JP6353685B2 - 立設パイプ体側面孔の封止構造及び立設パイプ体内モルタル打設工法 - Google Patents

立設パイプ体側面孔の封止構造及び立設パイプ体内モルタル打設工法 Download PDF

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Description

本発明は、立設されたパイプ体の側面に設けた孔を封止する構造及び当該孔を封止しながら内部にモルタルを打設する工法に関する。
本願の発明者は、下記特許文献において電柱内部の側面に孔を形成し、ここからモルタルを注入する工法を開示している。当該工法においては側面の孔は補強シートや当該補強シートを吊り下げる固定装置を入れるためにある程度大きなものとなるため、内部にモルタルを打設する際には、図13に示すように孔Phを塞ぐ蓋Cuを電柱P外周に締結ベルトTbなどで緊縛して固定し、当該蓋Cuに設けた注入孔Hからモルタルを注入する方法が採られていた。
特許第4832475号公報
ところで、上記図に示すように電柱外周に蓋を緊縛して固定すると、緊縛した部分が邪魔にあるのでモルタルが硬化した後に電柱外周の緊縛した部分とともに蓋を取り外す工程が必要となり、作業工程が増えるという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みて、電柱などの立設されたパイプ体の側面に設けられた孔を、蓋を取り外す工程なく封止できる構造及び当該構造を用いてパイプ体内部にモルタルを打設する工法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は次のような構成を有する。
請求項1に記載の発明は、立設されたパイプ体の側面に形成される孔を封止する構造であって、前記孔を通ることが可能かつ前記孔から抜けない大きさ及び形状を有する貫通孔が形成された板体からなる前記孔の内面側に位置する封止板と、前記封止板の貫通孔を通る突起であって、基端側に当該貫通孔から抜けないように側方に突出する凸部が設けられた、前記パイプ体内部に紐状体により吊り下げられる貫通突起と、前記突起が通る貫通孔が形成された板体又は棒体であって、前記孔の外面側の外周に当接する爪部を有することで前記孔を通り抜けないように形成された前記孔の外面側に位置する固定部材と、前記固定部材の貫通孔を通る前記貫通突起が当該貫通孔から抜けないように当該貫通孔の外側において前記貫通突起に固定される抜け止め部材とからなり、前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有する立設パイプ体側面孔の封止構造である。
請求項2に記載の発明は、前記立設パイプ体側面孔の封止構造において前記貫通突起が前記パイプ体内部に連通する管により形成されるものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造において、記管に逆支弁が設けられるものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造において、前記紐状体は軟質素材でできたパイプであって、前記管に連通するものである。
請求項5に記載の発明は、前記立設パイプ体側面孔の封止構造において、前記封止板は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するものであって、前記封止板の前記パイプ体内壁面側に前記孔を囲むようにシール材が固定されるものである。
請求項6に記載の発明は、前記立設パイプ体側面孔の封止構造において、前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するものであって、前記爪部の前記パイプ体外壁面側に前記孔を囲むようにシール材が固定されるものである。
請求項7に記載の発明は、前記立設パイプ体側面孔の封止構造において、前記貫通突起は外周面に雄ねじが形成され、前記抜け止め部材は当該雄ねじに係合するナットにより形成されるものである。
請求項8に記載の発明は、前記立設パイプ体側面孔の封止構造において、前記固定部材の外面側にさらに蓋が固定されるものである。
請求項9に記載の発明は、前記立設パイプ体側面孔の封止構造において、前記固定部材は前記孔に挿入される前記孔の外面側に開口が形成された箱体を有し、前記爪部は当該箱体の開口縁に形成され、前記貫通孔は当該箱体の開口に対向する底面に形成されるものである。
請求項10に記載の発明は、前記立設パイプ体側面孔の封止構造において、前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有することに代えて若しくは加えて、前記孔の内周に当接して塞ぐ充填部材が設けられるものである。
請求項11に記載の発明は、側面に孔が形成される、立設されたパイプ体内にモルタルを打設する工法であって、前記パイプ体内に紐状体を用いて、基端側に側方に突出する凸部が設けられた管体からなる突起である貫通突起を吊るす突起吊るし工程と、前記突起が通り、かつ、前記凸部が通らない貫通孔が形成された、前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有する板体からなる封止板を前記孔から前記パイプ体内に挿入し、当該貫通孔に前記貫通突起を通す封止板挿入工程と、前記突起が通る貫通孔が形成された板体又は棒体であって、前記孔の外面側の外周に当接する爪部を有することで前記孔を通り抜けないように形成された固定部材を、当該貫通孔に前記貫通突起を通すとともに当該爪部を前記孔の外周に当接させることで前記孔に取り付ける固定部材取り付け工程と、前記貫通突起が前記固定部材の貫通孔から抜けないように前記貫通突起の当該貫通孔外側に抜け止め部材を固定する固定部材固定工程と、前記貫通突起を形成する管からモルタルを前記パイプ内に流入させ、硬化させるモルタル打設工程とを有し、前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有する立設パイプ体内モルタル打設工法である。
請求項12に記載の発明は、前記立設パイプ体内モルタル打設工法において、前記管体には逆止弁が設けられるものである。
請求項13に記載の発明は、前記立設パイプ体内モルタル打設工法において、前記貫通突起先端には着脱可能に紐が固定され、前記貫通突起を前記封止板の貫通孔に挿入する前に、当該紐を前記貫通孔に挿入するものである。
請求項14に記載の発明は、前記立設パイプ体内モルタル打設工法において、前記モルタル打設工程の後に、前記固定部材に蓋を固定する蓋固定工程を有するものである。
請求項15に記載の発明は、前記立設パイプ体内モルタル打設工法において、前記紐状体は前記管体に連通する軟質素材で形成される側面に複数の孔が形成されるパイプにより形成されるものである。
請求項16に記載の発明は、前記立設パイプ体内モルタル打設工法において、前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するという請求項11の記載部分に代えて若しくは加えて、前記孔の内周に当接して塞ぐ充填部材が前記封止板又は前記固定部材に設けられるものである。
請求項17に記載の発明は、請求項11から15のいずれか1項に記載の立設パイプ体内モルタル打設工法において、前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するという請求項11の記載部分に代えて若しくは加えて、固定部材固定工程後、モルタル打設工程前に、前記孔内に充填材を充填する充填工程を有するものである。
以上のような構成により本発明は次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明は、孔内面の封止板と固定部材で孔を挟んで固定することで孔を封止するので、パイプ体の外周を緊縛する必要がなく、孔近傍のみで封止できるので目立つことがないため取り外す工程を省くことができる。また、封止板と固定板を締結する貫通突起がパイプ体内に吊り下げられているので、貫通突起がパイプ体内に落下する恐れがなく、組み立て作業を比較的容易に行うことができる。
請求項2に記載の発明は、前記貫通突起を管体とすることで封止板を固定した状態で貫通突起を通じて内部にモルタル等をパイプ体内に注入することができる。
請求項3に記載の発明は、管体に逆支弁を設けることでパイプ体内にモルタルを注入した後で管体入り口を開放しても、モルタルが外部に流出しないので、モルタルの硬化を待たずに管体入り口を開放することができる。
請求項4に記載の発明は、管体からなる貫通突起を、これに連通する軟質のパイプで吊るすと、貫通突起から流入したモルタル等をパイプ体内で貫通突起の位置よりも上方から流出させることが可能となり、モルタル等を貫通突起より高い位置に注入する際に低圧のポンプを用いることができる。
請求項5に記載の発明は、封止板にシール材を設けることでより密閉性を高めることができる。
請求項6に記載の発明は、固定板にシール材を設けることでやはり密閉性を高めることができる。
請求項7に記載の発明は、ナットによる締結にすることで簡易かつ確実に締結作業を行うことができる。
請求項8に記載の発明は、固定部材にさらに蓋を固定することで封止状態の外観をより見栄えよくすることができる。
請求項9に記載の発明は、固定部材を箱体として底面に貫通孔を形成することで、固定部材の貫通孔周辺にモルタル等が流入することを抑制することができる。
請求項10に記載の発明は孔の内周に当接して塞ぐ充填部材を設けることで密閉性を高めることができる。
請求項11に記載の発明は、孔の内面の封止板と固定部材で孔を挟んで固定することで孔近傍のみで封止し、目立つことがないので、モルタル打設後に、これらを取り外す工程を省くことができる。
請求項12に記載の発明は、管体に逆支弁を設けることで、モルタル打設工程において、モルタルを注入したあと、モルタルの硬化前に管体からモルタル注入用のパイプを取り外すことができるので、モルタルを注入すれば硬化を待つことなく、作業者は現場を離れることができる。
請求項13に記載の発明は、貫通突起先端に紐を固定し、封止板の貫通孔に予め通しておくことで、封止板がパイプ体内に落下する恐れがなくなるので、作業をより容易に行うことができる。
請求項14に記載の発明は、蓋を設けることで封止状態の外観をより見栄えよくすることができる。
請求項15に記載の発明は、管体からなる貫通突起を、これに連通する軟質のパイプで吊るすことで、貫通突起から流入したモルタル等をパイプ体内で貫通突起の位置よりも上方の複数の孔から流出させることが可能となり、モルタル等を貫通突起より高い位置に注入する際に低圧のポンプを用いることができる。
請求項16、17に記載の発明は孔の内周面を充填部材もしくは充填材で塞ぐことでモルタル等が漏れることをより抑制することができる。
実施形態に係る封止板、固定部材、蓋の斜視図である。 実施形態に係る貫通突起が電柱内に吊り下げられた状態を示す断面図である。 (a)は貫通突起40の拡大斜視図であり、(b)はキャップを取り外した状態を示す貫通突起40の拡大分解斜視図である。 (a)は貫通突起50の拡大斜視図であり、(b)はキャップを取り外した状態を示す貫通突起50の拡大分解斜視図である。 (a)は封止板挿入工程の一部を模式的に示す図であり、(b)は固定部材取り付け工程の一部を模式的に示す図である。 (a)は固定部材固定工程の一部を模式的に示す図であり、(b)はモルタル打設工程の一部を模式的に示す図である。 モルタル打設工法が完了した状態を模式的に示す図である。 (a)は変形例に係る固定部材の表面側の斜視図であり、(b)は変形例に係る固定部材の裏面側の斜視図である。 (a)は変形例に係る封止部材の表面側の斜視図であり、(b)は変形例に係る封止部材の裏面側の斜視図である。 変形例に係るモルタル打設工法が完了した状態を模式的に示す図である。 封止部材を変えた変形例に係るモルタル打設工法が完了した状態を模式的に示す図である。 第二の変形例に係る固定部材の裏面側の斜視図である。 従来の立設パイプ体側面孔の封止構造を用いたモルタルの打設を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に本実施形態に係る立設パイプ体側面孔の封止構造を構成する、封止板10、固定部材20、蓋30の斜視図を示す。
封止板10は、幅が後述する電柱に形成される長穴からなる孔の長さよりも幅が狭くかつ、当該孔の幅よりも十分に大きい板体により形成される。封止板10は電柱内周に沿うようにやや湾曲している。封止板10には縦に三つの貫通孔11a、11b、11cが並んで配置される。上下の貫通孔11a、11cは同じ大きさであり、真ん中の貫通孔11bはやや大きく形成されている。一番下の貫通孔11cにはボルト12が表面側に突出するように嵌入固定されている。また、封止板10の表面側には前記貫通孔11a、11b、11cを囲むようにブチルテープでリング状に形成されるシール材13が接着固定されている。シール材13が形成する中央の穴部分は、後述する電柱の孔よりも十分に大きくなるように形成され、封止板10は当該孔をシール材13が囲むように取り付けられる。
固定部材20は後述する電柱に形成される孔の幅よりもやや狭い幅の板体を折り曲げて形成したものであり、上下端に電柱の外壁に当接する爪部23が形成され、爪部23から直角に曲がる電柱の厚さよりもやや短い脚部22が設けられ、脚部22の端部から直角に曲がる脚部22間を連結する本体部21が形成される。本体部21には、両爪部23が電柱外壁に当接した状態で封止板10の貫通孔11a、11b、11cの位置に合致しうる位置に貫通孔24a、24b、24cが形成される。また、爪部23にはねじ穴23aが形成される。
蓋30は、後述する電柱の外面に当接するよう少し湾曲した板体であり、固定部材20の上下の爪部23、23を覆う長さ及び、後述する電柱の穴を覆う幅を有する。また、蓋30には固定部材20の爪部23に形成されるねじ穴23aに合致する位置に皿ねじ用のザグリ加工が施された貫通孔31が設けられる。蓋30の裏面には先端が鉤状になった棒状のアンカー32が固定される
図2に本実施形態に係る立設パイプ体側面孔の封止構造を構成する貫通突起40、50が電柱P内に吊るされた状態を表す断面図を示す。貫通突起40はパイプからなるモルタル注入ホース60により吊り下げられ、貫通突起50はパイプからなるエア抜きホース70により吊り下げられる。エア抜きホース70の上端はモルタル注入ホース60の上端で粘着テープで固定され、モルタル注入ホース60は風船体からなる頭部固定装置Bに吊るされている。貫通突起40、50を電柱内に吊るす工程について以下に簡単に説明する。まず、電柱Pの側面に長さ25cm、幅5cm程度の長穴からなる孔Phを開け、円筒状の風船体である頭部固定装置Bを萎んだ状態で線材に固定して、この孔Phから挿入して電柱内部上方へ押し上げる。頭部固定装置Bには滑車Puが固定されたベルトBeが固定され、当該滑車Puには孔Phから外部に連通するワイヤーWが掛けられている。また、頭部固定装置Bを構成する風船体には虫ゴムからなる注入口が設けられ、当該注入口に取り外し可能に空気注入管が連結される。頭部固定装置Bが電柱Pの上端所定位置に達したら空気注入管から空気を入れて頭部固定装置Bを膨らませることで電柱P内部に固定し、固定が完了したら空気注入管は引っ張って頭部固定装置Bから取り外す。次に、ワイヤーWの一端に、モルタル注入ホース60の上端を連結し、ワイヤーWの他端を引っ張ることで図2に示すようにモルタル注入ホース60が頭部固定装置Bから吊るされた状態となる。なお、モルタル注入ホース60が吊るされた後は、ワイヤーWの他端を貫通突起40に縛りつけることで、ワイヤーWを電柱P内部に収納する。
図3(a)に貫通突起40の拡大斜視図を示す。貫通突起40は外周に雄ねじが形成され後端にフランジ41aが設けられる管体41、管体41の後端に固定される先端側への流れを規制する逆止弁42、逆止板弁42の後端側に設けられるT字管43より構成される。T字管43は一の開口部がモルタル注入ホース60の頭部固定装置Bに吊り下げられている上方側の下端部と連結され、他の開口部はモルタル注入ホース60の下方側の上端部が連結される。なお、モルタル注入ホース60は端部が閉じられ、一定間隔で開口が設けられている。また、管体41には紐44aの基端が先端に連結されたキャップ44が固定されている。キャップ44は図3(b)の分解斜視図に示すように後端側に管体41内部にきつく嵌合する突起44bが設けられたゴム製のキャップであり、管体41に着脱可能に嵌められている。また、管体41にはシール材となるOリング45が嵌められている。
図4(a)に貫通突起50の拡大斜視図を示す。貫通突起50は外周に雄ねじが形成され後端に側方に突出する凸部となるフランジが設けられた管体51、管体51の後端側に設けられるL字管52より構成される。L字管52は開口部がエア抜きホース70の下端部と連結される。また、管体51には紐54aの基端が先端に連結されたキャップ54が固定されている。キャップ54は図4(b)の分解斜視図に示すように後端側に管体51内部にきつく嵌合する突起54bが設けられたゴム製のキャップであり、管体51に着脱可能に嵌められている。また、管体51にはシール材となるOリング55が嵌められている。
次に、以上のような部材を用いて電柱Pに設けられた孔Phを封止して、電柱P内部にモルタルを打設する工法について説明する。
まず図2に示すように、モルタル注入ホース60を頭部固定装置Bの滑車Puで吊り上げることで、貫通突起40及び貫通突起50を電柱P内に吊り下げ、ワイヤーWの他端を貫通突起40のT字管43近傍に縛りつけて、ワイヤーWを電柱内に収納する。
次に、吊り下げられた貫通突起40のキャップ44及び貫通突起50のキャップ54のそれぞれに固定された紐44a、54aを孔Phから引っ張り出し、図5(a)に示すように、紐44aの先端を封止板10の貫通孔11bに、紐54aの先端を封止板10の貫通孔11aに通す。そして、紐44a、54aは孔Phの外にある状態を維持しながら、封止板10を倒して上方から孔Phを通して電柱P内部に差し入れ、貫通突起40の管体41を封止板10の貫通孔11bに、貫通突起50の管体51を封止板10の貫通孔11aに通す。さらに、図5(b)に示すように、紐44aの先端を固定部材20の貫通孔24bに、紐54aの先端を固定部材20の貫通孔24aに通す。この状態のまま固定部材20を移動させて、封止板10から突出している管体41、51と、封止板10に固定されているボルト12を、それぞれ固定部材20の貫通孔24b、24a、24cに通して、図6(a)に示すように、管体41、51、ボルト12のそれぞれに抜け止め部材となるナットNa、Nb、Ncを係合させて、封止板10、固定部材20を孔Phを狭持するようにして固定する。なお、ナットNa、Nbを係合させる直前に、管体41、51に嵌っているキャップ44、54は取り外す。この状態で封止板10のシール材13は電柱Pの内壁に当接し、固定部材20の爪部は電柱Pの外壁に当接する。この状態で基本的な立設パイプ体側面孔の封止構造が完成する。
孔Phの封止が完了したら、図6(b)に示すように、管体41をモルタルを注入するためのホースMhに連結するとともに、管体51にエア抜きホース70を延長するためのホースAhを連結する。この状態で、ホースMhからポンプによりモルタルを電柱P内部に流入させる。モルタルは一定間隔で開口が設けられたモルタル注入ホース60を通ることで、穴Phの位置よりも上方からも流入させることができるので、スムーズにモルタルを電柱P内に充填することができる。また、モルタルが充填することで上方に追いやられる電柱内部の空気はエア抜きホース70を通じて外部に排出される。所定量のモルタルの注入が完了したら、ホースMh、ホースAhを取り外す。この際、管体41の後端に逆止弁42が設けられているのでモルタルが硬化する前でもモルタルが外部に漏れ出すことはない。その後、孔Phに、固定部材20の前面側からモルタルを充填し、図7に示すように蓋30を、アンカー32がこの充填したモルタルに埋まるように押し込み、蓋30の貫通孔31を固定部材20の爪部23に形成されたねじ穴23aの位置に合わせて、皿ねじSで固定する。ここまでの作業が完了したら作業者は現場を離れ、モルタルが硬化すれば電柱P内部へのモルタル打設工法は完了する。
このように、この工法では電柱の孔を孔近傍のみで塞ぐ封止構造を採用することで、封止した部材を取り外さなくても電柱外観にほとんど影響を与えないので、モルタルの硬化後の蓋等の取り外し作業をする必要がなくなり、逆止弁を利用することでモルタル注入して直ぐに人的な作業は完全に終えることとができる。
なお、上記実施形態では、封止板10がモルタルの孔Phからの流出を止めているが、固定部材20によって止めるようにすることもできる。図8(a)にこのための固定部材20Xの表面側の斜視図を示し、図8(b)に固定部材20Xの裏面側の斜視図を示す。固定部材20Xは、表面側に開口が形成された直方体状の箱部21´を有し、当該箱部21´の外縁回りに電柱の外面に沿った形状の爪部23´が固定される。貫通孔24a、24b、24cは箱部21´の底面に形成され、爪部23´の裏面にはブチルテープでリング状に形成されるシール材25が接着固定されている。この固定部材20Xを用いる場合、封止板10Xとして図9(a)(b)に示すような簡易なものを用いることができる。封止板10Xは孔Phよりも長い長方形状の板体であり、これに貫通孔11a、11b、11cが設けられる。なお、封止板10Xでは貫通孔11cにボルト12が設けられる代わりにナット11dが溶接固定されている。このような固定部材20Xと封止板10Xを用いて、モルタル打設工法が完了した状態の断面図を図10に模式的に示す。図10に示すように固定部材20Xのシール材25が孔Phの外周を外面側囲むように塞ぐことで、モルタルの流出が止められる。なお、封止板10X貫通孔11cにはナット11dが溶接されているので、貫通孔11c部分には、全ネジのスタッドボルトが係合固定される。
また、図11に示すように、封止板10Xを上記実施形態で説明した封止板10に変えれば孔Phの内側も塞がれるので、よりモルタルの流出を抑制することができる。
さらに、モルタルの流出を封止板10や固定部材20Xで止めることに代えて、もしくは、加えて、孔Ph内周に充填部材を充填することでモルタルの流出を抑制することもできる。例えば、図12に示す固定部材20Yのように固定部材20Xのシール材25に代えて、孔Phに嵌合する形状を有するゴムや発泡合成樹脂でできた充填部材26を固定するようにすることができる。また、充填部材を予め設けるのではなく、固定部材20を固定した後で速乾性の充填材を孔Ph内に内周に沿って充填するようにしてもよい。
また、上記実施形態では電柱を例示したが、立設されたパイプ体であれば鉄塔等種々の構造物に適用することができる。
また、上記実施形態では電柱内部に直接モルタルを注入しているが、電柱内部に予めアラミド繊維などにより形成された補強シートを貼り付けた後に、モルタルを注入するようにしてもよい。
P 電柱
Ph 孔
10、10X 封止板
11a、11b、11c 貫通孔
13 シール材
20、20X、20Y 固定部材
21´ 箱部
23、23´ 爪部
25 シール材
26 充填部材
24a、24b、24c 貫通孔
30 蓋
40 貫通突起
41 管体
41a フランジ
42 逆止弁
50 貫通突起
51 管体
51a フランジ
60 モルタル注入ホース
70 エア抜きホース

Claims (17)

  1. 立設されたパイプ体の側面に形成される孔を封止する構造であって、
    前記孔を通ることが可能かつ前記孔から抜けない大きさ及び形状を有する貫通孔が形成された板体からなる前記孔の内面側に位置する封止板と、
    前記封止板の貫通孔を通る突起であって、基端側に当該貫通孔から抜けないように側方に突出する凸部が設けられた、前記パイプ体内部に紐状体により吊り下げられる貫通突起と、
    前記貫通突起が通る貫通孔が形成された板体又は棒体であって、前記孔の外面側の外周に当接する爪部を有することで前記孔を通り抜けないように形成された前記孔の外面側に位置する固定部材と、
    前記固定部材の貫通孔を通る前記貫通突起が当該貫通孔から抜けないように当該貫通孔の外側において前記貫通突起に固定される抜け止め部材と
    からなり、
    前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有する
    立設パイプ体側面孔の封止構造。
  2. 前記貫通突起が前記パイプ体内部に連通する管により形成される請求項1に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  3. 前記管に逆支弁が設けられる請求項2に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  4. 前記紐状体は軟質素材でできたパイプであって、前記管に連通するものである請求項2又は3に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  5. 前記封止板は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するものであって、前記封止板の前記パイプ体内壁面側に前記孔を囲むようにシール材が固定される請求項1から4のいずれか1項に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  6. 前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するものであって、前記爪部の前記パイプ体外壁面側に前記孔を囲むようにシール材が固定される請求項1から5のいずれか1項に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  7. 前記貫通突起は外周面に雄ねじが形成され、前記抜け止め部材は当該雄ねじに係合するナットにより形成される請求項1から6のいずれか1項に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  8. 前記固定部材の外面側にさらに蓋が固定される請求項1から7のいずれか1項に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  9. 前記固定部材は前記孔に挿入される前記孔の外面側に開口が形成された箱体を有し、前記爪部は当該箱体の開口縁に形成され、前記貫通孔は当該箱体の開口に対向する底面に形成される請求項1から8のいずれか1項に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  10. 前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するという請求項1の記載部分に代えて若しくは加えて、前記孔の内周に当接して塞ぐ充填部材が設けられる請求項1から9のいずれか1項に記載の立設パイプ体側面孔の封止構造。
  11. 側面に孔が形成される、立設されたパイプ体内にモルタルを打設する工法であって、
    前記パイプ体内に紐状体を用いて、基端側に側方に突出する凸部が設けられた管体からなる突起である貫通突起を吊るす突起吊るし工程と、
    前記突起が通り、かつ、前記凸部が通らない貫通孔が形成された、前記孔から抜けない大きさ及び形状を有する板体からなる封止板を前記孔から前記パイプ体内に挿入し、当該貫通孔に前記貫通突起を通す封止板挿入工程と、
    前記突起が通る貫通孔が形成された板体又は棒体であって、前記孔の外面側の外周に当接する爪部を有することで前記孔を通り抜けないように形成された固定部材を、当該貫通孔に前記貫通突起を通すとともに当該爪部を前記孔の外周に当接させることで、前記孔に取り付ける固定部材取り付け工程と、
    前記貫通突起が前記固定部材の貫通孔から抜けないように前記貫通突起の当該貫通孔外側に抜け止め部材を固定する固定部材固定工程と、
    前記貫通突起を形成する管からモルタルを前記パイプ内に流入させ、硬化させるモルタル打設工程と
    を有し、
    前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有する
    立設パイプ体内モルタル打設工法。
  12. 前記管体には逆止弁が設けられる請求項11に記載の立設パイプ体内モルタル打設工法。
  13. 前記貫通突起先端には着脱可能に紐が固定され、前記突起を前記封止板の貫通孔に挿入する前に、当該紐を当該貫通孔に挿入するものである請求項11又は12に記載の立設パイプ体内モルタル打設工法。
  14. モルタル流入させた後に、前記固定部材に蓋を固定する蓋固定工程を有する請求項11から13のいずれか1項に記載の立設パイプ体内モルタル打設工法。
  15. 前記紐状体は前記管体に連通する軟質素材で形成される側面に複数の孔が形成されるパイプにより形成される請求項11から14のいずれか1項に記載の立設パイプ体内モルタル打設工法。
  16. 前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するという請求項11の記載部分に代えて若しくは加えて、前記孔の内周に当接して塞ぐ充填部材が前記封止板又は前記固定部材に設けられる請求項11から15のいずれか1項に記載の立設パイプ体内モルタル打設工法。
  17. 前記封止板及び/又は前記固定部材の爪部は前記孔を塞ぐことができる大きさ及び形状を有するという請求項11の記載部分に代えて若しくは加えて、固定部材固定工程後、モルタル打設工程前に、前記孔内に充填材を充填する充填工程を有する請求項11から15のいずれか1項に記載の立設パイプ体内モルタル打設工法。
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