JP6369289B2 - 超音波測定装置、超音波診断装置及び超音波測定方法 - Google Patents

超音波測定装置、超音波診断装置及び超音波測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波測定装置、超音波診断装置及び超音波測定方法等に関する。
超音波測定装置(超音波診断装置)において、超音波画像を広い領域で良好な分解能を得るため、観察領域全域にフォーカスを形成することが可能な開口合成処理が用いられている。この手法は少ない送受信回数でフォーカス形成が可能であり、高フレームレートかつ高分解能を狙える処理となっている。
この開口合成処理の中で、送信波に平面波を用いる手法が知られている。例えば特許文献1には、超音波の回折特性を考慮して開口合成処理を行う手法が開示されており、送信波として平面波を用いるものとしている。また非特許文献1では、開口合成処理とは異なる従来手法として知られる多段フォーカス処理と同等の分解能を取得し、且つ高フレームレートを実現する手法が開示されている。具体的には、非特許文献1では、ビームを集束させない平面波を送信し開口合成を行うことで、少ない送信回数で従来の多段フォーカス処理と同等の分解能を実現するものとしている。
特開2003−220059号公報
Gabriel Montaldo, "Coherent Plane-Wave Compounding for Very High Frame Rate Ultrasonography and Transient Elastography," IEEE Transactions on Ultrasonics, Ferroelectrics, and Frequency Control, vol. 56, no. 3, 2009.
非特許文献1に開示されているように、送信波に平面波を用いることで、平面波を用いない手法に比べて少ない送信回数で同程度の解像度の超音波画像を取得することが可能になる。しかし、素子アレイ(超音波トランスデューサー素子アレイ)から平面波を送信する場合、所定領域に対しては平面波が送信されるが、他の領域に対しては平面波以外の波(例えば球面波)が送信される。
非特許文献1の手法では、平面波以外の波の信号を捉えることができていない。そのため当該手法では送信の実効的な開口幅が小さくなり、結果として得られる画像の分解能が低下するという課題がある。
本発明の幾つかの態様によれば、信号処理対象点が平面波伝搬領域にあるか球面波伝搬領域にあるかに応じて異なる整相処理を行うことで、取得される信号(画像)の分解能を向上させる超音波測定装置、超音波診断装置及び超音波測定方法等を提供することができる。
本発明の一態様は、超音波を所与の送信角度で送信する処理を行う送信処理部と、送信した前記超音波に対する超音波エコーの、第1〜第N(Nは2以上の整数)の超音波トランスデューサーにおける受信処理を行う受信処理部と、前記第1〜第Nの超音波トランスデューサーに対応する第1〜第Nの受信信号に対して処理を行う処理部と、を含み、前記処理部は、前記第1〜第Nの受信信号の各受信信号に対する整相処理として、信号処理対象点が、前記超音波が平面波として伝搬する平面波伝搬領域にある場合には第1の整相処理を行い、前記信号処理対象点が、前記超音波が球面波として伝搬する球面波伝搬領域にある場合には第2の整相処理を行う超音波測定装置に関係する。
本発明の一態様では、信号処理対象点が平面波伝搬領域にあるか球面波伝搬領域にあるかに応じて、整相処理を変更する。平面波を送信する場合であっても球面波が伝搬する領域が生じるが、そのような球面波伝搬領域に対応する情報も出力信号の生成処理に適切に利用できるため、信号(画像)の分解能を向上させること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記平面波伝搬領域と前記球面波伝搬領域とは、前記送信処理部における前記超音波の前記送信角度に応じて異なる領域であってもよい。
これにより、超音波の送信角度に応じて平面波伝搬領域と球面波伝搬領域を決定すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1の整相処理は、平面波伝搬モデルによって得られた平面波伝搬時間による整相処理であり、前記第2の整相処理は、球面波伝搬モデルによって得られた球面波伝搬時間による整相処理であってもよい。
これにより、平面波伝搬モデル又は球面波伝搬モデルを用いることで、異なる整相処理を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記信号処理対象点が、前記平面波伝搬領域と前記球面波伝搬領域のいずれにあるかの領域判別処理を行ってもよい。
これにより、領域判別処理を行うことが可能になる。
また、本発明の一態様では、所与の前記信号処理対象点に対して、前記送信処理部からの前記超音波の複数の前記送信角度の各送信角度において、前記平面波伝搬領域と前記球面波伝搬領域のいずれに前記信号処理対象点があるかを表す情報が対応付けられたテーブルデータを記憶する記憶部をさらに含み、前記処理部は、前記テーブルデータに基づいて、前記領域判別処理を行ってもよい。
これにより、記憶したテーブルデータに基づいて領域判別処理を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記第1〜第Nの超音波トランスデューサーのうち、開口端に対応する第1の超音波トランスデューサーと前記信号処理対象点を結ぶ第1の方向と、前記第1〜第Nの超音波トランスデューサーのうち、他の開口端に対応する第Nの超音波トランスデューサーと前記信号処理対象点を結ぶ第2の方向と、前記超音波の前記送信角度と、に基づいて、前記領域判別処理を行ってもよい。
これにより、種々の方向の情報を用いることで領域判別処理を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記送信処理部は、第1〜第K(Kは2以上の整数)の送信角度で第1〜第Kの超音波を送信する処理を行い、前記処理部は、第i(iは1≦i≦Kの整数)の送信角度と前記信号処理対象点の位置とに基づいて、前記信号処理対象点が第iの超音波に対応する第iの平面波伝搬領域と第iの球面波伝搬領域のいずれにあるかを判別する前記領域判別処理を行ってもよい。
これにより、送信角度を変えながら複数回の送信処理が行われる場合に、各送信処理に対して領域判別処理を行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記第iの領域判別処理の結果に基づいて、前記第iの超音波に対応する前記第1〜第Nの受信信号の前記整相処理を行い、前記整相処理後の前記第1〜第Nの受信信号を合成して、前記信号処理対象点にフォーカスが設定された第1の解像度の第iの合成信号を生成し、第1の解像度の第1〜第Nの合成信号を合成して、前記信号処理対象点にフォーカスが設定され、前記第1の解像度に比べて解像度の高い第2の解像度の出力信号を生成してもよい。
これにより、複数の素子の各素子で取得された受信信号を合成して合成信号を求める処理、及び複数の送信処理の各送信処理に対応して求められた前記合成信号を合成して出力信号を求める処理を行うことが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記整相処理後の前記第1〜第Nの受信信号を合成して、前記信号処理対象点にフォーカスが設定された合成画像を生成してもよい。
これにより、複数の素子の各素子で取得された受信信号を合成して合成信号を求める処理を行うこと等が可能になる。
また、本発明の他の態様は、上記の超音波測定装置を含む超音波診断装置に関係する。
また、本発明の他の態様は、超音波を所与の送信角度で送信する処理を行い、送信した前記超音波に対する超音波エコーの、第1〜第N(Nは2以上の整数)の超音波トランスデューサーにおける第1〜第Nの受信信号の受信処理を行い、前記第1〜第Nの受信信号の各受信信号に対する整相処理として、信号処理対象点が、前記超音波が平面波として伝搬する平面波伝搬領域にある場合には第1の整相処理を行い、前記信号処理対象点が、前記超音波が球面波として伝搬する球面波伝搬領域にある場合には第2の整相処理を行う超音波測定方法に関係する。
図1(A)、図1(B)は信号処理対象点の位置に応じて反射波の受信タイミングが異なることを説明する図。 異なる信号処理対象点からの信号が同タイミングで受信される例。 整相処理の説明図。 N個の素子で受信されるN個の受信信号の合成処理を説明する図。 送信角度を変えて複数回の送信が行われることの説明図。 K回の送信波の送信によってN個の素子で受信されるK×N個の受信信号の合成処理を説明する図。 平面波送信時の音場モデル。 図8(A)は従来手法での幾何モデル、図8(B)は本実施形態で用いる幾何モデル。 本実施形態に係る超音波測定装置の構成例。 超音波測定装置を含む超音波診断装置の構成例。 図11(A)〜図11(C)は超音波診断装置の具体例。 図12(A)〜図12(C)は超音波トランスデューサー素子の構成例。 超音波トランスデューサーデバイスの構成例。 図14(A)、図14(B)は各チャンネルに対応して設けられる超音波トランスデューサー素子群の構成例。 平面波伝搬領域及び球面波伝搬領域の説明図。 図16(A)〜図16(C)は領域判別処理の説明図。 図17(A)、図17(B)はテーブルデータの例。 平面波伝搬モデルの例。 図19(A)、図19(B)は球面波伝搬モデルの例。 反射波(受信波)の伝搬を表す伝搬モデルの例。 従来手法と本実施形態の手法での分解能の評価結果を表すグラフ。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
まず本実施形態の手法について説明する。超音波測定装置で信号の送受信を行う手法において、超音波信号の送信時に所与の測定点にフォーカスを合わせる手法が知られていた。例えば、複数の超音波トランスデューサー素子10を含む素子アレイ(例えば後述する図13〜図14(B)の超音波トランスデューサーデバイスに対応)の各素子に対して、駆動時にそれぞれの素子に対応した遅延を与えるものである。このような手法で送信された超音波は所定の測定点に対してフォーカスするため、当該超音波の反射波を素子アレイで受信すれば、当該測定点にフォーカスがあった超音波信号(狭義には超音波画像)を取得することが可能である。
しかしこのような手法では、超音波信号の送信時点でフォーカスする測定点が決まってしまう。そのため、複数の測定点(狭義には画像中の全ての点)にフォーカスがあった超音波画像を生成しようとすると、当該複数の測定点分の素子アレイの駆動、及び超音波信号の送受信を行う必要がある。
現在広く用いられている開口合成という手法では、上記のように送信時に所定の測定点にフォーカスを合わせておく必要がない。具体的には、所与の送信波を送信しておき、当該送信波の反射波を複数の素子で受信する。フォーカスを合わせたい位置(複数であってよく、狭義には超音波画像を形成した場合に画像全域にわたる点)である信号処理対象点を設定し、仮に、送信波が設定した全信号処理対象点に到達する(伝搬する)ものとすれば、超音波トランスデューサー素子が受信する受信信号には、全ての信号処理対象点における反射波の情報が含まれていることになる。例えば、信号処理対象点としてr〜rのM個の信号処理対象点を想定している場合、所与の超音波トランスデューサー素子の受信信号s(t)は、r〜rからの反射波を全て反映した情報である。なお、ここでのtは時刻、或いはサンプリングタイミングを表す変数である。
受信信号sは、上述したように時系列でその値(振幅値)が変化する関数であるが、r〜rからの反射波はその全てが同一のタイミングで取得されるものではない。仮に、送信波が素子アレイの中心点から発生するものとすれば、図1(A)に示したようにrに対応する信号はRに示した送受信経路により素子で受信されるし、rに対応する信号はRに示した送受信経路により素子で受信されるといったように、信号処理対象点の位置に応じて超音波の伝搬経路が異なる。そして伝搬経路の長さが異なれば、素子において反射波の信号が受信されるタイミングが異なる。つまり、図1(A)に示したようにRの長さ<Rの長さである場合、図1(B)に示したように信号処理対象点rに対応する信号は対象としている素子の受信信号s(t)の比較的tが小さい(時間的に早い)信号として現れ、信号処理対象点rに対応する信号は受信信号s(t)の比較的tが大きい(時間的に遅い)信号として現れることになる。
よって、rからの反射波が受信された時刻tと、rからの反射波が受信された時刻tを特定することができれば、s(t)はrからの反射波の信号を含んでいるし、s(t)はrからの反射波の信号を含んでいると考えられる。ここで上述したようにt<tである。
しかし、1つの素子だけを考慮した場合、図2のrとrに示した信号処理対象点では、伝搬経路はRとRで異なるものの、Rの長さ=Rの長さとなるため、s(t)はrからの反射波の信号とrからの反射波の信号の両方を含んでいる。つまり、1つの素子だけからでは特定の1つの信号処理対象点からの情報だけを分離することは容易でない。そもそも開口幅が狭くなれば受信信号の分解能(超音波画像の分解能)も下がるため、超音波測定装置では複数の素子を並べて素子アレイを形成することが通常である。
よって開口合成では、当然の処理として複数の素子での受信信号を用いることになる。具体的には超音波測定装置が第1〜第N(Nは2以上の整数)の超音波トランスデューサー素子を含む場合、所与の送信波の送信により受信信号は各素子において取得されるため、s(t)〜s(t)のN個の受信信号を取得可能である。そして、N個の受信信号のそれぞれが、複数の信号処理対象点(上記仮定のもとではr〜rの全て)からの情報を含んでいる。この際、各素子の位置が異なることから、第1の素子10−1でのrに対応する伝搬経路R11と、第2の素子10−2でのrに対応する伝搬経路R12が異なるように、R11〜R1Nは素子に応じた経路となり、rからの反射波が受信された時刻についてもt11〜t1Nという素子毎の値が得られる。
この場合、特定の信号処理対象点からの受信信号を適切に求めるためには、図3に示したように受信タイミングのズレ、すなわち受信信号sにおける位相のズレをそろえる整相処理を行えばよい。なお、図3は各素子の受信信号sのうち、所望の信号処理対象点に対応する信号を抜き出したものを横軸方向に記載している。信号処理対象点がrの例であれば、上述したt11〜t1Nに相当する情報を求め、s(t11)+s(t12)+・・・+s(t1N)を求めればよい。
この際、例えばs(t11)には図2を用いて上述したように他の信号処理対象点rに対応する情報が含まれているかもしれない。しかし、第1の素子を考えた場合に、R11の長さ=R1mの長さとなったとしても、第2〜第Nの素子まで全て考えれば、R12とR1m、R13とR1m、・・・R1NとR1mの全てが一定の関係(例えば大きさが等しい)となるとは考えられない。つまり、t12、t13・・・t1Nといった時刻は、信号処理対象点rに対応する情報ではなく、s(t11)+s(t12)+・・・+s(t1N)という信号は、信号処理対象点rとは無相関である。そのためs(t11)+s(t12)+・・・+s(t1N)全体で考えれば、信号処理対象点rに関する情報は打ち消しあって0(或いはそれに十分近いと考えられる値)となることが想定される。
以上の手法によれば、送信時点において所与の信号処理対象点にフォーカスを合わせる必要がなく、受信信号に対して適切な整相処理を行って複数の素子の信号を合成することで、所与の信号処理対象点にフォーカスがあった受信信号を取得することが可能になる。具体的には信号処理対象点rでの信号(例えば超音波画像におけるrに対応する画素位置での画素値)として、s(t11)+s(t12)+・・・+s(t1N)を用いれば、rの部分でフォーカスがあった信号が取得できる。上述した合成のイメージを図示したものが図4である。図4は1つの信号処理対象点rを設定した場合の例であるため、複数の信号処理対象点にフォーカスを合わせたいのであれば、図4に示した合成処理を信号処理対象点の数だけ実行することになる。
しかし以上の説明は、送信波が所望の信号処理対象点に対して十分な強度で到達し、各信号処理対象点に対応する情報が各素子の受信信号として取得可能である、という仮定に基づいている。そしてこのような仮定は現実的とは言えない。一例としては、送信波の指向性を高めることで信号強度等を向上させる制御を行う場合、送信波は1ライン分(超音波画像を生成した場合の奥行き方向の1ライン)の範囲の信号処理対象点にしか到達しないこともある。この場合、送信波の反射波は、当該ラインに含まれる信号処理対象点でしか発生しないため、整相処理及びs〜sの合成処理を行ったとしても、フォーカスを合わせられるのはラインに含まれる信号処理対象点に限定されてしまう。結果として、多数のラインから構成される超音波画像を出力したければ、ライン数に相当する回数の送信波の出力が必要となり、1枚の超音波画像を形成するまでの時間が長くなってしまう。
これに対する手法の1つが、特許文献1や非特許文献1にみられる平面波を送信する手法である。平面波は横方向(素子ラインの方向に沿った方向)の広い範囲で送信されるものであり、且つ奥行き方向(素子ラインの方向に直交する方向)が深くなっても波の強度、すなわち音圧の減衰が小さいという特性がある。つまり平面波を用いることで、1回の送信でも広い範囲に十分な強度で信号を到達させることができるため、各素子も多くの信号処理対象点からの情報を十分な強度で受信可能である。そのため、平面波を用いない場合(例えば上述した1ラインに絞って送信波を送信する場合)に比べて、少ない送信回数で、同程度の解像度の信号を出力することが可能である。
送信波の送信が図5に示したように送信角度を変えながらK回行われる場合、1回の送信に対して、素子数に対応するN個の受信信号sが取得され、それらを図3に示したように整相処理後、合成することで第1解像度信号Lが取得される。これは図4の合成に相当する。そして、所与の1つの信号処理対象点に着目した場合、1回の送信で第1解像度信号Lが取得されるのであるから、K回送信が行われれば、K個の第1解像度信号Lが取得可能である。これらは、いずれも現在着目している1つの信号処理対象点での情報を表すのであるから、このK個の第1解像度信号Lをさらに合成することで、より高解像度の第2解像度信号s’を求めることができる。この流れを示したものが図6であり、図6の横方向での合成は図4の合成、すなわち第1解像度信号Lの合成に対応し、図6の縦方向での合成が第2解像度信号s’の合成に相当する。図6は、図4と同様に1つの信号処理対象点rを設定した場合の例であるため、複数の信号処理対象点にフォーカスを合わせたいのであれば、図6に示した合成処理を信号処理対象点の数だけ実行することになる。
以上が開口合成、及びその送信波として平面波を用いる従来手法の概略的な処理例である。しかし、非特許文献1等の従来手法では、平面波以外の波の信号を考慮していない。図7は素子アレイから平面波を送信した場合の、素子アレイ周辺での音場モデルを示す。図7のDR3が平面波の送信方向を表すが、素子アレイに対するDR3方向では、確かに同一位相となる波面が直線的であり、平面波が伝搬していることがわかる。具体的には、素子アレイの2つの端点(開口端)を起点として、DR3に平行な直線を引いた場合に、その2本の直線の間の領域では平面波が伝搬していると言える。しかし、それ以外の領域では、図7から明らかなように同一位相となる波面が曲線的であり、この領域では球面波が伝搬していると考えられる。つまり、素子アレイから平面波を送信しているという状況でも、実際には平面波が伝搬する領域(以下、平面波伝搬領域)と、球面波が伝搬する領域(以下、球面波伝搬領域)とが存在することになる。
そのため、上述した開口合成を用いた手法において、平面波伝搬領域だけを処理対象とすれば、送信の実効的な開口幅が小さくなってしまうため、結果として得られる画像の分解能が低下するという課題がある。一方、球面波伝搬領域を処理対象とした場合、従来手法では図8(A)に示したように当該領域に対しても平面波が伝搬していると考えざるを得ない。球面波と平面波では、図18〜図19(B)を用いて後述するように送受信における超音波の伝搬モデルが異なる。そのため、上述した伝搬経路Rが異なり、算出される伝搬時間(遅延時間)tも異なるものになる。
上述したように、整相処理は受信信号sから所望の信号処理対象点の情報を取り出すために重要な処理であり、そのためにはtは精度よく求められる必要がある。特に、rを用いて上述したように、遅延時間tが信号処理対象点に対応しないものとなった場合、当該信号処理対象点に関する情報は、他の素子での受信信号sと打ち消しあってしまう可能性があり、演算結果に反映されない。結果として、球面波伝搬領域の信号処理対象点に対して、平面波が伝搬するとの仮定の下で演算を行ってしまうと、当該信号処理対象点にフォーカスを合わせることができない。
そこで本出願人は、図8(B)に示したように、平面波送信時にも平面波以外の波が伝搬する領域が在ることを考慮した開口合成処理を行う。具体的には、本実施形態に係る超音波測定装置100は図9に示したように、超音波を所与の送信角度で送信する処理を行う送信処理部110と、送信した超音波に対する超音波エコーの、第1〜第N(Nは2以上の整数)の超音波トランスデューサーにおける受信処理を行う受信処理部120と、第1〜第Nの超音波トランスデューサーに対応する第1〜第Nの受信信号s〜sに対して処理を行う処理部130を含む。そして処理部130は、第1〜第Nの受信信号s〜sの各受信信号に対する整相処理として、信号処理対象点rが、超音波が平面波として伝搬する平面波伝搬領域にある場合には第1の整相処理を行い、信号処理対象点rが、超音波が球面波として伝搬する球面波伝搬領域にある場合には第2の整相処理を行う。
ここで送信処理部110により制御される送信角度とは、狭義には平面波が送信される方向であり、図7の方向DR3を表す角度である。一例として、後述する図15のように素子アレイに対して垂直な方向を基準とし、当該方向とDR3のなす角度αを送信角度と定義してもよい。上述したように、平面波を用いた場合にも送信波は複数回送信されることが想定されるため、ここでの所与の送信角度とは1つの角度に限定されるものではなく、当該送信角度を変化させつつ複数回の送信処理が行われてもよい。
また、ここでの整相処理とは、図3に示したように複数の受信信号s〜sの位相をそろえる処理であり、少なくとも位相のずれ量(狭義には遅延時間)を求める処理を含む。つまり、第1の整相処理、第2の整相処理とは、位相のずれ量の求め方が異なる2つの処理であるといってもよい。
このようにすれば、平面波送信時に、平面波以外の波が伝搬する領域の信号についても処理に用いることが可能になる。そのため、送信の実効的な開口幅が小さくならないため、画像の分解能の低下を抑止可能である。その際、球面波伝搬領域に対しても、平面波伝搬領域とは異なる処理、すなわち球面波に対応した処理を行うことが可能であるため、球面波伝搬領域に位置する信号処理対象点からの信号も適切に処理に利用可能となる。
以下、本実施形態に係る超音波測定装置100の具体的なシステム構成例について説明した後、所与の信号処理対象点が平面波伝搬領域と球面波伝搬領域のいずれに位置するかを判別する領域判別処理について説明する。その後、領域判別処理の結果を用いた整相処理の具体例、及び整相処理後の合成処理の具体例について説明する。
2.システム構成例
本実施形態に係る超音波測定装置100の構成例は図9に示したとおりである。本実施形態に係る超音波測定装置を含む超音波診断装置の具体的な構成例を図10に示す。超音波診断装置は、超音波測定装置100と、超音波プローブ200と、表示部300を含む。また、図10に示したように、本実施形態に係る超音波測定装置100は、送信処理部110と、受信処理部120と、処理部130と、送受信切替スイッチ140と、DSC(Digital Scan Convertor)150と、制御回路160を含んでもよい。
本実施形態の手法は、図9に示した超音波測定装置100に適用するものに限定されず、図10に示したように超音波測定装置100を含む超音波診断装置に適用することができる。
なお、超音波測定装置100及びこれを含む超音波診断装置は、図9及び図10の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。また、本実施形態の超音波測定装置100及びこれを含む超音波診断装置の一部又は全部の機能は、通信により接続されたサーバーにより実現されてもよい。
超音波プローブ200は、超音波トランスデューサーデバイスを含む。そして、超音波トランスデューサーデバイスは、走査面に沿って対象物をスキャンしながら、対象物に対して超音波ビームを送信すると共に、超音波ビームによる超音波エコーを受信する。圧電素子を用いるタイプを例にとれば、超音波トランスデューサーデバイスは、複数の超音波トランスデューサー素子(超音波素子アレイ)と、複数の開口がアレイ状に配置された基板とを有する。そして、超音波トランスデューサー素子としては、薄手の圧電素子と金属板(振動膜)を貼り合わせたモノモルフ(ユニモルフ)構造を用いたものを用いる。超音波トランスデューサー素子(振動素子)は、電気的な振動を機械的な振動に変換するものであるが、この場合には、圧電素子が面内で伸び縮みすると貼り合わせた金属板(振動膜)の寸法はそのままであるため反りが生じる。
また、超音波トランスデューサーデバイスでは、近隣に配置された数個の超音波トランスデューサー素子で一つのチャンネルを構成し、1回に複数のチャンネルを駆動しながら、超音波ビームを順次移動させるものであってもよい。
なお、超音波トランスデューサーデバイスとしては、圧電素子(薄膜圧電素子)を用いるタイプのトランスデューサーを採用できるが、本実施形態はこれに限定されない。例えばc‐MUT(Capacitive Micro-machined Ultrasonic Transducers)などの容量性素子を用いるタイプのトランスデューサーを採用してもよいし、バルクタイプのトランスデューサーを採用してもよい。超音波トランスデューサー素子及び超音波トランスデューサーデバイスのさらに詳細な説明については、後述する。
送信処理部110は、対象物に対して超音波を送信する処理を行う。また、図10に示したように送信処理部110は、送信パルス発生器111と、送信遅延回路113とを含んでもよい。
送信パルス発生器111は、送信パルス電圧を印加させ、超音波プローブ200を駆動させる。送信遅延回路113は、送信パルス電圧の印加タイミングに関して、チャンネル間で時間差を与え、複数の振動素子から発生した超音波の伝搬方向を決定する。このように、遅延時間を変化させることにより、平面波の送信方向DR3(送信角度α)を制御することが可能である。
また、送受信切替スイッチ140は、超音波の送受信の切り替え処理を行う。送受信切替スイッチ140は、送信時の振幅パルスが受信回路に入力されないように保護し、受信時の信号を受信回路に通す。
一方で、受信処理部120は、送信した超音波に対する超音波エコーの受信処理を行う。図10に示したように、受信処理部120は、メモリ125を含んでもよく、メモリ125により超音波プローブ200からの受信信号(狭義にはs〜s)を記憶するとともに、受信信号を処理部130に出力する。メモリ125の機能はRAM等のメモリやHDDなどにより実現できる。
処理部130は、受信処理部120からの受信信号に対して処理を行う。処理部130の機能は、各種プロセッサー(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。図10に示したように、処理部130は、領域判別処理部131と、整相処理部132と、第1のビームフォーミング係数算出部133と、第1解像度信号合成部134と、第2のビームフォーミング係数算出部135と、第2解像度信号合成部136を含む。
領域判別処理部131は、処理対象としている信号処理対象点、すなわちフォーカスを合わせる対象となる点が、平面波伝搬領域と球面波伝搬領域のいずれに位置するかを判別する領域判別処理を行う。領域判別処理の詳細については後述する。
整相処理部132は、信号処理対象点が平面波伝搬領域にあるか、球面波伝搬領域にあるかに応じて、整相処理を行う。具体的には平面波、球面波それぞれの伝搬モデルを用いて遅延時間(位相のずれ量)を求めればよい。整相処理部132の処理については、図18等を用いて後述する。
第1のビームフォーミング係数算出部133は、整相処理後の受信信号s〜sを合成する際の係数である第1のビームフォーミング係数を算出する。なお、本実施形態では上述したように全ての係数を1としたり、あらかじめ設定された固定値を用いてもよい。その場合、第1のビームフォーミング係数を適応的に求める処理は不要であるため、第1のビームフォーミング係数算出部133を省略してもよい。
第1解像度信号合成部134は、整相処理後の受信信号s〜sと、第1のビームフォーミング係数とに基づいて、1つの送信波に対するN個の素子の受信信号の合成処理を行う。具体的には、図4を用いて上述した処理を行って第1解像度信号Lを求めればよい。
第2のビームフォーミング係数算出部135は、送信回数分だけ(K個)の第1解像度信号Lに基づいて、第2解像度信号s’を合成する際の係数である第2のビームフォーミング係数を算出する。なお、第2のビームフォーミング係数についても全ての係数を1としたり、あらかじめ設定された固定値を用いてもよく、第2のビームフォーミング係数算出部135は省略可能である。
第2解像度信号合成部136は、第1解像度信号合成部134で求められたK個の第1解像度信号Lと、第2のビームフォーミング係数とに基づいて、K回の送信波の送信、及びN個の素子の全ての情報を用いて、所与の信号処理対象点についての信号を求める。具体的には、図6を用いて上述した処理を行って第2解像度信号s’を求めればよい。
DSC150は、Bモード画像データに走査変換処理を行う。例えば、DSC150は、バイリニアなどの補間処理により、ライン信号を画像信号に変換する。制御回路160は、超音波測定装置100の各部と相互に接続され、接続された各部の制御を行う。
表示部300は、第2解像度信号s’を用いてDSC150において生成された表示用画像データを表示する。表示部300は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ、電子ペーパーなどにより実現できる。
ここで、本実施形態の超音波診断装置(広義には電子機器)の具体的な機器構成の例を図11(A)〜図11(C)に示す。図11(A)はハンディタイプの超音波診断装置の例であり、図11(B)は据置タイプの超音波診断装置の例である。図11(C)は超音波プローブ200が本体に内蔵された一体型の超音波診断装置の例である。
図11(A)、図11(B)の超音波診断装置は、超音波プローブ200と超音波測定装置本体101(広義には電子機器本体)を含み、超音波プローブ200と超音波測定装置本体101はケーブル210により接続される。超音波プローブ200の先端部分には、プローブヘッド220が設けられており、超音波測定装置本体101には、画像を表示する表示部300が設けられている。図11(C)では、表示部300を有する超音波測定装置100に超音波プローブ200が内蔵されている。図11(C)の場合、超音波測定装置100は、例えばスマートフォンなどの汎用の携帯情報端末により実現できる。
図12(A)〜図12(C)に、超音波トランスデューサーデバイスの超音波トランスデューサー素子10の構成例を示す。この超音波トランスデューサー素子10は、振動膜(メンブレン、支持部材)50と圧電素子部とを有する。圧電素子部は、第1電極層(下部電極)21、圧電体層(圧電体膜)30、第2電極層(上部電極)22を有する。
図12(A)は、基板(シリコン基板)60に形成された超音波トランスデューサー素子10の、素子形成面側の基板60に垂直な方向から見た平面図である。図12(B)は、図12(A)のA−A’に沿った断面を示す断面図である。図12(C)は、図12(A)のB−B’に沿った断面を示す断面図である。
第1電極層21は、振動膜50の上層に例えば金属薄膜で形成される。この第1電極層21は、図12(A)に示すように素子形成領域の外側へ延長され、隣接する超音波トランスデューサー素子10に接続される配線であってもよい。
圧電体層30は、例えばPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)薄膜により形成され、第1電極層21の少なくとも一部を覆うように設けられる。なお、圧電体層30の材料は、PZTに限定されるものではなく、例えばチタン酸鉛(PbTiO3)、ジルコン酸鉛(PbZrO3)、チタン酸鉛ランタン((Pb、La)TiO3)などを用いてもよい。
第2電極層22は、例えば金属薄膜で形成され、圧電体層30の少なくとも一部を覆うように設けられる。この第2電極層22は、図12(A)に示すように素子形成領域の外側へ延長され、隣接する超音波トランスデューサー素子10に接続される配線であってもよい。
振動膜(メンブレン)50は、例えばSiO2薄膜とZrO2薄膜との2層構造により開口40を塞ぐように設けられる。この振動膜50は、圧電体層30及び第1、第2電極層21、22を支持すると共に、圧電体層30の伸縮に従って振動し、超音波を発生させることができる。
開口40は、基板60(シリコン基板)の裏面(素子が形成されない面)側から反応性イオンエッチング(RIE)等によりエッチングすることで形成される。この開口40の開口部45のサイズによって超音波の共振周波数が決定され、その超音波は圧電体層30側(図12(A)において紙面奥から手前方向)に放射される。
超音波トランスデューサー素子10の下部電極(第1電極)は、第1電極層21により形成され、上部電極(第2電極)は、第2電極層22により形成される。具体的には、第1電極層21のうちの圧電体層30に覆われた部分が下部電極を形成し、第2電極層22のうちの圧電体層30を覆う部分が上部電極を形成する。即ち、圧電体層30は、下部電極と上部電極に挟まれて設けられる。
図13に、超音波トランスデューサーデバイス(素子チップ)の構成例を示す。本構成例の超音波トランスデューサーデバイスは、複数の超音波トランスデューサー素子群UG1〜UG64、駆動電極線DL1〜DL64(広義には第1〜第nの駆動電極線。nは2以上の整数)、コモン電極線CL1〜CL8(広義には第1〜第mのコモン電極線。mは2以上の整数)を含む。なお、駆動電極線の本数(n)やコモン電極線の本数(m)は、図13に示す本数には限定されない。
複数の超音波トランスデューサー素子群UG1〜UG64は、第2の方向D2(スキャン方向)に沿って64列に配置される。UG1〜UG64の各超音波トランスデューサー素子群は、第1の方向D1(スライス方向)に沿って配置される複数の超音波トランスデューサー素子を有する。
図14(A)に、超音波トランスデューサー素子群UG(UG1〜UG64)の例を示す。図14(A)では、超音波トランスデューサー素子群UGは第1〜第4の素子列により構成される。第1の素子列は、第1の方向D1に沿って配置される超音波トランスデューサー素子UE11〜UE18により構成され、第2の素子列は、第1の方向D1に沿って配置される超音波トランスデューサー素子UE21〜UE28により構成される。第3の素子列(UE31〜UE38)、第4の素子列(UE41〜UE48)も同様である。これらの第1〜第4の素子列には、駆動電極線DL(DL1〜DL64)が共通接続される。また、第1〜第4の素子列の超音波トランスデューサー素子にはコモン電極線CL1〜CL8が接続される。
そして図14(A)の超音波トランスデューサー素子群UGが、超音波トランスデューサーデバイスの1チャンネルを構成する。即ち、駆動電極線DLが1チャンネルの駆動電極線に相当し、送信回路からの1チャンネルの送信信号は駆動電極線DLに入力される。また駆動電極線DLからの1チャンネルの受信信号は駆動電極線DLから出力される。なお、1チャンネルを構成する素子列数は図14(A)のような4列には限定されず、4列よりも少なくてもよいし、4列よりも多くてもよい。例えば図14(B)に示すように、素子列数は1列であってもよい。
図13に示すように、駆動電極線DL1〜DL64(第1〜第nの駆動電極線)は、第1の方向D1に沿って配線される。駆動電極線DL1〜DL64のうちの第j(jは1≦j≦nである整数)の駆動電極線DLj(第jのチャンネル)は、第jの超音波トランスデューサー素子群UGjの超音波トランスデューサー素子が有する第1の電極(例えば下部電極)に接続される。
超音波を出射する送信期間には、送信信号VT1〜VT64が駆動電極線DL1〜DL64を介して超音波トランスデューサー素子に供給される。また、超音波エコー信号を受信する受信期間には、超音波トランスデューサー素子からの受信信号VR1〜VR64が駆動電極線DL1〜DL64を介して出力される。
コモン電極線CL1〜CL8(第1〜第mのコモン電極線)は、第2の方向D2に沿って配線される。超音波トランスデューサー素子が有する第2の電極は、コモン電極線CL1〜CL8のうちのいずれかに接続される。具体的には、例えば図13に示すように、コモン電極線CL1〜CL8のうちの第i(iは1≦i≦mである整数)のコモン電極線CLiは、第i行に配置される超音波トランスデューサー素子が有する第2の電極(例えば上部電極)に接続される。
コモン電極線CL1〜CL8には、コモン電圧VCOMが供給される。このコモン電圧VCOMは一定の直流電圧であればよく、0V、即ちグランド電位(接地電位)でなくてもよい。
そして送信期間では、送信信号電圧とコモン電圧との差の電圧が超音波トランスデューサー素子に印加され、所定の周波数の超音波が放射される。
なお、超音波トランスデューサー素子の配置は、図13に示すマトリックス配置に限定されず、いわゆる千鳥配置等であってもよい。
また図14(A)〜図14(B)では、1つの超音波トランスデューサー素子が送信素子及び受信素子の両方に兼用される場合について示したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば送信素子用の超音波トランスデューサー素子、受信素子用の超音波トランスデューサー素子を別々に設けて、アレイ状に配置してもよい。
3.領域判別処理
次に処理部130の領域判別処理部131で行われる領域判別処理について説明する。図15に示したように、所与の送信角度αが決定された場合に、平面波は当該送信角度αと、超音波トランスデューサー素子アレイの幅(開口幅)により決定される領域に対して送信され、当該領域が平面波伝搬領域となる。また、平面波伝搬領域の外部が球面波伝搬領域となる。
つまり、平面波伝搬領域と球面波伝搬領域とは、送信処理部110における超音波の送信角度に応じて異なる領域である。言い換えれば、送信角度αが決定されれば、当該αにおける平面波伝搬領域と球面波伝搬領域とを決定可能となる。
そのため、図5等に示したように送信角度が第1〜第Kの送信角度のK個の値をとりうる場合には、第1の送信角度に対応する第1の平面波伝搬領域及び第1の球面波伝搬領域が決定され、第2の送信角度に対応する第2の平面波伝搬領域及び第2の球面波伝搬領域が決定される、といったようにK個の平面波伝搬領域及び球面波伝搬領域を考えることができる。
しかし、平面波伝搬領域及び球面波伝搬領域だけでは処理内容は確定できず、処理対象である信号処理対象点がどのような位置にあるかも問題となる。例えば、所与の送信角度が決定され、図15のように平面波伝搬領域と球面波伝搬領域が決定されたとする。その場合にも、信号処理対象点が図15のA1に示した位置ならば、当該信号処理対象点は平面波伝搬領域にあるが、信号処理対象点がA2に示した位置ならば、当該信号処理対象点は球面波伝搬領域にある。
つまり処理部130は、フォーカスを合わせたい対象である信号処理対象点の位置を取得する必要がある。その上で、処理部130は、信号処理対象点が、平面波伝搬領域と球面波伝搬領域のいずれにあるかの領域判別処理を行うことになる。
具体的には、送信処理部110は、第1〜第K(Kは2以上の整数)の送信角度で第1〜第Kの超音波を送信する処理を行い、処理部130は、第i(iは1≦i≦Kの整数)の送信角度と信号処理対象点の位置とに基づいて、信号処理対象点が第iの超音波に対応する第iの平面波伝搬領域と第iの球面波伝搬領域のいずれにあるかを判別する前記領域判別処理を行えばよい。
このようにすれば、信号処理対象点を所与の1点に決定した場合に、送信角度の個数(送信の回数)であるK回の領域判別処理が行われ、K個の領域判別処理結果が取得されることになる。ここで領域判別処理結果とは、信号処理対象点が平面波伝搬領域にあるか球面波伝搬領域にあるかを表す情報であり、例えば平面波伝搬領域にある場合に1,球面波伝搬領域にある場合に0となる2値の情報であってもよい。
上述したように、信号処理対象点も複数設定されることが一般的であるため、実際には信号処理対象点の設定数Mと、送信角度の個数Kを乗じたM×K個だけの領域判別処理結果が取得されることになる。
信号処理対象点の位置及び送信角度が決定された場合の具体的な領域判別処理の手法は種々考えられる。一例としては、処理部130は、第1〜第Nの超音波トランスデューサーのうち、開口端に対応する第1の超音波トランスデューサーと信号処理対象点rを結ぶ第1の方向DR1と、第1〜第Nの超音波トランスデューサーのうち、他の開口端に対応する第Nの超音波トランスデューサーと信号処理対象点rを結ぶ第2の方向DR2と、超音波の送信角度α(広義には送信方向DR3)とに基づいて、領域判別処理を行ってもよい。
図7や図15を用いて上述したように、平面波伝搬領域と球面波伝搬領域との境界は、開口端を通り平面波の送信方向DR3と同じ方向となる2本の直線L1,L2となる。つまり、図16(A)に示したように、信号処理対象点がL1上に位置する場合が、信号処理対象点が平面波伝搬領域に含まれる場合の一方の限界に対応し、図16(B)に示したように、信号処理対象点がL2上に位置する場合が、信号処理対象点が平面波伝搬領域に含まれる場合の他方の限界に対応する。
そして図16(A)において、L1はDR3の方向の(DR3に平行な)直線であるから、信号処理対象点がL1上にある場合とは、第1の超音波トランスデューサーと信号処理対象点rを結ぶ第1の方向DR1と、超音波の送信方向DR3が一致する場合となる。同様に、図16(B)に示したように、信号処理対象点がL2上にある場合とは、第Nの超音波トランスデューサーと信号処理対象点rを結ぶ第2の方向DR2と、超音波の送信方向DR3が一致する場合となる。つまり、DR1とDR3の関係、及びDR2とDR3の関係を判定することで、領域判別処理を行うことが可能である。
方向の比較処理の手法も種々考えられるが、例えば所与の基準方向に対する角度の大きさの比較処理を行えばよい。基準方向として素子アレイに垂直な方向(奥行き方向z)を設定した場合、図15に示したようにDR1に対応する角度θ1、DR2に対応する角度θ2,及びDR3に対応する角度αを規定することができる。
図16(A)に示した状況ではθ1=αであり、図16(B)に示した状況ではθ2=αである。そして、図16(C)に示したように信号処理対象点が平面波伝搬領域にある状況では、αはθ1とθ2の間の値となり、図16(C)の例のようにθ1>θ2の例であれば、θ2<α<θ1である。つまり、図16(A)〜図16(C)の例であれば、θ2≦α≦θ1が満たされる場合に信号処理対象点が平面波伝搬領域にあると判定し、α<θ2又はθ1<αの場合には信号処理対象点が球面波伝搬領域にあると判定すればよい。
基準方向をどのように設定するか、或いはθ1とθ2の大小関係がどのようになっているかに応じて具体的な判定式は変化するものの、上述したようにDR1、DR2、DR3の関係性から領域判別処理を行うことが可能である。
なお、本実施形態では上述した式等を用いて、処理タイミング毎に領域判別処理を行ってもよいがこれには限定されない。例えば、超音波プローブ200の種類は1種類、或いは複数であるが少数に特定することが可能と想定される。つまり、超音波トランスデューサー素子アレイの構成は事前に知ることができるため、開口端の位置も既知である。また、送信角度をどの程度の範囲でどの程度の角度変化幅を用いて走査するかも種々の変形実施が可能であるが、ある程度のパターンに限定されるはずであり、送信角度αについても事前に知ることができる。さらに、取得する超音波画像のサイズ等を考慮すれば、フォーカスを合わせたい信号処理対象点の設定(信号処理対象点の個数、位置等)も事前に特定可能と言える。
上述したように、信号処理対象点と角度、開口端の位置が決まれば領域判別処理が可能であるところ、その全てを事前に取得しておくことが可能と言える。この場合、上述した式等を用いた判定を毎回行って結果を取得するのではなく、当該判定を事前に行っておき、その結果だけをテーブルデータとして保持しておいてもよい。
つまり、超音波測定装置100は、所与の信号処理対象点に対して、送信処理部110からの超音波の複数の送信角度の各送信角度において、平面波伝搬領域と球面波伝搬領域のいずれに信号処理対象点があるかを表す情報が対応付けられたテーブルデータを記憶する記憶部(図9等には不図示)をさらに含み、処理部130は、テーブルデータに基づいて、領域判別処理を行ってもよい。
このようにすれば、具体的な演算等をその都度行う必要がなく、領域判別処理をテーブルデータの参照により実現可能であるため、処理負荷の軽減、領域判別処理の高速化等が可能になる。
テーブルデータの例を図17(A)、図17(B)に示す。上述してきたように、平面波伝搬領域と球面波伝搬領域のいずれにあるかを決定するには、信号処理対象点rと送信角度αが決定されている必要がある。図17(A)は所与の1つの信号処理対象点rに対して、K個の送信角度のそれぞれについて平面波伝搬領域にあることを表す情報(図17(A)であれば”1”というデータ)と、球面波伝搬領域にあることを表す情報(図17(A)であれば”0”というデータ)のいずれかが対応付けられている。よって信号処理対象点が複数(M個)設定される場合には、図17(A)に示したようなテーブルデータをM個保持する、或いは、図17(B)に示したようにM×K個の情報を有するテーブルデータを用いることになる。
さらにいえば、超音波プローブ200が交換可能であり、開口幅が異なる複数の超音波プローブ200が接続される可能性がある場合には、開口幅に応じて領域判別処理の結果が異なるものになるため、各開口幅に応じたテーブルデータを保持しておく必要がある。例えば、図17(B)に示したようなテーブルデータを、想定される超音波プローブ200の種類分だけ保持しておいてもよい。
或いは、全てのテーブルデータを保持しておくのではなく、一部のテーブルデータ、例えば使用頻度が高いと想定される開口幅、信号処理対象点、送信角度でのテーブルデータだけを保持しておいてもよい。その場合、テーブルデータに対応する開口幅、信号処理対象点、送信角度が用いられている状況では、領域判別処理はテーブルデータを用いて行えばよいし、それ以外の状況ではその都度、上述した判定式等を用いて領域判別処理を行えばよい。或いは、上述した判定式等を用いて領域判別処理を行った場合に、その判別処理の結果をテーブルデータとして保存してもよい。この場合、例えば同一の開口幅、信号処理対象点、送信角度を用いた処理が2回以上行われる際に、初回の処理では判定式等を用いて領域判別処理を行ってその結果をテーブルデータとして保存し、2回目以降では当該テーブルデータを用いて領域判別処理を行うことになる。
4.処理の詳細
上述した領域判別処理により、処理対象としている信号処理対象点が平面波伝搬領域と球面波伝搬領域のいずれにあるかを判別できた。よって整相処理部132では、平面波伝搬領域にあると判定された場合には平面波用の処理である第1の整相処理を行い、球面波伝搬領域にあると判定された場合には球面波用の処理である第2の整相処理を行う。
具体的には、第1の整相処理は、平面波伝搬モデルによって得られた平面波伝搬時間による整相処理であり、第2の整相処理は、球面波伝搬モデルによって得られた球面波伝搬時間による整相処理である。
なお、図19(A)〜図20を用いて後述するように球面波伝搬モデルとして送信波のモデルと反射波(受信波)のモデルの2つを考えることができるが、ここでの球面波伝搬モデルとは狭義には送信波のモデルを指す。また平面波伝搬時間とは、下式(3)で求められる平面波の送信伝搬時間temtであるが、当該temtと下式(1)から求められる伝搬時間(総伝搬時間)であってもよい。同様に、球面波伝搬時間とは、下式(7)で求められる球面波の送信伝搬時間temtであるが、当該temtと下式(1)から求められる伝搬時間であってもよい。
図1(A)、図1(B)を用いて上述したように、1つの信号処理対象点での反射による反射波(超音波エコー)であっても、素子の位置等に応じて伝搬経路Rが異なるため、当該反射波が受信されるタイミングが異なる。そして整相処理とは、図3に示したようにそのタイミングのずれ、すなわち波形における位相のズレを低減する(狭義にはなくす)処理である。つまり、各素子において処理対象である信号処理対象点からの反射波がどのタイミングで取得されたかが特定できれば整相処理が可能であり、具体的には素子アレイから照射された波がどれだけの時間で信号処理対象点まで伝搬し、且つどれだけの時間で信号処理対象点から各素子まで伝搬したかを特定すればよい。具体的には、下式(1)により伝搬時間tToFを求め、受信信号sのうち伝搬時間tToFに対応するタイミングの信号を抽出する。
ToF=temt+trev ・・・・・(1)
上式(1)において、temtとは素子アレイから照射された送信波が信号処理対象点に伝搬するまでの時間である送信伝搬時間を表し、trevとは信号処理対象点からの反射波(受信波)が各素子に伝搬するまでの時間である受信伝搬時間を表す。
emt及びtrevは、波の伝搬の幾何モデルを用いて求めることが可能である。そのうち、temtについては信号処理対象点が平面波伝搬領域にあるか球面波伝搬領域にあるかに応じて用いる幾何モデルを変える必要がある。信号処理対象点が平面波伝搬領域にあれば、平面波がどのように伝搬するかを表す幾何モデルである平面波伝搬モデルを用いるし、信号処理対象点が球面波伝搬領域にあれば球面波がどのように伝搬するかを表す幾何モデルである球面波伝搬モデルを用いる。また、送信波が平面波であれ球面波であれ、当該送信波が信号処理対象点で反射された反射波は、信号処理対象点を点波源とする球面波として伝搬すると考えてよい。つまり、trevについては領域判別処理の結果によらず、球面波伝搬モデルを用いればよい。
以下、平面波伝搬モデルによりtemtを求める例、球面波伝搬モデルによりtemtを求める例、球面波伝搬モデルによりtrevを求める例を、それぞれ説明する。なお、以下では、時刻t=0において、x=0,z=0の位置(素子アレイの中心)から波が発生するものと定義する。
平面波伝搬モデルの例を図18に示す。平面波では同位相となる波面が送信方向DR3に垂直な線分となり、当該線分は超音波の速度cによりDR3の方向に移動していく。ここで、信号処理対象点rの座標を極座標によりr=(r,θ)とする。上述したように、t=0で素子アレイの中心から波が発生するものとしているため、t=0では波の到達位置は図18のB1に示した線分となる。また、平面波が信号処理対象点rに到達したタイミングでは、信号処理対象点rが線分上に位置することになるため、当該タイミングでの波の到達位置は図18のB2に示した線分となる。つまり、平面波が所与の信号処理対象点rに到達するには、平面波はdemtに示した送信波伝搬距離だけ伝搬することになる。
ここで、rの座標が(r,θ)であり、送信角度がαであるため、送信波伝搬距離demtは、下式(2)で求めることができる。そして、超音波の速度cを用いて、この場合の送信伝搬時間temtは下式(3)となる。
emt=rcos(α−θ) ・・・・・(2)
emt=demt/c ・・・・・(3)
次に送信波での球面波伝搬モデルを図19(A)に示す。図19(A)のモデルは、球面波伝搬領域では、素子アレイのうち端部(開口端)に位置する第1の素子、或いは反対側の端部に位置する第Nの素子を波源とする球面波が伝搬するものとしている。素子アレイに含まれる他の素子からも波は出力されるが、それらは球面波伝搬領域では相互に打ち消し合って、端部からの波に比べて十分強度が小さいと考えられる。つまり、端部の素子を波源とする球面波を考慮すれば、十分な精度でtemtを求めることが可能である。
ここで、端部の素子の座標を(x,0)とすれば、球面波は(x,0)を波源として信号処理対象点rまで到達することになる。よって、図19(A)に示したようにこの場合の送信波伝搬距離demtは余弦定理を用いて下式(4)により求めることができる。
emtを速度cで割れば、(x,0)から出力された球面波が信号処理対象点rに到達するまでの時間を求めることができる。ただし、ここでは上述したようにt=0で素子アレイの中心から波が発生するものとしている。送信処理部110では、送信角度αで平面波を出力する処理を行うのであるから、t=0での平面波の到達位置は図19(B)のC1に示した線分の状態となっている。そしてC1に示した波面を実現するためには、端部の素子はt=0よりも前のタイミングで駆動を開始している必要がある。具体的には、素子アレイのうち、図19(B)において中心よりも左側の素子についてはt=0よりも前のタイミングで駆動している必要があるし、中心よりも右側の素子についてはt=0よりも後のタイミングで駆動する必要がある。言い換えれば、送信角度αが0度以外の角度をとるためには、送信角度に応じて各素子の駆動タイミングを異ならせる必要がある。つまり、端部の素子はα=0の場合を除いてt=0とは異なるタイミングで駆動しているのであるから、temtは上式(4)をcで割って単純に求められるものではなく、当該タイミングのズレを表すオフセット時間toffsetを反映しなくてはならない。
図19(B)のC1に示した波面を実現するためには、端部の素子から出力された波が、t=0の段階で図19(B)のdoffsetに示した距離だけ伝搬していなくてはならない。そしてこの距離doffsetは下式(5)により求めることができるため、オフセット時間は下式(6)となる。
offset=xsinα ・・・・・(5)
offset=doffset/c ・・・・・(6)
上式(4)、(6)の結果を用いて、球面波伝搬モデルを用いた場合の送信伝搬時間temtは、下式(7)により求めることができる。なお、図19(B)等では図面右方向をx軸正方向としているため、上式(5)、(6)で求められるdoffset、toffsetは負の値である。よって下式(7)でtoffsetを加算することで送信伝搬時間temtは短くなる。
emt=demt/c+toffset ・・・・・(7)
反射波(受信波)の球面波伝搬モデルを図20に示す。上述したように、反射波は信号処理対象点を点波源とする球面波を考慮すればよい。そのため、受信伝搬距離drevは、信号処理対象点と対象としている素子の直線距離を考慮すればよく、素子の座標値がわかれば容易に計算可能である。また、受信伝搬時間trevについても、求められたdrevを速度cで除算すればよい。
以上の処理により、各素子での位相差(遅延時間)が求められた。例えば、所与の信号処理対象点、所与の送信角度に着目した場合、第1〜第Nの超音波トランスデューサーに対応する第1〜第Nの受信信号s〜sが受信され、それぞれに対応するN個の遅延時間tToFが求められたことになる。処理部130は、整相処理後の第1〜第Nの受信信号を合成して、信号処理対象点にフォーカスが設定された合成画像を生成する。
具体的には、処理部130は、第i(iは1≦i≦Kの整数)の領域判別処理の結果に基づいて、第iの超音波に対応する第1〜第Nの受信信号の整相処理を行い、整相処理後の第1〜第Nの受信信号を合成して、信号処理対象点にフォーカスが設定された第1の解像度の第iの合成信号を生成する。以上の処理は図6の横方向での合成処理に対応し、第1解像度信号合成部134により行われればよい。そして処理部130は、第1の解像度の第1〜第Nの合成信号を合成して、信号処理対象点にフォーカスが設定され、第1の解像度に比べて解像度の高い第2の解像度の出力信号を生成する。以上の処理は、図6の縦方向での合成処理に対応し、第2解像度信号合成部136により行われればよい。
以上の流れを数式を用いて説明する。上述した整相処理及び整相処理後の合成処理を表す式が下式(8)である。下式(8)において、s’(r)は、信号処理対象点rにおける信号値(出力信号)であり、rは信号処理対象点の位置を表すベクトルである。Kは送信波の総送信回数、Nは素子数、kは送信番号、nは受信素子番号を表す。aはアポダイゼーションの窓関数であり、具体的には上述した第1のビームフォーミング係数である。aもアポダイゼーションの窓関数であるが、こちらは具体的には上述した第2のビームフォーミング係数である。sk,nはk番目の送信波に対応するn番目の素子での受信信号を表す。上述してきたs〜sとは、送信波を所与の1つの波に特定した場合のn=1〜Nでのsk,nに対応する。
上式(8)において、tToF(r,k,n)は伝搬時間(遅延時間)を算出する関数であり、実際には上述した領域判別処理、及び領域判別処理の結果に基づく伝搬時間の算出処理に対応する。この関数の出力は、k回目の送信で得られた、素子nの受信信号sk,nのうち、信号処理対象点rに対応する信号の時刻(サンプリングタイミング、サンプリング番号)となる。
そしてsk,n(tToF)は整相処理を実行する関数であり、各受信信号sk,nから所望のサンプリング番号の信号値を抽出する。
また、下式(9)によりL(r)を定義すれば、L(r)は受信フォーカス処理に対応する。
具体的には、rで表される信号処理対象点に対してフォーカスがあった第1解像度信号を合成する処理である。この第1解像度信号は信号処理対象点rを変え、観察領域全域で取得し画像化を行った場合には、受信フォーカスのみが得られ、送信フォーカスが得られない画像が得られるため、後述する第2解像度信号よりも解像度が低い低解像度信号である。なぜなら、L(r)を求めた段階では、送信角度は所与の1つの角度であるため、複数の送信角度の中から特定の信号処理対象点に対して送信時点でフォーカスが合っているような送信波を選択するといった処理ができない。つまり、複数の送信角度の信号を合成してないという点で、送信フォーカスを得ることはできない。なお、第1のビームフォーミング係数aは、図4等を用いた説明では全て1の例を示したが、boxcarやhanningといった一般的なアポダイゼーション窓関数を用いてもよいし、適応的ビームフォームによって得られる適応型の重みを用いてもよい。
一方、L(r)を上記定義とすれば、上式(8)は下式(10)のように変形できる。
上式(10)からわかるように、s’(r)は第1解像度信号を、第2のビームフォーミング係数を用いて合成した信号であり、信号処理対象点rに対し送信、受信のフォーカスが得られた第2解像度信号である。第2解像度信号は信号処理対象点rを変え、観察領域全域で取得し画像化を行った場合には、受信フォーカスと送信フォーカスを画像全域で得ることができるため、上記第1解像度信号に比べて解像度が高い高解像度信号である。なぜなら、s’(r)ではL(r)とは異なり複数の送信角度の信号を合成するためである。なお、第2のビームフォーミング係数aについても、上述の説明では全て1の例を示したが、boxcarやhanningといった一般的なアポダイゼーション窓関数を用いてもよいし、適応的ビームフォームによって得られる適応型の重みを用いてもよい。
図21に、従来手法による平面波合成を行った場合と、本実施形態の手法により平面波合成を行った場合の2点分解能を示す。ここでの2点分解能とは、異なる2つの点がどの程度離れた距離にあれば、それらを識別可能であるかを表す数値であり、値が小さいほど点が近くても識別できるため、分解能が高いことになる。
図21から明らかなように、5つ設定された全ての観察深度において、本実施形態の手法は従来手法に比べて分解能が向上していることが確認された。つまり本実施形態の手法を用いることで、従来手法において課題となっていた送信の実効的な開口幅の減少を抑止し、画像の分解能を向上させることが可能になる。
なお、以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また超音波測定装置、超音波診断装置等の構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
UE11−UE48 超音波トランスデューサー素子、
UG1−UG64 超音波トランスデューサー素子群、
10 超音波トランスデューサー素子、21 第1電極層、22 第2電極層、
30 圧電体層、40 開口、45 開口部、50 振動膜、60 基板、
100 超音波測定装置、101 超音波測定装置本体、110 送信処理部、
111 送信パルス発生器、113 送信遅延回路、120 受信処理部、
125 メモリ、130 処理部、131 領域判別処理部、132 整相処理部、
133 第1のビームフォーミング係数算出部、134 第1解像度信号合成部、
135 第2のビームフォーミング係数算出部、136 第2解像度信号合成部、
140 送受信切替スイッチ、150 DSC、160 制御回路、
200 超音波プローブ、210 ケーブル、220 プローブヘッド、300 表示部

Claims (11)

  1. 超音波を所与の送信角度で送信する処理を行う送信処理部と、
    送信した前記超音波に対する超音波エコーの、第1〜第N(Nは2以上の整数)の超音波トランスデューサーにおける受信処理を行う受信処理部と、
    前記第1〜第Nの超音波トランスデューサーに対応する第1〜第Nの受信信号に対して処理を行う処理部と、
    を含み、
    前記処理部は、
    前記第1〜第Nの受信信号の各受信信号に対する整相処理として、信号処理対象点が、前記超音波が平面波として伝搬する平面波伝搬領域にある場合には第1の整相処理を行い、前記信号処理対象点が、前記超音波が球面波として伝搬する球面波伝搬領域にある場合には第2の整相処理を行うことを特徴とする超音波測定装置。
  2. 請求項1において、
    前記平面波伝搬領域と前記球面波伝搬領域とは、
    前記送信処理部における前記超音波の前記送信角度に応じて異なる領域であることを特徴とする超音波測定装置。
  3. 請求項1又は2において、
    前記第1の整相処理は、平面波伝搬モデルによって得られた平面波伝搬時間による整相処理であり、
    前記第2の整相処理は、球面波伝搬モデルによって得られた球面波伝搬時間による整相処理であることを特徴とする超音波測定装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記信号処理対象点が、前記平面波伝搬領域と前記球面波伝搬領域のいずれにあるかの領域判別処理を行うことを特徴とする超音波測定装置。
  5. 請求項4において、
    所与の前記信号処理対象点に対して、前記送信処理部からの前記超音波の複数の前記送信角度の各送信角度において、前記平面波伝搬領域と前記球面波伝搬領域のいずれに前記信号処理対象点があるかを表す情報が対応付けられたテーブルデータを記憶する記憶部をさらに含み、
    前記処理部は、
    前記テーブルデータに基づいて、前記領域判別処理を行うことを特徴とする超音波測定装置。
  6. 請求項4又は5のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記第1〜第Nの超音波トランスデューサーのうち、開口端に対応する第1の超音波トランスデューサーと前記信号処理対象点を結ぶ第1の方向と、
    前記第1〜第Nの超音波トランスデューサーのうち、他の開口端に対応する第Nの超音波トランスデューサーと前記信号処理対象点を結ぶ第2の方向と、
    前記超音波の前記送信角度と、
    に基づいて、前記領域判別処理を行うことを特徴とする超音波測定装置。
  7. 請求項4乃至6のいずれかにおいて、
    前記送信処理部は、
    第1〜第K(Kは2以上の整数)の送信角度で第1〜第Kの超音波を送信する処理を行い、
    前記処理部は、
    第i(iは1≦i≦Kの整数)の送信角度と前記信号処理対象点の位置とに基づいて、前記信号処理対象点が第iの超音波に対応する第iの平面波伝搬領域と第iの球面波伝搬領域のいずれにあるかを判別する前記領域判別処理を行うことを特徴とする超音波測定装置。
  8. 請求項7において、
    前記処理部は、
    前記第iの領域判別処理の結果に基づいて、前記第iの超音波に対応する前記第1〜第Nの受信信号の前記整相処理を行い、前記整相処理後の前記第1〜第Nの受信信号を合成して、前記信号処理対象点にフォーカスが設定された第1の解像度の第iの合成信号を生成し、
    第1の解像度の第1〜第Nの合成信号を合成して、前記信号処理対象点にフォーカスが設定され、前記第1の解像度に比べて解像度の高い第2の解像度の出力信号を生成することを特徴とする超音波測定装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記整相処理後の前記第1〜第Nの受信信号を合成して、前記信号処理対象点にフォーカスが設定された合成画像を生成することを特徴とする超音波測定装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の超音波測定装置を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  11. 超音波を所与の送信角度で送信する処理を行い、
    送信した前記超音波に対する超音波エコーの、第1〜第N(Nは2以上の整数)の超音波トランスデューサーにおける第1〜第Nの受信信号の受信処理を行い、
    前記第1〜第Nの受信信号の各受信信号に対する整相処理として、信号処理対象点が、前記超音波が平面波として伝搬する平面波伝搬領域にある場合には第1の整相処理を行い、前記信号処理対象点が、前記超音波が球面波として伝搬する球面波伝搬領域にある場合には第2の整相処理を行う、
    ことを特徴とする超音波測定方法。
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