本発明は、AXL、MER及びTyro3及び/又はGAS6関連経路が腫瘍浸潤及び/又は転移に関連するとの発見に一部基づいている。従って、本発明は、例えば、AXL、MER及び/又はTyro3及び/又はGAS6関連経路の阻害を介して、腫瘍浸潤及び/又は転移を治療するために有用である組成物及び方法を提供する。加えて、本発明は、例えば、AXL、MER、Tyro3及び/又はGAS6の活性レベルを検出することによって、腫瘍が浸潤及び/又は転移する感受性又は可能性を決定するために有用な物質及び方法を提供する。
いくつかの実施形態において、例えばAXL、MER及びTyro3、及び/又はGAS6関連経路の阻害を介して腫瘍の浸潤及び/又は転移を治療するために有用な物質は阻害剤である。いくつかの実施形態において、阻害剤は、(a)AXL、MER及び/又はTyro3活性の阻害剤、(b)GAS6活性の阻害剤、及び(c)AXL、MER及び/又はTyro3−GAS6相互作用の阻害剤からなる群より選ばれ、該阻害剤は、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて高い親和性でGAS6に結合することができる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、単一のGAS6上の2つ以上のエピトープに結合する。
いくつかの実施形態において、該エピトープの少なくとも1つが、GAS6上の、主要又は副次AXL、MER又はTyro3結合部位である。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、単一のGAS6上の、主要又は副次AXL、MER又はTyro3結合部位に結合することができる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、GAS6の主要AXL、MER又はTyro3結合部位、及び単一のGAS6上の1つ以上の追加のGAS6エピトープに結合することができる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、GAS6上の副次AXL、MER又はTyro3結合部位、及び単一のGAS6上の1つ以上の追加のエピトープに結合することができる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、単一のGAS6上の2つ以上のエピトープに結合することができる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、主要又は副次GAS6/受容体結合相互作用を拮抗することができ、該受容体はAXL、MER及びTyro3から選択される。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、主要GAS6/受容体結合相互作用を拮抗することができ、該受容体はAXL、MER及びTyro3から選択される。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、副次GAS6/受容体結合相互作用を拮抗することができ、該受容体はAXL、MER及びTyro3から選択される。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、ポリペプチド、ポリペプチド担体融合物、ポリペプチドFc融合物、ポリペプチドコンジュゲート、ポリペプチド薬物コンジュゲート、抗体、二重特異性抗体、抗体薬物コンジュゲート、抗体フラグメント、抗体関連構造体、又はそれらの組み合わせである。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、天然又は合成ポリペプチドである。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、非抗体ポリペプチドである。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、例えば、ダーピン、アビマー、アドネクチン、アンチカリン、アフィボディー、マキシボディー、もくしは他のタンパク質構造体、又はそれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、ポリペプチドコンジュゲート又は抗体コンジュゲートである。
いくつかの実施形態において、該阻害剤はポリペプチドポリマーコンジュゲートであり、該ポリマーは、PEG、PEG含有ポリマー、分解性ポリマー、生物適合性ポリマー、ヒドロゲル、及び他のポリマー構造体、又はそれらの組み合わせから選ばれる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤はポリペプチドであり、該ポリペプチドは、可溶性AXL変異体ポリペプチドであり、該AXL変異体ポリペプチドは、AXL膜貫通ドメインを欠き、GAS6への結合性におけるAXLポリペプチドの親和性を向上させる、野生型に対する少なくとも1つの変異を有する。
いくつかの実施形態において、該阻害剤はポリペプチドであり、該ポリペプチドは可溶性MER変異体ポリペプチドを含み、該MER変異体ポリペプチドはMER膜貫通ドメインを欠き、GAS6への結合性におけるMERポリペプチドの親和性を向上させる、野生型に対する少なくとも1つの変異を有する。
いくつかの実施形態において、該阻害剤はポリペプチドであり、該ポリペプチドは可溶性Tyro3変異体ポリペプチドであり、該Tyro3変異体ポリペプチドはTyro3膜貫通ドメインを欠き、GAS6への結合性におけるTyro3ポリペプチドの親和性を向上させる、野生型に対する少なくとも1つの変異を有する。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、野生型AXL、MER及び/又はTyro3ポリペプチドとGAS6タンパク質との間の結合をインビボ又はインビトロで阻害するAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドである。
いくつかの実施形態において、該ポリペプチドは、機能性フィブロネクチン(FN)ドメインを欠き、及び/又は野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、膜貫通ドメインを欠き、1つより多いIg1ドメインを有し、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、2つのIg1ドメインを有する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、3つのIg1ドメインを有する。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドは、膜貫通ドメインを欠き、1つより多いIg2ドメインを有し、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、2つのIg2ドメインを有する。
いくつかの実施形態において、前記ポリペプチドは、可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドであり、そして、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、1つより多いIg1ドメイン、1つより多いIg2ドメインを有し、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該ポリペプチドは可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドであり、そして、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、機能性フィブロネクチン(FN)ドメインを欠き、1つより多いIg1ドメイン、1つより多いIg2ドメインを有し、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、2つのIg1ドメイン及び2つのIg2ドメインを有する。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、直接的に結合された免疫グロブリンドメインを有する。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、間接的に結合された免疫グロブリンドメインを有する。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、単一のGAS6の主要及び副次結合部位の両方と結合することができ、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該ポリペプチドは、1つのIg1ドメインを有し、機能性Ig2ドメインを欠く。
いくつかの実施形態において、該ポリペプチドは、可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドであり、そして、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、1つのIg1ドメインを有し、機能性Ig2ドメインを欠き、野生型AXL、MER又はTyro3に比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該ポリペプチドは、溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドであり、そして、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、膜貫通ドメインを欠き、機能性フィブロネクチン(FN)ドメインを欠き、機能性Ig2ドメインを欠き、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質である。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、リンカーを更に含む。いくつかの実施形態において、該リンカーは1つ以上の(GLY)4SER単位を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3細胞内ドメインを欠く。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、機能性フィブロネクチン(FN)ドメインを欠き、野生型AXL、MER又はTyro3と比べて、GAS6への結合性における該ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER又はTyro3配列に対して少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL(配列番号:1)の1)15〜50、2)60〜120、及び3)125〜135からなる群より選ばれる領域内に少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、野生型AXL配列(配列番号:1)の位置19、23、26、27、32、33、38、44、61、65、72、74、78、79、86、87、88、90、92 97、98、105、109、112、113、116、118、もしくは127、又はそれらの組合せにおいて少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、1)A19T、2)T23M、3)E26G、4)E27G又はE27K、5)G32S、6)N33S、7)T38I、8)T44A、9)H61Y、10)D65N、11)A72V、12)S74N、13)Q78E、14)V79M、15)Q86R、16)D87G、17)D88N、18)I90M又はI90V、19)V92A、V92G 又はV92D、20)I97R、21)T98A又はT98P、22)T105M、23)Q109R、24)V112A、25)F113L、26)H116R、27)T118A、28)G127R又はG127E、及び29)G129E、並びにそれらの組合せからなる群より選択される少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)バリン92;及び(d)グリシ127に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体は、以下の位置:(a)アスパラギン酸87;及び(b)バリン92に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)バリン92;(d)グリシ127、及び(e)アラニン72に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、以下の位置:アラニン72に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドにおいて、グリシン32残基がセリン残基で置換され、アスパラギン酸87残基がグリシン残基で置換され、バリン92残基がアラニン残基で置換され、もしくはグリシン127がアルギニン残基で置換されている、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドにおいて、アスパラギン酸87残基がグリシン残基で置換され、もしくはバリン92残基がアラニン残基で置換されている、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドにおいて、アラニン72残基がバリン残基で置換されている。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドにおいて、グリシン32残基がセリン残基で置換され、アスパラギン酸87残基がグリシン残基で置換され、バリン92残基がアラニン残基で置換され、グリシン127残基がアルギニン残基で置換され、もしくはアラニン72残基がバリン残基で置換されている、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、以下の位置:(a)グルタミン酸26;(b)バリン79;(c)バリン92;及び(d)グリシ127に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドにおいて、グルタミン酸26残基がグリシン残基で置換され、バリン79残基がメチオニン残基で置換され、バリン92残基がアラニン残基で置換され、もしくはグリシン127残基がアルギニン残基で置換されている、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、野生型AXLオリゴヌクレオチド(配列番号:1)のアミノ酸領域19〜437、130〜437、19〜132、21〜121、26〜132、26〜121及び1〜437から成る群より選択される少なくとも1つのアミノ酸領域を含み、1つ以上のアミノ酸修飾が該アミノ酸領域で起こる。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)アラニン72;及びバリン92に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変更を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドにおいて、グリシン32はセリン残基で置換され、アスパラギン酸87はグリシン残基で置換され、アラニン72はバリン残基で置換され、そして、バリン92はアラニン残基で置換され、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、該可溶性AXL変異体は、以下の位置:(a) グリシン32; (b) アスパラギン酸87; (c) アラニン72; 及び(d) バリン92に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変更を含む。
いくつかの実施形態において、先の請求項のいずれかに記載の可溶性AXL変異体ポリペプチドであり、該可溶性AXLポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、グリシン32はセリン残基で置換され、アスパラギン酸87はグリシン残基で置換され、アラニン72はバリン残基で置換され、そして、バリン92はアラニン残基で置換され、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)アラニン72;(d)バリン92;(e)グリシン127に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、グリシン32はセリン残基で置換され、アスパラギン酸87はグリシン残基で置換され、アラニン72はバリン残基で置換され、バリン92はアラニン残基で置換され、そしてグリシン127はアラニン残基で置換され、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、該AXL変異体は、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)アラニン72;及び(d)バリン92に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、グリシン32はセリン残基で置換され、アスパラギン酸87はグリシン残基で置換され、アラニン72はバリン残基で置換され、そしてバリン92はアラニン残基で置換される、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、該AXL変異体は、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)アラニン72;(d)バリン92;及び(e)グリシン127に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、グリシン32はセリン残基で置換され、アスパラギン酸87はグリシン残基で置換され、アラニン72はバリン残基で置換され、バリン92はアラニン残基で置換され、そしてグリシン127はアルギニン残基で置換される、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、Ig2ドメインを欠き、該AXL変異体は、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)アラニン72;及び(d)バリン92に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、Ig2ドメインを欠き、グリシン32はセリン残基で置換され、アスパラギン酸87はグリシン残基で置換され、アラニン72はバリン残基で置換され、そしてバリン92はアラニン残基で置換される、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、Ig2ドメインを欠き、該AXL変異体は、以下の位置:(a)グリシン32;(b)アスパラギン酸87;(c)アラニン72;(d)バリン92;及び(e)グリシン129に野生型AXL配列(配列番号:1)に対するアミノ酸変異を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質であり、機能性FNドメインを欠き、Ig2ドメインを欠き、グリシン32はセリン残基で置換され、アスパラギン酸87はグリシン残基で置換され、アラニン72はバリン残基で置換され、バリン92はアラニン残基で置換され、そしてグリシン127はアルギニン残基で置換される、又はそれらの組合せである。
いくつかの実施形態において、先の請求項のいずれかに記載の可溶性AXL変異体ポリペプチドであって、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、GAS6に対して少なくとも約1×10−8M、1×10−9M、1×10−10M、1×10−11M、又は1×10−12Mの親和性を有する。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、野生型AXLポリペプチドの親和性よりも、少なくとも約5倍強い、少なくとも約10倍強い又は少なくとも約20倍強いGAS6に対する親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、1つ以上の(GLY)4SER単位を含む。いくつかの実施形態において、該リンカーは、1、2、3又は5の(GLY)4SER単位を含む。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER及び/又はTyro3ポリペプチドとGAS6タンパク質との間の結合をインビボ又はインビトロで阻害する。
いくつかの実施形態において、該可溶性AXL変異体ポリペプチドは、Fcドメインを含む融合タンパク質である。
いくつかの実施形態において、本発明は、1つ以上の可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの治療上有効量を含む、医薬組成物を提供する。
いくつかの実施形態において、該医薬組成物は、少なくとも1つの細胞毒性薬もしくは薬学的に許容される賦形剤又はそれらの組合せを更に含む。
いくつかの実施形態において、本発明は、哺乳動物の患者における腫瘍の転移又は浸潤を治療、減少又は予防する方法を提供し、その方法は、本発明の阻害剤の有効量を該患者に投与することを含む。いくつかの実施形態において、該記阻害剤は、先の請求項のいずれかに記載のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドである。
いくつかの実施形態において、治療する腫瘍は、卵巣腫瘍、乳房腫瘍、肺腫瘍、肝臓腫瘍、結腸腫瘍、胆嚢腫瘍、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、及び膠芽細胞腫からなる群より選ばれる。
定義
以下の説明では、細胞培養の分野で慣用的に使用される多数の用語が広範に利用される。明細書及び請求の範囲、及びかかる用語に与えられるべき範囲の明確かつ一貫した理解を提供するために以下に定義する。
転移性細胞又はそのリガンドGAS6に対するAXLの「阻害剤」、「活性化因子」及び「調節因子」は、それぞれ、受容体もしくはリガンド結合又はシグナル伝達のためのインビトロ及びインビボアッセイを用いて同定される、阻害、活性化又は調節する分子、例えばリガンド、受容体、アゴニスト、アンタゴニスト、及びそれらのホモログ及び類似体、を意味するために使用される。
「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」という用語は、2つ以上のアミノ酸残基のポリマーを指すために、本明細書では交換可能に使用される。該用語は、1つ以上のアミノ酸残基が対応する天然アミノ酸の人工化学類似体、並びに天然アミノ酸ポリマー及び非天然アミノ酸ポリマーである、アミノ酸ポリマーに適用される。「抗体」及び「抗体(複数)」という用語は、本明細書では交換可能に使用され、他の分子(しばしば抗原と呼ばれる)と相互作用する及び/又はそれに結合することができるポリペプチドを指す。抗体は、例えば、「抗原結合ポリペプチド」又は「標的分子結合ポリペプチド」を含み得る。本発明の抗原は、例えば、本発明に記載の任意のポリペプチドを含み得る。
「アミノ酸」という用語は、天然及び合成アミノ酸、並びに天然アミノ酸に類似した様式で機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣体を指す。天然アミノ酸は、遺伝子コードによってコードされたアミノ酸、並びに後に修飾されるアミノ酸、例えばヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸及びO−ホスホセリンである。アミノ酸類似体は、天然アミノ酸と同一の基本化学構造、すなわち、水素、カルボキシル基アミノ基及びR基に結合するアルファ炭素、を有する化合物、例えばホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウム、を指す。かかる類似体は、修飾R基(例えば、ノルロイシン)又は修飾ペプチド骨格を有するが、天然アミノ酸と同一の基本化学構造を維持する。アミノ酸模倣体は、アミノ酸の一般的な化学構造とは異なる構造を有するが、天然アミノ酸と類似の様式で機能する化学化合物を指す。アミノ酸を表すために本発明で使用される全ての1文字は、当該分野で決まって使用される認知されたアミノ酸記号に従って使用され、例えばAはアラニンを、Cはシステインを示す。アミノ酸は、関連する位置の前後の1文字によって表され、最初のアミノ酸(該位置の前)から変化したアミノ酸(該位置の後)までの変化を反映する。例えばA19Tは、位置19のアミノ酸アラニンがスレオニンに変化することを意味する。
「対象」、「個体」及び「患者」という用語は、治療について評価されるべき及び/又は処置されるべき哺乳動物を指すために、本明細書では交換可能に使用される。1つの実施態様では、哺乳動物はヒトである。よって、「対象」、「個体」、及び「患者」という用語は、卵巣又は前立腺の腺癌、乳癌、膠芽腫等を含むがそれらに限定されない癌を有する個体を包含し、腫瘍性組織を除くために切除(外科手術)を受けたことがある又はその候補者である人を含む。対象は、ヒトでよく、他の哺乳動物、特にヒト疾患の研究室モデルとして有用である哺乳動物、例えばマウス、ラット等も含む。
本明細書で使用される「腫瘍」という用語は、悪性であっても良性であっても全ての新生物細胞成長及び増殖、並びに全ての前癌及び癌細胞及び組織を指す。
「癌」、「新生物」、及び「腫瘍」という用語は、本明細書で交換可能に使用され、自律した非制御型成長を示し、それによって細胞増殖を超える顕著な制御喪失によって特徴付けられる異常な成長表現型を示す細胞、を指す。一般的に、本願における検出、分析、分類又は処置のための対象の細胞は、前癌状態(例えば、良性)の、悪性の、転移前の、転移の及び非転移の細胞を含む。癌の例は、卵巣癌、膠芽腫、乳癌、結腸癌、肺癌、前立腺癌、肝細胞癌、胃癌、膵臓癌、子宮頸癌、肝臓癌、膀胱癌、尿管の癌、甲状腺癌、腎臓癌、腫瘍、メラノーマ、頭頚部癌、及び脳腫瘍をむが、これらに限定されない。
癌の「病因」は、患者の健康な状態を損なう全ての現象を含む。このことは、異常又は制御不可能な細胞増殖、転移、隣接細胞の正常な機能の妨害、異常レベルでのサイトカイン又は他の分泌物の放出、炎症性又は免疫学的応答の抑制又は悪化、異常形成、前悪性、悪性、周囲又は遠隔組織又は臓器、例えばリンパ節の浸潤などを含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される用語「癌再発」及び「腫瘍再発」並びにその文法的変形体は、癌の診断後に新生物性又は腫瘍性細胞の更なる増殖を指す。特に、癌性組織で更なる癌性細胞成長が起こる時に、再発が起こり得る。同様に、腫瘍細胞が局所又は遠隔組織及び臓器に播種される時に「腫瘍が拡がる」;そのため、腫瘍は腫瘍転移を包含する。腫瘍成長が局所的に拡がって、正常臓器機能の圧迫、崩壊又は抑制によって関連する組織の機能を損なう時に、「腫瘍浸潤」が起こる。
本明細書で使用される用語「転移」は、最初の癌性腫瘍の臓器に直接的に結合されない臓器又は体部における癌性腫瘍の増殖を指す。転移は、最初の癌性腫瘍の臓器に直接的に結合されない臓器又は体部における癌細胞の検出不可能な量の存在である、微小転移を含むと理解される。転移は、最初の腫瘍部位からの癌細胞の出発、及び体の他の部位への癌細胞の移動及び/又は浸潤等の、プロセスの数個のステップとしても定義され得る。そのため、本発明は、最初の癌性腫瘍の臓器に直接結合されない臓器又は体における、1つ以上の癌性細胞の更なる成長の危険性を決定する方法、及び/又は該成長をもたらすプロセスにおける任意のステップを決定する方法を企図する。
癌の性質に依存して好適な患者試料が得られる。本明細書で使用される「癌性組織試料」という表現は、癌性腫瘍から得られた任意の細胞を指す。転移していない固形腫瘍の場合には、外科的に除かれた腫瘍由来の組織試料は、典型的には、慣用的な技術によって試験するために得られ調製されることになる。
該定義は、血液及び生物学的起源の他の液体試料、固形組織試料、例えば生検試料もしくは組織培養物又はそれら由来の細胞及びその子孫を包含する。該定義は、その取得後に、試薬によって処理され;洗浄され;又は癌細胞等のある細胞集団を豊富にする等の任意の方法で操作された試料も含む。該定義は、分子の特定の種類、例えば核酸、ポリペプチド等が豊富にされた試料も含む。「生体試料」という用語は、臨床試料を包含し、外科的切除によって得られた組織、生検によって得られた組織、培養物中の細胞、細胞上清、細胞溶解物、組織試料、臓器、骨髄、血液、血漿、血清等も含む。「生体試料」は、患者の癌細胞から得られた試料、例えば患者の癌細胞から得られるポリヌクレオチド及び/又はポリペプチドを含む試料(例えば、ポリヌクレオチド及び/又はポリペプチドを含む細胞溶解物又は他の細胞抽出物);及び患者由来の癌細胞を含む試料を含む。患者由来の癌細胞を含む生体試料は、非癌性細胞も含み得る。
「診断」という用語は、本明細書では、分子的状態又は病状、疾患又は症状、例えば乳癌、前立腺癌又は他の癌種の分子的サブタイプの特定を指すために使用される。
「予後」という用語は、本明細書では、新生物疾患、例えば卵巣癌の再発、転移的な拡がり、及び薬物耐性を含む、癌による死又は癌の進行の可能性の予測を指すために使用される。「予測」という用語は、観察、実験又は科学的推論に基づいて予知又は見積る行為を指すために使用される。1例では、医師は、癌再発のないある時期での原発腫瘍の外科的除去及び/又は化学療法の後に、患者が生存するであろう可能性を予測することができる。
本明細書で使用される「治療」、「治療すること」等の用語は、効果を得る目的で、薬物を投与すること、又は手段(例えば、放射線、外科的手段等)を実施することを指す。効果は、疾患又はその症候を完全に又は部分的に予防する点で予防であり、及び/又は疾患及び/又は疾患の症候のための部分的又は完全な治癒をもたらす点で治療であり得る。本明細書で使用される「治療」は、哺乳動物、特にヒトにおける任意の転移性腫瘍の任意の治療を含み、(a)疾患に罹りやすいが未だ該疾患を有しているとは診断されていない対象において疾患又は疾患の症候が起こらないようにすること(例えば、原発疾患に関連し得る又はそれによって起こり得る疾患を含む);(b)該疾患を阻害すること、すなわち、その進行を食い止めること;及び(c)該疾患を緩和すること、すなわち該疾患の後退を引き起こすこと、を含む。腫瘍(例えば、癌)治療において、治療薬は腫瘍細胞の転移を直接に減少させることができる。
治療することは、減退のような客観的又は主観的パラメータ;寛解;症状を減少させ、又は疾患症状を患者により寛容性にする;変性又は減退の速度を遅くすること;あるいは、変性の最終ポイントの衰弱を少なくさせることを含む、癌の治療又は緩和又は予防における成功の任意の兆候を指すことがある。症候の治療又は緩和は、医師による試験の結果を含む、客観的又は主観的パラメータに基づき得る。従って、「治療すること」という用語は、新生物、例えば腫瘍又は癌に関連した症候又は症状の進行を抑制又は遅延するために、緩和するために、又は停止又は阻害するために、本発明の化合物又は薬物の投与を含む。「治療的効果」という用語は、対象における疾患、症状の症候又は疾患の副作用の減少、除去又は抑制を指す。
「組み合わせて」、「併用療法」及び「組み合わせ生成物」とは、ある実施態様では、本明細書で使用される第1治療薬及び化合物の患者への同時投与を指す。組み合わせて投与される時に、各々の成分は、異なった時点で任意の順で同時に又は順次投与され得る。従って、各成分は、所望の治療的効果を提供するように別箇に、しかし十分に近い時間で投与され得る。
本発明によれば、第1の治療薬は、任意の好適な治療薬、例えば細胞毒性薬でよい。細胞毒性薬の1例は化学療法剤であり、例えば、それらはAXL又はGAS6シグナル伝達を阻害するための治療と組み合され得る。具体的な細胞毒性薬は、アルデスロイキン、アルトレタミン、アミホスチン、アスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カペチタビン、カルボプラチン、カルムスチン、クラドリビン、シサプド、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン(DTIC)、ダクチノマイシン、ドセタキセル、ソキソルビシン、ドロナビノール、デュオカルマイシン、エポエチンアルファ、アトポシド、フィルグラスチム、フルダラビン、フルオロウラシル、ゲンシタビン、グラニセトロン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、インターフェロンアルファ、イリノテカン、ランソプラゾール、レバミソール、レウコボリン、メゲストロール、メスナ、メトトレキアート、メトクロプラミド、ミトマイシン、ミトキサントロン、オメプラゾール、オンダンセトロン、パクリタキセル(タキソール(商標))、ピロカルピン、プロクロロペラジン、リツキシマブ、サプロイン、タモキシフェン、タキソール、トポテカン塩酸塩、トラスツズマブ、ビンブラスチン、ビンクリスチン、及びビノレルビン酒石酸塩を含むが、これらに限定されない。卵巣がん治療のために、AXL又はGAS6シグナル伝達阻害剤と併用できる好ましい化学療法剤は、タキソール(商標)である。
他の併用療法は、放射線、外科手術、及びホルモン除去(Kwon等.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,96:15074−9,1999)である。血管新生阻害剤も本発明の方法と組み合され得る。
公知の癌治療薬と本発明の医薬組成物との「同時投与」は、公知の薬物及び本発明の組成物の両方が治療効果を有することになるような時点での該薬物及びAXL阻害剤の投与が治療的効果を有することになる、ことを意味する。かかる同時投与は、本発明の化合物の投与に関して薬物の同時(すなわち、同一の時間に)、前、又は後の投与を含み得る。当業者は、本発明の具体的な薬物及び組成物の投与の、好適な時点、順序及び投薬量を決定する困難性はないであったろう。
本明細書で使用される「疾患のない生存」という表現は、患者の寿命に対する癌の効果に関して、かかる腫瘍再発及び/又は拡がりの欠如、及び診断後の患者の運命を指す。「全体的な生存」という句は、患者の死因が直接、癌の効果に因るものではないとの可能性にもかかわらず、診断後の患者の運命を指す。「疾患なしの生存の可能性」、「再発の危険」という表現及びそれらの変形は、癌の診断後の患者における腫瘍再発又は拡がりの可能性であって本発明のプロセスに従って決定される可能性を指す。
本明細書で用いる「相関する」又は「と相関する」という用語及び類似の用語は、事象が数字、データ群等を含む、2つの事象例間の統計的な関係を指す。例えば、事象が数字を含む時には、正の相関(本明細書では「直接相関」とも称される)は、1つが増加すると、他も増加することを意味する。負の相関(本明細書では「逆相関」とも称される)は、1つが増加すると、他は減少することを意味する。
「投薬単位」は、治療されるべき具体的個体のための1単位投薬量として作り変えられた物理的に不連続な単位を指す。各単位は、必要とされた医薬担体と一緒になって所望の治療的効果(複数)を生じるように計算された活性化合物(複数)の所定量を含み得る。投薬単位の仕様は、(a)活性化合物(複数)の固有の特徴、達成されるべき具体的な治療効果(複数)、及び(b)かかる活性化合物(複数)を調合する当該分野に固有の限定、によって決定される。
「薬学的に許容される賦形剤」は、一般的に安全で、非毒性で及び望ましい医薬組成物を調整する点で有用である賦形剤を意味し、動物的使用及びヒト医薬的使用に許容される賦形剤を含む。かかる賦形剤は、エアロゾル組成物、ガス性の場合には、固体、液体、準固体でよい。
「薬学的に許容される」、「生理学的に許容される」という用語及びその文法的変形は、それらが組成物、担体、希釈剤及び薬物を指す場合には、交換可能に使用され、そして、物質が、組成物の投与を禁止する程度の望ましくない生理学的効果の発生なしにヒトに対してヒトに投与することができることを示す。
「治療上有効量」は、疾患を治療するために対象に投与される時に、該疾患の治療効果に十分な量を意味する。
詳細な説明
AXL、MER及びTyro3は、3つの受容体タンパク質チロシンキナーゼであって、そのリガンドがGAS6である。したがって、本発明は、野生型AXL、MER及び/又はTyro3受容体とGAS6リガンドとの相互作用を阻害及び/又は拮抗する阻害剤の発見に一部基づく。
本発明によれば、かかる阻害剤は、AXL、MER及び/又はTyro3活性の阻害剤、GAS6活性の阻害剤、及びAXL、MER及び/又はTyro3−GAS6相互作用の阻害剤から選択され、該阻害剤は野生型AXL、MER及び/又はTyro3に比べてGAS6に向上した親和性で結合することができる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、単一のGAS6分子上の2つ以上のエピトープに結合する。該2つ以上のエピトープは、GAS6上のAXL、MER及び/又はTyro3主要及び/又は副次結合部位のうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実施形態において、該エピトープは、分離した又は別箇のエピトープである。いくつかの実施形態において、該エピトープは重複する。いくつかの実施形態において、該エピトープは重複しない。いくつかの実施形態において、該エピトープは隣接している。いくつかの実施形態において、該エピトープは隣接していない。いくつかの実施形態において、該エピトープは、GAS6上の主要及び/又は副次AXL、MER及び/又はTyro3結合部位を含む。本発明のこれらのGAS6エピトープであって、本発明の阻害剤が結合するエピトープは、1つ以上のGAS6分子上に位置付けられ得る。いくつかの実施形態において、該エピトープは単一のGAS6分子上に位置付けられる。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、単一のGAS6上の主要及び/又は副次AXL、MER及び/又はTyro3結合部位に結合することができる。いくつかの実施形態において、該阻害剤は、GAS6の主要AXL、MER及び/又はTyro3結合部位、及び1つ以上の更なるGAS6エピトープに結合することができる。他のいくつかの実施形態において、該阻害剤は、GAS6上のAXL、MER及び/又はTyro3副次結合部位、及び1つ以上の更なるGAS6エピトープに結合することができる。いくつかの実施形態において、該阻害剤は、GAS6上の2つ以上の別箇のエピトープに結合することができる。該更なるGAS6エピトープは、野生型AXL、MER及び/又はTyro3に比べて、GAS6に結合する阻害剤の向上した親和性及び/又は向上した結合力をもたらすGAS6上の任意のエピトープを含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、単一のGAS6分子上の2つのエピトープに結合する、いくつかの実施形態において、該2つのエピトープは、主要及び副次AXL、MER及び/又はTyro3結合部位である。
本発明によれば、GAS6受容体は、AXL、MER及びTyro3を含む。本発明の阻害剤はまた、いくつかの実施形態において、主要及び/又は副次GAS6/受容体相互作用を拮抗し得る。いくつかの実施形態において、該阻害剤は、主要及び/又は副次GAS6/受容体結合相互作用を拮抗することができる。他のいくつかの実施形態において、該阻害剤は、副次GAS6/受容体結合相互作用を拮抗することができる(例えば、主要GAS6/受容体結合相互作用を妨害するか及び/又は阻害する)。いくつかの実施形態において、該阻害剤は、副次GAS6/受容体結合相互作用を拮抗することができる(例えば、副次GAS6/受容体結合相互作用を妨害するか及び/又は阻害する)。
阻害剤は、例えば、タンパク質骨格(すなわち、完全な抗体の大きさの例えば10分の1でよい分子構造を用いて匹敵する親和性及び特異性を達成することができる、より小さなタンパク質)も含み得る。
該阻害剤は非抗体ポリペプチドも含み得る。いくつかの実施形態において、該阻害剤は非抗体ポリペプチドである。いくつかの実施形態において、非抗体ポリペプチドは、ペプチドボディー、ダーピン、アビマー、アドネクチン、アンチカリン、アフィボディー、マキシボディー、又は他のタンパク質構造骨格、あるいはそれらの組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、本発明によって提供される該阻害剤は、AXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチド、例えば、野生型AXL、MER及び/又はTyro3ポリペプチドの結合活性と実質的に等しいか又は優れているGAS6に対する結合活性を有する、AXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドである。本発明のいくつかの実施形態において、AXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは治療剤として利用される。
配列番号:1の天然配列に関するAXLタンパク質は、残基27〜128の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン、残基139〜222の第2のIg様ドメイン、残基225〜332及び333〜427の3型フィブロネクチンドメイン、チロシンキナーゼドメインを含む残基473〜894の細胞内ドメインを含む。779、821及び866のチロシン残基は、受容体二量化の際に自己リン酸化し、細胞内シグナル伝達分子のためのドッキング部位として働く。該ポリペプチドの可溶性形態を放出する天然の開裂部位は残基437〜451にある。
本発明の目的のために、AXLの可溶性形態(sAXL)は、シグナル配列と膜貫通ドメインとの間に通常存在する、認識可能な親和性、例えば、高親和性でGAS6に結合するのに十分なポリペプチドの一部であり、すなわち、一般的には、おおよそ配列番号:1の残基19〜437であるが、おおよそ残基19、25、30、35、40、45、50からおおよそ残基132、450、440、430、420、410、400、375、350〜321、例えば残基19〜132の切断型を含むか又は本質的にそれから成り得る。本発明の方法によれば、配列番号:1は、配列番号:1のアミノ酸8〜894と交換可能に使用され得、それらの両方は野生型AXL配列を指す。いくつかの実施形態において、AXLの可溶性形態は、膜貫通ドメインを欠き、場合により細胞内ドメインを欠く。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、AXL膜貫通ドメインを欠き、及び野生型GAS6と比べてGAS6に結合するAXLポリペプチドの親和性を向上させる、野生型に対して少なくとも1つの変異を有する、可溶性AXL変異体ポリペプチドである。
配列番号:2の天然配列に関するMERタンパク質は、残基81〜186の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン、残基197〜273の第2のIg様ドメイン、残基284〜379及び383〜482の3型フィブロネクチンドメイン、チロシンキナーゼドメインを含む残基527〜999の細胞内ドメインを含む。749、753、754及び872のチロシン残基は、受容体二量化の際に自己リン酸化し、細胞内シグナル伝達分子のためのドッキング部位として働く。
本発明の目的のために、MERの可溶性形態(sMER)は、シグナル配列と膜貫通ドメインとの間に通常存在する、認識可能な親和性、例えば、高親和性でGAS6に結合するのに十分なポリペプチドの一部であり、すなわち、一般的には、おおよそ配列番号:2の残基21〜526であるが、切断型を含むか又は本質的にそれから成り得る。いくつかの実施形態において、MERの可溶性形態は、膜貫通ドメイン(すなわち、一般的にはおおよそ配列番号:2の残基506〜526)を欠き、場合により細胞内ドメイン(一般的にはおおよそ配列番号:2の残基527〜999)を欠く。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、可溶性MER変異体ポリペプチドであって、該MERポリペプチドは、MER膜貫通ドメインを欠き、及び野生型MERと比べてGAS6への結合性におけるMERポリペプチドの親和性を向上させる、野生型に対する少なくとも1つの変異を有する。
配列番号:3の天然配列に関するTyro3タンパク質は、残基41〜128の免疫グロブリン(Ig)様ドメイン、残基139〜220の第2のIg様ドメイン、残基225〜317及び322〜413の3型フィブロネクチンドメイン、チロシンキナーゼドメインを含む残基451〜890の細胞内ドメインを含む。681、685、686及び804のチロシン残基は、受容体二量化の際に自己リン酸化し、細胞内シグナル伝達分子のためのドッキング部位として働く。
本発明の目的のために、Tyro3の可溶性形態(sTyro3)は、シグナル配列と膜貫通ドメインとの間に通常存在する、認識可能な親和性、例えば、高親和性でGAS6に結合するのに十分なポリペプチドの一部であり、すなわち、一般的には、おおよそ配列番号:3の残基41〜450であるが、切断型を含むか又は本質的にそれから成り得る。いくつかの実施形態において、AXLの可溶性形態は、膜貫通ドメイン(すなわち、一般的にはおおよそ配列番号:3の残基430〜450)を欠き、場合により細胞内ドメイン(一般的にはおおよそ配列番号:3の残基451〜890)を欠く。
いくつかの実施形態において、該阻害剤は、可溶性Tyro3変異体ポリペプチドであって、該Tyro3ポリペプチドは、Tyro3膜貫通ドメインを欠き、及び野生型Tyro3と比べてGAS6への結合性におけるTyro3ポリペプチドの親和性を増加させる、野生型に対して少なくとも1つの変異を有する。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、可溶性変異体ポリペプチド、例えば、sAXL、sMER又はsTyro3変異体ポリペプチドである。
いくつかの実施形態において、AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3細胞内ドメインを欠く。
いくつかの実施形態において、本発明の阻害剤は、インビボ又はインビトロでの、野生型AXL、MER及び/又はTyro3ポリペプチドとGAS6タンパク質との間の結合を阻害する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、インビボ又はインビトロでの、野生型AXL、MER及び/又はTyro3ポリペプチドとGAS6タンパク質との間の結合を阻害する。
本発明の阻害剤はまた、亢進された又はより優れた薬物動態学的プロファイルを示し得る。いくつかの実施形態において、該亢進された又はより優れた薬物動態学的プロファイルは、例えば、より優れた吸収プロファイル、より優れた分布プロファイル、より優れた代謝プロファイル、より優れた排出プロファイル、より優れた解放プロファイル、増加した半減期、減少した半減期、作用のより速い速度、膜貫通ドメインを欠くAXL、MER及び/又はTyro3野生型ポリペプチドと比較してより長い効果期間を含むが、これらに限定されない。当業者は、例えば治療レジメを含む特定の要求のための好ましい薬物動態学的プロファイルパラメータ、及び治療レジメにおけるそのようなパラメータをどのように好適に実施するかを理解するだろう。
野生型AXL、MER及びTyro3は全て2つのフィブロネクチンドメインを含む。いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER及びTyro3ポリペプチドは、機能性フィブロネクチン(FN)ドメインを欠く。機能性フィブロネクチンドメインの欠如又はそれを欠くことは、1又は2つのフィブロネクチンドメインの削除、及び/又は1又は2つのフィブロネクチンドメインの機能性を阻害し、減少させ又は除く変異を導入することを含むがこれらに限定されず、かかる変異は、例えば置換、削除及び挿入の変異を含むがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、本発明のポリペプチドでは、フィブロネクチン1(FN)が削除、フィブロネクチン2(FN)が削除、又はFN1及びFN2の両方が削除されている。いくつかの実施形態において、本発明のポリペプチドは、FN1を変異させ及び/又は削除した部分、FN1を変異させ及び/又は削除した部分、又はFN1及びFN2を変異させ及び/又は削除した部分を有する。
いくつかの実施形態において、AXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、機能性AXL、MER又はTyro3フィブロネクチン(FN)ドメインを欠く。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER及び/又はTyro3と比べてGAS6に結合する該ポリペプチドの向上した親和性を示す。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、機能性フィブロネクチン(FN)ドメインを欠き、野生型AXL、MER及び/又はTyro3と比べてGAS6に結合する該ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、機能性フィブロネクチンのこの欠如は、GAS6への結合性におけるAXL、MER又はTyro3ポリペプチドの向上した親和性をもたらす。いくつかの実施形態において、この機能性フィブロネクチンの欠如は、例えば、機能性フィブロネクチンドメインを欠かない他の野生型ポリペプチド又は他のポリペプチドと比べて、より優れた吸収プロファイル、より優れた分布プロファイル、より優れた代謝プロファイル、より優れた排出プロファイル、より優れた解放プロファイル、増加した半減期、減少した半減期、作用のより速い速度、膜貫通ドメインを欠くAXL、MER及び/又はTyro3野生型ポリペプチドと比較してより長い効果期間を含むが、これらに限定されない亢進された又はより優れた薬物動態学的プロファイルをもたらす。当業者は、例えば治療レジメを含む特定の要求のための好ましい薬物動態学的プロファイルパラメータ、及び治療レジメにおけるそのようなパラメータをどのように好適に実施するかを理解するだろう。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、膜貫通ドメインを欠き、1つより多いIg1ドメインを有し、野生型AXL、MER及び/又はTyroと比べてGAS6への結合性におけるAXL、MER又はTyro3ポリペプチドの向上した親和性を示す。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドは、2つのIg1ドメインを有する。いくつかの実施形態において、3つのIg1ドメインを有する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドは、1つより多いIg1ドメイン及び/又は1つより多いIg2ドメインを有する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドは、2つのIg2ドメインを有する。いくつかの実施形態において、2つのIg1ドメイン及び2つのIg2ドメインを有する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドは、例えば以下のIgドメイン構造の1つ、及びその任意の組合せ又はその変形体を含むが、これらに限定されない:
・Ig1
・Ig1−Ig2
・Ig1−Ig1
・Ig1−Ig1−Ig1
・Ig1−Ig2−Ig1
・Ig1−Ig2−Ig1−Ig2
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドはまた、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、GAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドの向上した親和性を示す。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、膜貫通ドメインを欠き、1つより多いIg1ドメインを有し、1つより多いIg2ドメインを有し、野生型AXL、MER及び/又はTyroと比べてGAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドの向上した親和性を示す。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3は、互いに直接的に結合した免疫グロブリンドメインを有する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3は、例えば、当該分野で公知の例えば任意のアミノ酸リンカーを含むリンカー分子によって、間接的に結合した免疫グロブリンドメインを有する。
いくつかの実施形態において、1つ以上のAXL、MER又はTyro3 Ig1、及び/又は1つ以上のAXL、MER又はTyro3 Ig2ドメインは、例えば、より優れた吸収プロファイル、より優れた分布プロファイル、より優れた代謝プロファイル、より優れた排出プロファイル、より優れた解放プロファイル、増加した半減期、減少した半減期、作用のより速い速度、膜貫通ドメインを欠く他のAXL、MER及び/又はTyro3野生型ポリペプチド又は他のポリペプチドと比較してより長い効果期間を含む、亢進された又はより優れた薬物動態学的プロファイルをもたらす。当業者は、例えば治療レジメを含む特定の要求のための好ましい薬物動態学的プロファイルパラメータ、及び治療レジメにおけるそのようなパラメータをどのように好適に実施するかを理解するだろう。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、単一のGAS6上の2つ以上に結合することができる。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、AXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、単一のGAS6上の主要及び副次AXL、MER及び/又はTyro3結合部位の両方に結合することができる。いくつかの実施形態において、主要及び副次AXL、MER及び/又はTyro3結合の両方の結合は同時である。いくつかの実施形態において主要及び副次AXL、MER及び/又はTyro3結合部位の両方の結合は、単一のGAS6上で同時である。
本発明はまた、単一のGAS6分子上の2つのエピトープに結合しないAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドを提供する。本発明はまた単一のGAS6分子上の2つのエピトープに同時に結合しないAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドを提供する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、単一のGAS6上の2つのエピトープに結合することができず、これは、例えばモノマーAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態において、このモノマーAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは1つの1g1ドメインを含む。いくつかの実施形態において、該モノマーAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、単一のGAS6分子上の1つより多い部位に同時に結合しないFc融合ポリペプチドである。いくつかの実施形態において、単一のGAS6分子上の2つのエピトープに結合することができない該モノマーAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、2つのAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドであって、その各々は、単一のGAS6分子上の2つのエピトープに同時に結合することができない変異体ポリペプチドを含む。いくつかの実施形態において、単一のGAS6分子上の2つのエピトープに同時に結合することができない該モノマーAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、Ig1ドメインを有する。いくつかの実施形態において、単一のGAS6分子上の2つのエピトープに同時に結合することができない該モノマーAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、単一のGAS6分子上の2つのエピトープに結合することができるAXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドと比べて、変更された半減期を有する。いくつかの実施形態において、該ポリペプチドは、1つのIg1ドメインを有し、機能性Ig2ドメインを欠く。いくつかの実施形態において、該Ig1ドメインは、AXLのアミノ酸1〜131(配列番号:1;又はいくつかの実施形態において、配列番号:1のアミノ酸8〜138)を含む。いくつかの実施形態において、該ポリペプチドは、可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドであり、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドはAXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、1つのIg1ドメインを有し、機能性Ig2ドメインを欠き、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER又はTyro3に比べてGAS6に結合する該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。いくつかの実施形態において、先の請求項のいずれかのポリペプチドであって、該ポリペプチドは、可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドであり、該可溶性AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドはAXL、MER又はTyro3膜貫通ドメインを欠き、機能性フィブロネクチン(FN)ドメインを欠き、1つのIg1ドメインを有し、機能性Ig2ドメインを欠き、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER又はTyro3に比べてGAS6への結合性における該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの向上した親和性を示す。
野生型AXL、MER及びTyro3はすべてIg2ドメインを含む。いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER及びTyro3ポリペプチドは、機能性Ig2ドメインを欠く。機能性Ig2ドメインの欠如又はそれを欠くことは、Ig2ドメインの削除、及び/又はIg2ドメインの機能性を阻害し、減少させ又は除く変異を導入することを含むがこれらに限定されず、かかる変異は、例えば置換、削除及び挿入の変異を含むがこれらに限定されない。いくつかの実施形態において、本発明のポリペプチドはIg2ドメインを欠く。いくつかの実施形態において、本発明のポリペプチドでは、機能性Ig2ドメインを欠き、野生型AXL、MER及び/又はTyro3 Ig1ドメインを有する。いくつかの実施形態において、本発明のポリペプチドは、機能性Ig2ドメインを欠き、野生型AXL、MER及び/又はTyro3 Ig1ドメインに対してIg1ドメイン中に1つ以上の変異を有する。
いくつかの実施形態において、該AXL、MER及び/又はTyro3変異体ポリペプチドは、リンカーを含む。幅広い様々なリンカーが当該分野で知らており、任意の公知のリンカーが本発明の方法で作用され得る。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、1つ以上のリンカー又はリンカー単位を含む。いくつかの実施形態において、該リンカーは、その野生型AXL、MER及び/又はTyro3配列とは異なる2、3、4又は5アミノ酸のアミノ酸配列を含むアミノ酸リンカーである。いくつかの実施形態において、該リンカーは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上の単位を有する。いくつかの実施形態において、該リンカーは(GLY)4SER(配列番号:10)である。いくつかの実施形態において、該リンカーは、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又はそれ以上の(GLY)4SER単位を有する。いくつかの実施形態において、該リンカーは、1、2、3又は5の(GLY)4SER単位を有する。いくつかの実施形態において、該リンカーは、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドと融合ポリペプチドのFc部分との間にある。いくつかの実施形態において、該リンカーは、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドと融合ポリペプチドのFc部分との間にあり、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは機能性フィブロネクチンドメインを欠く。
いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドはまた、野生型AXL、MER及び/又はTyro3の可溶性形態内に1つ以上のアミノ酸修飾、例えばGAS6に対するその親和性を増加させる1つ以上のアミノ酸修飾を含む。本発明によれば、アミノ酸修飾は、当該分野で知られた又は後に発見された、任意の天然の又は人工のアミノ酸修飾を含む。いくつかの実施形態において、アミノ酸修飾は、任意の天然の変異、例えば置換、削除、付加、挿入等を含む。いくつかの実施形態において、アミノ酸修飾は、既存のアミノ酸を別のアミノ酸、例えばそれらの保存的等価物と置き換えることを含む。更なる他のいくつかの実施形態において、アミノ酸修飾は、1つ以上の既存のアミノ酸を非天然アミノ酸と置き換えること、又は1つ以上の非天然アミノ酸を挿入することを含む。更なるいくつかの実施形態において、アミノ酸修飾は、少なくとも1、2、3、4、5、又は6又は10アミノ酸変異又は変更を含む。
例となるいくつかの実施形態において、1つ以上のアミノ酸修飾は、例えば安定性、結合活性及び/又は特異性等に影響を与えるAXL、MER又はTyro3の可溶性形態の性質を変更するために使用され得る。クローン化遺伝子のインビトロでの突然変異形成の技術が知られている。変異を走査するためのプロトコールの例は、Gustin等,Biotechniques、14:22(1993);Barany,Gene、37:111−23(1985);Colicelli等,Mol.Gen.Genet.199:537−9(1985);及びPrentki等,Gene、29:303−13(1984)に見出される。部位特異的突然変異形成のための方法は、Sambrook等,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,CSH Press、1989,pp.15.3−15.108;Weiner等,Gene126:35−41(1993);Sayers等,Biotechniques13:592−6(1992);Jones及びWinistorfer,Biotechniques12:528−30(1992);Barton等,Nucleic Acids Res 18:7349−55(1990);Marotti及びTomich,Gene.Anal.Tech.6:67−70(1989);及びZhu Anal Biochem.177:120−4(1989)に見出される。
いくつかの実施形態において、本発明のAXL変異体ポリペプチドは、野生型AXL(配列番号:1)の残基18〜130、残基10〜135、残基15〜45、残基60〜65、残基70〜80、残基85〜90、残基91〜99、残基104〜110、残基111〜120、残基125〜130、残基19〜437、残基130〜437、残基19〜132、残基21〜132、残基21〜121、残基26〜132、又は残基26〜121、の1つ以上の領域内に、1つ以上のアミノ酸修飾を含む。いくつかの実施形態において、本発明野AXL変異体ポリペプチドは、野生型AXL(配列番号:1)の残基20〜130、残基37〜124又は残基141〜212の1つ以上の領域内に、1つ以上のアミノ酸修飾を含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置19、23、26、27、32、33、38、44、61、65、72、74、78、79、86、87、88、90、92、97、98、105、109、112、113、116、118、127、又は129の1つ以上の位置での1つ以上のアミノ酸修飾を含む。
更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、1)A19T、2)T23M、3)E26G、4)E27G又はE27K、5)G32S、6)N33S、7)T38I、8)T44A、9)H61Y、10)D65N、11)A72V、12)S74N、13)Q78E、14)V79M、15)Q86R、16)D87G、17)D88N、18)I90M又はI90V、19)V92A、V92G又はV92D、20)I97R、21)T98A又はT98P、22)T105M、23)Q109R、24)V112A、25)F113L、26)H116R、27)T118A、28)G127R又はG127E、及び29)E129K、並びにそれらの組み合わせを含むがこれらに限定されない1つ以上のアミノ酸修飾を含む。
更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置32、87、92もしくは127又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、G32S;D87G;V92A及び/又はG127Rを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置26、79、92、127又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、E26G,V79M;V92A及び/又はG127Eを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置32、87、92及び/又は72又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、G32S;D87G;V92A;G127R及び/又はA72Vを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置87、92及び/又は127又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、D87G;V92A;及び/又はG127Rを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置32、92及び/又は127又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、G32S;V92A;及び/又はG127を含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置32、87及び/又は127又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、G32S;D87G;及び/又はG127Rを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置32、87及び/又は92又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、G32S;D87G;及び/又はV92Aを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置26、79、92、127又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、E26G,V79M;V92A及び/又はG127Eを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置87及び92又はそれらの組み合わせでの1つ以上のアミノ酸修飾、例えば、D87G及びV92Aを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXLポリペプチド変異体は、野生型AXL(配列番号:1)の位置72での少なくとも1つのアミノ酸修飾、例えば、A72Vを含む。
本発明によれば、該阻害剤は、ポリペプチド、ポリペプチド担体融合物、ポリペプチドFc融合物、ポリペプチドコンジュゲート、ポリペプチド薬物コンジュゲート、抗体、二重特異性抗体、抗体薬物コンジュゲート、抗体フラグメント、抗体関連構造体、又はそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。
本発明の阻害剤は、ペプチド又はポリペプチドを含み得る。本発明のペプチド又はポリペプチドは、天然及び/又は合成ポリペプチドを含み得る。合成ポリペプチド及び合成ポリペプチドの製造方法は当該分野で周知であり、合成ポリペプチドを製造するための任意の公知の方法が本発明の方法で採用され得る。いくつかの実施形態において、該阻害剤は天然及び/又は合成ポリペプチドである。いくつかの実施形態において、該阻害剤は天然及び/又は合成ポリペプチド融合物である。いくつかの実施形態において、該阻害剤は天然及び/又は合成ポリペプチドFc融合物である。いくつかの実施形態において、該天然又は合成ポリペプチド融合物は、別のタンパク質構造体類又は骨格との融合物であるか、あるいはポリマー又はヒドロゲル又は関連構造体とのポリペプチド融合物である。
本発明によれば、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、更に改変され得る、例えば、様々な目的のために幅広い他のポリヌクレオチド又はタンパク質に結合され得る。例えば、様々な翻訳後又は発現後改変は、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドに関して行われ得る。例えば、好適なコーディング配列を採用することによって、当業者はファルネシル化又はプレニル化を提供し得る。いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、PEG化され得、そこでは、ポリエチレンオキシ基は血流中の亢進された存続期間を提供する。本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、他のタンパク質、例えばIgGアイソタイプのFcと組み合わせてもよく、それは、毒素、例えばリシン、アブリン、ジフテリア毒等との補体結合、又は標的細胞上の特定の部分への標的化を可能にする特異的結合剤との補体結合でよい。本発明の阻害剤は、ポリペプチドコンジュゲート及び抗体コンジュゲートを含み得る。本発明の阻害剤は、ポリペプチドコンジュゲート及び抗体コンジュゲートである。いくつかの実施形態において、該ポリペプチドコンジュゲートは薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態において、該ポリペプチド又はポリペプチドコンジュゲートは、抗体薬物コンジュゲートである。いくつかの実施形態において、該ポリペプチドコンジュゲートは、ポリマーコンジュゲートである。本発明のポリマーは、PEG、PEG含有ポリマー、分解性ポリマー、生物適合性ポリマー、ヒドロゲル、及びポリペプチドにコンジュゲートし得る他のポリマー構造体を含むがこれらに限定されず、その組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、融合タンパク質、例えば、第2のポリペプチドにフレームで融合された融合ポリペプチドである。いくつかの実施形態において、第2のポリペプチドは、例えば該融合タンパク質が急速に循環系から排出されないように、該融合タンパク質のサイズを増大することができる。いくつかの実施形態において、該第2のポリペプチドは、Fc領域の一部又は全部である。いくつかの実施形態において、該第2のポリペプチドは、Fcと実質的に同様である任意の好適なポリペプチド、例えば、増大したサイズ及び/又はIg分子との追加の結合又は相互作用を提供するポリペプチドである。更なるいくつかの実施形態において、該第2のポリペプチドは、アルブミンタンパク質、ヒト血清アルブミンタンパク質の一部又は全部である。いくつかの実施形態において、該第2のポリペプチドはアルブミンに結合するタンパク質又はペプチドである。
他のいくつかの実施形態において、該第2のポリペプチドは、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドを取扱い、例えばAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの精製のために、又はインビトロもしくはインビボでの安定性を増加させるために有用である。例えば、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、免疫グロブリン(IgG)の定常ドメインの一部と組み合わされて、キメラ又は融合ポリペプチドを与える。これらの融合タンパク質は精製を促進し、インビボで増加した半減期を示す。1つの報告された例は、ヒトCD4−ポリペプチドの第1の2つのドメイン、及び哺乳動物免疫グロブリンの重鎖又は軽鎖の定常領域の様々なドメインから成るキメラタンパク質である。EP A 394,827;Traunecker等,Nature,331:84−86,1988。ジスルフィド連結二量体構造(IgGに起因する)を有する融合タンパク質はまた、単量体性の分泌タンパク質又はタンパク質フラグメント単独よりも、他の分子に結合し中和する点でより効率的であり得る。Fountoulakis等,J.Biochem.270:3958−3964,1995。
更なるいくつかの実施形態において、該第2のポリペプチドは、マーカー配列、例えば融合ポリペプチドの精製を促進するポリペプチドである。例えば、マーカーアミノ酸配列は、特にヘキサヒスチジンペプチド、例えばpQE vector(QIAGEN,Inc.,9259Eton Avenue,Chatsworth,Calif.,91311)で提供されたタグでよく、その多くは商業的に入手できる。Gentz等,Proc.Natl.Acad.Sci.USA86:821−824,1989に記載されているように、例えばヘキサヒスチジンは、融合タンパク質の簡便な精製を提供する。精製に有用な他のペプチドタグは、「HA」タグであり、インフルエンザヘマグルチニンタンパク質から得られたエピトープに相当する。Wilson等,Cell 37:767,1984。
更なるいくつかの実施形態において、該第2のオリゴヌクレオチドは、本発明のAXL、MER又はTyro3ポリペプチド変異体の特徴を改善するために有用な物質である。例えば、追加のアミノ酸、特に荷電したアミノ酸、の領域は、宿主細胞からの精製又はその後の操作及び保存の安定性及び持続性を改善するために、該オリゴヌクレオチドのN末端に付加され得る。また、ペプチド部分は、精製を容易にするために本発明のAXL、MER又はTyro3ポリペプチド変異体に付加され、続いて該ポリペプチドの最終的な調製前に除去され得る。ポリペプチドの操作を容易にするためのペプチド部分の付加は、当該分野ではとく知られた通例の技術である。
なお更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER又はTyro3と少なくとも同等か又はそれよりも優れたGAS6に対する結合活性を有する。他のいくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER又はTyro3のGAS6に対する結合活性又は親和性よりも、少なくとも1倍、2倍、3倍、4倍、5倍又は6倍高い該結合活性又は親和性を有する。他のいくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、少なくとも約1×10−6、1×10−7、1×10−8又は1×10−9 M、1×10−10M、1×10−11M又は1×10−12MのGAS6に対する結合活性又は親和性を有する。更なる他のいくつかの実施形態において、本発明のsAXLポリペプチドは、インビボ、インビトロ又はその両方のいずれかで、GAS6に結合する野生型AXLを阻害することができ、阻害し又は該野生型AXLと競合する。更なる他のいくつかの実施形態において、本発明のsAXLポリペプチドは、(WO2011/091305に記載されているように)AXL S6−1、AXL S6−2及び/又はAXL S6−5の結合を阻害し又はそれと競合する。更なる他のいくつかの実施形態において、本発明のsAXLポリペプチドは、WO2011/091305に記載された任意のsAXLの結合を阻害し又はそれと競合する。
本発明の阻害剤は、向上した親和性でGAS6に結合する。いくつかの実施形態において、該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER又はTyro3と比べてGAS6に結合する該AXL、MER又はTyro3ポリペプチドの向上した親和性を示す。いくつかの実施形態において、AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXL、MER又はTyro3の親和性よりも、少なくとも約5倍強い、少なくとも約10倍強い又は少なくとも約20倍強い、50倍強い、100倍強い又は少なくとも200倍強いなどの、GAS6に対する親和性を示す。いくつかの実施形態において、該可溶性AXLは、野生型AXLポリペプチドの親和性よりも、GAS6に対する約115倍強い親和性を有する。
GAS6に結合する分子の能力は、例えば、アッセイプレート上に被覆されたGAS6に結合する推定上のリガンドの能力によって決定され得る。1つの実施態様では、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドのGAS6に対する結合能力は、リガンド、例えばGAS6、又はAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドのいずれかを固定することによってアッセイされ得る。例えば、該アッセイは、Ni−活性化NTA樹脂ビーズ上にHisタグを融合したGAS6を固定するこを含んでよい。物質は好適なバッファに添加され、ビーズは所定の温度で一定時間インキュベートされ得る。非結合物質を除くための洗浄後に、結合したタンパク質は、例えば高いpH等を有するバッファであるSDSによって放出され、そして分析され得る。
更に他の実施態様では、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、野生型AXLのより優れた熱安定性を有する。いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの融点は、野生型AXLの融点よりも少なくとも5℃、10℃、15℃又は20℃高い。
本発明によれば、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドはまた、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの主要配列を変化させない1つ以上の改変を含み得る。例えば、かかる改変は、ポリペプチドの化学的誘導化、例えばアセチル化、アミド化、カルボキシル化等を含み得る。かかる改変はまた、グルコシル化の改変、例えば、ポリペプチドの合成及び加工において又は更なる処理ステップにおいて、ポリペプチドのグルコシル化パターンを修飾することによって;例えば、グリコシル化に影響を与える酵素、例えば哺乳動物グリコシル化又は脱グルコシル化酵素に該ポリペプチドを曝露することによってなされたポリペプチドの化学的誘導化を含み得る。いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3ポリペプチド変異体は、ホスホリル化アミノ酸残基、例えばホスホチロシン、ホスホセリン又はホスホスレオニンを有するAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドを含む。
いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、タンパク質分解的な分解に対するAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの抵抗性を改善し、又は溶解性を最適化し、又は治療剤としてそれをより好適にさせるために更に改変されたAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドを含む。例えば、本発明のAXL、MER又はTyro3ポリペプチド変異体は、天然のLアミノ酸以外の残基、例えばDアミノ酸又は非天然の合成アミノ酸を含むAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドの類似体を更に含む。Dアミノ酸はアミノ酸残基の一部又は全てについて置換され得る。
更なるいくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、共有結合的に又は非共有結合的に連結された少なくとも2つの同一又は異なったAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドを含む。例えば、いくつかの実施形態において、本発明のAXL、MER又はTyro3ポリペプチド変異体は、例えば好適な大きさを有するが望ましくない凝集を避けるように、共有結合的に連結された2、3、4、5又は6つの同一又は異なったAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドを含む。
本発明によれば、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、当該分野で知られた又は後に発見された任意の好適な手段によって製造され、例えば、インビトロ等で合成された真核細胞又は原核細胞から製造され得る。該タンパク質が原核細胞から製造される場合には、アンフォールディング、例えば熱変性、DTT還元等によって更にプロセスされ、当該分野で公知の方法を用いて更にリフォールディングされ得る。
該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、当該分野で公知の慣用的な方法を用いて、インビトロ合成によって調製され得る。様々な商業的な合成装置が入手でき、例えばApplied Biosystems,Inc.,Foster City,CA,Beckman等の自動合成装置である。自動合成装置を用いて、天然アミノ酸は、非天然アミノ酸で置換され得る。具体的な配列及び調製方法は、簡便性、経済性、必要とされる純度等によって決定されることになる。
該AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチドは、組換え合成の慣用的な方法に従って単離され精製されてもよい。溶解物は発現宿主から調製され、該溶解物は、HPLC、排除クロマトグラフィ、ゲル電気泳動、アフィニティクロマトグラフィ、又は他の精製技術を用いて精製され得る。生成物の調製及びその精製方法に関連した不純物に関して、たいていは、使用される組成物は、所望の生成物の少なくとも20重量%、より一般的には少なくとも約75重量%、好ましくは少なくとも約95重量%を含むことになり、治療目的では、通常少なくとも約99.5重量%を含むことなる。通常、パーセンテージは総タンパク質に基づくことになる。
当業者に周知である方法が、コーディング配列及び好適な転写/翻訳制御シグナルを含む発現ベクターを構築するために使用され得る。これらの方法は、例えば、インビトロでの組換えDNA技術、合成技術、及びインビボでの組換え/遺伝子組換えを含む。あるいは、対象のペプチドをコードすることができるRNAは、化学的に合成され得る。当業者は、周知のコドン対応表及び本発明のオリゴヌクレオチドのいずれかのための好適なコーディング配列を提供するための合成方法を容易に利用することができる。直接的な化学合成法は、例えば、Narang等(1979)Meth.Enzymol.68:90−99のホスホトリエステル法;Brown等(1979)Meth.Enzymol.68:109−151のホスホジエステル法;Beaucage等(1981)Tetra.Lett.,22:1859−1862のジエチルホスホロアミダート法;及び米国特許第4,458,066号の固体支持体法を含む。化学合成は一本鎖オリゴヌクレオチドを製造する。これは、相補配列とのハイブリダイゼーションによって、又は鋳型として一本鎖を用いるDNAポリメラーゼとの重合化によって二本鎖DNAに変換され得る。DNAの化学合成は一般に約100塩基の配列に限定されるが、より長い配列はより短い配列のライゲーションによって得られる。あるいは、サブ配列はクローン化され、好適なサブ配列は好適な制限酵素を用いて開裂され得る。
核酸は分離され、実質的な純度で得られる。通常、DNA又はRNAのいずれかとしての核酸は、他の天然の核酸配列を実質的に含まず得られ、一般的には少なくとも約50%、通常少なくとも約90%の純度であり、典型的には、例えば通常、天然の染色体を伴わない1つ以上のヌクレオチドによって隣接される「組換え体」である。本発明の核酸は、直線分子として又は環状分子内に提供され、自己複製分子(ベクター)内に又は複製配列のない分子内に提供され得る。核酸の発現は、それ自体によって、又は当該分野で公知の他の制御配列によって制御され得る。本発明の核酸は、当該分野で利用できる様々な技術、例えばトランスフェリン・ポリカチオン介在DNAトランスファ、ネイキッド又はカプセル化された核酸を用いるトランスフェクション、リポソーム介在DNAトランスファ、DNA被覆ラテックスビーズの細胞内輸送、プロトプラスト融合、ウイルス感染、エレクトロポレーション、遺伝子銃、リン酸カルシウム介在トランスフェクション等を用いて、好適な宿主細胞に導入され得る。
いくつかの実施形態において、本発明は、構成的に又は1もしくはそれ以上の制御要素下でのいずれかで、本発明の1つ以上のAXL、MER及び/又はTyro3ペプチド変異体のインビトロ又はインビボ発現のための発現ベクターを提供する。いくつかの実施形態において、本発明は、構成的に又は1もしくはそれ以上の制御要素下でのいずれかで、本発明のAXL、MER及び/又はTyro3ペプチド変異体を発現するための1つ以上の発現ベクターを含む細胞集団を提供する。
本発明の別の態様によれば、GAS6タンパク質に特異的に結合する単離された抗体又はそのフラグメントを提供する。GAS6(成長停止−特異的6)は、血漿ビタミンK依存的タンパク質のファミリーに構造的に属する。GAS6は、同一のモジュラー組成を共有し、40%配列同一性を有する、天然の抗凝血性タンパク質Sと高い構造的類似性を有する。GAS6は、TAMファミリーの受容体チロシンキナーゼ;Tyro3、AXL及びMERとのその相互作用によって成長因子様性質を有する。ヒトGAS6は、リン脂質との結合を介在するガンマカルボキシグルタミン酸(Gla)豊富ドメイン、4つの上皮成長因子様ドメイン、及び2つのラミニンG様(LG)ドメインから成る、678アミノ酸タンパク質である。ヒトGAS6の転写変異体の配列は、各々、GenbankのNM_001143946.1;NM_001143945.1;及びNM_000820.2でアクセスできる。
GAS6は、そのビタミンK依存的GLA(ガンマカルボキシグルタミン酸)モジュールとホスファチジルセリン含有膜と相互作用し、及びそのカルボキシ末端LamGドメインとTAM膜受容体との相互作用する、独特な作用メカニズムを採用する。
本発明によれば、本発明の単離された抗体は、GAS6に対する認識可能な結合特異性を有する任意の単離された抗体を含む。いくつかの実施形態において、単離された抗体は、一部又は完全にヒト化された抗体である。他のいくつかの実施形態において、単離された抗体は、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体である。更なるいくつかの実施形態において、単離された抗体は、例えば、異なった起源由来の、定常(consistent)領域、可変領域及び/又はCDR3、又はそれらの組み合わせを有する、キメラ抗体である。更なるいくつかの実施形態において、単離された抗体は、本明細書に記載の様々な特徴の組合せである。
本発明によれば、本発明の単離された抗体のフラグメントは、GAS6に対するオリゴヌクレオチドの認識可能な特異的結合に十分である又はそのために必要である、(抗体構造体又は非抗体構造体のいずれかの関連で)抗体の領域を含むポリペプチドを含む。いくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体のフラグメントは、可変軽鎖、可変重鎖、重鎖又は軽鎖の1つ以上のCDR、又はそれら組み合わせ、例えばFab、Fv等を含む。いくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体のフラグメントは、1本鎖抗体を含むポリペプチド、例えばScFvを含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体のフラグメントは、可変領域のみ、又はFc領域の一部と組み合わせた可変領域、例えばCH1領域を含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体のフラグメントは、ミニボディー、例えばVL−VH−CH3、又はダイアボディーを含む。
いくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体は、AXL、MER及び/又はTyro3と相互作用する1つ以上のアミノ酸領域を含むか又はそれによって表されるエピトープに結合する。いくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体は、GAS6の1つ以上のアミノ酸領域、例えばGAS6のL295−T317、E356−P372、R389−N396、D398−A406、E413−H429及びW450−M468、に含まれるか又はそれによって表されるエピトープに結合する。
更なるいくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体は、1つ以上のアミノ酸領域、例えばLRMFSGTPVIRLRFKRLQPT(配列番号:4),ElVGRVTSSGP(配列番号:5)、RNLVIKVN(配列番号:6)、DAVMKIAVA(配列番号:7)、ERGLYHLNLTVGIPFH(配列番号:8)、及びWLNGEDTTIQETVVNRM(配列番号:9)を含むか又はそれによって表されるエピトープに結合する。
更なる他のいくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体は、GAS6のL295−T317、E356−P372、R389−N396、D398−A406、E413−H429及びW450−M468の領域中の、少なくとも1、2、3、4、5又は6つのアミノ酸を含むか又はそれによって表されるエピトープに結合する。更なるいくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体は、GAS6のLRMFSGTPVIRLRFKRLQPT(配列番号:4)、ElVGRVTSSGP(配列番号:5)、RNLVIKVN(配列番号:6)、DAVMKIAVA(配列番号:7)、ERGLYHLNLTVGIPFH(配列番号:8)、及びWLNGEDTTIQETVVNRM(配列番号:9)の領域中の、少なくとも1、2、3、4、5又は6つのアミノ酸を含むか又はそれによって表されるエピトープに結合する。
更に他のいくつかの実施形態において、本発明の単離された抗体は、本発明の野生型AXL、MER及び/又はTyro3、又はAXL、MER及び/又はTyro3ポリペプチド変異体とGAS6との結合を阻害、することができ、阻害し又はそれと競合する。
本発明によれば、本発明のAXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチド及び単離された抗体は、治療的使用、例えばヒトの治療に好適な医薬組成物で提供され得る。いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、本発明の1つ以上の治療物質、例えばAXLポリペプチド変異体及び/又はGAS6に対する単離された抗体、又はその薬学的に許容される塩、エステルもしくは溶媒和物又はその任意のプロドラッグを含む。いくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、別の細胞毒性剤、例えば別の抗腫瘍剤と組み合わせて、本発明の1つ以上の治療物質を含む。更なるいくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物は、別の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせて、本発明の1つ以上の治療物質を含む。
更なるいくつかの実施形態において、本発明の治療物質は、活性治療剤、すなわち、様々な他の薬学的に許容される成分を含む医薬組成物として一般的に投与される(Remington’s Pharmaceutical Science,15.sup.th著,Mack Publishing Company,Easton,Pa.,1980参照)。好ましい形態は、意図した投与形態及び治療的適用に依拠する。組成物はまた、望まれる製剤に依存して、動物及びヒト投与のための医薬組成物を調合するために一般的に使用されるビヒクルとして決定される、薬学的に許容され、非毒性の担体又は希釈剤を含み得る。希釈剤は、組み合わせの生物学的活性に影響を与えないように選択される。かかる希釈剤の例は、蒸留水、生理学的リン酸緩衝生理食塩水、リンゲル液、デキストロース溶液、及びハンク溶液である。更に、医薬組成物又は製剤は、他の担体、アジュバント、又は非毒性、非治療的、非免疫学的安定剤等も含んでよい。
更なるいくつかの実施形態において、本発明の医薬組成物はまた、大きな、緩慢に代謝される高分子、例えばタンパク質、多糖、例えばキトサン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸及びコポリマー(例えば、ラテックス機能化セファロース(商標)、アガロース、セルロース等)、ポリマー性アミノ酸、アミノ酸コポリマー、及び脂質凝集体(例えば、油滴又はリポソーム)を含み得る。更に、これらの担体は、免疫刺激剤(すなわち、アジュバント)として機能し得る。
本発明の更なる別の態様によれば、本発明は、AXL、MER又はTyro3シグナル伝達経路及び/又はGAS6シグナル伝達経路を阻害することによって腫瘍転移又は腫瘍浸潤を治療、減少又は予防するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明の方法は、AXL、MER、Tyro3及び/又はGAS6の活性、あるいはAXL、MER及び/又はTyro3とGAS6との相互作用を阻害することを含む。例えば、AXL、MER、Tyro3及び/又はGAS6の活性は、遺伝子発現レベル、mRNAプロセシングレベル、翻訳レベル、翻訳後レベル、タンパク質活性化レベル等で阻害され得る。いくつかの他の例では、AXL、MER、Tyro3又はGAS6の活性は、小分子、生物学的分子、例えばポリペプチド、ポリヌクレオチド、抗体、抗体薬物コンジュゲート等によって阻害され得る。いくつかの他の例では、AXL、MER、Tyro3又はGAS6の活性は、本発明の、1つ以上のAXL、MER、又はTyro3変異体ポリペプチド又は単離された抗体によって阻害され得る。
更に他の例では、本発明の方法は、本発明の治療物質(例えば、阻害物質)、例えば、AXL、MER及び/又はTyro3活性の阻害剤、又はAXL、MER及び/又はTyro3とGAS6との相互作用の阻害剤の治療上有効量又は有効量を、治療を必要としている対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、例えば本明細書に記載の転移性癌の治療のための本発明の治療物質の有効量は、投与手段、標的部位、患者の身体状態、患者がヒトか又は動物か、投与される他の薬物、及び治療が予防的か又は治療的かを含む多くの様々な要因によって変動する。通常、患者は、ヒトであるがトランスジェニック動物を含む非ヒト哺乳動物も治療され得る。治療用量は、安全性及び有効性を最適化するために決定されなければならない。
いくつかの実施形態において、投薬量は、宿主体重の約0.0001〜100mg/kg、より一般的には0.01〜5mg/kgの範囲でよい。例えば、投薬量は、1mg/kg体重又は10mg/kg体重、あるいは1〜10mg/kgの範囲内でよい。例示的な治療レジメは、毎2週間に1度、1ケ月に1度、毎3〜6ヶ月に1度の投与を必要とする。本発明の治療物質は、通常、複数回で投与される。単回投与間の間隔は、毎週、毎月、又は毎年でよい。間隔はまた、患者における治療物質の血中レベルを測定することによって示されるような不規則なものでよい。あるいは、本発明の治療物質は、あまり頻繁な投与が必要とされない徐放製剤として投与されてよい。投薬量及び頻度は患者におけるポリペプチドの半減期によって変動する。
予防的適用において、比較的低投薬量は、長期間にわたって比較的頻繁でない間隔で投与される。患者によっては、その余命のための治療を継続する。治療的適用において、疾患の進行が減少され又は停止されるまで、好ましくは患者が疾患の症候の部分的又は完全な緩和を示すまで、時には、比較的短い間隔での比較的高投薬量が必要とされることがある。その後、患者は予防的レジメを投与され得る。
更に他のいくつかの実施形態において、本発明の方法は、卵巣癌、乳癌、肺癌、肝臓癌、結腸癌、胆嚢癌、膵臓癌、前立腺癌、及び/又は膠芽腫の腫瘍転移又は腫瘍浸潤を治療、減少又は予防することを含む。
更にまた他のいくつかの実施形態において、予防的適用のためには、医薬組成物又は医薬は、疾患又は症状のリスクに敏感な又はそのリスクのある患者に、該リスクを除去又は減少させ、疾患の生化学的、組織学的及び/又は行動症状、疾患の発症中に現れるその合併症及び中間的な病気の表現型を含む、疾患の重度を減少させ、又は疾患の発症を遅らせるために十分な量で投与される。
更に他のいくつかの実施形態において、治療的適用のためには、本発明の治療物質は、疾患の進行における疾患の合併症及び中間的な病原性表現型を含む、疾患の症状(生化学的、組織的及び/又は行動的)を治癒するか少なくとも部分的に抑えるために十分な量で、そのような疾患の疑いのある又は既に罹患している患者に投与される。治療的又は予防的処置を達成するために十分な量は、治療上又は予防上の有効量として定義される。予防的及び治療的レジメの両方において、薬物は、通常は、十分な応答が得られるまで複数の投与単位で投薬される。典型的には、該応答は監視され、癌の再発があれば、繰り返し投薬が行われる。
本発明によれば、転移性癌の治療のための組成物は、非経口的、局所的、静脈内、腫瘍内、皮下的、動脈内、頭蓋内、腹腔内、鼻腔内又は筋肉内手段によって投与され得る。最も典型的な投与経路は、他の経路も同等に効果的であり得るが、静脈内又は腫瘍内である。
非経口的投与のためには、本発明の組成物は、殺菌性液体、例えば水、油、食塩水、グリセロール又はエタノールでよい薬学的担体と共に、生理学的に許容される希釈剤中の薬物の溶液又は懸濁液の注射投薬量として投与され得る。更に、補助的物質、例えば湿潤剤又は乳化剤、界面活性剤、pH緩衝剤等が、組成物に存在してもよい。医薬組成物の他の成分は、石油、動物、野菜又は合成起源、例えばピーナツ油、大豆油、及び鉱油の成分である。一般的に、グリコール、例えばグリコール又はポリエチレングリコールは、特に注射溶液のための好ましい液体担体である。抗体及び/又はポリペプチドは、活性成分の徐放を可能にするような方法で製剤化され得るデポー注射剤又はインプラント調製物の形態で投与され得る。例示的な組成物は、HCl又はNaOHでpH 7.4に調整された、10mM Tris、210mMスクロース、51mM L−アルギニン、0.01%ポリソルベート20からなる水性緩衝液で1mg/mLに調製されたポリペプチドを含む。
典型的には、組成物は、液体又は懸濁液のいずれかとして注射剤として調製される;注射前の、液体ビヒクルを含む溶液又は懸濁液に好適な固体形態も調製され得る。調製物はまた、リポソーム又は微粒子、例えばポリペプチド、ポリグリコリド、又は上で考察したような亢進されたアジュバント効果のためのコポリマー、中に乳化されるか又はカプセル化され得る。Langer,Science 249:1527,1990、及びHanes,Advanced Drug Delivery Reviews 28:97−119,1997。本発明の薬物は、活性成分の徐放又はパルス状放出を可能にするような方法で製剤化され得る、デポー注射剤又はインプラント調製物の形態で投与され得る。
他の投与形式に好適な追加の製剤は、経口の、鼻腔の及び肺の製剤、座薬、及び経皮適用を含む。
座薬のために、結合剤及び担体は、例えば、グリコール及びトリグリセリドを含み;かかる座薬は0.5%〜10%、好ましくは1%〜2%の範囲で活性成分を含む混合物から形成され得る。経口製剤は、賦形剤、例えば医薬グレードのマンニトール、ラクトース、スターチ、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース及び炭酸マグネシウムのを含む。これらの組成物は、液剤、座薬、錠剤、ピル剤、カプセル剤、徐放製剤又は粉末の形態をとり、活性成分の10%〜95%、好ましくは25%〜70%を含む。
局所適用は、経皮又は皮内送達をもたらし得る。局所投与は、コレラ毒素又は解毒化したその誘導体もしくはそのサブユニット、又は他の類似の細菌毒素と薬剤を共投与することによって促進され得る。Glenn等 Nature 391:851,1998。共投与は、混合物、又は化学的架橋もしくは融合タンパク質としての発現によって得られた架橋分子として成分を用いることによって達成され得る。
あるいは、経皮送達は、皮膚パッチを用いて又はトランスファーソームを用いて達成され得る。Paul等 Eur.J.Immunol.25:3521−24,1995;Cevc等 Biochem.Biophys.Acta 1368:201−15,1998。
医薬組成物は、一般的に、殺菌性の、実質的に等張で、米国食品衛生局の全てのGood Manufacturing Practice(GMP)規制を完全に満たすものとして製剤化される。
好ましくは、本明細書に記載の抗体組成物の治療上有効量は、実質的に毒性を起こすことなく、治療上利益を提供するだろう。
本明細書に記載のタンパク質の毒性は、細胞培養物又は実験動物における標準的な薬学的手段によって、例えば、LD50(集団の50%の致死量)又はLD100(集団の100%の致死量)を決定することによって。決定される。毒性と治療的効果との間の投薬量比が治療的指標である。これらの細胞培養アッセイ及び動物試験から得られたデータは、ヒトでの使用に毒性でない投薬量範囲を調合する時に使用され得る。本明細書に記載のタンパク質の投薬量は、好ましくは、毒性がほとんどないか又は全くない有効量を含む循環濃度範囲内にある。投薬量は、採用された投薬剤形及び使用された投薬経路に基づいてこの範囲内で変動し得る。正確な調合、投薬経路、及び投薬量は、患者の症状の点から各医師によって選択され得る(例えば、Fingl等,1975,In:The Pharmacological Basis of Therapeutics,Ch.1参照)。
また、本発明の範囲内には、本発明の組成物(例えば、AXL、MER又はTyro3変異体ポリペプチド及びその製剤)及び使用のために教示を含むキットがある。キットは、少なくとも1つの追加の試薬を含み得る。キットは、典型的には、キットの内容物の意図される使用を示すラベルを含む。ラベルという用語は、キット上に又はキットと一緒に供給されるあるいはキットに付随する任意の表示又は記載資料を含む。
本発明の更に別の態様によれば、問題の対象由来の生体試料中のAXL、MER及び/又はTyro3活性あるいはGAS6活性のレベルを検出及び/又は決定することによって腫瘍浸潤及び/又は転移を受ける腫瘍の能力を決定する方法を提供する。いくつかの実施形態において、AXL、MER及び/又はTyro3活性あるいはGAS6活性のレベルは、mRNA発現レベル、タンパク質発現レベル、タンパク質活性化レベル又はAXL、MER及び/又はTyro3、又はGAS6の活性に相当する任意のインジケータによって直接又は間接に測定される。いくつかの実施形態において、生体試料中のAXL、MER及び/又はTyro3活性あるいはGAS6活性のレベルが、所定のレベル、例えば、腫瘍浸潤又は腫瘍転移を発症していない腫瘍由来の試料又は正常組織由来の試料の集団に基づいて、正常レベル、又はAXL、MER及び/又はTyro3活性あるいはGAS6活性のレベルの範囲を確立することによって得られた標準的レベル、と更に比較される。例えば、AXL、MER及び/又はTyro3活性あるいはGAS6活性のレベルの、所定レベル又は標準的レベルを超える増加は、腫瘍浸潤又は腫瘍転移を受ける腫瘍の傾向の指標である。
本明細書で引用された全ての刊行物及び特許は、あたかも各々の刊行物又は特許が具体的かつ個別に参照により組み込まれるかのように、参照により本明細書に組み込まれ、該刊行物に関連して引用される方法及び/又は材料を開示及び記載するために、本明細書に参照により組み込まれる。任意の刊行物の引用は、出願日前のその開示について、先発明の観点から本発明がこれら刊行物に先行されることにより権利を有しないことを自認すると解釈されるべきではない。更に、提供された刊行物の日付は、実際の刊行物の日付とは異なる可能性があり、個別に確認される必要があり得る。
この開示を読んだ当業者には明らかなように、本明細書に記載及び例証された個々の実施態様の各々は、本発明の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他のいくつかの実施態様のいずれかの特徴とは容易に分離され又は組み合わされる別箇の成分及び特徴を有する。いずれの記載した方法も、記載された事象の順で又は論理的に可能である任意の他の順で実施され得る。以下に、本発明の一部を例証するために実施例を記載する。本明細書で使用された用語は特定の実施態様を記載する目的であることも理解されたい。
実施例1−様々なAXL FCコンストラクトの親和性
図1は、AXLび4つのドメイン、及び作製され試験されたAXL Fcコンストラクトの様々な組み合わせを示す。
以下のAXL Fcコンストラクトが作製された:
a 完全長の野生型Fc融合物
b 完全長AXLペプチド1融合物
c AXLペプチド1 Fn(−) Fc融合物(これはFn−コンストラクト)
d 副次GAS6結合部位がノックアクトされた、完全長AXLペプチド1融合物
e AXLペプチド1 Fn(−) Fc融合物、FcとAXLとの間の3x gly4serリンカー
f AXLペプチド1 Fn(−) Fc融合物、FcとAXLとの間の5x gly4serリンカー
g AXLペプチド1 A72V Fn(−) Fc融合物、FcとAXLとの間の3x gly4serリンカー
以下の表1はGAS6の上記コンストラクトの親和性の概要を説明する。比較として野生型AXLを示す。
上の表1に示したデータから導かれるいくつかの結論がある。
Fc融合コンストラクトは、単量体を超える親和性の増加を提供する。例えば:野生型AXL Ig1(単量体)は約33pMの親和性を有し、それに対して野生型Fc融合物は約9pMの親和性を有し、AXLペプチド1 Ig1(単量体)は約3pMの親和性を有し、それに対してAXLペプチド1−Fc融合物は約0.4pMの親和性を有する。
野生型AXLを超えるAXLペプチド1の顕著な親和性改善。加えて、AXLペプチド1及びA72V変異は(コンストラクト(g)と比較したコンストラクト(e))野生型AXLを超える、親和性の更なる亢進を有する。
Fc融合物における親和性の増加のメカニズムは、単一のGAS6分子に対する多価結合からもたらされる。具体的には、融合物の1つのアームは主要AXL結合部位に結合するが、他方のアームは副次AXL結合部位に結合する。この結論は、以下の実験データに基づいた:
a AXLペプチド1 Ig1(モノマー)は、上記表のAXLペプチド1 Fn(−) Fc融合物である (c) と同じ親和性を有する。このことは、AXLの2つのコピーを単に有することが親和性改善を提供するために十分でないことを示唆している。
b 除かれた副次結合部位を有する完全長AXLペプチド1はモノマー及びFn(−)融合物と同じ親和性を有する。このことは、副次結合部位が親和性改善に明確な役割を有していることを示している。
c 副次結合部位が大きなGAS6分子に近づかないように、Fn(−)コンストラクトが配置される。AXLとFcとの間のリンカーの付加は、更なる柔軟性及び空間を提供し、それによって親和性の2倍改善が得られる。このことは、副次結合部位が重要であるという考えを更に支持する。
総括すると、実施例1は、AXL ECDのFc融合物が野生型AXLと比べてGAS6に対する改善された親和性を有し得ることを示す。理論に拘束されるものではないが、この改善された親和性の根底にある1つのメカニズムは、GAS6上の主要AXL結合部位へのコンストラクトの1アームとGAS6上の副次AXL結合部位への他のアームとの同時結合である。
実施例2−様々なAXL FCコンストラクトの親和性
配列:AXLペプチド2−Fc.AXLペプチド2は、AXLのアミノ酸1〜131を含み、Ig2ドメインを欠失し、両方のFNドメインを欠失する。
このコンストラクトは、ヒトIgG1に融合したAXLのアミノ酸1〜131を、この2つのドメインを連結する1つのGly4Serリンカーとともに、含む(図2)。更に、コンストラクトは、本発明によって記載されるように、分子のAXL部分に様々な変異を含む。例えば、実施態様は、AXLペプチド1 Ig1 Fc融合物又はAXLペプチド1及びA72Vを有することを含む。
AXLペプチド1 Ig1−Fcの、ヒトGAS6への親和性は、1.7±0.03pMであると測定された。
総括すると、実施例2は、AXL Ig1ドメインのFc融合物が野生型AXLと比べてGAS6に対する改善された親和性を有し得ることを示す。
上述の本発明は、理解の明確性の目的で例証及び実施例によってある程度詳細に記載してきたが、本発明の趣旨から離脱することなく、本発明にある変更及び修正がなされ得ること、及び、添付の請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲を限定するものではないことは、本発明の教示の点から当業者には容易に明らかであろう。
当業者は、日常的な実験のみを用いて、本明細書に記載の本発明の具体的な実施態様に対する多くの等価形態を理解又は確認することができるだろう。かかる等価形態は添付の請求の範囲に包含される。