JP6368692B2 - トルク測定用センサ - Google Patents

トルク測定用センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6368692B2
JP6368692B2 JP2015149554A JP2015149554A JP6368692B2 JP 6368692 B2 JP6368692 B2 JP 6368692B2 JP 2015149554 A JP2015149554 A JP 2015149554A JP 2015149554 A JP2015149554 A JP 2015149554A JP 6368692 B2 JP6368692 B2 JP 6368692B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detected
torque
coil
detection coils
coil layers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015149554A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017032296A (ja
Inventor
潤司 小野
潤司 小野
植田 徹
徹 植田
晃之 中村
晃之 中村
池田 幸雄
幸雄 池田
博久 佐野
博久 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd, Hitachi Metals Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2015149554A priority Critical patent/JP6368692B2/ja
Publication of JP2017032296A publication Critical patent/JP2017032296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6368692B2 publication Critical patent/JP6368692B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

本発明は、各種機械装置に組み込んで使用され、例えば円盤状の被検出部材に加わるトルクを測定可能とした磁歪式のトルク測定用センサに関する。
自動車の分野では、近年、パワートレイン(動力伝達機構)を構成するトルク伝達部材により伝達しているトルクを測定し、その測定結果を利用して動力源(エンジン、電動モータ)の出力制御や変速機の変速制御を実行するシステムの開発が進んでいる。
一方、特許文献1には、歯車等の円盤状の被検出部材により伝達しているトルクを測定する装置として、前記被検出部材の軸方向側面に磁歪材を固定すると共に、前記磁歪材にセンサを対向させた、磁歪式のものが記載されている。この磁歪式のトルク測定装置の場合、前記被検出部材がトルクを伝達する際に、前記被検出部材と共に前記磁歪材に、前記トルクに応じた応力が加わると、逆磁歪効果に基づいて、前記磁歪材の透磁率が変化する。この為、前記センサにより前記透磁率の変化を検出する事によって、前記トルクを測定する事ができる。
しかしながら、特許文献1に記載された従来構造の場合には、トルクを感度良く測定する為に、前記被検出部材の軸方向側面のうち、前記磁歪材を固定する部分に複数のリブ(単位トルク当たりの透磁率変化を大きくする為の部位)を形成する必要がある。従って、これら各リブを形成する為のコストが嵩む。
特開2003−240653号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、被検出部材に加わるトルクを測定可能とした磁歪式のトルク測定装置に関して、前記被検出部材の軸方向側面の形状を特別工夫しなくても、トルクを感度良く測定できるトルク測定用センサの構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトルク測定用センサは、トルクを負荷される被検出部材の軸方向側面に設けられ、前記トルクに応じた捩り応力が加わる事により透磁率を変化させる被検出部に対して、前記被検出部材の軸方向に対向させた状態で使用される。
この様な本発明のトルク測定用センサは、前記被検出部材の軸方向に積層配置された4つのコイル層を備えている。
又、前記各コイル層はそれぞれ、前記被検出部材の円周方向に並べて配置された複数個の検出コイルを備えている。
又、前記各コイル層のうち、何れか2つのコイル層を構成する各検出コイルはそれぞれ、前記被検出部材の中心軸を中心とする放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程、前記被検出部材の円周方向片側に向かう方向に(好ましくは40〜50゜、より好ましくは45゜)傾斜した片側傾斜辺部を有している。
又、前記各コイル層のうち、残りの2つのコイル層を構成する各検出コイルはそれぞれ、前記被検出部材の中心軸を中心とする放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程、前記被検出部材の円周方向他側に向かう方向に(好ましくは40〜50゜、より好ましくは45゜)傾斜した他側傾斜辺部を有している。
又、前記何れか2つのコイル層のうちの一方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部と、前記何れか2つのコイル層のうちの他方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部と、前記残りの2つのコイル層のうちの一方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部と、前記残りの2つのコイル層のうちの他方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部とを、それぞれ四辺に配置したブリッジ回路が構成されている。
そして、このブリッジ回路は、交流電圧を印加した状態で、前記被検出部材に負荷されるトルクに応じた中点電位差を発生する。
上述の様に構成する本発明のトルク測定用センサによれば、被検出部材の軸方向側面の形状を特別工夫しなくても、前記被検出部材に負荷されるトルクを感度良く測定する事ができる。
本発明の場合、前記被検出部材にトルクが負荷されると、前記被検出部材の被検出部には、前記トルクに応じた捩り応力が加わる。即ち、前記被検出部には、前記被検出部材の中心軸を中心とする放射方向に対して45゜方向の引っ張り応力(+σ)と、これと直交する方向の圧縮応力(−σ)とが作用する。そして、前記引っ張り応力(+σ)が作用する方向で、前記被検出部の透磁率が増加し、前記圧縮応力(−σ)が作用する方向で、前記被検出部の透磁率が減少する(逆磁歪効果)。
一方、本発明のトルク測定用センサの場合、ブリッジ回路を構成する4つのインピーダンス部のうち、何れか2つのインピーダンス部を構成する(4つのコイル層のうち、何れか2つのコイル層を構成する)各検出コイルは、前記被検出部材の中心軸を中心とする放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程、前記被検出部材の円周方向片側に向かう方向に(例えば45゜)傾斜した片側傾斜辺部を有している。これに対し、残りの2つのインピーダンス部を構成する(残りの2つのコイル層を構成する)各検出コイルは、前記放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程、前記被検出部材の円周方向他側に向かう方向に(例えば45゜)傾斜した他側傾斜辺部を有している。この為、前記被検出部材にトルクが負荷された場合に、前記何れか2つのインピーダンス部を構成する各検出コイルのインダクタンス(前記何れか2つのインピーダンス部のインピーダンス)は効率良く増大(又は減少)し、又、前記残りの2つのインピーダンス部を構成する各検出コイルのインダクタンス(前記残りの2つのインピーダンス部のインピーダンス)は効率良く減少(又は増大)する。
従って、本発明のトルク測定用センサの場合には、前記被検出部材に負荷される単位トルク当たりの、ブリッジ回路の中点電位差の変化量を大きくする事ができる。この結果、前記被検出部材の軸方向側面の形状を特別工夫しなくても、前記被検出部材に負荷されるトルクを感度良く測定する事ができる。
本発明の実施の形態の第1例を、使用状態で模式的に示す断面図。 軸方向に積層配置された第一〜第四コイル層を軸方向(図1の右方)から見た図。 第一〜第四コイル層の分解斜視図。 第一〜第四コイル層をそれぞれ単体で軸方向(図1の右方)から見た図。 図4の(A)(D)の上端部を拡大して示す図(A)、及び、図4の(B)(C)の上端部を拡大して示す図(B)。 トルク測定用センサを構成するブリッジ回路を示す図。 本発明のトルク測定用センサの具体的な使用例の1例を、一部を省略して示す半部断面図。
[実施の形態の1例]
本発明の実施の形態の1例に就いて、図1〜6を参照しつつ説明する。
本例のトルク測定用センサ1は、例えば図1に略示する様な被検出部材2と共に、トルク測定装置を構成する。
前記被検出部材2は、各種機械装置を構成する(例えば、自動車のパワートレインを構成する)、歯車、プーリ、フライホイール、スプロケット、継手用フランジ、或いは、エンジンのクランクシャフトとトルクコンバータのケースとをトルク伝達可能に連結するドライブプレート等の、トルクを負荷(伝達)される円盤状の部材であり、所定の使用箇所に組み付けられている。前記被検出部材2は、被検出部3を有しており、且つ、少なくとも前記被検出部3を含む一部分又は全体を、磁歪特性を有する材料により造られている。特に、本例の場合には、前記磁歪特性を有する材料として、磁歪特性の良い鉄鋼{純鉄や、SUS(ステンレス鋼)、SNCM(ニッケルクロムモリブデン鋼)等の鉄系合金鋼や、炭素鋼}を使用している。又、本例の場合には、前記被検出部材2の軸方向片側面(図1の右側面)のうちの径方向一部分(図1の点P、Q同士の間に挟まれた、前記被検出部材2と同軸の部分)を、前記被検出部3としている。前記被検出部3は、円周方向及び径方向に関して軸方向位置が変化しない円輪状の平坦面部分である。
又、前記トルク測定用センサ1は、円輪状の検出部4と、前記検出部4を構成する第一〜第四検出コイル10〜13を含んで構成されるブリッジ回路5(図6)とを備えている。この様なトルク測定用センサ1は、前記検出部4を前記被検出部3と同軸に配置すると共に、前記検出部4を前記被検出部3に対し軸方向に近接対向させた状態で、ハウジング等の使用時にも回転しない部分に支持されている。
前記検出部4は、それぞれが円輪状に構成されると共に、互いに同軸に配置された状態で軸方向に積層配置された、4つのコイル層である、第一〜第四コイル層6〜9を備える。本例の場合、これら第一〜第四コイル層6〜9は、軸方向に関して前記被検出部3に近い側(図1の左側)から、第一コイル層6、第二コイル層7、第三コイル層8、第四コイル層9の順に並べた状態で積層配置されている。
前記第一コイル層6は、前記ブリッジ回路5に含まれる第一インピーダンス部18を構成する複数の第一検出コイル10、10を備える。前記第一インピーダンス部18は、前記各第一検出コイル10、10を直列に接続して成る。前記第一コイル層6は、前記各第一検出コイル10、10の軸方向を前記第一コイル層6の軸方向(前記被検出部3の軸方向)に一致させた状態で、前記各第一検出コイル10、10を、前記被検出部3と軸方向に対向可能な円周上に、円周方向に関して等ピッチに並べて配置する事により構成されている。従って、前記各第一検出コイル10、10のうち、前記第一コイル層6の円周方向に隣り合う第一検出コイル10、10同士は、(前記第一インピーダンス部18の両端部に配置された2つの第一検出コイル10、10同士を除き、)それぞれ直列に接続されている。但し、図2〜5では、直列に接続する配線の図示を省略している。
前記第二コイル層7は、前記ブリッジ回路5に含まれる第二インピーダンス部19を構成する複数の第二検出コイル11、11を備える。前記第二インピーダンス部19は、前記各第二検出コイル11、11を直列に接続して成る。前記第二コイル層7は、前記各第二検出コイル11、11の軸方向を前記第二コイル層7の軸方向(前記被検出部3の軸方向)に一致させた状態で、前記各第二検出コイル11、11を、前記被検出部3と軸方向に対向可能な円周上に、円周方向に関して等ピッチに並べて配置する事により構成されている。従って、前記各第二検出コイル11、11のうち、前記第二コイル層7の円周方向に隣り合う第二検出コイル11、11同士は、(前記第二インピーダンス部19の両端部に配置された2つの第二検出コイル11、11同士を除き、)それぞれ直列に接続されている。但し、図2〜5では、直列に接続する配線の図示を省略している。
前記第三コイル層8は、前記ブリッジ回路5に含まれる第三インピーダンス部20を構成する複数の第三検出コイル12、12を備える。前記第三インピーダンス部20は、前記各第三検出コイル12、12を直列に接続して成る。前記第三コイル層8は、前記各第三検出コイル12、12の軸方向を前記第三コイル層8の軸方向(前記被検出部3の軸方向)に一致させた状態で、前記各第三検出コイル12、12を、前記被検出部3と軸方向に対向可能な円周上に、円周方向に関して等ピッチに並べて配置する事により構成されている。従って、前記各第三検出コイル12、12のうち、前記第三コイル層8の円周方向に隣り合う第三検出コイル12、12同士は、(前記第三インピーダンス部20の両端部に配置された2つの第三検出コイル12、12同士を除き、)それぞれ直列に接続されている。但し、図2〜5では、直列に接続する配線の図示を省略している。
前記第四コイル層9は、前記ブリッジ回路5に含まれる第四インピーダンス部21を構成する複数の第四検出コイル13、13を備える。前記第四インピーダンス部21は、前記各第四検出コイル13、13を直列に接続して成る。前記第四コイル層9は、前記各第四検出コイル13、13の軸方向を前記第四コイル層9の軸方向(前記被検出部3の軸方向)に一致させた状態で、前記各第四検出コイル13、13を、前記被検出部3と軸方向に対向可能な円周上に、円周方向に関して等ピッチに並べて配置する事により構成されている。従って、前記各第四検出コイル13、13のうち、前記第四コイル層9の円周方向に隣り合う第四検出コイル13、13同士は、(前記第四インピーダンス部21の両端部に配置された2つの第四検出コイル13、13同士を除き、)それぞれ直列に接続されている。但し、図2〜5では、直列に接続する配線の図示を省略している。
前記第一〜第四コイル層6〜9を構成する第一〜第四検出コイル10〜13は、前記第一〜第四コイル層6〜9同士で同数ずつ設けられている。又、本例の場合には、前記第一〜第四コイル層6〜9同士で、前記第一〜第四検出コイル10〜13の円周方向に関する配置の位相を互いに一致させている。
前記第一〜第四検出コイル10〜13の平面視形状(軸方向から見た形状)は、それぞれ略菱形である。即ち、前記第一〜第四検出コイル10〜13は、前記第一〜第四コイル層6〜9の径方向(前記被検出部3の径方向)に関して両側に存在する1対の径方向側辺部(14a、14b、14c、14d)、(15a、15b、15c、15d)と、前記第一〜第四コイル層6〜9の円周方向に関して両側に存在する1対の円周方向側辺部(16a、16b、16c、16d)、(17a、17b、17c、17d)とを備える。このうちの各径方向側辺部(14a、14b、14c、14d)、(15a、15b、15c、15d)の平面視形状は、それぞれ前記第一〜第四コイル層6〜9の中心軸を中心とする円弧状、又は、当該円弧に接する直線状になっている。又、前記各円周方向側辺部(16a、16b、16c、16d)、(17a、17b、17c、17d)の平面視形状は、それぞれ前記第一〜第四コイル層6〜9の中心軸(前記被検出部3の中心軸)を中心とする放射方向に対し、45゜傾斜した直線状になっている。但し、前記第一、第四検出コイル10、13を構成する円周方向側辺部(16a、16d)、(17a、17d)と、前記第二、第三検出コイル11、12を構成する円周方向側辺部(16b、16c)、(17b、17c)とで、前記放射方向に対する45゜の傾斜方向が、互いに逆になっている。即ち、前記第一、第四検出コイル10、13を構成する円周方向側辺部(16a、16d)、(17a、17d)は、前記放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程円周方向片側(図2〜5の時計方向)に向かう方向に45゜傾斜(前記放射方向に対し+45゜傾斜)している。これに対し、前記第二、第三検出コイル11、12を構成する円周方向側辺部(16b、16c)、(17b、17c)は、前記放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程円周方向他側(図2〜5の反時計方向)に向かう方向に45゜傾斜(前記放射方向に対し−45゜傾斜)している。
尚、本例の構造を実施する場合、前記各第一検出コイル10、10は、1本の導線により、総ての第一検出コイル10、10同士を1つながりに構成する事もできるし、或いは、1乃至複数個ずつの第一検出コイル10を別々の導線で構成した後、これらを直列に接続する事もできる。前記各第二検出コイル11、11、前記各第三検出コイル12、12、及び前記各第四検出コイル13、13に就いても、同様である。
又、前記第一〜第四コイル層6〜9を構成する第一〜第四検出コイル10〜13は、互いの電気的な接触(短絡)を防止された状態で、図示しない円輪板状や円板状等の平板状の基板(フレキシブル基板を含む)に支持固定されている。尚、当該基板をフレキシブル基板とする場合には、前記フレキシブル基板を、例えば非導電性且つ非磁性を有すると共に前記検出部4の形状を保持する為に必要な強度を備えた円輪状や円板状等の平板状の板材に固定する。
尚、本例の場合には、前記第一、第四コイル層6、9が、特許請求の範囲に記載した何れか2つのコイル層に相当し、前記第二、第三コイル層7、8が、特許請求の範囲に記載した残りの2つのコイル層に相当する。そして、前記第一、第四コイル層6、9を構成する第一、第四検出コイル10、13の円周方向側辺部(16a、16d)、(17a、17d)が、特許請求の範囲に記載した片側傾斜辺部に相当し、前記第二、第三コイル層7、8を構成する第二、第三検出コイル11、12の円周方向側辺部(16b、16c)、(17b、17c)が、特許請求の範囲に記載した他側傾斜辺部に相当する。
尚、本発明を実施する場合、前記第一〜第四コイル層6〜9の軸方向に関する位置関係は、図1及び図3に示した本例の場合と異なっていても良い。
又、前記ブリッジ回路5は、図6に示す様に、ブリッジ部22と、発振器23と、ロックイン増幅器24とを備えている。
このうちのブリッジ部22は、前記第一インピーダンス部18と前記第二インピーダンス部19とを直接に接続したものと、前記第三インピーダンス部20と前記第四インピーダンス部21とを直列に接続したものとを、並列に接続して成る回路要素である。本例の場合、前記ブリッジ部22の2組の対向辺(α、β)(γ、δ)のうち、1組の対向辺α、βに、前記第一インピーダンス部18と前記第四インピーダンス部21とが配置されており、他の1組の対向辺γ、δに、前記第二インピーダンス部19と前記第三インピーダンス部20とが配置されている。
又、前記発振器23は、前記ブリッジ部22の両端に交流電圧を印加するものである。
又、前記ロックイン増幅器24は、前記ブリッジ部22の中点電位差(二辺α、γ同士の間の点Xと、二辺β、δ同士の間の点Yとの間の電位差)を検出・増幅して出力Vを発生するものである。尚、本発明を実施する場合、前記中点電位差を検出する電位差検出素子としては、ロックイン増幅器24以外のものを使用する事もできる。
又、本例の場合、前記発振器23及び前記ロックイン増幅器24は、前記第一〜第四コイル層6〜9を支持固定した基板に支持固定されている。但し、本発明を実施する場合、前記発振器23及び前記ロックイン増幅器24は、前記第一〜第四コイル層6〜9を支持固定した基板とは異なる基板等に支持固定する事もできる。
又、本例の場合、前記発振器23により、前記ブリッジ部22の両端に交流電圧を印加する事によって、前記第一〜第四インピーダンス部18〜21(前記第一〜第四検出コイル10〜13)に交流電流を流した場合に、円周方向に隣り合う第一検出コイル10、10{(第二検出コイル11、11)、(第三検出コイル12、12)、(第四検出コイル13、13)}を流れる電流の向きが、図4の(A)(D)及び図5の(A)に矢印イ、ロで示す様に、又は、図4の(B)(C)及び図5の(B)に矢印ハ、二で示す様に、互いに逆向きとなる様にしている。これにより、円周方向に隣り合う第一検出コイル10、10{(第二検出コイル11、11)、(第三検出コイル12、12)、(第四検出コイル13、13)}のうち、円周方向に隣接配置された互いの円周方向側辺部16a、17a{(16b、17b)(16c、17c)(16d、17d)}を流れる電流の向きが、互いに同じ向きとなる様にしている。本例の場合には、以上の様な電流の流れ(向き)を実現する為に、前記第一〜第四検出コイル10〜13に関する、導線の巻き方向や、円周方向に隣り合う検出コイル同士の直列接続の仕方を規制している。又、本例の場合、前記被検出部材2にトルクが負荷されていない中立状態では、前記ブリッジ部22が平衡状態(中点電位差が0の状態)となる様に、前記第一〜第四インピーダンス部18〜21の構成を規制している。
上述の様に構成する本例のトルク測定装置の場合、使用時には、前記発振器23により、前記ブリッジ部22の両端に交流電圧を印加する事によって、前記第一〜第四インピーダンス部18〜21(前記第一〜第四検出コイル10〜13)に交流電流を流す事により、前記第一〜第四検出コイル10〜13の周囲に磁場を発生させる。この状態で、前記被検出部材2にトルクTが負荷されると、前記ブリッジ部22の平衡状態が崩れて、前記ブリッジ部22の中点電位差が、前記トルクTに応じた分だけ変化する。この点に就いて、以下、具体的に説明する。
先ず、前記被検出部材2に、図5に示す様なトルクTが負荷されると、前記被検出部3には、前記トルクTに応じた捩り応力が加わる。即ち、前記被検出部3には、前記被検出部材2の中心軸を中心とする放射方向に対して+45゜方向の引っ張り応力(+σ)と、前記放射方向に対して−45゜方向の圧縮応力(−σ)とが作用する。そして、前記引っ張り応力(+σ)が作用する方向である+45゜方向では、前記被検出部3の透磁率が増加し、前記圧縮応力(−σ)が作用する方向である−45゜方向では、前記被検出部3の透磁率が減少する(逆磁歪効果)。
一方、前記トルク測定用センサ1の検出部4を構成する(前記第一〜第四インピーダンス部18〜21を構成する)、前記第一〜第四検出コイル10〜13のうち、第一、第四検出コイル(+45゜コイル)10、13の円周方向側辺部(16a、16d)、(17a、17d)は、前記第一、第四コイル層6、9の中心軸(前記被検出部3の中心軸)を中心とする放射方向に対して+45゜傾斜している。即ち、前記第一、第四検出コイル10、13の円周方向側辺部(16a、16d)、(17a、17d)は、前記被検出部3の透磁率が減少する方向(前記放射方向に対して−45゜方向)を磁束が通過する様に(前記第一、第四検出コイル10、13のインダクタンスが減少する様に)設置されている。これに対し、前記第二、第三検出コイル(−45゜コイル)11、12の円周方向側辺部(16b、16c)、(17b、17c)は、前記第二、第三コイル層7、8の中心軸(前記被検出部3の中心軸)を中心とする放射方向に対して−45゜傾斜している。即ち、前記第二、第三検出コイル11、12の円周方向側辺部(16b、16c)、(17b、17c)は、前記被検出部3の透磁率が増大する方向(前記放射方向に対して+45゜方向)を磁束が通過する様に(前記第二、第三検出コイル11、12のインダクタンスが増大する様に)設置されている。
この為、前記被検出部材2に上述の様なトルクTが負荷されると、前記第一〜第四検出コイル10〜13のインダクタンス(前記第一〜第四インピーダンス部18〜21のインピーダンス)が、前記トルクTに応じた分だけ変化する。これにより、前記ブリッジ部22の平衡状態が崩れ、前記ブリッジ部22の中点電位差が、前記トルクTに応じた分だけ変化する。この為、前記中点電位差を、前記ロックイン増幅器24により検出・増幅する事によって、前記トルクTに応じた出力Vを得られる。
又、前記被検出部材2に負荷されるトルクTの向きが、図5に示す向きと逆になる場合には、上述の場合とは逆に、前記第一、第四検出コイル10、13のインダクタンスが増加すると共に、前記第二、第三検出コイル11、12のインダクタンスが減少する。そして、この場合も、前記出力Vは、前記トルクTに応じたものとなる。尚、前記出力Vの極性は、前記被検出部材2に負荷されるトルクTの向きによって反転する。
従って、予め、前記出力Vと前記トルクTとの関係を調べておけば、前記関係を利用して、前記出力Vから前記トルクTの向き及び大きさを求められる。
特に、本例の場合には、前記第一、第四検出コイル10、13の円周方向側辺部(16a、16d)、(17a、17d)が前記放射方向に対して+45゜傾斜していると共に、前記第二、第三検出コイル11、12の円周方向側辺部(16b、16c)、(17b、17c)が前記放射方向に対して−45゜傾斜した構成を採用している。これと共に、前記第一〜第四検出コイル10〜13を、それぞれ前記被検出部3に対して軸方向に対向可能な円周上に、全周に亙り等ピッチで配置する構成を採用している。この為、これらの構成を採用する事によって、単位トルク当たりの、前記第一〜第四インピーダンス部18〜21のインピーダンス変化を大きくする事ができる。従って、単位トルク当たりの、前記ブリッジ部22の中点電位差及び前記出力Vの変化量を大きくする事ができる。この結果、本例の場合には、前記被検出部材2の軸方向側面のうち、前記被検出部3を設けた部分の形状を特別工夫しなくても{例えば、前記被検出部3を設けた部分に複数のリブ(単位トルク当たりの透磁率変化を大きくする為の部位)を形成する様な、加工コストが嵩む構成を採用しなくても}、前記被検出部材2に負荷されるトルクTを感度良く測定する事ができる。
図7は、本発明のトルク測定用センサの具体的な使用例を示している。
この図7に示した使用例では、エンジン25のクランクシャフト26とトルクコンバータ27の外殻を構成するケース28とをトルク伝達可能に連結する、磁歪特性を有する鉄系合金製で円環状のドライブプレート29を被検出部材として、前記ドライブプレート29に負荷されるトルクを、前記トルク測定用センサ1により測定する様にしている。この為に、前記ドライブプレート29の軸方向片側面のうち、径方向内端寄り部分に存在する円輪状の平坦面部分を、被検出部3aとしている。そして、前記被検出部3aに対して前記トルク測定用センサ1の検出部4を軸方向に対向させた状態で、前記トルク測定用センサ1を前記エンジン25のシリンダブロック30に対して支持固定している。
本発明のトルク測定用センサを、自動車のパワートレインに組み込んで使用する場合、対象となる装置は、特に問わない。例えば、オートマチックトランスミッション(AT)、ベルト式無段変速機、トロイダル型無段変速機、オートマチックマニュアルトランスミッション(AMT)、ダブルクラッチトランスミッション(DCT)等の車側の制御で変速を行うトランスミッション、又はトランスファーを対象とする事ができる。又、対象となる車両の駆動方式(FF、FR等)も、特に問わない。
又、本発明のトルク測定用センサは、自動車のパワートレインに限らず、風車、鉄道車両、圧延機、工作機械、建設機械、農業機械、家庭用電気器具等、各種機械装置に組み込んで使用する事ができる。
又、本発明を実施する場合、被検出部材の軸方向側面に設ける被検出部は、前記被検出部材の軸方向側面そのものとする他、前記軸方向側面に固定した磁歪材とする事もできる。
1 トルク測定用センサ
2 被検出部材
3、3a 被検出部
4 検出部
5 ブリッジ回路
6 第一コイル層
7 第二コイル層
8 第三コイル層
9 第四コイル層
10 第一検出コイル
11 第二検出コイル
12 第三検出コイル
13 第四検出コイル
14a、14b、14c、14d 径方向側辺部
15a、15b、15c、15d 径方向側辺部
16a、16b、16c、16d 円周方向側辺部
17a、17b、17c、17d 円周方向側辺部
18 第一インピーダンス部
19 第二インピーダンス部
20 第三インピーダンス部
21 第四インピーダンス部
22 ブリッジ部
23 発振器
24 ロックイン増幅器
25 エンジン
26 クランクシャフト
27 トルクコンバータ
28 ケース
29 ドライブプレート
30 シリンダブロック

Claims (1)

  1. トルクを負荷される被検出部材の軸方向側面に設けられ、前記トルクに応じた捩り応力が加わる事により透磁率を変化させる被検出部に対して、前記被検出部材の軸方向に対向させた状態で使用されるトルク測定用センサであって、
    前記被検出部材の軸方向に積層配置された4つのコイル層を備えており、
    前記各コイル層はそれぞれ、前記被検出部材の円周方向に並べて配置された複数個の検出コイルを備えており、
    前記各コイル層のうち、何れか2つのコイル層を構成する各検出コイルはそれぞれ、前記被検出部材の中心軸を中心とする放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程、前記被検出部材の円周方向片側に向かう方向に傾斜した片側傾斜辺部を有しており、
    前記各コイル層のうち、残りの2つのコイル層を構成する各検出コイルはそれぞれ、前記被検出部材の中心軸を中心とする放射方向に対し、前記放射方向の外側に向かう程、前記被検出部材の円周方向他側に向かう方向に傾斜した他側傾斜辺部を有しており、
    前記何れか2つのコイル層のうちの一方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部と、前記何れか2つのコイル層のうちの他方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部と、前記残りの2つのコイル層のうちの一方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部と、前記残りの2つのコイル層のうちの他方のコイル層を構成する各検出コイルを直列に接続して成るインピーダンス部とを、それぞれ四辺に配置したブリッジ回路が構成されており、
    このブリッジ回路は、交流電圧を印加した状態で、前記被検出部材に負荷されるトルクに応じた中点電位差を発生するものである、
    トルク測定用センサ。
JP2015149554A 2015-07-29 2015-07-29 トルク測定用センサ Active JP6368692B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015149554A JP6368692B2 (ja) 2015-07-29 2015-07-29 トルク測定用センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015149554A JP6368692B2 (ja) 2015-07-29 2015-07-29 トルク測定用センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017032296A JP2017032296A (ja) 2017-02-09
JP6368692B2 true JP6368692B2 (ja) 2018-08-01

Family

ID=57985927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015149554A Active JP6368692B2 (ja) 2015-07-29 2015-07-29 トルク測定用センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6368692B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS643531A (en) * 1987-06-25 1989-01-09 Nissan Motor Magnetostriction type torque sensor
US6823746B2 (en) * 2002-07-11 2004-11-30 Visteon Global Technologies, Inc. Magnetoelastic torque sensor for mitigating non-axisymmetric inhomogeneities in emanating fields
JP4888015B2 (ja) * 2006-09-29 2012-02-29 日立電線株式会社 基板コイル型磁歪トルクセンサ
JP2010054237A (ja) * 2008-08-26 2010-03-11 Hitachi Metals Ltd トルクセンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017032296A (ja) 2017-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102030555B1 (ko) 트랜스미션 컨버터 드라이브 플레이트용 자기 토크 센서
CA2347796C (en) Method and apparatus for measuring torque
US10067017B2 (en) Method and arrangement for measuring a force or a moment, using multiple magnetic sensors
EP1774271B1 (en) Sensor
US20050160835A1 (en) Torque sensor
CN109073419A (zh) 旋转角度传感器
WO1996026420A1 (en) Circularly magnetized non-contact torque and power sensor and method for measuring torque and power using same
JP6420943B2 (ja) 変速機コンバーター駆動板のための磁気トルクセンサー
KR960700442A (ko) 자기왜곡식 응력 센서 및 그의 응용 장치(Magnetostriction type stress sensor and its application)
JP6368692B2 (ja) トルク測定用センサ
US7478567B2 (en) Eddy current sensor assembly for shaft torque measurement
JP2017096826A (ja) トルク測定用センサ及びセンサ付軸受
JP2005326369A (ja) トルク検出装置
JP2017096825A (ja) トルク測定用センサ及びセンサ付軸受
JP6686133B2 (ja) 負荷およびトルク検出デバイス
WO2023167142A1 (ja) トルク測定装置
JP3824368B2 (ja) トルクセンサ
JP2016223488A (ja) 無段変速機のトルク測定装置
JP7228605B2 (ja) トルク検出センサ
US20240159603A1 (en) Sensor head for load measuring device with magnetic coils
WO2023167143A1 (ja) トルク測定装置
JP2018128312A (ja) トルク検出装置
JP3647962B2 (ja) トルクセンサ
WO2022124411A1 (ja) レゾルバ
KR20030031611A (ko) 토크센서

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180709

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6368692

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250