JP6351953B2 - 灌水チューブの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、灌水チューブおよび灌水チューブの製造方法に関する。
野菜、果物、花等の植物を栽培する際には、作業の省力化を図るために、チューブに一定間隔で孔が穿設された灌水用チューブを用いて灌水することがある。灌水用チューブは、例えば、押出成形により作製したチューブを押し潰してテープ状とし、一定間隔で針を片面側から突き刺して穿孔する。
ところが、このように針を用いて穿孔すると、一方の面から他方の面まで孔が貫通してしまう。そこで、チューブの内部にレーザ光遮蔽用中子を配置して、片面側からレーザ光を照射し、チューブを穿孔することにより、片面側のみに散水孔を穿孔した灌水チューブもある。
さらに、チューブの少なくとも片面をチューブ内部が拡がるように外側から吸引し、チューブにレーザ光を所定の間隔で照射して穿孔することで、中子を配置せず、チューブの一方の面から他方の面への貫通を簡便に防止して得られる灌水用チューブもある(特許文献1参照)。
特開2011−177777号公報
しかしながら、上記の灌水チューブは、柔らかいチューブ材を使用して、低圧力で灌水するのが一般的である。このため、散水孔から噴出される水は棒状であり、飛距離が短く、散水範囲が狭い、すなわち散水面積が小さい。そのため灌水チューブを多数並べて対応するなどしていた。このような事情から、高圧な水を用いて、散水範囲を広くできる、すなわち、散水面積を大きくできる灌水チューブの開発要請がある。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、散水面積を大きくできる灌水チューブおよび灌水チューブの製造方法を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の灌水チューブ11は、厚さが0.4〜1.0mmのチューブ13の少なくとも上面側に、該チューブ13の長手方向に沿って所定間隔で穿設される散水孔15を有し、
前記散水孔15は、
前記チューブ内面27に開口する略円形状の流入口17と、
前記チューブ外面29に開口する長円形状または楕円形状の噴出口19と、
を有し、
該噴出口19の短軸TSに対する長軸TLの長さが110〜200%で形成され、且つ前記流入口17の平均直径に対する前記噴出口19の短軸TSの長さが95〜200%で形成されていることを特徴とする。
この灌水チューブ11では、散水孔15の噴出口19が、長軸TLと短軸TSとの長円または楕円形状として形成される。噴出口19から出る水は、短軸TS側が長軸TL側よりも水流が絞られ、長軸TL側で拡がって噴出する。散水孔15は、長軸TL側において散水孔内面が緩やかな傾斜面33となることで、噴出する水の形状が棒状ではなくなり、偏平状になる。そして、短軸TS側で絞られることで、偏平状の水は、そのまま拡散するのではなく、拡がりが噴出口19から所定距離のところで寄る(集まる)こととなって、その集中箇所で互いに衝突する。この衝突によって水は、拡散し分散する。これにより、一本の水流が噴出するのではなく、勢いよく拡散することとなって、広範囲への散水45が可能となる。
本発明の灌水チューブ11は、上記の灌水チューブであって、前記チューブ13の幅方向の両端部を溶着して、前記上面側と下面側との側縁に耳部23を形成することを特徴とする。
この灌水チューブ11では、チューブ13をテープ状に潰した状態での長手方向の両側縁である幅方向の両端部が溶着されて耳部23となる。耳部23のある形状となることで、水圧がかかり管状となった際に、耳部23が地面に当接してチューブ13の転がりを防ぐ凸部となる。すなわち、灌水チューブ11は、送水した際に激しく動いても、上下の反転が耳部23によって防止される。これにより、散水孔15を安定して上に向け続けることができる。
本発明の請求項記載の灌水チューブの製造方法は、チューブ13の外表面からレーザ光を複数回、照射して、噴出口19が長円形状または楕円形状となるように穿孔する穿孔工程と、
前記穿孔工程の後、幅方向の両端部をヒートシールして耳部23を形成する縁部溶着工程と、
を含むことを特徴とする。
この灌水チューブ11の製造方法では、穿孔工程において、チューブ13の外表面からレーザ光を複数回、例えば2〜3回照射して散水孔15を穿設する。この照射により、噴出口19の形状を長円形状または楕円形状となるよう形成し、例えば、噴出口19の短軸TSに対する長軸TLの長さが110〜200%で形成される。また、この散水孔15の流入口17は、その平均直径に対する前記噴出口19の短軸TSの長さが95〜200%で形成される。そして、散水孔15の内面は、すり鉢状に上に向かって広がる錐状に形成される。
本発明の請求項記載の灌水チューブの製造方法は、上記の灌水チューブの製造方法であって、
前記穿孔工程は、光軸に対して垂直をなす面における短径:長径の比が1:1.1〜1:1.5とされる略楕円形状のレーザ光を複数回、照射することを特徴とする。
この灌水チューブの製造方法では、穿孔工程において、短径:長径の比が1:1.1〜1:1.5とされる略楕円形状のレーザ光の照射を複数回行なうことで、噴出口19の形状を長軸TLと短軸TSとを有する長円形状または楕円形状に穿孔する。すなわち長軸TLの方向を長径とした略楕円形状のレーザ光照射を行なうことで、長円形状または楕円形状が形成しやすい。
本発明の請求項記載の灌水チューブの製造方法は、上記の灌水チューブの製造方法であって、
前記穿孔工程は、光軸に対して垂直をなす面における短径:長径の比が1:1.1〜1:1.5とされる略楕円形状のレーザ光を複数回、照射して長円形状または楕円形状の凹部35を形成後、さらに該凹部35にレーザ光を照射し穿孔することを特徴とする。
この灌水チューブの製造方法では、穿孔工程において、短径:長径の比が1:1.1〜1:1.5とされる略楕円形状のレーザ光の照射を複数回行なうことで、噴出口19の形状を長軸TLと短軸TSとを有する長円形状または楕円形状とし凹部35を形成する。すなわち長軸TLの方向を長径とした略楕円形状のレーザ光照射を行なうことで、長円形状または楕円形状の凹部35が形成しやすくなる。そして、この凹部35にさらにレーザ光を照射し、穿孔して、すなわち流入口17を形成する。
本発明に係る灌水チューブの製造方法によれば、散水面積を大きくできる灌水チューブをレーザ光照射により容易に製造できる。このことから、少ない灌水チューブで広範囲に散水することができる。
本発明に係る製造方法によって製造される灌水チューブによれば、耳部が地面に当接してチューブの転がりを防ぐ凸部となり、送水した際に激しく動いても、上下の反転が防止される。これにより、散水孔を安定して上に向け続けることができる。
本発明に係る請求項1又は2記載の灌水チューブの製造方法によれば、チューブ内面とチューブ外面とで開口形状の異なる散水孔を有したチューブを、容易に製造できる。
本発明に係る請求項1又は2記載の灌水チューブの製造方法によれば、噴出口の形状を長円形状または楕円形状に形成しやすい。
本発明に係る請求項記載の灌水チューブの製造方法によれば、噴出口を長円形状または楕円形状とし凹部が形成でき、さらに、この凹部に対し穿孔することで流入口が形成できる。
(a)は本発明の実施形態に係る灌水チューブの平面図、(b)は図1の長手方向に直交する方向の断面図である。 (a)は散水孔の短軸に沿う断面図、(b)は散水孔の長軸に沿う断面図である。 散水孔の平面図である。 灌水チューブを用いて散水されるハウスを灌水チューブの長手方向に沿う方向から見た動作説明図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明の実施形態に係る灌水チューブの平面図、(b)は図1の長手方向に直交する方向の断面図、図2(a)は散水孔の短軸に沿う断面図、(b)は散水孔の長軸に沿う断面図、図3は散水孔の平面図、図4は灌水チューブを用いて散水されるハウスを灌水チューブの長手方向に沿う方向から見た動作説明図である。
本実施形態に係る灌水チューブ11は、チューブ13と、散水孔15と、流入口17と、噴出口19と、を有する。
チューブ13は、テープ状に潰され、例えば上面側と下面側とで一対となるチューブ材21が対面状態となる。このチューブ13は、テープ状に潰された状態で巻き取られ、また送水されるされることで管状になる。なお、チューブ13は、長手方向の両側縁である幅方向の両端部が溶着されて上面側と下面側との側縁に耳部23が形成される。耳部23のある形状となることで、水圧がかかると管状になり、耳部23が連続したヒレ形状になる。耳部23は、地面に当接してチューブ13の転がりを防ぐ。すなわち、灌水チューブ11は、送水した際に激しく動いても、上下の反転が耳部23によって防止される。これにより、散水孔15を安定して上に向け続けることができる。耳部23の幅は4〜10mmであることが好ましい。耳部23の幅は4mm以上であれば、灌水チューブ11の上下反転をより防止できる。10mmを超えると、灌水チューブ11において水が通らない部分が多くなる。
このようにチューブ13は、上面側のチューブ材21に散水孔15が穿設されて、下面側となるチューブ材21の下面には、外表面に複数の突条25が長手方向に沿って形成される。この突条25は、チューブ自体の転がり止めになる。
チューブ13の幅Wは40〜70mmであることが好ましい。チューブ13の幅が40mm以上であれば、充分な量の水を供給でき、70mm以下であれば、チューブ13の配設が容易になる。
チューブ13を構成するチューブ材21は、熱可塑性樹脂材料よりなる。熱可塑性樹脂材料としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどを用いることができる。また、熱可塑性樹脂材料には、必要に応じて、顔料、染料、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、フィラー等が含まれてもよい。
チューブ材21の厚さtは、従来の0.1〜0.2mmに対し、0.4〜1.0mm、好ましくは0.5〜0.8mmとなる。散水距離は、従来の1〜2mに対し、本実施形態では10m程度となる。チューブ材21は、厚みがあることで、図2に示す錐状の散水孔15が形成可能となっている。
散水孔15は、テープ状となったチューブ13の一方の面側に少なくともチューブ長手方向に沿って所定間隔で複数穿設される。本実施形態において、散水孔15は、図1に示すように、灌水チューブ11の長さ方向に所定の間隔Pで略千鳥状に配置される。
散水孔15の流入口17は、チューブ材21のチューブ内面27に開口し略真円形状となる。略真円形状とは、流入口17は、真円から若干変形した長円または楕円となってもよいことを意味する。若干の変形した長円または楕円とは、図3に示す短軸BSの長さに対して長軸BLの長さが110%までの長円または楕円である(BS≦BL)。
散水孔15の噴出口19は、流入口17よりも開口面積が大きく形成される。噴出口19は、チューブ材21のチューブ外面29に開口する。噴出口19は、流入口17と同一中心の長円形状または楕円形状となる。噴出口19は、流入口17との中心を結ぶ線が、チューブ材21の厚さt方向となるようにして形成される。噴出口19は、短軸TSに対する長軸TLの長さが110〜200%、好ましくは115〜150%で形成され(TS<TL)、且つ流入口17の平均直径に対する短軸TSの長さが95〜200%、本実施形態では短軸BSに対する短軸TSの長さが100〜200%、好ましくは125〜180%で形成される(BS<TS)。噴出口19と流入口17とは、短軸TSと短軸BS、長軸TLと長軸BLが重なる。
ここで、短軸TSに対する長軸TLの長さが110%未満では、水流の偏平、衝突、拡散が少なくなり、短軸TSに対する長軸TLの長さが200%超は、レーザー光による散水孔15の加工の均一性が損なわれてしまう。また、短軸BSに対する短縮TSの長さが95%未満では、加工がやや困難となり、短軸BSに対する短軸TSの長さが200%を超えると水流の偏平が少なくなる。
噴出口19の開口周縁は、レーザ成形による盛り上がり部31となる。レーザによる熱で素材が溶融し、盛り上がる。
このように、散水孔15は、噴出口19が長円または楕円となり、流入口17が若干の変形した長円または楕円、あるいは略真円となって偏平な錐状となる。そして、散水孔15は、流入口17の短軸BSを基準に、それぞれの孔形状が決まるように寸法設定がなされる。その結果、散水孔15の内面は、扁平なすり鉢形状となる。内面の傾斜面33は、短軸TS方向に比べ、長軸TL方向が緩やかな傾斜面33となる。
次に、灌水チューブ11の製造方法を説明する。
灌水チューブ11の製造は、チューブ作製工程と、凹部形成工程と、穿孔工程と、縁部溶着工程と、巻取り工程とを含む。
具体的に、チューブ13は、先ず、チューブ作製工程によって作られる。チューブ作製工程では、熱可塑性樹脂材料を押出機により押出形成することによって、チューブ13を作製し、そのチューブ13を畳んでテープ状チューブとする。より具体的には、熱可塑性樹脂材料を溶融し、環状のダイから吐出させることにより、チューブ13を作製し、そのチューブ13をピンチロールにより挟むことにより畳んでテープ状チューブを得る。
凹部形成工程は、チューブ材21の外表面からレーザ光を複数回断続照射、或いは位置をずらして断続照射する。これにより、噴出口19が長円または楕円形状の凹部35を形成する。
穿孔工程では、凹部35の中央に向けてレーザ光を照射して、凹部35の底面側に流入口17を穿孔する。チューブ材21に、所定の間隔で、レーザ光をレーザ光発生器より照射して穿孔する。レーザ光発生器は、チューブ材21の幅方向に往復動させて、千鳥状に穿孔する。
流入口17、噴出口19は、レーザ光によるレーザーマーカーとしての照射によって穿孔する。具体的には、CO2 レーザーマーカー(パナソニック製:商品名LP−430TU)を使用して、例えば30Wのレーザ出力を15%に設定し、スキャンスピード8mm/s程度とする。このCO2 レーザーマーカーは、種々の素材に対してレーザ光による熱加工で印字を行うものであり、本実施形態においては、「・(ドット)」の文字記号を印字することでチューブ材21に対して穿孔を行う。そして、穿孔設定値としては、チューブ材21とレーザ光発生器との距離は約185mmとし、「・(ドット)」の大きさとされる文字幅と文字高との比、すなわちレーザ光の大きさを文字幅:文字高=1:1.1〜1:1.5の短径:長径の比とされる略楕円形状、具体的には、文字幅=0.25〜0.40mm、文字高=0.35〜0.50mmに設定される。この楕円形状レーザ光にて、チューブ材21に対し複数回、例えば4〜5回の照射が行われ、穿孔が行われる。
この穿孔工程における具体的数値の3例を以下に示す。
[第1実施例]
上記レーザーマーカーを使用し、レーザーパワーを15%に設定、長径である文字高(長手方向)=0.35mm、短径である文字幅(幅方向)=0.25mm、文字形は「・(ドット)」を選択。照射回数を5回とする。この例では、散水孔15の噴出口19は長軸TL=0.55mm,短軸TS=0.35mm、流入口17は長軸BL=0.41mm,短軸BS=0.31mmに形成された。
[第2実施例]
上記レーザーマーカーを使用し、レーザーパワーを25%に設定、長径である文字高(長手方向)=0.50mm、短径である文字幅(幅方向)=0.40mm、文字形は「・(ドット)」を選択。照射回数を4回とする。この例では、散水孔15の噴出口19は長軸TL=0.83mm,短軸TS=0.58mm、流入口17は長軸BL=0.60mm,短軸BS=0.46mmに形成された。
[第3実施例]
上記レーザーマーカーを使用し、レーザーパワーを15%に設定、長径である文字高(長手方向)=0.35mm、短径である文字幅(幅方向)=0.30mm、文字形は「・(ドット)」を選択。照射回数を5回とする。この例では、散水孔15の噴出口19は長軸TL=0.54mm,短軸TS=0.41mm、流入口17は長軸BL=0.43mm,短軸BS=0.38mmに形成された。
いずれの例も散水孔15が楕円形に形成される。
なお、この穿孔工程においては、チューブ材21へのレーザ光による穿孔形状を全て同一の形状として成形することには限定されず、所定個所及び所定数の散水孔15を、所定の形状、例えば、噴出口19の長軸TLと短軸TSの長さ比を変えたり、チューブ材21の長さ方向に対する噴出口19の長軸TLの方向を変えるなどして穿孔される。
縁部溶着工程では、穿孔工程で得たテープ状チューブの幅方向の両端部をヒートシールして耳部23を形成する。ヒートシール方法としては、テープ状チューブの幅方向の両端部を、ロールと、加熱したヒートシールバーとで挟む方法が適用される。ヒートシール温度は、使用する熱可塑性樹脂材料に応じて適宜選択されるが、例えば、250〜300℃にされる。ヒートシール後、必要に応じて、テープ状チューブを冷却する。
縁部溶着工程の後、テープ状チューブは、巻取り工程によって巻き取られる。巻取り工程では、縁部溶着工程にてヒートシールした灌水チューブ11を、巻取りロールによって巻き取って、ロール状にする。
灌水チューブ11は、以下のように使用される。
図4に示すように、ビニールハウス37には、長手方向に沿う複数の畝部分が、平行に作られている。灌水チューブ11は、これら畝同士の間の低地に畝39に沿って、散水孔側のチューブ材21が上面側となるようにして配置される。灌水チューブ11は、長手方向の一端に送水管が接続され、送水される。これにより、散水孔15から水が噴出され、畝部分の作物41に灌水が行われる。この際、散水孔15からの水は、噴出口19の短軸TSで絞られることで、噴出口19では短軸TS側が水の流れが速くなる。長軸TLによって拡がった水流は、噴出口19から所定の距離の位置で、球状に戻ろうとする表面張力等の作用によって互いが衝突する。この衝突点43で水が拡散し、流れの勢いにより飛散して広範囲の散水45となる。
次に、上記構成を有する灌水チューブ11の作用を説明する。
灌水チューブ11では、散水孔15の噴出口19が、長軸TLと短軸TSとの長円または楕円形状として形成される。噴出口19から出る水は、短軸TS側が長軸TL側よりも水流が絞られ、長軸TL側で拡がって噴出する。散水孔15は、長軸TL側において散水孔15内面が緩やかな傾斜面33となることで、噴出する水の形状が棒状ではなくなり、偏平状になる。そして、短軸TS側で絞られることで、偏平状の水は、そのまま拡散するのではなく、拡がりが噴出口19から所定距離のところで寄る(集まる)こととなって、その集中箇所である衝突点43で互いに衝突する。この衝突によって水は、拡散し分散する。これにより、一本の棒状の水流が噴出するのではなく、勢いよく拡散することとなって、広範囲への散水45が可能となる。なお、各散水孔15の形状を全て同一に穿孔形成せず、種々の長円または楕円形状、噴出口19の長軸TLの向き、或いは円形孔なども含めて形成する構成とすることで、噴出する水の形状が様々なものになり、散水の範囲を一定なものとせず散水範囲をより広くすることができる。
灌水チューブ11の製造方法の作用を説明する。
灌水チューブ11の製造方法では、凹部形成工程において、チューブ13の長さ方向が噴出口19の長軸TLとされ、その長さ方向にレーザ光を2〜3回に分けて照射する。この凹部形成工程では、例えば0.2mmの孔を2個所、ずらして照射する。この照射ではチューブ材21を貫通させず、長円状に窪ませる。レーザ光による熱で、チューブ材21が溶融し、且つ昇華し、ガスとなり、凹部35が形成される。これにより、噴出口19が、先に形成される。
溶融したチューブ材21は、噴出口19の開口周囲が盛り上がって残る。この盛り上がり部31は、噴出口19の補強としても作用する。穿孔工程では、やや細い径のレーザ光を、凹部35の中心に向けて照射する。凹部形成工程時に比べてチューブ材21の厚みが小さくなっており、短時間で凹部35の中央を貫通して穿孔される。この穿孔が、流入口17となる。このように、凹部形成工程および穿孔工程にてレーザ光を段階的に照射することで、散水孔15の内面は、すり鉢状に上に向かって広がる錐状に形成される。
また、上述した凹部35を形成させずに、レーザ光の照射を複数回行い、穿孔させることとしてもよく、すなわち、チューブ13の外表面からレーザ光を複数回照射して、噴出口19が長円形状または楕円形状となるように穿孔させる。さらに、上述した例では、チューブ13の長さ方向と噴出口19の長軸TLとを同方向として形成することとしたが、噴出口19の長軸TLの方向はいずれの方向でも良く、さらには、散水孔15の位置についても、等間隔としなくても良い。これら散水孔15の位置や噴出口19の長軸TLの向きを種々変えて形成することで、散水範囲をより広くすることが可能となる。
従って、本実施形態に係る灌水チューブ11によれば、散水面積Sを大きくできる。
本実施形態に係る灌水チューブ11の製造方法によれば、チューブ内面27とチューブ外面29とで開口形状の異なる散水孔15を有したチューブ13を、容易に製造できる。
11…灌水チューブ
13…チューブ
15…散水孔
17…流入口
19…噴出口
23…耳部
27…チューブ内面
29…チューブ外面
35…凹部
TL、BL…長軸
TS、BS…短軸

Claims (2)

  1. 厚さが0.4〜1.0mmの熱可塑性樹脂材料よりなる軟質チューブの少なくとも上面側に、該チューブの長手方向に沿って所定間隔で穿設される散水孔を有し、前記チューブ内面に開口する略円形状の前記散水孔の流入口と、前記チューブ外面に開口する長円形状または楕円形状の前記散水孔の噴出口と、を有し、該噴出口の短軸に対する長軸の長さが110〜200%で形成され、且つ前記流入口の平均直径に対する前記噴出口の短軸の長さが95〜200%で形成されている灌水チューブの製造方法において、
    前記チューブの外表面から光軸に対して垂直をなす面における短径:長径の比が1:1.1〜1:1.5とされる略楕円形状のレーザ光を複数回、照射して、噴出口が長円形状または楕円形状となるように穿孔する穿孔工程と、
    前記穿孔工程の後、幅方向の両端部をヒートシールして耳部を形成する縁部溶着工程と、
    を含むことを特徴とする灌水チューブの製造方法。
  2. 前記穿孔工程は、光軸に対して垂直をなす面における短径:長径の比が1:1.1〜1:1.5とされる略楕円形状のレーザ光を複数回、照射して長円形状または楕円形状の凹部を形成後、さらに該凹部にレーザ光を照射し穿孔することを特徴とする請求項1記載の灌水チューブの製造方法。
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