次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、前枠13の上隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18やスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。なお、実施例では、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球を所定の発射間隔(0.6s(秒)間隔)で遊技盤20に向けて連続的に発射し得るようになっている。また、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、遊技者が操作可能な操作手段としての第1操作ボタン36および第2操作ボタン37a,37bが設けられている。実施例では、第1操作ボタン36は、1つのボタンを備えた押しボタン式とされ、第2操作ボタン37a,37bは、押しボタン式で左右2つ設けられている。操作ボタン36,37a,37bは、押下したときに押下信号を演出制御基板65の演出制御CPU65aに出力するよう構成されており、該演出制御CPU65aは、後述する各種の有効期間において、押下信号を受け付けるよう構成されている。また、第1操作ボタン36および第2操作ボタン37a,37bの内部には、図示しないがLED等の発光体を配設したランプ装置が配設され、該ランプ装置を発光することで、操作ボタン36,37a,37bの操作時期等を知らせ得るよう構成されている。具体的には、操作が有効である場合には、ランプ装置が点灯し、操作が無効である場合にはランプ装置が消灯するようになっている。
前記パチンコ機10の裏側には、図示しないが、球払出装置を駆動制御する払出制御基板(払出制御手段)、前記打球発射装置を駆動制御する発射制御基板等が配設されている。前記払出制御基板は、前記パチンコ機10の後側に配設されるメイン制御基板(図8参照)60に配線接続されており、該メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから出力された制御信号が払出制御基板に入力され、該制御信号に基づいて払出制御基板が球払出装置を制御することで、所要数のパチンコ球を賞球として払い出すよう構成される。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に、前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、特別入賞装置40、ゲート部材48、普通入賞装置45等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示部(表示部)17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右側下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口(特別入賞手段)41を有する特別入賞装置(入賞手段)40が取り付けられている。
ここで、前記枠状装飾体25は、その全周に亘って前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、前記遊技領域20aと表示窓口25aとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の表示窓口25a内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。
前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口30,31,41,46が適宜の位置に設けられており、各入賞口30,31,41,46へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ34,35,44,47a,47bの検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)30,31と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口46とが設けられている。具体的に、前記始動入賞口30,31は、前記第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられ、前記特別入賞口41は、前記遊技領域20aの第2球流下経路に設けられると共に、前記普通入賞口46は、遊技領域20aの第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として大当り遊技が設定されている。
(第1始動入賞口30および第2始動入賞口31について)
前記枠状装飾体25の下方で遊技盤20の左右方向の中央位置に、第1始動入賞口(始動入賞手段)30が設けられると共に、該第1始動入賞口30より右側位置に、第2始動入賞口(始動入賞手段)31が設けられている。第1始動入賞口30は、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放型の入賞口とされ、枠状装飾体25の下側の遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が入賞可能に構成される。前記第2始動入賞口31は、図2に示す如く、遊技盤20における枠状装飾体25の下方右側に配設された始動入賞装置29に設けられて該枠状装飾体25の右側に画成される遊技領域20a(第2球流下経路)内で開口している。また始動入賞装置29に、第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って開閉部材33が第2始動入賞口31を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口30は、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31は、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31に案内されることで、前記遊技領域20a(第1球流下経路)を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口31を開放させるようにしてもよい。
また、前記第1および第2始動入賞口30,31は、該第1および第2始動入賞口30,31に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34,35(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34,35は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ34,35からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口30に対応した始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を異なるようにしてもよい。
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34,35が始動入賞口30,31毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口30に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34と指称し、第2始動入賞口31に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ35と指称するものとする。また、メイン制御基板60は、第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35からの検出信号が入力されると、払出制御基板(図示せず)に制御信号を出力して、前記球払出装置に所定数の賞球を払い出させるよう構成される。なお、球払出装置から払い出される賞球数は、前述したようにパチンコ球が入賞した始動口毎に予め設定されている。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置40は、図2に示すように、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右下方位置の遊技領域20aに配置されている。この特別入賞装置40は、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉体(開閉部材)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉体43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに出力し、メイン制御CPU60aは、特別入賞検出センサ44からの球検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板に制御信号を出力して前記球払出装置に予め設定された数(実施例では15個)の賞球を払い出させるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞口41を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞装置45について)
前記普通入賞装置45に設けられる普通入賞口46は、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞装置45には、該普通入賞口46に入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ47a,47b(図8参照)が設けられている。
ここで、実施例では、図2に示すように、前記遊技領域20aの第1球流下経路に、所定数(実施例では3つ)の普通入賞口46が設けられた普通入賞装置45が配設されると共に、前記遊技領域20aの第2球流下経路に、所定数(実施例では1つ)の普通入賞口46が設けられた普通入賞装置45が設けられている。また、普通入賞検出センサ47a,47bが左右の普通入賞装置45,45毎に設けられており、以下の説明では、左側の普通入賞装置45に対応するセンサを第1普通入賞検出センサ47aと指称し、右側の普通入賞装置45に対応するセンサを第2普通入賞検出センサ47bと指称するものとする。両普通入賞検出センサ47a,47bは、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサ47a,47bからの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、左側の普通入賞装置45に対応する第1普通入賞検出センサ47aによるパチンコ球の検出(すなわち左側の普通入賞装置45の普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では7個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、右側の普通入賞装置45に対応する第2普通入賞検出センサ47bによるパチンコ球の検出(すなわち右側の普通入賞装置45の普通入賞口46へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では8個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。なお、左右の普通入賞装置45,45の普通入賞口46,46へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を同じとしてもよい。
(ゲート部材48について)
図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部材48が設けられている。前記ゲート部材48にはゲートセンサ49(図8参照)が配設されており、該ゲート部材48を通過するパチンコ球をゲートセンサ49で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ49は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ49からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ49によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口31を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域20a外の右下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを目視することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56および状態表示部58が設けられている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技状態表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示(以下特図変動表示という場合がある)を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として特図変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する特図変動表示が行われて、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス表示器、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされ、前記各特図表示部50A,50Bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄、はずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、当り表示(大当り表示)としての特図が表示されることで、当り表示に対応した当り遊技(大当り遊技)が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後で詳細に説明する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(後述する特図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、隣接した複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定(普図当り抽選)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ49のパチンコ球の検出(ゲート部材48のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する変動表示(以下普図変動表示という場合がある)が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて複数種類(実施例では2種類)の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。すなわち、実施例の普図表示部55は、ゲートセンサ49(球通過検出手段)の検出に伴い図柄変動を行うと共に、普図当り判定(第2の当り判定)の判定結果を表示する第2の図柄表示手段として機能するものである。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部材48をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材48をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(状態表示部58について)
前記状態表示部58は、パチンコ機10において遊技が行われる複数種類の遊技状態が設定されている場合に、当該遊技状態を特定可能に表示する表示部であって、複数個(実施例では3個)のLEDにより構成されている。ここで、実施例ではパチンコ機10に対しては、遊技が行われる遊技状態として後述のように確変状態および変短状態が設定されていることから、状態表示部58のLEDが異なった点灯パターンで点灯することで遊技状態としての確変状態および変短状態を特定するようになっている。ここで、実施例の状態表示部58は、前記第1特図表示部50Aの上方に隣接する1個のLEDと、普図表示部55の上端側に直線的に隣接する2個のLEDとから構成されており、第1特図表示部50Aに隣接するLEDにより確変状態であることを報知すると共に、普図表示部55に隣接するLEDにより変短状態であることを報知するよう構成されている。ここで、パチンコ機10は、当選した大当り図柄の種類に応じて大当り遊技の終了後の遊技状態が定まるよう設定され、大当りの当選を契機に遊技状態を変更可能になっている。また、前記状態表示部58は、特図表示部50A,50Bが大当り図柄を表す点灯パターンで点灯したと同時またはその後の大当り遊技が行われる時に、当選した大当り図柄に対応した大当り遊技の終了後の遊技状態を表示するパターンで点灯するよう設定される。また、状態表示部58は、特図表示部50A,50Bにおいて次の特図変動表示が行われるまで、点灯パターンを維持するよう設定されている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置(表示手段)17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサ34の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、図柄表示装置17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置27の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当りが付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される当り示唆表示となる。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変更することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞機会を高めることができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、168/65536)から高確率(実施例では、1516/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。なお、確変状態が付与される期間は、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてから実行される図柄変動演出(特図変動表示)の回数とすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間(以下、非変短時普図変動時間という)よりも、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間(以下、変短時普図変動時間)の方が短い時間に設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。具体的に、実施例において非変短時普図変動時間が2000msに設定され、変短時普図変動時間が820msに設定されている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、700msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33が開放してから所定時間(実施例では200ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33は開放してから所定の開放時間が経過するまで開放状態を維持する開放動作を5回行うようになっている。具体的には、896ms,960ms,960ms,960ms,1024msの開放動作を行うと共に、各開放動作の間の開閉部材33が閉鎖状態で保持されるインターバル時間が、640ms,560ms,560ms,560msに設定されている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、開閉部材33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31への入賞を許容する入賞上限数(実施例では3個)が設定されており、前記開閉部材33を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達した場合には、開閉部材33の開閉動作を強制的に終了して閉鎖させるようになっている。
ここで、大当りに当選した大当り図柄(大当り表示としての特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される期間(以下、変短回数という)が定まるよう構成されている。また、変短状態が付与される変短回数は、大当り図柄だけでなく、大当り判定に当選した時点における遊技状態(すなわち確変状態か否かおよび変短状態か否か)によっても変化し得るよう構成されている。実施例では、第1始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として大当り判定に当選した場合に、大当り図柄の種類および大当り判定に当選した時点での遊技状態に応じて変短回数が定まるよう構成されている。そして、第2始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として大当り判定に当選した場合に、大当り図柄の種類に応じて変短回数が定まるよう構成されている。なお、大当りに当選した大当り図柄の種類および大当り判定に当選した時点における遊技状態と、大当り遊技後に付与される変短回数との関係については、後で詳述する。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の開閉体43が開閉動作される。実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて行われる大当り判定の判定結果が肯定の場合に、大当り遊技が決定される。また、大当り判定の判定結果が肯定判定であった時点における遊技状態(確変状態か否かおよび変短状態か否か)に関係なく、大当り遊技後に移行する特別演出モード(後述)では確変状態および変短状態が付与されるようになっている(図3参照)。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、メイン制御CPU60aによる大当り判定により当りが付与された場合に、大当り遊技が付与される。ここで、実施例では、第1特図表示部50Aに、大当り図柄としての特図1が確定停止表示された場合に、大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、第2特図表示部50Bに、大当り図柄としての特図2が確定停止表示された場合に、大当り遊技が付与されるようになっている。
(第1特図始動保留情報に基づく第1の大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、第1の大当り遊技を付与する。この第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に、7回の図柄変動演出を実行する間に亘って確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。そして、第1の大当り遊技が決定された時点の遊技状態(非確変・非変短状態、確変・非変短状態、非確変・変短状態、確変・変短状態)に関係なく、当該第1の大当り遊技後に、7回の図柄変動演出を実行する間に亘って確変状態および変短状態が付与される。
また、実施例における第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技が決定された時点の遊技状態に関係なく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を開閉体43に行わせるよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技の1ラウンド目〜4ラウンド目のラウンド遊技は、全開放ラウンド遊技で構成されている。なお、全開放ラウンド遊技は、ラウンド遊技開始から終了まで開放する長時間開放動作を開閉体43に行わせるラウンド遊技であって、各ラウンド遊技において開閉体43が1回だけ開放するようになっている。
ここで、第1の大当り遊技は、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉体43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。そして、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定されている。また、第1の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、第1の大当り遊技は、1ラウンド目から15ラウンド目までの15回のラウンド遊技で賞球が得られる大当り遊技として設定されている。
(第2特図始動保留情報に基づく第2の大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、第2の大当り遊技を付与する。この第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に、7回の図柄変動演出を実行する間に亘って確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。そして、第2の大当り遊技が決定された時点の遊技状態(非確変・非変短状態、確変・非変短状態、非確変・変短状態、確変・変短状態)に関係なく、当該第2の大当り遊技後、7回の図柄変動演出を実行する間に亘って確変状態が付与される。すなわち、第2の大当り遊技は、前記第1の大当り遊技と同じである。
また、実施例における第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技が決定された時点の遊技状態に関係なく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を開閉体43に行わせるよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技の1ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技は、全開放ラウンド遊技で構成されている。
ここで、第2の大当り遊技は、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉体43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。そして、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「12.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定されている。また、第1の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。すなわち、第2の大当り遊技は、1ラウンド目から15ラウンド目までの15回のラウンド遊技で賞球が得られる大当り遊技として設定されている。
(遊技演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数の遊技演出モードを備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆または報知すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆または報知する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。
実施例に係る遊技演出モードには、メイン制御CPU60aにより確変状態および変短状態を何れも付与しないことが決定された遊技状態(非確変・非変短状態)に対応する通常演出モードと、確変状態および変短状態を何れも付与することが決定された遊技状態(確変・変短状態)に対応した確変演出モードと、前記図柄表示装置17において規定変動回数の図柄変動を実行する特別演出を、該図柄表示装置17に実行させる特別演出モードとが設定されている。なお、遊技演出モードの種類としては、これらに限定されるものではなく、その他の遊技演出モードを設定することもできる。また、各遊技演出モード(通常演出モード、確変演出モード、特別演出モード)の夫々において図柄表示装置17に表示される遊技状態示唆画像は1種類である必要はなく、これらの遊技演出モード毎に複数種類の遊技状態示唆画像を設定することができる。
そして、図柄表示装置17には、遊技演出モードに対応した内容の遊技状態示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、遊技演出モード毎に、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の遊技演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各遊技演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動の演出内容(後述する変動パターンや演出パターン)の一部または全部が異なっており、これらの遊技演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する演出制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記演出制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御している。そして、音制御基板73は、演出制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34,35、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ47a,47b、ゲートセンサ49等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、状態表示部58)が接続されて、各検出センサ34,35,44,48,47a,47bの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,58の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイド32および特別入賞口41を開閉する開閉体43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42を駆動させることで、対応する開閉部材33や開閉体43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉体43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉体43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉体43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得する乱数としては、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン一次振分用乱数、特図変動パターン二次振分用乱数、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では0.004秒)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ34,35の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の特図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する特図記憶領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定)で用いる乱数である。実施例では、当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「123」の全124通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が1つまたは複数定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した当り判定(大当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした擬似変動(変動サイクル)を複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。
前記特図変動パターン一次振分用乱数は、図柄変動演出における演出内容を特定する特図変動パターンを演出内容毎にグループにした複数の特図変動パターングループから1つの特図変動パターングループを決定する際に用いられる乱数である。実施例では、特図変動パターン一次振分用乱数として、「0」〜「228」の全229通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、前記特図変動パターン二次振分用乱数は、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンから1つの特図変動パターンを決定する際に用いる乱数である。実施例では、特図変動パターン二次振分用乱数として、「0」〜「250」の全251通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。すなわち、特図変動パターン一次振分用乱数により図柄変動演出における演出内容が大雑把に特定され、特図変動パターン二次振分用乱数により1つの特図変動パターンが特定されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数、特図変動パターン一次振分用乱数、特図変動パターン二次振分用乱数は、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口30,31への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ49の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ49の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ49をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口31の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材48をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ49がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では1516個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では168個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した124種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「123」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(大当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「240」までの全241通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。なお、実施例において、非確変・非変短状態または確変・非変短状態の場合に、演出実行判定値を用いてリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定をメイン制御CPU60aが実行するよう設定されており、非確変・変短状態または確変・変短状態の場合には、前述した特図変動パターン一次振分用乱数を用いて特図変動パターングループをメイン制御CPU60aが決定することにより、リーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定が決まるよう設定されている。
ここで、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数および第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう構成されている。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第1または第2特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、演出実行判定値の設定数が定められている。すなわち、非確変・非変短状態または確変・非変短状態の場合には、メイン制御RAM60cに記憶されている特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれてリーチ演出の実行頻度が低下するようになっている。
具体的には、第1特図始動保留情報の記憶数が「0」〜「1」個の場合に24個の演出実行判定値が設定され、第1特図始動保留情報の記憶数が「2」個の場合に15個の演出実行判定値が設定され、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」個の場合に8個の演出実行判定値が設定されている。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。なお、第1特図始動保留情報の記憶数は、演出実行判定に用いられる第1特図始動保留情報を除いた残りの記憶数である。同様に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するよう構成されている。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、演出実行判定値の設定数が定められている。具体的には、第2特図始動保留情報の記憶数が「0」〜「1」個の場合に24個の演出実行判定値が設定され、第2特図始動保留情報の記憶数が「2」個の場合に15個の演出実行判定値が設定され、第2特図始動保留情報の記憶数が「3」個の場合に8個の演出実行判定値が設定されている。すなわち、第2特図始動保留情報の記憶数が「3」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。なお、第2特図始動保留情報の記憶数は、演出実行判定に用いられる第2特図始動保留情報を除いた残りの記憶数である。
(特図変動パターンについて)
また、メイン制御ROM60bには、複数種類の特図変動パターンが記憶されている。前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。
ここで、前記特図変動パターンとして、複数種類の大当り用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われる複数種類のリーチはずれ用の特図変動パターンと、リーチ演出が行われない通常はずれ用の特図変動パターンとが設けられている。なお、大当り用の特図変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、リーチはずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が肯定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンであり、通常はずれ用の特図変動パターンは、演出実行判定の結果が否定の場合にメイン制御CPU60aが選択可能な特図変動パターンである。なお、リーチ演出は、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出においてリーチ表示が表示されてから、大当りまたははずれとなる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。また、メイン制御ROM60bには、各種別(大当り用、リーチはずれ用、通常はずれ用)の特図変動パターンを、各特図変動パターンに基づいて実行可能な演出内容に応じてグループ分けした特図変動パターングループが複数設定された特図変動パターンテーブルが設けられており、該特図変動パターンテーブルを用いて対応する特図変動パターングループが抽選により決定されるようになっている。
(特図変動パターン一次振分判定値について)
メイン制御ROM60bには、各特図変動パターンテーブルから特図変動パターングループを決定するための特図変動パターン一次振分判定値が記憶されている。すなわち、特図変動パターン一次振分判定値を用いて特図変動パターングループを決定することで、最終的に決定される特図変動パターンを絞り込むようになっている。特図変動パターン一次振分判定値としては、特図変動パターン一次振分用乱数の取り得る「0」〜「252」の253通りの整数とされている。ここで、前記特図変動パターン一次振分判定値は、メイン制御ROM60bに設けられた特図変動パターン一次テーブルに、個別に設定されている。このように、特図変動パターン一次振分判定値を用いて特図変動パターングループを決定することで、決定された特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンの範囲から最終的な特図変動パターンが決定されるようになっている。
(特図変動パターン二次振分用判定値)
また、メイン制御ROM60bには、特図変動パターン二次振分用判定値が記憶されている。特図変動パターン二次振分用判定値は、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループに含まれる特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定するための判定値であり、特図変動パターン二次振分用乱数の取り得る「0」〜「250」の全251通りの整数が特図変動パターングループ毎に割当てられている。そして、各特図変動パターングループに含まれる特図変動パターン毎に、特図変動パターン二次振分用判定値が所定数ずつ割当てられている。すなわち、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて決定された特図変動パターングループにおいて、特図変動パターン二次振分用乱数に対応する判定値が割当てられた変動パターンを特定することで、図柄変動演出において実行される特図変動パターン(演出内容や演出時間)が決定される。すなわち、実施例では、特図変動パターン一次振分用乱数に基づいて特図変動パターングループを決定することで、演出内容の系統毎の選択されやすさ(行われやすさ)を調整し、更に特図変動パターン二次振分用乱数に基づいて各特図変動パターングループから特図変動パターンを決定することで、各特図変動パターンの選択されやすさを調節している。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン振分判定値は、前記普図変動パターン振分用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された普図変動パターン振分用乱数に対応する普図変動パターン振分判定値が割り当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定を行った時点での遊技状態が変短状態か非変短状態であるかによって、割当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例では、非変短状態の場合に1つの普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば2000ms)を定める普図変動パターンが決定されるのに対し、変短状態の場合に複数(実施例では2つ)の普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、各普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当数に応じた割合で、所定時間の変動時間(例えば820ms)を定める普図変動パターンおよびこれと異なる変動時間(例えば200ms)を定める普図変動パターンの何れかの普図変動パターンが決定される。
(演出制御基板について)
前記演出制御基板65には、演出制御CPU65aが備えられている。該演出制御CPU65aには、図8に示す如く、演出制御ROM65bおよび演出制御RAM65cが接続されている。また、演出制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を演出制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記演出制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを演出制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
また、演出制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための演出制御プログラムが記憶されている。演出制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該演出制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として各種乱数を取得する乱数取得手段としての機能を有すると共に、図柄変動演出の開始時に、乱数取得手段により取得された乱数の値が予め定められた当り判定値(大当り判定値)と一致するか否かを判定することで、当り遊技(大当り遊技)が付与されるか否かの当り判定を行う当り判定手段としての機能を備えている。また、始動入賞口30,31への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、前記始動入賞口30,31への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の特図変動パターン(変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを決定する確変決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態付与期間として決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口30,31への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30に対応する第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31に対応する第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、特図変動パターン一次振分用乱数および特図変動パターン二次振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、当該第2特図始動保留情報の保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値、演出グループ振分用乱数および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第2特図記憶領域MB1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域MB2の情報(乱数)を、前記第2特図記憶領域MB1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域MB3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域MB2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域MB4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域MB3に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図表示部50Bの表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図2の大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ通常演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB28,B29,B30,B31において変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPUは、演出制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示が開始させるように第2特図表示部50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示部50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数の値、特図振分用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域M1から乱数を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域M2の情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域M1に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域M3の情報(乱数)を前記第2特図記憶領域M2に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域M4の情報(乱数)を前記第3特図記憶領域M3に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した大当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、221/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、2210/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図振分用乱数の値は、特図1に大当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図振分用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいて大当り演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ通常演出用の変動パターンの中から1つの変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB38,B39,B40,B41において変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、演出制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力すると共に、変動パターンで特定された演出時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示部50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示部50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(演出制御について)
次に、演出制御基板65で実行される処理について説明する。演出制御基板65の演出制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンド(制御信号)を、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。前記演出制御ROM65bには、演出モード毎に対応して演出内容を特定する複数種類の演出パターンが記憶されており、各演出パターンに対応して演出パターン振分判定値が記憶されている。演出パターン振分判定値は、演出制御CPU65aが演出パターン振分用乱数を用いて演出パターンの決定に用いる判定値であり、演出パターン毎に所定の判定値が割り当てられており、取得された演出パターン振分用乱数に対応する演出パターン振分判定値が割り当てられた演出パターンが特定されるようになっている。そして、演出制御CPU65aは、入力される演出モードフラグの設定値に基づき、メイン制御CPU60aから入力された変動パターン指定コマンドに対応する演出パターンを決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが決定した変動パターンに基づいて、演出モードに応じて、複数の演出パターンの中から所定の演出パターンを決定する演出パターン決定手段としての機能を有している。
また、演出制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該指定コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄表示列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、演出制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄表示列26a,26b,26cの飾図(大当り図柄)を決定する。そして、前記演出パターンで特定される各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、演出制御CPU65aは、変動パターン指定コマンドが入力されると同時にサブタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、決定された演出パターンに設定された所定のタイミングにおいて、各図柄表示列26a,26b,26cの飾図を仮停止させる仮停止図柄指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aから前記全図柄停止コマンドが出力されると、飾図が確定停止するようになっている。
(表示制御)
前記表示制御基板70では、演出制御CPU65aから演出パターン指定コマンド(制御信号)が入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、演出制御CPU65aから各図柄表示列26a,26b,26cの仮停止図柄指定コマンドが入力されると、対応する図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に仮停止図柄指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄表示列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。また、表示制御CPU70aは、モード指定コマンドが入力されると、指示された演出モードに対応する背景画像を表示させる。
(特別演出モードについて)
実施例のパチンコ機10では、後述する所定の実行条件が成立した場合に、予め設定された所定回数(特別演出実行回数)の図柄変動が行われる間、前記図柄表示装置(表示手段)17に特別演出を実行させる特別演出モード(特別演出状態)が設定されている。ここで、前記特別演出モードへの移行契機となる前記「所定の実行条件が成立した場合」とは、実施例では「大当り遊技の終了」とされている。従って、前記大当り遊技が終了すると、直ちに前記特別演出モードに移行する。そして実施例では、終了した大当り遊技(第1の大当り遊技および第2の大当り遊技)の種類に関係なく、また当該大当りの付与を判定した時点の遊技状態(確変・変短状態、非確変・変短状態、確変・非変短状態、非確変・非変短状態)に関係なく、当該大当り遊技が終了すると、直ちに特別演出モードに移行するよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技が終了した場合は前記特別演出モードへ移行し、また第2の大当り遊技が終了した場合も前記特別演出モードへ移行する。
(特別演出について)
前記特別演出モードにおいて実行される特別演出では、後述するように、前記メイン制御CPU(当り判定手段)60aの当り判定(特図当り判定)の判定結果に基づいて、図柄(飾図)が変動開始から確定停止までを1回とする図柄変動(以降「確定変動」という)と、変動開始から仮停止までを1回とする図柄変動(以降「擬似変動」という)とが、実行可能になっている。すなわち、特別演出モードでは、図9に示すように、(a)前記確定変動のみを実行する演出態様と、(2)前記確定変動および前記擬似変動を組み合わせて実行する演出態様と、(3)前記擬似変動のみを実行する演出態様とがある。そして、実施例の特別演出モードにおける特別演出では、前記確定変動の実行回数と前記擬似変動の実行回数とを合わせて、特別演出実行回数として「7回」の図柄変動が行われるように設定されている。すなわち、実施例の特別演出モードは、第1の大当り遊技および第2の大当り遊技が終了すると開始され、前記確定変動および擬似変動の組み合わせて7回の図柄変動が実行されると終了するモードである。
そして、前記特別演出モードでは、当該モードに移行して特別演出モードの開始または特別演出モードの間において、前記メイン制御CPU60aが当りを判定した場合であっても、特別演出実行回数である7回(前記確定変動の実行回数および擬似変動の擬似変動の変動回数の合計が7回)の図柄変動が行われるまでは、大当りの付与を判定したことに基づく遊技態様の変更等が行われないように設定されている。すなわち、特別演出モードでは、各図柄変動の開始に先立ち(開始直前)行われる当り判定において当りが判定されたか否かに関係なく、前記確定変動および擬似変動を合わせた7回の図柄変動が必ず行われるようになっており、前記図柄表示装置17の画像表示部17aにおいて7回の図柄変動に対応する特別演出が最後まで行われる。
更に、前記特別演出モードでは、特別演出モードの開始時(第1回目の図柄変動の開始直前)および当該特別演出モードの間において大当りが判定された場合に、該大当りの判定以降は、後述する「特定演出」を実行するようになっている。また更に、前記特別演出モードでは、特別演出の実行中の適宜タイミングにおいて、前記メイン制御CPU60aが大当りを判定したか否かを報知する報知演出を、前記図柄表示装置17に実行させるようになっている。
(特定演出について)
前記特定演出は、図柄が変動開始から確定停止するまでを1回とする前記確定変動において、図柄の変動開始から仮停止までを1回とする擬似変動(変動サイクル)を所定回数実行する演出である。実施例では、前記特別演出モードにおいて実行される前記特定演出が、前記擬似変動の設定数(実行回数)が異なる複数種類設定されている。そして、前記特別演出の開始直前(第1回目の図柄変動演出の開始前)または実行中に行われる前記メイン制御CPU60a当り判定において該メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合に、当該大当りの判定までの間に特別演出として既に実行された確定変動の変動回数を特別演出モードにおける図柄変動の規定変動回数である7回から差し引いた残りの変動回数と同じ回数の前記擬似変動が設定された前記特定演出を、演出制御CPU65aが前記図柄表示装置17に行わせるようになっている。すなわち、演出制御CPU65aは、特定演出を図柄表示装置17に行わせる特定演出実行手段としての機能を備えている。
具体的には、図9に示すように、図柄変動の規定変動回数が7回に設定されている特別演出モードにおいて、第1回目の図柄変動に先立って行われる大当りの判定(第1回目の当り判定)においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、特別演出実行回数と同じ7回の擬似変動が連続して行われる第1特定演出が実行される。すなわち、第1回目の当り判定までの間に特別演出として確定変動が1回も行われていないから、規定変動回数(7回)から既変動回数(0回)を差し引いた7回の擬似変動が設定された第1特定演出が実行される。
また、前記第1回目の図柄変動に先立って行われた第1回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合には、第1回目の図柄変動として確定変動が行われる。そして、第1回目の図柄変動として確定変動が行われた後、第2回目の図柄変動に先立って前記メイン制御CPU60aが当り判定(第2回目の当り判定)を行う。第2回目の図柄変動に先立って行われた第2回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りの付与を判定した場合には、6回の擬似変動が連続して行われる第2特定演出が実行される。すなわち、第2回目の当り判定までの間に特別演出として既に1回の確定変動が行われているから、規定変動回数(7回)から既変動回数(1回)を差し引いた6回の擬似変動が設定された第2特定演出が実行される。
また、前記第2回目の図柄変動に先立って行われた第2回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合には、第2回目の図柄変動として確定変動が行われる。そして、第2回目の図柄変動として確定変動が行われた後、第3回目の図柄変動に先立って前記メイン制御CPU60aが当り判定(第3回目の当り判定)を行う。第3回目の図柄変動に先立って行われた第3回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、5回の擬似変動が連続して行われる第3特定演出が実行される。すなわち、第3回目の当り判定までの間に特別演出として既に2回の確定変動が行われているから、規定変動回数(7回)から既変動回数(2回)を差し引いた5回の擬似変動が設定された第3特定演出が実行される。
また、前記第3回目の図柄変動に先立って行われた第3回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合には、第3回目の図柄変動として確定変動が行われる。そして、第3回目の図柄変動として確定変動が行われた後、第4回目の図柄変動に先立って前記メイン制御CPU60aが当り判定(第4回目の当り判定)を行う。第4回目の図柄変動に先立って行われた第4回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、4回の擬似変動が連続して行われる第4特定演出が実行される。すなわち、第4回目の当り判定までの間に特別演出として既に3回の確定変動が行われているから、規定変動回数(7回)から既変動回数(3回)を差し引いた4回の擬似変動が設定された第4特定演出が実行される。
また、前記第4回目の図柄変動に先立って行われた第4回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合には、第4回目の図柄変動として確定変動が行われる。そして、第4回目の図柄変動として確定変動が行われた後、第5回目の図柄変動に先立って前記メイン制御CPU60aが当り判定(第5回目の当り判定)を行う。第5回目の図柄変動に先立って行われた第5回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、3回の擬似変動が連続して行われる第5特定演出が実行される。すなわち、第5回目の当り判定までの間に特別演出として既に4回の確定変動が行われているから、規定変動回数(7回)から既変動回数(4回)を差し引いた3回の擬似変動が設定された第5特定演出が実行される。
また、前記第5回目の図柄変動に先立って行われた第5回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合には、第5回目の図柄変動として確定変動が行われる。そして、第5回目の図柄変動として確定変動が行われた後、第6回目の図柄変動に先立って前記メイン制御CPU60aが当り判定(第6回目の当り判定)を行う。第6回目の図柄変動に先立って行われた第6回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、2回の擬似変動が連続して行われる第6特定演出が実行される。すなわち、第6回目の当り判定までの間に特別演出として既に5回の確定変動が行われているから、規定変動回数(7回)から既変動回数(5回)を差し引いた2回の擬似変動が設定された第6特定演出が実行される。
そして、前記第6回目の図柄変動に先立って行われた第6回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りの付与を判定しなかった場合には、第6回目の図柄変動として確定変動が行われる。そして、第6回目の図柄変動として確定変動が行われた後、第7回目の図柄変動に先立って前記メイン制御CPU60aが当り判定(第7回目の当り判定)を行う。第7回目の図柄変動に先立って行われた第7回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、1回の擬似変動が行われる第7特定演出が実行される。すなわち、第7回目の当り判定までの間に特別演出として既に6回の確定変動が行われているから、規定変動回数(7回)から既変動回数(6回)を差し引いた1回の擬似変動が設定された第7特定演出が実行される。そして、第7回目の図柄変動では、図柄変動に引き続いて後述する報知演出が実行される。
ここで、前記第1〜第7の特定演出において、各擬似変動の終了時に前記図柄表示装置17の画像表示部17aに仮停止表示させる仮停止図柄および該画像表示部17aに表示させる演出内容は、同一変動回数目の前記確定変動の終了時に該前記図柄表示装置17の画像表示部17aに確定停止表示される確定停止図柄および該画像表示部17aで表示される演出内容と同じである。これにより、前記第1〜第7の特定演出の実行中における各擬似変動後の演出と、特定演出の非実行中における各確定変動後の演出とは、見た目上で区別困難または区別不能であり、遊技者においては大当りが判定されていることを特定演出の実行によって認識困難または認識不能である。すなわち、特別演出モードにおける前記第1〜第7の特定演出は、擬似変動の実行回数が多いほど大当り遊技の当選に対する期待度を高める演出を実行する所謂擬似連続予告演出とは異なり、擬似変動の実行回数の多少により大当り遊技の当選の期待度を示唆するものではない。
(特別演出モード用の変動パターンについて)
前記メイン制御基板60のメイン制御ROM60bは、図10に示すように、前記特別演出モード用の変動パターンが記憶された変動パターンテーブルを備えている。具体的には、特別演出モードでは特別演出実行回数が7回の図柄変動が行われることから、該特別演出モードにおける第1回目の図柄変動用の第1変動パターンテーブルTA1と、第2回目の図柄変動用の第2変動パターンテーブルTA2と、3回目の図柄変動用の第3変動パターンテーブルTA3と、第4回目の図柄変動用の第4変動パターンテーブルTA4と、第5回目の図柄変動用の第5変動パターンテーブルTA5と、第6回目の図柄変動用の第6変動パターンテーブルTA6と、第7回目の図柄変動用の第7変動パターンテーブルTA7とが設定されている。すなわち、各特別演出モードにおいて、前記メイン制御CPU60aは、第1回目の図柄変動用の変動パターンを第1変動パターンテーブルTA1から選択し、第2回目の図柄変動用の変動パターンを第2変動パターンテーブルTA2から選択し、第3回目の図柄変動用の変動パターンを第3変動パターンテーブルTA3から選択する。また、メイン制御CPU60aは、第4回目の図柄変動用の変動パターンを第4変動パターンテーブルTA4から選択し、第5回目の図柄変動用の変動パターンを第5変動パターンテーブルTA5から選択し、第6回目の図柄変動用の変動パターンを第6変動パターンテーブルTA6から選択し、第7回目の図柄変動用の変動パターンを第7変動パターンテーブルA7から選択する。
前記第1〜第7の各図柄変動用の変動パターンには、当りの変動パターンPA1〜PA7と、はずれの変動パターンPB1〜PB7とか設定されている。すなわち、前記第1第1変動パターンテーブルTA1には、当りの変動パターンPA1と、はずれの変動パターンPB1とが記憶されている。前記第2変動パターンテーブルTA2には、当りの変動パターンPA2と、はずれの変動パターンPB2とが記憶されている。前記第3変動パターンテーブルTA3には、当りの変動パターンPA3と、はずれの変動パターンPB3とが記憶されている。前記第4変動パターンテーブルTA4には、当りの変動パターンPA4と、はずれの変動パターンPB4とが記憶されている。前記第5変動パターンテーブルTA5には、当りの変動パターンPA5と、はずれの変動パターンPB5とが記憶されている。前記第6変動パターンテーブルTA6には、当りの変動パターンPA6と、はずれの変動パターンPB6とが記憶されている。そして、前記第7変動パターンテーブルTA7には、当りの変動パターンPA7と、はずれの変動パターンPB7とが記憶されている。
従って、前記特別演出モードにおいて、メインCPU60aは、該特別演出モード中に行われる第1回目の当り判定において当りを判定した場合では、前記第1変動パターンテーブルTA1から当りの変動パターンPA1を決定して、該当りの変動パターンPA1を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。一方、第1回目の当り判定において当りを判定しなかった場合では、前記第1変動パターンテーブルTA1からはずれの変動パターンPB1を決定して、該はずれの変動パターンPB1を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。
前記メインCPU60aは、第1回目の図柄変動の終了後に行われる第2回目の当り判定において当りを判定した場合では、前記第2変動パターンテーブルTA2から当りの変動パターンPA2を決定して、該当りの変動パターンPA2を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。一方、第2回目の当り判定において当りを判定しなかった場合では、前記第2変動パターンテーブルTA2からはずれの変動パターンPB2を決定して、該はずれの変動パターンPB2を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。また、メインCPU60aは、第2回目の図柄変動の終了後に行われる第3回目の当り判定において当りを判定した場合では、第3変動パターンテーブルTA3から当りの変動パターンPA3を決定して、該当りの変動パターンPA3を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。一方、第3回目の当り判定において当りを判定しなかった場合では、第3変動パターンテーブルTA3からはずれの変動パターンPB3を決定して、該はずれの変動パターンPB3を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。
また、前記メインCPU60aは、第3回目の図柄変動の終了後に行われる第4回目の当り判定において当りを判定した場合では、第4変動パターンテーブルTA4から当りの変動パターンPA4を決定して、該当りの変動パターンPA4を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。一方、第4回目の当り判定において当りを判定しなかった場合では、第4変動パターンテーブルTA4からはずれの変動パターンPB4を決定して、該はずれの変動パターンPB4を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。また、前記メインCPU60aは、第4回目の図柄変動の終了後に行われる第5回目の当り判定において当りを判定した場合では、第5変動パターンテーブルTA5から当りの変動パターンPA5を決定して、該当りの変動パターンPA5を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。一方、第5回目の当り判定において当りを判定しなかった場合では、第5変動パターンテーブルTA5からはずれの変動パターンPB5を決定して、該はずれの変動パターンPB5を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。
更に、前記メインCPU60aは、第5回目の図柄変動の終了後に行われる第6回目の当り判定において当りを判定した場合では、第6変動パターンテーブルTA6から当りの変動パターンPA6を決定して、該当りの変動パターンPA6を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。一方、第6回目の当り判定において当りを判定しなかった場合では、第6変動パターンテーブルTA6からはずれの変動パターンPB6を決定して、該はずれの変動パターンPB6を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。また、メインCPU60aは、第6回目の図柄変動の終了後に行われる第7回目(最終)の当り判定において当りを判定した場合では、第7変動パターンテーブルTA7から当りの変動パターンPA7を決定して、該当りの変動パターンPA7を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。一方、第7回目の当り判定において当りを判定しなかった場合では、第7変動パターンテーブルTA7からはずれの変動パターンPB7を決定して、該はずれの変動パターンPB7を指定した変動パターン指定コマンドを演出制御CPU65aへ送信する。
ここで、実施例では、第1〜第7の各図柄変動用に設定された夫々のはずれの変動パターンPB1〜PB7は、図柄変動の変動時間が同じに設定されている。但し、夫々のはずれの変動パターンPB1〜PB7は、図柄変動の変動時間が異なっていてもよい。これに対して、第1〜第7の各図柄変動用に設定された夫々の当りの変動パターンPA1〜PA7は、図柄変動の実行回数毎に変動時間が異なっている。具体的には、第1回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA1の変動時間は、第1〜第7回目の図柄変動用に設定された7つのはずれの変動パターンPB1〜PB7の各変動時間を合算した合計の変動時間に相当する時間に設定されている。すなわち、第1回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA1の変動時間は、当該特別演出モードの開始から前記報知演出が実行されるまでの間の変動時間と同じに設定されている。
第2回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA2の変動時間は、第2〜第7回目の図柄変動用に設定された6つのはずれの変動パターンPB2〜PB7の各変動時間を合算した合計の変動時間に相当する時間に設定されている。換言すると、第2回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA2の変動時間は、当該特別演出モードの開始から報知演出が開始されるまでの変動時間から、変動パターンPB2〜PB7の各変動時間を差し引いた時間に設定されている。また、第3回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA3の変動時間は、第3〜第7回目の図柄変動用に設定された5つのはずれの変動パターンPB3〜PB7の各変動時間を合算した合計の変動時間に相当する時間に設定されている。換言すると、第3回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA3の変動時間は、当該特別演出モードの開始から報知演出が開始されるまでの変動時間から、変動パターンPB3〜PB7の各変動時間を差し引いた時間に設定されている。また、第4回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA4の変動時間は、第4〜第7回目の図柄変動用に設定された4つのはずれの変動パターンPB4〜PB7の各変動時間を合算した合計の変動時間に相当する時間に設定されている。換言すると、第4回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA4の変動時間は、当該特別演出モードの開始から報知演出が開始されるまでの変動時間から、変動パターンPB4〜PB7の各変動時間を差し引いた時間に設定されている。
また、第5回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA5の変動時間は、第5〜第7回目の図柄変動用に設定された3つのはずれの変動パターンPB5〜PB7の各変動時間を合算した合計の変動時間に相当する時間に設定されている。換言すると、第5回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA5の変動時間は、当該特別演出モードの開始から報知演出が開始されるまでの変動時間から、変動パターンPB5〜PB7の各変動時間を差し引いた時間に設定されている。また、第6回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA6の変動時間は、第6〜第7回目の図柄変動用に設定された2つのはずれの変動パターンPB6〜PB7の各変動時間を合算した合計の変動時間に相当する変動に設定されている。換言すると、第6回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA6の変動時間は、当該特別演出モードの開始から報知演出が開始されるまでの変動時間から、変動パターンPB6〜PB7の各変動時間を差し引いた時間に設定されている。そして、第7回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA7の変動時間は、第7回目の図柄変動用に設定されたはずれの変動パターンPB7の変動時間に相当する時間に設定されている。換言すると、第7回目の図柄変動用に設定された当りの変動パターンPA7の変動時間は、当該特別演出モードの開始から報知演出が開始されるまでの変動時間から、変動パターンPB7の各変動時間を差し引いた時間に設定されている。
(特別演出モード用の演出パターンについて)
前記演出制御基板65の演出制御ROM65aには、前記図柄表示装置17の画像表示部17aにおける各図柄列26a,26b,26cの図柄変動の内容を特定する前記演出パターンとして、図11および図12に示すように、特別演出モードにおいて選択される特別演出パターンが設定されている。すなわち、演出制御ROM65aには、特別演出モード用のはずれの変動パターンに対応した特別演出モード用のはずれの特別演出パターン(図11)と、特別演出モード用の当りの変動パターンに対応付けられた特別演出モード用の当りの特別演出パターン(図12)とが設定されている。各特別演出パターンには、図柄変動において各図柄表示列26a,26b,26cの図柄(飾図)の停止タイミングが定められており、該特別演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音の出力制御が行われたり、ランプ装置18の発光制御が行われるようになっている。
図11に示すように、前記演出制御ROM65aには、前記はずれの変動パターンPB1に対応付けられたはずれの特別演出パターンA1が設定され、前記はずれの変動パターンPB2に対応付けられたはずれの特別演出パターンA2が設定され、前記はずれの変動パターンPB3に対応付けられたはずれの特別演出パターンA3が設定されている。また、前記はずれの変動パターンPB4に対応付けられたはずれの特別演出パターンA4が設定され、前記はずれの変動パターンPB5に対応付けられたはずれの特別演出パターンA5が設定され、前記はずれの変動パターンPB6に対応付けられたはずれの特別演出パターンA6が設定されると共に、前記はずれの変動パターンPB7に対応付けられたはずれの特別演出パターンA7が設定されている。なお、はずれの特別演出パターンA7は、後述する報知演出に対応して、図柄変動により所定のリーチ状態が生起させると共に、各図柄列26a,26b,26cにはずれの組合わせとなる図柄(飾図)が確定停止されるように設定された演出パターンである。
また、図12に示すように、演出制御ROM65aには、前記当りの変動パターンPA1に対応付けられた当りの特別演出パターンEA1が設定され、前記当りの変動パターンPA2に対応付けられた当りの特別演出パターンEA2が設定され、前記当りの変動パターンPA3に対応付けられた当りの特別演出パターンEA3が設定されている。また、演出制御ROM65aには、前記当りの変動パターンPA4に対応付けられた当りの特別演出パターンEA4が設定され、前記当りの変動パターンPA5に対応付けられた当りの特別演出パターンEA5が設定され、前記当りの変動パターンPA6に対応付けられた当りの特別演出パターンEA6が設定され、前記当りの変動パターンPA7に対応付けられた当りの特別演出パターンEA7が設定されている。なお、当りの特別演出パターンEA7は、後述する報知演出に対応して、図柄変動により所定のリーチ状態が生起させるように設定された演出パターンである。
前記当りの特別演出パターンEA1は、図9に示す前記第1特定演出を実行する際に選択され、特別演出における図柄変動の規定変動回数である7回と同じ7回の擬似変動が連続して行われる演出パターンである。そして、図12に示すように、当りの特別演出パターンEA1は、第1回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA1による確定変動の演出時間と同じに設定され、第2回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA2による確定変動の演出時間と同じに設定され、第3回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA3による確定変動の演出時間と同じに設定されている。また、第4回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA4による確定変動の演出時間と同じに設定され、第5回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA5による確定変動の演出時間と同じに設定され、第6回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA6による確定変動の演出時間と同じに設定され、第7回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA7による確定変動の演出時間と同じに設定されている。従って、当りの特別演出パターンEA1の演出時間は、はずれの特別演出パターンA1,A2,A3,A4,A5,A6およびA7による各確定変動の各演出時間を合計した演出時間と同じに設定されており、当該の特別演出における開始から前記報知演出が実行されるまでの間の演出時間と同じである。
前記当りの特別演出パターンEA2は、図9に示す前記第2特定演出を実行する際に選択され、6回の擬似変動が連続して行われる演出パターンである。すなわち、図12に示すように、当りの特別演出パターンEA2は、第1回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA2による確定変動の演出時間と同じに設定され、第2回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA3による確定変動の演出時間と同じに設定され、第3回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA4による確定変動の演出時間と同じに設定されている。また、第4回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA5による確定変動の演出時間と同じに設定され、第5回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA6による確定変動の演出時間と同じに設定され、第6回目の擬似変動の演出時間が前記はずれの特別演出パターンA7による確定変動の演出時間と同じに設定されている。従って、当りの特別演出パターンEA2の演出時間は、はずれの特別演出パターンA2,A3,A4,A5,A6およびA7による各確定変動の各演出時間を合計した演出時間と同じに設定されている。
前記当りの特別演出パターンEA3は、図9に示す前記第3特定演出を実行する際に選択され、5回の擬似変動が連続して行われる演出パターンである。すなわち、図12に示すように、当りの特別演出パターンEA3は、第1回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA3による確定変動の演出時間と同じに設定され、第2回目の擬似変動演出が前記はずれの特別演出パターンA4による確定変動の演出時間と同じに設定され、第3回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA5による確定変動の演出時間と同じに設定されている。また、第4回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA6による確定変動の演出時間と同じに設定され、第5回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA7による確定変動の演出時間と同じに設定されている。従って、当りの特別演出パターンEA3の演出時間は、はずれの特別演出パターンA3,A4,A5,A6およびA7による各確定変動の各演出時間を合計した演出時間と同じに設定されている。
前記当りの特別演出パターンEA4は、図9に示す前記第4特定演出を実行する際に選択され、4回の擬似変動が連続して行われる演出パターンである。すなわち、図12に示すように、当りの特別演出パターンEA4は、第1回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA4による確定変動の演出時間と同じに設定され、第2回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA5による確定変動の演出時間と同じに設定され、第3回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA6による確定変動の演出時間と同じに設定され、第4回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA7による確定変動の演出時間と同じに設定されている。従って、当りの特別演出パターンEA4の演出時間は、はずれの特別演出パターンA4,A5,A6およびA7による各確定変動の各演出時間を合計した演出時間と同じに設定されている。
前記当りの特別演出パターンEA5は、図9に示す前記第5特定演出を実行する際に選択され、3回の擬似変動が連続して行われる演出パターンである。すなわち、図12に示すように、当りの特別演出パターンEA5は、第1回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA5による確定変動の演出時間と同じに設定され、第2回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA6による確定変動の演出時間と同じに設定され、第3回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA7による確定変動の演出時間と同じに設定されている。従って、当りの特別演出パターンEA5の演出時間は、はずれの特別演出パターンA5,A6およびA7による各確定変動の各演出時間を合計した演出時間と同じに設定されている。
前記当りの特別演出パターンEA6は、図9に示す前記第6特定演出を実行する際に選択され、2回の擬似変動が連続して行われる演出パターンである。すなわち、図12に示すように、当りの特別演出パターンEA6は、第1回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA6による確定変動の演出時間と同じに設定され、第2回目の擬似変動が前記はずれの特別演出パターンA7による確定変動の演出時間と同じに設定されている。従って、当りの特別演出パターンEA6の演出時間は、はずれの特別演出パターンA6およびA7による各確定変動の各演出時間を合計した演出時間と同じに設定されている。
前記当りの特別演出パターンEA7は、図9に示す前記第7特定演出を実行する際に選択される。すなわち、図12に示すように、当りの特別演出パターンEA7は、前記はずれの特別演出パターンA7による確定変動の演出時間と同じに設定されている。従って、当りの特別演出パターンEA7の演出時間は、はずれの特別演出パターンA7による各確定変動の各演出時間を合計した演出時間と同じに設定されている。
(当りの判定以降の演出について)
前述したように、特別演出モードにおいては、前記メイン制御CPU60aが当り判定により大当りを判定した場合に、当該当り判定の実行タイミング(7回の当り判定において何回目の当り判定か)に応じて、特別演出パターンEA1〜EA7が選択される。そして、図9に示すように、特別演出モードにおいては、メイン制御CPU60aが当りを判定した場合に当該当り判定以降に行われる擬似変動の変動回数は、該メイン制御CPU60aが当該当り判定において当りを判定しなかった場合に当該当り判定から以降に行われる確定変動の変動回数と同じに設定されている。
具体的には、特別演出モードにおいて、第1回目(特別演出の開始直前)の図柄変動に先立って実行される第1回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合に、該メイン制御CPU60aが、前記第1変動パターンテーブルTA1(図10参照)から当りの変動パターンPA1を選択することで、前記演出制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから送信される変動パターン指定コマンドに基づき、変動回数が7回の擬似変動が設定された当りの特別演出パターンEA1を選択する。従って、特別演出モードにおいて、第1回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、当該当り判定以降に擬似変動が7回実行されるので、該メイン制御CPU60aが第1回目〜第7回目の各当り判定において大当りを判定しなかった場合に行われる確定変動の実行回数(7回)と同じである。
前記特別演出モードでの第2回目(特別演出の実行中)の図柄変動に先立って実行される第2回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合に、該メイン制御CPU60aが、前記第2変動パターンテーブルTA2(図10参照)から当りの変動パターンPA2を選択する。従って、特別演出モードにおいて、第2回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、当該当り判定以降に擬似変動が6回実行されるので、該メイン制御CPU60aが第2回目〜第7回目の各当り判定において大当りを判定しなかった場合に行われる確定変動の実行回数(6回)と同じである。また、前記特別演出モードの第3回目(特別演出の実行中)の図柄変動に先立って実行される第3回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、該メイン制御CPU60aが当りの変動パターンPA3を選択することで、前記演出制御CPU65aは、5回の擬似変動が設定された当りの特別演出パターンEA3を選択する。従って、特別演出モードにおいて、第3回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、当該当り判定以降に擬似変動が5回実行されるので、該メイン制御CPU60aが第3回目〜第7回目の各当り判定において大当りを判定しなかった場合に行われる確定変動の実行回数(5回)と同じである。
また、前記特別演出モードの第4回目(特別演出の実行中)の図柄変動に先立って実行される第4回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、該メイン制御CPU60aが当りの変動パターンPA4を選択することで、前記演出制御CPU65aは、4回の擬似変動が設定された当りの特別演出パターンEA3を選択する。従って、特別演出モードにおいて、第4回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、当該当り判定以降に擬似変動が4回実行されるので、該メイン制御CPU60aが第4回目〜第7回目の各当り判定において大当りを判定しなかった場合に行われる確定変動の実行回数(4回)と同じである。同様に、前記特別演出モードの第5回目(特別演出の実行中)の図柄変動に先立って実行される第5回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、該メイン制御CPU60aが当りの変動パターンPA5を選択することで、前記演出制御CPU65aは、3回の擬似変動が設定された当りの特別演出パターンEA5を選択する。従って、特別演出モードにおいて、第5回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、当該当り判定以降に擬似変動が3回実行されるので、該メイン制御CPU60aが第5回目〜第7回目の各当り判定において大当りを判定しなかった場合の確定変動の実行回数(3回)と同じである。
また、前記特別演出モードの第6回目(特別演出の実行中)の図柄変動に先立って実行される第6回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りの付与を判定した場合には、該メイン制御CPU60aが当りの変動パターンPA6を選択することで、前記演出制御CPU65aは、2回の擬似変動が設定された当りの特別演出パターンEA6を選択する。従って、特別演出モードにおいて、第6回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りの付与を判定した場合には、当該当り判定以降に擬似変動が2回実行されるので、該メイン制御CPU60aが第6回目〜第7回目の各当り判定において大当りを判定しなかった場合の確定変動の実行回数(2回)と同じである。同様に、前記特別演出モードの第7回目(特別演出の実行中)の図柄変動に先立って実行される第7回目の当り判定において前記メイン制御CPU60aが大当りの付与を判定した場合には、該メイン制御CPU60aが当りの変動パターンPA7を選択することで、前記演出制御CPU65aは、1回の擬似変動が設定された当りの特別演出パターンEA7を選択する。従って、特別演出モードにおいて、第7回目の当り判定においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合には、当該当り判定以降に擬似変動が1回実行されるので、該メイン制御CPU60aが第7回目の各当り判定において大当りを判定しなかった場合の確定変動の実行回数(1回)と同じである。
(報知演出について)
前記特別演出モードでは、該特別演出モードの開始時(第1回目の図柄変動の直前)または該特別演出モードの間に前記メイン制御CPU(当り判定手段)60aが大当りを判定したか否かを報知する報知演出を行うように構成されている。この報知演出は、前記特別演出モードの実行中における所定のタイミングで、前記演出制御CPU65aが前記図柄表示装置(表示手段)17に行わせるようになっている。すなわち、演出制御CPU65aは、報知演出を図柄表示装置17に行わせる報知演出実行手段としての機能を備えている。ここで、実施例では、図9に示すように、特別演出モードにおける特別演出実行回数の7回の図柄変動において、第7回目の図柄変動(最終の図柄変動)におけるリーチ演出に際して報知演出が実行されるようになっている。すなわち実施例では、報知演出を実行するまでの図柄変動の規定変動回数と、特別演出実行回数を同じにしてある。
前記報知演出は、図柄表示装置17の画像表示部17aにおいて前記特別演出モードの実行中に、前記第1操作ボタン36が操作されたことを条件として、図柄表示装置17の画像表示部17aで行う演出である。すなわち、報知演出は、所定のタイミングで遊技者が第1操作ボタン36を押す操作を行うことで、図柄表示装置17の画像表示部17aにおいて報知結果を表示する。なお、報知演出は、前記第1操作ボタン36が設定操作されなかった場合でも、予め設定された所定時間(例えば10秒)が経過すると、画像表示部17aにおいて報知結果を表示するように設定されている。
(特別演出の演出内容について)
実施例では、特別演出モードにおける特別演出として、前記図柄表示装置17の画像表示部17aにおいて、図14に示すように、特別演出実行回数(7回)の図柄変動が実行される間、男性キャラクター80および女性キャラクター81を表示して、両キャラクター80,81が様々な会話を交わしてストーリーが展開する演出を行うように構成されている。そして、前記報知演出は、後述すると共に図15に示すように、大当りの付与が判定していた場合には最終的に結婚が成立する演出が実行され(図15(b))、大当りの付与が判定されていなかった場合には最終的に結婚が成立しない演出が実行されるようになっている(図15(c))。但し、特別演出の表示内容は、これに限るものではなく、例えば格闘技や戦争等のバトル演出や、クルマまたはオートバイによるレース等、様々な演出が実行可能である。
実施例の前記報知演出は、具体的に、前記表示制御CPU70aの制御に基づく図柄表示装置17の画像表示部17aでは、先ず図15(a)に示すように、男性キャラクター80が女性キャラクター81に求婚する演出(男性キャラクター80が「結婚して下さい」と云う)を演出を表示すると共に、「ボタンを押して下さい」との表記を表示して、遊技者に対して前記第1操作ボタン36を押す操作をガイドする。そして、遊技者が前記第1操作ボタン36を押す操作をした場合、または遊技者が前記第1操作ボタン36を押す操作をしなかった場合は所定時間経過後(例えば10秒経過後)に、結果を画像表示部17aに表示するように設定されている。すなわち、特別演出モードにおいて、当該報知演出の実行前に大当りが判定されていた場合には、画像表示部17aに大当りに当選したことを示す演出が実行される。また、当該報知演出の実行前に大当りが判定されていなかった場合には、大当りに当選していないことを示す演出が実行されるようになっている。ここで、大当りが判定されていることを示す演出は、図15(b)に示すように、図柄表示装置17の画像表示部17aに、女性キャラクター81が「お願いします」と求婚を承諾する演出が表示されると共に「大当り!!」と表記した文字またはイラストを表示する演出が実行される。一方、大当りが判定されていないことを示す演出は、図15(c)に示すように、図柄表示装置17の画像表示部17aに、女性キャラクター81が「ゴメンナサイ」と求婚を断る演出が表示されると共に「残念〜」と表記した文字またはイラストを表示する演出が実行されるようになっている。従って、報知演出が実行されていることで、遊技者が大当りが判定されているか否かを容易に認識することが可能となっている。
(報知演出までの特別演出について)
前述したように、実施例の特別演出モードでは、該特別演出モードの開始から報知演出の実行までの間にメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合と、報知演出の実行までの間にメイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合とで、当該特別演出モードの開始から報知演出が実行されるまでの演出時間が同じになるよう構成されている。そして、特別演出モードの開始から報知演出が実行されるまでの間にメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合に、当該判定までの間に特別演出として実行した確定変動による演出時間を前記特別演出実行回数(7回)の確定変動を実行した場合の演出時間から差し引いた残りの演出時間と同じ演出時間で、前記当りの判定に基づく演出を図柄表示装置17で行わせる。
そして、特別演出モードにおいて、メイン制御CPU60aが当りを判定した場合に、当該判定までの間に特別演出として実行された確定変動の変動回数を(7回)から差し引いた残りの変動回数と同じ回数の擬似変動が設定された前記特定演出を、前記図柄表示装置17で行わせるように構成されている。また、特別演出モードの開始から報知演出が実行されるまでの間にメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合に、当該判定以降に行われる前記特定演出において残りの変動回数と同じ回数で実行される疑似変動の演出内容と、特別演出モードの開始から報知演出が実行されるまでの間にメイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合に、前記残りの変動回数で実行される各確定変動の演出内容とが、区別不能または区別困難に構成されている。従って、特別演出モードにおいては、報知演出が実行されるまでの間にメイン制御CPU60aが当りを判定した場合と、報知演出が実行されるまでの間にメイン制御CPU60aが当りを判定しなかった場合とで、当該特別演出モードの開始から報知演出の実行まで区別不能または区別困難な演出を図柄表示装置17に行わせる。これにより、メイン制御CPU60aが特別演出モード中に行う当り判定において大当りを判定したことにより当該特別演出モードが途中で中断されて大当り遊技用の演出に変更されないので、特別演出モードにおいては、遊技者が特別演出を最後まで楽しむことが可能となっている。そして、特別演出モードにおいては、該特別演出モードの開始から前記報知演出が実行されるまでの間、メイン制御CPU60aが大当りの付与を判定したか否かについて遊技者が認識不能または認識困難であるから、大当り遊技の当選に対する遊技者の興味を報知演出の実行まで長く持続させ得るようになっている。
一例として、図9に示すように、特別演出モード中における第1回目の当り判定(特別演出の開始直前)においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合(1回目当り当選)と、特別演出モード中における第1回目〜第7回目の全て(7回)の当り判定において大当りを判定しなかった場合(全回(7回)はずれ)を比較する。前記1回目当り当選では、前記当りの特別演出パターンEA1に基づいて、7回の擬似変動を行う第1特定演出を実行する。すなわち第1特定演出では、第1回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA1に基づく確定変動と同じ演出時間の疑似変動を実行し、第2回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA2に基づく確定変動と同じ演出時間の疑似変動を実行し、第3回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA3に基づく確定変動と同じ演出時間の疑似変動を実行し、第4回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA4に基づく確定変動と同じ演出時間の疑似変動を実行し、第5回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA5に基づく確定変動と同じ演出時間の疑似変動を実行し、第6回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA6に基づく確定変動と同じ演出時間の疑似変動を実行し、第7回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA7に基づく確定変動と同じ演出時間の疑似変動を実行する。
一方、前記全回はずれの場合では、第1回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA1に基づく確定変動を実行した後、第2回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA2に基づく確定変動を実行し、第3回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA3に基づく確定変動を実行し、第4回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA4に基づく確定変動を実行し、第5回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA5に基づく確定変動を実行し、第6回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA6に基づく確定変動を実行し、第7回目の図柄変動として前記はずれの特別演出パターンA7に基づく確定変動を実行する。
すなわち、前記全回はずれの場合では、はずれの特別演出パターンA1→A2→A3→A4→A5→A6→A7の順で7回の確定変動が行われ、前記1回目当り当選では、前記当りの特別演出パターンEA1に基づいて、はずれの特別演出パターンA1→A2→A3→A4→A5→A6→A7の各演出時間と同じ演出時間の7回の擬似変動を行うから、前記報知演出の前では、どちらの場合も変動回数、演出時間および演出内容が同じである。なお、2回目当り当選、3回目当り当選、4回目当り当選、5回目当り当選、6回目当り当選および7回目当り当選においても、前記報知演出の前では、前記1回目当り当選および前記全回はずれと変動回数、演出時間および演出内容が同じである。
(特別演出実行処理について)
前記演出制御CPU65aでは、特別演出モードにおいて、前記メイン制御CPU60aからの前記図柄指定コマンドおよび変動パターン指定コマンドの受信に基づいて、図13に示す特別演出実行処理を実行する。演出制御CPU65aは、特別演出実行処理において、メイン制御CPU60aから受信した変動パターン指定コマンドを確認し(ステップG1)。該変動パターン指定コマンドに基づいて、はずれの特別演出パターンAまたは当りの特別演出パターンEAを決定する(ステップG2)。
また、前記演出制御CPU65aは、特別演出モードにおける7回の各図柄変動(確定変動および擬似変動)において、図柄表示装置17の画像表示部17aにおいて、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に確定停止させる飾図または仮停止させる飾図を決定する処理を実行して、決定した飾図を演出制御RAM65cに記憶する。なお、擬似変動において有効停止位置27に仮停止させる飾図は、当該特定演出における確定停止図柄を考慮して、該確定停止図柄と同じ飾図を決定したり、異なる飾図を決定する。そして、演出制御CPU65aは、決定した特別演出パターンを指定する特別演出パターン指定コマンドを、表示制御基板70の表示制御CPU70a、ランプ制御基板72および音制御基板73へ送信して(ステップG3)、当該の特別演出実行処理が終了する。
(特別演出モードにおける図柄変動の表示態様について)
実施例のパチンコ機10は、特別演出モードにおいて表示制御装置17に表示させる停止図柄(確定停止した図柄、仮停止した図柄)を、遊技者が少なくとも識別困難に表示させるようになっている。実施例では、図14および図15に示すように、特別演出モードに移行すると、図柄表示装置17の画像表示部17aの左下領域に飾図表示領域82が設定され、左図柄列26a,中図柄列26b,右図柄列26cの図柄変動を、特別演出モード以外のモード時よりも小さい範囲で演出表示するように設定されている。また、特別演出モード時には、左図柄列26a,中図柄列26b,右図柄列26cの各図柄が、薄い色彩で半透過状態で表示されるようになっており、各飾図と重なっている背景が透視可能となっている。従って、特別演出モードにおいては、左図柄列26a,中図柄列26b,右図柄列26cの各図柄を、小サイズかつ半透過状態に表示させることで、遊技者が識別困難に表示される。これにより、左図柄列26a,中図柄列26b,右図柄列26cの各図柄が図柄表示装置17の画像表示部17aに表示させる特別演出の邪魔になることが抑えられ、遊技者が特別演出に注目するようにし得る。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例のパチンコ機10の作用について説明する。
実施例のパチンコ機10は、前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づき、前記メイン制御CPU60aが当りの付与を判定した場合に、図3に示す前記第1の大当り遊技に当選する。また、前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づき、前記メイン制御CPU60aが当りの付与を判定した場合に、図3に示す前記第2の大当り遊技に当選する。そして、実施例のパチンコ機10は、第1の大当り遊技に当選した場合および第2の大当り遊技に当選した場合に、当該大当り遊技の終了後に、前記特別演出モードに移行する。
(特別演出モードでの演出態様について)
次に、特別演出モードにおいて実行されるメイン制御CPU60aの当り判定に基づく演出態様につき、図9を引用して説明する。ここで、夫々の特別演出モードで生起し得る演出態様としては、(1)全回はずれ(第1回目〜第7回目の全ての当り判定がはずれ)、(2)第7回目当り当選(第7回目の当り判定で当り当選)、(3)第6回目当り当選(第6回目の当り判定で当り当選)、(4)第5回目当り当選(第5回目の当り判定で当り当選)、(5)第4回目当り当選(第4回目の当り判定で当り当選)、(6)第3回目当り当選(第3回目の当り判定で当り当選)、(7)第2回目当り当選(第2回目の当り判定で当り当選)、(8)第1回目当り当選(第1回目の当り判定で当り当選)、の8種類がある。以下に、各演出態様について説明する。
(全回(7回)はずれの場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行すると、前記メイン制御CPU60aは第1回目の当り判定を行う。メイン制御CPU60aは、第1回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合に、第1変動パターンテーブルTA1(図10参照)からはずれの変動パターンPB1を選択して、該はずれの変動パターンPB1に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。そして、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいてはずれの特別演出パターンA1(図11参照)を選択して、第1回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA1に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。
前記第1回目の図柄変動が終了すると、前記メイン制御CPU60aは、第2回目の当り判定を行い、当該第2回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合に、第2変動パターンテーブルTA2(図10参照)からはずれの変動パターンPB2を選択して、該はずれの変動パターンPB2に基づく変動パターン指定コマンド等を演出制御CPU65aへ送信する。そして、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいてはずれの特別演出パターンA2(図11参照)を選択して、第2回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA2に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。以降、前記メイン制御CPU60aは、第3回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合に、第3変動パターンテーブルTA3(図10参照)から選択したはずれの変動パターンPB3に基づく変動パターン指定コマンド等を演出制御CPU65aへ送信する。そして、演出制御CPU65aは、第3回目の図柄変動として、はずれの特別演出パターンA3(図11参照)に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。
そして、前記メイン制御CPU60aは、第4回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合に、第4変動パターンテーブルTA4(図10参照)から選択したはずれの変動パターンPB4に基づく変動パターン指定コマンド等を演出制御CPU65aへ送信する。そして、演出制御CPU65aは、第4回目の図柄変動として、はずれの特別演出パターンA4(図11参照)に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。次いで、前記メイン制御CPU60aは、第5回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合に、第5変動パターンテーブルTA5(図10参照)から選択したはずれの変動パターンPB5に基づく変動パターン指定コマンド等を演出制御CPU65aへ送信する。そして、演出制御CPU65aは、第5回目の図柄変動として、はずれの特別演出パターンA5(図11参照)に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。更に、前記メイン制御CPU60aは、第6回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合に、第6変動パターンテーブルTA6(図10参照)から選択したはずれの変動パターンPB6に基づく変動パターン指定コマンド等を演出制御CPU65aへ送信する。そして、演出制御CPU65aは、第6回目の図柄変動として、はずれの特別演出パターンA6(図11参照)に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。更に、前記メイン制御CPU60aは、第7回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合に、第7変動パターンテーブルTA7(図10参照)から選択したはずれの変動パターンPB7に基づく変動パターン指定コマンド等を演出制御CPU65aへ送信する。そして、演出制御CPU65aは、はずれの特別演出パターンA7(図11参照)に基づいて、第7回目の図柄変動としてはずれの確定変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、はずれの特別演出パターンA7により、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われること(または所定時間が経過すること)で、図15(c)に示すはずれの報知演出が実行される。
(第7回目当り当選の場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行して、前記メイン制御CPU60aは第1回目〜第6回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合は、前記全回はずれの場合の第1回目〜第6回目と同様に、前記演出制御CPU65aは、第1回目〜第6回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA1〜A6に基づく各はずれの確定変動を図柄表示装置17に順次実行させる(図9参照)。そして、メイン制御CPU60aは、第7回目の当り判定において大当りを判定した場合に、第7変動パターンテーブルTA7(図10参照)から当りの変動パターンPA7を選択して、該当りの変動パターンPA7に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。これにより、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、当りの特別演出パターンEA7(図12参照)を選択する。従って、演出制御CPU65aは、当りの特別演出パターンEA7に基づいて、第7回目の図柄変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、第7回目の図柄変動においては、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われることまたは所定時間が経過することの何れかの条件が成立することで、図15(b)に示す当りの報知演出が実行される。
(第6回目当り当選の場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行して、前記メイン制御CPU60aは第1回目〜第5回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合は、前記全回はずれの場合の第1回目〜第5回目と同様に、前記演出制御CPU65aは、第1回目〜第5回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA1〜A5に基づく各はずれの確定変動を図柄表示装置17に順次実行させる(図9参照)。そして、メイン制御CPU60aは、第6回目の当り判定において大当りを判定した場合に、第6変動パターンテーブルTA6(図10参照)から当りの変動パターンPA6を選択して、該当りの変動パターンPA6に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。これにより、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、当りの特別演出パターンEA6(図12参照)を選択する。従って、演出制御CPU65aは、当りの特別演出パターンEA6に基づいて、第6回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第7回目の図柄変動として擬似変動を該図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、第7回目の図柄変動においては、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われることまたは所定時間が経過することの何れかの条件が成立することで、図15(b)に示す当りの報知演出が実行される。
(第5回目当り当選の場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行して、前記メイン制御CPU60aは第1回目〜第4回目の当り判定において当りの付与を判定しなかった場合は、前記全回はずれの場合の第1回目〜第4回目と同様に、前記演出制御CPU65aは、第1回目〜第4回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA1〜A4に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に順次実行させる(図9参照)。そして、メイン制御CPU60aは、第5回目の当り判定において大当りを判定した場合に、第5変動パターンテーブルTA5(図10参照)から当りの変動パターンPA5を選択して、該当りの変動パターンPA5に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。これにより、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、当りの特別演出パターンEA5(図12参照)を選択する。従って、演出制御CPU65aは、当りの特別演出パターンEA5に基づいて、第5回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第6回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第7回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、第7回目の図柄変動においては、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われることまたは所定時間が経過することの何れかの条件が成立することで、図15(b)に示す当りの報知演出が実行される。
(第4回目当り当選の場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行して、前記メイン制御CPU60aは第1回目〜第3回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合は、前記全回はずれの場合の第1回目〜第3回目と同様に、前記演出制御CPU65aは、第1回目〜第3回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA1〜A3に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に順次実行させる(図9参照)。そして、メイン制御CPU60aは、第4回目の当り判定において大当りを判定した場合に、第4変動パターンテーブルTA4(図10参照)から当りの変動パターンPA4を選択して、該当りの変動パターンPA4に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。これにより、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、当りの特別演出パターンEA4(図12参照)を選択する。従って、演出制御CPU65aは、当りの特別演出パターンEA5に基づいて、第4回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第5回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第6回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第7回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、第7回目の図柄変動においては、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われることまたは所定時間が経過することの何れかの条件が成立することで、図15(b)に示す当りの報知演出が実行される。
(第3回目当り当選の場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行して、前記メイン制御CPU60aは第1回目〜第2回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合は、前記全回はずれの場合の第1回目〜第2回目と同様に、前記演出制御CPU65aは、第1回目〜第2回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA1〜A2に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に順次実行させる(図9参照)。そして、メイン制御CPU60aは、第3回目の当り判定において大当りを判定した場合に、第3変動パターンテーブルTA3(図10参照)から当りの変動パターンPA3を選択して、該当りの変動パターンPA3に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。これにより、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、当りの特別演出パターンEA3(図12参照)を選択する。従って、演出制御CPU65aは、当りの特別演出パターンEA5に基づいて、第3回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第4回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第5回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第6回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第7回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、第7回目の図柄変動においては、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われることまたは所定時間が経過することの何れかの条件が成立することで、図15(b)に示す当りの報知演出が実行される。
(第2回目当り当選の場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行して、前記メイン制御CPU60aは第1回目の当り判定において大当りを判定しなかった場合は、前記全回はずれの場合の第1回目と同様に、前記演出制御CPU65aは、第1回目の図柄変動として、該はずれの特別演出パターンA1に基づくはずれの確定変動を図柄表示装置17に順次実行させる(図9参照)。そして、メイン制御CPU60aは、第2回目の当り判定において大当りを判定した場合に、第2変動パターンテーブルTA2(図10参照)から当りの変動パターンPA2を選択して、該当りの変動パターンPA2に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。これにより、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、当りの特別演出パターンEA2(図12参照)を選択する。従って、演出制御CPU65aは、当りの特別演出パターンEA2に基づいて、第2回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第3回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第4回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第5回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第6回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第7回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、第7回目の図柄変動においては、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われることまたは所定時間が経過することの何れかの条件が成立することで、図15(b)に示す当りの報知演出が実行される。
(第1回目当り当選の場合)
前記第1の大当り遊技の終了後または前記第2の大当り遊技の終了後に特別演出モードに移行して、前記メイン制御CPU60aは第1回目の当り判定において大当りを判定した場合に、第1変動パターンテーブルTA1(図10参照)から当りの変動パターンPA1を選択して、該当りの変動パターンPA1に基づく変動パターン指定コマンド等を前記演出制御CPU65aへ送信する。これにより、演出制御CPU65aは、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、当りの特別演出パターンEA1(図12参照)を選択する。従って、演出制御CPU65aは、当りの特別演出パターンEA1に基づいて、第1回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第2回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第3回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第4回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第5回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第6回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させ、第7回目の図柄変動として擬似変動を図柄表示装置17に実行させる(図9参照)。ここで、第7回目の図柄変動においては、図15に示す報知演出を実行して、前記第1操作ボタン36の操作が行われることまたは所定時間が経過することの何れかの条件が成立することで、図15(b)に示す当りの報知演出が実行される。
従って、実施例のパチンコ機10によれば、特別演出実行手段としての演出制御CPU65aによる特別演出モードは、該特別演出モードの開始から、報知演出実行手段としての該演出制御CPU65aによる報知演出の実行までの間において、メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合および大当り判定しなかった場合の何れの場合でも、図柄表示装置17において区別不能または区別困難な演出が行われる。特別演出モードにおいて、開始から報知演出が実行されるまでの間に大当りに当選したことを遊技者がこれを認識し難くなるので、報知演出が実行されるまで大当りの当選に対する期待感を継続させることができると共に、当該特別演出モードにおける規定変動回数の7回の図柄変動が最後まで必ず実行されるので遊技の興趣の向上を図り得る。
また、特別演出モードにおいて、該特別演出モードの開始時または特別演出モードの間においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合に、該判定後に報知演出までに行われる特定演出における疑似変動の実行回数と、メイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合に報知演出までに行われる確定変動の変動回数とが同じである。従って、特別演出モードは、該特別演出モードの開始から報知演出が実行されるまでの間において、メイン制御CPU60aが大当りを判定した場合および大当りを判定しなかった場合の何れの場合においても、図柄変動の変動回数(実行回数)が同じである。これにより、特別演出モードの開始時または特別演出モードの間に大当りが判定されたとしても、当該特別演出モードに実行される特別演出実行回数の7回の図柄変動を最後まで適切に表示することができるので、遊技の興趣の向上を図り得る。
また、特別演出モードにおいて、特別演出モードの開始時または特別演出モードの間においてメイン制御CPU60aが大当りを判定した場合および該メイン制御CPU60aが大当りを判定しなかった場合の何れの場合でも、該特別演出モードの開始から報知演出が実行されるまでの演出時間が同じであるから、メイン制御CPU60aが大当りを判定したか否かに拘わらず特別演出実行回数(7回)の図柄変動を適切に実行し得る。そして、大当りが判定されたか否かに拘わらず特別演出モードの演出時間が同じであるから、大当り当選に対する期待を特別演出モードの実行中に渡って継続させることができる。
また、特別演出モードの間は、各図柄列26a,26b,26cを表示する飾図表示領域82を、図柄表示装置17の画像表示部17aの左下に設けて、各図柄列26a,26b,26cを小さくかつ半透過状態に表示するようにしたので、夫々の図柄変動後の確定停止した各図柄および仮停止した図柄の組合わせを遊技者が認識不能または識別困難とする。これにより、第1回目〜第7回目の各図柄変動の区切りが判り難くして、特別演出に対する遊技者の興趣を長く持続させ得る。
(変更例)
本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能で、例えば以下のものを採用可能である。
(1)演出制御手段が決定する特別演出パターンは、図16に示すように、各変動回数毎に複数種類(図16では3種類の場合を例示)設定して、何れかの特別演出パターンを抽選により決定して特別演出を実行するようにしてもよい。図16では、第1回目の図柄変動用として3種類の特別演出パターンA1,B1,C1が設定され、第2回目の図柄変動用として3種類の特別演出パターンA2,B2,C2が設定され、第3回目の図柄変動用として3種類の特別演出パターンA3,B3,C3が設定され、更に、第4回目の図柄変動用として3種類の特別演出パターンA4,B4,C4が設定され、第5回目の図柄変動用として3種類の特別演出パターンA5,B5,C5が設定され、第6回目の図柄変動用として3種類の特別演出パターンA6,B6,C6が設定されると共に、第7回目の図柄変動用として3種類の特別演出パターンA7,B7,C7が設定されている。ここで、特別演出パターンA1〜A7、特別演出パターンB1〜B7、特別演出パターンC1〜C7は、夫々においてストーリー性を有した演出内容が設定されている。
そして、変更例において、前記演出制御手段が決定する特別演出パターンの決定方法として、(a)第2回目以降の図柄変動用の特別演出パターンの決定は、第1回目の図柄変動用に決定した特別演出パターンの種類に依存する、(b)第2回目以降の図柄変動用の特別演出パターンの決定は、第1回目の図柄変動用に決定した特別演出パターンの種類に依存しない、の何れかに設定することが可能である。具体的に、前記(a)の決定方法は、例えば第1回目の図柄変動用に特別演出パターンA1を決定した場合には、第2回目以降の図柄変動用の特別演出パターンは、A2→A3→A4→A5→A6→A7を順次決定し、第1回目の図柄変動用に特別演出パターンC1を決定した場合には、第2回目以降の図柄変動用の特別演出パターンは、C2→C3→C4→C5→C6→C7を順次決定する方法である。この決定方法は、A1〜A7、B1〜B7、C1〜C7の夫々が、演出内容にストーリー性がある場合に設定する。
一方、前記(b)の決定方法は、前回に決定された特別演出パターンの種類に関係なく、第1回目〜第7回目の各々において特別演出パターンを抽選して決定する方法である。例えば第1回目の図柄変動用に特別演出パターンA1を決定した場合には、第2回目においては特別演出パターンA2,B2,C2のうちから何れかの特別演出パターンを決定し、以降、第3回目〜第7回目においても、前回に決定された特別演出パターンの種類に関係なく特別演出パターンA,B,Cのうちから何れかの特別演出パターンを決定する。従って、特別演出パターンは、例えばA1→B2→C3→A4→B5→C6→A7のように決定されることもあり得る。
前述した変更例の決定方法においても、特別演出モードの開始時または特別演出モードの間の適宜タイミングで当り判定手段が大当りを判定したとしても、1回の特別演出モードにおいては、特別演出パターンA1〜A7、B1〜B7、C1〜C7の何れかに基づいて図柄変動が行われる。特に、1回の特別演出モードにおける後半において決定可能となる特別演出パターンA6,A7、B6,B7、C6,C7等による演出が必ず実行されるから、図柄表示手段で特別演出を最後まで表示させて演出の興趣を向上させ得る。そして、第1回目〜第7回目の各図柄変動においては、複数種類の特別演出パターンの内から何れかの特別演出パターンを抽選により決定するので、演出内容の種類が多くなって遊技の興趣の更に向上を図り得る。
(2)実施例では、大当り遊技として、第1の大当り遊技および第2の大当り遊技の2種類が設定されている場合を例示したが、大当りの種類は3種類以上であってもよい。
(3)実施例では、第1の大当り遊技および第2の大当り遊技の終了後に、特別演出モードに移行して特別演出が実行される場合を例示したが、第1の大当り遊技または第2の大当り遊技の何れか一方の大当り遊技の終了を条件として、特別演出モードに移行するようにして、他方の大当り遊技の終了後は、特別演出モードに移行しないように設定してもよい。
(4)実施例では、特別演出が実行される特別演出モードに移行する特定の実行条件として、大当り遊技の終了直後としたが、特定条件の成立はこれに限るものではなく、例えば大当り遊技の終了後から所定時間が経過した後や、所定回数の図柄変動が実行された後等であってもよい。また、連続予告演出(先読み予告演出)の実行抽選やその他の各種抽選に当選した場合を実行条件として、特別演出モードに移行するようにしてもよい。
(5)実施例では、特別演出モードにおける図柄変動の特別演出実行回数を7回に設定したが、図柄変動の特別演出実行回数は7回に限らず、6回以下または8回以上に設定してもよい。また、図柄変動の特別演出実行回数が異なる複数種類の特別演出モードを設定して、特定の実行条件が成立した際に、抽選により実行する特別演出モードを選択するようにしてもよい。
(6)実施例では、特別演出モードの開始時または特別演出モードの間に当り判定手段が当りを判定した場合と、特別演出モードの開始時または特別演出モードの間に該当り判定手段が当りを判定したかった場合とで、当該特別演出モードの開始から報知演出が実行されるまでの演出時間を同じ場合を例示したが、当り判定手段が当りを判定した場合の演出時間と該当り判定手段が当りを判定しなかった場合とで、夫々の演出時間の差異が区別困難または区別不能な範囲内で異なるようにしてもよい。
(7)実施例では、第1の大当り遊技および第2の大当り遊技の何れにおいても、特別演出モードにおける図柄変動の特別演出実行回数を同じとしたが、第1の大当り遊技の終了後の特別演出モードでの特別演出実行回数と、第2の大当り遊技の終了後の特別演出モードでの特別演出実行回数とを異ならせてもよい。
(8)特別演出モードにおける報知演出を実行する図柄変動の規定変動回数は、特別演出モードにおける最終回の図柄変動において実行することに限るものではなく、所定回数目の図柄変動に引き続いて実行するようにしてもよい。
(9)報知演出の実行回数は、1回の特別演出モードにおいて1回のみ実行することに限らず、1回の特別演出モード中に複数回実行するようにしてもよい。
(10)特別演出モードにおける特別演出の内容は、実施例で例示した男女キャラクターによるものに限らず、大当りが判定されたか否かを直感的に判断可能な演出内容であれば様々な演出内容を設定することが可能である。
(11)特別演出モードにおいては、表示手段に表示させる停止図柄を、識別不能な態様で表示させるようにしてもよい。例えば、表示手段の飾図表示領域に表示される停止図柄を、縮小化すると共に透明状態で表示したり、円形状、楕円形状、多角形状(三角形、四角形、星形等)等の図形やイラスト等を、各図柄に対応させて表示するようにしてもよい。
(12)特別演出モードにおいては、図柄変動時および仮停止時における各図柄列の図柄の表示サイズと確定停止時における各図柄列の図柄の表示サイズとを異ならせてもよい。例えば、確定停止時における各図柄列の図柄サイズを、図柄変動時および仮停止時の各図柄列の図柄サイズより大きくする。この場合には、図柄変動時および仮停止時には図柄を目立ち難くし、確定停止時には図柄を目立ち易くすることができる。
(13)特別演出モードにおける飾図表示領域の位置は、画像表示部の左下領域に限らず、左上領域、右上領域または右下領域等であってもよい。また、各図柄列毎に飾図表示領域を設け、各飾図表示領域を離れた位置に設けてもよい。
(14)実施例では、演出制御CPUが、特別演出実行手段、報知演出実行手段、特定演出実行手段として機能する構成としたが、メイン制御CPUが、特別演出実行手段、報知演出実行手段、特定演出実行手段として機能するようにしてもよい。
(15)実施例では、遊技機の制御構成をメイン制御基板(メイン制御手段)と、該メイン制御基板からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する演出制御基板(サブ制御手段)とで構成したが、メイン制御基板と演出制御基板とを纏めた1つの制御基板(制御手段)により遊技機全体を制御する構成としてもよい。
(16)本願が対象とする遊技機は、パチンコ機に限らず、アレンジボール機やスロットマシンも対象とされる。