JP6367427B1 - めっき用冶具、めっき装置及びめっき方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被めっき物のめっき用冶具への取付け時の位置決め、めっき用冶具への被めっき物の取付け、脱着が容易で、被めっき物を搖動することなく懸垂保持でき、めっき処理後に被めっき物の板面にめっき用冶具の痕が残ることを防止可能なめっき用冶具、めっき装置及びめっき方法に関する。【解決手段】めっき槽内で被めっき物B1を吊り下げ支持する支持部1、支持部1の下端側に長さ方向中間部で連結され、磁力提供部21を載置する上面31a、側面視先細りとなり線状の厚みを有し、被めっき物B1の外周端部B1aの形状に対応する下端辺31bを備えた保持部31、保持部31の上側に配設され、複数の永久磁石2aを保持部31の上面31aに上下方向の磁極方向を同じに配設してなる磁力提供部21を備えためっき用冶具A1をめっき槽内に配設しためっき装置を利用して、めっき処理を行う。【選択図】 図1
Description
本発明は、被めっき物をめっき槽内のめっき液中に投入してめっき処理を行う際に、被めっき物をめっき槽内に吊り下げた状態で保持するめっき用冶具、該めっき用冶具を利用しためっき装置及びめっき方法に関し、より詳細には、被めっき物の形状の如何に拘わらず、被めっき物をめっき用冶具に取り付ける際の位置決め、めっき用冶具への被めっき物の取付け及び脱着を容易にすることができ、めっき用冶具と被めっき物との接触性、密着性にも優れ、また、被めっき物を搖動することなくめっき用冶具により懸垂保持することができ、更に、めっき処理後に被めっき物の板面にめっき用冶具の痕が残ることを防止することも可能なめっき用冶具、めっき装置及びめっき方法に関する。
従来より、薄板状の被めっき物をめっき槽内のめっき液中に入れてめっき処理を行う際に、被めっき物を保持し、めっき槽内に搬入する手段としては、例えば、被めっき物に適当な孔が開設されている場合には、その孔を利用してフックやバネなどの引掛部材を備えた保持具に引掛けてぶら下げた状態でめっき槽内に投入したり、例えば、特許文献1に記載されているように、給電兼用のハンガーで懸垂挟持したり、特許文献2に記載されているように、薄板状の矩形ワークの上辺、下辺を導電性の複数の第1チャック部材、第2チャック部材で把持し、処理槽内の液中にて垂直状態で保持したり、特許文献3に記載されているように、クリップなどの挟持用部材を備えた保持具によって被めっき物の上端付近を懸垂状態に掴んでめっき槽内に投入したりする手段が採用されている。
一方、従来より、磁石を利用しためっき用冶具も種々提案されており、例えば、特許文献4には、電気接続部を有する導電性の部材支持体の接触面に部材を保持するための磁石を有する、部材にメッキを施すための電極、特許文献5には、1列に相前後して配列されておりかつ接触面で以て逆極性の少なくとも2本の隣接した磁極に保持されている強磁性材料から成る複数の部品を保持する装置に関する技術が提案されており、特許文献6、特許文献7には、電子部品にめっきをする際に、電気部品を構成するリード、アースリードの各先端面を磁石によって引き寄せる技術に関する技術が提案されている。
しかしながら、引掛けてぶら下げた状態でめっき槽内に投入する保持具の場合、取り付けに時間がかかったり、脱着にも手間がかかったり、また、固定が不安定なために搖動してしまい、例えば、電気めっきをするのであれば、電極間距離の幅に余裕がないとぶつかってしまうなどの可能性があったり、被めっき物の形状によってはフックやバネに引掛けたり、吊るすことができないものもあった。更に、通電用フックを利用した場合、被めっき物との接触が点接触となり、接触性、密着性が弱く、高電圧が必要となることもあった。一方、挟持用部材を備えた保持具の場合、薄板状の被めっき物にめっきをする際に、被めっき物の板面に保持具の痕がついてしまうという問題があった。更に、周縁部に湾曲部(反り)があり、且つ左右、上下対象ではない被めっき物の場合、被めっき物を取り付ける際の位置決めが行い難い場合があり、無人化(機械化、オートメーション化)が困難であった。
一方、従来の磁石を利用しためっき用冶具では、例えば、薄板状板材からなる被めっき物を搖動することなく懸垂保持することが可能であり、また、めっき処理後に保持具の痕が残ることを防止したり、薄板状板材からなる被めっき物の保持、めっき槽内への搬入という工程をオートメーション化したりすることも可能な技術は提案されていなかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、被めっき物の形状の如何に拘わらず被めっき物を容易にめっき用冶具に取り付け、脱着することができ、また、被めっき物をめっき用冶具に取り付ける際に容易に位置決めをすることができ、更に、被めっき物を保持する際のめっき用冶具との接触性、密着性を優れたものとし、また、被めっき物を搖動することなく懸垂保持することができ、更に、めっき処理後に被めっき物の板面に保持具の痕が残ることを防止することも可能なめっき用冶具、めっき装置及びめっき方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討した結果、薄板状の被めっき物の保持に関する従来の技術とは全く異なり、磁性体材料からなる薄板状の被めっき物の外周端部の板厚部分を永久磁石の磁力により保持するという発想を得るに至り、更に、このような発想を実現可能とするために、永久磁石の磁力を増強させる手段について、鋭意検討したところ、永久磁石に被めっき物の当接部位を直接、引き付けるのではなく、鉄などの高透磁性体材料からなる部材を保持部として介在させることで、例えば、電気めっきを行うのであれば、通電し易くなることに思い至り、このような保持部を利用するのであれば、例えば、保持部を下端側に向けて漸次薄肉にして被めっき物に当接する保持部の下端辺の厚みを線状にすることによって、永久磁石の磁力を最下端部(下端辺)に集中させることができ、被めっき物を吸着、保持する磁力を格段に優れたものにすることが可能となることを知見し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、(1)磁性体材料からなる薄板状の被めっき物をめっき槽内に吊り下げた状態で保持するめっき用冶具であって、めっき槽内で被めっき物を吊り下げ支持する支持部と、該支持部の下端側に長さ方向中間部で連結されて被めっき物を保持する保持部と、該保持部の上側に配設されて保持部を介して被めっき物の当接する外周端部の板厚部分を吸着、保持する磁力を提供する磁力提供部と、を備え、保持部は高透磁性体材料からなり、磁力提供部を載置する上面と、下端側を側面視先細りにして線状の厚みを有するように形成された下端辺と、を備えると共に、該下端辺の形状が被めっき物の当接する外周端部の形状に対応してなり、磁力提供部は2個以上の永久磁石を保持部の上面の支持部との連結部分の左側と右側に上下方向における磁極方向が同じになるようにそれぞれ配設してなることを特徴とするめっき用冶具、(2)複数の被めっき物にめっき処理を施すめっき装置であって、複数の陽極板が所定間隔で離間して並列状態で配設されためっき槽内に、上記(1)に記載のめっき用冶具の複数にそれぞれ保持された複数の被めっき物がそれぞれ一の陽極板と該陽極板に隣接する陽極板との各間に被めっき物が陽極板に対向するように配設されたことを特徴とするめっき装置及び(3)上記(1)に記載のめっき用冶具の保持部の下端辺に被めっき物の外周端部の板厚部分を取付ける取付工程と、めっき用冶具に保持された被めっき物をめっき槽内に搬入する搬入工程と、めっき槽内のめっき液中で被めっき物にめっき処理を行うめっき処理工程と、めっき槽内のめっき液中で保持部の下端辺に取付けられた被めっき物を板厚部分で移動させてめっき用冶具の下端辺における取付位置をずらす移動工程とを備えたことを特徴とするめっき方法を提供する。
本発明の(1)めっき用冶具によれば、磁力提供部に使用する磁石として2個以上の永久磁石を利用し、永久磁石を保持部の上面の支持部との連結部分の左側と右側に上下方向における磁極方向が同じになるように、換言すると、上下方向の磁性が同方向となるように、それぞれ配設することによって、被めっき物を吸着、保持する磁力を優れたものにすることが可能となる。そして、この磁力提供部を鉄などの高透磁性体材料からなる保持部の上側に配設して、保持部を被めっき物と磁力提供部との間に介在させることによって、例えば、電気めっきを行うのであれば、通電し易くなる。ここで、本発明のめっき用冶具の場合、保持部の下端辺の形状が被めっき物の当接する外周端部の形状に対応しているので、めっき用冶具の保持部の下端辺に被めっき物の外周端部の板厚部分を取付けることができ、めっき処理後に被めっき物の板面に保持具の痕が残ることを防止することが可能となる。また、被めっき物をめっき用冶具に取り付ける際に、磁力によって被めっき物の外周端部の板厚部分を引き付けることができるので、被めっき物をめっき用冶具に取り付ける際の位置決めが容易となる。更に、下端側を側面視先細りにして線状の厚みを有するように形成された下端辺、換言すると、例えば、下端側に向けて漸次薄肉にして被めっき物に当接する保持部の最下端部に厚み部分として線幅(線の太さと同程度)の平坦部を有するように形成した下端辺、又は、下端部を最先端部(最下端部)に少しの平坦部を有するように尖らせて線状に形成した下端辺とすることによって、永久磁石の磁力を下端辺(厚み部分)に集中させることができ、保持部における被めっき物の当接する外周端部の板厚部分を吸着、保持する磁力を増強させることによって、被めっき物との接触性、密着性を優れたものとすることができる。そして、保持部の長さ方向中間部に下端側が連結した支持部を利用して、薄板状の被めっき物をめっき槽内に吊り下げた状態で、換言すれば、被めっき物を鉛直方向に保持することによって、被めっき物を搖動することなく懸垂保持することが可能となる。
ここで、本発明のめっき用冶具において、永久磁石の残留磁束密度が0.3T以上であったり、永久磁石がネオジウム磁石(又は、「ネオジム磁石」)であったりすると、高い磁力を得ることがより容易となる。更に、保持部の下端辺における磁場が700kA/m以上であると、被めっき物の当接する外周端部の板厚部分を吸着、保持する際の磁力が非常に高いので、被めっき物を強力に吸着、保持することがより容易となる。そして、保持部の下端辺の厚さ(線の太さ)が、0.1〜2mmであったり、保持部の上面の奥行に対する下端辺の厚さの割合が、下端辺の厚さ/上面の奥行=1/100〜1/5であったり、保持部の上面と下端辺との最長距離が20mm以下であったりすると、保持部の下端辺における磁力を増強することが、より容易となる。
そしてまた、保持部の下端辺が湾曲した形状を備えたものであれば、湾曲した外周形状を有する被めっき物を容易に保持することができる。また、保持部の下端辺の長さ方向中間部に切欠き部が形成されて被めっき物を少なくとも二か所に分けて保持するめっき用冶具であれば、被めっき物は磁力によって保持されているので、被めっき物は保持部の下端辺において移動可能であり、例えば、後述する本発明のめっき方法のように、めっき槽内で保持部の下端辺に取付けられた被めっき物を移動させてめっき用冶具の下端辺における取付位置をずらして、被めっき物の外周端部の板厚部分においてもめっき用冶具の痕が残らないようにする際に、移動距離を短くすることが可能となる。更に、保持部の下端辺が上下非対称及び左右非対称の少なくともいずれかの形状を有する被めっき物の当接する外周端部の形状に対応したものであれば、非対称な形状を有する被めっき物を容易に保持することができ、保持部の下端辺の形状がのこぎりの外周端部の形状に対応したものであれば、のこぎり用部材を容易に保持することができる。そして、保持部と磁力発生部が保持部の下端辺を除いて絶縁性材料で被覆されていると、めっきが冶具につくことはなく、繰り返しめっきをすることができる。なお、本発明のめっき用冶具は、電気めっき、無電解めっきのいずれにも利用することができる。
本発明の(2)めっき装置によれば、複数の陽極板が所定間隔で離間して並列状態で配設されためっき槽内に、本発明のめっき用冶具の複数にそれぞれ保持された複数の被めっき物をそれぞれ一の陽極板と該陽極板に隣接する陽極板との各間に被めっき物が陽極板に対向するように配設されているが、上述したように、本発明のめっき用冶具は被めっき物を搖動することなく懸垂保持しているので、保持している被めっき物がめっき液の撹拌などによって揺すられても搖動することを抑制することができ、複数組の陽極板と被めっき物とがめっき槽内に配設されていても被めっき物と陽極板とがぶつかってしまうような事態を防ぐことが可能となり、めっき装置を大型化しなくても複数の被めっき物に同時にめっき処理を施すことが可能となる。更に、電極間距離を狭めることができるので、同じ電流でも電圧が下がり、必要電力を低く設定することが可能となる。ここで、本発明のめっき装置において、一の電極板とこれに隣接する電極板との離間距離が5〜100mmであると、通電効率が効率的な電極間距離となり、必要電力を低く設定することがより容易となる。
本発明の(3)めっき方法によれば、本発明のめっき用冶具の保持部の下端辺に被めっき物の外周端部の板厚部分を取付ける取付工程と、めっき用冶具に保持された被めっき物をめっき槽内に搬入する搬入工程と、めっき槽内のめっき液中で被めっき物にめっき処理を行うめっき処理工程と、めっき槽内のめっき液中で保持部の下端辺に取付けられた被めっき物を板厚部分で移動させてめっき用冶具の下端辺における取付位置をずらす移動工程とを備えているので、めっき槽内のめっき液中で保持部の下端辺に取付けられた被めっき物を移動させてめっき用冶具の下端辺における取付位置をずらして、被めっき物の外周端部の板厚部分においてもめっき用冶具の痕が残らないようにすることが可能となる。
本発明によれば、被めっき物の形状の如何に拘わらず被めっき物のめっき用冶具への取り付け、脱着を容易に行うことができ、また、被めっき物をめっき用冶具に取り付ける際の位置決めも容易にすることができるので、被めっき物の保持、めっき槽内への搬入という工程をオートメーション化することが可能となり、更に、被めっき物を保持する際のめっき用冶具との接触性、密着性に優れているので、例えば、電気めっき処理を行う際に高電圧を必要とせず、また、被めっき物を搖動することなく懸垂保持することができるので、例えば、電気めっき処理を行う際に、電極間距離を狭めることが可能となり、その結果、必要電力が低くなり、また、めっき槽を大型化することなく複数組の陽極板、被めっき物を配設することが可能となり、更に、めっき処理後に被めっき物の板面に保持具の痕が残ることを防止することも可能となる。
以下、本発明につき、図面を参照して、更に詳細に説明する。図1は、本発明の第一構成例のめっき用冶具A1の概略斜視図、図2は、本発明の第二構成例のめっき用冶具A2の概略斜視図、図3は、本発明の第三構成例のめっき用冶具A3の概略正面図、図4はめっき用冶具A3の拡大正面図、図5はめっき用冶具A3の拡大側面図である。図1〜3において、めっき用冶具A1、A2、A3がそれぞれ保持する被めっき物B1、B2、B3を二点鎖線(想像線)で示した。
図1〜5に示すように、めっき用冶具A1、めっき用冶具A2、めっき用冶具A3は、それぞれ被めっき物を吊り下げ支持する長板形状の支持部1の下端部に保持部31、32、33がそれぞれ正面視略逆T字状を形成するように長さ方向中間部が連結されている。なお、本発明の支持部は、被めっき物をめっき槽内で吊り下げ保持するものであり、その形状は特に制限されるものではない。そして、各保持部31、32、33の各上面31a、32a、33aには、それぞれ後述するように磁力提供部21、22、22が配設されている。各保持部31、32、33の各下端辺31b、32b、33bは、図1、図2、図5に示すように、下端側に向かって厚さが次第に薄くなって、下端側が側面視先細りになり、線状の厚み(線の太さと同程度の幅を有する平坦部)を有する下端辺が形成されており、その下端辺の厚み部分が各被めっき物B1、B2、B3の外周端部B1a、B2a、B3aの板厚部分と線接触している。本発明のめっき用冶具は、このように保持部の下端部を側面視先細りにして下端辺の厚み部分が線の太さと同程度の厚さになるように尖らせることによって、図6に示すように保持部34の上面34aからの磁力線Mを下端辺34bに集中させて下端辺34bにおける磁力を増強させたものである。なお、本発明において下端辺が線状の厚みを有するように先細りとするための形状は特に制限されるものでなく、例えば、保持部31、32のように上面31a、32aから下端側に向けて厚さを次第に薄くして、側面視形状が略三角形乃至は最下端部に線幅と同程度の平坦部(線状の厚み)を有する略逆台形の形状となったものであっても良く、保持部33のように高さ方向の中間から下端側に向けて厚さを次第に薄くして、高さ方向の中間から下端側の側面視形状が略三角形乃至は最下端部に線幅と同程度の平坦部を有する略逆台形の形状となったものであっても良く、保持部34のように下端側において厚さを二段階に分けて次第に薄くしたものであっても良い。そして、図3〜図5に示すめっき用冶具A3は、支持部1から磁力発生部22、保持部33に至るまで、保持部33の下端辺33bなどの必要箇所を除いて絶縁性材料からなる絶縁被膜4によって被覆されている。本発明のめっき用冶具の絶縁性材料としては、例えば、塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン塗装、粉末プラスチック等を挙げることができる。本発明のめっき用冶具の場合、支持部の材質は、被めっき物を吊り下げ保持する強度を有する材質であれば良いが、本発明のめっき用冶具を電気めっきに利用するのであれば、支持部が給電機能を兼ねていると、より好適であり、このような材質としては、例えば鉄、ニッケル等の磁性材料を挙げることができる。そして、このような材質からなる支持部の場合、めっき用冶具A3のように、通電箇所などの必要箇所を除いて支持部1も絶縁性材料で被覆することによって、電気めっきに好適に利用することができる。
ここで、本発明において、保持部の下端辺の厚さ(図6中矢印T)は、線状の厚みとなるのであれば特に制限されるものではないが、本発明の下端辺の厚さが、好ましくは0.1〜2mm、より好ましくは0.2〜1mm、更に好ましくは0.3〜0.5mmであると、より好適である。下端辺の厚みとなる平坦部は小さい程、被めっき物の外周端部に保持具の跡が残り難くなるが、下端辺の厚さが薄すぎると、厚み部分に当接させた被めっき物を搖動することなく保持し難くなる場合などがあり、厚すぎると、例えば、磁力を下端辺に十分に集中させ難くなるなどの場合がある。なお、線の太さについては、例えば、JIS Z 8312:1999には、0.13〜2mmの間で9種類の線の太さが規定されている。また、保持部の上面の奥行(図6中矢印D)は、載置する永久磁石の大きさなどに合わせて適宜選定することができ、上面の奥行(図6中矢印D)に対する下端辺の厚さ(図6中矢印T)の割合も特に制限されるものではないが、好ましくは、下端辺の厚さ/上面の奥行(T/D)が好ましくは1/100〜1/5、より好ましくは1/50〜1/10、更に好ましくは3/100〜1/20であると、より好適である。下端辺の厚さの割合が小さすぎると、それ以上の磁力集中作用が得られ難くなる場合があり、下端辺の厚さの割合が大きすぎると、永久磁石の磁力を下端辺に十分に集中させ難くなる場合がある。更に、保持部の上面と下端辺との距離は、特に制限されるものではないが、最長距離、即ち、例えば、図1に示すめっき用冶具A1の保持部31、図6に示す保持部34のように各保持部31、34の各下端辺31b、34bが直線である場合は、図1中の矢印H1、図6中の矢印H4で示すように、各保持部31、34の各上面31a、34aから各下端辺31b、34bまでの距離、図2に示すめっき用冶具A2の保持部32の下端辺32bのように長手方向の左右に向けて下がるように湾曲した形状を備えている場合は、図2中の矢印H2で示すように上面32aから下端辺32bの最も下がった箇所までの距離、図4、5に示すめっき用冶具A3の保持部33の下端辺33bのように長手方向の中央部に向けて下がるように湾曲した形状を備えている場合は、図4、5中の矢印H3で示すように上面33aから下端辺33bの最も下がった箇所までの距離であり、このような最長距離が、好ましくは20mm以下、より好ましくは15mm以下であると、より好適である。保持部の上面と下端辺との距離が長すぎると、十分な磁力が保持部の下端辺に到達し難くなる場合がある。なお、保持部の上面と下端辺との距離の下限値は、実用性を考慮すれば、好ましくは1mm以上であることが望ましい。
本発明のめっき用冶具の保持部の下端辺は保持する被めっき物の当接する外周端部の形状に対応しており、図1に示すようにめっき用冶具A1の保持部31の下端辺31bは、長方形の薄板状の被めっき物B1の上端部B1aの形状に対応した直線となっており、図2に示すようにめっき用冶具A2の保持部32の下端辺32bは、楕円形の薄板状の被めっき物B2の上側端部B2aの形状に対応した曲線となるように湾曲した形状を備えており、図3に示すようにめっき用冶具A3の保持部33の下端辺33bは、上下非対称、且つ左右非対称な形状を有するのこぎり用部材である薄板状の被めっき物B3ののこ身ののこぎり刃形成部位B3aに対応した曲線となるように湾曲した形状を備えると共に、下端辺33bは長さ方向中間部に切欠き部33cが形成されて被めっき物B3を二か所に分けて保持するように構成されている。本発明において、下端辺の長さ方向中間部に切欠き部を形成する場合、その形状、大きさは、特に制限されるものではなく、適宜選定することができる。なお、図3中、B3b、B3b、B3b、B3bは、のこぎり用部材に柄(握り部)を取付けるための留めねじ用孔である。本発明において保持部は、高透磁性体材料からなるものであり、高透磁性体材料としては、例えば、鉄、ニッケルなどを挙げることができる。
めっき用冶具A1の磁力提供部21は、2個の永久磁石2a、2aが保持部31の上面31aに支持部1の左右側にそれぞれ配設されて磁力提供部21を形成しており、めっき用冶具A2、A3の各磁力提供部22、22は、4個の永久磁石2a、2a、2a、2aが保持部32、33の各上面32a、33aに支持部1、1の左右側にそれぞれ隣接する永久磁石2a、2aが適宜間隔で離間して配設されて磁力提供部22、22を形成している。なお、各永久磁石は、高透磁性材料からなる保持部の上面に載置されて、磁力によって配設位置が固定されている。
本発明において、複数の永久磁石は、保持部の上面に上下方向の磁極方向が同じになるように配設されることによって、磁力を増強させている。ここで、図7に示す(a)〜(e)を参照して本発明における磁力を増強させる手段について説明する。図7において、等号、不等号は、保持部30の下端辺30bにおける磁力の強さを比較した結果を示している。なお、(a)〜(e)における保持部30の下端辺30bにおける磁力の強さは、市販の磁力測定器により測定した。図7において縦方向に配列した(a)、(b)、(c)では、4個の同一の永久磁石2aを2個一組として保持部30の上面30aの左側と右側にそれぞれ配設して磁力提供部22、22b、22cを形成した。そして、(a)の磁力提供部22は、2個一組の永久磁石2a、2aを適宜間隔で離間させて磁極方向が同じになるようにそれぞれ配設したものであり、(b)の磁力提供部22bは、2個一組の永久磁石2a、2aを離間させない状態で磁極方向が同じになるようにそれぞれ配設したものであり、(c)の磁力提供部22cは、2個一組の永久磁石2a、2aを離間させない状態で磁極方向を逆にしてそれぞれ配設したものである。ここで、(b)の下端辺30bにおける磁力と(c)の下端辺30bにおける磁力を比較すると、(b)の下端辺30bにおける磁力の方が(c)の下端辺30bにおける磁力よりも強く、4個の永久磁石2aを磁極方向が同じになるように配設することによって下端辺30bにおける磁力が強くなることが認められた。(c)の磁力提供部22cの場合、磁極方向が磁石だけで引き合い、ほとんど、保持部30に磁力は出てこない。しかし、4個の永久磁石を磁極方向が同じになるようにすることによって、強い磁力が得られた。次に、(a)の下端辺30bにおける磁力と(b)の下端辺30bにおける磁力を比較すると、(a)の下端辺30bにおける磁力と(b)の下端辺30bにおける磁力は変わらなかった。
次に、図7において横方向に配列した(b)、(d)、(e)における永久磁石の配列構成を説明すると、(b)、(d)、(e)では、合計体積が同じとなる複数の永久磁石を上下方向における磁極方向が同じになるようにそれぞれ配設して磁力提供部22b、22d、22eを形成したものであり、(b)の磁力提供部22bで使用している永久磁石2aの高さを1とすると、(d)の磁力提供部22dで使用している永久磁石2cの高さは2倍、(e)の磁力提供部22eで使用している永久磁石2bの高さは2/3(3分の2)である。そして、(b)の下端辺30bにおける磁力、(d)の下端辺30bにおける磁力、(e)の下端辺30bにおける磁力を比較すると、(d)、(b)、(e)の磁力は変わらなかった。これらの結果によれば、合計体積が同じ複数の永久磁石を使用する場合、配置する永久磁石の個数(個々の永久磁石の形状、大きさ)、複数の永久磁石の配置間隔によって下端辺30bにおける磁力は変化しないことが認められた。これは、保持部30の磁力が飽和した状態になったためであると思われる。このことから、磁石は3個一組でも良い。
ここで、本発明のめっき用冶具において、永久磁石の種類は、特に制限されるものではないが、磁力が強い永久磁石であることが望ましく、例えば、残留磁束密度が、好ましくは0.3T以上、より好ましくは0.8T以上、更に好ましくは1.0T以上であると、より好適である。永久磁石の残留磁束密度が小さすぎると、所望の磁力を得られ難くなる場合がある。なお、残留磁束密度の上限値は特に制限されない。このような永久磁石としては、例えば、ネオジウム磁石(又は、「ネオジム磁石」)などを挙げることができる。また、本発明の場合、永久磁石の形状は特に制限されないが、取扱い性などを考慮すると、角形がより好適である。更に、保持部の下端辺における磁場が好ましくは700kA/m以上、より好ましくは900kA/m以上、更に好ましくは1000kA/m以上であると、より好適である。保持部の下端辺における磁場が小さすぎると、被めっき物を強力に吸着、保持し難くなる場合がある。なお、保持部下端辺における磁場の上限値は特に制限されない。
本発明のめっき用冶具は、磁性体材料からなる薄板状の被めっき物を保持するものであり、磁性体材料としては、例えば、鉄系金属、ニッケル系金属などを挙げることができる。また、被めっき物の板厚としては、好ましくは0.1〜4mm、より好ましくは0.3〜3mm、更に好ましくは0.5〜2mm、より更に好ましくは1〜1.5mmであると、より好適である。被めっき物の板厚が薄すぎると、取扱い難くなる場合があり、厚すぎると、保持し難くなる場合がある。
図1に示しためっき用冶具A1は、長方形の薄板状の被めっき物B1の上辺形状(上端部B1a)の形状に対応した直線となっている保持部31の下端辺31bを被めっき物B1の当接する上端部B1aの板厚部分に線接触させることにより、被めっき物B1を垂直姿勢に保持することができる。同様に、図2に示しためっき用冶具A2は、楕円形の薄板状の被めっき物B2を横長な状態にして保持するものであり、被めっき物B2の上側端部B2aの形状に対応した曲線となるように湾曲した形状を備えためっき用冶具A2の保持部32の下端辺32bを被めっき物B2の当接する上側端部B2aの板厚部分に線接触させることにより、被めっき物B2を横長な状態にして垂直姿勢に保持することができ、図3〜5に示すめっき用冶具A3は、長さ方向中間部に切欠き部33cが形成され、二分割された状態でのこぎり用部材である薄板状の被めっき物B3ののこぎり刃形成部位B3aに対応した曲線となるように湾曲した形状を備えた保持部33の下端辺33bをのこぎり刃形成部位B3aの長手方向の左右縁部の板厚部分にそれぞれ線接触させて被めっき物B3を二か所に分けて保持することができる。
次に、本発明のめっき装置を図8、9を参照して説明する。図8は、本発明のめっき装置の構成例に係るめっき装置Cの構成を説明する概略上面図、図9は、めっき装置Cのめっき槽内の構成を示した概略縦断面図である。めっき装置Cは、本発明のめっき用冶具の第三構成例であるめっき用冶具A3に、上述したようにのこぎり用部材である薄板状の被めっき物B3ののこぎり刃形成部位B3aを二か所に分けて保持させている。なお、図8では、めっき用冶具A3、被めっき物B3の詳細な構成は省力して示した。
めっき装置Cは、めっき槽5内に6枚の陽極板6が所定間隔で離間して並列状態で配設されている。そして、上記のように5体のめっき用冶具A3にそれぞれ保持された5枚の被めっき物Bが一の陽極板6とこれに隣接する陽極板6との各間に被めっき物B3が陽極板6に対向するように配設されて、被めっき物B3の全体がめっき液7中に浸漬されている。そして、各めっき用冶具A3の各支持部1は、それぞれ陰極に接続されている。なお、各めっき用冶具A3に保持された各被めっき物をめっき槽5に配設し、その位置を固定する手段は特に制限されるものではなく、例えば、支持部1に適宜固定手段を設けておくことによって、配設位置を固定することができる。ここで、本発明のめっき装置は、一の陽極板とこれに隣接する陽極板との距離が特に制限されるものではないが、一の電極板6とこれに隣接する電極板6との離間距離(図8中矢印L)が好ましくは5〜100mm、より好ましくは5〜50mm、更に好ましくは10〜40mmとなるように一の陽極板とこれに隣接する陽極板との距離を設定すると、より好適である。電極板間の距離が離れすぎると、通電効率を十分に向上させ難くなる場合があり、近すぎると取扱い難くなる場合がある。
めっき装置Cによれば、図示しない攪拌機によりめっき槽5内のめっき液6を攪拌しながら、電気めっきを行っても、各めっき用冶具A3が各被めっき物B3をそれぞれ搖動することなく懸垂保持しているので、めっき槽5内で被めっき物B3と陽極板6とがぶつかってしまうような事態を防ぐことできる。なお、本発明のめっき装置を用いて電気めっき処理を施す場合、必要電力を低くすることも可能であるが、めっき処理時の必要電力は特に制限されるものでなく、適宜選定することができる。
次に、本発明のめっき方法の構成例として、図8、9に示すめっき装置Cに替えて1対の陽極板6、6をめっき槽5内に配設して、1体のめっき用冶具A3により保持された1枚の被めっき物B3に電気めっき処理を施すめっき方法を説明する。まず、取付工程として上述したようにめっき用冶具A3の保持部33の下端辺33bに被めっき物B3の外周端部B3aの板厚部分を取付け、次いで、搬入工程としてめっき用冶具A3に保持された被めっき物B3をめっき槽5内に搬入し、めっき処理工程としてめっき槽5内のめっき液7中で被めっき物B3にめっき処理を行いながら、移動工程としてめっき槽5内のめっき液7中で保持部33の下端辺33bに取付けられた被めっき物B3を図示しない移動手段によって移動させてめっき用冶具A3の下端辺33bにおける取付位置をずらすことによって、めっき槽5内で保持部33の下端辺33bに取付けられた被めっき物B3を移動させてめっき用冶具A3の保持部33の下端辺33bにおける取付位置をずらしながら、被めっき物にめっき処理を施すことができる。
なお、本発明は、上記構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
上記第三構成例のめっき用冶具A3の永久磁石2aとして市販のネオジウム磁石(NEOMAX製、形状:立方体、大きさ:10×10×10(mm)、磁力:1.2T)、離間間隔(図7中矢印l)を5mm、下端辺の厚さ(図6中矢印T)を0.5mm、下端辺の厚さ(図6中矢印T)/保持部の上面の奥行(図6中矢印D)=0.5(mm)/15(mm)=1/30、保持部の上面から下端辺までの最長距離(図4、図5中矢印H3)を10mmとしためっき用冶具(保持部の下端辺における磁場が1100kA/m)を使用した。被めっき物として、のこぎり刃(板厚1.3mm、3dm2/枚)を使用したところ、被めっき物のめっき用冶具への取り付け、脱着を容易に行うことができ、また、被めっき物をめっき用冶具に取り付ける際の位置決めも容易にすることができた。5枚ののこぎり刃(被めっき物)をそれぞれめっき用冶具で懸垂保持し、一の電極板とこれに隣接する電極板との離間距離(図8中矢印L)を35mmとしためっき装置のめっき液中に投入して、5枚同時に250Aで20分間、電気めっきの常法により硬質クロムめっきをしたところ、めっき液への投入時、めっき処理中(めっき液の撹拌時)に被めっき物であるのこぎり刃が搖動することがなく、2〜4μmの均一なクロムめっきが得られた。めっき処理後に被めっき物の板面に保持具の痕は残っていなかった。なお、めっき用冶具に取り付けられたのこぎり刃は、成人男子がかなり強い力で前後(板厚方向)に揺らしても搖動しなかった。
A1、A2、A3 めっき用冶具
B1、B2、B3 被めっき物
B1a、B2a、B3a 外周端部
C めっき装置
D 上面の奥行
H1、H2、H3、H4 上面と下端辺との最長距離
L 一の電極板とこれに隣接する電極板との離間距離
T 下端辺の厚さ
1 支持部
2a、2b、2c 永久磁石
21、22、22b、22c、22d、22e 磁気提供部
30、31、32、33、34 保持部
30a、31a、32a、33a、34a 上面
30b、31b、32b、33b、34b 下端辺
33c 切欠き部
4 絶縁被膜(絶縁性材料)
5 めっき槽
6 陽極板
7 めっき液
B1、B2、B3 被めっき物
B1a、B2a、B3a 外周端部
C めっき装置
D 上面の奥行
H1、H2、H3、H4 上面と下端辺との最長距離
L 一の電極板とこれに隣接する電極板との離間距離
T 下端辺の厚さ
1 支持部
2a、2b、2c 永久磁石
21、22、22b、22c、22d、22e 磁気提供部
30、31、32、33、34 保持部
30a、31a、32a、33a、34a 上面
30b、31b、32b、33b、34b 下端辺
33c 切欠き部
4 絶縁被膜(絶縁性材料)
5 めっき槽
6 陽極板
7 めっき液
Claims (15)
- 磁性体材料からなる薄板状の被めっき物をめっき槽内に吊り下げた状態で保持するめっき用冶具であって、上記めっき槽内で被めっき物を吊り下げ支持する支持部と、該支持部の下端側に長さ方向中間部で連結されて上記被めっき物を保持する保持部と、該保持部の上側に配設されて上記保持部を介して上記被めっき物の当接する外周端部の板厚部分を吸着、保持する磁力を提供する磁力提供部と、を備え、上記保持部は高透磁性体材料からなり、上記磁力提供部を載置する上面と、下端側を側面視先細りにして線状の厚みを有するように形成された下端辺と、を備えると共に、該下端辺の形状が上記被めっき物の当接する外周端部の形状に対応してなり、上記磁力提供部は2個以上の永久磁石を上記保持部の上記上面の上記支持部との連結部分の左側と右側に上下方向における磁極方向が同じになるようにそれぞれ配設してなることを特徴とするめっき用冶具。
- 上記永久磁石の残留磁束密度が0.3T以上である請求項1に記載のめっき用冶具。
- 上記永久磁石がネオジウム磁石である請求項1又は2に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の上記下端辺における磁場が700kA/m以上である請求項1、2又は3に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の上記下端辺の厚さが、0.1〜2mmである請求項1乃至4のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の上記上面の奥行に対する上記下端辺の厚さの割合が、下端辺の厚さ/上面の奥行=1/100〜1/5である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の上記上面と上記下端辺との最長距離が20mm以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の下端辺が湾曲した形状を備えた請求項1乃至7のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の上記下端辺の長さ方向中間部に切欠き部が形成されて上記被めっき物を少なくとも二か所に分けて保持する請求項1乃至8のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の上記下端辺が上下非対称及び左右非対称の少なくともいずれかの形状を有する被めっき物の当接する外周端部の形状に対応した請求項1乃至9のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部の上記下端辺の形状がのこぎりの外周端部の形状に対応した請求項1乃至10のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 上記保持部と上記磁力発生部が上記保持部の上記下端辺を除いて絶縁性材料で被覆された請求項1乃至11のいずれか1項に記載のめっき用冶具。
- 複数の被めっき物にめっき処理を施すめっき装置であって、複数の陽極板が所定間隔で離間して並列状態で配設されためっき槽内に、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のめっき用冶具の複数にそれぞれ保持された上記複数の被めっき物がそれぞれ一の上記陽極板と該陽極板に隣接する上記陽極板との各間に上記被めっき物が上記陽極板に対向するように配設されたことを特徴とするめっき装置。
- 一の上記電極板とこれに隣接する上記電極板との離間距離が5〜100mmである請求項13に記載のめっき装置。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載のめっき用冶具の上記保持部の上記下端辺に被めっき物の外周端部の板厚部分を取付ける取付工程と、上記めっき用冶具に保持された上記被めっき物をめっき槽内に搬入する搬入工程と、上記めっき槽内のめっき液中で上記被めっき物にめっき処理を行うめっき処理工程と、上記めっき槽内のめっき液中で上記保持部の上記下端辺に取付けられた上記被めっき物を上記板厚部分で移動させて上記めっき用冶具の上記下端辺における取付位置をずらす移動工程とを備えたことを特徴とするめっき方法。
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JP2017105215A JP6367427B1 (ja) | 2017-05-29 | 2017-05-29 | めっき用冶具、めっき装置及びめっき方法 |
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JPS63277783A (ja) * | 1987-05-11 | 1988-11-15 | Sanwa Bousei Kk | 部分めっき装置 |
-
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