JP6364953B2 - 冷却構造体、及び光源ユニット - Google Patents
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Description
また、ユニット本体は、例えば銅等の高熱伝導性を有する金属、或いは合金から形成されることから、冷却水等の冷媒による電食等で腐食され、この結果、上記隙間のシール性が劣化することもある。
ユニット体と蓋体の間のシール性が低下すると、これらの隙間から水漏れが生じる、という問題がある。
図1は、本実施形態に係る枚葉印刷機1の模式図である。
枚葉印刷機1は、図1に示されるように、給紙装置2、印刷ユニット5、コーティングユニット6、排紙装置7、及び紫外線照射器10を備えている。
当該枚葉印刷機1の基本構成は、特開2011−50909号公報に記載されているものと同様の構成である。すなわち、給紙装置2は、給紙台3に準備された枚葉紙4を給紙し、印刷ユニット5では、所望の絵柄でインキ(活性化エネルギー線硬化型インキ)が枚葉紙4に印刷され、さらに、コーティングユニット6で、枚葉紙4にニス(活性化エネルギー線硬化型ニス)が印刷される。インキ及びニスを印刷された枚葉紙4は、コーティングユニット6から排紙装置7に送られる。
搬送手段9は、排紙台8の上部に設けられるスプロケット9Aと、コーティングユニット6の枚葉紙4の送り口に対応する位置に設けられるスプロケット9Bと、スプロケット9A,9Bに巻きかけられてスプロケット9A,9Bの回転に連動して循環する排紙チェーン9Cとを備え、排紙チェーン9Cの循環により、コーティングユニット6から送られてきた枚葉紙4が、排紙台8に搬送される。
排紙チェーン9Cの循環経路は、一部の区間で往路及び復路が水平方向に対して傾斜され、他の区間で、往路及び復路が水平方向に延在されている。
また排紙チェーン9Cの循環経路に沿ってグリッパ9Dが設けられ、グリッパ9Dが枚葉紙4を咥え排紙チェーン9Cの走行に連動して枚葉紙4を搬送する。この搬送時には、枚葉紙4は、インキ、及びニスが印刷された面を循環経路の内側に向けて搬送される。
なお、紫外線照射器10は、排紙チェーン9Cの循環移動に連動して搬送される枚葉紙4に紫外線を照射するものとして説明したが、印刷ユニット5やコーティングユニット6を経由した直後の枚葉紙4に紫外線を照射する位置に設けてもよい。
またケース体11の底面には、図2(C)に示すように、光源室12Aに対応して照射開口13が設けられている。照射開口13は、ケース体11に支持フレーム11Aで支持したカバープレート14で閉塞されており、このカバープレート14には、耐紫外線材から成る石英ガラスが好適に用いられている。
電源コネクタ15は、ケース体11に収められた紫外線LED光源装置30に電力を供給する電力線の接続端子であり、制御用コネクタ16は当該紫外線LED光源装置30の点滅を制御する信号を伝送する制御線の接続端子である。継手17はチラーユニット20から延びる冷媒配管18を接続するものである。
この冷却管22は、光源室12Aの長手方向に亘って直線状に延びる第1管体22A、及び第2管体22Bを有している。これら第1管体22A、及び第2管体22Bはそれぞれ、中継室12Bに接続された継手17、17に接続され、また光源室12Aの端部(中継室12Bと反対側の端部)で連結されることで、継手17、17の間を循環、流通する冷却水の循環路(往路、及び復路)を構成する。
そして、この紫外線照射器10では、これら一対の冷却管22、22に、紫外線LED光源装置30を構成する各LED光源ユニット31が支持されている。
なお、図6(B)、及び図6(C)には、LEDも併せて示している。また図7ではLED光源ユニット31の固定に係る部材をLED光源ユニット31と併せて示し、各部材の断面のうち冷却構造の主要部にハッチングを入れて示している。
各々のLED光源ユニット31は、図7、及び図8に示すように、部品を組み付けるベース材として、樹脂等で形成された矩形板状のベース板33を備えている。このベース板33の面上(図中、底面側の面上)には、LED36と、レンズ41と、反射鏡34、及び補助反射鏡35が設けられており、反対側の面には、端子台37と熱伝導バー38が設けられている。
このLED光源ユニット31では、図6(B)、及び図6(C)に示すように、複数のLED36が帯状のLED基板42に、その長手方向に並べて配置され、これらLED基板42、及びLED36によって、ライン状に光を放射するラインLED43が構成されている。
具体的には、LED光源ユニット31のベース板33には、ベース板33の中心線Cの両側のそれぞれに、反射鏡34とラインLED43の組が2組ずつ設けられており、各組においては、反射鏡34の反射面44を中心線Cに向けた姿勢で設けられている。
反射面44のそれぞれは、図9に示すように、この中心線Cの線上に設定された目標点Tを第2焦点とした楕円形状に形成され、これにより、各組のラインLED43の光が目標点Tに集められ、この目標点Tにライン状の照射野を形成する。
具体的には、各組の反射鏡34のうち、背面46の側に他の反射鏡34の反射面44が対面配置されているものは、その背面46の面内にラインLED43が収められている。
また、各組の反射鏡34のうち、反射面44に他の反射鏡34の反射面44が対面して配置されるものは、反射面44の面内にラインLED43が収められている。
このように、このLED光源ユニット31では、各組のラインLED43が他のいずれかの組の反射鏡34の背面46、又は反射面44に収められており、これにより、LED光源ユニット31の横幅(反射鏡34の並び方向)の長さが抑えられている。
このLED光源ユニット31では、図6(B)、及び図8に示すように、柱状に延びる反射鏡34の両端部のそれぞれに補助反射鏡35が配置されている。これら一対の補助反射鏡35、35は、反射鏡34の長手方向(延在方向、LED光源ユニット31の前後方向)に向かう光を目標点Tに向けて反射し、これにより照射効率が高められている。
この構成により、熱伝導バー38では、ラインLED43の熱がLED取付部52に伝えられ、取付係合部50、及び冷却管係合部51に伝わって、冷却管22に回収されることとなる。
すなわち、図7に示すように、ベース板33の面内には挿入孔49が設けられており、熱伝導バー38は、LED取付部52が反射鏡34の側に位置するように挿入孔49から挿入され、取付係合部50の縁に設けた段差が挿入孔49の縁部に引掛かり係止される。この状態で熱伝導バー38の冷却管係合部51がL字金具48等でベース板33に締結され、これによりベース板33に強固に固定される。
上述の通り、冷却管22は、図7に示すように、断面略矩形の管形状に形成された上記第1管体22A、及び第2管体22Bを有し、冷却管係合部51には、これら第1管体22A、及び第2管体22Bの断面形状に合わせた断面コ字状の2つの溝部55が並列に設けられ、こられの溝部55に第1管体22A、及び第2管体22Bが嵌め込まれて収められる。第1管体22A、及び第2管体22Bといった複数の複数の管体が冷却管係合部51に収められて係合することで、冷却能力の向上が図られている。
なお、ラインLED43のLED基板42を高熱伝導性材で形成し、又は/及びLED基板42とLED取付部52の間に熱伝導剤や熱伝導シートを介在させることで、伝熱性を更に高めることもできる。
具体的には、LED取付部52が挿入される反射鏡34は、ベース板33の挿入孔49を覆う位置に設けられ、この反射鏡34にあっては、図7、及び図8に示すように、背面46、及び反射面44のそれぞれに背面側露出部63、及び反射面側露出部64が設けられている。
熱伝導バー38は、これら背面側露出部63、及び反射面側露出部64に側面52AのラインLED43が臨むようにLED取付部52を反射鏡34に挿入してベース板33に取付けられる。これにより、背面側露出部63、及び反射面側露出部64のそれぞれからラインLED43が露出し、他の反射鏡34の反射面44に対向した所定の位置に配置されることとなる。
以下、これらの効果について具体的に説明する。
図10の比較構成例に示すように、ラインLED43と反射鏡34の複数の組を、それぞれ独立してベース板33に横並びに配置することで、光源ユニットEを構成することができる。
しかしながら、この光源ユニットEにおいては、反射鏡34とラインLED43を個別にベース板33に配置することから、ラインLED43の配置スペースSを要し、この分、光源ユニットEのユニット幅Wが大きくなる、という問題がある。
しかしながら、距離Gが縮まるほど、ラインLED43の発光点の大きさが反射鏡34の反射面44の光制御に与える影響が大きくなって光制御の精度が低下することから、目標点Tでの集光性が低下するという、新たな問題が生じる。
これに加え、反射鏡34の反射面44と、それに対面するラインLED43までの距離Gが縮められることがないため、反射面44による光制御の精度が維持され、目標点Tでの集光性を良好にできるのである。
光源ユニットEでは、図11(B)に示すように、反射鏡34の反射面44による光制御が十分ではなく集光性が低下しているため、比較的広い範囲に光量が分散されている。
これに対して、LED光源ユニット31では、図11(A)に示すように、反射面44による光制御が十分に機能して高い集光性が得られることで、光源ユニットEよりも光量の分散が抑制され、これにより、ピーク照度も高められている。
しかしながら、反射面44の面内にラインLED43を収める構成においては、レンズ41が反射面44から突出すると、このレンズ41によって反射面44に入射する光が遮蔽されてしまう。
そこで、この反射鏡34の反射面44に反射面側露出部64が設けられている場合、反射面44を次のように構成している。
この図に示すように、反射面44は、反射面側露出部64に露出するラインLED43を境にして、目標点Tの側(出射側)に近い第1反射面44Aと、この第1反射面44Aよりも目標点Tから通い第2反射面44Bとに分けられ、この反射面側露出部64にラインLED43のレンズ41が配置されている。
そこで、図12に示すように、第1反射面44Aは、レンズ41の光出射面41Aの頂点P1を通る楕円面M1に合わせて形成され、光線K1がレンズ41に遮蔽されずに第1反射面44Aに入射されるようになっており、目標点Tでの照度低下や集光性の劣化が生じないようなっている。
この構成によれば、冷却水が冷却管22に封じられて漏れ出ることがないため、当該冷却水の漏れを防止してラインLED43を良好に冷却できる。
これにより、紫外線照射器10にLED光源ユニット31を支持するための支持構造を簡略化することができ、また、冷却管22に沿って複数のLED光源ユニット31を支持させることで、これらLED光源ユニット31を繋げた紫外線LED光源装置30を簡単に構成できる。
これにより、熱伝導バー38をベース板33に組み付けるだけで、光源たるラインLED43の位置決めされるから、LED光源ユニット31の組立作業が容易となる。
この構成により、反射鏡34とラインLED43の各組において、反射鏡34とラインLED43の間の距離Gが縮められることなく、またラインLED43の配置スペースSの分だけ、各組の横並び方向のユニット幅Wを短縮でき、LED光源ユニット31の小型化が可能となる。
この構成によれば、2組の反射鏡34、及びラインLED43が、各組の反射鏡34の反射面44を互いに対向配置することで、両組の間に設定した共通の目標点Tへの照射が容易となる。
この構成によれば、レンズ41の光出射面41Aから出射する光が第2反射面44Bで遮蔽されるのを防止しつつ、対向側のラインLED43から第1反射面44Aに入射する光がレンズ41に遮蔽されるのを抑制でき、LED光源ユニット31における光の利用効率が高められる。
この構成によれば、高精度な光制御が成されているLED光源ユニット31により、高品位なライン光源が得られる。
また例えば、反射鏡34の反射面43の曲面は楕円面に限らず、所望の照射野や配光に応じた曲面が用いられる。
すなわち、図13に示すLED光源ユニット131のように、熱伝導バー138の冷却管係合部151に、第1管体22A、及び第2管体22Bを重ねた深さの溝部155を設け、この溝部155に、冷却水の循環路の往路と復路となる第1管体22A、及び第2管体22Bを重ねて収めても良い。図13では省略されているが、第1管体22A、及び第2管体22Bと溝部155との間には、上述した実施形態と同様に隙間δが設けられ、この隙間δには、スペーサとして機能する板状部61が入り込むようになっている。
22 冷却管(冷媒管)
22A 第1管体
22B 第2管体
30 紫外線LED光源装置
31、131 LED光源ユニット(光源ユニット)
33 ベース板(ベース部材)
34 反射鏡(光学部品)
36 LED(発光素子)
38、138 熱伝導バー(冷却構造体)
42 LED基板
43 ラインLED
49 挿入孔
50 取付係合部(ベース部材係合部)
51、151 冷却管係合部(冷媒管係合部)
52 LED取付部(取付部)
55、155 溝部
60 取付金具(溝部を閉じる部材)
61 板状部(スペーサ)
Claims (4)
- 複数の発光素子を取付ける取付部と、
開放端が蓋体で閉じられた複数の溝部を有し、冷媒が流通する冷媒管が前記溝部のそれぞれを貫通するように嵌め込まれ、これらの冷媒管に支持される冷媒管係合部と、を備え、
前記発光素子の熱を前記取付部、及び前記冷媒管係合部を通じて前記冷媒管に伝えて前記冷媒に回収させ、
前記冷媒管は、断面矩形状であり、
前記複数の溝部は、互いに並列に設けられ、かつ、断面コ字状であり、
前記蓋体には、前記冷媒管と前記溝部との間の隙間を埋める板状のスペーサが設けられている
ことを特徴とする冷却構造体。 - 光学部品を組み付けるベース部材に係合するベース部材係合部を備え、
前記ベース部材と前記ベース部材係合部の係合により、前記発光素子が前記光学部品に対して所定の位置に配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の冷却構造体。 - 前記ベース部材よりも高い熱伝導率を有する材料で形成さていることを特徴とする請求項2に記載の冷却構造体。
- 請求項1に記載の冷却構造体と、
光学部品、及び前記冷却構造体が組み付けられたベース部材と、
を備えることを特徴とする光源ユニット。
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