JP6345479B2 - 電源検査装置および電源検査方法 - Google Patents

電源検査装置および電源検査方法 Download PDF

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Description

本発明は、スイッチング電源の劣化度を電気的に検査する電源検査装置および電源検査方法に関するものであり、特に、小型化による携帯性の向上を図った点に特徴を有するものである。
多くの電気機器の電力源として、DC電源が使用されている。このDC電源は、商用のAC電源を整流することで、目的のDC電圧出力を得ている。そして、DC電源に用いられる整流回路の多くは、ダイオードと大容量のコンデンサを利用している。ここで、大容量のコンデンサとしては、アルミ電解コンデンサが用いられる場合が多い。その理由は、他の方式のコンデンサと比較して、アルミ電解コンデンサは、小さなサイズで大きな容量が得られ、かつ量産性が高く、安価に入手することが可能なためである。
このようなアルミ電解コンデンサは、有寿命部品であり、DC電源が、装置寿命のボトルネックになる場合も多い。従って、DC電源を用いた種々の装置では、DC電源の故障に起因して装置がダウンする前に、DC電源の劣化診断を適切に行うことが重要となる。
その一環として、DC電源内部のアルミ電解コンデンサの劣化を検出する方法が多く考案されている。アルミ電解コンデンサが劣化した場合には、それに伴って増加するESR(直列抵抗成分)にスイッチングの高周波電流が流れ、V=I*Rに従い、高周波電圧(リップル電圧)が発生する。そして、ESRが増加すると、リップル電圧が増加する。そこで、このリップル電圧を測定することで、アルミ電解コンデンサの劣化を検出する手法が多く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−19247号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
スイッチング電源の劣化診断に当たっての測定項目としては、電源の電圧、電源のリップルを測定する場合が多い。このような測定に当たっては、通常、オシロスコープ等の波形を確認する装置を利用するが、このような装置では、以下の問題点がある。
(問題点1)測定装置が大きく、持ち運びが困難な点
(問題点2)測定装置がAC100Vの商用電源やUSB電源等で動作するため、電源が確保し難い現場での測定が困難な点
(問題点3)プローブ配線が長く、測定系に電磁ノイズが入りやすく、電源リップルとのS/N比が低くなり、測定精度が下がる点
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、装置の小型化を実現して携帯性を向上させるとともに、種々の現場において、電源の劣化状態を適切な測定精度で診断できる電源検査装置および電源検査方法を得ることを目的とする。
本発明に係る電源検査装置は、ダイオードおよびコンデンサを利用した整流回路によりAC電源をスイッチングにより整流することで目的のDC電圧を電源電圧として出力するDC電源の劣化診断を行う電源検査装置であって、診断対象であるDC電源の電源電圧を測定する測定端子と、測定端子を介して診断対象であるDC電源から給電される電力を電源として稼働することで劣化診断を行う測定回路部とを備え、測定回路部は、測定端子から入力されたDC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換回路と、所定期間サンプリングすることでアナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号に基づいて、コンデンサの劣化に伴うDC電源の劣化の有無を判定する演算部とを有するものである。
また、本発明に係る電源検査方法は、ダイオードおよびコンデンサを利用した整流回路によりAC電源をスイッチングにより整流することで目的のDC電圧を電源電圧として出力するDC電源の電源電圧を測定する測定端子と、測定端子を介して診断対象であるDC電源から給電される電力を電源として稼働することでコンデンサの劣化に伴うDC電源の劣化診断を行う測定回路部とを備えた電源検査装置で実行される電源検査方法であって、測定回路部において、測定端子を介して電力が供給されることで、劣化診断を開始するステップと、アナログ・デジタル変換回路を用いて、測定端子から入力されたDC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換する変換ステップと、所定期間サンプリングすることでアナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号をメモリに記憶させるステップと、複数のデジタル信号がメモリに記憶された後にアナログ・デジタル変換回路の動作を停止させるステップと、メモリに記憶された複数のデジタル信号の平均値が所定範囲内であり、かつ、スイッチングに伴って発生するリップル電圧に相当する値として算出される複数のデジタル信号の最大値と最小値の差が所定閾値未満の場合に、DC電源が劣化していないと判断するステップとを備えるものである。
本発明によれば、診断対象であるDC電源から電力供給を受けるとともに、省電力で劣化診断を実施する構成を有することにより、装置の小型化を実現して携帯性を向上させるとともに、種々の現場において、電源の劣化状態を適切な測定精度で診断できる電源検査装置および電源検査方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における電源検査装置のブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるDC電源の内部回路、およびリップルの発生を説明するための図である。 本発明の実施の形態1におけるDC電源の内部回路の詳細図である。 本発明の実施の形態1において、放熱機構が不要になることで小型化を実現できる例を示した説明図である。 本発明の実施の形態1における電源検査装置による一連の劣化診断処理に関するフローチャートである。 本発明の実施の形態1における電源検査装置とDC電源とを接続するためのプローブ形状を説明するための図である。
以下、本発明の電源検査装置および電源検査方法の好適な実施の形態につき、図面を用いて説明する。
本発明に係る電源検査装置および電源検査方法は、短時間、かつ省電力でDC電源の劣化診断を行うことで、診断対象であるDC電源自体から供給される電源を利用することを可能としている点を技術的特徴としている。そして、このような技術的特徴を有することで、内部電源を不要にできるとともに、短時間測定を実現して発熱を抑えることにより、ヒートシンク等の放熱機構も不要となる。この結果、電源検査装置を小型化できるとともに、外部電源が供給できないような種々の設置環境においても、DC電源の劣化診断を迅速かつ容易に実現できる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における電源検査装置のブロック図である。本実施の形態1における電源検査装置1は、測定回路部10、切り替えスイッチ20、内部電源レギュレータ30、条件設定部40、表示部50、USBドライバ60、測定端子71、外部電源入力端子72、および外部出力端子73を備えて構成されている。
また、電源検査装置1内の測定回路部10は、ローパスフィルタおよびアンプを有する前処理部11、アナログ・デジタル変換回路12(以下、ADC12と称す)、ROMおよびRAMを有するメモリ13、演算部14、およびFPGA15を含んで構成されている。
そして、図1に示した構成における電源検査装置1は、診断対象であるDC電源2と測定プローブ2aを介して接続され、DC電源2の劣化診断を行う。さらに、診断対象がDC電源2であるため、その電力を利用することで、内部電源レギュレータ30が電源として機能し、測定回路部10、表示部50、USBドライバ60が駆動される。
ここで、診断対象であるDC電源2の電力を駆動源として利用した場合には、本来の状態よりも、DC電源2は、多くの電力を出力することになり、状態が変化することになる。しかしながら、電源検査装置1による使用電力(約2.5W)は、診断対象のDC電源2の出力電力(25W〜1KW程度のものが多い)と比較して小さいため、その影響は、小さく、DC電源2内のアルミ電解コンデンサの劣化診断には、問題ないレベルといえる。
また、DC電源の劣化診断を行うためには、測定回路部10では、アルミ電解コンデンサのESRの増加に伴うリップル電圧の増加を測定することになる。そこで、その良否判断値としては、電源検査装置1で消費する電力増加分も含めたリップル電圧に対する良否閾値を設定することで、電源検査装置1によりDC電源の電力を消費してしまう影響を抑制することができる。
次に、劣化診断方法について説明する。
測定端子71とDC電源2の出力部を測定プローブ2aにより電気的に接続することで、測定端子71より入力された電力に基づくDC電源2の劣化診断を行うとともに、この入力された電力を測定回路部10の駆動用の電力として利用する。ここで、診断対象であるDC電源2の出力電圧の範囲は、+5V〜50V程度の範囲のものが多いと考えられる。そこで、本実施の形態1では、特に、5V〜48VのDC電源の劣化診断を行う場合について説明する。
入力したDC電源2からの電力は、内部電源レギュレータ30により、所望の制御電圧に変換され、測定回路部10の駆動電力として利用される。測定回路部10の駆動電圧は、+3.3V〜5V程度が多い。今回は、駆動電圧が5Vの場合について説明する。
なお、所望の制御電圧への変換方式としては、以下の2種類が主である。
(変換方式1)3端子レギュレータを用いて、広範囲なDC入力電圧を5Vに変換する(図1に示した内部電源レギュレータ30による動作に相当)。
(変換方式2)DCDCコンバータを用いて、広範囲なDC入力電圧を5Vに変換する。
従って、測定端子71に、診断対象のDC電源2から電力が供給され、かつ、切り替えスイッチ20が測定端子71側に接続されている場合には、内部電源レギュレータ30に電力が供給され、この内部電源レギュレータ30の出力電圧としてDC5Vが発生する。そして、このDC5Vは、本装置内の電源として各デバイスに供給され、測定回路部10が起動されることとなる。なお、図示は省略しているが、切り替えスイッチ20と内部電源レギュレータ30との間には、ノイズを抑制するために、ローパスフィルタを挿入してもよい。
次に、入力されるアナログ電圧信号に基づいて、劣化診断処理を行う測定回路部10について説明する。測定回路部10内の前処理部11は、測定端子71を介して入力されたアナログ電圧信号に対して、ローパスフィルタによるフィルタリングを行うことで、スイッチングノイズの影響を除去する。さらに、アンプを通過させることにより、入力されたアナログ電圧信号を、データ処理に適した所望の電圧値に増幅する。
ADC12は、前処理部11を通過したアナログ電圧信号をデジタル電圧信号に変換する。ここで、ADC12のサンプリングレートとしては、例えば、500MHzとすることが考えられ、ADC12は、常時、固定のサンプリングレートでA/D変換動作を行う。
一方、ADC12でサンプリングされたデータは、診断用のサンプリングレートによって間引かれる形で、メモリ13に記憶される。ここで、診断用のサンプリングレートは、条件設定部40により設定することができる。たとえば、条件設定部40は、診断用のサンプリングレートとして、500MHz、100MHz、10MHz、1MHz、0.1MHz、0.01MHzのいずれかを選択設定可能なロータリースイッチとして構成されている。
また、診断用のサンプリング数も、条件設定部40により、選択切り換えできる構成となっている。なお、サンプリング数に関しては、例えば、1024点で固定として取り扱うことも可能である。
そして、演算部14は、条件設定部40で設定された診断用のサンプリングレート、およびサンプリング数に基づいて、ADC12の出力信号を間引き処理して、診断用データとして、メモリ13に書き込む。
そして、演算部14は、メモリ13への診断用データの書き込みが完了すると、比較的消費電力の大きいADC12の動作を停止させる。その後、演算部14は、メモリ13内に格納された診断用データに基づいて、以下の2つの診断を行う。
(診断1)平均値に基づく劣化診断
演算部14は、所定のサンプリング数としてメモリ13内に記憶されている診断用データについて、平均値を算出する。そして、演算部14は、算出した平均値が、規定の範囲電圧内であるか否かを判断し、平均値が、規定の範囲電圧外の場合には、DC電源2が劣化していると判断する。ここで、劣化診断の判定に使用した「規定の電圧範囲」は、条件設定部40により設定可能である。この診断1により、DC電源2の出力の安定度を定量的に診断可能となる。
(診断2)リップル電圧に基づく劣化診断
演算部14は、所定のサンプリング数としてメモリ13内に記憶されている診断用データについて、最大値と最小値を算出するとともに、最大値と最小値の差分である電圧変動値をリップル電圧として算出する。そして、演算部14は、算出したリップル電圧が、所定閾値未満であるか否かを判断し、リップル電圧が、所定閾値以上の場合には、DC電源2が劣化していると判断する。ここで、劣化診断の判定に使用した「所定閾値」は、条件設定部40により設定可能である。
背景技術の欄で説明したように、DC電源2内のアルミ電解コンデンサが劣化している場合には、このリップル電圧が増加する。従って、この診断2により、アルミ電解コンデンサの劣化診断を定量的に行うことができる。
以上のような一連の手順により、本実施の形態1における電源検査装置1は、診断対象であるDC電源2から電力供給を受けた上で、DC電源2の劣化診断を短時間で実行することができる。サンプリングレートおよびサンプリング数の設定に依存するが、例えば、診断用のサンプリングレートを0.01MHz、サンプリング数を1024点とすると、データを収集する時間は、約0.1sである。そして、データをメモリ13に書き込んだ後は、ADC12の動作を停止させており、十分なデータ数を短時間で取得した上で、消費電力を抑えることが可能となる。
さらに、メモリ13内のデータを用いて、DC電源2の出力電圧の安定性と、アルミ電解コンデンサの劣化状態を定量的に診断することができる。
なお、本発明では、電源検査装置1の小型化を、以下の2点により実現している。
(1)内部電源を不要とすることによる小型化の実現
診断対象であるDC電源2から電力供給を受ける構成とすることで、電源検査装置1の内部に電源を備える必要がない。この結果、内部電源のためのスペースが不要となり、装置の小型化に寄与することとなる。
(2)検査時間の短縮化による小型化の実現
検査時間を短縮化することで、比較的消費電力の大きいADC12、FPGA15のような素子の動作時間を短くすることができる。このような短時間検査を行うことで、素子からの放熱量を抑えることができ、ヒートシンク等の放熱機構が不要となる。この結果、放熱機構のためのスペースが不要となり、装置の小型化に寄与することとなる。
そこで、この(2)による小型化の実現について、以下に、図および数値を用いて具体的に説明する。
本発明の診断対象であるDC電源2のスイッチング周波数は、100KHzを中心に、50KHz〜500KHzの場合が多い。また、スイッチングの際に発生するリップルのピーク電圧をA/D変換回路12で正確に測定するには、スイッチング周波数の1000倍程度のサンプリングレートが必要である。電源のリップルは、スイッチングした瞬時のみに発生する場合もあるからである。
図2は、本発明の実施の形態1におけるDC電源2の内部回路、およびリップルの発生を説明するための図である。また、図3は、本発明の実施の形態1におけるDC電源2の内部回路の詳細図である。
例えば、図2,図3に示したDC電源2が以下の条件であることを仮定する。
・DC電源2の出力電圧は、5V
・電源内部の出力側コンデンサは、100μF
・ESRは、0.1Ω
・コンデンサへの充電回路のインピーダンスは、0.1Ω
・20Ωの負荷に電力を供給
このような条件下では、出力の時定数(20Ω×100μF)に対し、入力の時定数(0.2Ω×100μF)が約100倍速い。従って、スイッチングOFF時に放電されたコンデンサ電荷が、スイッチングON時に100倍速く充電されることになる。
このため、リップル電圧発生が顕在化する時間は、スイッチング周波数に比べて短くなる。そこで、この例のように、100倍近く早く充電される時に発生するリップル電圧を正確に測るには、A/D変換回路12のサンプリングレートとして、スイッチング周波数の1000倍程度が必要となる。図2の上段には、スイッチング周波数が100KHz時のスイッチング波形およびリップル電圧波形が例示されている。
ここで、50KHzのスイッチング周波数(想定される最小値に相当)のリップルを10回測定する場合には、その1000倍となるA/D変換回路12のサンプリングレートは、50MHzとなる。また、リップルを10回測定したい場合のA/D変換回路12の動作時間は、200μ秒となる。
また、500KHzのスイッチング周波数(想定される最大値に相当)のリップルを10回測定する場合には、その1000倍となるA/D変換回路12のサンプリングレートは、500MHzとなる。また、リップルを10回測定したい場合のA/D変換回路12の動作時間は、20μ秒となる。
従って、スイッチング周波数が最小値の50KHzと最大値の500KHzの両方である場合に適用するためには、A/D変換器12は、500MHzのサンプリングレートで、200μ秒動作する必要がある。500MHzで高速動作するA/D変換回路12、およびそのデータ処理用のFPGA15は、高速であるがために、その発熱量は大きく、5W以上になると想定される。従って、一般的なオシロスコープのように、A/D変換回路12やFPGA15を連続的に動作させる場合には、ヒートシンク等の放熱機構が必要になり、装置の小型化の阻害要素になる。
これに対して、本発明では、200μ秒経過した後に、高速動作部分を停止させることで、発熱量を最小限に抑えることができる。FPGA15やADコンバータの状態設定の時間も考慮し、高速状態での動作として10m秒が必要とした場合でも、発熱量は微量であり、ヒートシンク等の放熱機構を不要にすることができる。
図4は、本発明の実施の形態1において、放熱機構が不要になることで小型化を実現できる例を示した説明図である。図4に示すように、検査時間を短縮して、高速動作する素子の稼働時間を抑えることで、ヒートシンク等の放熱機構が不要となり、この結果、装置の小型化を実現できることとなる。
次に、本実施の形態1における電源検査装置1で実行される劣化診断の一連処理について、フローチャートに基づいて説明する。図5は、本発明の実施の形態1における電源検査装置1による一連の劣化診断処理に関するフローチャートである。
ステップS501において、演算部14は、DC電源2と測定端子71が、測定プローブ2aで接続され、DC5V電源が確立されたことで、リセット処理を実行し、劣化診断に必要なプログラムを、メモリ13からロードする。
次に、ステップS502において、演算部14は、劣化診断に必要なプログラムの動作を開始し、条件設定部40で設定されている以下の条件を読み取る。
(条件1)診断対象となるDC電源2の電圧
(条件2)診断用のサンプリングレートと、サンプリング数
(条件3)診断1に用いる「規定の電圧範囲」、および診断2に用いる「所定閾値」
なお、条件設定部40にロータリースイッチを用いる場合には、条件1〜3を組合せた条件と、ロータリースイッチの番号とを対応づけたテーブルを、あらかじめメモリ内に格納しておくことで、適切な条件設定を切り替え可能となる。
次に、ステップS503において、演算部14は、劣化診断のための測定データの収集を開始する。より具体的には、演算部14は、条件1で設定された電圧値に基づいて、前処理部11に対して適切な増幅率を設定することで、入力データをデータ処理に適した所望の電圧値にする。さらに、演算部14は、条件2で設定された診断用のサンプリングレートと、サンプリング数に基づいて、診断用の測定データを収集し、メモリ13に記憶させる。
次に、ステップS504において、演算部14は、ADC12の動作を停止させる。また、図1では図示していないが、ADC12により変換されたデジタル信号(診断用の測定データに相当)をメモリ13に転送するために、FPGA15等の高速回路を使用している場合には、このFPGA15についても動作を停止させる。これにより、比較的消費電力の大きいADC12、およびFPGA15で消費する電力を最小限に押さえることができる。
次に、ステップS505において、演算部14は、メモリ13に保存された所定のサンプリング数からなる測定データに基づいて、診断1を実行するために、DC電圧の平均値を求める。
次に、ステップS506において、演算部14は、ステップS505で算出したDC電圧の平均値が、条件3として設定されている規定の範囲電圧内であるか否かを判断する。そして、平均値が、規定の範囲電圧外の場合には、ステップS507に進み、DC電源2の出力が安定しておらず、劣化していると判断し、ステップS508に進む。
次に、ステップS508において、演算部14は、メモリ13に保存された所定のサンプリング数からなる測定データに基づいて、診断2を実行するために、DC電圧の最大値と最小値を求め、さらに、最大値と最小値の差分である電圧変動値を、リップル電圧として算出する。
次に、ステップS509において、演算部14は、ステップS508で算出したリップル電圧が、条件3として設定されている所定閾値未満であるか否かを判断する。そして、リップル電圧が、所定閾値以上の場合には、ステップS510に進み、DC電源2のアルミ電解コンデンサが劣化していると判断し、一連の処理を終了する。
なお、図1に示した本実施の形態1における電源検査装置1は、切り替えスイッチ20を外部電源入力端子72側に切り替えることで、診断対象のDC電源2ではなく、外部電源からDC電力の供給を受けることが可能な構成となっている。このように、劣化診断処理に使用される電力供給を外部電源から受けることで、本来の診断対象であるDC電源2の出力電圧を、より精度よく測定データとして収集することもできる。
また、診断対象であるDC電源2の出力端子形状に合わせて、測定プローブ2aのプローブ形状を決めることで、測定の簡素化、プローブ配線の容易化を図ることができる。一例として、DC電源2の電源端子がビスの場合には、電源端子間距離と同じ幅に並べられたスプリングプローブとして、測定プローブ2aを形成することができる。
図6は、本発明の実施の形態1における電源検査装置1とDC電源2とを接続するためのプローブ形状を説明するための図である。図6の例では、電源検査装置1側は、バナナ端子が用いられており、DC電源2側は、DC電源2の出力端子形状に合わせたプローブを準備すればよく、スプリングプローブ、バナナ端子、ワニグチなどを用いることができる。
なお、必要に応じて、図1に示した表示部50を備える構成とした場合には、診断1、診断2における診断結果をこの表示部50に表示させることができる。この表示は、消費電力を抑えるために、OK/NGを識別できる単純なものとすることができる。
また、必要に応じて、図1に示したUSBドライバ60を備える構成とした場合には、データ収集結果および診断結果を、外部機器に通知することが可能となる。
このようにして、本実施の形態1における図1の構成を備えた電源検査装置1は、診断1、診断2を実行するための複数の測定データの収集を、短時間で完了させることができる。さらに、測定データをメモリ13に格納した後には、大きな電力を必要とするADC12やFPGA15の動作を停止させている。
この結果、消費電力を抑制することができることで、診断対象であるDC電源2から供給される電力を、劣化診断を実行するための電力として利用することができ、種々の設置環境において、診断対象であるDC電源の劣化診断の容易化、迅速化を実現できる。さらに、ヒートシンク等、重量が重い放熱系の小型化も実現でき、装置全体の小型化を実現することができる。
さらに、オプション機能として、外部電源を使用して劣化診断を行い、診断対象のDC電源の電力を劣化診断に使用しないことで、診断精度の向上を図ることができる。さらに、必要に応じて、診断結果の表示、あるいは外部への出力も可能な構成とすることができる。
1 電源検査装置、2 DC電源、2a 測定プローブ、10 測定回路部、12 アナログ・デジタル変換回路(ADC)、13 メモリ、14 演算部、15 FPGA、20 切り替えスイッチ、30 内部電源レギュレータ、50 表示部、60 USBドライバ、71 測定端子、72 外部電源入力端子、73 外部出力端子。

Claims (7)

  1. ダイオードおよびコンデンサを利用した整流回路によりAC電源をスイッチングにより整流することで目的のDC電圧を電源電圧として出力するDC電源の劣化診断を行う電源検査装置であって、
    診断対象である前記DC電源の電源電圧を測定する測定端子と、
    前記測定端子を介して前記診断対象である前記DC電源から給電される電力を電源として稼働することで前記劣化診断を行う測定回路部と
    を備え、
    前記測定回路部は、
    前記測定端子から入力された前記DC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換するアナログ・デジタル変換回路と、
    所定期間サンプリングすることで前記アナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号に基づいて、前記コンデンサの劣化に伴う前記DC電源の劣化の有無を判定する演算部と
    を有する電源検査装置。
  2. 請求項1に記載の電源検査装置において、
    前記測定回路部は、前記複数のデジタル信号を記憶するメモリをさらに有し、
    前記演算部は、前記劣化診断の開始時に前記アナログ・デジタル変換回路の動作を開始させ、前記所定期間サンプリングして取得した前記複数のデジタル信号を前記メモリに記憶させた後に、前記アナログ・デジタル変換回路の動作を停止させる
    電源検査装置。
  3. 請求項1または2に記載の電源検査装置において、
    前記演算部は、前記複数のデジタル信号の平均値が所定範囲内であり、かつ、前記複数のデジタル信号の最大値と最小値の差が、所定閾値未満の場合に、前記DC電源が劣化していないと判断する
    電源検査装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の電源検査装置において、
    前記測定回路部を稼働させるための電源として、前記DC電源以外の外部DC電源の電源電圧および前記DC電源の電源電圧のいずれか一方を選択切り換え可能なスイッチ
    をさらに備える電源検査装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の電源検査装置において、
    一端が前記測定端子に接続されるとともに、他端が前記診断対象である前記DC電源の電源端子と嵌合する形状を有する測定プローブ
    をさらに備える電源検査装置。
  6. 請求項5に記載の電源検査装置において、
    前記測定プローブは、前記診断対象である前記DC電源の電源端子がビスの場合には、前記他端が、電源端子間距離と同じ幅に並べられたスプリングプローブとして形成されている
    電源検査装置。
  7. ダイオードおよびコンデンサを利用した整流回路によりAC電源をスイッチングにより整流することで目的のDC電圧を電源電圧として出力するDC電源の前記電源電圧を測定する測定端子と、
    前記測定端子を介して診断対象である前記DC電源から給電される電力を電源として稼働することで前記コンデンサの劣化に伴う前記DC電源の劣化診断を行う測定回路部と
    を備えた電源検査装置で実行される電源検査方法であって、
    前記測定回路部において、
    前記測定端子を介して前記電力が供給されることで、前記劣化診断を開始するステップと、
    アナログ・デジタル変換回路を用いて、前記測定端子から入力された前記DC電源の電源電圧をアナログ信号からデジタル信号に変換する変換ステップと、
    所定期間サンプリングすることで前記アナログ・デジタル変換回路から得られる複数のデジタル信号をメモリに記憶させるステップと、
    前記複数のデジタル信号が前記メモリに記憶された後に前記アナログ・デジタル変換回路の動作を停止させるステップと、
    前記メモリに記憶された前記複数のデジタル信号の平均値が所定範囲内であり、かつ、前記スイッチングに伴って発生するリップル電圧に相当する値として算出される前記複数のデジタル信号の最大値と最小値の差が所定閾値未満の場合に、前記DC電源が劣化していないと判断するステップと
    を備える電源検査方法。
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