JP6364316B2 - シート状化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、シート状化粧料に関する。
近年、皮膚表面の古い角質層を剥離し、さらに新しい角質層を再生させて、表皮のターンオーバー(新陳代謝)を促進させる効果を有するとして、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸または酒石酸のようなα−ヒドロキシ酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸、フェノール等が、化粧品に代表される皮膚外用剤中に配合されている。また、それら化合物は、肌のきめ、くすみ、荒れ等を改善するのに用いられる他に、小皺やしみ、そばかす、肝斑、老人性色素斑などの各種色素沈着、座そう(ニキビ)、皮膚炎痕、火傷、熱傷、創傷およびそれらの瘢痕皮膚の皺とりまたはしみとりなどのためのケミカルピーリングに用いられている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
また、柑橘系精油による脱脂力を利用したクレンジング用組成物(特許文献3)や、汗や皮脂、メイク汚れ等を除去するために、不織布等のシート状基材に化粧料を含浸させたウェットシートとして、レーヨンやコットン等のセルロース系繊維を主体とする不織布を使用したウェットシートが提案されている(特許文献4)。
このように、近年、角層の除去やクレンジングにピーリング剤や柑橘系精油、ウエットシートが提案されている。
特開平5−139947号公報 国際公開第01/017487号パンフレット 特開2013−189398号公報 特開平7−255630号公報
これらのピーリング剤や柑橘系精油、ウエットシートは汚れをふき取る効果に優れるものの、角質を除去しすぎたり、皮脂を取りすぎたり、肌の保湿の面から考えると、十分なものではなかった。
角層除去や洗浄力、清拭力とうるおいは相反する性状であり、これら二つの特性を同時に満たすシート状化粧料は得られていなかった。
本発明は、シート状化粧料で清拭した後、乾燥しすぎず、肌のうるおいを保ちながらも、しっかりとした角層除去能や清拭性が得られるシート状化粧料に関する。
発明者らは、柑橘系精油、特定の2種の非イオン性界面活性剤、25℃で液状の高級アルコール、水溶性高分子、水を特定の割合で組み合わせて用いることにより、高い肌のふき取り性を有しながら、肌の潤いを保つことができるシート状化粧料が得られることを見出した。
本発明は、下記成分(A)〜(F):
(A)柑橘系精油 0.0001〜0.1質量%、
(B)HLB10〜13であり、炭素数10〜18のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル又は炭素数10〜18のアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルケニルエーテル 0.01〜1質量%、
(C)HLB値が4〜7であり、25℃で液状の、グリセリル基を有する非イオン性界面活性剤 0.001〜1質量%、
(D)25℃で液状の高級アルコール 0.001〜0.1質量%、
(E)水溶性高分子 0.01〜0.5質量%、
(F)水
を含有し、成分(D)に対する成分(A)及び(B)の合計量の割合{(A)+(B)}/(D)が0.1〜200である液状組成物を、シート状基材に含浸させてなるシート状化粧料に関する。
また、本発明は、当該シート状化粧料で肌を清拭し、肌を快適に保つ方法に関する。
本発明のシート状化粧料は、使用時に、高いふき取り性を有しながら、ツッパリ感がなく、爽快感、保湿効果に優れたものである。また、よれにくく、拭きやすく、肌あたりがやさしく、拭き心地が良好で、シートから肌への液転写性も良好である。
[液状組成物]
本発明で用いる(A)柑橘系精油は、柑橘系植物(ミカン科植物)から採取される精油であり、特に限定されないが、例えば、オレンジ油、グレープフルーツ油、シトロネラ油、ユズ油、ダンジュリン油、ベルガモット油、マンダリン油、メイチャン油、メリッサ油、ライム油、レモン油、レモングラス油、レモンバーベナ油、レモンユーカリ油、スイートオレンジ油、夏ミカン油、レンモティートリー油、橙油等が挙げられる。これらの中でも、入手のし易さ等を考慮すると、オレンジ油、グレープフルーツ油、シトロネラ油、ユズ油、ダンジュリン油、ベルガモット油、マンダリン油、メイチャン油、メリッサ油、ライム油、レモン油、レモングラス油、レモンバーベナ油、レモンユーカリ油、スイートオレンジ油、夏ミカン油、レンモティートリー油、橙油が好ましく、オレンジ油、グレープフルーツ油、ユズ油、ベルガモット油、マンダリン油、ライム油、レモン油、レモングラス油、レモンユーカリ油、スイートオレンジ油、夏ミカン油、レンモティートリー油、橙油がより好ましい。
柑橘系精油は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。柑橘系精油は市販品を使用することができる。
また、成分(A)の柑橘系精油は、果皮、果肉などよりプレスして得られた成分を遠心分離などの方法により、油分だけを分取したもの、水蒸気蒸留により取り出したオイル部分、果汁を濃縮する際に減圧蒸留にて得られる溜分、または食用油脂にて抽出された成分、溶媒抽出された後、溶媒を除去したものなど、通常の精油類の製造に用いられる方法で得られるものを使用することができる。
成分(A)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量は、ふき取り性、爽快感及び保湿感を向上させる観点から、液状組成物中に0.0001〜0.1質量%であり、0.0002〜0.01質量%が好ましく、0.00025〜0.008質量%がより好ましく、0.0004〜0.006質量%がさらに好ましい。
成分(A)の柑橘系精油は、主成分としてリモネン及び香気成分(炭化水素類、アルコール類、フェノール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、ラクトン類、酸類、フラン類、ピラン類、含窒素化合物、含硫化合物、複素環化合物)を含むものである。
リモネンは香料や天然由来の溶剤として利用されている。本発明においては、リモネンを含む成分(A)を、成分(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)と組合せることにより、使用後の肌の香り立ちを含む、後肌感(爽快感)に優れた効果を得ることができる。
成分(A)の柑橘系精油において、リモネンの含有量は、ふき取り性、爽快感及び保湿感を向上させる観点から、成分(A)中、70〜99質量%であるのが好ましく、80〜98質量%がより好ましく、90〜97質量%がさらに好ましい。
成分(B)のポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル(以下、本発明におけるポリオキシエチレンアルキルエーテルともいう)は、炭素数10〜18のアルキル基又はアルケニル基を有し、HLB10〜13のものである。
ここで、HLB値は、親水性−親油性のバランス(Hydrophile Lipophile Balance)を示す指標であり、本発明においては小田及び寺村らによる次式をいて算出した値を用いている。
Figure 0006364316
上記炭素数は、本発明におけるポリオキシエチレンアルキルエーテルを構成するアルキル基又はアルケニル基の炭素数を示し、拭き取り性及び保湿感を高める観点から、炭素数10〜16が好ましく、炭素数12〜14がより好ましい。
同様の観点から、アルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
また、本発明におけるポリオキシエチレンアルキルエーテルのHLBは、拭き取り性及び保湿感の観点から、10〜13であり、11〜13がより好ましく、12〜13がさらに好ましい。
具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(炭素数12、HLB10〜13)、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル(炭素数14、HLB10〜13)、ポリオキシエチレンセチルエーテル(炭素数16、HLB10〜13)、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(炭素数18、HLB10〜13)等が挙げられ、拭き取り性、爽快感及び保湿感を向上させる観点から、ポリオキシエチレンラウリルエーテルが好適なものとして挙げられる。
本発明におけるポリオキシエチレンアルキルエーテルのエチレンオキサイドの付加モル数は、拭き取り性、爽快感及び保湿感を向上させる観点から、3〜9が好ましく、4〜8がより好ましく、5〜7が更に好ましい。
成分(B)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量は、拭き取り性、爽快感及び保湿感を向上させる観点から、液状化粧料組成物中に0.01〜1質量%であり、0.02〜0.8質量%が好ましく、0.03〜0.6質量%がより好ましく、0.035〜0.4質量%がさらに好ましく、0.038〜0.084質量%がさらにより好ましい。
成分(C)の非イオン性界面活性剤はHLB値が4〜7であり、好ましくは5〜6のものである。HLBが7以下であることで、水や汗に溶解し難くなり、発汗した肌にも液状組成物が肌へ残留しやすくなり、清拭後の肌の潤いを守ることができる。
また、成分(C)の非イオン性界面活性剤は、25℃で液状の、グリセリル基を有するものである。
25℃で液状とは、25℃での粘度が10万mPa・s以下のものをいう。
かかる非イオン性界面活性剤としては、炭素数8〜22の分岐のアルキル基又はアルケニル基を有し、グリセリル基とエーテル結合若しくはエステル結合したもの、又は、アルキレンオキサイド基を介して結合しているものが好ましい。
成分(C)の非イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルグリセリルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルエーテル脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル等から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。中でも、拭き取り性、爽快感及び保湿感を向上させる観点から、アルキルグリセリルエーテル、グリセリン脂肪酸エステルから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、更にはアルキルグリセリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上が好ましい。
このような成分(C)としては、例えば、イソステアリルグリセリルエーテル(HLB5.4)、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル(HLB7)、モノイソステアリン酸グリセリル(HLB6)、モノイソステアリン酸(重合度2)ポリグリセリル(HLB5.5)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(5)硬化ヒマシ油(HLB4)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油(HLB5)、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレン(15)硬化ヒマシ油(HLB7)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油(HLB4)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(15)硬化ヒマシ油(HLB5)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油(HLB6)、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油(HLB7)などが挙げられる。
これらのうち、液状組成物の肌への残留性を向上させる観点から、イソステアリルグリセリルエーテル、2−エチルヘキシルグリセリルエーテル、モノイソステアリン酸グリセリルが好ましく、感触の点から、イソステアリルグリセリルエーテルが好ましい。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、その含有量は、液状組成物の肌への残留性を高め、使用後の感触が良好である点から、液状組成物中に0.001〜1質量%であり、0.002〜0.8質量%が好ましく、0.003〜0.5質量%がより好ましく、0.0035〜0.08質量%がさらに好ましく、0.0038〜0.04質量%がさらにより好ましい。
成分(D)の高級アルコールは、25℃で液状のものである。25℃で液状とは、25℃での粘度が10万mPa・s以下のものをいう。
成分(D)の高級アルコールは、炭素数12〜24のものが好ましく、例えば、オクチルアルコール、デシルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ホホバアルコール等が挙げられる。これらのうち、ふき取り性、爽快感及び保湿性能の良さの点から、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコールが好ましい。
成分(D)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その含有量は、ふき取り性と保湿性能の良さの観点から、液状組成物中に0.001〜0.1質量%であり、0.002〜0.08質量%が好ましく、0.005〜0.05質量%がより好ましく、0.007〜0.04質量%がさらに好ましい。
成分(D)に対する成分(A)及び(B)の合計量の割合{(A)+(B)}/(D)は、ふき取り性とツッパリ感のなさ、ふき取り後の爽快感と保湿性を向上させる観点から、0.1〜200であり、0.5〜100が好ましく、1〜50がより好ましく、4〜15がさらに好ましく、4.5〜10がさらにより好ましく、4.8〜9が特により好ましい。
同様の観点から、成分(D)に対するリモネン及び成分(B)の合計量の割合{リモネン+(B)}/(D)は、ふき取り性とツッパリ感のなさ、ふき取り後の爽快感と保湿性を向上させる観点から、0.1〜200が好ましく、0.5〜100が好ましく、1〜50がより好ましく、4〜15がさらに好ましく、4.5〜10がさらにより好ましく、4.8〜9が特により好ましい。
成分(E)の水溶性高分子は、清拭後においても肌の水分量を維持し、ツッパリ感のなさを引き出すことができる。
水溶性高分子は、天然高分子、半合成高分子、合成高分子のいずれでも使用することができる。
天然高分子としては、例えば、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸等が挙げられる。
半合成多糖系高分子としては、例えば、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カチオン化セルロース等の変性多糖類が挙げられる。
合成高分子としては、例えば、カルボマー(架橋ポリアクリル酸)、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体等のアクリル系ポリマー;ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カチオン化ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
これらのうち、カルボマー、アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムが好ましい。
カルボマーの市販品としては、カーボポール910、カーボポール934、カーボポール940、カーボポール941、カーボポール980、カーボポール981(以上、Lubrizol Advanced Materials,Inc.製)等が挙げられ、アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体の市販品としては、カーボポール1382、カーボポールETD2020、PEMULEN TR−1、PEMULEN TR−2(以上、Lubrizol Advanced Materials,Inc.製)等が挙げられ、ヒドロキシプロピルセルロースの市販品としては、HPC−M、HPC−H(日本曹達社製)等が挙げられ、カルボキシメチルセルロースナトリウムの市販品としては、CMCダイセル(ダイセル化学工業社製)等が挙げられる。
成分(E)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、使用感(ツッパリ感のなさ)の点から、液状組成物中に0.01〜0.5質量%であり、0.01〜0.4質量%が好ましく、0.01〜0.3質量%がさらに好ましく、0.05〜0.25質量%がさらにより好ましい。
成分(F)の水は、イオン交換水や蒸留水等を用いることができる。成分(F)は、他の成分の残部をなし、含有量は、液状組成物中に50質量%以上が好ましく、60〜95質量%がより好ましい。
また、本発明で用いる液状組成物は、前記成分以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、保湿剤、抗炎症剤、美白剤、UVケア剤、制汗剤、殺菌剤、清涼剤、酸化防止剤、香料等を含有することができ、これらの成分を肌に残留させ、使用後の肌を機能的にコンディショニングすることができ、潤いや清涼感、香りを楽しむこともできる。
液状組成物は、通常の方法により、配合成分を混合することにより、製造することができる。具体的には、成分(F)に成分(E)を溶解混合し、高分子溶液とする。その後、成分(A)、(B)、(C)、(D)を80℃で加熱溶解混合する。あらかじめ作成しておいた高分子溶液にその後加熱混合溶解した成分を添加する。その他の成分を適宜添加し、均一にすることにより液状組成物を製造することができる。
[シート状化粧料]
本発明のシート状化粧料は、上記液状組成物をシート状基材に含浸させることにより得ることができる。
液状組成物をシート状基材に含浸させる方法は、特に制限されない。例えば、スプレーやエアーガン等を用いて液状組成物をシート基材に噴霧し含浸させる方法や、スリット型のノズル等を用いて液状組成物を直接シート基材に塗布し含浸させる方法がある。
本発明のシート状化粧料において、液状組成物の含浸率は、使用感を高め、塗布時の感触を良好にする観点から、シート状基材100質量部に対し、50〜600質量部が好ましく、100〜500質量部が更に好ましい。
本発明で用いるシート状基材としては、天然繊維又は合成繊維およびこれらを混紡した不織布又は織布の何れをも使用することができる。具体的には、例えば、リヨセル、キュプラ、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアミド、コットン及びこれらを混綿したものの不織布又は織布、さらに湿式及び乾式パルプシート、熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等)で強化したパルプシート等が挙げられる。パルプ、コットンと熱可塑性樹脂の割合において、パルプ、コットンの質量比は50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
これらの基材は、繊維間隔がなるべく密なほどシート表面に粉体が集合するので好ましい。また、製造時の加工のしやすさ等から、パルプ、コットンが基材として、より好ましい。また、パルプやコットンであれば、液状組成物の保持性や肌への転写も優れているので好ましい。パルプについては、やわらかさと強度を両立するために薄いパルプを重ね合わせて用いることが好ましい。
シートの坪量は、液状組成物の保持性や、清拭時の感触が良好である観点から、20〜200g/m2が好ましい。シートの厚みは、拭きごたえがあり、清拭時に良好な使用感を与える点から、0.15〜1.30mm(押圧 20gf/cm2荷重のダイアルゲージによる測定)が好ましい。
本発明のシート状化粧料は、頭髪の除く肌、例えば、顔、身体や手足上の肌を拭くことにより、汗や皮脂汚れを取り除いて清潔にすると共に、長時間にわたって肌にさらさらとした感触や、かさつきの少ないなめらかな感触を与えることができる。肌を清拭し、肌を快適に保つことができる。
本発明のシート状化粧料は、例えば、顔面に用いた場合、皮脂を効果的に除去すると共に感触向上剤や保湿剤を残留させて肌を快適に保つだけでなく、化粧直しのしやすさが著しく向上する。制汗剤、殺菌剤を配合した場合、肌を清浄にした上でこれらの有効成分を肌に長時間残留させるため、持続的な制汗・デオドラント効果が期待できる。また、身体のむだ毛処理部位に使用し、剃毛後の肌を整える用法でも、本発明品の有用性は高い。さらに、カミソリ使用前の肌に塗布することにより、当該部位を湿潤させるとともにサラサラ感を付与することで、カミソリの滑りを良好にして肌を痛めず、快適な肌感触に仕上げることができる。
本発明において、柑橘系精油中のリモネン含有量は、以下の条件により測定される。
装置:揮発成分解析用ヘッドスペースGC−MS
(Focus DSQII 四重極型GC/MS システム(サーモフィーッシャーサイエンティフィック社製))
ヘッドスペースサンプラー(TriPlus HS)
シリンジ容量:2.5mL
注入容量:2.0mL
試料瓶加熱温度、時間:80℃、30分間
シリンジニードル温度:120℃
ガスクロマトグラフ(Focus GC)
キャピラリーカラム:InertCap WAX 30 mE 0.32mm I.D. df=0.50μm
オーブン条件:35℃(5min)−5℃/min−220℃(5min)
注入口温度:200℃
実施例1〜7、比較例1〜7
表1に示す組成のシート状化粧料を製造し、清拭によるふき取り性の良さ、清拭後のツッパリ感のなさ、清拭後の爽快感、保湿効果を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
成分(F)水の一部に成分(E)の水溶性高分子を添加し、分散液を得る。成分(A)、(B)、(C)及び(D)を80℃で混合溶解し、溶解確認後60℃まで冷却する。その後、60℃に加熱した水溶性高分子の分散液に添加する。これに、残りの成分(F)とその他の成分を適宜添加し、撹拌して液状組成物を得た。得られた液状組成物を、霧吹きを用いてコットンシート(坪量58g/m2、1.8g)に含浸させ、シート状化粧料を得た。
(評価方法)
(1)清拭によるふき取り性の良さ、清拭後のツッパリ感のなさ、清拭後の爽快感:
専門パネラー6名により、各シート状化粧料を用いて、前腕内側(5×5cm2)を清拭したときの使用感(清拭によるふき取り性の良さ、清拭後のツッパリ感のなさ、清拭後の爽快感)を、以下の基準で評価した。結果を6名の平均値で示した。
(1−1)清拭によるふき取り性の良さ:
5;ふき取り性が非常に良い。
4;ふき取り性が良い。
3;どちらともいえない。
2;ふき取り性が悪い。
1;ふき取り性が非常に悪い。
(1−2)清拭後のツッパリ感のなさ;
5;ツッパリ感が全くない。
4;ツッパリ感がない。
3;ツッパリ感がほとんどない。
2;ツッパリ感がある。
1;ツッパリ感が強くある。
(1−3)清拭後の爽快感;
4;高い爽快感がある。
3;爽快感がある。
2;爽快感が少ない
1;爽快感がない。
(2)保湿効果(コルネオメータ):
各シート状化粧料を用いて、前腕内側(5×5cm2)を清拭し、10分後に清拭部位の5カ所について、皮膚の水分量を、コルネオメーター(CORNEOMETER CM825、インテグラル社製)で測定した。コルネオメーターに表示された数値(5カ所の平均値)を水分量として示した。数値が大きいほど、水分量が多く、少ないほど、乾燥している。
Figure 0006364316
実施例8〜9
実施例1〜7と同様にして、表2に示すシート状化粧料を製造し、清拭によるふき取り性の良さ、清拭後のツッパリ感のなさ、保湿効果を評価するとともに、拭きやすさ、拭き心地及びシートから肌への液転写性を評価した。結果を表2に併せて示す。
(評価方法)
専門パネラー3名により、各シート状化粧料を用いて、前腕内側(5×5cm2)を清拭したとき、拭きやすさ(よれにくさ)、拭き心地(肌あたりの優しさ)及びシートから肌への液転写性を、以下の基準で評価した。結果を3名の平均値で示した。
5;良い。
4;やや良い。
3;どちらとも言えない。
2;やや悪い。
1;悪い。
Figure 0006364316
実施例10〜12
実施例1〜7と同様にして、表3に示す組成のシート状化粧料を製造した。
得られたシート状化粧料は、清拭によるふき取り性が良好で、清拭後のツッパリ感がなく、保湿効果に優れ、拭きやすさ、拭き心地及びシートから肌への液転写性にも優れていた。
Figure 0006364316

Claims (5)

  1. 下記成分(A)〜(F):
    (A)柑橘系精油 0.0001〜0.1質量%、
    (B)HLB10〜13であり、炭素数10〜18のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル又は炭素数10〜18のアルケニル基を有するポリオキシエチレンアルケニルエーテル 0.01〜1質量%、
    (C)HLB値が4〜7であり、25℃で液状の、グリセリル基を有する非イオン性界面活性剤 0.001〜1質量%、
    (D)25℃で液状の高級アルコール 0.001〜0.1質量%、
    (E)水溶性高分子 0.01〜0.5質量%、
    (F)水
    を含有し、成分(D)に対する成分(A)及び(B)の合計量の割合{(A)+(B)}/(D)が0.1〜200である液状組成物を、シート状基材に含浸させてなるシート状化粧料。
  2. 成分(C)が、アルキルグリセリルエーテルを含む請求項1記載のシート状化粧料。
  3. 成分(A)が、オレンジ油、グレープフルーツ油、ユズ油、ベルガモット油、マンダリン油、ライム油、レモン油、レモングラス油、レモンユーカリ油、スイートオレンジ油、夏ミカン油、レンモティートリー油及び橙油から選ばれる1種以上である請求項1又は2記載のシート状化粧料。
  4. 成分(D)が、オクチルアルコール、デシルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール及びホホバアルコールから選ばれる1種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載のシート状化粧料。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のシート状化粧料で肌を清拭し、肌を快適に保つ方法。
JP2014219111A 2014-10-28 2014-10-28 シート状化粧料 Active JP6364316B2 (ja)

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