JP6347367B2 - Locking nut - Google Patents
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Description
本発明は、ゆるみ止めナットに関するものである。 The present invention relates to a locking nut.
従来、ゆるみ止めナットとしては、例えば中心部に軸方向に貫通するねじ孔が形成されたナット本体の上端面に環状カシメ部が設けられ、そのカシメ部の内部にねじ孔と同心で水平に平板状弾性ワッシャーがカシメ固定される一方、この弾性ワッシャーの内周面に、例えば図17及び図18に示されているように半径方向内方で面一状に突出する2個の凸状係合部片a,a´と2個の切欠凹部b,b´とがそれぞれ90°の等間隔で交互に形成されるとともに、各凸状係合部片a,a´の内周面がねじ孔の内径とほぼ同径の円弧状に形成され、かつ、各切欠凹部b,b´の内周面がねじ孔の谷径よりも大径の円弧状に形成され構成されている。 Conventionally, as a locking nut, for example, an annular caulking portion is provided on the upper end surface of a nut body in which a screw hole penetrating in the axial direction is formed in the center portion, and a flat plate horizontally concentrically with the screw hole inside the caulking portion. The convex elastic washer is fixed by caulking, and two convex engagements are formed on the inner peripheral surface of the elastic washer so as to protrude flush with each other radially inward as shown in FIGS. 17 and 18, for example. The pieces a, a ′ and the two notched recesses b, b ′ are alternately formed at equal intervals of 90 °, and the inner peripheral surfaces of the convex engaging pieces a, a ′ are screw holes. The inner circumferential surface of each notch recess b, b 'is formed in an arc shape larger in diameter than the valley diameter of the screw hole.
そして、このゆるみ止めナットのボルトへの螺入に際しては、上記弾性ワッシャーの一方側で90°の円弧幅の凸状係合部片a,a´をボルトのねじ山を探るためのものとしてボルトのねじ山の間に入り込ませる一方、残る他方側で90°の円弧幅の凸状係合部片a,a´を弾性変形させながらボルトのねじ山を強圧し、これにより自然回動を防止する摩擦トルク(以下、プリベリングトルクという)を発生させて、ナットのゆるみ止めを図るようにしている。 When the locking nuts are screwed into the bolts, the convex engaging portions a and a ′ having a 90 ° arc width on one side of the elastic washer are used for searching for the screw thread of the bolt. The screw thread of the bolt is strongly pressed while elastically deforming the convex engagement pieces a and a ′ having a 90 ° arc width on the other side while preventing the natural rotation. Friction torque (hereinafter referred to as pre-leveling torque) is generated to prevent the nut from loosening.
ところで、従来、使用されている上記した構成の弾性ワッシャーは、例えば平板を打ち抜き加工して、外周が円形の平板でその中心部に90°の円弧幅の2個の凸状係合部片a,a´と2個の切欠凹部b,b´をそれぞれ交互に形成してなるもので、図18に示すような単純な一枚の扁平板形状を呈するものである。そのため、90°の円弧幅の凸状係合部片a,a´を弾性変形させかつボルトのねじ山に当接させながら入り込ませる際、凸状係合部片a,a´の突出側両端角部がねじ山に突き当たりながら無理やり弾性変形させられてねじ込まれることになる。その結果、凸状係合部片a,a´はボルトのねじ山間にスムーズに入りづらいものであり、作業性が悪い問題がある。しかも、凸状係合部片a,a´の突出側両端角部はボルトのねじ山を傷つけやすく、鍍金はがれによる腐食の原因や焼き付けの原因となっているのが大きな欠点であり、問題である。また、凸状係合部片a,a´の突出側両端角部によりボルトのねじ山を損傷させてしまうと、再使用が不能となる問題も有していた。鍍金はがれによる腐食の原因や焼き付けを引き起こし、再使用が不能となる問題も有していた。 By the way, the above-described elastic washer having the above-described configuration is formed by punching a flat plate, for example, and has two convex engagement pieces a having a circular outer periphery and an arc width of 90 ° at the center thereof. , A ′ and two notch recesses b, b ′ are formed alternately, and has a simple flat plate shape as shown in FIG. Therefore, when the convex engagement pieces a and a ′ having an arc width of 90 ° are elastically deformed and brought into contact with the screw threads of the bolts, both ends on the protruding side of the convex engagement pieces a and a ′ The corners are forced to elastically deform while screwing into the screw threads. As a result, the convex engagement pieces a and a ′ are difficult to smoothly enter between the screw threads of the bolt, and there is a problem that workability is poor. Moreover, the projecting side end corners of the projecting engagement pieces a and a ′ are liable to damage the screw thread of the bolt, and it is a major disadvantage that it causes corrosion and seizure due to plating peeling. is there. Moreover, if the screw thread of the bolt is damaged by the projecting side end corners of the convex engagement pieces a, a ′, there is a problem that the reuse becomes impossible. There was also a problem that the plating could cause corrosion due to peeling or burnt, making it impossible to reuse.
そこで、本発明は、ゆるみ止めナットにおける弾性ワッシャーの凸状係合部片の突出側角部の形状を工夫することにより、ボルトに容易にねじ込めるようにして、作業性の向上を図るとともに、ボルトのねじ山を傷つけにくく、鍍金はがれによる腐食の防止、焼き付きを防ぎ、それでいて凸状係合部片によるナットのゆるみ止め効果を確実に維持できるゆるみ止めナットの開発を課題とする。 Therefore, the present invention aims to improve workability by easily screwing into the bolt by devising the shape of the protruding corner portion of the convex engaging portion piece of the elastic washer in the locking nut, It is an object of the present invention to develop a locking nut that is difficult to damage the screw thread of the bolt, prevents corrosion due to plating peeling, prevents seizure, and reliably maintains the locking effect of the nut by the convex engagement piece.
本願の請求項1記載の発明は、中心部に軸方向に貫通するねじ孔が形成されたナット本体の上端面に環状カシメ部が設けられ、そのカシメ部の内部にねじ孔と同心で水平に平板状弾性ワッシャーがカシメ固定されたゆるみ止めナットにおいて、弾性ワッシャーの内周面に、半径方向内方に突出しかつその突出内周面がねじ孔の内径とほぼ同径の円弧状に形成された複数個の凸状係合部片と、内面がねじ孔の谷径よりも大径の円弧状に形成された複数個の切欠凹部とが交互に形成されている一方、複数の凸状係合部片におけるすべての突出先端部分である突出周縁部に上方に向って湾曲する湾曲案内部が形成されていると共に、各湾曲案内部は凸状係合部片の一側端から他側端までの突出内周端全周にわたって連続して形成され、かつ、すべての湾曲案内部は側面視において同一高さで同一端面形状を呈するように形成されていることを特徴とする。In the invention according to
本願の請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、弾性ワッシャーの内周面に形成される複数の凸状係合部片が、その円弧幅の角度を互いに異ならしめて形成されていることを特徴とする。The invention according to
本願の請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の構成において、弾性ワッシャーの内周面に形成される複数の切欠凹部が、その円弧幅の角度を互いに異ならしめて形成されており、これにより隣り合う凸状係合部片の形成位置に変化を付け、ねじ込み時のトルクを軽減または増加させることを特徴とする。In the invention according to
本願の請求項1記載の発明によれば、ゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャーにおける複数の凸状係合部片のすべての突出先端部分である突出周縁部に上方に向って湾曲する湾曲案内部が形成されていると共に、各湾曲案内部は凸状係合部片の一側端から他側端までの突出内周端全周にわたって連続して形成され、かつ、すべての湾曲案内部は側面視において同一高さで同一端面形状を呈するように形成されているから、それぞれの凸状係合部片をボルトのねじ山の間に入り込ませる際、上方に向って湾曲する湾曲案内部により積極的に誘導してねじ山の間に入り込ませることができる。その結果、凸状係合部片の突出側角部がねじ山に突き当り、その突き当った状態のままでねじ山の間に入り込んで行くといったことが解消されるばかりか、この湾曲案内部の湾曲面に誘導されて凸状係合部片はボルトのねじ山の間にスムーズにねじ込まれることになる。したがって、螺入作業を著しく高めることができ、しかも、凸状係合部片の突出側角部がボルトのねじ山を傷つけてしまうのを防止できるとともに、傷部からの腐食および焼き付を防止ことができる。その上、凸状係合部片の突出側角部によりボルトのねじ山を損傷させてしまうことがないので、ボルト及びゆるみ止めナットの再使用も可能になる。According to the invention described in
また、本願の請求項2記載の発明によれば、上述した効果に加えて、例えばゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャーにおける2個の第1凸状係合部片と第2凸状係合部片のうち、弾性変形させながらボルトのねじ山を強圧し、自然回動を防止するプリベリングトルクを発生させる第1凸状係合部片の角度を広くすることで、大きな接触面積と大きな軸方向への変形量でボルトのねじ山を強圧することができる。その結果、平板状弾性ワッシャーのプリベリングトルク値を、求めるプリベリングトルク値と同じに設定する場合、該ワッシャーの厚みを従来の平板状弾性ワッシャーの厚みに比べて薄く抑えることが可能になる。
したがって、平板状弾性ワッシャーの厚みを積極的に薄く設定することによって、手作業でも容易に弾性変形させながら入り込ませることが可能になり、斯かる特異な形状による効果と、上記した湾曲案内部による効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができ、加えてボルトのねじ山を傷つけにくくするとともに、傷部からの腐食および焼き付を抑えることができる。したがって、上述した湾曲案内部による効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができる。Further, according to the invention described in
Therefore, by setting the thickness of the flat elastic washer to be thin, it is possible to enter it while being easily elastically deformed even by manual work. A synergistic effect with the effect can be obtained, and the work can be further enhanced. In addition, the screw thread of the bolt is hardly damaged, and corrosion and seizure from the damaged part can be suppressed. Therefore, a synergistic effect with the above-described effect of the curved guide portion can be obtained, and the work can be further enhanced.
また、本願の請求項3記載の発明によれば、上述した湾曲案内部による効果に加えて、例えばゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャーにおける2個の第1凹状切欠部と第2凹状切欠部の円弧幅を異ならしめる構成とすることにより、第2凸状係合部片に対する第1凸状係合部片の形成位置に変化を付けて、ねじ込み時のトルクを軽減または増加させることができる。これにより、凸状係合部片を弾性変形させかつボルトのねじ山に当接させながら入り込ませる硬さの調節をより幅広く行うことができる。その結果、凸状係合部片の湾曲案内部や、凸状係合部片の角度、及び弾性ワッシャーの厚みに加えて凸状係合部片の形成位置を幅広く変化させることによって、更に、作業を著しく高めることができる。Further, according to the invention described in
以下本発明に係るゆるみ止めナットを図に基づいて説明する。 Hereinafter, a locking nut according to the present invention will be described with reference to the drawings.
図1及び図2は、本発明に係るゆるみ止めナットを示し、このゆるみ止めナットNは、中心部に軸方向に貫通するねじ孔1aが形成されたナット本体1と、このナット本体1の上面にカシメ止めされた平板状弾性ワッシャー2とを備える。ナット本体1の上面には、ねじ孔1aと同心でかつねじ孔1aの谷径よりも大径の環状カシメ部11が設けられ、ナット本体1の下部には、座部12が設けられている。なお、ナット本体1の形状としては図2のように平面視六角形とするほか、たとえば四角形や八角形などの多角形或いは円筒形であってもよいし、また、ナット本体1の下部には、鍔状の座部(図示せず)などを設けてもよい。 1 and 2 show a locking nut according to the present invention. The locking nut N includes a nut
平板状弾性ワッシャー2は、図3に示すように金属製弾性板からなり、その内周面に、半径方向内方に突出しかつその突出端がねじ孔1aの内径とほぼ同径の円弧状に形成された2個の第1、第2凸状係合部片21,22と、内面がねじ孔の谷径よりも大径の円弧状に形成された2個の第1、第2凹状切欠部23,24とが交互に形成されている。 The flat
そして、本発明の平板状弾性ワッシャー2では、図3及び図4に示されているように、第1、2第凸状係合部片21,22の各両側端から突出内周端の全周にわたり上方に向って湾曲する湾曲案内部21a、22aがそれぞれ形成されている。この湾曲案内部21a、22aは、その湾曲形状の特性を生かして凸状係合部片21,22を後記するボルト3のねじ山3aの間に入り込ませるとき、或いはボルト3からゆるみ止めナットNを取外すときに、第1、2第凸状係合部片21,22の突出側両端角部がねじ山3aに突き当らないようにするとともに積極的に誘導してねじ山の間にスムーズに入り込ませ、かつ、ねじ山の間をスムーズに移動させるためのものである。 And, in the flat
ここで、図1〜5に示す実施例では、第1、第2凸状係合部片21,22のうち、一方の第1凸状係合部片21は他方の第2凸状係合部片22よりも角度を180°と大きく取り円弧幅の広い凸状係合部片に形成し、また他方の第2凸状係合部片22は角度を90°と小さくし円弧幅の狭い凸状係合部片に形成されている。また、これら第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22との間に介在される第1、第2凹状切欠部23,24はそれぞれ角度が45°の円弧幅に形成されている。 Here, in the embodiment shown in FIGS. 1 to 5, one of the first and second convex engaging
また、平板状弾性ワッシャー2の厚みは、従来の弾性ワッシャーの厚みに比べて積極的に薄く形成され、手作業で凸状係合部片21,22をボルトのねじ山の間に容易に入り込ませることを可能にしている。つまり、第1凸状係合部片21の円弧幅(180°)を第2凸状係合部片22の円弧幅(90°)よりも2倍大きくしているので、従来の弾性ワッシャーの厚みと同じ厚みであればそれだけプリベリングトルクを大きく設定されることになる。そのため、平板状弾性ワッシャー2のプリベリングトルク値を、求めるプリベリングトルク値と同じに設定する場合、平板状弾性ワッシャー2の厚みを従来の弾性ワッシャーの厚みに比べて薄く抑えることになる。これにより、積極的に手作業で凸状係合部片21,22をボルトのねじ山の間に容易に入り込ませることが可能になる。 Further, the thickness of the flat
このように形成された平板状弾性ワッシャー2は、環状カシメ部11の内部に、ねじ孔1aと同心で水平状にカシメ固定される。 The flat
具体的には、平板状弾性ワッシャー2をナット本体1の上面にカシメ固定する際、予めナット本体1の上端面に、ねじ孔1aと同心にざぐり穴(図示せず)が形成され、このざぐり穴の底面に平板状弾性ワッシャー2がねじ孔1aと同心で水平に位置決め載置され、その後、ざぐり穴の周壁を内側にカシメ止めすことにより平板状弾性ワッシャー2はざぐり穴の底面に固定される。 Specifically, when the plate-like
次に、以上のように構成するゆるみ止めナットの作用について説明する。 Next, the operation of the locking nut configured as described above will be described.
使用時には、図5に示すようにゆるみ止めナットNをボルト3に手作業で螺入し、その後、適宜締付工具によりゆるみ止めナットNを締め付けて被締付物(図示せず)を強固に緊締する。その螺入の際、弾性ワッシャー2における第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22の各両側端から突出内周端の全周にわたり上方に向って湾曲する湾曲案内部21a、22aが形成されているから、第1、第2凸状係合部片21,22をボルト3のねじ山3aの間に入り込ませる際、上方に向って湾曲する湾曲案内部21a、22aにより積極的に誘導してねじ山の間に入り込ませることができる。その結果、従来のように第1、第2凸状係合部片21,22の突出側角部がねじ山3aに突き当り、その突き当った状態のままでねじ山の間に入り込んで行くといったことが解消されるばかりか、この湾曲案内部21a、22aの湾曲面に誘導されて第1、第2凸状係合部片21,22はボルト3のねじ山3aの間にスムーズにねじ込まれることになる。したがって、螺入作業を著しく高めることができ、しかも、第1、第2凸状係合部片21,22の突出側角部がボルト3のねじ山3aを傷つけてしまうのを防止できるとともに、傷部からの腐食および焼き付を防止ことができる。その上、第1、第2凸状係合部片21,22の突出側角部によりボルト3のねじ山3aを損傷させてしまうことがないので、ボルト3及びゆるみ止めナットNの再使用も可能になる。 At the time of use, as shown in FIG. 5, a locking nut N is manually screwed into the
また、図1〜5に示す実施例では、第1凸状係合部片21の円弧幅の角度を180°と第2凸状係合部片22の円弧幅の角度を90°よりも大きく取り、かつ、これら第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22との間に介在される第1、第2凹状切欠部23,24の円弧幅の角度をそれぞれ45°に形成しているので、その特異な形状により上述した湾曲案内部21a、22aによる効果に加え、次のような手作業で容易に螺入することができる。 Moreover, in the Example shown in FIGS. 1-5, the angle of the circular arc width of the 1st convex
先ず、手作業で薄肉とした平板状弾性ワッシャー2の第1凹状切欠部23を利用して第2凸状係合部片22でボルト3のねじ3aの切上がりを探り、この切上がりから第2凸状係合部片22をねじ山間に入り込ませて螺入させる。このとき、第2凸状係合部片22はその角度が90°で円弧幅が狭く、ほとんど変形することなくねじ山間に螺入されるので、ゆるみ止めのバネとしては機能しない。 First, by using the first
次に、引き続き手作業でゆるみ止めナットNをボルト3に回転操作することにより、ボルト3のねじ3aの切上がりを、平板状弾性ワッシャー2の第2切欠凹部24の隙間から第1凸状係合部片21に入り込ませて螺入させる。これにより、角度が180°で円弧幅の広い第1凸状係合部片21をねじ山間に弾性変形させながら螺入させる。 Next, by continuing to manually rotate the locking nut N to the
この第1凸状係合部片21のねじ山間への螺入時、第1凸状係合部片21は180°とその円弧幅が第2凸状係合部片22の円弧幅の2倍となるよう広く形成されているので、大きな接触面積と大きな軸方向への変形量でボルトのねじ山を強圧することができる。その結果、平板状弾性ワッシャー2のプリベリングトルク値を求めるプリベリングトルク値と同じに設定した場合、該ワッシャーの厚みを従来の平板状弾性ワッシャーの厚みに比べて薄く抑えることが可能になる。 When the first
したがって、平板状弾性ワッシャーの厚みを積極的に薄く設定することによって、手作業でも容易に弾性変形させながら入り込ませることが可能になり、斯かる特異な形状による効果と、上記した湾曲案内部21a、22aによる効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができる。 Therefore, by setting the thickness of the flat elastic washer to be thin, it is possible to enter it while being easily elastically deformed even by manual work. The effect of such a unique shape and the
また、平板状弾性ワッシャー2の凸状係合部片及び凹状切欠部の各円弧幅や、個数は、上述した実施の形態のものに限定されるものではなく、使用するボルトの種類や大きさ或いは用途などにより、適宜選択して形成してもよい。 Further, the arc width and the number of the convex engaging piece and the concave notch of the flat
たとえば、図6及び図7に示すように、従来のものと同様に平板状弾性ワッシャー2における第1、2第凸状係合部片21,22と第1.第2凹状切欠部23,24とをそれぞれ90°の等間隔の円弧幅で交互に形成してもよい。 For example, as shown in FIGS. 6 and 7, the first and second convex engaging
また、第1凸状係合部片21を150°〜240°の範囲の円弧幅に、また他方の第2凸状係合部片22を60°〜90°の範囲の円弧幅に形成し、さらにこれら第1凸状係合部片21と第2凸状係合部片22の間に介在される第1、第2凹状切欠部23,24をそれぞれ30°〜60°の範囲の円弧幅に適宜選択して形成してもよい。 Further, the first
具体的には、図8に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を180°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を60°に形成したり、図9に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を120°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を90°に形成したり、図10に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を120°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を90°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を75°に形成したり、図11に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を150°とし、第2凸状係合部片22の円弧幅を90°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を60°に形成したり、さらには図12に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を240°と大きくし、その上で第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に、また第1及び第2凹状切欠部23,24の円弧幅を30°に形成してもよい。 Specifically, as shown in FIG. 8, the arc width of the first
このように、第1,第2凸状係合部片21,22及び第1,第2凹状切欠部23,24の円弧幅を適宜選択することにより、使用するボルトの種類や大きさ或いは用途などに合わせた形状で求めるプリベリングトルクが得られながら平板状弾性ワッシャー2の厚みを最適な状態に薄く設定することができる。その結果、手作業によるゆるみ止めナットNのボルトへのねじ込みを、使用するボルトの種類やサイズ或いは用途などに合わせてより楽に行え、斯かる特異な形状による効果と、上記した湾曲案内部21a、22aによる効果との相乗効果が得られて一層作業を高めることができ、加えてボルトのねじ山を傷つけにくくするとともに、傷部からの腐食および焼き付を抑えることができる。 Thus, by appropriately selecting the arc widths of the first and second convex engaging
さらに、第1、第2凹状切欠部23,24の円弧幅は上述した実施の形態のように同一円弧幅に限定されるものではなく、第1切欠凹部23と第2切欠凹部24のうち、いずれか一方の切欠凹部は他方の切欠凹部よりも角度を大きく取り、他方の切欠凹部に比べて円弧幅の広い切欠凹部に形成してもよい。これにより第2凸状係合部片22に対する第1凸状係合部片21の周方向における形成位置に変化を付けて、その形成位置による特性を生かしてねじ込み時のトルクを軽減させたり、または増加させるようにしてもよい。 Furthermore, the arc width of the first and second
具体的には、例えば図13に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を120°と大きくし、第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に形成する一方、第1凹状切欠部23の円弧幅を120°に、また第2凹状切欠部24の円弧幅を60°に形成して、円弧幅の広い第1凹状切欠部23を介して第1凸状係合部片21をねじ込むことによりねじ込み時のトルクを軽減させることができる。また、図14に示すように第1凸状係合部片21の円弧幅を150°と大きくし、第2凸状係合部片22の円弧幅を60°に形成する一方、第1凹状切欠部23の円弧幅を60°に、また第2凹状切欠部24の円弧幅を90°に形成して、円弧幅の狭い第1凹状切欠部23を介して第1凸状係合部片21をねじ込むことによりねじ込み時のトルクを増加させることができる。 Specifically, for example, as shown in FIG. 13, the arc width of the first
このように第1凹状切欠部23と第2凹状切欠部24の円弧幅を異ならしめる構成とすることにより第2凸状係合部片22に対する第1凸状係合部片21の周方向における形成位置に変化を付けて、ねじ込み時のトルクを軽減または増加させることができる。これにより、凸状係合部片を弾性変形させかつボルトのねじ山に当接させながら入り込ませる硬さの調節をより幅広く行うことができる。その結果、凸状係合部片の角度やゆるみ止め用の平板状弾性ワッシャー2の厚みに加えて凸状係合部片の形成位置を幅広く変化させることによって、上記した湾曲案内部21a、22aによる効果との相乗効果が得られてさらに作業を高めることができ、かつ、ボルトのねじ山を傷つけにくくするとともに、傷部からの腐食および焼き付を抑えることができる。 Thus, by making the arc widths of the first
また、上記したように2個の凸状係合部片及び凹状切欠部を特異な形状に形成する場合、平板状弾性ワッシャー2の厚みとしては、たとえば従来の平板状弾性ワッシャーの板厚が0.3mmであれば、板厚を0.2mmに薄くしたり、従来の平板状弾性ワッシャーの板厚が0.2mmであれば、板厚を0.15mmに薄くしたり、従来の平板状弾性ワッシャーの板厚が0.15mmであれば、板厚を0.1mmに薄くするといったように形成する。 As described above, when the two convex engaging pieces and the concave notch are formed in a unique shape, the thickness of the flat
一方、平板状弾性ワッシャー2の凸状係合部片及び凹状切欠部の個数としては、たとえば、図15及び図16に示すように、弾性ワッシャー2における凸状係合部片と凹状切欠部とをそれぞれ3個としてもよいことは勿論である。 On the other hand, as the number of the convex engagement portion pieces and the concave cutout portions of the flat
図15に示すものは、3個の凸状係合部片21,22,21´と、3個の凹状切欠部23,24,23´の各円弧幅をそれぞれ60°として、両者を等間隔で交互に形成したものであり、また、図16に示すものは3個の凸状係合部片21,22,21´の円弧幅を90°に形成し、また3個の凹状切欠部23,24,23´の各円弧幅をそれぞれ30°に形成したものである。
このように凸状係合部片及び凹状切欠部の個数を3個とした場合においても、各凸状係合部片21,22,21´に形成した湾曲案内部21a,22a、21´aにより、上述した実施例の場合と同様の優れた作用効果が得られる。FIG. 15 shows that the three
Thus, even when the number of the convex engagement part pieces and the concave notch parts is three, the
なお、湾曲案内部21a、22a及び21´aは、上記した各種の実施例のように第1、2第凸状係合部片21,22の各両側端から突出内周端の全周にわたって上方に向うよう湾曲形成する他、例えば第1、2第凸状係合部片21,22の両端角部分から突出内周端に連続して形成するようにしてもよいこと勿論である。 The
N ゆるみ止めナット
1 ナット本体
1a ねじ孔
11 環状カシメ部
2 弾性ワッシャー
21 第1凸状係合部片
21a 湾曲案内部
21´ 凸状係合部片
21´a 湾曲案内部
22 第2凸状係合部片
22a 湾曲案内部
23 第1凹状切欠部
24 第2凹状切欠部
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