JP6367082B2 - 省エネルギーポテンシャル評価システムおよび省エネルギーポテンシャル評価方法 - Google Patents

省エネルギーポテンシャル評価システムおよび省エネルギーポテンシャル評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、製造プラント等において、省エネルギー活動の改善箇所の絞り込みに有用な省エネルギーポテンシャル評価システムに関する。
近年、省エネルギーに関する法制度の改正、整備や社会状況等により、一層の省エネルギーの要求が高まっている。このため、生産現場では、生産に関連したエネルギーの流れを把握することで、どこに無駄があるのかを明らかにして省エネルギー活動を継続推進することが急務となっている。
このような状況の中、エネルギー管理システムと呼ばれるシステムを導入し、工場の生産活動におけるエネルギーの可視化に取り組む企業が増えている。エネルギー管理システムで可視化された情報を用いて省エネルギー活動を効率的に行なうためには、改善箇所の絞り込みを行なうことが重要である。
改善箇所の絞り込みを行なうためには、工程や装置、設備等毎に省エネルギー効果のポテンシャルを評価し、ポテンシャルの高い工程や装置等を省エネルギー活動の対象として選定することが効果的である。すなわち、より改善の余地がある工程や装置等に対して重点的に省エネルギー活動を行なうことで、大きな省エネルギー効果を得ることができる。なお、以降では、省エネルギーポテンシャル評価の対象となる工程や装置、設備等の単位を「プロセスブロック」と称する。
特開2014−78111号公報
しかしながら、重点的に省エネルギー活動を行なうプロセスブロックを選定するにあたり、省エネルギーポテンシャルを評価する手法は確立されていない。このため、現状では、単に消費エネルギーやエネルギー原単位が大きいプロセスブロックを選定したり、担当者の経験や直感でプロセスブロックを選定することが行なわれているに過ぎない。
省エネルギー活動に対して、期待通りの省エネルギー効果を安定的に得るためには、各プロセスブロックに対する省エネルギーポテンシャル評価を、一律の基準で客観的に行なう必要がある。
そこで、本発明は、統計的手法を用いて省エネルギーポテンシャル評価を一律の基準で客観的に行なうための技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様である省エネルギーポテンシャル評価システムは、評価対象プロセスブロックの生産量処理量指標と消費エネルギー量指標とを入力するデータ入力部と、前記生産量処理量指標と前記消費エネルギー量指標とから、単位期間毎のエネルギー原単位を算出するエネルギー原単位算出部と、評価期間における前記単位期間毎のエネルギー原単位の平均値Ueと標準偏差σeを算出し、前記標準偏差σeに基づいて定められる能力指標を、目標とする能力指標としたときの標準偏差σpを求め、平均値Up(=Ue)と標準偏差σpとで定められる確率分布について、所定の基準で定められる下端基準値Lpが、平均値Ue、標準偏差σeで定められる確率分布の下端基準値Leと一致するように移動したときの平均値Upの移動量を算出し、算出した移動量をエネルギー原単位削減量とする省エネポテンシャル算出部と、を備えたことを特徴とする。
ここで、複数のプロセスブロックについて算出された前記移動量に基づいて、プロセスブロックに優先順位を付す省エネポテンシャル評価部をさらに備えることができる。
また、前記能力指標は、前記標準偏差σeに加え、エネルギー原単位の上限規格および下限規格に基づいて定められるようにしてもよい。
また、前記上限規格および下限規格は、オペレータの設定、あるいは、過去のエネルギー原単位の分布とこの分布についての能力指標に基づいて定められることができる。
また、前記下端基準値Leは、確率分布における実質的な最小値に対応した値とすることができる。
上記課題を解決するため、本発明の第2の態様である省エネルギーポテンシャル評価方法は、評価対象プロセスブロックの生産量処理量指標と消費エネルギー量指標とを取得するステップと、前記生産量処理量指標と前記消費エネルギー量指標とから、単位期間毎のエネルギー原単位を算出するステップと、評価期間における前記単位期間毎のエネルギー原単位の平均値Ueと標準偏差σeを算出し、前記標準偏差σeに基づいて定められる能力指標を、目標とする能力指標としたときの標準偏差σpを求め、平均値Up(=Ue)と標準偏差σpとで定められる確率分布について、所定の基準で定められる下端基準値Lpが、平均値Ue、標準偏差σeで定められる確率分布の下端基準値Leと一致するように移動したときの平均値Upの移動量を算出し、算出した移動量をエネルギー原単位削減量とするステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、統計的手法を用いて省エネルギーポテンシャル評価を一律の基準で客観的に行なうための技術が提供される。
本実施形態に係る省エネルギーポテンシャル評価システムと関連システムの構成を説明するブロック図である。 省エネルギーポテンシャル評価システムの動作について説明するフローチャートである。 評価内容各種設定処理について説明するフローチャートである。 プロセスブロックの例を示す図である。 プロセスブロックの定義例を示す図である。 エネルギー原単位の分布例を示す図である。 省エネポテンシャル算出処理について説明するフローチャートである。 工程能力指数について説明する図である。 上限規格、下限規格の設定処理について説明するフローチャートである。 平均値の移動について説明する図である。 評価データの例を示す図である。 評価データの例を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る省エネルギーポテンシャル評価システム100と関連システムの構成を説明するブロック図である。
本図に示すように、工場等には種々の生産設備220が稼働しており、生産制御システム200が、これら生産設備220の制御・監視を行ない、各種の生産プロセスデータを収集している。生産制御システム200が収集した生産プロセスデータは、生産プロセスデータベース240に蓄積される。生産プロセスデータベース240は、各種の生産プロセスデータを所定のフォーマットにより時系列で格納している。
省エネルギーポテンシャル評価システム100は、生産プロセスデータベース240に蓄積された生産プロセスデータのうち、評価対象プロセスブロックの生産量あるいは処理量と消費エネルギー量とエネルギー単価を入力し、プロセスブロック毎に省エネルギーポテンシャルの評価を行なうシステムである。ただし、エネルギー単価は別経路で入力してもよい。
ここで、プロセスブロックは、省エネルギーポテンシャル評価の対象となる工程や装置等の単位である。プロセスブロックとしては、機械工業ラインのように、ある材料から製品を製造したり、部品を組み立てたりする製造プラントに含まれる各工程や各装置と、石油精製プロセスのように、ある材料を1または複数の製品に転化するような製造プラントに含まれる各工程や各装置とが代表的である。例えば、前者の場合は、製品の生産量を用いた評価を行ない、後者の場合は材料の処理量を用いた評価を行なうことができる。なお、材料、製品は中間材料、中間製品を含む概念である。
省エネルギーポテンシャル評価システム100は、パーソナルコンピュータやサーバコンピュータ等の汎用的なコンピュータを用いて構成することができ、本図に示すように、データ入力部110、エネルギー原単位算出部120、省エネポテンシャル算出部130、省エネポテンシャル評価部140を備えている。
データ入力部110は、評価対象プロセスブロックの生産量あるいは処理量と消費エネルギー量とエネルギー単価を入力する。生産量、処理量は、例えば、重量、体積、個数等とすることができ、消費エネルギー量は、例えば、ジュール換算とすることができ、エネルギー単価は、例えば、ジュール当たりの金額換算とすることができる。
上述のように、ある材料から製品を製造したり、部品を組み立てたりするようなプロセスブロックでは、生産量を入力し、ある材料を1または複数の製品に転化するようなプロセスブロックでは、処理量を入力することができる。
もちろん、これに限られず、生産量あるいは処理量に対応した別の指標を用いてもよく、プロセスブロックの特性にあわせた入力データとしてよい。生産量あるいは処理量に対応した指標を生産量処理量指標と総称する。以下では、生産量あるいは処理量を用いた場合を例に説明する。消費エネルギー量についても同様に消費エネルギー量に対応した別の指標を用いてもよく、消費エネルギー量に対応した指標値を消費エネルギー量指標と総称する。以下では、消費エネルギー量を用いた場合を例に説明する。
エネルギー原単位算出部120は、生産量あるいは処理量と、消費エネルギー量とに基づいて、所定の集計単位で評価対象プロセスブロックのエネルギー原単位を算出する。ここで、エネルギー原単位は、エネルギーに関する生産効率を示す指標値であり、評価対象プロセスブロックでの消費エネルギー量を、生産量あるいは消費量で割った値である。このため、エネルギー原単位が小さいほど、エネルギーに関する生産効率が優れていることになる。
省エネポテンシャル算出部130は、プロセスブロック毎に省エネルギーポテンシャルを算出する。省エネポテンシャル算出部130が行なう省エネルギーポテンシャルの算出方法について後述する。
省エネポテンシャル評価部140は、省エネポテンシャル算出部130が算出したプロセスブロック毎の省エネルギーポテンシャルに基づいて、評価データ150を生成して出力する。評価データ150には、例えば、プロセスブロック毎の省エネルギーポテンシャル、省エネルギー活動を施すべきプロセスブロックの優先順位等を含めることができる。
次に、上記構成の省エネルギーポテンシャル評価システム100の動作について図2のフローチャートを参照して説明する。省エネルギーポテンシャル評価を行なう際には、まず、オペレータから評価内容の各種設定を受け付ける(S11)。
図3は、評価内容各種設定処理(S11)について説明するフローチャートである。本図に示すように、評価内容各種設定処理(S11)では、プロセスブロックの定義を受け付ける(S111)。例えば、図4に示すように石油精製を行なうプラントであれば、LPG製造工程(製造装置)、VAC製造工程(製造装置)、HPU製造工程(製造装置)等のそれぞれの工程(装置)をプロセスブロックと定義することができる。プロセスブロックの定義は、評価目的に応じて、オペレータが任意に設定することができる。例えば、複数個の装置を1つのプロセスブロックにまとめてもよいし、工場単位としたり、部署単位等とすることもできる。
また、同じ工程や装置であっても、プロセスブロックを細分化することもできる。例えば、図5(a)に示すように、ポンプP1〜P3を備えた設備において、図5(b)に示すように、稼働するポンプ台数によって、流量に対するエネルギー原単位の特性が異なる場合は、ポンプ台数毎にプロセスブロックを定義することができる。
プロセスブロックが定義されると、それぞれのプロセスブロックと生産プロセスデータベース240が出力する生産量・処理量、消費エネルギー量と対応付けることができる。
図3の説明に戻って、評価内容各種設定処理(S11)では、オペレータから評価期間の設定を受け付ける(S112)。評価期間は、プラントの特性に応じて、例えば、年、期、月等とすることができ、一般には、最新の期間とする。この場合、最新の生産プロセスデータに基づいて、省エネルギーポテンシャルの評価が行なわれることになる。
さらに、評価内容各種設定処理(S11)では、オペレータからエネルギー原単位算出単位の設定を受け付ける(S113)。エネルギー原単位算出単位は、評価期間よりも十分短い期間とし、プロセスブロック毎に最適な値を設定することができる。
例えば、次々と一連の操作を加えることにより、主として形のある材料を加工したり組み立てたりして製品を製造する非連続のプロセスであるバッチプロセスの場合は、1バッチをエネルギー原単位算出単位とすることができる。この場合、1バッチ毎の生産量と消費エネルギー量とから、各バッチのエネルギー原単位を算出する。
また、石油生成プラントや化学プラントのように、材料も製品も、主として液体や気体などの流体であり、材料が装置の中に連続的に流れ込み、装置の中を流れる間に連続的に加工され、製品も連続的に装置から流れ出す連続プロセスの場合は、例えば、投入材料変更等の変更操作から、瞬時エネルギー原単位が安定状態に至るまでの変動期間をエネルギー原単位算出単位とすることができる。この場合、変動期間の処理量と消費エネルギー量とから、その期間のエネルギー原単位を算出する。なお、変更操作としては、原料銘柄変更、生産品銘柄毎の生産比率変更、生産品品質変調性等とすることができる。もちろん、単純に、時間、日等でエネルギー原単位算出単位を設定してもよい。
図2の説明に戻って、評価用各種設定処理(S11)を終えると、各プロセスブロックに対して省エネルギーポテンシャルの算出を行なう。このため、処理対象とするプロセスブロックを設定する(S12)。処理対象とするプロセスブロックは、例えば、所定の順序に従って順次設定することができる。
次に、データ入力部110が、処理対象となったプロセスブロックについて、評価期間における実績データ、すなわち、生産量あるいは処理量と、エネルギー消費量とを収集する(S13)。
そして、エネルギー原単位算出部120が、エネルギー原単位算出単位毎にエネルギー原単位を算出する(S14)。エネルギー原単位算出単位は、評価期間に比べて十分短いため、評価期間中に多くのエネルギー原単位実績値が得られることになる。エネルギー原単位実績値は、周辺環境やオペレータの習熟度、その他種々の要因により変動するため、図6(a)に1例を示すような頻度分布を得ることができる。
具体的には、エネルギー原単位を所定のレンジでランク化し、それぞれのランクに含まれるエネルギー原単位の実績値の数を求めることで、エネルギー原単位毎の頻度分布を作成することができる。一般に、エネルギー原単位毎の頻度分布は、正規分布となることが想定されるが、正規分布でなくてもかまわない。エネルギー原単位毎の頻度分布を評価データ150に含めて、オペレータに提示するようにしてもよい。
エネルギー原単位算出単位毎にエネルギー原単位の実績値を算出すると、省エネポテンシャル算出部130が、エネルギー原単位の実績値の平均値Ueと、標準偏差σeとを算出する(S15)。標準偏差σeは、エネルギー原単位の実績値のばらつきの程度を示す値である。本実施形態では、ばらつきの度合いを減らし、かつ、エネルギー原単位の平均値を下げた状態を想定することで、省エネルギー効果を定量化するようにしている。
次に、省エネポテンシャル算出部130が、処理対象のプロセスブロックの省エネルギーポテンシャルを算出する(S16)。図7は、省エネルギーポテンシャル算出処理(S16)を説明するフローチャートである。
省エネルギーポテンシャル算出処理では、まず、評価期間のエネルギー原単位実績値の分布を、正規分布に変換する(S161)。すなわち、図6(b)に示すように、処理(S15)で算出された平均値Ueと標準偏差σeとで定められる正規分布に変換する。ただし、正規分布に限られず、他の確率分布を適用してもよい。
次に、工業製品の品質管理分野において、ある工程の持つ工程能力を定量的に評価する指標として用いられている工程能力指数Cpの考え方を適用して、エネルギー原単位の上限規格Su、下限規格Slを設定する(S162)。
ここで、図8を参照して、工程能力指数Cpについて説明する。工程能力指数Cpは、図8(a)に示すように、Cp=(Su−Sl)/(6*σ)で定義される指数であり、値が大きいほど製品のばらつきが少なく、望ましい工程能力を持っていることになる。上限規格Su、下限規格Slは、製品の仕様や許容範囲等によって定められる規格限度である。
例えば、図8(b)に示すように、工程能力指数CpがCp>1.67の場合は、工程能力は十分すぎると判定することができ、図8(c)に示すように、工程能力指数Cpが1.67>Cp>1.33の場合は、工程能力は十分であると判定することができる。一方、図8(d)に示すように、工程能力指数Cpが1.33>Cp>1.00の場合は、工程能力は十分とはいえないが、まずまずである判定することができ、図8(e)に示すように、工程能力指数Cpが1.00>Cp>0.67の場合は、工程能力は不足していると判定することができる。さらに、0.67>Cpであれば(不図示)、工程能力は非常に不足していると判定することができる。
一般には、Cpの管理指標値としては、1.33、1.67が用いられている。ここで、Cp=1.33は、上限規格、下限規格で定められる規格限度に収まらない可能性である不良率が63.3ppmであり、規格限度(Su−Sl)=8σのときの値である。また、Cp=1.67は、不良率が0.57ppmであり、規格限度(Su−Sl)=10σのときの値である。
図9のフローチャートを参照して、本実施形態におけるエネルギー原単位の上限規格Su、下限規格Slの設定処理(S162)について説明する。まず、上限規格Su、下限規格Slは、オペレータが任意に設定することができる(S1621:Yes)。
この場合、省エネポテンシャル算出部130は、オペレータから上限規格Su、下限規格Slの設定を受け付ける(S1627)。オペレータは、エネルギー原単位の許容範囲を見積もったり、現状の工程能力指数の見積値から逆算して上限規格Su、下限規格Slを設定することができる。
あるいは、過去のエネルギー原単位の実績値を用いて上限規格Su、下限規格Slを設定することもできる(S1621:No)。この場合は、オペレータから過去の実績値を用いる期間である基準期間の設定を受け付ける(S1622)。
基準期間の設定を受け付けると、基準期間における実績データ、すなわち、生産量あるいは処理量と、エネルギー消費量とを収集し(S1623)、エネルギー原単位算出単位毎にエネルギー原単位を算出する(S1624)。そして、基準期間におけるエネルギー原単位の実績値の平均値Ubと標準偏差σbとを算出する(S1625)。
過去のエネルギー原単位の実績値を用いて上限規格Su、下限規格Slを設定する場合は、上限規格Su、下限規格Slは、平均値Ubから等距離にあるものとし(すなわち、Su+Sl=2Ub)、基準期間の能力指数Cpが基準値Cpbであると仮定して、Cpb=(Su−Sl)/(6*σb)から逆算して、上限規格Su、下限規格Slを設定する(S1626)。
例えば、基準期間が、省エネルギー対策がまったく行なわれていない期間であれば、基準値Cpbを0.67と設定することができ、省エネルギー対策について平均的な期間であれば基準値Cpbを1.00と設定することができる。また、省エネルギー効果が表われている期間であれば、基準値Cpbを1.33や1.67と設定することができる。
図7の説明に戻って、上限規格Su、下限規格Slが設定されると(S162)、設定された上限規格Su、下限規格Sl、評価期間の標準偏差σeを用いて、評価期間の省エネ能力指標Ceを算出する(S163)。省エネ能力指標Ceは、工程能力指標Cpと同様に、Ce=(Su−Sl)/(6*σe)で求めるものとする。
そして、算出された省エネ能力指標Ceが目標値を超えているかどうかを判断する(S164)。ここで、目標値Pは、工程能力指数の管理指標値と同様に、能力として十分であると判断できる1.33、1.67等を用いることができる。ここでは、目標値Pを1.67とする。
算出された省エネ能力指標Ceが目標値Pを超えている場合(S164:Yes)には、そのプロセスブロックは、十分に省エネルギー活動が進んでおり、これ以上の省エネルギーを進めることは困難であるとして、エネルギー削減コスト原単位を0と設定する(S169)。なお、エネルギー削減コスト原単位は、そのプロセスブロックの省エネルギー活動を進めることで期待される生産量あるいは処理量当たりのコストの削減量である。本実施形態では、エネルギー削減コスト原単位の大小で省エネルギーポテンシャルを表わすようにしている。
算出された省エネ能力指標Ceが目標値Pを超えていない場合(S164:No)には、省エネ能力指標Ceを目標値Pと仮定したときの、評価期間の標準偏差である目標標準偏差σpを算出する(S165)。すなわち、P=(Su−Sl)/(6*σp)から目標標準偏差σpを算出する。
この処理は、評価期間のエネルギー原単位分布に対応した正規分布に対して、エネルギー原単位の平均値は同じで、ばらつきを小さくした正規分布を求めることを意味している。すなわち、図10(a)に示すように、平均値Ue、標準偏差σeの評価期間のエネルギー原単位分布に対応した正規分布に対して、平均値Up(=Ue)、標準偏差σp(<σe)の目標正規分布が描かれることになる。
次に、評価期間正規分布と目標正規分布のそれぞれについて、図10(a)に示すように、下端基準値を設定する(S166)。ここで、下端基準値は、その分布におけるエネルギー原単位の実質的な最小値に対応した値である。ここでは、95%の信頼区間を採用して、下端側の2.5%点を下端基準値とする。
平均値u,標準偏差σの正規分布f(x)は[数1]と表わすことができるため、下端側の2.5%点を下端基準値とした場合、評価期間正規分布の下端基準値Leは、Le=Ue−1.96σeで求められ、目標正規分布の下端基準値Lpは、Lp=Up−1.96σpで求められる。
そして、図10(b)に示すように、目標正規分布の下端基準値Lpが、評価期間正規分布の下端基準値Leと一致するように、目標正規分布を平行移動させたときの平均値の移動量を算出する(S167)。平均値の移動量は、評価期間のエネルギー原単位のばらつきを小さくして、さらに、エネルギーに関する生産効率を向上させたときの平均的なエネルギー原単位の削減量を表わすことになる。すなわち、そのプロセスブロックにおけるエネルギー原単位削減のポテンシャルである。
平行移動ささせたときの目標正規分布の平均値をUpmとすると、Up(=Ue)からUpmまで平行移動させた後の目標正規分布h(x)は、[数2]と表わすことができる。
この場合の、目標正規分布の平均値の移動量(Up−Upm)は、下端側の2.5%点を下端基準値として、(Up−Upm)=1.96(σe−σp)で求めることができる。すなわち、目標正規分布の平均値の移動量は、評価期間正規分布の標準偏差σeと目標正規分布の標準偏差σpが得られると即座に算出することができる。
目標正規分布の平均値の移動量は、そのプロセスブロックにおけるエネルギー原単位削減のポテンシャルであるため、平均値の移動量に、エネルギー単価を乗じることで、そのプロセスブロックにおけるエネルギー削減コスト原単位を算出する(S168)。上述のように、本実施形態では、エネルギー削減コスト原単位を省エネルギーポテンシャルとしている。これにより、省エネルギーポテンシャルを一律の基準で定量的に評価できるようになる。
以上、省エネルギーポテンシャルの算出処理(S16)について説明した。図2の説明に戻って、省エネルギーポテンシャルの算出を終えていないプロセスブロックがある場合(S17:Yes)には、未処理のプロセスブロックの中から処理対象のプロセスブロックを設定し(S12)、省エネルギーポテンシャルを算出する処理を繰り返す。
すべてのプロセスブロックについて省エネルギーポテンシャルの算出を終えると(S17:No)、評価データ150の作成と出力を行なう(S18)。評価データ150には、例えば、図11(a)に示すようなプロセスブロック毎のエネルギー削減コスト原単位や、図11(b)に示すようなプロセスブロック毎の消費エネルギー量や、図11(c)に示すようなプロセスブロック毎のエネルギー原単位分布図を含めることができる。
また、図12に示すように、プロセスブロック毎に削減コストを算出して視覚的に表示するようにしてもよい。ここで、エネルギー削減コストは、プロセスブロック毎のエネルギー削減コスト原単位に、そのプロセスブロックにおける平均的な生産量あるいは処理量を乗じたものである。
さらに、評価データ150には、省エネルギー活動を行なうプロセスブロックの優先順位を含めることができる。優先順位は、例えば、エネルギー削減コスト原単位あるいはエネルギー削減コストが大きいプロセスブロックほど優先順位が高くなるように定めることができる。エネルギー削減コスト原単位あるいはエネルギー削減コストが同じ場合には、例えば、消費エネルギーが大きいプロセスブロックほど優先順位を高くすることができる。
消費エネルギーも同じ場合には、例えば、評価期間正規分布の標準偏差σeが大きいプロセスブロック、すなわち、エネルギー原単位のばらつきが大きいプロセスブロックほど優先順位を高くすることができる。
このように、省エネルギー活動を行なうプロセスブロックの優先順位を評価データ150に含めることにより、オペレータは、どのプロセスブロックが省エネルギー活動を効率的に行なえるかを把握することができるため、改善箇所の絞り込みを容易に行なうことができるようになる。
100…省エネルギーポテンシャル評価システム、110…データ入力部、120…エネルギー原単位算出部、130…省エネポテンシャル算出部、140…省エネポテンシャル評価部、150…評価データ、200…生産制御システム、220…生産設備、240…生産プロセスデータベース

Claims (6)

  1. 評価対象プロセスブロックの生産量処理量指標と消費エネルギー量指標とを入力するデ
    ータ入力部と、
    前記生産量処理量指標と前記消費エネルギー量指標とから、単位期間毎のエネルギー原
    単位を算出するエネルギー原単位算出部と、
    評価期間における前記単位期間毎のエネルギー原単位の平均値Ueと標準偏差σeを算出し、前記標準偏差σeに基づいて定められる能力指標を、目標とする能力指標としたときの標準偏差σpを求め、平均値Up(=Ue)と標準偏差σpとで定められる確率分布について、所定の基準で定められる下端基準値Lpが、平均値Ue、標準偏差σeで定められる確率分布の下端基準値Leと一致するように移動したときの平均値Upの移動量を算出し、算出した移動量をエネルギー原単位削減量とする省エネポテンシャル算出部と、
    を備えたことを特徴とする省エネルギーポテンシャル評価システム。
  2. 複数のプロセスブロックについて算出された前記移動量に基づいて、プロセスブロックに優先順位を付す省エネポテンシャル評価部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の省エネルギーポテンシャル評価システム。
  3. 前記能力指標は、前記標準偏差σeに加え、エネルギー原単位の上限規格および下限規格に基づいて定められることを特徴とする請求項1または2に記載の省エネルギーポテンシャル評価システム
  4. 前記上限規格および下限規格は、オペレータの設定、あるいは、過去のエネルギー原単位の分布とこの分布についての能力指標に基づいて定められることを特徴とする請求項3に記載の省エネルギーポテンシャル評価システム。
  5. 前記下端基準値Leは、確率分布における実質的な最小値に対応した値であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の省エネルギーポテンシャル評価システム。
  6. 評価対象プロセスブロックの生産量処理量指標と消費エネルギー量指標とを取得するステップと、
    前記生産量処理量指標と前記消費エネルギー量指標とから、単位期間毎のエネルギー原単位を算出するステップと、
    評価期間における前記単位期間毎のエネルギー原単位の平均値Ueと標準偏差σeを算出し、前記標準偏差σeに基づいて定められる能力指標を、目標とする能力指標としたときの標準偏差σpを求め、平均値Up(=Ue)と標準偏差σpとで定められる確率分布について、所定の基準で定められる下端基準値Lpが、平均値Ue、標準偏差σeで定められる確率分布の下端基準値Leと一致するように移動したときの平均値Upの移動量を算出し、算出した移動量をエネルギー原単位削減量とするステップと、
    を有することを特徴とする省エネルギーポテンシャル評価方法。
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