JP6361431B2 - 周波数特性調整用治具、アンテナ検査装置及びアンテナ検査方法及びならびにループアンテナ - Google Patents

周波数特性調整用治具、アンテナ検査装置及びアンテナ検査方法及びならびにループアンテナ Download PDF

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Description

本発明は、例えば、ループアンテナの周波数特性の調整に用いられる周波数特性調整用治具、及びそのような治具を用いたアンテナ検査装置及びアンテナ検査方法ならびにループアンテナに関する。
従来より、様々な種類のアンテナの一つとしてループアンテナが知られている。ループアンテナは、導体をループ状に形成して、コイルとしてその導体を動作させるアンテナである。このようなループアンテナにおいて、所望の周波数の電波を送信または受信できるようにするために、ループアンテナの周波数特性を調整する方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
例えば、特許文献1には、共振回路を構成するアンテナ近傍に、閉ループアンテナ、金属板などの導体または別個の共振回路を配置することで、アンテナのインダクタンスを調整し、これによって共振回路の共振周波数を調整することが開示されている。
また特許文献2には、所望の周波数での通信距離を最大化すべく、非接触で通信するタグに貼り付けられる金属シートが提案されている。この金属用シートは、その中心点を中心にして点対称の位置に第1及び第2の金属部を有し、第1及び第2の金属部の一部がタグとそれぞれ接触するようにタグに貼り付けられる。
特開2001−160124号公報 国際公開第2012/137330号
一方、ループが形成される面と交差する方向に沿ったループを形成する導体の幅が、ループが形成される面におけるその導体の幅よりも広い、立体的な形状を持つループアンテナがある。しかしながら、上記の特許文献1及び2に開示された技術の何れにおいても、周波数調整の対象となるアンテナは、平面状に形成されたループアンテナであり、立体的な形状を持つループアンテナに適用することは想定されていない。
そこで、本明細書は、立体的な形状を持つループアンテナの周波数特性を調節できる周波数特性調整用治具を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、ループ状に形成され、ループが形成される面における幅よりもループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに装着される周波数特性調整用治具が提供される。この周波数特性調整用治具は、周波数特性調整用治具がループアンテナに装着された状態で導体の一部に対してループの外周に沿って配置され、導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、周波数特性調整用治具がループアンテナに装着された状態で導体の他の一部に対してループの外周に沿って配置され、導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、第1の部材と第2の部材とを、ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有する。そして第1の部材及び第2の部材のループに沿った長さが、ループアンテナの周波数特性の周波数シフトに応じた長さとなる。
また他の実施形態によれば、ループアンテナが提供される。このループアンテナは、ループ状に形成され、ループが形成される面における幅よりもループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつループの一部に給電点が形成される導体と、導体の一部に対してループの外周に沿って配置され、導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、導体の他の一部に対してループの外周に沿って配置され、導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、第1の部材と第2の部材とを、ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有する。そして第1の部材及び第2の部材のループに沿った長さが、ループアンテナの周波数特性の周波数シフトに応じた長さとなる。
さらに他の実施形態によれば、ループ状に形成され、ループが形成される面における幅よりもループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに適用されるアンテナ検査装置が提供される。このアンテナ検査装置は、ループアンテナに装着する周波数特性調整用治具と、周波数特性調整用治具が装着されたループアンテナに対して、ループアンテナが使用される第1の周波数と異なる第2の周波数を持つ電波を放射して、第2の周波数に対するループアンテナの通信性能に関する指標を測定する測定部と、その指標に基づいてループアンテナの検査結果を求める検査部とを有する。
そして周波数特性調整用治具は、その周波数特性調整用治具がループアンテナに装着された状態でループアンテナの導体の一部に対してループの外周に沿って配置され、その導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、周波数特性調整用治具がループアンテナに装着された状態でその導体の他の一部に対してループの外周に沿って配置され、その導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、第1の部材と第2の部材とを、ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有し、第1の部材及び第2の部材のループに沿った長さが、ループアンテナの周波数特性の第1の周波数から第2の周波数へのシフトに応じた長さとなる。
本発明の目的及び利点は、請求項において特に指摘されたエレメント及び組み合わせにより実現され、かつ達成される。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
本明細書に開示された周波数特性調整用治具は、立体的な形状を持つループアンテナの周波数特性を調節できる。
周波数特性の調整対象となるループアンテナの一例の概略斜視図である。 (a)は、図1に示されたループアンテナの等価回路図である。(b)は、図1に示されたループアンテナの並列インダクタンス成分と周波数の関係を示すスミスチャートである。 一つの実施形態による周波数特性調整用治具の概略斜視図である。 図3に示された二つの周波数特性調整用治具が長辺の両端に装着されたループアンテナの概略斜視図である。 ループアンテナの長辺方向に沿った周波数特性調整用治具の長さとループアンテナの周波数特性の関係を示すスミスチャートである。 図3に示された一つの周波数特性調整用治具が長辺の一端に装着されたループアンテナの概略斜視図である。 一つの周波数特性調整用治具をループアンテナの長辺の一端に装着した場合における、ループアンテナの長辺方向に沿った周波数特性調整用治具の長さとループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。 (a)は、変形例による、周波数特性調整用治具の概略斜視図である。(b)は、(a)に示された二つの周波数特性調整用治具がループアンテナの長辺の両端に装着された状態を示す、ループアンテナの概略斜視図である。 ループアンテナの長辺に沿った、図8に示される周波数特性調整用治具の長さとループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。 変形例による、二つの周波数特性調整用治具がループアンテナの長辺の両端に装着された状態を示す、ループアンテナの概略斜視図である。 ループアンテナの長辺方向に沿った、図10に示された変形例による周波数特性調整用治具の長さとループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。 (a)は、さらに他の変形例による、周波数特性調整用治具の概略斜視図である。(b)は、(a)に示された二つの周波数特性調整用治具がループアンテナの長辺の両端に装着された状態を示す、ループアンテナの概略斜視図である。 ループアンテナの長辺方向に沿った、図12(a)に示された変形例による周波数特性調整用治具の長さとループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。 図12(a)に示された変形例による二つの周波数特性調整用治具がループアンテナの長辺の途中に装着された状態を示す、ループアンテナの概略斜視図である。 ループアンテナに装着される、図12(a)に示された変形例による二つの周波数特性調整用治具の位置とループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。 図12(a)に示された変形例による二つの周波数特性調整用治具がループアンテナの長辺の途中に装着された状態を示す、ループアンテナの概略斜視図である。 図16に示されるように二つの周波数特性調整用治具がループアンテナに装着された場合における、ループアンテナの長辺方向に沿った周波数特性調整用治具の長さLとループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。 図10に示された周波数特性調整用治具と図12(a)に示された周波数特性調整用治具とが装着されたループアンテナの概略斜視図である。 図18に示されるように二つの周波数特性調整用治具がループアンテナに装着された場合における、ループアンテナの長辺方向に沿った各周波数特性調整用治具の長さとループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。 検査対象となるループアンテナを有するRFIDタグの周波数特性の一例を示す図である。 RFIDタグに装着された、ループアンテナの長辺方向に沿った周波数特性調整用治具の長さと、RFIDタグが有するループアンテナの通信特性の周波数シフト量との関係を表す概念図である。 検査対象となるループアンテナを有するRFIDタグの概略構成図である。 アンテナ検査装置の概略構成図である。 リーダライタの概略構成図である。 コントローラの概略構成図である。 アンテナ検査処理の動作フローチャートである。
以下、図を参照しつつ、ループアンテナの周波数特性調整用治具、及び、そのような周波数特性調整用治具を利用した、ループアンテナの周波数特性の検査装置及び検査方法について説明する。
図1は、周波数特性の調整対象となるループアンテナの一例の概略斜視図である。
ループアンテナ1は、板状に形成された、例えば、銅、金などの導体を、短手方向に沿って4カ所で折り曲げることで、ループ状に形成されている。そして、ループアンテナ1は、そのループが形成される面において、二つの長辺と二つの短辺を持つ長方形の形状を有している。またループアンテナ1を形成する導体について、ループが形成される面における幅W1よりも、ループが形成される面と交差する方向における幅W2の方が広い。そのため、ループアンテナ1は、立体的な形状を有している。
またループアンテナ1の一方の長辺の中央には、給電点2が設けられる。ループアンテナ1は、給電点2を介して、ループアンテナ1で受信し、あるいは放射する電波に重畳される信号を処理する信号処理回路(図示せず)と電気的に接続される。そして例えば、ループアンテナ1は、給電点2が設けられた長辺と所定の間隔を空けて対向するように配置される、通信相手の装置との通信に利用される。
さらに、ループアンテナ1は、その外周が誘電体で形成され、ループアンテナ1を支持する支持部材(図示せず)により囲まれていてもよい。またループアンテナ1のループの内部も、誘電体が充填されていてもよい。
ループアンテナ1は、例えば、radio frequency identifier(RFID)のタグのアンテナとして利用される。そのため、ループアンテナ1は、小型に形成されることが好ましい。そこで、例えば、ループに沿った導体の長さは、ループアンテナ1が使用される周波数に対応する電波の波長の1/2よりも短くなっている。
図2(a)は、図1に示されたループアンテナの等価回路図である。ループアンテナ1は、抵抗RaとコイルLaとが並列に接続された等価回路200で表される。一方、ループアンテナ1と給電点2を介して接続される信号処理回路は、抵抗RとコンデンサCとが並列に接続された等価回路201で表される。そして所定の周波数を持つ電波に対する等価回路200のインピーダンスと等価回路201のインピーダンスとが整合している場合、ループアンテナ1は、受信したその電波を信号処理回路へ渡すことが可能となる。すなわち、ループアンテナ1は、その所定の周波数を中心とする、所定の幅を持つ周波数帯域の電波に対して使用可能となる。
ここで、ループアンテナ1のループの長さ、すなわち、電流が流れる経路の長さに応じて、等価回路200のコイルLaのインダクタンス成分が変化する。すなわち、ループアンテナ1のループが短くなるほど、コイルLaのインダクタンス成分は小さくなる。その結果、等価回路200のインピーダンスと等価回路201のインピーダンスとが整合する電波の周波数が高くなる。なお、コイルLaのインダクタンス成分を、以下では、説明の便宜上、並列インダクタンス成分と呼ぶ。
図2(b)は、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分と周波数の関係を示すスミスチャートである。図2において、スミスチャートは、50Ωで正規化されている。なお、以降で説明する各スミスチャートも、50Ωで正規化されている。曲線210は、周波数0.5GHz〜2GHzにおける、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分を表す。曲線210で示される並列インダクタンス成分の値に相当するインピーダンスと信号処理回路のインピーダンスとが整合する周波数において、ループアンテナ1は使用可能となる。そして並列インダクタンス成分を調整することで、ループアンテナ1のインピーダンスは変化する。したがって、並列インダクタンス成分を調整することで、ループアンテナ1が使用可能な周波数も変化する。
そこで、この周波数特性調整用治具は、ループアンテナ1の一方の長辺と他方の長辺とに、それぞれ、ループの外周に沿って電磁結合可能に配置される、導電性の部材を有し、それらの部材を電気的に短絡することでループアンテナ1を流れる電流の経路を短縮する。また、ループアンテナのループに沿った周波数特性調整用治具の長さは、周波数特性のシフト量に合わせた長さに調節される。これにより、この周波数特性調整用治具は、ループアンテナ1の周波数特性を調節する。なお、本明細書において、ループアンテナの周波数特性は、周波数とループアンテナの通信性能に関する指標(例えば、通信可能な距離等)の関係を表す。
図3は、一つの実施形態による周波数特性調整用治具の概略斜視図である。図3に示されるように、周波数特性調整用治具3は、銅、金などの導体で形成される、中空状の直方体であり、その直方体の一つの面が、ループアンテナ1を挿入するための開口端3aとなっている。
開口端3aを囲む4個の面のうち、互いに対向する二つの面3b、3cは、それぞれ、ループアンテナ1の一部と電磁結合または電気的に接続される第1の部材、第2の部材の一例である。面3b、3cは、それぞれ、ループアンテナ1が周波数特性調整用治具3に挿入された場合に、ループアンテナ1のループの外周に沿って配置され、長辺と対向する。そのため、二つの面3b、3c間の間隔は、ループアンテナ1の短辺方向の長さにオフセット(例えば、0.1mm〜1mm)を加えた長さとなる。一方、開口端3aを囲む4個の面のうち、面3b、3cと隣接し、かつ互いに対向する二つの面3d、3eは、第1の部材と第2の部材を電気的に接続する第3の部材の一例であり、面3bと面3cとを電気的に接続する。そのため、二つの面3d、3e間の間隔は、ループアンテナ1のループを形成する導体の幅にオフセットを加えた長さとなる。なお、ループアンテナ1のループが、誘電体の支持部材で覆われている場合には、二つの面3b、3c間の間隔は、短辺方向におけるその支持部材の長さにオフセットを加えた長さとなる。同様に、二つの面3d、3e間の間隔は、ループを形成する導体の幅の幅方向におけるその支持部材の長さにオフセットを加えた長さとなる(なお、周波数特性調整用治具3へのループアンテナ1の挿入時に支持部材の厚さが影響する他の全ての方向についても同様である)。また、開口端3aと対向する面3fは、第4の部材の一例であり、ループアンテナ1が周波数特性調整用治具3に挿入された場合に、ループアンテナ1の短辺と対向するように形成される。
また、周波数特性調整用治具3も、面3b〜面3fの全てあるいは幾つかを覆う誘電体の支持部材を有していてもよい。この場合も、周波数特性調整用治具3にループアンテナ1を挿入する際に、周波数特性調整用治具3の支持部材の厚さが影響する全ての方向について、対向する面同士の間隔及び各面の長さは、ループアンテナ1の対応する部分の長さにその支持部材の厚さに相当するオフセットが加えられた値となる。
図4は、図3に示された二つの周波数特性調整用治具3が、それぞれ、長辺の両端に装着されたループアンテナ1の概略斜視図である。図4に示されるように、ループアンテナ1の二つの長辺の両端が、それぞれ、異なる周波数特性調整用治具3に挿入されることで、二つの周波数特性調整用治具3がループアンテナ1に装着される。これにより、各周波数特性調整用治具3の面3bがループの長辺の一方と電磁結合し、各周波数特性調整用治具3の面3cがループの長辺の他方と電磁結合する。さらに、各周波数特性調整用治具3の面3fは、ループアンテナ1のループの短辺と電磁結合する。これにより、ループアンテナ1のループの一方の長辺から他方の長辺までに、周波数特性調整用治具3の面3bから面3dまたは面3eを経由して面3cに達する、電流の経路が形成される。そのため、ループアンテナ1の周波数特性は、ループアンテナ1の長辺方向に沿った周波数特性調整用治具3の長さL、すなわち、周波数特性調整用治具3に挿入されたループアンテナ1の部分の長さに応じて変化する。
図5は、電磁界シミュレーションにより求めた、ループアンテナ1の長辺方向に沿った周波数特性調整用治具3の長さLとループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。なお、このシミュレーションにおいて、ループアンテナ1のループの長辺方向の長さは99.6mmであり、短辺方向の長さは10mmであるとした。また、ループが形成される面と直交する方向における、ループを形成する導体の幅は10mmとした。また、ループアンテナ1は、誘電体で覆われているものとした。すなわち、周波数特性調整用治具3とループアンテナ1のループを形成する導体との間には、周波数特性調整用治具3とループアンテナ1のループを形成する導体とが電磁結合できる厚さの誘電体が存在するものとした。この電磁界シミュレーションでは、誘電体の比誘電率を1とし、ループアンテナ1の各長辺と対向あるいはその長辺に沿って隣接する周波数特性調整用治具3の面間の誘電体の厚さは0.4mmとした。また、ループアンテナ1の短辺と対向する周波数特性調整用治具3の面間の誘電体の厚さは0.1mmとした。なお、後述する、各実施形態または変形例による周波数特性調整用治具に関する電磁界シミュレーションにおいても、ループアンテナ1及び誘電体の各部の寸法及び物理特性として上記のものを利用した。
図5において、曲線501〜507は、それぞれ、ループアンテナ1の長辺方向に沿った、二つの周波数特性調整用治具3の長さLを0mm、8mm、16mm、24mm、32mm、40mm、48mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。曲線501〜507に示されるように、長さLが長くなるほど、周波数1GHz〜1.2GHzにおいて、並列インダクタンス成分が小さくなることが分かる。
例えば、インピーダンスが50Ωでない信号処理回路(チップ)を利用するRFIDタグのループアンテナについては、図2(b)に示されるスミスチャートにおいて、その特性は、時計回りに周波数が高くなる。ここで、信号処理回路でR=1750[Ω]、C=1[pF]とし、ループアンテナ1のRaを1750[Ω]とすると、周波数880MHzで信号処理回路のインピーダンスとループアンテナ1のインピーダンスを整合させるにはLa=32.7[nH]となる。同様に、周波数900MHzで信号処理回路のインピーダンスとループアンテナ1のインピーダンスを整合させるにはLa=31.3[nH]となる。また、周波数920MHzで信号処理回路のインピーダンスとループアンテナ1のインピーダンスを整合させるにはLa=29.9[nH]となる。
したがって、ループアンテナ1及び信号処理回路が、図2(a)に示される等価回路で表現できる場合、長さLが長くなるほど、二つの周波数特性調整用治具3が装着されたループアンテナ1の並列インダクタンス成分が小さくなる。そして並列インダクタンス成分の低下に応じて、二つの周波数特性調整用治具3が装着されたループアンテナ1の周波数特性は、周波数が高い方にシフトする。
以下の説明においても同様に、ループアンテナ1の周波数特性に関する記述は、図2(a)に示される等価回路で表現できる信号処理回路とともにループアンテナ1が利用される場合の周波数特性を表すものとする。
このように、長さLが異なる複数の周波数特性調整用治具3を予め用意することで、ループアンテナ1の周波数特性を、その周波数特性調整用治具3の数に応じて調節できることが分かる。なお、周波数特性調整用治具3の面3bと面3cとが、それぞれ、ループアンテナ1のループの長辺と直接接触して電気的に接続される場合には、長さLの変化に対する並列インダクタンス成分の変化は、図5に示されるよりも大きくなる。
なお、図6に示されるように、周波数特性調整用治具3は、ループアンテナ1の長辺の一方の端部にのみ装着されてもよい。
図7は、一つの周波数特性調整用治具3をループアンテナ1の長辺の一端に装着した場合における、長さLとループアンテナの並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。
図7において、曲線701〜703は、それぞれ、ループアンテナ1の長辺に沿った周波数特性調整用治具3の長さLを0mm、24mm、48mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。曲線701〜703に示されるように、長さLが長くなるほど、周波数1GHz〜1.2GHzにおいて、並列インダクタンス成分が小さくなる。ただし、周波数特性調整用治具3が二つ装着される場合と比較して、長さLの変化に対する、並列インダクタンス成分の変化は小さくなる。またこの例では、給電点2から、周波数特性調整用治具3が装着されていない方のループアンテナ1の長辺の端部を経由する電流の経路の長さが装着された周波数特性調整用治具3の長さLによらずに一定となる。そのため、長さLの変化に対する、並列インダクタンス成分の変化量は、周波数特性調整用治具3が二つ装着される場合の並列インダクタンス成分の変化量の1/2よりも小さくなる。
なお、周波数特性調整用治具3の長さLが、周波数特性調整用治具3がループアンテナ1に装着された状態で面3bが給電点2を覆う長さとなるように、周波数特性調整用治具3は形成されてもよい。この場合には、図7に示されるのとは逆に、長さLが長くなるほど、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分は大きくなる。したがって、長さLが長くなるほど、周波数特性調整用治具3が装着されたループアンテナ1の周波数特性は、周波数が低い方にシフトする。
図8(a)は、変形例による、周波数特性調整用治具4の概略斜視図である。また図8(b)は、図8(a)に示された二つの周波数特性調整用治具4がループアンテナ1の長辺の両端に装着された状態を示す、ループアンテナ1の概略斜視図である。この変形例による周波数特性調整用治具4は、ループアンテナ1に装着された状態において、ループが形成される面において、開口端4aの一辺に沿って、ループアンテナ1の長辺と対向する面4bと面4cとを結ぶ導電性のワイヤ4gを有する。この変形例によるワイヤ4gは、第3の部材の他の一例であり、ワイヤ4gを介して、ループアンテナ1を流れる電流の経路が短絡される。したがって、ループアンテナ1の長辺に沿った周波数特性調整用治具4の長さL、すなわち、ワイヤ4gと接続された面4bの端点から、長辺方向に沿って反対側の面4bの端点までの距離が長いほど、ループアンテナ1の並列インダクタンスは小さくなる。
図9は、電磁界シミュレーションにより求めた、ループアンテナ1の長辺に沿った、周波数特性調整用治具4の長さLとループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。
図9において、曲線901〜904は、それぞれ、ループアンテナの長辺に沿った周波数特性調整用治具4の長さLを4mm、20mm、36mm、44mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。曲線901〜904に示されるように、この変形例においても、長さLが長くなるほど、周波数1GHz〜1.2GHzにおいて、並列インダクタンス成分が小さくなる。したがって、長さLが長くなるほど、二つの周波数特性調整用治具4が装着されたループアンテナ1の周波数特性は、周波数が高い方へシフトする。
また他の変形例によれば、ループアンテナ1の長辺の両側に装着された二つの周波数特性調整用治具同士が電気的に接続されてもよい。
図10は、周波数特性調整用治具3と、この変形例による周波数特性調整用治具5とがループアンテナ1の長辺の両端に装着された状態を示す、ループアンテナ1の概略斜視図である。この変形例による周波数特性調整用治具5は、周波数特性調整用治具3と比較して、ループアンテナ1に装着された状態で、二つの周波数特性調整用治具5を電気的に接続する接続部5gを有する点で異なる。
接続部5gは、例えば、周波数特性調整用治具5がループアンテナ1に装着された状態で、給電点2が設けられる長辺と反対側の長辺に沿って設けられる。接続部5gは、例えば、周波数特性調整用治具5を形成する導体と同じ導体により形成される。接続部5gは、例えば、周波数特性調整用治具5の面5cをその開口端側へ延伸するように形成される。また、ループアンテナ1の長辺方向と直交する方向における、接続部5gの幅は、面5cの幅と略等しい。そして接続部5gの先端が、ループアンテナ1の長辺の他端に装着された周波数特性調整用治具3の面3cとループアンテナ1の間に挿入される。これにより、接続部5gが他方の周波数特性調整用治具3の面3cと電気的に接続される。その結果、二つの周波数特性調整用治具は、ループアンテナ1に装着された状態で、互いに電気的に接続される。なお、接続部5gは、周波数特性調整用治具3と電気的に接続することが可能な様々な形状に形成されてよい。
図11は、電磁界シミュレーションにより求めた、ループアンテナ1の長辺方向に沿った周波数特性調整用治具3及び周波数特性調整用治具5の長さLとループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。
図11において、曲線1101〜1108は、それぞれ、ループアンテナ1の長辺方向に沿った二つの周波数特性調整用治具の長さLを0mm、4mm、12mm、20mm、28mm、36mm、44mm、48mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。曲線1101〜1108に示されるように、この変形例では、二つの周波数特性調整用治具3が電気的に接続されない場合と比較して、周波数1GHz〜1.2GHzにおいて、長さLが長くなるにつれて、並列インダクタンス成分がより小さくなる。したがって、周波数特性調整用治具の長さLが同一である場合、周波数特性調整用治具5を利用することで、ループアンテナ1の周波数特性をより周波数が高い方へシフトできることが分かる。
さらに他の変形例によれば、ループアンテナ1に装着された二つの周波数特性調整用治具を電気的に接続する接続部は、平板状の導体で形成される代わりに、一方の周波数特性調整用治具から他方の周波数特性調整用治具へ延伸される線状の導体で形成されてもよい。また、そのような線状の導体は、ループアンテナの長辺に沿って形成されてもよく、あるいは、ループが形成される平面に沿った、各周波数特性調整用治具の二つの面同士を接続するように形成されてもよい。さらにまた、接続部は、このような線状の導体を複数有してもよい。例えば、接続部は、3本の線状の導体を有してもよい。そしてその3本の導体のうちの一本が給電点2が設けられていない方のループアンテナの長辺に沿って形成され、残りの2本は、それぞれ、ループが形成される平面に沿った、各周波数特性調整用治具の二つの面同士を接続するように形成されてもよい。これらの変形例においても、接続部によって給電点が覆われないので、各周波数特性調整用治具の長さLが長くなるほど、ループアンテナ1の周波数特性は周波数が高い方へシフトする。また、給電点2の真上を通るように幅が略1mmの線状の導体の接続部が形成されてもよい。接続部が線状の導体で形成される場合、給電点2が設けられている方のループアンテナの長辺に沿って接続部が形成されても、給電点2は接続部で覆われない。そのため、この場合でも、各周波数特性調整用治具の長さLが長くなるほど、ループアンテナ1の周波数特性は周波数が高い方へシフトする。
図12(a)は、さらに他の変形例による、周波数特性調整用治具6の概略斜視図である。また図12(b)は、図12(a)に示された二つの周波数特性調整用治具6がループアンテナ1の長辺の両端に装着された状態を示す、ループアンテナ1の概略斜視図である。この変形例による周波数特性調整用治具6は、周波数特性調整用治具3と比較して、周波数特性調整用治具6がループアンテナ1に装着されたときに短辺と対向する面を有さない点で異なる。すなわち、周波数特性調整用治具6は、ループアンテナ1の短辺と同じ形状を持つ開口を両端に有する筒状に形成される。この変形例では、ループアンテナ1の長辺方向に沿った周波数特性調整用治具6の長さLとループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係は、他の実施形態と異なる。
図13は、電磁界シミュレーションにより求めた、ループアンテナ1の長辺方向に沿った周波数特性調整用治具6の長さLとループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。
図13において、曲線1301〜1305は、それぞれ、ループアンテナ1の長辺方向に沿った周波数特性調整用治具6の長さLを0mm、24mm、32mm、40mm、48mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。またこの例では、二つの周波数特性調整用治具6のそれぞれの給電点2から遠い方の一端が、ループアンテナ1の短辺と同じ位置となるように、周波数特性調整用治具6は取り付けられる。
曲線1301及び1302に示されるように、長さLが0mm〜24mmの間は、長さLが長くなるほど、周波数1GHz〜1.2GHzにおいて、並列インダクタンス成分が小さくなる。一方、長さLが24mmを超えると、曲線1302〜1305に示されるように、長さLが長くなるほど、並列インダクタンス成分は逆に大きくなる。したがって、長さLが24mmを超える場合、長さLが長くなるほど、二つの周波数特性調整用治具6が装着されたループアンテナ1の周波数特性は周波数が低い方へシフトする。
この変形例では、長さLが長いほど、周波数特性調整用治具6の給電点2から遠い方の端部を流れる電流が強くなり、周波数特性調整用治具6の給電点2に近い方の端部を流れる電流が弱くなる。なお、周波数特性調整用治具3は、面3fを有するために、周波数特性調整用治具3の給電点2から遠い方の端部を流れる電流は強くならない。その結果、周波数特性調整用治具6が装着されても、ループアンテナ1を流れる電流経路が短くならない。またこの場合には、周波数特性調整用治具6がループアンテナ1に装着されることで、ループアンテナ1の等価回路上、抵抗Ra及びコイルLaと並列に接続されるコンデンサが存在する状態となっている。そのため長さLが長いほど、そのコンデンサの容量が大きくなり、その結果として並列インダクタンス成分が大きくなる。
なお、ループアンテナ1の二つの長辺と対向する、周波数特性調整用治具6の二つの面のそれぞれがその長辺と直接接触する場合には、ループアンテナ1と周波数特性調整用治具6の間にコンデンサは形成されない。また、周波数特性調整用治具6により、ループアンテナ1を流れる電流の経路が短絡される。そのため、周波数特性調整用治具3をループアンテナ1に装着した場合と同様に、長さLが長くなるほど、並列インダクタンス成分は小さくなる。
また、図10に示される二つの周波数特性調整用治具と同様に、二つの周波数特性調整用治具6がループアンテナ1に装着された状態で、ループアンテナ1の長辺方向に沿って設けられた導電性の接続部材により互いに電気的に接続されてもよい。この場合には、ループアンテナ1を流れる電流の経路がその接続部材によって短絡されるので、図13に示されるのとは逆に、長さLが長くなるほど、並列インダクタンス成分は小さくなる。
さらに、この変形例において、周波数特性調整用治具6の装着位置に応じても、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分は変化する。例えば、図14に示される、二つの周波数特性調整用治具6の給電点2から遠い方の端部と、ループアンテナ1の短辺間の距離Dを変えることで、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分は変化する。
図15は、電磁界シミュレーションにより求めた、ループアンテナに装着される、二つの周波数特性調整用治具6の位置とループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。なお、ループアンテナ1の長辺方向に沿った、周波数特性調整用治具6の長さLは20mmであるとした。
図15において、曲線1501〜1504は、それぞれ、給電点2から遠い方の周波数特性調整用治具6の端部とループアンテナ1の短辺間の距離Dを0mm、4mm、8mm、12mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。曲線1501〜1504に示されるように、距離Dが長くなるほど、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分は大きくなる。したがって、距離Dが長くなるほど、二つの周波数特性調整用治具6が装着されたループアンテナ1の周波数特性は、周波数が低い方へシフトする。
図16に示されるように、この変形例において、二つの周波数特性調整用治具6は、それぞれ、その給電点2に近い方の端部間の距離が一定となるように、ループアンテナ1に装着されてもよい。
図17は、図16に示されるように二つの周波数特性調整用治具6がループアンテナ1に装着された場合の、ループアンテナ1の長辺方向に沿った周波数特性調整用治具6の長さLとループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。なお、二つの周波数特性調整用治具6間の間隔は4mmであり、その間隔の中点に給電点2が位置するように、二つの周波数特性調整用治具6を配置した。
図17において、曲線1701〜1703は、それぞれ、長さLを0mm、16mm、32mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。曲線1701〜1703に示されるように、この例においても、長さLが長くなるほど、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分は大きくなる。
また、図10に示された、接続部を有する周波数特性調整用治具5と、図12(a)に示された周波数特性調整用治具6とがループアンテナ1に装着され、その周波数特性調整用治具5と周波数特性調整用治具6とが電気的に接続されてもよい。
図18は、周波数特性調整用治具5と周波数特性調整用治具6とが装着されたループアンテナ1の概略斜視図である。この変形例では、周波数特性調整用治具5が有する、ループアンテナ1の給電点2が無い方の長辺に沿って形成された接続部5gの先端が、ループアンテナ1と周波数特性調整用治具6の間に挿入される。これにより、周波数特性調整用治具5と周波数特性調整用治具6とが電気的に接続される。この変形例では、周波数特性調整用治具6の周波数特性調整用治具5から離れた方の端部からループアンテナ1を周波数特性調整用治具6及び周波数特性調整用治具5に挿入できる。そのため、一方の周波数特性調整用治具が、ループアンテナ1の短辺と対向する面を有していても、ループアンテナ1に、二つの周波数特性調整用治具を装着することが容易となる。
図19は、周波数特性調整用治具5と周波数特性調整用治具6とがループアンテナ1に装着された場合の、ループアンテナ1の長辺方向に沿った各周波数特性調整用治具の長さLとループアンテナ1の並列インダクタンス成分の関係を示すスミスチャートである。
図19において、曲線1901〜1906は、それぞれ、周波数特性調整用治具6の長さLを8mm、16mm、24mm、32mm、40mm、48mmとしたときの周波数1GHz〜1.2GHzにおける並列インダクタンス成分を表す。なお、ループアンテナ1の長辺に沿った周波数特性調整用治具5の長さは、周波数特性調整用治具6の長さLに1mm加算した長さとした。曲線1901〜1906に示されるように、この例では、長さLが長くなるほど、ループアンテナ1の並列インダクタンス成分は小さくなる。すなわち、長さLが長くなるほど、二つの周波数特性調整用治具が装着されたループアンテナ1の周波数特性は、周波数が高い方へシフトする。
また、上記の様々な周波数特性調整用治具において、各面に、ループに沿った方向あるいはループと直交する方向に複数のスリットが形成されてもよい。
次に、上述した様々な周波数特性調整用治具を利用した、アンテナ検査装置について説明する。このアンテナ装置は、例えば、規格または法規などによる制限により、検査対象となるループアンテナが使用される周波数帯域とは異なる周波数にて、そのループアンテナの性能が良否判定基準を満たしているか否かを判定するために用いられる。
この例では、検査対象となるループアンテナは、例えば、図1に示されるような立体的な形状を有するループアンテナであり、通信用の信号処理回路を有するRFIDタグに組み込まれているものとする。
図20は、検査対象となるループアンテナを有するRFIDタグの周波数特性の一例を示す図である。図20において、横軸は、RFIDタグで送信または受信する電波の周波数を表す。一方、縦軸は、RFIDタグとリーダライタとが通信可能な最大距離(以下、単に通信距離と呼ぶ)を表す。そしてグラフ2000は、検査対象となるループアンテナについての周波数と通信距離との関係を表す。この例では、検査対象となるループアンテナを有するRFIDタグは、周波数f1〜f3の帯域で使用される。そしてそのRFIDタグは、グラフ2000に示されるように、周波数f1と周波数f3の中点である周波数f2にて、通信距離が最大となる。一方、ループアンテナの検査に使用できる周波数ftは、周波数f3よりも高いとする。この場合、周波数ftの近傍では、ループアンテナの通信距離は、周波数の変化に対して緩やかにしか変化しないので、周波数ftにおけるループアンテナの通信距離をそのまま測定しても、周波数帯域f1〜f3におけるループアンテナの通信距離は正確には求められない。
そこで、上記の各実施形態または変形例による周波数特性要調整用治具をループアンテナを有するRFIDタグに装着することで、ループアンテナの周波数特性を、周波数ftの方へシフトさせる。
図21は、RFIDタグに装着された、ループアンテナの長辺方向に沿った周波数特性調整用治具の長さLと、RFIDタグが有するループアンテナの周波数特性の周波数シフト量との関係を表す概念図である。図21において、横軸は周波数特性調整用治具の長さLを表し、縦軸は周波数シフト量を表す。そしてグラフ2100は、長さLと周波数シフト量の関係を表す。
例えば、図3に示される周波数特性調整用治具3がRFIDタグに装着される場合、上述したように、周波数特性調整用治具3の長さLが長くなるほど、周波数特性調整用治具3が装着されたループアンテナの周波数特性は、周波数が高い方へシフトする。そして、例えば、所定の基準(例えば、出荷基準)を満たす良品であるRFIDタグを利用して、あるいは、電磁界シミュレーションにより、周波数f3から周波数ftまでのシフト量に相当する周波数特性調整用治具3の長さl1が求められる。同様に、周波数f2から周波数ftまでのシフト量、及び、周波数f1から周波数ftまでのシフト量に相当する周波数特性調整用治具3の長さl2及びl3が求められる。なお、検査に利用される周波数ftが、ループアンテナが利用される周波数帯域f1〜f3よりも低い場合には、例えば、図12(a)に示された周波数特性調整用治具6が、ループアンテナを有するRFIDタグに装着されればよい。
そして、良品であるRFIDタグに、長さl1〜l3を持つ周波数特性調整用治具が装着された場合における、周波数ftを持つ電波に対する、ループアンテナの通信性能の指標の一例であるRFIDタグの通信距離が予め測定される。その測定値に基づいて、良否判定基準値となる通信距離の閾値が求められる。
なお、ループアンテナの検査に利用する、ループアンテナの通信性能の指標として、通信距離以外の指標が利用されてもよい。例えば、ループアンテナを有するRFIDタグとリーダライタとが所定距離だけ離れている場合における、RFIDタグとリーダライタとが通信可能なリーダライタから放射される電波の電力の最小値P(f)がループアンテナの通信性能の指標として利用されてもよい。この場合には、例えば、図20において、周波数f2においてその電力の最小値P(f2)が最も小さくなり、電波の周波数が周波数f2よりも低くなるほど、あるいは、周波数f2よりも高くなるほど、電力の最小値P(f)は大きくなる。
上記のように、周波数特性調整用治具を、ループアンテナを有するRFIDタグに装着することで、ループアンテナの周波数特性をシフトさせることができる。そこでアンテナ検査装置は、周波数特性調整用治具が装着されたRFIDタグが有するループアンテナの周波数ftにおける通信性能の指標の値を評価することで、ループアンテナが良品か否かを判定する。
図22は、検査対象となるループアンテナを有するRFIDタグの概略構成図である。
この例では、RFIDタグ10は、パッシブ型のRFIDタグであり、ループアンテナ11と、駆動電圧生成部12と、メモリ13と、制御部14とを有する。
ループアンテナ11は、検査対象となるループアンテナであり、例えば、図1に示されるような、立体的な形状を持つループアンテナである。そしてループアンテナ11は、例えば、アンテナ検査装置が有するリーダライタから放射された、プリアンブルを含む質問信号が重畳された電波を受信して、その電波を電気信号に変換して、給電点に接続された駆動電圧生成部12及び制御部14へ渡す。
駆動電圧生成部12は、ループアンテナ11から受信した電気信号から、例えば、その電気信号に含まれるプリアンブル部分を利用して、メモリ13及び制御部14を駆動するための電圧を生成し、その電圧を、メモリ13及び制御部14へ供給する。なお、RFIDタグで利用される、電気信号から電圧への変換を行う様々な素子の何れかが、駆動電圧生成部12として利用可能である。
メモリ13は、不揮発性の半導体メモリ回路を有する。そしてメモリ13は、RFIDタグ10を他のRFIDタグと識別するためのIDコードを保持する。
制御部14は、ループアンテナ11から受信した電気信号を復調して、その電気信号により搬送された質問信号を取り出す。そして制御部14は、その質問信号に応じた応答信号を生成する。その際、制御部14は、メモリ13からIDコードを読み込み、そのIDコードを応答信号に含める。そして制御部14は、その応答信号をループアンテナ11から放射する周波数を持つ電気信号に重畳する。そして制御部14は、その電気信号をループアンテナ11へ出力し、ループアンテナ11に、その電気信号を電波として放射させる。
ここで、RFIDタグ10がループアンテナ11を介して受信した電波の電力が小さいと、メモリ13及び制御部14を駆動するための電力が得られず、RFIDタグ10は、応答信号を含む電波を放射できない。そのため、アンテナ検査装置は、RFIDタグ10からの応答信号が得られたときのリーダライタとRFIDタグ10間の距離の最大値を調べることで、RFIDタグ10の通信距離を、ループアンテナの通信性能を表す指標として測定できる。あるいは、アンテナ検査装置は、RFIDタグ10とリーダライタ間の距離を固定値として、リーダライタから放射された電波の電力を徐々に変化させる。これにより、アンテナ検査装置は、RFIDタグ10からの応答信号が得られたときのリーダライタから放射された電波の電力値の最小値を、ループアンテナの通信性能を表す指標として測定してもよい。以下の例では、アンテナ検査装置は、RFIDタグ10からの応答信号が得られたときのリーダライタから放射された電波の電力値の最小値を、ループアンテナの通信性能を表す指標として利用する。
図23は、アンテナ検査装置の概略構成図である。アンテナ検査装置20は、タグ保持部21と、少なくとも一つの周波数特性調整用治具22と、リーダライタ23と、コントローラ24とを有する。
タグ保持部21は、検査対象となるループアンテナを有するRFIDタグを、リーダライタ23から所定距離(例えば、30cm〜50cm)の位置に保持する。そのために、タグ保持部21は、例えば、RFIDタグを保持するための、誘電体で形成された少なくとも一本のアームと、そのアームを支持する支持台とを有する。例えば、アンテナ検査装置20が、ループアンテナの長辺方向に沿った長さがL1、L2、L3の3種類の周波数特性調整用治具22を有するとする。この場合、周波数特性調整用治具22のそれぞれが、リーダライタ23と等距離の位置に並べて配置され、それぞれ、別個のアームにより保持される。そしてRFIDタグ10は、アームに保持された周波数特性調整用治具22の何れかに挿入されることで、その周波数特性調整用治具22とともに保持される。また、図4などに示されるように、周波数特性調整用治具22が二つ利用される場合、RFIDタグ10に対して二つの周波数特性調整用治具22を取り付けられるように、タグ保持部21は、その二つの周波数特性調整用治具22を保持する。例えば、その二つの周波数特性調整用治具は、開口端が互いに対向するように一列に配置される。そしてその二つの周波数特性調整用治具のうちの一方は、他方の周波数特性調整用治具22に対して整列された方向に沿って平行に移動可能なように設けられた可動アームに取り付けられる。そのため、例えば、RFIDタグ10は、先ず、固定のアームにより保持された周波数特性調整用治具22に挿入される。その後、可動アームに取り付けられた周波数特性調整用治具22がそのRFIDタグ10へ向けて移動されることで、可動アームに取り付けられた周波数特性調整用治具22もRFIDタグ10に装着される。
また、RFIDタグ10は、例えば、ループアンテナの給電点が設けられた長辺がリーダライタ23側へ向くように、タグ保持部21に取り付けられる。
少なくとも一つの周波数特性調整用治具22は、上記の各実施形態または変形例による周波数特性調整用治具の何れかである。上記のように、検査に利用される周波数ftが、ループアンテナが利用される周波数帯域f1〜f3よりも高い場合には、例えば、図3に示された周波数特性調整用治具3または図8(a)に示された周波数特性調整用治具4が、周波数特性調整用治具22として利用される。一方、検査に利用される周波数ftが、ループアンテナが利用される周波数帯域f1〜f3よりも低い場合には、例えば、図12(a)に示された周波数特性調整用治具6が、周波数特性調整用治具22として利用される。
各周波数特性調整用治具22は、例えば、上記のように、タグ保持部21が有するアームに取り付けられる。
図24は、リーダライタ23の概略構成図である。リーダライタ23は、測定部の一例であり、アンテナ30と、送受信部31と、インターフェース部32と、制御部33を有する。
アンテナ30は、RFIDタグ10が有するループアンテナ11との間で、電波の送信または受信を行うことが可能な様々なアンテナの何れかとすることができる。そしてアンテナ30は、送受信部31から受け取った、質問信号が重畳された、周波数ftを持つ電波を放射する。またアンテナ30は、RFIDタグ10から受信した、応答信号が重畳された電波を受信して電気信号に変換し、その電気信号を送受信部31へ出力する。
送受信部31は、タグ保持部21に保持されたRFIDタグ10へ送信する電波をアンテナ30に放射させる。あるいは、送受信部31は、RFIDタグ10からの応答信号を含む電波をアンテナ30を介して受信して、その応答信号を復調する。そのために、送受信部31は、変調部、復調部及びアンプを有する。
送受信部31は、制御部33から受信した質問信号を変調部により変調して、周波数ftを持つ搬送波となる電気信号に重畳する。そして送受信部31は、アンプにより、その電気信号の送信電力が、制御部33により指定された電力となるように、その電気信号を増幅してアンテナ30へ出力し、アンテナ30に、その電気信号を電波として放射させる。
一方、送受信部31は、復調部により、アンテナ30を介して受信した、RFIDタグ10からの電波に重畳された応答信号を復調して、その応答信号を制御部33に渡す。
インターフェース部32は、リーダライタ23がコントローラ24と通信するための通信インターフェースであり、例えば、Universal Serial Bus(USB)に従ったインターフェースとすることができる。そしてインターフェース部32は、コントローラ24から受け取った、質問信号の送信指示などの制御コマンドを、制御部33に渡す。またインターフェース部32は、制御部33から受け取った、RFIDタグ10からの応答信号を受信できたか否かを表す測定結果信号をコントローラ24へ出力する。
制御部33は、少なくとも一つのプロセッサ、メモリ、及びその周辺回路で構成される。制御部33は、リーダライタ23の各部を制御する。そして制御部33は、コントローラ24から質問信号の送信指示を受け取ると、質問信号を生成し、その質問信号を送受信部31へ出力する。さらに、制御部33は、その送信指示に含まれる送信電力を表す値に従って送受信部31を制御することで、質問信号が重畳された電波の送信電力を、その送信指示で指定された電力値とする。
さらに、制御部33は、質問信号を出力してから所定期間(例えば、1秒間)、RFIDタグ10からの応答信号を待つ。そして制御部33は、その所定期間中に応答信号を受信できた場合、応答信号を受信できたことを表す測定結果信号を生成し、その測定結果信号をインターフェース部32を介してコントローラ24へ出力する。一方、その所定期間中に応答信号を受信できない場合、制御部33は、応答信号を受信できなかったことを表す測定結果信号を生成し、その測定結果信号をインターフェース部32を介してコントローラ24へ出力する。
図25は、コントローラ24の概略構成図である。コントローラ24は、インターフェース部41と、記憶部42と、制御部43とを有する。
インターフェース部41は、コントローラ24がリーダライタ23と通信するための通信インターフェースであり、リーダライタ23のインターフェース部32と同様に、例えば、USBに従ったインターフェースとすることができる。そしてインターフェース部41は、制御部43から受け取った、質問信号の送信指示などの制御コマンドを、リーダライタ23へ出力する。またインターフェース部41は、リーダライタ23から受け取った測定結果信号を制御部43に渡す。
記憶部42は、例えば、不揮発性の半導体メモリ、またはハードディスク装置などを有する。そして記憶部42は、例えば、RFIDタグ10からの応答信号を受信できた電波の送信電力の値を記憶する。また記憶部42は、RFIDタグ10の良否判定基準値である送信電力値を記憶する。
制御部43は、検査部の一例であり、少なくとも一つのプロセッサ及びその周辺回路で構成される。制御部43は、コントローラ24の各部を制御する。また制御部43は、リーダライタ23がRFIDタグ10から応答信号を受信できたときのリーダライタ23から放射される電波の送信電力値の最小値と良否判定基準値との比較結果に基づいて、RFIDタグ10が良品か否かを判定する。なお、以下では、周波数特性調整用治具22として、1種類の周波数特性調整用治具、例えば、ループアンテナの周波数特性を周波数f2から周波数ftへシフトさせる、長さがl2の周波数特性調整用治具が利用される場合について説明する。
図26は、アンテナ検査装置20により実行される、アンテナ検査処理の動作フローチャートである。
制御部43は、例えば、操作部(図示せず)からの操作信号に従って、RFIDタグ10の検査を開始すると、先ず、リーダライタ23から放射される電波の送信電力が最大となるように指示する送信指示を生成する。そして制御部43は、その送信指示を、インターフェース部41を介してリーダライタ23へ送信する(ステップS101)。そして制御部43は、リーダライタ23から受け取った測定結果信号を参照して、指示した送信電力値においてリーダライタ23がRFIDタグ10から応答信号を受信できたか否か判定する(ステップS102)。制御部43は、リーダライタ23が応答信号を受信できた場合(ステップS102−Yes)、対応する送信電力値を記憶部42に記憶する。さらに、制御部43は、前回の送信指示で指示した送信電力よりも所定量だけ減じた値となるように指示する送信電力値を更新する(ステップS103)。そして制御部43は、更新された送信電力値を表す送信指示を生成し、その送信指示をインターフェース部41を介してリーダライタ23へ送信する(ステップS104)。その後、制御部43は、ステップS102以降の処理を繰り返す。
一方、測定結果信号が、指示した送信電力値においてリーダライタ23がRFIDタグ10から応答信号を受信できなかったことを示している場合(ステップS102−No)、前回の測定に対応する送信電力値が、通信可能な送信電力の最小値となる。そこで制御部43は、記憶部42に記憶されている送信電力の最小値が良否判定基準値以下か否かを判定する(ステップS105)。そして制御部43は、その最小値が良否判定基準値以下である場合(ステップS105−Yes)、RFIDタグ10を良品と判定する(ステップS106)。一方、制御部43は、送信電力の最小値が良否判定基準値よりも大きい場合、あるいは、送信電力の最大値でも、リーダライタ23が応答信号を受信できていない場合(ステップS105−No)、RFIDタグ10を不良品と判定する(ステップS107)。
制御部43は、RFIDタグ10の良否判定結果を、コントローラ24と接続された表示装置(図示せず)に表示する(ステップS108)。あるいは、制御部43は、RFIDタグ10の良否判定結果を、通信インターフェース(図示せず)を介して、コントローラ24と接続されている他の機器へ出力してもよい。
なお、制御部43は、周波数f1、f2、f3のそれぞれについて、ループアンテナの周波数特性を周波数ftまでシフトさせる長さを持つ周波数特性調整用治具をRFIDタグ10が装着される度に、上記の処理を実行してもよい。そして制御部43は、周波数f1、f2、f3の何れか一つでも、送信電力値の最小値が良否判定基準値よりも高くなる場合、RFIDタグ10を不良品と判定してもよい。この場合、良否判定基準値は、周波数f1、f2、f3のそれぞれごとに設定されてもよい。
あるいは、制御部43は、最初の送信指示で指示する、送信電力の値を、リーダライタ23が設定可能な最小値としてもよい。そして制御部43は、リーダライタ23がRFIDタグ10から応答信号を受信できるまで、指示する送信電力の値を徐々に大きくしてもよい。そして制御部43は、リーダライタ23がRFIDタグ10から応答信号を最初に受信できたときの、指示した送信電力の値を、RFIDタグ10が通信可能な送信電力の最小値としてもよい。
以上に説明してきたように、この周波数特性調整用治具は、立体的な形状のループアンテナに装着されることで、そのループアンテナの周波数特性を、周波数が高い方、あるいは低い方へシフトさせることができる。そのため、この周波数特性調整用治具を利用したアンテナ検査装置は、ループアンテナが使用される周波数帯域に含まれない周波数を持つ電波を利用して、ループアンテナを検査できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。アンテナ検査装置において、リーダライタとコントローラとは、一体化されてもよい。この場合には、例えば、リーダライタが記憶部を有し、その記憶部が良否判定基準値などを記憶する。そしてリーダライタの制御部が、検査対象となるループアンテナを有するRFIDタグから応答信号を受信できた、リーダライタから出力される電波の最小電力値と良否判定基準値とを比較することで、RFIDタグが良品か否かを判定する。
また、周波数特性調整用治具が取り付けられるループアンテナの形状も、図1に示されたものに限られない。例えば、周波数特性調整用治具が取り付けられるループアンテナは、ループの形状が略正方形、略円形、あるいは略三角形となるように形成されてもよい。この場合も、周波数特性調整用治具が有する第1及び台の2部材は、そのループの形状に合わせて、そのループの外周に沿って配置され、かつ、ループアンテナを形成する導体と電磁結合または電気的に接続されるように形成されればよい。そしてこの場合も、第1及び第2の部材のループに沿った長さで、周波数特性のシフト量が調整される。
また、ループアンテナは、上記の各実施形態または変形例による周波数特性調整用治具が装着された状態で利用されてもよい。これにより、装着された周波数特性調整用治具の長さLに応じて周波数特性がシフトされた状態で、ループアンテナは使用可能となる。
ここに挙げられた全ての例及び特定の用語は、読者が、本発明及び当該技術の促進に対する本発明者により寄与された概念を理解することを助ける、教示的な目的において意図されたものであり、本発明の優位性及び劣等性を示すことに関する、本明細書の如何なる例の構成、そのような特定の挙げられた例及び条件に限定しないように解釈されるべきものである。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、本発明の精神及び範囲から外れることなく、様々な変更、置換及び修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
以上説明した実施形態及びその変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに装着される周波数特性調整用治具であって、
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有し、
前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の周波数シフトに応じた長さとなる、周波数特性調整用治具。
(付記2)
前記ループアンテナの前記ループは長方形状に形成され、
前記第1の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で、前記導体の前記一部である、前記長方形状の前記ループの二つの長辺の一方と対向するように設けられ、
前記第2の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で、前記導体の前記他の一部である、前記長方形状の前記ループの前記二つの長辺の他方と対向するように設けられ、
前記第3の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記ループに沿うように設けられる、付記1に記載の周波数特性調整用治具。
(付記3)
前記第3の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記ループの二つの短辺のうちの前記第1及び第2の部材に近い方の第1の短辺から遠い方の前記第1の部材の端部と当該第1の短辺から遠い方の前記第2の部材の端部とを接続する、付記2に記載の周波数特性調整用治具。
(付記4)
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記第1の短辺と対向する導電性の第4の部材をさらに有する、付記3に記載の周波数特性調整用治具。
(付記5)
前記ループアンテナの前記二つの長辺の一方に前記給電点が設けられ、
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記第1の短辺から前記給電点までの長さよりも、前記第1及び第2の部材の前記長辺に沿った長さの方が短くなるように前記第1及び第2の部材が形成される、付記3または4に記載の周波数特性調整用治具。
(付記6)
前記ループアンテナの異なる位置に装着される他の周波数特性調整用治具と電気的に接続する接続部をさらに有する、付記1〜5の何れか一項に記載の周波数特性調整用治具。
(付記7)
ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体と、
前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材と、
を有し、
前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の周波数シフトに応じた長さとなる、
ループアンテナ。
(付記8)
ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに適用されるアンテナ検査装置であって、
前記ループアンテナに装着する周波数特性調整用治具と、
前記周波数特性調整用治具が装着された前記ループアンテナに対して、前記ループアンテナが使用される第1の周波数と異なる第2の周波数を持つ電波を放射して、前記第2の周波数に対する前記ループアンテナの通信性能に関する指標を測定する測定部と、
前記指標に基づいて前記ループアンテナの検査結果を求める検査部と、
を有し、
前記周波数特性調整用治具は、
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有し、
前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の前記第1の周波数から前記第2の周波数へのシフトに応じた長さとなる、アンテナ検査装置。
(付記9)
前記ループアンテナは、当該ループアンテナを介して前記第2の周波数を持つ電波を受信すると、当該電波に応答する信号が重畳された応答電波を当該ループアンテナを介して放射するタグに組み込まれ、
前記測定部は、送信電力を変えつつ前記第2の周波数を持つ電波を放射するとともに、前記応答電波を受信することで、前記応答電波を受信した前記送信電力の最小値を前記指標として測定する、付記8に記載のアンテナ検査装置。
(付記10)
前記検査部は、前記送信電力の最小値が所定の基準値以下である場合に前記ループアンテナを良品と判定し、一方、前記送信電力の最小値が前記所定の基準値よりも高い場合に前記ループアンテナを不良品と判定し、前記ループアンテナが良品か否かを前記検査結果とする、付記9に記載のアンテナ検査装置。
(付記11)
ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに適用されるアンテナ検査方法であって、
周波数特性調整用治具が装着された前記ループアンテナに対して、前記ループアンテナが使用される第1の周波数と異なる第2の周波数を持つ電波を送信して、前記第2の周波数に対する前記ループアンテナの通信性能に関する指標を測定し、
前記指標に基づいて前記ループアンテナの検査結果を求め、
前記周波数特性調整用治具は、
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有し、
前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の前記第1の周波数から前記第2の周波数へのシフトに応じた長さとなる、アンテナ検査方法。
1 ループアンテナ
2 給電点
3〜6 周波数特性調整用治具
3a 開口端
3b〜3f 面
4g ワイヤ
5g 接続部
10 RFIDタグ
11 ループアンテナ
12 駆動電圧生成部
13 メモリ
14 制御部
20 アンテナ検査装置
21 タグ保持部
22 周波数特性調整用治具
23 リーダライタ
24 コントローラ
30 アンテナ
31 送受信部
32 インターフェース部
33 制御部
41 インターフェース部
42 記憶部
43 制御部

Claims (7)

  1. ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに装着される周波数特性調整用治具であって、
    前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
    前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有し、
    前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の周波数シフトに応じた長さとなる、周波数特性調整用治具。
  2. 前記ループアンテナの前記ループは長方形状に形成され、
    前記第1の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で、前記導体の前記一部である、前記長方形状の前記ループの二つの長辺の一方と対向するように設けられ、
    前記第2の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で、前記導体の前記他の一部である、前記長方形状の前記ループの前記二つの長辺の他方と対向するように設けられ、
    前記第3の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記ループに沿うように設けられる、請求項1に記載の周波数特性調整用治具。
  3. 前記第3の部材は、前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記ループの二つの短辺のうちの前記第1及び第2の部材に近い方の第1の短辺から遠い方の前記第1の部材の端部と当該第1の短辺から遠い方の前記第2の部材の端部とを接続する、請求項2に記載の周波数特性調整用治具。
  4. 前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記第1の短辺と対向する導電性の第4の部材をさらに有する、請求項3に記載の周波数特性調整用治具。
  5. ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体と、
    前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
    前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材と、
    を有し、
    前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の周波数シフトに応じた長さとなる、
    ループアンテナ。
  6. ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに適用されるアンテナ検査装置であって、
    前記ループアンテナに装着する周波数特性調整用治具と、
    前記周波数特性調整用治具が装着された前記ループアンテナに対して、前記ループアンテナが使用される第1の周波数と異なる第2の周波数を持つ電波を放射して、前記第2の周波数に対する前記ループアンテナの通信性能に関する指標を測定する測定部と、
    前記指標に基づいて前記ループアンテナの検査結果を求める検査部と、
    を有し、
    前記周波数特性調整用治具は、
    前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
    前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有し、
    前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の前記第1の周波数から前記第2の周波数へのシフトに応じた長さとなる、アンテナ検査装置。
  7. ループ状に形成され、前記ループが形成される面における幅よりも前記ループが形成される面と交差する方向における幅の方が広く、かつ前記ループの一部に給電点が形成される導体を有するループアンテナに適用されるアンテナ検査方法であって、
    周波数特性調整用治具が装着された前記ループアンテナに対して、前記ループアンテナが使用される第1の周波数と異なる第2の周波数を持つ電波を送信して、前記第2の周波数に対する前記ループアンテナの通信性能に関する指標を測定し、
    前記指標に基づいて前記ループアンテナの検査結果を求め、
    前記周波数特性調整用治具は、
    前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第1の部材と、
    前記周波数特性調整用治具が前記ループアンテナに装着された状態で前記導体の他の一部に対して前記ループの外周に沿って配置され、前記導体の他の一部と電磁結合または電気的に接続される導電性の第2の部材と、
    前記第1の部材と前記第2の部材とを、前記ループに沿った経路と異なる経路で接続する導電性の第3の部材とを有し、
    前記第1の部材及び前記第2の部材の前記ループに沿った長さが、前記ループアンテナの周波数特性の前記第1の周波数から前記第2の周波数へのシフトに応じた長さとなる、アンテナ検査方法。
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