JP6353073B2 - 細胞回復のための組成物並びにその作製及び使用方法 - Google Patents

細胞回復のための組成物並びにその作製及び使用方法 Download PDF

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Description

本開示は、概して、細胞機能の1つ以上の特徴の向上及び/又は回復のための組成物及び方法に関する。特に、本開示は、細胞組成物の予防的及び/又は治療的利用及びそれから生じる組成物に関する。
老化(aging)は、慢性疾患の重大なリスク要因であり、先進国の疾病及び保険医療費の大部分の主な要因である。細胞老化と関連した低下した細胞機能は、一般的に老化する哺乳類細胞と関連した疾患及び機能不全をもたらす。細胞老化の強力な誘導因子は、(エピ)ゲノムストレスであり、これは、DNAの損傷、機能不全的テロメア、破壊されたクロマチン又は強力な細胞増殖シグナルから生じ得る。また、細胞老化は、老化関連分泌性因子(SASF:Senescence‐associated secretory factors)によって少なくとも部分的に介在される慢性炎症を引き起こす可能性がある。
細胞老化と関連した1つ以上のメカニズムに起因して悪影響を受けてきた細胞機能を向上する組成物及び方法に対して継続的なニーズがある。更に、被験者の細胞の健康状態を改善する組成物及び方法に対して継続的なニーズがある。
本明細書中に開示するのは、(i)第1被験者から第1細胞試料を入手する工程、(ii)第2被験者から第2細胞試料を入手する工程、(iii)約24時間〜約6週間の期間、第2細胞試料の培養用培地(culture media)の少なくとも一部が有る状態で第1細胞試料を培養して回復用組成物(restoring composition)を生産する工程及び(iv)約24時間〜約6週間の期間、回復用組成物を第2細胞試料と接触させて回復した組成物を生産する工程を含む方法である。
また、本明細書中に開示されるのは、回復用組成物から単離されるエキソソームと、抗菌剤、ステロイド、鎮痛剤、抗炎症剤、成長因子、サイトカイン、ホルモン及びそれらの組み合せから成る群から選択されるアクティブ(active)とを含む医薬製剤(pharmaceutical formulation)である。
本開示及びその利点をより完全に理解するために、同様の符号が同様の部分を示す添付の図面と詳細な説明と併せて以下の簡単な説明の参照を行う。
細胞試料に免疫表現型検査を行うための実施形態を表す。 トランスウェル同時培養実験装置の実施形態を表す。 ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料に対する遺伝子発現解析のプロットである。 ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料に対するタンパク質発現解析のプロットである。 ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料に対する、示されたタンパク質のあるレベルの発現のプロットである。 ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料に対する、示されたタンパク質のあるレベルの発現のプロットである。 ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料に対する平均テロメア長のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及び回復した細胞試料に対する遺伝子発現解析のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及び回復した細胞試料に対するタンパク質発現解析のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及びベースラインレシーバー細胞試料に対するタンパク質発現解析のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及びベースラインドナー細胞試料及び回復した細胞試料に対するタンパク質発現解析のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及びベースラインレシーバー細胞試料R1に対するタンパク質発現解析のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及び回復した細胞試料R1−D1に対するタンパク質発現解析のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及び回復した細胞試料R1−D2に対するタンパク質発現解析のプロットである。 ベースラインドナー細胞試料及び回復した細胞試料R1−D3に対するタンパク質発現解析のプロットである。 マニュマイシンの有無において回復した細胞中のあるレベルのタンパク質発現のプロットである。 マニュマイシンの有無においてドナー細胞試料−レシーバー細胞試料のペアR1−D1からの回復した細胞試料のためのテロメア長のプロットである。 実施例6からの試料に対するナチュラルキラー細胞アッセイの結果を表す。 実施例6からの試料に対するナチュラルキラー細胞アッセイの結果を表す。 実施例6からの試料に対するクローン原性アッセイの結果を表す。 実施例6からの試料に対するフローサイトメトリーアッセイの結果を表す。 実施例6からの試料に対するフローサイトメトリーアッセイの結果を表す。 実施例6からの試料に対するフローサイトメトリーアッセイの結果を表す。 実施例6からの試料に対するフローサイトメトリーアッセイの結果を表す。
本明細書中に開示するのは、1つ以上の細胞機能を向上及び/又は回復するための組成物及び方法である。これらの細胞機能は、被験者の細胞の健康を促進することに直接的又は間接的に関連することができる。本明細書中、用語「細胞の健康を促進すること(promoting cellular health)」とは、細胞及び/又は細胞タイプの生存状態における、認知された、かつ/あるいは、定量化可能な向上をもたらす細胞機能のパラメータ中の変化を言う。細胞の生存状態は、細胞構造、膜の構成及び/又は完全性、動的タンパク質集合(dynamic protein assemblies)、分子構成及び外部信号に対する細胞反応などを含むが、これらに限らないパラメータを評価する任意の適切な測定基準を利用して評価され得る。本明細書中に開示される組成物及び方法は、適切な方法によって評価されるように、細胞の生存状態を向上させることができる。一実施形態において、本明細書中に開示される組成物及び/又は方法を介して、向上及び/又は回復した細胞機能を有する被験者は、被験者の細胞及び/又は一般の健康状態(general health)の1つ以上の態様において、認知された、かつ/あるいは、定量化可能な向上を示す。
本明細書中で使用される用語「被験者(subject)」とは、処置、観察又は実験の対象となる動物を言う。例示のみを目的として、被験者は、ヒトを含むがこれに限らない哺乳類でよい。本明細書中で使用される用語「処置(treat、treating又はtreatment)」は、病気若しくは疾患又は症状の緩和、低減又は改善;病気若しくは疾患又は症状の管理;追加的症状の防止;潜在的な代謝的症状の発生の低減又は防止;例えば、病気又は疾患の進行を阻止することなどの病気又は疾患の抑制;病気又は疾患の緩和;病気又は疾患の退縮の発生;病気又は疾患によって生じる状態の緩和;及び/又は、病気又は疾患の症状の阻止を含む。用語「処置」とは、予防的及び/又は治療的な処置を含むがこれらに限らない。「予防的処置(prophylactic treatment)」又は「治療的処置(therapeutic treatment)」とは、開示した組成物のうちの1つ以上を被験者に投与することを言う。望まない状態(例えば、病状、病気、疾患、機能不全)の臨床所見前に投与が行われる場合、処置は予防的なものであり、つまり、望まない状態の進行から被験者を保護する一方で、望まない状態の所見後に投与が行われる場合、処置は治療的なものである(つまり、存在する望まない状態又は副作用を弱め、改善させ、あるいは、維持することを目的とする)。病状に関して、本明細書中に開示される組成物及び方法で予防的な治療を受けた被験者は、それでもなお、前記病状が進行する可能性がある。しかし、予防的処置は、病状の重症度及び/又は持続時間を低減させる点に関して有益である。本明細書中で使用される処置はまた、本明細書中の組成物の医薬的又は医学的な使用を含むことができる。
一実施形態において、被験者は、病状、疾患、病気又は機能不全のうちの1つ以上の症状を改善、処置及び/又は防止するのに十分な治療的に効果的な量の本明細書中に開示される組成物を投与される。以下、簡略化のため、病状、疾患、病気及び機能不全という用語と区別せずに使用されてきた望まない状態は、「病状(medical condition)」と総称される。本明細書で使用されるように、本明細書中に開示されるタイプの特定の組成物を投与することによる病状の症状の改善とは、持続的なものであろうが一時的なものであろうが、本明細書中に開示されるタイプの組成物の投与による、あるいは、それと関連した任意の緩和を言う。本明細書中で使用されるように、「治療的に効果的な量(therapeutically effective amount)」とは、病状の1つ以上の症状の処置、防止及び/又は改善を行うように、本明細書中に開示される組成物の十分な量を意味する。また、それは、業界基準及び/又は規制基準に基づいた、本明細書中に開示される組成物の安全かつ許容の量を含むことができる。当業者に理解されることとして、例えば、特定の被験者にとって「治療的に効果的な量」であることが判明する量は、そのような投与量が「治療的に効果的な量」として通常の施術者に考えられていたとしても、病状に対して同様の処置を受けている100%の被験者に効果的でなくてもよい。特定の個人にとっての治療的に効果的な量は、病状の本質、病状の重症度、被験者の体重、被験者の年齢及び被験者の一般の健康状態などといった多くの要因に応じて変わる可能性がある。治療的に効果的な量は、被験者に影響を及ぼす特定の要因を考慮して、1人以上の医療専門家によって最適化され得ると考えられる。
本明細書中に開示される1つ以上の組成物は、ヒトの被験者から入手される細胞及び/又は細胞物質を含むことができる。本明細書中、用語「細胞物質(cellular material)」とは、細胞から生じ、細胞によって分泌され、そうでなければ、現在又は以前に細胞と関連した物質を言う。
一実施形態において、本開示の方法は、(i)ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料を入手する工程;(ii)1つ以上の解析技術を利用してドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料を特徴づける工程;(iii)ドナー細胞試料の1つ以上の組成物をレシーバー細胞試料と接触させて、回復した細胞試料を生産する工程;(iv)1つ以上の解析技術を利用して回復した細胞試料を特徴づける工程;及び(v)被験者の処置のために回復した細胞試料を利用する工程を含む。
代替的な実施形態において、本開示の方法は、(i)ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料を入手する工程;(ii)ドナー細胞試料の1つ以上の組成物をレシーバー細胞試料と接触させて、回復した細胞試料を生産する工程;及び(iii)被験者の処置のために回復した細胞試料を利用する工程を含む。
更に別の実施形態において、本開示の方法は、(i)第1被験者から第1細胞試料を入手する工程;(ii)第2被験者から第2細胞試料を入手する工程;(iii)約24時間〜約6週間の期間、第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程;及び(iv)約24時間〜約6週間の期間、回復用組成物を第2細胞試料と接触させて回復した組成物を生産する工程を含む。
一実施形態において、ドナー細胞試料は、ドナー被験者によって提供される一方で、レシーバー細胞試料は、レシーバー被験者によって提供される。一部の実施形態において、ドナー被験者及びレシーバー被験者は同一である。代替的に、ドナー被験者及びレシーバー被験者は異なる。一実施形態において、yがxより大きい場合、xと指定したドナー被験者の年齢とyと指定したレシーバー被験者の年齢との差が、約5年超、代替的に、約10年超、代替的に約15年超、代替的に約20年超、代替的に約25年超、あるいは、代替的に約30年超であるように、ドナー被験者は選ばれる。一実施形態において、yがxより大きい場合、ドナー被験者の年齢xとレシーバー被験者の年齢yとの差が、約5年〜約75年であり、代替的に約10年〜約60年、代替的に約15年〜約50年、代替的に約20年〜約40年、あるいは、代替的に約20年〜約30年であるように、ドナー被験者は選ばれる。
一部の実施形態において、ドナー被験者とレシーバー被験者との間の暦年齢の差は、xがyより大きい場合、約16年以上で、代替的に約16年〜約80年で、代替的に約16年〜約50年、あるいは、代替的に約16年〜約30年である。更に別の実施形態において、ドナー被験者とレシーバー被験者との間の暦年齢の差は、約365日未満である。
一実施形態において、ドナー被験者及びレシーバー被験者は、血縁関係によって関連付けられる。代替的に、ドナー被験者及びレシーバー被験者は関連がない。一実施形態において、レシーバー被験者は、ドナー被験者には存在しないか、あるいは、ドナー被験者では診断未確定の病状を有する。上記の開示した実施形態のうちのいずれかにおいて、ドナー被験者及びレシーバー被験者は、成人、つまり、成熟期に達している。代替的に、上記の開示された実施形態のうちのいずれかにおいて、ドナー被験者は成熟期に達している。代替的に、上記の開示された実施形態のうちのいずれかにおいて、レシーバー被験者は成熟期に達している。
一実施形態において、レシーバー被験者は、病状の進行と関連する1つ以上のリスク要因を有する。更に別の実施形態において、レシーバー被験者は、病状が確定されていない、かつ/あるいは、病状の進行と関連する1つ以上のリスク要因を有していると認定されていない。本明細書中に開示される方法は、病状を有する被験者の処置で用いられると考えられ、その病状に対して、追加的な治療が以前から、あるいは、現在、用いられている。一実施形態において、レシーバー被験者は、被験者が本明細書中に開示される組成物及び方法を用いて処置される病状と関連しない病状に対して、1つ以上の治療を受けてきたか、あるいは、現在受けていると、更に考えられる。一実施形態において、レシーバー被験者は、1つ以上の年齢と関連した病状を有する。
一実施形態において、ドナー細胞試料、レシーバー細胞試料又はその両方は、ステージBの調製(Stage B perparation)を受けてきた被験者から入手される。一部の実施形態において、ドナー細胞試料、レシーバー細胞試料又はその両方は、ステージAの調製(Stage A perparation)及びステージBの調製を受けてきた被験者から入手される。
一実施形態において、ドナー細胞試料、レシーバー細胞試料又はその両方は、ステージAの調製を受けてきた被験者から入手される。本明細書中、被験者のステージAの調製は、被験者から組成物(つまり、ドナー細胞試料又はレシーバー細胞試料)を入手する前に、被験者の一般の健康状態を改善するような方法及び/又は組成物の利用を含む。
被験者の一般の健康状態を改善する方法の非制限的な実施例は、1つ以上の代謝媒介物質(metabolic mediator)を被験者に投与することを含む。本明細書中、代謝媒介物質とは、被験者に十分な量が存在しない場合、被験者の生理的及び/又は心理的な状態に有害となる物質か、あるいは、その存在が被験者の生理的及び/又は心理的な状態に良い影響を与える物質を言う。被験者は、本明細書中に開示されるタイプの1つ以上の組成物を被験者から入手する前に、複数の代謝媒介物質を投与され得る。
一実施形態において、代謝媒介物質は栄養補助食品を含む。本明細書中、栄養補助食品とは、天然源から生じることができ、健康上の利益を提供する物質を言う。被験者のステージAの調製で使用するのに適した栄養補助食品の非制限的な実施例は、Cell Health Instituteから、EVERYCELL(登録商標)、HEALTHYCELL又はHEALTHYCELL PLUSとして市販されている。本開示における代謝媒介物質を使用するのに適した追加的な組成物は、「多機能的抗老化管理のための栄養補助食品システム及びそれを用いる方法(Dietary Supplement System for Multifunctional Anti‐Aging Management and Method of Use)」と題した米国特許第8,747,918号に記載され、本明細書にその全体を参照として組み込む。
被験者のステージAの調製で使用するのに適した方法の別の実施例は、本明細書中に開示されるタイプの試料を入手する前に、かつ/あるいは、その入手と同時に、被験者の体の少なくとも一部に、1つ以上のパルス電磁場(PEMF:pulsed electromagnetic fields)を投与することを含む。PEMFは、成体幹細胞の分化、ホーミング(homing)及び/又は生着を高めるように使用され得る。
被験者のステージAの調製は、本明細書中に開示されるタイプの細胞試料を被験者から入手する前に、かつ/あるいは、それを入手するのと同時に、ある期間で行われ得る。例えば、被験者のステージAの調製は、本明細書中に開示されるタイプの細胞試料を被験者から入手する前に、約48時間超の期間で特定の投与量(例えば、500mgを1日2回)で被験者に栄養補助食品を投与することを含むことができる。本明細書中に開示されるタイプの細胞試料を入手する前に、代替的に栄養補助食品は、約48時間〜約1年、代替的に約1週間〜約9か月、あるいは、代替的に約1か月〜約6か月の期間、投与される。一部の実施形態において、被験者は、細胞試料の調達前、調達と同時、あるいは、調達後、任意の期間で栄養補助食品を投与され得るか、あるいは、自己投与することができる。
一実施形態において、ドナー細胞試料、レシーバー細胞試料又はその両方は、ステージBの調製を受けてきた被験者から入手される。一実施形態において、ステージBの調製中、被験者(ドナー及び/又はレシーバー)は、被験者の幹細胞を動員するための少なくとも1つのプロセスを受ける。本明細書中、「幹細胞(stem cells)」とは、最終分化せず、それ故、他のタイプの細胞を生産することができる細胞を一般的に言うそれらの通常の意味が与えられる。幹細胞は、一般的に、全能性(totipotent)、複能性(pluripotent)及び多能性(multipotent)の3つのタイプに分けられる。「全能性幹細胞(totipotent stem cells)」は、体内の任意の細胞に成長及び分化されることができ、従って、全体的な有機体へと成長することができる。これらの細胞は自己再生できない。哺乳類では、受精卵及び初期胚細胞が全能性である。「複能性幹細胞(pluripotent stem cells)」は、真の幹細胞であり、体内で任意の分化細胞を作る可能性があるが、胚体外膜(extraembryonic member)(トロホブラストから生じる)を作ることには寄与しない。「多能性幹細胞(multipotent stem cells)」は、分化と同様に自己再生するクローン細胞であり、成体組織を再生する。「多能性幹細胞」はまた、「単能(unipotent)」と呼ばれ、血液細胞又は骨細胞などの特定のタイプの細胞だけになることができる。
一実施形態において、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料は、起源が胚性ではなく、胚又は胎児組織に由来しない幹細胞又は幹細胞物質と言われる成体幹細胞及び/又は成体幹細胞物質を含む。代替的な実施形態において、ドナー細胞試料は、起源が胚性でなく、胚又は胎児組織に由来する幹細胞及び/又は幹細胞物質と言われる成体幹細胞及び/又は成体幹細胞物質を含む。一実施形態において、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料は、起源が胚性で、かつ/あるいは、胚又は胎児組織に由来する幹細胞及び/又は幹細胞物質を含む。代替的な実施形態において、ドナー細胞試料は、胚性由来のもので、かつ/あるいは、胚又は胎児組織に由来する幹細胞及び/又は幹細胞物質を含む。
一実施形態において、ステージBの調製は、効果的な量の動員剤を被験者に投与することを含む。例えば、成長因子又はコロニー刺激因子か、活性断片(active fragment)又はその模倣体、核酸、炭水化物、抗体、あるいは、骨髄から末梢血へと幹細胞が移動することを促進するように機能する任意の他の化学物質などといった、人工的又は自然に生じる小さな有機分子であろうが、ポリペプチドであろうが、本明細書中、「動員剤(mobilizer)」又は「造血幹細胞又は造血前駆細胞の動員剤(mobilizer of hematopoietic stem cells or progenitor cells)」(交互に使用される)とは、任意の物質を言う。そのような「動員剤」は、末梢血中の幹細胞(例えば、造血幹細胞又は造血前駆細胞(hematopoietic progenitor/precursor cells))の数を増やすことができ、従って、本明細書中に開示される方法で使用するための幹細胞のより利用可能なソースを可能にする。採取され、かつ、本開示の他の態様と両立できるように利用可能な、被験者の中の幹細胞の数を増やすのに適した任意の動員剤が利用され得る。一実施形態において、動員剤は顆粒球コロニー刺激因子(G‐CSF:granulocyte colony‐stimulating factor)などのサイトカインである。本開示で使用するのに適した動員剤の商業的な実施例は、NEUPOGEN(登録商標)(フィルグラスチム)であり、これは、Amgenから市販されている好中球減少を処置するのに使用される処方薬である。本開示で使用するのに適した動員剤の別の実施例は、組換えヒトメチオニル幹細胞因子であり、これは、STEMGEN(登録商標)としてAmgenから市販されている。本開示で使用するのに適した動員剤の更に別の実施例は、プレリキサフォルであり、これは、CXCR4ケモカイン受容体の阻害剤であり、認識リガンド、ストロマ細胞由来因子1α(SCF‐1α:stromal cell‐derived factor‐1α)の結合を阻止し、MOZOBIL(登録商標)としてGenzymeから市販されている。
動員剤の効果的な量は、最良の医療行為に従って、かつ、例えば限定的ではなく、被験者の一般の健康状態及び体重を考慮して、当業者によって判断され得る。
当業者に周知のように、幹細胞は、脳、骨髄、末梢血、血管、骨格筋、皮膚、歯、心臓、腸、肝臓、卵巣上皮、睾丸を含む、さまざまな臓器及び組織において特定されてきた。被験者のステージBの調製を利用することは、ソースとして骨髄を使用して幹細胞を入手するときに行われる、と考えられる。幹細胞のソースとして周知の組織のうちのいずれかから入手される幹細胞を含む細胞試料を使用して、本方法のさまざまな実施形態を行うことは、本開示の範囲内にある。そのような実施形態において、被験者のステージBの調製は行われなくてよい。
一実施形態において、ドナー被験者、レシーバー被験者又はその両方は、ステージAの調製を受ける。一実施形態において、ドナー被験者、レシーバー被験者又はその両方は、ステージBの調製を受ける。一実施形態において、ドナー被験者、レシーバー被験者又はその両方は、ステージAの調製を受けない。一実施形態において、ドナー被験者、レシーバー被験者又はその両方は、ステージBの調製を受けない。一実施形態において、ドナー被験者、レシーバー被験者又はその両方は、ステージA及びステージBの調製を受ける。
動員剤の投与後で、適当な期間が経過した後、細胞試料(例えば、ドナー細胞試料又はレシーバー細胞試料)は、被験者から採取され得る。被験者への動員剤の投与と、細胞試料の採取との間の期間は、1つ以上のユーザ及び/又はプロセス目標を満たすように変えることができる。一実施形態において、動員剤の投与と細胞試料の採取との間の期間は、約24時間〜約10日、代替的に約48時間〜約7日、あるいは、代替的に約3日〜約5日の範囲でよい。
一実施形態において、細胞試料は、例えば、アフェレーシス療法などの体外治療といった任意の適切な方法を用いて被験者から採取される。アフェレーシス療法とは、被験者の血液の特定の部分のみを収集するように用いられる方法である。これは、血液の遠心分離又は高速走査に基づいて行われる。被験者の血液に経路がつくられ、アフェレーシス療法の装置への接続を可能にする。器具は、小さなポンプを使用して血液及び液体をシステムを介して移動させる。ポンプは、カテーテルの側又は一方の腕から血液を吸い上げ、それを遠心分離器へと向かわせ、そこでは、血液が、赤血球、白血球及び血漿層に分けられる。幹細胞を含む白血球層の一部並びに少量の血漿及び赤血球は、収集袋に回される。残りの血液は、別の腕か、あるいは、カテーテルの第2の側において被験者に戻される。そのような実施形態において、細胞試料は、被験者の各腕における静脈中に位置する静脈注射用の針を用いて採取される。血液は、第1静脈から除去されて、対象の細胞試料を分離する体外回路を通過し、残りの物質が第2静脈に戻され得る。
一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、骨髄から直接採取される。例えば、細胞試料は被験者の腸骨稜から採取され得る。そのような実施形態において、局所麻酔薬の投与及び皮膚消毒などの標準的予防を行った後に、細胞試料を入手する骨髄吸引では、被験者の後腸骨稜の後ろに位置する医療サービス提供者と関わることができる。定位置にある探り針を有する適切な針は、ゆっくりと皮膚及び皮下組織の中を通過し、上前腸骨棘の方を向く。後腸骨稜に到達する際、その領域は、十分な深さに達するまで針によって貫通され得る。いったん針が定位置にあると、探し針は除去され、注射器が取り付けられ、次いで、吸引が行われ得る。
一実施形態において、細胞試料における、一部のユーザ及び/又はプロセスの所望の数の細胞を入手するために、複数の幹細胞収集(例えば、骨髄吸引)が行われる。例えば、収集される細胞の数は、被験者重量の1×10−1.0×10細胞/kgか、代替的に被験者重量の約2×10−1.0×10細胞/kgか、あるいは、代替的に被験者重量の約5×10−1.0×10細胞/kgの範囲でよい。本明細書中に開示されるように、採取される細胞試料は、本明細書中に開示される方法で更なる処理を行わずに利用され得る。代替的に、本明細書中に開示されるように、採取される細胞試料は、本明細書中に開示される組成物及び方法と両立できる任意の方法を用いて更に処理され得る。代替的に、本明細書中に開示されるように採取される細胞試料は、本明細書中に開示される方法及び治療に利用される前に、ある期間保管され得る。細胞試料の保管は、例えば、生体適用液中で細胞試料の低温保存を伴い、保管期間中に試料を安定化させることができる。「生体適用液(biocompatible solution)」とは、中で細胞試料(例えばドナー及び/又はレシーバー)を本明細書中に開示される細胞回復方法に使用するためにか、あるいは、後続の使用のために、一時中断される溶液のことを言う。そのような生体適用液は、生理食塩水を含むことができ、防腐剤、抗菌剤などの他の成分を更に含むことができる。
一実施形態において、本明細書中に開示されるように採取される細胞試料は、本明細書中に開示される方法で利用される前に、約24時間超保管される。代替的に、本明細書中に開示されるように採取される細胞試料は、本明細書中に開示される方法で利用される前に、約1時間〜約20年の範囲の期間、保管される。代替的に、本明細書中に開示されるように採取される細胞試料の保管は、約10日〜約15年、代替的に約30日〜約10年、あるいは、代替的に約30日〜約5年の範囲の期間でよい。
当業者によって理解されるように、採取されるドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、異種細胞集団を含む。本明細書中に開示される方法の態様は、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料に存在する細胞のタイプ及び量を特定及び定量化することを含む。ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料に存在する細胞のタイプ及び数を特徴づけるのに適した任意の方法が用いられ得る。一実施形態においてドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、免疫表現型検査によって特徴づけられる。本明細書中、免疫表現型検査とは、試料中のさまざまな集団の存在及び割合を特定することを目的とした細胞の異種集団の解析のことを言う。抗体が、これらの細胞によって発現される特定の抗原(マーカーと呼ばれる)を検出することによって細胞を特定するように使用される。一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、フローサイトメトリーなどの技術を用いて免疫表現型検査によって特徴づけられる。代替的な実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料に存在するさまざまな細胞のタイプの特徴づけは、逆転写酵素ポリメラーゼ連鎖反応(RT‐PCR:reverse transcriptase polymerase chain reaction)又は免疫細胞化学などの任意の適切な方法を用いて行われ得る。
一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料に存在する細胞及び細胞タイプの集団は、1つ以上の細胞表面マーカーの有無に基づいて特定される。ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料に存在する細胞の異なる集団(例えば、細胞タイプ)の特定のためのフローサイトメトリープロトコルの実施形態は、図1に200で示されている。図1を参照すると、細胞試料(ドナー試料及び/又はレシーバー試料)210は、フローサイトメトリーを受ける。一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料210は、第1段階で、CD45の有無に基づいて、造血細胞220又は非造血細胞230に分類され得る。白血球共通抗原(LCA:leukocyte common antigen)、T200、B200、Ly5及びタンパク質チロシンホスファターゼ受容体タイプC(PTPRC:protein tyrosine phosphatase receptor type C)としても知られるCD45は、白血球特定受容体様タンパク質チロシンホスファターゼファミリー(leukocyte‐specific‐receptor‐like protein tyrosine phosphatase family)の膜貫通糖タンパク質である。それは、全ての核造血細胞に発現され、細胞表面積の最大10%を覆うことができる。CD45は、T細胞及びB細胞の抗原受容体シグナリングとして機能し、かつ、細胞成長及び細胞分化のレギュレーターである。
一実施形態において、CD45−細胞は、非造血幹細胞230と特定され、CD105の有無に基づき、更に特徴づけられる。エンドグリン、HHT1、ORW及びSH−1としても知られるCD105は、細胞表面上に位置するタイプI膜糖タンパク質であり、TGFβ受容体複合体の組成物である。CD105は、血液生成及び血管形成の一因となることができる。一実施形態において、両CD45−及びCD105+である細胞集団240は、間葉系幹細胞及び内皮前駆細胞の両方を有するものとして特徴づけられる。
一実施形態において、両CD45−及びCD105+であると特定される細胞集団240は、間葉系幹細胞及び内皮前駆細胞に更に分類され得る。一実施形態において、間葉系幹細胞は、CD45−、CD105+、CD29+及びCD44+として特定され、250で表される。血小板GPIIa、インテグリンβ1及びGPとしても知られるD29は、非常に遅い抗原受容体と関連したインテグリンユニットであり、かつ、細胞接着において機能する。ECMRII、H‐CAM、Pgp‐1、HUTCH‐1、Hermes抗原、食細胞糖タンパク質I、細胞外マトリックス受容体III、GP90リンパ球ホーミング/接着受容体及びヒアルロン酸受容体としても知られるCD44は、細胞の接着及び移動において機能する。一実施形態において、内皮前駆細胞は、CD45−、CD105+及びCD31+として特定され、260で表される。PECAM‐1、エンドCAM、血小板内皮細胞接着分子及びPECA‐1としても知られるCD31は、第17染色体に存在するPECAM1遺伝子によって、ヒトの中でコードされるタンパク質である。CD31は、細胞の接着、活性化及び移動において機能すると考えられる。
本開示の方法は、CD45+細胞であり220で表されるものに存在する異なる造血細胞のタイプを特定することを更に含む。一実施形態において、細胞の集団は、CD45+、CD34+及びCD38−に基づいて、始原造血幹細胞として特定され、270で表される。一実施形態において、細胞の集団は、CD45+、CD34+及びCD38+に基づいて、造血前駆細胞として特定され、280で表される。gp105−120としても知られるCD34は、造血前駆細胞抗原(HPCA‐1)は、早期造血組織及び維管束組織に発現される、単一膜貫通シアロムチンタンパク質のファミリーの一員である。CD34は、細胞接着において機能すると考えられる。ADP‐リボシルシクラーゼ、T10及び環状ADP‐リボースヒドロラーゼ1としても知られるCD38は、第4染色体に位置するCD38遺伝子によってコードされた多機能ヌクレオチダーゼである。一実施形態において、細胞集団の少なくとも一部は、CD45+及びCD34−であり、290で表され、分化造血細胞として特定される。そのような実施形態において、分化造血細胞290は、Tリンパ球300又はナチュラルキラー細胞310として更に定義される。Tリンパ球は、CD45+、CD34−及びCD3+として特徴づけられ得る。T3としても知られるCD3は、タンパク質複合体であり、T細胞と他の細胞タイプとの間の細胞接着の一因となる。ナチュラルキラー細胞は、CD45+、CD34−及びCD56+として特徴づけられ得る。Leu‐19、NKH‐1及び神経細胞接着分子(NCAM:neural cell adhesion molecule)としても知られるCD56は、細胞間接着(cell‐cell adhesion)、神経突起伸長、シナプス可塑性及び学習記憶において機能することができる、同種親和性結合糖タンパク質(homophilic binding glycoprotein)である。
一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー試料は、本明細書中に開示される方法を用いて特徴づけられ得る。そのような特徴づけは、非造血細胞、間葉系幹細胞、内皮前駆細胞、造血細胞、始原造血幹細胞、造血前駆細胞、分化造血細胞、T‐リンパ球、ナチュラルキラー細胞又はそれらの組み合せを制限なく含むドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料中の細胞集団の特定をもたらすことができる。本明細書に記載される表面マーカーは、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料内に存在する細胞集団の特定のための1つの方法を表すと考えられる。当業者に理解されるように、本明細書中に開示されるもの以外の多くのマーカー及びマーカーの組み合せが、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料内に存在する細胞集団を特定及び特徴づけるように利用され得る。さらに、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料内に存在するさまざまな細胞集団の特定は、本明細書中に記載される程度に行われるか、追加的な表面マーカーの有無の決定を含むことができるか、本明細書に開示したものよりも少ないマーカーを利用することができるか、あるいは、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料内の細胞のより少ない集団が特定されるように、より少ない程度で行われ得る。一実施形態において、方法は、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料内に存在する細胞の異なる集団の特定を除外することを含む。
一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、ステージBの調製を受けてきた被験者から入手される。そのような実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、細胞試料中に存在する老化細胞及び非老化細胞の数に基づき、さらに特徴づけられ得る。本明細書中、非老化細胞(non‐senescent cells)とは、複製老化を示さずにより多くの回数の分裂を行う能力を保持する細胞を言う。本明細書中、老化細胞(senescent cells)とは、継続的な生存性及び代謝活動にも関わらず、増殖能の長期的損失がある細胞を言う。
老化細胞は、例えば、増殖の損失、形態変化、テロメア長の減少、増大したS‐β‐GAL活動、細胞老化関連ヘテロクロマチン形成(SAHF:senescence‐associated heterochromatic foci)の生産、老化関連分泌性因子(SASF)の増産、活性酸素種(ROS:reactive oxygen species)の増産、DNA損傷の増加、シャペロンを介したオートファジーの低下(decreased chaperone-mediated autophagy)又はそれらの組み合せを含む様々な測定基準を用いて特定され得る。記載されたさまざまな測定基準における変化は、非老化細胞となるように確立される比較可能な細胞タイプと関連していると考えられる。代替的に、細胞試料の特徴は、対応する非老化細胞における解析された測定基準のために確立された文献値(literature values)と比較され得る。
非老化細胞は、それらのテロメアの長さと、細胞内に存在するテロメラーゼ活性のレベルとによって特徴づけられ得る。非制限的な実施例として、ドナー細胞試料中に存在する非老化細胞は、約4キロベース以上、代替的に4.5キロベース、あるいは、代替的に5キロベースのテロメア長によって特徴づけられ得る。当業者であれば、非老化細胞を示すテロメア長は、細胞のタイプに応じて変わることができると理解するだろう。結果的に、特定の細胞タイプにとって、非老化細胞のテロメア長の特徴は、通常の実験によって決定され得る。
一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料が採取される被験者のステージBの調製は、非老化細胞の優先的な動員(mobilization)をもたらす。非老化細胞の優先的な動員の結果は、90%超の非老化細胞、代替的に91%超の非老化細胞、代替的に92%超の非老化細胞、代替的に93%超の非老化細胞、代替的に94%超の非老化細胞、代替的に95%超の非老化細胞、代替的に96%超の非老化細胞、代替的に97%超の非老化細胞、代替的に98%超の非老化細胞、代替的に99%超の非老化細胞を含むドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料でよい。非老化細胞の割合は、試料中に存在する細胞の総数に基づく。一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、試料中に存在する細胞の総数に基づき、約90%の非老化細胞〜約99%の非老化細胞を含む。
一部の実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料中に存在する非老化細胞は、任意の適切な方法を用いて特定され得る。そのような実施形態において、非老化細胞は、本開示と両立できる任意の適切なプロセスを用いて、老化細胞から分離されることができ、非老化細胞を含むか、非老化細胞を主成分とするか、あるいは、非老化細胞から成る、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料をもたらす。そのような方法は、特定の細胞表面マーカーの有無を有する非老化細胞の集団を更に定義するように拡大され、特定のタイプ(例えば、非老化間葉系幹細胞、非老化ナチュラルキラー細胞)の非老化細胞を含むか、そのような非老化細胞を主成分とするか、あるいは、そのような非老化細胞から成る、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料をもたらす。
一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、細胞老化と関連する1つ以上の遺伝子及び/又はタンパク質の発現の程度に関して解析され得る。そのような解析は、本明細書中に開示されるタイプの回復バイオマーカータンパク質パネル(RBPP:restoration biomarker protein panel)及び/又は回復バイオマーカー遺伝子発現パネル(RBGEP:restoration biomarker gene expression panel)を用いて行われ得る。
一実施形態において、RBPPは、細胞の老化(aging and senescence)と関連がある要因に対して複数の抗体プローブを含む。例えば、RBPPは、5より多くの抗体プローブ、代替的に10より多くの抗体プローブ、あるいは、代替的に20より多くの抗体プローブを含むことができる。一実施形態において、RBPPは、10〜15の抗体プローブを含む。本開示で使用するのに適したRBPPの一例は、表1に記載されたタンパク質に抗体プローブを含むRBPP−X1と呼ばれるタンパク質アレイパネルである。
Figure 0006353073
一実施形態において、RBGEPは、5より多くの遺伝子プローブ、代替的に10より多くの遺伝子プローブ、あるいは、代替的に20より多くの遺伝子プローブを含むことができる。一実施形態において、RBGEPは、10〜15の遺伝子プローブを含む。一部の実施形態において、RBGEPは、IFBP3、CSC25C、ABL1、CDKN2B、ALDH1A3、SIRT1、ING1、CITED2及びCDKN1Cなどのp53パスウェイ(pathway)又は細胞周期の調節に関連する要因のための遺伝子プローブを含む。RBGEPは、CDKN1A、IRF3、EGR1、IFNG、CDKN1B、NFKB1、SERPING2、IGFBP7及びIRF7などの炎症性プロセスの調節と関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、PCNA、TERT及びTP53BP1などのDNA損傷関連プロセスの調節と関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、PRKCD、SOD1及びNOX4などの酸化ストレスと関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、CDKN2A、CDK6、TWIST、ATM、CCND1、ETS2、RBL2、BMI1及びETS1などの細胞老化と関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、HRAS及びMAP2K3などのMAPKパスウェイと関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、VIM、PIK3CA及びTHBS1などの細胞骨格機能と関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、TBX3及びTBX2などのp16エフェクターパスウェイと関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、IGFBP5などのインスリンシグナリングと関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、CDL3A1、CD44、TGFB1A、CDL1A1及びTGFB1などの細胞接着と関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。RBGEPは、E2F1及びMYCなどのp53エフェクターパスウェイと関連する要因のための遺伝子プローブを更に含むことができる。本開示で使用するのに適したRBGEPの一例で、RBGEP‐X1と呼ばれるものは、表2に記載したタンパク質にcDNAを含む遺伝子パネルである。
Figure 0006353073
一実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料の少なくとも一部は、RBPP‐X1アレイを利用するタンパク質アレイ解析、RBGEP‐X1アレイを用いる遺伝子発現解析又はその両方を受ける。代替的な実施形態において、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料の少なくとも一部は、任意の適切なタンパク質及び/又は遺伝子アレイを利用する、タンパク質アレイ解析、遺伝子発現解析又はその両方を受ける。
一実施形態において、ドナー細胞試料、レシーバー細胞試料又はその両方は、少なくとも1つの解析技術を受けて細胞試料の品質を特徴づける。本明細書中、細胞試料の「品質(quality)」とは、試料の細胞健康を特徴づけるように使用される要因を言い、試料中に存在する細胞の数及びタイプ;試料中の非老化細胞に対する老化細胞の比率;遺伝子及び/又はタンパク質バイオマーカーの群の発現の程度;試料中の細胞の平均テロメア長;及び試料中の細胞の先天性免疫機能の状況などのパラメータを含む。テロメア長は、例えば、末端制限断片(TRF:terminal restriction fragment)解析などの任意の適切な方法を用いて決定され得る。先天性免疫機能は、51Cr細胞毒性放出ナチュラルキラー細胞アッセイなどの任意の適切な方法を用いて評価され得る。ドナー細胞試料の品質は、レシ−バ細胞試料中の細胞の1つ以上の細胞機能を向上及び/又は回復するように、試料中の細胞の能力の評価でよい。レシーバー細胞試料の品質は、本明細書中に開示される組成物及び方法を受けるとき、1つ以上の細胞機能の向上及び/又は回復を表すように、試料中の細胞の能力の評価でよい。
ドナー細胞試料の品質には、1〜10の範囲の数値が割り当てられることができ、レシーバー細胞試料の細胞機能の向上及び/又は回復における使用に対して肯定的な特性(positive characteristics)を表す試料の値は10であり、レシーバー細胞試料の細胞機能を向上/回復する能力と関連する最も少ない特性を表す試料の値は、1である。例えば、次の要因の各々:比較的長いテロメア長;細胞生存性促進遺伝子(cell viability‐promoting gene)及び/又はタンパク質の高レベルの発現;約90%超の非老化細胞の存在;及び高レベルの先天性免疫機能は、ドナー細胞試料の品質の特徴にプラスに働く(weigh positively)ことができる。これらの特徴を表すドナー細胞試料は、試料の品質値が10でよい。
レシーバー細胞試料の品質には、1〜10の範囲の数値が割り当てられ、回復可能又は向上可能な細胞機能を有する試料の値は10であり、その細胞機能が有意に向上及び/又は回復されることができない試料の値は1である。例えば、次の要因の各々:比較的長いテロメア長;老化促進遺伝子及び/又はタンパク質の適度なレベルの発現;及び約90%超の非老化細胞の存在は、レシーバー細胞試料の品質の特徴に肯定的に働く(weigh positively)ことができる。これらの特徴を表すレシーバー細胞試料は、試料の品質値が10でよい。
本明細書中に開示される品質の測定基準(例えば、テロメア長、非老化細胞の比率)を利用して、本開示の態様は、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料の品質を評価することと、開示した方法で使用するのに適した試料を特定することとを含む。例えば、3未満の品質値を有するレシーバー細胞試料は、本開示の方法に使用するには適さないと考えられ得る。同様に、3未満の品質値を有するドナー細胞試料は、本方法で使用するには適さないと考えられ得る。一部の実施形態において、7以上の品質値を有するドナー細胞試料は、7以上の品質値を有するレシーバー細胞試料と共に、本明細書中に開示される方法で使用されることができる。品質値は、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料の品質を評価するように使用されるさまざまな測定基準に基づき割り当てられると理解される。結果的に、品質値の割り当てを行うように使用されるパラメータに基づき、特定の品質値と関連する特徴は、異なることができる。
一部の実施形態において、本明細書中に記載される、1つ以上の定性的及び定量的特徴に従うドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料は、一部のユーザ及び/又はプロセスに、所定のタイプ及び数の細胞を含む所望の試料を提供するように更に処理される。本開示は、そのように特徴づけられた試料の利用を検討する。例えば、特徴づけられた試料は、被験者に投与されて1つ以上の病状を改善する医薬製剤の組成物でよい。
代替的に、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料は、本明細書中に開示される回復方法に利用され得る。
一実施形態において、細胞回復の方法は、レシーバー細胞試料を有する培養されたドナー細胞試料の培地内に存在する可溶性因子及び/又は粒子と接触させることを含む。例えば、ドナー細胞試料は、約24時間〜約6週間、代替的に約1週間〜約5週間、あるいは、代替的に約2週間〜約4週間の期間、適切な培地内で培養され得る。本明細書中、培養用培地とはまた、成長培地(growth media)として知られ、細胞の成長を支援する、適当な栄養素を含む液体及びゲルを言う。適切な培養用培地は、本開示の利益を有する当業者によって選択され得る。培養用培地は、次いで、適切な方法(例えば、濾過、遠心分離)を用いてドナー細胞試料から除去されることができ、次いで、無細胞培地(cell‐free media)は、レシーバー細胞試料と接触される。
代替的な実施形態において、細胞回復の方法は、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料の両方のトランスウェル培養(transwell culture)を確立することを含む。図2を参照すると、トランスウェル培養400は、ドナー細胞がトランスウェルの基底面及び/又は先端面上の分子を吸収し、かつ、分泌することを可能にする少なくとも1つの透液性表面を有するインサート410を含むことができる。トランスウェル培養400は、例えば、ポリエチレンテレフタレート又はポリカーボネートなどの、本明細書中に開示される組成物及び方法と両立できる任意の物質から成る。一実施形態において、トランスウェルインサート410は、0.4μm〜3.0μm、代替的に0.4μm〜2.0μm、あるいは、代替的に0.4μm〜1.0μmの範囲の細孔の大きさを有する透過膜を含む。トランスウェルインサートは、ドナー細胞試料からトランスウェルの下方コンパートメントへと放出又は分泌される可溶性因子及び/又は粒子の通過が可能である細孔の大きさを有することができ、これらの物質は、レシーバー細胞試料と接触する。ドナー細胞試料420の少なくとも一部は、トランスウェルインサート410に塗布されることができる一方で、レシーバー細胞試料430は、適切な量の培養用培地を有するトランスウェル培養の下方コンパートメント内に位置する。ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料は、トランスウェル内で24時間〜6週間、代替的に1週間〜5週間、あるいは、代替的に2週間〜4週間の期間、培養され得る。適切な大きさの可溶性因子及び/又は粒子440は、透過膜を通過し、かつ、トランスウェルの下方部分においてレシーバー細胞試料430と接触することが可能である。
一実施形態において、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料は、トランスウェル培養から別々に回復される。トランスウェル培養から回復すると、ドナー細胞試料は、以下で変質したドナー細胞試料(ADCS:altered donor cell sample)と呼ばれる。トランスウェル培養から回復したレシーバー細胞試料は、回復した組成物(RC:restored composition)と呼ばれる。一実施形態において、ADCS及び/又はRCは、本明細書中に開示される任意の方法を用いて、更に特徴づけられる。一部の実施形態において、ADCS及び/又はRCの少なくとも一部は、更に処理されて、例えば、試料は凍結保存用に調製され得る。更に別の実施形態において、RCの少なくとも一部は、被験者を処置するように利用される。
本明細書中、RCは、本明細書中に開示される期間で、ドナー細胞試料の可溶性因子との培養に続く細胞物質を言う。RCは、レシーバー細胞試料と比較するときに、次の測定基準のうちの1つ以上の向上によって特徴づけられる;先天性免疫機能、形態論、コロニー形成能、老化促進因子の発現の低下;細胞生存性促進因子の発現の増加など。一実施形態において、RCは、細胞老化に関連した物質(CDKN2A、CDK6、TWIST、ATM、CCND1、ETS2、RBL2、BMI1及びETS1)に対する遺伝子発現及びタンパク質発現のパターンを有する細胞の存在によって、特徴づけられ、細胞老化に関連した物質は、レシーバー細胞試料よりもドナー細胞試料のそれらと、量的により類似する。
一実施形態において、本明細書中に開示される方法は、RCの調製を含む。RCは、特にレシーバー細胞試料の少なくとも一部の回復によって、本明細書中に開示される方法の対象となるレシーバー細胞試料から生じる。本明細書中、「回復(restoration)」とは、1つ以上の老化促進剤の発現が低減されるように、かつ/あるいは、1つ以上の細胞生存性促進剤/細胞機能促進剤の発現が増大されるように、細胞(例えば、幹細胞)を修飾すること(modification)を言う。理論によって制限することなく、本明細書中に開示される方法及び組成物は、本明細書中に開示される組成物及び方法の対象とならない他の同様の細胞タイプと比較するときに、向上した細胞機能と関連する少なくとも1つの特徴をもたらす1つ以上の細胞タイプのエピジェネティック修飾をもたらすことができる。本明細書中、「エピジェネティック(epigenetic)」とは、DNA配列を変えずに起こる遺伝子発現及び遺伝子活動における遺伝性の変化のことを言う。エピジェネティック修飾の非制限的な例は、DNAメチル化、クロマチン再構築及びヒストン修飾などの翻訳後修飾(posttranslational modifications)を含む。
RCは、レシーバー細胞及び/又はレシーバー細胞タイプの機能的状態において、認知された、かつ/あるいは、定量化可能な向上をもたらす細胞及び/又は生物生理学(organismal physiology)のパラメータにおける変化を示すことができる細胞を含み、認知された向上は、ドナー細胞及び/又はドナー細胞タイプの機能的状態への外観(semblance)として定義される。回復した組成物は、細胞を含み、かつ、対応するレシーバー細胞試料に由来する、ということを理解すべきである。
一実施形態において、RCは、例えば、細胞生存率アッセイ(cell vitality assay)によって定量化されるような組成物中の細胞及び/又は細胞タイプの生存状態の維持によって特徴づけられる。
代替的な実施形態において、RCは、例えば、細胞生存性アッセイ(cell viability assay)によって定量化されるように細胞及び/又は細胞タイプの生存状態における増加によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、レシーバー細胞試料と比較すると、本明細書中で「幹細胞プール(stem cell pool)」と呼ばれる造血幹細胞、造血前駆細胞、間葉系幹細胞及び内皮前駆細胞の割合に変化がないことによって特徴づけられる。
代替的な実施形態において、RCは、レシーバー細胞試料と比較すると、幹細胞プールの増加によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、例えば、ナチュラルキラー細胞毒性アッセイによって定量化されるように、対応するレシーバー細胞試料と比較すると、細胞免疫機能における向上を表す細胞によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、例えば、造血幹細胞クローン原性アッセイによって定量化されるような、対応するレシーバー細胞試料と比較すると、細胞造血機能における向上を表す細胞によって特徴づけられる。
代替的な実施形態において、RCは、例えば、増加したリンパ球産生、増加したCD4からCD8の陽性T細胞の比率及び/又は改良された免疫監視(immune surveillance)によって定量化されるような、対応するレシーバー細胞と比較するときに、被験者の組織的な造血及び免疫機能における向上を表す細胞によって特徴づけられる。改良された免疫監視は、被験者における細菌感染及び腫瘍形成の発生率の低下によって決定され得る。改良された免疫監視はまた、被験者におけるガン発症率の低下によって測定され得る。ガン発症率の低下は、被験者に高まった長期生物生存の可能性(increased likelihood of prolonged organismal survival)を与える。
一実施形態において、RCは、例えば、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、テロメア長及び/又はテロメラーゼ活性によって決定されるような複製ストレスの最小化を表す細胞によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、老化関連遺伝子の発現の低下を表す細胞によって特徴づけられ、老化関連遺伝子は、例えば、定量化ポリメラーゼ連鎖反応によって、RBGEPとして定義される。
一実施形態において、RCは、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、老化関連分泌性因子の発現の低下を表す細胞によって特徴づけられ、老化関連分泌性因子は、表1に例示されている。
一実施形態において、RCは、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、細胞のエピジェネティックシグネチャー(epigenetic signature)における変質を表す細胞によって特徴づけられ、エピジェネティックシグネチャーは、クロマチン免疫沈降シークエンシング(ChIP−Seq:chromatin immunoprecipitation sequencing)によって決定される。
一実施形態において、RCは、例えばCyto‐ID(登録商標)オートファジー検出キットによって定量化され得る対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、タンパク質恒常性の率の増加を表す細胞によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、例えば、MitoSOXレッドミトコンドリアスーパーオキシドインジケーターキットによって定量化されるように、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、細胞酸化ストレスの低下を表す細胞によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、例えば、蛍光定量的細胞配列β‐Galアッセイキット(Fluorometric Quantitative Cellular Senescence β‐Gal Assay Kit)によって定量化されるように、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、細胞配列の減少を表す細胞によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、間葉系幹細胞機能の維持を表す細胞によって特徴づけられ、間葉系幹細胞機能は、例えば、コロニー形成線維芽細胞(CFU‐F:colony forming unit‐fibroblast)アッセイ、かつ/あるいは、脂質生成、骨形成及び軟骨形成系列への系列特異的な特定分化を行う能力によって定量化される。
代替的な実施形態において、RCは、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、増大した間葉系幹細胞機能を表す細胞によって特徴づけられる。
一実施形態において、RCは、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、内皮前駆機能の維持を表す細胞によって特徴づけられ、内皮前駆機能は、例えば、管形成アッセイによって定量化される。
一実施形態において、RCは、対応するレシーバー細胞試料と比較するときに、増大した内皮前駆機能を表す細胞によって特徴づけられる。
本明細書中、細胞回復は、ドナー細胞試料(例えば、透液性トランスウェルインサートを通過する物質)中に存在する可溶性因子及び/又は粒子を有するレシーバー細胞試料の接触に続いて起こる。結果的に、回復方法は、レシーバー細胞試料と共にドナー細胞試料の培地に存在する無細胞可溶性因子及び/又は粒子の接触を含む。一部の実施形態において、ドナー細胞試料は、適切な培地で培養され、その培地は、次いで、ドナー細胞から分離されてレシーバー細胞試料の回復において利用される無細胞培地を形成することができる。理論によって制限することなく、透液性トランスウェルインサートを通過するドナー細胞試料培地に存在する可溶性因子及び/又は粒子は、パラクリン因子、微小胞、エキソソーム、細胞片などを含むことができる。本明細書中、パラクリン因子とは、周囲の細胞外環境に分泌され、かつ、対象の細胞への短距離に広がるシグナル分子を言う。微小胞とは、一般的に、さまざまな細胞タイプによって脱落される(shed)と考えられる形質膜の小片(例えば、50nm〜100nm)を言う。エキソソームとは、一般的に、タンパク質、脂質及びRNAなどの生体分子を含むことができ、かつ、細胞シグナリングにおいて機能することができる分泌細胞外小胞を言う。一実施形態において、レシーバー細胞試料と接触するドナー細胞試料の可溶性因子及び/又は粒子は、細胞外小胞を含む。エキソソーム及び微小胞は、膜の細胞と、細胞質ゾルタンパク質、脂質及びRNAとの間を移動するための賦形剤として機能することによって細胞間連絡を形成する重要な手段を表す細胞外小胞(EVs:extracellular vesicles)のより広義のグループに属する。
一実施形態において、回復用組成物の品質は、EVの放出を規制する1つ以上の物質の存在によって調整され得る。例えば、1つ以上のEVの放出は、マニュマイシンAなどの小さな分子阻害剤の添加によって抑制され得る。代替的に、EVの放出は、例えば、ATPを有するプリン受容体の活性化、リポ多糖による活性化、形質膜脱分極化又は細胞内Ca2+濃度の増加よって促進され得る。
細胞の除去に続いて適切な培地におけるドナー細胞試料の培養によって生成され、かつ、本明細書中で回復用組成物として示される無細胞培地は、任意の適切な方法(例えば、エタノール沈殿、遠心勾配)を用いて同様の特徴に基づき、個々の成分又は成分のグループを分離するように更に処理され得るということが本発明の態様と考えられる。一実施形態において、回復用組成物の個々の成分は、本明細書中に開示されるタイプのレシーバー細胞試料の回復に影響を与えるそれらの能力に関して分析され得る。本開示は、細胞回復のための方法における1つ以上の単離した成分又は単離した成分のグループの利用を更に検討する。一実施形態において、本明細書中に開示されるタイプのレシーバー細胞試料の細胞回復は、ドナー細胞試料の培養用培地から単離されるEV(例えば、エキソソーム/微小胞)を利用して行われる。別の実施形態において、本明細書中に開示されるタイプのレシーバー細胞試料の細胞回復は、ドナー細胞試料の培養用培地から単離される細胞片を利用して行われる。
一実施形態において、RCは、それを必要とする被験者に投与するように形成され得る。一実施形態において、被験者はレシーバー被験者である。例えば、RCは、レシーバー被験者に投与されてレシーバー被験者の一般の健康状態を改善する製剤(formulation)の構成要素でよい。そのような改善は、被験者の1つ以上の生理的又は心理的パラメータの定量的評価によって特定され得る。代替的に、そのような改善は、被験者の1つ以上の生理的又は心理的パラメータの定性的評価によって特定され得る。一実施形態において、レシーバー被験者はRCを予防的に投与される。
RCは、任意の適切な方法を介して被験者(例えば、レシーバー被験者)に投与され得る。一部の実施形態において、本明細書中に開示される方法は、RCを被験者に全身投与することを含む。例えば、RCは、要望通りに、従来の非毒性の医薬的に許容可能な担体、アジュバント及び賦形剤を含む投薬ユニット製剤(dosage unit formulations)において全身に投与される。特定の実施形態において、RCの投与は、静脈注射、気管支内投与、心房内注射、筋肉注射、心腔内注射、皮下注射、腹腔内注射、腹腔内注入、経皮分化、経粘膜分化、頭蓋内の、髄腔内の、あるいは、それらの組み合わせでよい。RCの投与の手段は、点滴を含んでよいがこれに限らない。全身とはまた、例えば、ポンプ、静脈ライン又はボーラス注入によるものを含むことができる。ボーラス注入は、皮下経路、筋肉内経路又は腹腔内経路を含むことができる。
本明細書中で使用される「全身投与(systemic administration)」又は「全身に投与される(administered systemically)」とは、被験者の体に入り、従って、代謝作用や、例えば皮下投与などの他の同様のプロセスを受けることになるように、開示の化合物、組成物、薬品又は他の物質の投与を意味する。
他の実施形態において、RCは、注射、インプラント、移植(grafting)又は皮膚上を含むがこれらに限らないものによって局所的に投与される。例えば、RCは、被験者の傷口付近に投与されることができ、傷に関連する症状を改善するように、あるいは、創傷治癒の速度を上げるように機能する。更に他の実施形態において、RCは、被験者からレシーバー細胞試料を採取するように利用される場所に投与され得るか、あるいは、そのような場所に近接して投与され得る。RCの投与は、本明細書中に開示される組成物と両立できる方法で行われることができ、かつ、1人以上の利用者及び/又は1つ以上の処理目標に合うように行われる。
別の実施形態において、被験者(例えば、レシーバー被験者)は、病状の効果を改善するように設計される治療手段の構成要素として、RCを投与される。そのような実施形態において、治療的に有効な量に存在するRCは、医薬組成物中の活性剤として機能することができる。RCを含むそのような医薬組成物は、以下では、細胞物質系医薬組成物(cellular material‐based pharmaceutical compositions)又はCMBPCと呼ばれる。追加的な活性剤は、病状の処置にとって有益であると考えられるように、CMBPC中に存在することができる。追加的な活性剤の例は、(a)抗菌剤;(b)ステロイド(例えば、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン);(c)鎮痛剤(例えば、アスピリン、NSAID及び局所麻酔薬)(d)抗炎症剤、(e)成長因子;(f)サイトカイン;(g)ホルモン;及び(h)これらの組み合せを含むがこれらに限らない。そのような追加的な活性剤はまた、治療的に有効な量に存在することができる。
CMBPC医薬又は薬品中に含むための追加的な活性剤は、麻酔薬、睡眠薬、鎮静剤及び睡眠誘導剤、抗精神病薬、抗うつ薬、抗アレルギー薬、抗狭心症薬、抗関節炎薬、抗喘息薬、抗糖尿病薬、下痢止め薬、抗痙攣薬、抗痛風薬、抗ヒスタミン薬、止痒剤、吐剤、制吐剤、鎮痙薬、食欲抑制剤、神経活性物質、神経伝達物質作動薬、拮抗薬、受容体遮断薬及び再取り込みモジュレーター、βアドレナリン遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、ジスルフィラム及びジスルフィラム様薬、筋弛緩薬、鎮痛薬、解熱薬、刺激薬、抗コリンエステラーゼ薬、副交感神経剤、ホルモン、抗凝固剤、抗血栓剤、血栓溶解剤、免疫グロブリン、免疫抑制剤、ホルモン作動薬/拮抗薬、ビタミン、抗菌剤、抗新生物薬、制酸薬、消化薬、緩下薬、下剤、防腐剤、利尿剤、消毒剤、殺菌剤、外部寄生虫駆除剤、駆虫薬、重金属、重金属拮抗薬、キレート剤、ガス及び蒸気、アルカロイド、塩、イオン、オータコイド、ジギタリス、強心配糖体、抗不整脈薬、抗高血圧薬、血管拡張薬、血管収縮薬、抗ムスカリン薬、神経節刺激剤、神経節遮断薬、神経筋遮断薬、アドレナリン作動性神経抑制剤、抗酸化剤、ビタミン、化粧品、抗炎症薬、創傷ケア製品、抗血栓剤、抗腫瘍剤、抗血管形成剤、麻酔薬、抗原、創傷治癒剤、植物エキス、成長因子、皮膚軟化剤、保湿剤、拒絶/抗拒絶薬、殺精子剤、調整剤、抗生物質、抗真菌剤、抗ウイルス剤、抗生物質、精神安定剤、トランキライザー、コレステロール低下薬、鎮咳薬、ヒスタミン遮断薬、モノアミン酸化酵素阻害薬を含むがこれらに限らない。
CMBPCに使用するのに適した特定の化合物は、スルファジアジン銀、ナイスタチン、ナイスタチン/トリアムシノロン、バシトラシン、ニトロフラゾン、ニトロフラントイン、ポリミキシン(例えば、コリスチン、サーファクチン、ポリミキシンE及びポリミキシンB)、ドキシサイクリン、抗菌ペプチド(例えば、天然及び合成起源)、NEOSPORIN(登録商標)(すなわち、バシトラシン、ポリミキシンB及びネオマイシン)、POLYSPORIN(登録商標)(すなわち、バシトラシンとポリミキシンB)を含む。追加的な抗菌剤は、例えば、銀塩、ヨウ素、塩化ベンザルコニウム、アルコール、過酸化水素、クロルヘキシジン、アセトアミノフェンを含んでいる局所用抗菌剤(すなわち、防腐剤);塩酸アルフェンタニル;アミノ安息香酸カリウム;アミノ安息香酸ナトリウム;アニドキシム;アニレリジン;塩酸アニレリジン;塩酸アニロパム;アニロラク;アンチピリン;アスピリン;ベノキサプロフェン;塩酸ベンジダミン;塩酸ビシファジン;塩酸ブリフェンタニル;マレイン酸ブロマドリン;ブロムフェナクナトリウム;塩酸ブプレノルフィン;ブタセチン;ブチキシレート;ブトルファノール;酒石酸ブトルファノール;カルバマゼピン;カルバスピリンカルシウム;塩酸カルビフェン;クエン酸塩カルフェンタニル;コハク酸シプレファドール;シラマドール;塩酸シラマドール;クロニキセリル;クロニキシン;コデイン;リン酸コデイン;硫酸コデイン;塩酸コノルホン;シクラゾシン;塩酸デキソキサドロール;デクスペメドラク;デゾシン;ジフルニサル;ジヒドロコデイン酒石酸水素塩;ジメファダン;ジピロン;塩酸ドクスピコミン;ドリニデン;塩酸エナドリン;エピリゾール;酒石酸エルゴタミン;塩酸エトキサゼン;エトフェナメート;オイゲノール;フェノプロフェン;フェノプロフェンカルシウム;クエン酸フェンタニール;フロクタフェニン;フルェニサール;フルニキシン;フルニキシンメグルミン;マレイン酸フルピルチン;フルプロキアゾン;塩酸フルラドリン;フルルビプロフェン;塩酸ヒドロモルホン;イブフェナク;インドプロフェン;ケタゾシン;ケトルファノール;ケトロラクトロメタミン;塩酸レチミド;酢酸レボメタジル;酢酸レボメタジル塩酸塩;塩酸レボナントラドール;酒石酸レボルファノール;塩酸ロフェミゾール;シュウ酸ロフエンタニル;ロルシナドール;ロルノキシカム;サリチル酸マグネシウム;メフェナム酸;塩酸メナビタン;塩酸メペリジン;塩酸メプタジノール;塩酸メタドン;酢酸メタジル;メトフォリン;メトトリメプラジン;酢酸メトケファミド;塩酸ミムバン;塩酸ミルフェンタニル;モリナゾン;硫酸モルヒネ;モキサゾシン;塩酸ナビタン;塩酸ナルブフェン;塩酸ナルメキソン;ナモキシレート;塩酸ナントラドール;ナプロキセン;ナプロキセンナトリウム;ナプロキソール;塩酸ネオパム;ネキセリジン塩酸塩;塩酸ノルアシメタドール;塩酸オクフェンタニル;オクタザミド;オルバニル;フマル酸オキセトロン;オキシコドン;オキシコドン塩酸塩;テレフタル酸オキシコドン;塩酸オキシモルホン;ペメドラク;ペンタモルホン;ペンタゾシン;塩酸ペンタゾシン;乳酸ペンタゾシン;フェナゾピリジン塩酸塩;塩酸フェニルアミドール;塩酸ピセナドール;ピナドリン;ピルフェニドン;ピロキシカムオラミン;マレイン酸プラバドリン;塩酸プロジリジン;プロファドール塩酸塩;フマル酸プロピラム;プロポキシフェン塩酸塩;プロポキシフェンナフシレート;プロキサゾール;クエン酸プロキサゾール;酒石酸プロクソルファン;ピロリフェン塩酸塩;レミフェンタニル塩酸塩;サルコレックス;マレイン酸サレタミド;サリチルアミド;サリチル酸メグルミン;サルサラート;サリチル酸ナトリウム;スピラドリンメシラート;サフェンタニル;クエン酸サフェンタニル;タルメタシン;タルニフルメート;タロサレート;コハク酸タザゾレン;テブフェロン;テトリダミン;チフラクナトリウム;塩酸チリジン;チオピナク;トナゾシンメシラート;塩酸トラマドール;塩酸トレフェンタニル;トロラミン;塩酸ベラドリン;塩酸ベリロパム;ボラゾシン;クソルファノールメシラート;塩酸キシラジン;ゼナゾシンメシラート;ゾメピラックナトリウム;ズカプサイシン;アルフゾシン塩酸塩;アリパミデ;アルチアジド;塩酸アミキンシン;アベシル酸アムロジピン;マレイン酸塩アムロジピン;酢酸アナリチド;マレイン酸アチプロシン;ベルフォスジル;ベミトラジン;メシル酸ベンダカロール;ベンドロフルメチアジド;ベンズチアジド;ベタキソロール塩酸塩;硫酸ベタニジン;塩酸ベバントロール;塩酸ビクロジル;ビソプロロール;フマル酸塩ビソプロロール;塩酸ブシンドロール;ブピコミド;ブチアジド:カンドキサトリル;キャンドキサトリラット;カプトプリル;カルベジロール;セロナプリル;クロロナトリウム;シクレタニン;シラザプリル;クロニジン;クロニジン塩酸塩;クロパミド;シクロペンチアジド;シクロチアジド;ダロジピン;デブリソキン硫酸塩;塩酸デラプリル;ジアパミド;ジアゾキシド;ジレバロール塩酸塩;リンゴ酸ジルチアゼム;ジテキレン;メシル酸ドキサゾシン;エカドトリル;マレイン酸エナラプリル;エナラプリラト;エナルキレン;メシル酸エンドララジン;エピサイアザイド;エプロサルタン;メシル酸エプロサルタン;フェノルドパムメシル酸;フラボジロールマレイン酸;フロルジピン;フロセキナン;フォシノプリルナトリウム;フォシノプリラート;グアナベンズ;グアナベンズ酢酸;グアナクリン硫酸塩;グアナドレル硫酸塩;グアンシジン;グアネチジンモノ硫酸塩;グアネチジン硫酸塩;塩酸グアンファシン;グアニソキン硫酸塩;グアノクロル硫酸塩;塩酸グアノクチン;グアノキサベンズ;グアノキサン硫酸塩;グアノキシフェン硫酸塩;塩酸ヒドララジン;ヒドララジンポリスティレックス;ヒドロフルメチアジド;インダクリノン;インダパミド;インドラプリフ塩酸塩;インドラミン;インドラミン塩酸塩;インドレナート塩酸塩;ラシジピン;レニキンシン;レブクロマカリム;リシノプリル;ロフェキシジン塩酸塩;ロサルタンカリウム;塩酸ロスラジン;メブタマート;メカミラミン塩酸塩;メドロキサロール;メドロキサロール塩酸塩;メタルチアジド;メチクロチアジド;メチルドーパ;メチルドーパ塩酸塩;メチプラノロール;メトラゾン;メトプロロールフマル酸;メトプロロールコハク酸;メチロシン;ミノキシジル;マレイン酸モナテピル;ムゾリミン;ネビボロール;ニトレンジピン;オホルニン;塩酸パルギリン;パゾキシド;塩酸ペランセリン;ペリンドプリルドプリルエルブミン;フェノキシベンザミン塩酸塩;ピナシジル;ピボプリル;ポリチアジド;塩酸プラゾシン;プリミドロール;塩酸プリジジロール;塩酸キナプリル;キナプリラト;キナゾシン塩酸塩;塩酸キネロラン;キンピロール塩酸塩;キヌクリウムブロミド臭化物;ラミプリル;ラウウォルフィアセルペンチナ;レセルピン;サプリサルタンカリウム;サララシン酢酸;ニトロプルシドナトリウム;塩酸スルフィナロール;タソサルタン;塩酸テルジピン;塩酸テモカプリル;塩酸テラゾシン;テルラキレン;チアメニジン;塩酸チアメニジン;チクリナフェン;チナビノール;チオダゾシン;塩酸チペントシン;トリクロルメチアジド;トリマゾシン塩酸塩;カンシル酸トリメタファン;トリモキサミン塩酸塩;トリパミド;キシパミド;塩酸ザンキレン;ゾフェノプリラトアルギニン;アルクロフェナク;アルクロメタゾンジプロ;アルゲストンアセトニド;アルファアミラーゼ;アムシナファル;アムシナフィド;アンフェナクナトリウム;塩酸アミプリローズ;アナキンラ;アニロラク;アニオトラザフェン;アパゾン;バルサラジド2ナトリウム;ベンダザック、ベノキサプロフェン;塩酸ベンジダミン;ブロメライン;ブロペラモール;ブデソニド;カルプロフェン;シクロプロフェン;シンタゾン;クリプロフェン;クロベタゾールプロピオン酸;クロベタゾン酪酸;クロピラック;クロチカゾンプロピオン酸;コルメタゾン酢酸;コルトドキソン;デフラザコート;デソニド;デソキシメタゾン;デキサメタゾンジプロピオネート;ジクロフェナクカリウム;ジクロフェナクナトリウム;ジフロラゾンジアセテート;ジフルミドンナトリウム;ジフルニザール;ジフプレドネート;ジフタロン;ジメチルスルホキシド;ドロシノニド;エンドリソン;エンリモマブ;エノリカムナトリウム;エピリゾール;エトドラク;エトフェナメート;フェルビナク;フェナモール;フェンブフェン;フェンクロフェナク;フェンクロラック;フェンドサール;フェンピパロン;フェンチアザク;フラザロン;フルアザコート;フルフェナム酸;フルミゾール;フルニソリド酢酸;フルニキシン;フルニキシンメグルミン;フルオコルチンブチル;フルオロメトロンアセテート;フルクアゾン;フルルビプロフェン;フルレトフェン;プロピオン酸フルチカゾン;フラプロフェン;フロブフェン;ハルシノニド;ハロベタゾールプロピオン酸;ハロプレドン酢酸;イブフェナク;イブプロフェン;イブプロフェンアルミニウム;イブプロフェンピコノール;イロニダップ;インドメタシン;インドメタシンナトリウム;インドプロフェン;インドキソール;イントラゾール;イソフルプレドン酢酸;イソキセパック;イソキシカム;ケトプロフェン;塩酸ロフェミゾール;ロルノキシカム;ロテプレドノールエタボネート;メクロフェナム酸ナトリウム;メクロフェナム酸;メクロリゾンジブチレート;メフェナム酸;メサラミン;メセクラゾン;メチルプレドニゾロンスルエプタネート;モルニフルメート;ナブメトン;ナプロキセン;ナプロキセンナトリウム;ナプロキソール;ニマゾン;オルサラジンナトリウム;オルゴテイン;オルパノキシン;オキサプロジン;オキシフェンブタゾン;塩酸パラニリン;ペントサンナトリウム;フェンブタゾンナトリウムグリセレート;ピルフェニドン;ピロキシカム;ピロキシカムシンナメート;ピロキシカムオラミン;ピルプロフェン;プレドナゼート;プリフェロン;プロドール酸;プロケアゾン;プロキサゾール;プロキサゾールクエン酸;リメキソロン;ロマザリト;サルコレックス;サルナセジン;サルサラート;サンギナリウム塩化物;セクラゾン;セルメタシン;スドキシカム;スリンダク;スプロフェン;タルメタシン;タルニフルメート;タロサレート;テブフェロン;テニダプ;テニダプナトリウム;テノキシカム;テシカム;テシミド;テトリダミン;チオピナク;チキソコルトールピバル酸;トルメチン;トルメチンナトリウム;トリクロニド;トリフルミデート;ジドメタシン;又はゾメピラックナトリウムを含む。
一実施形態において、CMBPCは、医薬組成物の製剤に適するような追加的な成分を含むことができる。本明細書中で使用されるように、「追加的な成分(additional ingredients)」には、以下の1つ以上を含むがこれに限らない:賦形剤;界面活性剤;分散剤;不活性希釈剤;造粒剤及び崩壊剤;結合剤;潤滑剤;甘味剤;香味剤;着色剤;防腐剤;ゼラチンのような生理的に分解可能な組成物;水溶性賦形剤及び溶媒;油性賦形剤及び溶媒;懸濁剤;分散剤又は湿潤剤;乳化剤、粘滑剤;緩衝剤;塩;増粘剤;充填剤;乳化剤;抗酸化剤;抗生物質;抗真菌剤;安定化剤;及び医薬的に許容可能なポリマー又は疎水性物質。
一般的に、CMBPCは、要望通りに、従来の非毒性の医薬的に許容可能な担体、アジュバント及び賦形剤を含む投薬ユニット製剤において、全身に投与され得るか、あるいは、注射、インプラント又は移植を含むがこれらに限らないものによって局所的に投与され得る。特定の実施形態において、CMBPCの投与は、静脈注射、気管支内投与、心房内注射、筋肉注射、心腔内注射、皮下注射、腹腔内注射、腹腔内注入、経皮分化、経粘膜分化、頭蓋内の、髄腔内の、あるいは、それらの組み合わせによるものでよい。CMBPCを投与する手段は、点滴を含んでよいがこれに限らない。全身とはまた、例えば、ポンプ、静脈ライン又はボーラス注入によるものを含むことができる。ボーラス注入は、皮下経路、筋肉内経路又は腹腔内経路を含むことができる。
本明細書中に提供される医薬的(例えば、CMBPC)及び予防的な組成物の記載が、ヒトへの倫理的投与にとって適切な、医薬組成物に主に向けられているが、当業者であれば、そのような組成物が、全てのタイプの動物の投与にとって、概略的に適切であるということが理解されるであろう。さまざまな動物への投与にとって適切な組成物を与えるために、本明細書中に開示されるタイプのヒトへの投与にとって適切な組成物の変形は、本開示の利点と共に、もしあれば、通常の実験でそのような変形を設計及び実行することができる通常の技術を有する獣医薬理学者によって達成され得る。本開示の医薬組成物の投与を検討される被験者は、ヒト及び他の霊長類;畜牛、豚、馬、羊などの商業的に関連のある動物を含む哺乳類;猫及び犬などのペット;及び家禽、鴨、ガチョウ及び七面鳥などの商業的に関連のある鳥を含む鳥類を含むがこれらに限らない。
特定の実施形態において、CMBOC及び/又はRCの治療的に有効な投与量が被験者に供給される。治療的に有効な投与量は、さまざまな要因(例えば、被験者の体重)を用いて決定され、かつ、例えば、病状の重症度又は段階に基づいて更に変更され得る。使用されるCMBPC及び/又はRC中の細胞の数は、レシーバー被験者の体重、症状、投与の回数又は頻度及び他の変数に依存するだろう。例えば、治療的な投与量は、CMBPC及び/又はRCの1つ以上の投与でよい。
一実施形態において、局所投与のために、CMBPC及び/又はRCは、クリーム、ローション、セラム、パウダー、軟膏又は点滴薬などの形状へと処方される(formulated)。局所投与のためのCMBPC及び/又はRCの製剤はまた、医薬的に許容可能な単体、モイスチャライザー、オイル、油脂、ワックス、界面活性剤、増粘剤、抗酸化物質、粘度安定剤、キレート剤、緩衝剤、防腐剤、香料、染料、低アルカノール、保湿剤、皮膚軟化剤、分散剤、放熱ブロック化合物又はUVブロッカーなどの日焼け止め剤、抗菌剤、抗真菌剤、殺菌剤、ビタミン、抗生物質、抗ニキビ剤だけでなく局所用組成物の作用において著しい悪影響を及ぼさない他の適切な物質も含むことができる。回復した細胞を含む組成物中で使用され得る非制限的な例示的で医薬的に許容可能な担体は、水と、植物油又は低アルカノールなどの水混和性溶媒との混合物、水溶性の眼科的に許容可能な非毒性ポリマー(例えば、メチルセルロースなどのセルロース誘導体)、グリセリン、プロピレングリコール、メチルパラベン、アルギン酸塩、ステアリン酸グリセリル、PEG‐100ステアリン酸塩、セチルアルコール、プロピルパラベン、ブチルパラベン、ソルビトール、ポリエトキシ化無水ソルビトールモノステアレート(TWEEN(登録商標))、白色ワセリン(VASELINE(登録商標))、トリエタノールアミン、エミュー油、アロエベラエキス、ラノリン、カカオ脂、LIPODERM(登録商標)系などを含むことができる。一実施形態において、局所投与のために処方されるCMBPC及び/又はRCは、顔、手及び首を含む皮膚の1つ以上の領域に塗布され得る。
一実施形態において、本明細書中に開示される方法は、予防的、苦痛緩和的、治療的又はそれらの組み合せである治療をもたらす。本明細書中に開示されるタイプの方法及び組成物は、神経疾患;自己免疫疾患;及び過剰被ばく(慢性又は急性)と関連した疾患を含む年齢に関連した病状などの細胞機能及び生存性の低下に関連する幅広い病状の処置に利用され得る。
本明細書中に開示される方法及び組成物は、有害な細胞的事象と関連する遺伝子の発現における同時低下と共に、改善した細胞健康と関連する遺伝子の発現の増加をもたらすことができると考えられる。一部の実施形態において、本明細書中に開示される方法及び組成物は、有益な細胞的事象と関連する遺伝子の発現の増加をもたらす。
本開示の別の態様によると、キットが提供される。キットは、本開示によると、本明細書中に開示される組成物(例えば、RC、無細胞培養用培地)を有するパッケージ又は容器を含み、定義された培養用培地及び細胞培養用培地補充物を含むことができる。キットは、病状の処置及び/又は予防のための説明書又はパッケージ関連説明書を更に含む。「パッケージ(package)」という用語は、本明細書中に提示される組成物(幹細胞、培地及び/又は培地補充物を含む)を含有する任意の器を意味する。例えば、パッケージは、ボックス又はラッピングでよい。医薬用パッケージング材料は、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、シリンジ、ボトル並びに投与及び処置の意図した状態及び選択された製剤に適した任意のパッケージング材料を含むがこれらに限らない。キットはまた、パッケージ内には含まれないが、パッケージの外側に取り付けられるアイテムで、例えば、ピペットなどを含むことができる。キットは、処置を必要とする状態の被験者に本開示の組成物を投与するための使用説明書を選択的に含むことができる。キットはまた、アメリカ食品医薬品局などの規制機関によって承認された本開示中の組成物の使用のための使用説明書を含むことができる。キットは、本組成物のためのラベル付け又は製品インサートを選択的に含むことができる。パッケージ及び/又は任意のプロダクトインサートは、それ自体が規制機関によって承認され得る。キットは、パッケージ内に固体相又は液体相の組成物(例えば、提供される緩衝剤)を含むことができる。キットはまた、方法を行うための溶液を調製するための緩衝剤と、一方の容器から別の容器へと液体を移すためのピペットとを含むことができる。キットはまた、本明細書中に記載した治療と組み合せて使用するための1つ以上の他の組成物を選択的に含むことができる。特定の実施形態において、パッケージは静脈投与のための容器を含む。
一実施形態において、本明細書中に開示されるタイプの回復方法を受けた被験者は、その後、ある期間観察され得る。被験者の観察は、被験者の一般の健康状態及び/又は病状の定量的かつ定性的評価を含むことができる。一部の実施形態において、被験者は、本明細書中に開示されるタイプの細胞回復方法を複数受けることができる。例えば、本明細書中に開示されるタイプの細胞回復方法を受けたレシーバー被験者は、ある期間、被験者の一般の健康状態及び/又は病状において、定量的及び/又は定性的な改善を表すことができる。その後、レシーバー被験者は、一般の健康状態及び/又は病状においていくつか悪化を経験し、別の細胞回復処理が行われ得る。細胞回復処理は、本明細書中に開示される方法を利用して、ドナー細胞試料及び/又はレシーバー細胞試料を入手すること、レシーバー細胞試料の細胞回復を行うこと、そして、レシーバー被験者に回復した細胞を投与することを伴うことができる。代替的に、レシーバー被験者は、前回の細胞回復処理から残っている回復した細胞試料の少なくとも一部を投与され得る。
一部の実施形態において、被験者の評価は、本明細書中に開示される解析(例えば、ナチュラルキラーアッセイ、テロメア長、遺伝子及びタンパク質バイオマーカーアレイ)に基づいて決定することを含む。そのような実施形態において、被験者は、本明細書中に開示されるように、レシーバー細胞試料及び評価される試料の品質を提供することができる。一部の実施形態において、回復後のある地点でのレシーバー細胞試料の品質値を、回復前のレシーバー細胞試料品質値と比較することができ、この情報は、追加的な処置が必要かどうかを評価するように利用される。例えば、回復前のレシーバー細胞試料の品質値5を有する被験者は、回復処理後の約1年までの期間、回復後の品質値9を有するレシーバー細胞試料を有することができる。1.5年後の被験者の回復後のレシーバー細胞試料の品質値は、7に低下する可能性がある一方で、3年後の値は5の可能性がある。そのような場合、被験者は別のRCを投与され得る。
[実施例]
本開示の主題が概略的に記載されてきたが、以下の実施例は、開示の特定の実施形態として提供され、その実施及び利点を実証する。実施例は、例示により提供されているのであって、任意の方法で、明細書及び特許請求の範囲を限定するように意図されていないことを理解されたい。
[実施例1]
試料及び方法
末梢血単核細胞が、動員剤のNEUPOGEN(登録商標)(フィルグラスチム)の投与に伴い、ステージBの調製を受けてきた被験者から収集された。以下の実験に関し、末梢血単核細胞(1被験者当たり1×5mLバイアル)は、以下の数の有核細胞を含むことが分かった。
Figure 0006353073
採取後の細胞は、凍結保存されて、解凍の際、トリパンブルー色素排除及びフローサイトメトリーによって、95%超であると判断された。
幹細胞、前駆細胞及び成熟細胞集団の割合は、フローサイトメトリーによって決定された。表3は、造血幹細胞(HSCs:hematopoietic stem cells)及び初期の造血前駆細胞(HPCs:hematopoietic progenitor cells)の平均割合が、それぞれ、総動員された細胞収集の〜0.5%及び1.0%であることを示している。
Figure 0006353073
Figure 0006353073
レシーバー細胞試料(つまり、R1、R2及びR3)は、ドナー細胞試料(つまり、D1、D2及びD3)と個々に対となり、その対は、4週間、トランスウェル培養細胞中で同時培養された。細胞の形態は、同時培養へ2週間、そして、4週間の同時培養で研究された。遺伝子発現アレイ、タンパク質アレイ及びテロメア長の実験では、収集チューブからの新鮮に凍結された細胞(ベースラインドナー細胞試料又はベースラインレシーバー細胞試料と称す)を4週間の研究のエンドポイントでの細胞(回復した細胞試料と称す)と比較した。
同時培養の中間(つまり、2週間)では、ベースラインレシーバー細胞試料は、低い生存性と一致する形態を表した。回復した細胞試料は、コロニー形成を含んだ頑丈な細胞形態を表した。
[実施例2]
タンパク質アレイ解析は、ベースラインドナー細胞試料又はベースラインレシーバー細胞試料からの条件付き培地(conditioned media)を用いて行われた。条件付き培地は、同様の細胞タンパク質抽出と混合され、かつ、細胞の老化と関連し、老化関連分泌性因子(SASF)と総称される、68の因子のための抗体プローブから構成される特注設計のアレイに適用された。定量的なPCR遺伝子アレイ解析が、ベースライン試料又は同時培養されたドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料からRNAを抽出することによって行われた。提示されるデータは、ベースラインドナー細胞試料、ベースラインレシーバー細胞試料又は回復した細胞試料のいずれかに対して判断される平均測定基準(average metric)を表す。
図3及び図4において、遺伝子アレイ解析の結果は、ベースラインドナー細胞試料及びベースラインレシーバー細胞試料に対して、老化関連遺伝子の多くに2倍未満の差異があったということを明らかにした。遺伝子発現解析のプロットとして示される全ての図において、四角は細胞回復後により低いレベルで発現される遺伝子を表し、三角は回復後により高いレベルで発現される遺伝子を表し、円は発現レベルが細胞回復前の発現レベルと実質的に同じであると判断される遺伝子を表す。「実質的に同じ(substantially similar)」とは、定性的であり、かつ、ラインに対する値の近接近を反映する。データは、非老化細胞に対して選択したドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料の動員及び収集のための本明細書中に開示される技術を示唆している。図5で、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料中の老化関連因子間の差がほとんどないことを表すのと同様に、老化関連因子のレベルを評価したタンパク質系アレイの成果物は、細胞内で生産されたか、あるいは、培養用培地に放出された。図6では、ドナー細胞試料とレシーバー細胞試料との間の平均テロメア長は、著しく異ならないということが分かった。
結果は、ドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料の遺伝子発現プロファイル及びタンパク質発現プロファイルが、被験者の年齢差にも関わらず類似していたということを明らかにした。更に、ドナー被験者とレシーバー被験者との間の年齢差にも関わらず、細胞は同様のテロメア長を有した。
[実施例3]
回復した細胞試料は、実施例2の遺伝子及びタンパク質アレイを用いて調べられ、図7及び図8にそれぞれ図示する。調べた、回復した細胞試料の各々に関し、検査した遺伝子の約半分(図では「X」と示す)は、ベースラインドナー細胞試料と比較するときに、回復した細胞試料中により低いレベルで発現された。より低いレベルで発現された遺伝子は、細胞機能を向上すること及び細胞の老化の程度を低下することに関連した遺伝子であった。データが示唆するのは、回復した細胞試料の遺伝子発現プロファイルがトランスウェル回復によって変えられ、かつ、ベースラインレシーバー細胞試料のよりもベースラインドナー細胞試料の遺伝子発現プロファイルにより近似したということである。データが明示するのは、レシーバー細胞試料と比較すると、回復細胞試料がレシーバー細胞及び/又は細胞タイプの老化関連遺伝子の発現の低下を表したということであり、老化関連遺伝子は、図7及び図8に示すように定量化ポリメラーゼ連鎖反応によって、RBGEPと定義される。
更に、クラスタ分析の検討から、遺伝子のサブセット(遺伝子セットAと表す)が明らかとなり、その発現は、ベースラインレシーバー細胞試料中で一貫して高められたが、その発現は、回復した細胞試料中で低下した。回復した細胞試料中の遺伝子セットAの発現は、ベースラインドナー細胞試料中で観察されるものと比較可能なレベルに低下した。同様に、図9Aに図示するように、タンパク質アレイの成層は、ベースラインドナー細胞試料のそれと比較するときに、ベースラインレシーバー細胞試料中の同様の高められた傾向を表した13の因子を特定した。同様に、図9Bに図示するように、回復した細胞試料は、ベースラインドナー試料中で観察されたものと比較可能な特定された13の因子の発現レベルを表す。これらの結果は、遺伝子及びタンパク質アレイ解析によってレシーバー細胞試料の回復を監視するための方法を明示する。更に、これらのデータは、回復した細胞試料が、ベースラインにおけるレシーバー細胞試料と比較した老化関連分泌性因子の発現低下を表したということを明示する。老化関連分泌性因子は、図9、図10及び図11にあるような抗体アレイによってか、あるいは、酵素免疫吸着アッセイによって測定されるように、表1で定義される。
[実施例4]
ベースラインドナー細胞試料及びレシーバー細胞試料の個々の対に対して回復した細胞試料の遺伝子及びタンパク質アレイが調べられた。特に、レシーバー細胞試料R1は、D1(図10B)、D2(図10C)及びD3(図10D)それぞれからのドナー細胞試料でのトランスウェル実験中に同時培養された。階層クラスタグラムが示すのは、調べられる遺伝子の全てがレシーバー細胞試料において高められた(図10A)一方で、これら同じ遺伝子は、D1、D2及びD3において控えめなレベルで発現された、ということである。回復した細胞試料が、D1、D2及びD3に対して観測される発現レベルのものと比較可能な遺伝子発現を有するということがわかった。同様の結果を示すドナー細胞試料D1、D2又はD3と共にレシーバー細胞試料R2又はR3を用いて実験が行われた。
[実施例5]
トランスウェル同時培養実験において、透過膜を通過する可溶性粒子の性質が調べられた。特に、トランスウェル同時培養実験は、マニュマイシンの有無において行われた。マニュマイシン,‐[(1S,5S,6R)‐5‐ヒドロキシ‐5‐[(1E,3E,5E)‐7‐[(2‐ヒドロキシ‐5‐オキソ‐1‐シクロペンテン‐1‐イル)アミノ]‐7‐オキソ‐1,3,5‐‐ヘプタトリエン‐1‐イル]‐2‐オキソ‐7‐オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタ‐3‐エン‐3‐イル]‐2E,4E,6R‐トリメチル,2,4‐デカジエン酸は、強力かつ選択的なファルネシルトファンスフェラーゼ阻害剤に作用する抗生物質である。マニュマイシンは、エキソソームの放出を抑制することでも知られている。5μMマニュマイシンが有る状態で同時培養される回復した細胞は、マニュマイシンが無い状態で培養される回復した細胞よりもより頑丈でない形態を表した。マニュマイシンが有る状態で同時培養される回復した細胞試料の遺伝子発現解析は、マニュマイシンが無い状態で観測されたものと同様の発現レベルにおいて変化を表さなかった。対照的に、図11において、マニュマイシンが有る状態で同時培養される回復した細胞試料のタンパク質発現解析から分かったことは、マニュマイシンが無い状態で同時培養される回復した細胞試料に関するタンパク質レベルと比較するときに、調べられる全タンパク質のレベルが高まった、ということであった。データが示唆するのは、開示された細胞回復プロセスを仲介することにおけるエキソソーム/微小胞の役割である。更に、開示された細胞回復プロセスを仲介することにおけるエキソソーム/微小胞の役割のためのサポートが図12に図示されている。図12は、マニュマイシンの有無において同時培養される回復した細胞試料に関するテロメア長を表す。マニュマイシンが有る状態でのテロメア長は減少し、エキソソーム/微小胞が回復プロセスにおいて役割を担うことを示唆する。
[実施例6]
図13に図示するように、ベースラインドナー細胞試料及びベースラインレシーバー細胞試料の先天性免疫機能は、ナチュラルキラー細胞アッセイを用いて評価された。図14に図示するように、該アッセイはまた、回復した試料に対して行われた。回復した細胞試料は、接触されたレシーバー細胞試料‐ドナー細胞試料によって特定され、例えば、レシーバー細胞試料3及びドナー細胞試料D2がR3‐D2として記載されている。データは、回復した細胞試料R1‐D3、R1‐D2、R3‐D2及びR2‐D2が適切な免疫機能を維持した一方で、回復した細胞試料R1‐D1が免疫機能を低下させた、ということを明示する。データは、D2及びD3に関して、回復した細胞試料が、図13及び図14に図示するように、ナチュラルキラー細胞毒性アッセイ及び/又はT細胞マイトジェン応答アッセイによって定量化されるように、細胞免疫機能における向上によって特徴づけられることを示す。
図15に示すように、ベースラインドナー細胞試料及びベースラインレシーバー細胞試料の造血機能は、クローン原性アッセイを用いて評価された。データが明示するのは、回復した細胞試料R1‐D3、R1‐D2、R3‐D2及びR2‐D2が適切な造血機能を維持した一方で、回復した細胞試料R1‐D1が造血機能を低下させたということである。図15で分かるように、データが示すのは、回復した細胞試料が造血幹細胞クローン原性アッセイによって定量化されるように、細胞造血機能における向上によって特徴づけられることである。
フローサイトメトリーによって細胞集団解析が行われ、レシーバー細胞試料R1における、細胞タイプの本来の分布がドナー細胞試料D2との4週間の回復プロセスによって変えられたかどうかを調べた。図16A‐図16Dに示された結果は、内皮前駆細胞の割合において一部損失があったが(図16A)、間葉系幹細胞コンパートメントの拡張があったことを明らかにした(16B)。図16Cに図示するように、非造血細胞の割合の組み合せ(つまり、図16A及びB)は、これらの集団の全割合が回復プロセス中に維持されたということを示した。同様に、図16Dに図示するように、造血幹細胞及び造血前駆細胞の割合は、ほとんど変化しなかった。図16でわかるように、これらのデータが明示するのは、フローサイトメトリーによって、細胞回復をベースラインでのレシーバー試料と比較した後に、レシーバー細胞中の造血幹細胞、造血前駆細胞、間葉系幹細胞及び内皮前駆細胞(本明細書では「幹細胞プール」と称す)の割合に変化がないことによって、本明細書中に開示される方法により調製される回復した組成物が特徴づけられる、ということである。
非制限的な実施例として、以下に実施形態を列挙する。
第1実施形態は、(i)第1被験者から第1細胞試料を入手する工程と、(ii)第2被験者から第2細胞試料を入手する工程と、(iii)約24時間〜約6週間の期間、第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、(iv)約24時間〜約6週間の期間、回復用組成物を第2細胞試料と接触させて回復した組成物を生産する工程と、を含む方法である。
第2実施形態は、第1細胞試料、第2細胞試料、回復した組成物又はそれらの組み合せを免疫表現型検査する工程を更に含む、第1実施形態の方法である。
第3実施形態は、第1〜第2実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1被験者、第2被験者又はその両方は、血縁関係によって関連づけられる。
第4実施形態は、第1〜第3実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1被験者及び第2被験者は、約5年〜約75年、暦年齢が異なる。
第5実施形態は、第1〜第4実施形態のうちのいずれかの方法であり、第2被験者は、第1被験者において診断未確定である病状を有する。
第6実施形態は、第1〜第5実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1被験者、第2被験者又はその両方は、工程(i)の前に動員剤が投与される。
第7実施形態は、第1〜第6実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1細胞試料及び第2細胞試料は、成体幹細胞を含む。
第8実施形態は、第1〜第7実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1細胞試料及び第2細胞試料は、起源が胚性である幹細胞を除外する。
第9実施形態は、第1〜第8実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1細胞試料、第2細胞試料又はその両方は、被験者の末梢血から入手される。
第10実施形態は、第1〜第9実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1細胞試料、第2細胞試料又はその両方は、被験者の骨髄から直接採取される。
第11実施形態は、第1〜第10実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1細胞試料、第2細胞試料又はその両方は、非造血細胞、間葉系幹細胞、内皮前駆細胞、造血幹細胞、始原造血幹細胞、造血前駆細胞、分化造血細胞、T‐リンパ球、ナチュラルキラー細胞又はそれらの組み合せを含む。
第12実施形態は、第1〜第12実施形態のうちのいずれかの方法であり、第1細胞試料、第2細胞試料又はその両方は、非老化細胞及び老化細胞を含む。
第13実施形態は、第12実施形態の方法であり、非老化細胞は、全細胞数に基づく約90%〜約99%の量に存在する。
第14実施形態は、第1実施形態の回復用組成物である。
第15実施形態は、第1実施形態の回復用組成物を含むキットである。
第16実施形態は、第1実施形態の回復用組成物の効果量(effect amount)を被験者に投与する工程を含む、方法である。
第17実施形態は、第1実施形態の回復用組成物と、抗菌剤、ステロイド、鎮痛剤、抗炎症剤、成長因子、サイトカイン、ホルモン及びそれらの組み合せから成る群から選択されるアクティブと、を含む医薬製剤である。
第18実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離される、エキソソーム/微小胞である。
第19実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離される微小胞である。
第20実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離される微小胞を含むキットである。
第21実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離されるエキソソームを含むキットである。
第22実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離されるエキソソームの効果量を被験者に投与する工程を含む方法である。
第23実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離される微小胞の効果量を被験者に投与する工程を含む方法である。
第24実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離されるエキソソームと、抗菌剤、ステロイド、鎮痛剤、抗炎症剤、成長因子、サイトカイン、ホルモン及びそれらの組み合せから成る群から選択されるアクティブとを含む、医薬製剤である。
第25実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離される微小胞と、
抗菌剤、ステロイド、鎮痛剤、抗炎症剤、成長因子、サイトカイン、ホルモン及びそれらの組み合せから成る群から選択されるアクティブと、を含む医薬製剤である。
第26実施形態は、第1実施形態の回復用組成物から単離される複数のエキソソームである。
第27実施形態は、請求項1の回復用組成物から単離される複数の微小胞である。
第28実施形態は、請求項1の回復用組成物の濾過によって調製される無細胞培地(cell free media)であり、無細胞培地は、細胞外小胞を含む。
第29実施形態は、レシーバー細胞試料をドナー細胞試料と接触させて、回復した組成物を生産する工程を含む方法であり、回復した組成物は、ナチュラルキラー細胞アッセイによって決定されるように、レシーバー細胞試料の先天性免疫機能と比較すると増大される先天性免疫機能を有し、レシーバー細胞試料との接触前にマニュマイシンAをドナー細胞試料に加えることは、回復した組成物の先天性免疫機能の増大を抑制する。

Claims (24)

  1. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    (iv)約24時間〜約6週間の期間、前記回復用組成物を前記第2細胞試料と接触させて回復した組成物を生産する工程であり、前記回復した組成物は、前記第2細胞試料と比較するときに、テロメラーゼ活性によって決定されるような複製ストレスの最小化を表す細胞によって特徴付けられる、工程と、
    を含む、
    方法。
  2. 前記第1細胞試料、前記第2細胞試料、前記回復した組成物又はそれらの組み合せを免疫表現型検査する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1被験者、前記第2被験者又はその両方は、血縁関係によって関連づけられる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1被験者及び前記第2被験者は、約5年〜約75年、暦年齢が異なる、請求項1に記載の方法。
  5. 前記第2被験者は、前記第1被験者において診断未確定である病状を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1被験者、前記第2被験者又はその両方は、前記細胞試料の入手の前に動員剤が投与されている、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1細胞試料及び前記第2細胞試料は、成体幹細胞を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記第1細胞試料及び前記第2細胞試料は、起源が胚性である幹細胞を除外する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記第1細胞試料、前記第2細胞試料又はその両方は、被験者の末梢血から入手された細胞試料から入手される、請求項1に記載の方法。
  10. 前記第1細胞試料、前記第2細胞試料又はその両方は、被験者の骨髄から直接採取された細胞試料から入手される、請求項1に記載の方法。
  11. 前記第1細胞試料、前記第2細胞試料又はその両方は、非造血細胞、間葉系幹細胞、内皮前駆細胞、造血幹細胞、始原造血幹細胞、造血前駆細胞、分化造血細胞、T‐リンパ球、ナチュラルキラー細胞又はそれらの組み合せを含む、請求項1に記載の方法。
  12. 前記第1細胞試料、前記第2細胞試料又はその両方は、非老化細胞及び老化細胞を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記非老化細胞は、全細胞数に基づく約90%〜約99%の量に存在する、請求項12に記載の方法。
  14. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるための回復用組成物の製造方法
  15. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるための回復用組成物を含むキットの製造方法
  16. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、

    前記回復用組成物に、抗菌剤、ステロイド、鎮痛剤、抗炎症剤、成長因子、サイトカイン、ホルモン及びそれらの組み合せから成る群から選択されるアクティブを加える工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるための医薬製剤の製造方法
  17. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    前記回復用組成物からエキソソームを単離する工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるためのエキソソームの製造方法。
  18. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    前記回復用組成物から微小胞を単離する工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるための微小胞の製造方法。
  19. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    前記回復用組成物から微小胞を単離する工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるための微小胞を含むキットの製造方法
  20. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    前記回復用組成物からエキソソームを単離する工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるためのエキソソームを含むキットの製造方法
  21. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    前記回復用組成物からエキソソームを単離する工程と、
    前記エキソソームに、抗菌剤、ステロイド、鎮痛剤、抗炎症剤、成長因子、サイトカイン、ホルモン及びそれらの組み合せから成る群から選択されるアクティブを加える工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるための医薬製剤の製造方法
  22. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    前記回復用組成物から微小胞を単離する工程と、
    前記微小胞に、抗菌剤、ステロイド、鎮痛剤、抗炎症剤、成長因子、サイトカイン、ホルモン及びそれらの組み合せから成る群から選択されるアクティブを加える工程と、
    を含む、
    第2細胞試料を回復させるための医薬製剤の製造方法
  23. (i)第1被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第1細胞試料を入手する工程であり、前記第1細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (ii)第2被験者から入手された細胞試料から、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって第2細胞試料を入手する工程であり、前記第2細胞試料は、CD45+造血幹細胞を含む、工程と、
    (iii)約24時間〜約6週間の期間、前記第2細胞試料の培養用培地の少なくとも一部が有る状態で前記第1細胞試料を培養して回復用組成物を生産する工程と、
    前記回復用組成物の濾過によって無細胞培地を調製する工程
    を含み、
    前記無細胞培地は、細胞外小胞を含む、
    第2細胞試料を回復させるための無細胞培地の製造方法
  24. レシーバー細胞試料をドナー細胞試料と接触させて、回復した組成物を生産する工程を含み、
    前記ドナー細胞試料及び前記レシーバー細胞試料は、CD45の有無に基づいたフローサイトメトリーによって入手され、CD45+造血幹細胞を含み、
    前記回復した組成物は、ナチュラルキラー細胞アッセイによって決定されるように、前記レシーバー細胞試料の先天性免疫機能と比較すると増大される先天性免疫機能を有し、
    前記レシーバー細胞試料との接触前にマニュマイシンAを前記ドナー細胞試料に加えることは、前記回復した組成物の先天性免疫機能の増大を抑制し、
    前記回復した組成物は、前記レシーバー細胞試料と比較するときに、テロメラーゼ活性によって決定されるような複製ストレスの最小化を表す細胞によって特徴付けられる、
    方法。
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