JP6349107B2 - 仕上げ構造 - Google Patents
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Description
前記水硬性組成物層は、ポルトランドセメントと、アルミナセメントと、無水石膏と、無機粉末と、骨材と、水と、アクリル酸ブチルを含まない樹脂粉末と、を有する水硬性組成物の層であり、
前記樹脂粉末は、エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末であることを特徴とする仕上げ構造である。
また、主たる本発明は、基材と、前記基材の上の水硬性組成物層と、前記水硬性組成物層の上の接着剤層と、前記接着剤層の上の可塑剤を含有する仕上げ材と、を備え、前記水硬性組成物層と前記接着剤層との間に水硬性組成物用プライマー層が設けられていない仕上げ構造であって、
前記水硬性組成物層は、ポルトランドセメントと、アルミナセメントと、無水石膏と、無機粉末と、骨材と、水と、アクリル酸ブチルを含まない樹脂粉末と、を有する水硬性組成物の層であり、
前記樹脂粉末は、酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末であることを特徴とする仕上げ構造である。
また、主たる本発明は、基材と、前記基材の上の水硬性組成物層と、前記水硬性組成物層の上の接着剤層と、前記接着剤層の上の可塑剤を含有する仕上げ材と、を備え、前記水硬性組成物層と前記接着剤層との間に水硬性組成物用プライマー層が設けられていない仕上げ構造であって、
前記水硬性組成物層は、ポルトランドセメントと、アルミナセメントと、無水石膏と、無機粉末と、骨材と、水と、アクリル酸ブチルを含まない樹脂粉末と、を有する水硬性組成物の層であり、
前記ポルトランドセメント、前記アルミナセメント、前記無水石膏、及び、前記無機粉末の総重量に対する、
前記樹脂粉末の重量割合は、5パーセント以上であることを特徴とする仕上げ構造である。
前記水硬性組成物層は、ポルトランドセメントと、アルミナセメントと、無水石膏と、無機粉末と、骨材と、水と、アクリル酸ブチルを含まない樹脂粉末と、を有する水硬性組成物の層であることを特徴とする仕上げ構造。
前記樹脂粉末の重量割合は、2パーセント以上であることとしてもよい。
前記樹脂粉末の重量割合は、5パーセント以上であることとしてもよい。
図1は、本実施の形態に係る床仕上げ構造10の概略縦断面図である。
<<<実験A>>>
1.目的について
前述したとおり、セルフレベリング材16を、速硬タイプにすることで、2−エチル−1−ヘキサノールの発生が抑制されることを確認するための試験である。
一般タイプのセルフレベリング材16と速硬タイプのセルフレベリング材16を用意する。また、エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末が入ったものと、酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末の入ったものを、一般タイプ及び速硬タイプの各々について用意する。
試験体A2(本件例):速硬タイプでエチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末が含有されているセルフレベリング材
試験体B1(比較例):一般タイプで酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末が含有されているセルフレベリング材
試験体B2(本件例):速硬タイプで酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末が含有されているセルフレベリング材
なお、ポルトランドセメント、アルミナセメント、無水石膏、及び、無機粉末の総重量(アルミナセメント、無水石膏については含有されていない場合もある)に対する、樹脂粉末の重量割合は、いずれも5パーセントとする。試験体A1と試験体A2の違い(試験体B1と試験体B2の違い)は、アルミナセメント及び無水石膏の有無だけである。
ステップ1 シャーレ21(φ90×20mm)にセルフレベリング材16を充填する。
結果を、図3に示す。この結果から、速硬タイプの臭気抑制効果が確認できる。
1.目的について
前述したとおり、樹脂粉末が2−エチル−1−ヘキサノールの発生を抑制することを確認するための試験である。また、樹脂粉末の好ましい重量割合を確認するための試験でもある。
樹脂粉末を含んだセルフレベリング材16と樹脂粉末を含まないセルフレベリング材16を用意する。樹脂粉末を含んだセルフレベリング材16として、前記重量割合が2パーセント、3パーセント、5パーセント、10パーセントのものを用意する。また、エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末が入ったものと、酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末の入ったものを、これらの各々について用意する。
試験体A1(本件例):エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末が2パーセント含有されているセルフレベリング材
試験体A2(本件例):エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末が3パーセント含有されているセルフレベリング材
試験体A3(本件例):エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末が5パーセント含有されているセルフレベリング材
試験体A4(本件例):エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末が10パーセント含有されているセルフレベリング材
試験体B1(本件例):酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末が2パーセント含有されているセルフレベリング材
試験体B2(本件例):酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末が3パーセント含有されているセルフレベリング材
試験体B3(本件例):酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末が5パーセント含有されているセルフレベリング材
試験体B4(本件例):酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末が10パーセント含有されているセルフレベリング材
なお、これらは、いずれも速硬タイプのセルフレベリング材16である。
ステップ1 スチレン容器24(8.5×17.5×1.0cm)にセルフレベリング材16を充填する。
結果を、図5に示す。この結果から、樹脂粉末の臭気抑制効果が確認できる。また、前記重量割合は、2パーセント以上であることが好ましく、また、5パーセント以上がさらに好ましいことも確認できる。
1.目的について
前述したとおり、エチレン・酢酸ビニル共重合体や酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末を使用することによって、ブタノールの臭気抑制効果が発揮されることを確認するための試験である。
樹脂粉末としてエチレン・酢酸ビニル共重合体を含んだセルフレベリング材16と、酢酸ビニル・ベオバ共重合体を含んだセルフレベリング材16と、アクリル酸ブチルを含んだセルフレベリング材16を用意する。
試験体A(本件例):エチレン・酢酸ビニル共重合体が含有されているセルフレベリング材
試験体B(本件例):酢酸ビニル・ベオバ共重合体が含有されているセルフレベリング材
試験体C(比較例):アクリル酸ブチルが含有されているセルフレベリング材
なお、これらは、いずれも速硬タイプのセルフレベリング材16である。また、前記重量割合は、いずれも5パーセントとする。
ステップ4で2−EH濃度の代わりにブタノール濃度を測定することを除いて、実験Bと同様である。
結果を、図6に示す。ブタノールの発生量は、試験体Cにおいて非常に多かったが、試験体A、Bにおいては、樹脂粉末が含有されていないセルフレベリング材(試験体0)並みに少なかった。この結果から、エチレン・酢酸ビニル共重合体や酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末を使用したときの、ブタノールの臭気抑制効果が確認できる。
1.目的について
前述したとおり、水(混練水)の、該水(混練水)以外のセルフレベリング材16の総重量に対する水重量比率が、2−EHの臭気抑制効果に影響を与えないことを確認するための試験である。
樹脂粉末としてエチレン・酢酸ビニル共重合体を含んだ速硬タイプのセルフレベリング材16として、水重量比率が16パーセント、20パーセント、22パーセント、25パーセントのものを用意する。
試験体A2:水重量比率が20パーセントのセルフレベリング材
試験体A3:水重量比率が22パーセントのセルフレベリング材
試験体A4:水重量比率が25パーセントのセルフレベリング材
3.試験方法について(図4参照)
実験Bと同様である。
結果を、図7に示す。各々の試験体間で、2−EH濃度の有意な差は見られなかった。この結果から、水重量比率が2−EHの臭気抑制効果に影響を与えないことが確認できる。
上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
12 コンクリート下地
14 プライマー
16 セルフレベリング材
18 ピールアップ接着剤
20 タイルカーペット
21 シャーレ
22 アルミテープ
24 スチレン容器
25 ラップ
Claims (6)
- 基材と、前記基材の上の水硬性組成物層と、前記水硬性組成物層の上の接着剤層と、前記接着剤層の上の可塑剤を含有する仕上げ材と、を備え、前記水硬性組成物層と前記接着剤層との間に水硬性組成物用プライマー層が設けられていない仕上げ構造であって、
前記水硬性組成物層は、ポルトランドセメントと、アルミナセメントと、無水石膏と、無機粉末と、骨材と、水と、アクリル酸ブチルを含まない樹脂粉末と、を有する水硬性組成物の層であり、
前記樹脂粉末は、エチレン・酢酸ビニル共重合体の樹脂粉末であることを特徴とする仕上げ構造。 - 基材と、前記基材の上の水硬性組成物層と、前記水硬性組成物層の上の接着剤層と、前記接着剤層の上の可塑剤を含有する仕上げ材と、を備え、前記水硬性組成物層と前記接着剤層との間に水硬性組成物用プライマー層が設けられていない仕上げ構造であって、
前記水硬性組成物層は、ポルトランドセメントと、アルミナセメントと、無水石膏と、無機粉末と、骨材と、水と、アクリル酸ブチルを含まない樹脂粉末と、を有する水硬性組成物の層であり、
前記樹脂粉末は、酢酸ビニル・ベオバ共重合体の樹脂粉末であることを特徴とする仕上げ構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の仕上げ構造であって、
前記ポルトランドセメント、前記アルミナセメント、前記無水石膏、及び、前記無機粉末の総重量に対する、
前記樹脂粉末の重量割合は、2パーセント以上であることを特徴とする仕上げ構造。 - 基材と、前記基材の上の水硬性組成物層と、前記水硬性組成物層の上の接着剤層と、前記接着剤層の上の可塑剤を含有する仕上げ材と、を備え、前記水硬性組成物層と前記接着剤層との間に水硬性組成物用プライマー層が設けられていない仕上げ構造であって、
前記水硬性組成物層は、ポルトランドセメントと、アルミナセメントと、無水石膏と、無機粉末と、骨材と、水と、アクリル酸ブチルを含まない樹脂粉末と、を有する水硬性組成物の層であり、
前記ポルトランドセメント、前記アルミナセメント、前記無水石膏、及び、前記無機粉末の総重量に対する、
前記樹脂粉末の重量割合は、5パーセント以上であることを特徴とする仕上げ構造。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の仕上げ構造であって、
前記水の、該水以外の前記水硬性組成物の総重量に対する重量比率は、16パーセント以上25パーセント以下であることを特徴とする仕上げ構造。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の仕上げ構造であって、
前記可塑剤は、DOPを含むことを特徴とする仕上げ構造。
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