では、過去2枚の距離画像から、3×3画素程度の大きさの移動物が近づいてきていることがわかる。計測できていない画素には、前記移動物が存在すると考えられる。このため、1フィールド前の前記移動物とその移動速度から予想される距離値を、計測できていなかった画素に補填する。
本手法によれば、移動物のより最新の位置を予想した距離画像を得つつ、かつ、画像出力のレートを一定に保つことが可能となる。
続いて、画素数調整手段353で行われる処理を説明する。
図12は、取得した距離画像データを、15×15の距離画像に変換し出力する例を示している。
図12の左図は、変換前の10×8画素の距離画像である。図12の中央図は、変換前の10×8画素の画像に、15×15のマスを重ねたものである。画素数調整手段353は、変換後の画素の位置における、変換前の画素の距離データを確認する。
変換後の画素が変換前の画素に完全に収まっている場合は、変換前の画素の距離データを変換後の画素に記述する。
変換後の画素が変換前の複数の画素にまたがっている場合は、最も広い面積で重なっている変換前の画素の距離データを変換後の画素に記述する。
たとえ取得した距離画像が10×6画素などに変化した場合でも、上述と同様の処理により、出力する距離画像の画素数を15×15画素に変換することができる。
このため、基準軸と従属軸の駆動周波数f1、f2の変化に応じてリサージュの軌跡が変化し、取得できる距離画像の画素数が変化した場合でも、一定の画素数の距離画像を出力することが可能となる。
なお、実施例1では、フレームレートとフィールドレートが等しくなる場合を例示して説明したが、これに限られない。1フレームで丁度1回重複するリサージュ図形を描くように、N1,N2、Φx、Φyを併せて利用することで、さらに従属軸の駆動周波数f2の候補を増加させることができる。1フレームで丁度1回重複するリサージュ図形を描画可能なN1,N2、Φx、Φyの組合せの条件は、下記のとおりである。
(3)N1、N2が互いに素の自然数であり、かつ、N1が偶数であり、かつ、N2が奇数であり、かつ、Φx=±90°,Φy=0°,±90°,±180°
(4)N1、N2が互いに素の自然数であり、かつ、N1が奇数であり、かつ、N2が偶数であり、かつ、Φx=0°,±90°,±180°,Φy=±90°
(5)N1、N2が互いに素の自然数であり、かつ、N1とN2の双方が奇数であり、かつ、Φx,Φy=0°,±90°,±180°
上記の(3)〜(5)の条件をみたすN1,N2、Φx、Φyの組合せを選択することで、1フレームで重複しないリサージュ図形を描く場合と同等の均等差でリサージュ図形を描画することができる。図13,図14を用いて具体的に説明する。図13は、N1=5,N2=4、Φx=Φy=0の場合に得られる1フレーム内で重複しないリサージュ図形を示している。基準軸の共振周波数fr1が630Hzである場合、上記式(6)より、フレームレートは126Hzである。1回のスキャンで距離画像を1回取得するため、フィールドレートはフレームレートと同じ126Hzである。図14は、N1=10,N2=7、Φx=Φy=90の場合に得られる1フレーム内で丁度1回重複するリサージュ図形を示している。図14に矢印で示すように、図14の右上からスキャンを開始し、1/2フレーム後に左上に至る。その後、全く逆の軌跡に沿って、1フレーム後には右上に戻る。このように、スキャンの向きは1/2フレーム毎に逆向きになるが、1/2フレームでリサージュが重複しない場合と同様に斑なくスキャンを行うことができる。基準軸の共振周波数fr1が630Hzである場合、式(6)より、フレームレートは63Hzであり、図13に示す1フレーム内で重複しないリサージュ図形を描画する場合の1/2となる。この場合、1/2フレームで距離画像を1枚取得すれば、フィールドレートを126Hzにすることができる。このように、リサージュ図形が1フレームで丁度1回重複する場合でも、リサージュ図形が重複しない場合と同等の粗密のスキャンを同等のフィールドレートで実現することが可能となる。このようなN1,N2を用いた場合の従属軸の駆動周波数f2の計算例を表3に示す。
従来技術では、表2に示すように、3213〜3717Hzの周波数範囲内で従属軸の駆動周波数f2の候補は4個であった。これに対して、上記の手法を用いることで、表3に示すように、3213〜3717Hzの周波数の範囲内で従属軸の駆動周波数f2の候補を36個にすることができる。従属軸の駆動周波数f2の候補をより多くすることができ、従属軸の共振周波数fr2により近い従属軸の駆動周波数f2を選択することができる。その結果、MEMSミラー100の駆動電力を小さくすることができる。
また、本実施例では、基準軸と従属軸の駆動周波数の比f1:f2が完全にN1:N2となっている(f1:f2=N1:N2)ことが必要である。これにより、1フレーム内での基準軸の周期数がN1,従属軸の周期数がN2となり、リサージュ図形の描画開始点はフレーム毎に同じ位置になる。フレーム毎に同じ位置からリサージュ図形の描画が開始するため、フレーム毎に全く同じリサージュ図形を描画することができる。
FPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて駆動信号を生成する場合、上記の実施例で説明した駆動周波数f1,f2を生成できない場合がある。これは、生成可能な駆動周波数がFPGAに搭載されているクロック周波数の整数分の1となるためである。例えば、基準軸の共振周波数fr1が630Hzであり、従属軸の駆動周波数f2の候補が3300Hzであり、周期数がN1=21,N2=115であり、クロック周波数が10MHzである場合を例示して説明する。
駆動周波数は10MHzの整数分の1であるため、基準軸の共振周波数fr1に最も近い駆動周波数f1の候補は、10MHzの15873分の1の630.0006Hzである。従属軸の駆動周波数f2の候補は、1MHzの3030分の1の3300.33Hzである。基準軸と従属軸の駆動周波数の比は、1/15873:1/3030=1010:5291であり、設計した周期数の値(N1=21,N2=115)と相違する。このような場合、駆動周波数の比を完全にN1:N2にすることができず(f1:f2≠N1:N2)、リサージュ図形がフレーム毎にずれる。その結果、光源201のレーザの照射位置がフレーム毎にずれて、レーザレーダ等においては、計測位置がフレーム毎にずれる。
この問題を解決するため、クロックを分周して駆動周波数f1、f2を生成する場合には、基準軸の駆動周波数f1は下記式(10)を用いて計算するように構成してもよい。
ここで、fclkはクロックの周波数であり、αは自然数であり、N2は従属軸の周期数である。αは、基準軸の駆動周波数f1の候補が基準軸の共振周波数fr1に最も近くなるような値である。このように基準軸の駆動周波数f1を決定することで、基準軸と従属軸の駆動周波数の比を完全にN1:N2にすることができる(f1:f2=N1:N2)。その結果、フレーム毎に完全に同じリサージュ図形を描くようにMEMSミラー100を駆動することができる。また、基準軸の駆動周波数f1は、ほぼ基準軸の共振周波数fr1に一致するため、MEMSミラー100の駆動電力を小さくすることができる。
(実施例2)
実施例2に係る第2の光偏向装置およびこれを備えた光照射装置は、図3に示す駆動周波数計算手段322で行われる処理において実施例1と相違している。その他の光照射装置の各構成は、実施例1で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
一例として、標準的な状態でのMEMSミラー100の基準軸の共振周波数fr1が570Hzであり、従属軸の共振周波数fr2が3015HzのMEMSミラー100を用いてリサージュ走査を行う場合について説明する。本実施例においては、まず、駆動周波数計算手段322では、基準軸の共振周波数fr1=570Hzに基づき、フレームレートnおよび従属軸の駆動周波数f2の組合せの候補が計算される。本実施例では、基準軸の周期数N1=19、従属軸の周期数N2=96〜103として、フレームレートnおよび従属軸の駆動周波数f2の組合せの候補を計算した。計算結果を表4に示す。
表4から、従属軸の駆動周波数f2として、共振周波数fr2=3015Hzに最も近い、fo2=3030Hzを選択する。得られた各駆動周波数を用いて、下記式(11)(12)に基づいて、基準軸の駆動電力E1と、従属軸の駆動電力E2との和E=E1+E2が最小となる、f1,f2を求める。基準軸の駆動電力の設計値はEo1=1Wであり、従属軸の駆動電力の設計値はEo2=1Wであり、基準軸のQ値:Q1は、設計値:Qo1に等しく、Q1=Qo1=500であり、従属軸のQ値:Q2は、設計値:Qo2に等しく、Q2=Qo2=500である。
上記式(11)(12)から、E=E1+E2が最小となるf1,f2として、f1=568.5Hz、f2=3022.5Hzが得られる。フレームレートnは、式(6)から、n=59.8Hzとなる。得られたf1=568.5Hz、f2=3022.5Hz、n=59.8Hzを用いて、駆動周波数計算手段322の駆動位相差計算手段323は、1フィールド内で描画されるリサージュ図形が重複しないように、基準軸と従属軸の駆動位相を調整する。
上記のとおり、実施例2に係る第2の光偏向装置では、基準軸の共振周波数に応じてフレームレートを変えることで、従属軸の駆動周波数の候補数を増やすことができ、従属軸の駆動周波数を、その共振周波数により近い値に設定できる。また、基準軸、従属軸の駆動電力がともに小さくなる範囲内で、基準軸の駆動電力と従属軸の駆動電力との和が最小となるように、基準軸の駆動周波数と、従属軸の駆動周波数とを選択することができるため、光偏向装置全体の駆動電力を小さくすることができる。
また、実施例2では、駆動周波数が低い軸を基準軸とし、駆動周波数が高い軸を従属軸としている。このように基準軸と従属軸を設定する場合、逆の場合(駆動周波数が高い軸を基準軸とし、駆動周波数が低い軸を従属軸とする場合)よりも駆動電力を小さくすることができる。その理由を下記に説明する。
MEMSミラー100の駆動に必要な駆動力Fは下記式(13)によって示される。式(13)に示すとおり、駆動周波数fと共振周波数frの比:f/frが1に近いほど駆動力Fは小さくなり、MEMSミラー100の駆動電力を小さくすることができる。ここで、fは駆動周波数、frは共振周波数、QはQ値である。
MEMSミラー100の駆動電力を小さくするためには、従属軸の駆動周波数f2の候補間の周波数差Δf2(候補)を共振周波数fr2で除した値:Δf2(候補)/fr2が小さいことが好ましい。表3に示すように、駆動周波数の候補間の周波数差Δf2(候補)は、概ねフレームレートの半分(すなわち、n/2)である。この周波数差Δf2(候補)は、基準軸の駆動周波数f1が低速であっても高速であっても変わらない。このため、従属軸の共振周波数fr2が高い方がΔf2(候補)/fr2を小さくすることができる。その結果、MEMSミラー100の駆動力Fを小さくし、駆動電力を小さくすることができる。
(他の実施例)
上記の実施例では、駆動信号と傾き角の位相差から共振周波数を予想する構成を例示して説明したが、これに限定されない。例えば、駆動周波数を変化させて傾き角の振幅を計測し、傾き角が最大となる周波数を共振周波数とする構成にしてもよい。また、上記の実施例では、距離画像を計測可能な光照射装置を例示して説明したが、これに限定されない。例えば、図15に示すような光偏向装置500を備えた光照射装置(例えば、プロジェクタ)であってもよい。
図15は、光偏向装置500の構成を示すブロック図である。光偏向装置500が設置されるプロジェクタの構成の一部も併せて図示している。光偏向装置500は、光源501と、MEMSスキャナ503と、駆動手段505と、MEMSスキャナ503の駆動周波数およびフレームレートを選択する選択手段520と、画像調整部550とを備える。
画像調整部550は、画素数調整手段551と、画像出力レート調整手段552とを備える。光偏向装置500は、画像調整部550において画像データを取得し、画素数調整手段551において画像データの画素数を光偏向装置500が描画可能な画素数に調整する。次に、画像出力レート調整手段552において画像データの送信レートを光偏向装置500のフィールドレートに調整する。画像調整部550において画素数および画像レートが調整された画像データは、選択手段520に送信される。
選択手段520は、共振周波数予想手段521と、駆動周波数計算手段522と、駆動位相差計算手段523と、基準軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段524と、従属軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段525と、光源501から照射される光のレーザパルス間隔と照射開始タイミングを計算するレーザパルス間隔と照射開始タイミング計算手段527とを備える。画像調整部550から送信される画像データは、レーザパルス間隔と照射開始タイミング計算手段527に送信される。
レーザパルス間隔と照射開始タイミング計算手段527は、駆動周波数計算手段522から入力される基準軸および従属軸の駆動周波数と画像調整部550から送信される画像データに基づいて、MEMSスキャナ503のスキャン軌跡に合わせて光源501が発光するように、光源501から照射される光のレーザパルス間隔と照射開始タイミングを計算し、光源駆動信号として、これを光源501に出力する。
駆動手段505は、MEMSスキャナ503を基準軸、従属軸周りに駆動するための基準軸駆動信号、従属軸駆動信号をそれぞれ出力する。MEMSスキャナ503の基準軸周りの傾き角検出信号(基準軸傾き角検出信号)および従属軸周りの傾き角検出信号(従属軸傾き角検出信号)を、選択手段520に出力する。
選択手段520の共振周波数予想手段521、駆動周波数計算手段522、駆動位相差計算手段523、基準軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段524、従属軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段525で実行される処理は、図3の光偏向装置300における共振周波数予想手段321、駆動周波数計算手段322、駆動位相差計算手段323、基準軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段324、従属軸の駆動位相と動作位相の差を計測する計測手段325で実行される処理と同様であるため、説明を省略する。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
1 :光
3 :光
8 :検出対象
11 :画素
12 :画素
13 :画素
14 :画素
21 :画素
22 :画素
23 :画素
24 :画素
100 :MEMSミラー
101 :外枠
103a :第1可撓部
103b :第1可撓部
105 :内枠
107a :第2可撓部
107b :第2可撓部
109 :ミラー
110 :永久磁石
200 :光照射装置
201 :光源
203 :コリメートレンズ
205 :ハーフミラー
207 :集光レンズ
209 :受光手段
300 :光偏向装置
303 :検出手段
305 :駆動手段
320 :選択手段
321 :共振周波数予想手段
322 :駆動周波数計算手段
323 :駆動位相差計算手段
324 :計測手段
325 :計測手段
327 :光源駆動信号計算手段
330 :距離計測部
350 :画像データ生成部
351 :距離画像生成手段
352 :画像レート調整手段
353 :画素数調整手段
500 :光偏向装置
501 :光源
503 :MEMSスキャナ
505 :駆動手段
520 :選択手段
521 :共振周波数予想手段
522 :駆動周波数計算手段
523 :駆動位相差計算手段
524 :計測手段
525 :計測手段
527 :照射開始タイミング計算手段
550 :画像調整部
551 :画素数調整手段
552 :画像出力レート調整手段

Claims (13)

  1. 基準軸と従属軸の周りに駆動可能かつ光を反射可能なMEMSミラーと、
    MEMSミラーを駆動する駆動手段と、
    MEMSミラーの振幅および位相を検出する検出手段と、
    検出手段で検出されたMEMSミラーの振幅および位相に基づいて、MEMSミラーの駆動周波数とフレームレートとを選択し、駆動手段に出力する、選択手段と、を備え、
    選択手段は、
    基準軸の駆動周波数として基準軸の共振周波数を選択し、
    基準軸の共振周波数に基づき、1フィールド内で重複しないリサージュ図形を提供可能なフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を計算し、
    フレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補から、最も従属軸の共振周波数に近い周波数を含むフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を選択し、駆動手段に出力する、光偏向装置。
  2. 基準軸と従属軸の周りに駆動可能なMEMSミラーと、
    MEMSミラーを駆動する駆動手段と、
    MEMSミラーの振幅および位相を検出する検出手段と、
    検出手段で検出されたMEMSミラーの振幅および位相に基づいて、MEMSミラーの駆動周波数とフレームレートとを選択し、駆動手段に出力する、選択手段と、を備え、
    選択手段は、
    基準軸の共振周波数に基づき、1フィールド内で重複しないリサージュ図形を提供可能なフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を計算し、
    フレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補から、最も従属軸の共振周波数に近い周波数を含むフレームレートおよび従属軸の駆動周波数の組合せの候補を選択し、
    基準軸の共振周波数に基づいて、基準軸の駆動周波数を変化させた場合の基準軸の駆動電力を計算し、
    選択された従属軸の駆動周波数に基づいて、従属軸の駆動周波数を変化させた場合の従属軸の駆動電力を計算し、
    計算した基準軸の駆動電力と、従属軸の駆動電力との和が最小となる基準軸と従属軸との組合せを選択し、駆動手段に出力する、光偏向装置。
  3. 選択手段は、基準軸の共振周波数に基づいて、
    1フレーム内で重複が起こらないリサージュを描画可能なフレームレートと、
    従属軸の駆動周波数の候補と、
    基準軸の初期駆動位相と、
    従属軸の初期駆動位相と、を計算する、請求項1または2に記載の光偏向装置。
  4. 選択手段は、基準軸の共振周波数に基づいて、
    1フレーム内で1回重複し、かつ、前半の1/2フレームと後半の1/2フレームのスキャン軌跡が逆方向であるリサージュを描画可能なフレームレートと、
    従属軸の駆動周波数の候補と、
    基準軸の初期駆動位相と、
    従属軸の初期駆動位相と、を計算する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の光偏向装置。
  5. 基準軸の駆動周波数は、従属軸の駆動周波数よりも小さい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の光偏向装置。
  6. MEMSミラーに照射する光のパルス間隔は、基準軸の駆動周波数と、従属軸の駆動周波数と、フレームレートに基づいて決定される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の光偏向装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の光偏向装置と、
    MEMSミラーに光を照射する光源と、
    光源を略均一に発光させるためのタイミングを計算する、レーザパルス間隔と照射開始タイミング計算部と、を備えた光照射装置。
  8. 請求項1〜7に記載の光照射装置と、受光手段と、
    受光手段からの出力信号に基づいて検出対象との距離を計測する計測部と、
    光の照射方向と前記計測部の出力から距離画像を生成する画像データ生成部を備えた距離計測装置。
  9. 前記距離画像生成部は、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、
    画像出力レート調整手段は、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素がある場合には、未計測の画素を1フィールド前に取得した距離画像の画素で補完した距離画像を生成し、出力することで、画像出力のレートを調整することを特徴とする請求項8に記載の距離計測装置。
  10. 前記距離画像生成部は、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、
    画像出力レート調整手段は、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素を検索し、未計測画素を取り囲む画素がすべて計測済みである場合には、取り囲む画素の値の平均値で未計測画素を補完し、未計測画素を取り囲む画素のすべてが計測できていない場合は、1フィールド前に取得した距離画像の画素の値で補完した距離画像を生成し、出力することで、画像出力のレートを調整することを特徴とする請求項8に記載の距離計測装置。
  11. 前記距離画像生成部は、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、
    画像出力レート調整手段は、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素がある場合には、1フィールド前に取得した距離画像を出力することで、画像出力のレートを調整することを特徴とする請求項8に記載の距離計測装置。
  12. 前記距離画像生成部は、取得した距離画像を任意のレートで装置外部に出力可能な画像出力レート調整手段を備えており、
    画像出力レート調整手段は、距離画像の出力が要求された時点で未計測の画素がある場合には、過去数フィールドの距離画像から移動物を検出し、前記移動物の位置と速度から現在の移動物の位置を予想し、前記予想結果に基づいて未計測の画素を補完した距離画像を生成し、出力することで、画像出力のレートを調整することを特徴とする請求項8に記載の距離計測装置。
  13. 前記距離画像生成部は、取得した画像データの画素煤を特定の画素数に変更可能な画素数調整手段を備えており、
    画素数調整手段は、変換後の画素の位置における、変換前の画素の距離データを確認し、変換後の画素が変換前の画素に完全に収まっている場合は、変換前の画素の距離データを変換後の画素に記述し、変換後の画素が変換前の複数の画素にまたがっている場合は、最も広い面積で重なっている変換前の画素の距離データを変換後の画素に記述することで、装置外部に一定の画素数の距離画像を出力することを特徴とする、請求項8〜12に記載の距離計測装置。
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