JP6353297B2 - 貯油設備用水抜き装置 - Google Patents

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本発明は、貯油設備の防液堤に溜まる水を排水するための貯油設備用水抜き装置に関する。
屋外に設置されている貯油タンクで漏油が発生した場合に、漏れた油が設備外に流出するのを防ぐために、貯油設備には貯油タンクの周囲を取り囲む防液堤が設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
防液堤は、貯油タンクの貯留量よりも大きな容量を有しており、貯油タンク内から全ての油が漏れ出てしまった場合でも、漏れた油が設備外に流出しないように塞き止めるようになっている。ただし、防液堤に雨水が溜まると油を溜めるための容量が減ってしまうので、定期的な巡回にて排水弁を開いて防液堤に溜まった雨水の排水を行う必要がある。
特開2013−76237号公報
しかしながら、台風やゲリラ豪雨などによって短時間で多量の雨水が防液堤に溜まってしまうような場合には、各所にある貯油設備を巡回して行う排水作業が追いつかないことがある。
そして、排水作業が行き届かないときに漏油が発生してしまうと、防液堤を越えて油が流出してしまう事故が起こる虞がある。
本発明の目的は、巡回による排水作業を簡略化することができる貯油設備用水抜き装置を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明は、
油を貯留している貯油タンクを取り囲むように設けられた防液堤の排水に用いられる貯油設備用水抜き装置であって、
当該貯油設備用水抜き装置は、前記防液堤内の底から前記防液堤の外へ延在した排水管に接続された装置本体と、前記装置本体内に充填された油吸着剤とを備えており、
前記油吸着剤が、前記装置本体に流れ込んだ油を吸着して膨張し、前記装置本体内の流路を塞ぐようにした。
かかる構成の貯油設備用水抜き装置であれば、降雨などにより防液堤内に溜まる水は排水管と水抜き装置を通じて排水して水抜きすることができるので、防液堤内が空となる状態を維持することができる。
そして、貯油タンクで漏油事故が発生し、防液堤内に油が漏れ出た場合には、水抜き装置の装置本体に流れ込んだ油を吸着して膨張した油吸着剤が、装置本体内の流路を塞ぐようになっているので、油は水抜き装置で塞き止められ、油が防液堤の外に流出することはない。
つまり、この水抜き装置を用いれば、貯油設備の防液堤に水が溜まることがなく、貯油タンクで漏油事故が発生した場合には、油が防液堤の外に流出することを防ぐことができるので、巡回による防液堤の排水作業を簡略化することができる。
また、望ましくは、
前記装置本体は、前記油吸着剤が充填されている、幅方向よりも上下方向に長い流路を有しており、
前記装置本体の上部から流入した水を、前記装置本体の下部から流出させる流出口を有するようにした。
貯油設備用水抜き装置の装置本体は、幅方向よりも上下方向に長い流路を有しており、その上下に長い流路には油吸着剤が充填されているので、油が装置本体の下部の流出口に達するまでに油吸着剤は十分に膨張して、流路を完全に塞ぐことができる。
また、望ましくは、
前記装置本体は、前記油吸着剤が充填されている内ケースと、前記内ケースを覆ってその内ケースとの間に排水空間を形成する外ケースとを備え、
前記内ケースは、当該装置本体の上部から流入した水を、その内ケースの下部から前記外ケースへと流出させる流出口を有し、
前記外ケースは、前記内ケースから流入した水を、当該装置本体の外へ排出させる排出口を有しており、
前記排出口は、前記流出口よりも高い位置に設けられているようにした。
このような貯油設備用水抜き装置であれば、排水空間に水が溜まるようになっているので、油吸着剤は内ケース中で水に浮かんだ状態になりやすく、油吸着剤は流出口に近づき難いため、流出口から油吸着剤がこぼれ落ち難くなっている。
また、水とともに装置本体に流れ込んだ砂塵は、排水空間に沈殿するようになっており、砂塵が油吸着剤中に留まり難くなっているので、砂塵の塊が流出口に詰まって水の流れを妨げるようなトラブルを低減することが可能になっている。
また、望ましくは、
前記流出口には、疎水性を有する材料からなり、充填による圧縮で凝集した前記油吸着剤が侵入しないサイズの開口が形成されている開口部材が取り付けられているようにした。
流出口に取り付けられている開口部材の開口は、充填による圧縮で凝集した油吸着剤が侵入しないサイズであるので、流出口から油吸着剤がこぼれ落ち難くなっている。
特に、開口部材は疎水性を有する材料からなり、水は開口部材と親和せずに流れるため、水の流れで油吸着剤は開口部材に寄せられ難いので、油吸着剤はより一層開口に侵入し難くなっている。
また、望ましくは、
前記装置本体には、当該装置本体の上部から流入する水をその表面に沿わせて流す拡散部が、前記油吸着剤が充填されている空間の周囲の壁面から離間した位置に設けられており、
前記拡散部の外周面には、その外周面と前記壁面との隙間が不均一になるように、凹凸が形成されているようにした。
貯油設備用水抜き装置の装置本体内に流入した水は、拡散部の表面に沿って油吸着剤に向けて流れ落ちるようになっており、拡散部の外周面には油吸着剤が充填されている空間の周囲の壁面との隙間を不均一にする凹凸が形成されているので、その凹凸のある外周面から流れ落ちる水は、拡散部の中心に近い位置や離れた位置に拡散される。
つまり、装置本体内に流入した水は拡散部によって拡散されて油吸着剤に流れ落ちるの
で、水を油吸着剤の一箇所に集中させることなく、水抜き装置内の油吸着剤の隅々に行き渡らせるように流すことが可能になっている。例えば、拡散部が無い場合には、水が所定の送液路から油吸着剤に直接流れ落ち、水が局所的に流れてしまうので、水が集中して流れた痕跡として油吸着剤中に空洞が形成されてしまう不具合が生じることがある。
また、拡散部は、装置本体の壁面から離間しているので、拡散部からの壁面に伝った水が局所的に流れてしまうこともない。
また、望ましくは、
前記装置本体には、その内部を視認可能にする窓が設けられているようにした。
装置本体の窓から内部の油吸着剤の状態を確認できれば、油吸着剤の詰め替え・交換を行う必要があるか否か判断しやすいので、貯油設備用水抜き装置のメンテナンスを好適に行うことができる。
また、望ましくは、
前記排水管とは別に、前記防液堤内の底から前記防液堤の外へ延在する、開閉バルブを備えたサブ排水管が設けられているようにした。
貯油設備用水抜き装置のメンテナンス、例えば油吸着剤の詰め替え・交換を行う場合には、貯油設備用水抜き装置が接続されている排水管は使用できないので、その排水管とは別のサブ排水管を設けるようにすることで、貯油設備用水抜き装置のメンテナンス中であってもサブ排水管を利用して防液堤内の排水を行うことを可能にした。
本発明によれば、巡回による排水作業を簡略化することができる貯油設備用水抜き装置が得られる。
貯油タンクを取り囲むように防液堤が設けられている貯油設備を示す概略図であり、その貯油設備に設けられている貯油設備用水抜き装置を示している。 本実施形態の貯油設備用水抜き装置を示す側面図(a)と、断面図(b)である。 貯油設備用水抜き装置の拡散部を拡大して示す側面図(a)と、下面図(b)である。 貯油設備用水抜き装置の変形例を示す断面図である。 貯油設備用水抜き装置の変形例を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る貯油設備用水抜き装置の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、油を貯留している貯油タンク1の周囲を取り囲むように防液堤2が設けられている貯油設備Pを示す概略図である。貯油設備Pの防液堤2は、貯油タンク1の貯留量よりも大きな容量(例えば110%の容量)を有している。
この貯油設備Pには、防液堤2内の底(ここでは防液堤2内の溜枡2aの底)から防液堤2の外へ延在して中継槽5に達している排水管3が設けられており、この排水管3に貯油設備用水抜き装置100(以下、水抜き装置100)が取り付けられている。
また、貯油設備Pには排水管3とは別に、防液堤2の外へ延在して中継槽5に達してい
るサブ排水管4が設けられている。
排水管3には、管内の流路を開閉するためのバルブ3aが設けられ、サブ排水管4には、管内の流路を開閉するためのバルブ4aが設けられている。
そして、防液堤2内に溜まった雨水は、排水管3やサブ排水管4を通じて中継槽5に排水され、その中継槽5で一旦溜められた雨水が下水道などへ放流されるようになっている。
なお、この貯油設備Pにおいては常時、排水管3のバルブ3aが開かれ、サブ排水管4のバルブ4aが閉じられており、降雨により防液堤2内に溜まる雨水は排水管3と水抜き装置100を通じて常に排水されるようになっている。
水抜き装置100は、図1、図2(a)(b)に示すように、排水管3に接続された装置本体10と、装置本体10内に充填された油吸着剤20等を備えている。
装置本体10は、油吸着剤20が充填される内ケース11と、内ケース11を覆う外ケース12と、内ケース11および外ケース12の上部開口を閉蓋する蓋体13を備えて構成されている。
この装置本体10は、幅方向よりも上下方向に長い形状を呈しており、例えば、幅(直径)75mm、長さ170mmのサイズを有している。
内ケース11は、例えば、透明な樹脂材料からなる管状の部材であり、その内部に充填されている油吸着剤20を外から視認することが可能になっている。内ケース11の下部には、装置本体10の上部(後述する蓋体13の送液路13b)から流入した雨水を、装置本体10から流出させる流出口11aが形成されている。この内ケース11が上下方向に長い水抜き装置100の流路となる。
流出口11aには、充填による圧縮で凝集した油吸着剤20が侵入しないサイズ(例えば、直径3〜4mm)の開口30aが形成された開口部材30が取り付けられている。この開口部材30は疎水性を有する材料からなる部材であり、例えばテフロン(登録商標)からなる。
油吸着剤20は、油を吸着して膨張する粉末油ゲル化剤であり、例えば、株式会社アルファジャパン製の「αGel−1000」などを用いることができる。この油吸着剤20は水とは反応しないので、内ケース11内に流入した雨水は油吸着剤20の粒子間を流れて流出口11aから流出するようになっている。
なお、油吸着剤20の詰め替えを容易にするため、例えば予めネット状の袋に油吸着剤20を封入したものを用いるようにしてもよい。
外ケース12は、例えば、アルミニウムなどの金属材料からなるカバーであり、内ケース11を保護するために設けられている。この外ケース12には、内ケース11を介して内部の油吸着剤20を観察するための窓開口部12aと、内ケース11の流出口11aを下方に突き出すための下部開口部12bが形成されている。
蓋体13は、内ケース11および外ケース12の上部開口を閉蓋するように、外ケース12に螺着される。
この蓋体13には、排水管3を接続するための連結部13aと、排水管3を通じて流れてくる雨水や油を内ケース11内に送液する送液路13bが設けられている。
また、蓋体13には、送液路13bを通じて装置本体10の上部に流入する雨水や油をその表面に沿わせて流す拡散部40が配設されている。
拡散部40は、図2(b)に示すように、油吸着剤20が充填されている内ケース11の壁面から離間した位置に設けられている。この拡散部40の外周面41には、その外周面41と内ケース11の壁面との隙間が不均一になるように、凹凸が形成されている。
具体的には、図3(a)(b)に示すように、円盤状の拡散部40の外周面41には、円弧状の複数(本実施形態では6つ)の切欠溝41aが設けられてなる凹凸が形成されている。
また、拡散部40の外周面41より上の周面には、外周面41に向けて下る傾斜を有するテーパ面42が設けられ、拡散部40の外周面41より下の周面には、下方に凸となる隆起面43が設けられている。
この隆起面43から上向きに螺入されるネジ43aによって、拡散部40が蓋体13に取り付けられている。なお、拡散部40が油吸着剤20中に埋没する位置に調整されて蓋体13に取り付けられている。
そして、蓋体13の送液路13bを通じて装置本体10内に流入した雨水や油は、拡散部40の表面に沿って油吸着剤20中に流れ落ちる。
この拡散部40の外周面41には凹凸が形成されているので、拡散部40のテーパ面42に沿って流れた雨水や油は外周面41から流れ落ち、拡散部40の中心に近い位置や離れた位置に拡散される。また、雨水や油は拡散部40の下面の隆起面43にまで伝って流れ落ち、拡散部40の中心により近い位置にも拡散される。特に、拡散部40は、内ケース11の壁面から離間しているので、拡散部40から内ケース11の壁面に雨水や油が伝って流れることはない。
例えば、降雨により防液堤2内に溜まる雨水は、排水管3から蓋体13の送液路13bを通じて装置本体10内に流入する。装置本体10内に流入した雨水は拡散部40によって拡散されて油吸着剤20に流れ落ちるので、雨水を油吸着剤20の一箇所に集中させることなく、水抜き装置100内の油吸着剤20の隅々に行き渡らせるように流して流出口11aから排出することが可能になっている。これにより水抜き装置100内に充填されている油吸着剤20が乱れて粗密が生じることを防いでいる。ここで、流出口11aに取り付けられている開口部材30は疎水性を有する材料からなり、雨水は開口部材30と親和せずに流れるため、雨水の流れで油吸着剤20は開口部材30に寄せられ難いので、開口部材30の開口30aに油吸着剤20はより侵入し難くなっている。
これに対し、拡散部40が無い場合には、雨水が送液路13bから油吸着剤20に直接流れ落ち、雨水が油吸着剤20の中央側を局所的に流れてしまうので、雨水が集中して流れた痕跡として油吸着剤20中に空洞が形成されてしまうことがある。油吸着剤20中に空洞が形成されていると、貯油設備Pの貯油タンク1で漏油事故が発生して排水管3を通じて水抜き装置100に油が流入した際に、その空洞を流れた油が水抜き装置100を通過してしまう虞があるので好ましくない。
なお、排水管3のバルブ3aは常時開かれているので、降雨により防液堤2内に溜まる雨水は排水管3と水抜き装置100を通じて常に排水され、防液堤2内は空の状態が維持されるようになっている。
また、貯油設備Pの貯油タンク1で漏油事故が発生し防液堤2内に漏れ出た油は、排水管3から蓋体13の送液路13bを通じて装置本体10内に流入する。装置本体10内に流入した油は拡散部40によって拡散されて油吸着剤20に流れ落ちるので、油を油吸着剤20の一箇所に集中させることなく、水抜き装置100内の油吸着剤20の広い範囲に油を垂らすことが可能になっている。
そして、装置本体10に流れ込んだ油を吸着して膨張した油吸着剤20は、装置本体10内の流路(つまり、内ケース11の管内)を塞ぐので、所定量の油が装置本体10内に流入した後、油は水抜き装置100で塞き止められ、防液堤2の外に油が流出することはない。特に、水抜き装置100の装置本体10(内ケース11)は上下方向に長い形状を有しており、上下に長い流路に油吸着剤20が充填されているので、油が内ケース11の流出口11aに達するまでに油吸着剤20は十分に膨張して、流路を完全に塞ぐことがで
きるようになっている。
また、降雨による雨水は排水管3と水抜き装置100を通じて常に排水されて、防液堤2内は常に空の状態となっているので、貯油タンク1から全ての油が漏れ出てしまった場合でも、漏れた油が防液堤2を越えて外に流出することもない。
なお、貯油設備Pに対する定期的な巡回などによって、貯油タンク1の漏油事故が確認された場合、速やかに貯油タンク1の修理や漏れた油の処理が行われる。
この際、流路が塞がれた水抜き装置100のメンテナンスとして油吸着剤20の詰め替えを行い、油を吸着して膨張した油吸着剤20を取り出して、新たな油吸着剤20を内ケース11に充填する。このメンテナンスの際には排水管3のバルブ3aを閉じる。このときに防液堤2内の排水を行う必要があれば、サブ排水管4のバルブ4aを開いてサブ排水管4から排水を行うようにする。
以上のように、本実施形態の水抜き装置100であれば、降雨により防液堤2内に溜まる雨水は排水管3と水抜き装置100を通じて常に排水し、防液堤2の水抜きを行うことができるので、防液堤2内を常に空の状態に維持することができる。
そして、貯油タンク1で漏油事故が発生し、防液堤2内に油が漏れ出た場合には、水抜き装置100の装置本体10に流れ込んだ油を吸着して膨張した油吸着剤20が、装置本体10内の流路を塞ぐようになっているので、油は水抜き装置100で塞き止められ、油が防液堤2の外に流出することはない。
つまり、この水抜き装置100を貯油設備Pの排水管3に取り付け、排水管3のバルブ3aを常時開いておけば、常に防液堤2の水抜きを行うことができるうえに、貯油タンク1で漏油事故が発生した場合には、漏れた油を吸着して膨張する油吸着剤20によって、装置本体10内の流路を塞ぐことができ、油が防液堤2の外に流出することを防ぐことができる。
このように、本実施形態の水抜き装置100を用いれば、貯油設備Pの防液堤2に雨水が溜まることがなく、貯油タンク1で漏油事故が発生した場合には、油が防液堤2の外に流出することを防ぐことができるので、巡回による防液堤2の排水作業(水抜き作業)を簡略化することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図4に示すように、水抜き装置101の装置本体10は、油吸着剤20が充填されている内ケース11と、内ケース11を覆ってその内ケース11との間に排水空間14を形成する外ケース12とを備えた構成であってもよい。
内ケース11は、装置本体10の上部から流入した水を、その内ケース11の下部から外ケース12へと流出させる流出口11aを有しており、流出口11aには開口部材30が取り付けられている。
外ケース12は、内ケース11から流入した水を、装置本体10の外へ排出させる排出口12cを有しており、この排出口12cは内ケース11の流出口11aよりも高い位置に設けられている。
なお、水抜き装置101の内ケース11も透明な樹脂材料からなることが好ましく、外ケース12には内ケース11を介して内部の油吸着剤20を観察するための窓開口部が形成されていることが好ましい。
このような水抜き装置101であっても、上述した水抜き装置100と同様の機能を有している。
特に、この水抜き装置101であれば、排水空間14に雨水が溜まるようになっているので、水より軽い油吸着剤20は内ケース11内で浮かんだ状態になりやすく、油吸着剤20は開口部材30に近づき難いため、開口部材30の開口30aから油吸着剤20が下
に漏れ難くなっている。
また、雨水とともに装置本体10に流れ込んだ砂塵は、排水空間14に沈殿するようになっており、砂塵が油吸着剤20中に留まり難くなっているので、砂塵の塊が開口30aに詰まって雨水の流れを妨げるようなトラブルを低減することが可能になっている。
また、図5に示すように、水抜き装置101において、油吸着剤20が充填される内ケース11の底蓋がない構成であってもよい。
排水空間14に水が常に溜まっている状態にすれば、水より軽い油吸着剤20は内ケース11内で浮かんでいるので、内ケース11から油吸着剤20が漏れることがない。
このように流出口11aや開口部材30(開口30a)を備えない構成であれば、流出口11aや開口30aが目詰まりするトラブルを防止できる。
なお、以上の実施の形態においては、水抜き装置100の装置本体10のサイズとして、幅(直径)75mm、長さ170mmを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなくサイズは任意であり、装置本体10(内ケース11)に充填する油吸着剤20の量に応じた長さやサイズにすればよい。
また、上記実施の形態では、油吸着剤20として株式会社アルファジャパン製の「αGel−1000」を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、貯油タンク1に貯留されている油の種類(ガソリン、軽油、灯油、重油など)に応じて適正な油吸着剤を選択すればよい。また、油吸着剤20を装置本体10(内ケース11)に充填する量も油の種類に応じた適正量とすればよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 貯油タンク
2 防液堤
3 排水管
4 サブ排水管
10 装置本体
11 内ケース
11a 流出口
12 外ケース
12a 窓開口部
12b 下部開口部
12c 排出口
13 蓋体
13a 連結部
13b 送液路
14 排水空間
30 開口部材
30a 開口
40 拡散部
41 外周面
41a 切欠溝
42 テーパ面
43 隆起面
100,101 水抜き装置(貯油設備用水抜き装置)
P 貯油設備

Claims (7)

  1. 油を貯留している貯油タンクを取り囲むように設けられた防液堤の排水に用いられる貯油設備用水抜き装置であって、
    当該貯油設備用水抜き装置は、前記防液堤内の底から前記防液堤の外へ延在した排水管に接続された装置本体と、前記装置本体内に充填された油吸着剤とを備えており、
    前記油吸着剤は、前記装置本体に流れ込んだ油を吸着して膨張し、前記装置本体内の流路を塞ぐことを特徴とする貯油設備用水抜き装置。
  2. 前記装置本体は、前記油吸着剤が充填されている、幅方向よりも上下方向に長い流路を有しており、
    前記装置本体の上部から流入した水を、前記装置本体の下部から流出させる流出口を有することを特徴とする請求項1に記載の貯油設備用水抜き装置。
  3. 前記装置本体は、前記油吸着剤が充填されている内ケースと、前記内ケースを覆ってその内ケースとの間に排水空間を形成する外ケースとを備え、
    前記内ケースは、当該装置本体の上部から流入した水を、その内ケースの下部から前記外ケースへと流出させる流出口を有し、
    前記外ケースは、前記内ケースから流入した水を、当該装置本体の外へ排出させる排出口を有しており、
    前記排出口は、前記流出口よりも高い位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の貯油設備用水抜き装置。
  4. 前記流出口には、疎水性を有する材料からなり、充填による圧縮で凝集した前記油吸着剤が侵入しないサイズの開口が形成されている開口部材が取り付けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載の貯油設備用水抜き装置。
  5. 前記装置本体には、当該装置本体の上部から流入する水をその表面に沿わせて流す拡散部が、前記油吸着剤が充填されている空間の周囲の壁面から離間した位置に設けられており、
    前記拡散部の外周面には、その外周面と前記壁面との隙間が不均一になるように、凹凸が形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の貯油設備用水抜き装置。
  6. 前記装置本体には、その内部を視認可能にする窓が設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の貯油設備用水抜き装置。
  7. 前記排水管とは別に、前記防液堤内の底から前記防液堤の外へ延在する、開閉バルブを備えたサブ排水管が設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の貯油設備用水抜き装置。
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