JP6364219B2 - 鋳鉄鋳物とその製造方法 - Google Patents

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本発明は鋳鉄鋳物とその製造方法に関する。
高硬度で耐摩耗性、耐肌荒れ性を必要とする厚肉鋳物として、Cr、Mo、V、W、Co、Nbなどを含有させた鋳鉄鋳物が従来から提供されている。
例えば下記特許文献1には、熱間圧延用複合ロールの外層材としてC、Siの他、Mn、Cr、Mo、V、W、Ni、Co、Nbを含有するハイス系鋳鉄を用い、これを一旦加熱してオーステナイト化した後、200〜300℃に焼入れし、その後500〜550℃で各10時間の焼戻しを複数回繰り返して、マルテンサイト又はベイナイトと2次炭化物析出させた組織とし、硬度を80Hs以上とするものが開示されている。
また本出願人の以前の出願に係る下記特許文献2には、鋳鉄鋳物の製造方法としてC、Siの他、Mn、Cr、Mo、Vを含有する鋳鋼を用い、これを一旦加熱してオーステナイト化した後、冷却し、450〜540℃で20〜140時間保持した後、常温まで冷却することで、基地の80%以上をマルテンサイト相とし、硬度を74Hs以上とするものが開示されている。
特開2006−289391号公報 特開2013−227598号公報
しかしながら上記特許文献1の発明においては、C、Si、Mn、Cr、Mo、Vの他にW、Ni、Co、Nbを含有させる必要があること、焼入れによる割れを防ぐために比較的冷却速度の遅い焼入れを行うことに伴って、残留オーステナイトが多くなるので、複数回に及ぶ焼戻し処理を行って、組織の改善と硬度向上を行わなければならないという問題があった。
また上記特許文献2の発明においては、成分組成的にはVが入っていること、また熱処理的には450〜540℃で20〜140時間保持することで残留オーステナイトを減らしているが、20時間以上の保持時間は長く、コスト高となる。
そこで本発明は上記従来の問題点を解消し、焼割れが生じ難く、且つ複数回に及ぶ焼戻し処理や焼入れ途中に残留オーステナイトを減らすための長時間の保持を行わなくても、マルテンサイト相が多く且つ残留オーステナイト相が少なく、よって所定の高硬度で、耐摩耗性に優れ、厚肉鋳物に適した鋳鉄鋳物とその製造方法の提供を課題とする。
上記課題を解決する本発明の鋳鉄鋳物は、重量%で、C:1.0〜2.5%、Si:0.2〜1.5%、Mn:0.2〜1.5%、Ni:1.0〜3.0%、Cr:5.0〜9.0%、Mo:0.9〜2.5%、を含有し、残部がFeからなる成分組成を有し、基地中に80%以上のマルテンサイト相と20%未満の残留オーステナイト相を含むと共に、金属炭化物が5〜30%の面積率で分散した組織からなり、且つ硬度が74Hs以上であることを第1の特徴としている。
また本発明の鋳鉄鋳物は、上記第1の特徴に加えて、重量%で、C:1.2〜2.3%、Si:0.4〜1.3%、Mn:0.4〜1.3%、Ni:1.0〜2.5%、Cr:5.5〜8.5%、Mo:0.9〜2.4%、を含有し、残部がFeからなる成分組成を有し、基地中に85%以上のマルテンサイト相と15%未満の残留オーステナイト相を含むと共に、金属炭化物が5〜30%の面積率で分散した組織からなり、且つ硬度が74〜87Hsであることを第2の特徴としている。
また本発明の鋳鉄鋳物は、上記第1又は第2の特徴に加えて、肉厚が100mm以上の厚肉部分を有することを第3の特徴としている。
また本発明の鋳鉄鋳物の製造方法によれば、上記第1〜第3の特徴の何れかに記載の鋳鉄鋳物の製造方法であって、予め成分組成を調整してなる鋳造物を950〜1100℃まで加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を10〜43℃/分として、450〜540℃にまで冷却し、その温度で20時間未満の短時間保持した後若しくは保持することなく、常温まで冷却するようにしたことを第4の特徴としている。
また本発明の鋳鉄鋳物の製造方法によれば、上記第4の特徴に加えて、予め成分組成を調整してなる鋳造物を970〜1080℃まで加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を13〜31℃/分として、470〜525℃まで冷却し、その温度で20時間未満の短時間保持した後若しくは保持することなく、常温まで冷却するようにしたことを第5の特徴としている。
また本発明の鋳鉄鋳物の製造方法によれば、上記第5の特徴に加えて、予め成分組成を調整してなる鋳造物を990〜1060℃まで加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を16〜23℃/分として、490〜510℃まで冷却し、その温度で20時間未満の短時間保持した後若しくは保持することなく、常温まで冷却するようにしたことを第6の特徴としている。
請求項1に記載の鋳鉄鋳物によれば、そこに示された成分組成、相構成、硬度構成により、Niは含むが、W、Co、Nbを含まない合金鋳鉄鋳物として、焼割れが生じ難く、また複数回に及ぶ焼戻し処理を行わなくても、残留オーステナイト相を十分に少なく且つマルテンサイト相を十分に多くし、且つ金属炭化物を5〜30%の面積率で分散させることで、所望の高硬度で、耐摩耗性に優れ、厚肉鋳物にも適した鋳鉄鋳物を現に提供することができる。
また請求項2に記載の鋳鉄鋳物によれば、上記請求項1の構成による作用効果に加えて、成分組成、相構成、硬度構成をより好ましい範囲に限定することで、より焼割れが生じ難く、複数回に及ぶ焼戻し処理を行わなくても、残留オーステナイト相がより少なく且つマルテンサイト相がより多く、よってより高硬度で、耐摩耗性に優れ、厚肉鋳物にも適した鋳鉄鋳物を安定して提供することができる。
また請求項3に記載の鋳鉄鋳物によれば、上記請求項1又は2の構成による作用効果に加えて、肉厚が100mm以上の厚肉部分を有する鋳鉄鋳物においても、所望の高硬度で耐摩耗性に優れた厚肉鋳物とすることができる。
また請求項4に記載の鋳鉄鋳物の製造方法によれば、上記請求項1〜3の何れかに記載の鋳造鋳物の製造方法であって、予め成分組成を調整してなる鋳造物を950〜1100℃まで加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を10〜43℃/分として、450〜540℃にまで冷却し、その温度で20時間未満の短時間保持した後若しくは保持することなく、常温まで冷却するようにしたので、
焼戻し処理を複数回繰り返すような熱処理を行うことなく、短時間の熱処理で、焼割れが生じ難く、残留オーステナイト相が少なく且つマルテンサイト相が多く、よって高硬度で、耐摩耗性に優れ、厚肉鋳物にも適した鋳鉄鋳物を現に製造することができる。
また請求項5に記載の鋳鉄鋳物の製造方法によれば、上記請求項4に記載の構成による作用効果に加えて、製造条件をより好ましい条件に限定することで、より短時間の熱処理で、より安定して確実に、焼割れが生じ難く、厚肉鋳物に適した鋳鉄鋳物を提供することができる。
また請求項6に記載の鋳鉄鋳物の製造方法によれば、上記請求項5に記載の構成による作用効果に加えて、製造条件を更に好ましい条件に限定することで、一層短時間の熱処理で、更に安定して確実に、焼割れが生じ難く、厚肉鋳物にも適した鋳鉄鋳物を提供することができる。
本発明の実施形態に係る製造方法を説明する図である。
本発明の鋳鉄鋳物とその製造法について、まず使用する鋳鉄材料の成分組成における各成分元素の含有範囲の限定理由を以下に説明する。
Cの含有量は、1.0〜2.5重量%とする。
CはCr、Moと結合して、高硬度な炭化物を形成するのに有効である。1.0重量%未満では所望の硬さが得られない。一方、2.5重量%を超えると靭性が低下し、且つ冷却の遅い厚肉鋳物では焼入れ性が低下する。
Cの含有量は、硬度、靱性、焼入れ性を考慮して、1.2〜2.3重量%がより好ましく、更に好ましくは1.5〜2.0重量%とする。
Siの含有量は、0.2〜1.5重量%とする。
Siは、溶湯の脱酸と鋳造性を改善するために0.2重量%以上必要である。1.5重量%を超えると、靭性が低下する。
Siの含有量は、脱酸能、鋳造性、靱性を考慮して、0.4〜1.3重量%がより好ましく、更に好ましくは0.6〜1.1重量%とする。
Mnの含有量は、0.2〜1.5重量%とする。
Mnは溶湯の脱酸脱硫のために0.2重量%以上必要である。また1.5重量%を超えると靭性が低下する。
Mnの含有量は、脱酸脱硫、靱性を考慮して、0.4〜1.3重量%がより好ましく、更に好ましくは0.6〜1.1重量%とする。
Niの含有量は、0.5〜3.0重量%とする。
Niは焼入れ性を向上させ、焼入れ中の保持時間が短くても所定の焼入れを容易に行うことができる。このため保持時間が短くても所定の焼入れ硬化を得ることができる。0.5重量%未満では焼入れ性の効果が得られない。一方、3.0重量%を超えると、Niはオーステナイトを安定にする効果があるため、焼入れ後に残留オーステナイト相が増え、硬度が低下する。
Niの含有量は、焼入れ性の向上と残留オーステナイト相の増加防止を考慮して、1.0〜2.5重量%がより好ましく、更に好ましくは1.5〜2.0重量%とする。
Crの含有量は、5.0〜9.0重量%とする。
Crは共晶炭化物を形成し、硬さを高める効果がある。一部は基地中に固溶して焼入れ性を向上させる。5.0重量%未満では前述の効果が得られない。また9.0重量%を超えると共晶炭化物が多すぎ、靭性を劣化させる。
Crの含有量は、焼入れ性、靱性を考慮して、5.5〜8.5重量%がより好ましく、更に好ましくは6.0〜8.0重量%とする。
Moの含有量は、0.8〜2.5重量%とする。
Moは基地中に固溶して焼入れ性を向上させ、焼戻し軟化抵抗を増す。0.8重量%未満では前述の効果が得られない。また2.5重量%を超えると基地中への固溶は飽和し、共晶炭化物が靭性を劣化させる。
Moの含有量は、焼入れ性、焼戻し軟化抵抗、靱性を考慮して、より好ましくは0.9〜2.4重量%、更に好ましくは1.0〜2.3重量%、特に好ましくは1.0〜2.0重量%とするのがよい。
本発明の成分組成において、得られる鋳物中に生じる金属炭化物は、クロム炭化物(Cr)、モリブデン炭化物(MoC)、鉄炭化物(FeC)である。これらの金属炭化物の合計は、面積率で5〜30%の範囲とする。30%を超えると鋳物の靭性が悪くなる。また5%未満では、耐摩耗性が悪くなる。
金属炭化物の合計は面積率で、好ましくは8〜25%、更に好ましくは10〜20%の範囲がよい。
次に上述の成分組成の鋳鉄材料を用いた鋳造鋳物の製造方法について説明する。
製造方法は、図1に示す熱処理図を参照して、上述の成分組成に調整した鋳鉄材料からなる鋳造物を用い、これを950〜1100℃の温度に加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を10〜43℃/分として、450〜540℃まで冷却し、その温度で140時間未満の短時間保持した後、若しくは保持することなく、放冷して常温まで冷却する。
このような熱処理により、割れが生じ難く、また残留オーステナイト相が少なく且つマルテンサイト相が多い組織となって、高硬度で、耐摩耗性に優れ、厚肉鋳物にも適した鋳鉄鋳物を安定して得ることができる。また複数回の焼戻し処理等を行うことなく、残留オーステナイト相を低減し、マルテンサイト相の多い組織を得ることができる。
上記の製造方法において、得られる鋳鉄鋳物の基地中におけるマルテンサイト相は80%以上を占めるようにする。その一方、残留オーステナイト相は20%未満となるようにする。
マルテンサイト相が80%未満の場合は、74Hs以上の硬度を得ることが難しくなる。勿論、残留オーステナイト相が20%以上となる場合は、マルテンサイト相が80%を下回り、所望の硬度を得ることができない。
マルテンサイト相は、好ましくは85%以上とし、更に好ましくは90%以上になるようにするのが良い。この場合において、残留オーステナイト相は、それぞれ15%未満、10%未満となるようにする。このようにすることで、硬度を確実に74〜87Hsにすることができる。
前記加熱温度が950℃未満では基地中のC濃度が低下し、硬さが低下する。更に基地中のCr、Mo濃度も低下し、焼入れ性が悪くなる。一方、1100℃を超える温度では合金濃度が濃化した部分が溶融し、変形し易くなる。
加熱温度は、基地中のC、Cr、Mo濃度等を考慮して、970〜1080℃が好ましく、更に好ましくは990〜1060℃とする。
加熱時間は2〜5時間とすることができる。しかし、この時間に限定されるものではなく、加熱によってオーステナイト化できればよい。
前記加熱後の冷却保持温度が450℃未満ではベイナイト変態が起こり易くなり、硬度が低下する。一方、冷却保持温度が540℃を越えるとパーライト変態が起こり易くなる。
前記加熱後の冷却保持温度は、マルテンサイト化を考慮して、470〜525℃が好ましく、更に好ましくは490〜510℃とする。
前記加熱温度から冷却保持温度までの冷却速度は、加熱温度950〜1100℃から冷却保持温度450〜540℃までの冷却を、15〜40分、即ち冷却速度を43℃/分〜10℃/分で行う。
加熱後の冷却速度が450℃まで15分、即ち43℃/分より早いと、急激な熱収縮により割れる可能性が高い。一方、540℃まで40分、即ち10℃/分より遅いと、パーライト変態が起こり、硬さが低下する。
加熱後の冷却速度は、速度が速すぎる場合の冷却時の割れ、遅すぎる場合のパーライト変態の発生を考慮して、加熱温度970〜1080℃から冷却温度470〜525℃までの冷却を、20〜35分、即ち冷却速度31℃/分〜13℃/分で行うのがより好ましい。
更に好ましくは、加熱温度990〜1060℃から冷却保持温度490〜510℃までの冷却を、25〜30分、即ち冷却速度23℃/分〜16℃/分で行うのがよい。
前記冷却保持温度での保持時間は0時間でもよい。0時間でも硬度を74Hs以上とすることができる。
冷却保持時間が140時間を超えるとパーライト変態が生じ、硬さが低下して好ましくない。保持時間を140時間以内とすることで、硬度が74〜87Hs程度の鋳鉄鋳物を得ることができる。
一般的には、上記した冷却保持温度での保持時間が短い場合には、CrやMo等による金属炭化物の析出、成長が少なくなることから、冷却保持温度におけるオーステナイト相中の炭素量の低下が少なくなり、その分だけマルテンサイト変態が起こり難く、残留オーステナイトが多く残る傾向となる。が、本発明の場合には、成分組成の調整により、20時間未満の保持時間としても、80%以上のマルテンサイト相と20%未満の残留オーステナイト相からなる硬度が74Hs以上の鋳鉄鋳物を得ることができるのである。
保持時間は、20時間未満とする。0時間でもよい。本発明では20時間未満の保持時間でも硬度が74Hs以上を達成できる。
熱処理後に得られる鋳造鋳物の基地組織は、マルテンサイト相が80%以上、残りが残留オーステナイト相、ベイナイト相、その他となる。ベイナイト相、その他は量が少ない。ベイナイト相は保持温度での保持後の冷却の際に発生することがあるが、その量はごく僅かである。
一方で、上記した金属炭化物が分散した組織となる。
このような組織バランスと成分組成を持つことで、硬度が74Hs以上で、高硬度で、耐摩耗性に優れ、肉厚が100mm以上の厚肉鋳物にも適したものとなる。
実施例1〜4、比較例1〜16の各鋳鉄材料を、表1に示すような成分組成となるように鋳造した。その後、基地組織と硬度調整のため、図1と表2に示す熱処理を施した。
実施例1〜4、比較例1〜16と熱処理パターンA〜Nの組み合わせによって得られた鋳鉄鋳物の硬度(Hs)の測定結果を表3〜表6に示す。
Figure 0006364219
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Figure 0006364219
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前記実施例1〜4のうち、実施例3は成分組成がより好ましい範囲にあり、実施例2は成分組成が更に好ましい範囲にある。
前記比較例1〜16は、何れも成分組成が本発明の成分組成には入っていない。
また熱処理パターンA〜Nのうち、E、F、G、H、M、Nは本発明の製造方法において用いる熱処理の条件に合致しているが、一方、A、B、C、D、I、J、K、Lは本発明の製造方法において用いる熱処理の条件に合致していない。
表3〜表6において、実施例1〜4、比較例1〜16で硬さを表記していないものは、一部変形が起こっているか、クラックが入っており、「×」と判定した。

Claims (6)

  1. 重量%で、
    C :1.0〜2.5%、
    Si:0.2〜1.5%、
    Mn:0.2〜1.5%、
    Ni:1.0〜3.0%、
    Cr:5.0〜9.0%、
    Mo:0.9〜2.5%、
    を含有し、残部がFeからなる成分組成を有し、
    基地中に80%以上のマルテンサイト相と20%未満の残留オーステナイト相を含むと共に、金属炭化物が5〜30%の面積率で分散した組織からなり、且つ硬度が74Hs以上であることを特徴とする鋳鉄鋳物。
  2. 重量%で、
    C :1.2〜2.3%、
    Si:0.4〜1.3%、
    Mn:0.4〜1.3%、
    Ni:1.0〜2.5%、
    Cr:5.5〜8.5%、
    Mo:0.9〜2.4%、
    を含有し、残部がFeからなる成分組成を有し、
    基地中に85%以上のマルテンサイト相と15%未満の残留オーステナイト相を含むと共に、金属炭化物が5〜30%の面積率で分散した組織からなり、且つ硬度が74〜87Hsであることを特徴とする請求項1に記載の鋳鉄鋳物。
  3. 肉厚が100mm以上の厚肉部分を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳鉄鋳物。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の鋳鉄鋳物の製造方法であって、予め成分組成を調整してなる鋳造物を950〜1100℃まで加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を10〜43℃/分として、450〜540℃にまで冷却し、その温度で20時間未満の短時間保持した後若しくは保持することなく、常温まで冷却するようにしたことを特徴とする鋳鉄鋳物の製造方法。
  5. 予め成分組成を調整してなる鋳造物を970〜1080℃まで加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を13〜31℃/分として、470〜525℃まで冷却し、その温度で20時間未満の短時間保持した後若しくは保持することなく、常温まで冷却するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の鋳鉄鋳物の製造方法。
  6. 予め成分組成を調整してなる鋳造物を990〜1060℃まで加熱してオーステナイト化した後、冷却速度を16〜23℃/分として、490〜510℃まで冷却し、その温度で20時間未満の短時間保持した後若しくは保持することなく、常温まで冷却するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の鋳鉄鋳物の製造方法。
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