JP6365285B2 - シリンダ錠 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダ錠に関する。
特許文献1および特許文献2には、キーコードを変更可能なシリンダ錠が開示されている。
特許文献1 特開2008−57335号公報
特許文献2 特開2009−220097号公報
遊技機などに用いられるシリンダ錠において、流通過程などで不正に錠が開けられたことを把握できるようにすることが望まれている。
本発明の一態様に係るシリンダ錠は、外筒と、外筒内に回転可能に収容され、前面に鍵穴を有し、後面に第1段差部を有する内筒と、内筒の後面に対向して設けられ、内筒とともに回転可能な出力軸と、出力軸の内筒の後面に対向する面に設けられ、内筒が出力軸とは独立して回転する場合に、第1回転位置で第1段差部を係止して内筒の回転を制限する第1位置と、第1回転位置で第1段差部を係止せずに内筒の回転を制限しない第2位置との間を出力軸に対して移動可能な移動部材とを備える。
上記シリンダ錠において、内筒は、後面の第1段差部とは異なる位置に第2段差部を有し、出力軸に対して第2位置にある移動部材は、第1回転位置で内筒の回転を制限せず、第1回転位置よりさらに回転した第2回転位置で第2段差部を係止して内筒の回転を制限してよい。
上記シリンダ錠において、内筒は、後面に鍵穴と連通した円弧状の第1溝と、第1溝から第1段差部を介して連続して第2段差部まで伸びる円弧状の第2溝とを有し、内筒が出力軸とは独立して回転する場合、第1位置にある移動部材は第1溝内を通過し、第2位置にある移動部材は第1溝および第2溝内を通過してよい。
上記シリンダ錠において、移動部材は、弾性体を介して出力軸に対して移動可能に設けられ、移動部材は、鍵穴に挿入された挿入部材により第1溝を介して押されることで弾性体の収縮を伴って第1位置から第2位置に移動し、第1溝内で挿入部材により押されなくなると、弾性体の復元力により第2位置から第1位置に戻ってよい。
上記シリンダ錠において、移動部材は、弾性体と一体的に形成されてもよい。
上記シリンダ錠において、移動部材は、弾性体であり、移動部材は、鍵穴に挿入された挿入部材により第1溝を介して押されることで収縮しながら第1位置から第2位置に移動し、第1溝内で挿入部材により押されなくなると、復元力により第2位置から第1位置に戻ってよい。
上記シリンダ錠において、移動部材は、挿入部材として鍵穴に挿入された予め定められた鍵により押されることで、第1位置から第2位置に移動してよい。
上記シリンダ錠は、鍵コードを変更可能であり、第1の回転位置および第2の回転位置のそれぞれは、鍵コードをリセット可能なリセット位置でよい。
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係るシリンダ錠の概観斜視図の一例である。 本実施形態に係るシリンダ錠の分解斜視図である。 内筒の後面を示す外観斜視図の一例を示す。 シリンダ錠に特殊鍵が挿入される様子を示す図である。 鍵穴に特殊鍵が挿入された状態のシリンダ錠の断面図の一例である。 特殊鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押さない状態で、特殊鍵を時計回りに回した場合の内筒の動きを示す図である。 特殊鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押した状態で、特殊鍵を反時計回りに回した場合の内筒の動きを示す図である。 特殊鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押さない状態で、特殊鍵を時計回りに回した場合の特殊鍵、内筒、出力軸、移動部材の位置関係を示す模式図である。 特殊鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押した状態で、特殊鍵を反時計回りに回した場合の特殊鍵、内筒、出力軸、移動部材の位置関係を示す模式図である。 特殊鍵を用いて内筒を第2回転位置まで回転させたシリンダ錠の様子を示す図である。 シリンダ錠に一般鍵が挿入される様子を示す図である。 鍵穴に一般鍵が挿入された状態のシリンダ錠の断面図の一例である。 一般鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押さない状態で、一般鍵を時計回りに回した場合の内筒の動きを示す図である。 一般鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押した状態で、一般鍵を反時計回りに回した場合の内筒の動きを示す図である。 一般鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押さない状態で、一般鍵を時計回りに回した場合の一般鍵、内筒、出力軸、移動部材の位置関係を示す模式図である。 一般鍵が鍵穴に挿入され、リセットボタンを押した状態で、一般鍵を反時計回りに回した場合の一般鍵、内筒、出力軸、移動部材の位置関係を示す模式図である。 一般鍵を用いて内筒を第1回転位置まで回転させたシリンダ錠の様子を示す図である。 弾性体として板バネを利用した場合のシリンダ錠の部分断面図である。 弾性体として樹脂バネを利用した場合のシリンダ錠の部分断面図である。 内筒が特殊鍵を利用して反時計回りに回転して、第2回転位置まで回転した場合の樹脂バネが変形した状態を示す図である。 弾性体としてシリコン製のドーム状バネを利用した場合のシリンダ錠の部分断面図である。 内筒が特殊鍵を利用して反時計回りに回転して、第2回転位置まで回転した場合のドーム状バネが変形した状態を示す図である。 弾性体としてポリウレタン製の材料を利用して、移動部材自体を弾性体として用いる場合のシリンダ錠の部分断面図である。 内筒が特殊鍵を利用して反時計回りに回転して、第2回転位置まで回転した場合の移動部材が変形した状態を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係るシリンダ錠10の概観斜視図の一例である。シリンダ錠10は、キーコードを変更可能なシリンダ錠である。シリンダ錠10は、外筒20、および内筒30を備える。外筒20は、回転軸を中心に内筒30を回転可能に収容する。内筒30は、鍵が挿入される鍵穴31を有する。
シリンダ錠10は、例えば、遊技機本体が有する取付穴に設けられ、枠に対する遊技機本体の施錠を行う。シリンダ錠10は、遊技機本体に対するカバーの施錠をさらに行う。例えば、鍵がシリンダ錠10に対して時計回りに回転されることで、シリンダ錠10は、枠に対する遊技機本体の施錠状態を開錠状態にする。また、鍵がシリンダ錠10に対して反時計回りに回転されることで、シリンダ錠10は、遊技機本体に対するカバーの施錠状態を開錠状態にする。
シリンダ錠10に用いられる鍵には、一般鍵および固有鍵がある。さらに、シリンダ錠10に用いられる鍵には、特殊鍵がある。一般鍵、固有鍵、および特殊鍵を総称して鍵と称する場合もある。一般鍵は、複数のシリンダ錠に共通のキーコードを有する鍵である。一般鍵は、例えば、複数の店舗で共通の鍵である。一般鍵は、入手が比較的容易で、固有鍵よりセキュリティが低い鍵である。固有鍵は、固有のキーコードを有する鍵である。固有鍵は、例えば、店舗毎に異なる鍵である。固有鍵は、入手に制限があり、不正に入手することが困難であり、一般鍵よりセキュリティが高い鍵である。特殊鍵は、挿入部材の一例であり、一般鍵および固有鍵とは異なる鍵である。特殊鍵は、予め定められた鍵の一例である。特殊鍵は、一般鍵と同様に、複数のシリンダ錠に共通のキーコードを有する鍵でよい。しかし、一般鍵とは異なり、不正に入手することが困難な鍵である。特殊鍵についての詳細は後述する。
シリンダ錠の出荷時には、店舗などの設置場所の固有鍵のキーコードが不明である場合が多い。例えば、複数のホールに用いられる大量の遊技機がトラックで輸送されることがある。また、大量の遊技機が一旦流通倉庫に保管された後、各ホールに分配されることがある。また、ホールに設置される遊技機の台数が変更されることもある。このように、遊技機は、設置されるまでどのホールに設置されるか確定できない場合が多い。
そこで、一般に、シリンダ錠は、ホールへの設置時の便宜性を確保するために、開錠可能なキーコードとして、一般鍵のキーコードが設定された状態で出荷される。開錠可能なキーコードとして一般鍵のキーコードが設定されていることで、遊技機の出荷前の検査、または着荷後の検査を容易に実施することができる。
ホールの管理者は、遊技機がホールに設置された後に、一般鍵を用いてシリンダ錠のキーコードをリセットして、そのホールに固有の固有鍵を用いて固有鍵のキーコードをシリンダ錠の施錠可能なキーコードに設定する。これにより、シリンダ錠は、ホールに固有の固有鍵でのみ開錠および施錠されることができ、セキュリティを高めることができる。
しかしながら、遊技機に設けられたシリンダ錠のキーコードが一般鍵のキーコードに設定されている場合、遊技機が出荷され、ホールに設置されるまでの間に、不特定の人が入手可能な一般鍵を用いて遊技機に不正行為が行われる可能性がある。例えば、遊技機の流通倉庫に保管されている遊技機に対して、不正に部品交換などが行われる可能性がある。したがって、流通過程などにおいて不正にシリンダ錠が開錠されたことを把握できることが望ましい。
本実施形態に係るシリンダ錠10において、内筒30は、施錠された状態を示す基準位置24aから一般鍵または固有鍵を用いてキーコードをリセット可能な位置を示す第1回転位置24bまで回転できる。また、内筒30は、基準位置24aから特殊鍵を用いてキーコードをリセット可能な別の位置を示す第2回転位置24cまでさらに回転できる。内筒30は、特殊鍵を用いなければ、第2回転位置24cまで回転できない。
例えば、シリンダ錠10は、内筒30の位置を第2回転位置24cにした状態で出荷される。したがって、例えば、一旦、流通過程などにおいて一般鍵を用いて開錠した場合、改めてリセット可能な位置まで内筒30を戻そうとしても、内筒30は、第1回転位置24bまでしか回転できない。よって、内筒30が第2回転位置24cにあるか否かを判別することで、流通過程などにおいて不正にシリンダ錠10が開錠された可能性があるか否かを判断できる。
図2は、本実施形態に係るシリンダ錠10の分解斜視図である。図3は、内筒30の後面32を示す外観斜視図の一例を示す。シリンダ錠10は、出力軸40および背面カバー22をさらに備える。外筒20は、内筒30のほかに、出力軸40を回転可能に収容する。内筒30は、前面に鍵穴31を有する。背面カバー22は、開口23を有し、出力軸40の一部を開口23を介して外部に露出した状態で覆う。出力軸40は、外部の施錠ユニットと機械的に連結される。出力軸40が回転することに応じて施錠ユニットが施錠対象の開錠および施錠を行う。
シリンダ錠10は、リセットボタン50をさらに備える。リセットボタン50が押されていない状態では、内筒30は、出力軸40と共に回転する。一方、リセットボタン50が押された状態では、出力軸40は回転せず、内筒30は出力軸40とは独立して回転する。なお、本実施形態ではリセットボタン50を利用して、内筒30を出力軸40とともに回転させるか、内筒30を出力軸40とは独立して回転させるかを切り替えるシリンダ錠10を例に説明する。しかし、シリンダ錠10は、リセットボタン50を備えなくてもよい。この場合、内筒30は、予め定められた第1回転範囲では、出力軸40と共に回転し、予め定められた第2回転範囲では、出力軸40は回転せず、内筒30は出力軸40とは独立して回転する。
シリンダ錠10は、移動部材42およびバネ44をさらに備える。バネ44は、弾性体の一例である。出力軸40は、内筒30の後面32に対向する面に、孔46を有する。移動部材42は、孔46内にバネ44を介して内筒30の回転軸方向に移動可能に出力軸40に設けられる。
図3に示すように、内筒30は、後面32に、第1段差部34を有する。内筒30は、後面32の第1段差部34とは異なる位置に第2段差部36をさらに有する。内筒30は、後面32に、鍵穴31と連通した円弧状の第1溝33と、第1溝33から第1段差部34を介して連続して第2段差部36まで伸びる円弧状の第2溝35とを有する。内筒30は、第1溝33の第1段差部34とは反対側の終端に、第3段差部37をさらに有する。
移動部材42は、出力軸40の前面から一部が突出している第1位置と、第1位置よりも突出していない第2位置との間を出力軸40に対して移動する。移動部材42は、内筒30が基準位置24aにある場合、第1溝33内にある。内筒30の後面32側に突出している第1位置にある移動部材42は、内筒30が出力軸40とは独立して回転する場合、第1溝33内を通過して、第1回転位置24bで第1段差部34を係止して内筒30の回転を制限する。一方、第1位置より内筒30の後面32側に突出していない第2位置にある移動部材42は、第1回転位置24bで内筒30の回転を制限せず、第1溝33から第1段差部34を乗り越えて第2溝35内を通過し、第1回転位置24bよりさらに回転した第2回転位置24cで第2段差部36を係止して内筒30の回転を制限する。
移動部材42は、鍵穴31に挿入された特殊鍵により第1溝33を介して押されることでバネ44の収縮を伴って第1位置から第2位置に移動し、第1溝33内で特殊鍵により押されなくなると、バネ44の復元力により第2位置から第1位置に戻る。
図4は、シリンダ錠10に特殊鍵100が挿入される様子を示す図である。図5は、鍵穴31に特殊鍵100が挿入された状態のシリンダ錠10の断面図の一例である。特殊鍵100は、鍵穴31に挿入され、移動部材42に対向する位置にあるときに、移動部材42を押さえつけて、第1位置から第2位置に移動させる形状になっている先端部102を有する。特殊鍵100が鍵穴31に挿入され、移動部材42に対向する位置にくると、図5に示すように、移動部材42は、特殊鍵100の先端部102により押されて、内筒30および出力軸40の回転軸方向に沿って第1位置から第2位置まで移動する。
図6Aは、特殊鍵100が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押さない状態で、特殊鍵100を時計回りに回した場合の内筒30の動きを示す図である。図7Aは、特殊鍵100が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押さない状態で、特殊鍵100を時計回りに回した場合の特殊鍵100、内筒30、出力軸40、移動部材42の位置関係を示す模式図である。
図6Bは、特殊鍵100が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押した状態で、特殊鍵100を反時計回りに回した場合の内筒30の動きを示す図である。図7Bは、特殊鍵100が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押した状態で、特殊鍵100を反時計回りに回した場合の特殊鍵100、内筒30、出力軸40、移動部材42の位置関係を示す模式図である。
図6Aおよび図7Aに示すように、リセットボタン50を押さない状態で、特殊鍵100を時計回りに回すと、内筒30は、出力軸40および移動部材42とともに予め定められた第1開錠位置まで時計回りに回る。なお、リセットボタン50を押さない状態で、特殊鍵100を反時計回りに回した場合、内筒30は、出力軸40および移動部材42とともに予め定められた第2開錠位置まで反時計回りに回る。
なお、リセットボタン50がないタイプのシリンダ錠の場合には、特殊鍵100を時計回りに回すと、移動部材42が第1溝33の終端の第3段差部37により押されながら、出力軸40が内筒30とともに第1開錠位置まで時計回りに回る。リセットボタン50がないタイプのシリンダ錠の場合、第1開錠位置から内筒30を反時計回りに回すと、移動部材42が内筒30と係止状態とならないので、このままでは、出力軸40は回転せずに、内筒30のみが反時計回りに回転することになる。しかし、出力軸40は、通常、ユーザが鍵を持って内筒30を開錠位置に維持していないと、出力軸40が自動的に基準位置24aに戻るように、出力軸40にはバネなどの弾性体が接続されている。
例えば、シリンダ錠10は、遊技機本体の枠に設けられた施錠ユニットと協働して、枠に対する遊技機本体の施錠状態と開錠状態との切り替えを行う。施錠ユニットは、シリンダ錠10が固定される取付フレームと、取付フレームに対してバネなどの弾性体を介して取付フレームの長手方向に沿って移動可能に取り付けられた可動プレートとを有する。出力軸40は、可動プレートに固定されており、鍵を用いて内筒30とともに出力軸40が回転すると、可動プレートが弾性体の伸張または収縮に伴って取付フレームの長手方向の第1方向に沿って移動する。これにより、遊技機本体を施錠状態から開錠状態に切り替えられる。ここで、例えば、ユーザが鍵を離すと、可動プレートに取り付けられた弾性体の復元力により、可動プレートが、取付フレームの長手方向に沿った第1方向とは逆の第2方向に移動して、元の基準位置に戻る。可動プレートの移動に伴って、出力軸40も逆回転して、元の基準位置24aに戻る。このように、リセットボタン50がないタイプのシリンダ錠の場合には、バネなどの弾性体の復元力を利用して、出力軸40を第1開錠位置から基準位置24aに戻すことができる。
図6Bおよび図7Bに示すように、リセットボタン50を押した状態で、特殊鍵100を反時計回りに回すと、内筒30は、出力軸40とは独立して反時計回りに回転していく。このとき、出力軸40に固定されている移動部材42は、内筒30の第1溝33内を移動し、第1回転位置24bで第1段差部34に達する。内筒30が第1回転位置24bにくると、移動部材42は、特殊鍵100の先端部102に押されて、内筒30の後面32側への突出が小さくなる。したがって、移動部材42は、第1段差部34を係止せず、移動部材42は、第1段差部34を乗り越えることができる。そして、内筒30は、さらに反時計回りに回転して、第2回転位置24cまで回転する。このとき、移動部材42は、第2溝35内を移動して、第2段差部36まで達する。そして、移動部材42は、第2段差部36を係止することで、内筒30の回転を第2回転位置24cで制限する。
図8は、特殊鍵100を用いて内筒30を第2回転位置24cまで回転させたシリンダ錠10の様子を示す図である。このように、特殊鍵100を用いて内筒30を回転させると、内筒30は、第2回転位置24cまで回転できる。
図9は、シリンダ錠10に一般鍵110が挿入される様子を示す図である。図10は、鍵穴31に一般鍵110が挿入された状態のシリンダ錠10の断面図の一例を示す。一般鍵110は、鍵穴31に挿入され、移動部材42に対向する位置にあるときに、移動部材42を押さえつけず、第1位置を維持できる形状になっている先端部112を有する。一般鍵110は、特殊鍵100より鍵穴31に挿入できる部分が短い鍵でよい。特殊鍵100が鍵穴31に挿入され、移動部材42に対向する位置に移動しても、図10に示すように、移動部材42は、一般鍵110の先端部112により押されず、第1位置のままである。
図11Aは、一般鍵110が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押さない状態で、一般鍵110を時計回りに回した場合の内筒30の動きを示す図である。図12Aは、一般鍵110が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押さない状態で、一般鍵110を時計回りに回した場合の一般鍵110、内筒30、出力軸40、移動部材42の位置関係を示す模式図である。
図11Bは、一般鍵110が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押した状態で、一般鍵110を反時計回りに回した場合の内筒30の動きを示す図である。図12Bは、一般鍵110が鍵穴31に挿入され、リセットボタン50を押した状態で、一般鍵110を反時計回りに回した場合の一般鍵110、内筒30、出力軸40、移動部材42の位置関係を示す模式図である。
図11Aおよび図12Aに示すように、リセットボタン50を押さない状態で、一般鍵110を時計回りに回すと、内筒30は、出力軸40および移動部材42とともに予め定められた第1開錠位置まで時計回りに回る。なお、リセットボタン50を押さない状態で、一般鍵110を反時計回りに回した場合、内筒30は、出力軸40および移動部材42とともに予め定められた第2開錠位置まで反時計回りに回る。
図11Bおよび図12Bに示すように、リセットボタン50を押した状態で、一般鍵110を反時計回りに回すと、内筒30は、出力軸40とは独立して反時計回りに回転していく。このとき、出力軸40に固定されている移動部材42は、内筒30の第1溝33内を移動し、第1回転位置24bで第1段差部34に達する。内筒30が第1回転位置24bで、移動部材42は、一般鍵110の先端部112に押されず、移動部材42は、内筒30の後面32側に突出したままである。したがって、移動部材42は、第1段差部34を乗り越えることができない。よって、移動部材42が第1段差部34を係止して、内筒30の回転を第1回転位置24bで制限する。図13は、一般鍵110を用いて内筒30を第1回転位置24bまで回転させた様子を示す図である。このように、一般鍵110を用いて内筒30を回転させると、内筒30は、第1回転位置24bまでしか回転できない。
以上のように、本実施形態によれば、内筒30は、施錠された状態を示す基準位置24aから一般鍵110(または固有鍵)を用いてキーコードをリセット可能な位置を示す第1回転位置24bまで回転できる。一方、内筒30は、基準位置24aから特殊鍵100を用いてキーコードをリセット可能な別の位置を示す第2回転位置24cまでさらに回転できる。内筒30は、特殊鍵100を用いなければ、第2回転位置24cまで回転できない。したがって、例えば、内筒30が第2回転位置24cにしてあるシリンダ錠10を、一旦、流通過程などにおいて一般鍵110を用いて開錠した場合、改めてリセット可能な位置まで内筒30を戻そうとしても、内筒30は、第1回転位置24bまでしか回転できない。よって、内筒30が第2回転位置24cにあるか否かを判別することで、流通過程などにおいて不正にシリンダ錠10が開錠された可能性があるか否かを判断できる。
また、本実施形態では、特殊鍵100を鍵穴31に挿入することで、移動部材42を第1位置から第2位置まで移動させる形態について説明した。しかし、移動部材42は、任意のユーザにより第1位置から第2位置まで移動できなければ、特殊鍵100を鍵穴31に挿入する方法以外の方法で、移動部材42を第1位置から第2位置まで移動させてもよい。例えば、入手が制限されている特殊工具を用いて移動部材42を第1位置から第2位置まで物理的にまたは電気的に移動させてもよい。この場合、特殊工具を鍵穴31に挿入して用いてもよいし、例えば、鍵穴31以外の部分のボタンなどを特殊工具により押すことで、物理的または電気的に移動部材42を第1位置から第2位置まで移動させてもよい。
また、本実施形態では、移動部材42は、バネ44の復元力を利用して、第2位置から第1位置まで戻る例について説明した。しかし、バネ44以外の弾性体を利用して、移動部材42は、第2位置から第1位置まで戻ることができる。さらに、本実施形態では、移動部材42と、弾性体であるバネ44とを別個の部材で構成する例について説明した。しかしながら、移動部材と弾性体とを一体的に形成してもよい。また、移動部材42を弾性材料で構成し、移動部材42自体を弾性体として機能させてもよい。この場合、移動部材42は、鍵穴31に挿入された特殊鍵100により第1溝33を介して押されることで収縮しながら第1位置から第2位置に移動し、第1溝33内で特殊鍵100により押されなくなると、復元力により第2位置から第1位置に戻る。
図14は、弾性体として板バネ441を利用した場合のシリンダ錠10の部分断面図を示す。この場合、移動部材42は、鉄、ステンレスなどの金属材料により、板バネ441と一体的に形成してもよい。
図15Aは、弾性体として樹脂バネ442を利用した場合のシリンダ錠10の部分断面図を示す。この場合、移動部材42は、樹脂材料により、樹脂バネ442と一体的に形成してもよい。図15Bは、内筒30が特殊鍵100を利用して反時計回りに回転して、第2回転位置24cまで回転した場合の樹脂バネ442が変形した状態を示す。
図16Aは、弾性体としてシリコン製のドーム状バネ443を利用した場合のシリンダ錠10の部分断面図を示す。この場合、移動部材42は、シリコン材料により、ドーム状バネ443と一体的に形成してもよい。図16Bは、内筒30が特殊鍵100を利用して反時計回りに回転して、第2回転位置24cまで回転した場合のドーム状バネ443が変形した状態を示す。
図17Aは、弾性体としてポリウレタン製の材料を利用して、移動部材421自体を弾性体として用いる場合のシリンダ錠10の部分断面図を示す。図17Bは、内筒30が特殊鍵100を利用して反時計回りに回転して、第2回転位置24cまで回転した場合の移動部材421が変形した状態を示す。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 シリンダ錠
20 外筒
22 背面カバー
23 開口
24a 基準位置
24b 第1回転位置
24c 第2回転位置
30 内筒
31 鍵穴
32 後面
33 第1溝
34 第1段差部
35 第2溝
36 第2段差部
37 第3段差部
40 出力軸
42 移動部材
44 バネ
46 孔
50 リセットボタン
100 特殊鍵
110 一般鍵

Claims (8)

  1. 外筒と、
    前記外筒内に回転可能に収容され、前面に鍵穴を有し、後面に第1段差部を有する内筒と、
    前記内筒の前記後面に対向して設けられ、前記内筒とともに回転可能な出力軸と、
    前記出力軸の前記内筒の前記後面に対向する面に設けられ、前記内筒が前記出力軸とは独立して回転する場合に、第1回転位置で前記第1段差部を係止して前記内筒の回転を制限する第1位置と、前記第1回転位置で前記第1段差部を係止せずに前記内筒の回転を制限しない第2位置との間を前記出力軸に対して移動可能な移動部材と
    を備えるシリンダ錠。
  2. 前記内筒は、前記後面の前記第1段差部とは異なる位置に第2段差部を有し、
    前記出力軸に対して第2位置にある前記移動部材は、前記第1回転位置で前記内筒の回転を制限せず、前記第1回転位置よりさらに回転した第2回転位置で前記第2段差部を係止して前記内筒の回転を制限する、請求項1に記載のシリンダ錠。
  3. 前記内筒は、前記後面に前記鍵穴と連通した円弧状の第1溝と、前記第1溝から前記第1段差部を介して連続して前記第2段差部まで伸びる円弧状の第2溝とを有し、
    前記内筒が前記出力軸とは独立して回転する場合、前記第1位置にある前記移動部材は前記第1溝内を通過し、前記第2位置にある前記移動部材は前記第1溝および前記第2溝内を通過する、請求項2に記載のシリンダ錠。
  4. 前記移動部材は、弾性体を介して前記出力軸に対して移動可能に設けられ、
    前記移動部材は、前記鍵穴に挿入された挿入部材により前記第1溝を介して押されることで前記弾性体の収縮を伴って前記第1位置から前記第2位置に移動し、前記第1溝内で前記挿入部材により押されなくなると、前記弾性体の復元力により前記第2位置から前記第1位置に戻る、請求項3に記載のシリンダ錠。
  5. 前記移動部材は、前記弾性体と一体的に形成されている、請求項4に記載のシリンダ錠。
  6. 前記移動部材は、弾性体であり、
    前記移動部材は、前記鍵穴に挿入された挿入部材により前記第1溝を介して押されることで収縮しながら前記第1位置から前記第2位置に移動し、前記第1溝内で前記挿入部材により押されなくなると、復元力により前記第2位置から前記第1位置に戻る、請求項3に記載のシリンダ錠。
  7. 前記移動部材は、前記挿入部材として前記鍵穴に挿入された予め定められた鍵により押されることで、前記第1位置から前記第2位置に移動する、請求項4から請求項6のいずれか1つに記載のシリンダ錠。
  8. 前記シリンダ錠は、鍵コードを変更可能であり、
    前記第1回転位置および前記第2回転位置のそれぞれは、鍵コードをリセット可能なリセット位置である、請求項2から請求項7のいずれか1つに記載のシリンダ錠。
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