JP6360683B2 - Cu−Niナノワイヤの製造方法 - Google Patents

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本発明は、導電フィラーとして有用なCu−Niナノワイヤ、およびその製造方法に関する。
微細な線状形状の金属粒子からなる「金属ナノワイヤ」は、透光性の樹脂に導電性を付与するための導電フィラーとして有望視されている。中でも、銀ナノワイヤは、工業的な生産技術の開発が進み、銀ナノワイヤを用いたタッチパネルがすでに実用化されている。しかし、銀は高価な金属である。また、銀にはマイグレーションの問題がある。さらに、銀に特有の光の反射は、タッチパネル等のディスプレイにおけるクリアな視認性(ヘイズ特性)を低下させる要因となる。
一方、銀以外の金属で、ナノワイヤの合成が可能な元素としては、銅が挙げられる。しかし、銅ナノワイヤは表面酸化により接触抵抗が増大するので、導電フィラーとしての実用性に乏しい。
上記のような銅ナノワイヤの欠点を克服する技術として、ニッケルで銅ナノワイヤの表層部をコーティングした銅ニッケルナノワイヤの合成手法が研究されており、特許文献1、2に開示されている。
国際公開第2013/086139号 国際公開第2012/060776号
特許文献1の技術は、水溶媒中で銅塩を還元して銅ナノワイヤを作り、次いで、その銅ナノワイヤをエチレングリコール溶媒中に移し、エチレングリコール中でニッケル塩を還元して銅ナノワイヤの表面にニッケルを析出させるものである。この方法では直径75nm程度の銅ニッケルナノワイヤを合成することができる。ただし、合成には水溶媒中およびエチレングリコール溶媒中での2ステップの還元処理が必要であり、手間がかかる。
特許文献2の技術は、水溶媒中に銅塩、ニッケル塩、還元剤、錯化剤、pH調整剤を入れて反応させることにより、銅ニッケルナノワイヤを合成するものである。合成は1ステップで済むが、得られる銅ニッケルナノワイヤは直径が100nm程度である。
透光性導電体に適用するための金属ナノワイヤとしては、光の透過性を向上させる観点から、できるだけ細いものが好ましい。直径100nm、あるいは75nm程度では、今後の電子デバイスに要求される厳しい性能に対応することは難しい。本発明は、高価な銀を使用せずに、絶縁性の表面酸化皮膜が形成しにくい極めて細い金属ナノワイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、金属成分がCuとNiであり、平均直径が50nm以下であり、好ましくは平均長さが5μm以上であるCu−Niナノワイヤが提供される。個々のワイヤは中心部よりもNi濃度が高い表層部を有する。CuとNiのモル比は例えば20:80から90:10の範囲とすることができる。このモル比は、例えばEDX(エネルギー分散型X線分析法)により測定することができる。このCu−Niナノワイヤは、例えばアルコール溶媒中でCuおよびNiを還元析出させたものである。
また、Cu−Niナノワイヤの製造方法として、アルコール溶媒中に、銅イオン、ニッケルイオン、ハロゲンイオンが存在し、かつオレイルアミンが溶解している状態で、CuとNiを長さ5μm以上のワイヤ状に還元析出させる製造方法が提供される。ワイヤ形状を直径50nm以下とすることができる。
より具体的なCu−Niナノワイヤの製造方法として、使用する銅塩、ニッケル塩の少なくとも1種を塩化物として、1−ヘプタノール、1−オクタノールまたは1−ベンジルアルコール中に、前記銅塩、前記ニッケル塩、およびオレイルアミンを溶解させ、160℃以上沸点以下の温度範囲でCuとNiを長さ5μm以上、好ましくは直径50nm以下のワイヤ状に還元析出させる製造方法が提供される。1−ヘプタノール、1−オクタノールまたは1−ベンジルアルコール中へのCuとNiの仕込みモル比は、例えば20:80から60:40の範囲とすることができる。
本発明によれば、平均直径50nm以下の極めて細いCu−Niナノワイヤが実現された。このCu−Niナノワイヤは高価な銀を使用しないため、既に実用化が進んでいる銀ナノワイヤと比べ材料コスト面で有利である。また、銀に特有のマイグレーションの問題が回避されるとともに、光の反射特性においても有利である。ワイヤの表層部にはNiリッチ相を有するため、銅ナノワイヤで問題となる表面酸化による電気抵抗の増大も回避される。また、本発明の製造方法に従えば、1ステップの合成工程で、従来よりも細いCu−Niナノワイヤを安定して得ることができる。
本発明に従うCu−Niナノワイヤ(実施例1)のFE−SEM写真。 本発明に従うCu−Niナノワイヤ(実施例2)のFE−SEM写真。 本発明に従うCu−Niナノワイヤ(実施例1)のTEM−EDXによるCuとNiの元素マッピング結果を示す画像。 本発明に従うCu−Niナノワイヤ(実施例3)のTEM−EDXによるCuとNiの元素マッピング結果を示す画像。 本発明に従うCu−Niナノワイヤ(実施例4)のFE−SEM写真。
本明細書では、太さが200nm程度以下の微細な金属ワイヤの集まりを「ナノワイヤ(nanowires)」と呼ぶ。粉末に例えると、個々のワイヤは粉末を構成する「粒子」に相当し、ナノワイヤ(nanowires)は粒子の集まりである「粉末」に相当する。本発明の対象であるナノワイヤは、ワイヤを構成する金属元素がCuおよびNiであるから、本明細書ではこれを「Cu−Niナノワイヤ」と称している。
図1、図2に、本発明に従うCu−NiナノワイヤのFE−SEM(電界放出形走査電子顕微鏡)写真を例示する。図1は1−ヘプタノール溶媒中、図2は1−オクタノール溶媒中でそれぞれCuとNiをワイヤ状に還元析出させたものである。いずれも、合成時の仕込みCu:Niモル比は40:60であり、EDX(エネルギー分散型X線分析法)によるCu:Niモル比分析値は、図1の例ではCu:Ni=35:65、図2の例ではCu:Ni=36:64である。測定装置はSEM部分;日立製作所製S−3200N、EDX部分;堀場製作所製EMAX−7000、測定条件は加速電圧20.0kV、測定時間120秒である。ワイヤの太さは、1本のワイヤの全長にわたってほぼ一定である。
顕微鏡画像(例えばFE−SEM画像)上で、ある1本の金属ワイヤの投影像において、太さ方向両側の輪郭に接する内接円の直径をワイヤ全長にわたって測定したときの前記直径の平均値を、そのワイヤの直径と定義する。そして、ナノワイヤ(nanowires)を構成する個々のワイヤの直径を平均した値を、当該ナノワイヤの平均直径と定義する。
また、顕微鏡画像上で、ある1本の金属ワイヤの投影像において、そのワイヤの太さ中央(すなわち前記内接円の中心)位置を通る線の、ワイヤの一端から他端までの長さを、そのワイヤの長さと定義する。そして、ナノワイヤ(nanowires)を構成する個々のワイヤの長さを平均した値を、当該ナノワイヤの平均長さと定義する。
上記平均直径および平均長さを算出するためには、測定対象のワイヤの総数を100以上とする。
本発明に従うCu−Niナノワイヤは非常に細長い形状のワイヤで構成されている。そのため、回収されたCu−Niナノワイヤは、直線的なロッド状より、むしろ曲線的な紐状の形態を呈することが多い。発明者らは、このような曲線的なワイヤについて、上記のワイヤ長さを画像上で効率的に測定するためのソフトウエアを作成し、データ処理に利用している。
Cu−Niナノワイヤの平均長さは5μm以上であることが望ましく、10μm以上であることがより好ましい。導電フィラーとして用いる場合、ワイヤ長さが長いほど、個々のワイヤ同士の接触機会が増し、より少ないフィラー量にて導電性を付与することができる。フィラー量の低減は、透光性導電体の透光性向上および光の反射低減をもたらす。ただし、過度に長いと、ワイヤ同士がもつれやすくなり、樹脂中に分散させて導電体製品を得るまでの取り扱いが難しくなる。通常、Cu−Niナノワイヤの平均長さは100μm以下とすればよく、50μm以下に管理してもよい。図1、図2に例示したCu−Niナノワイヤの平均長さは、いずれも12μmであった。
Cu−Niナノワイヤの平均直径は50nm以下であることが望ましく、45nm以下であることがより好ましい。導電フィラーとして用いる場合、ワイヤ直径が小さいほど、透光性導電体の透光性向上および光の反射低減に有利となる。ただし、過度に細いと濾過、洗浄等のプロセスで破断しやすくなる。通常、Cu−Niナノワイヤの平均直径は10nm以上とすればよく、取り扱い性を重視する場合は20nm以上あるいは25nm以上であることが好ましい。図1、図2に例示したCu−Niナノワイヤの平均直径は、いずれも43nmであった。
Cu−Niナノワイヤの平均長さ(nm)と平均直径(nm)の比を平均アスペクト比と呼ぶとき、平均アスペクト比が250以上であるものが特に好適な対象となる。平均直径が50nm以下の極めて細いCu−Niナノワイヤにおいて、平均アスペクト比が上記のように大きいものは、透光性導電体において、導電性向上、透光性向上および光の反射抑制(ヘイズ特性向上)を同時に実現する上で極めて有用である。
後述のCu−Niナノワイヤの合成法に従えば、中心部よりもNi濃度が高い表層部を有するワイヤが得られる。
図3、図4に、本発明に従うCu−Niナノワイヤについて、TEM−EDX(透過型電子顕微鏡を用いたエネルギー分散型X線分析法)によりCuとNiの元素マッピングを行った結果を例示する。図3は、合成時の仕込みCu:Niモル比が40:60、EDXによる分析Cu:Niモル比が35:65の例である。図4は、合成時の仕込みCu:Niモル比が50:50、EDXによる分析Cu:Niモル比が85:15の例である。いずれも、左上に示すTEM像に対応する領域について測定した。ワイヤの中心部にはCuが濃化しており、その周辺にはNi濃度が高い表層部が形成されていることがわかる。Cu−Ni二元合金系は全率固溶の合金系であるが、元素マッピングによると、中心部のCuリッチ相と表層部のNiリッチ相からなる複相構造を呈していると考えられる。特に表層部はCuの存在量が非常に少ないことから、銅ナノワイヤで問題となるCuの表面酸化による接触抵抗の増大は回避される。
CuとNiのモル比は20:80から90:10の範囲とすることが好ましい。Cu含有量が高くなるほど金属の体積抵抗率が低くなるが、Cu:Niモル比が90:10を超えるとNiリッチ相の表層部が薄くなり、銅ナノワイヤに対する優位性が低下する。逆にNi含有量が高くなると体積抵抗率が増大し、例えば色素増感型太陽電池の透光性電極など、通電量を重視する用途では不利になる。
このような本発明のCu−Niナノワイヤは、例えば以下の合成法により製造することができる。
水溶媒ではなく、アルコール溶媒中で、その溶媒の還元力を利用して上述の複相構造を有するCu−Niナノワイヤを還元析出させる。溶媒中には、銅イオン、ニッケルイオンの他、一方向に伸びたワイヤ状の析出を促進させるためにハロゲンイオンを存在させておく。また、有機保護剤としてオレイルアミンを溶解させておく。この状態で、溶媒の温度を所定温度範囲に上昇させると、アルコールの還元力が発揮され、CuとNiがワイヤ状に析出し、そのワイヤは中心部がCuリッチ相、表層部がNiリッチ相の複相構造を有するものとなることが確認された。
従来、銀ナノワイヤの製造法として、エチレングリコール等のポリオール中で、PVPなどの高分子化合物を用いて合成させる手法が知られている。しかし、同様の手法ではCu−Niナノワイヤを合成することは困難であり、水溶媒を用いた析出工程を経て合成する手法が試みられてきた(特許文献1、2)。水溶媒中ではヒドラジンに代表される還元剤の添加が必須となる。これに対し、本発明に従う合成法では、アルコール溶媒中で、そのアルコールの還元力を利用して析出反応を進行させる。この手法で50nm以下の細いワイヤが合成できる理由については十分に解明されていないが、水溶媒中での還元剤による析出反応に比べ、アルコール溶媒中では、アルコール自体の本来は弱い還元力が利用できることで、析出反応がより穏やかに進行すると推測され、それが細径化の実現に何らかの影響を及ぼしているものと考えられる。また、この1ステップの還元工程で中心部よりもNi濃度が高い表層部を有するCu−Niナノワイヤが直接得られる理由については、イオンの状態では、CuがNiより還元されやすい性質を持つため、Cuが優先的に析出し、その後、既に生成したCuを主体とするワイヤ表面にNiが析出するものと推測される。
溶媒であるアルコールとしては、例えば1−ヘプタノール、1−オクタノール、1−ベンジルアルコールなどが挙げられる。
ワイヤ状の析出を促進させるためには、ハロゲンイオンの存在が必要である。アルコール溶媒に溶解しやすいハロゲン化合物であれば種々のものが採用できるが、Cu源となる銅塩、あるいはNi源となるニッケル塩の少なくとも一方をハロゲン化合物(好ましくは塩化物)として、その化合物からハロゲンイオンを供給することが効率的である。銅塩としては、塩化物である塩化銅(II)を使用することが好ましく、塩化物以外では酢酸銅(II)などが適用可能である。ニッケル塩としては、塩化物である塩化ニッケル(II)を使用することが好ましく、塩化物以外では酢酸ニッケル(II)などが適用可能である。また、銅塩またはニッケル塩以外のハロゲン化合物を添加する場合は、塩化ナトリウム、テトラアンモニウムクロリド、塩化水素、塩化アルミニウム、セチルトリメチルアンモニウムクロリドなどが使用できる。
アルコール溶媒中に溶解させておくCuとNiのモル比、すなわち仕込みCu:Niモル比は、20:80から60:40の範囲とすることが好ましい。これまでの実験によると、仕込みCu:Niモル比が大きくなると、回収されるCu−Niナノワイヤの分析組成は仕込み組成よりもNi含有量が低くなる傾向が見られたが、仕込みCu:Niモル比が20:80から60:40の範囲で、得られるワイヤのCuとNiのモル比を20:80から90:10の範囲に調整することができた。
アルコール溶媒中に溶解させておくオレイルアミンの量は、アルコール溶媒:オレイルアミンの質量比で1:0.01〜1:5の範囲に設定することができる。アルコール溶媒中に存在させておくハロゲンイオンの量は、銅イオンとニッケルイオンの合計:ハロゲンイオンのモル比で1:0.001〜1:5の範囲に設定することができる。
アルコール溶媒中に各仕込み物質を溶解させたのち、アルコール溶媒の温度を昇温させ、所定温度で撹拌しながら保持することによりCuとNiの析出反応が進行する。保持温度は、例えば1−ヘプタノールの場合160〜175℃、1−オクタノールの場合160〜195℃、1−ベンジルアルコールの場合160〜204℃とすればよい。保持時間は0.1〜48hの範囲で設定すればよい。アルコール溶媒の液面が接触する気相雰囲気は、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気とすることができる。その気相雰囲気の圧力は大気圧とすればよい。反応終了後は、スラリから固形分を分離回収し、洗浄する。このようにして得られたCu−Niナノワイヤは、表面にオレイルアミンが存在していると考えられ、種々の溶媒中に分散させることができる。
〔実施例1〕
80gの1−ヘプタノール(和光純薬工業株式会社製、純度98%)中へ、11.6gのオレイルアミン(Aldrich Chemicals社製、純度70%)、0.60gの酢酸ニッケル(II)四水和物(和光純薬工業株式会社製、純度97%)、および0.22gの塩化銅(II)(STREM Chemicals社製、純度97%)を添加し、溶解させた。仕込みCu:Niモル比は40:60、銅イオンとニッケルイオンの合計:ハロゲンイオンのモル比は1:0.8である。この溶液に窒素ガスを吹き込み、スターラーで200rpmで撹拌しながら、170℃まで昇温速度0.166℃/minで昇温した。液面が接する気相空間の気圧は大気圧、雰囲気ガスは窒素とした。170℃で3h保持した。その後、常温付近まで冷却した。その間、窒素ガスの吹き込みとスターラーによる撹拌を継続した。冷却後、3500rpm、10minの遠心分離によりワイヤを回収し、その後、メタノールとトルエンの混合溶媒で洗浄したのち遠心分離する操作を3回繰り返し、Cu−Niナノワイヤを得た。
得られたCu−NiナノワイヤをFE−SEMで観察し、観察画像から前述の定義に従うCu−Niナノワイヤの平均直径および平均長さを求めた。その結果、平均直径は43nm、平均長さは12μmであった。平均アスペクト比は、12000nm/43nm=279となる。SEM−EDXによる組成分析の結果、Cu:Niモル比は35:65であった。このCu−NiナノワイヤのFE−SEM写真を図1(前述)に例示する。また、このCu−NiナノワイヤについてTEM−EDXによりCuとNiの元素マッピングを行った結果を図3(前述)に例示する。
〔実施例2〕
80gの1−オクタノール(和光純薬工業株式会社製、純度98%)中へ、11.6gのオレイルアミン、0.60gの酢酸ニッケル(II)四水和物、および0.22gの塩化銅(II)を添加し、溶解させたこと、および190℃まで昇温し、190℃で3h保持したことを除き、実施例1と同様の手法でCu−Niナノワイヤを得た。仕込みCu:Niモル比は40:60、銅イオンとニッケルイオンの合計:ハロゲンイオンのモル比は1:0.8である。銅イオンとニッケルイオンの合計:ハロゲンイオンのモル比は、1:0.8である。得られたCu−Niナノワイヤの平均直径は43nm、平均長さは12μmと、実施例1とほぼ同じであった。SEM−EDXによる組成分析の結果、Cu:Niモル比は36:64であった。このCu−NiナノワイヤのFE−SEM写真を図2(前述)に例示する。
〔実施例3〕
80gの1−ヘプタノール中へ、11.6gのオレイルアミン、0.50gの酢酸ニッケル(II)四水和物、および0.27gの塩化銅(II)を添加し、溶解させたことを除き、実施例1と同様の手法でCu−Niナノワイヤを得た。仕込みCu:Niモル比は50:50、銅イオンとニッケルイオンの合計:ハロゲンイオンのモル比は1:1である。得られたCu−Niナノワイヤの平均直径は45nm、平均長さは16μmであった。SEM−EDXによる組成分析の結果、Cu:Niモル比は85:15であった。このCu−NiナノワイヤについてTEM−EDXによりCuとNiの元素マッピングを行った結果を図4(前述)に例示する。
〔実施例4〕
80gの1−ベンジルアルコール(和光純薬工業株式会社製、純度98%)中へ、23.2gのオレイルアミン、1.49gの酢酸ニッケル(II)四水和物、および0.54gの塩化銅(II)を添加し、溶解させたこと、および195℃まで昇温し、195℃で3h保持したことを除き、実施例1と同様の手法でCu−Niナノワイヤを得た。仕込みCu:Niモル比は40:60、銅イオンとニッケルイオンの合計:ハロゲンイオンのモル比は1:0.8である。得られたCu−Niナノワイヤの平均直径は44nm、平均長さは14μmであった。SEM−EDXによる組成分析の結果、Cu:Niモル比は33:67であった。このCu−NiナノワイヤのFE−SEM写真を図5に例示する。

Claims (4)

  1. アルコール溶媒中に、銅イオン、ニッケルイオン、ハロゲンイオンが存在し、かつオレイルアミンが溶解している状態で、CuとNiを長さ5μm以上のワイヤ状に還元析出させる、Cu−Niナノワイヤの製造方法。
  2. 使用する銅塩、ニッケル塩の少なくとも1種を塩化物として、1−ヘプタノール中に、前記銅塩、前記ニッケル塩、およびオレイルアミンを溶解させ、160〜175℃でCuとNiを長さ5μm以上のワイヤ状に還元析出させる、Cu−Niナノワイヤの製造方法。
  3. 使用する銅塩、ニッケル塩の少なくとも1種を塩化物として、1−オクタノール中に、前記銅塩、前記ニッケル塩、およびオレイルアミンを溶解させ、160〜195℃でCuとNiを長さ5μm以上のワイヤ状に還元析出させる、Cu−Niナノワイヤの製造方法。
  4. 使用する銅塩、ニッケル塩の少なくとも1種を塩化物として、1−ベンジルアルコール中に、前記銅塩、前記ニッケル塩、およびオレイルアミンを溶解させ、160〜204℃でCuとNiを長さ5μm以上のワイヤ状に還元析出させる、Cu−Niナノワイヤの製造方法。
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