JP6351408B2 - 画像検査装置および画像検査方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1では、複数の検査良品から取得された良品画像群において位置合わせを行った上、同一座標をもつ画素ごとに輝度の平均と標準偏差を算出しておき、被検査品から取得された画像において位置合わせを行って、同一座標をもつ画素ごとに、その輝度を平均と標準偏差を用いて定義される評価式により評価することにより良否判定を行う画像検査装置が開示されている。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る画像検査装置1の構成図である。
図1に示すように、画像検査装置1は、撮像部10と、画像取得部11と、位置決め部12と、領域抽出部13と、領域分割部14と、統計処理部15と、評価式作成部16と、評価式確認部17と、良否判定部18と、良品画像情報記憶部19と、判定画像情報記憶部20と、統計量記憶部21と、評価式確認情報記憶部22とを備える。
画像取得部11は、撮像部10が撮影した対象物の画像(少なくとも1つ以上の良品画像および検査対象物の画像)を取得する。
位置決め部12は、対象物の画像について、治具の遊び、または、検査対象物の個体差などによる撮影位置のずれを修正するための位置合わせを行う。
領域抽出部13は、位置決め部12が位置合わせを行った対象物の画像各々から、良否判定を行うための、設定された範囲をそれぞれ抽出する。
統計処理部15は、領域分割部14が分割した範囲内の画素について平均輝度値や標準偏差などの輝度情報の算出処理を行う。
評価式作成部16は、領域分割部14が分割した良品画像について統計処理部15が算出したブロック単位の輝度情報に基づき、評価式を作成する。
評価式確認部17は、評価式作成部16が作成した評価式の確認を行う。
良否判定部18は、ブロック単位の検査対象物の画像と評価式とに基づき、検査対象物の良否判定を行う。
良品画像情報記憶部19は、検査対象物の画像と比較する良品画像群の画像を記憶する。なお、ここでは、良品画像情報記憶部19は、画像検査装置1が備えるものとするが、これに限らず、画像検査装置1の外部に備えるものとしてもよいし、良品画像情報記憶部19を備えないものとしてもよい。
統計量記憶部21は、統計処理部15が算出した平均輝度値や標準偏差などの輝度情報を記憶する。なお、ここでは、統計量記憶部21は、画像検査装置1が備えるものとするが、これに限らず、画像検査装置1の外部に備えるものとしてもよい。
評価式確認情報記憶部22は、評価式確認部17が評価式の確認を行った際の評価式に関する情報を記憶する。なお、ここでは、評価式確認情報記憶部22は、画像検査装置1が備えるものとするが、これに限らず、画像検査装置1の外部に備えるものとしてもよい。
図2は、この発明の実施の形態1に係る画像検査装置1の動作を説明するフローチャートである。
画像検査装置1は、検査対象の画像の良否判定に入る前の処理として、検査設定処理が完了しているかどうかを判定し(ステップST1)、検査設定処理が未実施の場合(ステップST1の“NO”の場合)、検査設定処理を行う(ステップST2)。ここでは、複数の良品画像に基づき、検査対象物の画像の良否判定を行うための評価式の設定を行う。なお、この実施の形態1においては、画像検査装置1では、評価式作成のため、撮像部10により予め良品だと分かっている良品画像群を撮影しておき、良品画像情報記憶部19に記憶しておくものとする。
なお、ここでは、良品画像を予め複数枚用意しておくものとするが、1枚以上の良品画像があればよい。従って、良品画像を1枚とする場合は、その良品画像と比較することで検査対象物の良否判定を行うようにすればよい。ただし、良品画像を複数枚用意することで、検査対象物と比較する良品画像のデータの信頼度があがり、より精度の高い検査を行うことができる。
検査設定処理が実施されている場合(ステップST1の“YES”の場合)は、ステップST2の検査設定処理は行わず、良否判定の処理(ステップST3)へ進む。このように、最初に一度実施すると、あとはその結果を用いて良否判定を行うようにする。
なお、以下の説明では、それぞれ3方向から照明によって光をあてた、S枚の良品画像を用いるものとする。
まず、画像取得部11は、良品画像情報記憶部19から撮影された良品画像を取得する(ステップST11)。なお、この実施の形態1では、良品画像情報記憶部19を備え、撮像部10により撮影された良品画像は良品画像情報記憶部19に記憶しておくものとするが、これに限らず、良品画像情報記憶部19を備えず、その都度撮像部10が良品画像を撮影し、画像取得部11が撮影された良品画像を取得するようにしてもよい。
領域抽出部13は、ステップST12において位置決め部12が位置合わせを行った良品画像に対し、今後処理を行う範囲を抽出する(ステップST13)。なお、今後処理を行う範囲は、予め設定されている範囲とする。
ここで、図4は、指定範囲内の画素の分割について説明する図である。
ステップST13において、領域抽出部13は、図4(a)に示すように、位置合わせされた撮影画像から、予め設定された指定範囲を抽出する。
そして、ステップST14において、領域分割部14は、図4(b)に示すように、指定範囲の画素を任意の数のブロック(領域1、領域2等)に分割する。なお、図4(b)では、領域分割部14は、縦3×横3の9ブロックに分割するようにしているが、これに限らず、縦M×横Nブロック(M,Nは予め設定された任意の整数)に分割することができる。
統計処理部15は、各ブロックの全画素の輝度値から、ブロックごとの標準偏差値(標準偏差値Aとする)を算出する(ステップST16)。例えば、図4(b)のように9個のブロックに分割したとすると、照射した光の方向ごとにそれぞれ9個の標準偏差値Aが算出される。なお、算出された標準偏差値Aは、統計量記憶部21に記憶される。
ステップST17において、まだ取得していない良品画像がある場合(ステップST17の“YES”の場合)、ステップST11に戻り、次の良品画像を読み込む。すなわち、例えば、良品だと分かっている画像がS枚存在するとした場合、ブロックごとにS個の平均輝度値と標準偏差値Aが統計量記憶部21に記憶されることになる。
E(D1 i)-σ(D1 i)≦ P i < E(D1 i)+σ(D1 i) ・・・式1
E(D2 i)-σ(D2 i)≦ Q i < E(D2 i)+σ(D2 i) ・・・式2
なお、この評価式において、P iは、検査対象物から得られる画像をブロック単位に分割した各ブロック単位で全画素の輝度値から算出されるブロックごとの平均輝度値であり、Q iは、検査対象物から得られる画像をブロック単位に分割した各ブロック単位で全画素から算出されるブロックごとの標準偏差であるとする。
なお、この実施の形態1において、式1を用いて、検査対象物のブロックごとの平均輝度値E(D1 i)が「平均値±標準偏差」の範囲に入っているか、また、式2を用いて、検査対象物のブロックごとの標準偏差が「平均値±標準偏差」の範囲に入っているか、また、式3を用いて、平均輝度値の大小関係の定義が条件の範囲内であるか、の判定を行って予め設定された基準を求め、求めた基準を満たせば良品、満たさなければ不良品と判断される(検査対象物の良否判定については後述する)。
ステップST22において、全ての光方向の良品画像について確認できたと判断した場合(ステップST22の“YES”の場合)、ステップST23へ進む。
ステップST22において、全ての光方向の良品画像について確認できていないと判断した場合(ステップST22の“NO”の場合)、ステップST11からの処理を繰り返す。
すなわち、ここでは、3方向から照明によって光をあてた良品画像群を用いることとしているので、3回、ステップST11〜ステップST21までの処理を行うことになる。
なお、ここでは、3方向からの照明としたが、これに限らず、光をあてる方向は適宜設定することができる。
ステップST25において、良品画像群の画像を全て読み込んでいないと判断した場合(ステップST25の“NO”の場合)、ステップST23に戻り、良品画像群の画像全てについてブロックごとに評価式(式1〜式3)の確認ができるまで以下の処理を繰り返す。
また、重みの総和は「1」となる。
図5は、全ての良品画像において、評価式の正答率を確認した結果の一例を説明する図である。
図5に示すように、各評価式による評価(良品投票、不良投票)を行い、その正答率を求め、求めた正答率を元に、各評価式の重み付けを行う。具体的には、例えば、良品を用いて各評価式について評価(良品投票、不良投票)を行った結果、不良投票となったものが多ければ、その評価式の重みは軽く設定させる。このことにより、検査対象物の良否判定を行う際の判定の精度があがる(良否判定において、ここで設定した重みを用いた基準に基づいて判定を行う。詳細については後述する)。
以上の処理によって、検査設定の処理を終了する。
検査実行時には、画像検査装置1は、ステップST2の検査設定処理で作成した評価式(式1〜式3)に基づき、検査対象画像の良否判定を行う(ステップST3)。
図6は、この発明の実施の形態1の画像検査装置1における良否判定の動作を説明するフローチャートである。以下、良否判定について、図6に沿って、詳細に説明する。
位置決め部12は、治具の遊び、または、検査対象物の個体差などによる撮影位置のずれを修正するための位置合わせを行う(ステップST52)。具体的な動作は、図3のステップST12で説明したものと同様である。
領域分割部14は、ステップST53において、範囲指定が完了した画像に対し、範囲内の画素を任意のブロックに分割する(ステップST54)。具体的な動作は、図3のステップST14で説明したものと同様である。
統計処理部15は、各ブロックの全画素の輝度値から、ブロックごとの標準偏差値Q iを算出する(ステップST56)。具体的な動作は、図3のステップST16で説明したものと同様である。なお、算出した標準偏差値Q iは、判定画像情報記憶部20に記憶しておく。
具体的には、まず、良否判定部18は、ステップST55、ステップST56、ステップST57でそれぞれ記憶した平均輝度値P iと、標準偏差値Q iと、平均輝度値P iの大小関係とに基づき図3のステップST21で作成した評価式(式1〜式3)を実行する。
そして、この結果(評価式にあてはまるか、すなわち、検査対象物のブロックごとの平均輝度値P iが「平均値±標準偏差」の範囲に入っているか、また、検査対象物のブロックごとの標準偏差値Q iが「平均値±標準偏差」の範囲に入っているか、また、平均輝度値の大小関係の定義が条件の範囲内であるか)に、図3のステップST26で設定した各評価式の重みを利用し、以下の式に従って評価値を求める。
なお、評価値は、良品投票の評価式が「1」の値を出力し、不良投票の評価式が「0」の値を出力する場合、「0〜1」の値をとる。
また、ここでは、上述したとおり、図3のステップST65において正答率から算出した重み付けを用いて評価値を算出し、良品、不良品の判定を行うようにしたが、これに限らず、重み付けは均等にするようにしてもよい。
例えば、図7に示すように、対象物に対して、照明を6個設置し、6方向から照射した対象物をカメラで撮影した画像を用いるようにしてもよいし、図8に示すように、照明を2個設置し、2方向から照射した対象物をカメラで撮影した画像を用いるようにしてもよい。なお、図8のように、照明を2個とした場合、図7のように照明を6個とした場合に比べ、情報量が落ちるため、検査精度が落ちる可能性はあるが、撮影にかかる時間や、演算処理時間の削減が期待できる。
図9(a)のように、凸部分X側から照射して対象物を撮影すると、図9(a)のX部分には光が当たることで明るい領域が形成され、図9(a)のY部分には影が形成される。同様に、図9(b)に示す方向から照射して対象物を撮影した場合も、図9(a)と同じように、明るい領域と影の領域が形成される。
このように2方向からそれぞれ撮影した場合でも、良品の画像に比べ、明暗が変化した画像が得られるため、上述の処理を用いた良否判定を実施することができる。
また、評価式設定にあたり、ブロック単位の平均輝度値の大小関係による判定を加えることで、輝度値平均のような絶対値の評価ではなく、相対的な評価を行うことができ、表面状態が変化しやすい検査対象物でも安定した検査を行うことができる。
10 撮像部
11 画像取得部
12 位置決め部
13 領域抽出部
14 領域分割部
15 統計処理部
16 評価式作成部
17 評価式確認部
18 良否判定部
19 良品画像情報記憶部
20 判定画像情報記憶部
21 統計量記憶部
22 評価式確認情報記憶部
Claims (3)
- 少なくとも1つ以上の良品画像および検査対象物の画像を取得する画像取得部と、
前記良品画像および前記検査対象物の画像から、設定された範囲をそれぞれ抽出する領域抽出部と、
前記領域抽出部が抽出した、前記設定された範囲の前記良品画像および検査対象物の画像に対し、前記設定された範囲内の画素を、予め設定された数のブロックに分割する領域分割部と、
前記領域分割部が分割した良品画像の前記ブロック各々の全画素の輝度値から求めた平均輝度を用いて評価式を作成するとともに、前記各ブロック同士の前記平均輝度を比較した場合の大小関係を定義した条件である評価式を作成する評価式作成部と、前記ブロック単位の前記検査対象物の画像と前記評価式とに基づき前記平均輝度値の大小関係の定義が前記条件の範囲内であるか否かを判定することにより、前記検査対象物の良否判定を行う良否判定部
とを備えた画像検査装置。 - 前記評価式作成部は、
前記ブロック各々の全画素の輝度値から求めた標準偏差を用いて前記評価式を作成する
ことを特徴とする請求項1記載の画像検査装置。 - 画像取得部が、少なくとも1つ以上の良品画像および検査対象物の画像を取得するステップと、
領域抽出部が、前記良品画像および前記検査対象物の画像から、設定された範囲をそれぞれ抽出するステップと、
領域分割部が、前記領域抽出部が抽出した前記設定された範囲の前記良品画像および検査対象物の画像に対し、前記設定された範囲内の画素を、予め設定された数のブロックに分割するステップと、
評価式作成部が、前記領域分割部が分割した前記良品画像の前記ブロック各々の全画素の輝度値から求めた平均輝度を用いて評価式を作成するとともに、前記各ブロック同士の前記平均輝度を比較した場合の大小関係を定義した条件である評価式を作成するステップと、
良否判定部が、前記ブロック単位の前記検査対象物の画像と前記評価式とに基づき前記平均輝度値の大小関係の定義が条件の範囲内であるか否かを判定することにより、前記検査対象物の良否判定を行うステップ
とを備えた画像検査方法。
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