JP6353741B2 - 油圧走行駆動車両 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧走行駆動車両に関し、特に、HST(Hydro Static Transmission)を備えた油圧走行駆動車両に関する。
除雪車、トンネル点検車、ホイールローダ等の作業用車両の駆動システムとして、原動機(エンジン)よって可変容量油圧ポンプを駆動し、可変容量油圧ポンプから吐出されたオイルによって可変容量油圧モータを駆動し、可変容量油圧モータによって走行用車輪を駆動するHSTを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。可変容量油圧ポンプと可変容量油圧モータとを組み合わせたHSTによれば、可変容量油圧ポンプと固定容量油圧モータとを組み合わせたHSTよりも、変速の幅を広くすることが可能となる。
また、HSTを備えた油圧走行駆動車両においては、HSTを介してエンジンから走行用車輪に動力伝達して走行する力行と、エンジンから走行用車輪への動力伝達を遮断して慣性で走行させる惰行と、を切り換える運転方法が採用されている(例えば、特許文献2参照)。具体的には、車両を力行させるときには、エンジンの駆動によって油圧ポンプから吐出されたオイルを油圧モータに供給して走行用車輪に動力を伝達し、車両を惰行させるときには、エンジンの駆動によって油圧ポンプから吐出されたオイルを油圧モータに供給しないように油圧回路を切り換えて走行用車輪への動力伝達を遮断している。
上述したHSTを備えた油圧走行駆動車両において、惰行状態から力行状態に移行(以下、「再力行」と称する。)させる際、油圧ポンプの吐出流量が惰行時の慣性負荷で駆動されている油圧モータの吐出流量より少ない状態で油圧回路を切り換えると、油圧モータの作動油が不足してショックが発生する。そこで、特許文献2に記載された発明では、油圧ポンプの吐出流量と油圧モータの吐出流量とを比較し、これらの流量差が一定以下になったことを条件に油圧回路を切り換えることで、再力行の再に発生するショックを低減している。
特開2008−82537号公報 特開平5−180336号公報
しかしながら,上述した特許文献2に記載された発明では、再力行を油圧回路の切り換えにより行っていることから、切り換えのための油圧回路が必要となり、油圧回路の複雑化が避けられない。また、油圧回路の切り換えのタイミングを、油圧ポンプの吐出流量と油圧モータの吐出流量との差に基づいて決定していることから、これらの吐出流量を検出するための検出手段(流量センサ等)が必要となる。したがって、システムの複雑化、コストアップ、システムの信頼性・耐久性の低下等の問題が生じ得る。
本発明はかかる問題点に鑑み創案されたものであり、システムの複雑化やコストアップを抑制しつつ再力行の際に発生するショックを低減することができる、油圧走行駆動車両を提供することを目的とする。
本発明によれば、原動機によって駆動される可変容量油圧ポンプと、該可変容量油圧ポンプから吐出されるオイルによって駆動される可変容量油圧モータと、該可変容量油圧モータによって駆動される走行用車輪と、を備えた油圧走行駆動車両において、運転状態を力行状態から惰行状態に切り換える際に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を漸減させる惰行制御を行い、運転状態を惰行状態から力行状態に切り換える際に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量、前記原動機の回転速度を漸増させる再力行制御を行うようにした、ことを特徴とする油圧走行駆動車両が提供される。
前記惰行制御時に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を同期させながら漸減させるようにしてもよい。
また、前記再力行制御時に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を同期させながら漸増させるようにしてもよい。
また、前記惰行制御時に、前記原動機の回転速度をアイドル回転速度まで低下させるようにしてもよい。
また、前記油圧走行駆動車両は、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を制御する制御部を備え、該制御部により前記惰行制御及び前記再力行制御を行うようにしてもよい。
さらに、前記油圧走行駆動車両は、前記惰行制御に切り換えるための惰行スイッチと、車両速度を加減速させるためのアクセルレバーと、を備え、前記制御部は、前記惰行スイッチから切換信号を受信した際に前記惰行制御を行い、前記アクセルレバーから加速信号を受信した際に前記再力行制御を行うようにしてもよい。
本発明に係る油圧走行駆動車両によれば、惰行制御時に可変容量油圧ポンプの吐出量及び可変容量油圧モータの容量に加えて原動機の回転速度も漸減させ、再力行制御時に可変容量油圧ポンプの吐出量及び可変容量油圧モータの容量に加えて原動機の回転速度も漸増させるようにしたことから、可変容量油圧ポンプの吐出量と原動機の回転速度とのギャップを低減することができ、急激なオイル流量の変化を抑制することができ、再力行の際に発生するショックを低減することができる。また、本発明によれば、油圧回路の改変や検出手段等の追加をする必要がないことから、油圧走行駆動車両のシステムの複雑化やコストアップを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る油圧走行駆動車両のシステムの概要を表す説明図である。 図1に示した制御部の処理を示すフロー図である。 図1に示した制御部の作用を表す説明図であり、(a)は可変容量油圧ポンプのポンプ吐出量、(b)は可変容量油圧モータのモータ容量、(c)は原動機のエンジン回転速度、(d)は車両速度、を示している。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付すことにより重複した説明を省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1を用いて本発明の一実施形態に係る油圧走行駆動車両のシステムの概要を説明する。本実施形態に係る油圧走行駆動車両1は、原動機2によって駆動される可変容量油圧ポンプ3と、可変容量油圧ポンプ3から吐出されるオイルによって駆動される可変容量油圧モータ4と、可変容量油圧モータ4によって駆動される走行用車輪5と、を備え、運転状態を力行状態から惰行状態に切り換える際に、可変容量油圧ポンプ3の吐出量、可変容量油圧モータ4の容量及び原動機2の回転速度を漸減させる惰行制御を行い、運転状態を惰行状態から力行状態に切り換える際に、可変容量油圧ポンプ3の吐出量、可変容量油圧モータ4の容量、原動機2の回転速度を漸増させる再力行制御を行うようにしたものである。
油圧走行駆動車両1は、例えば、除雪車、トンネル点検車、ホイールローダ等の作業用車両であり、いわゆるHST(Hydro Static Transmission:静油圧式動力伝動装置)を備えている。具体的には、油圧走行駆動車両1は、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等の原動機2を備え、原動機2の出力軸8は、ユニバーサルジョイント9を介して動力分配装置10の入力軸11に連結されている。
動力分配装置10は、例えば、原動機2の出力軸8からの動力を受け取る入力軸11と、除雪装置等の作業装置12を駆動するための動力取出軸13と、可変容量油圧ポンプ3を駆動するための出力軸14、とを備え、入力軸11に入力された動力を動力取出軸13と出力軸14とに分配する。また、動力分配装置10は、変速機や減速機等の歯車機構やクラッチ等を備えていてもよい。例えば、クラッチを用いることにより、出力軸14のみを駆動する走行モード、動力取出軸13のみを駆動する作業モード、出力軸14及び動力取出軸13の双方を駆動する走行・作業モードに、切り換えることができる。
可変容量油圧ポンプ3は、例えば、斜板式ピストンポンプであり、斜板の角度を調節することにより、ポンプ吐出量(ポンプ1回転当たりの吐出流量)を連続的に変更できるように構成されている。なお、可変容量油圧ポンプ3は、かかる構成に限定されるものではなく、吐出流量を調整することができるポンプの全てを含むものである。
可変容量油圧モータ4は、例えば、斜板式油圧モータであり、斜板の角度を調節することにより、モータ容量(モータ1回転当たりの押し退け容積)を連続的に変更できるように構成されている。なお、可変容量油圧モータ4は、かかる構成に限定されるものではなく、モータ容量を調整することができるモータの全てを含むものである。
かかる可変容量油圧ポンプ3と可変容量油圧モータ4とは、一対の油圧配管15によって接続されており、HST16を構成している。HST16を用いることにより、可変容量油圧ポンプ3のポンプ吐出量と可変容量油圧モータ4のモータ容量との双方を調節することによって、広範囲の変速比を確保でき、且つ、きめ細かな変速制御が可能となる。
また、可変容量油圧モータ4は、変速機17を介して油圧走行駆動車両1の走行用車輪5を駆動する。変速機17は、例えば、可変容量油圧モータ4によって駆動される入力軸18と、走行用車輪5に対して動力を供給する出力軸19と、入力軸18と出力軸19との間に配置された歯車機構(図示せず)と、を備えている。変速機17は、歯車機構を適宜操作することにより、入力軸18の回転速度に対する出力軸19の回転速度の比、即ち変速比を段階的に又は連続的に変更できるように構成されている。なお、出力軸19から抽出される動力は、ユニバーサルジョイント9を介して走行用車輪5に伝達される。
また、油圧走行駆動車両1は、図1に示したように、可変容量油圧ポンプ3の吐出量、可変容量油圧モータ4の容量及び原動機2の回転速度を制御する制御部6を備え、制御部6により惰行制御及び再力行制御を行うように構成されている。制御部6は、例えば、車両用PLC(Programmable Logic Controller)6aと、HSTコントローラ6bと、を備えている。車両用PLC6aは、原動機2の回転速度を制御するとともに、HSTコントローラ6bに制御信号を送信する。HSTコントローラ6bは、制御信号に基づいて、可変容量油圧ポンプ3の吐出量及び可変容量油圧モータ4の容量を制御する。
また、油圧走行駆動車両1は、図1に示したように、惰行制御に切り換えるための惰行スイッチ20と、車両速度を加減速させるためのアクセルレバー21と、を備えていてもよい。この場合、制御部6は、惰行スイッチ20から切換信号を受信した際に惰行制御を行い、アクセルレバー21から加速信号を受信した際に再力行制御を行うように構成される。なお、アクセルレバー21は、力行中に油圧走行駆動車両1の車両速度を変更する際にも用いられる。
具体的には、力行中に乗員が惰行スイッチ20を押すと、惰行スイッチ20から切換信号が発信され、この切換信号を車両用PLC6aが受信すると、惰行制御を行うようにHSTコントローラ6bに制御信号が発信される。また、車両用PLC6aは、原動機2の回転速度を漸減させる制御を行うが、自動で原動機2の回転速度を漸減させる(すなわち、アクセルレバー21を自動で減速する方向に動かす)ようにしてもよいし、乗員がアクセルレバー21を減速する方向に動かすように乗員に対して信号(表示、点滅、音声等)を警告するようにしてもよい。
また、惰行中に乗員がアクセルレバー21を加速する方向に動かすと、アクセルレバー21から加速信号が発信され、この加速信号を車両用PLC6aが受信すると、再力行制御を行うようにHSTコントローラ6bに制御信号が発信される。なお、原動機2は、車両用PLC6aが受信した加速信号に基づいて回転速度が制御される。
ここで、制御部6の処理フローについて、図2及び図3を用いて説明する。図2に示したフロー図は、力行状態(開始)から惰行状態を経て再力行状態(終了)に移行する処理を示している。
本実施形態における処理フローは、例えば、運転状態を力行状態から惰行状態に切り換える切換信号を受信する切換信号受信ステップS1と、可変容量油圧ポンプ3のポンプ吐出量Dを漸減させるポンプ惰行制御ステップS2と、可変容量油圧モータ4のモータ容量Vを漸減させるモータ惰行制御ステップS3と、原動機2の回転速度Rを漸減させるエンジン惰行制御ステップS4と、運転状態を惰行状態から力行状態に切り換える加速信号を受信したか否か確認する加速信号受信ステップS5と、原動機2の回転速度Rを漸増させるエンジン再力行制御ステップS6と、可変容量油圧ポンプ3のポンプ吐出量Dを漸増させるポンプ再力行制御ステップS7と、可変容量油圧モータ4のモータ容量Vを漸増させるモータ再力行制御ステップS8と、目標速度に到達したか否か確認する確認ステップS9と、を備えている。
切換信号受信ステップS1は、例えば、制御部6が惰行スイッチ20から切換信号を受信するステップである。制御部6は、切換信号を受信すると、可変容量油圧ポンプ3、可変容量油圧モータ4及び原動機2に対して惰行制御(ステップS2〜S4)を行う。
例えば、図3に示した時間t1に制御部6が切換信号を受信したものとすれば、制御部6は、ポンプ吐出量D(m/分)をD1から0に向かって漸減させ、モータ容量V(W)をV1から0に向かって漸減させ、原動機2の回転速度R(rpm)をR1からRi(アイドル回転速度)に向かって漸減させる。なお、惰行制御時に、原動機2の回転速度をアイドル回転速度Riまで低下させることにより、惰行時に原動機2をアイドリング状態にすることができ、原動機2の回転速度が一定の場合と比較して、静粛性が高く、且つ、省エネルギー化を図ることができる。
また、制御部6は、時間t1に処理を開始し、時間t2に到達する際に、ポンプ吐出量D、モータ容量V及び回転速度Rの漸減処理を終了するように制御を行う。すなわち、制御部6は、惰行制御時に、可変容量油圧ポンプ3の吐出量、可変容量油圧モータ4の容量及び原動機2の回転速度を同期させながら漸減させるように構成されている。このように各制御を同期させることにより、図3の(d)に示したように、車両速度を滑らかに減速させることができる。
なお、図2に示した処理フローでは、説明の便宜上、ポンプ惰行制御ステップS2及びモータ惰行制御ステップS3の後にエンジン惰行制御ステップS4を処理するように記載したが、これらのステップS2〜S4は実質的に同時に処理されるものである。ただし、これらのステップS2〜S4は、完全に一致する同時処理である必要はなく、若干のズレを許容し得るものである。
加速信号受信ステップS5は、例えば、制御部6がアクセルレバー21から加速信号を受信するステップである。制御部6は、加速信号を受信すると、可変容量油圧ポンプ3、可変容量油圧モータ4及び原動機2に対して再力行制御(ステップS6〜S8)を行う。図3の(a)〜(c)に示したように、制御部6は、ポンプ吐出量Dが目標吐出量(例えば、0m/分)に到達し、モータ容量Vが目標容量(例えば、0W)に到達し、原動機2の回転速度Rが目標回転速度(例えば、アイドル回転速度)に到達すると、加速信号を受信するまで惰行状態を維持する。
そして、時間t3にアクセルレバー21が加速方向に動かされ、制御部6が加速信号を受信したものとすれば、制御部6は、ポンプ吐出量D(m/分)を0からD1に向かって漸増させ、モータ容量V(W)を0からV1に向かって漸増させ、原動機2の回転速度R(rpm)をRi(アイドル回転速度)からR1に向かって漸増させる。なお、一例として、再力行時の目標吐出量、目標容量及び目標回転速度を、惰行開始前の力行時と同じD1、V1、R1とした場合について説明したが、再力行時の目標吐出量、目標容量及び目標回転速度は、力行時のポンプ吐出量D1、モータ容量V1、回転速度R1と異なる数値であってもよい。
また、制御部6は、時間t3に処理を開始し、時間t4に到達する際に、ポンプ吐出量D、モータ容量V及び回転速度Rの漸増処理を終了するように制御を行う。すなわち、制御部6は、再力行制御時に、可変容量油圧ポンプ3の吐出量、可変容量油圧モータ4の容量及び原動機2の回転速度を同期させながら漸増させるように構成されている。このように各制御を同期させることにより、図3の(d)において実線で示したように、車両速度を滑らかに増速させることができる。
なお、図2に示した処理フローでは、説明の便宜上、エンジン再力行制御ステップS6の後にポンプ再力行制御ステップS7及びモータ再力行制御ステップS8を処理するように記載したが、これらのステップS6〜S8は実質的に同時に処理されるものである。ただし、これらのステップS6〜S8は、完全に一致する同時処理である必要はなく、若干のズレを許容し得るものである。
ここで、図3の(d)において、点線で示した図は、惰行時に原動機2の回転速度RをR1のまま一定に保持した場合の車両速度の変化である。この場合、図3の(d)に示したように、車両速度が急激に立ち上がり、車体にショックが生じてしまうこととなる。
可変容量油圧ポンプ3のポンプ吐出量Dは、可変容量油圧ポンプ3の斜板の角度をコントロールすることでポンプ1回転当たりの吐出量を見積もっているが、可変容量油圧ポンプ3から可変容量油圧モータ4に供給されるオイル流量には、可変容量油圧ポンプ3の回転速度(rpm)も大きく関わっている。
したがって、惰行中に原動機2の回転速度RをR1のまま一定に保持した場合には、可変容量油圧ポンプ3の回転速度も一定に保持されることから、可変容量油圧ポンプ3の斜板の角度のみを徐々に変化させただけでは、可変容量油圧モータ4に供給されるオイル流量が直線的に変化し、車両速度は図3の(d)に点線で示したように、急激に立ち上がることとなってしまう。
それに対して、本実施形態では、図3の(c)に示したように、惰行時に原動機2の回転速度Rを力行時の回転速度R1よりも低いアイドル回転速度Riに漸減させ、原動機2にアイドリング状態にしていることから、再力行時に可変容量油圧ポンプ3の斜板の角度のコントロールに加えて、原動機2の回転速度R、すなわち、可変容量油圧ポンプ3の回転速度も漸増させることにより、可変容量油圧モータ4に供給されるオイル流量を二次曲線的に変化させることができる。その結果、図3の(d)に実線で示したように、油圧走行駆動車両1の車両速度を滑らかに変化させることができ、再力行時に生じるショックを低減することができる。
上述した本実施形態に係る油圧走行駆動車両1によれば、惰行制御時に可変容量油圧ポンプ3の吐出量及び可変容量油圧モータ4の容量に加えて原動機2の回転速度も漸減させ、再力行制御時に可変容量油圧ポンプ3の吐出量及び可変容量油圧モータ4の容量に加えて原動機2の回転速度も漸増させるようにしたことから、可変容量油圧ポンプ3の吐出量と原動機2の回転速度とのギャップを低減することができ、急激なオイル流量の変化を抑制することができ、再力行の際に発生するショックを低減することができる。また、本実施形態に係る油圧走行駆動車両1によれば、油圧回路の改変や検出手段等の追加をする必要がないことから、油圧走行駆動車両1のシステムの複雑化やコストアップを抑制することもできる。
なお、力行状態の油圧走行駆動車両1の速度を変更する場合、可変容量油圧ポンプ3のポンプ吐出量又は可変容量油圧モータ4のモータ容量の少なくとも一方を調節すればよい。例えば、可変容量油圧ポンプ3のポンプ吐出量を制御することにより、可変容量油圧モータ4のモータ容量が一定であっても、可変容量油圧モータ4の回転速度を制御することができ、走行用車輪5の回転速度を変更することができる。また、可変容量油圧モータ4のモータ容量も合わせて制御することで、変速をきめ細かく行うことができ、変速範囲を広げることができる。また、変速機17のギヤ比を変更することで車両速度を変更してもよいし、原動機2の回転速度を変更して車両速度を変更してもよい。
また、上述した惰行スイッチ20は、運転状態を力行状態から惰行状態に切り換えるための切換信号を発信することができるものであればよく、例えば、アクセルレバー21と一体に配置されていてもよいし、アクセルレバー21の操作によって切換信号を発信するように構成されていてもよい。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
1 油圧走行駆動車両
2 原動機
3 可変容量油圧ポンプ
4 可変容量油圧モータ
5 走行用車輪
6 制御部
6a 車両用PLC
6b HSTコントローラ
8,14,19 出力軸
9 ユニバーサルジョイント
10 動力分配装置
11,18 入力軸
12 作業装置
13 動力取出軸
15 油圧配管
17 変速機
20 惰行スイッチ
21 アクセルレバー
S1 切換信号受信ステップ
S2 ポンプ惰行制御ステップ
S3 モータ惰行制御ステップ
S4 エンジン惰行制御ステップ
S5 加速信号受信ステップ
S6 エンジン再力行制御ステップ
S7 ポンプ再力行制御ステップ
S8 モータ再力行制御ステップ
S9 確認ステップ


Claims (6)

  1. 原動機によって駆動される可変容量油圧ポンプと、該可変容量油圧ポンプから吐出されるオイルによって駆動される可変容量油圧モータと、該可変容量油圧モータによって駆動される走行用車輪と、を備えた油圧走行駆動車両において、
    運転状態を力行状態から惰行状態に切り換える際に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を漸減させる惰行制御を行い、運転状態を惰行状態から力行状態に切り換える際に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量、前記原動機の回転速度を漸増させる再力行制御を行うようにした、ことを特徴とする油圧走行駆動車両。
  2. 前記惰行制御時に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を同期させながら漸減させる、ことを特徴とする請求項1に記載の油圧走行駆動車両。
  3. 前記再力行制御時に、前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を同期させながら漸増させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の油圧走行駆動車両。
  4. 前記惰行制御時に、前記原動機の回転速度をアイドル回転速度まで低下させる、ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の油圧走行駆動車両。
  5. 前記可変容量油圧ポンプの吐出量、前記可変容量油圧モータの容量及び前記原動機の回転速度を制御する制御部を備え、該制御部により前記惰行制御及び前記再力行制御を行う、ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の油圧走行駆動車両。
  6. 前記惰行制御に切り換えるための惰行スイッチと、車両速度を加減速させるためのアクセルレバーと、を備え、前記制御部は、前記惰行スイッチから切換信号を受信した際に前記惰行制御を行い、前記アクセルレバーから加速信号を受信した際に前記再力行制御を行う、ことを特徴とする請求項5に記載の油圧走行駆動車両。
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