JP6361526B2 - 梱包資材 - Google Patents
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Description
この梱包箱は、上面が開口した箱形の箱本体内に収容される仕切り枠を備えており、仕切り枠は、一対の対向する仕切り板を有している。各仕切り板には、上縁から下方に切り欠かれた導出部用切欠きおよび本体用切り欠きが設けられており、これらの切欠きにグロメットを載置することで、グロメットのシール部が箱本体の底壁部に接触することを防ぎつつ、グロメットを箱本体内に梱包することができるようになっている。
また、このような構成によると、ブラケットは、枠体および保持部と一体となって固定されているから、ブラケットにワイヤハーネス本体を固定するだけで、梱包資材に覆われたワイヤハーネスを構成することができる。つまり、例えば、ブラケットを作業台にセットした後、ブラケットにワイヤハーネスを固定してワイヤハーネスを構成し、完成したワイヤハーネスを梱包資材に収容するといった作業が発生しないから、ワイヤハーネス40の組み立て作業の作業効率を向上させることができる。
前記ブラケットは合成樹脂によって形成されており、前記ブラケットと前記保持部と前記枠体とは、成形樹脂によって一体に成形されている構成としてもよい。
このような構成によると、ブラケットと一体に繋がる枠体および保持部を樹脂成形によって容易に形成することができる。また、ブラケットが合成樹脂によって形成されているから、例えば、金属製のブラケットに比べて、軽量化できると共に、製造コストを低減することができる。
一般に、成形金型内においてブラケットと保持部と枠体とを樹脂成形によって一体に成形する場合、外側に配された枠体の位置から保持部の位置を通してブラケットの位置に成形樹脂を流し込んでブラケットを成形する。つまり、本実施形態によると、保持部の位置を通してブラケットにおける幅広の部分に成形樹脂を流し込んでブラケットを成形することができるから、例えば、保持部の位置を通してブラケットにおける幅狭な部分に成形樹脂を流し込んでブラケットを成形する場合に比べて、成形金型内における隅々にまで成形樹脂をしっかりと流し込むことができる。
このような構成によると、易破断部を切断などして破断させることで保持部からブラケットを容易に取り外すことができる。
このような構成によると、枠体に底面が形成されていないから、例えば、枠体の下端部に底面が設けられているものに比べて、梱包資材の厚みを小さくすることができる。つまり、例えば、複数の梱包資材を梱包箱などに収容する際に、枠体に底面が設けられているものに比べて、複数の梱包資材を収容することができる。ひいては、1箱あたりのワイヤハーネスの収容量を増やすことができる。
また、このような構成によると、枠体内においてワイヤハーネスが保持部のみによって支持されることになるから、ワイヤハーネスが底面などと干渉して、削り屑が生じることを防ぐことができる。
例えば、保持部が装着溝の内面に繋がっている場合、装着溝内に工具を挿入して、ブラケットと保持部とを分離することになるから、工具などによって装着溝を損傷させてしまう虞がある。ところが、このような構成によると、保持部がブラケットの外面に設けられているから、ブラケットを損傷させることなく、工具などを用いて保持部からブラケットを容易に取り外すことができる。
このような構成によると、梱包資材を積層して保管したり、梱包資材を積層下状態で梱包箱に詰めたりする場合に、上下方向に隣り合う枠体同士の上下方向と交差する方向への位置ずれを防ぐことができ、梱包資材が崩れることを防ぐことができる。
実施形態1について図1から図6を参照しつつ説明する。
本実施形態は、車両の機器に搭載されるワイヤハーネス40を複数保持する梱包資材10を例示している。
まず、ワイヤハーネス40について説明する。
各ワイヤハーネス40は、図1から図6に示すように、平板状のブラケット50と、ブラケット50に固定されるワイヤハーネス本体60とを備えて構成されている。
各ワイヤハーネス本体60は、複数の電線61を束ねて形成されており、束ねられた電線61の端末には、コネクタ62がそれぞれ設けられている。また、各ワイヤハーネス本体60は、電線61の延び方向の略中央部において二又に分かれた形態とされている。
プレート本体51において一対の分岐プレート52が設けられた端部には、分岐プレート52側に向かうほど幅広となる略三角形状の幅広部53が形成されており、この幅広部53の両側端部に分岐プレート52がそれぞれ設けられている。
また、プレート本体51における長辺方向の両側端部と、分岐プレート52の延出方向略中央部との合計4箇所には、帯状の締付バンド(「締付部材」の一例)55が装着される装着溝54が設けられている。
また、締付バンド55は、ブラケット50とワイヤハーネス本体60とを結束した状態では、装着溝54の内周縁に係合することで、ワイヤハーネス本体60の延び方向へのずれが防止されている。
枠体11は、図1および図2に示すように、ワイヤハーネス40の上下方向の厚み寸法よりも上下方向に大きい横長な略矩形の枠状をなしている。枠体11内には、図3に示すように、ワイヤハーネス40のブラケット50におけるプレート本体51の延び方向と枠体11の短辺側の内面とが平行となるようにして4つのワイヤハーネス40が横並びに配置されている。
また、保持部12は、枠体11の長辺側の内面における上下方向略中央部から枠体11の短辺側の内面と平行となるように延びて、その先端からワイヤハーネス40に向けて交差する方向に延びる形態とされており、保持部12の先端がブラケット50の外面に連結している。
易破断部13は、保持部12の先端部における両側の外側縁を内側に向けて凹ませることで他の部分よりも幅方向にくびれた形状をなしており、ブラケット50と同じ板厚寸法でブラケット50に繋がっている。
易破断部13は、例えば、工具などによって容易に切断または破断可能とされており、全ての易破断部13を切断または破断させることで、図5に示すように、梱包資材10からワイヤハーネス40を取り外すことができるようになっている。
つまり、既にブラケット50が枠体11と保持部12とによって支持されており、ブラケット50に対してワイヤハーネス本体60の組み付け作業を直ぐに実施できるから、例えば、梱包資材とは別途成形されたブラケットを作業台に固定し、作業台に固定されたブラケットにワイヤハーネス本体を載置して締付バンドによって固定する場合に比べて、ワイヤハーネス40の組み立て作業の作業効率を向上させることができる。
そして、全てのブラケット50に対してワイヤハーネス本体60を固定することにより、梱包資材10によって覆われて保持されたワイヤハーネス40が完成する。
ところで、一般に、ワイヤハーネスが収容された梱包資材を梱包箱に複数段に詰めて搬送する場合、搬送中に梱包資材内においてワイヤハーネスが移動して梱包資材とブラケットとが当接し、当接することで生じた削り屑に起因してワイヤハーネスに不具合が生じることが懸念される。
これにより、ワイヤハーネス40に不具合が生じたり、ワイヤハーネス40に付着した削り屑に起因して他の機器に不具合が生じたりすることを防ぐことができる。
ここで、仮に、装着溝の内面に保持部が繋がっている場合、装着溝内に工具を挿入して易破断部を破断させることになるため、工具などによって装着溝を損傷させてしまう嫌いがあるところ、本実施形態によると、図4に示すように、保持部12が、装着溝54とは異なるプレート本体51および分岐プレート52の外側縁に繋がっているから、ブラケット50を損傷させることなく、保持部12からブラケット50を容易に取り外すことができる。
また、本実施形態によると、ブラケット50を枠体11および保持部12と共に、樹脂成形によって一度に形成しているから、ブラケット50と梱包資材10とを容易に一体に構成することができる。
次に、実施形態2について図7を参照して説明する。
実施形態2の梱包資材110は、実施形態1における枠体11の形状を変更したものであって、実施形態1と共通する構成、作用、および効果については重複するため、その説明を省略する。また、実施形態1と同じ構成については同一の符号を用いるものとする。
位置ずれ防止部114は、枠体111の上端部に設けられた係合凸部115と、枠体111の下端部に設けられた係合凹部116とを備えている。
係合凸部115と係合凹部116とが全周に亘って嵌合し、梱包資材110同士が上下方向に積層した状態になると、係合凸部115における径方向外側の外周面が係合凹部116の径方向内側の内周面と径方向に係合することで、上下方向に積層された梱包資材110同士が水平方向に位置ずれしないようになる。
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(2)上記実施形態では、3本の保持部12よってワイヤハーネス40を支持する構成とした。しかしながら、これに限らず、2本の保持部や4本以上の保持部でワイヤハーネスを支持する構成にしてもよい。
(3)上記実施形態では、保持部12の外側縁を内側に凹ませて幅方向にくびれた易破断部13を構成した。しかしながら、これに限らず、易破断部は、上下方向にくびれた形状でもよく、全ての方向にくびれた形状に構成してもよい。
(5)上記実施形態では、ブラケット50におけるプレート本体51の外側縁や幅広部53の外側縁に保持部12を連結した構成とした。しかしながら、これに限らず、装着溝の幅寸法を大きくするなどして工具による破損を回避しつつ、保持部を装着溝内に連結する構成としてもよい。
11,111:枠体
12:保持部
13:易破断部
40:ワイヤハーネス
50:ブラケット
54:装着溝
55:締付バンド(締付部材)
60:ワイヤハーネス本体
61:電線
114:位置ずれ防止部
115:係合凸部(位置ずれ防止部)
116:係合凹部(位置ずれ防止部)
Claims (7)
- 複数の電線が結束されたワイヤハーネス本体がブラケットに固定されたワイヤハーネスを収容する梱包資材であって、
前記ワイヤハーネスを囲む枠体と、
前記枠体と前記ブラケットとに一体に繋がって形成され、前記ブラケットを支持することで前記ワイヤハーネスを前記枠体内に保持する保持部とを備え、
前記枠体と前記ブラケットとは、複数の前記保持部によって繋がれている梱包資材。 - 前記ブラケットは合成樹脂によって形成されており、
前記ブラケットと前記保持部と前記枠体とは、成形樹脂によって一体に成形されている請求項1に記載の梱包資材。 - 前記保持部は、前記ブラケットにおける幅広な部分に連結されている請求項2記載の梱包資材。
- 前記保持部において前記ブラケットと隣接する位置には、くびれた形状の易破断部が設けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の梱包資材。
- 前記枠体は上下に開口しており、
前記枠体は、前記ワイヤハーネスの上下方向の厚み寸法よりも上下に大きく形成されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の梱包資材。 - 前記ブラケットの外面には、前記ワイヤハーネス本体を締付部材によって締め付けて固定する装着溝が凹んで形成されており、
前記保持部は、前記ブラケットにおいて前記装着溝とは異なる前記ブラケットの外面に連結されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の梱包資材。 - 前記枠体は、上下方向に複数段に積層可能とされており、
前記枠体には、上下方向と交差する方向に係合することで上下方向に隣り合う枠体同士の位置ずれを防ぐ位置ずれ防止部が設けられている請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の梱包資材。
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