JP6365220B2 - 保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法 - Google Patents

保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6365220B2
JP6365220B2 JP2014213278A JP2014213278A JP6365220B2 JP 6365220 B2 JP6365220 B2 JP 6365220B2 JP 2014213278 A JP2014213278 A JP 2014213278A JP 2014213278 A JP2014213278 A JP 2014213278A JP 6365220 B2 JP6365220 B2 JP 6365220B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
synchronization
time difference
time
monitoring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014213278A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016082458A (ja
Inventor
石井 隆
隆 石井
俊幸 興津
俊幸 興津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Original Assignee
Meidensha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP2014213278A priority Critical patent/JP6365220B2/ja
Publication of JP2016082458A publication Critical patent/JP2016082458A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6365220B2 publication Critical patent/JP6365220B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、保護リレーシステムにおけるサンプリング同期を監視する技術に関する。
近年、イーサネット(登録商標)で利用可能な時刻同期プロトコルであるIEEE1588が、システムに実運用され始めている。IEEE1588は、各ノード間の伝搬遅延時間測定データを元に、これまで不可能であったイーサネットでのマイクロ秒精度の時刻同期を実現できる。これにより、基盤技術として広く普及しているイーサネットで、複数装置間の同期処理が可能となる。
PCM電流差動リレーや系統安定化装置のように、系統の広範囲に渡って電気量を監視し、保護を行う保護継電装置、系統安定化装置において、異なる地点に存在する電気所に配置された装置間で、高精度に同期したタイミングで電気量(電流情報、電圧情報)を取得することは、重要である。
今後、複雑化した電力系統の保護を行うために広く普及してきたイーサネットにおいて、前記同期したタイミングを得る技術は基本的機能である。
リレー演算では、同時刻に取得した電気量(電流情報、電圧情報)のサンプリングデータを用いる必要があるため、サンプリングするタイミングの精度が重要な要素となる。
サンプリングタイミング信号は、系統周波数の50Hz/60Hz、12倍の600Hz/720Hz、96倍の4.8kHz/5.76kHzが主に使用される。これらのタイミングを誤差20マイクロ秒程度で管理することが必要である。
図11は、IEEE1588の時刻同期機能を使用した、ディジタルリレーシステムの一例を示している。図11において、IEEE1588規格により時刻同期された、マスター装置CL(コントローラ=IEEE1588同期のマスター装置)と複数の(本例では4つの)スレーブ装置SM1〜SM4(スマートメータ端末=IEEE1588同期のスレーブ装置)はLAN(又はWAN)を介して互いに接続されている。
前記マスター装置CL、スレーブ装置SM1〜SM4は電力系統の各端子に各々配置されている。スレーブ装置SM1〜SM4はIEEE1588同期により自局で生成したサンプリング信号によって、各端子におけるアナログ入力(電流、電圧等の電気量情報)をサンプリングして取り込み、ディジタル変換してLANを介してマスター装置CLへ送信する。マスター装置CLは、スレーブ装置SM1〜SM4から送信された電力系統の電気量情報に基づいて電力系統の事故を検出するためのリレー演算等を行う。
尚、保護リレーシステムにIEEE1588技術を適用し精度の高いサンプリング同期を実現した装置としては、例えば特許文献1に記載のものが提案されている。
この特許文献1に記載の保護リレーシステムは、IEEE1588により同期したサンプリング周期内の電気角内を時間分割によりパケット送出タイミングを管理する方式であり、この複数のパケットにより情報を系統電流情報のパケットと、IEEE1588の時間管理用パケットと分割している。
IEEE1588時刻同期によるサンプリング同期方式は、新しい概念であり、現状では、広域に運用する場合(例えば、200km離れた複数の電気所に置かれた装置間で同期システムを構築する場合)において、保護リレーに適用する性能を保証するための監視方式は確立されていない。
特開2011−200100号公報
IEEE1588時刻同期は、LANやWAN等を介したPTPプロトコル(Precision Time Protocol)による時刻同期機能である。これは、1マイクロ秒の精度で時刻同期が可能であるが、未知数通信網において適用する場合には、ネットワークの遅延の影響を検証することが必要である。また、同期性能を保証する監視が必要である。
IEEE1588時刻同期は、時刻の同期は保証するが、時刻同期機能から生成した信号、例えばサンプリング同期信号の同期は保証していない。
例えば図11のマスター装置CLおよび4つのスレーブ装置SM1〜SM4を備えた保護リレーシステムにおいては、図12に示すように各スレーブ装置SM1〜SM4でIEEE1588同期により生成されたサンプリング信号に同期誤差が生じる。
各スレーブ装置SM1〜SM4によって保護リレーを構成する場合、各サンプリング信号の位相は±20μs程度の精度で合わせる必要がある。このため図12のようにスレーブ装置SM2のサンプリング信号とスレーブ装置SM3のサンプリング信号との差異が最大である場合は、この最大誤差が40マイクロ秒(±20μs)で管理されていることが必要である。
本発明は上記課題を解決するものであり、その目的は、各サンプリング信号の同期性能を監視し保証することができる保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の保護リレーシステムは、電力系統の複数の端子に設けられ、IEEE1588規格により時刻同期されたマスター装置および複数のスレーブ装置がネットワークを介して接続され、前記各装置によって各端子における系統の電気量情報をサンプリングしてリレー演算を行う保護リレーシステムにおいて、前記マスター装置は、GPS受信機から取得した1PPS信号に同期した所定周波数のマスター装置側サンプリング信号を生成する手段と、前記マスター装置側サンプリング信号における設定したタイミングで同期確認指令を前記ネットワークを介して複数のスレーブ装置へ送信する手段とを備え、前記各スレーブ装置は、IEEE1588時刻同期機能により前記マスター装置側サンプリング信号と同一周波数のスレーブ装置側サンプリング信号を生成する手段と、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、所定周期で基準信号を発する基準信号源の基準信号発生時刻との差を同期信号の時間差として計測する時間差計測手段と、前記計測された同期信号の時間差情報を前記ネットワークへ送信する手段とを備え、前記マスター装置、複数のスレーブ装置およびネットワーク上に設けた監視用端末装置のうち少なくともいずれか1つの装置に設けられ、前記各スレーブ装置からネットワークを介して送信された同期信号の時間差情報を取得し、該時間差情報に基づいて、前記マスター装置側サンプリング信号およびスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視する監視手段を備えたことを特徴としている。
また、請求項8に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法は、電力系統の複数の端子に設けられ、IEEE1588規格により時刻同期されたマスター装置および複数のスレーブ装置がネットワークを介して接続され、前記各装置によって各端子における系統の電気量情報をサンプリングしてリレー演算を行う保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法であって、前記マスター装置が、GPS受信機から取得した1PPS信号に同期した所定周波数のマスター装置側サンプリング信号を生成するステップと、前記マスター装置が、前記マスター装置側サンプリング信号における設定したタイミングで同期確認指令を前記ネットワークを介して複数のスレーブ装置へ送信するステップと、前記各スレーブ装置が、IEEE1588時刻同期機能により前記マスター装置側サンプリング信号と同一周波数のスレーブ装置側サンプリング信号を生成するステップと、前記各スレーブ装置の時間差計測手段が、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、所定周期で基準信号を発する基準信号源の基準信号発生時刻との差を同期信号の時間差として計測する時間差計測ステップと、前記各スレーブ装置が、前記計測された同期信号の時間差情報を前記ネットワークへ送信するステップと、前記マスター装置、複数のスレーブ装置およびネットワーク上に設けた監視用端末装置のうち少なくともいずれか1つの装置に設けられた監視手段が、前記各スレーブ装置からネットワークを介して送信された同期信号の時間差情報を取得し、該時間差情報に基づいて、前記マスター装置側サンプリング信号およびスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視する監視ステップと、を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、マスター装置側サンプリング信号とスレーブ装置側サンプリング信号の時間差を基準信号発生時刻を基に計測しているので、計測された時間差情報によって、マスター装置側サンプリング信号とスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視することができる。
これによって、例えば前記時間差が閾値以内であることを確認することにより、同期性能を保証、すなわちリレーの同期信号として妥当であることを保証することができる。
また、請求項2に記載の保護リレーシステムは、請求項1において、前記各スレーブ装置は、前記計測した同期信号の時間差情報を、前記ネットワークに接続されたすべての装置との間で送信、受信する機能を有していることを特徴としている。
また、請求項9に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法は、請求項8において、前記各スレーブ装置が、前記計測した同期信号の時間差情報を、前記ネットワークに接続されたすべての装置との間で送信、受信するステップを有していることを特徴としている。
上記構成によれば、複数のスレーブ装置各々の同期信号の時間差情報を相互に情報交換して、同一ネットワーク上で同期がどのような状態になっているかを把握することができる。このため例えば、前記時間差が閾値以上である場合、すなわちサンプリング誤差が閾値以上である場合、そのサンプリング誤差を小さくするようにスレーブ装置側サンプリング信号の出力を制御して、リレー性能を向上させることができる。
また、請求項3に記載の保護リレーシステムは、請求項1又は2において、前記所定周期で発せられる基準信号はGPS受信機から取得した1PPS信号であり、前記時間差計測手段は、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、前記1PPS信号発生時刻との時間差を計測することを特徴としている。
また、請求項10に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法は、請求項8又は9において、前記時間差計測ステップは、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、GPS受信機から取得した1PPS信号発生時刻との時間差を計測することを特徴としている。
上記構成によれば、マスター装置側サンプリング信号とスレーブ装置側サンプリング信号の時間差を、絶対時間であるGPSの1PPS信号(1秒間隔のパルス信号)を基に計測しているので、時間差情報の精度が高く、同期性能監視の信頼性が向上する。
また、請求項4に記載の保護リレーシステムは、請求項1又は2において、前記所定周期で発せられる基準信号は電力系統周波数を検出した信号であり、前記時間差計測手段は、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、前記検出された電力系統周波数信号のゼロクロス点との時間差を計測することを特徴としている。
また、請求項11に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法は、請求項8又は9において、前記時間差計測ステップは、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、電力系統周波数を検出した信号のゼロクロス点との時間差を計測することを特徴としている。
上記構成によれば、GPS受信機を用いないので、GPS受信機およびGPSアンテナの工事が不要となる。
また、請求項5に記載の保護リレーシステムは、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記監視手段は、前記同期信号の時間差情報が示す計測時間差の最小値から最大値までの幅を揺らぎ幅として求める処理を、監視対象時間内に取得した複数の同期信号の時間差情報に対して実行し、その結果求められた複数の揺らぎ幅の出現分布状況に基づいて前記同期性能を監視することを特徴としている。
また、請求項12に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法は、請求項8ないし11のいずれか1項において、前記監視ステップは、前記同期信号の時間差情報が示す計測時間差の最小値から最大値までの幅を揺らぎ幅として求める処理を、監視対象時間内に取得した複数の同期信号の時間差情報に対して実行し、その結果求められた複数の揺らぎ幅の出現分布状況に基づいて前記同期性能を監視することを特徴としている。
スレーブ装置はマスター装置の従属同期となることから同期信号の時間差は揺らぎ特性を持つが、前記請求項5、12の構成によれば、前記揺らぎ特性に応じた同期性能の監視を行うことができる。
また、請求項6に記載の保護リレーシステムは、請求項5において、前記監視手段は、前記求められた揺らぎ幅を、段階的に設定した複数の出現率毎に分類することで、前記同期性能を監視することを特徴としている。
また、請求項13に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法は、請求項12において、前記監視ステップは、前記求められた揺らぎ幅を、段階的に設定した複数の出現率毎に分類することで、前記同期性能を監視することを特徴としている。
上記構成によれば、同期信号の時間差の揺らぎについて段階的な揺らぎの状況を評価することができる。
また、請求項7に記載の保護リレーシステムは、請求項1ないし6のいずれか1項において、前記監視手段は、前記同期性能を監視するための情報を表示する手段を備えていることを特徴としている。
また、請求項14に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法は、請求項8ないし13のいずれか1項において、前記監視ステップは、表示手段が前記同期性能を監視するための情報を表示するステップを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、同期性能を監視するための情報、例えばマスター装置側サンプリング信号とスレーブ装置側サンプリング信号の時間差情報、前記時間差の揺らぎ幅情報、揺らぎ幅の出現分布状況の情報および揺らぎ幅を段階的に設定した複数の出現率毎に分類した情報等を表示することができる。このように同期性能を監視するための情報が視覚化されるため、ネットワークの安定性、品質のレベル評価が可能となる。
(1)請求項1〜14に記載の発明によれば、マスター装置側サンプリング信号とスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視することができる。これによって、この監視結果に基づいてサンプリング同期信号の同期性能を保証することができる。
(2)請求項2、9に記載の発明によれば、複数のスレーブ装置各々の同期信号の時間差情報を互いに共有することができ、同一ネットワーク上の同期状況を把握することができる。
(3)請求項3、10に記載の発明によれば、計測した同期信号の時間差情報の精度が高く、同期性能監視の信頼性が向上する。
(4)請求項4、11に記載の発明によれば、GPS受信機を用いないので、安価な装置構成となる。
(5)請求項5、12に記載の発明によれば、同期信号の時間差の揺らぎ特性に応じた同期性能の監視を行うことができる。
(6)請求項6、13に記載の発明によれば、同期信号の時間差の揺らぎについて段階的な揺らぎの状況を評価することができる。
(7)請求項7、14に記載の発明によれば、同期性能を監視するための情報を表示し、視覚化することができ、これによってネットワークの安定性、品質のレベル評価が可能となる。
本発明の実施例1による同期監視システムの構成図。 本発明の実施例1における同期信号の時間差計測のようすを示す説明図。 本発明の実施例2による同期監視システムの構成図。 本発明の実施例2における同期信号の時間差計測のようすを示す説明図。 本発明の実施例2における同期信号の時間差計測例を示す説明図。 本発明で用いる同期信号の時間差の揺らぎ幅Δtnの分布を示す特性図。 本発明の実施例3による同期監視システムの構成図。 本発明の実施例3における、ネットワーク上のサンプリング誤差モニタリング画面例を示す説明図。 本発明の実施例4における、ネットワーク上のサンプリング誤差モニタリング画面の揺らぎ分布表示例を示す説明図。 本発明の実施例4で用いる同期信号の時間差の揺らぎ幅Δtnの分布を示す特性図。 IEEE1588の時刻同期機能を使用した従来のディジタルリレーシステムの一例を示す構成図。 図11のシステムにおける各スレーブ装置のサンプリング信号の同期誤差を示す説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。本実施形態例の保護リレーシステムの基本構成は例えば図1(実施例1)のように構成される。
図1において、IEEE1588規格により時刻同期された、マスター装置CL(コントローラ=IEEE1588同期のマスター装置)と複数の(本例では4つの)スレーブ装置SM1〜SM4(スマートメータ端末=IEEE1588同期のスレーブ装置)はLAN(又はWAN)(本発明のネットワーク)を介して互いに接続されている。
前記マスター装置CL、スレーブ装置SM1〜SM4は電力系統の各端子に各々配置されている。スレーブ装置SM1〜SM4はIEEE1588同期により自局で生成したサンプリング信号によって、各端子におけるアナログ入力(電流、電圧等の電気量情報)をサンプリングして取り込み、ディジタル変換してLANを介してマスター装置CLへ送信する。マスター装置CLは、スレーブ装置SM1〜SM4から送信された電力系統の電気量情報に基づいて電力系統の事故を検出するためのリレー演算等を行う。
例えばスレーブ装置SM1〜SM4は、系統の各端子に設けられた変流器CTにより各端子における電流を検出し、各端子に設けられた遮断器の接点情報を取り込み、それら検出電流情報、接点情報をLANを介してマスター装置CLに送信する。
マスター装置CLは、前記検出電流情報、接点情報等を用いてリレー演算を実施し、その結果に基づいて前記各端子の遮断器に対して引き外し指令を与える。マスター装置CLは、GPS受信機から取得した1PPS信号に同期した所定周波数のマスター装置側サンプリング信号を生成するサンプリング信号生成部、前記マスター装置側サンプリング信号における設定したタイミングで同期確認指令を前記LANを介して複数のスレーブ装置SM1〜SM4へ送信する送信部、A/D変換部、各種情報を受信する受信部、各種情報を表示する表示部、各種演算処理を行うCPU等を備えている。
前記各スレーブ装置SM1〜SM4は、IEEE1588時刻同期機能により前記マスター装置側サンプリング信号と同一周波数のスレーブ装置側サンプリング信号を生成するサンプリング信号生成部、前記マスター装置CLからの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、所定周期で基準信号を発する基準信号源、例えばGPS受信機から取得した1PPS信号発生時刻との差を同期信号の時間差として計測する時間差計測部、前記計測された同期信号の時間差情報を前記LANへ送信する送信部、A/D変換部、各種情報を受信する受信部、各種情報を表示する表示部、各種演算処理を行うCPU等を備えている。
さらに、前記マスター装置CL、複数のスレーブ装置SM1〜SM4およびLAN上に設けた監視用端末装置(図示省略)のうち少なくともいずれか1つの装置には、前記各スレーブ装置SM1〜SM4からLANを介して送信された同期信号の時間差情報を取得し、該時間差情報に基づいて、前記マスター装置側サンプリング信号およびスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視する監視部が設けられている。
尚、本実施形態例での説明では、50Hzを代表して50Hz信号をsync4と定義し、その12倍の逓倍である600Hz信号をsync1と定義して説明する。
60Hz系の場合は、60Hz信号をsync4と定義し、その12倍の逓倍である720Hz信号をsync1と定義することとなる。実際のサンプリング周波数としては、96倍の4.8KHz、又は5.76KHzとなる。
本実施例1では、図1において、GPS受信機からの1PPS信号と、サンプリング同期信号との時間差を計測し、時間差の出現率を監視して、同期性能を保証するように構成した。すなわち図2に示すように、GPS受信機から受け取る1PPS信号(1秒間隔のパルス信号)をマスター装置CLに取り込み、そのタイミングでサンプリング同期信号の変化点との時間差を計測する。
サンプリング信号には50Hz信号(sync4)と600Hz信号(sync1)があるが、他装置との同期確立を判定するには、50Hz信号(sync4)を使用する。
(1)マスター装置CLのサンプリング信号生成部は、GPS受信機からの1PPS信号に同期してサンプリング同期信号(マスター装置側サンプリング信号)を生成する(図1の(1))。
(2)1PPS信号は、1秒時間であることから、次の1PPS信号の期間には50個の変化点を持つサンプリング信号sync4(50Hz)が存在し、それぞれの変化点の区間時間をNO.1からNO.50とする(図1の(2))。
(3)区間NO.1のサンプリング信号sync4の変化点は1PPS信号の立ち上がり変化点とし、サンプリング信号sync4の立ち下がり点として同時刻点として説明する(図1の(3))。
IEEE1588のPTPプロトコルによりマスター装置CLと複数のネットワーク(LAN)に接続されたスレーブ装置SM間は、CL→SM□の伝送遅延、SM□→CLの伝送遅延が同じであることから、同期が取られる前提となっている(□はスレーブ装置の番号)。同期は、CLをマスターとし、各SM□がスレーブとして同期合わせを行うものである。
(4)マスター装置CLからは、スレーブ装置SM□に対して、例えばサンプリング信号(図示(2))の毎回NO.50の立ち下がりタイミングで、同期確認用のPTPプロトコルパケット(同期確認指令)を伝送する(図1の(4))。
(5)スレーブ装置SM□は、IEEE1588時刻同期機能(PTP)によりマスター装置CLとの間で時刻同期が確立されている。各スレーブ装置SM□は時刻同期機能から、それぞれサンプリング同期信号sync4(スレーブ装置側サンプリング信号;図1の(5))を生成している(sync4を逓倍したsync1も生成される)。
(6)スレーブ装置SM1〜SM4にも、GPS受信機からの1PPS信号を取り込んでおく(図1の(6))。
(7)スレーブ装置SM□の時間差計測部は、同期確認用のデータ(NO.50のsync4のタイミング)を認識したら、認識したタイミングから、最初に検出する自局のサンプリング信号(sync4)の信号変化点(NO.1のsync4の先頭)と、1PPS信号との時間差を計測する(図2の(7);時間差t1〜t4)。
そして、スレーブ装置SM1〜SM4は自局で計測した各時間差t1〜t4(同期信号の時間差情報)をLANを介して送信する。
図2において、
SM1のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、GPSの1PPS信号+t1、
SM2のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、GPSの1PPS信号+t2、
SM3のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、GPSの1PPS信号+t3、
SM4のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、GPSの1PPS信号+t4となる。
図2では省略しているが、マスター装置CLについても同様である。マスター装置CLのサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がりの時間は、GPSの1PPS信号+t0となる。
従って、n時点(NO.1〜NO.50のうちのn番目)のサンプリング信号sync4の変化幅の最大値は、ミニマム(t1、t2、t3、t4)をtn(min)、マックス(t1、t2、t3、t4)をtn(max)とする。管理すべきは揺らぎ幅Δtn=tn(max)−tn(min)≦40μsとなる。スレーブ装置SM側の同期タイミング回路はディジタルPLL方式などを利用した従属同期となるために、時間差(t1、t2、t3、t4)は揺らぐものである。
本発明では、この揺らぎ幅Δtnを監視で管理することに特徴がある。本実施例1および実施例2では、一例としてマスター装置CL側に監視部が設けられており、監視部は、スレーブ装置SM1〜SM4から送信された時間差情報(t1〜t4)を取得し、監視対象時間内に取得した複数の時間差情報から前記揺らぎ幅Δtnを求め、その複数の揺らぎ幅Δtnの出現分布状況に基づいてマスター装置側サンプリング信号およびスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視する。
前記Δtnは、1秒間で50個の評価データを用意することができる。例えばその50個で、Δtnの発生頻度を評価する。データのサンプル個数は、例えば10秒分を対象とするなら、50個×10秒=500個の統計データとなる。Δtnの揺らぎの分布状況は、図6のように正規分布に分散することになる。監視としては、統計対象時間tm(例えば10秒)と中心値Mと3σを求める。この3σが管理点±20μs以下であること、などのように監視をするものである。
(8)以上のようにして、計測した時間差が一定であることで、マスター装置CLとスレーブ装置SM1〜SM4との間で、サンプリング同期信号の同期が確立されていることを保証できる。
すなわち、GPSの1PPS信号を基準とし、各スレーブ装置SM1〜SM4側で生成されたサンプリング信号との時間差を計測し、監視部にてその時間差が一定であるか否かによって同期を確認することができ、さらに時間差が±20μs以内であることでリレーの同期信号として妥当であることを保証することができる。
本実施例2では図3の構成において、基準として電力系統周波数を利用し、サンプリング同期信号との時間差を計測し、時間差の出現率を監視して同期性能を保証するように構成した。
すなわち図4に示すように、電力系統周波数(例えば電流位相)を検出した信号のゼロクロス点を装置に取り込み、そのタイミングで、サンプリング同期信号の変化点との時間差を計測する。
サンプリング信号には50Hz信号(sync4)と600Hz信号(sync1)があるが、他装置との同期確立を判定するには、50Hz信号(sync4)を使用する。
図3において図1と同一部分は同一符号をもって示しており、図1と異なる点は、各スレーブ装置SM1〜SM4の時間差計測部が、電力系統アナログ入力(電力系統周波数を検出した信号)のゼロクロス点と、マスター装置CLからの同期確認指令を受信した後に最初に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻との時間差を計測することにあり、その他の部分は図1と同一に構成されている。
(1)マスター装置CLのサンプリング信号生成部は、GPS受信機からの1PPS信号に同期してサンプリング同期信号(マスター装置側サンプリング信号)を生成する(図3の(1))。
(2)1PPS信号は、1秒時間であることから、次の1PPS信号の期間には50個の変化点を持つサンプリング信号sync4(50Hz)が存在し、それぞれの変化点の区間時間をNO.1からNO.50とする(図3の(2))。
(3)区間NO.1のサンプリング信号sync4の変化点は1PPS信号の立ち上がり変化点とし、サンプリング信号sync4の立ち下がり点として同時刻点として説明する(図3の(3))。
(4)マスター装置CLからは、スレーブ装置SM□に対して、例えばサンプリング信号(図示(2))の毎回NO.50の立ち下がりタイミングで、同期確認用のPTPプロトコルパケット(同期確認指令)を伝送する(図3の(4))。
(5)スレーブ装置SM□は、IEEE1588時刻同期機能(PTP)によりマスター装置CLとの間で時刻同期が確立されている。各スレーブ装置SM□は時刻同期機能から、それぞれサンプリング同期信号sync4(スレーブ装置側サンプリング信号;図3の(5))を生成している(sync4を逓倍したsync1も生成される)。
(6)スレーブ装置SM1〜SM4には、アナログ入力信号(図3の(6))から、電力系統周波数のゼロクロス点を検出する回路を備えておく。
(7)スレーブ装置SM□の時間差計測部は、同期確認用のデータ(NO.50のsync4のタイミング)を認識したら、認識したタイミングから、最初に検出する自局のサンプリング信号(sync4)の信号変化点(NO.1のsync4の先頭)と、電力系統周波数のゼロクロス点との時間差を計測する(図4の(7);時間差t1〜t4)。
そして、スレーブ装置SM1〜SM4は自局で計測した各時間差t1〜t4(同期信号の時間差情報)をLANを介して送信する。
前記時間差(t1〜t4)は、スレーブ装置SMの各自局のサンプリング信号のNO.1の立ち下がり時点から電力系統のゼロクロス点までの時間T□を各スレーブ装置SM□毎に算出するものであり、時間差t□は図4に示すように、電力系統アナログ入力の1周期から前記時間T□を減算することで求められる。すなわち、
SM1のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、t1=1周期T:20ms−T1、
SM2のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、t2=1周期T:20ms−T2、
SM3のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、t3=1周期T:20ms−T3、
SM4のサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がり点の時間は、t4=1周期T:20ms−T4、となる。
図4では省略しているが、マスター装置CLについても同様である。マスター装置CLのサンプリング信号sync4 NO.1の立ち下がりの時間は、GPSの1PPS信号+t0となる。
従って、n時点のサンプリング信号sync4の変化幅の最大値は、ミニマム(t1、t2、t3、t4)をtn(min)、マックス(t1、t2、t3、t4)をtn(max)とする。管理すべきは揺らぎ幅Δtn=tn(max)−tn(min)≦40μsとなる。スレーブ装置SM側の同期タイミング回路はディジタルPLL方式などを利用した従属同期となるために、時間差(t1、t2、t3、t4)は揺らぐものである。
本実施例2では、マスター装置CL側に設けた監視部が、スレーブ装置SM1〜SM4から送信された時間差情報(t1〜t4)を取得し、監視対象時間内に取得した複数の時間差情報から前記揺らぎ幅Δtnを求め、その複数の揺らぎ幅Δtnの出現分布状況に基づいてマスター装置側サンプリング信号およびスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視する。
例えば1秒間でΔtnは、50個の評価データを用意することができ(図5の時間差計測例に示すように電力系統アナログ入力が50Hzであるため)、その50個で、揺らぎ幅Δtnの発生頻度を評価する。データのサンプル個数は、例えば10秒分を対象とするなら、50個×10秒=500個の統計データとなる。Δtnの揺らぎの分布状況は、図6のように正規分布に分散することになる。監視としては、統計対象時間tm(例えば10秒)と中心値Mと3σを求める。この3σが管理点±20μs以下であること、などのように監視をするものである。
(8)以上のようにして、計測した時間差が一定であることで、マスター装置CLとスレーブ装置SM1〜SM4との間で、サンプリング同期信号の同期が確立されていることを保証できる。
すなわち、電力系統周波数(例えば電流位相)を検出した信号を基準とし、各スレーブ装置SM1〜SM4側で生成されたサンプリング信号との時間差を計測し、監視部にてその時間差が一定であるか否かによって同期を確認することができ、さらに時間差が±20μs以内であることでリレーの同期信号として妥当であることを保証することができる。
本実施例3では、図7において、サンプリング時刻同期情報(時間差情報)を、全ての装置で共有し、自装置のサンプリングタイミングとの誤差を管理(サンプリング同期精度管理)するように構成した。
すなわち、実施例1、実施例2で計測した時間差情報(基準信号であるGPSからの1PPS信号、又は系統電流位相のゼロクロス点と、自局のサンプリング同期信号との時間差情報)を、全ての装置(CL,SM)がLAN経由で共有する。これによって、離れた場所にあるIEEE1588機能を搭載した装置間で、定周期信号がどのような時間で管理されているのかを把握できることとなる。
図7の同期監視システムは、図1、図3と同様に構成されており、図1、図3と異なる点は、各スレーブ装置SM1〜SM4が、自局で計測した同期信号の時間差情報を、LAN上の全ての装置との間で送信、受信する機能を有していることである。
尚、図7において、本発明の監視手段(監視部)は、マスター装置CL、スレーブ装置SM1〜SM4およびLAN上に設けた同期監視システム用の監視装置(パソコン)(図示省略)のうちのいずれか1つ以上に設けられている。
図7のシステムでは、5端子(CL,SM1〜SM4)間の情報を集約すれば、全ての装置のサンプリング同期状況が監視可能である。ネットワーク上にある同期監視システム用の監視装置(パソコン)、または情報を共有している各端末において、定周期タイミングであるサンプリング信号の変化点を絶対時刻情報で管理しているので、それを集約して、監視部の表示部において、視覚的表示することが可能である。一例として、同期監視システム用の監視装置(パソコン)でのサンプリング誤差モニタリング画面例を図8に示す。
同期監視システム用の監視装置(パソコン)に、例えばGPSを備えた絶対時間を管理するものがあれば、それを基準とした時間差異(揺らぎ幅 min〜max)を図8のように表示管理可能である。連続的な監視により、例えば10秒間500データ(50Hz周期で計測した場合)を用いた、揺らぎ幅○〜○のように表現する。更新周期は、例えば1秒毎に更新とする。
尚、図8の計測値に示した値は一例である。リレーとしては、±20μsec以内の同期精度が必須のため、最低1μsecの分解能表示とする。揺らぎ表示としては、IEEE1588ではnsecレベルの時刻表示が可能なため、0.1μsecの分解能表示とした。
このようにLAN上の全ての装置全体の同期性能を監視することが可能となる。また、異常判定は、IEEE1588の仕組みから、通信障害時に時間補正ができなくても、すぐには同期外れを起こさない仕組みであるので、自走してずれていくことを監視するものとする。そのために、例えば管理点±20ms逸脱し、継続10秒で警報発報する仕組みとする。
また、測定されたサンプリングが差を小さくするように自装置(スレーブ装置SM1〜SM4のいずれかの装置)のサンプリング信号の出力を制御することにより、リレー性能を向上させることができる。
前記実施例3で実現したサンプリング同期精度管理では、揺らぎ(min〜max)を評価するが、実施例4は、揺らぎの状況をより視覚化することで、ネットワークの安定性、品質のレベル評価が可能な仕組みを構築した。
本実施例4においては、実施例3の図7の構成のように、同期信号の時間差情報を全ての装置(CL、各SM)で共有し、監視部が、全ての時間差情報を集約し時間差の揺らぎ幅(min〜max)を求めることは同一であるが、さらに、前記揺らぎ幅を、段階的に設定した複数の出現率毎に分類して表示管理を行う。
例えば連続的な監視により、10秒間500データ(50Hz周期で計測した場合)を用いた揺らぎ幅○〜○を図9のように出現率毎に表現する。更新周期は、例えば1秒毎に更新とする。揺らぎ幅Δtnの分布は図10のとおりである。
図9は監視部の表示部により表示されるサンプリング誤差モニタリング画面の一例を示している。図9では、±30%の出現率となるΔtnの時間ばらつき、±σ(69%)の出現率となるΔtnの時間ばらつき、±3σ(99.6%)の出現率となるΔtnの時間ばらつきを、黒塗り、斜線、白抜きの各バンドで表現しており、±30%を黒塗り表示、±σ(69%)を斜線表示、±3σ(99.6%)を白抜き表示としている。
尚、図9の計測値に示した値は一例である。リレーとしては、±20μsec以内の同期精度が必須のため、最低1μsecの分解能表示とする。揺らぎ表示としては、IEEE1588ではnsecレベルの時刻表示が可能なため、0.1μsecの分解能表示とした。
本実施例4によれば、時間差情報の揺らぎ幅を、段階的に設定した複数の出現率毎に分類し、揺らぎの状況を視覚化することで段階的な揺らぎ性能を評価することができ、ネットワークの安定性、品質のレベル評価が可能となる。
CL…マスター装置
SM1〜SM4…スレーブ装置
GPS…GPS受信機

Claims (14)

  1. 電力系統の複数の端子に設けられ、IEEE1588規格により時刻同期されたマスター装置および複数のスレーブ装置がネットワークを介して接続され、前記各装置によって各端子における系統の電気量情報をサンプリングしてリレー演算を行う保護リレーシステムにおいて、
    前記マスター装置は、GPS受信機から取得した1PPS信号に同期した所定周波数のマスター装置側サンプリング信号を生成する手段と、前記マスター装置側サンプリング信号における設定したタイミングで同期確認指令を前記ネットワークを介して複数のスレーブ装置へ送信する手段とを備え、
    前記各スレーブ装置は、IEEE1588時刻同期機能により前記マスター装置側サンプリング信号と同一周波数のスレーブ装置側サンプリング信号を生成する手段と、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、所定周期で基準信号を発する基準信号源の基準信号発生時刻との差を同期信号の時間差として計測する時間差計測手段と、前記計測された同期信号の時間差情報を前記ネットワークへ送信する手段とを備え、
    前記マスター装置、複数のスレーブ装置およびネットワーク上に設けた監視用端末装置のうち少なくともいずれか1つの装置に設けられ、前記各スレーブ装置からネットワークを介して送信された同期信号の時間差情報を取得し、該時間差情報に基づいて、前記マスター装置側サンプリング信号およびスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視する監視手段を備えたことを特徴とする保護リレーシステム。
  2. 前記各スレーブ装置は、前記計測した同期信号の時間差情報を、前記ネットワークに接続されたすべての装置との間で送信、受信する機能を有していることを特徴とする請求項1に記載の保護リレーシステム。
  3. 前記所定周期で発せられる基準信号はGPS受信機から取得した1PPS信号であり、
    前記時間差計測手段は、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、前記1PPS信号発生時刻との時間差を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の保護リレーシステム。
  4. 前記所定周期で発せられる基準信号は電力系統周波数を検出した信号であり、
    前記時間差計測手段は、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、前記検出された電力系統周波数信号のゼロクロス点との時間差を計測することを特徴とする請求項1又は2に記載の保護リレーシステム。
  5. 前記監視手段は、前記同期信号の時間差情報が示す計測時間差の最小値から最大値までの幅を揺らぎ幅として求める処理を、監視対象時間内に取得した複数の同期信号の時間差情報に対して実行し、その結果求められた複数の揺らぎ幅の出現分布状況に基づいて前記同期性能を監視することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の保護リレーシステム。
  6. 前記監視手段は、前記求められた揺らぎ幅を、段階的に設定した複数の出現率毎に分類することで、前記同期性能を監視することを特徴とする請求項5に記載の保護リレーシステム。
  7. 前記監視手段は、前記同期性能を監視するための情報を表示する手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の保護リレーシステム。
  8. 電力系統の複数の端子に設けられ、IEEE1588規格により時刻同期されたマスター装置および複数のスレーブ装置がネットワークを介して接続され、前記各装置によって各端子における系統の電気量情報をサンプリングしてリレー演算を行う保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法であって、
    前記マスター装置が、GPS受信機から取得した1PPS信号に同期した所定周波数のマスター装置側サンプリング信号を生成するステップと、
    前記マスター装置が、前記マスター装置側サンプリング信号における設定したタイミングで同期確認指令を前記ネットワークを介して複数のスレーブ装置へ送信するステップと、
    前記各スレーブ装置が、IEEE1588時刻同期機能により前記マスター装置側サンプリング信号と同一周波数のスレーブ装置側サンプリング信号を生成するステップと、
    前記各スレーブ装置の時間差計測手段が、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、所定周期で基準信号を発する基準信号源の基準信号発生時刻との差を同期信号の時間差として計測する時間差計測ステップと、
    前記各スレーブ装置が、前記計測された同期信号の時間差情報を前記ネットワークへ送信するステップと、
    前記マスター装置、複数のスレーブ装置およびネットワーク上に設けた監視用端末装置のうち少なくともいずれか1つの装置に設けられた監視手段が、前記各スレーブ装置からネットワークを介して送信された同期信号の時間差情報を取得し、該時間差情報に基づいて、前記マスター装置側サンプリング信号およびスレーブ装置側サンプリング信号の同期性能を監視する監視ステップと、
    を備えたことを特徴とする保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法。
  9. 前記各スレーブ装置が、前記計測した同期信号の時間差情報を、前記ネットワークに接続されたすべての装置との間で送信、受信するステップを有していることを特徴とする請求項8に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法。
  10. 前記時間差計測ステップは、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、GPS受信機から取得した1PPS信号発生時刻との時間差を計測することを特徴とする請求項8又は9に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法。
  11. 前記時間差計測ステップは、前記マスター装置からの同期確認指令を受信した後に検出するスレーブ装置側サンプリング信号の信号変化点時刻と、電力系統周波数を検出した信号のゼロクロス点との時間差を計測することを特徴とする請求項8又は9に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法。
  12. 前記監視ステップは、前記同期信号の時間差情報が示す計測時間差の最小値から最大値までの幅を揺らぎ幅として求める処理を、監視対象時間内に取得した複数の同期信号の時間差情報に対して実行し、その結果求められた複数の揺らぎ幅の出現分布状況に基づいて前記同期性能を監視することを特徴とする請求項8ないし11のいずれか1項に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法。
  13. 前記監視ステップは、前記求められた揺らぎ幅を、段階的に設定した複数の出現率毎に分類することで、前記同期性能を監視することを特徴とする請求項12に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法。
  14. 前記監視ステップは、表示手段が前記同期性能を監視するための情報を表示するステップを備えていることを特徴とする請求項8ないし13のいずれか1項に記載の保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法。
JP2014213278A 2014-10-20 2014-10-20 保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法 Expired - Fee Related JP6365220B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014213278A JP6365220B2 (ja) 2014-10-20 2014-10-20 保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014213278A JP6365220B2 (ja) 2014-10-20 2014-10-20 保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016082458A JP2016082458A (ja) 2016-05-16
JP6365220B2 true JP6365220B2 (ja) 2018-08-01

Family

ID=55956531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014213278A Expired - Fee Related JP6365220B2 (ja) 2014-10-20 2014-10-20 保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6365220B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6946787B2 (ja) * 2016-07-08 2021-10-06 株式会社明電舎 保護継電システムのサンプリング同期装置
FR3074929B1 (fr) * 2017-12-13 2021-05-21 Schneider Electric Ind Sas Synchronisation dans un systeme de teleconduite d'un reseau de distribution electrique
CN112763837B (zh) * 2019-11-01 2023-04-14 国电南瑞科技股份有限公司 一种时钟自适应补偿的双端行波测距方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7813311B2 (en) * 2002-02-05 2010-10-12 Interdigital Technology Corporation Method and apparatus for synchronizing base stations
US7126800B2 (en) * 2003-07-11 2006-10-24 General Electric Company Method and system for communications channel delay asymmetry compensation using global positioning systems
US7502696B2 (en) * 2005-10-21 2009-03-10 Schweitzer Engineering Laboratories, Inc. System and method for detecting power system conditions
CN103563287B (zh) * 2011-05-31 2017-01-18 日本电气株式会社 同步设备和同步方法
US9258106B2 (en) * 2012-07-27 2016-02-09 Nec Corporation Communication apparatus, time synchronization system, and time synchronization method
ES2552829B1 (es) * 2012-10-19 2017-03-23 Schweitzer Engineering Laboratories, Inc. Conmutador de distribución de tiempo
EP2941842B1 (en) * 2013-01-07 2018-10-03 Microsemi Frequency and Time Corporation Universal asymmetry correction for packet timing protocols

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016082458A (ja) 2016-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10859611B2 (en) Measuring and mitigating channel delay in remote data acquisition
US8812256B2 (en) System and apparatus for measuring the accuracy of a backup time source
EP3217590B1 (en) In-system global clock providing method and device
RU2567379C1 (ru) Передача данных по сети с пакетной коммутацией
US9476922B2 (en) Measuring device, protection relay, and program product
JP6463495B2 (ja) システム間のグローバルクロックの確定方法及び確定構造
US10197974B2 (en) Correction parameter calculation system and method
JP6365220B2 (ja) 保護リレーシステムおよび保護リレーシステムのサンプリング同期監視方法
JP5663267B2 (ja) 保護リレーシステム及び保護リレー装置
CN103546267A (zh) 时间同步的监测方法和系统
JP4051840B2 (ja) 分散されているシステム機器の同期装置
KR101698227B1 (ko) 변전소 자동화 시스템의 시간 동기화 장치
CN104505934A (zh) 一种时钟同步及监测系统
Ferrari et al. Large PROFINET IO RT networks for factory automation: A case study
Yang et al. Testing IEC 61850 merging units
JP6548592B2 (ja) 保護制御装置
CN110915169A (zh) 用于自动化系统的总线连接器和用于监视供电网的方法
JP4535288B2 (ja) 分散制御システム
JP6654498B2 (ja) ディジタル保護継電装置及びディジタル保護継電システム
WO2015063815A1 (ja) 信号処理装置
US20200363832A1 (en) Device and method for providing a clock signal to an application
JP6021233B2 (ja) 通信ネットワークに接続された装置を同期するための同期方法及び同期装置
JP2005269759A (ja) サンプリング同期方式および時間管理方式
JP5035383B2 (ja) 分散制御システム
Vyacheslav et al. Monitoring of stability of synchronization parameters in LTE network

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170524

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180508

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180618

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6365220

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees