以下、本発明の各実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまでも一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。
また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
以下の説明は、タッチ検出機能付き表示装置としてタッチ検出機能付き液晶表示装置を例として述べる。しかしながら、これに限定されず、タッチ検出機能付きOLED表示装置にも適用することが可能である。また、先に述べたように、タッチ検出方式としては、種々の方式が存在するが、以下の説明では、タッチ検出方式として静電容量式を採用した例を説明する。さらに、静電容量式のタッチ検出方式を採用するタッチ検出装置にも、複数の方式が存在するので、ここでは、相互容量方式のタッチ検出方式を用いたタッチ検出装置を例として説明する。
また、本明細書においては、タッチ検出装置が、表示装置と一体化されたインセルタイプのタッチ検出機能付き液晶表示装置に適用した例について説明する。ここで、インセルタイプのタッチ検出機能付き液晶表示装置とは、タッチ検出装置に含まれる駆動電極および検出電極の少なくとも一方が、表示装置の液晶を介して対向する一対の基板間に設けられたタッチ検出機能付き液晶表示装置を意味する。具体的には、タッチ検出装置に含まれる駆動電極が、液晶を駆動する駆動電極としても用いられている場合を説明する。駆動電極が、タッチ検出用の駆動電極および液晶表示用の駆動電極として、共用されることから、以下の説明においては、駆動電極を共通電極と称する場合もある。
(実施の形態1)
<静電容量型タッチ検出(相互容量方式)の基本原理>
先ず、相互容量方式の基本原理を説明しておく。図2(A)〜(C)は、後で述べる実施の形態1〜3において採用されている静電容量方式のタッチ検出の基本原理を示す模式図である。図2(A)において、TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、液晶パネルに設けられた共通電極であり、RL(0)〜RL(p)のそれぞれは、タッチ検出パネル部に設けられた検出電極である。図2(A)において、共通電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、列方向に延在し、行方向に平行して配置されている。また、検出電極RL(0)〜RL(p)のそれぞれは、共通電極TL(0)〜TL(p)と交差するように、行方向に延在し、列方向に平行して配置されている。検出電極RL(0)〜RL(p)と共通電極TL(0)〜TL(p)との間に隙間が生じるように、検出電極RL(0)〜RL(p)は、共通電極TL(0)〜TL(p)の上方に形成されている。
図2(A)において、12−0〜12−pのそれぞれは、単位駆動電極ドライバを模式的に示している。同図では、単位駆動電極ドライバ12−0〜12−pから、駆動信号Tx(0)〜Tx(p)が出力されている。また、13−0〜13−pのそれぞれは、単位増幅部を模式的に示している。図2(A)において、実線の○で囲んだパルス信号は、駆動信号Tx(i)の波形を示している。外部物体として、同図では、指がFGとして示されている。
図2の例では、共通電極TL(2)に、単位駆動電極ドライバ12−2から駆動信号Tx(2)として、パルス信号が供給されている。共通電極TL(2)にパルス信号である駆動信号Tx(2)を供給することにより、図2(B)に示すように、共通電極TL(2)と交差する検出電極RL(n)との間で電界が発生する。このとき、指FGが、液晶パネルの共通電極TL(2)に近接している位置をタッチしていると、指FGと共通電極TL(2)との間でも電界が発生し、共通電極TL(2)と検出電極RL(n)との間で発生している電界が減少する。これにより、共通電極TL(2)と検出電極RL(n)との間の電荷量が減少する。その結果、図2(C)に示すように、駆動信号Tx(2)の供給に応答して生じる電荷量は、指FGがタッチしているときは、タッチしていないときに比べてΔQだけ減少する。電荷量の差は、電圧の差として検出信号Rx(n)に表れ、単位増幅部13−nに供給され、増幅される。
なお、図2(C)において、横軸は時間を示しており、縦軸は電荷量を示している。駆動信号Tx(2)の立ち上がりに応答して、電荷量は、増加(同図において、上側に増加)し、駆動信号Tx(2)の電圧の立ち下がりに応答して、電荷量は、増加(同図において、下側に増加)する。このとき、指FGのタッチの有無によって、増加する電荷量が変わる。また、この図面では、電荷量が、上側に増加した後、下側へ増加する前に、リセットが行われており、同様に、電荷量が下側へ増加した後、上側へ増加する前に、電荷量のリセットが行われている。このようにして、リセットされた電荷量を基準として、上下に電荷量が変化する。
共通電極TL(0)〜TL(p)に、駆動信号Tx(0)〜Tx(p)を、順次、供給することにより、駆動信号Tx(i)を供給した共通電極と交差する複数の検出電極RL(0)〜RL(p)のそれぞれから、それぞれの交差部分に近接した位置に指FGがタッチしているか否かに応じた電圧値を有する検出信号Rx(0)〜Rx(p)が出力されることになる。電荷量に差ΔQが生じている時刻において、検出信号Rx(0)〜Rx(p)のそれぞれを、サンプリングし、アナログ/デジタル変換部(以下、A/D変換部と称する)を用いて、デジタル信号へ変換する。A/D変換部によって変換されたデジタル信号を信号処理することにより、タッチされた位置の座標を抽出する。
<全体構成>
次に、タッチ検出機能付き液晶表示装置(以下、単に液晶表示装置とも称する)1の全体構成を、図1を用いて説明する。図1は、タッチ検出機能付き液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。タッチ検出機能付き液晶表示装置1は、液晶パネル(表示パネル)2、表示制御装置5、信号線セレクタ6、タッチ制御装置7およびゲートドライバ8を具備している。図1では、図面を見易くするために、液晶パネル2は、模式的に描かれており、液晶パネル部(表示パネル部)3とタッチ検出パネル部4を具備している。液晶パネル2の構成については、後で図3および図4を用いて説明する。
これら液晶パネル部3とタッチ検出パネル部4は、駆動電極を共用している。液晶パネル部3には、ゲートドライバ8から走査信号Vs0〜Vspが供給され、さらに信号線セレクタ6を介して表示制御装置5から画像信号SLd(0)〜SLd(p)が供給され、画像信号SLd(0)〜SLd(p)に従った画像を表示する。タッチ検出パネル部4は、表示制御装置5から駆動信号Tx(0)〜Tx(p)が供給され、検出信号Rx(0)〜Rx(p)をタッチ制御装置7に出力する。
表示制御装置5は、制御部9および駆動回路10を有しており、駆動回路10は、画像信号を形成し、出力する信号線ドライバ11と駆動信号Tx(0)〜Tx(p)を出力する駆動電極ドライバ12とを有している。制御部9は、制御端子Ttに供給されるタイミング信号および制御信号と、画像端子Tdに供給される画像信号とを受け、画像端子Tdに供給された画像信号に応じた画像信号Snを信号線ドライバ11に供給する。信号線ドライバ11は、制御部9から供給された画像信号Snを、特に制限されないが、時間的に多重化して、信号線セレクタ6へ出力する。すなわち、信号線ドライバ11の1個の出力端子を見た場合、2つの画像信号が、時間的にずらしながら、1個の端子から出力される。
また、制御部9は、時間的に多重化された画像信号を、信号線セレクタ6において、互いに異なる信号線へ振り分けるための選択信号SEL1、SEL2を信号線セレクタ6に供給する。信号線セレクタ6は、多重化して供給された画像信号を、選択信号SEL1、SEL2によって互いに異なる信号線へ振り分け、画像信号SLd(0)〜SLd(p)として、液晶パネル部3に供給する。信号線セレクタ6は、液晶パネル部3の近傍に配置されている。このように、画像信号を時間的に多重化することにより、表示制御装置5と液晶パネル部3とを電気的に接続する配線の数を低減することが可能となる。言い換えるならば、表示制御装置5と液晶パネル部3との間を接続する配線の線幅を広くし、画像信号の遅延を低減することが可能となる。
制御部9は、制御端子Ttに供給されるタイミング信号および制御信号に基づいて、ゲートドライバ8にタイミング信号を供給する。ゲートドライバ8は、供給されたタイミング信号に基づいて、走査信号Vs0〜Vspを発生し、液晶パネル部3に供給する。ゲートドライバ8によって発生される走査信号Vs0〜Vspは、例えば走査信号Vs0からVspに向かって順次ハイレベルとなるようなパルス信号である。
駆動回路10内の駆動電極ドライバ12は、タッチ制御装置7から供給される選択信号TP(0)〜TP(p)を受信し、液晶パネル2に含まれている複数の共通電極TL(0)〜TL(p)に、駆動信号Tx(0)〜Tx(p)を供給する。特に制限されないが、この実施の形態1においては、駆動信号Tx(0)〜Tx(p)と選択信号TP(0)〜TP(p)とは、1対1に対応している。タッチを検出するとき、複数の共通電極TL(0)〜TL(p)から、タッチを検出する共通電極(以下、選択共通電極とも称する)とタッチを検出しない共通電極(以下、非選択共通電極とも称する)が選択される。この選択は、選択信号TP(0)〜TP(p)により選択共通電極を指定することにより行われる。
例えば、選択信号TP(i)が、共通電極TL(i)を選択共通電極として指定する場合、駆動電極ドライバ12は、この選択信号TP(i)に対応する駆動信号Tx(i)を、その電圧が周期的に変化するクロック信号として出力する。このとき、例えば選択信号TP(n)が、共通電極TL(n)を非選択共通電極として指定していれば、駆動電極ドライバ12は、この選択信号TP(n)に対応した駆動信号Tx(n)を所定の電圧に固定する。図2を用いて説明したように、共通電極の電圧が周期的に変化することにより、当該共通電極の近傍がタッチされているか否かの検出を行うことが可能となる。
特に制限されないが、この実施の形態1においては、タッチ制御装置7は、外部端子Taに供給される選択情報に従って選択信号TP(0)〜TP(p)を形成する。そのため、選択情報に従って任意の共通電極を選択共通電極として指定し、任意の選択共通電極の近傍がタッチされているか否かの検出を行うことが可能である。
特に制限されないが、この実施の形態1において、タッチ制御装置7は、選択情報に従って、選択共通電極に対応する選択信号を、例えばハイレベルにし、非選択共通電極に対応する選択信号を、ロウレベルにする。また、タッチ制御装置7は、タッチを検出するとき、周期的に電圧が変化する制御信号(クロック信号)TSVCOMを出力する。駆動電極ドライバ12は、選択信号TP(0)〜TP(p)と制御信号TSVCOMとを受け、ハイレベルとなっている選択信号に対応する駆動信号として、制御信号TSVCOMを出力する。また、ロウレベルとなっている選択信号に対応する駆動信号として、接地電圧を出力する。
この実施の形態1に係わるタッチ検出機能付き液晶表示装置1はインセルタイプであり、駆動電極TL(i)がタッチ検出の駆動と液晶の駆動とに兼用されている。すなわち、駆動電極TL(i)は、画像表示のときには、液晶を駆動するための電界を、後で述べる画素電極との間で形成するように機能し、タッチ検出のときには、タッチ検出用の駆動信号を伝達するように機能する。液晶パネル部3における液晶の画像表示とタッチ検出パネル部4におけるタッチ検出とは、時間的に重ならないように、時分割で行われる。すなわち、画像を表示する表示期間と、タッチ検出を行うタッチ検出期間とが重ならないように、時分割で発生する。
画像表示を行う表示期間において、駆動電極ドライバ12は、液晶を駆動するための駆動信号Tx(i)を液晶パネル2内の共通電極TL(i)に供給し、タッチ検出を行うタッチ検出期間においては、タッチ検出のための駆動信号Tx(i)を、液晶パネル2内の共通電極TL(i)に供給する。勿論、駆動回路10に、タッチ検出のための駆動電極ドライバと液晶を駆動するための駆動電極ドライバとを、別々に設けるようにしてもよい。また、制御部9は、表示期間とタッチ検出期間とを識別するタッチ−表示同期信号TSHDを出力する。
タッチ制御装置7は、タッチ検出パネル部4からの検出信号Rx(0)〜Rx(p)を処理する検出信号処理部TSと、駆動電極ドライバ12へ供給される選択信号TP(0)〜TP(p)および制御信号TSVCOM、VCOMSEL、xVCOMSELを形成する駆動信号形成部17と、検出信号処理部TSおよび駆動信号形成部17を制御する制御部18とを具備している。ここで、検出信号処理部TSは、タッチ検出パネル部4がタッチされたか否かを検出し、タッチされていた場合、タッチされた位置の座標を求める処理を行う。また、駆動信号形成部17は、タッチ検出パネル部4において、タッチを検出する領域の指定と制御を行う。
まず、検出信号処理部TSについて述べると、検出信号処理部TSは、タッチ検出パネル部4からの検出信号Rx(0)〜Rx(p)を受信し、受信した検出信号Rx(0)〜Rx(p)を増幅するタッチ検出信号増幅部13と、タッチ検出信号増幅部13によって増幅されたアナログの検出信号をデジタル信号へ変換するA/D変換部14とを含んでいる。ここで、タッチ検出信号増幅部13は、受信した検出信号Rx(0)〜Rx(p)から高い周波数の成分(ノイズ成分)を取り除き、増幅動作を行う。また、検出信号Rx(0)〜Rx(p)は、図2を用いて説明したように、共通電極TL(i)に供給される駆動信号Tx(i)に応答して発生する。そのため、この実施の形態1において、A/D変換部14は、駆動信号Tx(i)に同期して、タッチ検出信号増幅部13からの増幅信号をサンプリングし、デジタル信号へ変換するように、制御部18によって、制御される。
さらに、検出信号処理部TSは、A/D変換部14による変換動作によって得られたデジタル信号を受信し、当該デジタル信号に対して信号処理を行う信号処理部15と、信号処理部15の処理によって得られた信号から、タッチした位置の座標を抽出する座標抽出部16とを有している。信号処理部15で行われる信号処理としては、A/D変換部14で行ったサンプリングの周波数よりも高い周波数のノイズ成分を取り除き、タッチ検出パネル部4におけるタッチの有無を検出する処理が含まれる。座標抽出部16により抽出されたタッチされた位置の座標は、出力端子Toutから座標情報として出力される。
駆動信号形成部17は、制御部18からの制御信号に基づいて、選択信号TP(0)〜TP(p)および制御信号TSVCOM、VCOMSEL、xVCOMSELを形成し、駆動電極ドライバ12へ供給する。制御部18は、表示制御装置5の制御部9から出力されているタッチ−表示同期信号TSHDと外部端子Taを介して選択情報を受信し、このタッチ−表示同期信号TSHDがタッチ検出期間を表しているときに、駆動信号形成部17に対して、選択信号TP(0)〜TP(p)および制御信号TSVCOM、VCOMSEL、xVCOMSELを形成する様に制御する。
すなわち、選択情報によって指定される共通電極に対応する選択信号がハイレベルとなり、残りの選択信号がロウレベルとなるように、制御部18が駆動信号形成部17を制御する。また、タッチ検出期間において、駆動信号形成部17が、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMと、タッチ検出期間においてハイレベルとなる制御信号VCOMSELを出力するように、制御部18は、駆動信号形成部17を制御する。制御信号xVCOMSELは、制御信号VCOMSELに対して位相反転された制御信号である。すなわち、タッチ検出期間において、制御信号xVCOMSELはロウレベルとなる。また、制御部18は、タッチ検出期間において、タッチ検出信号増幅部13が受信した検出信号Rx(0)〜Rx(p)を変換し、タッチした座標が抽出されるように、A/D変換部14、信号処理部15および座標抽出部16を制御する。
<モジュール>
図3(A)は、実施の形態1に係わるタッチ検出機能付き液晶表示装置1を実装したモジュールの概略を示す平面図である。また、図3(B)は、図3(A)において、B−B’の断面図である。
液晶パネル2は、図3(A)において縦方向に延在し、横方向に並列的に配置された信号線SL(0)〜SL(p)と、これらの信号線SL(0)〜SL(p)の延在方向と同じ方向に延在する複数の共通電極TL(0)〜TL(p)とを具備している。すなわち、共通電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれも、同図において縦方向に延在し、横方向に並列的に配置されている。なお、走査信号Vs0〜Vspが供給される走査線および検出信号Rx(0)〜Rx(p)を伝達する検出電極RL(0)〜RL(p)は、同図において、横方向に延在し、縦方向に並列的に配置されているが、図3(A)では省略されている。
また、図3(A)において、2−Uは、液晶パネル2の短辺(第1辺)を示しており、2−Dは、液晶パネル2の辺であって、短辺2−Uに対向する短辺(第2辺)を示している。さらに、2−Lは、液晶パネル2の長辺を示しており、2−Rは、液晶パネル2の辺であって、長辺2−Lに対向する長辺を示している。ここで、短辺2−U、2−Dのそれぞれは、走査線および検出線Rx(0)〜Rx(p)と平行した辺であり、長辺2−L、2−Rのそれぞれは、信号線SL(0)〜SL(p)および共通電極TL(0)〜TL(p)と平行した辺である。
図1で説明した表示制御装置5および信号線セレクタ6は、液晶パネル2の短辺2−Dに沿って配置されている。すなわち、表示制御装置5および信号線セレクタ6は、信号線SL(0)〜SL(p)および共通電極TL(0)〜TL(p)と直交する方向に延在している。後で図5を用いて説明するが、信号線セレクタ6は、液晶パネル2と同じ基板に形成されており、信号線SL(0)〜SL(p)は、信号線セレクタ6に接続されており、表示制御装置5から出力される画像信号は、信号線セレクタ6を介して液晶パネル2の信号線SL(0)〜SL(p)に供給される。ここで、表示制御装置5から信号線セレクタ6へ供給される信号は、画像信号と、選択信号である。液晶パネル2は、カラー表示を行うため、表示制御装置5から信号線セレクタ6へ供給される画像信号は、3原色に相当するR(赤)、G(緑)、B(青)の画像信号であり、同図ではR/G/Bとして示されている。また、同図では、選択信号はSEL1、SEL2として示されている。信号線セレクタ6と信号線ドライバ11は、信号線SL(0)〜SL(p)に関連しているため、信号線回路と見なすことができ、この信号線回路は、液晶パネル2の短辺2−Dに沿って配置されていると見なすことができる。
信号線SL(0)〜SL(p)のそれぞれは、ガラス基板であるTFT基板300の一主面に形成されている。図3に示したモジュールにおいては、1個の共通電極(例えば、共通電極TL(0))に対して、複数の信号線(例えば、信号線SL(0)0、SL(0)1)が対応しており、それぞれの信号線SL(0)0、SL(0)1は、画像信号R、G、Bに対応する3個の信号線を含んでいる。図3(B)には、信号線SL(0)0に含まれる画像信号R、G、Bに対応する信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)と、信号線SL(1)に含まれる画像信号R、G、Bに対応する信号線SL(1)0(R)、SL(1)0(G)、SL(1)0(B)とが示されている。
ここで、本明細書で用いている、信号線の表記方法について説明をしておく。信号線SL(0)0(R)および信号線SL(1)0(R)を例にして説明すると、先ず()内の数字は、対応する共通電極の番号を示しており、次の数字は、対応する共通電極における画素の番号を示しており、()内の英字は、画素の三原色(R、G、B)を示している。すなわち、信号線SL(0)0(R)は、共通電極TL(0)に対応した信号線であり、0番目の画素で、三原色の赤に対応した画像信号を伝達する信号線を示している。同様に、信号線SL(1)0(R)は、共通電極TL(0)の隣に配置されたところの共通電極TL(1)に対応した信号線であり、0番目の画素で、三原色の赤に対応した画像信号を伝達する信号線を示している。そのため、図3(B)に示しているSL(1)1(R)およびSL(1)1(G)のそれぞれは、共通電極TL(1)に対応した信号線であり、1番目の画素の三原色の赤および緑に対応した画像信号を伝達する信号線を表していることになる。
図3(B)に示すように、画像信号R、G、Bに対応する信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)等の一主面とTFT基板300の一主面には、さらに絶縁層301が形成され、絶縁層301上に共通電極TL(0)〜TL(p)が形成されている。これらの共通電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれには、補助電極SMが形成され、補助電極SMは、共通電極と電気的に接続され、共通電極の電気抵抗の低減を図っている。共通電極TL(0)〜TL(p)と補助電極SMの上面には、絶縁層302が形成され、絶縁層302の上面には画素電極LDPが形成されている。図3(B)において、CR、CB、CGのそれぞれは、カラーフィルタであり、カラーフィルタCR(赤)、CG(緑)、CB(青)と絶縁層302との間には液晶層303が挟まれている。ここで、画素電極LDPは、走査線と信号線との交点に設けられており、各画素電極LDPの上方に、それぞれの画素電極LDPに対応したカラーフィルタCR、CGあるいはCBが設けられている。各カラーフィルタCR、CG、CB間にはブラックマトリクスBMが設けられている。
図4は、検出電極RL(0)〜RL(p)と共通電極TL(0)〜TL(p)との関係を示す模式図である。図4(A)に示すように、カラーフィルタCR、CG、CBの上方面には、ガラス基板であるCFガラス基板400が設けられ、CFガラス基板400の上方面に、検出電極RL(0)〜RL(p)が形成されている。さらに、検出電極RL(0)〜RL(p)の上方には偏光板401が形成されている。なお、ここでは、図4(A)に示すように、同図において上側から目視される場合を例にしているため、上方面として述べているが、目視の方向が変わることにより、上方面は、下方面あるいは側方面となることは言うまでもない。また、図4(A)においては、検出電極RL(0)〜RL(p)と共通電極TL(0)〜TL(p)との間に形成される容量素子の電極が破線で描かれている。
図3(A)および図4(C)に示すように、信号線SL(0)〜SL(p)および共通電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、縦方向、すなわち長辺方向に延在し、横方向、すなわち短辺方向に並列に配置されている。これに対して、検出電極RL(0)〜RL(p)は、図4(B)に示すように、CFガラス基板400に設けられ、共通電極TL(0)〜TL(p)と交差するように配置されている。すなわち、図4(B)において、横方向(短辺)に延在し、縦方向(長辺)に並列的に配置されている。この検出電極RL(0)〜RL(p)のそれぞれからの検出信号Rx(0)〜Rx(p)が、タッチ制御装置7へ供給される。特に制限されないが、この実施の形態1においては、図4(B)に示すように、検出信号Rx(0)〜Rx(p)は、交互に取り出されている。
平面視で見た場合、図3(A)に示すように、信号線SL(0)〜SL(p)と共通電極TL(0)〜TL(p)は、平行して、延在していると見なすことができる。なお、「平行」とは、互いに一端から他端に亘るまで交わることなく延在することを言うのであって、一方の線の一部又は全部が他方の線に対して傾いた状態で設けられていたとしても、これらの線が一端から他端まで交わるものでなければ、この状態は「平行」であるとする。
また、信号線セレクタ6および表示制御装置5を基点として、共通電極TL(0)〜TL(p)の配置を捉えた場合、共通電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、基点である信号線セレクタ6および表示制御装置5から遠ざかる方向に延在していると見なすことができる。この場合、信号線SL(0)〜SL(p)も、基点である信号線セレクタ6および表示制御装置5から遠ざかる方向に延在していると見なすことができる。
なお、図4(A)では、図3(B)に示した信号線および画素電極LDPは省略されている。
<モジュールの全体構成>
図5は、実施の形態に係わるモジュールの全体構成を示す模式的な平面図であり、タッチ検出機能付き液晶表示装置1を実装したモジュール500の全体構成を示している。模式的ではあるが、図5は、実際の配置に合わせて描かれている。
また、図5には、実施の形態1だけでなく、後で説明する実施の形態2および3に係わるモジュールの全体構成も示している。実施の形態2および3に係わる構成部分については、後で詳しく説明するため、ここでは簡単に述べるだけにする。
図5において、501は、図3で説明したTFT基板300における領域を示しており、502は、図4で説明したTFT基板300とCFガラス基板400とを有する領域を示している。モジュール500において、TFT基板300は一体となっている。すなわち、領域501と領域502とにおいて、TFT基板300は共通であり、領域502には、図4に示したように、TFT基板300の上方面に、CFガラス基板400、検出電極RL(0)〜RL(p)および偏光板401等が、さらに形成されている。
図5において、500−Uは、モジュール500の短辺を示しており、500−Dは、モジュール500の辺であって、短辺500−Uと対向する短辺を示している。また、500−Lは、モジュール500の長辺を示しており、500−Rは、モジュールの辺であって、長辺500−Lに対向する長辺を示している。
領域502には、モジュール500の長辺500−L、500−Rに沿って、図1に示したゲートドライバ8が実装されている。すなわち、複数の共通電極TL(0)〜TL(p)を挟んだ状態で、モジュール500の2つの長辺500−L、500−Rと液晶パネル2の2つの長辺2−L、2−Rとの間にゲートドライバ8が実装されている。この場合、図1において説明した走査線は、モジュールの短辺500−U、500−Dに沿って延在し、長辺500−L、500−R方向に並列に配置されており、ゲートドライバ8に接続されている。また、領域502には、先に説明した信号線セレクタ6が実装されている。この実施の形態1においては、信号線セレクタ6は、液晶パネル2の短辺2−Dに沿って配置されている。
一方、領域501には、表示制御装置5が実装されている。表示制御装置5は、この実施の形態1においては、半導体集積回路装置(以下、半導体装置とも称する)と、複数の電子部品とによって構成されている。電子部品としては、電界効果型トランジスタ(以下、MOSFETと称する)が含まれている。複数のMOSFETは、TFT基板300に形成されており、これらの複数のMOSFETは、表示制御装置5を構成する半導体装置によって覆われるTFT基板300の領域に形成されている。半導体装置によって覆われた複数のMOSFETにより構成される第2回路CGW2は、後で詳しく説明するが、実施の形態によってそれぞれ異なる。この実施の形態1に係わる第2回路GCW2の構成は、後で図7〜図9を用いて詳しく説明する。第2回路GCW2を覆うように実装された半導体装置は、図1に示した制御部9および信号線ドライバ11(図1)を有している。
第2回路GCW2を覆うように実装された半導体装置は、図5においては、DDICとして示されている。この半導体装置DDICは、信号線SL(0)〜SL(p)を駆動する信号線ドライバ11(図1)を有しているため、以下、ドライバ用半導体装置と称する。この実施の形態1においては、特に制限されないが、ドライバ用半導体装置DDICは、1個である。この1個のドライバ用半導体装置DDICと、ドライバ用半導体装置DDICとTFT基板300との間に挟まれて形成された複数のMOSFETにより構成された第2回路CGW2と、後で述べる第1回路CGW1とによって、図1に示した表示制御装置5が構成されている。しかしながら、ドライバ用半導体装置DDICは、図1に示した信号線ドライバ11のみを有し、別の半導体装置が図1に示した制御部9を有するようにしてもよい。
ドライバ用半導体装置DDICにおける信号線ドライバ12(図1)の出力は、信号線セレクタ6を介して、信号線SL(0)〜SL(p)に供給される。第2回路CGW2は、タッチ制御装置7からの選択信号TP(0)〜TP(p)、制御信号VCOMSEL、xVCOMSELを受け、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)〜TP(p)を出力する。第2回路CGW2から出力された選択信号TP(0)〜TP(p)は、共通電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれに1対1で対応した制御線SS(0)〜SS(p)を介して、第1回路CGW1へ供給される。この制御線SS(0)〜SS(p)は、液晶パネル2内に配置されている。
実施の形態1においては、複数の信号線SL(0)〜SL(p)のうちの少なくとも一部の信号線が、タッチ検出期間において、制御線SS(0)〜SS(p)として用いられる。すなわち、信号線SL(0)〜SL(p)のそれぞれを構成する複数の信号線のうちの少なくとも一部の信号線が、制御線SS(0)〜SS(p)として兼用される。そのため、第2回路CGW2の出力は、タッチ検出期間において、信号線セレクタ6を介して、一部の信号線に伝達され、第1回路CGW1へ供給される。
図5では、省略されているが、ドライバ用半導体装置DDICは、タイミング信号をゲートドライバ8へ供給する。ゲートドライバ8は、供給されたタイミング信号に従って、走査信号Vs0〜Vspを形成し、図示しない走査線へ供給する。
図4において説明した検出電極RL(0)〜RL(p)は、モジュール500の長辺500−L、500−Rと表示パネル2の長辺2−L、2−Rとの間に配置された配線を介して、フレキシブルケーブルFB1に接続されている。フレキシブルケーブルFB1には、図1で説明したタッチ制御装置7が実装されており、フレキシブルケーブルFB1内の配線を介して、タッチ制御装置7に検出電極RL(0)〜RL(p)における検出信号Rx(0)〜Rx(p)が供給される。また、領域501には、フレキシブルケーブルFB2が接続されており、ドライバ用半導体装置DDICおよび第2回路CGW2の端子はフレキシブルケーブルFB2内の配線に接続されている。
さらに、フレキシブルケーブルFB2には、コネクタCNが実装されている。このコネクタCNを介して、フレキシブルケーブルFB1とFB2とは電気的に接続されている。このコネクタCNを介して、ドライバ用半導体装置DDICおよび第2回路CGW2とタッチ制御装置7との間で複数の信号の送受信が行われる。特に制限されないが、この実施の形態1においては、タッチ制御装置7は、1個の半導体装置により構成されている。ドライバ用半導体装置と区別するために、タッチ制御装置7を構成する半導体装置はタッチ用半導体装置7と称する。
図5には、ドライバ用半導体装置DDICおよび第2回路CGW2とタッチ用半導体装置7との間で送受信される複数の信号のうち、タッチ−表示同期信号TSHDと、制御信号TSVCOM、VCOMSEL、xVCOMSELのみが示されている。タッチ−表示同期信号TSHDは、図1で説明したように、表示期間とタッチ検出期間を識別する制御信号である。制御信号TSVCOMは、既に説明したように、タッチ検出期間において、周期的に電圧が変化するクロック信号である。このクロック信号である制御信号TSVCOMは、タッチ検出期間において、タッチを検出するように選択された選択共通電極TL(i)に駆動信号Tx(i)として供給される。そのため、制御信号TSVCOMは、共通駆動信号と見なすこともできる。
この実施の形態1においては、制御信号(共通駆動信号)TSVCOM、制御信号VCOMSEL、xVCOMSELは、コネクタCNを介して、タッチ用半導体装置7から信号配線503に供給される。この信号配線503は、液晶パネル2を囲むように配置されている。すなわち、モジュール500の長辺500−L、500−Rと液晶パネル2の長辺2−L、2−Rとの間の領域および、モジュール500の短辺500−U、500−Dと液晶パネル2の短辺2−U、2−Dとの間の領域に配置されている。この信号配線503は、第1回路CGW1に接続され、この信号配線503を介して、制御信号(共通駆動信号)TSVCOM、制御信号VCOMSEL、xVCOMSELが、タッチ用半導体装置7から第1回路CGW1へ供給される。
図5に示したモジュール500においては、表示パネル2の2個の短辺2−U、2−Dのそれぞれに沿って、第1回路CGW1、第2回路CGW2が配置されている。すなわち、モジュール500は、表示パネル2の一方の短辺2−Uに沿って配置された第1回路CGW1と、表示パネル2の他方の短辺2−Dに沿って配置された第2回路CGW2を備えている。図5では、表示パネル2の他方の短辺2−Dに沿って配置された第2回路CGW2は、ドライバ用半導体装置DDICによって覆われている。また、表示パネル2の一方の短辺2−Uに沿って配置された第1回路CGW1は、表示パネル2の短辺2−Uとモジュール500の短辺500−Uとの間に形成されている。特に制限されないが、第1回路CGW1も、TFT基板300に形成されたMOSFETにより構成されている。
この実施の形態1において、第2回路CGW2は、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)〜TP(p)を、液晶パネル2に配置された制御線SS(0)〜SS(p)を介して、第1回路CGW1へ供給する。第1回路CGW1は、供給された選択信号SS(0)〜SS(p)に従って、選択共通電極には制御信号TSVCOMを供給し、非選択共通電極には所定の電圧を供給する。すなわち、タッチ検出期間においては、第1回路CGW1から共通電極TL(0)〜TL(p)へ駆動信号Tx(0)〜Tx(p)が供給されることになる。そのため、実施の形態1においては、この第1回路CGW1を駆動電極回路(第1駆動電極回路)と見なすことができる。
第2回路CGW2は、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)〜TP(p)を制御線SS(0)〜SS(p)へ伝達すればよいため、駆動能力が低くてもよい。そのため、第2回路CGW2を形成する面積を小さくすることが可能となる。
タッチ検出機能付き液晶表示装置1の額縁(上下額縁)の大きさは、モジュール500の短辺500−Dと表示パネル2の短辺2−Dとの間の領域の大きさに依存する。狭額縁化のために、ドライバ用半導体装置DDICの短辺DDLは、短くされる。実施の形態1においては、第2回路CGW2によって占有される領域を小さくすることが可能であるため、ドライバ用半導体装置DDICによって第2回路CGW2を覆う状態を維持しながら、狭額縁化を図ることが可能となる。
さらに、この実施の形態1においては、選択信号TP(0)〜TP(p)を伝達する信号配線を、モジュール500の長辺500−L、500−Rと液晶パネル2の長辺2−L、2−Rとの間の領域に配置せずに、液晶パネル2に配置された制御線を用いている。そのため、モジュール500の長辺500−L、500−Rと液晶パネル2の長辺2−L、2−Rとの間の領域の大きさに依存する額縁(横側額縁)が大きくなるのを抑制することが可能となる。
これにより、狭額縁化が可能な液晶表示装置1を提供することが可能となる。
さらに、実施の形態1においては、信号線SL(0)〜SL(p)の少なくとも一部の信号線が、タッチ検出期間においては、制御線SS(0)〜SS(p)として用いられるため、新たな配線を液晶パネル2に設ける必要がない。これにより、コストが上昇するのを抑制することができる。
特に制限されないが、ドライバ用半導体装置DDICは、Chip On Glass(COG)として形成する。また、信号線セレクタ6およびゲートドライバ8のそれぞれも、半導体装置によって構成してもよい。この場合も、これらの半導体装置は、COGとして形成してもよい。図5において、液晶パネル2の4辺に示したR、G、Bは、1つの画素を構成する副画素を示している。
<液晶素子配列>
次に、液晶パネル2の回路構成を説明しておく。図6は、液晶パネル2の回路構成を示す回路図である。図6において、一点鎖線で示した複数個のSPixのそれぞれは、1個の液晶表示素子(画素)を示している。液晶表示素子(画素)SPixは、液晶パネル2において、行列状に配置され、液晶素子配列(画素配列)LCDを構成している。液晶素子配列(画素配列)LCDは、各行に配置され、行方向に延在する複数の走査線GL(0)〜GL(p)と、各列に配置され、列方向に延在する信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)〜SL(p)p(R)、SL(p)p(G)、SL(p)p(B)とを具備している。また、液晶素子配列LCDは、各列に配置され、列方向に延在する共通電極TL(0)〜TL(p)を有している。図6には、走査線GL(0)〜GL(2)と、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)〜SL(1)0(R)、SL(1)0(G)、SL(1)0(B)と、共通電極TL(0)、TL(1)に関する液晶素子配列(画素配列)の部分が示されている。
図6においては、説明を容易にするために、共通電極TL(0)、TL(1)が、それぞれの列に配置されているように、示されているが、図3(A)および(B)において説明したように、複数の信号線に対して1個の共通電極が配置されているものと理解されたい。勿論、図6に示すように、液晶素子配列LCDのそれぞれの列に共通電極を配置してもよい。いずれにおいても、共通電極TL(0)〜TL(p)のそれぞれは、信号線と平行するように、液晶素子配列LCDの列に配置されている。
液晶素子配列LCDの行と列の交点に配置されたそれぞれの液晶表示素子(画素)SPixは、TFTガラス基板300に形成された薄膜トランジスタTrと、薄膜トランジスタTrのソースに一方の端子が接続された液晶素子LCとを具備している。液晶素子配列LCDにおいて、同じ行に配置された複数の液晶表示素子SPixの薄膜トランジスタTrのゲートは、同じ行に配置されている走査線に接続され、同じ列に配置された複数の液晶表示素子SPixの薄膜トランジスタTrのドレインは、同じ列に配置された信号線に接続されている。言い換えるならば、複数の液晶表示素子SPixが、行列状に配置され、各行には、走査線が配置され、走査線には、対応する行に配置された複数の液晶表示素子SPixが接続されている。また、各列には信号線が配置され、信号線には、対応する列に配置された液晶表示素子SPixが接続されている。また、同じ列に配置された複数の液晶表示素子SPixの液晶素子LCの他端は、列に配置された共通電極に接続されている。
図6に示した例で説明すれば、同図において、最上段の行に配置された複数の液晶表示素子SPixのそれぞれの薄膜トランジスタTrのゲートは、最上段の行に配置された走査線GL(0)に接続されている。また、同図において、最も左側の列に配置された複数の液晶表示素子SPixのそれぞれの薄膜トランジスタTrのドレインは、最も左側の列に配置された信号線SL(0)0(R)に接続されている。また、最も左側に列に配置された複数の液晶表示素子SPixのそれぞれの液晶素子の他端は、図6においては、最も左側に配置された共通電極TL(0)に接続されている。先にも述べたように、1個の共通電極が、複数の信号線に対応している。そのため、図6に示した例では、共通電極TL(0)は、3列に対して共通の共通電極となっていると見なすことができる。
1個の液晶表示素子SPixが、先に述べた1個の副画素(サブ画素)に対応する。従って、3個の液晶表示素子SPixによって、R、G、Bの3原色の副画素が構成される。図6では、同じ行に、連続的に配置された3個の液晶表示素子SPixによって、1つの画素Pixが形成され、当該画素Pixにてカラーが表現されるものとなる。すなわち、図6において、600Rとして示されている液晶表示素子SPixが、R(赤)の副画素SPix(R)とされ、600Gとして示されている液晶表示素子SPixが、G(緑)の副画素SPix(G)とされ、600Bとして示されている液晶表示素子SPixが、B(青)の副画素SPix(B)とされる。そのために、600Rとして示されている副画素SPix(R)には、カラーフィルタとして赤色のカラーフィルタCRが設けられており、600Gの副画素SPix(G)には、カラーフィルタとして青色のカラーフィルタCGが設けられており、600Bの副画素SPix(B)には、カラーフィルタとして緑色のカラーフィルタCBが設けられている。
また、1つの画素を表す信号のうち、Rに対応する画像信号が、信号線セレクタ6から、信号線SL(0)0(R)に供給され、Gに対応する画像信号が、信号線セレクタ6から、信号線SL(0)0(G)に供給され、Bに対応する画像信号が、信号線セレクタ6から、信号線SL(0)0(B)に供給される。
各液晶表示素子SPixにおける薄膜トランジスタTrは、特に制限されないが、Nチャンネル型のMOSFETである。走査線GL(0)〜GL(p)には、例えばこの順番で順次ハイレベルとなるパルス状の走査信号Vs0〜Vsp(図1)が、ゲートドライバ8から供給される。すなわち、液晶素子配列LCDにおいて、上段の行に配置された走査線GL(0)から下段の行に配置された走査線GL(p)に向かって、走査線の電圧が、順次ハイレベルとなる。これにより、液晶素子配列LCDにおいて、上段の行に配置された液晶表示素子SPixから下段の行に配置された液晶表示素子SPixに向かって、液晶表示素子SPixにおける薄膜トランジスタTrが、順次導通状態となる。
薄膜トランジスタTrが導通状態となることにより、そのとき信号線に供給されている画像信号が、導通状態の薄膜トランジスタを介して、液晶素子LCに供給される。液晶素子LCに供給された画像信号の値に従って、液晶素子LCにおける電界が変化し、その液晶素子LCを透過する光の変調が変わる。これにより、走査線GL(0)〜GL(p)に供給する走査信号Vs0〜Vspに同期して、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)〜SL(p)p(R)、SL(p)p(G)、SL(p)p(B)に供給した画像信号に応じたカラー画像が、液晶パネル2に表示されることになる。
ここで、図5に示したモジュール500の配置と、図6に示した回路図との対応を述べておくと、次のようになる。
液晶素子配列(画素配列)LCDは、その配列の行と実質的に平行な1対の辺と、その配列の列と実質的に平行な1対の辺とを有している。液晶素子配列LCDの行と平行な1対の辺が、図5に示した液晶パネル2の短辺2−U(第1辺)、2−D(第2辺)に対応し、液晶素子配列LCDの列と平行な1対の辺が、液晶パネル2の長辺2−L、2−Rに対応する。
液晶素子配列LCDにおいて、行と平行な1対の辺のうちの一方の辺、すなわち、液晶パネルの一方の短辺2−D(第2辺)に沿って、図3(A)、図4(C)および図5に示されているように、信号セレクタ6、ドライバ用半導体装置DDICおよび第2回路CGW2が配置されている。液晶素子配列LCDにおいては、この一方の辺(液晶パネル2の短辺2−D)において、信号線セレクタ6を介して、ドライバ用半導体装置DDIC内の信号線ドライバ11からの画像信号が、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)〜SL(p)p(R)、SL(p)p(G)、SL(p)p(B)に供給される。また、この一方の辺(液晶パネル2の短辺501−D)に沿って配置された第2回路CGW2からの選択信号TP(0)〜TP(p)が、信号線SL(0)〜SL(p)を介して、第1回路(第1駆動電極回路)CGW1へ供給される。この第1回路(第1駆動電極回路)CGW1は、液晶素子配列(画素配列)LCDの行と平行な他方の辺(液晶パネル2の短辺2−U(第1辺))に沿って配置されており、共通電極TL(0)〜TL(p)の一方の端部に供給される。
また、液晶素子配列LCDにおいて、列と平行な1対の辺、すなわち、液晶パネル2の1対の長辺2−L、2−Rに沿って、ゲートドライバ8が配置されている。液晶素子配列(画素配列)LCDにおいては、この1対の辺(2−L、2−R)において、走査線GL(0)〜GL(p)にゲートドライバ8からの走査信号Vs0〜Vspが供給される。
この実施の形態1に係わる液晶表示装置1は、インセルタイプであるため、共通電極TLは、液晶表示素子SPixの一方の電極であり、表示期間においては、所定の電圧が供給され、タッチ検出期間においては、第1回路(第1駆動電極回路)SW1から駆動信号が供給される。薄膜トランジスタTrのドレインを、液晶表示素子SPixの他方の電極と見た場合には、表示期間においては、液晶表示素子SPixの他方の電極は、信号線であり、画像信号が供給される。また、この実施の形態1においては、信号線SL(0)〜SL(p)のうちの一部の信号線が、タッチ検出期間に、第2回路CGW2から第1回路(第1駆動電極回路)CGW1へ選択信号TP(0)〜TP(p)を伝達するための制御線SS(0)〜SS(p)として用いられる。
1個の画素を構成する副画素の数が、3個の場合を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば上記RGBに加えて白(W)や黄色(Y)、又はRGBの補色(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y))のいずれか1色又は複数色を加えた副画素で1つの画素としてもよい。
<液晶表示装置1の構成>
図7は、実施の形態1に係わる液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。図7には、図5に示したモジュール500のうち、共通電極、第1回路CGW1、第2回路CGW2およびドライバ用半導体装置DDICが、詳しく示されている。模式的にではあるが、図7は、実際の配置に合わせて描かれている。
同図において、TL(0)〜TL(p)は、共通電極であり、図7には、共通電極TL(0)、TL(1)およびTL(p)が代表として示されている。また、図7において、共通電極TL(0)、TL(1)およびTL(p)上に描かれている破線は信号線を示しており、一点鎖線は、走査線GL(0)〜GL(p)を示している。
図7において、SP11〜SP16は、それぞれTFT基板300に形成された端子を示しており、端子SP11〜SP16により、1個の共通電極に対応した端子群(SP11〜SP16)が構成されている。図7には、3個の共通電極TL(0)、TL(1)およびTL(p)が示されているため、3組の端子群(SP11〜SP16)が示されている。端子SP11〜SP16は、ドライバ用半導体装置DDICの○印で示した端子に接続され、表示期間においては、ドライバ用半導体装置DDICの端子(○印)から画像信号が供給される。また、ドライバ用半導体装置DDICは、タッチ検出期間において、○印の端子をハイインピーダンス状態にする。
信号線セレクタ6(図1)は、複数の単位信号線セレクタ6(0)〜6(p)により構成されている。単位信号線セレクタ6(0)〜6(p)のそれぞれは、互いに同じ構成を有しており、それぞれの単位信号線セレクタは、選択信号SEL1、SEL2の電圧に従って、端子SP11〜SP16を、この端子SP11〜SP16に対応した共通電極上に配置された信号線に接続する。図7において、最も左側に描いた単位信号線セレクタ6(0)を例にして説明すると、単位信号線セレクタ6(0)は、端子SP11を、選択信号SEL1、SEL2の電圧に従って、信号線SL(0)0(R)またはSL(0)0(B)に接続する。例えば、選択信号SEL1またはSEL2の電圧がハイレベルであれば、端子SP11を信号線SL(0)0(R)またはSL(0)0(B)に接続する。
これにより、表示期間において、選択信号SEL1およびSEL2を選択的にハイレベルにすることにより、ドライバ用半導体装置DDICから端子SP11に供給されている画像信号を信号線SL(0)0(R)またはSL(0)0(B)へ供給することが可能となる。残りの端子SP12〜SP16についても同様である。表示期間において、ドライバ用半導体装置DDICは、端子SP11〜SP16のそれぞれに、時分割的に画像信号を供給し、選択信号SEL1、SEL2の電圧を選択的にハイレベルとすることにより、適切な信号線へ画像信号を供給することが可能となる。
一方、タッチ検出期間において、ドライバ用半導体装置DDICは、選択信号SEL1、SEL2のそれぞれを、ハイレベルにする。これにより、単位信号線セレクタ6(0)は、端子SP11を、信号線SL(0)0(R)およびSL(0)0(B)に接続する。単位信号線セレクタ6(0)は、残りの端子SP12〜SP16のそれぞれについても、同様に、それぞれ2個の信号線を1個の端子に接続する。
単位信号線セレクタ6(0)を例にして説明したが、残りの単位信号線セレクタ6(1)〜6(p)についても同様である。
この実施の形態2において、第2回路CGW2は、複数の単位選択回路UCG2(0)〜UCG2(p)により構成され、第1回路(第1駆動電極回路)CGW1は、複数の単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)により構成されている。複数の単位選択回路UCG2(0)〜UCG2(p)のそれぞれは、互いに同じ構成を有しており、複数の単位駆動電極回路UCG(0)〜UCG1(p)のそれぞれも互いに同じ構成を有している。単位選択回路UCG2(0)〜UCG2(p)および単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)のそれぞれは、共通電極TL(0)〜TL(p)に1対1で対応している。図7に示した単位選択回路UCG2(0)、UCG2(1)およびUCG2(p)と、単位駆動電極回路UCG1(0)、UCG1(1)およびUCG1(p)を例にして説明すると、単位選択回路UCG2(0)と単位駆動電極回路UCG1(0)は、共通電極TL(0)に対応している。同様に、単位選択回路UCG2(1)と単位駆動電極回路UCG1(1)は、共通電極TL(1)に対応し、単位選択回路UCG2(p)と単位駆動電極回路UCG1(p)は、共通電極TL(p)に対応している。
次に、単位選択回路UCG2(0)と、これに対応した単位駆動電極回路UCG1(0)とを例にして、対応する共通電極TL(0)との関係を説明する。単位選択回路UCG2(0)は、スイッチ回路SW2を備えている。スイッチ回路SW2には、制御信号VCOMSEl、xVCOMSELおよび共通電極TL(0)に対応する選択信号TP(0)が供給される。スイッチ回路SW2は、制御信号VCOMSEL、xVCOMSELによって、タッチ検出期間において導通状態(オン状態)となり、選択信号TP(0)を端子SP16へ伝達する。これにより、選択信号TP(0)は、制御線SS(0)へ伝達される。この実施の形態1において、制御線SS(0)は、信号線SL(0)2(B)であり、表示期間においては、青(B)を表す画像信号が、単位信号線セレクタ6(0)を介してドライバ用半導体装置DDICから供給される。なお、図7において、信号線SL(0)2(B)は、制御線SS(0)と時分割的に使われることを示すために、SS(0)[SL(0)2(B)]として示されている。
共通電極TL(0)に対応する単位駆動電極回路UCG1(0)は、スイッチ回路SW1と単位駆動電極ドライバ12(0)とを有している。スイッチ回路SW1は、制御線SS(0)と単位駆動電極ドライバ12(0)との間に接続され、制御信号VCOMSELにより制御される。このスイッチ回路SW1は、タッチ検出期間において、制御線SS(0)と単位駆動電極ドライバ12(0)とを電気的に接続し、表示期間においては、制御線SS(0)[SL(0)2(B)]とを電気的に分離する。言い換えるならば、スイッチ回路SW1は、表示期間においては、制御線SS(0)[SL(0)2(B)]と単位駆動電極ドライバ12(0)とを電気的に分離する分離回路である。
この実施の形態1において、表示期間では、ドライバ用半導体装置DDICからの画像信号が、端子SP11〜SP16へ供給され、単位信号線セレクタ6(0)を介して、信号線SL(0)に供給される。図7の例では、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(B)、SL(0)2(R)、SL(2)2(B)に供給され、画像信号に従って画像の表示が行われる。
一方、タッチ検出期間においては、ドライバ用半導体装置DDICは、その出力端子(○印)をハイインピーダンス状態にする。このとき、制御信号VCOMSEL、xVCOMSELにより、単位選択回路UCG2(0)を構成するスイッチ回路SW2が導通状態となり、タッチ用半導体装置7から出力されている選択信号TP(0)が、スイッチ回路SW2を介して、制御線SS(0)[SL(0)2(B)]に伝達され、この制御線SS(0)を介して選択信号TP(0)は、単位駆動電極回路UCG1(0)へ供給される。単位駆動電極回路UCG1(0)においては、タッチ検出期間において、スイッチ回路SW1は、制御信号VCOMSELによって導通状態となり、供給された選択信号TP(0)を単位駆動電極ドライバ12(0)へ供給する。単位駆動電極ドライバ12(0)は、供給された選択信号TP(0)が、共通電極を選択共通電極として指定している否か従って、駆動電極TL(0)を信号配線503または電圧配線700へ接続する。ここで、信号配線503には、共通駆動信号である制御信号TSVCOMが供給されており、電圧配線700には、接地電圧に相当する電圧VCOMDCが供給されている。
選択信号TP(0)が、対応する共通電極TL(0)を選択共通電極として指定している場合、単位駆動電極ドライバ12(0)は、信号配線503を共通電極TL(0)に接続する。一方、選択信号TP(0)が、対応する共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定している場合、単位駆動電極ドライバ12(0)は、電圧配線700を共通電極TL(0)に接続する。これにより、タッチ検出期間において、共通電極TL(0)が選択共通電極として指定されている場合には、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMが、駆動信号Tx(0)として供給されることになる。その結果、この共通電極TL(0)の近傍がタッチされているか否かの検出を行うことが可能となる。一方、タッチ検出期間において、共通電極TL(0)が非選択共通電極として指定されている場合には、この共通電極TL(0)には、接地電圧である電圧VCOMDCが供給されることになる。
単位選択回路UCG2(0)を構成するスイッチ回路SW2は、表示期間においては、ハイインピーダンス状態となる。また、表示期間においては、スイッチ回路SW1は分離回路として動作する。これにより、端子SP16に供給された画像信号は、信号線SL(0)2(B)へ伝達することが可能であり、信号線SL(0)2(B)に接続された画素に画像信号を供給することが可能となる。
他の単位選択回路UCG2(1)〜UCG2(p)および単位駆動電極回路UCG1(1)〜UCG(p)のそれぞれについても、上記した単位選択回路UCG2(0)および単位駆動電極回路UCG1(0)と同様に動作する。なお、図7に示した例では、共通電極TL(1)に対応した信号線のうち信号線SL(1)2(B)が、タッチ検出期間において制御信号SS(1)として用いられる。また、共通電極TL(p)に対応した信号線のうち信号線SL(p)2(B)が、タッチ検出期間において制御信号SS(p)として用いられる。
この実施の形態1においては、単位駆動電極ドライバ12(0)〜12(p)によって、図1に示した駆動電極ドライバ12が構成されていると見なすことができる。
<単位選択回路および単位駆動電極回路の構成>
次に、図7で示した単位選択回路UCG2(0)〜UCG2(p)および単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)の構成を説明する。ここでは、単位選択回路UCG2(0)および単位駆動電極回路UCG1(0)を代表として説明する。
図8は、実施の形態1に係わる液晶表示装置1の要部の構成を示す回路図である。同図には、単位選択回路UCG2(0)および単位駆動電極回路UCG1(0)の構成と、共通電極TL(0)と、2行分の画素が示されている。図面が複雑になるのを避けるために、図8には、端子SP11〜SP16のうち、端子SP11〜SP13、SP16のみが示されている。また、信号線についても、複数の信号線のうち、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)および信号線SL(0)2(B)のみが示されている。ここで、信号線SL(0)2(B)は、タッチ検出期間においては、制御線SS(0)として機能するため、SS(0)[SL(0)2(B)]として示されている。なお、同図において、R、G、Bは、画素を示している。
さらに、図8では、タッチ検出期間のときの単位信号線セレクタ6(0)の状態が示されている。すなわち、選択信号SEL1、SEL2によって、単位信号線セレクタ6(0)が、端子SP11〜SP13、SP16のそれぞれと信号線SL(0)とを接続している状態を示している。
単位信号線セレクタ6(0)は、選択信号SEL1によってオン/オフ制御される複数のスイッチS11と選択信号SEL2によってオン/オフ制御される複数のスイッチS12とを有している。表示期間においては、選択信号SEL1とSEL2とが相補的にハイレベルとなることにより、スイッチS11とスイッチS12とは相補的にオン状態となる。これにより、端子SP11〜SP16のそれぞれに供給された画像信号は、適切な信号線に供給されることになる。一方、タッチ検出期間においては、特に制限されないが、選択信号SEL1およびSEL2の両方がハイレベルとされる。これにより、図8に示すように、端子SP11〜SP16は、共通電極TL(0)に対応した複数の信号線と接続されることになる。
単位選択回路UCG2(0)を構成するスイッチSW2は、Pチャンネル型MOSFET(以下P型MOSFETと称する)TP1とNチャンネル型MOSFET(以下、N型MOSFETと称する)TN1とを有している。P型MOSFETTP1の一方の電極(ソースまたはドレイン)は、ノードn1を介して端子SP16に接続され、N型MOSFETTN1の一方の電極(ドレインまたはソース)も、ノードn1を介して端子SP16に接続されている。P型MOSFETTP1の他方の電極(ドレインまたはソース)とN型MOSFETTN1の他方の電極(ソースまたはドレイン)は、共通にノードn2に接続され、このノードn2には、タッチ用半導体装置7からの選択信号TP(0)が供給される。P型MOSFETTP1のゲートには、制御信号xVCOMSELが供給され、N型MOSFETTN1のゲートには制御信号VCOMSELが供給される。
タッチ用半導体装置7は、タッチ検出期間において、制御信号VCOMSELをハイレベルにし、制御信号xVCOMSELをロウレベルにする。また、タッチ用半導体装置7は、選択共通電極として指定する共通電極に対応する選択信号をハイレベルにし、非選択共通電極として指定する共通電極に対応する指定信号をロウレベルとする。例えば、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定する場合、タッチ用半導体装置7は、共通電極TL(0)に対応した選択信号TP(0)をハイレベルとし、共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定する場合には、選択信号TP(0)をロウレベルとする。
これにより、スイッチ回路SW2を構成するP型MOSFETTP1およびN型MOSFETTN1のそれぞれは、タッチ検出期間においてオン状態となり、ノードn2に供給されている選択信号TP(0)をノードn1を介して、端子SP16へ供給する。一方、表示期間においては、制御信号VCOMSELはロウレベルとなり、制御信号xVCOMSELはハイレベルとなる。これにより、P型MOSFETTP1およびN型MOSFETTN1のそれぞれがオフ状態となる。その結果、スイッチ回路SW2の出力端子であるノードn1は、ハイインピーダンス状態となる。
タッチ検出期間において、端子SP16へ供給された選択信号TP(0)は、制御線SS(0)を伝搬し、単位駆動電極回路UCG1(0)へ供給される。すなわち、選択信号TP(0)は、単位駆動電極回路UCG1(0)内のスイッチ回路SW1へ供給される。スイッチ回路SW1は、選択線SS(0)と信号配線800との間に接続されたスイッチS40を有する。スイッチS40は、制御信号VCOMSELによりスイッチ制御される。制御信号VCOMSELは、先に述べたように、タッチ検出期間においてハイレベルとなるため、スイッチ回路SW1は、タッチ検出期間においてオン状態となり、表示期間においてオフ状態となる。
単位駆動電極回路UCG1(0)を構成する単位駆動電極ドライバ12(0)は、P型MOSFETTP2、バッファ回路BF1、インバータ回路IV1、スイッチS20〜S23およびスイッチS30〜S33を有している。スイッチS20〜S23のそれぞれは、電圧配線700と共通電極TL(0)との間に並列的に接続され、スイッチS30〜S33のそれぞれは、信号配線503と共通電極TL(0)との間に並列的に接続されている。スイッチS20〜S23のそれぞれは、インバータ回路IV1の出力信号によってオン/オフ制御され、スイッチS30〜S33のそれぞれは、バッファ回路BF1の出力信号によってオン/オフ制御される。インバータ回路IV1の入力とバッファ回路BF1の入力は、信号配線800に接続されている。また、この信号配線800は、P型MOSFETTP2のドレインに接続されている。このP型MOSFETTP2のソースは、接地電圧に相当する電圧VGLに接続され、そのゲートには、制御信号VCOMSELが供給されている。
タッチ検出期間においては、制御信号VCOMSELがハイレベルとなるため、P型MOSFETTP2はオフ状態となる。これにより、信号配線800の電圧は、スイッチ回路SW1を介して供給された選択信号TP(0)の電圧と同じ電圧になる。共通電極TL(0)を選択共通電極として指定する場合には、選択信号TP(0)がハイレベルとなるため、バッファ回路BF1はハイレベルを出力し、インバータ回路IV1はロウレベルを出力する。これにより、スイッチS30〜S33のそれぞれがオン状態となり、共通電極TL(0)は、スイッチS30〜S33を介して信号配線503に接続されることになる。信号配線503に供給される制御信号TSVCOMは、タッチ検出期間においては、その電圧が周期的に変化するクロック信号である。そのため、共通電極TL(0)が選択共通電極として指定された場合には、周期的に電圧が変化する駆動信号が供給されることになり、この共通電極TL(0)の近傍がタッチされているか否かの判定を行うことが可能となる。
これに対して、共通電極TL(0)が非選択共通電極として指定されている場合には、選択信号TP(0)はロウレベルとなる。この選択信号TP(0)のロウレベルは、信号配線800を伝達してバッファ回路BF1およびインバータ回路IV1に供給される。これにより、バッファ回路BF1はロウレベルを出力し、インバータ回路IV1はハイレベルを出力する。インバータ回路IVの出力がハイレベルとなることにより、スイッチS20〜S23のそれぞれがオン状態となる。一方、バッファ回路BF1の出力がロウレベルとなることにより、スイッチS30〜S33のそれぞれはオフ状態となる。この結果、共通電極TL(0)は、スイッチS20〜S23を介して、電圧配線700に接続され、接地電圧が供給されることになる。非選択共通電極として共通電極TL(0)を指定した場合には、共通電極TL(0)の電圧が接地電圧に固定されるため、この共通電極TL(0)の近傍がタッチされても、タッチの検出は行われない。
表示期間においては、制御信号VCOMSELがロウレベルとなるため、スイッチ回路SW1はオフ状態となる。その結果、信号配線800と信号線SL(0)2(B)とは電気的に分離されることになり、画像信号が単位駆動電極ドライバ12(0)へ供給されるのを防ぐことが可能となる。また、このとき、P型MOSFETTP2がオン状態となるため、信号配線800には、P型MOSFETTP2を介して電圧VGLが供給されることになる。その結果、バッファ回路BF1の出力はロウレベルとなり、インバータ回路IV1の出力はハイレベルとなる。インバータ回路IV1の出力がハイレベルとなることにより、スイッチS20〜S23のそれぞれがオン状態となる。これにより、表示期間においては、スイッチS20〜S23を介して、共通電極TL(p)に電圧VCOMDCが供給されることになる。この場合、電圧VCOMDCは、接地電圧に相応する電圧VCOMDCである。このようにすることにより、表示期間においては、共通電極TL(0)に表示に適した電圧VCOMDCを供給することが可能となる。
<単位選択回路および単位駆動電極回路の動作>
次に、図8に示した液晶表示装置1の動作を説明する。図9(A)〜(E)は、図8に示した液晶表示装置1の動作を示す波形図である。図9において、横軸は時間を示しており、縦軸は電圧を示している。図9(A)は、選択信号SEL1の波形を示しており、図9(B)は、制御信号VCOMSELの波形を示しており、図9(C)は、制御信号TSVCOMの波形を示している。
図9には、タッチ検出期間と表示期間の波形が示されており、タッチ検出期間については、図8に示した共通電極TL(0)に関する波形が示されている。すなわち、図9(D)は、選択信号TP(0)の波形を示しており、図9(E)は、共通電極TL(0)に供給される駆動信号Tx(0)の波形を示している。図9において、「タッチ検出期間(選択共通電極)」は、タッチ用半導体装置7によって、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定した場合を示している。また、「タッチ検出期間(非選択共通電極)」は、タッチ用半導体装置7によって、共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定した場合を示している。
図9に示すように、タッチ検出期間と表示期間は交互に発生するが、タッチ検出期間から表示期間に移行する前に、特に制限されないが、信号線プリチャージ期間が設けられている。この信号線プリチャージ期間においては、信号線SL(0)〜SL(p)をプリチャージし、それぞれの信号線の電圧を所定の電圧にする。これにより、表示期間に遷移したときに、不所望な表示が発生するのを抑制することが可能となる。
表示期間においては、タッチ用半導体装置7は、制御信号VCOMSELをロウレベルにし、制御信号TSVCOMをロウレベルにする。また、選択信号SEL1、SEL2を相補的にハイレベルにする。図9(A)には、選択信号SEL1の波形のみが示されているが、選択信号SEL2は、選択信号SEL1がロウレベルとなっているとき、ハイレベルになるものと理解して頂きたい。これにより、図8に示したスイッチS11とS12とが交互にオン状態となり、端子SP11〜SP16に供給された画像信号を適切な信号線へ時分割的に供給する。
また、表示期間においては、制御信号VCOMSELがロウレベルとなっていることにより、図8に示したP型MOSFETTP2がオン状態となり、スイッチ回路SW1は非導通状態となる。これにより、信号配線800は、信号線SL(0)2(B)から分離され、ロウレベルの電圧VGLとなる。ロウレベルの電圧VGLがインバータ回路IV1に供給されることになるため、スイッチS20〜S23がオン状態となり、共通電極TL(0)には、接地電圧に相当する電圧VCOMDCが、表示の際の駆動電圧として、スイッチS20〜S23を介して供給されることになる。
さらに、制御信号xVCOMSELは、制御信号VCOMSELに対して位相反転された信号であるため、表示期間において、ハイレベルとなる。これにより、図8に示したスイッチ回路SW2を構成するP型MOSFETTP1およびN型MOSFETTN1の両方がオフ状態となり、スイッチ回路SW2の出力ノードn1は、ハイインピーダンス状態となる。これにより、ドライバ用半導体装置DDICから端子SP11〜SP16へ供給された画像信号は、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)〜SL(0)2(R)、SL(0)2(G)、SL(0)2(B)に伝達され、画像信号に従った表示が行われる。
タッチ検出期間においては、ドライバ用半導体装置DDICは、選択信号SEL1およびSEL2の両方をハイレベルにする。これにより、図8に示したスイッチS11とS12は両方ともオン状態となる。また、タッチ用半導体装置7は、制御信号VCOMSELをハイレベルにし、制御信号TSVCOMの電圧を周期的に変化させる。
タッチ検出期間が、タッチ検出期間(選択共通電極)の場合、タッチ用半導体装置7は、選択信号TP(0)をハイレベルにする。制御信号VCOMSELがハイレベルで、制御信号xVCOMSELがロウレベルであるため、スイッチ回路SW2が導通状態となり、ハイレベルの選択信号TP(0)がスイッチ回路SW2を介して、端子SP16に供給される。このとき、ドライバ用半導体装置DDICの出力端子(図7の○印)は、ハイインピーダンス状態のため、端子SP16に供給された選択信号TP(0)は、制御線SS(0)を伝搬し、単位駆動電極回路UCG1(0)へ供給される。
単位駆動電極回路UCG1(0)においては、制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、スイッチ回路SW1は導通状態となり、P型MOSFETTP2はオフ状態となる。そのため、制御線SS(0)は、スイッチ回路SW1を介して信号配線800に接続され、信号配線800の電圧は、ハイレベルとなる。信号配線800の電圧がハイレベルとなることにより、バッファ回路BF1の出力はハイレベルとなり、インバータ回路IV1の出力はロウレベルとなる。これにより、スイッチS20〜S23はオフ状態となり、スイッチS30〜S33はオン状態となる。スイッチS30〜S33がオン状態となることにより、共通電極TL(0)は、スイッチS30〜S33を介して信号配線503に接続される。信号配線503における制御信号TSVCOMは、その電圧が周期的に変化しているため、駆動電極TL(0)には、図9(E)に示すように周期的に電圧が変化する駆動信号Tx(0)が供給されることになる。これにより、図2において説明したように、駆動電極TL(0)の近傍がタッチされているか否かの検出を行うことが可能となる。
一方、タッチ検出期間が、タッチ検出期間(非選択共通電極)の場合、タッチ用半導体装置7は、選択信号TP(0)をロウレベルにする。制御信号VCOMSELがハイレベルで、制御信号xVCOMSELがロウレベルであるため、スイッチ回路SW2が導通状態となり、ロウレベルの選択信号TP(0)がスイッチ回路SW2を介して、端子SP16に供給される。このとき、ドライバ用半導体装置DDICの出力端子(図7の○印)は、ハイインピーダンス状態のため、端子SP16に供給された選択信号TP(0)は、制御線SS(0)を伝搬し、単位駆動電極回路UCG1(0)へ供給される。
単位駆動電極回路UCG1においては、制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、スイッチ回路SW1は導通状態となり、P型MOSFETTP2はオフ状態となる。そのため、制御線SS(0)は、スイッチ回路SW1を介して信号配線800に接続され、信号配線800の電圧は、ロウレベルとなる。信号配線800の電圧がロウレベルとなることにより、バッファ回路BF1の出力はロウレベルとなり、インバータ回路IV1の出力はハイレベルとなる。これにより、スイッチS30〜S33はオフ状態となり、スイッチS20〜S23はオン状態となる。スイッチS20〜S23がオン状態となることにより、共通電極TL(0)は、スイッチS20〜S23を介して電圧配線700に接続される。その結果、共通電極TL(0)には、その電圧が周期的に変化する制御信号TSVCOMは供給されず、接地電圧である電圧VCOMDCが供給されることになる。これにより、共通電極TL(0)の近傍がタッチされても検出信号の電圧は変化せず、タッチの有無の検出は行われない。
共通電極TL(0)、単位選択回路UCG2(0)および単位駆動電極回路UCG1(0)を代表例として説明したが、共通電極TL(1)〜TL(p)、単位選択回路UCG2(1)〜UCG2(p)および単位駆動電極回路UCG1(1)〜UCG1(p)についても、構成および動作は同じである。
実施の形態1においては、液晶パネル2の短辺2−Dに沿って配置された第2回路CGW2を、少ない数の素子(P型MOSFETTP1、N型MOSFETTN1)で構成することが可能であるため、液晶パネル2の下側額縁を狭くすることが可能である。また、液晶パネル2の短辺2−Uに沿って配置された第1回路(第1駆動電極回路)CGW1が、共通電極TL(0)〜TL(p)を駆動するため、タッチ検出を行うことが可能である。さらに、第2回路CGW2から第1回路CGW1へ選択信号を伝達する配線として、表示の際には画像信号を伝達する信号線を、タッチ検出期間においては、制御線として用いることにより、表示パネル2の横側額縁が大きくなるのを抑制することが可能である。
図7および図8においては、制御線SS(0)として、信号線SL(0)2(B)を用いる例を説明したが、これに限定されない。共通電極TL(0)に対応する信号線SL(0)である複数の信号線、例えば全ての信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)〜SL(0)2(R)、SL(0)2(G)、SL(0)2(B)あるいはこれらの信号線の少なくとも一部の信号線を制御線SS(0)として用いるようにしてもよい。この場合には、例えば、端子SP11〜SP16のそれぞれに、スイッチ回路SW2に相当するスイッチ回路を設け、スイッチ回路の出力ノードn1を、端子SP11〜SP16に接続し、それぞれの信号線と信号配線800との間に、スイッチ回路SW1に相当するスイッチ回路を設けるようにすればよい。信号線SL(1)〜SL(p)のそれぞれについても、信号線SL(0)と同様に、1個の信号線だけでなく、少なくとも一部の信号線を制御線として兼用することが可能である。
このように、共通電極に対応した信号線SL(0)〜SL(p)のそれぞれにおいて、複数の信号線を制御線として兼用することにより、選択信号TP(0)〜TP(p)が伝搬する際の遅延時間を低減することが可能となる。
(実施の形態2)
<液晶表示装置1の構成>
図10は、実施の形態2に係わる液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。図10には、図5に示したモジュール500のうち、共通電極、第1回路CGW1、第2回路CGW2およびドライバ用半導体装置DDICが、詳しく示されている。模式的にではあるが、図10も、実際の配置に合わせて描かれている。
図10に示す液晶表示装置の構成は、図7に示した液晶表示装置の構成と類似している。ここでは、図7に示した液晶表示装置との相違点を主に説明する。先ず、相違点の概要を述べると、実施の形態2に係わる液晶表示装置1において、第1回路CGW1は、実施の形態1と同様に第1駆動電極回路を備えており、第2回路CGW2も、共通電極TL(0)〜TL(p)に駆動信号Tx(0)〜Tx(p)を供給する第2駆動電極回路を備えている。また、この実施の形態2に係わる液晶表示装置1は、共通電極TL(0)〜TL(p)を、表示期間のとき、電圧VCOMDCに接続し、タッチ検出期間のとき、端子SP11〜SP16のうちの一部の端子へ接続する切換回路100を備えている。
第1回路CGW1は、実施の形態1と同様に、第1駆動電極回路であり、複数の第1単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)を備えている。これらの第1単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)は、共通電極TL(0)〜TL(p)と1対1に対応しており、互いに同じ構成を有している。第1単位駆動電極回路UCG1(0)を代表にして、説明すると、第1単位駆動電極回路UCG1(0)は、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)とスイッチ回路SW3とを備えている。第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)は、実施の形態1で述べた単位駆動電極ドライバ12(0)と同じ構成を有している。
スイッチ回路SW3は、制御信号VCOMSELにより制御され、タッチ検出期間において、制御線SS(0)を介して供給される選択信号を、信号配線800へ伝達する。また、スイッチ回路SW3は、タッチ検出期間において、制御線SS(0)に対応する信号線を除いた信号線を、共通電極TL(0)に接続する。
第2回路CGW2は、第2駆動電極回路であり、複数の第2単位駆動電極回路UCG2(0)〜UCG2(p)を備えている。これらの第2単位駆動電極回路UCG2(0)〜UCG2(p)は、共通電極TL(0)〜TL(p)と1対1に対応しており、互いに同じ構成を有している。第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表にして、説明すると、第2単位駆動電極回路UCG2(0)は、第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)とスイッチ回路SW2とを備えている。第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)は、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)と類似しており、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)が共通電極TL(0)を選択共通電極として指定しているとき、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMを端子SP11〜SP16のうちの所定の端子SP11〜SP15へ供給する。
スイッチ回路SW2は、実施の形態1で述べたスイッチ回路SW2と同じ構成を有しており、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)を制御線SS(0)へ供給する。
切換回路100も、複数の単位切換回路100(0)〜100(p)により構成されている。単位切換回路100(0)〜100(p)は、共通電極TL(0)〜TL(p)に1対1に対応しており、互いに同じ構成を有している。単位切換回路100(0)を代表として説明すると、単位切換回路100(0)は、共通電極TL(0)に対応し、制御信号VCOMSELに従って、対応する共通電極TL(0)を所定の端子SP11〜SP15または電圧VCOMDCに接続する。すなわち、制御信号VCOMSELが、表示期間を示しているとき、単位切換回路100(0)は、対応する共通電極TL(0)を電圧VCOMDCに接続し、制御信号VCOMSELが、タッチ検出期間を示しているとき、共通電極TL(0)を端子SP11〜SP15へ接続する。
タッチ検出期間においては、単位切換回路100(0)によって、共通電極TL(0)は、端子SP11〜SP15に接続され、第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)からの駆動信号が端子SP11〜SP15を介して、共通電極TL(0)に供給される。このとき、制御線SS(0)に対応する信号線SL(0)2(B)を除く信号線にも、第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)から駆動信号が供給される。
タッチ検出期間においては、実施の形態1と同様に、スイッチSW2を介して、選択信号TP(0)が制御線SS(0)[SL(0)2(B)]に供給される。この選択信号TP(0)は、制御線SS(0)[SL(0)2(B)]を伝搬し、スイッチ回路SW3を介して信号配線800に供給される。第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)は、実施の形態1の駆動電極ドライバ12(0)と同様に、信号配線800の電圧に従って、駆動信号を形成し、共通電極TL(0)へ供給する。このとき、スイッチ回路SW3は、制御線SS(0)に対応する信号線SL(0)2(B)を除いた信号線を共通電極TL(0)に接続する。そのため、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)により形成された駆動信号は、制御線SS(0)に対応する信号線[SL(0)2(B)]を除いた信号線へも供給されることになる。
これにより、タッチ検出期間においては、液晶パネル2のそれぞれの短辺2−U(第1辺)、2−D(第2辺)に沿って配置された第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)および第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)によって、共通電極TL(0)の両端側から駆動信号が供給されるようになる。また、スイッチ回路SW3および切換回路100(0)によって、制御線SS(0)[SL(0)2(B)]を除く信号線が、共通電極TL(0)と並列的に接続されることになり、合成インピーダンスを低下させることが可能となる。この結果、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)および第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)の駆動能力を低くしても、共通電極TL(0)を駆動することが可能となり、第1および第2単位駆動電極ドライバ12−1(0)、12−2(0)の小型化を図ることが可能となる。これにより、液晶パネル2の上側および下側の額縁を狭くすることが可能となる。
また、実施の形態1と同様に、表示期間においては信号線SL(0)2(B)として機能する配線を、選択信号TP(0)を伝達する制御線として用いているため、液晶パネル2の右側および左側の額縁が大きくなるのを防ぐことが可能である。
第1単位駆動電極回路UCG1(0)、第2単位駆動電極回路UCG2(0)および単位切換回路100(0)を代表として説明したが、残りの第1単位駆動電極回路UCG1(1)〜UCG1(p)、第2単位駆動電極回路UCG2(1)〜UCG2(p)および単位切換回路100(1)〜100(p)についても、構成および動作は同じである。
<第1単位駆動電極回路および第2単位駆動電極回路の構成>
次に、図10で示した第1単位駆動回路UCG1(0)〜UCG1(p)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)〜UCG2(p)の構成を説明する。ここでは、第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表として、図11を用いて説明する。
図11は、実施の形態2に係わる液晶表示装置1の要部の構成を示す回路図である。図11に示した回路図は、図8に示した回路図と類似しているので、ここでは主に相違点を説明する。
第1単位駆動電極回路UCG1(0)に含まれている第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)の構成は、図8に示した単位駆動電極ドライバ12(0)と同じ構成である。すなわち、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)は、P型MOSFETTP2、スイッチS20〜S23、S30〜S33、インバータ回路IV1およびバッファ回路BF1を有している。
スイッチ回路SW3は、制御信号VCOMSELによってスイッチ制御されるスイッチS40〜S43を備えている。ここで、スイッチS40は、図8と同様に、信号配線800と信号線SL(0)2(B)との間に接続されている。この信号線SL(0)2(B)は、実施の形態1と同様に、表示期間においては画像信号を伝達するために用いられ、タッチ検出期間においては、選択信号を伝達する制御線SS(0)として用いられる。スイッチS40は、表示期間においては、制御信号VCOMSELによりオフ状態にされるため、信号配線800と信号線SL(0)2(B)とを分離する分離回路として機能する。
スイッチS41〜S43は、共通電極TL(0)と信号線SL(0)2(B)を除く信号線との間に接続されている。図10では、共通電極TL(0)と信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)との間に接続されたスイッチS41〜S43が示されている。スイッチS41〜S43のそれぞれも、制御信号VCOMSELが、タッチ検出期間を示しているとき、すなわち制御信号VCOMSELがハイレベルのとき、オン状態となる。一方、制御信号VCOMSELが、表示期間を示しているとき、すなわち制御信号VCOMSELがロウレベルのとき、スイッチS41〜S43のそれぞれは、オフ状態となる。
実施の形態1と同様に、タッチ検出期間においては、制御線SS(0)およびスイッチS40を介して、選択信号が信号配線800に供給される。選択信号が、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定している場合、選択信号がハイレベルとなる。これにより、図8で説明したのと同様に、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)内のスイッチS30〜S33のそれぞれがオン状態となり、制御信号TSVCOMが、共通電極TL(0)に駆動信号Tx(0)として供給される。このとき、スイッチ回路SW3内のスイッチS41〜S43もオン状態となっているため、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)のそれぞれにも、スイッチS41〜S43を介して、制御信号TSVCOMが駆動信号Tx(0)として供給される。
ここで、制御線SS(0)として用いられている信号線SL(0)2(B)と共通電極TL(0)との間にはスイッチが設けられていないことに注意すべきである。この信号線SL(0)2(B)は、タッチ検出期間においては、選択信号を伝達するための制御線SS(0)として用いるため、駆動信号が供給されないようにするために、スイッチが設けられていない。
また、タッチ検出期間において、選択信号が、共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定している場合、選択信号がロウレベルとなる。これにより、図8で説明したのと同様に、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)内のスイッチS20〜S23のそれぞれがオン状態となる。これにより、共通電極TL(0)および信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)には、接地電圧に対応する電圧VCOMDCが供給される。
表示期間においては、制御信号VCOMSELがロウレベルとなることにより、スイッチ回路SW3内のスイッチS40〜S43はオフ状態となる。これにより、信号線SL(0)2(B)は、信号配線800から分離され、図8で述べたのと同様に、スイッチS20〜S23がオン状態となり、共通電極TL(0)には、表示の際の駆動電圧が、第1単位駆動電極回路UCG1(0)から供給されることになる。
第2単位駆動電極回路UCG2(0)は、第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)とスイッチ回路SW2とを有している。スイッチ回路SW2は、図8に示したスイッチ回路SW2と同じ構成を有している。すなわち、スイッチ回路SW2は、制御信号VCOMSELにより制御されるN型MOSFETTN1と制御信号xVCOMSELにより制御されるP型MOSFETTP1とを有している。スイッチ回路SW2の入力ノードn2には、タッチ用半導体装置7からの選択信号TP(0)が供給され、スイッチ回路SW2の出力ノードn1は、端子SP16に接続されている。
第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)は、端子SP11〜SP16のそれぞれと信号配線503との間に接続された第1スイッチと、端子SP11〜SP16のそれぞれと電圧配線700との間に接続された第2スイッチを備えている。図11には、これらの第1スイッチおよび第2スイッチのうち、端子SP11〜SP13およびSP16と信号配線503との間に接続された第1スイッチS60〜S63と、端子SP11〜SP13およびSP16と電圧配線700との間に接続された第2スイッチS70〜S73が示されている。また、第2単位駆動電極回路UCG2(0)は、タッチ用半導体装置7からの選択信号TP(0)が供給されるインバータ回路IV2と、選択信号TP(0)が供給されるバッファ回路BF2と、インバータ回路IV2の出力と制御信号VCOMSELを受ける2入力アンド(AND)回路ND1を備えている。バッファ回路BF2は、選択信号TP(0)と同相のスイッチ制御信号SW1_Cを出力する。インバータ回路IV2は、選択信号TP(0)を位相反転した反転信号を形成する。2入力アンド回路ND1は、制御信号VCOMSELと反転信号とを受け、スイッチ制御信号SW2_Cを出力する。
第1スイッチのうち、端子SP16を除く端子(図11では、SP11〜SP13)と信号配線503との間に接続された第1スイッチ(図11では、S60〜S62)は、スイッチ制御信号SW1_Cによりスイッチ制御される。また、第2スイッチのうち、端子SP16を除く端子(図11では、SP11〜SP13)と電圧配線700との間に接続された第2スイッチ(図11では、S70〜S72)は、スイッチ制御信号SW2_Cによりスイッチ制御される。これに対して、端子SP16と信号配線503との間に接続された第1スイッチS63は、常時オフ状態となるようにされている。また、端子SP16と電圧配線700との間に接続された第2スイッチS73も、常時オフ状態となるようにされている。例えば、第1スイッチS63と第2スイッチS73には、常時ロウレベルの制御信号が供給されるようにしておく。
図8で述べた単位駆動電極ドライバ12(0)と同様に、第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)は動作する。すなわち、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)の電圧がハイレベルの場合、バッファ回路BF2は、ハイレベルのスイッチ制御信号SW1_Cを出力する。このとき、インバータ回路IV2は、ロウレベルの反転信号を出力する。タッチ検出期間においては、制御信号VCOMSELはハイレベルとなるため、2入力アンド回路ND1は、インバータ回路IV2からの反転信号をスイッチ制御信号SW2_Cとして出力する。すなわち、ロウレベルのスイッチ制御信号SW2_Cを、2入力アンド回路ND1は出力する。これにより、第1スイッチS63を除く、第1スイッチ(S60〜S62)はオン状態となり、第2スイッチ(S70〜S72)はオフ状態となる。反対に、選択信号TP(0)の電圧がロウレベルの場合、バッファ回路BF2は、ロウレベルのスイッチ制御信号SW1_Cを出力し、インバータ回路IV2は、ハイレベルの反転信号を出力する。2入力アンド回路ND1は、ハイレベルの反転信号をスイッチ制御信号SW2_Cとして出力する。これにより、第2スイッチS73を除く、第2スイッチ(S70〜S72)はオン状態となり、第1スイッチ(S60〜S62)はオフ状態となる。
既に述べたように、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定する場合に、タッチ用半導体装置7は、この共通電極TL(0)に対応した選択信号TP(0)をハイレベルにする。一方、共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定する場合に、タッチ用半導体装置7は、この共通電極TL(0)に対応した選択信号TP(0)をロウレベルにする。その結果、共通電極TL(0)が選択共通電極として指定されている場合には、スイッチS63を除く第1スイッチ(S60〜S62)がオン状態となり、これらの第1スイッチを介して、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMが、駆動信号として、端子SP11〜SP15に供給されることになる。一方、共通電極TL(0)が非選択共通電極として指定されている場合には、スイッチS73を除く第2スイッチ(S70〜S72)がオン状態となり、これらの第2スイッチを介して、接地電圧に対応する電圧VCOMDCが、電圧配線700から端子SP11〜SP15へ供給されることになる。
タッチ検出期間においては、図8で述べたように、スイッチ回路SW2はオン状態となる。そのため、スイッチ回路SW2の入力ノードn2に供給されている選択信号TP(0)は、スイッチ回路SW2を介して端子SP16へ供給される。
すなわち、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)がハイレベルであった場合、端子SP11〜SP15における電圧は、制御信号TSVCOMの電圧変化に従って変化し、端子SP16は、選択信号TP(0)の電圧に相当する電圧となる。
単位切換回路100(0)は、制御信号VCOMSELによって制御される複数の第3スイッチを備えている。ここで、第3スイッチは、共通端子Cと2個の入力端子P1、P2を有する2入力スイッチであり、制御信号VCOMSELの電圧に従って、共通端子Cを、入力端子P1またはP2に接続する。複数の第3スイッチのそれぞれの共通端子Cは、共通電極TL(0)に接続され、それぞれの入力端子P1は、電圧VCOMDCが供給される電圧配線111に接続されている。また、第3スイッチの入力端子P2は、端子SP11〜SP16に接続されている。図11には、第3スイッチのうち、端子SP11〜SP13およびSP16に、入力端子P2が接続された第3スイッチが、S50〜S53として示されている。この実施の形態2においては、端子SP11〜SP16に接続された第3スイッチのうち、端子SP16に、その入力端子P2が接続された第3スイッチS53は、制御信号VCOMSELの電圧にかかわらずに、常時、共通端子Cが入力端子P1に接続されるように制御されている。
この実施の形態2においては、制御信号VCOMSELがロウレベルのとき、第3スイッチは、共通端子Cを入力端子P1へ接続し、制御信号VCOMSELがハイレベルのときには、共通端子Cを入力端子P2へ接続する。なお、第3スイッチのうち、第3スイッチS53には、例えば常時ロウレベルの制御信号が供給されている。
これにより、タッチ検出期間においては、制御信号VCOMSELがハイレベルとなるため、第3スイッチS53を除く第3スイッチ(S50〜S52)においては、共通端子Cが、入力端子P2を介して対応する端子SP11〜SP15に接続される。すなわち、タッチ検出期間においては、共通電極TL(0)は、端子SP11〜SP15に接続されることになる。また、実施の形態1において述べたように、単位信号線セレクタ6(0)におけるスイッチS11およびS12は、タッチ検出期間においては、ともにオン状態にされている。
そのため、タッチ検出期間において、第2駆動電極ドライバ12−2(0)から端子SP11〜SP15へ供給された駆動信号は、制御線SS(0)として機能する信号線SL(0)2(B)を除いた信号線と共通電極TL(0)へ供給されることになる。
また、表示期間においては、第3スイッチS50〜S53を介して、共通電極TL(0)は電圧配線700に接続されるため、表示の際の駆動電圧を共通電極TL(0)へ与えることが可能となる。表示期間において、タッチ用半導体装置7は、選択信号TP(0)〜TP(p)をロウレベルにする。また、制御信号VCOMSELは、ロウレベルとなる。これにより、バッファ回路BF2からはロウレベルのスイッチ制御信号SW1_Cが出力され、2入力アンド回路ND1からもロウレベルのスイッチ制御信号SW2_Cが出力される。その結果、第1スイッチS60〜S62および第2スイッチS70〜S72はともにオフ状態となり、第2単位駆動電極ドライバ12−2(0)の出力はハイインピーダンス状態となる。これにより、ドライバ用半導体装置DDICから端子SP11〜SP16へ供給された画像信号は、単位信号線セレクタ6(0)に供給され、適切な信号線へ供給されるようになる。
この実施の形態2において、第1スイッチS63、第2スイッチS73および第3スイッチS53は、スイッチとしては機能していない。そのため、第1スイッチS63および第2スイッチS73については、設けなくてもよい。また、第3スイッチS53については、共通電極TL(0)と電圧配線700とを接続する配線としてもよい。しかしながら、第1スイッチS63、第2スイッチS73および第3スイッチS53を設けるようにすることにより、第1スイッチ、第2スイッチおよび第3スイッチを繰り返して配置することにより、第2駆動電極ドライバ12−2(0)および切換回路100(0)を構成することができるようになり、設計および製造の容易化を図ることが可能である。なお、スイッチとして機能しないと言う観点で見た場合、第1スイッチS63、第2スイッチS73および第3スイッチS53のそれぞれは、ダミースイッチであると見なすことができる。
第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表として説明したが、残りの第1単位駆動電極回路UCG1(1)〜UCG1(p)および第2単位駆動電極回路UCG2(1)〜UCG2(p)についても同様である。
<第1単位駆動電極回路および第2単位駆動電極回路の動作>
次に、図11に示した液晶表示装置1の動作を説明する。図12(A)〜(E)は、図11に示した液晶表示装置1の動作を示す波形図である。図12において、横軸は時間を示しており、縦軸は電圧を示している。図12(A)は、選択信号SEL1の波形を示しており、図12(B)は、制御信号VCOMSELの波形を示しており、図12(C)は、制御信号TSVCOMの波形を示している。
図12には、タッチ検出期間と表示期間の波形が示されており、タッチ検出期間については、図11に示した共通電極TL(0)に関する波形が示されている。すなわち、図12(D)は、選択信号TP(0)の波形を示しており、図12(E)は、共通電極TL(0)に供給される駆動信号Tx(0)の波形を示している。図12において、「タッチ検出期間(選択共通電極)」は、タッチ用半導体装置7によって、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定した場合を示している。また、「タッチ検出期間(非選択共通電極)」は、タッチ用半導体装置7によって、共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定した場合を示している。
図12において、信号線プリチャージ期間および表示期間の動作は、図9で説明した動作とほぼ同じであるため、相違点のみを説明する。実施の形態1においては、信号線プリチャージ期間および表示期間のとき、単位駆動電極回路UCG1(0)から、共通電極TL(0)に接地電圧に対応する電圧VCOMDCを供給していた。これに対して、実施の形態2においては、第1単位駆動電極回路UCG1(0)と単位切換回路100(0)の両方から、共通電極TL(0)に、接地電圧に対応する電圧VCOMDCが供給される。これにより、表示の際の共通電極TL(0)の電圧をより安定化することが可能となる。
タッチ検出期間においては、ドライバ用半導体装置DDICは、選択信号SEL1およびSEL2の両方をハイレベルにする。これにより、図11に示したスイッチS11とS12は両方ともオン状態となる。また、タッチ用半導体装置7は、制御信号VCOMSELをハイレベルにし、制御信号TSVCOMの電圧を周期的に変化させる。
タッチ検出期間が、タッチ検出期間(選択共通電極)の場合、タッチ用半導体装置7は、選択信号TP(0)をハイレベルにする。制御信号VCOMSELがハイレベルで、制御信号xVCOMSELがロウレベルであるため、スイッチ回路SW2が導通状態となり、ハイレベルの選択信号TP(0)がスイッチ回路SW2を介して、端子SP16に供給される。このとき、ドライバ用半導体装置DDICの出力端子(図7の○印)は、ハイインピーダンス状態のため、端子SP16に供給された選択信号TP(0)は、制御線SS(0)[SL(0)2(B)]を伝搬し、第1単位駆動電極回路UCG1(0)へ供給される。
第1単位駆動電極回路UCG1(0)においては、制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、スイッチ回路SW3におけるスイッチS40〜S43は導通状態となり、P型MOSFETTP2はオフ状態となる。そのため、制御線SS(0)は、スイッチS40を介して信号配線800に接続され、信号配線800の電圧は、ハイレベルとなる。信号配線800の電圧がハイレベルとなることにより、バッファ回路BF1の出力はハイレベルとなり、インバータ回路IV1の出力はロウレベルとなる。これにより、スイッチS20〜S23はオフ状態となり、スイッチS30〜S33はオン状態となる。スイッチS30〜S33がオン状態となることにより、共通電極TL(0)は、スイッチS30〜S33を介して信号配線503に接続される。信号配線503における制御信号TSVCOMは、その電圧が周期的に変化しているため、駆動電極TL(0)には、図11(E)に示すように周期的に電圧が変化する駆動信号Tx(0)が供給されることになる。
また、選択信号TP(0)がハイレベルであるため、第2単位駆動電極回路UCG2(0)におけるバッファ回路BF2の出力信号であるスイッチ制御信号SW1_Cはハイレベルとなる。このとき、インバータ回路IV2から出力されている反転信号はロウレベルとなり、2入力アンド回路ND1からは、ロウレベルのスイッチ制御信号SW2_Cが出力される。これにより、第1スイッチ(S60〜S62)がオン状態となり、第2スイッチ(S70〜S72)はオフ状態となる。これにより、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMが、第1スイッチを介して、端子SP11〜SP15に供給される。
図12(B)に示すように制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、単位切換回路100(0)における第3スイッチ(S50〜S52)は、共通端子Cが入力端子P2に接続されている。そのため、端子SP11〜SP15に供給された制御信号TSVOMは、第3スイッチを介して共通電極TL(0)へ供給される。また、単位信号線セレクタ6(0)におけるスイッチS11、S12がオン状態となっているため、制御信号TSVOMは、制御線SS(0)として機能している信号線SL(0)2(B)を除いた信号線にも供給される。
これにより、共通電極TL(0)は、その両端から、制御信号TSVCOMが駆動信号Tx(0)として供給されることになり、図2において説明したように、駆動電極TL(0)の近傍がタッチされているか否かの検出を行うことが可能となる。
一方、タッチ検出期間が、タッチ検出期間(非選択共通電極)の場合、タッチ用半導体装置7は、選択信号TP(0)をロウレベルにする。制御信号VCOMSELがハイレベルで、制御信号xVCOMSELがロウレベルであるため、スイッチ回路SW2が導通状態となり、ロウレベルの選択信号TP(0)がスイッチ回路SW2を介して、端子SP16に供給される。このとき、ドライバ用半導体装置DDICの出力端子(図7の○印)は、ハイインピーダンス状態のため、端子SP16に供給された選択信号TP(0)は、制御線SS(0)を伝搬し、第1単位駆動電極回路UCG1(0)へ供給される。
第1単位駆動電極回路UCG1においては、制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、スイッチ回路SW3におけるスイッチS40〜S43は導通状態となり、P型MOSFETTP2はオフ状態となる。そのため、制御線SS(0)は、スイッチ回路SW1を介して信号配線800に接続され、信号配線800の電圧は、ロウレベルとなる。信号配線800の電圧がロウレベルとなることにより、バッファ回路BF1の出力はロウレベルとなり、インバータ回路IV1の出力はハイレベルとなる。これにより、スイッチS30〜S33はオフ状態となり、スイッチS20〜S23はオン状態となる。スイッチS20〜S23がオン状態となることにより、共通電極TL(0)は、スイッチS20〜S23を介して電圧配線700に接続される。その結果、共通電極TL(0)には、その電圧が周期的に変化する制御信号TSVCOMは供給されず、接地電圧である電圧VCOMDCが供給されることになる。
第2単位駆動電極回路UCG2(0)においては、選択信号TP(0)がロウレベルになることにより、バッファ回路BF2は、ロウレベルのスイッチ制御信号SW1_Cを出力する。また、インバータ回路IV2は、ハイレベルの反転信号を出力する。このとき、制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、2入力アンド回路ND1は、ハイレベルのスイッチ制御信号SW2_Cを出力する。
これにより、第1スイッチ(S60〜S62)はオフ状態となり、第2スイッチ(S70〜S72)はオン状態となる。第2スイッチがオン状態となることにより、端子SP11〜SP15には、第2スイッチを介して接地電圧に対応する電圧VCOMDCが供給される。これにより、共通電極TL(0)および制御線SS(0)に対応する信号線を除く信号線には、電圧VCOMDCが供給されることになる。
この場合も、共通電極TL(0)の両端において、電圧VCOMDCが供給されるため、共通電極TL(0)の電圧をより安定化することが可能となる。共通電極TL(0)に固定の電圧(VCOMDC)が供給されるため、共通電極TL(0)の近傍がタッチされても検出信号の電圧は変化せず、タッチの有無の検出は行われない。
共通電極TL(0)、第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表例として説明したが、共通電極TL(1)〜TL(p)、第1単位駆動電極回路UCG1(1)〜UCG2(p)および第2単位駆動電極回路UCG2(1)〜UCG1(p)についても、構成および動作は同じである。
実施の形態2においては、液晶パネル2の短辺2−U、2−Dに沿って配置された第1駆動電極回路CGW1および第2駆動電極回路CGW2の両方によって、共通電極TL(0)〜TL(p)を駆動する。そのため、第1駆動電極回路CGW1および第2駆動電極回路UCW2のそれぞれの駆動能力を低くしても、共通電極を駆動することが可能となり、液晶パネル2の下側および上側額縁を狭くすることが可能である。また、第2駆動電極回路CGW2から第1駆動電極回路CGW1へ選択信号を伝達する配線として、表示の際には画像信号を伝達する信号線を、タッチ検出期間においては、制御線として用いることにより、表示パネル2の横側額縁が大きくなるのを抑制することが可能である。
図10〜図12においては、制御線SS(0)として、信号線SL(0)2(B)を用いる例を説明したが、これには限定されない。信号線の少なくとも一部を制御線として用いることが可能である。
(実施の形態3)
<液晶表示装置1の構成>
図13は、実施の形態3に係わる液晶表示装置1の構成を示すブロック図である。図13には、図5に示したモジュール500のうち、共通電極、第1回路CGW1、第2回路CGW2およびドライバ用半導体装置DDICが、詳しく示されている。模式的にではあるが、図13も、実際の配置に合わせて描かれている。
図13に示す液晶表示装置の構成は、図10に示した液晶表示装置の構成と類似している。ここでは、図10に示した液晶表示装置との相違点を主に説明する。先ず、相違点の概要を述べると、実施の形態3に係わる液晶表示装置1においては、タッチ用半導体装置7は、タッチ検出期間において、選択共通電極として指定する共通電極に対し、周期的に電圧が変化する選択信号を供給し、非選択共通電極として指定する共通電極に対しては、時間的に電圧値が変化しない選択信号を供給する。第1回路CGW1および第2回路CGW2のそれぞれは、周期的に変化する選択信号が供給されたとき、当該選択信号に対応した共通電極を、この選択信号に同期して、第1電圧(TPH)と第2電圧(VCOMDC)に交互に接続する駆動電極回路を備えている。実施の形態2と同様に、ここでは、第1回路CGW1を第1駆動電極回路CGW1とし、第2回路CGW2を第2駆動電極回路CGW2とする。
第1駆動電極回路CGW1は、実施の形態2と同様に、複数の第1単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)を備えている。これらの第1単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)は、共通電極TL(0)〜TL(p)と1対1に対応しており、互いに同じ構成を有している。第1単位駆動電極回路UCG1(0)を代表にして、説明すると、第1単位駆動電極回路UCG1(0)は、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)とスイッチ回路SW4とを備えている。第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)は、共通電極TL(0)が選択共通電極として指定された場合、信号配線800を介して供給される選択信号の電圧変化に同期して、共通電極TL(0)を第1電圧配線1300と第2電圧配線700とに交互に接続する。ここで、第1電圧配線1300には、ハイレベルの第1電圧TPHが供給され、第2電圧配線700には、接地電圧に対応する第2電圧VCOMDCが供給されている。第1電圧TPHは、第2電圧VCOMDCよりも電圧値が高い電圧である。
スイッチ回路SW4は、制御信号VCOMSELにより制御され、タッチ検出期間において、信号線SL(0)を介して供給される選択信号を、信号配線800へ伝達する。なお、図13には、信号線SL(0)として、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(B)、SL(0)2(R)、SL(0)2(B)が示されている。
第2駆動電極回路CGW2も、複数の第2単位駆動電極回路UCG2(0)〜UCG2(p)を備えている。これらの第2単位駆動電極回路UCG2(0)〜UCG2(p)は、共通電極TL(0)〜TL(p)と1対1に対応しており、互いに同じ構成を有している。第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表にして、説明すると、第2単位駆動電極回路UCG2(0)は、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)が、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定するとき、選択信号TP(0)の電圧変化に同期して、端子SP11〜SP16を、第1電圧配線1300と第2電圧配線700に交互に接続する。単位信号線セレクタ6(0)は、実施の形態2と同様に、タッチ検出期間のとき、端子SP11〜SP16を、共通電極TL(0)および信号線SL(0)に接続する。そのため、この第2駆動電極回路UCG2(0)は、第2駆動電極ドライバと見なすことができる。
第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表として説明したが、残りの第1単位駆動電極回路UCG1(1)〜UCG1(p)および第2単位駆動電極回路UCG2(1)〜UCG2(p)についても、構成および動作は同じである。
<第1単位駆動電極回路および第2単位駆動電極回路の構成>
次に、図13で示した第1単位駆動電極回路UCG1(0)〜UCG1(p)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)〜UCG2(p)の構成を説明する。ここでは、第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表として、図14を用いて説明する。
図14は、実施の形態3に係わる液晶表示装置1の要部の構成を示す回路図である。図14に示した回路の構成は、図11に示した回路の構成と類似しているので、ここでは主に相違点を説明する。
実施の形態2においては、第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)のそれぞれは、選択信号TP(0)がハイレベルのとき、周期的に電圧が変化する制御信号TSVCOMを共通電極TL(0)へ供給するように動作する。これに対して、実施の形態3においては、選択信号TP(0)の電圧が周期的に変化するとき、この電圧変化に同期して、共通電極TL(0)を第1電圧配線1300と第2電圧配線700とに交互に接続する。これにより、制御信号TSVCOMを形成する回路の駆動能力が低くても、選択共通電極の電圧変化を所望の時間内で行うことが可能となる。
先ず、第1単位駆動電極回路UCG1(0)について説明する。第1単位駆動電極ドライバUCG1(0)に含まれている第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)の構成は、図11に示した第1単位駆動電極ドライバ12(0)と類似している。すなわち、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)は、P型MOSFETTP2、スイッチS20〜S23、S30〜S33、インバータ回路IV1およびバッファ回路BF1を有している。図11においては、スイッチS30〜S33は、共通電極TL(0)と信号配線503との間に接続されていた。しかしながら、実施の形態3においては、スイッチS30〜S33は、共通電極TL(0)と第1電圧配線1300との間に接続されている。
また、第1単位駆動電極回路UCG1(0)に含まれているスイッチ回路SW4は、制御信号VCOMSELによってスイッチ制御されるスイッチS40−1〜S40−4を備えている。ここで、スイッチS40−1〜40−3は、信号配線800と信号線SL(0)との間に接続されている。図14においては、信号線SL(0)の例として、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)およびSL(0)2(B)が示されている。これらの信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)およびSL(0)2(B)は、実施の形態2と同様に、表示期間においては画像信号を伝達するために用いられ、タッチ検出期間においては、選択信号を伝達する信号線として用いられる。スイッチS40−1〜S40−3は、表示期間においては、制御信号VCOMSELによりオフ状態にされるため、信号配線800と信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)およびSL(0)2(B)とを分離する分離回路として機能する。選択信号を伝達すると言う観点で見た場合、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)およびSL(0)2(B)は制御線SS(0)を構成していると見なすこともできる。
実施の形態2と同様に、タッチ検出期間においては、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)、SL(0)2(B)およびスイッチS40−1〜40−3を介して、選択信号が信号配線800に供給される。
次に、第2単位駆動電極回路UCG2(0)を説明する。第2単位駆動電極回路UCG2(0)は、端子SP11〜SP16と第1電圧配線1300との間に接続された複数の第4スイッチと端子SP11〜SP16と第2電圧配線700との間に接続された複数の第5スイッチとを備えている。また、第2単位駆動電極回路UCG2(0)は、インバータ回路IV3、バッファ回路BF3および2入力アンド(AND)回路ND2を有している。バッファ回路BF3およびインバータ回路IV3は、タッチ用半導体装置7からの選択信号TP(0)を受け、バッファ回路BF3は、選択信号TP(0)と同相の信号をスイッチ制御信号SW3_Cとして出力する。また、インバータ回路IV3は、選択信号TP(0)を位相反転し、反転信号を2入力アンド回路ND2に供給する。2入力アンド回路ND2は、反転信号と制御信号VCOMSELとを受け、スイッチ制御信号SW4_Cを出力する。
図14では、第4スイッチとして、端子SP11〜SP13およびSP16と第1電圧配線1300との間に接続されたスイッチS80〜S83が示されている。また、第5スイッチとして、端子SP11〜SP13およびSP16と第2電圧配線700との間に接続されたスイッチS90〜S93が示されている。第4スイッチS80〜S83は、スイッチ制御信号SW3_Cによってスイッチ制御され、第5スイッチS90〜S93は、スイッチ制御信号SW4_Cによってスイッチ制御される。
タッチ検出期間においては、制御信号VCOMSELがハイレベルとなる。タッチ用半導体装置7が、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定する場合、タッチ用半導体装置7は、選択信号TP(0)の電圧を、周期的に変化させる。これにより、バッファ回路BF3から出力されるスイッチ制御信号SW3_Cの電圧は周期的に変化することになる。また、2入力アンド回路ND2は、ハイレベルの制御信号VCOMSELが供給されているため、選択信号TP(0)に対して位相反転された信号をスイッチ制御信号SW4_Cとして出力する。これにより、第4スイッチ(S80〜S83)と第5スイッチ(S90〜S93)は、交互にオン状態となる。その結果、端子SP11〜SP16は、第4スイッチと第5スイッチを介して、交互に第1電圧配線1300と第2電圧配線700に接続されることになる。
一方、タッチ用半導体装置7が、共通電極TP(0)を非選択共通電極として指定する場合、タッチ用半導体装置7は、ロウレベルの選択信号TP(0)を出力する。この場合には、スイッチ制御信号SW3_Cはロウレベルとなり、スイッチ制御信号SW4_Cはハイレベルとなり、それぞれの電圧値が維持される。この結果、第4スイッチ(S80〜S83)はオフ状態となり、第5スイッチ(S90〜S93)はオン状態となる。そのため、端子SP11〜SP16は、第5スイッチを介して第2電圧配線700に接続された状態となる。
単位切換回路100(0)は、実施の形態2と同様に、複数の第3スイッチにより構成されている。図14には、第3スイッチとして、実施の形態2と同様に、スイッチS50〜S53が示されている。ここで、実施の形態2と異なり、実施の形態3においては、第3スイッチのそれぞれは、制御信号VCOMSELに従って、共通電極TL(0)を信号線SL(0)または端子SP11〜SP16に接続する。すなわち、実施の形態2においては、図11に示したように、第3スイッチS53は、ダミースイッチとして機能していたが、実施の形態3においては、第3スイッチS53は、その共通電極Cを制御信号VCOMSELに従って、入力端子P1またはP2を介して電圧配線700または端子SP16へ接続するスイッチとして機能する。
選択信号SEL1、SElは、実施の形態1および2において述べたように、表示期間のとき、単位信号線セレクタ6(0)を構成するスイッチS11とS12を相補的にオン状態とする。これにより、端子SP11〜SP16へ供給された画像信号は、単位信号線セレクタ6(0)により、適切な信号線SL(0)へ供給される。一方、タッチ検出期間においては、選択信号SEL1、SEL2のそれぞれがハイレベルとなる。その結果、単位信号線セレクタ6(0)を構成するスイッチS11およびS12の両方がオン状態となる。
実施の形態2と同様に、表示期間においては、端子SP11〜SP16に、ドライバ用半導体装置DDICから画像信号が供給される。一方、タッチ検出期間では、ドライバ用半導体装置DDICは、その出力端子(図13の○印)を、ハイインピーダンス状態にする。タッチ検出期間では、単位切換回路100(0)を構成する第3スイッチS50〜S53のそれぞれの共通端子Cは、制御信号VCOMSELがハイレベルとなるため、入力端子P2に接続される。さらに、この期間では、単位信号線セレクタ6(0)のそれぞれのスイッチS11およびS12がオン状態となる。
そのため、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)の電圧が周期的に変化する場合、端子SP11〜SP16、共通電極TL(0)および信号線SL(0)は、選択信号TP(0)の電圧変化に同期して、第1電圧配線1300と第2電圧配線700とに交互に接続され、電圧が変化することになる。言い換えるならば、選択信号TP(0)に従った駆動信号Tx(0)が、端子SP11〜SP16、共通電極TL(0)および信号線SL(0)に供給されることになる。信号線SL(0)における電圧の変化は、スイッチS40−1〜40−3を介して、信号配線800に供給される。言い換えるならば、第2単位駆動電極回路UCG2(0)により形成された駆動信号Tx(0)が、選択信号として、第1単位駆動電極回路UCG1(0)へ供給され、第1単位駆動電極回路UCG1(0)に含まれている駆動電極ドライバ12−1(0)に供給されることになる。
信号配線800における電圧が変化することにより、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)を構成するスイッチS30〜S33とスイッチS20〜S23とが交互にオン状態となる。スイッチS30〜S33は、第1電圧配線1300と共通電極TL(0)との間に接続され、スイッチS20〜S23は、第2電圧配線700と共通電極TL(0)との間に接続されている。これにより、第1単位駆動電極回路UCG1(0)も、選択信号TP(0)の電圧変化に同期して、対応する共通電極TL(0)へ駆動信号Tx(0)を供給することになる。すなわち、共通電極TL(0)は、その両端に配置された第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)から、駆動信号Tx(0)が供給され、駆動されることになる。勿論、第1単位駆動電極回路UCG1(0)からの駆動信号Tx(0)と第2単位駆動電極回路UCG2(0)からの駆動信号Tx(0)は、互いに同相である。
一方、タッチ検出期間において、選択信号TP(0)が、共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定する場合、すなわち、選択信号TP(0)が接地電圧に維持されている場合、第2単位駆動電極回路UCG2(0)においては、第5スイッチ(S90〜S93)がオン状態となる。また、第4スイッチ(S80〜S83)はオフ状態となる。これにより、第2電圧配線700における第2電圧VCOMDCが、第5スイッチ(S90〜S93)を介して、端子SP11〜SP16、共通電極TL(0)および信号線SL(0)へ供給される。信号線SL(0)における第2電圧VCOMDCは、スイッチS40−1〜S40−3を介して、信号配線800に供給される。これにより、駆動電極ドライバ12−1(0)におけるスイッチS20〜S23がオン状態となり、第1単位駆動電極回路UCG1(0)からも、第2電圧配線700から第2電圧VCOMDCが共通電極TL(0)に供給されることになる。
また、表示期間においては、タッチ用半導体装置7は、選択信号線TP(0)〜TP(p)のそれぞれをロウレベルにする。このとき、制御信号VCOMSELはロウレベルとなる。その結果、第2単位駆動電極回路UCG2(0)における第4スイッチ(S80〜S83)および第5スイッチ(S90〜S93)はオフ状態となる。これにより、第2単位駆動電極回路UCG2(0)の出力はハイインピーダンス状態となる。一方、表示期間では、ロウレベルの制御信号VCOMSELにより、単位切換回路100(0)を構成する第3スイッチ(S50〜S53)の共通端子Cが入力端子P1に接続されるため、単位切換回路100(0)によって、共通電極TL(0)は、第2電圧配線700に接続される。このとき、第1単位駆動電極UCG1(0)におけるP型MOSFETTP2もオン状態となるため、駆動電極ドライバ12−1(0)におけるスイッチS20〜S23もオン状態となる。そのため、第1単位駆動電極回路UCG1(0)からも共通電極TL(0)に対して、第2電圧VCOMDCが供給されるようになる。
その結果、表示期間においては、第1単位駆動電極回路UCG1(0)と単位切換回路100(0)によって、共通電極TL(0)の両端から第2電圧VCOMDCが供給されることになる。また、表示期間において表示される画像信号は、ドライバ用半導体装置DDICから端子SP11〜SP16に供給され、信号線SL(0)へ伝達されることになる。
このように、タッチ検出期間では、駆動信号Tx(0)が、駆動電極TL(0)の両端から供給されるため、第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)を小型化することが可能であり、上側および下側の狭額縁化を図ることが可能となる。また、表示期間においては画像信号を伝達する信号線をタッチ検出期間においては、選択信号を伝達する制御線として用いるため、右側および左側の額縁が大きくなるのを抑制することが可能となる。さらに、表示期間では、表示の際の駆動電圧である第2電圧VCOMDCが、駆動電極TL(0)の両端から供給されるため表示期間における共通電極の電圧を安定化することが可能となる。
<第1単位駆動電極回路および第2単位駆動電極回路の動作>
次に、図14に示した液晶表示装置1の動作を説明する。図15(A)〜(E)は、図14に示した液晶表示装置1の動作を示す波形図である。図15において、横軸は時間を示しており、縦軸は電圧を示している。図15(A)は、選択信号SEL1の波形を示しており、図15(B)は、制御信号VCOMSELの波形を示しており、図15(C)は、選択信号TP(0)の波形を示している。
図15(D)は、第4スイッチをスイッチ制御するスイッチ制御信号SW3_Cの波形を示しており、図15(E)は、第5スイッチをスイッチ制御するスイッチ制御信号SW4_Cの波形を示している。図15において、「タッチ検出期間(選択共通電極)」は、タッチ用半導体装置7によって、共通電極TL(0)を選択共通電極として指定した場合を示している。また、「タッチ検出期間(非選択共通電極)」は、タッチ用半導体装置7によって、共通電極TL(0)を非選択共通電極として指定した場合を示している。
図15において、信号線プリチャージ期間および表示期間の動作は、図12で説明した動作と同様であるため、説明は省略する。
タッチ検出期間においては、ドライバ用半導体装置DDICは、選択信号SEL1およびSEL2の両方をハイレベルにする。これにより、図14に示したスイッチS11とS12は両方ともオン状態となる。また、制御信号VCOMSELをハイレベルにする。
タッチ検出期間が、タッチ検出期間(選択共通電極)の場合、タッチ用半導体装置7は、選択信号TP(0)の電圧を周期的に変化させる。制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、2入力アンド回路ND2は、選択信号TP(0)の反転信号をスイッチ制御信号SW4_Cとして出力する。これにより、図15(D)および(E)に示されているように、スイッチ制御信号SW3_Cは、選択信号TP(0)と同相で変化し、スイッチ制御信号SW4_Cは、選択信号TP(0)とは逆相で変化する。これにより、第4スイッチ(S80〜S83)と第5スイッチ(S90〜S93)とが交互にオン状態となる。選択信号SEL1、SEL2がともにハイレベルであるため、単位信号線セレクタ6(0)によって、信号線SL(0)は、端子SP11〜SP16に接続されている。また、制御信号VCOMSELがハイレベルであるため、単位切換回路100(0)によって、共通電極TL(0)は、端子SP11〜SP16に接続されている。
これにより、タッチ検出期間(選択)においては、共通電極TL(0)および信号線SL(0)は、第1電圧配線1300と第2電圧配線700とに交互に接続され、それぞれの電圧は、選択信号TP(0)の電圧変化に同期して周期的に変化する。
また、信号線SL(0)における電圧変化は、スイッチ回路SW4を介して、信号配線800に供給される。信号配線800における電圧変化により、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)におけるスイッチS20〜S23とスイッチS30〜S33とが交互にオン状態となる。その結果、共通電極TL(0)は、第1駆動電極回路UCG1(0)においても、第1電圧配線1300と第2電圧配線700とに交互に接続されることになる。
これにより、駆動電極TL(0)は、その両端から、交互に第1電圧TPHと第2電圧VCOMDCとが供給され、電圧が変化する。これにより、図2において説明したように、共通電極TL(0)の近傍がタッチされているか否かの検出が可能となる。
一方、タッチ検出期間が、タッチ検出期間(非選択共通電極)の場合、タッチ用半導体装置7は、図15(C)および(B)に示すように、選択信号TP(0)をロウレベルにし、制御信号VCOMSELがハイレベルにする。選択信号TP(0)がロウレベルであるため、2入力アンド回路ND2は、選択信号TP(0)を位相反転したハイレベルの反転信号をスイッチ制御信号SW4_Cとして出力する。これにより、共通電極TL(0)および信号線SL(0)は、第5スイッチ(S90〜S93)を介して第2電圧配線700に接続され、第2電圧VCOMDCが、共通電極TL(0)および信号線SL(0)に供給されることになる。このときの信号線SL(0)の電圧は、スイッチ回路SW4を介して、信号配線800に供給される。信号配線800の電圧が、接地電圧に対応する第2電圧VCOMDCとなるため、第1単位駆動電極ドライバ12−1(0)におけるスイッチS30〜S33がオン状態となる。その結果、スイッチS30〜S33を介して、共通電極TL(0)は、第2電圧配線700に接続され、第2電圧VCOMDCが供給される。
これにより、共通電極TL(0)が非選択共通電極として指定されている場合には、その両端から接地電圧に対応する第2電圧VCOMDCが供給され、第2電圧VCOMDCに固定される。固定の電圧(VCOMDC)が供給されるため、共通電極TL(0)の近傍がタッチされても検出信号の電圧は変化せず、タッチの有無の検出は行われない。
共通電極TL(0)、第1単位駆動電極回路UCG1(0)および第2単位駆動電極回路UCG2(0)を代表例として説明したが、共通電極TL(1)〜TL(p)、第1単位駆動電極回路UCG1(1)〜UCG2(p)および第2単位駆動電極回路UCG2(1)〜UCG1(p)についても、構成および動作は同じである。
実施の形態3においては、液晶パネル2の短辺2−U、2−Dに沿って配置された第1駆動電極回路CGW1および第2駆動電極回路CGW2の両方によって、共通電極TL(0)〜TL(p)を駆動する。そのため、第1駆動電極回路CGW1および第2駆動電極回路UCW2のそれぞれの駆動能力を低くしても、共通電極を駆動することが可能となり、液晶パネル2の下側および上側額縁を狭くすることが可能である。また、第2駆動電極回路CGW2から第1駆動電極回路CGW1へ選択信号を伝達する配線として、表示の際には画像信号を伝達する信号線を、タッチ検出期間においては、制御線として用いることにより、表示パネル2の横側額縁が大きくなるのを抑制することが可能である。
図13〜図15においては、共通電極TL(0)に対応する信号線SL(0)、すなわち図14では、信号線SL(0)0(R)、SL(0)0(G)、SL(0)0(B)およびSL(0)2(B)を制御線として用いる例を説明したが、これに限定されない。1個の共通電極に対応する複数の信号線のうちの少なくとも1個の信号線を、制御線として用いてもよい。しかしながら、複数の信号線を制御線として用いることにより、制御線として用いるときに、選択信号の遅延を低減することが可能である。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例及び修正例に想到し得るものであり、それら変形例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
例えば、前述の各実施の形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
例えば、実施の形態においては、共通電極TL(0)〜TL(p)および信号線SL(0)〜SL(p)は、列方向に延在し、行方向に配置されている場合を説明したが、行方向および列方向は、見る視点により変化する。見る視点を変えて、共通電極TL(0)〜TL(p)および信号線SL(0)〜SL(p)が、行方向に延在し、列方向に配置されている場合も本発明の範囲に含まれるものである。また、図14においては、P型MOSFETTP2は設けなくてもよい。