JP6360395B2 - 蛍光ランプ種類識別装置および識別方法 - Google Patents

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Description

本発明は、破棄された蛍光ランプのリサイクルに際し、蛍光体が塗布されていて可視光を放射するガラス管部(管部)をリサイクル対象毎に分別回収して濃縮するために、該対象の材質の違いにより蛍光ランプを識別する識別装置、識別方法、また分別の装置、分別方法に用いて好適なものである。
使用済み廃蛍光ランプのリサイクルは、水銀を含有することが大きな契機となって、専用のリサイクルプロセスが確立され、現在では貴重なレアアース資源の観点からも需要度が増している。蛍光ランプは比較的構造がシンプルで使用される部材も限られており、口金(金属)、水銀、ガラス、蛍光体などがリサイクルされるが、現状は生産量の2割程度にとどまっている。
リサイクルを効果的に行うためには、リサイクル品目毎、材料、材質毎に効率よく分離濃縮する必要がある。回収した品目、材料をそのままリユースする場合のみならず、各種の原料としてリサイクルする場合においても、解体、破砕などの前処理から精製に至る過程で、異なる材質、組成間の混同があれば処理効率低下の顕著な要因になるため、廃棄直後の製品、部材の段階から適宜、分別、分離、濃縮などを進めることが有効である。
蛍光ランプから金属材料の口金を取り除いた管部は、主要部材であるガラス管と蛍光体粉末が比較的容易に分離可能であり、各々の部材がリサイクル対象となる。また該管部で主要なリサイクル品目、材料、材質としては、管部の大半を占めるガラスと、主要な蛍光体の構成元素で原料単価の高い貴重なレアアースである。これらの部材を、品目、材質毎に不純物の混入を極力防いで分離回収することで、その後のリユース、リサイクルをより効率的に行うことができる。蛍光ランプは、管部のガラスへの樹脂等表面被膜や着色の有無、またレアアースを主成分とする蛍光体の使用の有無に関連した、規格や種類の分類があり、該規格や種類毎に識別して分別することが有意な工程になる。
廃蛍光ランプに用いられている蛍光体に含まれるレアアースの再利用については、特許文献1、2などがすでに提案されており、特許文献1では、特定波長(300nm、254nm)の紫外線ランプを廃蛍光ランプに照射することにより廃蛍光ランプの蛍光体を発光させ、発光スペクトルを測定して蛍光体が3波長域発光形蛍光体(レアアースを含有する)であるかハロリン酸系蛍光体(レアアースを含有しない)であるかを識別するものであり、また、本発明者等が提案した特許文献2では、紫外線光源からの紫外線を廃蛍光ランプに照射することにより廃蛍光ランプを発光させ、発光の色度値を測定して色度値を色空間上の色度座標であらわすことにより、その座標がハロリン酸系蛍光体の領域に包含されるか、3波長域発光形蛍光体の領域に包含されるかで蛍光体を識別するものであった。
また、リフトコンベアと分類種別に各独立した識別用のセンサー類を用いて連続的に処理する廃蛍光ランプの処理装置が提案されている(特許文献3、4参照)。
一方、本発明者等は、廃蛍光ランプのガラスのリサイクルに際して、ガラス管内面の導電被膜の有無などを、廃蛍光ランプの静電容量の測定値あるいは静電容量型近接スイッチの動作・非動作により識別するものをすでに特許出願している(特許文献5参照)。
特開2001−345051号公報 特開2013−56294号公報 特開2005−132551号公報 特開2001−212550号公報 特願2014−7511号
従来技術の問題点としては、特許文献3、4では、(1)分類可能な種別が限られる(着色ランプの識別が無い(ガラスのリサイクルでは、着色(通常は無着色)ガラスは選別されることが求められる)。ハロリン酸系蛍光体と3波長形蛍光体しか対象としていない(両系統に属さない蛍光体があり、特に資源的にリサイクルの重要性の高いレアアースをリサイクルする上では3波長形以外のレアアースを含む蛍光体の識別も必要となる)。
(2)センサー数が多く、コンベア等の大がかりな装置が必要で、リサイクルを一括して行う大規模な処理施設でないと適応が難しい。たとえば消費地で分別して、分類毎に適切な処理施設に配送するのに適した、簡便安価かつ多分類が可能な装置が必要とされる。
(3)特許文献1も同様であるが、「蛍光管に紫外線を照射して、3波長蛍光管を発光させ、特有の波長(例えば480nm、550nmなど)を検知する(蛍光膜からの発光スペクトル(B、G、Rおよびハロ燐酸カルシウム蛍光体の発光スペクトルなど)を検出し、蛍光体の種類を特定する(特許文献1))方法」では、対象とする通常の照明用蛍光ランプが当該可視全波長域に発光を示す(スペクトルがある)上での各々の蛍光体を識別する特定波形を検出する解析が必要であり、分光機器と専用の波形解析機器とが必要となり、幅広くリサイクル技術として普及させるためには、例えば汎用の測定、分析機器等を応用することで実現可能な、より簡便安価な装置および方法が必要である。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、廃蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類、例えば蛍光体の種類(3波長域発光形蛍光体(レアアース含有)であるかハロリン酸系蛍光体(レアアース非含有)であるか)、あるいは、ガラス表面が樹脂等で表面被膜されたガラスまたは着色されたガラス(樹脂被膜付きガラス・着色ガラス)であるかそれら以外のガラスであるかなどの種類を、安価なセンサーを用いて、しかも、センサーの出力値に閾値を設定することにより識別できる識別装置または識別方法を提供することにある。
また、同じ光に関する計測可能な特性で装置的に追加が容易な識別装置と組み合わせてさらに精緻で多様な種類別に識別できる識別装置または識別方法を提供することにある。
また、蛍光ランプの種類がラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段を追加して、さらに精緻で多様な種類別に識別できる識別装置または識別方法を提供することにある。
さらに、上記の識別装置または識別方法を用いて、廃蛍光ランプをガラスのリサイクルや蛍光体のリサイクル等用に種類毎に選別する分別装置または分別方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の蛍光ランプ種類識別装置は、非破壊でランプ外部から紫外線を照射し蛍光ランプの照度Evを測定する照度測定手段と、その測定結果に基づいて、蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類を識別する種類識別手段とを備えた蛍光ランプ種類識別装置であって、 前記光学的材質の種類は、蛍光体の種類あるいは、被膜付きガラスまたは着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかで分類されるものであり、前記種類識別手段は、予め前記光学的材質の種類が既知の複数の蛍光ランプについて前記照度測定手段で照度Evを測定して選定される、前記光学的材質の種類を識別するための閾値で照度範囲を設定しておき測定した蛍光ランプの照度Evと前記予め設定した照度範囲に基づいて前記光学的材質の種類を識別することを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置において、前記閾値を1つ以上設定することにより、前記照度範囲を2つ以上の領域に設定することを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置において、前記閾値を2つ以上設定することにより、前記照度範囲を3つ以上の領域に設定することを特徴とする。
また、本発明の蛍光ランプ種類識別装置は、非破壊でランプ外部から紫外線を照射し蛍光ランプの照度を測定する照度測定手段と、色度を測定する色度測定手段と、これらの測定結果に基づいて、蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類を識別する種類識別手段とを備えた蛍光ランプ種類識別装置であって、前記光学的材質の種類は、蛍光体の種類あるいは、被膜付きガラスまたは着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかで分類されるものであり、前記種類識別手段は、予め前記光学的材質の種類が既知の複数の蛍光ランプについて前記照度測定手段および色度測定手段で照度Ev、色度x、色度yを測定して選定される、前記光学的材質の種類を識別するための、(Ev、x、y)からEvを含む2項以上を座標軸とする座標系上の領域を設定しておき、測定した蛍光ランプの照度Ev、色度x、色度yの各測定値のEvを含む2項以上より構成される前記座標系上の座標点を包含する前記予め設定した領域基づいて前記光学的材質の種類を識別することを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置において、前記座標領域を2つ以上設定したことを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置において、前記座標領域を3つ以上設定したことを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置において、前記光学的材質の種類が蛍光体の種類であることを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置において、前記光学的材質の種類がガラスの加工・処理の種類であることを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置において、さらに非破壊で蛍光ランプの種類がラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段を備えラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかについても識別することを特徴とする。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置を用いて蛍光ランプ種類を識別する蛍光ランプ種類識別方法である。
また、本発明は、上記蛍光ランプ種類識別装置を用いて蛍光ランプを種類毎に分別する蛍光ランプ分別装置である。
また、本発明は、上記蛍光ランプ分別装置を用いて蛍光ランプを種類毎に分別する蛍光ランプ分別方法である。
本発明では、予め蛍光体等の光学的材質の種類が既知の複数の蛍光ランプについて非破壊でランプ外部から紫外線を照射することによる蛍光ランプの発光の照度を測定し、その測定結果に基づいて廃蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類を識別する閾値を設定しておき、前記閾値を用いて廃蛍光ランプ等の光学的材質の種類を識別するので、従来の発光スペクトルの測定や色度値の測定によるものに比べて、識別のための閾値が容易に設定でき、コンパクトで安価な装置で正確に識別できる。
光学的材質の種類としては、蛍光体の種類(3波長域発光形蛍光体であるかハロリン酸系蛍光体であるか、レアアース含有蛍光体が使用されているかレアアース含有蛍光体未使用か)、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかなどが挙げられる。
また、照度に加えて、色度を測定すれば、より詳細な識別が可能となる。
上記の蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体以外のレアアース含有蛍光体が使用される蛍光ランプは、(レアアースを含有しない蛍光体と併用して使用されるため)蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプに比較してレアアースの種類や含有率が顕著に低く、また併用されるレアアースを含有しない蛍光体はレアアース含有蛍光体に比較して劣化し易い傾向にある。対して、本願の技術においては、多様化する資源リサイクルの要求や蛍光体リユースの需要に併せて、対象とする蛍光体種類の範囲や要求される濃縮度等の優先度により識別種類を変えて柔軟に対応することが可能である。なお、単一の装置で照度と色度を同時に測定可能な色彩照度計等の測定機器を応用、利用すれば、簡便、安価、また省スペースで該測定の追加が可能である。
また、廃蛍光ランプをガラスのリサイクルと蛍光体のリサイクル用に種類毎に選別する蛍光ランプの分別装置および分別方法に利用できる。
さらに、ラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段を設けてガラスリサイクル用の種類識別と組み合わせれば、さらに精緻なガラスのリサイクルと蛍光体のリサイクルに必要な種類の識別が可能となる。
なお、本発明は使用前の蛍光ランプや使用中の蛍光ランプについても同様に識別可能である。
図1は本発明の蛍光ランプ種類識別装置の一実施例である実施例1を説明するための図であり、照度Ev=15[Lux]を閾値として選定した例であり、Ev>15の場合に3波長域発光形蛍光体であり、Ev<15の場合に3波長域発光形蛍光体以外の蛍光体であると識別する。 図2は実施例1で用いる種類識別装置の装置構成の概略図である。 図3は同じく実施例2を説明するための図であり、照度Ev=21[Lux]と、Ev=125[Lux]を閾値として選定した例であり、125>Ev>21の場合に3波長域発光形蛍光体であり、Ev<21の場合およびEv>125の場合に3波長域発光形蛍光体以外の蛍光体であると識別する。 図4は同じく実施例3を説明するための図であり、照度Ev=21[Lux]と、Ev=135[Lux]を閾値として選定した例であり、135>Ev>21の場合にレアアース含有蛍光体が使用されており、Ev<21の場合およびEv>135の場合にレアアース含有蛍光体が使用されていないと識別する。 図5は同じく実施例4を説明するための図であり、照度Ev=7[Lux]と、Ev=135[Lux]を閾値として選定した例であり、Ev<7の場合およびEv>135の場合に樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであると識別し、135>Ev>7の場合にそれ以外のガラスであると識別する。 図6は同じく実施例5、6を説明するための図であり、横軸が色度のy、縦軸がEvの直交座標系として識別を実施するための領域(A11、A12)を表しており、実施例5では領域A12に包含される場合が3波長域発光形蛍光体であり、領域A11に包含される場合が3波長域発光形蛍光体以外の蛍光体であると識別する。図中の、網掛け領域:A11、白抜き領域:A12、実線:領域境界である。 図7は同じく、図6,8とともに実施例6を説明するための図であり、横軸が色度のx、縦軸がEvの直交座標系として領域(B11、B12)を表しており、図6,8の各領域と併せて識別を実施するための3軸座標領域およびその種類を規定するのに用いられる。図中の、網掛け領域:B11、白抜き領域:B12、実線:領域境界である。 図8は同じく、図6,7とともに実施例6を説明するための図であり、横軸が色度のx、縦軸が色度のyの直交座標系として領域(C11、C12)を表しており、図6,7の各領域と併せて識別を実施するための3軸座標領域およびその種類を規定するのに用いられる。図中の、網掛け領域:C11、白抜き領域:C12、実線:領域境界である。 図9は実施例5〜10で用いる種類識別装置の装置構成の概略図である。 図10は同じく実施例7、8を説明するための図であり、横軸が色度のy、縦軸がEvの直交座標系として識別を実施するための領域(A21、A22)を表しており、実施例7では領域A22に包含される場合がレアアース含有蛍光体であり、領域A21に包含される場合がレアアース含有蛍光体以外の蛍光体であると識別する。図中の、網掛け領域:A21、白抜き領域:A22、実線:領域境界である。 図11は同じく、図10とともに実施例8を説明するための図であり、横軸が色度のx、縦軸が色度のyの直交座標系として領域(C21、C22)を表しており、図10の各領域と併せて識別を実施するための3軸座標領域およびその種類を規定するのに用いられる。図中の、網掛け領域:C21、白抜き領域:C22、実線:領域境界である。 図12は同じく実施例9、10を説明するための図であり、横軸が色度のy、縦軸がEvの直交座標系として識別を実施するための領域(A31、A32)を表しており、実施例9では領域A31に包含される場合が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであり、領域A32に包含される場合が樹脂被膜付きガラス・着色ガラス以外であると識別する。図中の、網掛け領域:A31、白抜き領域:A32、実線:領域境界である。 図13は同じく、図12とともに実施例10を説明するための図であり、横軸が色度のx、縦軸が色度のyの直交座標系として領域(C31、C32)を表しており、図12の各領域と併せて識別を実施するための3軸座標領域およびその種類を規定するのに用いられる。図中の、網掛け領域:C31、白抜き領域:C32、実線:領域境界である。 図14は本発明の蛍光ランプ種類識別装置を用いて蛍光ランプを種類毎に分別する蛍光ランプ分別装置の一例。
本発明者らは、従来の紫外線照射時の廃蛍光ランプの発光スペクトルの測定結果や色度値の測定値を色空間の色座標に変換した結果を用いた蛍光ランプ種類識別装置に代わる、簡便で安価で正確な廃蛍光ランプの種類識別手段について鋭意研究を重ねた結果、廃蛍光ランプの照度の測定結果により有意な差が生ずることが判明した。これにより、予め用いられている蛍光体などの光学的材質の種類が既知の蛍光ランプの照度を測定することで当該種類を識別するための閾値を選定しておき、識別対象の蛍光ランプの照度の測定値と予め選定した閾値を比較することで蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類ごとに識別する蛍光ランプの種類識別装置および方法を開発した。
すなわち、本発明では、非破壊でランプ外部に設けた紫外線光源から紫外線を照射し蛍光ランプの発光の照度を測定する照度測定手段と、その測定結果に基づいて、蛍光ランプの種類識別手段とを備え、予め蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類が既知の複数の蛍光ランプについて前記照度測定手段で照度を測定することにより光学的材質の種類を識別するための閾値を選定して前記識別手段に設定しておき、前記識別手段が蛍光ランプの照度測定値と前記閾値の大小関係により光学的材質の種類を識別するものである。ここで、光学的材質の種類としては、例えば、蛍光体の種類(3波長域発光形蛍光体(レアアース含有)であるかハロリン酸系蛍光体(レアアース非含有)であるか)、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかなどが挙げられる。
また発明者らは、資源の有効活用としての様々なリサイクルやリユースの需要、形態に対し、上記の照度と同じ光の特性を表す色度等の色情報と該照度との相関性が、上記の照度に加えて、さらに精緻なランプの識別に有効な基準になることを見出した。これにより、予め用いられている蛍光体などの光学的材質の種類が既知の蛍光ランプの、上記照度とともに色度を測定して、照度を1座標軸とし、さらに色度のxとyいずれか一方、あるいはxとyの両方を座標軸とする座標系上で該各ランプの種類毎に略包含する座標領域を分離効率等の指標を基準に用いるなどして選定しておき、識別は対象の蛍光ランプの照度および色度の測定から該測定値の前記座標系上の座標点と前記予め選定した座標領域の照合により行うことで、一般照明用蛍光ランプに加えてそれ以外のランプに対しても、蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類識別に好適な、蛍光ランプの種類識別装置および方法を開発した。
また、光量は有効な発光面積にも影響を受けるので、より識別精度を高めるため事前に管径(JIS規格のS、SS等)により各管径に適合する幅のスリット等を利用するなどして分別し、管径による光量への影響を排除してから本装置での処理を行っても良い。
なお、本願で用いている照度や色度のほかにも光の明るさや色の指標としては種々存在するが、光の計測にかかる評価指標は光源との位置関係、測位距離で一意的に決まるものであって、照度や色度と同様に、明るさの高低、大小あるいは強弱で表される指標、また2軸以上の座標として表せる発光色あるいは物体色にかかる指標であれば、照度や色度の代わりに(例えば、光束、光度、輝度、明度、彩度、色相、色温度(相関色温度)、色差等)使用することが可能で、照度および色度に限るものではない。
なお、ランプの照度(色度)を測定する面は、光量の多い励起光である紫外線の照射面と同じ面でもよいし、励起光による影響を避けるため、照射面に対して裏面または側面でもよい。
また、蛍光体の励起等、光学材料を発光させるのに使用する紫外線光源(ランプ)および紫外線は、特に限定するものではないが、ランプ点灯時の励起光の主波長である254nm(短波)でなく長波(360nm以上)の方が光学的材質毎に点灯時と異なる発光特性を示しやすい傾向にあり、またガラス管による吸収も少なく好ましい。より特徴的な光学特性を得るために、複数の異なる波長域の紫外線を組み合わせて使用しても良い。また温度依存性が少なく長期に安定なLED紫外線ランプの使用も好ましい。なお、本願の後述する実施例では、中心波長375nmのLED紫外線ランプを使用した。
ランプの識別の種類としては、本願実施例のほか、ランプ点灯時の発光色の寒暖の程度(暖色系と寒色系)の色温度を基準した分類、残光性や紫外線をカットするための加工の有無など、光学的特性に影響を及ぼす要因の種類であれば本願に限るものではない。
また、本装置を複数台用意して、連結動作させて、例えば1台目でガラス種による識別および分別を行い2台目以降で蛍光体の種類により選別を行うなど、その後の工程や運用方法によって複数台に処理内容を分担させてもよい。
さらに、ラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段を設けてガラスリサイクル用の種類識別と組み合わせれば、さらに精緻なガラスのリサイクルと蛍光体のリサイクルに必要な種類の識別が可能となる。ラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段については、本出願人が既に出願した特許文献5(特願2014−7511号)の静電容量を利用して判別するもの(例えば、非破壊で外部から蛍光ランプの静電容量を感受する静電容量形近接センサーと、該静電容量形近接センサーの動作・非動作に基づいて、蛍光ランプをラピッドスタート形蛍光ランプと一般蛍光ランプとに識別する識別手段とを備えた蛍光ランプ種類識別装置であって、予め種類が既知の複数の蛍光ランプについてガラスバルブ外表面と非接触で近接対峙させて動作する前記静電容量形近接センサーを用意して、前記静電容量形近接センサーの動作・非動作により前記識別ができる前記静電容量形近接センサーを選択して設置しておき、前記識別手段は、蛍光ランプにより前記静電容量形近接センサーが動作した場合にラピッドスタート形蛍光ランプと識別し、蛍光ランプにより前記静電容量形近接センサーが非動作の場合に一般蛍光ランプと識別するもの等)や、あるいは特許文献1(特開2001−345051号公報)に記載の抵抗値を利用して判別するものなどを用いてもよい。
さらに、本発明の識別装置及び識別方法を用いて、蛍光ランプを蛍光ランプの種類毎に選別する蛍光ランプ分別装置及び分別方法を構成することができる。
(実施例1)
図1は、本発明の一実施例である実施例1を説明するための図であり、予め閾値を選定するための説明図であり、図2は本種類識別装置の装置構成の概要を示した図である。図2において、1は蛍光ランプ種類識別装置、2は蛍光ランプ、3は紫外線光源、4は照度計、5は遮光部、6は種類識別手段(照度情報入力から識別情報出力への変換手段)、7は識別情報および外部制御信号等入出力である。
実施例1は、蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類を、3波長域発光形蛍光体(レアアース含有)であるかそれ以外のハロリン酸系などの蛍光体(レアアース非含有)であるかを照度で識別する種類識別装置の例である。図1が、予め蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて図2の装置を用いて照度を測定した結果を示したものである。図1において縦軸が照度Ev[Lux]であり、横軸の目盛りは単にプロットが重ならないように便宜上付したものである。●が蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものである。図1の結果から、閾値としてEv=15[Lux]を選定し、照度測定値Evが15以上であれば蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であると識別し、照度測定値Evが15以下であれば蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体以外の蛍光体であると識別するように選定すればよいことがわかる。
このときの総合分離効率nについて、次の表1で説明する
Figure 0006360395
表1において、Fは種類1(蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプ)と種類2(種類1以外の蛍光ランプ)を合計したサンプル総数、fは全サンプル中の種類1に該当するサンプルの比率をF=1として算出した値、Cは種類1と識別された(識別1)サンプル数、cは種類1と識別された(識別1)サンプル中の種類1の数をC=1に対する比率として算出した値、Tは種類2と識別された(識別2)サンプル数、tは種類2と識別された(識別2)サンプル中の種類1の数をT=1に対する比率として算出した値であり、このとき総合分離効率nは、以下のように1.00となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=1.00
なお、当該識別結果(本分離効率値)は、前述の識別のための領域設定における指標としてフィードバック(還元)することができ、実際に本実施例では該分離効率の結果が高くなるように調整を繰り返して設定しており、後述する実施例2〜10においても同様である。
なお、本実施例(後述の実施例2〜10においても同様)では分離効率を識別の基準としたが、識別対象の回収率などを基準にしてもよいことは言うまでもない。
(実施例2)
上記実施例1は、対象を一般形蛍光ランプ種(JIS Z 9112の規格で演色性が普通形(広帯域発光形蛍光ランプ)または3波長域発光形(狭帯域発光形蛍光ランプ)に区分される一般照明用蛍光ランプまたはこれに準ずるランプ)のみに絞ってその蛍光体の種類を識別する種類識別装置であった。しかしながら、市場に出回っている蛍光ランプには、該一般形蛍光ランプ種に比べて数量的には少ないものの、より演色性の高い蛍光ランプ(JIS Z 9112の規格で演色性が高演色形に区分される一般照明用蛍光ランプまたはこれに準ずるランプ)や、さらに上記区分以外の特定用途向けに商品化されている蛍光ランプ、例えば、鑑定用・効果照明用、観賞用・植物育成用、などの特殊な蛍光ランプが存在する。
そこで、本実施例2では、対象となる蛍光ランプ種を、一般照明用蛍光ランプと、一般照明用蛍光ランプ以外の特殊な蛍光ランプとに広げて、実施例1と同様に用いられている蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるかを識別するために、予め蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて図2の装置を用いて照度を測定した結果を図3に示す。図3において、図1と同様に、縦軸が照度Ev[Lux]であり、横軸の目盛りは単にプロットが重ならないように便宜上付したものである。●が蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものである。図3の結果から、閾値としてEv=21[Lux]、Ev=125[Lux]を選定し、照度測定値Evが、125>Ev>21であれば3波長域発光形蛍光体であり、Ev<21およびEv>125であれば3波長域発光形蛍光体以外の蛍光体であると識別するように選定すればよいことがわかる。
このときの総合分離効率nについて、次の表2で説明する。
Figure 0006360395
上記表2によれば、本識別による総合分離効率nは、以下のように0.79となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.79
なお今回は識別のための領域設定の指標に用いた分離効率は、製品型番毎に1サンプルを用いて全サンプルを母数として計算しているが、特に一般照明用蛍光ランプ種に比べ市中での使用率の低いそれ以外のランプを考慮して、販売実績や回収量等を勘案したランプ種類毎の重み付け変数を適応するなどして計算してもよい(後述の実施例3〜10においても同様)。
(実施例3)
上記実施例1および2は蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるかを識別するものであったが、蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体以外の一部の蛍光ランプには、数量的には少ないものの、3波長域発光形蛍光体以外のレアアース含有蛍光体とそれ以外の蛍光体が併用される蛍光ランプが存在する。レアアースの濃縮度よりもレアアースの回収量を重視した場合には、蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体の蛍光ランプとともに該ランプよりもレアアース含有率が低いレアアース含有蛍光体が使用される蛍光ランプも、レアアースを含有しないそれ以外の蛍光ランプより分別回収することで該回収量を増加させることが可能である。
そこで、本実施例3では、対象となる蛍光ランプ種を、蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプとそれ以外の蛍光ランプとして、用いられている蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体かそれ以外の蛍光体であるかを識別するために、予め蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて図2の装置を用いて照度を測定した結果を図4に示す。図4において、図1と同様に、縦軸が照度Ev[Lux]であり、横軸の目盛りは単にプロットが重ならないように便宜上付したものである。●が蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものである。図3の結果から、閾値としてEv=21[Lux]、Ev=135[Lux]を選定し、照度測定値Evが、135>Ev>21であればレアアース含有蛍光体であり、Ev<21およびEv>135であればレアアース含有蛍光体以外の蛍光体であると識別するように選定すればよいことがわかる。
このときの総合分離効率nについて、次の表3で説明する。
Figure 0006360395
表3において、Fは種類3(蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプ)と種類4(種類3以外の蛍光ランプ)を合計したサンプル総数、fは全サンプル中の種類3に該当するサンプルの比率をF=1として算出した値、Cは種類3と識別された(識別3)サンプル数、cは種類3と識別された(識別3)サンプル中の種類3の数をC=1に対する比率として算出した値、Tは種類4と識別された(識別4)サンプル数、tは種類4と識別された(識別4)サンプル中の種類3の数をT=1に対する比率として算出した値であり、このとき総合分離効率nは、以下のように0.74となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.74
(実施例4)
上記実施例1、2および3では蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類を識別するものであったが、本実施例3では、蛍光ランプに用いられているガラスの種類を、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるか、それ以外のガラスであるかを識別するものである。
そこで、図5に、蛍光ランプに用いられているガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかを識別するために、予めガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかが既知の蛍光ランプについて、図2の装置を用いて照度を測定した結果を示す。図5において、図1、3および4と同様に、縦軸が照度Ev[Lux]であり、横軸の目盛りは単にプロットが重ならないように便宜上付したものである。■がガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものであり、●がガラスの種類がそれら以外のガラスである蛍光ランプの照度測定値をプロットしたものである。図4の結果から、閾値としてEv=7[Lux]、Ev=135[Lux]を選定し、照度測定値Evが、Ev<7およびEv>135であればガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるとし、135>Ev>7であればそれら以外のガラスであると識別すればよいことがわかる。
このときの総合分離効率nについて、次の表4で説明する。
Figure 0006360395
表4において、Fは種類5(ガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプ)と種類6(種類5以外の蛍光ランプ)を合計したサンプル総数、fは全サンプル中の種類5に該当するサンプルの比率をF=1として算出した値、Cは種類5と識別された(識別5)サンプル数、cは種類5と識別された(識別5)サンプル中の種類5の数をC=1に対する比率として算出した値、Tは種類6と識別された(識別6)サンプル数、tは種類6と識別された(識別6)サンプル中の種類5の数をT=1に対する比率として算出した値であり、このとき総合分離効率nは、以下のように0.58となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.58
なお、本実施例では樹脂被膜付きガラス・着色ガラスの例を示したが、樹脂以外の被膜等これに限定するものではない。
(実施例5)
上記実施例2、3、4における総合分離効率0.79、0.74、0.58は、リサイクルの分野においては実用的と考えられるが、さらに総合分離効率を上げることを工夫したのが、本実施例5および後述の実施例6〜10である。これらの実施例では、図9の識別装置を用いて、予め用いられている光学的材質の種類が既知の複数の蛍光ランプについて、照度Evとそれ以外にさらに色度(x、y)を測定して、Ev、x、yの3測定項の少なくともEvを含む2項以上を直交座標軸とする座標系の空間に当該種類毎の領域を選定して当該識別装置に設定しておき、測定値の当該座標を包含する該領域の規定により種類を識別する点が上記実施例1〜4と異なる点である。図9において、1は蛍光ランプ種類識別装置、2は蛍光ランプ、3は紫外線光源、4は照度計及び色度測定器、5は遮光部、6は種類識別手段(照度および色度情報から識別情報出力への変換手段)、7は識別情報および外部制御信号等入出力である。
本実施例5では、光学的材質の種類として、上記実施例2と同じく3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるかを、対象となる蛍光ランプ種を一般照明用蛍光ランプと、一般照明用蛍光ランプ以外の特殊な蛍光ランプとに広げて、識別する種類識別装置の例である。図6〜8が予め蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて、図9の装置を用いて求めた照度測定値Ev、色度測定値(x、y)をプロットしたグラフである。
実施例5は、蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類を、3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるかを測定値(Ev、x、y)のEvを含む2項以上から識別する種類識別装置の例である。図6が、予め蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて図9の装置を用いて測定した結果を示したものである。図6において横軸が色度のyであり、縦軸がEvである。●が蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図6の2軸座標系において識別のために設定した領域(A11、A12)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。領域A12を蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプ、領域A11をそれ以外の蛍光ランプと規定する。図6の結果から、蛍光ランプの測定値(Ev、y)の当該座標は規定したいずれかの領域に包含され、包含する領域の規定により蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体かを識別して選定すればよいことがわかる。
このときの総合分離効率nについて、次の表5を用いて説明する。
Figure 0006360395
表5において、Fは種類1(蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプ)と種類2(種類1以外の蛍光ランプ)を合計したサンプル総数、fは全サンプル中の種類1に該当するサンプルの比率をF=1として算出した値、Cは種類1と識別された(識別1)サンプル数、cは種類1と識別された(識別1)サンプル中の種類1の数をC=1に対する比率として算出した値、Tは種類2と識別された(識別2)サンプル数、tは種類2と識別された(識別2)サンプル中の種類1の数をT=1に対する比率として算出した値であり、このとき総合分離効率nは、以下のように0.90となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.90
照度のみの測定による上記実施例2の総合分離効率n=0.79であったのに比べて本実施例5ではより精度よく分離できることがわかる。
(実施例6)
本実施例6は、実施例5をさらに正確に識別するために工夫を精緻化したもので、蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類を、3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるかを測定値(Ev、x、y)のEvを含む2項以上から識別する種類識別装置の例である。図6〜8が、予め蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて図9の装置を用いて測定した結果を示したものである。図6において横軸が色度のyであり、縦軸がEvである。●が蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図6の2軸座標系において識別のために設定した領域(A11、A12)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。図7において横軸が色度のxであり、縦軸がEvである。●が蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図7の2軸座標系において識別のための領域(B11、B12)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。図8において横軸が色度のxであり、縦軸が色度のyである。●が蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図8の2軸座標系において識別のための領域(C11、C12)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。(Ev、x、y)の3軸座標系として表される空間を[A12 AND C12]の論理演算式で表される領域AC12と、[A12 AND B12 AND C11]の論理演算式で表される領域ABC12とそれ以外の領域ABC11に分けて、領域AC12または領域ABC12を蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体である蛍光ランプ、領域ABC11をそれ以外の蛍光ランプと規定する。なお該各領域は、上記の予め測定した既知のランプが当該規定の種類と合致する率が高くなるように、識別結果(総合分離効率)を指標として設定されており、したがって、各2軸座標系における領域設定については相互補完的になっている。また上記論理演算式は、実施例5で識別する2種類の蛍光ランプ毎に包含する領域を2軸座標系上で選定(規定)していたものを3軸座標系に拡張したことに相当し、よって、3軸座標を可視化して同様に総合分離効率等の指標を目安にするなどして直接ランプ種毎に包含する境界、領域を設定してもよい。蛍光ランプの測定値(Ev、x、y)の当該座標は規定したいずれかの領域に包含され、包含する領域の規定により蛍光体の種類が3波長域発光形蛍光体であるかそれ以外の蛍光体かを識別して選定する。
このときの総合分離効率nについて、次の表6を用いて説明する。
Figure 0006360395
上記表6によれば、本識別による総合分離効率nは、以下のように0.95となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.95
照度のみの測定による上記実施例2の総合分離効率n=0.79であったのに比べて本実施例6ではさらにより精度よく分離できることがわかる。また実施例5との比較で、該効率の増加分が座標系を2軸から3軸に変更した効果および座標領域を2つから3つにした効果である。
(実施例7)
本実施例7、8では、光学的材質の種類として、上記実施例3と同じく蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体であるか、それ以外の蛍光体であるかを識別するものである。図10、11が予め蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体であるか、それ以外の蛍光体であるかが既知の蛍光ランプについて、図9の装置を用いて求めた照度測定値Ev、色度測定値(x、y)をプロットしたグラフである。
実施例7は、蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類を、レアアース含有蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるかを測定値(Ev、x、y)のEvを含む2項以上から識別する種類識別装置の例である。図10が、予め蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて図9の装置を用いて測定した結果を示したものである。図10において横軸が色度のyであり、縦軸がEvである。●が蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図10の2軸座標系において識別のために設定した領域(A21、A22)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。領域A22を蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプ、領域A21をそれ以外の蛍光ランプと規定する。図10の結果から、蛍光ランプの測定値(Ev、y)の当該座標は規定したいずれかの領域に包含され、包含する領域の規定により蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体であるかそれ以外の蛍光体かを識別して選定すればよいことがわかる。
このときの総合分離効率nについて、次の表7を用いて説明する。
Figure 0006360395
表7において、Fは種類3(蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプ)と種類4(種類3以外の蛍光ランプ)を合計したサンプル総数、fは全サンプル中の種類3に該当するサンプルの比率をF=1として算出した値、Cは種類3と識別された(識別3)サンプル数、cは種類3と識別された(識別3)サンプル中の種類3の数をC=1に対する比率として算出した値、Tは種類4と識別された(識別4)サンプル数、tは種類4と識別された(識別4)サンプル中の種類3の数をT=1に対する比率として算出した値であり、このとき総合分離効率nは、以下のように0.92となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.92
照度のみの測定による上記実施例3の総合分離効率n=0.74であったのに比べて本実施例7ではより精度よく分離できることがわかる。
(実施例8)
本実施例8は、実施例7をさらに正確に識別するために工夫を精緻化したもので、蛍光ランプに用いられている蛍光体の種類を、レアアース含有蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるかを測定値(Ev、x、y)のEvを含む2項以上から識別する種類識別装置の例である。図10、11が、予め蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体であるかそれ以外の蛍光体であるか既知の蛍光ランプについて図9の装置を用いて測定した結果を示したものである。図10において横軸が色度のyであり、縦軸がEvである。●が蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図10の2軸座標系において識別のために設定した領域(A21、A22)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。図11において横軸が色度のxであり、縦軸が色度のyである。●が蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、■が蛍光体の種類がそれ以外の蛍光体である蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図11の2軸座標系において識別のための領域(C21、C22)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。(Ev、x、y)の3軸座標系として表される空間を[A21 AND C21]の論理演算式で表される領域AC21と、それ以外の領域AC22に分けて、領域AC22を蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体である蛍光ランプ、領域AC21をそれ以外の蛍光ランプと規定する。なお該各領域は、上記の予め測定した既知のランプが当該規定の種類と合致する率が高くなるように、識別結果(総合分離効率)を指標として設定されており、したがって、各2軸座標系における領域設定については相互補完的になっている。また上記論理演算式は、実施例7で識別する2種類の蛍光ランプ毎に包含する領域を2軸座標系上で選定(規定)していたものを3軸座標系に拡張したことに相当し、よって、3軸座標を可視化して同様に総合分離効率等の指標を目安にするなどして直接ランプ種毎に包含する境界、領域を設定してもよい。蛍光ランプの測定値(Ev、x、y)の当該座標は規定したいずれかの領域に包含され、包含する領域の規定により蛍光体の種類がレアアース含有蛍光体であるかそれ以外の蛍光体かを識別して選定する。
このときの総合分離効率nについて、次の表8を用いて説明する。
Figure 0006360395
上記表8によれば、本識別による総合分離効率nは、以下のように0.94となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.94
照度のみの測定による上記実施例3の総合分離効率n=0.74であったのに比べて本実施例8ではさらにより精度よく分離できることがわかる。また実施例7との比較で、該効率の増加分が座標系を2軸から3軸に変更した効果である。
(実施例9)
本実施例9、10では、光学的材質の種類として、上記実施例4と同じく蛍光ランプに用いられているガラスの種類を、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるか、それら以外のガラスであるかを識別するものである。図12、13が予めガラスの種類が、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるか、それ以外のガラスであるかが既知の蛍光ランプについて、図9の装置を用いて求めた照度測定値Ev、色度測定値(x、y)をプロットしたグラフである。
実施例9は、蛍光ランプに用いられているガラスの種類を、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるか、それら以外のガラスであるかを測定値(Ev、x、y)のEvを含む2項以上から識別する種類識別装置の例である。図12が、予め蛍光ランプに用いられているガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるか既知の蛍光ランプについて図9の装置を用いて測定した結果を示したものである。図12において横軸が色度のyであり、縦軸がEvである。■が蛍光ランプに用いられているガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、●が蛍光ランプに用いられているガラスの種類がそれら以外のガラスである蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図12の2軸座標系において識別のために設定した領域(A31、A32)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。領域A31を蛍光ランプに用いられているガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプ、領域A32をそれら以外の蛍光ランプと規定する。図12の結果から、蛍光ランプの測定値(Ev、y)の当該座標は規定したいずれかの領域に包含され、包含する領域の規定により蛍光ランプに用いられているガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかを識別して選定すればよいことがわかる。
このときの総合分離効率nについて、次の表9を用いて説明する。
Figure 0006360395
表9において、Fは種類5(ガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプ)と種類6(種類5以外の蛍光ランプ)を合計したサンプル総数、fは全サンプル中の種類5に該当するサンプルの比率をF=1として算出した値、Cは種類5と識別された(識別5)サンプル数、cは種類5と識別された(識別5)サンプル中の種類5の数をC=1に対する比率として算出した値、Tは種類6と識別された(識別6)サンプル数、tは種類6と識別された(識別6)サンプル中の種類5の数をT=1に対する比率として算出した値であり、このとき総合分離効率nは、以下のように0.84となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.84
照度のみの測定による上記実施例4の総合分離効率n=0.58であったのに比べて本実施例9ではより精度よく分離できることがわかる。
(実施例10)
本実施例10は、実施例9をさらに正確に識別するために工夫を精緻化したもので、蛍光ランプに用いられているガラスの種類を、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるか、それら以外のガラスであるかを測定した(Ev、x、y)のEvを含む2項以上から識別する種類識別装置の例である。図12、13が、予めガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるか既知の蛍光ランプについて図9の装置を用いて測定した結果を示したものである。図12において横軸が色度のyであり、縦軸がEvである。■がガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、●がガラスの種類がそれら以外のガラスである蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図12の2軸座標系において識別のために設定した領域(A31、A32)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。図12において横軸が色度のxであり、縦軸が色度のyである。■がガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプの測定結果をプロットしたものであり、●がガラスの種類がそれら以外のガラスである蛍光ランプの測定結果をプロットしたものである。図13の2軸座標系において識別のための領域(C31、C32)を示した。なお実線で示した領域間の境界線以外は本図内に限定されない。また図に示してはいないが、Ev=40[Lux]を閾値として、Ev>40で規定される領域を領域D31、Ev<40で規定される領域を領域D32とした。(Ev、x、y)の3軸座標系として表される空間を[A31 OR (C31 AND D31)]の論理演算式で表される領域ACD31とそれ以外の領域ACD32に分けて、領域ACD31をガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスである蛍光ランプ、領域ACD32をそれら以外の蛍光ランプと規定する。なお該各領域は、上記の予め測定した既知のランプが当該規定の種類と合致する率が高くなるように、識別結果(総合分離効率)を指標として設定されており、したがって、各1、2軸座標系における領域設定については相互補完的になっている。また上記論理演算式は、実施例9で識別する2種類の蛍光ランプ毎に包含する領域を2軸座標系上で選定(規定)していたものを3軸座標系に拡張したことに相当し、よって、3軸座標を可視化して同様に総合分離効率等の指標を目安にするなどして直接ランプ種毎に包含する境界、領域を設定してもよい。蛍光ランプの測定値(Ev、x、y)の当該座標は規定したいずれかの領域に包含され、包含する領域の規定によりガラスの種類が樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスかを識別して選定する。
このときの総合分離効率nについて、次の表10を用いて説明する。
Figure 0006360395
上記表10によれば、本識別による総合分離効率nは、以下のように0.94となる。
n={(c−f)(f−t)}/{f(1−f)(c−f)}
=0.94
照度のみの測定による上記実施例4の総合分離効率n=0.58であったのに比べて本実施例10ではさらにより精度よく分離できることがわかる。また実施例9との比較で、該効率の増加分が座標系を2軸から3軸に変更した効果および座標領域を2つから3つにした効果である。
(ラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段について)
段落0009で説明したラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段をさらに設け、識別対象の蛍光ランプを非破壊で識別する方式については、上記実施例1〜実施例10の識別装置に、さらにラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別するためのセンサー等の必要機器を追加することで装備可能であり、上記実施例1〜実施例10の識別装置と同時に使用することができる。
(蛍光ランプ分別装置)
図14は、上記本発明の蛍光ランプ種類識別装置を用いて蛍光ランプを種類毎に分別する蛍光ランプ分別装置70の一例を示した図である。
図において、蛍光ランプ装填機構71は、蛍光ランプ1を本蛍光ランプ種類識別装置10に供給すると同時に、外部制御信号入出力7を通じて本蛍光ランプ種類識別装置と蛍光ランプ分別装置本体とが連係制御される。本蛍光ランプ種類識別装置10は蛍光ランプの種類を識別しその情報を、外部制御信号入出力7を経由して蛍光ランプ分別部72aに出力すると同時に、該蛍光ランプを蛍光ランプ分別部72aに排出する。分別機構72は排出された該蛍光ランプを識別情報により蛍光ランプを種類毎に分別収集する。
本蛍光ランプ分別装置は蛍光ランプ供給を手動で行う小型の蛍光ランプ分別装置から、蛍光ランプ供給を自動で行う大型蛍光ランプ分別装置あるいはそれらを直接的または間接的に利用する蛍光管リサイクル工場まで幅広い利用が可能である。
本発明の識別装置及び識別方法によれば、非破壊で外部から廃蛍光ランプの照度Evを測定し、その測定結果に基づいて、廃蛍光ランプなどに用いられている光学的材質の種類を識別でき、廃蛍光ランプ回収後のリサイクルプロセスの促進に貢献することができる。
また、照度Ev以外にさらに、色度測定から色空間の色座標(色度座標)のx座標y座標を求め、Ev、x、yの3次元空間の領域(Evを含む2次元座標を含む)を選定し識別すれば、より正確に識別することができる。
光学的材質の種類については、蛍光体の種類の識別(3波長域発光形蛍光体とそれ以外の蛍光体)、樹脂被膜付きガラス・着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかの識別について説明したが、それ以外のものについて有意な差を呈するものであれば利用可能である。
さらに、蛍光ランプの種類がラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段を追加して、さらに精緻で多様な種類別な識別ができる。
また、上記説明では使用済みの廃蛍光ランプの種類の識別装置および方法として説明したが、使用前や使用中の蛍光ランプであっても、その種類が識別できることはいうまでもない。

Claims (12)

  1. 非破壊でランプ外部から紫外線を照射し蛍光ランプの照度Evを測定する照度測定手段と、その測定結果に基づいて、蛍光ランプに用いられている光学的材質の種類を識別する種類識別手段とを備えた蛍光ランプ種類識別装置であって、
    前記光学的材質の種類は、蛍光体の種類あるいは、被膜付きガラスまたは着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかで分類されるものであり、
    前記種類識別手段は、予め前記光学的材質の種類が既知の複数の蛍光ランプについて前記照度測定手段で照度Evを測定して選定される、前記光学的材質の種類を識別するための閾値で照度範囲を設定しておき
    測定した蛍光ランプの照度Evと前記予め設定した照度範囲に基づいて前記光学的材質の種類を識別することを特徴とする蛍光ランプ種類識別装置。
  2. 前記閾値を1つ以上設定することにより、前記照度範囲を2つ以上の領域に設定することを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ種類識別装置。
  3. 前記閾値を2つ以上設定することにより、前記照度範囲を3つ以上の領域に設定することを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ種類識別装置。
  4. 非破壊でランプ外部から紫外線を照射し蛍光ランプの照度を測定する照度測定手段と、色度を測定する色度測定手段と、これらの測定結果に基づいて、蛍光ランプに用いられて
    いる光学的材質の種類を識別する種類識別手段とを備えた蛍光ランプ種類識別装置であって、
    前記光学的材質の種類は、蛍光体の種類あるいは、被膜付きガラスまたは着色ガラスであるかそれら以外のガラスであるかで分類されるものであり、
    前記種類識別手段は、予め前記光学的材質の種類が既知の複数の蛍光ランプについて前記照度測定手段および色度測定手段で照度Ev、色度x、色度yを測定して選定される、前記光学的材質の種類を識別するための、(Ev、x、y)からEvを含む2項以上を座標軸とする座標系上の領域を設定しておき、
    測定した蛍光ランプの照度Ev、色度x、色度yの各測定値のEvを含む2項以上より構成される前記座標系上の座標点を包含する前記予め設定した領域基づいて前記光学的材質の種類を識別することを特徴とする蛍光ランプ種類識別装置。
  5. 前記座標領域を2つ以上設定したことを特徴とする請求項4記載の蛍光ランプ種類識別装置。
  6. 前記座標領域を3つ以上設定したことを特徴とする請求項4記載の蛍光ランプ種類識別装置。
  7. 前記光学的材質の種類が蛍光体の種類であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の蛍光ランプ種類識別装置。
  8. 前記光学的材質の種類がガラスの加工・処理の種類であることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の蛍光ランプ種類識別装置。
  9. さらに非破壊で蛍光ランプの種類がラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかを識別する識別手段を備えラピッドスタート形蛍光ランプであるかラピッドスタート形蛍光ランプ以外の蛍光ランプであるかについても識別することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の蛍光ランプ種類識別装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の蛍光ランプ種類識別装置を用いて蛍光ランプの種類を識別する蛍光ランプ種類識別方法。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の蛍光ランプ種類識別装置を用いて蛍光ランプを種類毎に分別する蛍光ランプ分別装置。
  12. 請求項11記載の蛍光ランプ分別装置を用いて蛍光ランプを種類毎に分別する蛍光ランプ分別方法。
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