JP6358974B2 - 観測計画作成装置及び観測装置 - Google Patents
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Description
従来の観測計画の作成では、ある天球上の特定位置を通過するRSOを観測し続けるように指示するという単純な方法が取られていた(例えば特許文献1参照)。また、Covariance−Based Scheduling Algorithmを用い、センサによる観測対象の追尾誤差に基づいて算出される観測効果の高さを示す観測有効度と呼ばれる指標のみを考慮して観測計画を作成することによって、物理的な精度のみを満足する方法が取られていた(例えば非特許文献1参照)。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る観測計画作成装置2を実装した観測装置1の構成を示すブロック図である。
観測装置1は、図1に示すように、観測計画作成装置2及び観測計画実行部3を備えている。
センサ制御部7は、観測計画作成装置2の観測計画作成部6により作成された観測計画に従い、対象のセンサ8に観測時間の割当て情報を通知するものである。
センサ8は、センサ制御部7により通知された情報に従い、観測対象の観測を行うものである。このセンサ8は、地上に配置されたレーダ、光学センサから成る。
観測装置1のハードウェア構成は、例えば図4に示すように、プロセッサ101、メモリ102及びセンサ8から構成されている。
なお、観測計画作成装置2のデータ格納部4では、事前に、観測要求データ格納部41に観測要求データを格納し、センサ諸元データ格納部42にセンサ諸元データを格納している。以下、データ格納部4に格納される観測要求データ及びセンサ諸元データについて説明する。
観測要求データには、ユーザにより入力された観測対象及び観測方法等を示す情報が含まれている。図6に示す観測要求データにおいて、第1項目601の「対象」には、観測対象が記される。なお、観測対象としては、例えば、周回軌道上に存在する物体(衛星、デブリ等)であるRSO、当該物体を一つ以上含む空間(宇宙空間)等が挙げられる。デブリとは、宇宙ゴミのことである。
このセンサ諸元データには、例えば図7に示すようなレーダの観測諸元を示すデータ(以下、レーダ諸元データ)と、例えば図8に示すような光学センサの観測諸元を示すデータ(以下、光学センサ諸元データ)が含まれている。
次いで、リスト化部52は、タスク情報作成部51により作成されたタスク情報をリスト化したタスクリストを作成する(ステップST503)。これにより、例えば図9に示すようなタスクリストが作成される。
また、第8項目908の「固定タスク優先度」には、「デフォルト値」に固定タスク優先度のデフォルト値が記され、「希望優先度」に図6に示す観測要求データの第7項目607に記された希望優先度が記され、最終列に固定タスク優先度が記される。なお、固定タスク優先度のデフォルト値は、図6に示す観測要求データの第7項目607のデフォルト値と同じ値である。また、固定タスク優先度には、希望優先度が設定されている場合にはその値が優先的に設定され、希望優先度が設定されていない場合にはデフォルト値が設定される。
この第11項目911の「観測期間」には、ジョブ毎に、レーダによる観測期間が記される。また、第12項目912の「観測有効度」には、ジョブ毎に、観測対象に関する観測指標である観測有効度が記される。なお、観測有効度は、レーダによる観測対象の追尾誤差に基づいて算出された観測効果の高さを示す値である。一方、第13,14項目913,914には何も記されない。
図10に示す光学センサ観測指標リストにおいて、第1項目1001の「対象」には、観測対象が記される。また、第2項目1002の「パス・ピリオド」には、観測計画対象期間において観測対象を観測可能な観測区間が記される。
また、第4項目1004の「観測期間」には、セクション毎に、光学センサによる観測期間が記されている。また、第5項目1005の「観測有効度」には、セクション毎に、観測有効度が記される。
Mv=−26.74−2.5log10(AαF(φ))+5.0log10(R) (1)
F(φ)=(2/3π2){(π―φ)cosφ+sinφ} (2)
ここで、Mvは光度量(等級数)であり、F(φ)は位相関数であり、AはRSOに光が反射する実際の面積であり、αはアルベド(光が反射する割合)であり、φは位相角であり、Rは観測者からRSOまでの距離である。
次いで、タスクリストに記された固定タスク優先度に基づいて、タスクリストを複数のグループに分ける(ステップST1302)。この際、分割するグループの数は、ユーザの要求の度合いに応じて最も適した値とする。図14では、タスクリストを、高、中、低の3つの優先度でグループ分けした場合を示している。
このステップST1304において、タスクリスト内にグループが残っていると判断した場合には、タスクリスト内のグループのうち、固定タスク優先度が一番高いグループを処理対象として選択する(ステップST1305)。以降、処理対象のグループに対し、ジョブ及びセクション毎に観測を行うセンサ8を割当てる処理に移行する。
このステップST1306において、処理対象のグループ内にタスク情報が残っていると判断した場合には、グループ内のタスク情報のうち、観測優先度が高いジョブ又はセクションを選択する(ステップST1307)。
次いで、ジョブ又はセクションの観測を仮に割当てたセンサ8について、既に割当てられているジョブ及びセクションの観測数が最大同時観測数を超えていないかを判断する(ステップST1309)。
Claims (7)
- 観測対象に対する観測要求を示すデータ、及び当該観測対象の観測に用いられるセンサの観測諸元を示すデータを格納するデータ格納部と、
前記データ格納部に格納されたデータに基づいて、前記観測要求毎に、前記観測対象に関する観測指標及び前記センサに関する観測指標を含み、当該観測要求に応じるためのタスク情報を作成するタスク情報作成部と、
前記タスク情報作成部により作成されたタスク情報に基づいて、前記観測対象の観測を行う観測計画を作成する観測計画作成部とを備え、
前記観測対象に関する観測指標は、前記センサによる当該観測対象の追尾誤差に基づいて算出された観測効果の高さを示す指標であることを特徴とする観測計画作成装置。 - 前記センサに関する観測指標は、
前記観測対象の予測軌道、及び当該観測対象と前記センサとの位置関係に基づいて当該観測対象の等級数を算出し、当該観測対象の等級数に対する当該センサの限界等級数の比に基づいて算出された当該センサの観測性能を示す指標と、
前記センサの設置位置における複数の天気予報に基づいて算出された当該センサの周辺環境を示す指標とから成る
ことを特徴とする請求項1記載の観測計画作成装置。 - 観測対象に対する観測要求を示すデータ、及び当該観測対象の観測に用いられるセンサの観測諸元を示すデータを格納するデータ格納部と、
前記データ格納部に格納されたデータに基づいて、前記観測要求毎に、前記観測対象に関する観測指標及び前記センサに関する観測指標を含み、当該観測要求に応じるためのタスク情報を作成するタスク情報作成部と、
前記タスク情報作成部により作成されたタスク情報に基づいて、前記観測対象の観測を行う観測計画を作成する観測計画作成部とを備え、
前記センサに関する観測指標は、
前記観測対象の予測軌道、及び当該観測対象と前記センサとの位置関係に基づいて当該観測対象の等級数を算出し、当該観測対象の等級数に対する当該センサの限界等級数の比に基づいて算出された当該センサの観測性能を示す指標と、
前記センサの設置位置における複数の天気予報に基づいて算出された当該センサの周辺環境を示す指標とから成ることを特徴とする観測計画作成装置。 - 前記観測対象は、周回軌道上に存在する物体、又は当該物体を一つ以上含む空間である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の観測計画作成装置。 - 前記センサは光学センサであり、
前記観測計画作成部は、前記物体の周回軌道単位、又は当該周回軌道を前記光学センサの露光時間に基づいて分割した単位で、前記観測計画を作成する
ことを特徴とする請求項4記載の観測計画作成装置。 - 請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の観測計画作成装置と、
前記観測計画作成装置により作成された観測計画を実行する前記センサを有する観測計画実行部と
を備えた観測装置。 - 前記タスク情報作成部からの前記観測要求毎に作成されたタスク情報をリスト化し、タスクリストを作成するリスト化部を備え、
前記観測計画作成部における前記タスク情報作成部により作成されたタスク情報は前記タスクリスト作成部により作成されたタスクリストであり、前記観測計画作成部における前記観測対象の観測を行う観測計画の作成は前記タスクリストに基づいて観測優先度を算出しての作成であることを特徴とする請求項1記載の観測計画作成装置。
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