JP6369288B2 - 炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法 - Google Patents

炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法 Download PDF

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本発明は、凝固する際に初晶としてγ相(γ−Fe)が晶出するγ凝固鋼からなり、微細な凝固組織を有する炭素鋼鋳片及びこの炭素鋼鋳片の製造方法に関するものである。
一般に、上述のγ凝固鋼からなる炭素鋼鋳片は、例えば機械部品、工具、刃物等の素材として広く使用されている。
上述の炭素鋼鋳片は、連続鋳造法あるいは造塊法によって製造されるが、鋳造時において最終凝固部に添加元素が濃化して中心偏析が生じることがある。中心偏析が生じると、粗大な炭化物や硫化物が発生し、炭素鋼鋳片の特性が劣化するおそれがあった。また、鋳造時において凝固過程の冷却や凝固収縮の不均一により、炭素鋼鋳片の表面割れが発生することがあった。
炭素鋼鋳片における中心偏析や表面割れを軽減するためには、炭素鋼鋳片の凝固組織を微細化して等軸晶とすることが効果的であることが知られている。
炭素鋼鋳片の凝固組織を微細化する手段としては、例えば特許文献1には、鋳造時における溶鋼温度を低下させて低温鋳造を行う方法が提案されている。
また、特許文献2には、鋳型内の溶鋼を電磁撹拌し、鋳型内での柱状晶の成長を抑制して等軸晶率を向上させる方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1のように低温鋳造を行った場合には、溶鋼が通過するノズルの閉塞等が生じやすく、操業が安定しないといった問題があった。また、鋳型内の介在物の浮上性が悪化し、炭素鋼鋳片の清浄性が低下するおそれがあった。さらに、凝固組織を安定して微細化することができないおそれがあった。
また、特許文献2のように鋳型内の溶鋼を電磁撹拌した場合には、炭素鋼鋳片の厚さ中央部の凝固組織を微細化することは可能であるが、鋳片の表層近傍の凝固組織を微細化することは困難であった。
そこで、特許文献3,4には、凝固する際に初晶としてγ相(γ−Fe)が晶出するγ凝固鋼を対象として、溶鋼中に凝固核(接種核)となる硫化物、酸化物等の介在物を生成させて含有することにより、等軸晶を生成させる方法が提案されている。なお、特許文献3においては、凝固核(接種核)となる介在物として、MgS、ZrO、Ti、CeO、Ceを含有している。また、特許文献4においては、凝固核(接種核)となる介在物として、ZrOを含有している。これらの介在物は、γ相(γ―Fe)との格子整合性が高いことから、γ凝固鋼に対する接種効果が高い。
特公平07−84617号公報 特開昭50−16616号公報 特開2001−347349号公報 特開2002−321043号公報
ところで、上述の炭素鋼鋳片を鋳造する場合、各種成分を精度よく調整するために、溶鋼を脱酸する(溶鋼中の酸素量を低減する)ことが有効であり、例えば、Alを添加してAl脱酸を行うことが一般的である。Al脱酸を行った場合には、溶鋼中にAlが存在することになる。なお、このAlは、γ相(γ―Fe)との格子整合性が低いことから、γ凝固鋼に対する接種効果が低く、凝固組織の微細化には寄与しない。
ここで、溶鋼中にAlが存在する状態で、上述のZrO、Ti、CeO、Ceといった酸化物を生成させるために、ZrやTi、Ceを溶鋼に添加する場合、Alとの複合酸化物を、例えば、Al−ZrO系酸化物やAl−Ce系酸化物を形成することがある。Zr等の添加量に応じて、生成する複合酸化物の組成は変化する。形状として一つの酸化物であっても、酸化物組成によって、酸化物の全体が単一相である場合や、複数の相に分かれた混合相である場合が有り得る。複合酸化物とは、組成が二成分系以上であることを示しており、どのような相から構成されているかは示さない。相を知るためには状態図を見る必要がある。そして、γ相(γ―Fe)との格子整合性は、酸化物全体の平均組成ではなく、各相の結晶構造で決まるため、凝固組織を安定して微細化するためには、γ相との格子整合性が良好な相を多く生成することが重要である。
特に、Al脱酸後の溶鋼中にZrを添加して、γ相(γ−Fe)の凝固核(接種核)となる介在物としてZrOを生成させた場合、図2に示す状態図から明らかなように、1700℃以下の溶鋼温度でZrOとAlとは相互に固溶度が低いため、酸化物はZrO相とAl相の二相に分離した混合相組織になり易い。そして、Al相が露出した部分では接種効果が低いため、凝固組織を安定して微細化することができなくなる。この様に、ZrOを凝固核として利用しようとする場合、Al脱酸鋼では接種効果が不安定になることが課題であった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、特にAl脱酸して成分調整してあり、凝固する際に初晶としてγ相(γ−Fe)が晶出するγ凝固鋼からなり、凝固組織が十分に微細化し、中心偏析や表面割れが抑制された高品質な炭素鋼鋳片、及び、この炭素鋼鋳片の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る炭素鋼鋳片は、質量%で、C:0.50%超え1.50%以下、Si:0.01%以上1.2%以下、Mn:0.01%以上3.0%以下、P:0.0010%以上0.050%以下、S:0.0001%以上0.0100%以下、Al:0.010%以上0.30%以下、REM:0.0003%以上0.0050%以下、Zr:0.0020%以上0.25%以下、O:0.0005%以上0.0050%以下を含有し、残部がFeおよび不可避不純物とされるとともに、凝固する際に初晶としてγ相(γ−Fe)が晶出するγ凝固鋼からなり、内部に、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が分散されており、前記介在物の平均組成が、下記の(1)式及び(2)式を満足しており、
(%Al)≦29% ・・・(1)
0.01≦(%RE)/(%ZrO)≦0.5 ・・・(2)
前記介在物の、Al濃度が5%以下である領域の断面積率の平均値が、67%以上であり、長径1μm以上10μm以下のサイズの前記介在物が個数密度で1個/mm以上500個/mm以下の範囲内で分散されていることを特徴としている。
なお、ここでREとはREMのことをいう。
また、(%Al)、(%RE)、(%ZrO)は、前記介在物中に含有されるAl、RE(希土類元素酸化物)、ZrOの平均濃度(単位;質量%)である。すなわち、介在物が単一相であるか、複数の相の混合相であるかに関係なく、形状として一つの介在物の全体における平均組成である。
この構成の炭素鋼鋳片によれば、内部に、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が分散されており、この介在物の平均組成が、上述の(1)式及び(2)式を満足している。この組成のZrO−RE−Al複合酸化物は、後述するように、Al脱酸後にREMを添加してAlとREの複合酸化物を形成し、その後ZrOを添加することによって成形されており、全体としてγ相(γ―Fe)との格子整合性が高くなっている。
そして、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる長径1μm以上10μm以下のサイズの介在物が、個数密度で1個/mm以上500個/mm以下の範囲内で分散されているので、凝固組織を確実に微細化することができる。よって、中心偏析や表面割れの無い高品質な炭素鋼鋳片を得ることができる。
本発明に係る炭素鋼鋳片の製造方法は、上述の炭素鋼鋳片を製造する炭素鋼鋳片の製造方法であって、溶鋼にAlを添加して脱酸を行うAl脱酸工程と、Al脱酸後にREMを添加するREM添加工程と、REM添加後にZrを添加するZr添加工程と、鋳造工程と、を有し、前記REM添加工程においては、前記溶鋼中の酸素量に応じて下記の(3)式を満足するように、前記REMを添加し、Zr添加から鋳造終了までの時間を6時間以内とすることを特徴としている。
18×((%REM)/140)−((%O)/16)≧0 ・・・(3)
なお、(%REM)、(%O)は、前記溶鋼中に含有されるREM、Oの質量%であって、酸化物などの化合物の状態で炭素鋼鋳片に含有されているREM、Oを含む。
この構成の炭素鋼鋳片の製造方法においては、溶鋼にAlを添加して脱酸を行うAl脱酸工程と、Al脱酸後にREMを添加するREM添加工程と、REM添加後にZrを添加するZr添加工程と、を備えているので、Al脱酸後のAlを、REM添加によってAl−RE系酸化物に変えた後に、ZrOを添加することになるので、γ相(γ−Fe)との格子整合性の高い上述のZrO−RE−Al複合酸化物を得ることができる。
また、REM添加工程においては、前記溶鋼中の酸素量に応じて上記の(3)式を満足するように、前記REMを添加している。(3)式を満たすことにより、Al全体を十分にAl−RE系酸化物に変えること、すなわちAl単相を消失させることができるので、その後のZr添加で、介在物ほぼ全体をγ相(γ−Fe)と格子整合性の良いZrO−RE−Al複合酸化物とすることができ、接種効果を確実に発揮させて、凝固組織を確実に微細化することができる。
上述のように、本発明によれば、凝固する際に初晶としてγ相(γ−Fe)が晶出するγ凝固鋼からなり、凝固組織が十分に微細化し、中心偏析や表面割れが抑制された高品質な炭素鋼鋳片、及び、この炭素鋼鋳片の製造方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態である炭素鋼鋳片の製造方法のフロー図である。 AlとZrOの状態図である。 ZrOとREの代表的な一種であるCe(図中ではCeO1.5と表記)の状態図である。
以下に、本発明の実施形態である炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態である炭素鋼鋳片は、その組成が、質量%で、C:0.50%超え1.50%以下、Si:0.01%以上1.2%以下、Mn:0.01%以上3.0%以下、P:0.0010%以上0.050%以下、S:0.0001%以上0.0100%以下、Al:0.010%以上0.30%以下、REM:0.0003%以上0.0050%以下、Zr:0.0020%以上0.25%以下、O:0.0005%以上0.0050%以下を含有し、残部がFeおよび不可避不純物とされている。
以下に、炭素鋼鋳片の各元素量を規定した理由を示す。
(C:炭素)
Cは、炭素鋼鋳片の強度を向上させる作用効果を有する元素である。ここで、Cの含有量が0.50%超えとすることにより、凝固する際に初晶としてγ相(γ−Fe)が晶出するγ凝固鋼となる。ここで、Cの含有量が1.50%を超えると、加工性、溶接性が低下してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Cの含有量を0.50%超え1.50%以下の範囲内に規定している。
(Si:ケイ素)
Siは、溶鋼の脱酸を促進するとともに、炭素鋼鋳片の強度を向上させる作用効果を有する元素である。ここで、Siの含有量が0.01%未満では、上述の作用効果を奏功せしめることができない。一方、Siの含有量が1.2%を超えると、加工性、溶接性が低下してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Siの含有量を0.01%以上1.2%以下の範囲内に規定している。
(Mn:マンガン)
Mnは、炭素鋼鋳片の強度及び靭性を向上させる作用効果を有する元素である。ここで、Mnの含有量が0.01%未満では、上述の作用効果を奏功せしめることができない。一方、Mnの含有量が3.0%を超えると、溶接性が低下してしまう。
以上のことから、本実施形態では、Mnの含有量を0.01%以上3.0%以下の範囲内に規定している。
(P:リン)
Pは、炭素鋼鋳片の靭性に影響を与える元素であるが、不可避的に0.0010%は含有される。ここで、Pの含有量が0.050%を超えると、中心偏析が激しくなり、炭素鋼鋳片の靭性が劣化してしまう。
以上のことから、本実施形態では、Pの含有量を0.0010%以上0.050%以下の範囲内に規定している。
(S:硫黄)
Sは、炭素鋼鋳片の靭性に影響を与える元素であるが、不可避的に0.0001%は含有される。ここで、Sの含有量が0.0100%を超えると、粗大な介在物が生成し、炭素鋼鋳片の靭性が顕著に劣化してしまう。
以上のことから、本実施形態では、Sの含有量を0.0001%以上0.0100%以下の範囲内に規定している。
(Al:アルミニウム)
Alは、溶鋼を脱酸するために添加される元素である。ここで、Alの含有量が0.010%未満では、十分に脱酸をすることができない。一方、Alの含有量が0.30%を超えると、粗大な介在物(Alクラスター、AlN)が発生し、炭素鋼鋳片の品質が劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Alの含有量を0.010%以上0.30%以下の範囲内に規定している。
(REM:希土類元素)
REMは、溶鋼中のAlと反応して複合酸化物を生成し、Al単相を消失させる作用効果を有する元素である。ここで、REMの含有量が0.0003%未満ではその作用効果を十分に得られないおそれがある。一方、REMの含有量が0.0050%を超えると、粗大な酸化物が生成して、炭素鋼鋳片の加工性や靭性が劣化してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、REMの含有量を0.0003%以上0.0050%以下の範囲内に規定している。
本発明で用いるREMは、具体的には、ランタノイド(原子番号57のランタンから原子番号71のルテシウムまでの15元素)から選ばれる少なくとも1種類以上の元素である。一般的に、入手のし易さから、Ce(セリウム)、La(ランタン)、Nd(ネオジム)、Pr(プラセオジム)などから選ばれることが多い。鋼中のREM含有量は、これらの元素の合計量であり、介在物中の(%RE)は、これらの元素の酸化物の合計量を指す。
REMは、これらの元素の純金属(例えば、金属Ce)を添加しても良いし、合金(例えば、Fe−Si−REM合金)でも良い。また、これら希土類元素の混合物であるミッシュメタルを添加することが広く行われている。ミッシュメタルの組成として、例えばCe45%、La35%、Nd9%、Pr6%、他不可避不純物からなるものがある。
また、REMの添加方法としては、粒状や塊状の合金を上方から添加する方法や、REMをワイヤーとして添加する方法があるが、いずれでもよい。
(Zr:ジルコニウム)
Zrは、γ相(γ―Fe)の凝固核(接種核)となるZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物を生成するために必要な元素である。
ここで、Zrの含有量が0.0020%未満では、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が十分に生成しないおそれがある。一方、Zrの含有量が0.25%を超えると、粗大な酸化物が生成して、炭素鋼鋳片の加工性や靭性が大幅に劣化してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Zrの含有量を0.0020%以上0.25%以下の範囲内に規定している。
(t.O:酸素)
Oは、不可避的に0.0005%は含有される。ここで、Oの含有量が0.0050%を超えると、粗大な酸化物等が生成し、炭素鋼鋳片の品質が劣化してしまう。
以上のことから、本実施形態では、Oの含有量を0.0005%以上0.0050%以下の範囲内に限定している。なお、t.O(トータル酸素量)は、酸化物の状態で炭素鋼鋳片に含有されているOを含む合計量である。
そして、本実施形態である炭素鋼鋳片においては、内部に、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が分散されている。なお、REは、REMの酸化物である。
このZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物は、下記の(1)式及び(2)式を満足する平均組成とされている。
(%Al)≦29% ・・・(1)
0.01≦(%RE)/(%ZrO)≦0.5 ・・・(2)
また、本実施形態では、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる長径1μm以上10μm以下のサイズの介在物が、個数密度で1個/mm以上500個/mm以下の範囲内で分散されている。
以下に、介在物の平均組成、介在物のサイズ及び個数密度を上述のように規定した理由を説明する。
(介在物組成)
ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物は、本実施形態である炭素鋼鋳片の凝固組織を微細化させるために分散させたものであり、γ相(γ―Fe)との格子整合性が良好で高い接種効果を有するものである。
ここで、Alは、結晶構造がコランダム型構造とされており、γ相(γ―Fe)との格子整合性が悪く、接種効果を有さない。また、図2の状態図から明らかなように、ZrOとAlとは相互に固溶度が低いため、Zrを添加した場合にZrO相とAl相の二相に分離してしまう。
一方、RE系酸化物においては、図3の状態図に示すように、溶鋼温度(例えば、1620〜1680℃(1893〜1953K)、図3の縦軸の横に追記した両矢印の範囲)において、ZrOにREが多く固溶し、生成するZrO−RE系酸化物は、REの固溶量に応じて結晶構造が、正方晶(図3中のTss;Tetragonal solid solution)、正方晶+立方晶(図3中のCss;Cubic solid solution)、立方晶と変化する。(図3に追記した点線の範囲。)これら正方晶及び立方晶のいずれのa軸も、γ相(γ―Fe)との格子整合性が良好であり、高い接種効果を有する。特に、対称性の高い立方晶は接種効果が非常に高くなる。
本実施形態では、後述するように、溶鋼にAlを添加して脱酸を行った後、REMを添加し、REM添加後にZrを添加することによって、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物を形成している。すなわち、溶鋼中に存在するAlを、REMを添加して、Al−RE系酸化物に変えてAl単相を消失させてから、Zrを添加しているのである。
本発明のAl、REM、Zrの添加順序にしたがって、溶鋼中の酸化物の変化を説明する。はじめに、溶鋼にAlを添加してAl脱酸するとAlが生成する。Alが存在する溶鋼中にREMを添加すると、Al−RE系酸化物が生成する。REM量が増えるにつれて、Al−RE系酸化物の組成は次の様に変化する。(a)まず、AlとREがモル比で11:1(質量比で、Al:RE=77.4:22.6)の複合酸化物11Al・REが生成し、Al相と11Al・RE相との混合相組織となる。REM量の増加するにつれて、11Al・RE相の存在比率が上昇し、(b)最終的には、11Al・RE単相となり、Al相が消失する。さらにREM量が増加すると、(c)AlとREがモル比で1:1の複合酸化物Al・REが生成し、11Al・RE相とAl・RE相の混合相組織となる。さらにREM量が増加すると、(d)Al・RE相とRE相の混合相組織となり、(e)最終的にはRE単相となる。
本発明では、Zr添加前のAl−RE系酸化物を、11Al・REよりもREの含有率が高い組成の酸化物に変えて、Al単相を消失させること、つまり、上記(b)以降の組成とすることを特徴としている。
Al単相が消失した溶鋼中にZrを添加すると、ZrはAl単相と反応することがないため、二相に分離し易いZrO−Al系酸化物が生成することを抑制できる。Zrは、既存のAl−RE系酸化物と反応して、上述のγ相との格子整合性の良いZrO−RE−Al系酸化物が生成することになる。
このようにして得られたZrO−RE−Al複合酸化物においては、介在物全体がγ相と格子整合性の良いZrO−RE−Al系酸化物であることが多い。しかし、実際の介在物を観察すると、一部に、ZrO含有率が低かったり、あるいはほとんど含有しないRE−Al相が残存している場合も見られる。この場合でも、試料観察面の介在物断面積に占めるZrO−RE−Al相の面積率の平均値が67%以上であれば、十分に安定した接種効果が発揮されることになる。なお、相の区別は、原子量の差を反映してSEM像の明るさから区別することができる。さらに詳細には、元素分布のマッピングを測定して、面積率を算出することができる。
ここで、ZrO−RE相について検討すると、Alの含有量が5%以内であればγ相と格子整合性が良い相であり、AlはZrO−RE相から分離せず、γ相(γ―Fe)との格子整合性が良好なままであることが実験的に確かめられた。そして、5%以内のAlを含有するこのZrO−RE相の介在物の断面積率の平均値が67%以上であればよい。
逆に言うと、残りの部分(最大で面積率33%)は、ZrOを含有せず、γ相と格子整合性が低いAl−RE相であってもよい。本発明では、このAl−RE相においては11Al・REよりもREの含有率が高い組成としている。つまり、ZrO−RE相以外の残りの部分が11Al・REである場合に、介在物全体としてAlが最も多く含まれることになる。
よって、ZrO−RE−Al複合酸化物全体におけるAlの最大含有量は、
0.67×5%+0.33×77.4%=29%
とする必要がある。
また、ZrO−RE−Al複合酸化物中のREの含有量(%RE)とZrOの含有量(%ZrO)との比(%RE)/(%ZrO)が0.01未満の場合には、REM量が少ないため、AlをAl−RE系酸化物に変えることが十分にできないため、Zr添加後でもAl単相が残留して接種効果が低くなる。
一方、(%RE)/(%ZrO)が0.5を超える場合には、γ相(γ−Fe)との格子整合性が低いZrREM相(図3中のZrCeに相当)が生成し、接種効果が低くなる。
そこで、ZrO−RE−Al複合酸化物中のREの含有量(%RE)とZrOの含有量(%ZrO)との比(%RE)/(%ZrO)は、
0.01≦(%RE)/(%ZrO)≦0.5
の範囲内とする。なお、接種効果を確実に奏功せしめるためには、(%RE)/(%ZrO)は、0.1以上0.33以下の範囲内とすることが好ましい。
(介在物のサイズ及び個数密度)
炭素鋼鋳片中の介在物は、圧延等の加工が施されていないことから、ほぼ球形をなしており、大部分が長径/短径の比は3以下程度である。このため、介在物の長径によって介在物のサイズを規定することが可能である。
ここで、長径が1μm未満である場合には、接種核としての効果が低く、凝固組織を微細化させることができない。また、光学顕微鏡を用いて倍率1000倍で観察することが困難となる。一方、長径が10μmを超えると、介在物の個数が確保することができなくなる。
また、上述のサイズの介在物の個数密度が1個/mm未満の場合には、鋳片内で広範囲にわたって等軸晶を生成させるには不十分であって、凝固組織を微細化できない。一方、上述のサイズの介在物の個数密度が500個/mmを超える場合には、介在物の数が多すぎて、製品疵の原因となるおそれがある。また、加工性や靭性が劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、長径1μm以上10μm以下のサイズの介在物の個数密度を、1個/mm以上500個/mm以下の範囲内に規定している。なお、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、個数密度を2個/mm以上200個/mm以下の範囲内とすることが好ましい。
次に、本実施形態である炭素鋼鋳片の製造方法について、図1のフロー図を参照して説明する。
まず、質量%で、C:0.50%超え1.50%以下、Si:0.01%以上1.2%以下、Mn:0.01%以上3.0%以下、P:0.0010%以上0.050%以下、S:0.0001%以上0.0100%以下の範囲で含む溶鋼を準備する(溶製工程S01)。
そして、脱酸剤としてAlを添加して、t.Oが0.0005%以上0.0050%以下の範囲内となるように脱酸処理を行う(Al脱酸工程S02)。
このAl脱酸工程S02により、溶鋼中にAlが存在することになる。
次に、Al脱酸工程S02後の溶鋼にREMを添加する(REM添加工程S03)。Alを溶鋼から浮上除去するために、Al添加してから1.5分以上経過してから、REMを添加することが好ましい。
このREM添加工程S03においては、REMを添加することにより、溶鋼中のAlを、Al−RE系酸化物に変えてAl単相を消失させる。この際、REMがAlの一部を還元することにより、Alクラスターを分解する結果、REM添加後の介在物サイズを低減できる。REMによるAl−RE系酸化物生成およびAl単相消失を十分に行うため、REM添加後に1.5分以上、溶鋼を撹拌することが好ましい。
このREM添加工程S03では、溶鋼中の酸素量(%O)に応じて、
18×((%REM)/140)−((%O)/16)≧0
を満足するようにREMを添加する。
((%REM)/140)と((%O)/16)は、それぞれ溶鋼中のREMとt.O(トータル酸素)のモル数であり、上述の式を満足する場合には、少なくとも11Al・RE相(Al11RE18、REM原子とO原子のモル比は1:18)よりもREの含有率が高いAl−RE系酸化物が生成し、Al単相が消失することになる。さらにREM量が増加すると、Al・RE相、RE相が生成する。
次に、REMを添加してAl−RE系酸化物生成およびAl単相消失を行った後に溶鋼中にZrを添加する(Zr添加工程S04)。
Al単相がない、Al−RE系酸化物とZrが反応することにより、γ相との格子整合性が良好なZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が生成される。Zr添加後の反応を十分に行って、できるだけ介在物の多くの部分をZrO−RE−Al複合酸化物に変えるために、Zr添加後に1.5分以上、溶鋼を撹拌することが好ましい。
このようにして得られた溶鋼を連続鋳造機によって鋳造する(鋳造工程S05)。
その際、Zr添加から鋳造終了までの時間は6時間以内とする。このようにすることで溶鋼中の、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる長径1μm以上10μm以下のサイズの介在物を、個数密度で1個/mm以上500個/mm以下の範囲内とすることが出来る。
この時間が6時間を超えると、Zr添加工程S04で形成されたZrO−RE−Al複合酸化物が溶鋼表面に浮上してしまい、接種核としての機能を果たさなくなる。
これにより、内部に、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が含有された炭素鋼鋳片が得られる。
以上のような構成とされた本実施形態である炭素鋼鋳片によれば、内部に、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が分散されており、この介在物の平均組成が、(%Al)≦29%、0.01≦(%RE)/(%ZrO)≦0.5を満足しているので、全体としてγ相(γ―Fe)との格子整合性が高くなっており、介在物が凝固核となり、凝固組織が確実に微細化されることになる。
また、本実施形態では、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる長径1μm以上10μm以下のサイズの介在物が、個数密度で1個/mm以上500個/mm以下の範囲内で分散されているので、凝固組織を確実に微細化することができる。よって、中心偏析や表面割れの無い高品質な炭素鋼鋳片を得ることができる。
また、本実施形態である炭素鋼鋳片の製造方法によれば、溶鋼にAlを添加して脱酸を行うAl脱酸工程S02と、Al脱酸後にREMを添加するREM添加工程S03と、REM添加後にZrを添加するZr添加工程S04と、を備えているので、AlとREの複合酸化物を形成した上でZrOを添加することになり、上述のZrO−RE−Al複合酸化物を得ることができる。
また、REM添加工程S03においては、溶鋼中のトータル酸素量(%O)に応じて、18×((%REM)/140)−((%O)/16)≧0を満足するように、REMを添加しているので、上述のZrO−RE−Al複合酸化物において、γ相(γ−Fe)との格子整合性の低いAl相が多く存在することを抑制でき、接種効果を確実に発揮させて、凝固組織を確実に微細化することができる。
以上、本発明の実施形態である炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、溶鋼の成分調整を行った後にAlを添加して脱酸する構成として説明したが、これに限定されることはなく、Alを添加して脱酸を行った後に溶鋼の成分調整を実施してもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく、実施した実験結果について説明する。
150t転炉で溶製した溶鋼を、真空脱ガス装置においてAlを添加して脱酸するとともに溶鋼の成分調整を行った。
そして、本発明例1−12、比較例21、23、24,26−31では、Al脱酸後の溶鋼に塊状(サイズ10〜30mm)のミッシュメタルを上方から落下させてREMを添加し、その後、Zrを添加した。
比較例22では、Al脱酸後の溶鋼へのREMの添加を実施しなかった。
比較例25では、Al脱酸後の溶鋼へのZrの添加を実施しなかった。
比較例32では、Al脱酸後に、Zrを添加し、その後REMを添加した。
上述のようにして、表1に示す成分組成の溶鋼を得た。成分分析試料は、タンディッシュで採取した。この溶鋼を連続鋳造することにより、幅1250mm、厚さ250mmの矩形断面を有する炭素鋼鋳片(スラブ)を製造した。
(凝固組織の観察)
得られた炭素鋼鋳片(スラブ)の鋳造方向に直交する断面において、ピクリン酸液で凝固組織(デンドライト組織)を検出し、1/4幅、1/2幅、3/4幅の各位置で等軸晶率(鋳片厚みに対する等軸晶帯厚みの比率)を測定した。鋳片表層から厚さ中央部に向かって、成長方向が揃った柱状晶組織が発達し、厚さ中央部には成長方向がランダムな等軸晶が生成する。柱状晶の成長方向が揃うのは、優先成長方位がマクロ的な熱流方向と一致又は近いデンドライトが優先的に成長するためである。このように、柱状晶帯と等軸晶帯は、組織(デンドライトの一次枝)の方向性によって区別することができる。なお、等軸晶帯には、形状がほとんど球状(長径/短径の比が1に近い)の粒状晶や、細長い形状の分岐状デンドライト(長径/短径の比が3以下のものが多いが、3を超えるものもある)が含まれる。等軸晶帯の比率を表2に示す。本発明によって、10%以上の等軸晶率を得ることができる。
(介在物の組成)
得られた炭素鋼鋳片(スラブ)の鋳造方向に直交する断面において、1/4幅の1/4厚の位置から観察試料を採取し、この観察試料をSEM観察し、長径1μm以上10μm以下の介在物を任意に20個選択した。SEMに付属したEDS(エネルギー分散測定)装置によって、それぞれの介在物全体を覆う範囲を測定範囲として、各介在物の組成を求めた。そして、測定した20個の介在物の組成の平均値(単純平均)を算出し、これを平均組成とした。こうして求めた20個の介在物の平均組成である(%Al)、および、(%RE)/(%ZrO)を表2に示す。
また、個々の介在物において、元素マッピング法により介在物全断面積の元素分布を測定し、Al濃度が5%以下である領域の断面積率を求めた。そして、20個の介在物においてその断面積率の平均値(単純平均)求めた。
(介在物の個数密度)
上述の観察試料を、光学顕微鏡で、倍率1000倍、60視野で観察し、長径1μm以上10μm以下の介在物の個数密度を算出した。また、観察された介在物の最大長径を求めた。介在物の最大長径及び個数密度を表2に示す。
(製品疵)
得られた炭素鋼鋳片(スラブ)を常法にしたがい、1050〜1200℃に加熱後、熱間圧延して厚さ3mmの熱延板を製造し、長さ10mm以上の疵の有無を目視で検査した。100m当たりの疵の個数が1個未満のものを「○」、1個以上のものを「×」と判定した。評価結果を表2に示す。
Figure 0006369288
Figure 0006369288
比較例21は、Alが上限の0.30%を超えた場合であり、製品疵が数多く発生し、疵評価は×であった。鋳片内に最大径70μmの粗大なAlクラスターが生成したためと推測される。
比較例22は、REMが無添加の場合であり、比較例23はREM量が下限未満の場合である。いずれも等軸晶率が10%未満であった。REM添加の目的である、Al−RE系酸化物の生成およびAl単相の消失が行われなかったり不十分であったため、Al単相が残存した状態でZrが添加されており、Zr添加後の介在物がZrO相とAl相に分離して、介在物組成が不均一であり、接種効果が低かったためと推測される。
比較例24は、REMが上限を超えた場合であり、製品疵が数多く発生し、疵評価は×であった。最大径80μmの粗大な酸化物クラスターが生成し鋳片内に残存したためと推測される。
比較例25は、Zr無添加の場合、比較例26は、Zr量が下限未満の場合である。いずれも、等軸晶率は10%未満であった。ZrO相が不足して接種効果が不十分であったためと推測される。
比較例27は、Zr量が上限を超えた場合であり、製品疵が数多く発生し、疵評価は×であった。最大径60μmを超える粗大な酸化物クラスターが生成し鋳片内に残存したためと推測される。
比較例28は、O量に対してREM量が不足し、式(3)を満たさなかった場合であり、等軸晶率は10%未満であった。REMを添加しても既存のAlをRE−Al系酸化物に十分に変えることができずAl単相が残存したため、Zr添加後は、ZrO相とAl相が分離した不均一な組成となり、接種効果が低下したためと推測される。
比較例29は、REMを下限量添加したが、Alが多く残存して、介在物中のAl含有率が29%を超えた例であり、等軸晶率が10%未満であった。
比較例30は、介在物の平均組成において、(%RE)/(%ZrO)の上限を超えた場合であり、等軸晶率が10%未満であった。Zr量に対してREM量が多く、接接種効果が不十分となったためと推測される。
比較例31は、Zrを添加してから鋳造開始まで、6.5時間静置して、清浄度を高めた例であり、等軸晶率は10%未満であった。凝固時の接種核となる酸化物数が不足したためと推測される。尚、比較例31以外(実施例1〜12、比較例21〜30、比較例32)におけるZrを添加してから鋳造開始までの時間は3時間であった。
比較例32は、Zrを添加した後にREMを添加した例であり、等軸晶率は10%未満であった。Zr添加直前の溶鋼中介在物はAl脱酸で生じたAlであり、Zr添加後は、ZrO相とAl相に分離し、その後でREM添加しても、相分離は解消されず、接種効果が低かったためと推測される。
これに対して、本発明例1−12においては、いずれも等軸晶率が高く、かつ、製品疵も少なかった。
以上のことから、本発明例によれば、溶鋼が凝固する際に晶出する初晶がγ相となるγ凝固鋼において、結晶粒を安定して微細化させることができ、各種特性に優れた炭素鋼鋳片を得ることが可能であることが確認された。
S02 Al脱酸工程
S03 REM添加工程
S04 Zr添加工程

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.50%超え1.50%以下、
    Si:0.01%以上1.2%以下、
    Mn:0.01%以上3.0%以下、
    P:0.0010%以上0.050%以下、
    S:0.0001%以上0.0100%以下、
    Al:0.010%以上0.30%以下、
    REM:0.0003%以上0.0050%以下、
    Zr:0.0020%以上0.25%以下、
    O:0.0005%以上0.0050%以下
    を含有し、残部がFeおよび不可避不純物とされるとともに、
    凝固する際に初晶としてγ相(γ−Fe)が晶出するγ凝固鋼からなり、
    内部に、ZrO−RE−Al複合酸化物からなる介在物が分散されており、 前記介在物の平均組成が、下記の(1)式及び(2)式を満足しており、
    (%Al)≦29% ・・・(1)
    0.01≦(%RE)/(%ZrO)≦0.5 ・・・(2)
    前記介在物の、Al濃度が5%以下である領域の断面積率の平均値が、67%以上であり、
    長径1μm以上10μm以下のサイズの前記介在物が個数密度で1個/mm以上500個/mm以下の範囲内で分散されていることを特徴とする炭素鋼鋳片。
  2. 請求項1に記載の炭素鋼鋳片を製造する炭素鋼鋳片の製造方法であって、
    溶鋼にAlを添加して脱酸を行うAl脱酸工程と、Al脱酸後にREMを添加するREM添加工程と、REM添加後にZrを添加するZr添加工程と、鋳造工程と、を有し、
    前記REM添加工程においては、前記溶鋼中の酸素量に応じて下記の(3)式を満足するように、前記REMを添加し、Zr添加から鋳造終了までの時間を6時間以内とすることを特徴とする炭素鋼鋳片の製造方法。
    18×((%REM)/140)−((%O)/16)≧0 ・・・(3)
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