JP6350254B2 - 電子機器 - Google Patents
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上記目的を達成するための第2発明は、ワイヤーハーネス(70、80)を介して電源供給および外部機器との通信の少なくとも一方が行われる電子機器であって、ワイヤーハーネスと電子機器内部の回路網との特性インピーダンスによって定まる共振周波数近傍の周波数を持つノイズが、ワイヤーハーネスもしくは電子機器内部の回路網に重畳して生じる電圧変動を検出する検出回路(20、120)と、検出回路により検出された電圧変動のレベルに基づいて、回路網の容量とインダクタンスとの少なくとも一方を変化させて、共振周波数をシフトさせる共振周波数シフト回路(30、130、230、330、430、530)と、を備え、検出回路(120)は、回路網に生じる電圧変動により充電される第1コンデンサ(124)を有し、共振周波数シフト回路は、第1コンデンサの充電電圧が所定の回路作動電圧以上となったときに作動することを特徴とする。
上記目的を達成するための第3発明は、ワイヤーハーネス(70、80)を介して電源供給および外部機器との通信の少なくとも一方が行われる電子機器であって、ワイヤーハーネスと電子機器内部の回路網との特性インピーダンスによって定まる共振周波数近傍の周波数を持つノイズが、ワイヤーハーネスもしくは電子機器内部の回路網に重畳して生じる電圧変動を検出する検出回路(20、120)と、検出回路により検出された電圧変動のレベルに基づいて、回路網の容量とインダクタンスとの少なくとも一方を変化させて、共振周波数をシフトさせる共振周波数シフト回路(330)と、を備え、共振周波数シフト回路は、検出回路により検出された電圧変動が所定レベル以上であることに基づいて共振周波数をシフトさせた後、検出回路により検出された電圧変動によらず、シフトさせた後の共振周波数を維持する維持回路(331)を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するための第4発明は、ワイヤーハーネス(70、80)を介して電源供給および外部機器との通信の少なくとも一方が行われる電子機器であって、ワイヤーハーネスと電子機器内部の回路網との特性インピーダンスによって定まる共振周波数近傍の周波数を持つノイズが、ワイヤーハーネスもしくは電子機器内部の回路網に重畳して生じる電圧変動を検出する検出回路(20、120)と、検出回路により検出された電圧変動のレベルに基づいて、回路網の容量とインダクタンスとの少なくとも一方を変化させて、共振周波数をシフトさせる共振周波数シフト回路(530)と、を備え、共振周波数シフト回路は、相対的に高い共振周波数と相対的に低い共振周波数とに共振周波数をシフトさせることが可能であり、相対的に高い共振周波数および相対的に低い共振周波数のいずれか一方に共振周波数をシフトさせた状態で、検出回路により検出された電圧変動が所定レベル以上であることに基づいて、相対的に高い共振周波数および相対的に低い共振周波数の他方に共振周波数をシフトさせることを特徴とする。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明の電子機器の第1実施形態となるECU1の概略構成図を図1に示している。このECU1は、車両に搭載されているものとする。
図1に示すように、ECU1は、制御回路10、検出回路20、共振周波数シフト回路30、コンデンサ40、端子61、62を備えている。端子61、62には、それぞれ、ワイヤーハーネス70、80の一端が接続されている。これらワイヤーハーネス70、80の他端は、端子63、64に接続されている。本実施形態では、端子63は、車載バッテリに接続されているとし、端子64はグランドに接続されているとする。したがって、ECU1には、ワイヤーハーネス70、80を介して電源が供給される。
図3に示すように、検出回路20は、3つのツェナーダイオード21〜23、抵抗24、コンデンサ25、抵抗26を備える。3つのツェナーダイオード21〜23と抵抗24は、この順に直列接続されており、ツェナーダイオード21の一方の端は電源配線51に接続され、抵抗24の一方の端はグランド配線52に接続されている。
共振周波数シフト回路30は、電源配線51とグランド配線52に接続された回路であり、図3に示すように、コンデンサ31とMOSFET32を備える。
次に検出回路20および共振周波数シフト回路30の作動を説明する。電源配線51の電圧が合計降伏電圧を超えると、AB→BD→DE間に電流が流れる。これにより、コンデンサ25が充電されていく。
以上、説明した第1実施形態のECU1は検出回路20を備える。この検出回路20は、電源配線51の電圧が合計降伏電圧を超えたことにより充電されるコンデンサ25を備えており、このコンデンサ25の充電電圧がトランジスタオン電圧を超えるとMOSFET32がオンして共振周波数シフト回路30が作動する。
次に、第2実施形態を説明する。この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
検出回路120は、コンデンサ121、ダイオード122、123、コンデンサ124、抵抗125、126を備える。コンデンサ121は、一端が電源配線51に接続されており、他端がダイオード122のカソード端子に接続されている。ダイオード122のアノード端子はグランド配線52に接続されている。
コンデンサ121は、カップリングキャパシタとして機能しており、電源配線51の電圧の変動成分を通過させる。電源配線51に重畳した交流ノイズにより、電源配線51の電圧が電源配線51のDC電圧よりも上昇する時は、電源配線51からコンデンサ121、ダイオード123、コンデンサ124、グランド配線52へと電流が流れるので、コンデンサ124が充電される。
第3実施形態では、図6に示すように、第1実施形態と同じ検出回路20を備え、また、共振周波数シフト回路130を備える。
共振周波数シフト回路130は、コイル131、MOSFET132、抵抗133、134、MOSFET135を備える。コイル131は、電源配線51に直列に接続されている。MOSFET132は、pチャンネル型であり、ソース端子が電源配線51のコイル131よりも上流側に接続され、ドレイン端子が電源配線51のコイル131よりも下流側に接続され、ゲート端子が抵抗133、134の間に接続されている。
MOSFET135がオフのときは、MOSFET132もオフである。このときは、コイル131を電流が流れる。コンデンサ25の充電電圧が高くなり、MOSFET135がオンすると、電源配線51から抵抗133、134、MOSFET135を通り、グランド配線52に電流が流れる。これにより、抵抗133、134間の電位が低下して、MOSFET132がオンする。このときは、主としてMOSFET132を通る経路で電源配線51に電流が流れる。したがって、ワイヤーハーネス70、80とECU1とを含む回路網の特性インピーダンスは、MOSFET135がオンする前とは異なる値となる。
第4実施形態は、図7に示すように、第1実施形態と同じ検出回路20を備え、また、共振周波数シフト回路230を備える。
第5実施形態では、図8に示すように、第1実施形態と同じ検出回路20を備え、また、共振周波数シフト回路330を備える。
第6実施形態では、図10に示すように、第1実施形態と同じ検出回路20を備え、また、共振周波数シフト回路として機能するバリアブルキャパシタ430を備える。バリアブルキャパシタ430には、抵抗26を介して、コンデンサ25の充電電圧が入力される。
第7実施形態では、図11に示すように、第1実施形態と同じ検出回路20と、第1共振周波数シフト回路530Aと、第2共振周波数シフト回路530Bと、マイコン531とを含む共振周波数シフト回路530を備える。
たとえば、前述の実施形態のワイヤーハーネス70は電源を供給していたが、このワイヤーハーネス70が外部機器と通信をするための信号線であってもよい。また、電源をECU1に供給するワイヤーハーネス70とは別に、外部機器と通信をするためのワイヤーハーネスがECU1に接続されていてもよい。
前述の実施形態において、検出回路20を用いていた部分に、検出回路120を用いてもよい。
検出回路20は、3つのツェナーダイオード21〜23を備えていたが、ツェナーダイオードの数は3つである必要はなく、たとえば、1つのみでもよい。
前述の実施形態においてバイポーラトランジスタを用いている場所に、MOSFETやIGBTを代わりに用いてもよい。また、反対に、MOSFETを用いている場所にバイポーラトランジスタやIGBTを用いてもよい。
共振周波数を変化させるためのコンデンサ31、231に代えて、コイルを用いてもよい(変形例5)。また、コンデンサ31、231とコイルとを用いて共振周波数を変化させてもよい(変形例6)。
Claims (15)
- ワイヤーハーネス(70、80)を介して電源供給および外部機器との通信の少なくとも一方が行われる電子機器であって、
前記ワイヤーハーネスと前記電子機器内部の回路網との特性インピーダンスによって定まる共振周波数近傍の周波数を持つノイズが、前記ワイヤーハーネスもしくは前記電子機器内部の回路網に重畳して生じる電圧変動を検出する検出回路(20、120)と、
前記検出回路により検出された電圧変動のレベルに基づいて、前記回路網の容量とインダクタンスとの少なくとも一方を変化させて、前記共振周波数をシフトさせる共振周波数シフト回路(30、130、230、330、430、530)と、を備え、
前記検出回路(20)は、前記電圧変動の大きさが所定電圧以上である場合に充電される第1コンデンサ(25)を有し、
前記共振周波数シフト回路は、前記第1コンデンサの充電電圧によって作動することを特徴とする電子機器。 - ワイヤーハーネス(70、80)を介して電源供給および外部機器との通信の少なくとも一方が行われる電子機器であって、
前記ワイヤーハーネスと前記電子機器内部の回路網との特性インピーダンスによって定まる共振周波数近傍の周波数を持つノイズが、前記ワイヤーハーネスもしくは前記電子機器内部の回路網に重畳して生じる電圧変動を検出する検出回路(20、120)と、
前記検出回路により検出された電圧変動のレベルに基づいて、前記回路網の容量とインダクタンスとの少なくとも一方を変化させて、前記共振周波数をシフトさせる共振周波数シフト回路(30、130、230、330、430、530)と、を備え、
前記検出回路(120)は、前記回路網に生じる電圧変動により充電される第1コンデンサ(124)を有し、
前記共振周波数シフト回路は、前記第1コンデンサの充電電圧が所定の回路作動電圧以上となったときに作動することを特徴とする電子機器。 - 前記共振周波数シフト回路(30、130、230、330、530)は、前記回路網に接続され、前記第1コンデンサの充電電圧によりオン、オフ状態が変化するトランジスタ(32、135、232)と、前記トランジスタのオン、オフにより、電流量が変化する第2コンデンサ(31、231)またはコイル(131)とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
- 前記共振周波数シフト回路(230)は、前記トランジスタと前記第2コンデンサまたはコイルとの組み合わせを複数組有し、前記複数組の組み合わせが備える各トランジスタは、互いに異なる前記充電電圧によりオン、オフ状態が変化することを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
- 前記共振周波数シフト回路(330)は、前記検出回路により検出された電圧変動が所定レベル以上であることに基づいて前記共振周波数をシフトさせた後、前記検出回路により検出された電圧変動によらず、シフトさせた後の共振周波数を維持する維持回路(331)を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器。
- 前記共振周波数シフト回路(430)は、前記第1コンデンサの充電電圧に応じて静電容量が変化するバリアブルキャパシタを備えることにより、前記共振周波数を連続的にシフトさせることを可能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
- 前記共振周波数シフト回路(530)は、相対的に高い共振周波数と相対的に低い共振周波数とに共振周波数をシフトさせることが可能であり、前記相対的に高い共振周波数および前記相対的に低い共振周波数のいずれか一方に共振周波数をシフトさせた状態で、前記検出回路により検出された電圧変動が所定レベル以上であることに基づいて、前記相対的に高い共振周波数および前記相対的に低い共振周波数の他方に共振周波数をシフトさせることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
- ワイヤーハーネス(70、80)を介して電源供給および外部機器との通信の少なくとも一方が行われる電子機器であって、
前記ワイヤーハーネスと前記電子機器内部の回路網との特性インピーダンスによって定まる共振周波数近傍の周波数を持つノイズが、前記ワイヤーハーネスもしくは前記電子機器内部の回路網に重畳して生じる電圧変動を検出する検出回路(20、120)と、
前記検出回路により検出された電圧変動のレベルに基づいて、前記回路網の容量とインダクタンスとの少なくとも一方を変化させて、前記共振周波数をシフトさせる共振周波数シフト回路(330)と、を備え、
前記共振周波数シフト回路は、前記検出回路により検出された電圧変動が所定レベル以上であることに基づいて前記共振周波数をシフトさせた後、前記検出回路により検出された電圧変動によらず、シフトさせた後の共振周波数を維持する維持回路(331)を備えることを特徴とする電子機器。 - 前記検出回路(20)は、前記電圧変動の大きさが所定電圧以上である場合に充電される第1コンデンサ(25)を有し、
前記共振周波数シフト回路は、前記第1コンデンサの充電電圧によって作動することを特徴とする請求項8に記載の電子機器。 - 前記検出回路(120)は、前記回路網に生じる電圧変動により充電される第1コンデンサ(124)を有し、
前記共振周波数シフト回路は、前記第1コンデンサの充電電圧が所定の回路作動電圧以上となったときに作動することを特徴とする請求項8に記載の電子機器。 - 前記共振周波数シフト回路(30、130、230、330、530)は、前記回路網に接続され、前記第1コンデンサの充電電圧によりオン、オフ状態が変化するトランジスタ(32、135、232)と、前記トランジスタのオン、オフにより、電流量が変化する第2コンデンサ(31、231)またはコイル(131)とを有することを特徴とする請求項9または10に記載の電子機器。
- 前記共振周波数シフト回路(230)は、前記トランジスタと前記第2コンデンサまたはコイルとの組み合わせを複数組有し、前記複数組の組み合わせが備える各トランジスタは、互いに異なる前記充電電圧によりオン、オフ状態が変化することを特徴とする請求項11に記載の電子機器。
- ワイヤーハーネス(70、80)を介して電源供給および外部機器との通信の少なくとも一方が行われる電子機器であって、
前記ワイヤーハーネスと前記電子機器内部の回路網との特性インピーダンスによって定まる共振周波数近傍の周波数を持つノイズが、前記ワイヤーハーネスもしくは前記電子機器内部の回路網に重畳して生じる電圧変動を検出する検出回路(20、120)と、
前記検出回路により検出された電圧変動のレベルに基づいて、前記回路網の容量とインダクタンスとの少なくとも一方を変化させて、前記共振周波数をシフトさせる共振周波数シフト回路(530)と、を備え、
前記共振周波数シフト回路は、相対的に高い共振周波数と相対的に低い共振周波数とに共振周波数をシフトさせることが可能であり、前記相対的に高い共振周波数および前記相対的に低い共振周波数のいずれか一方に共振周波数をシフトさせた状態で、前記検出回路により検出された電圧変動が所定レベル以上であることに基づいて、前記相対的に高い共振周波数および前記相対的に低い共振周波数の他方に共振周波数をシフトさせることを特徴とする電子機器。 - 前記検出回路(20)は、前記電圧変動の大きさが所定電圧以上である場合に充電される第1コンデンサ(25)を有し、
前記共振周波数シフト回路は、前記第1コンデンサの充電電圧によって作動することを特徴とする請求項13に記載の電子機器。 - 前記検出回路(120)は、前記回路網に生じる電圧変動により充電される第1コンデンサ(124)を有し、
前記共振周波数シフト回路は、前記第1コンデンサの充電電圧が所定の回路作動電圧以上となったときに作動することを特徴とする請求項13に記載の電子機器。
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