JP6363443B2 - 画像処理方法、それを実行させるためのプログラム及び画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法、それを実行させるためのプログラム及び画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理方法、それを実行させるためのプログラム及び画像処理装置に関し、特に、ファクシミリや新聞紙面などの二値画像の画質やシャープネスを向上させる方法、プログラム及び装置に関する。
従来の画像処理の分野では、画像に付加されたノイズは、画質に悪影響しか与えないと考えられていたため、ノイズを除去するために様々なノイズリダクションアルゴリズムが提案された。
例えば、非特許文献1及び2では、256階調画像等の多値階調値画像に対して適切なノイズを付加することにより、被写体の質感及び画像のシャープネスの知覚を向上させたり、ホワイトガウシアンノイズ量の増加と共にシャープネスが上昇する傾向を示すという研究結果が報告された。
また、特許文献1及び2には、多値階調値画像に対して適当なノイズを付加することにより、画質を改善したり、シャープネスを向上させることが可能な方法が提案されている。さらに、特許文献3には、動画に対する画像処理においても、適当なノイズを付加することにより、画質を改善する方法が提案されている。
さらにまた、特許文献4及び5には、多値階調値画像を低い階調の画像に変換する画像処理(RIP(Raster Image Processor)処理)において、画像処理時に適当なノイズを混入させることにより、良好な画質の黒画素及び白画素からなる二値画像を作成する方法が記載されている。
しかし、非特許文献1及び2、特許文献1〜3に記載の方法は、画素単位での階調値が多い多値階調値画像に対するものであり、二値画像には適用することができない。
また、特許文献4及び5に記載の方法は、多値階調値画像から二値画像に変換する際に、多値階調値画像の画素情報を用いてノイズを混入させる方法であるため、既存の二値画像の画質改善やシャープネス向上を図る際には、適用することができない。
そこで、多値階調値画像と比較して画像情報が極端に少ない二値画像においては、例えば、以下に示す第1及び第2の画像処理方法が提案されている。
第1の画像処理方法では、例えば、図18に示すように、入力された二値画像(図18(a))に対してRIP処理を行い、多値階調値画像(図18(b))に変換する。次に、多値階調値画像に対してランダムにノイズを付加(図18(c))し、ノイズを付加した多値階調値画像に対してRIP処理を行って再度、二値画像に変換(図18(d))して出力する第1の画像処理方法が提案されている。
一方、第2の画像処理方法では、例えば、図19に示すように、入力された二値画像(図19(a))に対して直接、ランダムなノイズからなるノイズ画像(図19(b))を付加し、ノイズを混入させた二値画像(図19(c))を作成して出力する。
栗原岳仁、田中友暁、青木和直、小林裕幸著「粒状付加による鮮鋭性向上について」2007年度日本写真学会秋季研究報告会講演要旨集、2007年12月発行、p.43〜44 栗原岳仁、青木和直、小林裕幸著「シャープネス知覚に与えるノイズの影響:単一周波数パターンを用いた解析(画像技術・視覚・その他一般)」電子情報通信学会技術研究報告、2008年10月2日発行、第108巻、p.29〜31
特開2000−40154号公報 特開2013−106314号公報 特開2013−179542号公報 特開2003−110851号公報 特開平11−328357号公報
しかし、上述した第1の画像処理方法では、RIP処理を用いて多値階調値画像を二値画像に変換するため、多値階調値画像と二値画像との間で網点の線数情報や形状・位置情報といったドット構成情報が異なるものとなる。これにより、付加するノイズの効果が吸収され、変換後の二値画像にノイズ性を表すことができないという問題があった。
また、第2の画像処理方法では、入力された二値画像に対して無条件でホワイトノイズをランダムに付加するため、ノイズが画像全体に散乱すると共にドット構成情報等が壊れる。これにより、二値画像のざらつき感が増大し、画質が劣化するという問題があった。
さらに、第1及び第2の画像処理方法を用いた場合には、ランダムなノイズを付加することによって、見た目の明度である画質の濃淡分布情報が入力二値画像と出力二値画像との間で異なってしまう。そのため、二値画像の濃度分布情報を維持することができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであって、黒画素及び白画素からなる二値画像において、画質やシャープネスを向上させることが可能な画像処理方法、それを実行させるためのプログラム及び画像処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、黒画素及び白画素からなる二値画像に対してノイズを付加する画像処理方法であって、前記二値画像に対して、該画像全体を均等に分割すると共に、ノイズの付加単位となる変換ブロックを設定する変換ブロック設定ステップと、前記変換ブロック内の全体画素数に基づき、該変換ブロック内の黒画素の増減数を算出する変換誤差拡散フィルタ処理ステップと、前記黒画素の増減数に基づき画素変換確率を算出する画素変換確率計算ステップと、前記変換ブロック毎に、前記黒画素の増減数に基づき、該黒画素が増加する場合に、前記変換ブロック内に存在する網点の輪郭線における所定の白画素を黒画素に変換するプラスランダマイズノイズを付加し前記黒画素が減少する場合に、前記輪郭線における所定の黒画素を白画素に変換するマイナスランダマイズノイズを付加するノイズ付加処理ステップとを備え、前記ノイズ付加処理ステップは、前記画素変換確率に基づきノイズを付加する位置を決定することを特徴とする。
そして、本発明によれば、変換ブロック内に存在する網点の輪郭線に対してプラスランダマイズノイズ又はマイナスランダマイズノイズを付加するため、従来の画像処理方法と比較して、ノイズの付加によるざらつき感を抑制することができ、二値画像の画質やシャープネスを向上させることができる。
また、本発明は、黒画素及び白画素からなる二値画像に対してノイズを付加する画像処理方法をコンピュータ装置に実行させるためのプログラムであって、前記二値画像に対して、該画像全体を均等に分割すると共に、ノイズの付加単位となる変換ブロックを設定する変換ブロック設定ステップと、前記変換ブロック内の全体画素数に基づき、該変換ブロック内の黒画素の増減数を算出する変換誤差拡散フィルタ処理ステップと、前記黒画素の増減数に基づき画素変換確率を算出する画素変換確率計算ステップと、前記変換ブロック毎に、前記黒画素の増減数に基づき、該黒画素が増加する場合に、前記変換ブロック内に存在する網点の輪郭線における所定の白画素を黒画素に変換するプラスランダマイズノイズを付加し前記黒画素が減少する場合に、前記輪郭線における所定の黒画素を白画素に変換するマイナスランダマイズノイズを付加するノイズ付加処理ステップとを備え、前記ノイズ付加処理ステップは、前記画素変換確率に基づきノイズを付加する位置を決定する画像処理方法をコンピュータ装置に実行させることを特徴とする。本発明によれば、前記発明と同様に、ノイズの付加によるざらつき感を抑制することができ、二値画像の画質やシャープネスを向上させることができる。
さらに、本発明は、黒画素及び白画素からなる二値画像に対してノイズを付加する画像処理装置であって、前記二値画像に対して、該画像全体を均等に分割すると共に、ノイズの付加単位となる変換ブロックを設定する変換ブロック設定部と、前記変換ブロック内の全体画素数に基づき、該変換ブロック内の黒画素の増減数を算出する変換誤差拡散フィルタ処理部と、前記黒画素の増減数に基づき画素変換確率を算出する画素変換確率計算部と、前記変換ブロック毎に、前記黒画素の増減数に基づき、該黒画素が増加する場合に、前記変換ブロック内に存在する網点の輪郭線における所定の白画素を黒画素に変換するプラスランダマイズノイズを付加し前記黒画素が減少する場合に、前記輪郭線における所定の黒画素を白画素に変換するマイナスランダマイズノイズを付加するノイズ付加処理部とを備え、前記ノイズ付加処理部は、前記画素変換確率に基づきノイズを付加する位置を決定することを特徴とする。本発明によれば、前記発明と同様に、ノイズの付加によるざらつき感を抑制することができ、二値画像の画質やシャープネスを向上させることができる。
以上のように、本発明によれば、二値画像において、画質やシャープネスを向上させることが可能になる。
本発明に係る画像処理装置の一実施の形態を示すブロック図である。 変換ブロックについて説明するための概略図である。 変換誤差拡散フィルタ処理について説明するための概略図である。 プラスランダマイズノイズの付加について説明するための概略図である。 マイナスランダマイズノイズの付加について説明するための概略図である。 白境界点画素について説明するための概略図である。 黒輪郭点画素について説明するための概略図である。 プラスランダマイズノイズを付加する場合のノイズ付加処理について説明するための概略図である。 マイナスランダマイズノイズを付加する場合のノイズ付加処理について説明するための概略図である。 入力二値画像及び出力二値画像の比較結果を示す概略図である。 入力二値画像及び出力二値画像の濃度値の比較結果を示す概略図である。 画像処理装置における各処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 変換ブロック設定処理及び変換誤差拡散フィルタ処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 プラスランダマイズノイズを付加する場合の画素変換確率計算処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 マイナスランダマイズノイズを付加する場合の画素変換確率計算処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 プラスランダマイズノイズを付加する場合のノイズ付加処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 マイナスランダマイズノイズを付加する場合のノイズ付加処理の流れについて説明するためのフローチャートである。 従来の二値画像に対する第1の画像処理方法について説明するための概略図である。 従来の二値画像に対する第2の画像処理方法について説明するための概略図である。
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る画像処理装置の一実施の形態を示し、この画像処理装置1は、大別して、メモリ2、変換ブロック設定部3、変換誤差拡散フィルタ処理部4、画素変換確率計算部5及びノイズ付加処理部6を備える。
画像処理装置1には、スキャナ等の外部の入力機器から出力された、各画素の階調値が「1」である黒画素と、階調値が「0」である白画素との二値で表現された二値画像をデータ化した入力二値画像データ10が入力される。そして、画像処理装置1は、この入力二値画像データ10に対して変換ブロック設定部3〜ノイズ付加処理部6の各種処理を施した後、出力二値画像データ20を出力する。
メモリ2は、外部から入力された入力二値画像データ10を記憶すると共に、変換ブロック設定部3、変換誤差拡散フィルタ処理部4、画素変換確率計算部5及びノイズ付加処理部6で各種処理が施された画像データや、各処理において必要な情報等を記憶するための記憶媒体である。
変換ブロック設定部3は、メモリ2に記憶された入力二値画像データ10と、入力二値画像データ10の解像度情報や網点線数情報等の各種情報とを読み出し、これら各種情報に基づき、後述する変換ブロックを入力二値画像データ10に対して設定すると共に、設定した各変換ブロック内の黒画素を検出する。設定された変換ブロックに関する情報を示す変換ブロック情報、及び変換ブロック内の黒画素数を示す黒画素数情報は、メモリ2に記憶される。
変換誤差拡散フィルタ処理部4は、メモリ2に記憶された入力二値画像データ10、変換ブロック情報及び黒画素数情報を読み出し、変換ブロック毎に発生する変換誤差を周囲に隣接する変換ブロックに拡散させる変換誤差拡散フィルタ処理を行い、当該処理によって生じる変換ブロック内の黒画素の増減数を算出する。算出された黒画素の増減数を示す情報は、メモリ2に記憶される。
画素変換確率計算部5は、メモリ2に記憶された入力二値画像データ10及び黒画素の増減数を示す情報を読み出し、黒画素の増減数を示す情報に基づき、入力二値画像データ10に設定された各変換ブロックに対して付加するノイズの種類を決定すると共に、後述する画素変換確率を算出する。各変換ブロックに対して付加するノイズの種類を示すノイズ種別情報及び算出した画素変換確率を示す画素変換確率情報は、メモリ2に記憶される。
ノイズ付加処理部6は、メモリ2に記憶された入力二値画像データ10、各変換ブロック毎のノイズ種別情報及び画素変換確率情報を読み出し、各変換ブロック毎に、ノイズ種別情報が示すランダマイズノイズを、画素変換確率情報を用いて後述する計算式に従って取得した位置に付加し、出力二値画像を作成する。作成された出力二値画像は、メモリ2に記憶される。
尚、上述した変換ブロック設定部3、変換誤差拡散フィルタ処理部4、画素変換確率計算部5及びノイズ付加処理部6は、必ずしもハードウェアによって構成する必要はなく、その一部又は全部をソフトウェア(プログラム)によって構成してもよい。
次に、上記構成を有する画像処理装置1における各部の処理について説明する。
まず、変換ブロック設定部3における変換ブロック設定処理について、図2を参照して説明する。変換ブロック設定部3では、入力二値画像データ10の解像度情報や網点線数情報等を用いて、入力二値画像に対して画像全体を均等に分割すると共に、ノイズの付加単位となる変換ブロックを設定する。例えば、図2に示すように、各変換ブロックの横方向の画素数を「Lx」とし、縦方向の画素数を「Ly」とした場合、変換ブロック内の全体画素数P0は、以下の数式(1)に基づいて設定することができる。
0=Lx×Ly ・・・(1)
Lx:変換ブロックの横方向の画素数
Ly:変換ブロックの縦方向の画素数
次に、変換ブロック設定部3は、入力二値画像に設定された各変換ブロック内の黒画素数を、各画素の階調値に基づき検出する。尚、各変換ブロックにおける黒画素の検出処理は、必ずしも変換ブロック設定部3で行う必要はなく、例えば、後述する変換誤差拡散フィルタ処理部4で行ってもよい。
次に、変換誤差拡散フィルタ処理部4における変換誤差拡散フィルタ処理について、図3を参照して説明する。変換誤差拡散フィルタ処理部4では、変換ブロックが設定された入力二値画像に対して、変換ブロック毎に発生する変換誤差を周囲に隣接する変換ブロックに拡散させる処理を行い、変換誤差を拡散させることによって変化する変換ブロック内の黒画素の増減量を算出する。
変換誤差拡散フィルタ処理においては、図3に示すように、変換ブロック毎の変換誤差εを、隣接する周囲の変換ブロックに対して所定の割合で拡散させる。このとき、変換誤差εの拡散対象となる変換ブロックは、注目する変換ブロックに対して隣接する変換ブロックのうち、ラスタスキャンを行っていない変換ブロックとなる。
例えば、ラスタスキャンを入力二値画像の左上から右下の方向に行う場合で、注目する変換ブロックの座標を(m,n)とすると、変換誤差εの拡散対象となる変換ブロックは、当該変換ブロックの右側に隣接する変換ブロック(座標(m+1,n))及び下側に隣接する3つの変換ブロック(座標(m−1,n+1)、(m,n+1)、(m+1,n+1))の合計4つの変換ブロックとなる。このとき、注目する変換ブロックに対して相関性の高い変換ブロックに対しては、相関性の低い変換ブロックと比較して高い割合で変換誤差εを拡散させる。
そして、変換対象となる変換ブロックでは、周囲の変換ブロックから拡散された変換誤差εを用い、変換誤差を考慮した黒画素の増減数Pを取得する。
黒画素の増減数Pを取得する際には、まず、初期値として、入力されたランダマイズ強さを示す入力パラメータδ及び一様乱数λを設定する。この場合の入力パラメータδは、「0<δ<1.0」の範囲とし、一様乱数λは、「0≦λ<1.0」の範囲とする。
そして、これらの入力パラメータδ及び一様乱数λを用いて、ランダマイズ付加値γを数式(2)に基づき算出する。
γ=δ×(2×λ−1) (−δ<γ<+δ) ・・・(2)
次に、算出したランダマイズ付加値γ、変換ブロック内の全体画素数P0及び隣接する変換ブロックから拡散された変換誤差εm,n((m,n)は、変換ブロックの座標)を用い、変換ブロックにおける黒画素の増減数Pを数式(3)に基づき算出する。
このように、変換誤差拡散フィルタ処理では、各変換ブロックに対して与えられた乱数値によって増減させる黒画素数を算出し、算出した黒画素数を正規化することにより、変換画素として二値画像に変換できる整数部分と、変換できない小数部分とに分ける。そして、この二値画像に変換できない小数部分を変換誤差として周囲の隣接する変換ブロックに拡散させる処理を行う。
尚、この変換誤差拡散フィルタ処理は、一般的に用いられる誤差拡散処理を用いることができる。また、数式(3)で示す、隣接する変換ブロックへの変換誤差の拡散割合は一例であって、この例に限られない。
次に、画素変換確率計算部5における画素変換確率計算処理について、図4〜図7を参照して説明する。画素変換確率計算部5では、変換誤差拡散フィルタ処理部4で算出された黒画素の増減数Pの増加又は減少を判断し、この増減に応じて入力二値画像内の各変換ブロックに対して付加するランダマイズノイズの種類を決定する。また、画素変換確率計算部5は、各変換ブロックに対してランダマイズノイズを付加するための画素変換確率を算出する。
ランダマイズノイズには、プラスランダマイズノイズとマイナスランダマイズノイズとがあり、いずれか一方のノイズを変換ブロック内のエッジ線上に付加する。ここで、プラスランダマイズノイズを付加することは、白画素を黒画素に変換することに相当し、マイナスランダマイズノイズを付加することは、黒画素を白画素に変換することに相当する。
変換誤差拡散フィルタ処理部4において算出された黒画素の増減数Pが増加を示す場合、画像処理装置1では、図4に示すように、変換ブロック内のエッジ線上に黒画素を増加させる(プラスランダマイズノイズを付加する)ことになる。例えば、変換ブロック内に、図4(a)に示すように各画素が存在する場合、図4(b)に示すように、網点との境界点となる白画素である白境界点画素で形成される線がエッジ線となる。そして、この白境界点画素のうち、所定数の白画素を黒画素に変換する(プラスランダマイズノイズを付加する)ことにより、黒画素を増加させる(図4(c)参照)。
プラスランダマイズノイズを付加する場合、まず、画素変換確率計算部5は、変換ブロック内のすべての白境界点画素を検出する。ここで、白境界点画素とは、黒画素(網点)との境界点に存在する白画素である。具体的には、図6に示すように、注目画素としての白画素の上下左右方向に隣接する4つの画素のうち、少なくとも1つの画素が黒画素である白画素が白境界点画素となる。
次に、画素変換確率計算部5は、検出した白境界点画素の合計数Pwを算出し、黒画素の増加数Pと、算出した白境界点画素の合計数Pwとを用い、以下の数式(4)に基づき、画素変換確率情報としての画素変換確率θを算出する。
θ=P÷Pw ・・・(4)
P:黒画素の増加数
Pw:白境界点画素の合計数
一方、黒画素の増減数Pが減少を示す場合、画像処理装置1では、図5に示すように、変換ブロック内のエッジ線上に黒画素を減少させる(マイナスランダマイズノイズを付加する)ことになる。例えば、変換ブロック内に、図5(a)に示すように各画素が存在する場合、図5(b)に示すように、網点の輪郭を形成する黒画素である黒輪郭点画素で形成される線がエッジ線となる。そして、この黒輪郭点画素のうち、所定数の黒画素を白画素に変換する(マイナスランダマイズノイズを付加する)ことにより、黒画素を減少させる(図5(c)参照)。
マイナスランダマイズノイズを付加する場合、まず、画素変換確率計算部5は、変換ブロック内のすべての黒輪郭点画素を検出する。ここで、黒輪郭点画素とは、白画素との境界点に存在する黒画素である。具体的には、図7に示すように、注目画素としての黒画素の上下左右方向に隣接する4つの画素のうち、少なくとも1つの画素が白画素である黒画素が黒輪郭点画素となる。
次に、画素変換確率計算部5は、検出した黒輪郭点画素の合計数Pbを算出し、黒画素の減少数Pと、算出した黒輪郭点画素の合計数Pbとを用い、以下の数式(5)に基づき画素変換確率θを算出する。
θ=P÷Pb ・・・(5)
P:黒画素の減少数
Pb:黒輪郭点画素の合計数
次に、ノイズ付加処理部6におけるノイズ付加処理について、図8及び図9を参照して説明する。ノイズ付加処理部6は、変換誤差拡散フィルタ処理部4で得られた付加するランダマイズノイズの種類を示すノイズ種別情報と、画素変換確率情報としての画素変換確率θを用いて、各変換ブロック毎にノイズを付加する処理を行う。
まず、プラスランダマイズノイズを付加する場合について、図8を参照して説明する。はじめに、ノイズ付加処理部6は、変換ブロック内の網点(図8(a)参照)毎に、エッジ線である複数の白境界点画素からなる輪郭線を検出する輪郭線追跡処理を行う。
ここで、輪郭線追跡処理は、変換ブロック内に存在する網点の輪郭線を検出する処理である。この場合の輪郭線追跡処理では、例えば、変換ブロック内の画素に対してラスタスキャンを行い、最初の白境界点画素を検出する。次に、図8(b)の矢印で示すように、検出された白境界点画素を中心とした隣接する画素に対して反時計回りに白境界点画素を検出する。この処理を繰り返すことにより、白境界点画素を順次検出し、複数の白境界点画素からなる輪郭線(白境界線)を検出する。尚、輪郭線追跡処理については、一般的な方法を用いて行うことができる。
次に、検出された白境界線に対して、プラスランダマイズノイズを付加する(図8(c)参照)。プラスランダマイズノイズを付加する際には、初期値として一様乱数を用いた変換閾値パラメータT0を設定する。そして、この変換閾値パラメータT0及び画素変換確率θを用いて、数式(6)に基づき白画素を黒画素に変換する。尚、数式中の符号「n」は、白境界線上の画素追跡順序である画素追跡番号を示す。
具体的には、まず、白境界線上の画素追跡順序nに従って、画素変換確率θをTnに加算する。そして、Tnの値が1より小さい場合には、処理を行わず、次の画素に対して同様の処理を行う。一方、Tnの値が1以上である場合には、追跡順序nに対応する白画素を黒画素に変換し、Tnの値から1を減算して、次の画素に対して処理を行う。
このように追跡順序nに従って白境界線上の最後の画素まで処理を行うと共に、変換ブロック内のすべての網点に対して上述の処理を行い、変換ブロック内にプラスランダマイズノイズを付加する(図8(d)参照)。
ここで、一様乱数による変換閾値パラメータT0を設定するのは、変換ブロックに対してランダマイズノイズを付加する際に、同一の網点形状を有する変換ブロックに対して同一のランダマイズノイズを付加するのを防ぐためである。
例えば、変換閾値パラメータT0を設定しない場合には、Tnが必ず同一値となるため、付加されるランダマイズノイズの位置が一定となる。そのため、同一の網点形状を有する変換ブロックにおいては、ノイズ付加後の変換ブロックを構成する画素が同一の形状となる。そして、このような場合には、ノイズ付加後の二値画像にモアレが発生することになる。
そこで、本実施の形態では、上述したように初期値としての変換閾値パラメータT0を、一様乱数を用いて設定することにより、同一の網点形状を有する変換ブロックに対してノイズをランダムに付加することができ、ノイズ付加後の二値画像へのモアレの発生を抑制することができる。
次に、マイナスランダマイズノイズを付加する場合について、図9を参照して説明する。はじめに、ノイズ付加処理部6は、変換ブロック内の網点(図9(a)参照)毎に、エッジ線である複数の黒輪郭点画素からなる輪郭線を検出する輪郭線追跡処理を行う。
この場合の輪郭線追跡処理では、例えば、変換ブロック内の画素に対してラスタスキャンを行い、最初の黒輪郭点画素を検出する。次に、図9(b)の矢印で示すように、検出された黒輪郭点画素を中心とした隣接する画素に対して反時計回りに黒輪郭点画素を検出する。この処理を繰り返すことにより、黒輪郭点画素を順次検出し、複数の黒輪郭点画素からなる輪郭線(黒境界線)を検出する。
次に、検出された黒境界線に対して、マイナスランダマイズノイズを付加する(図9(c)参照)。マイナスランダマイズノイズを付加する際には、上述と同様に、数式(6)に基づき黒画素を白画素に変換する。
具体的には、まず、黒境界線上の画素追跡順序nに従って、画素変換確率θをTnに加算する。そして、Tnの値が1より小さい場合には、処理を行わず、次の画素に対して同様の処理を行う。一方、Tnの値が1以上である場合には、追跡順序nに対応する黒画素を白画素に変換し、Tnの値から1を減算して、次の画素に対して処理を行う。
このように追跡順序nに従って黒境界線上の最後の画素まで処理を行うと共に、変換ブロック内のすべての網点に対して上述の処理を行い、マイナスランダマイズノイズを付加する(図9(d)参照)。
最後に、ノイズ付加処理部6は、上述したプラスランダマイズノイズ及びマイナスランダマイズノイズの付加処理を、すべての変換ブロックに対して行い、出力二値画像を生成する。
このように、本実施の形態によるノイズ付加処理では、網点毎のエッジ線上の画素に対して、輪郭線追跡処理の追跡順序に基づいて均等間隔(画素変換確率θ)で画素種別の変換を行う。そのため、ランダマイズノイズが付加された二値画像では、ノイズ付加処理前の二値画像と比較して、ドット情報である網点の形状や中心位置を最大限に維持することができる。
また、網点毎の変換閾値パラメータT0の値を一様乱数によって決めるため、網点間の画素変換の丸め誤差を相殺することができ、変換ブロックの変換誤差を抑制することができると共に、入力パラメータδの値に応じたランダマイズノイズを付加することができる。
さらに、変換ブロック内に付加するランダマイズノイズは、一様乱数を用いるため、プラスランダマイズノイズを付加した変換ブロックと、マイナスランダマイズノイズを付加した変換ブロックとの数が二値画像全体で同数となるため、変換された二値画像全体で考えた場合に、黒画素数の増減数が一致することになる。
図10は、入力二値画像と、ランダマイズノイズを付加して生成した出力二値画像との比較結果を示し、図10(a)は、入力二値画像を示す。また、図10(b)は、入力パラメータδを5%(δ=0.05)とした場合の出力二値画像を示し、図10(c)は、入力パラメータδを10%(δ=0.1)とした場合の出力二値画像を示す。この結果から、ランダマイズノイズを付加することによって、画質やシャープネスを向上させることができると共に、入力パラメータδを調整可能であることがわかる。
また、図11は、入力二値画像と、ランダマイズノイズを付加して生成した出力二値画像との濃度値の比較結果を示す。図11に示すように、入力二値画像の濃度が33.44%であるのに対して、入力パラメータδを5%とした場合の出力二値画像の濃度は33.42%となり、入力パラメータδを10%とした場合の出力二値画像の濃度は33.39%となった。この結果から、3つの画像における濃度値が略同一であるため、ランダマイズノイズを付加した場合でも、入力二値画像の濃度値を維持可能であることがわかる。
次に、画像処理装置1における各処理の流れについて、図12〜図17に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、外部から入力された入力二値画像データ10を出力二値画像データ20に変換して出力する画像処理装置1全体の処理について、図12を参照して説明する。
外部から入力二値画像データ10が入力され、メモリ2に記憶されると、変換ブロック設定部3は、メモリ2に記憶された入力二値画像データ10を読み出し、入力二値画像データ10に関する解像度情報等の各種情報に基づき、入力二値画像データ10に対して変換ブロックを設定する(ステップS1)。そして、設定した各変換ブロック内の黒画素数を検出する。変換ブロック設定部3は、設定された変換ブロックに関する情報を示す変換ブロック情報、及び変換ブロック内の黒画素数を示す黒画素数情報を、一旦メモリ2に記憶する。
次に、変換誤差拡散フィルタ処理部4は、メモリ2に記憶された入力二値画像データ10、変換ブロック情報及び黒画素数情報を読み出し、これらの画像及び情報に基づき、各変換ブロックにおける黒画素の増減数を算出する変換誤差拡散フィルタ処理を行う(ステップS2)。変換誤差拡散フィルタ処理部4は、当該処理によって得られた黒画素の増減数を示す情報を、一旦メモリ2に記憶する。
次に、画素変換確率計算部5は、メモリ2に記憶された黒画素の増減数を示す情報を読み出し、この情報に基づき、入力二値画像データ10に設定された各変換ブロックに対して付加するノイズの種類を決定すると共に、画素変換確率を算出する画素変換確率計算処理を行う(ステップS3)。
画素変換確率計算部5は、各変換ブロックに対して付加するノイズの種類を示すノイズ種別情報及び算出した画素変換確率を示す画素変換確率情報を、一旦メモリ2に記憶する。
次に、ノイズ付加処理部6は、メモリ2に記憶された入力二値画像データ10、各変換ブロック毎のノイズ種別情報及び画素変換確率情報を読み出し、入力二値画像に対してランダマイズノイズを付加するノイズ付加処理をを行う(ステップS4)。そして、ノイズ付加処理部6は、当該処理によって作成された出力二値画像を、一旦メモリ2に記憶する。メモリ2に記憶された、ランダマイズノイズが付加された出力二値画像は、出力二値画像データ20として出力される。
次に、図12のステップS1及びS2における変換ブロック設定処理及び変換誤差拡散フィルタ処理の流れについて、図13を参照して説明する。
まず、ステップS11において、変換ブロック設定部3は、入力二値画像データ10の解像度情報等の各種情報に基づき、入力二値画像データ10に対して変換ブロックを設定すると共に、各変換ブロック内の黒画素を検出する。
次に、変換ブロック設定部3は、発生した乱数によってプラスランダマイズノイズを付加するか否かを選択する(ステップS12)。
プラスランダマイズノイズを付加する場合(ステップS12;Yes)、変換ブロック設定部3は、数式(1)に基づき、変換ブロック内の全体画素数P0を算出すると共に、数式(2)に基づき黒画素のランダマイズ付加値γを算出する(ステップS13)。
次に、変換ブロック設定部3は、数式(3)に基づき、変換ブロックにおける黒画素の増加数Pを算出し、黒画素の増加数Pから黒画素に変換できない変換誤差εを算出する(ステップS14、S15)。
一方、ステップS12において、マイナスランダマイズノイズを付加する場合(ステップS12;No)、変換ブロック設定部3は、数式(1)に基づき、変換ブロック内の全体画素数P0を算出すると共に、数式(2)に基づき白画素のランダマイズ付加値γを算出する(ステップS17)。
次に、変換ブロック設定部3は、数式(3)に基づき、変換ブロックにおける黒画素の減少数Pを算出し、黒画素の減少数Pから白画素に変換できない変換誤差εを算出する(ステップS18、S19)。そして、処理がステップS16に移行する。
ステップS16において、変換ブロック設定部3は、算出した変換誤差εを用い、数式(3)に基づき変換誤差拡散フィルタ処理を行う。
次に、図12のステップS3における画素変換確率計算処理の流れについて、図14及び図15を参照して説明する。
プラスランダマイズノイズを付加する場合、画素変換確率計算部5は、図14に示すように、変換ブロック内の画素に対してラスタスキャンを行い、変換ブロック内のすべての白境界点画素を検出する(ステップS21)。次に、画素変換確率計算部5は、検出した白境界点画素の合計数Pwを算出する(ステップS22)。
そして、画素変換確率計算部5は、数式(3)に基づき算出した黒画素の増加数Pと、ステップS22で算出した白境界点画素の合計数Pwとを用い、数式(4)に基づき画素変換確率θを算出する(ステップS23)。
一方、マイナスランダマイズノイズを付加する場合、画素変換確率計算部5は、図15に示すように、変換ブロック内の画素に対してラスタスキャンを行い、変換ブロック内のすべての黒輪郭点画素を検出する(ステップS31)。次に、画素変換確率計算部5は、検出した黒輪郭点画素の合計数Pbを算出する(ステップS32)。
そして、画素変換確率計算部5は、数式(3)に基づき算出した黒画素の減少数Pと、ステップS32で算出した黒輪郭点画素の合計数Pbとを用い、数式(5)に基づき画素変換確率θを算出する(ステップS33)。
次に、図12のステップS4におけるノイズ付加処理の流れについて、図16及び図17を参照して説明する。
プラスランダマイズノイズを付加する場合、ノイズ付加処理部6は、図16に示すように、変換ブロック内の網点を検出し、網点の輪郭線である白境界線を検出するための輪郭線追跡処理を行う(ステップS41、S42)。
次に、ノイズ付加処理部6は、一様乱数により変換閾値パラメータT0を設定すると共に、画素追跡順序を示す画素追跡番号nを値「0」にリセットする(ステップS43)。そして、ノイズ付加処理部6は、画素追跡番号nにn+1を入力する(ステップS44)。
次いで、ノイズ付加処理部6は、数式(6)に基づきTnを算出し、Tnが値「1.0」以上であるか否かを判断する(ステップS45)。Tnが値「1.0」以上であると判断した場合(ステップS45;Yes)、ノイズ付加処理部6は、ステップS46において、画素追跡番号nに対応する白画素を黒画素に変換し、Tnから1.0を減算した値をTnに入力する。一方、Tnが値「1.0」より小さいと判断した場合(ステップS45;No)には、処理がステップS47に移行する。
次に、ノイズ付加処理部6は、ステップS47において、画素追跡番号nが終了したか否かを判断する。画素追跡番号nが終了したと判断した場合(ステップS47;Yes)、処理がステップS48に移行する。一方、画素追跡番号nが終了していないと判断した場合(ステップS47;No)には、処理がステップS44に戻り、次の画素追跡番号nに対してステップS44〜S47の処理を繰り返す。
ステップS48において、ノイズ付加処理部6は、変換ブロック内のすべての網点に対してプラスランダマイズノイズの付加処理が完了したか否かを判断する。すべての網点に対してプラスランダマイズノイズの付加処理が完了したと判断した場合(ステップS48;Yes)には、一連の処理が終了する。
一方、すべての網点に対してプラスランダマイズノイズの付加処理が完了していないと判断した場合(ステップS48;No)には、処理がステップS41に戻り、ノイズ付加処理部6は、変換ブロック内の次の網点を検出し、網点が検出できなくなるまでステップS41〜S48の処理を繰り返す。
また、マイナスランダマイズノイズを付加する場合、ノイズ付加処理部6は、図17に示すように、変換ブロック内の網点を検出し、網点の輪郭線である黒境界線を検出するための輪郭線追跡処理を行う(ステップS51、S52)。
次に、ノイズ付加処理部6は、一様乱数により変換閾値パラメータT0を設定すると共に、画素追跡順序を示す画素追跡番号nを値「0」にリセットする(ステップS53)。そして、ノイズ付加処理部6は、画素追跡番号nにn+1を入力する(ステップS54)。
次に、ノイズ付加処理部6は、数式(6)に基づきTnを算出し、Tnが値「1.0」以上であるか否かを判断する(ステップS55)。Tnが値「1.0」以上であると判断した場合(ステップS55;Yes)、ノイズ付加処理部6は、ステップS56において、画素追跡番号nに対応する黒画素を白画素に変換し、Tnから1.0を減算した値をTnに入力する。一方、Tnが値「1.0」より小さいと判断した場合(ステップS55;No)には、処理がステップS57に移行する。
次に、ノイズ付加処理部6は、ステップS57において、画素追跡番号nが終了したか否かを判断する。画素追跡番号nが終了したと判断した場合(ステップS57;Yes)、処理がステップS58に移行する。一方、画素追跡番号nが終了していないと判断した場合(ステップS57;No)には、処理がステップS54に戻り、次の画素追跡番号nに対してステップS54〜S57の処理を繰り返す。
ステップS58において、ノイズ付加処理部6は、変換ブロック内のすべての網点に対してマイナスランダマイズノイズの付加処理が完了したか否かを判断する。すべての網点に対してマイナスランダマイズノイズの付加処理が完了したと判断した場合(ステップS58;Yes)には、一連の処理が終了する。
一方、すべての網点に対してマイナスランダマイズノイズの付加処理が完了していないと判断した場合(ステップS58;No)には、処理がステップS51に戻り、ノイズ付加処理部6は、変換ブロック内の次の網点を検出し、網点が検出できなくなるまでステップS51〜S58の処理を繰り返す。
最後に、ノイズ付加処理部6は、入力二値画像内のすべての変換ブロックに対してプラスランダマイズノイズ又はマイナスランダマイズノイズの付加処理が完了したか否かを判断し、完了したと判断した場合に、ランダマイズノイズを付加したすべての変換ブロックに基づき出力二値画像を作成する。
以上のように、本実施の形態によれば、変換ブロック内に存在する網点のエッジ線(白境界線又は黒境界線)上にランダマイズノイズを付加することにより、ノイズが二値画像全体に散乱することがない。そのため、従来の画像処理と比較して、ノイズの付加によるざらつき感を抑制することができ、二値画像の画質やシャープネスを向上させることができる。
また、ランダマイズノイズを付加する際に、付加するランダマイズノイズの種類(プラスランダマイズノイズ又はマイナスランダマイズノイズ)を、一様乱数を用いて変換ブロック毎に決定すると共に、二値画像全体や所定の画像領域内で付加する異なる種類のランダマイズノイズの数が略同一となるようにする。そのため、付加するランダマイズノイズのバランスをとることができ、ノイズの付加前後で二値画像の濃度情報を維持することができる。
さらに、エッジ線上の黒画素を増減させる際に、画素変換確率θを用いて付加するランダマイズノイズを均等に分布させるため、変換ブロック内の網点の中心位置や形状を維持することができる。
さらにまた、入力パラメータδに基づきランダマイズ強さを決定するため、この入力パラメータδの値に応じて付加するランダマイズノイズの量を網点毎に調整することができる。
1 画像処理装置
2 メモリ
3 変換ブロック設定部
4 変換誤差拡散フィルタ処理部
5 画素変換確率計算部
6 ノイズ付加処理部
10 入力二値画像データ
20 出力二値画像データ

Claims (8)

  1. 黒画素及び白画素からなる二値画像に対してノイズを付加する画像処理方法であって、
    前記二値画像に対して、該画像全体を均等に分割すると共に、ノイズの付加単位となる変換ブロックを設定する変換ブロック設定ステップと、
    前記変換ブロック内の全体画素数に基づき、該変換ブロック内の黒画素の増減数を算出する変換誤差拡散フィルタ処理ステップと、
    前記黒画素の増減数に基づき画素変換確率を算出する画素変換確率計算ステップと、
    前記変換ブロック毎に、前記黒画素の増減数に基づき、該黒画素が増加する場合に、前記変換ブロック内に存在する網点の輪郭線における所定の白画素を黒画素に変換するプラスランダマイズノイズを付加し前記黒画素が減少する場合に、前記輪郭線における所定の黒画素を白画素に変換するマイナスランダマイズノイズを付加するノイズ付加処理ステップとを備え
    前記ノイズ付加処理ステップは、前記画素変換確率に基づきノイズを付加する位置を決定することを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記画素変換確率計算ステップは、
    前記黒画素が増加する場合に、網点との境界点を示す白画素である白境界点画素の合計数を検出し、前記検出された白境界点画素の合計数と、前記黒画素の増加数とに基づき前記画素変換確率を算出し、
    前記黒画素が減少する場合に、網点の輪郭を形成する黒画素である黒輪郭点画素の合計数を検出し、前記検出された黒輪郭点画素の合計数と、前記黒画素の減少数とに基づき前記画素変換確率を算出することを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  3. 前記白境界点画素は、注目する白画素の上下左右方向に隣接する4つの画素のうち、少なくとも1つの画素が黒画素となる白画素であり、
    前記黒輪郭点画素は、注目する黒画素の上下左右方向に隣接する4つの画素のうち、少なくとも1つの画素が白画素となる黒画素であることを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  4. 前記ノイズ付加処理ステップは、
    前記変換ブロック内の網点毎に、網点の輪郭線を検出する輪郭線追跡処理を行うことによって前記網点の輪郭線を検出し、
    検出された前記輪郭線を構成する画素の追跡順序を示す追跡番号と、一様乱数を用いて予め設定された変換閾値パラメータと、前記画素変換確率とに基づき、前記ノイズを付加する位置を決定することを特徴とする請求項又はに記載の画像処理方法。
  5. 前記変換ブロック設定ステップは、
    前記設定された変換ブロック内の全体画素数と、該変換ブロック内の黒画素数を検出することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の画像処理方法。
  6. 前記変換誤差拡散フィルタ処理ステップは、所定の変換ブロックにおける変換誤差を、該変換ブロックに隣接する周囲の変換ブロックに対して分散させることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の画像処理方法。
  7. 黒画素及び白画素からなる二値画像に対してノイズを付加する画像処理方法をコンピュータ装置に実行させるためのプログラムであって、
    前記二値画像に対して、該画像全体を均等に分割すると共に、ノイズの付加単位となる変換ブロックを設定する変換ブロック設定ステップと、
    前記変換ブロック内の全体画素数に基づき、該変換ブロック内の黒画素の増減数を算出する変換誤差拡散フィルタ処理ステップと、
    前記黒画素の増減数に基づき画素変換確率を算出する画素変換確率計算ステップと、
    前記変換ブロック毎に、前記黒画素の増減数に基づき、該黒画素が増加する場合に、前記変換ブロック内に存在する網点の輪郭線における所定の白画素を黒画素に変換するプラスランダマイズノイズを付加し前記黒画素が減少する場合に、前記輪郭線における所定の黒画素を白画素に変換するマイナスランダマイズノイズを付加するノイズ付加処理ステップとを備え
    前記ノイズ付加処理ステップは、前記画素変換確率に基づきノイズを付加する位置を決定する画像処理方法をコンピュータ装置に実行させることを特徴とするプログラム。
  8. 黒画素及び白画素からなる二値画像に対してノイズを付加する画像処理装置であって、
    前記二値画像に対して、該画像全体を均等に分割すると共に、ノイズの付加単位となる変換ブロックを設定する変換ブロック設定部と、
    前記変換ブロック内の全体画素数に基づき、該変換ブロック内の黒画素の増減数を算出する変換誤差拡散フィルタ処理部と、
    前記黒画素の増減数に基づき画素変換確率を算出する画素変換確率計算部と、
    前記変換ブロック毎に、前記黒画素の増減数に基づき、該黒画素が増加する場合に、前記変換ブロック内に存在する網点の輪郭線における所定の白画素を黒画素に変換するプラスランダマイズノイズを付加し前記黒画素が減少する場合に、前記輪郭線における所定の黒画素を白画素に変換するマイナスランダマイズノイズを付加するノイズ付加処理部とを備え
    前記ノイズ付加処理部は、前記画素変換確率に基づきノイズを付加する位置を決定することを特徴とする画像処理装置。
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