JP6350815B2 - 熱回収システム - Google Patents

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Description

本発明は、オイルフリー式の空気圧縮機で生じた圧縮熱を回収できる熱回収システムに関するものである。
従来、下記特許文献1の図2に開示されるように、圧縮機(2)からエアクーラ(8)への空気路(12)に熱回収用熱交換器(9)を設ける一方、この熱回収用熱交換器(9)をバイパス路(25)でバイパス可能とした熱回収システムが知られている。熱回収用熱交換器(9)では、圧縮空気と通水とを熱交換して、圧縮空気を冷却する一方、通水を加温できる。これにより、圧縮機(2)で生じた圧縮熱を、熱回収用熱交換器(9)において、給水タンク(5)への給水の加温に用いて、熱回収を図ることができる。
特開2012−87664号公報
従来技術の場合、熱回収用熱交換器を通過後の温水の使用負荷や温水の温度に基づき、熱回収用熱交換器への通水の有無または量が変更される。ところが、オイルフリー式の圧縮機から吐出される圧縮空気の温度は200℃近くの高温であるため、従来技術をオイルフリー式の圧縮機に適用すると、特に熱回収用熱交換器への通水停止中に不都合を生じるおそれがある。すなわち、熱回収用熱交換器への通水停止中に、高温の圧縮空気が熱回収用熱交換器に通されると、熱回収用熱交換器内に残った水を沸騰させるおそれがある。また、熱回収用熱交換器の通水側に水がなければ、空焚き状態となり、熱回収用熱交換器における熱応力が増大し、熱回収用熱交換器を破損させるおそれもある。熱回収用熱交換器への通水停止中、バイパス路に圧縮空気を通しても、バイパスされた圧縮空気が熱回収用熱交換器の出口側へ逆流するのを防止できない。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器内の水の沸騰を防止すると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器における熱応力の増大とそれによる破損を防止することにある。また、熱回収用熱交換器への通水停止中、圧縮機を作動させる場合には、熱回収用熱交換器の出口側から熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止することを課題とする。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、オイルフリー式の圧縮機からの圧縮空気を冷却するエアクーラと、前記圧縮機から前記エアクーラへの空気路に設けられ、圧縮空気と通水とを熱交換して通水を加温する熱回収用熱交換器と、前記圧縮機から前記熱回収用熱交換器への空気路と、前記熱回収用熱交換器から前記エアクーラへの空気路とを接続するバイパス路とを備え、前記圧縮機の作動中、かつ前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を遮断して、前記バイパス路に圧縮空気を通し、前記熱回収用熱交換器への通水開始から設定時間経過するまで、前記熱回収用熱交換器への通水停止状態への切替えは可能であるが、その後再び前記熱回収用熱交換器への通水開始状態への切替えが不能とされたことを特徴とする熱回収システムである。
請求項1に記載の発明によれば、熱回収用熱交換器への通水停止中、バイパス路に圧縮空気を通すが、熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を遮断する。このようにして、熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止して、熱回収用熱交換器内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
請求項1に記載の発明によれば、熱回収用熱交換器における熱回収の有無を切り替える弁が頻繁に動作するのを抑えることができる。
請求項2に記載の発明は、前記バイパス路が設置された熱回収システムにおいて、前記圧縮機の作動条件を満たすと、前記圧縮機を作動する一方、前記圧縮機の作動条件を満たさないと、前記圧縮機を停止し、前記圧縮機の作動中、前記熱回収用熱交換器への通水条件を満たすと、前記熱回収用熱交換器に通水する一方、前記熱回収用熱交換器への通水条件を満たさないと、前記熱回収用熱交換器への通水を停止することを特徴とする請求項1に記載の熱回収システムである。
請求項2に記載の発明によれば、熱回収用熱交換器への通水条件に関わらず、圧縮機の作動条件に基づき、圧縮機の発停が制御される。そして、圧縮機の作動中、熱回収用熱交換器への通水条件に基づき、熱回収用熱交換器への通水の有無が制御される。そのため、圧縮空気の使用負荷に対応できると共に、圧縮機の運転中、可能な限り圧縮熱の熱回収を図ることができる。そして、熱回収用熱交換器への通水停止中、バイパス路に圧縮空気を通すが、熱回収用熱交換器の入口側および出口側の空気路に設けた弁を閉じることで、熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止できる。これにより、熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止して、熱回収用熱交換器内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
請求項3に記載の発明は、前記バイパス路が設置された熱回収システムにおいて、前記バイパス路に設けられるバイパス弁と、前記圧縮機から前記熱回収用熱交換器への空気路の内、前記バイパス路との分岐部よりも下流に設けられる入口弁と、前記熱回収用熱交換器から前記エアクーラへの空気路の内、前記バイパス路との合流部よりも上流に設けられる出口弁とを備え、前記熱回収用熱交換器への通水中、前記入口弁および前記出口弁を開く一方、前記バイパス弁を閉じ、前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記バイパス弁を開く一方、前記入口弁および前記出口弁を閉じることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱回収システムである。
請求項3に記載の発明によれば、三つの二方弁(バイパス弁、入口弁、出口弁)を用いて、熱回収用熱交換器への通水中、圧縮空気を熱回収用熱交換器に通すがバイパス路には通さず、熱回収用熱交換器への通水停止中、圧縮空気をバイパス路に通すが熱回収用熱交換器には通さないよう制御できる。熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止して、熱回収用熱交換器内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
請求項4に記載の発明は、前記バイパス弁、前記入口弁および前記出口弁の設置に代えて、前記分岐部および前記合流部に、それぞれ三方弁が設けられ、この三方弁を制御して、前記熱回収用熱交換器への通水中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記熱回収用熱交換器を介して前記エアクーラに送る一方、前記バイパス路には送らず、前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記バイパス路を介して前記エアクーラに送る一方、前記熱回収用熱交換器には送らないことを特徴とする請求項3に記載の熱回収システムである。
請求項4に記載の発明によれば、二つの三方弁を用いて、熱回収用熱交換器への通水中、圧縮空気を熱回収用熱交換器に通すがバイパス路には通さず、熱回収用熱交換器への通水停止中、圧縮空気をバイパス路に通すが熱回収用熱交換器には通さないよう制御できる。熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止して、熱回収用熱交換器内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
請求項5に記載の発明は、前記バイパス弁、前記入口弁および前記出口弁の設置に代えて、四方弁を備え、この四方弁は、四つの接続口にそれぞれ、前記圧縮機の出口側、前記熱回収用熱交換器の入口側、前記熱回収用熱交換器の出口側、および前記エアクーラの入口側が接続され、この四方弁を制御して、前記熱回収用熱交換器への通水中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記熱回収用熱交換器を介して前記エアクーラに送り、前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記熱回収用熱交換器を介さずに前記エアクーラに送ることを特徴とする請求項3に記載の熱回収システムである。
請求項5に記載の発明によれば、一つの四方弁を用いて、熱回収用熱交換器への通水中、圧縮機からの圧縮空気を、熱回収用熱交換器を介してエアクーラに送り、熱回収用熱交換器への通水停止中、圧縮機からの圧縮空気を、熱回収用熱交換器を介さずにエアクーラに送るよう制御できる。熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止して、熱回収用熱交換器内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
請求項6に記載の発明は、前記圧縮機の作動中、前記熱回収用熱交換器への通水状態から通水停止状態へ切り替える際、前記バイパス弁を開いてから、前記入口弁および前記出口弁を閉じ、前記圧縮機の作動中、前記熱回収用熱交換器への通水停止状態から通水状態へ切り替える際、前記入口弁および前記出口弁を開いてから、前記バイパス弁を閉じることを特徴とする請求項3に記載の熱回収システムである。
請求項6に記載の発明によれば、熱回収用熱交換器への通水状態と通水停止状態とを切り替える際、熱回収用熱交換器経由とバイパス路経由との双方に一時的に圧縮空気が流れるよう制御することで、弁の動作遅れによる不都合を防止することができる。具体的には、熱回収用熱交換器経由からバイパス路経由に切り替える際、熱回収用熱交換器経由を遮断する前にバイパス路を開けることで、圧縮空気の流れが遮断されるのを防止できる。逆に、バイパス路経由から熱回収用熱交換器経由に切り替える際、バイパス路を遮断する前に熱回収用熱交換器経由を開けることで、圧縮空気の流れが遮断されるのを防止できる。
請求項7に記載の発明は、請求項3または請求項6において、前記入口弁の設置を省略するか、請求項4において、前記分岐部に設けられる三方弁の設置を省略したことを特徴とする熱回収システムである。
請求項7に記載の発明によれば、入口弁またはこれに代わる入口側三方弁の設置を省略して、構成を簡略化することができる。この場合でも、熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器の出口側から熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止することができる。
請求項8に記載の発明は、前記熱回収用熱交換器への通水中、前記熱回収用熱交換器の出口側水温が設定温度を超えると、前記圧縮機を停止することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱回収システムである。
請求項8に記載の発明によれば、熱回収用熱交換器への通水中、熱回収用熱交換器の出口側水温が設定温度を超えると圧縮機を停止することで、水の沸騰を防止できる。
さらに、請求項9に記載の発明は、前記圧縮機として、低段圧縮機と高段圧縮機とを備え、前記エアクーラとして、インタークーラとアフタークーラとを備え、前記熱回収用熱交換器として、第一熱回収用熱交換器と第二熱回収用熱交換器とを備え、前記低段圧縮機からの圧縮空気は、前記インタークーラを介して前記高段圧縮機へ送られ、前記高段圧縮機においてさらに圧縮された後、前記アフタークーラへ送られ、前記低段圧縮機から前記インタークーラへの空気路に、前記第一熱回収用熱交換器が設けられる一方、前記高段圧縮機から前記アフタークーラへの空気路に、前記第二熱回収用熱交換器が設けられ、前記第一熱回収用熱交換器と前記第二熱回収用熱交換器とには、設定順序で直列に水が通されるか、並列に水が通されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱回収システムである。
請求項9に記載の発明によれば、二段のオイルフリー式圧縮機の各段の圧縮機について、上述した各請求項に記載の発明を適用することができる。
本発明によれば、圧縮熱を通水の加温に用いて熱回収する熱回収システムにおいて、熱回収用熱交換器への通水停止中、熱回収用熱交換器内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。また、熱回収用熱交換器への通水停止中、圧縮機を作動させる場合には、熱回収用熱交換器の出口側から熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を防止することができる。
本発明の熱回収システムの実施例1を示す概略図である。 本発明の熱回収システムの実施例2を示す概略図である。 本発明の熱回収システムの実施例2の変形例を示す概略図であり、図2に対する変更箇所のみを示している。
以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の熱回収システム1の実施例1を示す概略図である。
本実施例の熱回収システム1は、二段のオイルフリー式の電動空気圧縮機に適用される。この場合、圧縮機として、低段圧縮機2と高段圧縮機3とを備え、各圧縮機からの圧縮空気を冷却するエアクーラとして、インタークーラ4とアフタークーラ5とを備える。低段圧縮機2からの圧縮空気は、インタークーラ4を介して高段圧縮機3へ送られ、高段圧縮機3においてさらに圧縮された後、アフタークーラ5へ送られる。アフタークーラ5を通過後の圧縮空気は、所望によりドライヤやエアタンクを介して、各種の圧縮空気利用機器へ送られる。
このような二段のオイルフリー式の電動空気圧縮機において、本実施例の熱回収システム1は、各段の圧縮機2(または3)からの圧縮空気をエアクーラ4(または5)に通す前に熱回収用熱交換器6(または7)に通して、圧縮熱を回収する。すなわち、本実施例の熱回収システム1は、各段の圧縮機2,3で生じた圧縮熱を熱回収用熱交換器6,7において通水の加温に用いて、圧縮熱を回収する。熱回収用熱交換器として、第一熱回収用熱交換器6と第二熱回収用熱交換器7とを備える。
このように、本実施例の熱回収システム1は、外気を吸入し圧縮して吐出する低段圧縮機2と、この低段圧縮機2からの圧縮空気を冷却するインタークーラ4と、このインタークーラ4を通過後の圧縮空気をさらに圧縮する高段圧縮機3と、この高段圧縮機3からの圧縮空気を冷却するアフタークーラ5と、低段圧縮機2からインタークーラ4への空気路8に設けられる第一熱回収用熱交換器6と、高段圧縮機3からアフタークーラ5への空気路8に設けられる第二熱回収用熱交換器7とを備える。そして、低段圧縮機2からインタークーラ4への空気路8に設けた第一熱回収用熱交換器6と、高段圧縮機3からアフタークーラ5への空気路8に設けた第二熱回収用熱交換器7とにおいて、圧縮熱の回収を図ることができる。
インタークーラ4およびアフタークーラ5は、それぞれ、圧縮空気と冷却水とを混ぜることなく熱交換する間接熱交換器である。そのために、インタークーラ4およびアフタークーラ5の冷却水路4a,5aには、冷却塔(クーリングタワー)との間で冷却水が循環される。この際、冷却塔からの冷却水は、インタークーラ4に通された後にアフタークーラ5に通されてもよいし、これとは逆に、アフタークーラ5に通された後にインタークーラ4に通されてもよい。あるいは、冷却塔からの冷却水は、インタークーラ4とアフタークーラ5とに並列に通されてもよい。
第一熱回収用熱交換器6および第二熱回収用熱交換器7は、それぞれ、圧縮空気と通水とを混ぜることなく熱交換する間接熱交換器である。そのために、第一熱回収用熱交換器6および第二熱回収用熱交換器7の通水路には、給水源(たとえば軟水器)から給水タンク9への給水が、給水路10を介して通される。この際、給水源からの水は、図示例のように、第二熱回収用熱交換器7に通された後に第一熱回収用熱交換器6に通されてもよいし、これとは逆に、第一熱回収用熱交換器6に通された後に第二熱回収用熱交換器7に通されてもよい。あるいは、給水源からの水は、第一熱回収用熱交換器6と第二熱回収用熱交換器7とに並列に通されてもよい。いずれにしても、各熱回収用熱交換器6,7において、圧縮空気と通水とを熱交換して、圧縮空気を通水で冷却できる一方、通水を圧縮空気で加温できる。なお、給水タンク9内の貯留水は、その用途を特に問わないが、たとえばボイラへの給水として用いられる。
給水路10を介した給水タンク9への給水の有無または流量は、変更可能である。本実施例では、給水路10には、各熱回収用熱交換器6,7よりも上流に、給水弁11が設けられている。給水弁11の開閉を切り替えることで、各熱回収用熱交換器6,7への通水の有無、ひいては給水タンク9への給水の有無を切り替えることができる。また、給水弁11の開度を調整することで、各熱回収用熱交換器6,7への通水流量、ひいては給水タンク9への給水流量を調整することができる。但し、このような給水弁11の制御に代えてまたはこれに加えて、給水路10に給水ポンプを設けて、その給水ポンプの発停または回転数を制御してもよい。
ところで、高段圧縮機3から圧縮空気が供給されるエアタンク(場合により管路でもよい)に圧力センサ(図示省略)を設けることで、圧縮空気の使用負荷を監視することができる。一方、給水タンク9に水位センサ12を設けることで、給水タンク9内の温水の使用負荷を監視することができる。
また、給水タンク9への給水路10の内、各熱回収用熱交換器6,7よりも下流に温度センサ13を設けることで、給水タンク9への給水温度を監視することができる。さらに、給水路10に流量計14を設けることで、各熱回収用熱交換器6,7への通水流量、ひいては給水タンク9への給水流量を監視することができる。図示例では、給水弁11のすぐ下流に、流量計14が設けられている。
次に、本実施例の熱回収システム1の制御について説明する。以下に述べる一連の制御は、図示しない制御器により実行される。つまり、制御器は、各圧縮機2,3(より具体的にはそのモータ)、給水弁11、上述した圧力センサ、水位センサ12、温度センサ13および流量計14などに接続されており、各センサの検出信号などに基づき各圧縮機2,3および給水弁11などを制御する。
制御器は、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たすか否かと、圧縮機2,3の作動条件を満たすか否かとに基づき、給水弁11と各圧縮機2,3とを制御する。
熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たすか否かは、典型的には、給水タンク9内の水位に基づき判定される。具体的には、水位センサ12の検出信号に基づき、給水タンク9内の水位が下限水位を下回れば、通水条件を満たす(熱回収を許可する)と判定する一方、給水タンク9内の水位が上限水位を上回れば、通水条件を満たさない(熱回収を許可しない)と判定する。
圧縮機2,3の作動条件を満たすか否かは、典型的には、高段圧縮機3からの圧縮空気が供給されるエアタンク(または管路)の空気圧に基づき判定される。具体的には、前記圧力センサの検出信号に基づき、エアタンク内の圧力が下限圧力を下回れば、圧縮機2,3の作動条件を満たすと判定する一方、エアタンク内の圧力が上限圧力を上回れば、圧縮機2,3の作動条件を満たさないと判定する。
制御器は、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たし、且つ圧縮機2,3の作動条件を満たすと判定すると、熱回収用熱交換器6,7に通水すると共に、圧縮機2,3を作動させる。具体的には、本実施例では、給水弁11を開くと共に、圧縮機2,3のモータを作動させる。これにより、給水路10を介して給水タンク9へ給水されると共に、圧縮空気が製造される。また、給水タンク9への給水は、熱回収用熱交換器6,7において、圧縮空気と熱交換して、圧縮空気を冷却する一方、自身は加温される。温度センサ13の検出温度に基づき給水弁11の開度を調整すれば、給水タンク9への給水温度を調整することができる。なお、熱回収用熱交換器6,7において圧縮空気を所定温度まで冷却できない場合、熱回収用熱交換器6,7よりも圧縮空気流の下流に設けられたエアクーラ(インタークーラ4またはアフタークーラ5)において、各段の圧縮空気は所定温度まで冷却される。
一方、制御器は、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たさないと判定するか、圧縮機2,3の作動条件を満たさないと判定すると、熱回収用熱交換器6,7への通水を停止すると共に、圧縮機2,3を停止する。具体的には、本実施例では、給水弁11を閉じると共に、圧縮機2,3のモータを停止させる。これにより、給水路10を介した給水タンク9への給水が停止されると共に、圧縮空気の製造が停止される。なお、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たさないが、圧縮機2,3の作動条件を満たす場合、圧縮空気利用機器には、図示しない別の圧縮機からの圧縮空気が供給されるのがよい。
本実施例では、熱回収用熱交換器6,7とは別にエアクーラ4,5を備えるので、本来、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たさず熱回収用熱交換器6,7への通水が停止中でも、圧縮機2,3の作動条件を満たす場合には圧縮機2,3を作動させてエアクーラ4,5において圧縮空気を冷却できるが、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たさない場合、圧縮機2,3の作動条件を満たす場合でも、敢えて圧縮機2,3を停止して、熱回収用熱交換器6,7への圧縮空気の流入を防止する。
本実施例の熱回収システム1によれば、熱回収用熱交換器6,7において圧縮熱を回収できると共に、熱回収用熱交換器6,7とは別にエアクーラ4,5を備えるので、熱回収用熱交換器6,7への通水量が少ない場合には、エアクーラ4,5において圧縮空気を所望に冷却できる。また、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中、圧縮機2,3を停止することで、熱回収用熱交換器6,7への圧縮空気の流入を防止できる。このようにして、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中、熱回収用熱交換器6,7への圧縮空気の流入を防止して、熱回収用熱交換器6,7内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器6,7における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
ところで、熱回収用熱交換器6,7への通水中、温度センサ13の検出温度が設定温度を超えると、各圧縮機2,3を停止するのがよい。ここで、設定温度は、水の沸点に設定されるか、沸点よりも所定温度低い温度に設定される。熱回収用熱交換器6,7への通水中、熱回収用熱交換器6,7の出口側水温が設定温度を超えると圧縮機2,3を停止することで、水の沸騰を防止できると共に、熱回収用熱交換器6,7における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
また、通水の沸騰を防止するための他の手段として、給水路10を介した給水タンク9への給水に最低流量を保証してもよい。つまり、圧縮機2,3の作動中、給水弁11を所定開度以上に開いて、熱回収用熱交換器6,7には、所定流量以上の水が常時通されるよう制御してもよい。圧縮機2,3の作動中、熱回収用熱交換器6,7に所定流量以上の水を常時通すことで、水の沸騰を防止できると共に、熱回収用熱交換器6,7における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。なお、通水流量は、流量計14で監視することができ、流量計14による検出流量が所定流量以上になるように給水弁11を制御してもよい。また、給水タンク9には、上限水位以上の水を溢れされるオーバーフロー路(図示省略)を設けておくのが好ましい。
図2は、本発明の熱回収システム1の実施例2を示す概略図である。
本実施例2の熱回収システム1も、基本的には前記実施例1の熱回収システム1と同様である。そこで、以下では、両者の異なる点を中心に説明し、対応する箇所には同一の符号を付して説明する。また、両実施例で共通の事項については、説明を省略する。
本実施例2では、各熱回収用熱交換器6,7について、その入口側の空気路8と出口側の空気路8とが、バイパス路15(15A,15B)で接続される。具体的には、次のとおりである。低段圧縮機2から第一熱回収用熱交換器6への空気路8と、第一熱回収用熱交換器6からインタークーラ4への空気路8とは、第一バイパス路15Aで接続される。同様に、高段圧縮機3から第二熱回収用熱交換器7への空気路8と、第二熱回収用熱交換器7からアフタークーラ5への空気路8とは、第二バイパス路15Bで接続される。
本実施例2では、各熱回収用熱交換器6,7について、入口側の空気路8に入口弁16(16A,16B)が設けられ、出口側の空気路8に出口弁17(17A,17B)が設けられ、バイパス路15(15A,15B)にバイパス弁18(18A,18B)が設けられる。具体的には、次のとおりである。
低段圧縮機2から第一熱回収用熱交換器6への空気路8の内、第一バイパス路15Aとの分岐部よりも下流に、第一入口弁16Aが設けられる。また、第一熱回収用熱交換器6からインタークーラ4への空気路8の内、第一バイパス路15Aとの合流部よりも上流に、第一出口弁17Aが設けられる。さらに、第一バイパス路15Aに、第一バイパス弁18Aが設けられる。
同様に、高段圧縮機3から第二熱回収用熱交換器7への空気路8の内、第二バイパス路15Bとの分岐部よりも下流に、第二入口弁16Bが設けられる。また、第二熱回収用熱交換器7からアフタークーラ5への空気路8の内、第二バイパス路15Bとの合流部よりも上流に、第二出口弁17Bが設けられる。さらに、第二バイパス路15Bに、第二バイパス弁18Bが設けられる。
本実施例2でも、制御器は、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たすか否かと、圧縮機2,3の作動条件を満たすか否かとに基づき、各圧縮機2,3と各弁11,16,17,18とを制御する。熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たすか否かの判定方法、および、圧縮機2,3の作動条件を満たすか否かの判定方法は、前記実施例1と同様である。
本実施例2では、制御器は、圧縮機2,3の作動条件を満たすと判定すると、圧縮機2,3を作動する一方、圧縮機2,3の作動条件を満たさないと判定すると、圧縮機2,3を停止する。そして、圧縮機2,3の作動中、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たすと判定すると、熱回収用熱交換器6,7に通水する一方、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たさないと判定すると、熱回収用熱交換器6,7への通水を停止する。また、熱回収用熱交換器6,7への通水中、入口弁16(16A,16B)および出口弁17(17A,17B)を開く一方、バイパス弁18(18A,18B)を閉じ、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中、バイパス弁18を開く一方、入口弁16および出口弁17を閉じる。
具体的には、制御器は、圧縮機2,3の作動条件を満たし、且つ熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たすと判定する場合、圧縮機2,3を作動させると共に、給水弁11を開いて熱回収用熱交換器6,7に通水する。これにより、圧縮空気が製造されると共に、給水路10を介して給水タンク9へ給水される。この際、入口弁16および出口弁17を開く一方、バイパス弁18を閉じる。従って、低段圧縮機2からの圧縮空気は、第一バイパス路15Aを通らず第一熱回収用熱交換器6を介してインタークーラ4へ送られ、高段圧縮機3にてさらに圧縮された後、第二バイパス路15Bを通らず第二熱回収用熱交換器7を介してアフタークーラ5へ送られる。
給水タンク9への給水は、熱回収用熱交換器6,7において、圧縮空気と熱交換して、圧縮空気を冷却する一方、自身は加温される。温度センサ13の検出温度に基づき給水弁11の開度を調整すれば、給水タンク9への給水温度を調整することができる。なお、熱回収用熱交換器6,7において圧縮空気を所定温度まで冷却できない場合、熱回収用熱交換器6,7よりも圧縮空気流の下流に設けられたエアクーラ(インタークーラ4またはアフタークーラ5)において、各段の圧縮空気は所定温度まで冷却される。
一方、制御器は、圧縮機2,3の作動条件を満たすが、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たさないと判定する場合、圧縮機2,3を作動させるが、給水弁11を閉じて熱回収用熱交換器6,7への通水を停止する。これにより、圧縮空気が製造されるが、給水路10を介した給水タンク9への給水は停止される。この際、バイパス弁18を開く一方、入口弁16および出口弁17を閉じる。従って、低段圧縮機2からの圧縮空気は、第一熱回収用熱交換器6を通らず第一バイパス路15Aを介してインタークーラ4へ送られ、高段圧縮機3にてさらに圧縮された後、第二熱回収用熱交換器7を通らず第二バイパス路15Bを介してアフタークーラ5へ送られる。この場合、エアクーラ(インタークーラ4またはアフタークーラ5)において、各段の圧縮空気は所定温度まで冷却される。
また、制御器は、圧縮機2,3の作動条件を満たさないと判定する場合、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たすか否かに関わらず、圧縮機2,3を停止すると共に、給水弁11を閉じて熱回収用熱交換器6,7への通水を停止する。これにより、圧縮空気の製造が停止されると共に、給水路10を介した給水タンク9への給水も停止される。なお、圧縮機2,3の作動条件を満たさないが、熱回収用熱交換器6,7への通水条件を満たす場合、給水タンク9には、図示しない別の給水系統から給水可能としてもよい。あるいは、圧縮機2,3が停止しているので熱回収用熱交換器6,7において給水の加温はできないが、給水路10を介して給水タンク9へ給水可能としてもよい。
本実施例の熱回収システム1によれば、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中で且つ圧縮機2,3の作動中、バイパス弁18を開けてバイパス路15に圧縮空気を通すが、入口弁16および出口弁17を閉じて熱回収用熱交換器6,7への圧縮空気の流入を防止できる。従って、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中、熱回収用熱交換器6,7への圧縮空気の流入を防止して、熱回収用熱交換器6,7内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器6,7における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。
ところで、圧縮機2,3の作動中、熱回収用熱交換器6,7への通水状態から通水停止状態へ切り替える際、先にバイパス弁18を開いてから、入口弁16および出口弁17を閉じるのがよい。同様に、圧縮機2,3の作動中、熱回収用熱交換器6,7への通水停止状態から通水状態へ切り替える際、先に入口弁16および出口弁17を開いてから、バイパス弁18を閉じるのがよい。熱回収用熱交換器6,7への通水状態と通水停止状態とを切り替える際、熱回収用熱交換器6,7経由とバイパス路15A,15B経由との双方に一時的に圧縮空気が流れるよう制御することで、弁の動作遅れによる不都合、具体的には圧縮空気の流れが遮断されるのを防止できる。
また、圧縮機2,3の作動中、熱回収用熱交換器6,7への通水停止状態から通水状態へ切り替える際、給水弁11を開いて、流量計14で所定流量以上の通水を確認してから、入口弁16および出口弁17を開くのが好ましい。これにより、熱回収用熱交換器6,7への通水が停止中なのに熱回収用熱交換器6,7へ圧縮空気が流入するのを防止して、熱回収用熱交換器6,7内の水の沸騰を防止できると共に、空焚きによる熱回収用熱交換器6,7における熱応力の増大とそれによる破損を防止できる。同様の理由で、圧縮機2,3の作動中、熱回収用熱交換器6,7への通水状態から通水停止状態へ切り替える際、バイパス弁18を開ける一方、入口弁16および出口弁17を閉じてから、給水弁11を閉じるのが好ましい。
さらに、熱回収用熱交換器6,7への通水開始から設定時間経過するまで、熱回収用熱交換器6,7への通水停止状態への切替えは可能であるが、その後再び熱回収用熱交換器6,7への通水開始状態への切替えが不能としてもよい。具体的には、制御器は、入口弁16および出口弁17を開いた際にタイマカウントを開始し、設定時間経過するまでは、入口弁16および出口弁17の次回の開く動作を制限する。その間、入口弁16および出口弁17を閉じる一方、バイパス弁18を開いた通水停止状態への移行自体は可能であるが、その後、再び、入口弁16および出口弁17を開く一方、バイパス弁18を閉じた通水開始状態への移行は不能とされる。これにより、熱回収用熱交換器6,7における熱回収の有無を切り替える弁(入口弁16、出口弁17、バイパス弁18)が頻繁に動作するのを抑えることができる。また、これに伴い、給水側の発停過多(給水弁11の頻繁な開閉)も抑えることができる。
その他は、前記実施例1と同様である。たとえば、熱回収用熱交換器6,7への通水中、温度センサ13の検出温度が設定温度を超えると、各圧縮機2,3を停止してもよい。
つぎに、本実施例2の変形例について説明する。ここでは、変形箇所のみを説明するが、その他の構成(制御を含む)は上述したものを適用できる。
≪変形例1≫
前記実施例2では、六つの二方弁を用いたが、四つの三方弁を用いて構成することもできる。この場合、各熱回収用熱交換器6,7について、入口弁16、出口弁17およびバイパス弁18の設置に代えて、入口側三方弁と出口側三方弁とが用いられる。具体的には、次のとおりである。
低段圧縮機2から第一熱回収用熱交換器6への空気路8には、第一バイパス路15Aとの分岐部に、第一の入口側三方弁が設けられる一方、第一熱回収用熱交換器6からインタークーラ4への空気路8には、第一バイパス路15Aとの合流部に、第一の出口側三方弁が設けられる。また、高段圧縮機3から第二熱回収用熱交換器7への空気路8には、第二バイパス路15Bとの分岐部に、第二の入口側三方弁が設けられる一方、第二熱回収用熱交換器7からアフタークーラ5への空気路8には、第二バイパス路15Bとの合流部に、第二の出口側三方弁が設けられる。
各入口側三方弁は、圧縮機2,3からの圧縮空気を、熱回収用熱交換器6,7に送るか、バイパス路15A,15Bに送るかを切り替える。各出口側三方弁は、バイパス路15A,15Bからの圧縮空気をエアクーラ4,5に送るか、熱回収用熱交換器6,7からの圧縮空気をエアクーラ4,5に送るかを切り替える。
本変形例でも、前記実施例2と同様に制御される。すなわち、制御器は、前記各三方弁を制御して、熱回収用熱交換器6,7への通水中、圧縮機2,3からの圧縮空気を、熱回収用熱交換器6,7を介してエアクーラ4,5に送る一方、バイパス路15A,15Bには送らず、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中、圧縮機2,3からの圧縮空気を、バイパス路15A,15Bを介してエアクーラ4,5に送る一方、熱回収用熱交換器6,7には送らない。
≪変形例2≫
前記実施例2では、六つの二方弁を用いたが、二つの四方弁を用いて構成することもできる。この場合、各熱回収用熱交換器6,7について、入口弁16、出口弁17およびバイパス弁18の設置に代えて、四方弁19が用いられる。具体的には、次のとおりである。
図3に示すように、第一の四方弁19Aは、四つの接続口にそれぞれ、低段圧縮機2の出口側、第一熱回収用熱交換器6の入口側、第一熱回収用熱交換器6の出口側、およびインタークーラ4の入口側が接続される。また、第二の四方弁19Bは、四つの接続口にそれぞれ、高段圧縮機3の出口側、第二熱回収用熱交換器7の入口側、第二熱回収用熱交換器7の出口側、およびアフタークーラ5の入口側が接続される。
各四方弁19は、圧縮機2,3の出口側を熱回収用熱交換器6,7の入口側と接続すると共に、熱回収用熱交換器6,7の出口側をエアクーラ4,5の入口側に接続した第一状態と、圧縮機2,3の出口側をエアクーラ4,5の入口側に接続すると共に、熱回収用熱交換器6,7の入口側と出口側とを接続した第二状態とを切り替える。
本変形例でも、前記実施例2と同様に制御される。すなわち、制御器は、前記各四方弁19を制御して、熱回収用熱交換器6,7への通水中、圧縮機2,3からの圧縮空気を、熱回収用熱交換器6,7を介してエアクーラ4,5に送る一方、四方弁19を介して直接には(つまり熱回収用熱交換器6,7を介さずに)エアクーラ4,5に送らず、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中、圧縮機2,3からの圧縮空気を、四方弁19を介して直接にエアクーラ4,5に送る一方、熱回収用熱交換器6,7には送らない。
本発明の熱回収システム1は、前記各実施例(変形例を含む)の構成に限らず適宜変更可能である。たとえば、前記各実施例において、給水タンク9への給水路10には適宜、給水ポンプを設けてもよい。また、熱回収用熱交換器6,7に通す水量は、給水弁11の開度調整により行ったが、これに代えて給水路10に給水ポンプを設置して、この給水ポンプをインバータ制御して流量調整してもよい。
また、前記各実施例では、インタークーラ4およびアフタークーラ5は、圧縮機2,3からの圧縮空気を、冷却塔との間の循環水で冷却する水冷式としたが、インタークーラ4とアフタークーラ5との内、一方または双方は空冷式としてもよい。インタークーラ4および/またはアフタークーラ5を空冷式とする場合、その空冷式熱交換器において、圧縮機2,3からの圧縮空気をファンによる通風で冷却することになる。つまり、空冷式熱交換器において、圧縮機2,3からの圧縮空気と、ファンによる通風とを、混ぜることなく間接熱交換させてもよい。
また、前記各実施例では、熱回収用熱交換器6,7に、ボイラの給水タンク9への給水を通して、ボイラの給水の予熱を図る例を示したが、熱回収用熱交換器6,7に通す水の用途はこれに限らず適宜変更可能である。また、熱回収用熱交換器6,7への通水条件の有無は、場合により、熱回収用熱交換器6,7を通過後の温水を用いる温水使用設備からの信号を利用してもよい。
また、前記実施例2において、入口弁16(またはこれに代わる入口側三方弁)は、場合により、その設置を省略してもよい。その場合でも、熱回収用熱交換器6,7への通水停止中で且つ圧縮機2,3の作動中には、熱回収用熱交換器6,7の出口側から熱回収用熱交換器6,7への圧縮空気の流入を防止することができる。
さらに、前記各実施例において、圧縮機2,3の段数は、適宜に変更可能である。たとえば、単段の圧縮機2,3であってもよい。その場合、前記各実施例において、二つの圧縮機2,3の内の一方の設置を省略し、それに伴い、その圧縮機2,3の直後に設置された熱回収用熱交換器6,7とエアクーラ4,5の設置を省略すればよい。たとえば、図1および図2において、高段圧縮機3、第二熱回収用熱交換器7およびアフタークーラ5の設置を省略することができる。逆に、図1および図2において、圧縮機を三段以上としてもよく、それに伴い、圧縮機、熱回収用熱交換器およびエアクーラのセットの設置台数を増やせばよい。
1 熱回収システム
2 低段圧縮機
3 高段圧縮機
4 インタークーラ(エアクーラ)
5 アフタークーラ(エアクーラ)
6 第一熱回収用熱交換器
7 第二熱回収用熱交換器
8 空気路
9 給水タンク
10 給水路
11 給水弁
12 水位センサ
13 温度センサ
14 流量計
15 バイパス路(15A:第一バイパス路、15B:第二バイパス路)
16 入口弁(16A:第一入口弁、16B:第二入口弁)
17 出口弁(17A:第一出口弁、17B:第二出口弁)
18 バイパス弁(18A:第一バイパス弁、18B:第二バイパス弁)
19 四方弁(19A:第一四方弁、19B:第二四方弁)

Claims (9)

  1. オイルフリー式の圧縮機からの圧縮空気を冷却するエアクーラと、
    前記圧縮機から前記エアクーラへの空気路に設けられ、圧縮空気と通水とを熱交換して通水を加温する熱回収用熱交換器と、
    前記圧縮機から前記熱回収用熱交換器への空気路と、前記熱回収用熱交換器から前記エアクーラへの空気路とを接続するバイパス路とを備え、
    前記圧縮機の作動中、かつ前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記熱回収用熱交換器への圧縮空気の流入を遮断して、前記バイパス路に圧縮空気を通し、
    前記熱回収用熱交換器への通水開始から設定時間経過するまで、前記熱回収用熱交換器への通水停止状態への切替えは可能であるが、その後再び前記熱回収用熱交換器への通水開始状態への切替えが不能とされた
    ことを特徴とする熱回収システム。
  2. 前記バイパス路が設置された熱回収システムにおいて、
    前記圧縮機の作動条件を満たすと、前記圧縮機を作動する一方、前記圧縮機の作動条件を満たさないと、前記圧縮機を停止し、
    前記圧縮機の作動中、前記熱回収用熱交換器への通水条件を満たすと、前記熱回収用熱交換器に通水する一方、前記熱回収用熱交換器への通水条件を満たさないと、前記熱回収用熱交換器への通水を停止する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱回収システム。
  3. 前記バイパス路が設置された熱回収システムにおいて、
    前記バイパス路に設けられるバイパス弁と、
    前記圧縮機から前記熱回収用熱交換器への空気路の内、前記バイパス路との分岐部よりも下流に設けられる入口弁と、
    前記熱回収用熱交換器から前記エアクーラへの空気路の内、前記バイパス路との合流部よりも上流に設けられる出口弁とを備え、
    前記熱回収用熱交換器への通水中、前記入口弁および前記出口弁を開く一方、前記バイパス弁を閉じ、前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記バイパス弁を開く一方、前記入口弁および前記出口弁を閉じる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱回収システム。
  4. 前記バイパス弁、前記入口弁および前記出口弁の設置に代えて、前記分岐部および前記合流部に、それぞれ三方弁が設けられ、
    この三方弁を制御して、前記熱回収用熱交換器への通水中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記熱回収用熱交換器を介して前記エアクーラに送る一方、前記バイパス路には送らず、前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記バイパス路を介して前記エアクーラに送る一方、前記熱回収用熱交換器には送らない
    ことを特徴とする請求項3に記載の熱回収システム。
  5. 前記バイパス弁、前記入口弁および前記出口弁の設置に代えて、四方弁を備え、
    この四方弁は、四つの接続口にそれぞれ、前記圧縮機の出口側、前記熱回収用熱交換器の入口側、前記熱回収用熱交換器の出口側、および前記エアクーラの入口側が接続され、
    この四方弁を制御して、前記熱回収用熱交換器への通水中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記熱回収用熱交換器を介して前記エアクーラに送り、前記熱回収用熱交換器への通水停止中、前記圧縮機からの圧縮空気を、前記熱回収用熱交換器を介さずに前記エアクーラに送る
    ことを特徴とする請求項3に記載の熱回収システム。
  6. 前記圧縮機の作動中、前記熱回収用熱交換器への通水状態から通水停止状態へ切り替える際、前記バイパス弁を開いてから、前記入口弁および前記出口弁を閉じ、
    前記圧縮機の作動中、前記熱回収用熱交換器への通水停止状態から通水状態へ切り替える際、前記入口弁および前記出口弁を開いてから、前記バイパス弁を閉じる
    ことを特徴とする請求項3に記載の熱回収システム。
  7. 請求項3または請求項6において、前記入口弁の設置を省略するか、
    請求項4において、前記分岐部に設けられる三方弁の設置を省略した
    ことを特徴とする熱回収システム。
  8. 前記熱回収用熱交換器への通水中、前記熱回収用熱交換器の出口側水温が設定温度を超えると、前記圧縮機を停止する
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱回収システム。
  9. 前記圧縮機として、低段圧縮機と高段圧縮機とを備え、
    前記エアクーラとして、インタークーラとアフタークーラとを備え、
    前記熱回収用熱交換器として、第一熱回収用熱交換器と第二熱回収用熱交換器とを備え、
    前記低段圧縮機からの圧縮空気は、前記インタークーラを介して前記高段圧縮機へ送られ、前記高段圧縮機においてさらに圧縮された後、前記アフタークーラへ送られ、
    前記低段圧縮機から前記インタークーラへの空気路に、前記第一熱回収用熱交換器が設けられる一方、前記高段圧縮機から前記アフタークーラへの空気路に、前記第二熱回収用熱交換器が設けられ、
    前記第一熱回収用熱交換器と前記第二熱回収用熱交換器とには、設定順序で直列に水が通されるか、並列に水が通される
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱回収システム。
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