上述したような従来の画像表示装置は、動画像を表示する場合と静止画像を表示する場合とで少なくとも2つ(スタンバイ機能を使用する場合は少なくとも3つ)の周波数シンセサイザを必要としていた。周波数シンセサイザは、画像表示装置において多くの電力を消費する。したがって、従前の装置は、多くの周波数シンセサイザを用いることによる消費電力の増大や、周波数シンセサイザが搭載されるチップの面積の増大を招いていた。
そこで、本発明は、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示することができる転送制御回路及び該転送制御回路を用いる画像表示システムを提供することを目的とする。
また、本発明は、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザによりスタンバイ機能を使用することができる転送制御回路及び該転送制御回路を用いる画像表示システムを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザによりスタンバイ機能を使用する動作モードと、従来の画像表示システムでの動作を行う動作モード(すなわち、一の周波数シンセサイザで静止画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザで動画像を表示する動作モード)とで動作することができる転送制御回路及び該転送制御回路を用いる画像表示システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的特徴乃至は発明特定事項を含んで構成される。
すなわち、ある観点に従う本発明は、画像データを出力する転送制御回路であって、外部から供給される前記画像データに関する情報を含むシリアル信号に基づいて、前記画像データ及び第1のクロックを生成するシリアル転送回路と、前記第1のクロックの周波数と外部から供給される第2のクロックの周波数との比である第1の比を取得する補正比取得回路と、前記画像データに基づく所定の設定タイミングに従って、前記第1の比に基づく第1の分周比を設定する第1の分周比設定回路と、前記第1の分周比に基づいて前記第2のクロックを分周し、該分周した第2のクロックを、前記画像データに基づく画像を表示するためのピクセルクロックとして出力する第1の周波数シンセサイザと、を備える、転送制御回路である。
これにより、転送制御回路は、外部から供給されるシリアルデータ信号から生成される第1のクロックの周波数と、外部から供給される第2のクロックの周波数との比である第1の比を所定の設定タイミングに従って取得することによって、第2のクロックからピクセルクロックを生成することができるため、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示することができるようになる。
ここで、前記転送制御回路は、前記第1のクロックの周波数と前記ピクセルクロックの周波数との比を示す第2の比を取得する被補正比取得回路をさらに備え、前記第1の分周比設定回路は、前記所定の設定タイミングに従って、前記第1の比及び前記第2の比に基づいて前記第1の分周比を設定しても良い。
これにより、転送制御回路は、所定の設定タイミングに従って第1の比によって、第1のクロックの周波数とピクセルクロックの周波数との比である第2の比を補正するため、第2の比を用いてピクセルクロックを生成する転送制御回路においても、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示することができるようになる。
さらに、前記所定の設定タイミングは、前記第2の比が取得された回数に基づいて決定されるタイミングであっても良い。
これにより、転送制御回路は、第2の比を補正するための第1の比をより高精度で取得するため、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザによって、より高精度で静止画像及び動画像を表示することができるようになる。
また、前記転送制御回路は、前記第2のクロックに対する第2の分周比を記憶するレジスタと、前記第2のクロックを前記第2の分周比により分周し、該分周した第2のクロックを前記シリアル転送回路に出力する第2の周波数シンセサイザと、をさらに備えても良い。
これにより、転送制御回路は、外部から供給される第2のクロックを第2の分周比によって分周し、該分周した第2のクロックをシリアル転送回路に出力することによってスタンバイ機能を実現するため、一つの周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザによりスタンバイ機能を使用することができるようになる。
さらに、別の観点に従う本発明は、画像データを出力する転送制御回路であって、所定の動作モードを選択的に制御するモード制御回路と、外部から供給される前記画像データに関する情報を含むシリアル信号に基づいて、前記画像データ及び第1のクロックを生成するシリアル転送回路と、前記第1のクロックの周波数と外部から供給される第2のクロックの周波数との比である第1の比を取得する補正比取得回路と、前記第1のクロックの周波数と前記画像データを表示するためのピクセルクロックの周波数との比を示す第2の比を取得する被補正比取得回路と、選択された前記所定の動作モードに依存して、所定の分周比を設定する第1の分周比設定回路と、選択された前記所定の動作モードに依存して、供給される所定のクロックを分周し、該分周した所定のクロックを前記ピクセルクロックとして出力する第1の周波数シンセサイザと、を備え、前記モード制御回路の制御による第1の動作モードにおいて、前記第1の分周比設定回路は、前記画像データに基づく所定の設定タイミングに従い、前記第1の比及び前記第2の比に基づいて第1の分周比を設定し、前記第1の周波数シンセサイザは、前記第2のクロックを前記第1の分周比により分周し、前記モード制御回路の制御による第2の動作モードにおいて、前記第1の分周比設定回路は、前記第2の比に基づいて第2の分周比を設定し、前記第1の周波数シンセサイザは、前記第1のクロックを前記第2の分周比により分周する、転送制御回路である。
これにより、転送制御回路は、第1の動作モードにおいて、所定の設定タイミングに従い、上述した第1の比及び第2の比に基づいて第1の分周比を設定し、該第1の分周比によって第2のクロックを分周するため、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示する。一方、転送制御回路は、第2の動作モードにおいて、第2の比に基づいて第2の分周比を設定し、該第2の分周比によって第1のクロックを分周するため、一の周波数シンセサイザにより動画像を表示する。したがって、転送制御回路は、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示する動作モードと、一の周波数シンセサイザにより動画像を表示する動作モードとで動作することができるようになる。
ここで、前記転送制御回路は、前記第2のクロックに対する第3の分周比を記憶するレジスタと、前記第2のクロックを前記第3の分周比により分周し、該分周した前記第2のクロックを前記シリアル転送回路に出力する第2の周波数シンセサイザと、をさらに備えても良い。
これにより、転送制御回路は、第2のクロックを第3の分周比により分周する周波数シンセサイザを備えるため、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザによりスタンバイ機能を使用する動作モードと、従来の画像表示システムでの動作モード(すなわち、一の周波数シンセサイザにより静止画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザにより動画像を表示する動作モード)とで動作することができるようになる。
さらに、別の観点に従う本発明は、画像データを表示するための画像表示システムであって、送信装置から供給される前記画像データに関する情報を含むシリアル信号に基づいて、前記画像データ及び少なくとも1つのピクセルクロックを生成する転送制御回路と、前記画像データを一時的に記憶するための記憶装置と、前記少なくとも1つのピクセルクロックのうちの所定のピクセルクロックに従って、前記画像データに基づく画像を表示する表示部と、前記画像データに含まれる出力モードデータに従って、前記転送制御回路から出力される前記画像データ又は前記記憶装置から読み出される前記画像データのいずれかが前記表示部に出力されるように制御を行う制御回路と、を備え、前記転送制御回路は、前記第1のクロックの周波数と外部から供給される第2のクロックの周波数との比である第1の比を取得する補正比取得回路と、前記画像データに基づく所定の設定タイミングに従って、前記第1の比に基づく第1の分周比を設定する第1の分周比設定回路と、前記第1の分周比に基づいて前記第2のクロックを分周する第1の周波数シンセサイザと、を備える、画像表示システムである。
これにより、画像表示システムは、外部から供給されるシリアルデータ信号から生成される第1のクロックの周波数と、外部から供給される第2のクロックの周波数との比である第1の比を所定の設定タイミングに従って取得することによって、第2のクロックからピクセルクロックを生成することができるため、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示することができるようになる。
ここで、前記第1の周波数シンセサイザは、前記第1の分周比に基づいて分周した第2のクロックを前記所定のピクセルクロックとして出力しても良い。
また、前記制御回路は、前記出力モードデータが転送画像出力モードを示す場合に、前記画像データを記憶装置に記憶し、前記転送制御回路から出力される前記画像データを前記表示部に出力するように制御し、前記出力モードデータがメモリ画像出力モードを示す場合に、前記記憶装置から読み出される前記画像データを前記表示部に出力するように制御しても良い。
これにより、画像表示システムは、動画像の表示時に画像データを記憶装置に記憶し、静止画像の表示時に記憶装置から読み出される画像データを表示するため、消費電力を低減して、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザによって、静止画像及び動画像を表示することができるようになる。
また、前記転送制御回路は、前記第2のクロックを予め設定された第3の分周比により分周し、該分周した第2のクロックを第1のピクセルクロックとして出力する第2の周波数シンセサイザをさらに備え、前記転送制御回路は、第1の動作モードにおいて、
前記第1の分周比設定回路は、前記画像データに基づく所定の設定タイミングに従い、前記第1の比及び前記第2の比に基づいて前記第1の分周比を設定し、前記第1の周波数シンセサイザは、前記第2のクロックを前記第1の分周比により分周し、該分周した第2のクロックを第2のピクセルクロックとして出力する一方、第2の動作モードにおいて、前記第1の分周比設定回路は、前記第2の比に基づいて第2の分周比を設定し、前記第1の周波数シンセサイザは、前記第1のクロックを前記第2の分周比により分周し、該分周した第1のクロックを前記第2のピクセルクロックとして出力し、前記制御回路は、前記画像データに含まれる出力モードデータ及び前記動作モードのいずれかに基づいて、前記第1のピクセルクロック又は前記第2のピクセルクロックのいずれかが前記所定のピクセルクロックとして前記表示部に出力されるように制御しても良い。
これにより、画像表示システムは、第3の分周比によって第2のクロックを分周することによって第1のピクセルクロックを生成し、第1の動作モードにおいて、第1の分周比によって第2のクロックを分周し、第2の動作モードにおいて、第2の分周比によって第1のクロックを分周することによって第2のピクセルクロックを生成するため、画像表示システムは、第1の動作モードにおいて、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示し、第2の動作モードにおいて、一の周波数シンセサイザにより動画像を表示し、他の周波数シンセサイザにより静止画像を表示する。したがって、画像表示システムは、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示する第1の動作モードと、一の周波数シンセサイザにより動画像を表示し、他の周波数シンセサイザにより静止画像を表示する第2の動作モードとで動作することができるようになる。
さらに別の観点に従う本発明は、画像データを表示するための画像表示システムであって、送信装置から供給される前記画像データに関する情報を含むシリアル信号に基づいて、前記画像データ及び少なくとも1つのピクセルクロックを生成する転送制御回路と、前記画像データを一時的に記憶するための記憶装置と、前記少なくとも1つのピクセルクロックのうちの所定のピクセルクロックに従って、前記画像データに基づく画像を表示する表示部と、前記画像データに含まれる出力モードデータに従って、前記転送制御回路から出力される前記画像データ又は前記記憶装置から読み出される前記画像データのいずれかが前記表示部に出力されるように制御を行う制御回路と、を備え、前記転送制御回路は、前記第2のクロックを予め定められた第3の分周比で分周することによって、第1のピクセルクロックを生成し、所定の動作モードに従って、外部から供給される第2のクロックを第1の分周比で分周することによって、第2のピクセルクロックを生成し、又は前記シリアル信号から得られる第1のクロックを第2の分周比で分周することによって、前記第1のピクセルクロックを生成し、前記制御回路は、前記画像データに含まれる出力モードデータ及び前記所定の動作モードに基づいて、前記第1のピクセルクロック又は前記第2のピクセルクロックのいずれかが前記表示部に出力されるように制御を行う画像表示システムである。
これにより、画像表示システムは、第3の分周比によって第2のクロックを分周することによって第1のピクセルクロックを生成し、所定の動作モードに従って、第1の分周比によって第2のクロックを分周するか、又は、第2の分周比によって第1のクロックを分周することによって第2のピクセルクロックを生成するため、画像表示システムは、所定の動作モードに従って、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示するか、又は、一の周波数シンセサイザにより動画像を表示し、他の周波数シンセサイザにより静止画像を表示する。したがって、画像表示システムは、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示する動作モードと、一の周波数シンセサイザにより動画像を表示し、他の周波数シンセサイザにより静止画像を表示する動作モードとで動作することができるようになる。
ここで、前記転送制御回路は、第1の動作モードにおいて、第1の比及び第2の比に基づいて前記第1の分周比を決定する一方、第2の動作モードにおいて、前記第2の比に基づいて前記第2の分周比を決定しても良い。
これにより、画像表示システムは、第1の比及び第2の比に基づく第1の分周比で第2のクロックを分周する第1の動作モードと、第2の比に基づく第2の分周比で第1のクロックを分周する第2の動作モードとで動作することができるようになる。
さらに、前記転送制御回路は、前記第1の比を前記第1のクロックの周波数及び前記第2のクロックの周波数の比に決定し、前記第2の比を前記第1のクロックの周波数及び前記第2のピクセルクロックの周波数の比に決定しても良い。
これにより、画像表示システムは、第1のクロックの周波数と、第2のクロックの周波数との比である第1の比を決定し、第1のクロックの周波数と第2のピクセルクロックの周波数との比である第2の比を決定することができるようになる。
さらに、別の観点に従う本発明は、画像表示システムにおける画像データの表示方法であって、外部から供給される前記画像データに関する情報を含むシリアル信号に基づいて、前記画像データ及び第1のクロックを生成することと、前記第1のクロックの周波数と外部から入力される第2のクロックの周波数との比である第1の比を取得することと、前記画像データに基づく所定の設定タイミングに従って、前記第1の比に基づいて、所定の分周比を設定することと、前記所定の分周比に基づいて前記第2のクロックを分周し、該分周した前記第2のクロックを前記ピクセルクロックとして出力することと、前記ピクセルクロックに基づいて、前記画像データに基づく画像を表示することと、を含む、画像の表示方法である。
これにより、画像表示システムは、外部から供給されるシリアルデータ信号から生成される第1のクロックの周波数と、外部から供給される第2のクロックの周波数との比である第1の比を所定の設定タイミングに従って取得することによって、第2のクロックからピクセルクロックを生成し、該ピクセルクロックに基づいて画像を表示することができるため、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示することができるようになる。
本発明によれば、転送制御回路及び該転送制御回路を用いる画像表示システムは、従来よりも少ない数の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示することができるようになる。
また、本発明によれば、転送制御回路及び該転送制御回路を用いる画像表示システムは、一つの周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザによりスタンバイ機能を使用することができるようになる。
また、本発明によれば、転送制御回路及び該転送制御回路を用いる画像表示システムは、一の周波数シンセサイザにより静止画像及び動画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザによりスタンバイ機能を使用する動作モードと、従来の画像表示システムでの動作モード(すなわち、一の周波数シンセサイザにより静止画像を表示するとともに、他の周波数シンセサイザにより動画像を表示する動作モード)とで動作することができるようになる。
本発明の他の技術的特徴、目的、及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像表示システムの概略構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る画像表示システム1は、例えば、送信装置10と、画像表示装置20とを含んで構成される。
送信装置10は、例えば、eDP(embedded Display Port)のソース機器(例えば、パーソナルコンピュータやセットトップボックス、コントロールボードなど)であるが、これに限られない。送信装置10は、表示すべき画像データと、リンククロックLNK_CLK及び被補正比と、画像出力モードとに関する情報を含むシリアルデータ信号S_DATAを生成し、該信号を画像表示装置20に送信する。リンククロックLNK_CLK及び被補正比は、それぞれ、該画像データを表示するためのピクセルクロックPIX_CLKを復元するために必要なクロック及び比である。
画像表示装置20は、例えば、eDPのシンク機器(例えば、ディスプレイやプロジェクタなど)であるが、これに限られない。画像表示装置20は、例えば、転送制御回路21と、制御回路22と、記憶装置23と、選択回路24と、表示部25とを含んで構成される。
転送制御回路21は、送信装置10から供給されるシリアルデータ信号S_DATAと、外部から供給される外部クロックEXT_CLKとに基づいて、表示すべき画像データ及び画像出力モードの情報を含む転送画像信号IMG_TRANと、該転送画像信号IMG_TRANを表示するためのピクセルクロックPIX_CLKとを生成する。転送制御回路21は、転送画像信号IMG_TRANを選択回路24の入力端子A0と、制御回路22とに出力し、ピクセルクロックPIX_CLKを表示部25に出力する。なお、転送制御回路21の構成の詳細については後述する。
制御回路22は、転送制御回路21から出力される転送画像信号IMG_TRANに基づいて、表示部25に出力すべき画像データの選択を制御する。具体的には、制御回路22は、転送制御回路21から出力される転送画像信号IMG_TRANに含まれる画像出力モードデータに基づいて、画像出力モードが“転送画像出力モード”及び“メモリ画像出力モード”のいずれであるかを判断し、画像出力モードが“転送画像出力モード”であると判断する場合、転送画像信号IMG_TRANが示す画像データを記憶装置23に記憶するとともに、選択信号SELの状態を“0”として該信号を選択回路24の選択端子SLに出力する。一方、制御回路22は、画像出力モードが“メモリ画像出力モード”であると判断する場合、記憶装置23から記憶装置23に記憶された画像データを取得して、メモリ画像信号IMG_MEMとして選択回路24の入力端子A1に出力するとともに、選択信号SELの状態を“1”として該信号を選択回路24の選択端子SLに出力する。
選択回路24は、例えば、マルチプレクサであるが、これに限られない。選択回路24は、制御回路22から出力される選択信号SELに従って、転送制御回路21から出力される転送画像信号IMG_TRAN及び制御回路22から出力されるメモリ画像信号IMG_MEMのうちのいずれかを画像信号IMGとして表示部25に出力する。具体的には、選択回路24は、制御回路22から出力される選択信号SELの状態を判断し、選択信号SELの状態が“0”であると判断する場合、転送制御回路21から出力される転送画像信号IMG_TRANを選択し、該信号を画像信号IMGとして表示部25に出力する。一方、選択回路24は、選択信号SELの状態が“1”であると判断する場合、制御回路22から出力されるメモリ画像信号IMG_MEMを選択し、該信号を画像信号IMGとして表示部25に出力する。
表示部25は、例えば、液晶表示パネルや有機エレクトロルミネッセンス表示パネルであるが、これらに限られない。表示部25は、転送制御回路21から出力されるピクセルクロックPIX_CLKに基づいて、選択回路24から出力される画像信号IMGに従う画像を表示する。なお、本例において、表示部25は、画像表示装置20内に設けられているが、これに限られるものではなく、表示部25は、画像表示装置20とは別体として設けられても良い。
以上のように構成される画像表示システム1は、画像表示装置20の転送制御回路21によって、送信装置10から送信されるシリアルデータ信号S_DATAから画像データと、該画像データを表示するピクセルクロックPIX_CLKと、画像出力モードとの情報を抽出する。これにより、画像表示システム1は、画像出力モードに従う表示方法で、ピクセルクロックPIX_CLKに基づいて、画像データに従う画像を表示する。
図2は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の転送制御回路の構成の一例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る転送制御回路21は、シリアル転送回路211と、出力制御回路212と、被補正比取得回路213と、レジスタ214と、補正タイミング生成回路215と、補正比取得回路216と、分周比設定回路217と、周波数シンセサイザ218とを含んで構成される。
シリアル転送回路211は、送信装置10から供給されるシリアルデータ信号S_DATAに基づいて、画像データ及び画像出力モードを示すデータ信号DATAと、該画像データを表示するためのピクセルクロックPIX_CLKを復元するのに必要なリンククロックLNK_CLKとを生成する。具体的には、シリアル転送回路211は、送信装置10から出力されるシリアルデータ信号S_DATAから画像データ及び画像出力モードの情報を抽出し、これらをデータ信号DATAとして出力制御回路212及び被補正比取得回路213に出力する。また、シリアル転送回路211は、送信装置10から出力されるシリアルデータ信号S_DATAから該シリアルデータ信号S_DATAに重畳されているリンククロックLNK_CLKを抽出し、該抽出したリンククロックLNK_CLKを出力制御回路212及び補正比取得回路216に出力する。
また、シリアル転送回路211は、画像出力モードが“転送画像出力モード”及び“メモリ画像出力モード”のいずれであるかを判断する。シリアル転送回路211は、画像出力モードが“転送画像出力モード”であると判断する場合、開始信号STARTを補正タイミング生成回路215に出力する。一方、シリアル転送回路211は、画像出力モードが“メモリ画像出力モード”であると判断する場合、開始信号STARTの出力を停止する。
出力制御回路212は、バッファとして機能し、シリアル転送回路211から出力されるデータ信号DATAをキャプチャして、所定の順に該キャプチャしたデータを出力する。出力制御回路212は、例えば、FIFO(First In First OUT)である。具体的には、出力制御回路212は、シリアル転送回路211から出力されるリンククロックLNK_CLKに基づいて、該回路から出力されるデータ信号DATAをキャプチャし、周波数シンセサイザ218から出力されるピクセルクロックPIX_CLKに基づいて、該キャプチャしたデータを先にキャプチャしたデータから順に制御回路22及び選択回路24(図1参照)に出力する。
被補正比取得回路213は、シリアル転送回路211から供給されるデータ信号DATAに基づいて、被補正比M及びNを取得する。具体的には、被補正比取得回路213は、データ信号DATAに基づいて、リンククロックLNK_CLKの周波数と画像データを表示するためのピクセルクロックPIX_CLKの周波数との比を示す被補正比M及びNを取得するとともに、該被補正比を取得した回数を記憶する。被補正比取得回路213は、被補正比M及びNと、該被補正比を取得した回数とを属性信号ATRとして該信号を補正タイミング生成回路215と、分周比設定回路217とに出力する。
また、被補正比取得回路213は、レジスタ214から出力されるフレーム設定信号FRM_SETが示す値と該記憶した被補正比の取得回数とを比較し、フレーム設定信号FRM_SETが示す値と該記憶した被補正比の取得回数とが一致する場合、該記憶した被補正比の取得回数を初期化する。
レジスタ214は、補正タイミング生成回路215が補正タイミング信号COR_TIMを生成するタイミングを記憶する。具体的には、レジスタ214は、補正タイミング生成回路215が補正タイミング信号COR_TIMを何フレーム(画像を表示する時間単位)毎に生成するかに関するタイミング情報を記憶する。レジスタ214が記憶したタイミング情報は、フレーム設定信号FRM_SETとして、被補正比取得回路213及び補正タイミング生成回路215によって読み出される。
補正タイミング生成回路215は、分周比設定回路217が分周比の設定に使用する値である補正比COR(すなわち、外部クロックEXT_CLKの周波数とリンククロックLNK_CLKの周波数との比)を更新乃至は設定するタイミングを決定する。具体的には、補正タイミング生成回路215は、シリアル転送回路211から開始信号STARTが出力されている間、被補正比取得回路213から出力される属性信号ATRを受け、該信号に基づいて被補正比M及びNを取得した回数をカウントする。補正タイミング生成回路215は、被補正比M及びNを取得した回数がレジスタ214から出力されるフレーム設定信号FRM_SETが示す値(すなわち、フレーム数)と一致する場合、補正タイミング信号COR_TIMを生成し、該信号を分周比設定回路217に出力する。一方、補正タイミング生成回路215は、シリアル転送回路211から開始信号STARTが出力されていない場合、その動作を停止する。
補正比取得回路216は、外部から供給される外部クロックEXT_CLKの周波数とリンククロックLNK_CLKの周波数との比である補正比CORを取得する。具体的には、補正比取得回路216は、外部から入力される外部クロックEXT_CLKが所定の回数(例えば、2^4=16回)交番する所定の期間をシリアル転送回路211から出力されるリンククロックLNK_CLKによりカウントする。補正比取得回路216は、外部クロックEXT_CLKの交番回数とリンククロックLNK_CLKのカウント値との比である補正比CORを求め、これを補正比信号COR_RATとして分周比設定回路217に出力する。
分周比設定回路217は、属性信号ATRと、補正タイミング信号COR_TIMと、補正比信号COR_RATとに基づいて、分周比を設定し、該設定した分周比を周波数シンセサイザ218に出力する。具体的には、分周比設定回路217は、補正タイミング生成回路215から補正タイミング信号COR_TIMが出力されているか否かを判断し、補正タイミング信号COR_TIMが出力されていると判断する場合、補正比信号COR_RATに従って補正比CORを更新し、該更新した補正比COR及び属性信号ATRに基づいて、以下の<式1>に従って分周比を設定する。分周比設定回路217は、該設定した分周比を分周比信号DIV_RAT1として周波数シンセサイザ218に出力する。
(分周比)=(M/N)×COR …<式1>
一方、分周比設定回路217は、補正タイミング信号COR_TIMが出力されていないと判断する場合、補正比CORを更新することなく、補正比COR及び属性信号ATRに基づいて、<式1>に従って分周比を設定し、該設定した分周比を分周比信号DIV_RAT1として周波数シンセサイザ218に出力する。
周波数シンセサイザ218は、例えば、PLL回路であるが、これに限られない。周波数シンセサイザ218は、外部クロックEXT_CLKを所望の分周比によって分周することによりピクセルクロックPIX_CLKを生成する。具体的には、周波数シンセサイザ218は、分周比設定回路217から出力される分周比信号DIV_RAT1に従う分周比で外部から入力される外部クロックEXT_CLKを分周することによってピクセルクロックPIX_CLKを生成し、該生成したクロックを出力制御回路212及び表示部25に出力する。
以上のように構成される転送制御回路21は、送信装置10から出力されるシリアルデータ信号S_DATAから抽出されるリンククロックLNK_CLKの周波数と、外部から入力される外部クロックEXT_CLKの周波数との比である補正比CORを所定の周期毎に取得することによって、外部クロックEXT_CLKからピクセルクロックPIX_CLKを生成する。これにより、転送制御回路21は、1つの周波数シンセサイザ218によって、ピクセルクロックPIX_CLKを生成し出力することができる。
図3は、本発明の一実施形態に係る転送制御回路の補正比取得回路の各種の信号のタイミングチャートである。同図において、外部クロックEXT_CLKが16回交番する期間を期間termと定義する。
同図を参照して、補正比取得回路216は、外部クロックEXT_CLKが2^n回(本例では2^4=16回)交番する期間の期間termをリンククロックLNK_CLKによりカウントする。補正比取得回路216は、リンククロックLNK_CLKによるカウント値に基づいて、以下の<式2>に従って外部クロックEXT_CLKの周波数と、リンククロックLNK_CLKの周波数との比である補正比CORを取得する。
COR=(リンククロックのカウント値)/(2^n) …<式2>
図4は、本発明の一実施形態に係る転送制御回路の各種の信号のタイミングチャートである。具体的には、図4は、本発明の一実施形態に係る転送制御回路21の補正比CORを取得するタイミングを示すタイミングチャートである。同図において、シリアル転送回路211が転送画像信号IMG_TRANを交番させる時刻を時刻t401、t402、t404、t405、t408及びt409と定義する。また、同図において、被補正比M及びNがデータ信号DATAとして出力される時刻を時刻t403、t406及びt410と定義する。
同図を参照して、シリアル転送回路211は、送信装置10から送信されるシリアルデータ信号S_DATAに従って転送画像信号IMG_TRANを交番させる。同図において、転送画像信号IMG_TRANの状態“1”は、画像を表示する期間であることを示し、転送画像信号IMG_TRANの状態“0”は、画像を表示しない期間(すなわち、ブランキング期間)であることを示す。
被補正比取得回路213は、シリアル転送回路211から出力されるデータ信号DATAから被補正比M及びNを取得する。シリアル転送回路211は、転送画像信号IMG_TRANのブランキング期間に被補正比M及びNの情報を有するデータ信号DATAを出力する。被補正比M及びNは、転送画像信号IMG_TRANのブランキング期間にデータ信号DATAとして出力されるため、被補正比取得回路213は、転送画像信号IMG_TRANのブランキング期間である時刻t403、t406及びt410で被補正比M及びNを取得する。
時刻t403で、被補正比取得回路213は、被補正比M及びNを取得し、被補正比M及びNを取得した回数を1として属性信号ATRを生成し、該信号を補正タイミング生成回路215に出力する。時刻t406で、被補正比取得回路213は、被補正比M及びNを取得し、被補正比M及びNを検出した回数を2として属性信号ATRを生成し、該信号を補正タイミング生成回路215に出力する。また、時刻t406で、補正タイミング生成回路215は、被補正比取得回路213から出力される属性信号ATRとレジスタ214から出力されるフレーム設定信号FRM_SETとが一致していると判断し、時刻t406より僅かに時間が進んだ時刻t407で補正タイミング信号COR_TIMを生成し、該信号を分周比設定回路217に出力する。
時刻t410で、被補正比取得回路213は、被補正比M及びNを取得する。被補正比取得回路213は、レジスタ214から出力されるフレーム設定信号FRM_SETの値と、以前までに取得した被補正比M及びNの検出回数とが一致することを確認し、被補正比M及びNを取得した回数を0に初期化して属性信号ATRを生成し、該信号を補正タイミング生成回路215に出力する。
上述したように、補正タイミング生成回路215は、被補正比M及びNを所定の回数取得するたびに補正タイミング信号COR_TIMを生成する。これにより、転送制御回路21は、“転送画像出力モード”の間、外部クロックEXT_CLK及びリンククロックLNK_CLKの周波数の比である補正比CORを高精度で取得し、外部クロックEXT_CLKに基づいて高精度でピクセルクロックPIX_CLKを生成する。そのため、転送制御回路21は、1つの周波数シンセサイザ218で、ピクセルクロックPIX_CLKを生成し、静止画像及び動画像を表示することができる。
図5は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の動作を示すフローチャートである。同図を参照して、まず、画像表示装置20は、被補正比M及びNの取得回数を初期化する(S501)。次に、画像表示装置20は、送信装置10から出力されるシリアルデータ信号S_DATAに基づいて、画像出力モードが“転送画像出力モード”及び“メモリ画像出力モード”のいずれであるかを判断する(S502)。画像表示装置20は、画像出力モードが“メモリ画像出力モード”であると判断する場合(S502のNo)、ステップS508の処理に進む。一方、画像表示装置20は、画像出力モードが“転送画像出力モード”であると判断する場合(S502のYes)、シリアルデータ信号S_DATAからリンククロックLNK_CLKと画像データを示すデータ信号DATAとを復元する(S503)。
画像表示装置20は、次に、データ信号DATAから被補正比M及びNを取得する(S504)。画像表示装置20は、被補正比M及びNの取得回数がレジスタ214に記憶されている値sと同じであるか否かを判断する(S505)。画像表示装置20は、被補正比M及びNの取得回数がレジスタ214に記憶されている値sと同じでないと判断する場合(S505のNo)、ステップS510の処理に進む。一方、画像表示装置20は、被補正比M及びNの取得回数がレジスタ214に記憶されている値sと同じであると判断する場合(S505のYes)、被補正比の取得回数を初期化する(S506)。
画像表示装置20は、外部から入力される外部クロックEXT_CLKと、シリアル転送回路211から出力されるリンククロックLNK_CLKとに基づいて、補正比CORを取得する(S507)。画像表示装置20は、補正比CORと被補正比M及びNとに基づいて、分周比を設定する(S508)。次に、画像表示装置20は、該設定した分周比に従って外部クロックEXT_CLKを分周し、ピクセルクロックPIX_CLKを生成する(S509)。画像表示装置20は、ピクセルクロックPIX_CLKに基づいて、画像を表示する(S510)。
画像表示装置20は、送信装置10から出力されるシリアルデータ信号S_DATAか又は記憶装置23から出力される画像データに基づいて、表示すべき画像データが存在する否かを判断する。画像表示装置20は、表示すべき画像データが存在すると判断する場合(S511のNo)、ステップS502の処理に戻る。一方、画像表示装置20は、表示すべき画像データが存在しないと判断する場合(S511のYes)、画像表示の処理を終了する。
上述したような画像表示装置20は、所定の周期毎にシリアル転送回路211から出力されるリンククロックLNK_CLKの周波数と、外部から入力される外部クロックEXT_CLKの周波数との比である補正比CORを取得する。画像表示装置20は、補正比CORと被補正比M及びNとに基づいて、分周比を設定し、該分周比で外部クロックEXT_CLKを分周し、ピクセルクロックPIX_CLKを生成する。これにより、画像表示装置20は、1つの周波数シンセサイザ218によりピクセルクロックPIX_CLKを生成し、該ピクセルクロックPIX_CLKによって動画像と静止画像との両方を表示することができる。したがって、本実施形態の画像表示装置20は、従来の画像表示装置と比較して、周波数シンセサイザの数を削減できるため、消費電力及びチップ面積を削減することができる。
図6は、本発明の一実施形態に係る転送制御回路の構成の他の例を示す図である。同図に示すように、転送制御回路21’は、転送制御回路21に対するスタンバイ機能をさらに備えたものであり、分周比設定回路219と、周波数シンセサイザ220とをさらに含んで構成される。なお、シリアル転送回路211、出力制御回路212、被補正比取得回路213、補正比取得回路216、補正タイミング生成回路215、分周比設定回路217及び周波数シンセサイザ218に関しては、上述したものと同じであるため、その説明を省略する。
レジスタ214’は、上述したように、補正タイミング生成回路215が補正タイミング信号COR_TIMを生成するタイミングを記憶する。レジスタ214’は、さらに、分周比設定回路219が設定する分周比を記憶する。具体的には、レジスタ214’は、分周比設定回路219が設定する分周比を記憶し、該記憶した分周比を分周比設定信号DIV_SETとして該信号を分周比設定回路219に出力する。
分周比設定回路219は、周波数シンセサイザ220が外部クロックEXT_CLKを分周する分周比を設定する。具体的には、分周比設定回路219は、レジスタ214’から出力される分周比設定信号DIV_SETが示す分周比に基づいて、周波数シンセサイザ220が外部クロックEXT_CLKを分周する分周比を設定し、該設定を分周比信号DIV_RAT2として周波数シンセサイザ220に出力する。
周波数シンセサイザ220は、例えばPLLである。周波数シンセサイザ220は、外部クロックEXT_CLKを所望の分周比で分周することによりスタンバイクロックSTBYを生成する。具体的には、周波数シンセサイザ220は、分周比設定回路219から出力される分周比信号DIV_RAT2に従う分周比により外部から入力される外部クロックEXT_CLKを分周することによってスタンバイクロックSTBYを生成し、該生成したクロックをシリアル転送回路211に出力する。
なお、本例では、周波数シンセサイザ220は、分周比設定回路219によって設定された分周比に従って、外部クロックEXT_CLKを分周するがこれに限られるものではない。周波数シンセサイザ220は、レジスタ214’から出力される分周比設定信号DIV_SETを直接受けて、該信号に基づく分周比によって外部クロックEXT_CLKを分周し、スタンバイクロックSTBYを生成しても良い。
以上のように構成される転送制御回路21’は、外部クロックEXT_CLKを分周比設定回路219が設定した分周比に従って分周したスタンバイクロックSTBYをシリアル転送回路211に入力することによって、スタンバイ機能を実現する。転送制御回路21’は、該スタンバイクロックSTBYをシリアル転送回路211に入力することによって、“メモリ画像出力モード”から“転送画像出力モード”に高速に切り替える。これにより、転送制御回路21’は、1つの周波数シンセサイザ218によって、静止画像及び動画像を表示することができ、さらにもう1つの周波数シンセサイザ220によってスタンバイ機能を使用することができる。したがって、本実施形態の画像表示装置20’は、従来の画像表示装置と比較して、周波数シンセサイザの数を削減しつつも、スタンバイ機能を実現することができるため、消費電力及びチップ面積を削減することができる。
図7は、本発明の一実施形態に係る画像表示システムの概略構成の他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る画像表示システム1’’は、画像表示システム1に対して画像表示装置20に代えて画像表示装置20’’を含んで構成される。本実施形態に係る画像表示システム1’’は、従来の画像表示システムでの動作を実現する“個別クロックモード”と、上述した画像表示システム1での動作を実現する“共通クロックモード”との2つの動作モードを有する。ここで、従来の画像表示システムは、1つの周波数シンセサイザにより静止画像を表示し、他の周波数シンセサイザにより動画像を表示するものである。画像表示装置20’’は、画像表示装置20に対して転送制御回路21及び制御回路22に代えて転送制御回路21’’及び制御回路22’’を含み、選択回路26をさらに含んで構成される。
転送制御回路21’’は、送信装置10から送信されるシリアルデータ信号S_DATAと、外部から入力される外部クロックEXT_CLKとに基づいて、表示すべき画像データ及び画像出力モードの情報を有する転送画像信号IMG_TRANと、該転送画像信号IMG_TRANを表示するためのピクセルクロックPIX_CLK1及びPIX_CLK2とを生成する。転送制御回路21’’は、転送画像信号IMG_TRANを選択回路24の入力端子A0と、制御回路22’’とに出力し、ピクセルクロックPIX_CLK2を選択回路26の入力端子A0に出力し、ピクセルクロックPIX_CLK1を選択回路26の入力端子A1に出力し、クロック生成モードを示すモード信号MODEを制御回路22’’に出力する。
クロック生成モードは、“共通クロックモード”及び“個別クロックモード”の2つのモードからなる。“共通クロックモード”は、1つの周波数シンセサイザ218により、静止画像及び動画像を表示し、他の周波数シンセサイザ220によりスタンバイ機能を使用する上述した画像表示システム1での動作を実現する動作モードであり、“個別クロックモード”は、2つの周波数シンセサイザ218及び220によりそれぞれ動画像及び静止画像のためのクロックを生成する従来の画像表示システムでの動作を実現する動作モードである。
制御回路22’’は、転送制御回路21’’から出力されるモード信号MODEに基づいて、クロック生成モードを判別するとともに、転送制御回路21’’から出力される転送画像信号IMG_TRANに基づいて画像出力モードを判別し、該クロック生成モード及び該画像出力モードに従って、表示部25に出力する画像データ及び該画像データを表示するクロックの選択を制御する。具体的には、制御回路22’’は、転送制御回路21’’から出力されるモード信号MODEの状態が“共通クロックモード”及び“個別クロックモード”のいずれであるかを判断し、転送制御回路21’’から出力される転送画像信号IMG_TRANが示す画像出力モードが“転送画像出力モード”及び“メモリ画像出力モード”のいずれであるかを判断する。
制御回路22’’は、モード信号MODEの状態が“共通クロックモード”であり、転送画像信号IMG_TRANが示す画像出力モードが“転送画像出力モード”であると判断する場合、選択信号SEL2の状態を“0”として、該信号を選択回路26の選択端子SLに出力する。制御回路22’’は、転送画像信号IMG_TRANが示す画像データを記憶装置23に記憶するとともに、選択信号SEL1の状態を“0”として該信号を選択回路24の選択端子SLに出力する。
また、制御回路22’’は、モード信号MODEの状態が“共通クロックモード”であり、転送画像信号IMG_TRANが示す画像出力モードが“メモリ画像出力モード”であると判断する場合、選択信号SEL2の状態を“0”として、該信号を選択回路26の選択端子SLに出力する。制御回路22’’は、記憶装置23から記憶装置23に記憶された画像データを取得して、メモリ画像信号IMG_MEMとして選択回路24の入力端子A1に出力するとともに、選択信号SEL1の状態を“1”として該信号を選択回路24の選択端子SLに出力する。
また、制御回路22’’は、モード信号MODEの状態が“個別クロックモード”であり、転送画像信号IMG_TRANが示す画像出力モードが“転送画像出力モード”であると判断する場合、選択信号SEL2の状態を“0”として、該信号を選択回路26の選択端子SLに出力する。制御回路22’’は、転送画像信号IMG_TRANが示す画像データを記憶装置23に記憶するとともに、選択信号SEL1の状態を“0”として該信号を選択回路24の選択端子SLに出力する。
また、制御回路22’’は、モード信号MODEの状態が“個別クロックモード”であり、転送画像信号IMG_TRANが示す画像出力モードが“メモリ画像出力モード”であると判断する場合、選択信号SEL2の状態を“1”として、該信号を選択回路26の選択端子SLに出力する。制御回路22’’は、記憶装置23から記憶装置23に記憶された画像データを取得して、メモリ画像信号IMG_MEMとして選択回路24の入力端子A1に出力するとともに、選択信号SEL1の状態を“1”として該信号を選択回路24の選択端子SLに出力する。
選択回路24は、例えば、マルチプレクサであるが、これに限られない。選択回路24は、制御回路22’’から出力される選択信号SEL1に従って、転送制御回路21’’から出力される転送画像信号IMG_TRAN又は制御回路22’’から出力されるメモリ画像信号IMG_MEMを画像信号IMGとして表示部25に出力する。具体的には、選択回路24は、制御回路22’’から出力される選択信号SEL1の状態を判断し、選択信号SEL1の状態が“0”であると判断する場合、転送制御回路21’’から出力される転送画像信号IMG_TRANを選択し、該信号を画像信号IMGとして表示部25に出力する。一方、選択回路24は、選択信号SEL1の状態が“1”であると判断する場合、制御回路22’’から出力されるメモリ画像信号IMG_MEMを選択し、該信号を画像信号IMGとして表示部25に出力する。
選択回路26は、例えば、マルチプレクサであるが、これに限られない。選択回路26は、制御回路22’’から出力される選択信号SEL2に従って、転送制御回路21’’から出力されるピクセルクロックPIX_CLK1及びPIX_CLK2のいずれかを表示部25に出力する。具体的には、選択回路26は、制御回路22’’から出力される選択信号SEL2の状態を判断し、選択信号SEL2の状態が“0”であると判断する場合、転送制御回路21’’から出力されるピクセルクロックPIX_CLK2を選択し、該クロックをピクセルクロックPIX_CLKとして表示部25に出力する。一方、選択回路26は、選択信号SEL2の状態が“1”であると判断する場合、制御回路22’’から出力される出力クロックOCLK2を選択し、該クロックをピクセルクロックPIX_CLKとして表示部25に出力する。
表示部25は、例えば、液晶表示パネル及び有機エレクトロルミネッセンス表示パネルであるが、これらに限られない。表示部25は、選択回路26から出力されるピクセルクロックPIX_CLKに基づいて、選択回路24から出力される画像信号IMGに従う画像を表示する。なお、本例において、表示部25は、画像表示装置20’’内に設けられているが、これに限られるものではなく、表示部25は、画像表示装置20’’とは別体として設けられても良い。
以上のように構成される画像表示システム1’’は、画像表示装置20’’の転送制御回路21’’によって、送信装置10から送信されるシリアルデータ信号S_DATAから、画像データ、該画像データを表示するピクセルクロックPIX_CLK1又はPIX_CLK2、画像出力モード、及びクロック生成モードの情報を抽出する。画像表示システム1’’は、該抽出したクロック生成モードに従って生成したピクセルクロックPIX_CLK1又はPIX_CLK2に基づいて、該抽出した画像出力モードに従う表示方法により、該抽出した画像データに従う画像を表示する。
図8は、本発明の一実施形態に係るクロック生成回路における転送制御回路の構成の他の例を示す図である。同図に示すように、本実施形態に係る転送制御回路21’’は、転送制御回路21’に加えてモード制御回路221及び選択回路222をさらに含んで構成される。なお、シリアル転送回路211と、出力制御回路212と、被補正比取得回路213と、レジスタ214’’と、補正タイミング生成回路215と、補正比取得回路216と、分周比設定回路217及び219と、周波数シンセサイザ218及び220との基本的な動作に関しては、転送制御回路21及び21’と同じであるため、その説明を省略し、転送制御回路21及び21’と異なる部分のみ説明する。
モード制御回路221は、レジスタ214’’を含んで構成される。モード制御回路221は、クロック生成モードを“共通クロックモード”及び“個別クロックモード”から選択し、該選択したクロック生成モードをレジスタ214’’に記憶する。また、モード制御回路221は、レジスタ214’’が記憶する補正タイミング生成回路215が補正タイミング信号COR_TIMを生成するタイミングをフレーム設定信号FRM_SETとして該信号を補正タイミング生成回路215に出力する。また、モード制御回路221は、レジスタ214’’が記憶する分周比設定回路219の分周比を分周比設定信号DIV_SETとして該信号を分周比設定回路219に出力する。また、モード制御回路221は、レジスタ214’’が記憶するクロック生成モードをモード信号MODEとして該信号を補正タイミング生成回路215、補正比取得回路216、分周比設定回路217、選択回路222及び制御回路22’’に出力する。
レジスタ214’’は、モード制御回路221によって選択されたクロック生成モードが“共通クロックモード”及び“個別クロックモード”のいずれであるかを記憶する。また、レジスタ214’’は、上述したように、補正タイミング生成回路215が補正タイミング信号COR_TIMを生成するタイミングを記憶する。また、レジスタ214’’は、上述したように、分周比設定回路219が設定する分周比を記憶する。
補正タイミング生成回路215及び補正比取得回路216は、モード制御回路221から出力されるモード信号MODEが示すクロック生成モードが“共通クロックモード”及び“個別クロックモード”のいずれであるかを判断する。補正タイミング生成回路215及び補正比取得回路216は、モード信号MODEが示すクロック生成モードが“個別クロックモード”を示すと判断する場合、その動作を停止する。
分周比設定回路217は、モード制御回路221から出力されるモード信号MODEが示すクロック生成モードが“共通クロックモード”及び“個別クロックモード”のいずれであるかを判断する。分周比設定回路217は、モード信号MODEが示すクロック生成モードが“共通クロックモード”であると判断する場合、上述した<式1>に従って分周比を設定し、該設定した分周比を分周比信号DIV_RAT1として周波数シンセサイザ218に出力する。一方、分周比設定回路217は、モード信号MODEが示すクロック生成モードが“個別クロックモード”であると判断する場合、以下の<式3>に従って分周比を設定し、該設定した分周比を分周比信号DIV_RAT1として周波数シンセサイザ218に出力する。
(分周比)=(M/N) …<式3>
選択回路222は、例えば、マルチプレクサであるが、これに限られない。選択回路222は、レジスタ214’’から出力されるモード信号MODEに従って、シリアル転送回路211から出力されるリンククロックLNK_CLK及び外部クロックEXT_CLKのうちいずれかを周波数シンセサイザ218に出力する。具体的には、選択回路222は、レジスタ214’’から出力されるモード信号MODEの状態を判断し、モード信号MODEの状態が“0”であると判断する場合、シリアル転送回路211から出力されるリンククロックLNK_CLKを選択し、該クロックを周波数シンセサイザ218に出力する。一方、選択回路222は、モード信号MODEの状態が“1”であると判断する場合、外部クロックEXT_CLKを選択し、該クロックを周波数シンセサイザ218に出力する。
周波数シンセサイザ218は、外部クロックEXT_CLK又はリンククロックLNK_CLKを所望の分周比で分周することによりピクセルクロックPIX_CLK2を生成する。具体的には、周波数シンセサイザ218は、分周比設定回路217から出力される分周比信号DIV_RAT1に従う分周比で外部クロックEXT_CLK又はリンククロックLNK_CLKを分周することによってピクセルクロックPIX_CLK2を生成し、該生成したクロックを出力制御回路212及び選択回路26に出力する。
周波数シンセサイザ220は、外部クロックEXT_CLKを所望の分周比で分周することによりスタンバイクロックSTBY及びピクセルクロックPIX_CLK1を生成する。具体的には、周波数シンセサイザ220は、分周比設定回路219から出力される分周比信号DIV_RAT2に従う分周比により外部クロックEXT_CLKを分周することによってスタンバイクロックSTBY及びピクセルクロックPIX_CLK1を生成し、スタンバイクロックSTBYをシリアル転送回路211に出力し、ピクセルクロックPIX_CLK1を選択回路26に出力する。
以上のように構成される転送制御回路21’’は、クロック生成モードが“共通クロックモード”の場合は、送信装置10から出力されるシリアルデータ信号S_DATAから抽出されるリンククロックLNK_CLKと、外部から入力される外部クロックEXT_CLKとの周波数の比である補正比CORを所定の周期毎に取得することによって、外部クロックEXT_CLKからピクセルクロックPIX_CLK2を生成するとともに、外部クロックEXT_CLKからスタンバイクロックSTBYを生成する。また、転送制御回路21’’は、クロック生成モードが“個別クロックモード”の場合は、リンククロックLNK_CLKからピクセルクロックPIX_CLK2を生成し、外部クロックEXT_CLKからピクセルクロックPIX_CLK1を生成する。これにより、転送制御回路21’’は、1つの周波数シンセサイザ218により、静止画像及び動画像を表示し、他の周波数シンセサイザ220によりスタンバイ機能を使用する“共通クロックモード”と、2つの周波数シンセサイザ218及び220でそれぞれ動画像及び静止画像のためのクロックを生成する“個別クロックモード”とを用途に応じて切り替えることができる。したがって、転送制御回路21’’は、従来の画像表示システムでの動作と、上述した画像表示システム1での動作との両方の動作を実現することができる。
図9は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の動作を示すフローチャートである。同図に示すように、画像表示装置20’’は、クロック生成モードが“共通クロックモード”であるか否かを判断する(S901)。画像表示装置20’’は、クロック生成モードが“共通クロックモード”であると判断する場合(S901のYes)、“共通クロックモード”でピクセルクロックPIX_CLKを生成し、該ピクセルクロックPIX_CLKに基づいて画像を表示する(S902)。なお、ステップS902の処理の詳細については、上述した図5を参照して説明される。一方、画像表示装置20’’は、クロック生成モードが“個別クロックモード”であると判断する場合(S901のNo)、“個別クロックモード”でピクセルクロックPIX_CLKを生成し、該ピクセルクロックPIX_CLKで画像を表示する(S903)。なお、ステップS903の処理の詳細については、図10を参照して説明される。
図10は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の動作を示すフローチャートであり、図9のステップS903の処理の詳細を示している。同図に示すように、画像表示装置20’’は、まず、画像出力モードが“転送画像出力モード”であるか否かを判断する(S1001)。画像表示装置20’’は、画像出力モードが“メモリ画像出力モード”であると判断する場合(S1001のNo)、分周比設定回路219により分周比を設定し(S1006)、該設定した分周比に従って周波数シンセサイザ220により外部クロックEXT_CLKを分周することによってピクセルクロックPIX_CLK1を生成し(S1007)、該生成したピクセルクロックPIX_CLK1をピクセルクロックPIX_CLKとして選択する。
一方、画像表示装置20’’は、画像出力モードが“転送画像出力モード”であると判断する場合(S1001のYes)、送信装置10から送信されるシリアルデータ信号S_DATAからリンククロックLNK_CLK及びデータ信号DATAを復元する(S1002)。次に、画像表示装置20’’は、データ信号DATAから被補正比M及びNを取得する(S1003)。画像表示装置20’’は、分周比設定回路217により被補正比M及びNに基づいて分周比を設定し(S1004)、該設定した分周比に従って周波数シンセサイザ218でリンククロックLNK_CLKを分周することによってピクセルクロックPIX_CLK2を生成し(S1005)、該生成したピクセルクロックPIX_CLK2をピクセルクロックPIX_CLKとして選択する。
上述したように、転送制御回路21’’は、クロック生成モードが“共通クロックモード”の場合は、送信装置10から出力されるシリアルデータ信号S_DATAから抽出されるリンククロックLNK_CLKと、外部から入力される外部クロックEXT_CLKとの周波数の比である補正比CORを所定の周期毎に取得することによって、外部クロックEXT_CLKからピクセルクロックPIX_CLK2及びスタンバイクロックSTBYを生成する。また、クロック生成モードが“個別クロックモード”の場合は、リンククロックLNK_CLKからピクセルクロックPIX_CLK2を生成し、外部クロックEXT_CLKからピクセルクロックPIX_CLK1を生成する。これにより、転送制御回路21’’は、1つの周波数シンセサイザ218により、静止画像及び動画像を表示し、もう1つの周波数シンセサイザ220によりスタンバイ機能を使用することができる“共通クロックモード”と、2つの周波数シンセサイザ218及び220によりそれぞれ動画像及び静止画像のためのクロックを生成する“個別クロックモード”とを用途に応じて切り替えることができる。したがって、本実施形態の転送制御回路21’’は、従来の画像表示システムでの動作と、上述した画像表示システム1による動作との両方の動作を実現することができる。
上記各実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな形態で実施することができる。
例えば、本明細書に開示される方法においては、その結果に矛盾が生じない限り、ステップ、動作又は機能を並行して又は異なる順に実施しても良い。説明されたステップ、動作及び機能は、単なる例として提供されており、ステップ、動作及び機能のうちのいくつかは、発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略でき、また、互いに結合させることで一つのものとしてもよく、また、他のステップ、動作又は機能を追加してもよい。
また、本明細書では、さまざまな実施形態が開示されているが、一の実施形態における特定のフィーチャ(技術的事項)を適宜改良しながら、他の実施形態に追加し、又は該他の実施形態における特定のフィーチャと置換することができ、そのような形態も本発明の要旨に含まれる。